JP2004139880A - 電極シートおよびその製造方法ならびに電極シートを備える半導体装置 - Google Patents
電極シートおよびその製造方法ならびに電極シートを備える半導体装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004139880A JP2004139880A JP2002304527A JP2002304527A JP2004139880A JP 2004139880 A JP2004139880 A JP 2004139880A JP 2002304527 A JP2002304527 A JP 2002304527A JP 2002304527 A JP2002304527 A JP 2002304527A JP 2004139880 A JP2004139880 A JP 2004139880A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- insulating
- conductor
- sheet
- hole
- electrode sheet
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Non-Insulated Conductors (AREA)
Abstract
【課題】製造が容易で、電極となる導電体の脱落が起こらず、電気的な接続の信頼性が高い電極シートを提供する。
【解決手段】絶縁性シート11,12に貫通孔14,15を形成し、前記貫通孔14,15に、前記貫通孔14,15に臨む絶縁性シート11,12の周縁部14a,15aに接している状態で担持されるように形成される導電体13を挟持する。このような電極シート10では、導電体13の脱落が防止されるので、電気的な接続の信頼性に優れる。
【選択図】 図1
【解決手段】絶縁性シート11,12に貫通孔14,15を形成し、前記貫通孔14,15に、前記貫通孔14,15に臨む絶縁性シート11,12の周縁部14a,15aに接している状態で担持されるように形成される導電体13を挟持する。このような電極シート10では、導電体13の脱落が防止されるので、電気的な接続の信頼性に優れる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電極シートおよびその製造方法ならびに電極シートを備える半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複数の大規模集積回路(略称LSI)で構成されたシステムおよび機能を、一つの半導体素子に平面的に集約するシステムオンチップ(略称SOC)の進歩は、半導体装置の飛躍的な小型化、ひいては携帯電話や携帯情報端末などの携帯情報機器の急速な普及をもたらした。最近では、携帯情報機器の高機能化はさらに進み、それに伴って商品サイクルが短くなり、開発期間の短縮が切望されている。しかしながら、SOCでは、機能を一つ変更するだけでも、半導体素子の設計から生産までの全ての工程を見直すことが必要になり、見直しには膨大な時間と費用とを要する。このため、SOCは、短期間かつ低コスト化が要求される携帯情報機器の開発には不適当な手法になりつつある。
【0003】
このSOCに代わり注目を集めているのが、システムインパッケージ(略称SIP)である。SIPは、種々の機能を有する複数の半導体素子を組み合わせ、これらを一つのプリント配線板上に3次元的に搭載する手法であり、SOCに比べて、半導体装置のさらなる小型化を図ることができる。より具体的には、ショート防止用バンプなどの突起電極が設けられたベアチップ半導体素子を、その能動素子面を下に向けて電気的に接続するいわゆるフェースダウンに準じ、プリント配線板にフリップチップボンディング法にて実装する手法が挙げられる。SIPでは、一部の半導体素子の変更、追加およびプリント配線板の変更によって、種々の機能変更に容易に対応できるので、SOCに比べて、開発期間の大幅な短縮と開発コストの著しい低減を達成できる。しかしながら、SIPは、仕様の異なる種々の半導体素子を集めて1つのシステムを構成するため、突起電極が設けられていない半導体素子を用いなければならない場合がある。その場合、フリップチップボンディング法を用いることができないので、他の実装手法が採用されるけれども、他の実装手法は、半導体素子とプリント配線板の電極部との距離を拡げるので、半導体装置の小型化を妨げるという問題がある。
【0004】
