JP2004148740A - カラー画像色分解装置及びカラー画像色分解方法 - Google Patents

カラー画像色分解装置及びカラー画像色分解方法 Download PDF

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Abstract

【課題】出力画像の画質を予測したインクの色分解最適化を可能とし、より現実に即した色分解曲線を求めることができるカラー画像色解装置及びカラー画像色分解方法を提供する。
【解決手段】画像入力部10から媒体上に形成されたカラー画像(パッチ画像20)が入力され、カラー画像から明度成分が抽出される。また、測色部14では、カラー画像の明度及びインク形成量が測色される。そして、最適化部12では、まず、カラー画像の明度成分から粒状性評価値が算出される。次いで、最適化部12では、カラー画像に対応した明度、インク形成量及び粒状性に関する等値マップが作成され、明度、インク形成量及び粒状性に関する等値マップを用いて合成等値マップが生成される。さらに、最適化部12では、合成等値マップと所定の最適化条件に基づいて、カラー画像に関する色分解曲線が算出される。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリンタ等における色再現のためにカラー画像の色分解を行うカラー画像色分解装置及びカラー画像色分解方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
カラー画像をプリンタ等の印字装置(画像形成装置)で出力する際には、カラー画像を構成する各画素の成分をそれぞれ有限個のインクを用いて表現している。従来、このようなカラー画像の表現のためには、インクの組み合わせによる色分解によって、最適な色再現方法を行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年の画質の向上や再現可能な色再現域の向上によって、使用されるインク数も必然的に増加してきている。このため、同一系色のインクにおいても、より多くの色インクを用いて、より最適な色分解を行う必要がある。しかし、その組み合わせは膨大な数になるため、最適な色分解を効率的に決定することは非常に困難である。また、条件によって組み合わせが定められる組み合わせを一意に最適化することは困難であるという問題がある。
【0004】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、出力画像の画質を予測したインクの色分解最適化を可能とし、より現実に即した色分解曲線を求めることができるカラー画像色解装置及びカラー画像色分解方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係るカラー画像色分解装置は、媒体上に形成されたカラー画像を入力する入力手段と、前記カラー画像から明度成分を抽出する明度抽出手段と、前記カラー画像の明度及びインク形成量を測色する測色手段と、前記カラー画像の明度成分から粒状性評価値を算出する評価値算出手段と、前記カラー画像に対応した明度、インク形成量及び粒状性に関する等値マップを作成する等値マップ作成手段と、明度、インク形成量及び粒状性に関する前記等値マップを用いて合成等値マップを生成する等値マップ合成手段と、前記合成等値マップと所定の最適化条件に基づいて、前記カラー画像に関する色分解曲線を算出する最適化手段とを備えることを特徴とする。
【0006】
また、本発明に係るカラー画像色分解装置は、前記評価値算出手段が、前記明度成分を周波数変換してパワースペクトルを生成するスペクトル生成手段と、前記パワースペクトルを全空間周波数について積分して粒状性評価値を算出するスペクトル積分手段とを備えることを特徴とする。
【0007】
さらに、本発明に係るカラー画像色分解装置は、前記等値マップ作成手段が、前記カラー画像を形成する画像形成装置における濃インクと淡インクの濃度をパラメータとした格子点上に、該カラー画像に対応した明度に関する等値マップを作成する第1の作成手段と、前記画像形成装置における濃インクと淡インクの濃度をパラメータとした格子点上に、前記カラー画像に対応したインク形成量に関する等値マップを作成する第2の作成手段と、前記画像形成装置における濃インクと淡インクの濃度をパラメータとした格子点上に、前記カラー画像に対応した粒状性に関する等値マップを作成する第3の作成手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
