JP4329163B2 - 低級脂肪族エステル製造用触媒、該触媒の製造方法、及び該触媒を用いた低級脂肪酸エステルの製造方法 - Google Patents

低級脂肪族エステル製造用触媒、該触媒の製造方法、及び該触媒を用いた低級脂肪酸エステルの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、低級オレフィンと低級脂肪族カルボン酸とを反応させて低級脂肪族エステルを製造する方法において用いる触媒、該触媒の製造方法及び該触媒を用いた低級脂肪族エステルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
低級オレフィン類と低級脂肪族カルボン酸とを酸性触媒の存在下反応させて、相当する低級脂肪族エステルを得ることが可能なことはよく知られている。この反応の触媒としてヘテロポリ酸及びその塩が有効に働くことも知られている。これらの従来技術の具体例としては、例えば、特開平4−139148号公報、特開平4−139149号公報、特開平5−65248号公報、特開平5−163200号公報、特開平5−170699号公報、特開平5−255185号公報、特開平5−294894号公報、特開平6−72951号公報、特開平9−118647号公報等が挙げられる。
【0003】
これらによれば、いずれも触媒成分、或いは反応条件において様々な工夫がなされ、比較的高収率で低級脂肪族エステルを得ることが出来るが、現在ではより単位時間あたりの活性の高い高性能な触媒が求められている。
【0004】
中でも、特開平5−294894号公報、及び特開平9−118647号公報に記載の触媒は、触媒活性を高めるために触媒有効成分であるヘテロポリ酸及び/又はシリカゲルを中心とする多孔質物質に担持する、いわゆる担持型触媒を提案している。
【0005】
一般に、担持型触媒においては、触媒成分を担持する担体の種類や性状により得られる触媒の性質が異なることが知られている。更に、得られた担持型触媒の性質により、反応における活性や目的生成物への選択率等の、いわゆる触媒の性能が異なることも知られている。
【0006】
しかしながら、特開平5−294894号公報、及び特開平9−118647号公報においては、いずれも担体についての詳細な検討の記載はなく、更に調製した担持型触媒の特に担体由来の性状における触媒の性能については全く記載がない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、ヘテロポリ酸及び/又はヘテロポリ酸塩から選ばれた少なくとも一種の化合物を担体に担持した低級脂肪族カルボン酸を低級オレフィンでエステル化する低級脂肪族エステルの製造方法において、より高活性な触媒の提供、該触媒の製造法の提供、更に該触媒を用いた低級脂肪族エステルの製造方法の提供を目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、低級オレフィンと低級脂肪族カルボン酸とを反応させ低級脂肪族エステルを製造する際に用いる高性能の触媒を探求すべく鋭意研究を行った。
【0009】
その結果、ヘテロポリ酸及び/又はヘテロポリ酸塩を該反応の担持型触媒として用いる場合、該触媒のBET法による比表面積の値が特定の値の範囲にあるとき触媒の反応活性が飛躍的に向上することを見出し本発明を完成させた。
【0010】
すなわち本発明(I)は、ヘテロポリ酸及び/又はヘテロポリ酸塩から選ばれた少なくとも一種の化合物をシリカ担体(比表面積が250〜350m 2 /g及び500〜550m 2 /gのものを除く。)に担持した低級脂肪族カルボン酸を低級オレフィンでエステル化する低級脂肪族エステルの製造方法に用いる触媒であって、該触媒のBET法による比表面積の値が65m2/g〜350m2/gであることを特徴とする低級脂肪族エステル製造用触媒であって、低級脂肪族カルボン酸が炭素数1〜4のカルボン酸であり、低級オレフィンがエチレン、プロピレン、n−ブテン、又はイソブテンよりなる群から選ばれた少なくとも一種の化合物である低級脂肪族エステル製造用触媒である。
【0011】
本発明(II)は、本発明(I)の低級脂肪族エステル製造用触媒に用いる担体のBET法による比表面積の値が、100m2/g〜500m2/gであることを特徴とする低級脂肪族エステル製造用触媒である。
【0012】
また、本発明(III)は、本発明(I)又は(II)記載の低級脂肪族エステル製造用触媒の製造方法である。
