JP2004145042A - 光反射板、ブロックおよびブロックの製造方法 - Google Patents

光反射板、ブロックおよびブロックの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2004145042A
JP2004145042A JP2002310455A JP2002310455A JP2004145042A JP 2004145042 A JP2004145042 A JP 2004145042A JP 2002310455 A JP2002310455 A JP 2002310455A JP 2002310455 A JP2002310455 A JP 2002310455A JP 2004145042 A JP2004145042 A JP 2004145042A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
reflecting plate
light reflecting
block
base material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2002310455A
Other languages
English (en)
Inventor
Minoru Yonezawa
米澤  稔
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
YONEZAWA KOGYO KK
Original Assignee
YONEZAWA KOGYO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by YONEZAWA KOGYO KK filed Critical YONEZAWA KOGYO KK
Priority to JP2002310455A priority Critical patent/JP2004145042A/ja
Publication of JP2004145042A publication Critical patent/JP2004145042A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】製造がきわめて簡単でコストも安く、しかも、広角度、広範囲で視認性の高い反射光を認識することができる光反射板およびブロック材を提供する。
【解決手段】表面が反射性のベース材11の一主面上に透光性を有する合成樹脂層12を形成し、合成樹脂層12にガラスカレット13を表面が露出するように埋め込む。ガラスカレット13は透光性を有するガラスを粉砕したカレットであることが好ましい。ベース材11は、平面状はもちろん、曲面状に形成することもできる。この光反射板10は、道路の縁石や塀などの建造物の壁面に取り付けることにより、夜間通行する車両のヘッドライト光を乱反射させて眩光作用なくそれらの存在を認識させることができる。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光の拡散性の高い光反射板およびそれを利用したブロックならびにブロックの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、交通標識や道路縁石は夜間見えにくくなるため、車両の照明光を反射する反射材や光反射板を取り付けて、車両に対して交通標識や道路縁石の存在を知らせることが行なわれている。このような光反射板としては、たとえば特許文献1に記載された光反射器がある。この光反射器は支持体に保持された固着バインダ樹脂層に直径500μ以下、屈折率2.0以上のガラス小球を直径が40〜80%の埋没率で埋没させ、ガラス小球の後部に反射層を設けることにより、玉虫調の拡散反射光を生じさせている。
【0003】
【特許文献1】
特開昭61−186902号公報(第1頁左下欄の特許請求の範囲、第6頁左上欄第10行〜右上欄第1行および図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この従来技術によれば、直径500μ以下、屈折率2.0以上のガラス小球を作成し、それを直径が40〜80%の埋没率で埋没させるので、高度な技術と製造設備が必要である。
【0005】
本発明はこのような従来の課題を解決するもので、製造がきわめて簡単でコストも安く、しかも、広角度、広範囲で視認性の高い反射光を認識することができる光反射板を提供することを目的とする。
