JP2004154028A - ルウの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ルウの製造方法であって、該方法が、水分含有食材を含む風味原料を品温が100℃〜150℃になるように第1の加熱釜中で加熱して水分含量が1重量%〜15重量%の調味材を得る工程;油脂および澱粉系原料を含む小麦粉ルウ原料を第2の加熱釜中で加熱して小麦粉ルウを得る工程;ならびに該調味材と該小麦粉ルウとを混合および冷却してルウを得る工程であって、混合開始時の温度が70℃〜150℃であり、混合物の品温が50℃〜65℃になるまで冷却が行われる、工程を包含する、方法。この方法においては、水分含有食材は、プリカーサーフレーバーを含み得る。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、風味および香りのよいルウの製造方法に関する。更に詳しくは、本発明は、ペースト、エキスなどの水分含量の高い食材を用いてルウを製造する方法に関する。本発明はまた、各原料の特性に応じた風味立ち、およびこれによる風味の融合効果を最大限に発揮することを可能とする、高品質のルウを効率良く製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、カレー、シチュー等のルウの製品特性は、風味上の質的差異および量的差異によって大きく左右される。このような差異は、ルウの原料の配合、製造プロセス等の差異に起因する。従って、カレー、シチュー等のルウを製造する場合、カレー粉、単独の香辛料等の独特の香りおよび風味が引き立つようにする必要があり、そのために原料配合、製造プロセス等において、様々な工夫を施すことが必要とされている。
【0003】
例えば、特許第3276884号公報には、優れた風味特性および香り特性を有するルウの製造方法が開示されている。この方法は、原料を、高温処理により風味および香りの向上が図られるカレーパウダー等と、低温処理により風味および香りの向上が図られる乳系原料、野菜エキス、果実エキス等との2群に分け、各々別個に高温処理と低温処理を行い、これらを含む全ての原料を混合し、必要に応じて更に仕上げのための加熱混合処理を施すことを特徴とする。しかし、ルウの風味向上のために、エキス、ペースト(例えば、磨砕物)などの水分含量の比較的高い原料(特に乳系原料、野菜エキス、果実エキス等)を多量に使う場合、この方法は、ルウの混合撹拌処理および充填処理の適性に合うように原料の水分含量を調整するのに多大な処理時間を要する。そのため、工業レベルでルウを製造する場合、実際にはこのような方法を採ることは好ましくない。
【0004】
一般に、エキス、ペースト(磨砕物)などの水分含量の比較的高い原料の方が乾燥粉砕物よりも、素材そのものの風味が強くルウの風味向上に寄与し得る。このような水分含量の比較的高い原料は、乾燥粉砕物よりも風味に寄与する成分の濃縮度が低いため、原料の風味および香りも特性を最大限に発揮させるためには、乾燥粉砕物よりも多量に配合することが必要である。しかし、エキス、ペースト(磨砕物)などの水分含量の比較的高い原料を多量に使う場合、ルウの混合撹拌処理および充填処理の適性に合うように原料(特に牛肉、豚肉、鶏肉、魚介類、野菜、果実等、ルウの風味向上に大きく寄与する原料)の水分含量を調整するのに多大な加熱混合処理時間を要する。そのため、出来るだけ少ない配合量で原料の風味および香りの特性を最大限に発揮させる方法が望まれている。
【0005】
特開2002−101842号公報には、流動性調味材の製造方法が開示されている。この方法は、水、糖類およびペプチドを含む材料を、95から100℃で60〜120分間煮込むことを特徴とする。この方法で使用される水原料は、処理する材料の質量をベースとして好ましくは65〜85質量%、より好ましくは70〜80質量%の水分が材料中に含まれるように用いられる。そのため、この方法によって得られる流動性調味材は極めて水分含量が多い。通常の固形ルウは、油脂含量が多く、水分含量は約6%以下(より一般的には約4%以下)と極めて少ないので、この方法を用いて通常のルウを得ることはできない。
【0006】
【特許文献1】
特許第3276884号公報(第1頁〜第2頁)
【0007】
【特許文献2】
特開2002−101842号公報(第2頁)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点の解決を意図するものであり、優れた風味特性を有する新しいルウの製造方法を提供することを目的とする。また本発明は、牛肉、豚肉、鶏肉、魚介類、野菜、果実、香辛料等の風味原料を出来るだけ少ない配合量で用い、原料の風味および香りの特性を最大限に発揮させることを可能とした高品質のルウ製品を製造する方法を提供することを目的とする。また本発明は、先行技術のものより、更に風味のよいルウの製造方法を提供することを目的とする。更に、本発明は、各原料の風味を十分に引き立たせた高品質のルウを得ることができるルウの製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
このような状況の中で、本発明者らは、上記従来技術に鑑みて、それらの問題点を確実に解消することができると共に、ルウの風味向上に寄与し得る原料、とりわけ、牛肉、豚肉、鶏肉、魚介類、野菜、果実、香辛料等のいわゆる風味原料の有する特有の風味特性を最大限に発揮せしめることが可能な高品質のルウ製品を製造するための新しい技術を開発することを目標として鋭意研究を積み重ねた。その結果、水分含有食材(例えば、肉類、魚介類、野菜、果実、香辛料等のペースト(磨砕物)またはエキス、糖質、乳系原料、調味料など)を含む風味原料を品温が100℃〜150℃になるように加熱して水分含量が1重量%〜15重量%の調味材を得て、この調味材を用いてルウを製造することによって、所期の目的を達成し得ることを見出し、これに基づいて本発明を完成した。
【0010】