【0013】
更に、本発明(IV)は、本発明(I)又は(II)記載の低級脂肪族エステル製造用触媒の存在下、低級脂肪族カルボン酸を低級オレフィンでエステル化することを特徴とする低級脂肪族エステルの製造方法であって、低級脂肪族カルボン酸が炭素数1〜4のカルボン酸であり、低級オレフィンがエチレン、プロピレン、n−ブテン、又はイソブテンよりなる群から選ばれた少なくとも一種の化合物である低級脂肪族エステルの製造方法である。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下本発明について詳しく説明する。
【0015】
まず、本発明(I)の低級脂肪族エステル製造用触媒について説明する。本発明(I)は、ヘテロポリ酸及び/又はヘテロポリ酸塩から選ばれた少なくとも一種の化合物を担体に担持した低級脂肪族カルボン酸を低級オレフィンでエステル化する低級脂肪族エステルの製造方法に用いる触媒であって、該触媒のBET法による比表面積の値が65m2/g〜350m2/gであることを特徴とする低級脂肪族エステル製造用触媒である。
【0016】
本発明(I)におけるヘテロポリ酸とは、中心元素及び酸素が結合した周辺元素からなるものである。中心元素は通常珪素又は燐であるが、これに限定されるものではなく周期律表(国際純正及び応用化学連合無機化学命名法改訂版(1989年)による、以下同じ)の1族〜17族の元素から選ばれた任意の1つからなることができる。
【0017】
具体的には、例えば第二銅イオン;二価のベリリウム、亜鉛、コバルト又はニッケルイオン;三価のホウ素、アルミニウム、ガリウム、鉄、セリウム、ヒ素、アンチモン、燐、ビスマス、クロム又はロジウムイオン;四価の珪素、ゲルマニウム、錫、チタン、ジルコニウム、バナジウム、硫黄、テルル、マンガン、ニッケル、白金、トリウム、ハフニウム、セリウムイオン及び他の希土類イオン;五価の燐、ヒ素、バナジウム、アンチモンイオン;六価のテルルイオン;及び七価のヨウ素イオン等を挙げることができるが、これに限定されるものではない。
【0018】
また、周辺元素の具体例としてはタングステン、モリブデン、バナジウム、ニオブ、タンタル等を挙げることが出来るが、これに限定されるものではない。
【0019】
このようなヘテロポリ酸はまた「ポリオキソアニオン」、「ポリオキソ金属塩」又は「酸化金属クラスター」として知られている。よく知られているアニオン類の幾つかの構造には、この分野の研究者本人にちなんで名前が付けられ、例えばケギン、ウエルス−ドーソン及びアンダーソン−エバンス−ペアロフ構造として知られている。ヘテロポリ酸は、通常高分子量、例えば700〜8500の範囲の分子量を有し、二量体錯体も含む。
【0020】
また、ヘテロポリ酸の塩とは、上記ヘテロポリ酸の水素原子の一部又は全てを置換した金属塩或いはオニウム塩であれば特に制限はない。
【0021】
具体的には、例えばリチウム、ナトリウム、カリウム、セシウム、マグネシウム、バリウム、銅、金及びガリウムの金属塩やアンモニアなどのオニウム塩を挙げることが出来るが、これに限定されるものではない。
【0022】
ヘテロポリ酸は特に、ヘテロポリ酸が遊離酸及び幾つかの塩である場合に、水又は他の酸素化溶媒のような極性溶媒に対して比較的高い溶解度を有しており、それらの溶解度は適当な対イオンを選択することにより制御することができる。
【0023】
本発明において触媒として用いることができるヘテロポリ酸の特に好ましい例としては、
ケイタングステン酸 H 4 [SiW12 O40].xH2 O
リンタングステン酸 H 3 [PW 12 O40].xH2 O
リンモリブデン酸 H 3 [PMo12 O40].xH2 O
ケイモリブデン酸 H 4 [SiMo 12 O40].xH2 O
リンバナドモリブデン酸 H 3+n [PVnMo12-n O40].xH2 O
等が挙げられる。
【0024】
また、ヘテロポリ酸塩の特に好ましい例としては、上記の特に好ましいヘテロポリ酸のリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、セシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩、銅塩、金塩、ガリウム塩、及びアンモニウム塩等が挙げられる。
【0025】
担体に担持するヘテロポリ酸又はヘテロポリ酸塩の含有量は、担体の全重量に対して、10重量%〜200重量%の範囲が好ましい。より好ましくは50重量%〜150重量%の範囲である。