また、種々のガラス材のリサイクル品を利用して環境保護に対応した反射材を提供することを目的とする。
また、夜間の車両通行時に縁石や塀などの建造物の視認性を高くすることができるブロック材を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の本発明の光反射板は、ベース材の一主面上に透光性を有する合成樹脂層を形成し、前記合成樹脂層にガラスカレットを埋め込んだことを特徴とする。
請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の光反射板において、ガラスカレットが透光性を有するガラスを粉砕したカレットであることを特徴とする。
請求項3に記載の本発明は、請求項1に記載の光反射板において、ガラスカレットの表面が露出するように形成されたことを特徴とする。
請求項4に記載の本発明は、請求項1に記載の光反射板において、ガラスカレットの表面に透光性を有する保護膜が形成されたことを特徴とする。
請求項5に記載の本発明は、請求項1に記載の光反射板において、ベース材の一主面が平面であり、かつ光反射性であることを特徴とする。
請求項6に記載の本発明は、請求項1に記載の光反射板において、ベース材の一主面が曲面であり、かつ光反射性であることを特徴とする。
請求項7に記載の本発明のブロックは、切り欠きを有するブロック材の前記切り欠き内に、ベース材の一主面上に形成した透光性を有する合成樹脂層にガラスカレットを埋め込んだ光反射板を具備したことを特徴とする。
請求項8に記載の本発明は、請求項7に記載のブロックにおいて、切り欠きは一方の方向から他方の方向に向かうにつれて深さが深くなるような断面が略三角形状に形成され、前記三角形状の壁面部に沿って光反射板が配置されたことを特徴とする。
請求項9に記載の本発明は、請求項7に記載のブロックにおいて、光反射板の両端が折り曲げられてアンカーが形成され、前記アンカーとブロックの壁面間に設置された板状ばねにより光反射板をブロックに固定したことを特徴とする。
請求項10に記載の本発明のブロックは、ベース材の一主面上に透光性を有する合成樹脂層を形成し、前記合成樹脂層にガラスカレットを埋め込んだ光反射板をブロック材の表面に貼り付けたことを特徴とする。
請求項11に記載の本発明のコンクリートブロックの製造方法は、型枠内に一方の方向から他方の方向に向かうにつれて高さが高くなる断面が略三角形状の金型を配置し、前記金型の表面にベース材の一主面上に形成した透光性を有する合成樹脂層にガラスカレットを埋め込んだ光反射板を載置した後前記型枠内にコンクリートを流し込み、コンクリートが硬化後に前記金型を除去することを特徴とする。
請求項12に記載の本発明のブロックの製造方法は、深さが深くなるような断面が略三角形状の切り欠きを形成し、前記切り欠き内に、ベース材の一主面上に形成した透光性を有する合成樹脂層にガラスカレットを埋め込んだ光反射板を配置し、前記光反射板を前記切り欠きの壁面に板状ばねで固定することを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
第1の実施の形態による光反射板は、ベース材の一主面上に透光性を有する合成樹脂層を形成し、この合成樹脂層にガラスカレットを埋め込んだものである。本実施の形態によれば、光反射板の製造がきわめて簡単でコストも安く、しかも、広角度、広範囲で視認性の高い反射光を認識することができる。また、種々のガラス材のリサイクル品を利用して製造することができるので、環境保護に対応した反射材を提供することができる。また、ベース材の形状以外は型を必要としないので、少ないロットや多品種の製造にも簡単に対応することができる。
第2の実施の形態は、第1の実施の形態による光反射板において、ガラスカレットが透光性を有するガラスを粉砕したカレットであるものである。本実施の形態によれば、入射光の入射角の如何にかかわらず乱反射による反射光が多く高い視認性能を有している。したがって、夜間の車両ヘッドライト照射による交通標識や道路縁石、各種建造物、歩行者などの検知用としてきわめて優れた光反射板を提供することができる。
第3の実施の形態は、第1の実施の形態による光反射板において、ガラスカレットの表面が露出するように形成されたものである。本実施の形態によれば、乱反射による反射光が多く高い視認性能を有する光反射板を提供することができる。