SIPにおける前述の問題を解消するため、従来、半導体素子とプリント配線板とを、電極シートを介して電気的に接続することが行われている(たとえば、特許文献1参照)。図15は、従来の電極シート1の構成を簡略化して示す断面図である。電極シート1には、絶縁性シート2の厚み方向に貫通孔2aが形成されている。貫通孔2aは、その厚み方向内方の孔径が絶縁性シート2表面部の孔径よりも小さくなっている。この貫通孔2aには、導電体3が充填されている。導電体3の一部は、絶縁性シート2の両表面からそれぞれ外方に突出している。電極シート1は、導電体3が絶縁性シート2から脱落し難いという利点を有している。
【0005】
また、電極シート1のほかにも、形態の異なる電極シートが、半導体素子とプリント配線板との電気的接続に用いられている(たとえば、特許文献2参照)。図16は、もう一つの電極シート4の構成を簡略化して示す断面図である。電極シート4には、絶縁性シート5の厚み方向に貫通孔5aが形成されている。貫通孔5aには、貫通孔5aの孔径よりも大きい直径を有する球状導電体(半田ボール)6が配置され、貫通孔5aの壁面部および絶縁性シート5の両表面の貫通孔5a周辺部に形成されるめっき層7に、フラックス(図示せず)を用いて固定されている。電極シート4は、製造が容易であるという利点を有している。
【0006】
【特許文献1】
特開平5−152019号公報
【特許文献2】
特開2001−24033号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に提案されている電極シート1は、特許文献1の記載にしたがって製造される。すなわち特許文献1に開示されている方法によれば、まず、絶縁性シート2の表裏両面の相対する位置に、ハーフエッチングを施しかつレーザーを照射することなどによって、絶縁性シート2を貫通しないように、微細な孔をそれぞれ形成する。次いで、この孔内に、この孔の径よりも小さい径の孔を貫通させ、貫通孔2aを設ける。このようにして貫通孔2aを形成した絶縁性シート1のいずれか片面に導電層を形成し、さらに導電層表面にレジスト層を積層して表面を絶縁した後、もう一方の面から、貫通孔2aに電解めっき、無電解めっきなどのめっき法によって金属物質を充填して導通路を形成し、絶縁性シート2の表裏面を導通させる。絶縁性シート2の導電層およびレジスト層を形成していない面の全域を厚み方向にハーフエッチングして、前記導通路の一部をバンプ状の金属突出物として露出させる。その後、絶縁性シート2に積層していた導電層およびレジスト層を化学的エッチング液または電解腐食によって除去し、さらに厚み方向にハーフエッチングして、バンプ状の金属突出物を露出させると、電極シート1が得られる。このような製造方法には、多くの工程を必要とするという問題がある。しかも、絶縁性シート2の表裏両面の相対する位置に、それぞれ非貫通孔を設けた後、非貫通孔の孔内に、非貫通孔の径よりも小さい径の孔を貫通させ、貫通孔2aを設けるという工程は、一括して行うことができず、非貫通孔内に1個ずつ貫通孔を開けていく必要があるので、多大な時間を必要とし、生産性の著しい低下を招き、製造コストを高騰させる。
【0008】
特許文献2が開示する電極シート4は、球状導電体6を、フラックスによってめっき層7に固定しているだけなので、その使用時に外部からの応力や熱によって、電極シート4から脱落するのを避けることができない。したがって、電極シート4は、半導体装置の構成部品に必須となる、電気的な接続についての信頼性に乏しい。
【0009】
本発明の目的は、導電体すなわち電極が脱落することなく、電気的な接続についての信頼性の高い電極シートを提供することである。
【0010】
また、本発明の目的は、電極が脱落することなく、電気的な接続についての信頼性の高い電極シートを、工程数が少なく、各工程に要する時間が短く、かつ低コストで製造する方法を提供することである。
【0011】
また、本発明の目的は、電極が脱落することなく、電気的な接続性についての信頼性の高い電極シートを組み込むことによって、小型化の要求に充分対応でき、半導体素子とプリント配線板とが電気的に効率良く接続され、かつ半導体素子、プリント配線板および電極シートの接合(接着)強度が高く、優れた接合信頼性を有する半導体装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、厚み方向に貫通孔の形成される絶縁性素材からなる複数の絶縁性シートと、
前記貫通孔に臨む前記絶縁性シートの周縁部に接している状態で担持されるように形成される導電体とを含み、