【0026】
ヘテロポリ酸又はヘテロポリ酸塩の含有量が10重量%より少なくなると、触媒中の活性成分の含有量が少なすぎて、触媒単位重量あたりの活性が低くなる恐れがあり好ましくない。
【0027】
ヘテロポリ酸又はヘテロポリ酸塩の含有量が200重量%を超えるとコーキングが発生しやすくなり、そのために触媒寿命が著しく短くなる恐れがあり好ましくない。また、ヘテロポリ酸又はヘテロポリ酸塩の使用量が多くなりすぎ、触媒コストが高くなる、更に触媒単位体積あたりの重さが重くなるため輸送コストが高くなるなどの点からも好ましくない。
【0028】
本発明(I)の低級脂肪酸エステル製造用触媒には、ヘテロポリ酸及び/又はヘテロポリ酸塩を反応の有効成分として含み、且つ該触媒のBET法による比表面積の値が65m2/g〜350m2/gであること以外には特に制限はなく、触媒性能を阻害しない限りにおいて任意の成分を加えることが出来る。もちろん、より高性能な触媒を得るために任意の第三成分を加えることも可能である。加えることが出来る第三成分に特に制限はなく、無機物、有機物等あらゆる物の添加が可能である。
【0029】
本発明(I)の低級脂肪族エステル製造用触媒の比表面積の測定方法としては、分子断面積が既知の吸着質を用い固体表面の単分子層吸着量から比表面積を決定する吸着法が主流であり、BET法がその代表的方法である。
【0030】
BET法とは、Brunauer,Emmett,Tellerの3人によって導かれた吸着等温式を用いて比表面積を求める方法である。詳しくは「触媒化学、(1981年3月10日 第1版 第1刷 発行、(株)東京化学同人)、115頁 「3・2・3 吸着等温線の諸形式」及び455頁 「6・1・3 表面積測定法」」の項に記述がある。
【0031】
担体のBET法による比表面積の測定は、一般的なガス吸着測定装置によって行うことができる。たとえば、具体的な装置の例としては日本ベル社製BELSORP28SAを挙げることができる。
【0032】
本発明(I)の低級脂肪族エステル製造用触媒のBET法による比表面積の値は、65m2/g〜350m2/gの範囲である。好ましくは100m2/g〜220m2/g、より好ましくは120m2/g〜200m2/gの範囲である。
【0033】
触媒のBET法による比表面積の値が65m2/g未満でも、また逆に350m2/gを越えても、触媒活性の指標であるエステルの空時収率が低下するため好ましくない。
【0034】
本発明(I)の触媒の担体として用いることのできる物質としては、ヘテロポリ酸及び/又はヘテロポリ酸塩、或いは任意の第三成分を担持して触媒として調製した場合に、該触媒のBET法による比表面積の値が65m2/g〜350m2/gの範囲内にとなる物であれば、特に制限はなく、一般に、担体として用いられる多孔物質等を用いることが出来る。
【0035】
具体的には、例えばシリカ、珪そう土、モンモリロナイト、チタニア、活性炭、アルミナ及びシリカアルミナなどが挙げられるが、これに限定されるものではない。
【0036】
本発明(I)の触媒の担体として用いることが出来る物質の形状には、特に制限はなく、具体的には粉末状、球状、ペレット状その他任意の形状の物を用いることが出来る。
【0037】
担体としてより好ましくは、主成分が珪質の担体であり、形態が球状又はペレット状のものが挙げられる。更に好ましくは、担体が担体全重量に対して95重量%以上の純度を有するシリカであるものが挙げられる。
【0038】
またそれらの平均粒子径としては、反応形態にもよるが固定床の場合2mm〜10mmの範囲が、流動床の場合は粉末から5mmの範囲が好ましい。
【0039】
次ぎに本発明(II)について説明する。
【0040】
本発明(II)は、本発明(I)の低級脂肪族エステル製造用触媒に用いる担体がBET法による比表面積の値が100m2/g〜500m2/gであることを特徴とする低級脂肪族エステル製造用触媒である。
【0041】
一般に担持型触媒を調製した場合、その触媒成分や調整法により、得られた触媒の比表面積の値は、その触媒を得る際に用いた担体の比表面積の値に比べて、小さくなることが知られている。従って、本発明(I)の低級脂肪族エステル製造用触媒を得るに際して用いることが可能な担体においても、触媒のヘテロポリ酸及び/又はヘテロポリ酸塩、或いは任意の第三成分を担持していない状態での担体のBET法による比表面積の最小値及び最大値は、いずれも大きいことが必要である。