本発明のルウの製造方法は、水分含有食材を含む風味原料を品温が100℃〜150℃になるように第1の加熱釜中で加熱して水分含量が1重量%〜15重量%の調味材を得る工程;油脂および澱粉系原料を含む小麦粉ルウ原料を第2の加熱釜中で加熱して小麦粉ルウを得る工程;ならびに該調味材と該小麦粉ルウとを混合および冷却してルウを得る工程であって、混合開始時の温度が70℃〜150℃であり、混合物の品温が50℃〜65℃になるまで冷却が行われる、工程
を包含する。
【0011】
1つの実施形態では、上記水分含有食材の水分含量は、15重量%〜95重量%であり得る。
【0012】
1つの実施形態では、上記水分含有食材は、肉類、魚介類、種実、海藻、野菜、果実または香辛料のペーストまたはエキス、糖類、乳系原料および調味料からなる群より選択され得る。
【0013】
1つの実施形態では、上記風味原料は、肉類、魚介類、種実、海藻、野菜、果実または香辛料の乾燥粉砕物をさらに含み得る。
【0014】
1つの実施形態では、上記澱粉系原料は小麦粉であり得る。
【0015】
1つの実施形態では、上記風味原料を加熱する工程において、該風味原料を、前記調味材調製用油脂の存在下で加熱し得る。
【0016】
1つの実施形態では、上記水分含有食材は、プリカーサーフレーバーを含み得る。
【0017】
1つの実施形態では、上記プリカーサーフレーバーの量は、ルウの製造に使用する原料の重量の合計の0.01重量%〜5重量%であり得る。
【0018】
1つの実施形態では、上記プリカーサーフレーバーは、牛肉、豚肉、鶏肉、にんにく、玉葱、エシャロットおよび生姜からなる群より選択される食材を含み得る。
【0019】
1つの実施形態では、上記ルウは固形であり得る。
【0020】
1つの実施形態では、上記ルウの油脂含量は20重量%〜60重量%であり得る。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を更に詳細に説明する。
【0022】
(ルウの原料)
本明細書中では、「ルウ」とは、水および各種の具材を加えて煮込んで調理される調理基材をいう。ルウは、例えば、カレー、シチュー(ビーフシチュー、クリームシチューなど)、スープ、ソース、ハッシュドビーフ、ハヤシライス、グラタン、ドリアなどに使用される。ルウの形態は、当該分野で公知の形態であり得る。ルウの形態の例としては、ブロック状(いわゆる固形ルウの形状)、フレーク状、顆粒状およびペースト状が挙げられる。なお、ルウのペースト状である場合、ルウは、ルウ中に含まれる水分によってではなく、低融点の油脂によって流動性を有する。好ましくはルウは固体(ブロック状、フレーク状または顆粒状)である。より好ましくはブロック状である。
【0023】
(1)風味原料
本明細書中では、「風味原料」とは、ルウに風味を与えるために用いられる食材をいう。風味原料の例としては、水分含有食材および他の食材が挙げられる。風味原料には、澱粉系原料を含まないことが好ましい。本明細書中で、食材とは、食用にする物品をいう。風味原料は、未加熱(つまり、生)であってもよく、加熱済であってもよい。
【0024】
本明細書中では、「水分含有食材」とは、水分を含有する食材をいう。水分含有食材の水分含量は、好ましくは15重量%〜95重量%、より好ましくは20重量%〜80重量%、さらに好ましくは30重量%〜70重量%であり、最も好ましくは40重量%〜60重量%である。水分含有食材の例としては、肉類、魚介類、種実、海藻、野菜、果実または香辛料のペーストまたはエキス、糖類、乳系原料および調味料が挙げられる。
【0025】
肉類の例としては、牛肉、豚肉、羊肉、鶏肉および鴨肉が挙げられる。
【0026】
魚介類の例としては、カツオ、イワシ、サケ、タラ、ブリ、サバ、タイ、アジ、イカ、タコ、エビ、カニ、ムール貝、アサリ、ハマグリ、シジミ、ホタテ貝およびカキが挙げられる。
【0027】
種実の例としては、アーモンド、ピーナッツ、カシューナッツ、タマリンド、へーゼルナッツおよび大豆が挙げられる。
【0028】
海藻の例としては、海苔および昆布が挙げられる。
【0029】
野菜の例としては、ジャガイモ、ニンジン、トマト、セロリ、ハクサイ、シイタケ、シメジおよびマッシュルームが挙げられる。
【0030】
果実の例としては、リンゴ、ココナツ、マンゴ、レーズン、バナナ、パパイアおよびパイナップルが挙げられる。
【0031】
香辛料は、当該分野で用いられる任意の香辛料であり得る。一般に、複数の香辛料を組み合わせることによって得られる複合香辛料はカレー粉と呼ばれる。香辛料は一般に、香味性香辛料、辛味性香辛料および香色性香辛料に分けられる。香味性香辛料とは、香味を有する香辛料であって、辛味が弱く、主に香味付けに用いられる香辛料である。香味性香辛料の例としては、玉葱、エシャロット、ニンニク、コリアンダー、カルダモン、クミン、フェンネル、クローブ、シナモン、ナツメグ、メース、オールスパイス、フェヌグリーク、スターアニス、ガーリック、リカリス、アニス、ディル、キャラウェイ、ローレル、セボリー、オレガノ、ローズマリー、セージ、マジョラム、タイム、陳皮、バジルおよびマンダリン等が挙げられる。辛味性香辛料とは、辛味を有する香辛料であって、主に辛味付けに用いられる香辛料である。辛味性香辛料の例としては、黒胡椒、白胡椒、赤唐辛子、ショウガおよびマスタード等が挙げられる。香色性香辛料とは、多量の色素を含む香辛料であって、辛味が弱く、香味があり、着色力が強い香辛料である。香色性香辛料の例としては、ターメリック、パプリカおよびサフラン等が挙げられる。目的とするルウの風味を調整するために、必要に応じて1種または2種以上の香辛料を選択して用いることができる。
【0032】
本明細書においては、「ペースト」とは、液体中に固体粒子が懸濁している、糊状物をいう。ペースト中の固体粒子の大きさは任意であり得るが、好ましくは1μm〜2mm、より好ましくは10μm〜1mm、さらにより好ましくは50μm〜500μmである。ペーストは、例えば、動物または植物体の一部または全部を粉砕または磨砕することによって得られる。ペーストは、動物または植物体の粉砕物または磨砕物そのもの、粉砕物または磨砕物の濃縮物、および粉砕物または磨砕物の希釈物を包含する。ペーストを調製するために用いられる食材は加熱済であっても良いし、未加熱であってもよい。
【0033】