さらにまた、本発明に係るカラー画像色分解装置は、前記等値マップ合成手段が、粒状性に関する前記等値マップを合成するか否かを判定する判定手段と、粒状性に関する前記等値マップを合成する場合、該等値マップと明度及びインク形成量に関する前記等値マップとを合成し、粒状性に関する前記等値マップを合成しない場合、明度及びインク形成量に関する前記等値マップを合成する合成手段とを備えることを特徴とする。
【0009】
さらにまた、本発明に係るカラー画像色分解装置は、粒状性の優先又はインク濃度の優先のいずれかを指定する指定手段をさらに備え、前記最適化手段は、前記粒状性の優先が指定された場合、前記合成等値マップ上の等明度曲線に対して、インク形成量の制限を満たし、粒状性が最小となるグリッド点を算出し、前記インク濃度の優先が指定された場合、前記合成等値マップ上の等明度曲線に対して、インク形成量の制限を満たし、インク濃度が最小となるグリッド点を算出し、前記粒状性が最小となるグリッド点又は前記インク濃度が最小となるグリッド点から色分解曲線を算出することを特徴とする。
【0010】
さらにまた、本発明に係るカラー画像色分解装置は、前記色分解曲線を表示する表示手段をさらに備えることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
【0012】
図1は、本発明の一実施形態に係るカラー画像色分解装置の構成を示すブロック図である。図1に示すように、本実施形態に係るカラー画像色分解装置は、画像入力部10、UI部11、最適化部12、最適結果表示部13及び測色部14から構成される。図1において、画像入力部10は、パッチ画像20を入力し、均等色空間情報に変換する。ここで、パッチ画像20について説明する。図3は、本実施形態に係るカラー画像色分解装置を用いて行われる色インクの色分解最適化に用いられるパッチ画像20の一例を示す図である。このパッチ画像20は、図示しないプリンタにより作成されたものである。
【0013】
また、測色部14は、パッチ画像20の測色を行って明度、パッチ画像が形成された印刷用紙等の媒体に対して塗布されているインク量(インク形成量)である打ち込み量データを獲得する。さらに、UI部11は、最適化を行うためのパラメータ等を入力する。UI部11は、例えば、キーボードやマウス等の入力装置で実現される。さらにまた、最適化部12は、複数の色分解方法を用いることによって、画像入力部10で入力されたパッチ画像20から最適な色分解曲線を算出する。そして、最適結果表示部13はその結果を表示する。最適結果表示部13は、例えば、モニタ等の出力装置で実現される。
【0014】
また、図2は、本実施形態に係るカラー画像色分解装置によるカラー画像色分解処理手順を説明するためのフローチャートである。まず、図1のブロック図には図示されていない別途のプリンタによって図3に示すような色分解を最適化するためのパッチ画像20が作成される(ステップS20)。尚、このパッチ画像20は、本処理に先立って予め作成されたものを用いても良い。
【0015】
次に、画像入力部10から、ステップS20で作成されたパッチ画像20を読み込み、画像のRGBデータを保存する(ステップS21)。この際、画像入力部10では、読み取りRGB値を均等色空間情報に変換しておく。その後、画像入力部10で保存されている均等色空間情報を最適化部12に転送する(ステップS22)。
【0016】
また、UI部11で、最適化を行う際の粒状性の優先、又はインク濃度の優先のパラメータを選択し、最適化部12に転送する(ステップS23)。図4は、本実施形態に係るカラー画像色分解装置のUI部11を説明するための概略図である。すなわち、図4に示すような表示装置を用いて、ユーザがキーボードやマウス等の入力装置により、最適化を行う際の粒状性の優先、又はインク濃度の優先かのパラメータを選択する。
【0017】
次に、測色部14では、パッチ画像20の明度、打ち込み量データを測色して最適化部12に転送する(ステップS24)。そして、最適化部12では、画像入力部10から転送されたL*データを用いて、後述する方法により粒状性評価値を算出する(ステップS25)。また、最適化部12では、UI部11で指定された前述のパラメータから、後述する方法でパッチ画像20と1対1に対応した明度、打ち込み量、粒状性の等値マップを作成する(ステップS26)。
【0018】
次に、最適化部12では、ステップS26で作成された等値マップと最適化条件に合致したパラメータの等値マップとを重ね合わせた新たな等値マップを作成し、最適化条件に応じた優先パラメータによって各グリッド点での最適値を求め、すべてのグリッド点に対し最適な色分解曲線を算出する(ステップS27)。この処理の詳細については後述する。そして、ステップS27で算出された最適な色分解曲線を表示装置に表示して当該カラー画像色分解処理手順を終了する。
【0019】