【0042】
具体的には本発明(I)の触媒、すなわち比表面積の値が65m2/g〜350m2/gの範囲である触媒を得るには、担体の比表面積知の値が100m2/g〜500m2/gの範囲であることが好ましい。より好ましくは200m2/g〜310m2/gの範囲である。
【0043】
触媒成分を担体に担持した、いわゆる担持型触媒においては、触媒成分の比表面積が大きくなる。一般に、担体の効果は様々であるが触媒成分の比表面積が広がることにより、反応物質との接触面積が増加し触媒の活性が増すことはよく知られている。
【0044】
本発明(II)の触媒においても同様の効果が考えられるが、比表面積の値が100m2/gより小さい担体を用いた場合、調製した触媒の比表面積を65m2/g以上に保つことが困難であり、その場合、触媒の活性向上効果が小さくなり好ましくない。
【0045】
また、担体の比表面積の値が500m2/gを越えると、担体の強度が弱くなる点から好ましくない。更に前述のように、一般には触媒成分の比表面積が大きくなると触媒活性が増加する、すなわち担体の比表面積の値が大きくなるほど触媒活性が高くなることが想定される。しかしながら、本発明(II)の触媒においては、驚くべきことに用いる担体の比表面積の値が500m2/gを越えると触媒活性が低下する傾向があることが認められる。
【0046】
この点に関して詳しいメカニズムは不明である。おそらく、担体の比表面積が大きくなるのに比例して細孔径は小さくなるが、ヘテロポリ酸或いはその塩は比較的分子サイズが大きく、そのために担体の細孔をふさいでしまってその機能が十分発揮できないためではないかと思われる。
【0047】
前述したように、一般に担持型触媒を調製した場合、得られた触媒の比表面積の値は、その触媒を得る際に用いた担体の比表面積の値に比べて、小さくなることが知られている。本発明(I)の触媒においても同様で、該触媒のBET法による比表面積の値は、担体の比表面積だけでなく担持するヘテロポリ酸及びヘテロポリ酸塩の担体の単位体積に対する量によっても変化する。
【0048】
一般には、触媒成分の担体への担持量が増すごとに、得られた本発明(I)の触媒の比表面積の値は小さくなる。それに連れて見かけの触媒活性、すなわちエステルの空時収率は上昇するが、逆にエステルへの選択率は低下する。両者のバランスから最適な範囲が推定されるが、現在のところ不明である。
【0049】
本発明(II)の触媒における担体の、その他の性状については本発明(I)で述べたことと同様である。
【0050】
次に、本発明(III)の低級脂肪族エステル製造用触媒の製造方法について説明する。
【0051】
本発明(III)は、本発明(I)又は(II)記載の低級脂肪族エステル製造用触媒の製造方法である。
すなわち、本発明(I)又は(II)記載の触媒は、以下の第1工程〜第2工程を含むことを特徴とする製造方法により製造できる。
第1工程
ヘテロポリ酸、及び/又はヘテロポリ酸塩の溶液又は懸濁液を得る工程。
第2工程
第1工程で得た溶液又は懸濁液を担体に担持して低級脂肪族エステル製造用触媒を得る工程。
【0052】
まず、第1工程について説明する。
【0053】
第1工程で用いられるヘテロポリ酸、又はヘテロポリ酸塩は、本発明(I)と同様である。
【0054】
第1工程では、ヘテロポリ酸又はヘテロポリ酸塩を溶媒に溶解又は懸濁させる工程である。
【0055】
第1工程で用いることのできる溶媒は、所望のヘテロポリ酸又はヘテロポリ酸塩を均一に溶解又は懸濁できるものであれば特に制限はなく、水、有機溶媒、又はそれらの混合物等が用いることが出来る。好ましくは、水、アルコール、カルボン酸類を例示することが出来るが、これに限定されるものではない。
【0056】
ヘテロポリ酸又はヘテロポリ酸塩を該溶媒に溶解又は懸濁させる方法に、特に制限はない。所望のヘテロポリ酸又はヘテロポリ酸塩を均一に溶解又は懸濁できる方法であれば良い。
【0057】
例えば、ヘテロポリ酸、すなわち遊離酸の状態の場合には溶解できるものであればそのまま溶媒に溶解させてもよく、完全に溶解できない場合でも微粉末状にするなどして均一に懸濁できれば、そのようにして懸濁させてもよい。ヘテロポリ酸塩の場合には、ヘテロポリ酸及び中和元素の原料塩を一緒に溶解又は別々に溶解させた後に混合して均一な溶液又は懸濁液を調製する方法などがある。また、ヘテロポリ酸塩の状態の化合物であれば、ヘテロポリ酸の場合と同様にして均一な溶液又は懸濁液を得ることができる。