前記絶縁性シートによって前記貫通孔の形成される位置に前記導電体が挟持され、かつ前記導電体が前記絶縁性シートに挟持されている状態で、前記導電体の一部が前記絶縁性シートの外方に突出していることを特徴とする電極シートである。
【0013】
本発明に従えば、厚み方向に貫通孔の形成される複数の絶縁性シートの前記貫通孔に、前記貫通孔に臨む前記絶縁性シートの周縁部に接している状態で担持されるように形成される導電体が挟持され、かつ前記導電体の一部が前記絶縁性シートの外方に突出しているので、導電体の脱落がなく、電気的な接続についての信頼性が高い電極シートが得られる。このような電極シートは、半導体素子に突起電極が設けられているか否かに関わらず、半導体素子同志または半導体素子とプリント配線板とを電気的に効率よく接続することができるので、半導体装置の小型化に貢献でき、特にSIPによる半導体装置の製造に好適に使用できる。
【0014】
また本発明は、前記絶縁性シートは、
前記導電体を挟持する前記貫通孔に臨む前記絶縁性シートの周縁部を除く全面または一部で、前記絶縁性シート同志が接着されていることを特徴とする。
【0015】
本発明に従えば、前記絶縁性シート同志は、前記導電体を挟持する前記貫通孔に臨む前記絶縁性シートの周縁部を除く全面または一部が、接着されているので、前記導電体がより完全に前記絶縁性シートによって保持され、電気的な接続についての信頼性の一層高い電極シートが得られる。
【0016】
また本発明は、前記導電体は、
導電性を有する金属からなることを特徴とする。
【0017】
本発明に従えば、前記導電体に導電性を有する金属を用いることによって、電気的接続を効率良く行うことができる電極シートが得られる。
【0018】
また本発明は、前記導電体は、
電気絶縁性を有する芯体と、前記芯体の表面に形成される導電性金属層とを含むことを特徴とする。
【0019】
本発明に従えば、前記導電体に、電気絶縁性を有する芯体と、前記芯体の表面に形成される導電性金属層とを含むものを使用することによって、電気的接続を効率良く行うことができる電極シートが得られる。
【0020】
また本発明は、前記導電体は、
真球状または楕円球状に形成されることを特徴とする。
【0021】
本発明に従えば、前記導電体に、真球状または楕円球状に形成されたものを使用することによって、前記絶縁性シートの前記貫通孔への前記導電体の配置が一層容易になり、前記絶縁性シートによる前記導電体の保持が一層完全になり、かつ電気的接続を効率良く行うことのできる電極シートが得られる。
【0022】
本発明は、絶縁性素材からなる絶縁性シートに貫通孔を形成する工程と、
前記貫通孔に臨む前記絶縁性シートの周縁部に接する状態で担持されているように形成される導電体を前記貫通孔に配置する工程と、
もう一つの絶縁性シートを、その貫通孔が前記導電体の配置された位置に対応するように配設し、前記導電体を絶縁性シートによって挟持する工程とを含むことを特徴とする電極シートの製造方法である。
【0023】
本発明に従えば、絶縁性シートに貫通孔を形成し、前記貫通孔に、前記貫通孔に臨む前記絶縁性シートの周縁部に接する状態で担持されるように形成される前記導電体を配置し、もう一つの絶縁性シートを、その貫通孔が前記導電体の配置された位置に対応するように配設し、前記導電体を絶縁性シートで挟持することによって、電極シートを製造することができる。この製造方法によれば、貫通孔および突起電極の形成のために複雑な工程を必要とすることなく、工程数を少なくし、各工程に要する時間を短縮化し、かつ低コストで、電極シートを製造することができる。
【0024】
また本発明は、前記導電体を挟持した前記貫通孔に臨む前記絶縁性シートの周縁部を除く全面または一部で、
絶縁性シート同志を接着する工程をさらに含むことを特徴とする。
【0025】
本発明に従えば、前記絶縁性シート同志を、前記導電体を挟持した前記貫通孔に臨む前記絶縁性シートの周縁部を除く全面または一部で接着することにより、前記導電体が一層完全に保持され、電気的な接続についての信頼性が一層向上した電極シートを製造することができる。
【0026】
本発明は、絶縁性素材からなる絶縁性シートに貫通孔を形成する工程と、
前記貫通孔に臨む前記絶縁性シートの周縁部に接している状態で担持されるように形成される導電体を前記貫通孔に配置する工程と、
前記絶縁性シートの前記導電体が配置された側の面における前記貫通孔に臨む前記絶縁性シートの周縁部を除く全面または一部に絶縁性接着剤または樹脂を塗布する工程と、
もう一つの絶縁性シートを、その貫通孔が前記導電体の配置された位置に対応するように配設し、前記導電体を絶縁性シートによって挟持する工程と、
