JP2004148178A - 低級脂肪酸エステル製造用触媒、該触媒の製造法、及び低級脂肪酸エステルの製造法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高い活性を有し、且つ触媒活性が担体の比表面積等の物性に大きく依存しない低級脂肪酸エステル製造用触媒とその製造方法、及びこの触媒を用いた低級脂肪酸エステルの製造法を提供する。
【解決手段】本発明の低級脂肪酸エステル製造用触媒の製造法は、低級脂肪酸と低級オレフィンより低級脂肪酸エステルを製造する際に用いる触媒であって、触媒活性成分を粉末状の担体に担持させた後に成型することを特徴とする。前記製造法の好ましい態様としては、例えば、(1)触媒活性成分の溶液又は懸濁液を得る工程、(2)前記溶液又は懸濁液に粉末状の担体を浸漬又は混合した後、溶媒を除去して、触媒活性成分が担体に担持された粉末状の担持型触媒を得る工程、及び(3)前記粉末状の担持型触媒を成型する工程を経て製造する方法が挙げられる。
【選択図】 なし
【解決手段】本発明の低級脂肪酸エステル製造用触媒の製造法は、低級脂肪酸と低級オレフィンより低級脂肪酸エステルを製造する際に用いる触媒であって、触媒活性成分を粉末状の担体に担持させた後に成型することを特徴とする。前記製造法の好ましい態様としては、例えば、(1)触媒活性成分の溶液又は懸濁液を得る工程、(2)前記溶液又は懸濁液に粉末状の担体を浸漬又は混合した後、溶媒を除去して、触媒活性成分が担体に担持された粉末状の担持型触媒を得る工程、及び(3)前記粉末状の担持型触媒を成型する工程を経て製造する方法が挙げられる。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は低級脂肪酸と低級オレフィンとを反応させて低級脂肪酸エステルを製造する際に用いる触媒とその製造法、及びこの触媒を用いた低級脂肪酸エステルの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
低級脂肪酸を低級オレフィンと反応させて対応するエステルを製造する方法として、例えば、強酸性陽イオン交換樹脂を触媒として用いる方法、芳香族ジスルホン酸を担体に担持した触媒を用いる方法(例えば、特許文献1参照。)、硫酸、リン酸、リンタングステン酸、硫酸鉄などを触媒として用いる方法(例えば、特許文献2参照。)、イオン半径が1.1オングストローム以上の金属からなるリンタングステン酸塩を触媒として用いる方法(例えば、特許文献3参照。)、ヘテロポリ酸又はその塩を触媒活性成分として用い、シリカを担体として該触媒活性成分を担持した担持型触媒を用いる方法(例えば、特許文献4及び5参照。)、ヘテロポリ酸又はヘテロポリ酸塩を特定の比表面積を有する担体に担持した触媒を用いる方法(例えば、特許文献6参照。)などが知られている。
【0003】
前記文献4及び5には、ヘテロポリ酸又はその塩を、球状、ペレット、又は2〜10mmの範囲の平均粒径を有するシリカに含浸させて担持する方法が記載されている。また、文献6には、触媒活性は担体の比表面積に大きく依存することが記載されており、例えば酢酸とエチレンから酢酸エチルを製造する場合、担体の比表面積が300m2/g前後の時にはSTY(空時収率)が100〜300g/L−触媒・hrと高い活性を示すが、担体の比表面積が500m2/gを超えるとSTYは2g/L−触媒・hrと極端に活性が低下している。
【0004】
しかし、上記従来の低級脂肪酸エステルの製造法では、触媒活性が低い、触媒活性が担体の比表面積に大きく依存するなど、工業的に実施するには多くの問題があった。
【0005】
【特許文献1】
特公昭60−1775号公報
【特許文献2】
特公昭53−6131号公報
【特許文献3】
特許第2848011号公報
【特許文献4】
特開平5−29489号公報
【特許文献5】
特開平9−118647号公報
【特許文献6】
特開2000−342980号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、高い活性を有し、且つ触媒活性が担体の比表面積等の物性に大きく依存しない低級脂肪酸エステル製造用触媒とその製造方法、及びこの触媒を用いた低級脂肪酸エステルの製造法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、特定の担持方法により得られた担持型触媒は、その触媒活性が担体の比表面積等の物性によらないため広範な担体を利用しうること、このような触媒を用いると、目的の低級脂肪酸エステルが高い空時収率で得られることを見いだし、本発明を完成した。
【0008】
すなわち、本発明は、低級脂肪酸と低級オレフィンより低級脂肪酸エステルを製造する際に用いる触媒を製造する方法であって、触媒活性成分を粉末状の担体に担持させた後に成型する工程を含む低級脂肪酸エステル製造用触媒の製造法を提供する。前記触媒活性成分には、ヘテロポリ酸又はその塩が含まれる。このとき、該触媒を、(1)触媒活性成分の溶液又は懸濁液を得る工程、(2)前記溶液又は懸濁液に粉末状の担体を浸漬又は混合した後、溶媒を除去して、触媒活性成分が担体に担持された粉末状の担持型触媒を得る工程、及び(3)前記粉末状の担持型触媒を成型する工程を経て製造してもよい。
【0009】
上記方法において、前記担体はシリカ粉末であってもよい。前記ヘテロポリ酸には、リンタングステン酸、ケイタングステン酸、リンモリブデン酸、ケイモリブデン酸、及びリンバナドモリブデン酸からなる群より選択された少なくとも一種の化合物が含まれる。また、前記ヘテロポリ酸の塩には、リンタングステン酸、ケイタングステン酸、リンモリブデン酸、ケイモリブデン酸、又はリンバナドモリブデン酸のリチウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩、ルビジウム塩、セシウム塩、タリウム塩、マグネシウム塩、インジウム塩、及びアンモニウム塩からなる群より選択された少なくとも一種の化合物が含まれる。
【0010】