本明細書においては、「エキス」とは、動物または植物体の一部または全体から抽出された任意の物質をいう。エキスは、1種類の抽出成分のみからなっていてもよく、複数の抽出成分の混合物であってもよい。エキスは、例えば、動物または植物体の一部または全体を任意の液体溶媒と接触させることによって得られる。通常、エキス中の抽出成分の濃度は、抽出前の原料中での濃度よりも高い。エキスは、液体溶媒中に抽出成分が移行することによって得られた溶液であってもよいし、この溶液の溶媒を一部またはほぼ完全に蒸発させることによって得られる濃縮物または乾固物であってもよい。エキスは、液体であっても固体であってもよい。抽出に用いる動物または植物体は、生の状態の動物または植物体であってもよいし、部分的またはほぼ完全に乾燥させた動物または植物体であってもよい。抽出に用いられる動物または植物体は、好ましくは、裁断または粉砕された状態のものである。抽出に用いられる溶媒の例としては、水(温水を含む)、有機溶媒(例えば、エーテル、エタノール、エタノールと水との混合物、アセトン)などが挙げられる。エキスは、得られるルウ中に均質に分散しやすく、風味および香りが均質になりやすいため、工業的にルウを製造する場合に特に好適である。
【0034】
本明細書において「糖類」とは、単糖、二糖、オリゴ糖、糖アルコール、水飴、澱粉分解物および水溶性植物繊維をいう。糖類としては、当該分野で市販される任意の糖類が使用され得る。糖類の例としては、砂糖、異性化糖、ぶどう糖、麦芽糖、果糖、乳糖、トレハロース、マルチトール、パラチニット、ハチミツ、リン酸化オリゴ糖、黒砂糖、糖蜜;水飴、デキストリン等の澱粉分解物;ポリデキストロース等の食物繊維が挙げられる。目的とするルウの甘味の程度を調整するために、必要に応じて1種または2種以上の糖類を選択して用いることができる。
【0035】
本明細書において「乳系原料」とは、当該分野で公知の任意の乳および乳製品ならびにこれらを主要原料とする食品をいう。「乳」とは、生乳、牛乳、特別牛乳、部分脱脂乳、脱脂乳及び加工乳をいう。「乳製品」とは、クリーム、チーズ、濃縮ホエイ、濃縮乳、脱脂濃縮乳、無糖練乳、無糖脱脂練乳、加糖練乳、加糖脱脂練乳、全粉乳、脱脂粉乳、クリームパウダー、ホエイパウダー、タンパク質濃縮ホエイパウダー、バターミルクパウダー、加糖粉乳、調製粉乳、発酵乳、乳酸菌飲料および乳飲料をいう。「これらを主要原料とする食品」の例としては、ミルクソース、クリームチーズソース、キャラメルソースなどが挙げられる。目的とするルウの風味を調整するために、必要に応じて1種または2種以上の乳系原料を選択して用いることができる。「乳および乳製品を主要原料とする食品」とは、食品中に乳および乳製品を、食品の重量を基準として5重量%以上、好ましくは10重量%以上、より好ましくは20重量%以上、より好ましくは30重量%以上、より好ましくは40重量%以上、より好ましくは50重量%以上、より好ましくは60重量%以上、より好ましくは70重量%以上含有する食品をいう。
【0036】
本明細書において「調味料」とは、味を調える目的で添加される物質をいう。調味料の例としては、L−グルタミン酸ナトリウム、食塩、醤油、ウスターソース、核酸、酢およびトマトケチャップが挙げられる。目的とするルウの味を調整するために、必要に応じて1種または2種以上の調味料を選択して用いることができる。
【0037】
本発明において用いられる水分含有食材の量は、好ましくは、ルウの製造に使用する原料の重量の合計の1重量%〜30重量%であり、より好ましくは、5重量%〜25重量%であり、さらに好ましくは、15重量%〜25重量%である。
【0038】
本明細書において「ルウの製造に使用する原料の重量の合計」とは、ルウの製造に使用する全ての原料の重量の合計であり、すなわち、調味材の調製に用いられる原料の重量、小麦粉ルウの調製に用いられる原料の重量、ならびに冷却混合工程において添加される原料(添加する場合)の重量の合計である。
【0039】
本明細書において水分含有食材以外の食材とは、水分を実質的に含まない食材をいう。「水分を実質的に含まない」とは、水分含量が、代表的には15%未満、好ましくは10%以下、より好ましくは5%以下、より好ましくは1%以下、より好ましくは0.1%以下であることをいう。
【0040】
このような食材の例としては、肉類、魚介類、種実、海藻、野菜、果実または香辛料の乾燥粉砕物および粉末状プリカーサーフレーバーが挙げられる。必要に応じて1種または2種以上の食材を選択して用いることができる。
【0041】
乾燥粉砕物は、上記に列挙したような肉類、魚介類、種実、海藻、野菜、果実または香辛料を乾燥後粉砕することによって、あるいは粉砕後乾燥することによって得られ得る。乾燥粉砕物はパウダー状であってもブロック状であってもよい。乾燥粉砕物の平均粒径は任意であり得るが、好ましくは1μm〜10mm、より好ましくは10μm〜5mm、さらにより好ましくは30μm〜1mmである。目的とするルウの風味を調整するために、必要に応じて1種または2種以上の乾燥粉砕物を選択して用いることができる。乾燥粉砕物は、得られるルウ中に均質に分散しやすく、風味および香りが均質になりやすいため、工業的にルウを製造する場合に特に好適である。
【0042】
本明細書中では、「プリカーサーフレーバー」とは、加熱する前は目的の香気がほとんどしないが、単独で、または他の物質とともに加熱することによって、目的の香気を発現する物質をいう。プリカーサーフレーバーは、例えば、牛肉、豚肉、鶏肉、にんにく、玉葱、エシャロット、生姜などのような食材の磨砕物に、アミノ酸などを添加して調製され得る。プリカーサーフレーバーは通常、アミノ酸および糖類を含む。例えば、以下のようにしてプリカーサーフレーバーを調製し得る。食肉をミンチするとミンチ肉の中にはタンパク質および脂質が含まれている。ミンチ肉に各種酵素を添加して酵素反応を行うと、ミンチ肉中のタンパク質はより低分子量のポリペプチド、アミノ酸などに分解され、そしてミンチ肉中の脂質は、脂肪酸類、各種香気成分などに分解される。得られた酵素反応後のミンチ肉に、糖類、調味料、ビタミン類などを添加し、均質化、加熱処理などを行うことによって、プリカーサーフレーバーが調製され得る。食肉以外の食材を用いてプリカーサーフレーバーを調製する場合、例えば、食肉の代わりににんにく、玉葱、エシャロット、生姜などの食材を用いる場合には、これらの食材を食肉の代わりに用いること以外は食肉の場合と同様の方法でプリカーサーフレーバーが調製され得る。プリカーサーフレーバーの調製方法は例えば、特開昭61−199759号公報、特開昭61−74558号公報、特公昭54−13499号公報、特公昭47−17548号公報および特公昭52−48186号公報に記載される。
