JP2004141039A - スピニングリールのロータ - Google Patents
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Abstract
【課題】スピニングリールのロータにおいて、ロータを容易に形成するとともに、ロータを軽量化しつつ強度を高く維持する。
【解決手段】スピニングリールのロータ3は、リール本体2に回転自在に装着されたロータ本体15と、ロータ本体15の先端に揺動自在に装着されたベールアーム16と、ロータ本体15の後部外側面に周囲を覆うように着脱自在に装着されたガード部材18と、ガード部材18を上下から挟み込むようにロータ本体15に装着されたカバー部材17とを有している。ロータ本体15は、アルミダイカスト成形により形成された金属製のものである。ガード部材18は、冷間鍛造により形成されたアルミニウム合金製部材である。
【選択図】 図3
【解決手段】スピニングリールのロータ3は、リール本体2に回転自在に装着されたロータ本体15と、ロータ本体15の先端に揺動自在に装着されたベールアーム16と、ロータ本体15の後部外側面に周囲を覆うように着脱自在に装着されたガード部材18と、ガード部材18を上下から挟み込むようにロータ本体15に装着されたカバー部材17とを有している。ロータ本体15は、アルミダイカスト成形により形成された金属製のものである。ガード部材18は、冷間鍛造により形成されたアルミニウム合金製部材である。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スピニングリールのロータ、特に、リール本体に回転自在に装着されスプールに釣り糸を案内して巻き付けるスピニングリールのロータに関する。
【0002】
【従来の技術】
スピニングリールは、一般に、釣竿に装着されるリール本体と、リール本体に回転自在に装着された釣り糸案内用のロータと、ロータにより案内された釣り糸を巻き取るスプールとを有している。ロータは、ロータ本体と、ロータ本体に揺動自在に装着されたベールアームとを有している。ロータ本体は、リール本体に回転自在に装着された円筒部と、1対のロータアームとを有している。1対のロータアームは、円筒部の後端部から径方向外方に延びる1対の接続部と、1対の接続部から屈曲し円筒部と間隔を隔ててそれぞれ前方に延びる1対のアーム部とを有している。円筒部の後端部には他の部分より大径のリング状の大径部が形成されており、この大径部及び1対の接続部の外側露出面はカバー部により覆われている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−190191号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来のロータでは、たとえば仕掛けに大物等が掛かり釣り糸に大きな張力が作用したとき、釣り糸によりベールアームがスプール側に押し込まれてしまうことがある。このように、ベールアームがスプール側に押し込まれると、ロータが変形してしまうおそれがある。そこで、ロータ全体の強度を高く維持するために、ロータを鍛造により形成することが考えられる。しかし、ロータは形状が複雑であるため、鍛造により形成することが困難である。また、ロータ全体を鍛造により形成すると、全体の重量が増加してしまうおそれがある。
【0005】
本発明の課題は、スピニングリールのロータにおいて、ロータを容易に形成するとともに、ロータを軽量化しつつ強度を高く維持することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
発明1に係るスピニングリールのロータは、リール本体に回転自在に装着されスプールに釣り糸を案内して巻き付けるスピニングリールのロータであって、リール本体に回転自在に装着される円筒部と円筒部の後端部の外周面の対向する位置から円筒部と間隔を隔ててそれぞれ前方に延びる1対のロータアームとを有し型成形により形成されたロータ本体と、円筒部の後端部及び1対のロータアームの周囲を覆うように装着され鍛造により形成された金属製のガード部材とを備えている。
【0007】
このロータでは、型成形により形成されたロータ本体と、鍛造により形成された金属製のガード部材とを備えている。ここでは、ロータ本体は、型成形により容易に形成できるとともに、全体を鍛造で形成する場合に比して軽量化できる。
また、ガード部材は、鍛造により形成することにより高強度にすることができるので、このガード部材によりロータ全体の強度を高く維持できる。
【0008】