第4の実施の形態は、第1の実施の形態による光反射板において、ガラスカレットの表面に透光性を有する保護膜が形成されたものである。本実施の形態によれば、乱反射による視認性能を高く維持したままガラスカレット表面のエッジが尖っていたり刃状になっていたりして触ったときに怪我をすることを防止することができる。
第5の実施の形態は、第1の実施の形態による光反射板において、ベース材の一主面が平面であり、かつ光反射性であるものである。本実施の形態によれば、ベース材からの反射光も乱反射に寄与するので、乱反射光の強度が増大して高い視認性能を得ることができる。
第6の実施の形態は、第1の実施の形態による光反射板において、ベース材の一主面が曲面であり、かつ光反射性であるものである。本実施の形態によれば、ベース材の反射面からの反射光に対して曲面構造による乱反射効果が加わって一層高い乱反射効果を得ることができる。また、光反射板を取り付ける下地の形状に左右されずに自在に取り付けることができる。
第7の実施の形態によるブロックは、ブロック材に切り欠きを形成し、この切り欠き内に、ベース材の一主面上に形成した透光性を有する合成樹脂層にガラスカレットを埋め込んだ光反射板を設置したものである。本実施の形態によるブロックは、道路の縁石などに利用した場合に、車両からのヘッドライト光がブロックの光反射板を照射すると光反射板から広角度で乱反射し、車両の運転者に縁石の存在を確実に知らせることができる。
第8の実施の形態は、第7の実施の形態によるブロックにおいて、切り欠きは一方の方向から他方の方向に向かうにつれて深さが深くなるような断面が略三角形状に形成され、前記三角形状の壁面部に沿って光反射板が配置されたものである。本実施の形態によれば、光反射板が2面構成で配置されるので、乱反射光の光量を一層多くすることができる。
第9の実施の形態は、第7の実施の形態によるブロックにおいて、光反射板の両端が折り曲げられてアンカーが形成され、このアンカーとブロックの壁面間に設置された板状ばねにより光反射板をブロックに固定したものである。本実施の形態によれば、光反射板のブロックへの取り付け作業がきわめて簡単になる。
第10の実施の形態のブロック材は、ベース材の一主面上に透光性を有する合成樹脂層を形成し、この合成樹脂層にガラスカレットを埋め込んだ光反射板をブロック材の表面に貼り付けたものである。本実施の形態のブロックは、車両のヘッドライト光が垂直方向から照射された場合でも光は乱反射するので、光が垂直方向から照射される場合が多い塀や建造物の壁面などに使用することにより、眩光作用ガなくそれらの存在を明確に確認することができる。また、ガラスカレットとして着色ガラスカレットを試用することもできるので、昼間時には塀や建造物の壁面の装飾にも寄与することができる。
第11の実施の形態のコンクリートブロックの製造方法は、型枠内に一方の方向から他方の方向に向かうにつれて高さが高くなる断面が略三角形状の金型を配置し、この金型の表面にベース材の一主面上に形成した透光性を有する合成樹脂層にガラスカレットを埋め込んだ光反射板を載置した後型枠内にコンクリートを流し込み、コンクリートが硬化後に金型を除去するものである。本実施の形態のコンクリートブロックの製造方法は、コンクリートブロックを製造する際に、金型にあらかじめ光反射板を載置してからコンクリートを流し込んで成型しているので、製造工程が簡略であり、しかも光反射板の固定も確実に行なうことができる。
第12の実施の形態のブロックの製造方法は、深さが深くなるような断面が略三角形状の切り欠きを形成し、この切り欠き内に、ベース材の一主面上に形成した透光性を有する合成樹脂層にガラスカレットを埋め込んだ光反射板を配置し、光反射板を切り欠きの壁面に板状ばねで固定するものである。本実施の形態のブロックの製造方法によれば、光反射板を既製の種々のブロックに後付けすることができるので、製造が簡単でありしかも既製のブロックの付加価値を高めることができる。
【0008】
【実施例】
以下、本発明の実施例について、図面に基づいて説明する。
(実施例1)
図1は本発明の実施例1における光反射板の構成を示す断面側面図である。光反射板10は、ベース材11の一主面上に塗布した合成樹脂層12上に、ガラスカレット13を表面が露出するように埋め込んで構成される。ベース材11は表面が光反射性を有し、アルミニウムやステンレスなどの金属板や表面に反射性の金属膜を形成した合成樹脂板、または表面を鏡面加工した金属板や合成樹脂板などが使用される。合成樹脂層12はアクリル系樹脂やウレタン系樹脂のような透光性を有する熱硬化性樹脂または各種の接着剤である。ガラスカレット13はガラスびんや板ガラスなどのガラス材を細粒状に粉砕したもので、透光性を有するもので、透明なものがより好ましい。透光性を有すれば緑や茶に着色してあってもよいが、着色していない方が好ましい。ガラスカレット13の大きさは特に制限はないが、後述する光の乱反射量を多くするには2.5mm〜7mm程度が好ましい。