【0058】
この溶液又は懸濁液の最適な容積は、第2工程の担持方法及び用いる担体により異なるが、特に制限はない。
【0059】
次いで、第2工程について説明する。
【0060】
第2工程で用いられる担体は、本発明(I)と同様である。
【0061】
第2工程は第1工程で得たヘテロポリ酸、及び/又はヘテロポリ酸塩の溶液又は懸濁液を担体に担持して低級脂肪族エステル製造用触媒を得る工程である。
【0062】
ヘテロポリ酸又はヘテロポリ酸塩の溶液又は懸濁液を担体に担持する方法に特に制限はなく、公知の方法で可能である。
【0063】
例えばヘテロポリ酸又はヘテロポリ酸塩を担体の吸液量相当の溶液又は懸濁液になるように溶媒に溶解又は懸濁させ、その溶液又は懸濁液を担体に含浸させることにより調製することが出来る。
【0064】
この方法の場合、事前に担体の吸液量を測定する必要がある。その方法は、例えば一定量の担体の重量を量り、その担体をビーカー等の容器に入れる。それに純水を加え、担体が純水に全て浸るようにして、室温で30分以上放置する。このとき、担体が純水を吸収することにより、担体の一部が純水に浸らないような状態にならないように多めに純水を加えておくか、又は純水を追加し常に担体全てが純水に浸っているようにする必要がある。
【0065】
その後、上澄み液を捨て、水を切り、純水を吸収した担体の重さを量る。それと純水を吸収する前の担体の重さとの差が、担体の吸収した純水の重さであり、純水の比重を1とすれば、それがそのまま測定に用いた量の担体の吸液量(体積)となる。この吸液量と用いる担体の量から、第1工程で調製する溶液又は懸濁液の最適な容積を決めることが出来る。
【0066】
また、過剰の溶液又は懸濁液を用い、担体をヘテロポリ酸溶液中に適度に動かしながら含浸させ、その後濾過して過剰の酸を取り除くことにより調製することもできる。この場合も上記のようにして吸液量を測定する必要がある。測定した吸液量と担体に担持するヘテロポリ酸又はヘテロポリ酸塩の量とから、調製する溶液又は懸濁液中のヘテロポリ酸又はヘテロポリ酸塩の濃度が決まる。
このようにして得られた湿潤触媒は、加熱オーブン内に数時間置いて乾燥することが適当であり、その後デシケータ内で周囲温度まで冷却する。乾燥温度は、約400℃を超えるとヘテロポリ酸の骨格の破壊を招くので好ましくない。好ましくは80℃〜350℃の範囲である。
【0067】
また工業的にはこのような靜置乾燥機ではなく、通気回転乾燥機、連続式流動層乾燥機、連続式熱風搬送型乾燥機等の乾燥機を用いて連続的に乾燥することが出来る。
【0068】
ヘテロポリ酸の担持量は、調製触媒の乾燥重量から使用する担体の重量を差し引くことにより簡易的に計算できるし、より正確にはICP等の化学分析により測定することが出来る。
【0069】
最後に本発明(IV)について説明する。
【0070】
本発明(IV)は、本発明(I)又は(II)記載の低級脂肪族エステル製造用触媒の存在下、低級脂肪族カルボン酸を低級オレフィンでエステル化することを特徴とする低級脂肪族エステルの製造方法である。
【0071】
本発明(IV)において、使用する低級オレフィンの具体例としては、エチレン、プロピレン、n−ブテン、イソブテン又はそれらの混合物を挙げることができるが、これに限定されるものではない。
【0072】
一方、使用する低級脂肪族カルボン酸としては、炭素数1〜炭素数4のカルボン酸が好ましいが、これに限定されるものではない。具体的には、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、アクリル酸、メタクリル酸等が挙げられる。特に、酢酸、アクリル酸が好ましい。
【0073】
低級オレフィンと低級脂肪族カルボン酸の使用割合としては、低級オレフィンを低級脂肪族カルボン酸に対して等モルもしくは過剰モル量使用することが望ましい。その割合としては低級オレフィン:低級脂肪族カルボン酸が、モル比として、1:1〜30:1の範囲にあるのが好ましく、より好ましくは10:1〜20:1の範囲である。
【0074】
気相反応の形態としては、固定床、流動床の何れも実施でき担体の形状も実施する形態に合わせて粉末から数mmの大きさに成形したものから選ぶことが出来る。
【0075】