【0043】
プリカーサーフレーバーの水分含量は、好ましくは15重量%〜95重量%、より好ましくは20重量%〜80重量%、さらに好ましくは30重量%〜70重量%であり、最も好ましくは40重量%〜60重量%である。
【0044】
プリカーサーフレーバーは粉末状であってもよく、ペースト状であってもよい。粉末状のプリカーサーフレーバーが好ましい。
【0045】
プリカーサーフレーバーは、市販されている。市販のプリカーサーフレーバーの例としては、センシエント社製のビーフエンハンサー409024、ビーフエンハンサー409005、ビーフエンハンサー409132、ビーフエンハンサー409321、ビーフエンハンサー838755などが挙げられる。
【0046】
プリカーサーフレーバーは加熱したとき、例えば、糖−アミノ酸反応をして、または他の成分間で反応して目的とする香気を発現する。また、食肉からプリカーサーフレーバーを調製した場合、またはビタミンB1(チアミン)を添加してプリカーサーフレーバーを調製した場合、食肉由来または添加したビタミンB1が加熱によって分解される過程で、ミート感を強く出す成分(2−メチル−3−フラニルチオール、ビス(2−メチル−3−フリル)ジスルフィドなど)が生成されると考えられる。プリカーサーフレーバーは、他の調味原料と組み合わせて加熱されることにより、プリカーサーフレーバー由来の目的の香気と他の原料の風味とが融合し、他の調味原料との組み合わせに応じてバラエティーに富んだ風味が得られる。その結果、最終的に得られるルウの風味向上に寄与し得る。
【0047】
プリカーサーフレーバーは、調味料と同様の添加方法で使用し得る。プリカーサーフレーバーは好ましくは、食品中に均一に分布するように添加される。プリカーサーフレーバーは従来、安価な食肉加工品、レトルト食品、レンジ食品などの、喫食前に加熱処理を経る食品に用いられてきた。また、このとき施される加熱処理の加熱温度が高いほど、加熱処理後に強い香気を発現すると考えられている。プリカーサーフレーバー中のフレーバー前駆物質は主に水溶性成分である。上記のように、水分の多い原料は、水分含量を調整するのに多大な処理時間を要するので、従来、プリカーサーフレーバーは、ルウの製造には使用されてこなかった。本発明の方法を用いることにより、プリカーサーフレーバーをルウの製造に初めて使用することができた。
【0048】
プリカーサーフレーバーは、牛肉、豚肉、鶏肉、にんにく、玉葱、エシャロットおよび生姜からなる群より選択される食材を含み得る。目的とするルウの風味を調整するために、必要に応じて1種または2種以上のプリカーサーフレーバーを選択して用いることができる。プリカーサーフレーバーの風味および香りを引き立たせ、かつ相互に馴染ませる効果を得るためには、用いられるプリカーサーフレーバーの量は、好ましくは、ルウの製造に使用する原料の重量の合計の0.01重量%〜5重量%であり、より好ましくは、0.05重量%〜2重量%である。
【0049】
(2)調味材調製用油脂
本発明の製造方法では、風味原料を加熱する工程において、風味原料を調味材調製用油脂の存在下で加熱することが好ましい。風味原料を調味材調製用油脂の存在下で加熱することにより、風味原料の風味および香りをより好適に醸成し得る。
【0050】
調味材調製用油脂としては、任意の植物油脂および動物油脂ならびにこれらを原料として得られた硬化油を用い得る。植物油脂の例としては、菜種油、大豆油、ヒマワリ種子油、綿実油、落花生油、コーン油、サフラワー油、パーム油および米油が挙げられる。動物油脂の例としては、牛脂、ギー、バター、バターオイルおよびラードが挙げられる。これらの油脂は、単独であるいは混合して用いることができる。油脂の融点は任意であり得る。例えば、目的とするルウの形状がブロック状である場合、油脂の融点は、好ましくは30℃〜60℃、より好ましくは40℃〜50℃である。例えば、目的とするルウの形状がペースト状である場合、油脂の融点は、好ましくは−15℃〜20℃、より好ましくは−10℃〜5℃である。当業者は、目的とするルウの形状に従って油脂を適切に選択し得る。
【0051】
油脂を用いる場合は、加熱する風味原料の合計量100重量部に対して15重量部〜50重量部用いることが好ましい。
【0052】
(3)小麦粉ルウ原料
本明細書中で「小麦粉ルウ」とは、油脂および澱粉系原料を含む小麦粉ルウ原料を加熱することによって得られるものをいう。小麦粉ルウは、当該分野では、ホワイトルウ、白ルウ、ブラウンルウなどと呼ばれることもある。本明細書中では、当該分野での慣例に従って「小麦粉ルウ」との用語を用いるが、小麦粉ルウは必ずしも小麦粉を含まなくても良い。
【0053】
小麦粉ルウ原料は、油脂および澱粉系原料を含む。
【0054】
油脂としては、任意の植物油脂および動物油脂ならびにこれらを原料として得られた硬化油を用い得る。植物油脂の例としては、菜種油、大豆油、ヒマワリ種子油、綿実油、落花生油、コーン油、サフラワー油、パーム油および米油が挙げられる。動物油脂の例としては、牛脂、ギー、バター、バターオイルおよびラードが挙げられる。油脂は好ましくは、菜種油、コーン油、パーム油、牛脂、ラードおよびバターからなる群より選択され、より好ましくはパーム油、牛脂、ラードおよびバターからなる群より選択される。これらの油脂は、単独であるいは混合して用いることができる。小麦粉ルウに用いられる油脂は、調味材の調製に用いられ得る調味材調製用油脂と同種の油脂であっても異なる種類の油脂であってもよい。
【0055】