すなわち、本実施形態に係るカラー画像色分解装置では、画像入力部10から媒体上に形成されたカラー画像(パッチ画像20)が入力され、カラー画像から明度成分が抽出される。また、測色部14では、カラー画像の明度及びインク形成量が測色される。そして、最適化部12では、まず、カラー画像の明度成分から粒状性評価値が算出される。次いで、最適化部12では、カラー画像に対応した明度、インク形成量及び粒状性に関する等値マップが作成され、明度、インク形成量及び粒状性に関する等値マップを用いて合成等値マップが生成される。さらに、最適化部12では、合成等値マップと所定の最適化条件に基づいて、カラー画像に関する色分解曲線が算出されることを特徴とする。
【0020】
ここで、ステップS25において最適化部12で行われる粒状性評価値の算出処理の詳細について説明する。図11は、本実施形態に係るカラー画像色分解装置における最適化部12で最適化を行う際に算出する粒状性評価値の算出手順を説明するためのフローチャートである。ここでは、図11に示すフローチャートを用いて、画像入力部10によるパッチ画像20の入力の部分から説明する。
【0021】
まず、画像入力部10は、パッチ画像20における読み込みパッチの中心部分を2のべき乗画素角のRGB画像データで保存する(ステップS1101)。ここで、画像入力部10は、以下の式(1)から式(5)を用いて、RGB画像データをCIELab画像データに変換して保存する(ステップS1102)。
【0022】
【数1】
Figure 2004148740
【0023】
ここで、R’,G’,B’ ≦ 0.04045の場合、
【0024】
【数2】
Figure 2004148740
とし、R’,G’,B’ > 0.04045の場合、
【0025】
【数3】
Figure 2004148740
とする。
【0026】
そして、
【0027】
【数4】
Figure 2004148740
【0028】
【数5】
Figure 2004148740
但し、(X/Xn),(Y/Yn),(Z/Zn)>0.008856とする。ここで、X、Y、Zは、試料のXYZ表色系における3刺激値、Xn、Yn、Znは、完全拡散反射面の3刺激値である。
【0029】
尚、(X/Xn),(Y/Yn),(Z/Zn)≦0.008856の場合、
【0030】
【数6】
Figure 2004148740
として計算する。
【0031】
次に、式(7)に従ってL*をフーリエ変換してスペクトルS(u’,v’)を求め、さらに、式(8)に従ってパワースペクトルP(u’,v’)を求める(ステップS1103)。
【0032】
【数7】
Figure 2004148740
【0033】
【数8】
Figure 2004148740
【0034】
ここで、本実施形態では、パッチ画像20として正方形の原画像を用いているため、式(7)におけるMとNとは等しい。従って、以下ではNに統一して記述する。
【0035】
次に、空間周波数領域のカウンタu’、v’を0に初期化する(ステップS1104)。そして、空間周波数u、vを式(9)を用いて算出する(ステップS1105)。
【0036】
【数9】
Figure 2004148740
【0037】
次に、空間周波数(u,v)のパワースペクトルP(u’,v’)に式(10)で与えられるVTFを乗算して、パワースペクトルP’(u,v)を算出する(ステップS1106)。
【0038】
【数10】
Figure 2004148740
【0039】
【数11】
Figure 2004148740
【0040】
但し、dpiは入力解像度であり、Nは縦横の画素数である。また、Rは明視距離(300mm)であり、空間周波数fの単位は(cycles/degree)である。尚、空間周波数fの算出には式(11)を用いる。
【0041】
次に、u’がN未満であるか否かを判定する(ステップS1107)。その結果、u’がNより小さい場合(Yes)、u’をインクリメントしてステップS1105に戻る(ステップS1108)。一方、u’がN以上である場合(No)、ステップS1109に進む。
【0042】
ステップS1109では、v’がN未満であるか否かを判定する。その結果、v’がNより小さい場合(Yes)、v’をインクリメントしてステップS1105に戻る(ステップS1110)。一方、v’がN以上である場合(No)、ステップS1111に進む。
【0043】
ステップS1111では、式(12)で与えられる計算式に基づいて、空間周波数(u’,v’)のパワースペクトルS’(u’,v’)を全周波数について積分し、粒状性評価値gを算出する。
【0044】
【数12】
Figure 2004148740
【0045】