前記絶縁性接着剤または樹脂を硬化させる工程とを含む電極シートの製造方法である。
【0027】
本発明に従えば、絶縁性シートに貫通孔を形成し、前記貫通孔に、前記貫通孔に臨む前記絶縁性シートの周縁部に接している状態で担持されるように形成される前記導電体を配置し、前記絶縁性シートの前記導電体が配置された側の面における前記貫通孔に臨む前記絶縁性シートの周縁部を除く全面または一部に絶縁性接着剤または樹脂を塗布し、もう一つの絶縁性シートを、その貫通孔が前記導電体の配置された位置に対応するように配設し、前記導電体を絶縁性シートによって挟持し、次いで前記絶縁性接着剤または樹脂を硬化させることによって、前記導電体が一層完全に保持され、電気的な接続についての信頼性の一層高い本発明の電極シートを製造することができる。
【0028】
本発明は、前記のいずれかの電極シートと、
半導体素子と、
プリント配線板とを含み、
前記電極シートを介して半導体素子とプリント配線板とが電気的に接続されていることを特徴とする半導体装置である。
【0029】
本発明に従えば、前記のいずれかの電極シートを介して、前記半導体素子とプリント配線板とが接続される。このことによって、半導体素子が突起電極を有しているか否かに関わらず、前記半導体素子と前記プリント配線板とを効率よく電気的に接続することができるので、電気的な接続についての信頼性の高い半導体装置を得ることができる。また、本発明の半導体装置は、前記半導体素子または前記プリント配線板と前記電極シートとの接合(接着)強度が高く、優れた接合信頼性を有しているという利点をも併せ持っている。
【0030】
また本発明は、前記電極シートを介してさらに半導体素子同志が電気的に接続されていることを特徴とする。
【0031】
本発明に従えば、複数の半導体素子が組み込まれた半導体装置であって、前記のいずれかの電極シートを介して、前記半導体素子同志が電気的に接続され、かつ前記半導体素子と前記プリント配線板とが電気的に接続される。このことによって、半導体装置は、小型化が実現され、電気的な接続についての信頼性および接合信頼性の向上が達成される。
【0032】
また本発明は、半導体素子はベアチップ半導体素子であることを特徴とする。本発明に従えば、半導体素子に、ベアチップ半導体素子の用いられた半導体装置が提供される。このような半導体装置は、各種電子機器、特に、携帯電話や携帯情報端末などの携帯情報機器などに好適に用いられる。
【0033】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の第1形態である電極シート10の構成を示す断面図である。電極シート10は、絶縁性素材からなる2枚の絶縁性シート11,12と導電体13とを含む。
【0034】
絶縁性シート11,12は厚み方向に貫通孔14,15が形成されている。貫通孔14,15は、絶縁性シート11,12を重ね合わせるとき、対向する貫通孔同志の軸線が一致するようにそれぞれ形成されている。絶縁性シート11,12は、貫通孔14,15に臨む絶縁性シート11,12の周縁部14a,15aに導電体13を挟持している。
【0035】
導電体13は、貫通孔14,15に臨む絶縁性シート11,12の周縁部14a,15aに接している状態で担持されるように成形され、その一部が絶縁性シート11,12の外方に突出している。
【0036】
絶縁性シート11,12は絶縁性素材から構成される。絶縁性素材には、公知のものを用いることができ、その中でも絶縁性樹脂が好ましく、たとえば、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ABS樹脂、ポリカーボネート樹脂などの熱可塑性樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリイミド系樹脂、シリコーン系樹脂などの熱硬化性樹脂が挙げられる。
【0037】
絶縁性シート11,12の厚みTは、特に制限されることはなく、導電体の種類や寸法、形状、電極シートと組み合わされる半導体素子やプリント配線板の種類、半導体装置の用途などの各種条件に応じて広い範囲から適宜選択され、通常20〜50μmの範囲から選択される。
【0038】
絶縁性シート11,12の厚み方向に形成される貫通孔14,15は、軸線方向の寸法が短い円柱状に形成されている。貫通孔14,15の孔径d1は、特に制限されることはなく、絶縁性シートを構成する絶縁性素材の種類、絶縁性シートの厚み、導電体の種類や寸法、形状、電極シートと組み合わされる半導体素子やプリント配線板の種類、半導体装置の用途などの各種条件に応じて広い範囲から適宜選択され、通常40〜100μmの範囲から選択される。