また、原料に少量の水を混合することは触媒寿命の観点から好ましい。しかし、あまりに多くの水を加えると、エタノール、ジエチルエーテルの副生物も増えてくるので好ましくない。一般に低級オレフィン、低級脂肪族カルボン酸の全使用量中の1mol%〜15mol%、より好ましくは3mol%〜8mol%の範囲から選ぶことが好ましい。
【0076】
反応温度、圧力としては、供給媒体が気体状を保つ範囲である必要があり、原料に何を使うかによって異なってくる。一般に反応温度としては120℃〜250℃の範囲が好ましく、より好ましくは140℃〜220℃の範囲である。
【0077】
また、圧力としては常圧から2MPaの範囲が好ましく、より好ましくは常圧から1MPaまでの範囲である。
【0078】
触媒に供給する原料の空間速度(GHSV)としては100/時〜7000/時の範囲、より好ましくは300/時〜2000/時の範囲のGHSVで触媒層を通すのが好適である。
【0079】
また、反応で副生するエタノールやジエチルエーテルはそのままエチレンとともにリサイクルして使用することもできる。
【0080】
以下、本発明をさらに実施例及び比較例を参照して説明するが、これらの実施例は本発明の概要を示すもので、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0081】
【実施例】
[触媒調製例1]
まず、触媒を担持する担体の吸水量を調べる。CARiACT Q−30(5〜10mesh;富士シリシア化学社製)を250ml秤取り、500mlビーカーに入れる。それに純水300mlを加え、室温で約30分間放置する。上澄み液を捨て、水を切り、純水を吸収した担体の重さを量る。そしてそれと純水を吸収する前の担体の重さの差が、担体の吸収した純水の重さであり、純水の比重を1とすれば、それがそのまま吸水量(体積)となる。
【0082】
市販のリンタングステン酸(和光純薬工業(株)製)75g(除く結晶水)と純水40mlを室温で200mlのビーカーに入れ、溶解した。このリンタングステン酸水溶液を上記で調べた吸水量の98%に液量がなるように純水を加えた。この水溶液を上記担体250mlに全量吸収させた。このリンタングステン酸を担持した担体を磁性皿(250φ)に移し、3時間風乾した後に、熱風乾燥機に入れ、空気中、大気圧で、150℃で5Hr乾燥し、183gの触媒1を得た。
【0083】
調製した触媒1及び使用した担体のBET比表面積をガス吸着装置(SORPTMATIC 1990;FISTONS Instruments社製)を用いて測定した。前処理として110℃、2時間の脱気を行ない、測定は測定ガスに窒素を用い、温度は液体窒素温度(77K)で行なった。結果を表1に示した。
【0084】
【表1】
Figure 0004329163
【0085】
[触媒調製例2]
CARiACT Q−30の代わりに、CARiACT Q−15(5〜10mesh;富士シリシア化学社製)を用いた以外は触媒1と同じにし、185gの触媒2を得た。触媒と担体のBET比表面積について表1に示した。
【0086】
[触媒調製例3]
CARiACT Q−30の代わりに、CARiACT Q−10(5〜10mesh;富士シリシア化学社製)を用いた以外は触媒1と同じにし、188gの触媒3を得た。触媒と担体のBET比表面積について表1に示した。
【0087】
[触媒調製例4]
CARiACT Q−30の代わりに、CARiACT Q−6(5〜10mesh;富士シリシア化学社製)を用いた以外は触媒1と同じにし、239gの触媒4を得た。触媒と担体のBET比表面積について表1に示した。
【0088】
[触媒調製例5]
リンタングステン酸(和光純薬工業(株)製)の量を25gとした以外は触媒3と同じにし、139gの触媒5を得た。触媒と担体のBET比表面積について表1に示した。
【0089】
[触媒調製例6]
リンタングステン酸(和光純薬工業(株)製)の量を125gとした以外は触媒3と同じにし、235gの触媒6を得た。触媒と担体のBET比表面積について表1に示した。
【0090】
[触媒調製例7]
リンタングステン酸(和光純薬工業(株)製)の代わりにケイタングステン酸(和光純薬工業(株)製)25g(除く結晶水)を用いた以外は触媒3と同じにし、137gの触媒7を得た。触媒と担体のBET比表面積について表1に示した。
【0091】
[触媒調製例8]
リンタングステン酸(和光純薬工業(株)製)の代わりにケイタングステン酸(和光純薬工業(株)製)75g(除く結晶水)を用いた以外は触媒3と同じにし、188gの触媒8を得た。触媒と担体のBET比表面積について表1に示した。