本実施形態では、以上示した処理手順に従って粒状性評価値gが算出される。すなわち、本実施形態に係るカラー画像色分解装置の最適化部12では、明度成分を周波数変換(例えば、フーリエ変換)してパワースペクトルを生成し、当該パワースペクトルを全空間周波数について積分して粒状性評価値が算出されることを特徴とする。
【0046】
次に、ステップS26において最適化部12で行われるパッチ画像20と1対1に対応した明度、打ち込み量、粒状性の等値マップの作成処理の詳細について説明する。図5は、本実施形態に係るカラー画像色分解装置における最適化部12で明度、打ち込み量、粒状性の等値マップを作成するための処理手順を説明するためのフローチャートである。ここでは、図5に示すフローチャートを用いて、UI部11におけるパラメータの選択の部分から説明する。
【0047】
まず、UI部11でインク色を選択し(ステップS500)、ステップS23で説明したように、最適化条件(最適化を行う際の粒状性、インク濃度のパラメータ等)を選択して読み込む(ステップS501)。次に、ステップ501で読み込んだ最適化条件から明度マップを作成するか否かを判定する(ステップS502)。その結果、明度マップを作成する場合(Yes)はステップS503に進み、明度マップを作成しない場合(No)にはステップS510に進む。
【0048】
ステップS503では、濃インクのグリッドインデッスKを0に初期化する。次に、淡インクのグリッドインデックスを0に初期化する(ステップS504)。さらに、図3に示すパッチ画像におけるパッチ位置(K,H)に相当する明度の値をメモリバッファに配置する(ステップS505)。次に、濃インクのグリッドインデックスKが256未満であるか否かを判定する(ステップS506)。その結果、Kが256未満である場合(Yes)にはKをインクリメントしてステップS504に戻り(ステップS507)、Kが256以上である場合にはステップS508に進む。
【0049】
ステップS508では、淡インクのグリッドインデックスHが256未満であるか否かが判定される。その結果、Hが256未満である場合(Yes)にはHをインクリメントしてステップS504に戻り(ステップS509)、Hが256以上である場合(No)にはステップS510に進む。尚、上述したステップS503からステップS509までの処理を便宜上「処理1」と称す。
【0050】
ステップS510では、打ち込み量マップを作成するか否かを判定する。その結果、打ち込み量マップを作成する場合(Yes)、ステップS503からステップS509までの処理1を繰り返し実行し(ステップS511)、ステップS512に進む。但し、ステップS511において、ステップS505では明度値をメモリバッファに保存したが、ここでは打ち込み量を保存するようにする。一方、打ち込み量マップを作成しない場合(No)、ステップS512に進む。
【0051】
ステップS512では、粒状性マップを作成するか否かを判定する。その結果、粒状性マップを作成する場合(Yes)、ステップS503からステップS509までの処理1を繰り返し実行する(ステップS513)。但し、ステップS513において、ステップS505では明度値をメモリバッファに保存したが、ここでは粒状性評価値を保存するようにする。一方、粒状性マップを作成しない場合(No)、当該等値マップの作成処理を終了する。
【0052】
すなわち、本実施形態に係るカラー画像色分解装置の最適化部12では、カラー画像(パッチ画像20)を形成する画像形成装置における濃インクと淡インクの濃度をパラメータとした格子点上に、該カラー画像に対応した明度に関する等値マップを作成する。また、当該画像形成装置における濃インクと淡インクの濃度をパラメータとした格子点上に、カラー画像に対応したインク形成量に関する等値マップを作成する。さらに、当該画像形成装置における濃インクと淡インクの濃度をパラメータとした格子点上に、カラー画像に対応した粒状性に関する等値マップを作成することを特徴とする。
【0053】
次に、ステップS27において最適化部12で行われる色分解曲線最適化の処理の詳細について説明する。図6は、本実施形態に係るカラー画像色分解装置における最適化部12における色分解曲線最適化の処理手順を説明するためのフローチャートである。ここでは、図6に示すフローチャートを用いて、UI部11におけるパラメータの選択の部分から説明する。
【0054】
まず、UI部11でインク色を選択する(ステップS600)。次に、図5を用いて前述したように、ステップS26で作成した明度マップを読み込む(ステップS601)。また、打ち込み量マップを読み込む(ステップS602)。そして、粒状性マップを読み込むか否かを判定する(ステップS603)。その結果、粒状性マップを読み込む場合(Yes)はステップS604に進み、読み込まない場合(No)にはステップS606に進む。
