JP2004144116A - 流体封入式マウント - Google Patents
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Abstract
【課題】別部品を用いることなくリバウンドストッパ12のリバウンド方向のクリアランスを極力小さくして、弾性脚31の耐久性向上を図る。
【解決手段】リバウンドストッパ12を有する内側取付筒1及びその外周に配置した補強筒2に跨ってゴム状の弾性体3を接着した構造の成形体10が、円周方向一箇所で分割されており、その分割部Pの隙間を減少させるように、成形体10を外側取付筒4の内周に密封的に嵌着することによって、リバウンドストッパ12の上側緩衝層34と緩衝突起35との間に形成したクリアランスも縮小されて著しく小さくなっている。このため、リバウンド動作時に弾性脚31の引張変形を生じない。
【選択図】 図3
【解決手段】リバウンドストッパ12を有する内側取付筒1及びその外周に配置した補強筒2に跨ってゴム状の弾性体3を接着した構造の成形体10が、円周方向一箇所で分割されており、その分割部Pの隙間を減少させるように、成形体10を外側取付筒4の内周に密封的に嵌着することによって、リバウンドストッパ12の上側緩衝層34と緩衝突起35との間に形成したクリアランスも縮小されて著しく小さくなっている。このため、リバウンド動作時に弾性脚31の引張変形を生じない。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は防振技術に属するものであって、例えば自動車のエンジン等の防振支持手段として用いられ、ゴム状弾性体で画成された第一流体室と第二流体室の間で、作動流体が移動することにより緩衝及び振動低減を行う流体封入式マウントに関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車のエンジンを含むパワーユニットは、その振動が車体へ伝達されるのを極力防止するため、エンジンマウントを介して車体に弾性的に支持されており、このようなエンジンマウントとして用いられる流体封入式マウントの典型的な従来技術が、例えば下記の特許文献1に記載されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−082607号公報(第1図〜第3図,第5図,第7図,第8図)
【0004】
特許文献1に記載された流体封入式マウントは、エンジンを含むパワーユニット側及び車体フレーム側のうちの一方に取り付けられる内筒と、その外周にあって前記パワーユニット側及び車体フレーム側のうちの他方に取り付けられる外筒との間が、ゴム状弾性体を介して結合されており、このゴム状弾性体によって画成された第一流体室(受圧室)と、可撓性膜(ダイアフラム)よって画成された第二流体室(平衡室)と、両流体室間を連通するオリフィス通路を有する。そして、振動変位入力による内筒と外筒の相対変位に伴って、第一流体室の容積が変化すると、封入された作動流体が、第二流体室との間でオリフィス通路を介して反復移動し、その際に、オリフィス通路内の作動流体をマスとし、第一流体室及び第二流体室を画成するゴム状弾性体等をばねとする共振系が構成されて、オリフィス通路内で液柱共振を生じることにより、有効な振動減衰力が得られるものである。また、内筒には、大変位入力時のゴム状弾性体の過大変形を防止するために、バウンドストッパ及びリバウンドストッパが設けられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この種の流体封入式マウントにおいては、バウンドストッパ及びリバウンドストッパのバウンド方向及びリバウンド方向のクリアランスを、ゴム状弾性体の耐久条件に応じて適切に設定する必要がある。特に、内筒と外筒がリバウンド方向へ変位する際には、ゴム状弾性体が引張変形を受けるため、内筒と外筒のリバウンド方向の許容相対変位量に相当するリバウンドストッパのリバウンド方向クリアランスが大きいと、ゴム状弾性体が引張によって破断しやすくなる。したがって、リバウンドストッパのリバウンド方向クリアランスは、極力小さくすることが望ましい。
【0006】
ところが、ゴム状弾性体を金型内で加硫成形する関係上、リバウンドストッパのリバウンド方向のクリアランスは、2mm以上の大きさとなることは避けられない。したがって、クリアランスをより小さくするには、特許文献1の第2図,第3図,第5図,第7図,第8図に示されるようなストッパ冠体を取り付ける等の手法が必要となり、部品数の増大及び製造工程数の増大によるコスト上昇を来す問題があった。
【0007】