光反射板10を製造するには、たとえば、ベース材11上に合成樹脂層12としての接着剤を塗布し、その上にガラスカレット13をばら撒き、板などで全面を軽く抑えてガラスカレット13が接着剤の表面から露出するように接着剤に固定する。表面から露出させるには洗い出しやショットブラスト加工で行い、露出深さは数mm程度あればよい。
なお、ガラスカレット13はガラスびんを細粒状に粉砕した状態のままでは角が尖っていたり刃状になっていたりして触ったときに怪我をする虞があるので、必要に応じてエッジレス加工をしたり、表面に透光性を有する保護膜を形成する。
【0009】
図2は図1の構成による光反射板10の光反射状態を示す説明図である。光反射板10に外部から入射光21が照射されると、入射光21は光反射板10のガラスカレット13により乱反射される。すなわち、ガラスカレット13はランダムな形状をしており、しかもベース材11の表面に対してランダムに配置されているので、ガラスカレット13は乱反射面を形成している。したがって、ガラスカレット13の表面に当たった入射光は種々の方向に乱反射光22として放出される。入射光21はさらに合成樹脂層12の表面からも反射するが、合成樹脂層12の表面もランダムな面であるのでこの反射光も乱反射する。
また、ガラスカレット13および合成樹脂層12は透光性があるため、入射光21の一部はこれらの内部で屈折しながらベース材11の反射面に達し、この反射面からの反射光は再びガラスカレット13および合成樹脂層12で屈折されて外部へ放出される。放出された光はランダムに配置されているガラスカレット13および合成樹脂層12の屈折によりランダムな方向へ放出されるので、ベース材11の反射面から反射した光も光反射板10の外から見ると乱反射光となる。光反射板10の光乱反射特性は、入射光21の入射方向にかかわらず乱反射するので、反射光22は広角度、広範囲に広がる。したがって視認範囲が大きいので、たとえば、交通標識や道路縁石、各種建造物、人間の衣類やかばんなどの携帯物に貼付しておけば、夜間走行する車からのヘッドライトが当たったときなどにそれらの存在を確実に認識することができる。
【0010】
表1はベース材11としてアルミニウム板を使用し、種々の条件で作成した光反射板10を夜間に車両のヘッドライトで照射した場合の視認特性を示す。視認特性は目視による反射の程度を5段階の数値で表現し、数値が大きいほど高い反射が確認された、すなわち、視認特性が高いことを示す。
【0011】
【表1】
Figure 2004145042
【0012】
表1の結果から、ガラスレット13が透明ガラスレットのみの場合は入射光が垂直および45度のいずれの場合も乱反射による反射光が多く視認度が高い。したがって、光反射板10に対する入射光の方向が移動しても光源方向への反射光は十分認識することができる。なお、距離が大きくなると反射光の強度は減少するが、人間の目には強度よりも反射面積の方が強く認識されるので、乱反射による光拡散量が多ければ十分認識することができる。
ガラスレット13が着色ガラスレットを含む場合は、入射光が着色ガラスレットに吸収されてしまうため透明ガラスレットのみの場合に比較して反射光が低減する。
透明ガラスレット上に保護膜として透明接着剤をコートした場合は、入射光が垂直方向の場合は反射光が多くなるが、入射光が45度方向になると反射光は減少する。
ガラスレットを使用せずにベース材をそのまま使用した場合は、入射光が垂直方向の場合には反射光は非常に多いが、入射光が45度方向になると反射光はまったく観察できない。
以上の結果から、ガラスレット13が透明ガラスレットのみの場合が入射光の入射角の如何にかかわらず反射性能が総合的にすぐれており、高い視認性能を有しているので、夜間の車両ヘッドライト照射による交通標識や道路縁石、各種建造物、歩行者などの検知用として最適である。
また、透明ガラスレット上に透明接着剤をコートした場合は、入射光が垂直方向の場合は強い反射光が得られる一方、斜め方向から入射光に対しては反射量が少ない。しかし、前述したように、人間の目には強度よりも反射面積の方が強く認識されるので、乱反射による光拡散量が多ければ十分認識することができるので、透明接着剤をコートした場合も実用上問題はない。