【0092】
[触媒調製例9]
リンタングステン酸(和光純薬工業(株)製)の代わりにケイタングステン酸(和光純薬工業(株)製)125g(除く結晶水)を用いた以外は触媒3と同じにし、239gの触媒9を得た。触媒と担体のBET比表面積について表1に示した。
【0093】
[触媒調製例10]
CARiACT Q−30の代わりに、KA−1(5mm球;ズードヘミー社製)を用いた以外は触媒1と同じにし、216gの触媒10を得た。触媒と担体のBET比表面積について表1に示した。
【0094】
[触媒調製例11]
CARiACT Q−30の代わりに、CARiACT Q−50(5〜10mesh;富士シリシア化学社製)を用いた以外は触媒1と同じにし、181gの触媒11を得た。触媒と担体のBET比表面積について表1に示した。
【0095】
[触媒調製例12]
CARiACT Q−30の代わりに、CARiACT Q−3(5〜10mesh;富士シリシア化学社製)を用いた以外は触媒1と同じにし、292gの触媒12を得た。触媒と担体のBET比表面積について表1に示した。
【0096】
[実施例1]
触媒調製例1で得られた触媒1を40ml反応管に充填し、温度165℃、圧力0.8MPaGで、エチレン:酢酸:水蒸気:窒素を容積比78.5:8.0:4.5:9.0の割合に混合したガスを流速60Nリットル/Hにて導入し、反応を行なった。
【0097】
反応開始後、3時間〜5時間の反応出口ガスをサンプリングした。サンプリングの方法は、反応出口ガスを冷却し、凝集した反応捕集液は全量を回収しガスクロマトグラフィー(島津製作所製GC−14B)で分析した。また、凝集せずに残った流出ガスはサンプリング時間内に出てきた出口ガス流量を量り、その一部を取り出しガスクロマトグラフィー(島津製作所製GC−14B及びGC−7A)で組成を分析した。
【0098】
流出ガスの分析条件は、窒素の場合は島津ガスクロマトグラフ用ガスサンプラー(MGS−4;計量管1ml)を備えたガスクロマトグラフィー(島津製作所製GC−7A)を用い、カラムがパックドカラム モレキュラーシーブ5A(長さ3m)、キャリアーガスがヘリウム(流量45ml/min)、検出器室温度130℃、気化室温度110℃、カラム温度は60℃一定、検出器はTCD(電流100mA)を用いた。分析は絶対検量線法を用い、分析は流出ガスを50ml採取し、ガスサンプラーに全量流し、最後の1mlで分析を行った。
【0099】
また、凝集しなかったジエチルエーテル、酢酸エチル及びエタノールについても、島津ガスクロマトグラフ用ガスサンプラー(MGS−4;計量管1ml)を備えたガスクロマトグラフィー(島津製作所製GC−14B)を用い、カラムがパックドカラムSPAN80 15% Shinchrom A 60〜80メッシュ(長さ5m)、キャリアーガスが窒素(流量25ml/min)、検出器及び気化室温度が120℃、カラム温度は65℃一定の条件、検出器はFID(H2圧0.6kg/cm2、空気圧1.0kg/cm2)を用いた。
【0100】
それぞれの成分の検量は、それぞれの成分を0.5μl〜10μlの間の適度な量を液状でマイクロシリンジにより採取し、密閉された容器(例えばコックで密閉できる200ml注射筒)に常温、常圧で空気100mlを充満させておき、マイクロシリンジに採取しておいた分析成分を注入し、再び密閉する。この状態で、そのまま若しくは一旦加温し再び常温まで放冷することにより、注入した成分を完全に気化させる。更に空気を密閉容器内に送り込むことにより、全量を常温、常圧で200mlにする。密閉容器内のガスを十分混合させた後、これを標準ガスとして用い、検量を行った。分析は絶対検量線法を用い、分析は流出ガスを50ml採取し、ガスサンプラーに全量流し、最後の1mlで分析を行った。
【0101】
流出ガスは、上記2つのガスクロマトグラフィーでの分析値に残りは全てエチレンであると仮定し、更にサンプリング中の流出ガス量を測定することにより、それぞれの成分のサンプリング中における流出ガス量を求めた。
【0102】
反応捕集液の分析条件は、ガスクロマトグラフィー(島津製作所製GC−14B)を用い、カラムがキャピラリーカラムTC−WAX(長さ30m、内径0.25mm、膜厚0.25μm)、キャリアーガスが窒素(スプリット比20、カラム流量2ml/min)、メイクアップガスが窒素(流量35ml/min)、検出器及び気化室温度が200℃、カラム温度は、分析開始から5min間は50℃に保持し、その後20℃/minの昇温速度で150℃まで昇温し、150℃で10min間保持の条件、検出器はFID(H2圧0.6kg/cm2、空気圧1.0kg/cm2)を用いた。分析は内部標準法を用い、反応液10mlに対し、内部標準として1,4−ジオキサンを1ml添加したものを分析液として、その内の0.2mlを注入して行った。
