JP2002079090A - 低級脂肪族カルボン酸エステル製造用触媒、該触媒の製造方法、及び該触媒を用いた低級脂肪族カルボン酸エステルの製造方法 - Google Patents

低級脂肪族カルボン酸エステル製造用触媒、該触媒の製造方法、及び該触媒を用いた低級脂肪族カルボン酸エステルの製造方法

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悦子 門脇
Torakichi Azuma
寅吉 東
Wataru Oguchi
亘 小口
Hiroshi Uchida
博 内田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い初期活性及び空時収率を有し、且つ工業
的に実施するうえで充分な触媒寿命を持ち、さらに副生
成物質の生成量を充分抑えることが可能な低級脂肪族カ
ルボン酸エステル製造用触媒、該触媒の製造方法及び該
触媒による低級脂肪酸エステルの製造方法の提供。 【解決手段】 触媒の製造方法において、水、低級脂肪
族カルボン酸及び低級脂肪族アルコールからなる群の少
なくとも一種以上を含む気体と接触させる工程を含むこ
とを特徴とする低級脂肪族カルボン酸エステル製造用触
媒、該触媒の製造方法及び該触媒による低級脂肪族カル
ボン酸エステルの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は低級オレフィンと低
級脂肪族カルボン酸から低級脂肪族カルボン酸エステル
を製造する際に使用する触媒、該触媒の製造方法及び該
触媒を用いた低級脂肪族カルボン酸エステルの製造方法
に関する。
【0002】さらに詳しくは、低級脂肪族カルボン酸を
低級オレフィンでエステル化する低級脂肪族カルボン酸
エステルの製造方法に用いる特定のヘテロポリ酸塩を含
む触媒において、該触媒を反応実施前に水、低級脂肪族
カルボン酸及び低級脂肪族アルコールからなる群の少な
くとも一種以上を含む気体と接触させることを特徴とす
る低級脂肪族カルボン酸エステル製造用触媒、該触媒の
製造方法及び該触媒を用いた低級脂肪族カルボン酸エス
テルの製造方法に関する。
【0003】
【従来の技術】低級脂肪族カルボン酸とオレフィン類と
から相当する低級脂肪族カルボン酸エステルが製造でき
ることはよく知られている。また、ヘテロポリ酸及び/
又はその塩からなる触媒がこの反応に対して有効に働く
触媒であることもよく知られている。具体的には例え
ば、特開平4−139148号公報、特開平4−139
149号公報、特開平5−65248号公報、特開平5
−294894号公報等を挙げることができる。
【0004】これら具体例の中で、特開平4−1391
48号公報、特開平4−139149号公報、特開平5
−65248号公報に開示されたリンタングステン酸、
ケイタングステン酸、リンモリブデン酸、及びケイモリ
ブデン酸のセシウム塩、ルビジウム塩、タリウム塩、ア
ンモニウム塩及びカリウム塩からなる群から選ばれた少
なくとも一種を含む触媒に関しては、初期活性は高く空
時収率も比較的高いが、反応の進行につれて活性が低下
し空時収率も低下するという、工業ベースで使用する場
合に解決すべき課題が残されていた。
【0005】この課題を解決するために、特開平5−1
70698号公報では上記の触媒群を反応実施前に水、
有機カルボン酸又は有機カルボン酸エステル類と気相で
接触する方法が提案されている。この方法による前接触
を施した触媒を用いる製造方法によれば、従来の未接触
の触媒を用いる製造方法より、触媒の初期活性が高く且
つ活性低下も起りにくいことが示されている。
【0006】一方で特開平5−294894号公報で開
示されたヘテロポリ酸のリチウム、銅、マグネシウムお
よびガリウムよりなる群から選ばれた少なくとも一種の
ヘテロポリ酸塩を担体に担持させた触媒では、特開平5
−170698号公報で開示された反応実施前に水や有
機カルボン酸や有機カルボン酸エステル類と気相で接触
する方法を用いることなく、同等以上の初期活性とその
活性維持が可能であることが示されている。
【0007】すなわち、触媒の初期活性と空時収率、さ
らにはその維持(いわゆる触媒寿命)に関しては、特開
平5−294894号公報で開示された触媒で一応の完
成を見た。しかし、さらなる触媒の改良点としてブテン
などをはじめとする炭素数3以上のオレフィン類やアル
デヒド類などの副生成物質の生成量の低減が挙げられ、
これが次なる課題であった。
【0008】これらの副生成物質の生成は、直接的には
反応の選択率を低下させることになる。さらにこれらの
副生成物質は低級オレフィンと低級脂肪族カルボン酸と
の反応の触媒毒として働くことがあり、結果として反応
を著しく阻害する可能性がある。
【0009】特に、該反応による低級脂肪族カルボン酸
エステルの製造方法を工業的に実施する際には、反応の
経済性効率を上げるために未反応原料を再利用すること
を主目的とした循環系プロセスを組むことが一般的であ
る。この場合に、これらの副生成物質が除去されないま
まに循環系を経て反応系に戻ると、触媒にダメージを与
え触媒寿命を著しく短くする恐れがある。
【0010】この課題を解決する方法としては特開平1
1−269126号公報、特開平11−335323号
公報を挙げることができる。特開平11−269126
号公報では、反応器入口のアセトアルデヒド不純物を蒸
留やアルデヒド基と反応に富む化合物と反応させること
によって除去する方法が示されている。また、特開平1
1−335323号公報では、アセトアルデヒド除去カ
ラムを用いたアセトアルデヒド除去工程を新たに設け、
分離する方法が示されている。しかし、いずれの方法も
新たな分離工程を組み込むことが必要であり、また、プ
ロセス的に非常に煩雑になり、しかもコストのかかる方
法である。
【0011】このように、副生成物質を分離除去する工
程を組み込んだことで、循環系を取り入れたプロセスに
おいても触媒寿命を維持する提案はなされている。しか
し、反応における副生成物質自体の生成量を充分に抑え
る方向からの解決手段は未だ例がない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、低級オレフ
ィンと低級脂肪族カルボン酸から低級脂肪族カルボン酸
エステルを製造する際に使用する触媒において、高い初
期活性及び空時収率を有し、且つ工業的に実施するうえ
で充分な触媒寿命を持ち、さらに副生成物質の生成量を
抑えることが可能な低級脂肪族カルボン酸エステル製造
用触媒、該触媒の製造方法及び該触媒による低級脂肪族
カルボン酸エステルの製造方法の提供を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは低級オレフ
ィンと低級脂肪族カルボン酸を気相中で反応させ、低級
脂肪族カルボン酸エステルを製造する際に、高い初期活
性、且つ、十分な触媒寿命であることは勿論のこと、触
媒毒となるようなブテンやアルデヒドに代表される副生
成物質の生成量が少ない触媒を探求すべく、鋭意研究を
行った。その結果、触媒を調製する際に特定の工程を含
むことにより、該触媒を用いて副生するブテンやアルデ
ヒドのような触媒にとって有害な副生成物質の生成量を
大幅に低減できることを見出し本発明を完成させた。
【0014】すなわち、本発明(I)は、低級オレフィ
ンと低級脂肪族カルボン酸とを気相中で反応させて低級
脂肪族カルボン酸エステルを製造する際に用いる触媒に
おいて、該触媒の製造方法が以下の第一工程〜第二工程
を含むことを特徴とする低級脂肪族カルボン酸エステル
製造用触媒である。第一工程 担体に一種以上のヘテロポリ酸塩を担持してヘテロポリ
酸塩担持触媒を得る工程第二工程 第一工程で得たヘテロポリ酸塩担持触媒を、水、低級脂
肪族カルボン酸及び低級脂肪族アルコールからなる群の
少なくとも一種以上を含む気体と接触させて低級脂肪族
カルボン酸エステル製造用触媒を得る工程
【0015】また、本発明(II)は、低級オレフィン
と低級脂肪族カルボン酸とを気相中で反応させて低級脂
肪族カルボン酸エステルを製造する際に用いる触媒にお
いて、該触媒の製造方法が以下の第一工程〜第二工程を
含むことを特徴とする低級脂肪族カルボン酸エステル製
造用触媒の製造方法である。第一工程 担体に一種以上のヘテロポリ酸塩を担持してヘテロポリ
酸塩担持触媒を得る工程第二工程 第一工程で得たヘテロポリ酸塩担持触媒を、水、低級脂
肪族カルボン酸及び低級脂肪族アルコールからなる群の
少なくとも一種以上を含む気体と接触させて低級脂肪族
カルボン酸エステル製造用触媒を得る工程
【0016】また、本発明(III)は、本発明(I)
の低級脂肪族カルボン酸エステル製造用触媒の存在下、