また、本発明は、上記本発明の低級脂肪酸エステル製造用触媒の製造法によって得られる低級脂肪酸エステル製造用触媒を提供する。前記触媒は、円柱状、リング状又は球状の何れかの形状に成型されていてもよく、例えば、径が1〜15mm、長さ1〜15mmである円柱状、外径3〜15mm、内径1〜13mm、長さ1〜15mmであるリング状、又は径が1〜15mmである球状のいずれかの形状に成型されていることが好ましい。
【0011】
さらに、本発明は、上記本発明の低級脂肪酸エステル製造用触媒の存在下、低級脂肪酸と低級オレフィンとを反応させて低級脂肪酸エステルを製造することを特徴とする低級脂肪酸エステルの製造法を提供する。このとき、水の存在下で反応を行ってもよい。また、前記低級脂肪酸が、炭素数1〜5の脂肪酸であってもよく、前記低級オレフィンが、炭素数2〜5のオレフィンであってもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の低級脂肪酸エステル製造用触媒の製造方法の特徴は、触媒活性成分を粉末状の担体に担持させた後に成型する点にある。
【0013】
本発明の触媒における触媒活性成分としては、特に限定されないが、低級脂肪酸エステルを製造する際に一般に用いられる触媒が使用される。具体例としては、芳香族ジスルホン酸、硫酸、リン酸及びこれらの金属塩;ヘテロポリ酸及びその塩などが挙げられる。なかでも、ヘテロポリ酸及びその塩が好ましい。これらの触媒活性成分は単独で用いてもよく、2種以上を併用することもできる。
【0014】
ヘテロポリ酸は中心元素と酸素が結合した周辺元素とで構成されている。中心元素としては、周期表の1族〜17族の元素から任意に選ぶことができ、例えば、リン、ヒ素、アンチモン、ケイ素、ビスマス、銅、ホウ素などが挙げられる。これらの中でも、リン、ケイ素、ヒ素であることが多い。周辺元素としては、例えば、タングステン、モリブデン、バナジウム、ニオブ、タンタルなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0015】
ヘテロポリ酸は、例えば、ポリオキソアニオン、ポリオキシ金属塩又は酸化金属クラスターとして知られており、これらのいくつかの構造については、ケギン、ウエルス−ド−ソン構造等として知られている。ヘテロポリ酸の代表的な例として、リンタングステン酸、ケイタングステン酸、ホウタングステン酸、リンモリブデン酸、ケイモリブデン酸、ホウモリブデン酸、リンモリブドタングステン酸、ケイモリブドタングステン酸、ホウモリブドタングステン酸、リンバナドモリブデン酸、ケイバナドモリブデン酸などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0016】
これらのヘテロポリ酸のなかでも、ヘテロ原子(中心元素)がリン又はケイ素であり、ポリ原子(周辺元素)がタングステン、モリブデン及びバナジウムからなる群から選択された少なくとも1つの元素であるヘテロポリ酸が好ましい。具体的には、例えば、リンタングステン酸、ケイタングステン酸、リンモリブデン酸、ケイモリブデン酸、及びリンバナドモリブデン酸などが好ましい。
【0017】
また、ヘテロポリ酸の塩としては、ヘテロポリ酸の水素原子の一部又は全部が、例えば、リチウム、カリウム、ナトリウム、ルビジウム、セシウム、タリウム、マグネシウム、インジウムなどの金属又はアンモニウムなどで置換されたものが挙げられる。特に、インジウム塩、リチウム塩などが好ましい。
【0018】
担体としては、一般に触媒の担体として用いられるものであればよく、例えば、シリカ、活性炭、ケイソウ土、アルミナ、シリカ−アルミナ、ゼオライト、チタニア、ジルコニアなどが例示される。なかでも、耐酸性の多孔質体は、エステル化触媒として長時間使用する際に担体の一部が低級脂肪酸と反応して細孔を閉塞するなどの問題が生じにくいため好ましく用いられる。具体的には、例えばシリカ、活性炭などが好ましく、特に純度95%以上のシリカが好適である。本発明の触媒は、前記特開2000−342980号公報の実施例に記載されているようなヘテロポリ酸を成型担体に担持した触媒と異なり、担体の比表面積等の物性の触媒活性への影響が極めて小さいという特徴を有する。そのため、担体の選択の幅が大きく、比表面積としては例えば50m2/g以上(50〜1500m2/g程度)の非常に広範囲の中から選ぶことが可能であり、500m2/g以上の担体などを選択することも可能である。
【0019】
本発明の触媒の製造法では、粉末状の担体を原料として用いる。粉末の粒径としては、触媒活性成分を担持した後の成型工程に問題ない程度であれば特に限定されず、一般的には粒径1mm以下、例えば10〜500μmの程度である。粉末状の担体を用いることにより、成型体と比較して、触媒活性成分をより高い分散性で高濃度に担持することができるため有利である。
【0020】
触媒活性成分の担体への担持量は特に制限はなく、広範囲から選択しうる。一般的には担体1重量部に対して、例えば0.1〜5重量部、好ましくは0.3〜4重量部である。該担持量が0.1重量部未満の場合は十分な活性が得られないおそれがあり、また5重量部を超えてもさほど活性の増加は得られないので得策ではない。
【0021】
本発明の低級脂肪酸エステル製造用触媒の製造法の代表的な態様においては、(1)触媒活性成分の溶液又は懸濁液を得る工程、(2)前記溶液又は懸濁液に粉末状の担体を浸漬又は混合した後、溶媒を除去して、触媒活性成分が担体に担持された粉末状の担持型触媒を得る工程、及び(3)前記粉末状の担持型触媒を成型する工程を経て触媒を調製する。
【0022】
工程(1)において、触媒活性成分の溶液又は懸濁液を調製する際に用いる溶媒としては、触媒活性成分を均一に溶解あるいは懸濁できるものであれば特に制限されず、例えば水及び有機溶媒が挙げられ、好ましくは、水、アルコール、カルボン酸等を単独で又はこれらを混合して用いられる。これらの溶媒及び触媒活性成分を撹拌などの方法により混合して均一な溶液又は懸濁液が調製される。例えば、触媒活性成分が溶解性を有する場合はそのまま溶媒に溶解させることにより溶液が得られ、完全に溶解できない場合は微粉末状にするなどして均一に懸濁させることにより懸濁液が得られる。溶媒の使用量は工程(2)において用いる担体の種類や担持方法等により適宜選択される。