【0039】
絶縁性シート11,12における貫通孔14,15の周縁部14a,15aおよび内壁面部には、必要に応じて、めっき層を形成することもできる。
【0040】
導電体13は、真球状の形状を有し、たとえば、金、ニッケル、銅などの導電性金属からなる。導電体13は、その直径d2が上述の貫通孔の孔径d1よりも大きくなるように形成される(d2>d1)。このことによって、導電体13は、貫通孔14を通過して落下することなく、絶縁性シート11に担持される。
【0041】
図2は、導電体の他の形態を示す断面図である。導電体13aは、電気絶縁性芯体13bと、電気絶縁性芯体13bの表面に形成される導電性金属層13cとを含む構成であってもよい。電気絶縁性芯体13bには、たとえば、絶縁性樹脂などの絶縁性素材からなる成形体などが用いられる。導電性金属層13cを構成する導電性金属には、前述と同様に、金、ニッケル、銅などが用いられる。
【0042】
導電体13の直径d2は、絶縁性シート11,12の貫通孔14,15の孔径d1よりも大きく設定されればよく、貫通孔14,15の孔径d1に応じて適宜選択され、通常50〜200μmの範囲から選択される。
【0043】
前述のように、導電体13は、その孔径d2が貫通孔14,15の孔径d1よりも大きく、貫通孔14,15に臨む絶縁性シート11,12の周縁部14a,15aに接している状態で担持されるように形成されているので、周縁部14a,15aに安定に挟持される。
【0044】
図3は、図1に示す電極シート10の製造方法の一実施態様を説明する工程図である。
【0045】
図3(a)に示す工程では、まず、厚み方向に貫通孔14が形成されている絶縁性シート11を製造する。貫通孔14を有する絶縁性シート11は、たとえば以下のようにして製造される。比較的薄い銅板などの金属板をスピンナー上に置き、この金属板に溶融状態の絶縁性素材を滴下し、スピンナーを回転させて金属板上に厚さ20〜50μmとなるように塗布し、さらに貫通孔14に対応する部分に開口部を有する露光マスクを配置して露光および絶縁性素材の硬化を行い、次いでエッチングを行うことによって、任意の部分に厚み方向の貫通孔14が形成された絶縁性シート11が得られる。なお、露光マスクを介した露光によって絶縁性素材は、光の当たっていない部分で硬化が起こり、光の当たっている部分では硬化が起こらないので、露光および硬化後にエッチングを行うことによって、未硬化の部分が除去され、貫通孔14が形成される。
【0046】
図3(b)に示す工程では、絶縁性シート11の厚み方向に形成された貫通孔14に臨む絶縁性シート11の周縁部14aに、真球状の導電体13を配置する。導電体13の配置は、たとえば、ボールマウンタなどを利用することによって実現される。
【0047】
図3(c)に示す工程では、もう一つの絶縁性シート12を、その厚み方向に形成されている貫通孔15が、導電体13の配置された位置に対応するように配設し、矢符16方向に軽く押圧して導電体13を絶縁性シート11,12で挟持する。このようにして、図1に示す電極シート10を製造することができる。
【0048】
図4は、本発明の実施の第2形態である電極シート17の構成を示す断面図である。本実施の形態の電極シート17は、実施の第1形態の電極シート10に類似し、対応する部分については同一の参照符号を付して説明を省略する。電極シート17は、導電体14,15に臨む絶縁性シート11,12の周縁部14a,15aを除く一部において、絶縁性シート11,12同志が接着される接着部18が形成されていることを特徴とする。
【0049】
電極シート17は、電極シート10の絶縁性シート11,12の端部を接着することによって製造できる。接着は、圧着または加熱圧着することによって行われる。また、絶縁性シート11,12の端部付近において対向する面のいずれか一方または両方に絶縁性接着剤または絶縁性樹脂を塗布して密着させ、絶縁性接着剤または絶縁性樹脂を硬化させることによって、絶縁性フィルム11,12を接着することができる。絶縁性接着剤には、公知のものを使用することができ、たとえば、エポキシ樹脂系接着剤、ポリウレタン樹脂系接着剤などが挙げられる。絶縁性樹脂には、前述のものを使用できる。絶縁性接着剤および絶縁性樹脂は、それぞれ1種が単独で使用されまたは2種以上が併用される。硬化は、たとえば、絶縁性接着剤または絶縁性樹脂の硬化温度まで加熱することなどにより行われる。
【0050】