低級オレフィンと低級脂肪族カルボン酸とを気相中で反
応させることを特徴とする低級脂肪族カルボン酸エステ
ルの製造方法である。
【0017】さらに本発明(IV)は、低級オレフィン
と低級脂肪族カルボン酸とを気相中で反応させることを
特徴とする低級脂肪族カルボン酸エステルの製造方法に
おいて、該製造方法が以下の第一工程〜第四工程を含む
ことを特徴とする低級脂肪族カルボン酸エステルの製造
方法である。第一工程 担体に一種以上のヘテロポリ酸塩を担持してヘテロポリ
酸塩担持触媒を得る工程第二工程 第一工程で得たヘテロポリ酸塩担持触媒を、低級オレフ
ィンと低級脂肪族カルボン酸とを気相中で反応させる際
に用いる反応器に充填する工程第三工程 反応器に充填したヘテロポリ酸塩担持触媒を、水、低級
脂肪族カルボン酸及び低級脂肪族アルコールからなる群
の少なくとも一種以上を含む気体と接触させる工程第四工程 第三工程を経たヘテロポリ酸塩担持触媒に、低級オレフ
ィンと低級脂肪族カルボン酸とを含んだ気体を通過させ
て低級脂肪族カルボン酸エステルを得る工程
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明について説明する。
本発明(I)は、低級オレフィンと低級脂肪族カルボン
酸とを気相中で反応させて低級脂肪族カルボン酸エステ
ルを製造する際に用いる触媒において、該触媒の製造方
法が以下の第一工程〜第二工程を含むことを特徴とする
低級脂肪族カルボン酸エステル製造用触媒である。第一工程 担体に一種以上のヘテロポリ酸塩を担持してヘテロポリ
酸塩担持触媒を得る工程第二工程 第一工程で得たヘテロポリ酸塩担持触媒を、水、低級脂
肪族カルボン酸及び低級脂肪族アルコールからなる群の
少なくとも一種以上を含む気体と接触させて低級脂肪族
カルボン酸エステル製造用触媒を得る工程
【0019】即ち、本発明(I)の低級脂肪族カルボン
酸エステル製造用触媒は、その製造工程に上記の第一工
程及び第二工程を含んだ製造方法で得た触媒である。ま
ず、第一工程について説明する。
【0020】本発明(I)の低級脂肪族カルボン酸エス
テル製造用触媒の第一工程に用いるヘテロポリ酸とは、
中心元素及び酸素が結合した周辺元素からなるものであ
る。中心元素は通常珪素または燐であるが、元素の周期
律表のI〜XVII族の多種の原子から選ばれた任意の
1つからなることができる。
【0021】具体的には、例えば第二銅イオン;二価の
ベリリウム、亜鉛、コバルトまたはニッケルイオン;三
価のホウ素、アルミニウム、ガリウム、鉄、セリウム、
ヒ素、アンチモン、燐、ビスマス、クロムまたはロジウ
ムイオン;四価の珪素、ゲルマニウム、錫、チタン、ジ
ルコニウム、バナジウム、硫黄、テルル、マンガン、ニ
ッケル、白金、トリウム、ハフニウム、セリウムイオン
および他の希土類イオン;五価の燐、ヒ素、バナジウ
ム、アンチモンイオン;六価のテルルイオン;および七
価のヨウ素イオン等を挙げることが出来るが、これに限
定されるものではない。また、周辺元素の具体例として
はタングステン、モリブデン、バナジウム、ニオブ、タ
ンタル等を挙げることができるが、これらに限定される
ものではない。
【0022】このようなヘテロポリ酸はまた「ポリオキ
ソアニオン」、「ポリオキソ金属塩」または「酸化金属
クラスター」として知られている。よく知られているア
ニオン類の幾つかの構造には、この分野の研究者本人に
ちなんで名前が付けられ、例えばケギン、ウエルス−ド
ーソンおよびアンダーソン−エバンス−ペアロフ構造と
して知られている。詳しくは「ポリ酸の化学 季刊化学
総説 No.20 1993 日本化学会編」に記載が
ある。ヘテロポリ酸は、通常高分子量、例えば700〜
8500の範囲の分子量を有し、その単量体だけではな
く二量体錯体を含む。
【0023】本発明(I)の低級脂肪族カルボン酸エス
テル製造用触媒におけるヘテロポリ酸の原料として用い
ることができるヘテロポリ酸の具体例としては、 ケイタングステン酸 H4[SiW
1240].xH2O リンタングステン酸 H3[PW1240].
xH2O リンモリブデン酸 H3[PMo
1240].xH2O ケイモリブデン酸 H4[SiMo
1240].xH2O ケイバナドタングステン酸 H4+n[SiVn12-n
40].xH2O リンバナドタングステン酸 H3+n[PVn12-n
40].xH2O リンバナドモリブデン酸 H3+n[PVnMo12-n
40].xH2O ケイバナドモリブデン酸 H4+n[SiVnMo
12-n40].xH2O ケイモリブドタングステン酸 H4[SiMon12-n
40].xH2O リンモリブドタングステン酸 H3[PMon12-n
40].xH2O (ただし、nは1〜11の整数を、xは1以上の整数を
示す。)などを挙げることができるが、これに限定され
るわけではない。
【0024】好ましくはケイタングステン酸、リンタン
グステン酸、リンモリブデン酸、ケイモリブデン酸、ケ
イバナドタングステン酸、リンバナドタングステン酸、
であり、より好ましくはケイタングステン酸、リンタン
グステン酸、ケイバナドタングステン酸、リンバナドタ
ングステン酸である。
【0025】このようなヘテロポリ酸の合成方法として
は特に制限はなく、どのような方法を用いたものでよ
い。例えば、モリブデン酸、またはタングステン酸の塩
とヘテロ原子の単純酸素酸またはその塩を含む酸性水溶
液(pH1〜pH2程度)を熱することによって得ること
ができる。生成したヘテロポリ酸水溶液からヘテロポリ
酸化合物を単離するには、金属塩として晶析分離する方
法などがある。それらの具体例としては、「新実験化学
講座8 無機化合物の合成(III) (社団法人 日
本化学会編 丸善株式会社発行 昭和59年8月20日
第3版)」の1413ページに記載されているが、こ
れに限定するわけではない。また、合成したヘテロポリ
酸のケギン構造の確認には、化学分析のほか、X線回
折、UV、IRの測定で行うことができる。
【0026】本発明(I)の低級脂肪族カルボン酸エス
テル製造用触媒で言うヘテロポリ酸塩とは、上記のヘテ
ロポリ酸の水素原子の一部または全てを置換した金属塩
或いはオニウム塩であれば特に制限はない。具体的に
は、例えばリチウム、ナトリウム、マグネシウム、バリ
ウム、銅、金及びガリウムの金属塩やオニウム塩を挙げ
ることができるが、これに限定されるものではない。好
ましくはリチウム塩、ナトリウム塩、ガリウム塩、銅
塩、金塩であり、より好ましくはリチウム塩、ナトリウ
ム塩、銅塩である。
【0027】ヘテロポリ酸は特に、ヘテロポリ酸が遊離
酸および幾つかの塩である場合に、水または他の酸素含
有溶媒のような極性溶媒に対して比較的高い溶解度を有
しており、それらの溶解度は適当な対イオンを選択する
ことにより制御することができる。
【0028】本発明でヘテロポリ酸の塩を形成する元素
の原料としては、硝酸リチウム、酢酸リチウム、硫酸リ
チウム、亜硫酸リチウム、炭酸リチウム、リン酸リチウ
ム、シュウ酸リチウム、亜硝酸リチウム、塩化リチウ
ム、くえん酸リチウム、硝酸ナトリウム、酢酸ナトリウ
ム、硫酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、リン酸一ナトリ
ウム、リン酸二ナトリウム、シュウ酸ナトリウム、亜硝
酸ナトリウム、塩化ナトリウム、くえん酸ナトリウム、
硝酸マグネシウム六水和物、酢酸マグネシウム四水和
物、硫酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、リン酸マグ
ネシウム第二三水和物、シュウ酸マグネシウム二水和
物、塩化マグネシウム、くえん酸マグネシウム、硝酸バ
リウム、酢酸バリウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、
リン酸水素バリウム、シュウ酸バリウム一水和物、亜硫
酸バリウム、塩化バリウム、くえん酸バリウム、硝酸
銅、酢酸銅、硫酸銅、炭酸銅、二リン酸銅、シュウ酸
銅、塩化銅、くえん酸銅、塩化第一金、塩化金酸、酸化
第二金、水酸化第二金、硫化第二金、硫化第一金、二塩
化ガリウム、一塩化ガリウム、くえん酸ガリウム、酢酸
ガリウム、硝酸ガリウム、硫酸ガリウム、リン酸ガリウ
ム、酢酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、硝酸アンモ
ニウム、リン酸二水素アンモニウム、炭酸水素アンモニ
ウム、クエン酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、リン
酸ニアンモニウム、リン酸一アンモニウム、硫酸アンモ