発明2に係るロータは、発明1のロータにおいて、ロータ本体は射出成形により形成された合成樹脂製部材である。この場合、合成樹脂を射出成形することにより、安価かつ軽量にロータ本体を形成できる。
発明3に係るロータは、発明1のロータにおいて、ロータ本体はダイカスト成形により形成された金属製部材である。この場合、金属をダイカスト成形することにより、容易かつ軽量にロータ本体を形成できる。
【0009】
発明4に係るロータは、発明3のロータにおいて、ロータ本体はアルミニウム合金製である。この場合、ロータ本体をアルミニウム合金をダイカスト成形することにより、ロータ本体の加工がさらに容易になる。
発明5に係るロータは、発明1から4のいずれかのロータにおいて、ガード部材は冷間鍛造により形成されている。この場合、ガード部材の強度をさらに高くできる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態が採用されたスピニングリールは、図1に示すように、ハンドル1を有し釣竿に装着されるリール本体2と、リール本体2の前方に配置されたロータ3と、ロータ3の前方に配置されたスプール4とを備えている。ロータ3は、リール本体2に回転自在に装着されている。スプール4は、リール本体2に前後移動自在に装着されている。
【0011】
リール本体2は、たとえばマグネシウム合金製であり、リールボディ2aと、リールボディ2aの図1上方に延びる概ねT字状の竿装着部2bとを有している。リールボディ2aの内部には、ハンドル1の回転をロータ3に伝達するための図示しない回転伝達機構やハンドル1のロータ3の回転に同期してスプール4を前後移動させるための図示しないオシレーティング機構が設けられている。リールボディ2aの後端下部は、オシレーティング機構を収納するために後方に突出する突出部となっている。この突出部には、傷つきを防止するためにプレス成形された、たとえばステンレス合金製等の硬質金属製のカバープレート10が装着されている。カバープレート10とリールボディ2aとの間にはリール本体2の電解腐食を防止するために合成樹脂製の絶縁部材11が介装されている。
【0012】
ロータ3は、図2及び図3に示すように、リール本体2に回転自在に装着されたロータ本体15と、ロータ本体15の先端に揺動自在に装着されたベールアーム16と、ロータ本体15の後部外側面に周囲を覆うように着脱自在に装着されたガード部材18と、ガード部材18を上下から挟み込むようにロータ本体15に装着されたカバー部材17とを有している。
【0013】
ロータ本体15は、アルミダイカスト成形により形成された金属製のものであり、円筒部20と、円筒部20と一体形成された第1ロータアーム21及び第2ロータアーム22とを有している。円筒部20は、リール本体2に回転自在に装着され後端部に他の部分より大径のリング状の大径部20aを有している。
第1ロータアーム21及び第2ロータアーム22は、大径部20aの外周面の対向する位置に形成されている。第1ロータアーム21及び第2ロータアーム22は、大径部20aの外周面の対向する位置で大径部20aから径方向外方に延びる第1接続部21a及び第2接続部22aと、第1接続部21a及び第2接続部22aから屈曲し円筒部20と間隔を隔ててそれぞれ前方に延びる第1アーム部21b及び第2アーム部22bとを含んでいる。
【0014】
第1接続部21a及び第2接続部22aは、大径部20aの外周面から先細りに径方向外方に突出した後湾曲して第1アーム部21b及び第2アーム部22bにそれぞれ連続している。これらの第1接続部21a及び第2接続部22aと第1アーム部21b及び第2アーム部22bとの外側面には外側に突出する縁取りがなされており、縁取り部分で囲まれた外側部分に空間が形成されている。そして、第1ロータアーム21側の外側空間には、ベールアーム16を糸巻取姿勢と糸開放姿勢とに保持するとともに、糸開放姿勢から糸巻取姿勢に復帰させるベール反転機構30が設けられている。
【0015】
ベールアーム16は、釣り糸をスプール4に案内するためのものである。ベールアーム16は、第1ロータアーム21及び第2ロータアーム22の先端にそれぞれ揺動自在に装着された第1ベール支持部材25及び第2ベール支持部材26と、第1ベール支持部材25の先端に回転自在に装着されたラインローラ27と、線材製の湾曲したベール29とを有している。第1ベール支持部材25は、ラインローラ27を挟んで配置された固定軸カバー28を有しており、ベール29は固定軸カバー28と第2ベール支持部材とを連結している。
【0016】