澱粉系原料としては、任意の澱粉および穀粉を用い得る。澱粉の例としては、馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉、甘藷澱粉、くず澱粉などの地下澱粉;コーンスターチ、小麦澱粉、米澱粉(例えば、もち米澱粉、粳米澱粉)などの地上澱粉;および架橋澱粉、エステル化澱粉、エーテル化澱粉、可溶性澱粉、漂白澱粉などの化工デンプンが挙げられる。穀粉の例としては、小麦粉、ライ麦粉、ソバ粉、米粉、コーンフラワー、あわ粉、きび粉、はと麦粉およびひえ粉が挙げられる。澱粉系原料は、小麦粉を含むことが好ましく、小麦粉であることがより好ましい。小麦粉は、強力粉、中力粉、薄力粉のいずれであってもよいが、薄力粉が好ましい。必要に応じて1種または2種以上の澱粉系原料を選択して用いることができる。
【0056】
使用される小麦粉ルウ原料の全量に占める油脂の割合は、好ましくは30重量%〜80重量%であり、より好ましくは40重量%〜55重量%である。使用される小麦粉ルウ原料の全量に占める澱粉系原料の割合は、好ましくは10重量%〜70重量%であり、より好ましくは45重量%〜60重量%である。
【0057】
原料の風味および香りを引き立たせ、かつ相互に馴染ませる効果を適切に得るために、最終的に得られるルウに小麦粉ルウが40重量%〜70重量%含まれるように用いることが好ましい。
【0058】
小麦粉ルウ原料は、油脂および澱粉系原料に加えて、カレー粉、食塩、砂糖等の調味料を含有し得る。小麦粉ルウ原料はまた、本発明の方法の効果を損ねない限り、任意の他の原料を含有し得る。
【0059】
(4)冷却工程添加用原料
本発明の製造方法の冷却工程においては、本発明の製造方法の効果を損ねない限り、任意の原料を添加し得る。
【0060】
冷却工程において添加され得る原料の例としては、上記で風味原料として列挙した原料、油脂、フレーバー、着色料などが挙げられる。
【0061】
(ルウの製造)
本発明のルウの製造方法は、水分含有食材を含む風味原料を品温が100℃〜150℃になるように第1の加熱釜中で加熱して水分含量が1重量%〜15重量%の調味材を得る工程;油脂および澱粉系原料を含む小麦粉ルウ原料を第2の加熱釜中で加熱して小麦粉ルウを得る工程;ならびにこの調味材とこの小麦粉ルウとを混合および冷却してルウを得る工程であって、混合開始時の温度が70℃〜150℃であり、混合物の品温が50℃〜65℃になるまで冷却が行われる、工程を包含する。
【0062】
本発明の方法において、ルウを製造するに際しては、任意の調理器具(例えば、加熱釜または冷却釜など)が使用可能である。ここで、調理器具とは、ルウの原材料を収容できる容器であって、原料を収容した状態で攪拌、加熱または冷却などの調理作業を行うことができる任意の器具をいう。
【0063】
例えば、ルウを製造する調理器具として従来公知の釜などが使用可能である。
【0064】
具体的には、調味材を得る工程においては、任意の加熱用調理器具が使用可能である。小麦粉ルウを得る工程においては、任意の加熱用調理器具が使用可能である。これらの加熱用調理器具の加熱方式は任意の加熱方式であり得る。例えば、スチーム加熱、電気ヒーター加熱、直火による加熱、マイクロ波加熱または電磁加熱など各種の加熱方式が可能である。工業的な生産効率、設備コストおよび温度制御の容易さなどの点で、スチーム加熱が好ましい。
【0065】
調味材および小麦粉ルウの混合冷却を行う工程においては、任意の冷却用調理器具が使用可能である。ここで冷却用調理器具には、放冷するための調理器具をも含むが、好ましくは、強制的に冷却する構造を有する調理器具である。冷却方式としては、各種の冷却方式が採用可能であるが、工業的生産効率および設備コストなどの点で、水冷式が好ましい。
【0066】
上述した調理器具として、もちろん、加熱および冷却の両方の機能を備えた、加熱冷却両用の調理器具を用いてもよい。加熱冷却両用の調理器具を用いれば、調味材を得る工程もしくは小麦粉ルウを得る工程と、それらを混合冷却する工程とを1つの加熱冷却両用調理器具で行うことができる。あるいは、調味材を得る工程、小麦粉ルウを得る工程、およびそれらを混合冷却する工程の3工程すべてを1つの加熱冷却両用調理器具で行うこともできる。
【0067】
本発明の方法においては、調味材を得る工程、小麦粉ルウを得る工程およびルウを得る工程の3工程のすべてを1つの調理器具(例えば、釜)のみを用いてルウを製造してもよく、複数の調理器具を用いて、各工程を別々にしてもよい。例えば、2つもしくは3つの調理器具を用いてもよい。好ましい実施形態では、1つ、2つまたは3つの調理器具を用いる。複数バッチを連続的に生産する場合、生産効率が最も良い点から、より好ましくは、3つの調理器具を用いる。
【0068】
1つの調理器具で上記3工程のすべてを行う場合、例えば、その調理器具でまず調味材を得てこれを取り出し、次いでその調理器具で小麦粉ルウを得、そしてその小麦粉ルウに調味材を添加してもよい。この場合、得られた調味材を、小麦粉ルウに添加するまでに温度が低下しすぎないように(好ましくは添加時の品温が70℃〜150℃であるように)保温しておくことが好ましい。あるいは、あらかじめ小麦粉ルウを調製して取り出しておき、その後調味材を得、そこに小麦粉ルウを添加してもよい。この場合、得られた小麦粉ルウを、調味材に添加するまでに温度が低下しすぎないように(好ましくは添加時の品温が70℃〜150℃であるように)保温しておくことが好ましい。
【0069】
2つの調理器具で上記3工程のすべてを行う場合には、第1の調理器具を加熱冷却両用の調理器具とし、第2の調理器具を加熱用の調理器具とする。この実施形態においては、例えば、加熱用調理器具を用いて小麦粉ルウを得、同時または別の時に加熱冷却両用調理器具を用いて調味材を得る。次いで加熱冷却両用の調理器具中に小麦粉ルウを添加して攪拌することにより混合し、冷却してルウを得ることができる。あるいは、逆に、加熱用の調理器具において調味材を得、加熱冷却両用の調理器具において小麦粉ルウを得、そして加熱冷却両用の調理器具に調味材を添加して攪拌することにより混合および冷却を行ってルウを得てもよい。
【0070】
3つの調理器具で上記3工程のすべてを行う場合には、第1の調理器具において調味材を得、第2の調理器具において小麦粉ルウを得、そして得られた調味材および小麦粉ルウを第3の調理器具に入れて混合および冷却する。