ニウムなどを挙げることができるが、これに制限される
わけではない。
【0029】好ましくは硝酸リチウム、酢酸リチウム、
炭酸リチウム、シュウ酸リチウム、くえん酸リチウム、
硝酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、シ
ュウ酸ナトリウム、くえん酸ナトリウム、硝酸銅、酢酸
銅、炭酸銅、くえん酸銅、塩化第一金、塩化金酸、くえ
ん酸ガリウム、酢酸ガリウム、硝酸ガリウムであり、よ
り好ましくは硝酸リチウム、酢酸リチウム、炭酸リチウ
ム、シュウ酸リチウム、くえん酸リチウム、硝酸ナトリ
ウム、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、シュウ酸ナト
リウム、くえん酸ナトリウム、硝酸銅、酢酸銅、炭酸
銅、くえん酸銅である。
【0030】本発明(I)の低級脂肪族カルボン酸エス
テル製造用触媒に用いることが出来るヘテロポリ酸塩の
具体例としては、ケイタングステン酸のリチウム塩、ケ
イタングステン酸のナトリウム塩、ケイタングステン酸
の銅塩、ケイタングステン酸の金塩、ケイタングステン
酸のガリウム塩、リンタングステン酸のリチウム塩、リ
ンタングステン酸のナトリウム塩、リンタングステン酸
の銅塩、リンタングステン酸の金塩、リンタングステン
酸のガリウム塩、リンモリブデン酸のリチウム塩、リン
モリブデン酸のナトリウム塩、リンモリブデン酸の銅
塩、リンモリブデン酸の金塩、リンモリブデン酸のガリ
ウム塩、ケイモリブデン酸のリチウム塩、ケイモリブデ
ン酸のナトリウム塩、ケイモリブデン酸の銅塩、ケイモ
リブデン酸の金塩、ケイモリブデン酸のガリウム塩、ケ
イバナドタングステン酸のリチウム塩、ケイバナドタン
グステン酸のナトリウム塩、ケイバナドタングステン酸
の銅塩、ケイバナドタングステン酸の金塩、ケイバナド
タングステン酸のガリウム塩、リンバナドタングステン
酸のリチウム塩、リンバナドタングステン酸のナトリウ
ム塩、リンバナドタングステン酸の銅塩、リンバナドタ
ングステン酸の金塩、リンバナドタングステン酸のガリ
ウム塩、リンバナドモリブデン酸のリチウム塩、リンバ
ナドモリブデン酸のナトリウム塩、リンバナドモリブデ
ン酸の銅塩、リンバナドモリブデン酸の金塩、リンバナ
ドモリブデン酸のガリウム塩、ケイバナドモリブデン酸
のリチウム塩、ケイバナドモリブデン酸のナトリウム
塩、ケイバナドモリブデン酸の銅塩、ケイバナドモリブ
デン酸の金塩、ケイバナドモリブデン酸のガリウム塩等
を挙げることができる。
【0031】好ましくは、ケイタングステン酸のリチウ
ム塩、ケイタングステン酸のナトリウム塩、ケイタング
ステン酸の銅塩、ケイタングステン酸の金塩、ケイタン
グステン酸のガリウム塩、リンタングステン酸のリチウ
ム塩、リンタングステン酸のナトリウム塩、リンタング
ステン酸の銅塩、リンタングステン酸の金塩、リンタン
グステン酸のガリウム塩、リンモリブデン酸のリチウム
塩、リンモリブデン酸のナトリウム塩、リンモリブデン
酸の銅塩、リンモリブデン酸の金塩、リンモリブデン酸
のガリウム塩、ケイモリブデン酸のリチウム塩、ケイモ
リブデン酸のナトリウム塩、ケイモリブデン酸の銅塩、
ケイモリブデン酸の金塩、ケイモリブデン酸のガリウム
塩、ケイバナドタングステン酸のリチウム塩、ケイバナ
ドタングステン酸のナトリウム塩、ケイバナドタングス
テン酸の銅塩、ケイバナドタングステン酸の金塩、ケイ
バナドタングステン酸のガリウム塩、リンバナドタング
ステン酸のリチウム塩、リンバナドタングステン酸のナ
トリウム塩、リンバナドタングステン酸の銅塩、リンバ
ナドタングステン酸の金塩、リンバナドタングステン酸
のガリウム塩である。
【0032】さらにより好ましくはケイタングステン酸
のリチウム塩、ケイタングステン酸のナトリウム塩、ケ
イタングステン酸の銅塩、ケイタングステン酸の金塩、
ケイタングステン酸のガリウム塩、リンタングステン酸
のリチウム塩、リンタングステン酸のナトリウム塩、リ
ンタングステン酸の銅塩、リンタングステン酸の金塩、
リンタングステン酸のガリウム塩、ケイバナドタングス
テン酸のリチウム塩、ケイバナドタングステン酸のナト
リウム塩、ケイバナドタングステン酸の銅塩、ケイバナ
ドタングステン酸の金塩、ケイバナドタングステン酸の
ガリウム塩、リンバナドタングステン酸のリチウム塩、
リンバナドタングステン酸のナトリウム塩、リンバナド
タングステン酸の銅塩、リンバナドタングステン酸の金
塩、リンバナドタングステン酸のガリウム塩である。
【0033】本発明(I)の低級脂肪族カルボン酸エス
テル製造用触媒は、触媒活性成分であるヘテロポリ酸塩
が担体に担持されているものである。担体として用いる
ことのできる物質としては、特に制限はなく、一般に担
体として用いられる多孔物質のものであればよい。具体
的には、例えば、シリカ、珪そう土、モンモリロナイ
ト、チタニア、活性炭、アルミナ及びシリカアルミナ等
からなる物を挙げることができる。好ましくはシリカ、
シリカアルミナ又はモンモリロナイトである。
【0034】また、その形状についても制限はない。粉
末状、球状、ペレット状その他任意の状態のものを用い
ることができる。好ましくは球状又はペレット状さらに
粒径においても特に制限はない。好ましい粒径としては
反応の形態により異なるが固定床の場合は平均直径が2
mm〜10mmの範囲が、流動床の場合は平均直径が粉
末から5mmの範囲が好ましい。
【0035】担体としてもっとも好ましくは珪質担体の
球状、またはペレット状の形状のものである。
【0036】本発明(I)の低級脂肪族カルボン酸エス
テル製造用触媒の第一工程におけるヘテロポリ酸塩の担
体への担持方法には、大別して以下の(1)〜(3)の
三種類が挙げられる。即ち、 (1)担体に所望のヘテロポリ酸を担持させた後、塩を
形成する所望の元素の原料を担持させる方法。
【0037】(2)所望のヘテロポリ酸及び塩を形成す
る元素の原料を一緒に、または予めヘテロポリ酸塩とし
て調製しておいたものを担体に担持させる方法。
【0038】(3)担体に予め塩を形成する元素の原料
を担持させた後、所望のヘテロポリ酸を担持する方法。
である。
【0039】(1)〜(3)のいずれの方法において
も、ヘテロポリ酸及び塩を形成する元素の原料は、適当
な溶媒に溶解または懸濁させて担体に担持できる。用い
ることのできる溶媒は、所望のヘテロポリ酸、その塩、
及び塩を形成する元素の原料を均一に溶解または懸濁で
きるものであれば何でもよく、水,有機溶媒またはそれ
らの混合物等が用いられる。好ましくは、水,アルコー
ル,カルボン酸が用いられる。
【0040】溶解または懸濁させる方法も、所望のヘテ
ロポリ酸、その塩、及び塩を形成する元素の原料を均一
に溶解または懸濁できるものであれば何でもよく、遊離
酸の場合には溶解できるものであればそのまま溶媒に溶
解させてもよく、完全に溶解できない場合でも微粉末状
にするなどして均一に懸濁できれば、そのようにして懸
濁させてもよい。
【0041】(1)の方法では、ヘテロポリ酸を溶媒に
溶解、または懸濁させることによって得られた溶解液、
あるいは懸濁液を担体に吸収させてヘテロポリ酸を担体
に担持させ、その後に所望の塩を形成する元素の原料の
溶解液、あるいは懸濁液を担体に吸収させて元素を担持
させる方法である。このとき、担体上で中和反応が進行
し、結果、ヘテロポリ酸塩を担持した触媒が調製でき
る。
【0042】(2)の方法では、ヘテロポリ酸及び塩を
形成する元素の原料を一緒に溶解、懸濁、または別々に
溶解、懸濁させた後に混合して均一な溶液、または懸濁
液を調製し、これを担体に吸収させて担持させる方法で
ある。また、ヘテロポリ酸塩の状態の化合物であれば、
遊離酸の場合と同様にして均一な溶液、または懸濁液を
得ることができる。
【0043】(3)の方法では、予め塩を形成する元素
の原料の溶液、または懸濁液を調製し、これを担体に吸
収させて元素を担持させ、その後に所望のヘテロポリ酸
を担持させる方法である。この方法には、担体が予め含
んでいるヘテロポリ酸の塩を形成することが可能な元素
を利用する方法も含まれる。
【0044】即ち、担体が予め含んでいる元素の一部あ
るいは全部が、ヘテロポリ酸を担持した時にその塩を形
成するように働くことがあり、結果としてヘテロポリ酸
塩を形成することがあることを指す。このような元素の
種類としては、例えばカリウム、ナトリウム、カルシウ
ム、鉄、マグネシウム、チタン、アルミニウム等を挙げ
ることができるが、これに限定されるものではない。
【0045】担体が予め含んでいる元素の種類やその量
はプラズマ発光分光分析法(以下、「ICP」と略
す。)、蛍光X線法、原子吸光法のような化学分析によ
り測定できる。その種類や量は担体により異なるが、カ