【0023】
工程(2)において、前記工程(1)で調製された触媒活性成分の溶液又は懸濁液に粉末状の担体を浸漬又は混合することにより触媒活性成分を担体に担持させる。前記浸漬処理は、例えば、触媒活性成分の溶液に、粉末状の担体を浸漬して該溶液を含浸させることにより施される。また、前記混合処理は、例えば、触媒活性成分の懸濁液に粉末状の担体を加え、撹拌などにより該担体を均一に混合分散させることにより施される。溶媒が多い場合には、撹拌下に加熱して溶媒を蒸発させるか又は濾別することにより過剰な溶媒を除去する。こうして触媒活性成分が担持された担体は、含有する溶媒を除去するために加熱乾燥処理等に付され、粉末状の担持型触媒が得られる。
【0024】
工程(3)において、前記工程(2)で得た粉末状の担持型触媒を成型する方法としては、例えば、打錠成型法、押出し成型法、転動造粒法などの一般的な成型法を採用しうる。成型体の形状としては、例えば、球状、円柱状、リング状などが挙げられる。成型体の大きさは、反応器の大きさ等に応じて適宜選択される。成型体は、例えば、径が1〜15mm、長さ1〜15mmである円柱状、外径3〜15mm、内径1〜13mm、長さ1〜15mmであるリング状、又は径が1〜15mmである球状などの形態が好ましく、特に、触媒の機械的強度や活性の点から、径が3〜10mm、長さ2〜10mmである円柱状、又は径が3〜8mmである球状の形態が好ましい。粉末状の担持型触媒の成型時は種々の添加剤を加えてもよく、例えば、グラファイトなどの可塑剤等を加えることもできる。
【0025】
成型後は、そのまま触媒として使用してもよく、必要に応じて400℃以下(例えば、120℃〜400℃程度)の温度で焼成した後に使用してもよい。
【0026】
上記方法により得られる触媒は、触媒活性成分を粉末状の担体に担持した後に成型されるため、成型担体に担持する場合と比較して、担体外部表面に付着した状態で担持された触媒活性成分が使用中に剥離するということがなく、触媒活性成分を均一に且つ高濃度に担持しうるため、低級脂肪酸エステルの製造に用いた際には高い触媒活性を発揮することができる。また、本発明の触媒は、触媒活性が担体の比表面積等の物性に大きく依存しないという特徴を有しているため、広範な担体を利用することができる。
【0027】
本発明において使用する低級脂肪酸には、例えば炭素数1〜5程度(好ましくは炭素数1〜4程度)の脂肪酸(飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸)が含まれるが、これに限定されない。低級脂肪酸の代表的な例として、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、アクリル酸、メタクリル酸などが挙げられる。これらの中でも、酢酸、アクリル酸が好ましい。
【0028】
低級オレフィンには、例えば炭素数2〜5程度(好ましくは炭素数2〜4程度)のオレフィンが含まれるが、これに限定されない。低級オレフィンの代表的な例として、例えば、エチレン、プロピレン、ブテン、イソブテンなどが挙げられる。
【0029】
反応は一般に気相で行われる。低級オレフィンの使用量は特に限定されず、例えば低級脂肪酸1モルに対して0.1〜30モルの範囲から適当に選択できるが、一般には低級オレフィン過剰系が望ましく、低級脂肪酸1モルに対して1〜20モル程度の低級オレフィンを用いるのが好ましい。
【0030】
反応温度は、例えば50〜300℃、好ましくは100〜250℃程度である。反応温度が50℃未満では反応速度が遅くなり目的物である脂肪酸エステルの空時収率が低下しやすくなる。反応温度が300℃を超えると副反応が増大するとともに触媒寿命も低下しやすくなる。目的物の空時収率を増大させるため、反応圧力を高めて反応を行うこともできる。反応圧力としては、例えば0.1〜5MPa、好ましくは0.1〜1.5MPa程度である。
【0031】
反応系に水が存在すると触媒寿命が長くなり好都合である。本発明の触媒によれば、目的の低級脂肪酸エステルを高い空時収率で得ることができ、このとき従来の触媒と比較して、水が存在する場合に副反応として生成するアルコール(エタノールなど)の副生率が小さいという特徴を有する。そのため、従来より多量の水を添加することが可能となり、触媒寿命の点で有利である。水の供給量(添加量)は、原料(低級脂肪酸及び低級オレフィン)に対して、例えば1〜20モル%、より好ましくは3〜15モル%程度の範囲である。原料を含む混合ガスの反応器への供給速度[空間速度(SV)]は、標準状態で、例えば100/hr〜5000/hr程度である。原料を含む混合ガスの供給速度が100/hr未満では目的物の空時収率が低下しやすく、5000/hrより多くしても目的物の空時収率の増加は小さく、未反応物質が多くなり好ましくない。
【0032】
反応の方式としては特に限定されず、固定床、流動床、移動床等の何れの方式も採用可能である。反応の方式に応じて、触媒の形状、大きさ等を適宜選択できる。
【0033】
反応により、低級脂肪酸が低級オレフィンに付加した対応する低級脂肪酸エステルが生成する。生成した低級脂肪酸エステルは、蒸留等の分離、精製手段により分離精製できる。本発明の触媒によれば、必要に応じて、未反応低級オレフィンを反応系へリサイクル使用することもできる。
【0034】
【発明の効果】
本発明の低級脂肪酸エステル製造用触媒によれば、触媒活性成分の剥離による活性の低下がなく、触媒活性成分を担体に均一に且つ高濃度に担持できるので、少量でも高い活性を発揮する。さらに、触媒活性が担体の比表面積等の物性に大きく依存することがないため、広範な担体を利用することができる。
本発明の低級脂肪酸エステルの製造法によれば、上記のような優れた触媒を用いるため、低級脂肪酸エステルを生産効率よく製造することができる。
【0035】
【実施例】
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお、「部」とは「重量部」を、「%」とは「重量%」を示す。
実施例1