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたもので、その技術的課題とするところは、別部品を用いることなくリバウンドストッパのリバウンド方向のクリアランスを極力小さくして、弾性体の耐久性向上を図ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述した技術的課題を有効に解決するための手段として、請求項1の発明に係る流体封入式マウントは、被支持荷重の入力方向へ突出したバウンドストッパ及びリバウンドストッパを設けた内側取付筒及びその外周に配置した補強筒に跨ってゴム状の弾性体が加硫接着された成形体を備え、該成形体が、円周方向一箇所で分割されると共に該分割部が互いに密接衝合した状態で外側取付筒の内周に密封的に嵌着され、前記弾性体が、前記外側取付筒の内周に第一流体室を画成する弾性脚と、前記外側取付筒の内周に前記第一流体室とオリフィスを介して連通する第二流体室を画成し前記弾性脚にすぐり部を介して対向する可撓膜と、前記バウンドストッパ及びリバウンドストッパを被覆した緩衝層と、前記外側取付筒の内周に形成され前記リバウンドストッパの緩衝層と当接可能に対向された緩衝突起とを有する。
【0009】
請求項2の発明に係る流体封入式マウントは、請求項1に記載された構成において、未装着状態では、リバウンドストッパを被覆した緩衝層と、これに対向した緩衝突起が、互いに接触しているものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る流体封入式マウントを、図面を参照しながら説明する。まず図1は、本発明に係る流体封入式マウントの好ましい実施の形態を、その軸心と平行な方向から見た外観図、図2は、図1におけるII−II線で切断して示す断面図、図3は、図2におけるIII−III線で切断して示す断面図、図4は、図2におけるIV−IV線で切断して示す断面図、図5は、分解斜視図、図6は、図5の成形体を、その軸心と平行な方向から見た外観図である。
【0011】
これらの図において、参照符号1は、金属製の中空軸状の内側取付筒で、その軸方向中間部には、被支持荷重の入力方向すなわち上下方向に突出したバウンドストッパ11及びリバウンドストッパ12が取り付けられている。このバウンドストッパ11及びリバウンドストッパ12は、金属あるいは合成樹脂からなるものであって、内側取付筒1の軸方向中間位置に外挿固定されたスリーブ13に一体的に形成されており、下方へ突出したバウンドストッパ11は、上方へ突出したリバウンドストッパ12よりも突出高さが大きく形成されている。
【0012】
内側取付筒1の外周側には、金属からなる補強筒2が配置されており、この補強筒2と、バウンドストッパ11、リバウンドストッパ12及びスリーブ13を含む内側取付筒1に跨って、ゴム状弾性材料で加硫成形された弾性体3が一体的に加硫接着されている。そして、これら内側取付筒1、バウンドストッパ11、リバウンドストッパ12、スリーブ13、補強筒2及び弾性体3は、互いに一体化されて、図5及び図6に示されるような成形体10をなしている。また、この成形体10は、後で詳述するように、円周方向一箇所で分割されると共に、その分割部Pが互いに密接衝合した状態で、金属からなる外側取付筒4の内周に密封的に圧入されている。
【0013】
弾性体3は、内側取付筒1及び補強筒2間を連結するように形成された弾性脚31と、補強筒2側から延びて弾性脚31の上側に位置して形成された一対の可撓膜32,32と、バウンドストッパ11を被覆している下側緩衝層33と、リバウンドストッパ12を被覆している上側緩衝層34と、補強筒2の上部内周面に設けられて上側緩衝層34と当接可能に対向された緩衝突起35とを有する。弾性脚31及び上側緩衝層34と、緩衝突起35及び可撓膜32,32との間は、軸方向に貫通したすぐり部5となっている。
【0014】
内側取付筒1は、弾性体3における弾性脚31によって、外側取付筒4の軸心よりも上方へ偏心した位置に支持されている。この弾性脚31は、図3及び図4に示されるように、軸心と直交する断面が八の字形をなして内側取付筒1(スリーブ13)の外周から斜め下方へ延びる一対の側壁部31a,31aと、図2に示されるように、バウンドストッパ11の軸方向両側に位置して前記側壁部31a,31aと連続した一対の端壁部31b,31bからなる。そして、この弾性脚31は、被支持体であるエンジンを含むパワーユニット側の荷重を弾性的に支持する主体であるため、その肉厚が十分に大きく形成されており、補強筒2の下部に開設された開口部2aを取り囲むように、この補強筒2に加硫接着されている。
【0015】
弾性体3における可撓膜32は、図1、図3、図4及び図6に示されるように、軸心と平行な方向から見て緩衝突起35の左右両側に位置して、一対形成されており、すぐり部5を介して、それぞれ弾性脚31における側壁部31a,31aと対向している。また、この可撓膜32,32は、図3及び図4に示されるように、内周側へ膨らんだ袋状をなすものであって、弾性脚31に比較して十分に薄肉であり、補強筒2の上部に緩衝突起35の左右両側位置で開設された一対の開口部2b,2bを取り囲むように、この補強筒2に加硫接着されている。
【0016】
弾性体3における弾性脚31は、補強筒2の開口部2aを塞ぐように存在する外側取付筒4の下部内周面との間に、第一流体室Aを画成している。一方、弾性体3における可撓膜32,32は、補強筒2の開口部2b,2bを塞ぐように存在する外側取付筒4の上部内周面との間に、それぞれ第二流体室Bを画成している。
【0017】