リウム、ナトリウム、カルシウム、鉄、マグネシウム、
チタン、アルミニウム等は比較的多く含まれている場合
があり、含有量としては0.001質量%〜5.0質量
%程度である。従って、担持するヘテロポリ酸の種類や
量にもよるが、担体とヘテロポリ酸の組み合わせによっ
ては塩を形成するに充分な量の元素が予め担体に含まれ
ている場合もあり得る。
【0046】ヘテロポリ酸またはそれらの塩の溶液また
は懸濁液を担体に担持する方法に特に制限はなく、公知
の方法で実施できる。具体的には、例えばヘテロポリ酸
を使用する担体の吸水液量相当の蒸留水に溶解させ、そ
の溶液を担体に含浸させることにより調製することが出
来る。また、過剰の水溶液を用い、担体をヘテロポリ酸
溶液中に適度に動かしながら含浸させ、その後濾過して
過剰の酸を取り除くことにより調製することもできる。
このときの溶液または懸濁液の容積は、用いる担体やそ
の担持方法により異なる。
【0047】このようにして得られた湿潤触媒は、加熱
オーブン内に数時間置いて乾燥することが適当であり、
その乾燥方法にも特に制限はなく、静置式でもベルトコ
ンベヤーのような方法でも何れでも行うことが出来る。
乾燥後は、吸湿しないようにデシケータ内で周囲温度ま
で冷却する。
【0048】調製したヘテロポリ酸塩担持触媒における
ヘテロポリ酸塩の担持量は、調製触媒の乾燥後の重量か
ら使用した担体の重量を差し引くことにより簡易的に計
算できるし、より正確にはICP、蛍光X線法、原子吸
光法等の化学分析により測定することが出来る。
【0049】ヘテロポリ酸塩の担持量としては、担体の
全重量に対して10質量%〜150質量%の範囲にある
のが適当であり、より好ましくは30質量%〜100質
量%の範囲にあるのが好適である。
【0050】ヘテロポリ酸塩の含有量が10質量%より
少なくなると、触媒中の活性成分の含有量が少なすぎ
て、触媒単位重量あたりの活性が低くなる恐れがあり好
ましくない。また、ヘテロポリ酸塩の含有量が200質
量%を越えると、有効細孔容積が減少し担持量を増やし
た効果が現れにくくなると同時に、コーキングも発生し
やすくなり、触媒寿命が著しく短くなる恐れがあり好ま
しくない。
【0051】ついで、第二工程について説明する。本発
明(I)の低級脂肪族カルボン酸エステル製造用触媒の
第二工程は、第一工程で得たヘテロポリ酸塩担持触媒を
水、低級脂肪族カルボン酸及び低級脂肪族アルコールか
らなる群の少なくとも一種以上を含む気体と接触させる
工程である。
【0052】ここで言う「接触」とは、第一工程で得た
ヘテロポリ酸塩担持触媒を、水、低級脂肪族カルボン酸
及び低級脂肪族アルコールからなる群の少なくとも一種
以上を含む気体に接触させることをいう。接触の方法に
は特に制限はない。例えば、
【0053】(a)第一工程で得たヘテロポリ酸塩担持
触媒を、水、低級脂肪族カルボン酸及び低級脂肪族アル
コールからなる群の少なくとも一種以上を含む気体の雰
囲気下に置く方法
【0054】(b)第一工程で得たヘテロポリ酸塩担持
触媒に、水、低級脂肪族カルボン酸及び低級脂肪族アル
コールからなる群の少なくとも一種以上を含む気体を通
過させる方法
【0055】(c)水、低級脂肪族カルボン酸及び低級
脂肪族アルコールからなる群の少なくとも一種以上を含
む気体の雰囲気下に、第一工程で得たヘテロポリ酸塩担
持触媒を通過させる方法 等で行うことが出来る。更に二種以上の方法を併用して
もかまわない。
【0056】より具体的な第二工程の実施の方法として
は、例えば、第一工程で得た担持触媒を容器に充填して
当該気体を接触させる方法や、容器に変えて後に低級脂
肪族カルボン酸エステルの製造方法を実施する反応器に
第一工程で得た担持触媒を充填し、反応原料を供給する
前に当該気体を接触させる方法などを挙げることができ
る。
【0057】また、その際の容器、あるいは反応器の形
状についても縦型、横型など何れの形状でもよく、特に
制限はない。
【0058】触媒の再充填の手間や容器コストの点から
第二工程の好ましい実施形態としては、低級オレフィン
と低級脂肪族カルボン酸とを気相中で反応させて低級脂
肪族カルボン酸エステルを製造する際に使用する反応器
に第一工程で得た担持触媒を容器に充填し、ついで反応
原料を供給する前に水、低級脂肪族カルボン酸及び低級
脂肪族アルコールからなる群の少なくとも一種以上を含
む気体を接触させる方法を挙げることができる。このと
き、閉鎖循環系でも流通系でもどちらでも実施すること
ができる。
【0059】第二工程を行う条件としては、水、低級脂
肪族カルボン酸及び低級脂肪族アルコールからなる群の
少なくとも一種以上を含む気体の露点以上の条件で実施
することが好ましい。当該気体の露点以下の条件の場合
には当該気体の一部が液体になる恐れがあり、その場合
には第一工程で触媒に担持したヘテロポリ酸塩、あるい
は必要に応じて担持した他の触媒成分が溶出し触媒組成
を変えたり、最悪の場合は触媒が失活する等の恐れがあ
る。このような触媒への悪影響を与える恐れがなけれ
ば、第二工程を行う条件として特に制限はない。
【0060】当該気体の露点以上の条件として好ましい
形態としては、当該気体の組成や実施の際の圧力等の条
件により異なるが、接触温度としては80℃〜300℃
の範囲内であることが好ましく、より好ましくは100
℃〜260℃の範囲である。
【0061】また、接触圧力としては、常圧でも加圧で
も特に制限はない。好ましくは0MPaG(ゲージ圧)
〜3MPaG(ゲージ圧)の範囲であり、より好ましく
は0MPaG(ゲージ圧)〜2MPaG(ゲージ圧)の
範囲である。
【0062】第二工程で用いる、水、低級脂肪族カルボ
ン酸及び低級脂肪族アルコールからなる群の少なくとも
一種以上を含む気体における低級脂肪族カルボン酸とし
ては、炭素数1〜炭素数6の低級脂肪族カルボン酸が好
ましい。具体的には、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、n−
酪酸、イソ酪酸等を挙げることができる。特に好ましく
は酢酸又はプロピオン酸である。
【0063】また、第二工程で用いる、水、低級脂肪族
カルボン酸及び低級脂肪族アルコールからなる群の少な
くとも一種以上を含む気体における低級脂肪族アルコー
ルとしては、炭素数1〜炭素数6の低級脂肪族アルコー
ルが好ましい。具体的にはメタノール、エタノール、1
−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、
2−ブタノール等を挙げることができる。特に好ましく
はメタノール、エタノール、又はn−プロパノールであ
る。
【0064】第二工程で用いる、水、低級脂肪族カルボ
ン酸及び低級脂肪族アルコールからなる群の少なくとも
一種以上を含む気体の組成としては特に制限はない。
水、低級脂肪族カルボン酸、低級脂肪族アルコールを任
意の割合で混合して用いることが出来る。好ましくはモ
ル比で水:低級脂肪族カルボン酸:低級脂肪族アルコー
ル=1.0:0.1〜10.0:0.1〜5.0の範囲
である。
【0065】当該気体の組成は、接触の最初から最後ま
で一定で行っても良いし、接触時間あるいは接触の段階
に応じて変えて行うこともできる。
【0066】第二工程で用いる、水、低級脂肪族カルボ
ン酸及び低級脂肪族アルコールからなる群の少なくとも
一種以上を含む気体として、より好ましい形態として
は、水単独や水−酢酸の混合気体を挙げることができ
る。特に好ましくは水−酢酸の混合気体を当該気体とし
て用いると、短時間で効果がある。
【0067】水−酢酸の混合気体を当該気体として用い
る場合の組成としては、特に制限はない。好ましくはモ
ル比で水:酢酸=1.0:0.1〜10.0の範囲であ
り、より好ましくは水:酢酸=1.0:0.5〜5.0
の範囲である。
【0068】第二工程の、水、低級脂肪族カルボン酸及
び低級脂肪族アルコールからなる群の少なくとも一種以
上を含む気体での接触を行う際の気体の供給速度である
当該気体の空間速度(以下、「GHSV」と略す。)に
は、特に制限はない。好ましくはGHSVが100hr
-1〜7000hr-1の範囲であり、より好ましくは30
0hr-1〜3000hr-1の範囲である。
【0069】GHSVがあまりに大きいと、当該気体の
使用量が増大し、コストの観点より好ましくない。この
観点から、一定量の当該気体を供給した後に、容器内に
封じ込めた状態で接触させることもできる。
【0070】接触を行う時間には特に制限はないが、
0.5時間〜200時間の範囲内であることが好まし
く、より好ましくは0.5時間〜100時間の範囲であ
り、もっとも好ましくは0.5時間〜50時間の範囲で
