JP2004152591A - 電界放出型ランプ - Google Patents

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守信 遠藤
Osamu Shimizu
修 清水
Yoshihisa Suda
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Abstract

【課題】電子放出特性に優れた炭素電極を有する電界放出型ランプを比較的安価に得る。
【解決手段】有機樹脂に黒鉛、カーボンナノチューブなどの炭素粉末を混合し、高度に配向させつつ所望の形状に成型した後、焼成して得られる、アモルファス炭素と結晶性炭素の複合炭素材料による炭素電極130をカソード電極として用いる。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電界放出型のランプに関する。
【0002】
【従来の技術】
低消費電力で高輝度のランプとして、特開平11−167886号公報には、図1に示すような、カーボンナノチューブをカソード電極として用いた電界放出型の画像管が開示されている。図1において、まず、外部回路からリードピン109a,109bに電圧を供給することで、カソードリード111a,111bを介して電極106とハウジング106dとの間に電界をかける。そして、このことにより、電極106上に固定配置された柱状グラファイト121のカーボンナノチューブ先端に高電界を集中させ、電子を引き出してメッシュ部106eより放出させる。そして、外部回路からリードピン109に高電圧を供給し、陽極リード110→陽極電極構体105(円筒状陽極105b)→接触片107aの経路をそれぞれ導通してAlメタルバック膜107にその高電圧が印加された状態をすることで、放出された電子を円筒状陽極105bにより加速し、Alメタルバック膜107を貫通させて蛍光面104に衝撃させる。この結果、蛍光面104を構成している蛍光体は電子衝撃により励起し、その蛍光体に応じた発光色を、フェースガラス102を透過して前面側(フェースガラス102側)に発光表示することになる。
【0003】
このように、炭素、特にカーボンナノチューブをカソード電極として用いることにより、長期に安定して信頼性の高い電界放出型ランプを得ることができる。
【0004】
カーボンナノチューブをガラス、Si、金属板などの基板に固定して電極とする手法としては、従来では銀ペースト等に混合して液状にして基板上にスクリーン印刷する手法、および、上記公報に記載されるように、基板上にカーボンナノチューブの層を直接形成する手法が知られている。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−199398号公報
【特許文献2】
特開平11−167886号公報
【特許文献3】
特開2000−251783号公報
【特許文献4】
特開2002−25477号公報
【特許文献5】
特開2002−141007号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前述の、液状にしてスクリーン印刷する手法では、カーボンナノチューブを配向させることが困難であり、また、カーボンナノチューブの割合を増すと粘度が高くなってスクリーン印刷ができないので、カーボンナノチューブの配合比を高くすることができないという問題がある。基板上にカーボンナノチューブの層を直接形成する手法では、工数・時間がかかってコスト高となるという問題がある。
【0007】
したがって本発明の目的は、電界放出型ランプの電極材料としての特性に優れた炭素材料を電極として用いた電界放出型ランプを、比較的安価に提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、アモルファス炭素と該アモルファス炭素中に実質的に一方向に配向して存在する結晶性炭素粉末とを含む炭素系複合材料からなるカソード電極を具備する電界放出型ランプが提供される。
【0009】
前記結晶性炭素粉末は、カーボンナノチューブまたはカーボンナノファイバーであることが望ましい。
【0010】
前記炭素系複合材料は、金属または半金属化合物をさらに含んでも良い。
【0011】
本発明に用いる炭素系複合材料は、賦形性を有し焼成後高い炭素残査収率を示す組成物と、炭素粉末と、必要に応じて金属化合物、半金属化合物の一種または二種以上を混合し、該混合物をランプの寸法や形状に合わせて、また電界放出特性や電流密度、電子放出の方向性を制御する目的で線状体、柱状体、錐状体、コイル状などの所望の形状に賦形し、該賦形物を焼成することによって製造される。また場合によっては焼成後に切削加工等の機械加工を施しても良い。
【0012】
炭素粉末としては、カーボンブラック、黒鉛、コークス粉カーボンナノチューブまたはカーボンナノファイバー等が挙げられるが、使用する炭素粉末種と量は、目的とする電極の抵抗値・形状及び放電特性により適宜選択され、単独でも二種以上の混合体でも使用することができるが、特に形状制御の簡易さの点からは黒鉛を使用することが好ましく、賦形性及び構造制御を容易とするために、平均粒径100μm以下の高配向性熱分解黒鉛(HOPG)、キッシュ黒鉛、天然黒鉛、人造黒鉛、直径200nm以下の気相成長炭素繊維より選ばれることが望ましい。電子放出特性の点からは、カーボンナノチューブまたはカーボンナノファイバーを使用することが望ましく、また、黒鉛と併用しても良い。
【0013】
カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバーは、グラファイト六角網平面を筒状に丸めて形成される欠陥の無い「単層」或いはそれらが入れ子状に積層した「多層」のチューブ状物質で、直径15nm以下で長さが数十nm〜数μmがナノチューブ。直径で15〜100nm程度の領域をナノファイバーと呼ぶ。アーク放電法、気相熱分解法、レーザー昇華法、電解法、流動触媒法等によって生成されるが、最近ではポリマーブレンド法により中空のチューブ状或いは場合によっては無空のファイバーも提案されており、ここでは中空、無空の両方を含めた広義でカーボンナノチューブ、カーボンナノファイバーとして使用するものである。
【0014】
前述の金属、半金属化合物とは一般に入手可能な金属炭化物、半金属炭化物、金属硼化物・半金属硼化物、金属珪化物・半金属珪化物、金属窒化物・半金属窒化物、金属酸化物、半金属酸化物等が挙げられる。使用する金属・半金属化合物の種類と量は、目的とする電極の抵抗値及び形状により適宜選択され、単独でも二種以上の混合体でも使用することができるが、抵抗値制御、耐熱性の観点から、特に炭化硼素、炭化珪素、窒化硼素を使用することが好ましい。
【0015】
前記賦形性を有し焼成後高い炭素残査収率を示す樹脂組成物は、焼成によりアモルファス状炭素、好ましくは、高温下での使用時に黒鉛化が進行しない難黒鉛化性炭素となり得る高分子樹脂であり、炭素化前段階の加熱時に分子間架橋を生じさせ三次元化させることで、高い炭素残渣収率を示すものであり、かつ、焼成炭素化時に黒鉛粉末や金属化合物、半金属化合物をパッキング、収縮する能力を有するものであり、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂の一種または二種以上の複合体である。ここで熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、コプナ樹脂等が用いられ、経時熱構造変化の少ないことなどから、好ましくはフラン樹脂及びフェノール樹脂が用いられる。また、熱可塑性樹脂としては、ポリ塩素化塩化ビニル樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリイミド等が用いられ、成形性の容易さ及びフラン樹脂やフェノール樹脂と複合化した際の取り扱いの容易さから好ましくはポリ塩素化塩化ビニル樹脂が用いられる。
【0016】
電界放出型蛍光ランプ用カソード電極として必要な特性を具備せしめることを目的として、焼成後にアモルファス炭素となる高分子樹脂と炭素粉末、金属化合物、半金属化合物とを適宜選択した後、混合機を用いて充分に分散させる。次にこの混合体を、製膜機や押し出し成型機のような通常のプラスチック成形を行う際に使用されている成形機を用い、炭素微粉末(および金属化合物、半金属化合物)を一方向に配向制御等させつつ、円断面の円柱状、四角断面の矩形状、コイル状、円錐状、円筒状など所望の形状に成形する。該成形体は、エアオーブン中で炭素前駆体化処理及び固化処理を施した後、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気中で昇温速度を制御しつつ焼成することで炭化を終了させ、アモルファス炭素と炭素粉末、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、金属化合物、半金属化合物とからなる、電界放出型蛍光ランプのカソード電極用の炭素系複合材料が得られる。
【0017】
ここで、炭素化は不活性ガス雰囲気もしくは真空下で700〜2800℃程度まで加熱昇温し行われるが、炭素化時の昇温速度が大きいと賦形体の形状が変形したり微細なクラックが生じるなどの欠陥が生じる。したがって、500℃までは毎時50℃以下、それ以降も毎時100℃以下で行うことが適切である。
【0018】
また本発明で、高温耐熱性および安定的な電子放出を得るために不活性雰囲気中または真空中で、蛍光ランプ用カソード電極として使用する温度よりも260℃以上500℃以下の温度だけ高い温度、好ましくは約300℃高い温度まで焼成炭素化処理を施すことで、より安定した電界放出特性と高輝度化、低消費電力及び長寿命化を達成することが可能となる。
【0019】
電界放出型蛍光ランプ用カソード電極として上記の複合炭素材料を用いることで、電子放出特性の優れた黒鉛エッジ部やカーボンナノチューブ・カーボンナノファイバーの尖鋭状炭素が一様かつ均等に露出し、仕事関数が小さく電子放出のしきい値電圧が小さく、電子放出が可能な任意の形状の電極を形成することができる。また、耐熱性等にも優れることから繰り返して使用するに際し、突入電流も無く、安定な電界放出が得られ、高輝度で長寿命なものとなる。
【0020】
【発明の実施の形態】
図2は本発明の一実施態様に係る電界放出型ランプを示す。図1と同一の構成要素については同一の参照番号を付してその説明を省略する。
【0021】
本発明の電界放出型ランプにおいては、カソード電極として、前述の炭素複合材料からなり、結晶性炭素が図の垂直方向に配向された円柱状(錠剤形状)の炭素電極130が使用されている。
【0022】
以下に、この炭素電極130の実際の製造工程の一例を実施例として示す。
<実施例1>
組成物として、塩素化塩化ビニル樹脂(日本カーバイド製T−741)60部、フラン樹脂(日立化成製VF303)20部に、カーボンナノファイバー(気層成長法、平均直径80nm)20部と、可塑材としてジアリルフタレートモノマー20部を添加して、分散、混合し、押し出し成形で細線状に成形し、その後窒素ガス雰囲気中1000℃、さらにアルゴンガス雰囲気中1400℃で焼成し、焼成後に適宜切断することにより、錠剤状でカーボンナノファイバーが縦方向に配向した炭素系複合材料を得た。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、電子放出特性に優れた炭素電極を有する電界放出型ランプを比較的安価に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の電界放出型ランプを示す図である。
【図2】本発明の電界放出型ランプを示す図である。