【0055】
ステップS604では、粒状性マップを読み込む。そして、読み込んだ明度マップ、打ち込み量マップ及び粒状性マップの重ね合わせを行って、図7に示すような、最適化を行うためのマップを作成する(ステップS605)。図7は、本実施形態に係るカラー画像色分解装置において作成された等値マップを示す概要図である。
【0056】
すなわち、本実施形態に係るカラー画像色分解装置の最適化部12は、粒状性に関する等値マップを合成するか否かを判定し、粒状性に関する等値マップを合成する場合、当該等値マップと明度及びインク形成量に関する等値マップとを合成し、粒状性に関する等値マップを合成しない場合、明度及びインク形成量に関する等値マップを合成することを特徴とする。
【0057】
次に、色分解を行う際のグリッド点のインデックスGを0に初期化する(ステップS606)。そして、UI部11でキーボードやマウス等の入力装置によって設定したパラメータにより、粒状性を優先するか否かを判定する(ステップS607)。ここで、粒状性を優先する場合(Yes)はステップS609に進み、優先しない場合(No)はステップS608に進む。
【0058】
ステップS608では、図8に示す各グリッドでの理想明度特性と打ち込み量制限を満たしインク濃度を最小とするグリッド点を等明度曲線から算出する。図8は、本実施形態における等値マップの各グリッドでの理想明度特性を示す図である。ステップS608の処理の後、ステップS610に進む。
【0059】
一方、ステップS609では、図8の各グリッドでの理想明度特性と打ち込み量制限を満たし粒状性最小となる点を、等粒状曲線から算出する。図9は、本実施形態における色分解における最適点の算出方法を説明するためのモデル図である。本実施形態では、図9のモデル図に示された3つの曲線の分布から、グリッドGの等明度ライン上で等粒状性ラインが最小のラインを示す点(図9の黒丸で示された点)をグリッドGの最適点とする。ステップS609の処理の後、ステップS610に進む。
【0060】
すなわち、本実施形態に係るカラー画像色分解装置は、粒状性の優先又はインク濃度の優先のいずれかを指定するUI部11をさらに備え、最適化部12は、粒状性の優先が指定された場合、合成等値マップ上の等明度曲線に対して、インク形成量の制限を満たし、粒状性が最小となるグリッド点を算出し、インク濃度の優先が指定された場合、合成等値マップ上の等明度曲線に対して、インク形成量の制限を満たし、インク濃度が最小となるグリッド点を算出し、粒状性が最小となるグリッド点又はインク濃度が最小となるグリッド点から色分解曲線を算出することを特徴とする。
【0061】
ステップS610では、すべてのグリッド点で計算が終了したか否かを判定する。その結果、すべてのグリッドについて計算が終了していない場合(No)、グリッドインデックスをインクリメントしてステップS607に戻る(ステップS611)。一方、すべてのグリッドについて最適化を終了した場合(Yes)、最適データを表示装置に図10のように表示して計算を終了する。図10は、本実施形態における色分解最適化結果を表示装置で表示させた様子を示す概要図である。すなわち、本実施形態に係るカラー画像色分解装置は、色分解曲線を表示する最適結果表示部13をさらに備えることを特徴とする。
【0062】
尚、本実施形態ではインクの濃淡分解を例として説明したが、四色分解や六色分解においても同様のアルゴリズムを適用することができる。また、上述した実施形態では、すべてのグリッド点で計算をさせて最適値を算出したが、一定範囲に限定して同様の処理を行っても良い。この場合、当該範囲は、パラメータとして、或いは予め設定しておけばよい。また、上述した実施形態では、グリッドGを粒状性が最小となる点やインク濃度を最小とする点として算出したが、それぞれ最小でなくても、ある一定のしきい値等を設けてグリッド点を算出するようにしてもよい。
【0063】
尚、本発明は、複数の機器(例えば、ホストコンピュータ、インタフェース機器、リーダ、プリンタ等)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置等)に適用してもよい。
【0064】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記録媒体(または記憶媒体)を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。この場合、記録媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0065】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0066】