【0071】
なかでも、3つの調理器具でそれぞれ小麦粉ルウを得る工程、調味材を得る工程および混合冷却工程を行うことが工業的生産においては好ましい。なぜなら、加熱および混合冷却の一連のプロセスを行う複数のバッチを最も効率的に連続して行うことができるからである。
【0072】
水分含有食材を含む風味原料を加熱して調味材を得る工程においては複数種の風味原料を用いることが好ましい。2種以上の水分含有食材を用いてもよい。風味原料を加熱する場合、少なくとも1種類の水分含有食材と少なくとも1種類のそれ以外の風味原料とを加熱することがさらに好ましい。この場合、加熱する風味原料を一度に加熱手段に投入して加熱を開始してもよく、一部の風味原料を先に加熱手段に投入して加熱を開始し、途中で残りの風味原料を追加してもよい。好ましくは、すべての風味原料を一度に加熱手段に投入して加熱を開始する。複数種の風味原料を組み合わせて加熱することにより、これらの風味原料の風味が融合し、風味原料の組み合わせに応じてバラエティーに富んだ風味が得られ、その結果、最終的に得られるルウの風味向上に寄与し得る。
【0073】
ここで、糖質を含む原料(例えば、砂糖、果糖などの糖類、果実、野菜など)とアミノ酸を含む原料(例えば、肉類、魚介類等)とを一緒に加熱することが好ましい。メイラード反応をはじめとする糖−アミノ酸反応またはカラメル反応が起こり、ピラジン類、フラン環、ピラン環を持つ化合物等の好ましい香りを有する成分が生じるからである。
【0074】
水分含有食材を含む風味原料を加熱して調味材を得る工程においては、風味原料を調味材調製用油脂の存在下で加熱し得る。調味材調製用油脂の存在下で加熱することにより、より一層好適に醸成された風味および香りが得られ得る。そのため、風味原料を調味材調製用油脂の存在下で加熱することが好ましい。
【0075】
風味原料を加熱する際には、風味原料を混合しながら加熱することが好ましい。風味原料を加熱する際には、到達品温が100℃〜150℃になるように加熱することが好ましく、到達品温が105℃〜130℃になるように加熱することがより好ましい。品温がこれらの到達温度になった後も、それ以上に品温が上昇しないように加熱を続けることが可能である。このようにして風味原料を加熱することにより、各風味原料の風味を引き立たせ、かつ相互に馴染ませる効果が得られ、その結果、これを用いて製造したルウの風味品質が向上する。加熱する際の到達品温が低すぎると、水分を蒸発させるのに時間がかかり、風味原料の風味の発現および融合が不十分となる場合がある。
【0076】
風味原料を加熱する時間は、風味原料の量および加熱手段の温度に依存する。風味原料の加熱は、風味原料の加熱によって得られる調味材の水分含量が好ましくは1重量%〜15重量%となるまで、より好ましくは3重量%〜5重量%となるまで行われる。具体的には例えば、品温が100℃以上の時間が好ましくは10分間以上5時間以下、より好ましくは30分間以上2時間以下とされる。
【0077】
なお、本明細書中では、「水分含量」とは、対象の物質に含まれる水分の、対象物質の重量に対する割合をいう。例えば、調味材の水分含量という場合、調味材に含まれる水分の、調味材全体の重量に対する割合をいう。例えば、特定の水分含有食材の水分含量という場合、その水分含有食材に含まれる水分の、その水分含有食材の重量に対する割合をいう。例えば、100gの調味材中に1gの水分が含まれている場合、その調味材の水分含量は1重量%である。水分含量の測定方法は、当業者に公知である。例えば、株式会社ケット科学研究所製赤外線水分計FD240を用い、まず、調味材の重量を測定し、次いで調味材を110℃にて15分間設定の取扱い説明書に記載される通りの条件で水分を蒸発させ、水分蒸発後の重量を測定し、水分の蒸発による重量の変化から水分含量を決定し得る。この方法は、乾燥減量法とも呼ばれ、公定標準測定法に採用されている。
【0078】
調味材を工業的に生産する場合、水分含量の測定を簡便に行うために、ブリックス計を用いることができる。この場合、ブリックス度数が70〜90、より好ましくは75〜85になるように加熱を行い得る。ブリックス計は、ショ糖溶液の濃度を示すので、ショ糖または可溶性成分の含有量が少ない香辛料を風味原料として用いた場合には、調味材の水分含量がブリックス計で読み取れない場合もある。このような場合は、例えば、上記の乾燥減量法で水分含量を決定する。
【0079】
加熱混合処理に用いる手段は、何れでもよい。風味原料を加熱する際には、風味原料中の水分を蒸発させながら加熱することが好ましい。加熱混合処理に用いる手段は、開放型の加熱攪拌装置であっても、排気式の密閉型加熱攪拌装置であってもよい。設備コストが安い点から、開放型の加熱攪拌装置が好ましい。
【0080】
このようにして得られる調味材は、最終的に製造されるルウの中に好ましくは2重量%〜30重量%、より好ましくは10重量%〜20重量%含まれるように用いられる。
【0081】
調味材の調製と並行して、あるいは調味材の調製の前または後に、小麦粉ルウを調製する。調味材の温度が70℃〜150℃の温度範囲にあるときに小麦粉ルウの調製が終了するようなタイミングで小麦粉ルウを製造することが好ましい。調味材の調製と小麦粉ルウの調製とは、好ましくは、別個の加熱手段において行われる。調味材が調製された後にこの調味材に小麦粉ルウ原料を加えて加熱を行うことは好ましくない。なぜなら、小麦粉ルウ原料中の澱粉系原料が、調味材に含まれる水分と反応して糊化することによって調味材と小麦粉ルウ原料との混合物の粘度が上昇してこの混合物の攪拌がうまくできなくなる場合、および澱粉系原料の十分な焙煎効果が得られず、小麦粉ルウが粉っぽい風味になる場合があるからである。小麦粉ルウを調製した後にこの小麦粉ルウに水分含有食材を加えて加熱を行うことも、同様に糊化が生じて攪拌がうまくできなくなる場合があるので好ましくない。
【0082】