流出ガス及び反応捕集液の分析より得られた結果を表2に示した。
【0103】
【表2】
Figure 0004329163
【0104】
[実施例2,4,10]及び[参考例3,5〜9]
触媒調製例2〜10で得られた触媒2〜10について、実施例1と同様にして反応及び分析を行った。結果を表2に示した。
【0105】
[比較例1,2]
触媒調製例11,12で得られた触媒11,12について、実施例1と同様にして反応及び分析を行った。結果を表2に示した。
【0106】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の触媒、すなわちBET法による比表面積の値が65m2/g〜350m2/gの範囲にコントロールされた触媒、及び該触媒による低級脂肪族エステル製造方法によれば、従来の触媒、或いは製造方法比べてより効率的な低級脂肪族エステルの製造が可能である。

Claims (7)

  1. ヘテロポリ酸及び/又はヘテロポリ酸塩から選ばれた少なくとも一種の化合物をシリカ担体(比表面積が250〜350m 2 /g及び500〜550m 2 /gのものを除く。)に担持した、低級脂肪族カルボン酸を低級オレフィンでエステル化する低級脂肪族エステルの製造方法に用いる触媒であって、該触媒のBET法による比表面積の値が65m2/g〜350m2/gであることを特徴とする低級脂肪族エステル製造用触媒であって、低級脂肪族カルボン酸が炭素数1〜4のカルボン酸であり、低級オレフィンがエチレン、プロピレン、n−ブテン、又はイソブテンよりなる群から選ばれた少なくとも一種の化合物である低級脂肪族エステル製造用触媒
  2. ヘテロポリ酸がケイタングステン酸、リンタングステン酸、リンモリブデン酸、ケイモリブデン酸、及び/又はリンバナドモリブデン酸よりなる群から選ばれた少なくとも一種の化合物であることを特徴とする請求項1記載の低級脂肪族エステル製造用触媒。
  3. ヘテロポリ酸塩がケイタングステン酸、リンタングステン酸、リンモリブデン酸、ケイモリブデン酸、又はリンバナドモリブデン酸のリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、セシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩、銅塩、金塩、ガリウム塩、及び/又はアンモニウム塩よりなる群から選ばれた少なくとも一種の化合物であることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の低級脂肪族エステル製造用触媒。
  4. 以下の第1工程〜第2工程を含むことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の低級脂肪族エステル製造用触媒の製造方法。
    第1工程ヘテロポリ酸、及び/又はヘテロポリ酸塩の溶液又は懸濁液を得る工程。
    第2工程第1工程で得た溶液又は懸濁液をシリカ担体に担持して低級脂肪族エステル製造用触媒を得る工程。
  5. 請求項1〜のいずれかに記載の低級脂肪族エステル製造用触媒の存在下、低級脂肪族カルボン酸を低級オレフィンでエステル化することを特徴とする低級脂肪族エステルの製造方法であって、低級脂肪族カルボン酸が炭素数1〜4のカルボン酸であり、低級オレフィンがエチレン、プロピレン、n−ブテン、又はイソブテンよりなる群から選ばれた少なくとも一種の化合物である低級脂肪族エステルの製造方法
  6. 水の存在下に低級脂肪族カルボン酸を低級オレフィンでエステル化することを特徴とする請求項記載の低級脂肪族エステルの製造方法。
  7. 低級脂肪族カルボン酸が、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、アクリル酸、又はメタクリル酸よりなる群から選ばれた少なくとも一種の化合物であることを特徴とする請求項又はのいずれかに記載の低級脂肪族エステルの製造方法。
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