弾性体3は、弾性脚31における一方の側壁部31aと、これに対向する一方の可撓膜32との間で円周方向に分割されており、これと一体の補強筒2も、弾性体3の分割位置に対応して分割されており、これによって成形体10の分割部Pが形成されている。また、成形体10は、外側取付筒4に圧入する前の状態では、図5及び図6に示されるように、分割部Pが隙間G1をもって開いており、図1、図3及び図4に示されるように、分割部Pが互いにほぼ密接衝合(G1≒0)した状態に縮径されて外側取付筒4の内周に圧入されている。
【0018】
成形体10における分割部Pの一方の端部には、補強筒2の円周方向一端2cと、その周囲を被覆している弾性体3の一部によって、嵌合突起10aが形成されており、他方の端部には、補強筒2の円周方向他端2dと、その周囲を被覆している弾性体3の一部によって、嵌合凹部10bが形成されており、互いに嵌合可能となっている。
【0019】
図3、図4及び図5に示されるように、成形体10(補強筒2)の外周面には、緩衝突起35の外周側、及び分割部Pと反対側の弾性脚31の外周側には、それぞれ、互いに断面形状が同一で軸方向位置が同一の帯状溝10c,10dが形成されている。そして、この帯状溝10c,10dに跨って、半円弧状のオリフィス部材6が密接嵌合されると共に、その外周面が、外側取付筒4の内周面に密接されている。
【0020】
オリフィス部材6の外周面には、溝状のオリフィスC及び連通路Dが形成されている。詳しくは、オリフィスCは、オリフィス部材6の長手方向両端間を連続して延びていて、一端が第一流体室Aに開口され、成形体10における分割部Pと反対側の外周を迂回して、他端が分割部P側の第二流体室Bにおける分割部P寄りの位置に開口している。したがって、第一流体室Aと第二流体室Bは、円周方向にほぼ180度にわたって延びる長いオリフィスCを介して互いに連通されている。一方、連通路Dは、弾性体3における緩衝突起35の外周側を経由して、左右の第二流体室B,Bに開口している。すなわち、両第二流体室B,Bは、オリフィスCに比較して十分に短い連通路Dを介して互いに連通している。
【0021】
第一流体室A、第二流体室B、オリフィスC及び連通路Dからなる連続空間には、シリコーンオイル等のような、適当な粘性を有する非圧縮性の作動流体が充填されている。先に説明したように、オリフィスCは流路長さが長く、かつ流路断面積が小さく形成されているので、このオリフィスC内を作動流体が流れる際には、大きな流動抵抗が発生する。これに対し、連通路Dは流路長さが短いので、流動抵抗はオリフィスCに比較して十分に小さいものとなっている。そして、オリフィスCにおける液柱共振周波数は、その流路長さ及び流路断面積と、弾性脚31のばね定数と、可撓膜32,32の拡張弾性によって、例えばバウンド等による振動の周波数域に同調される。
【0022】
なお、成形体10の外周面は、弾性体3の一部を補強筒2の外周面に廻した薄いシール膜(図示省略)で覆われており、これによって、外側取付筒4の内周面との液密性を高めている。
【0023】
先に説明したように、バウンドストッパ11及びリバウンドストッパ12を含む内側取付筒1及び補強筒2に弾性体3を加硫接着することによって製作された成形体10は、図5及び図6に示されるように、分割部Pが隙間G1をもって開いた状態となっており、リバウンドストッパ12を被覆する上側緩衝層34と、補強筒2の上部内周面に設けられる緩衝突起35との間には、適当な隙間G2が形成されている。そして、この隙間G2は、分割部Pを互いに衝合させるように成形体10を外側取付筒4の内周に圧入することによってほぼ0となり、すなわち、図1〜図4に示される組立状態では、リバウンドストッパ12の上側緩衝層34と、これに対向する緩衝突起35が互いに接触している。
【0024】
したがって、この形態の構成によれば、弾性体3の成形に際して、リバウンドストッパ12のリバウンド方向のクリアランスとなる隙間G2を極力小さなものとする必要がなく、外側取付筒4の内周に成形体10を圧入する過程で、隙間G2が縮小されるため、従来のように、リバウンド方向のクリアランスを極力小さくするための部品を取り付ける必要もない。
【0025】
なお、第一流体室A、第二流体室B、オリフィスC及び連通路Dからなる連続空間内の作動流体は、外側取付筒4への成形体10の圧入を、槽内に貯留したシリコーンオイル等の流体中で行うことによって、この流体の一部が閉じ込められ、封入されたものである。
【0026】
以上の構成を備える図示の流体封入式マウントによれば、内側取付筒1が、支持対象の振動体であるエンジンを含むパワーユニット側及び支持体である車体フレーム側のうちの一方に、また、外側取付筒4が、他方に連結される。そして、弾性脚31がパワーユニットの荷重による初期変形を受けた状態では、内側取付筒1のバウンドストッパ11の下側緩衝層33が、外側取付筒4の下部内周面から適当な高さだけ浮上しており、かつリバウンドストッパ12の上側緩衝層34が、その上の緩衝突起35との間に、適当な隙間を介して非接触状態にある。したがって、パワーユニット側あるいは車体側からの振動が入力されると、内側取付筒1と外側取付筒4は、弾性脚31の変形を伴いながら、図1〜図4における上下方向へ相対的に反復変位される。
【0027】