ガード部材18は、図3に示すように、冷間鍛造により形成されたアルミニウム合金製部材である。ガード部材18は、第1ロータアーム21及び第2ロータアーム22と大径部20aとの周囲を滑らかに覆うように内部に空間を形成可能に三次元的に湾曲したフレーム部材である。ガード部材18は、大径部20aの周囲を覆う環状部18aと、環状部18aから前方に延びて第1ロータアーム21及び第2ロータアーム22を覆う第1フレーム部18b及び第2フレーム部22bとを有している。環状部18aと第1フレーム部18b及び第2フレーム部22bとは滑らかに接続されている。
【0017】
カバー部材17は、図3に示すように、第1ロータアーム21及び第2ロータアーム22の外側空間を覆うように上下からロータ本体15に装着可能である。
カバー部材17は、第1ロータアーム21及び第2ロータアーム22の外側面をカバーする第1カバー部17a及び第2カバー部17bとを有している。第1カバー部17a及び第2カバー部17bにもそれぞれ貫通孔付きのボス部33a、33bが形成されており、ボス部33a、33bに挿入された小ねじ34a、34bにより、ガード部材18とともにロータ本体15に締結されている。
【0018】
スプール4は、外周に釣り糸が巻き付けられる鍔付き円筒状の部材である。スプール4は、ロータ3の回転に同期して前後移動し、ベールアーム16により案内された釣り糸を外周面に略均一に巻き取る。
このように構成されたロータ3では、アルミダイカスト成形により形成されたロータ本体15と、冷間鍛造により形成されたアルミニウム合金製のガード部材18とを備えている。ここでは、ロータ本体15はアルミダイカスト成形によりロータ本体15を容易に形成できるとともに、全体を鍛造で形成する場合に比して軽量化できる。また、ガード部材18は、鍛造により形成することにより高強度にすることができるので、このガード部材18によりロータ3の強度を高く維持できる。
【0019】
〔他の実施形態〕
(a) 前記実施形態では、ロータ本体15はアルミダイカスト成形により形成されていたが、型成形であればこれに限定されず、他の金属をダイカスト成形したり、合成樹脂を射出成形してもよい。
(b) 前記実施形態では、ガード部材18は冷間鍛造により形成されていたが、熱間鍛造等のその他の鍛造方法によって形成してもよい。また、ガード部材18はアルミニウム合金製であったが、これに限定されず、他の金属製でもよい。
【0020】
(c) 前記実施形態では、フロントドラグ型のスピニングリールを例に説明したが、リアドラグ型やレバーブレーキ型のスピニングリールのロータにも本発明を適用できる。
(d) 前記実施形態では、ガード部材18は、環状部18aと第1フレーム部18b及び第2フレーム部22bとを有していたが、図4に示すように、環状部を有さない構成にしてもよい。
【0021】
【発明の効果】
本発明によれば、スピニングリールのロータにおいて、型成形により形成されたロータ本体と、鍛造により形成された金属製のガード部材とを備えることにより、ロータを容易に形成するとともに、ロータを軽量化しつつ強度を高く維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を採用したスピニングリールの側面図。
【図2】前記スピニングリールの側面断面図。
【図3】ロータの分解斜視図。
【図4】他の実施形態の図3に相当する図。
【符号の説明】
2 リール本体
3 ロータ
15 ロータ本体
18 ガード部材
20 円筒部
21、22 ロータアーム
【発明の属する技術分野】
本発明は、スピニングリールのロータ、特に、リール本体に回転自在に装着されスプールに釣り糸を案内して巻き付けるスピニングリールのロータに関する。
【0002】
【従来の技術】
スピニングリールは、一般に、釣竿に装着されるリール本体と、リール本体に回転自在に装着された釣り糸案内用のロータと、ロータにより案内された釣り糸を巻き取るスプールとを有している。ロータは、ロータ本体と、ロータ本体に揺動自在に装着されたベールアームとを有している。ロータ本体は、リール本体に回転自在に装着された円筒部と、1対のロータアームとを有している。1対のロータアームは、円筒部の後端部から径方向外方に延びる1対の接続部と、1対の接続部から屈曲し円筒部と間隔を隔ててそれぞれ前方に延びる1対のアーム部とを有している。円筒部の後端部には他の部分より大径のリング状の大径部が形成されており、この大径部及び1対の接続部の外側露出面はカバー部により覆われている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−190191号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来のロータでは、たとえば仕掛けに大物等が掛かり釣り糸に大きな張力が作用したとき、釣り糸によりベールアームがスプール側に押し込まれてしまうことがある。このように、ベールアームがスプール側に押し込まれると、ロータが変形してしまうおそれがある。そこで、ロータ全体の強度を高く維持するために、ロータを鍛造により形成することが考えられる。しかし、ロータは形状が複雑であるため、鍛造により形成することが困難である。また、ロータ全体を鍛造により形成すると、全体の重量が増加してしまうおそれがある。