これに対し、着色ガラスレットを含む場合は透明ガラスレットのみの場合より反射光が減少するので、入射光が垂直方向である場合以外は光反射板10としては適当ではない。
また、ベース材をそのまま使用した場合は、入射光が斜め方向になると反射光が確認できないので特別な場合以外は不適である。また、入射光の照射方向が垂直方向である場合は、反射光が直接光として観察者に戻ってきて眩光作用があるため光反射板としては不適である。
【0013】
(実施例2)
図3は本発明の実施例2における光反射板の構成を示す断面側面図である。本実施例においては、光反射板10のベース材をフレキシブルな材料で構成して曲面状としたものである。図3(a)はベース材11を断面が弧状、すなわち、球面や円筒側面の一部の形状としたもの、図3(b)は断面が波状とした場合である。これらの実施例は、貼付する場所の下地が曲面形状やフレキシブルである場合に適用されるものである。
この光反射板10に光を照射したときの動作態様は図2の場合と同様であるので説明は省略する。
本実施例の場合も、ガラスレット13が透明ガラスレットのみの構成および透明ガラスレット上に透明接着剤をコートした構成が好ましい。
【0014】
(実施例3)
図4は実施例1で説明した光反射板を利用したコンクリートブロック材を製造する工程を説明する図である。本実施例はコンクリートブロックの製造時に光反射板を直接固定するものである。以下の説明では、道路の縁石に使用されるコンクリートブロックを例に説明する。
図4(a)は光反射板を取り付けるための金型40の斜視図、図4(b)は金型40をブロック製造用の型枠45内に設置したときの断面側面図である。図4(a)、(b)において、金型40は鉄製の略三角形状の金型本体41の直角部にまたがって切り込み42を形成し、その中にスポンジ43を設置する。切り込み42にはその両側壁に沿ってゴムパッキン44が配置され、切り込み42の両端部にはゴム押え48が設置される。ゴムパッキン44およびゴム押え48の作用については後述する。
金型40は、鉄製のブロック用型枠45の底面にねじ52により固定される。金型40の略三角形の形状は、本実施例で製作されるコンクリートブロックが道路の縁石に使用されたときに、車両の進行方向に沿って深さが傾斜して深くなるような形状のくぼみが形成されるように設計される。
【0015】
つぎに、図4(c)に示すように、図1の光反射板10のガラスレット13側を内側にして略直角に折り曲げ、両端をガラスレット13と反対側に折り曲げてアンカー47、47´を形成して作成した光反射板46をガラスレット13側がスポンジ43に当接するように載置する。このとき、図4(d)に示すように、光反射板46のアンカー47、47´と金型本体41の切り込み壁面間にゴム押え48が配され、これにより光反射板46を金型40に仮止めする。
【0016】
つぎに、ブロック用型枠45内にコンクリートを流し込み、図4(e)のように光反射板46を載置した金型40をコンクリート49で覆う。このとき、コンクリート49はブロック用型枠45によりコンクリートブロックの形状に形成される。金型40に載置されている光反射板46の周辺はゴムパッキン44およびゴム押え48で囲繞されているので、光反射板46の表面側にコンクリートが漏れることはない。
コンクリート49が固化した後にコンクリート49をブロック用型枠45からはずすと、固化したコンクリート49は金型40から光反射板46とともに脱着し、図4(f)に示すように金型40の形状にくぼみ50が形成され、図4(g)に示すように、そのくぼみ50内に光反射板46が固定された構成のコンクリートブロック51が得られる。このとき、コンクリート49内には図4(f)の拡大図に示すように光反射板46のアンカー47、47´が食い込んだ状態になっているので光反射板46はコンクリート49から脱落することを防止することができる。
なお、光反射板46の反射層は、ガラスレット13が透明ガラスレットのみの構成または透明ガラスレット上に透明接着剤をコートした構成が好ましい。
本実施例によれば、コンクリートブロック51を製造する際に、金型40にあらかじめ光反射板46を載置してからコンクリート49を流し込んで成型しているので、製造工程が簡略であり、しかも光反射板46の固定も確実に行なうことができる。
【0017】