ある。最適な時間は、気体の組成、濃度、接触時の温度
や圧力、触媒成分により異なる。
【0071】一般に、接触する時間が0.5時間より短
いと、第二工程の効果が充分に現れない恐れがある。ま
た、接触する時間を長くすると効果は増大する傾向にあ
るが、時間を200時間より長くしても、それ以上効果
が増大する傾向は見られなくなり、一方で気体を流通状
態で接触している場合は、気体の使用量が多くなり経済
的に好ましくない。
【0072】次に、本発明(II)について説明する。
本発明(II)は、低級オレフィンと低級脂肪族カルボ
ン酸とを気相中で反応させて低級脂肪族カルボン酸エス
テルを製造する際に用いる触媒において、該触媒の製造
方法が以下の第一工程〜第二工程を含むことを特徴とす
る低級脂肪族カルボン酸エステル製造用触媒の製造方法
である。第一工程 担体に一種以上のヘテロポリ酸塩を担持してヘテロポリ
酸塩担持触媒を得る工程第二工程 第一工程で得たヘテロポリ酸塩担持触媒を、水、低級脂
肪族カルボン酸及び低級脂肪族アルコールからなる群の
少なくとも一種以上を含む気体と接触させて低級脂肪族
カルボン酸エステル製造用触媒を得る工程 第一工程に用いるヘテロポリ酸、ヘテロポリ酸塩、及び
担体、並びに第一工程で行うヘテロポリ酸塩の担体への
担持方法、ヘテロポリ酸塩の担持量の測定方法、及び好
ましいヘテロポリ酸塩の担体への担持量等については、
本発明(I)と同様である。
【0073】さらに、第二工程で行う、水、低級脂肪族
カルボン酸及び低級脂肪族アルコールからなる群の少な
くとも一種以上を含む気体と接触させる方法、その温
度、圧力、空間速度、時間等の条件、並びに当該気体に
用いる低級脂肪族カルボン酸及び低級脂肪族アルコー
ル、さらに水を加味した当該気体の組成比等について
も、本発明(I)と同様である。
【0074】本発明(II)の低級脂肪族カルボン酸エ
ステル製造用触媒の製造方法は、以下の第一工程〜第二
工程を含んでいれば、必要に応じて他の工程がその前
後、あるいは工程間に行われてもかまわない。第一工程 担体に一種以上のヘテロポリ酸塩を担持してヘテロポリ
酸塩担持触媒を得。る工程第二工程 第一工程で得たヘテロポリ酸塩担持触媒を、水、低級脂
肪族カルボン酸及び低級脂肪族アルコールからなる群の
少なくとも一種以上を含む気体と接触させて低級脂肪族
カルボン酸エステル製造用触媒を得る工程 このような必要に応じて行われる工程としては、例えば
触媒性能のより一層の向上を目的とした第三成分の担持
工程を挙げることができる。このような場合、可能であ
ればその担持操作を第一工程のヘテロポリ酸塩の担持操
作と同時に行ってもよい。
【0075】また、第二工程である水、低級脂肪族カル
ボン酸及び低級脂肪族アルコールからなる群の少なくと
も一種以上を含む気体との接触後に、さらに他の気体と
の接触を行うこともできる。
【0076】次に本発明(III)について説明する。
本発明(III)は、本発明(I)の低級脂肪族カルボ
ン酸エステル製造用触媒の存在下、低級オレフィンと低
級脂肪族カルボン酸とを気相中で反応させることを特徴
とする低級脂肪族カルボン酸エステルの製造方法であ
る。
【0077】本発明(III)の低級脂肪族カルボン酸
エステルの製造方法を実施する気相反応の反応形式には
特に制限はない。固定床、流動床等、何れも形式でも実
施でき、触媒の形状や大きさを左右する担体の形状も、
実施する反応形式に合わせて粉末から数mmの大きさに
成形したものから選ぶことが出来る。
【0078】本発明(III)の低級脂肪族カルボン酸
エステルの製造方法において、使用することができる低
級オレフィンとしては、エチレン、プロピレン、n−ブ
テン、イソブテンまたはそれらの二種以上の混合物を挙
げることができる。
【0079】また、低級脂肪族カルボン酸としては、炭
素数1〜炭素数4のカルボン酸であるのが適当であり、
具体的には蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、アクリル
酸、メタクリル酸等を挙げることができる。
【0080】原料である低級オレフィンと低級脂肪族カ
ルボン酸との使用割合には特に制限はない。低級オレフ
ィンの転化率の点から、低級脂肪族カルボン酸に対して
等モルもしくは過剰量の低級オレフィンを使用すること
が好ましい。具体的には、低級オレフィンと低級脂肪族
カルボン酸とのモル比で、低級オレフィン:低級脂肪族
カルボン酸=1:1〜30:1の範囲にあるのが好まし
く、より好ましくは3:1〜20:1の範囲であり、さ
らに好ましくは5:1〜15:1の範囲である。
【0081】また、原料に少量の水を添加することは触
媒活性の維持の観点から好ましい。しかし、あまりに多
量の水を添加すると、アルコール、エーテル等の副生成
物の生成量も増えてくる恐れがあり好ましくない。好ま
しい水の添加量としては、水のモル比として原料である
低級オレフィン及び低級脂肪族カルボン酸、さらに添加
した水の総和に対して0.5mol%〜15mol%の
範囲であり、より好ましくは2mol%〜8mol%の
範囲である。
【0082】本発明(III)の低級脂肪族カルボン酸
エステルの製造方法における好ましい温度及び圧力等の
反応条件は、原料である低級オレフィンと低級脂肪族カ
ルボン酸に何を使うかによって異なってくる。温度及び
圧力等の反応条件の組み合わせが、原料が気体状を保つ
ことが可能であり、且つ反応が充分進行する範囲である
ことが好ましい。
【0083】一般には温度としては120℃〜300℃
の範囲が好ましく、より好ましくは140℃〜250℃
の範囲である。また、圧力としては0MPaG(ゲージ
圧)〜3MPaG(ゲージ圧)の範囲が好ましく、より
好ましくは0MPaG(ゲージ圧)〜2MPaG(ゲー
ジ圧)の範囲である。
【0084】原料のGHSVとしては特に制限はない
が、あまりに大きいと充分反応が進行しないままに通過
することになり、一方、あまりに小さいと生産性が低く
なる等の問題点が発生する恐れがある。好ましくはGH
SVが100hr-1〜7000hr-1の範囲、より好ま
しくはり300hr-1〜3000hr-1の範囲である。
【0085】また、未反応の低級オレフィン、及び反応
での副生成物であるアルコールやエーテルはそのままリ
サイクルして使用することもできる。このとき、低級脂
肪族カルボン酸エステル製造用触媒にとって有害なブテ
ンやアルデヒドのような物質は、オレフィン、アルコー
ル、エーテル等と分離しにくく、そのまま反応器に送ら
れる場合がある。このような場合、触媒の性能を著しく
低下させる、あるいはその寿命を極端に縮めてしまう恐
れがある。したがって、反応の段階でこれらの副生成物
の生成量を大幅に低減できることが可能な本発明(I)
の低級脂肪族カルボン酸エステル製造用触媒を用いた本
発明(III)の低級脂肪族カルボン酸エステルの製造
方法は、上記のようなリサイクル系をその製造プロセス
に組み込む場合、特に効果的である。
【0086】次に、本発明(IV)について説明する。
本発明(IV)は、低級オレフィンと低級脂肪族カルボ
ン酸とを気相中で反応させることを特徴とする低級脂肪
族カルボン酸エステルの製造方法において、該製造方法
が以下の第一工程〜第四工程を含むことを特徴とする低
級脂肪族カルボン酸エステルの製造方法である。第一工程 担体に一種以上のヘテロポリ酸塩を担持してヘテロポリ
酸塩担持触媒を得る工程第二工程 第一工程で得たヘテロポリ酸塩担持触媒を、低級オレフ
ィンと低級脂肪族カルボン酸とを気相中で反応させる際
に用いる反応器に充填する工程第三工程 反応器に充填したヘテロポリ酸塩担持触媒に、水、低級
脂肪族カルボン酸及び低級脂肪族アルコールからなる群
の少なくとも一種以上を含む気体と接触させる工程第四工程 第三工程を経たヘテロポリ酸塩担持触媒に、低級オレフ
ィンと低級脂肪族カルボン酸とを含んだ混合気体を通過
させて低級脂肪族カルボン酸エステルを得る工程 まず第一工程について説明する。本発明(IV)の低級
脂肪族カルボン酸エステルの製造方法の第一工程は、担
体に一種以上のヘテロポリ酸塩を担持してヘテロポリ酸
塩担持触媒を得る工程である。
【0087】第一工程に用いるヘテロポリ酸、ヘテロポ
リ酸塩及び担体、並びに第一工程で行うヘテロポリ酸塩
の担体への担持方法、ヘテロポリ酸塩の担持量の測定方
法、及び好ましいヘテロポリ酸塩の担体への担持量等に
ついては、本発明(I)と同様である。
【0088】次に第二工程について説明する。本発明
(IV)の低級脂肪族カルボン酸エステルの製造方法の
第二工程は、第一工程で得たヘテロポリ酸塩担持触媒
を、低級オレフィンと低級脂肪族カルボン酸とを気相中
で反応させる際に用いる反応器に充填する工程である。