【0005】
本発明の課題は、スピニングリールのロータにおいて、ロータを容易に形成するとともに、ロータを軽量化しつつ強度を高く維持することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
発明1に係るスピニングリールのロータは、リール本体に回転自在に装着されスプールに釣り糸を案内して巻き付けるスピニングリールのロータであって、リール本体に回転自在に装着される円筒部と円筒部の後端部の外周面の対向する位置から円筒部と間隔を隔ててそれぞれ前方に延びる1対のロータアームとを有し型成形により形成されたロータ本体と、円筒部の後端部及び1対のロータアームの周囲を覆うように装着され鍛造により形成された金属製のガード部材とを備えている。
【0007】
このロータでは、型成形により形成されたロータ本体と、鍛造により形成された金属製のガード部材とを備えている。ここでは、ロータ本体は、型成形により容易に形成できるとともに、全体を鍛造で形成する場合に比して軽量化できる。
また、ガード部材は、鍛造により形成することにより高強度にすることができるので、このガード部材によりロータ全体の強度を高く維持できる。
【0008】
発明2に係るロータは、発明1のロータにおいて、ロータ本体は射出成形により形成された合成樹脂製部材である。この場合、合成樹脂を射出成形することにより、安価かつ軽量にロータ本体を形成できる。
発明3に係るロータは、発明1のロータにおいて、ロータ本体はダイカスト成形により形成された金属製部材である。この場合、金属をダイカスト成形することにより、容易かつ軽量にロータ本体を形成できる。
【0009】
発明4に係るロータは、発明3のロータにおいて、ロータ本体はアルミニウム合金製である。この場合、ロータ本体をアルミニウム合金をダイカスト成形することにより、ロータ本体の加工がさらに容易になる。
発明5に係るロータは、発明1から4のいずれかのロータにおいて、ガード部材は冷間鍛造により形成されている。この場合、ガード部材の強度をさらに高くできる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態が採用されたスピニングリールは、図1に示すように、ハンドル1を有し釣竿に装着されるリール本体2と、リール本体2の前方に配置されたロータ3と、ロータ3の前方に配置されたスプール4とを備えている。ロータ3は、リール本体2に回転自在に装着されている。スプール4は、リール本体2に前後移動自在に装着されている。
【0011】
リール本体2は、たとえばマグネシウム合金製であり、リールボディ2aと、リールボディ2aの図1上方に延びる概ねT字状の竿装着部2bとを有している。リールボディ2aの内部には、ハンドル1の回転をロータ3に伝達するための図示しない回転伝達機構やハンドル1のロータ3の回転に同期してスプール4を前後移動させるための図示しないオシレーティング機構が設けられている。リールボディ2aの後端下部は、オシレーティング機構を収納するために後方に突出する突出部となっている。この突出部には、傷つきを防止するためにプレス成形された、たとえばステンレス合金製等の硬質金属製のカバープレート10が装着されている。カバープレート10とリールボディ2aとの間にはリール本体2の電解腐食を防止するために合成樹脂製の絶縁部材11が介装されている。
【0012】
ロータ3は、図2及び図3に示すように、リール本体2に回転自在に装着されたロータ本体15と、ロータ本体15の先端に揺動自在に装着されたベールアーム16と、ロータ本体15の後部外側面に周囲を覆うように着脱自在に装着されたガード部材18と、ガード部材18を上下から挟み込むようにロータ本体15に装着されたカバー部材17とを有している。
【0013】
ロータ本体15は、アルミダイカスト成形により形成された金属製のものであり、円筒部20と、円筒部20と一体形成された第1ロータアーム21及び第2ロータアーム22とを有している。円筒部20は、リール本体2に回転自在に装着され後端部に他の部分より大径のリング状の大径部20aを有している。