Claims (5)

  1. アモルファス炭素と該アモルファス炭素中に実質的に一方向に配向して存在する結晶性炭素粉末とを含む炭素系複合材料からなるカソード電極を具備する電界放出型ランプ。
  2. 前記結晶性炭素粉末は、カーボンナノチューブまたはカーボンナノファイバーである請求項1記載の電界放出型ランプ。
  3. 前記炭素系複合材料は、金属または半金属化合物をさらに含む請求項1または2記載の電界放出型ランプ。
  4. 前記カソード電極から電子を引き出すグリッド電極と、カソード電極からの電子を加速するアノード電極とをさらに具備する請求項1〜3のいずれか1項記載の電界放出型ランプ。
  5. 前記カソード電極の形状は、線状、柱状、錐体状またはコイル状である請求項1〜4のいずれか1項記載の電界放出型ランプ。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007023945A1 (ja) * 2005-08-26 2007-03-01 Matsushita Electric Works, Ltd. 放電プラズマ生成補助装置
JP2010040521A (ja) * 2008-07-10 2010-02-18 Toray Ind Inc 電子放出源用ペーストおよびこれを用いた電子放出源ならびに電子放出素子
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CN103972009A (zh) * 2013-01-29 2014-08-06 海洋王照明科技股份有限公司 场发射显示屏

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