入力された振動が、例えばバウンド等による低周波大振幅の変位である場合は、この振動変位の半周期において、内側取付筒1が外側取付筒4に対して相対的に下方へ変位されることによって、弾性脚31が大きな変形を受けると、その下側の第一流体室Aが加圧されるので、第一流体室A内の作動流体は、オリフィスCを通じて相対的に低圧の第二流体室B側へ移動する。また、オリフィスCが開口した第二流体室Bから、他方(図3及び図4における左側)の第二流体室Bへも、連通路Dを介して、作動流体の移動が起こる。
【0028】
このため、作動流体が第二流体室B,Bへ流入することによって可撓膜32,32は膨張変形を受けるが、内側取付筒1は、弾性脚31の変形を伴いながら下方へ相対変位する過程にあるので、膨張する可撓膜32,32の下端が弾性脚31と接触してその変形を妨げられることはない。また、この時の内側取付筒1と外側取付筒4の相対変位量は、内側取付筒1に設けられたバウンドストッパ11の下側緩衝層33と外側取付筒4の下部内周面の接触によって制限されるので、弾性脚31の過大な圧縮変形が防止される。
【0029】
そして、次の半周期であるリバウンド過程では、内側取付筒1が外側取付筒4に対して相対的に上方へ変位されることによって、上述とは逆に、作動流体が、容積拡張過程にある第一流体室Aへ向けてオリフィスC内を移動する。そしてこれに伴い、図3及び図4における左側の第二流体室Bから、連通路Dを介して、オリフィスCが開口した右側の第二流体室Bへの作動流体の移動も起こる。またこのとき、第一流体室A内が負圧となって作動流体が第二流体室Bから第一流体室Aへ戻り、可撓膜32が上方へ収縮する過程にあるので、上方へ変位する弾性脚31が可撓膜32の下面に干渉することはない。
【0030】
また、リバウンドストッパ12の上側緩衝層34と、これに対向する緩衝突起35が互いに接触するまで、内側取付筒1と外側取付筒4がリバウンド方向へ相対変位しても、弾性脚31は、図1〜図4に示される製造時の形状となるだけであるため、この弾性脚31は、リバウンドによる引張変形を受けることがない。したがって、弾性脚31の耐久性が著しく向上する。
【0031】
上述したバウンド方向及びリバウンド方向の反復変位に伴って、オリフィスC内では、液柱共振によって作動流体が円滑に流れるため、弾性脚31の変形に伴う内部摩擦による減衰力のほか、細く長いオリフィスC内を作動流体が反復流動する時の摩擦によって大きな減衰力を発生し、振動を短時間で収束させる。
【0032】
【発明の効果】
請求項1の発明に係る流体封入式マウントによれば、リバウンドストッパを有する内側取付筒及びその外周に配置した補強筒に跨ってゴム状の弾性体を接着した成形体が、円周方向一箇所で分割されており、その分割部の隙間を減少させるように、成形体を外側取付筒の内周に密封的に嵌着することによって、リバウンドストッパのリバウンド方向のクリアランスを著しく小さくすることができるので、リバウンド動作時の弾性脚の引張変形を小さくして、耐久性を向上することができる。しかも、リバウンド方向のクリアランスを小さくするためのストッパ冠体等の取付も不要であるため、低コストで提供することができる。
【0033】
請求項2の発明に係る流体封入式マウントによれば、リバウンド動作時の弾性脚の引張変形が生じないので、弾性脚の耐久性を一層向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る流体封入式マウントの好ましい実施の形態を、その軸心と平行な方向から見た外観図である。
【図2】図1におけるII−II線で切断して示す断面図である。
【図3】図2におけるIII−III線で切断して示す断面図である。
【図4】図2におけるIV−IV線で切断して示す断面図である。
【図5】本発明に係る流体封入式マウントの好ましい実施の形態の分解斜視図である。
【図6】図5の成形体を、その軸心と平行な方向から見た外観図である。
【符号の説明】
1 内側取付筒
11 バウンドストッパ
12 リバウンドストッパ
13 スリーブ
2 補強筒
2a,2b 開口部
3 弾性体
31 弾性脚
32 可撓膜
33 下側緩衝層
34 上側緩衝層
35 緩衝突起
4 外側取付筒
5 すぐり部
6 オリフィス部材
10 成形体
10a 嵌合突起
10b 嵌合凹部
10c,10d 帯状溝
A 第一流体室
B 第二流体室
C オリフィス
D 連通路
G1,G2 隙間
P 分割部
【発明の属する技術分野】
本発明は防振技術に属するものであって、例えば自動車のエンジン等の防振支持手段として用いられ、ゴム状弾性体で画成された第一流体室と第二流体室の間で、作動流体が移動することにより緩衝及び振動低減を行う流体封入式マウントに関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車のエンジンを含むパワーユニットは、その振動が車体へ伝達されるのを極力防止するため、エンジンマウントを介して車体に弾性的に支持されており、このようなエンジンマウントとして用いられる流体封入式マウントの典型的な従来技術が、例えば下記の特許文献1に記載されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−082607号公報(第1図〜第3図,第5図,第7図,第8図)