第1ロータアーム21及び第2ロータアーム22は、大径部20aの外周面の対向する位置に形成されている。第1ロータアーム21及び第2ロータアーム22は、大径部20aの外周面の対向する位置で大径部20aから径方向外方に延びる第1接続部21a及び第2接続部22aと、第1接続部21a及び第2接続部22aから屈曲し円筒部20と間隔を隔ててそれぞれ前方に延びる第1アーム部21b及び第2アーム部22bとを含んでいる。
【0014】
第1接続部21a及び第2接続部22aは、大径部20aの外周面から先細りに径方向外方に突出した後湾曲して第1アーム部21b及び第2アーム部22bにそれぞれ連続している。これらの第1接続部21a及び第2接続部22aと第1アーム部21b及び第2アーム部22bとの外側面には外側に突出する縁取りがなされており、縁取り部分で囲まれた外側部分に空間が形成されている。そして、第1ロータアーム21側の外側空間には、ベールアーム16を糸巻取姿勢と糸開放姿勢とに保持するとともに、糸開放姿勢から糸巻取姿勢に復帰させるベール反転機構30が設けられている。
【0015】
ベールアーム16は、釣り糸をスプール4に案内するためのものである。ベールアーム16は、第1ロータアーム21及び第2ロータアーム22の先端にそれぞれ揺動自在に装着された第1ベール支持部材25及び第2ベール支持部材26と、第1ベール支持部材25の先端に回転自在に装着されたラインローラ27と、線材製の湾曲したベール29とを有している。第1ベール支持部材25は、ラインローラ27を挟んで配置された固定軸カバー28を有しており、ベール29は固定軸カバー28と第2ベール支持部材とを連結している。
【0016】
ガード部材18は、図3に示すように、冷間鍛造により形成されたアルミニウム合金製部材である。ガード部材18は、第1ロータアーム21及び第2ロータアーム22と大径部20aとの周囲を滑らかに覆うように内部に空間を形成可能に三次元的に湾曲したフレーム部材である。ガード部材18は、大径部20aの周囲を覆う環状部18aと、環状部18aから前方に延びて第1ロータアーム21及び第2ロータアーム22を覆う第1フレーム部18b及び第2フレーム部22bとを有している。環状部18aと第1フレーム部18b及び第2フレーム部22bとは滑らかに接続されている。
【0017】
カバー部材17は、図3に示すように、第1ロータアーム21及び第2ロータアーム22の外側空間を覆うように上下からロータ本体15に装着可能である。
カバー部材17は、第1ロータアーム21及び第2ロータアーム22の外側面をカバーする第1カバー部17a及び第2カバー部17bとを有している。第1カバー部17a及び第2カバー部17bにもそれぞれ貫通孔付きのボス部33a、33bが形成されており、ボス部33a、33bに挿入された小ねじ34a、34bにより、ガード部材18とともにロータ本体15に締結されている。
【0018】
スプール4は、外周に釣り糸が巻き付けられる鍔付き円筒状の部材である。スプール4は、ロータ3の回転に同期して前後移動し、ベールアーム16により案内された釣り糸を外周面に略均一に巻き取る。
このように構成されたロータ3では、アルミダイカスト成形により形成されたロータ本体15と、冷間鍛造により形成されたアルミニウム合金製のガード部材18とを備えている。ここでは、ロータ本体15はアルミダイカスト成形によりロータ本体15を容易に形成できるとともに、全体を鍛造で形成する場合に比して軽量化できる。また、ガード部材18は、鍛造により形成することにより高強度にすることができるので、このガード部材18によりロータ3の強度を高く維持できる。
【0019】
〔他の実施形態〕
(a) 前記実施形態では、ロータ本体15はアルミダイカスト成形により形成されていたが、型成形であればこれに限定されず、他の金属をダイカスト成形したり、合成樹脂を射出成形してもよい。
(b) 前記実施形態では、ガード部材18は冷間鍛造により形成されていたが、熱間鍛造等のその他の鍛造方法によって形成してもよい。また、ガード部材18はアルミニウム合金製であったが、これに限定されず、他の金属製でもよい。
【0020】
(c) 前記実施形態では、フロントドラグ型のスピニングリールを例に説明したが、リアドラグ型やレバーブレーキ型のスピニングリールのロータにも本発明を適用できる。
(d) 前記実施形態では、ガード部材18は、環状部18aと第1フレーム部18b及び第2フレーム部22bとを有していたが、図4に示すように、環状部を有さない構成にしてもよい。