水500mLにリンタングステン酸[H3PWO40・30H2O](日本新金属社製)1000gを溶解した溶液に、シリカ粉末(商品名「G−3」、富士シリシア化学社製;比表面積600m2/g、粒子サイズ75〜250μm)1000gを加え、均一になるまで良く混合してスラリーを得た。スラリーを撹拌しながら加熱して水分を除去した後、120℃でさらに乾燥して触媒粉末を得た。成型時の可塑剤として、触媒粉末に対して0.5重量%のグラファイトを混合し、打錠機(商品名「HU−T」、畑鉄工所社製)により径5mm、長さ2mmの円柱状に成型した。成型品の強度を、触媒強度測定機(商品名「DHT−100」、大倉理研社製)により測定したところ、強度は10〜30kgfの範囲内にあった。成型後の触媒を300℃、3時間空気中で焼成して触媒を得た。
得られた触媒35mLを内径34mmのSUS316製の反応管に充填し、反応圧力0.8MPa、反応温度200℃で、エチレンと酢酸と水の混合ガス[エチレン:酢酸:水(容積比率)=60:30:10]を空間速度1000/hrで触媒層を通過させて反応を行った。反応開始して2時間後の反応ガスを採集して触媒活性を評価した。その結果、酢酸エチルの空時収率は410g/L−触媒・hrであった。
【0036】
比較例1
特開2000−342980号公報の実施例記載の方法に従って、担体として球状シリカ(商品名「Q−3」、富士シリシア化学社製;比表面積550m2/g、粒径1.7〜4mm)1000gを用い、触媒活性成分としてリンタングステン酸[H3PWO40・30H2O](日本新金属社製)1000gを用いて触媒を調製した。すなわち、リンタングステン酸1000gと水300mLを室温で2Lのビーカーに入れ、溶解した。このリンタングステン酸水溶液に水を加えることにより、液量があらかじめ調べておいた担体の吸水量の98%となるように調製した。得られた水溶液を球状シリカ1000gに全量吸収させた。このリンタングステン酸を担持した担体を磁性皿(250φ)に移し、3時間風乾した後に、熱風乾燥機に入れ、空気中、大気圧で、150℃で5hr乾燥して触媒を得た。
得られた触媒35mLを用いて実施例1と同様の条件で反応を行った。反応開始して2時間後の反応ガスを採集して触媒活性を評価した。その結果、酢酸エチルの空時収率は10g/L−触媒・hrであった。
【0037】
実施例2
実施例1において、リンタングステン酸1000gと同時に硝酸インジウム[In(NO3)3・3H2O](稀産金属社製)51.8gを水に加えた点、シリカ粉末として、「G−3」の代わりにシリカ粉末(商品名「G−6」、富士シリシア化学社製;比表面積500m2/g、粒子サイズ75〜250μm)1000gを用いた点以外は、実施例1と同様の操作を行い、触媒を調製した。
得られた触媒を用い、実施例1と同様の条件で反応を行った。反応開始して2時間後の反応ガスを採集して触媒活性を評価した。その結果、酢酸エチルの空時収率は450g/L−触媒・hrであった。
【0038】
実施例3
実施例1において、シリカ粉末として、「G−3」の代わりにシリカ粉末(商品名「G−10」、富士シリシア化学社製;比表面積300m2/g、粒子サイズ75〜250μm)1000gを用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、触媒を調製した。
得られた触媒を用い、実施例1と同様の条件で反応を行った。反応開始して2時間後の反応ガスを採集して触媒活性を評価した。その結果、酢酸エチルの空時収率は410g/L−触媒・hrであった。
【0039】
実施例4
実施例1において、シリカ粉末として、「G−3」の代わりにシリカ粉末(商品名「G−10」、富士シリシア化学社製;比表面積300m2/g、粒子サイズ75〜250μm)500gを用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、触媒を調製した。
得られた触媒を用い、実施例1と同様の条件で反応を行った。反応開始して2時間後の反応ガスを採集して触媒活性を評価した。その結果、酢酸エチルの空時収率は550g/L−触媒・hrであった。
【0040】
実施例5
実施例1において、シリカ粉末として、「G−3」の代わりにシリカ粉末(商品名「G−10」、富士シリシア化学社製;比表面積300m2/g、粒子サイズ75〜250μm)250gを用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、触媒を調製した。
得られた触媒を用い、実施例1と同様の条件で反応を行った。反応開始して2時間後の反応ガスを採集して触媒活性を評価した。その結果、酢酸エチルの空時収率は570g/L−触媒・hrであった。
【0041】
比較例2
水500mLにリンタングステン酸[H3PWO40・30H2O](日本新金属社製)1000gと硝酸インジウム[In(NO3)3・3H2O](稀産金属社製)51.8gとを溶解し、撹拌しながら加熱して水分を除去した後、120℃でさらに乾燥して触媒粉末を得た。成型時の可塑剤として、触媒粉末に対して0.5重量%のグラファイトを混合し、打錠機(商品名「HU−T」、畑鉄工所社製)により径5mm、長さ2mmの円柱状に成型した。成型後の触媒を300℃、3時間空気中で焼成したところ、焼成時に成型品のほとんどが崩壊し強度が弱く工業的には使用できないものであった。
得られた触媒を篩いにかけて径が2〜5mmのものを分集したものを用い、実施例1と同様の条件で反応を行った。反応開始して2時間後の反応ガスを採集して触媒活性を評価した。その結果、酢酸エチルの空時収率は13g/L−触媒・hrであった。
【発明の属する技術分野】
本発明は低級脂肪酸と低級オレフィンとを反応させて低級脂肪酸エステルを製造する際に用いる触媒とその製造法、及びこの触媒を用いた低級脂肪酸エステルの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