【0004】
特許文献1に記載された流体封入式マウントは、エンジンを含むパワーユニット側及び車体フレーム側のうちの一方に取り付けられる内筒と、その外周にあって前記パワーユニット側及び車体フレーム側のうちの他方に取り付けられる外筒との間が、ゴム状弾性体を介して結合されており、このゴム状弾性体によって画成された第一流体室(受圧室)と、可撓性膜(ダイアフラム)よって画成された第二流体室(平衡室)と、両流体室間を連通するオリフィス通路を有する。そして、振動変位入力による内筒と外筒の相対変位に伴って、第一流体室の容積が変化すると、封入された作動流体が、第二流体室との間でオリフィス通路を介して反復移動し、その際に、オリフィス通路内の作動流体をマスとし、第一流体室及び第二流体室を画成するゴム状弾性体等をばねとする共振系が構成されて、オリフィス通路内で液柱共振を生じることにより、有効な振動減衰力が得られるものである。また、内筒には、大変位入力時のゴム状弾性体の過大変形を防止するために、バウンドストッパ及びリバウンドストッパが設けられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この種の流体封入式マウントにおいては、バウンドストッパ及びリバウンドストッパのバウンド方向及びリバウンド方向のクリアランスを、ゴム状弾性体の耐久条件に応じて適切に設定する必要がある。特に、内筒と外筒がリバウンド方向へ変位する際には、ゴム状弾性体が引張変形を受けるため、内筒と外筒のリバウンド方向の許容相対変位量に相当するリバウンドストッパのリバウンド方向クリアランスが大きいと、ゴム状弾性体が引張によって破断しやすくなる。したがって、リバウンドストッパのリバウンド方向クリアランスは、極力小さくすることが望ましい。
【0006】
ところが、ゴム状弾性体を金型内で加硫成形する関係上、リバウンドストッパのリバウンド方向のクリアランスは、2mm以上の大きさとなることは避けられない。したがって、クリアランスをより小さくするには、特許文献1の第2図,第3図,第5図,第7図,第8図に示されるようなストッパ冠体を取り付ける等の手法が必要となり、部品数の増大及び製造工程数の増大によるコスト上昇を来す問題があった。
【0007】
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたもので、その技術的課題とするところは、別部品を用いることなくリバウンドストッパのリバウンド方向のクリアランスを極力小さくして、弾性体の耐久性向上を図ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述した技術的課題を有効に解決するための手段として、請求項1の発明に係る流体封入式マウントは、被支持荷重の入力方向へ突出したバウンドストッパ及びリバウンドストッパを設けた内側取付筒及びその外周に配置した補強筒に跨ってゴム状の弾性体が加硫接着された成形体を備え、該成形体が、円周方向一箇所で分割されると共に該分割部が互いに密接衝合した状態で外側取付筒の内周に密封的に嵌着され、前記弾性体が、前記外側取付筒の内周に第一流体室を画成する弾性脚と、前記外側取付筒の内周に前記第一流体室とオリフィスを介して連通する第二流体室を画成し前記弾性脚にすぐり部を介して対向する可撓膜と、前記バウンドストッパ及びリバウンドストッパを被覆した緩衝層と、前記外側取付筒の内周に形成され前記リバウンドストッパの緩衝層と当接可能に対向された緩衝突起とを有する。
【0009】
請求項2の発明に係る流体封入式マウントは、請求項1に記載された構成において、未装着状態では、リバウンドストッパを被覆した緩衝層と、これに対向した緩衝突起が、互いに接触しているものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る流体封入式マウントを、図面を参照しながら説明する。まず図1は、本発明に係る流体封入式マウントの好ましい実施の形態を、その軸心と平行な方向から見た外観図、図2は、図1におけるII−II線で切断して示す断面図、図3は、図2におけるIII−III線で切断して示す断面図、図4は、図2におけるIV−IV線で切断して示す断面図、図5は、分解斜視図、図6は、図5の成形体を、その軸心と平行な方向から見た外観図である。
【0011】
これらの図において、参照符号1は、金属製の中空軸状の内側取付筒で、その軸方向中間部には、被支持荷重の入力方向すなわち上下方向に突出したバウンドストッパ11及びリバウンドストッパ12が取り付けられている。このバウンドストッパ11及びリバウンドストッパ12は、金属あるいは合成樹脂からなるものであって、内側取付筒1の軸方向中間位置に外挿固定されたスリーブ13に一体的に形成されており、下方へ突出したバウンドストッパ11は、上方へ突出したリバウンドストッパ12よりも突出高さが大きく形成されている。
【0012】