【0021】
【発明の効果】
本発明によれば、スピニングリールのロータにおいて、型成形により形成されたロータ本体と、鍛造により形成された金属製のガード部材とを備えることにより、ロータを容易に形成するとともに、ロータを軽量化しつつ強度を高く維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を採用したスピニングリールの側面図。
【図2】前記スピニングリールの側面断面図。
【図3】ロータの分解斜視図。
【図4】他の実施形態の図3に相当する図。
【符号の説明】
2 リール本体
3 ロータ
15 ロータ本体
18 ガード部材
20 円筒部
21、22 ロータアーム
Claims (5)
- リール本体に回転自在に装着されスプールに釣り糸を案内して巻き付けるスピニングリールのロータであって、
前記リール本体に回転自在に装着される円筒部と、前記円筒部の後端部の外周面の対向する位置から前記円筒部と間隔を隔ててそれぞれ前方に延びる1対のロータアームとを有し、型成形により形成されたロータ本体と、
前記円筒部の後端部及び前記1対のロータアームの周囲を覆うように装着され、鍛造により形成された金属製のガード部材と、
を備えたスピニングリールのロータ。 - 前記ロータ本体は射出成形により形成された合成樹脂製部材である、請求項1に記載のスピニングリールのロータ。
- 前記ロータ本体はダイカスト成形により形成された金属製部材である、請求項1に記載のスピニングリールのロータ。
- 前記ロータ本体はアルミニウム合金製である、請求項3に記載のスピニングリールのロータ。
- 前記ガード部材は冷間鍛造により形成されている、請求項1から4のいずれかに記載のスピニングリールのロータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002308464A JP2004141039A (ja) | 2002-10-23 | 2002-10-23 | スピニングリールのロータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002308464A JP2004141039A (ja) | 2002-10-23 | 2002-10-23 | スピニングリールのロータ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004141039A true JP2004141039A (ja) | 2004-05-20 |
Family
ID=32454596
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002308464A Pending JP2004141039A (ja) | 2002-10-23 | 2002-10-23 | スピニングリールのロータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004141039A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007195436A (ja) * | 2006-01-25 | 2007-08-09 | Daiwa Seiko Inc | 魚釣用スピニングリール |
JP2011072218A (ja) * | 2009-09-29 | 2011-04-14 | Globeride Inc | 魚釣用スピニングリール |
CN103875620A (zh) * | 2012-12-20 | 2014-06-25 | 株式会社岛野 | 纺车式绕线轮 |
EP2745686A1 (en) | 2012-12-20 | 2014-06-25 | Shimano Inc. | Rotor for spinning reel |
DE102018213861A1 (de) | 2017-09-05 | 2019-03-07 | Shimano Inc. | Rotor für eine Angelrolle und Angelrolle für das Fischen mit dem Rotor |
-
2002
- 2002-10-23 JP JP2002308464A patent/JP2004141039A/ja active Pending
Cited By (15)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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