低級脂肪酸を低級オレフィンと反応させて対応するエステルを製造する方法として、例えば、強酸性陽イオン交換樹脂を触媒として用いる方法、芳香族ジスルホン酸を担体に担持した触媒を用いる方法(例えば、特許文献1参照。)、硫酸、リン酸、リンタングステン酸、硫酸鉄などを触媒として用いる方法(例えば、特許文献2参照。)、イオン半径が1.1オングストローム以上の金属からなるリンタングステン酸塩を触媒として用いる方法(例えば、特許文献3参照。)、ヘテロポリ酸又はその塩を触媒活性成分として用い、シリカを担体として該触媒活性成分を担持した担持型触媒を用いる方法(例えば、特許文献4及び5参照。)、ヘテロポリ酸又はヘテロポリ酸塩を特定の比表面積を有する担体に担持した触媒を用いる方法(例えば、特許文献6参照。)などが知られている。
【0003】
前記文献4及び5には、ヘテロポリ酸又はその塩を、球状、ペレット、又は2〜10mmの範囲の平均粒径を有するシリカに含浸させて担持する方法が記載されている。また、文献6には、触媒活性は担体の比表面積に大きく依存することが記載されており、例えば酢酸とエチレンから酢酸エチルを製造する場合、担体の比表面積が300m2/g前後の時にはSTY(空時収率)が100〜300g/L−触媒・hrと高い活性を示すが、担体の比表面積が500m2/gを超えるとSTYは2g/L−触媒・hrと極端に活性が低下している。
【0004】
しかし、上記従来の低級脂肪酸エステルの製造法では、触媒活性が低い、触媒活性が担体の比表面積に大きく依存するなど、工業的に実施するには多くの問題があった。
【0005】
【特許文献1】
特公昭60−1775号公報
【特許文献2】
特公昭53−6131号公報
【特許文献3】
特許第2848011号公報
【特許文献4】
特開平5−29489号公報
【特許文献5】
特開平9−118647号公報
【特許文献6】
特開2000−342980号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、高い活性を有し、且つ触媒活性が担体の比表面積等の物性に大きく依存しない低級脂肪酸エステル製造用触媒とその製造方法、及びこの触媒を用いた低級脂肪酸エステルの製造法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、特定の担持方法により得られた担持型触媒は、その触媒活性が担体の比表面積等の物性によらないため広範な担体を利用しうること、このような触媒を用いると、目的の低級脂肪酸エステルが高い空時収率で得られることを見いだし、本発明を完成した。
【0008】
すなわち、本発明は、低級脂肪酸と低級オレフィンより低級脂肪酸エステルを製造する際に用いる触媒を製造する方法であって、触媒活性成分を粉末状の担体に担持させた後に成型する工程を含む低級脂肪酸エステル製造用触媒の製造法を提供する。前記触媒活性成分には、ヘテロポリ酸又はその塩が含まれる。このとき、該触媒を、(1)触媒活性成分の溶液又は懸濁液を得る工程、(2)前記溶液又は懸濁液に粉末状の担体を浸漬又は混合した後、溶媒を除去して、触媒活性成分が担体に担持された粉末状の担持型触媒を得る工程、及び(3)前記粉末状の担持型触媒を成型する工程を経て製造してもよい。
【0009】
上記方法において、前記担体はシリカ粉末であってもよい。前記ヘテロポリ酸には、リンタングステン酸、ケイタングステン酸、リンモリブデン酸、ケイモリブデン酸、及びリンバナドモリブデン酸からなる群より選択された少なくとも一種の化合物が含まれる。また、前記ヘテロポリ酸の塩には、リンタングステン酸、ケイタングステン酸、リンモリブデン酸、ケイモリブデン酸、又はリンバナドモリブデン酸のリチウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩、ルビジウム塩、セシウム塩、タリウム塩、マグネシウム塩、インジウム塩、及びアンモニウム塩からなる群より選択された少なくとも一種の化合物が含まれる。
【0010】
また、本発明は、上記本発明の低級脂肪酸エステル製造用触媒の製造法によって得られる低級脂肪酸エステル製造用触媒を提供する。前記触媒は、円柱状、リング状又は球状の何れかの形状に成型されていてもよく、例えば、径が1〜15mm、長さ1〜15mmである円柱状、外径3〜15mm、内径1〜13mm、長さ1〜15mmであるリング状、又は径が1〜15mmである球状のいずれかの形状に成型されていることが好ましい。
【0011】
さらに、本発明は、上記本発明の低級脂肪酸エステル製造用触媒の存在下、低級脂肪酸と低級オレフィンとを反応させて低級脂肪酸エステルを製造することを特徴とする低級脂肪酸エステルの製造法を提供する。このとき、水の存在下で反応を行ってもよい。また、前記低級脂肪酸が、炭素数1〜5の脂肪酸であってもよく、前記低級オレフィンが、炭素数2〜5のオレフィンであってもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の低級脂肪酸エステル製造用触媒の製造方法の特徴は、触媒活性成分を粉末状の担体に担持させた後に成型する点にある。
【0013】
本発明の触媒における触媒活性成分としては、特に限定されないが、低級脂肪酸エステルを製造する際に一般に用いられる触媒が使用される。具体例としては、芳香族ジスルホン酸、硫酸、リン酸及びこれらの金属塩;ヘテロポリ酸及びその塩などが挙げられる。なかでも、ヘテロポリ酸及びその塩が好ましい。これらの触媒活性成分は単独で用いてもよく、2種以上を併用することもできる。
【0014】
ヘテロポリ酸は中心元素と酸素が結合した周辺元素とで構成されている。中心元素としては、周期表の1族〜17族の元素から任意に選ぶことができ、例えば、リン、ヒ素、アンチモン、ケイ素、ビスマス、銅、ホウ素などが挙げられる。これらの中でも、リン、ケイ素、ヒ素であることが多い。周辺元素としては、例えば、タングステン、モリブデン、バナジウム、ニオブ、タンタルなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0015】