本発明を上記記録媒体に適用する場合、その記録媒体には、先に説明したフローチャートに対応するプログラムコードが格納されることになる。
【0067】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、出力画像の画質を予測したインクの色分解最適化を可能とし、より現実に即した色分解曲線を求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るカラー画像色分解装置の構成を示すブロック図である。
【図2】同実施形態に係るカラー画像色分解装置によるカラー画像色分解処理手順を説明するためのフローチャートである。
【図3】同実施形態に係るカラー画像色分解装置を用いて行われる色インクの色分解最適化に用いられるパッチ画像20の一例を示す図である。
【図4】同実施形態に係るカラー画像色分解装置のUI部11を説明するための概略図である。
【図5】同実施形態に係るカラー画像色分解装置における最適化部12で明度、打ち込み量、粒状性の等値マップを作成するための処理手順を説明するためのフローチャートである。
【図6】同実施形態に係るカラー画像色分解装置における最適化部12における色分解曲線最適化の処理手順を説明するためのフローチャートである。
【図7】同実施形態に係るカラー画像色分解装置において作成された等値マップを示す概要図である。
【図8】同実施形態における等値マップの各グリッドでの理想明度特性を示す図である。
【図9】同実施形態における色分解における最適点の算出方法を説明するためのモデル図である。
【図10】同実施形態における色分解最適化結果を表示装置で表示させた様子を示す概要図である。
【図11】同実施形態に係るカラー画像色分解装置における最適化部12で最適化を行う際に算出する粒状性評価値の算出手順を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
10 画像入力部
11 UI部
12 最適化部
13 最適結果表示部
14 測色部
20 パッチ画像

Claims (13)

  1. 媒体上に形成されたカラー画像を入力する入力手段と、
    前記カラー画像から明度成分を抽出する明度抽出手段と、
    前記カラー画像の明度及びインク形成量を測色する測色手段と、
    前記カラー画像の明度成分から粒状性評価値を算出する評価値算出手段と、
    前記カラー画像に対応した明度、インク形成量及び粒状性に関する等値マップを作成する等値マップ作成手段と、
    明度、インク形成量及び粒状性に関する前記等値マップを用いて合成等値マップを生成する等値マップ合成手段と、
    前記合成等値マップと所定の最適化条件に基づいて、前記カラー画像に関する色分解曲線を算出する最適化手段と
    を備えることを特徴とするカラー画像色分解装置。
  2. 前記評価値算出手段が、
    前記明度成分を周波数変換してパワースペクトルを生成するスペクトル生成手段と、
    前記パワースペクトルを全空間周波数について積分して粒状性評価値を算出するスペクトル積分手段と
    を備えることを特徴とする請求項1記載のカラー画像色分解装置。
  3. 前記等値マップ作成手段が、
    前記カラー画像を形成する画像形成装置における濃インクと淡インクの濃度をパラメータとした格子点上に、該カラー画像に対応した明度に関する等値マップを作成する第1の作成手段と、
    前記画像形成装置における濃インクと淡インクの濃度をパラメータとした格子点上に、前記カラー画像に対応したインク形成量に関する等値マップを作成する第2の作成手段と、
    前記画像形成装置における濃インクと淡インクの濃度をパラメータとした格子点上に、前記カラー画像に対応した粒状性に関する等値マップを作成する第3の作成手段と
    を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のカラー画像色分解装置。
  4. 前記等値マップ合成手段が、
    粒状性に関する前記等値マップを合成するか否かを判定する判定手段と、
    粒状性に関する前記等値マップを合成する場合、該等値マップと明度及びインク形成量に関する前記等値マップとを合成し、粒状性に関する前記等値マップを合成しない場合、明度及びインク形成量に関する前記等値マップを合成する合成手段と
    を備えることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載のカラー画像色分解装置。
  5. 粒状性の優先又はインク濃度の優先のいずれかを指定する指定手段をさらに備え、
    前記最適化手段は、