小麦粉ルウは、常法に従って調製され得る。例えば、小麦粉ルウは、油脂および澱粉系原料を含む小麦粉ルウ原料を加熱することによって調製される。小麦粉原料は、好ましくは100℃〜150℃、より好ましくは110℃〜140℃の到達品温になるように加熱される。小麦粉ルウ原料を加熱する場合、油脂および澱粉系原料を一度に加熱手段に投入して加熱を開始してもよく、油脂を先に加熱手段に投入して加熱を開始し、途中で澱粉系原料を追加してもよい。好ましくは、油脂を先に加熱手段に投入して加熱を開始し、途中で澱粉系原料を追加して加熱する。油脂および澱粉系原料以外の小麦粉ルウ原料は、油脂または澱粉系原料と一緒に加熱手段に投入されてもよく、油脂と澱粉系原料との混合後に投入されてもよい。加熱時間は、良好な小麦粉ルウが得られる限り任意である。好ましくは、品温が100℃以上となる時間が10分間〜5時間、より好ましくは30分間〜2時間となるように設定される。
【0083】
このようにして調味材および小麦粉ルウが得られたら、調味材と小麦粉ルウとを高温(例えば、70℃〜150℃)で混合し、混合物の品温が50℃〜65℃になるまで攪拌しながら冷却してルウを得る。調味材と小麦粉ルウとは、好ましくは冷却手段内で混合される。調味材と小麦粉ルウとの混合は、調味材および小麦粉ルウのそれぞれの温度が低下しすぎないうちに行うことが好ましい。なぜなら、調味材の品温が低すぎると小麦粉ルウへの分散性が悪い場合があるからである。調味材と小麦粉ルウとを混合する際には、必要に応じて冷却工程添加用原料をさらに添加することができる。冷却工程添加用原料は、調味材および小麦粉ルウと同時に冷却手段に投入してもよく、調味材と小麦粉ルウとの混合後に投入してもよい。好ましくは、調味材と小麦粉ルウとの混合後に投入する。なお、本明細書中で「冷却する」とは、温度を低下させることをいい、放冷することを含む。必ずしも強制的に温度を低下させる手段を用いる必要はないが、強制的に温度を低下させる手段を用いることが好ましい。このような強制的に冷却する手段としては、例えば、釜の周囲に配置したジャケットに冷却水を流す水冷式の冷却装置などがある。
【0084】
混合物は、例えば、冷却手段(例えば、冷却釜)を用いて強制的に冷却され得る。あるいは、混合物は、相対的に低温(例えば、室温)の冷却工程添加用原料を添加することによって冷却され得る。あるいは、混合物は、放冷によって冷却され得る。冷却工程添加用原料を添加することによって冷却することまたは冷却手段を用いて強制的に冷却すること、およびこれらを併用することが好ましい。放冷によって冷却すると、ルウの原料の加熱による反応が過度に進みすぎる場合がある。また、放冷によって冷却すると温度管理が難しく、得られるルウの品質にばらつきが生じる場合がある。一方、強制冷却手段を用いて冷却すると、ルウの製造に要する時間が短縮され、作業効率が向上する。熱を加えずに混合物を冷却することにより、混合物中に含まれる各原料の風味が一層引き立ち、かつ相互に馴染む。
【0085】
混合しながら冷却する際に混合物の品温が低すぎると、例えば、融点が50℃以上の油脂を使用する場合に品温が油脂の固化開始温度に近づいてルウの粘度が上昇しやすくなり、混合物の混合が困難になる場合がある。混合しながら冷却する際の混合物の品温が高すぎると、得られたルウを充填装置によって容器に充填し、固化させる際に固化に要する時間が長すぎる場合、ルウ表面の油脂が粗大結晶化を起こす場合、およびルウ表面に油浮きを生じる場合がある。
【0086】
混合冷却の時間は特に限定されないが、好ましくは10分間〜5時間、より好ましくは30分間〜2時間である。
【0087】
冷却混合処理を終えたルウは、常法により固形ルウにしたり、フレーク、顆粒、ペースト等の形態の製品とすることもできる。
【0088】
このようにして得られるルウの油脂含量は、好ましくは約20重量%〜約60重量%であり、より好ましくは約30重量%〜約50重量%である。
【0089】
このようにして得られるルウの水分含量は、好ましくは約0.1重量%〜約15重量%、より好ましくは約1重量%〜約10重量%、さらにより好ましくは約3重量%〜約6重量%である。
【0090】
【実施例】
次に実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明は当該実施例によって何ら限定されるものではない。
【0091】
以下の実施例において、各原料は、以下のものを用いた:油脂:牛脂;小麦粉:市販の薄力粉;果実ペースト:リンゴのペースト、水分含量約28重量%;野菜ペースト:トマトのペースト、水分含量約62重量%;ビーフエキス:市販のビーフエキス、水分含量25重量%;香辛料:クミンパウダー;カレー粉:市販のカレー粉;砂糖:市販のグラニュー糖;食塩:市販の食塩;調味料:市販のL−グルタミン酸ナトリウム;カラメル:市販のカラメル;ホエイパウダー:市販のホエイパウダー;ビーフ系のプリカーサーフレーバー。なお、プリカーサーフレーバーとしては、牛肉、ビーフエキス、調味料、グリセリンおよびビタミンB1を主成分とし、水分含量が約29重量%のものを用いた。
【0092】
(実施例1)
▲1▼予め加熱した開放型の加熱釜に油脂20重量部を投入し、油脂を溶解させた。このとき、溶解した油脂の品温は約60℃であった。次いで、この溶解した油脂に小麦粉20重量部を投入し、混合しながら、約50分間かけて到達品温が130℃になるように加熱して小麦粉ルウを製造した。
【0093】
▲2▼▲1▼で用いた加熱釜とは別の開放型の加熱釜(予め加熱した)に油脂7重量部を投入し、油脂を溶解させた。このとき、溶解した油脂の品温は約60℃であった。次いで、この溶解した油脂に、果実ペースト5重量部、野菜ペースト2重量部、ビーフエキス5重量部および香辛料3重量部を同時に投入し、混合しながら、約50分間かけて到達品温が約110℃になるまで加熱処理して調味材を製造した。調味材の水分含量は5.9重量%であった。
【0094】
▲3▼開放型の冷却釜に上記▲1▼で製造した小麦粉ルウ(約130℃)および▲2▼で製造した調味材(約110℃)を加え、撹拌混合しながらさらに油脂3重量部、カレー粉9重量部、砂糖10重量部、食塩9重量部、調味料5重量部およびカラメル2重量部を順次加え、約50分間かけて品温が60℃になるまで冷却混合処理し、カレールウを製造した。冷却は、原料の添加による冷却および冷却釜による強制冷却であった。得られたカレールウを容器に充填し、20℃になるまで冷却することによって、固形ルウが得られた。この固形ルウの水分含量は4.0重量%であった。