ヘテロポリ酸は、例えば、ポリオキソアニオン、ポリオキシ金属塩又は酸化金属クラスターとして知られており、これらのいくつかの構造については、ケギン、ウエルス−ド−ソン構造等として知られている。ヘテロポリ酸の代表的な例として、リンタングステン酸、ケイタングステン酸、ホウタングステン酸、リンモリブデン酸、ケイモリブデン酸、ホウモリブデン酸、リンモリブドタングステン酸、ケイモリブドタングステン酸、ホウモリブドタングステン酸、リンバナドモリブデン酸、ケイバナドモリブデン酸などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0016】
これらのヘテロポリ酸のなかでも、ヘテロ原子(中心元素)がリン又はケイ素であり、ポリ原子(周辺元素)がタングステン、モリブデン及びバナジウムからなる群から選択された少なくとも1つの元素であるヘテロポリ酸が好ましい。具体的には、例えば、リンタングステン酸、ケイタングステン酸、リンモリブデン酸、ケイモリブデン酸、及びリンバナドモリブデン酸などが好ましい。
【0017】
また、ヘテロポリ酸の塩としては、ヘテロポリ酸の水素原子の一部又は全部が、例えば、リチウム、カリウム、ナトリウム、ルビジウム、セシウム、タリウム、マグネシウム、インジウムなどの金属又はアンモニウムなどで置換されたものが挙げられる。特に、インジウム塩、リチウム塩などが好ましい。
【0018】
担体としては、一般に触媒の担体として用いられるものであればよく、例えば、シリカ、活性炭、ケイソウ土、アルミナ、シリカ−アルミナ、ゼオライト、チタニア、ジルコニアなどが例示される。なかでも、耐酸性の多孔質体は、エステル化触媒として長時間使用する際に担体の一部が低級脂肪酸と反応して細孔を閉塞するなどの問題が生じにくいため好ましく用いられる。具体的には、例えばシリカ、活性炭などが好ましく、特に純度95%以上のシリカが好適である。本発明の触媒は、前記特開2000−342980号公報の実施例に記載されているようなヘテロポリ酸を成型担体に担持した触媒と異なり、担体の比表面積等の物性の触媒活性への影響が極めて小さいという特徴を有する。そのため、担体の選択の幅が大きく、比表面積としては例えば50m2/g以上(50〜1500m2/g程度)の非常に広範囲の中から選ぶことが可能であり、500m2/g以上の担体などを選択することも可能である。
【0019】
本発明の触媒の製造法では、粉末状の担体を原料として用いる。粉末の粒径としては、触媒活性成分を担持した後の成型工程に問題ない程度であれば特に限定されず、一般的には粒径1mm以下、例えば10〜500μmの程度である。粉末状の担体を用いることにより、成型体と比較して、触媒活性成分をより高い分散性で高濃度に担持することができるため有利である。
【0020】
触媒活性成分の担体への担持量は特に制限はなく、広範囲から選択しうる。一般的には担体1重量部に対して、例えば0.1〜5重量部、好ましくは0.3〜4重量部である。該担持量が0.1重量部未満の場合は十分な活性が得られないおそれがあり、また5重量部を超えてもさほど活性の増加は得られないので得策ではない。
【0021】
本発明の低級脂肪酸エステル製造用触媒の製造法の代表的な態様においては、(1)触媒活性成分の溶液又は懸濁液を得る工程、(2)前記溶液又は懸濁液に粉末状の担体を浸漬又は混合した後、溶媒を除去して、触媒活性成分が担体に担持された粉末状の担持型触媒を得る工程、及び(3)前記粉末状の担持型触媒を成型する工程を経て触媒を調製する。
【0022】
工程(1)において、触媒活性成分の溶液又は懸濁液を調製する際に用いる溶媒としては、触媒活性成分を均一に溶解あるいは懸濁できるものであれば特に制限されず、例えば水及び有機溶媒が挙げられ、好ましくは、水、アルコール、カルボン酸等を単独で又はこれらを混合して用いられる。これらの溶媒及び触媒活性成分を撹拌などの方法により混合して均一な溶液又は懸濁液が調製される。例えば、触媒活性成分が溶解性を有する場合はそのまま溶媒に溶解させることにより溶液が得られ、完全に溶解できない場合は微粉末状にするなどして均一に懸濁させることにより懸濁液が得られる。溶媒の使用量は工程(2)において用いる担体の種類や担持方法等により適宜選択される。
【0023】
工程(2)において、前記工程(1)で調製された触媒活性成分の溶液又は懸濁液に粉末状の担体を浸漬又は混合することにより触媒活性成分を担体に担持させる。前記浸漬処理は、例えば、触媒活性成分の溶液に、粉末状の担体を浸漬して該溶液を含浸させることにより施される。また、前記混合処理は、例えば、触媒活性成分の懸濁液に粉末状の担体を加え、撹拌などにより該担体を均一に混合分散させることにより施される。溶媒が多い場合には、撹拌下に加熱して溶媒を蒸発させるか又は濾別することにより過剰な溶媒を除去する。こうして触媒活性成分が担持された担体は、含有する溶媒を除去するために加熱乾燥処理等に付され、粉末状の担持型触媒が得られる。
【0024】
工程(3)において、前記工程(2)で得た粉末状の担持型触媒を成型する方法としては、例えば、打錠成型法、押出し成型法、転動造粒法などの一般的な成型法を採用しうる。成型体の形状としては、例えば、球状、円柱状、リング状などが挙げられる。成型体の大きさは、反応器の大きさ等に応じて適宜選択される。成型体は、例えば、径が1〜15mm、長さ1〜15mmである円柱状、外径3〜15mm、内径1〜13mm、長さ1〜15mmであるリング状、又は径が1〜15mmである球状などの形態が好ましく、特に、触媒の機械的強度や活性の点から、径が3〜10mm、長さ2〜10mmである円柱状、又は径が3〜8mmである球状の形態が好ましい。粉末状の担持型触媒の成型時は種々の添加剤を加えてもよく、例えば、グラファイトなどの可塑剤等を加えることもできる。
【0025】
成型後は、そのまま触媒として使用してもよく、必要に応じて400℃以下(例えば、120℃〜400℃程度)の温度で焼成した後に使用してもよい。
【0026】
上記方法により得られる触媒は、触媒活性成分を粉末状の担体に担持した後に成型されるため、成型担体に担持する場合と比較して、担体外部表面に付着した状態で担持された触媒活性成分が使用中に剥離するということがなく、触媒活性成分を均一に且つ高濃度に担持しうるため、低級脂肪酸エステルの製造に用いた際には高い触媒活性を発揮することができる。また、本発明の触媒は、触媒活性が担体の比表面積等の物性に大きく依存しないという特徴を有しているため、広範な担体を利用することができる。