【0089】第二工程は、本発明(I)の低級脂肪族カ
ルボン酸エステル製造用触媒の第二工程、又は本発明
(II)の低級脂肪族カルボン酸エステル製造用触媒の
製造方法の第二工程、即ち、第一工程で得たヘテロポリ
酸塩担持触媒を水、低級脂肪族カルボン酸及び低級脂肪
族アルコールからなる群の少なくとも一種以上を含む気
体と接触させる工程を、特別な容器を用いることなく、
低級オレフィンと低級脂肪族カルボン酸とを反応させる
際に用いる反応器で行うために、当該ヘテロポリ酸塩担
持触媒を反応器に充填する工程である。
【0090】第二工程で用いる反応器に特に制限はな
い。好ましくは固定床気相型の反応器であり、さらに好
ましくは反応器の形状が多管式及び/又は多層式である
ことを挙げることができる。一般に反応器の形状が多管
式及び/又は多層式の方が反応の成績や熱効率、制御の
しやすさ等の点で優れている。もちろんこれに限定され
るわけではない。
【0091】本発明において「反応器に充填する」と
は、反応器の所定の場所に当該触媒を置くことを意味す
る。設置の場所やその方法、反応器の形式が固定床の場
合の当該触媒の固定の方法は、それぞれの反応器の形態
により異なり、特に制限はない。具体的には、例えば
「化学装置便覧(社団法人 化学工学協会 編、丸善株
式会社 昭和55年2月20日第2版第3刷発行)」
905頁〜906頁に記載の「4)固定触媒気相反応
器」の項の図C・4・43 「メタノール処理気相反応
器」を挙げることができる。
【0092】次に第三工程について説明する。本発明
(IV)の低級脂肪族カルボン酸エステルの製造方法の
第三工程は、反応器に充填したヘテロポリ酸塩担持触媒
に、水、低級脂肪族カルボン酸及び低級脂肪族アルコー
ルからなる群の少なくとも一種以上を含む気体と接触さ
せる工程である。
【0093】第三工程で行う、水、低級脂肪族カルボン
酸及び低級脂肪族アルコールからなる群の少なくとも一
種以上を含む気体と接触させる方法、その温度、圧力、
空間速度、時間等の条件、並びに当該気体に用いる低級
脂肪族カルボン酸及び低級脂肪族アルコール、さらに水
を加味した当該気体の組成比等についても、本発明
(I)の第二工程と同様である。
【0094】当該接触を反応器で行うに当たって、その
条件に特に制限はない。しかし、その特に好ましい条件
は、接触を行う反応器の形式、形状、大きさや材質など
により異なってくると考えられる。一般的には、本発明
(I)の第二工程で示した条件で実施可能である。
【0095】最後に第四工程について説明する。本発明
(IV)の第四工程は、第三工程を経たヘテロポリ酸塩
担持触媒に、低級オレフィンと低級脂肪族カルボン酸と
を含んだ混合気体を通過させて低級脂肪族カルボン酸エ
ステルを得る工程である。
【0096】第四工程で用いる低級オレフィンと低級脂
肪族カルボン酸及びその量比、並びに第四工程を実施す
る際の水の添加、温度、圧力、GHSVなどの条件、さ
らには未反応の低級オレフィンを主とするリサイクルの
実施などについては、本発明(III)の低級脂肪族カ
ルボン酸エステルの製造方法と同様である。
【0097】本発明(IV)の第三工程と第四工程と間
には、明確な工程の区別があってもなくてもかまわな
い。即ち、両工程の間に明確に区別がある実施形態とし
ては、例えば第三工程の接触が終わったと判断した後
に、いったん水、低級脂肪族カルボン酸及び低級脂肪族
アルコールからなる群の少なくとも一種以上を含む気体
の流通を停止したり、あるいはさらに温度を下げたりし
て第三工程を終了した後、次に第四工程の反応ガスであ
る低級オレフィンと低級脂肪族カルボン酸とを含む原料
気体を流通し始める場合を挙げることができる。
【0098】これに対して、両工程の間に明確な区別が
ない実施形態としては、例えば第三工程の接触が終わっ
たと判断した後に、いったん水、低級脂肪族カルボン酸
及び低級脂肪族アルコールからなる群の少なくとも一種
以上を含む気体の流通を停止することなく、あるいは温
度を第四工程に適した範囲に合わせ反応開始の準備を行
った後に、引き続いて第四工程の反応ガスである低級オ
レフィンと低級脂肪族カルボン酸とを含む原料気体を流
通し始める場合を挙げることができる。
【0099】例えば、第三工程の接触に用いた低級脂肪
族カルボン酸が、本発明(IV)の低級脂肪族カルボン
酸エステルの製造方法の目的とするエステルに相当する
低級脂肪族カルボン酸である場合、上記にあげた第三工
程と第四工程の間に明確な区別がない実施形態で行うこ
とができる。一方、第三工程の接触に用いた低級脂肪族
カルボン酸が、目的とするエステルに相当する低級脂肪
族カルボン酸ではない場合は、両工程の間に明確な区別
を設けて実施することが好ましい。
【0100】一般には、本発明(IV)の低級脂肪族カ
ルボン酸エステルの製造方法の目的とするエステルに相
当する低級脂肪族カルボン酸を用いて、第三工程の接触
を行うことが好ましい。特に、一例として本発明(I
V)の低級脂肪族カルボン酸エステルの製造方法を適用
して、低級脂肪族カルボン酸エステルとして酢酸エチル
の製造を行う場合をあげると、まず第三工程の接触に水
−酢酸の混合気体を用い、一定時間、一定条件で接触を
行った後に、反応器内の温度、圧力、GHSV等の諸条
件を低級脂肪族カルボン酸エステルの製造方法に適した
設定とし、次いで反応器に導入する気体にエチレンを加
えていく方法が好ましい実施形態の一つとして挙げるこ
とができる。もちろん、本発明(IV)はこれに限定さ
れるわけではないことは言うまでもない。
【0101】
【実施例】本発明をさらに以下の実施例および比較例を
参照して説明するが、これらの実施例は本発明の概要を
示すもので、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。
【0102】担体中の金属分析条件 担体中の金属分析は蛍光X線分析装置(PHILIPS
社製 PW2404)を用いて測定を行った。測定条件
−雰囲気:ヘリウム、有効直径:25.0mm、マトリ
ックス:2 SiO2未凝縮ガス分析条件 分析は絶対検量線法を用い、分析は流出ガスを50ml
採取し、ガスクロに付属した1mlのガスサンプラーに
全量流し、以下の条件で分析を行った。
【0103】1.エーテル、カルボン酸エステル、アル
コール、微量副生成物 ガスクロマトグラフィー:島津ガスクロマトグラフ用ガ
スサンプラー(MGS−4;計量管1ml)付ガスクロ
マトグラフィー(島津製作所製GC−14B) カラム:パックドカラムSPAN80 15% Shi
nchrom A 60〜80メッシュ(長さ5m) キャリアーガス:窒素(流量25ml/min) 温度条件:検出器及び気化室温度が120℃、カラム温
度は65℃一定の条件検出器:FID(H2圧60kP
a、空気圧100kPa)
【0104】2.ブテン ガスクロマトグラフィー:島津ガスクロマトグラフ用ガ
スサンプラー(MGS−4;計量管1ml)付ガスクロ
マトグラフィー(島津製作所製GC−14B) カラム:パックドカラム Unicarbon A−4
00 80/100メッシュ 長さ2m キャリアーガス:ヘリウム(流量23ml/min) 温度条件:検出器及び気化室温度が130℃、カラム温
度は40℃から95℃へ昇温速度40℃/分で昇温した 検出器:FID(H2圧70kPa、空気圧100kP
a)
【0105】3.エチレン ガスクロマトグラフィー:島津ガスクロマトグラフ用ガ
スサンプラー(MGS−4;計量管1ml)付ガスクロ
マトグラフィー(島津製作所製GC−14B) カラム:パックドカラム Unibeads IS 長
さ3m キャリアーガス:ヘリウム(流量20ml/min) 温度条件:検出器及び気化室温度が120℃、カラム温
度は65℃一定 検出器:TCD(He圧70kPa、Current
90mA、温度120℃)
【0106】・捕集液の分析 分析は内部標準法を用い、反応液10mlに対し、内部
標準として1,4−ジオキサンを1ml添加したものを
分析液として、その内の0.4μlを注入して行った。 ガスクロマトグラフィー:島津製作所(株)製GC−1
4B カラム:キャピラリーカラムTC−WAX(長さ30
m、内径0.25mm、膜厚0.25μm) キャリアーガス:窒素(スプリット比20、カラム流量
1ml/min) 温度条件:検出器及び気化室温度が200℃、カラム温
度は、分析開始から5min間は50℃に保持し、その
後20℃/minの昇温速度で150℃まで昇温し、1
50℃で10min間保持 検出器:FID(H2圧70kPa、空気圧100kP
a)
【0107】<担体> 担体1:合成シリカ(日揮化学(株)社製、N−602
T)(比表面積132m 2/g、細孔容積0.7cm3