こうして作成されたコンクリートブロック51は、図5に示すように道路の縁石として配列して使用される。車両55からのヘッドライト光56は車両55からある程度の角度幅で前方を照射する。したがって、このヘッドライト光56はコンクリートブロック51のくぼみ50内の光反射板46を照射し光反射板46から乱反射される。表1で説明したように、ガラスレット13が透明ガラスレットのみの場合では、ヘッドライト光56の入射方向に対して広角度で乱反射し、かつ20mの距離からでも反射光を視認することができるので、車両55の運転者はこの乱反射光を観察することにより縁石の存在を確実に知ることができる。
【0018】
図6はコンクリートブロック51を中央分離帯の縁石として設置した場合の例である。中央分離帯は交差点においては車両が右左折するために切れており、右左折する車両に対して進路をガイドする役目がある。そこで、切れ目にある縁石に図6のように光反射板46を配置すると、車両が右左折する際にヘッドライト光で光反射板46を照射し、そのときの乱反射光で縁石の位置を確認することができる。
【0019】
(実施例4)
図7は実施例1で説明した光反射板をコンクリートブロックやレンガブロックなどの種々のブロックに後付けで固定する場合の実施例である。以下の説明では、ブロックとして実施例3で説明したコンクリートブロック51と同様な構成のブロックを製作する例について説明する。
図7(a)は本実施例により完成したブロック60の全体構成を示す斜視図で、図4(g)と同様な構成である。図7(b)は光反射板を取り付ける前のブロック材61の要部断面図、図7(c)は図7(b)のブロック材61に光反射板46を取り付けたときの要部断面図である。
ブロック材61には、図7(a)および図7(b)に示すように、車道側の表面に光反射板46を取り付けるための切り欠き部62が形成される。切り欠き部62はブロック51が道路の縁石として配置されたときに、車両の進行方向に沿って深さが傾斜して深くなるように断面が略三角形状に形成され、三角形状の角部に光反射板46を配置するための部屋となる凹部63が形成される。
この凹部63に、図7(c)に示すように光反射板46が配置される。光反射板46は、図4(c)で説明した構成と同一の構成であり、アンカー47、47´の先端が凹部63の底面に接するように設置される。アンカー47、47´とブロック材61の凹部63の壁面間には板状ばね64、65が設置され、この板状ばね64、65のばね力により光反射板46がブロック材61に固定されてブロック60が完成する。
本実施例のブロック60を道路の縁石に使用した場合の動作は実施例3と同様であるので説明を省略する。
本実施例によれば、光反射板を既製のブロックに後付けすることができるので、製造が簡単であり、しかも既製のブロックの付加価値を高めることができる。
【0020】
(実施例5)
図8は実施例2で説明した光反射板を利用して作成したブロック70の実施例である。実施例4と異なる点は、光反射板71の光反射面が曲面をしている点である。光反射板71のブロック材72への固定方法は実施例4と同様である。すなわち、ブロック材72に切り欠き部73が形成され、切り欠き部73の角部に光反射板71を配置するための部屋となる凹部74が形成される。
この凹部74に光反射板71が配置され、光反射板71の両端部においてブロック材72の凹部74の壁面との間に板状ばね75、76が設置されて、この板状ばね75、76のばね力により光反射板71がブロック材72に固定されてブロック70が完成する。
本実施例のブロック70を道路の縁石に使用した場合の動作は実施例3と同様であるが、光反射板71の反射面が曲面であるので光反射板71からの乱反射は一層大きくなり、視認性は向上する。
【0021】
(実施例6)
図9は光反射板をコンクリートブロック材に直接貼り付けてブロック80を作成する場合の実施例である。実施例4では、ブロック材61に切り欠き部62を形成してその中に光反射板46を配置したが、本実施例では、ブロック材81の表面に光反射板82を接着剤により直接貼り付ける。ブロック材81の表面が平面状である場合は、光反射板82は実施例1で説明したベース材が平面のものを使用する。ブロック材81の表面が曲面である場合は、光反射板82は実施例2で説明したベース材が曲面のものを使用する。
本実施例のブロック80は、車両のヘッドライト光が垂直方向から照射される場合が多い塀や建造物の壁面などに好適である。すなわち、ヘッドライト光が垂直方向から照射されてもそれらの光が乱反射するので眩光作用なしに塀や建造物の存在を確認することができる。本実施例の場合は、光反射板72の表面が透明ガラスカレットである構成および透明ガラスレット上に透明接着剤をコートした構成はもちろん、着色ガラスカレットをしてもよい。着色ガラスカレットを使用した場合は、昼間時には塀や建造物の壁面の装飾にも効果がある。