【0027】
本発明において使用する低級脂肪酸には、例えば炭素数1〜5程度(好ましくは炭素数1〜4程度)の脂肪酸(飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸)が含まれるが、これに限定されない。低級脂肪酸の代表的な例として、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、アクリル酸、メタクリル酸などが挙げられる。これらの中でも、酢酸、アクリル酸が好ましい。
【0028】
低級オレフィンには、例えば炭素数2〜5程度(好ましくは炭素数2〜4程度)のオレフィンが含まれるが、これに限定されない。低級オレフィンの代表的な例として、例えば、エチレン、プロピレン、ブテン、イソブテンなどが挙げられる。
【0029】
反応は一般に気相で行われる。低級オレフィンの使用量は特に限定されず、例えば低級脂肪酸1モルに対して0.1〜30モルの範囲から適当に選択できるが、一般には低級オレフィン過剰系が望ましく、低級脂肪酸1モルに対して1〜20モル程度の低級オレフィンを用いるのが好ましい。
【0030】
反応温度は、例えば50〜300℃、好ましくは100〜250℃程度である。反応温度が50℃未満では反応速度が遅くなり目的物である脂肪酸エステルの空時収率が低下しやすくなる。反応温度が300℃を超えると副反応が増大するとともに触媒寿命も低下しやすくなる。目的物の空時収率を増大させるため、反応圧力を高めて反応を行うこともできる。反応圧力としては、例えば0.1〜5MPa、好ましくは0.1〜1.5MPa程度である。
【0031】
反応系に水が存在すると触媒寿命が長くなり好都合である。本発明の触媒によれば、目的の低級脂肪酸エステルを高い空時収率で得ることができ、このとき従来の触媒と比較して、水が存在する場合に副反応として生成するアルコール(エタノールなど)の副生率が小さいという特徴を有する。そのため、従来より多量の水を添加することが可能となり、触媒寿命の点で有利である。水の供給量(添加量)は、原料(低級脂肪酸及び低級オレフィン)に対して、例えば1〜20モル%、より好ましくは3〜15モル%程度の範囲である。原料を含む混合ガスの反応器への供給速度[空間速度(SV)]は、標準状態で、例えば100/hr〜5000/hr程度である。原料を含む混合ガスの供給速度が100/hr未満では目的物の空時収率が低下しやすく、5000/hrより多くしても目的物の空時収率の増加は小さく、未反応物質が多くなり好ましくない。
【0032】
反応の方式としては特に限定されず、固定床、流動床、移動床等の何れの方式も採用可能である。反応の方式に応じて、触媒の形状、大きさ等を適宜選択できる。
【0033】
反応により、低級脂肪酸が低級オレフィンに付加した対応する低級脂肪酸エステルが生成する。生成した低級脂肪酸エステルは、蒸留等の分離、精製手段により分離精製できる。本発明の触媒によれば、必要に応じて、未反応低級オレフィンを反応系へリサイクル使用することもできる。
【0034】
【発明の効果】
本発明の低級脂肪酸エステル製造用触媒によれば、触媒活性成分の剥離による活性の低下がなく、触媒活性成分を担体に均一に且つ高濃度に担持できるので、少量でも高い活性を発揮する。さらに、触媒活性が担体の比表面積等の物性に大きく依存することがないため、広範な担体を利用することができる。
本発明の低級脂肪酸エステルの製造法によれば、上記のような優れた触媒を用いるため、低級脂肪酸エステルを生産効率よく製造することができる。
【0035】
【実施例】
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお、「部」とは「重量部」を、「%」とは「重量%」を示す。
実施例1
水500mLにリンタングステン酸[H3PWO40・30H2O](日本新金属社製)1000gを溶解した溶液に、シリカ粉末(商品名「G−3」、富士シリシア化学社製;比表面積600m2/g、粒子サイズ75〜250μm)1000gを加え、均一になるまで良く混合してスラリーを得た。スラリーを撹拌しながら加熱して水分を除去した後、120℃でさらに乾燥して触媒粉末を得た。成型時の可塑剤として、触媒粉末に対して0.5重量%のグラファイトを混合し、打錠機(商品名「HU−T」、畑鉄工所社製)により径5mm、長さ2mmの円柱状に成型した。成型品の強度を、触媒強度測定機(商品名「DHT−100」、大倉理研社製)により測定したところ、強度は10〜30kgfの範囲内にあった。成型後の触媒を300℃、3時間空気中で焼成して触媒を得た。
得られた触媒35mLを内径34mmのSUS316製の反応管に充填し、反応圧力0.8MPa、反応温度200℃で、エチレンと酢酸と水の混合ガス[エチレン:酢酸:水(容積比率)=60:30:10]を空間速度1000/hrで触媒層を通過させて反応を行った。反応開始して2時間後の反応ガスを採集して触媒活性を評価した。その結果、酢酸エチルの空時収率は410g/L−触媒・hrであった。
【0036】
比較例1
特開2000−342980号公報の実施例記載の方法に従って、担体として球状シリカ(商品名「Q−3」、富士シリシア化学社製;比表面積550m2/g、粒径1.7〜4mm)1000gを用い、触媒活性成分としてリンタングステン酸[H3PWO40・30H2O](日本新金属社製)1000gを用いて触媒を調製した。すなわち、リンタングステン酸1000gと水300mLを室温で2Lのビーカーに入れ、溶解した。このリンタングステン酸水溶液に水を加えることにより、液量があらかじめ調べておいた担体の吸水量の98%となるように調製した。得られた水溶液を球状シリカ1000gに全量吸収させた。このリンタングステン酸を担持した担体を磁性皿(250φ)に移し、3時間風乾した後に、熱風乾燥機に入れ、空気中、大気圧で、150℃で5hr乾燥して触媒を得た。
得られた触媒35mLを用いて実施例1と同様の条件で反応を行った。反応開始して2時間後の反応ガスを採集して触媒活性を評価した。その結果、酢酸エチルの空時収率は10g/L−触媒・hrであった。