内側取付筒1の外周側には、金属からなる補強筒2が配置されており、この補強筒2と、バウンドストッパ11、リバウンドストッパ12及びスリーブ13を含む内側取付筒1に跨って、ゴム状弾性材料で加硫成形された弾性体3が一体的に加硫接着されている。そして、これら内側取付筒1、バウンドストッパ11、リバウンドストッパ12、スリーブ13、補強筒2及び弾性体3は、互いに一体化されて、図5及び図6に示されるような成形体10をなしている。また、この成形体10は、後で詳述するように、円周方向一箇所で分割されると共に、その分割部Pが互いに密接衝合した状態で、金属からなる外側取付筒4の内周に密封的に圧入されている。
【0013】
弾性体3は、内側取付筒1及び補強筒2間を連結するように形成された弾性脚31と、補強筒2側から延びて弾性脚31の上側に位置して形成された一対の可撓膜32,32と、バウンドストッパ11を被覆している下側緩衝層33と、リバウンドストッパ12を被覆している上側緩衝層34と、補強筒2の上部内周面に設けられて上側緩衝層34と当接可能に対向された緩衝突起35とを有する。弾性脚31及び上側緩衝層34と、緩衝突起35及び可撓膜32,32との間は、軸方向に貫通したすぐり部5となっている。
【0014】
内側取付筒1は、弾性体3における弾性脚31によって、外側取付筒4の軸心よりも上方へ偏心した位置に支持されている。この弾性脚31は、図3及び図4に示されるように、軸心と直交する断面が八の字形をなして内側取付筒1(スリーブ13)の外周から斜め下方へ延びる一対の側壁部31a,31aと、図2に示されるように、バウンドストッパ11の軸方向両側に位置して前記側壁部31a,31aと連続した一対の端壁部31b,31bからなる。そして、この弾性脚31は、被支持体であるエンジンを含むパワーユニット側の荷重を弾性的に支持する主体であるため、その肉厚が十分に大きく形成されており、補強筒2の下部に開設された開口部2aを取り囲むように、この補強筒2に加硫接着されている。
【0015】
弾性体3における可撓膜32は、図1、図3、図4及び図6に示されるように、軸心と平行な方向から見て緩衝突起35の左右両側に位置して、一対形成されており、すぐり部5を介して、それぞれ弾性脚31における側壁部31a,31aと対向している。また、この可撓膜32,32は、図3及び図4に示されるように、内周側へ膨らんだ袋状をなすものであって、弾性脚31に比較して十分に薄肉であり、補強筒2の上部に緩衝突起35の左右両側位置で開設された一対の開口部2b,2bを取り囲むように、この補強筒2に加硫接着されている。
【0016】
弾性体3における弾性脚31は、補強筒2の開口部2aを塞ぐように存在する外側取付筒4の下部内周面との間に、第一流体室Aを画成している。一方、弾性体3における可撓膜32,32は、補強筒2の開口部2b,2bを塞ぐように存在する外側取付筒4の上部内周面との間に、それぞれ第二流体室Bを画成している。
【0017】
弾性体3は、弾性脚31における一方の側壁部31aと、これに対向する一方の可撓膜32との間で円周方向に分割されており、これと一体の補強筒2も、弾性体3の分割位置に対応して分割されており、これによって成形体10の分割部Pが形成されている。また、成形体10は、外側取付筒4に圧入する前の状態では、図5及び図6に示されるように、分割部Pが隙間G1をもって開いており、図1、図3及び図4に示されるように、分割部Pが互いにほぼ密接衝合(G1≒0)した状態に縮径されて外側取付筒4の内周に圧入されている。
【0018】
成形体10における分割部Pの一方の端部には、補強筒2の円周方向一端2cと、その周囲を被覆している弾性体3の一部によって、嵌合突起10aが形成されており、他方の端部には、補強筒2の円周方向他端2dと、その周囲を被覆している弾性体3の一部によって、嵌合凹部10bが形成されており、互いに嵌合可能となっている。
【0019】
図3、図4及び図5に示されるように、成形体10(補強筒2)の外周面には、緩衝突起35の外周側、及び分割部Pと反対側の弾性脚31の外周側には、それぞれ、互いに断面形状が同一で軸方向位置が同一の帯状溝10c,10dが形成されている。そして、この帯状溝10c,10dに跨って、半円弧状のオリフィス部材6が密接嵌合されると共に、その外周面が、外側取付筒4の内周面に密接されている。
【0020】
オリフィス部材6の外周面には、溝状のオリフィスC及び連通路Dが形成されている。詳しくは、オリフィスCは、オリフィス部材6の長手方向両端間を連続して延びていて、一端が第一流体室Aに開口され、成形体10における分割部Pと反対側の外周を迂回して、他端が分割部P側の第二流体室Bにおける分割部P寄りの位置に開口している。したがって、第一流体室Aと第二流体室Bは、円周方向にほぼ180度にわたって延びる長いオリフィスCを介して互いに連通されている。一方、連通路Dは、弾性体3における緩衝突起35の外周側を経由して、左右の第二流体室B,Bに開口している。すなわち、両第二流体室B,Bは、オリフィスCに比較して十分に短い連通路Dを介して互いに連通している。
【0021】
第一流体室A、第二流体室B、オリフィスC及び連通路Dからなる連続空間には、シリコーンオイル等のような、適当な粘性を有する非圧縮性の作動流体が充填されている。先に説明したように、オリフィスCは流路長さが長く、かつ流路断面積が小さく形成されているので、このオリフィスC内を作動流体が流れる際には、大きな流動抵抗が発生する。これに対し、連通路Dは流路長さが短いので、流動抵抗はオリフィスCに比較して十分に小さいものとなっている。そして、オリフィスCにおける液柱共振周波数は、その流路長さ及び流路断面積と、弾性脚31のばね定数と、可撓膜32,32の拡張弾性によって、例えばバウンド等による振動の周波数域に同調される。