g) 担体2:合成シリカ(富士シリシア化学(株)社製、C
ARiACT Q−10)(比表面積219.8m2
g、細孔容積0.660cm3/g) 担体3:天然シリカ(ズードヘミーAG社製KA−16
0)(比表面積130m 2/g、細孔容積0.53cm3
/g) 担体4:天然シリカ(ズードヘミーAG社製KA−0)
(比表面積68.5m2/g、細孔容積0.71cm3
g) 担体5:シリカゲル(和光純薬工業株式会社製ワコーゲ
ル C−200)(比表面積762m2/g、細孔容積
0.23cm3/g ) 各担体の金属分析の結果を表1に示す。
【0108】
【表1】
【0109】<触媒1調製法>担体1は予め110℃に
調節した(熱風式)乾燥機で、4Hr予備乾燥を行っ
た。予備乾燥を行った担体1Lを1Lのメスシリンダー
を用いて嵩密度の測定を行った。表2に示す量のケイタ
ングステン酸を秤量し、純水15mlを加え、均一に溶
解させた。さらに含浸液を表2の調製液容量に記載する
液量になるまで純水でメスアップした後、予備乾燥を行
った担体を表2に記載の量秤り取り、含浸液に加え、よ
くかき混ぜ担体に含浸させた。液を含浸させた担体を磁
性皿に移し、1Hr風乾させた後、150℃に調節した
熱風式乾燥機で、5Hr乾燥した。乾燥後、デシケータ
ー内に移し、室温になるまで放冷した。これを「ケイタ
ングステン酸担持触媒」と呼ぶ。
【0110】次に、表2に示す量の硝酸リチウムを秤量
し、純水15mlを加え、均一に溶解させた。さらに、
含浸液を表2の調製液容量に記載する液量になるまで純
水でメスアップした後、均一にかき混ぜた。放冷後のケ
イタングステン酸を担持触媒を全量、含浸液に加え、よ
くかき混ぜケイタングステン酸担持触媒に含浸させた。
液を含浸させた担体を磁性皿に移し、1Hr風乾させた
後、150℃に調節した熱風式乾燥機で、5Hr乾燥し
た。乾燥後、デシケーター内に移し、室温になるまで放
冷した。得られた触媒の重量を測定した。
【0111】
【表2】
【0112】<触媒2調製法>担体1は予め110℃に
調節した(熱風式)乾燥機で、4Hr予備乾燥を行っ
た。予備乾燥を行った担体1Lを1Lのメスシリンダー
を用いて嵩密度の測定を行った。表2に示す量のケイタ
ングステン酸、酢酸ナトリウムを秤量し、純水15ml
を加え、均一に溶解させ、Na0.13.9SiW1240
溶液(含浸液)を得た。さらに含浸液を表2の調製液量
に記載する液量になるまで純水でメスアップした後、予
備乾燥を行った担体を表2に記載の量秤り取り、含浸液
に加え、よくかき混ぜ担体に含浸させた。液を含浸させ
た担体を磁性皿に移し、1Hr風乾させた後、150℃
に調節した熱風式乾燥機で、5Hr乾燥した。乾燥後、
デシケーター内に移し、室温になるまで放冷した。得ら
れた触媒の重量を測定した。
【0113】<触媒3、触媒5,触媒7調製法>触媒1
調製法において、担体の種類と重量、触媒成分の種類と
重量、中和塩重量を表2に記載の量に変えて調製を行っ
た。担体への担持方法は、触媒1調製法と同じように調
製した。
【0114】<触媒4、触媒6調製法>触媒2調製法に
おいて、担体の種類と重量、触媒成分の種類と重量、中
和塩重量を表2に記載の量に変えて調製を行った。担体
への担持方法は、触媒2調製法と同じように調製した。
【0115】<触媒8調製法>担体4は予め110℃に
調節した(熱風式)乾燥機で、4Hr予備乾燥を行っ
た。予備乾燥を行った担体1Lを1Lのメスシリンダー
を用いて嵩密度の測定を行った。表2に示す量の硝酸リ
チウムを秤量し、純水15mlを加え、均一に溶解させ
た。さらに含浸液を表2の調製液容量に記載する液量に
なるまで純水でメスアップした後、予備乾燥を行った担
体を表2に記載の量秤り取り、含浸液に加え、よくかき
混ぜ担体に含浸させた。液を含浸させた担体を磁性皿に
移し、1Hr風乾させた後、150℃に調節した熱風式
乾燥機で、5Hr乾燥した。乾燥後、デシケーター内に
移し、室温になるまで放冷した。これを硝酸リチウム担
持触媒と呼ぶ。表2に示す量のケイタングステン酸を秤
量し、純水15mlを加え、均一に溶解させた。
【0116】さらに、含浸液を表2の調製液量に記載す
る液量になるまで純水でメスアップした後、均一にかき
混ぜた。硝酸リチウム担持触媒を全量、含浸液に加え、
よくかき混ぜ硝酸リチウム担持触媒に含浸させた。液を
含浸させた硝酸リチウム担持触媒を磁性皿に移し、1H
r風乾させた後、150℃に調節した熱風式乾燥機で、
5Hr乾燥した。乾燥後、デシケーター内に移し、室温
になるまで放冷した。得られた触媒の重量を測定した。
【0117】<触媒9調製法>触媒8調製法において、
担体の種類と重量、触媒成分の種類と重量、中和塩重量
を表2に記載の量に変えて調製を行った。担体への担持
方法は、触媒8調製法と同じように調製した。
【0118】[実施例1]触媒1調製法で得られた触媒
50mlをSUS316Lの耐圧容器に充填し、表3に
記載した接触条件で接触を行った。接触後、室温に戻
し、容器から接触済みの触媒(以下、「接触触媒」と略
す。)を抜き出した。接触触媒40mlを反応管に充填
し、温度165℃、圧力0.8MPaG(ゲージ圧)、
GHSV1500hr-1で、エチレン:酢酸:水蒸気:
窒素=78.5:8.0:4.5:9.0の容積比の混
合ガスを導入し、反応を行なった。触媒層を通過したガ
スを所定時間、氷水で冷却補集し、凝縮成分(以下、
「凝縮液」略す。)の全量を回収し分析を行った。ま
た、凝縮せずに残った出口ガス(以下、「未凝縮ガス」
と略す。)は、凝縮液と同じ所定時間のガス流量を量
り、50mlを取り出し分析を行った。結果を表3に示
す。
【0119】
【表3】
【0120】[実施例2、3]実施例1と同様に触媒調
製法1で得られた触媒50mlをSUS316Lの耐圧
容器に充填し、表3に記載した接触条件で接触を行っ
た。その後、実施例1と同様抜き出し、反応管に充填し
て同じように反応を行った。結果を表3に示す。
【0121】[実施例4]触媒2調製法で得られた触媒
40mlを反応管に充填し、表3に記載した接触条件で
接触を行った。その後、温度165℃、圧力0.8MP
aG(ゲージ圧)、GHSV1500hr-1で、エチレ
ン:酢酸:水蒸気:窒素=78.5:8.0:4.5:
9.0の容積比の混合ガスを導入し、反応を行った。反
応結果を表3に示す。
【0122】[実施例5〜実施例16]実施例4と同様
に触媒40mlを反応管に充填し、表3に記載の触媒、
接触条件で接触を行った。その後、実施例5と同様に反
応を行った。反応結果を表3に示す。
【0123】[比較例1]実施例1と同じ触媒40ml
を反応管に充填した後、接触を行うことなく反応温度1
65℃、圧力0.8MPaG(ゲージ圧)、GHSV1
500hr-1で、エチレン:酢酸:水蒸気:窒素=7
8.5:8.0:4.5:9.0の容積比の混合ガスを
導入し、反応を行った。触媒層通過ガスの補集、分析
は、実施例1と同様に行った。結果を表4に示す。
【0124】
【表4】
【0125】[比較例2〜比較例9]比較例1と同様に
表3記載の触媒40mlを反応管に充填し、比較例1と
同様に反応を行った。反応結果を表4に示す。
【0126】
【発明の効果】以上の結果より、ヘテロポリ酸の塩を触
媒に用いて、低級オレフィンと低級脂肪族カルボン酸か
ら低級脂肪族カルボン酸エステルを製造する際に、反応
を実施する前に水、低級脂肪族カルボン酸及び低級脂肪
族アルコールからなる群の少なくとも一種以上を含む気
体と接触させることで、高い初期活性、及び空時収率を
有し、且つ工業的に実施するうえで十分な触媒寿命を持
ち、さらにブテンやアルデヒドのような触媒にとって有
害な化合物の副生を大幅に抑えることが可能な触媒を得
ることができることは明かである。
【0127】該触媒の利用は、特にリサイクル系を有す
るプロセスで当該低級脂肪族カルボン酸エステルの製造
方法を実施する際に、副生成物の除去を行うことなく触
媒活性を維持することが出来る点で非常に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (72)発明者 小口 亘 大分県大分市大字中の洲2 昭和電工株式 会社大分生産・技術統括部内 (72)発明者 内田 博 大分県大分市大字中の洲2 昭和電工株式 会社大分生産・技術統括部内 Fターム(参考) 4G069 AA03 AA08 BA02B BC02A BC02B BC04A BC04B BC10A BC13A BC17A BC31A BC31B BC33A BC54A BC59A BC60A BC60B BD05A BD05B BD07A BD07B CB75 DA05 EC02Y EC03Y EC04Y EC06Y EC07Y FB14 4H006 AA02 AC46 AC48 BA02 BA05 BA12 BA14 BA30 BA33 BA35 BA75 BA81 BC10 BC11 BC13 BC18 BD60 KA11 4H039 CA65 CA66 CF10