【0037】
実施例2
実施例1において、リンタングステン酸1000gと同時に硝酸インジウム[In(NO3)3・3H2O](稀産金属社製)51.8gを水に加えた点、シリカ粉末として、「G−3」の代わりにシリカ粉末(商品名「G−6」、富士シリシア化学社製;比表面積500m2/g、粒子サイズ75〜250μm)1000gを用いた点以外は、実施例1と同様の操作を行い、触媒を調製した。
得られた触媒を用い、実施例1と同様の条件で反応を行った。反応開始して2時間後の反応ガスを採集して触媒活性を評価した。その結果、酢酸エチルの空時収率は450g/L−触媒・hrであった。
【0038】
実施例3
実施例1において、シリカ粉末として、「G−3」の代わりにシリカ粉末(商品名「G−10」、富士シリシア化学社製;比表面積300m2/g、粒子サイズ75〜250μm)1000gを用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、触媒を調製した。
得られた触媒を用い、実施例1と同様の条件で反応を行った。反応開始して2時間後の反応ガスを採集して触媒活性を評価した。その結果、酢酸エチルの空時収率は410g/L−触媒・hrであった。
【0039】
実施例4
実施例1において、シリカ粉末として、「G−3」の代わりにシリカ粉末(商品名「G−10」、富士シリシア化学社製;比表面積300m2/g、粒子サイズ75〜250μm)500gを用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、触媒を調製した。
得られた触媒を用い、実施例1と同様の条件で反応を行った。反応開始して2時間後の反応ガスを採集して触媒活性を評価した。その結果、酢酸エチルの空時収率は550g/L−触媒・hrであった。
【0040】
実施例5
実施例1において、シリカ粉末として、「G−3」の代わりにシリカ粉末(商品名「G−10」、富士シリシア化学社製;比表面積300m2/g、粒子サイズ75〜250μm)250gを用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、触媒を調製した。
得られた触媒を用い、実施例1と同様の条件で反応を行った。反応開始して2時間後の反応ガスを採集して触媒活性を評価した。その結果、酢酸エチルの空時収率は570g/L−触媒・hrであった。
【0041】
比較例2
水500mLにリンタングステン酸[H3PWO40・30H2O](日本新金属社製)1000gと硝酸インジウム[In(NO3)3・3H2O](稀産金属社製)51.8gとを溶解し、撹拌しながら加熱して水分を除去した後、120℃でさらに乾燥して触媒粉末を得た。成型時の可塑剤として、触媒粉末に対して0.5重量%のグラファイトを混合し、打錠機(商品名「HU−T」、畑鉄工所社製)により径5mm、長さ2mmの円柱状に成型した。成型後の触媒を300℃、3時間空気中で焼成したところ、焼成時に成型品のほとんどが崩壊し強度が弱く工業的には使用できないものであった。
得られた触媒を篩いにかけて径が2〜5mmのものを分集したものを用い、実施例1と同様の条件で反応を行った。反応開始して2時間後の反応ガスを採集して触媒活性を評価した。その結果、酢酸エチルの空時収率は13g/L−触媒・hrであった。
Claims (13)
- 低級脂肪酸と低級オレフィンより低級脂肪酸エステルを製造する際に用いる触媒を製造する方法であって、触媒活性成分を粉末状の担体に担持させた後に成型することを特徴とする低級脂肪酸エステル製造用触媒の製造法。
- 触媒活性成分がヘテロポリ酸又はその塩を含む請求項1記載の低級脂肪酸エステル製造用触媒の製造法。
- (1)触媒活性成分の溶液又は懸濁液を得る工程、(2)前記溶液又は懸濁液に粉末状の担体を浸漬又は混合した後、溶媒を除去して、触媒活性成分が担体に担持された粉末状の担持型触媒を得る工程、及び(3)前記粉末状の担持型触媒を成型する工程を経て製造する請求項1又は2記載の低級脂肪酸エステル製造用触媒の製造法。
- 担体がシリカ粉末である請求項1〜3の何れかの項に記載の低級脂肪酸エステル製造用触媒の製造法。
- ヘテロポリ酸が、リンタングステン酸、ケイタングステン酸、リンモリブデン酸、ケイモリブデン酸、及びリンバナドモリブデン酸からなる群より選択された少なくとも一種の化合物である請求項2記載の低級脂肪酸エステル製造用触媒の製造法。
- ヘテロポリ酸の塩が、リンタングステン酸、ケイタングステン酸、リンモリブデン酸、ケイモリブデン酸、又はリンバナドモリブデン酸のリチウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩、ルビジウム塩、セシウム塩、タリウム塩、マグネシウム塩、インジウム塩、及びアンモニウム塩からなる群より選択された少なくとも一種の化合物である請求項2記載の低級脂肪酸エステル製造用触媒の製造法。
- 請求項1〜6の何れかの項に記載の低級脂肪酸エステル製造用触媒の製造法によって得られる低級脂肪酸エステル製造用触媒。
- 円柱状、リング状又は球状の何れかの形状に成型されている請求項7記載の低級脂肪酸エステル製造用触媒。
- 径が1〜15mm、長さ1〜15mmである円柱状、外径3〜15mm、内径1〜13mm、長さ1〜15mmであるリング状、又は径が1〜15mmである球状のいずれかの形状に成型されている請求項7記載の低級脂肪酸エステル製造用触媒。
- 請求項7〜9の何れかの項に記載の低級脂肪酸エステル製造用触媒の存在下、低級脂肪酸と低級オレフィンとを反応させて低級脂肪酸エステルを製造することを特徴とする低級脂肪酸エステルの製造法。
- 水の存在下で反応を行う請求項10記載の低級脂肪酸エステルの製造法。
- 低級脂肪酸が、炭素数1〜5の脂肪酸である請求項10記載の低級脂肪酸エステルの製造法。
- 低級オレフィンが、炭素数2〜5のオレフィンである請求項10記載の低級脂肪酸エステルの製造法。
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