本実施例のブロック80の光照射による乱反射の作用は実施例3と同様であるので説明は省略する。
【0022】
【発明の効果】
以上のように本発明の光反射板によれば、製造がきわめて簡単でコストも安く作成することができる。
また、反射光が広角度、広範囲に拡散するので、高い視認性で反射光を認識することができる。
また、反射材の材料としてガラス瓶や板ガラスなどのガラス材を細粒状に粉砕したガラスカレットを使用しているので、リサイクル品を利用して環境保護に対応した光反射板を得ることができる。
また、これらの反射材を取り付けたコンクリートブロックやレンガブロックなどの種々のブロックを縁石や塀などの建造物に使用することにより、夜間の車両通行時に縁石や塀などの建造物の視認性を高くすることができる。
また、光反射板を有するブロックを製造する際に、金型にあらかじめ光反射板を載置してからコンクリートを流し込んで直接成型したり、既製のブロックに後付けすることにより簡単に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における光反射板の構成を示す断面側面図
【図2】図1の光反射板の光反射状態を示す断面側面図
【図3】本発明の実施例2における光反射板の構成を示す断面側面図
【図4】本発明の実施例3におけるコンクリートブロックの製造工程を説明する工程図
【図5】本発明の実施例3におけるコンクリートブロックを道路の縁石として配列したときの概略図
【図6】本発明の実施例3におけるコンクリートブロックを中央分離帯の縁石として設置したときの概念図
【図7】本発明の実施例4におけるブロックの製造工程を説明する工程図
【図8】本発明の実施例5におけるブロックの構成を示す要部断面図
【図9】本発明の実施例6におけるブロックの構成を示す要部断面図
【符号の説明】
10、46、71、82 光反射板
11 ベース材
12 合成樹脂層
13 ガラスカレット
21 入射光
22 乱反射光
40 金型
41 金型本体
42 切り込み
43 スポンジ
44 ゴムパッキン
45 型枠
47、47´ アンカー
48 ゴム押え
49 コンクリート
50 くぼみ
51 コンクリートブロック
52 ねじ
55 車両
56 ヘッドライト光
60、70、80 ブロック
61、72、81 ブロック材
62、73 切り欠き部
63、74 凹部
64、65、75、76 板状ばね

Claims (12)

  1. ベース材の一主面上に透光性を有する合成樹脂層を形成し、前記合成樹脂層にガラスカレットを埋め込んだことを特徴とする光反射板。
  2. ガラスカレットが透光性を有するガラスを粉砕したカレットである請求項1に記載の光反射板。
  3. ガラスカレットの表面が露出するように形成された請求項1に記載の光反射板。
  4. ガラスカレットの表面に透光性を有する保護膜が形成された請求項1に記載の光反射板。
  5. ベース材の一主面が平面であり、かつ光反射性である請求項1に記載の光反射板。
  6. ベース材の一主面が曲面であり、かつ光反射性である請求項1に記載の光反射板。
  7. 切り欠きを有するブロック材の前記切り欠き内に、ベース材の一主面上に形成した透光性を有する合成樹脂層にガラスカレットを埋め込んだ光反射板を具備したことを特徴とするブロック。
  8. 切り欠きは一方の方向から他方の方向に向かうにつれて深さが深くなるような断面が略三角形状に形成され、前記三角形状の壁面部に沿って光反射板が配置された請求項7に記載のブロック。
  9. 光反射板の両端が折り曲げられてアンカーが形成され、前記アンカーとブロック材の壁面間に設置された板状ばねにより光反射板をブロック材に固定した請求項7に記載のブロック。
  10. ベース材の一主面上に透光性を有する合成樹脂層を形成し、前記合成樹脂層にガラスカレットを埋め込んだ光反射板をブロック材の表面に貼り付けたことを特徴とするブロック。
  11. 型枠内に一方の方向から他方の方向に向かうにつれて高さが高くなる断面が略三角形状の金型を配置し、前記金型の表面にベース材の一主面上に形成した透光性を有する合成樹脂層にガラスカレットを埋め込んだ光反射板を載置した後前記型枠内にコンクリートを流し込み、コンクリートが硬化後に前記金型を除去することを特徴とするコンクリートブロックの製造方法。
  12. ブロック材に一方の方向から他方の方向に向かうにつれて深さが深くなるような断面が略三角形状の切り欠きを形成し、前記切り欠き内に、ベース材の一主面上に形成した透光性を有する合成樹脂層にガラスカレットを埋め込んだ光反射板を配置し、前記光反射板を前記切り欠きの壁面に板状ばねで固定することを特徴とするブロックの製造方法。