【0022】
なお、成形体10の外周面は、弾性体3の一部を補強筒2の外周面に廻した薄いシール膜(図示省略)で覆われており、これによって、外側取付筒4の内周面との液密性を高めている。
【0023】
先に説明したように、バウンドストッパ11及びリバウンドストッパ12を含む内側取付筒1及び補強筒2に弾性体3を加硫接着することによって製作された成形体10は、図5及び図6に示されるように、分割部Pが隙間G1をもって開いた状態となっており、リバウンドストッパ12を被覆する上側緩衝層34と、補強筒2の上部内周面に設けられる緩衝突起35との間には、適当な隙間G2が形成されている。そして、この隙間G2は、分割部Pを互いに衝合させるように成形体10を外側取付筒4の内周に圧入することによってほぼ0となり、すなわち、図1〜図4に示される組立状態では、リバウンドストッパ12の上側緩衝層34と、これに対向する緩衝突起35が互いに接触している。
【0024】
したがって、この形態の構成によれば、弾性体3の成形に際して、リバウンドストッパ12のリバウンド方向のクリアランスとなる隙間G2を極力小さなものとする必要がなく、外側取付筒4の内周に成形体10を圧入する過程で、隙間G2が縮小されるため、従来のように、リバウンド方向のクリアランスを極力小さくするための部品を取り付ける必要もない。
【0025】
なお、第一流体室A、第二流体室B、オリフィスC及び連通路Dからなる連続空間内の作動流体は、外側取付筒4への成形体10の圧入を、槽内に貯留したシリコーンオイル等の流体中で行うことによって、この流体の一部が閉じ込められ、封入されたものである。
【0026】
以上の構成を備える図示の流体封入式マウントによれば、内側取付筒1が、支持対象の振動体であるエンジンを含むパワーユニット側及び支持体である車体フレーム側のうちの一方に、また、外側取付筒4が、他方に連結される。そして、弾性脚31がパワーユニットの荷重による初期変形を受けた状態では、内側取付筒1のバウンドストッパ11の下側緩衝層33が、外側取付筒4の下部内周面から適当な高さだけ浮上しており、かつリバウンドストッパ12の上側緩衝層34が、その上の緩衝突起35との間に、適当な隙間を介して非接触状態にある。したがって、パワーユニット側あるいは車体側からの振動が入力されると、内側取付筒1と外側取付筒4は、弾性脚31の変形を伴いながら、図1〜図4における上下方向へ相対的に反復変位される。
【0027】
入力された振動が、例えばバウンド等による低周波大振幅の変位である場合は、この振動変位の半周期において、内側取付筒1が外側取付筒4に対して相対的に下方へ変位されることによって、弾性脚31が大きな変形を受けると、その下側の第一流体室Aが加圧されるので、第一流体室A内の作動流体は、オリフィスCを通じて相対的に低圧の第二流体室B側へ移動する。また、オリフィスCが開口した第二流体室Bから、他方(図3及び図4における左側)の第二流体室Bへも、連通路Dを介して、作動流体の移動が起こる。
【0028】
このため、作動流体が第二流体室B,Bへ流入することによって可撓膜32,32は膨張変形を受けるが、内側取付筒1は、弾性脚31の変形を伴いながら下方へ相対変位する過程にあるので、膨張する可撓膜32,32の下端が弾性脚31と接触してその変形を妨げられることはない。また、この時の内側取付筒1と外側取付筒4の相対変位量は、内側取付筒1に設けられたバウンドストッパ11の下側緩衝層33と外側取付筒4の下部内周面の接触によって制限されるので、弾性脚31の過大な圧縮変形が防止される。
【0029】
そして、次の半周期であるリバウンド過程では、内側取付筒1が外側取付筒4に対して相対的に上方へ変位されることによって、上述とは逆に、作動流体が、容積拡張過程にある第一流体室Aへ向けてオリフィスC内を移動する。そしてこれに伴い、図3及び図4における左側の第二流体室Bから、連通路Dを介して、オリフィスCが開口した右側の第二流体室Bへの作動流体の移動も起こる。またこのとき、第一流体室A内が負圧となって作動流体が第二流体室Bから第一流体室Aへ戻り、可撓膜32が上方へ収縮する過程にあるので、上方へ変位する弾性脚31が可撓膜32の下面に干渉することはない。
【0030】
また、リバウンドストッパ12の上側緩衝層34と、これに対向する緩衝突起35が互いに接触するまで、内側取付筒1と外側取付筒4がリバウンド方向へ相対変位しても、弾性脚31は、図1〜図4に示される製造時の形状となるだけであるため、この弾性脚31は、リバウンドによる引張変形を受けることがない。したがって、弾性脚31の耐久性が著しく向上する。
【0031】
上述したバウンド方向及びリバウンド方向の反復変位に伴って、オリフィスC内では、液柱共振によって作動流体が円滑に流れるため、弾性脚31の変形に伴う内部摩擦による減衰力のほか、細く長いオリフィスC内を作動流体が反復流動する時の摩擦によって大きな減衰力を発生し、振動を短時間で収束させる。