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低級オレフィンと低級脂肪族カルボン酸
    とを気相中で反応させて低級脂肪族カルボン酸エステル
    を製造する際に用いる触媒において、該触媒の製造方法
    が以下の第一工程〜第二工程を含むことを特徴とする低
    級脂肪族カルボン酸エステル製造用触媒。第一工程 担体に一種以上のヘテロポリ酸塩を担持してヘテロポリ
    酸塩担持触媒を得る工程第二工程 第一工程で得たヘテロポリ酸塩担持触媒を、水、低級脂
    肪族カルボン酸及び低級脂肪族アルコールからなる群の
    少なくとも一種以上を含む気体と接触させて低級脂肪族
    カルボン酸エステル製造用触媒を得る工程
  2. 【請求項2】 第二工程を、低級オレフィンと低級脂肪
    族カルボン酸とを気相中で反応させる際に用いる反応器
    で行うことを特徴とする請求項1に記載の低級脂肪族カ
    ルボン酸エステル製造用触媒。
  3. 【請求項3】 ヘテロポリ酸塩が、ケイタングステン
    酸、リンタングステン酸、リンモリブデン酸、ケイモリ
    ブデン酸、ケイバナドタングステン酸、リンバナドタン
    グステン酸、又はリンバナドモリブデン酸の、リチウム
    塩、ナトリウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩、銅
    塩、金塩及びガリウム塩よりなる群から選ばれた少なく
    とも一種以上であることを特徴とする請求項1又は請求
    項2に記載の低級脂肪族カルボン酸エステル製造用触
    媒。
  4. 【請求項4】 低級オレフィンと低級脂肪族カルボン酸
    とを気相中で反応させて低級脂肪族カルボン酸エステル
    を製造する際に用いる触媒において、該触媒の製造方法
    が以下の第一工程〜第二工程を含むことを特徴とする低
    級脂肪族カルボン酸エステル製造用触媒の製造方法。第一工程 担体に一種以上のヘテロポリ酸塩を担持してヘテロポリ
    酸塩担持触媒を得る工程第二工程 第一工程で得たヘテロポリ酸塩担持触媒を、水、低級脂
    肪族カルボン酸及び低級脂肪族アルコールからなる群の
    少なくとも一種以上を含む気体と接触させて低級脂肪族
    カルボン酸エステル製造用触媒を得る工程
  5. 【請求項5】 第二工程を、低級オレフィンと低級脂肪
    族カルボン酸とを気相中で反応させる際に用いる反応器
    で行うことを特徴とする請求項4に記載の低級脂肪族カ
    ルボン酸エステル製造用触媒の製造方法。
  6. 【請求項6】 ヘテロポリ酸塩が、ケイタングステン
    酸、リンタングステン酸、リンモリブデン酸、ケイモリ
    ブデン酸、ケイバナドタングステン酸、リンバナドタン
    グステン酸、又はリンバナドモリブデン酸の、リチウム
    塩、ナトリウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩、銅
    塩、金塩及びガリウム塩よりなる群から選ばれた少なく
    とも一種以上であることを特徴とする請求項4又は請求
    項5に記載の低級脂肪族カルボン酸エステル製造用触媒
    の製造方法。
  7. 【請求項7】 第二工程を行う温度が、80℃〜300
    ℃の範囲であることを特徴とする請求項4〜請求項6の
    いずれかに記載の低級脂肪族カルボン酸エステル製造用
    触媒の製造方法。
  8. 【請求項8】 第二工程を行う圧力が、0MPaG(ゲ
    ージ圧)〜3MPaG(ゲージ圧)の範囲であることを
    特徴とする請求項4〜請求項7いずれかに記載の低級脂
    肪族カルボン酸エステル製造用触媒の製造方法。
  9. 【請求項9】 第二工程を行う際の気体の空間速度(G
    HSV)が、100hr-1〜7000hr-1の範囲であ
    ることを特徴とする請求項4〜請求項8いずれかに記載
    の低級脂肪族カルボン酸エステル製造用触媒の製造方
    法。
  10. 【請求項10】 第二工程で用いる水、低級脂肪族カル
    ボン酸及び低級脂肪族アルコールからなる群の少なくと
    も一種以上を含む気体が、水と酢酸の混合気体であるこ
    とを特徴とする請求項4〜請求項9のいずれかに記載の
    低級脂肪族カルボン酸エステル製造用触媒の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項1〜請求項3のいずれかに記載
    の低級脂肪族カルボン酸エステル製造用触媒の存在下、
    低級オレフィンと低級脂肪族カルボン酸とを気相中で反
    応させることを特徴とする低級脂肪族カルボン酸エステ
    ルの製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項1〜請求項3のいずれかに記載
    の低級脂肪族カルボン酸エステル製造用触媒の存在下、
    低級オレフィンと低級脂肪族カルボン酸とを水の存在下
    に気相中で反応させることを特徴とする低級脂肪族カル
    ボン酸エステルの製造方法。
  13. 【請求項13】 低級オレフィンと低級脂肪族カルボン
    酸とを気相中で反応させることを特徴とする低級脂肪族
    カルボン酸エステルの製造方法において、該製造方法が
    以下の第一工程〜第四工程を含むことを特徴とする低級
    脂肪族カルボン酸エステルの製造方法。第一工程 担体に一種以上のヘテロポリ酸塩を担持してヘテロポリ
    酸塩担持触媒を得る工程第二工程 第一工程で得たヘテロポリ酸塩担持触媒を、低級オレフ
    ィンと低級脂肪族カルボン酸とを気相中で反応させる際
    に用いる反応器に充填する工程第三工程 反応器に充填したヘテロポリ酸塩担持触媒を、水、低級
    脂肪族カルボン酸及び低級脂肪族アルコールからなる群
    の少なくとも一種以上を含む気体と接触させる工程第四工程 第三工程を経たヘテロポリ酸塩担持触媒に、低級オレフ
    ィンと低級脂肪族カルボン酸とを含んだ混合気体を通過
    させて低級脂肪族カルボン酸エステルを得る工程
  14. 【請求項14】 ヘテロポリ酸塩が、ケイタングステン
    酸、リンタングステン酸、リンモリブデン酸、ケイモリ
    ブデン酸、ケイバナドタングステン酸、リンバナドタン
    グステン酸、又はリンバナドモリブデン酸の、リチウム
    塩、ナトリウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩、銅
    塩、金塩及びガリウム塩よりなる群から選ばれた少なく
    とも一種以上であることを特徴とする請求項13に記載
    の低級脂肪族カルボン酸エステルの製造方法。
  15. 【請求項15】 第三工程を行う温度が、80℃〜30
    0℃の範囲であることを特徴とする請求項13又は請求
    項14のいずれかに記載の低級脂肪族カルボン酸エステ
    ルの製造方法。
  16. 【請求項16】 第三工程を行う圧力が、0MPaG
    (ゲージ圧)〜3MPaG(ゲージ圧)の範囲であるこ
    とを特徴とする請求項13〜請求項15のいずれかに記
    載の低級脂肪族カルボン酸エステルの製造方法。
  17. 【請求項17】 第三工程を行う際の気体の空間速度
    (GHSV)が、100hr-1〜7000hr-1の範囲
    であることを特徴とする請求項13〜請求項16のいず
    れかに記載の低級脂肪族カルボン酸エステルの製造方
    法。
  18. 【請求項18】 第三工程で用いる低級脂肪族カルボン
    酸が、低級脂肪族カルボン酸エステルを製造する際の低
    級脂肪族カルボン酸と同じであることを特徴とする請求
    項13〜請求項17のいずれかに記載の低級脂肪族カル
    ボン酸エステルの製造方法。
  19. 【請求項19】 第四工程で用いる低級オレフィンと低
    級脂肪族カルボン酸とを含んだ混合気体に、水が含有す
    ることを特徴とする請求項13〜請求項18のいずれか
    に記載の低級脂肪族カルボン酸エステルの製造方法。
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