【0095】
得られたカレールウ(固形ルウ)を常法により調理してカレーソースを得た。このカレーソースを喫食したところ、このカレーソースの風味は、香辛料、ビーフエキス、果実ペーストなどの食材の加熱前の風味に加えて、これらの食材にメイラード反応、糖−アミノ酸反応およびカラメル反応が生じることによって付与された煮込んだ風味が加わり、素材本来の持ち味が発揮されたコクのある優れた風味であった。
【0096】
(実施例2)
▲1▼予め加熱した開放型の加熱釜に油脂25重量部を投入し、油脂を溶解させた。このとき、溶解した油脂の品温は約60℃であった。次いで、この溶解した油脂に小麦粉30重量部を投入し、混合しながら、約50分間かけて到達品温が130℃になるように加熱して小麦粉ルウを製造した。
【0097】
▲2▼▲1▼で用いた加熱釜とは別の開放型の加熱釜(予め加熱した)に油脂3重量部を投入し、油脂を溶解させた。このとき、溶解した油脂の品温は約60℃であった。次いで、この溶解した油脂に、果実ペースト4重量部、野菜ペースト2重量部およびビーフエキス6重量部を同時に投入し、混合しながら、約80分間かけて到達品温が約113℃になるまで加熱処理して調味材を製造した。調味材の水分含量は6.8重量%であった。
【0098】
▲3▼開放型の冷却釜に上記▲1▼で製造した小麦粉ルウ(約130℃)および▲2▼で製造した調味材(約113℃)を加え、撹拌混合しながらさらにカレー粉9重量部、砂糖8重量部、食塩8重量部、調味料2重量部、カラメル2重量部およびホエイパウダー1重量部を順次加え、約60分間かけて品温が60℃になるまで冷却混合処理し、カレールウを製造した。冷却は、原料の添加による冷却および冷却釜による強制冷却であった。得られたカレールウを容器に充填し、20℃になるまで冷却することによって、固形ルウが得られた。この固形ルウの水分含量は4.2重量%であった。
【0099】
得られたカレールウ(固形ルウ)を常法により調理してカレーソースを得た。このカレーソースを喫食したところ、このカレーソースの風味は、実施例1と同様に、香辛料、ビーフエキス、果実ペーストなどの食材の加熱前の風味に加えて、これらの食材にメイラード反応、糖−アミノ酸反応およびカラメル反応が生じることによって付与された煮込んだ風味が加わり、素材本来の持ち味が発揮されたコクのある優れた風味であった。
【0100】
(実施例3)
プリカーサーフレーバーを使用したカレールウの製造方法について、説明する。実施例2の調味材を製造する際にビーフエキスを3.0重量部にし、減量した分をビーフ系のプリカーサーフレーバーを0.1重量部および油脂2.9重量部に置き換えて、置き換えた油脂については小麦粉ルウ製造時に加えること以外は、実施例2と同様にしてカレールウを製造した。
【0101】
調味材の製造工程において、品温が113℃になるのに要した時間は60分であり、実施例2と比較すると加熱混合処理時間20分間短縮させることができた。これにより工業レベルにおいて、エネルギーロスおよび作業効率が改善され、生産性を上げることが可能となった。
【0102】
カレーソースを調理した際のカレーソースの性能は、実施例2と同等に良好であった。このことから、ビーフ系のプリカーサーフレーバーを添加し、その他の風味原料と100℃以上になるまで加熱撹拌処理することにより、プリカーサーフレーバーはビーフエキスの30倍に相当する効果を有することが認められた。即ち、プリカーサーフレーバーは、ビーフエキスの1/30の添加量でビーフエキスを代替することができた。
【0103】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、風味および香りの良いルウを製造する方法が提供される。本発明の方法によれば、各原料の特性に応じた風味立ちと、これによる風味の融合効果を最大限に発揮することを可能とする高品質の固形ルウを効率良く製造することができる。更にプリカーサーフレーバーを風味原料(例えば、牛肉、鶏肉、豚肉、にんにく、玉葱、エシャロット、生姜からなる群より選択される風味原料)と組み合わせて加熱混合処理することにより、従来よりも少ない配合量で原料の風味・香り特性を最大限に発揮することができる。
Claims (11)
- ルウの製造方法であって、該方法が、
水分含有食材を含む風味原料を品温が100℃〜150℃になるように第1の加熱釜中で加熱して水分含量が1重量%〜15重量%の調味材を得る工程;
油脂および澱粉系原料を含む小麦粉ルウ原料を第2の加熱釜中で加熱して小麦粉ルウを得る工程;ならびに
該調味材と該小麦粉ルウとを混合および冷却してルウを得る工程であって、混合開始時の温度が70℃〜150℃であり、混合物の品温が50℃〜65℃になるまで冷却が行われる、工程
を包含する、方法。 - 前記水分含有食材の水分含量が、15重量%〜95重量%である、請求項1に記載の方法。
- 前記水分含有食材が、肉類、魚介類、種実、海藻、野菜、果実または香辛料のペーストまたはエキス、糖類、乳系原料および調味料からなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
- 前記風味原料が、肉類、魚介類、種実、海藻、野菜、果実または香辛料の乾燥粉砕物をさらに含む、請求項1に記載の方法。
- 前記澱粉系原料が小麦粉である、請求項1に記載の方法。
- 前記風味原料を加熱する工程において、該風味原料を、前記調味材調製用油脂の存在下で加熱する、請求項1に記載の方法。
- 前記水分含有食材が、プリカーサーフレーバーを含む、請求項1に記載の方法。
- 前記プリカーサーフレーバーの量が、ルウの製造に使用する原料の重量の合計の0.01重量%〜5重量%である、請求項7に記載の方法。
- 前記プリカーサーフレーバーが、牛肉、豚肉、鶏肉、にんにく、玉葱、エシャロットおよび生姜からなる群より選択される食材を含む、請求項7に記載の方法。
- 前記ルウが固形である、請求項1に記載の方法。
- 前記ルウの油脂含量が20重量%〜60重量%である、請求項1に記載の方法。
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