JP2002310455A 2002-10-25 2002-10-25 光反射板、ブロックおよびブロックの製造方法 Withdrawn JP2004145042A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002310455A JP2004145042A (ja) 2002-10-25 2002-10-25 光反射板、ブロックおよびブロックの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002310455A JP2004145042A (ja) 2002-10-25 2002-10-25 光反射板、ブロックおよびブロックの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004145042A true JP2004145042A (ja) 2004-05-20

Family

ID=32455940

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002310455A Withdrawn JP2004145042A (ja) 2002-10-25 2002-10-25 光反射板、ブロックおよびブロックの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004145042A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009080238A (ja) * 2007-09-26 2009-04-16 Seiko Epson Corp 電気光学装置およびその製造方法、ならびに電子機器
JP2011197022A (ja) * 2010-03-17 2011-10-06 Taisei Corp 反射体の製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009080238A (ja) * 2007-09-26 2009-04-16 Seiko Epson Corp 電気光学装置およびその製造方法、ならびに電子機器
JP2011197022A (ja) * 2010-03-17 2011-10-06 Taisei Corp 反射体の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4236788A (en) Direction-indicating surface marker strip for roadways and the like
KR200486578Y1 (ko) 도로 경계석 커버
JP2004145042A (ja) 光反射板、ブロックおよびブロックの製造方法
CN202099711U (zh) 反光路面结构
KR102071672B1 (ko) 조명식 도로 표지판
KR101183030B1 (ko) 경계석 장착용 안전유도기구
CN2576787Y (zh) 余辉发光路缘石
KR200285057Y1 (ko) 가로등
JPH0881920A (ja) 光反射型舗装方法
KR20050006029A (ko) 표지병
KR100976706B1 (ko) 시인성 확보를 위한 도로 표지물 구조
JP2948500B2 (ja) 駐車場の車両誘導案内体構造
JP3256096B2 (ja) 信号機に連動した発光路面表示装置
KR200238702Y1 (ko) 노면표시용 반사표시구를 부착한 블록
KR100338418B1 (ko) 도로 시설용 반사판
KR920001114Y1 (ko) 도로 경계석
JPH0710019U (ja) 道路の境界ブロック
JP2923287B1 (ja) 道路標識用光反射器
JPS5930938Y2 (ja) 反射標識
JP2536186Y2 (ja) 発光面を有する車止
CN2243483Y (zh) 路面反光标志
JPH11343610A (ja) 光反射体及び標識構造
JP3058222U (ja) 道路用縁石
JP2006091466A (ja) 表示装置
JPH0522605U (ja) 発光面を有する縁石

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20060110