【0032】
【発明の効果】
請求項1の発明に係る流体封入式マウントによれば、リバウンドストッパを有する内側取付筒及びその外周に配置した補強筒に跨ってゴム状の弾性体を接着した成形体が、円周方向一箇所で分割されており、その分割部の隙間を減少させるように、成形体を外側取付筒の内周に密封的に嵌着することによって、リバウンドストッパのリバウンド方向のクリアランスを著しく小さくすることができるので、リバウンド動作時の弾性脚の引張変形を小さくして、耐久性を向上することができる。しかも、リバウンド方向のクリアランスを小さくするためのストッパ冠体等の取付も不要であるため、低コストで提供することができる。
【0033】
請求項2の発明に係る流体封入式マウントによれば、リバウンド動作時の弾性脚の引張変形が生じないので、弾性脚の耐久性を一層向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る流体封入式マウントの好ましい実施の形態を、その軸心と平行な方向から見た外観図である。
【図2】図1におけるII−II線で切断して示す断面図である。
【図3】図2におけるIII−III線で切断して示す断面図である。
【図4】図2におけるIV−IV線で切断して示す断面図である。
【図5】本発明に係る流体封入式マウントの好ましい実施の形態の分解斜視図である。
【図6】図5の成形体を、その軸心と平行な方向から見た外観図である。
【符号の説明】
1 内側取付筒
11 バウンドストッパ
12 リバウンドストッパ
13 スリーブ
2 補強筒
2a,2b 開口部
3 弾性体
31 弾性脚
32 可撓膜
33 下側緩衝層
34 上側緩衝層
35 緩衝突起
4 外側取付筒
5 すぐり部
6 オリフィス部材
10 成形体
10a 嵌合突起
10b 嵌合凹部
10c,10d 帯状溝
A 第一流体室
B 第二流体室
C オリフィス
D 連通路
G1,G2 隙間
P 分割部
Claims (2)
- 被支持荷重の入力方向へ突出したバウンドストッパ(11)及びリバウンドストッパ(12)を設けた内側取付筒(1)及びその外周に配置した補強筒(2)に跨ってゴム状の弾性体(3)が加硫接着された成形体(10)を備え、該成形体(10)が、円周方向一箇所で分割されると共に該分割部(P)の隙間を縮小させた状態で外側取付筒(4)の内周に密封的に嵌着され、前記弾性体(3)が、前記外側取付筒(4)の内周に第一流体室(A)を画成する弾性脚(31)と、前記外側取付筒(4)の内周に前記第一流体室(A)とオリフィス(C)を介して連通する第二流体室(B)を画成し前記弾性脚(31)にすぐり部(5)を介して対向する可撓膜(32)と、前記バウンドストッパ(11)及びリバウンドストッパ(12)を被覆した緩衝層(33,34)と、前記外側取付筒(4)の内周に形成され前記リバウンドストッパ(11)の緩衝層(34)と当接可能に対向された緩衝突起(35)とを有することを特徴とする流体封入式マウント。
- 未装着状態において、リバウンドストッパ(12)を被覆した緩衝層(34)と、これに対向した緩衝突起(35)が、互いに接触していることを特徴とする請求項1に記載の流体封入式マウント。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002306513A JP2004144116A (ja) | 2002-10-22 | 2002-10-22 | 流体封入式マウント |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002306513A JP2004144116A (ja) | 2002-10-22 | 2002-10-22 | 流体封入式マウント |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004144116A true JP2004144116A (ja) | 2004-05-20 |
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ID=32453236
Family Applications (1)
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JP2002306513A Pending JP2004144116A (ja) | 2002-10-22 | 2002-10-22 | 流体封入式マウント |
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JP (1) | JP2004144116A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015081617A (ja) * | 2013-10-21 | 2015-04-27 | 東洋ゴム工業株式会社 | 防振装置 |
-
2002
- 2002-10-22 JP JP2002306513A patent/JP2004144116A/ja active Pending
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