    前記粒状性の優先が指定された場合、前記合成等値マップ上の等明度曲線に対して、インク形成量の制限を満たし、粒状性が最小となるグリッド点を算出し、前記インク濃度の優先が指定された場合、前記合成等値マップ上の等明度曲線に対して、インク形成量の制限を満たし、インク濃度が最小となるグリッド点を算出し、
    前記粒状性が最小となるグリッド点又は前記インク濃度が最小となるグリッド点から色分解曲線を算出する
    ことを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載のカラー画像色分解装置。
  6. 前記色分解曲線を表示する表示手段をさらに備えることを特徴とする請求項1から5までのいずれか1項に記載のカラー画像色分解装置。
  7. 媒体上に形成されたカラー画像から明度成分を抽出する明度抽出工程と、
    前記カラー画像の明度及びインク形成量を測色する測色工程と、
    前記カラー画像の明度成分から粒状性評価値を算出する評価値算出工程と、
    前記カラー画像に対応した明度、インク形成量及び粒状性に関する等値マップを作成する等値マップ作成工程と、
    明度、インク形成量及び粒状性に関する前記等値マップを用いて合成等値マップを生成する等値マップ合成工程と、
    前記合成等値マップと所定の最適化条件に基づいて、前記カラー画像に関する色分解曲線を算出する最適化工程と
    を有することを特徴とするカラー画像色分解方法。
  8. 前記評価値算出工程が、
    前記明度成分を周波数変換してパワースペクトルを生成するスペクトル生成工程と、
    前記パワースペクトルを全空間周波数について積分して粒状性評価値を算出するスペクトル積分工程と
    を有することを特徴とする請求項7記載のカラー画像色分解方法。
  9. 前記等値マップ作成工程が、
    前記カラー画像を形成する画像形成装置における濃インクと淡インクの濃度をパラメータとした格子点上に、該カラー画像に対応した明度に関する等値マップを作成する第1の作成工程と、
    前記画像形成装置における濃インクと淡インクの濃度をパラメータとした格子点上に、前記カラー画像に対応したインク形成量に関する等値マップを作成する第2の作成工程と、
    前記画像形成装置における濃インクと淡インクの濃度をパラメータとした格子点上に、前記カラー画像に対応した粒状性に関する等値マップを作成する第3の作成工程と
    を有することを特徴とする請求項7又は8に記載のカラー画像色分解方法。
  10. 前記等値マップ合成工程が、
    粒状性に関する前記等値マップを合成するか否かを判定する判定工程と、
    粒状性に関する前記等値マップを合成する場合、該等値マップと明度及びインク形成量に関する前記等値マップとを合成し、粒状性に関する前記等値マップを合成しない場合、明度及びインク形成量に関する前記等値マップを合成する合成工程と
    を有することを特徴とする請求項7から9までのいずれか1項に記載のカラー画像色分解方法。
  11. 粒状性の優先又はインク濃度の優先のいずれかの指定を受け付ける受付工程をさらに有し、
    前記最適化工程は、
    前記粒状性の優先が指定された場合、前記合成等値マップ上の等明度曲線に対して、インク形成量の制限を満たし、粒状性が最小となるグリッド点を算出し、
    前記インク濃度の優先が指定された場合、前記合成等値マップ上の等明度曲線に対して、インク形成量の制限を満たし、インク濃度が最小となるグリッド点を算出し、
    前記粒状性が最小となるグリッド点又は前記インク濃度が最小となるグリッド点から色分解曲線を算出する
    ことを特徴とする請求項7から10までのいずれか1項に記載のカラー画像色分解方法。
  12. コンピュータに、
    媒体上に形成されたカラー画像から明度成分を抽出する明度抽出手順と、
    前記カラー画像の明度及びインク形成量を測色する測色手順と、
    前記カラー画像の明度成分から粒状性評価値を算出する評価値算出手順と、
    前記カラー画像に対応した明度、インク形成量及び粒状性に関する等値マップを作成する等値マップ作成手順と、
    明度、インク形成量及び粒状性に関する前記等値マップを用いて合成等値マップを生成する等値マップ合成手順と、
    前記合成等値マップと所定の最適化条件に基づいて、前記カラー画像に関する色分解曲線を算出する最適化手順と
    を実行させるためのプログラム。
  13. 請求項12記載のプログラムを格納したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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