図5は、本発明の実施の第3形態である電極シート19の構成を示す断面図であり、図6は図5に示す電極シート19の平面図である。本実施の形態の電極シート19は、実施の第2形態の電極シート17に類似し、対応する部分については同一の参照番号を付して説明を省略する。電極シート19は、貫通孔14,15のたとえば3行×3列を一単位とし、この単位部分を取り囲むように配置されて絶縁性シート11,12同志の接着されている接着部18が形成されることを特徴とする。一単位を構成する貫通孔13,14の行列は3行×3列に限定されることなく、適宜選択することができる。
【0051】
図7は本発明の実施の第4形態である電極シート20の構成を示す断面図であり、図8は図7に示す電極シート20の平面図である。本実施の形態の電極シート20は、実施の第2形態の電極シート17に類似し、対応する部分については同一の参照番号を付して説明を省略する。電極シート20は、貫通孔14,15と貫通孔14,15との中間部で、絶縁性シート11,12同志が絶縁性接着剤または絶縁性樹脂の硬化層21によって接着されていることを特徴とする。
【0052】
図9は、図7および図8に示す電極シートの製造方法の一実施態様を示す工程図である。
【0053】
図9(a)に示す工程では、厚み方向に貫通孔14が形成されている絶縁性シート11を得る。この工程は、図3(a)で示した工程と同様に実施できる。
【0054】
図9(b)に示す工程では、貫通孔14に臨む絶縁性シート11の周縁部14aに、貫通孔14の孔径d1よりも大きな直径d2を持つ球状の導電体13を配置する。図9(b)の工程は、図3(b)で示した工程と同様に実施できる。
【0055】
図9(c)に示す工程では、絶縁シート11の導電体13が配置された側の面において、貫通孔14に臨む絶縁性シート11の周縁部14aを除く一部に絶縁性接着剤または絶縁性樹脂を塗布し、絶縁性接着剤または絶縁性樹脂の未硬化層21aを形成する。絶縁性接着剤および絶縁性樹脂には、前述のものを使用できる。
【0056】
図9(c)では、未硬化層21aは、絶縁性シート11と次工程で配設する絶縁性シート12との間隔と同程度の寸法を有するように形成されているが、絶縁性シート11,12の間隔よりも小さい寸法に形成してもよい。
【0057】
また、図9(c)では、未硬化層21aは、各貫通孔の間に等間隔に形成されているけれども、これに限定されるものではなく、たとえば、貫通孔の3行×3列を1単位とし、その1単位を取り囲むようにその周囲に形成するなどのように、種々の形成パターンから適宜選択されることができる。形成パターンに応じて、塗布量を適宜変更してもよい。さらに、1つの形成パターンにおいても、部位毎に塗布量を変更してもよい。
【0058】
図9(d)に示す工程では、もう一つの絶縁性シート12を、その厚み方向に形成される貫通孔15に臨む絶縁性シート12の周縁部15aが、導電体13の配置された位置に対応するように配設し、矢符22方向に軽く押圧して導電体13を絶縁性シート11,12によって挟持する。このとき、貫通孔15に臨む絶縁性シート12の周縁部15a以外の一部が、未硬化層21aと接するように配設する。
【0059】
引き続き、このものを、絶縁性接着剤または絶縁性樹脂が硬化する温度まで加熱することによって、絶縁性接着剤または絶縁性樹脂の硬化層21が形成され、図7および8に示す電極シート20を得ることができる。
【0060】
図10は、本発明の実施の第5形態である電極シート23の構成を示す断面図である。本実施の形態の電極シート23は、実施の第2形態の電極シート17に類似し、対応する部分については同一の参照番号を付して説明を省略する。電極シート23は、貫通孔14,15に臨む絶縁性シート11,12の周縁部14a,15aを除く全面が、絶縁性接着剤または絶縁性樹脂の硬化層21によって接着されていることを特徴とする。
【0061】
図11は、本発明の実施の第6形態である電極シート24の構成を示す断面図である。本実施の形態の電極シート24は、実施の第2形態の電極シート17に類似し、対応する部分については同一の参照番号を付して説明を省略する。電極シート24は、貫通孔14,15のたとえば3行×3列を一単位とし、この単位部分を取り囲むように配置されて絶縁性シート11,12同志の接着された接着部18が形成されることを特徴とする。一単位を構成する貫通孔13,14の行列は3行×3列に限定されることなく、適宜選択される。さらに、電極シート24は、貫通孔14,15に臨む絶縁性シート11,12の周縁部14a,15aおよび前記接着部18以外の全ての部分で、絶縁性シート11,12が絶縁性接着剤または絶縁性樹脂の硬化層21によって接着されていることを特徴とする。
【0062】
図12は、本発明の実施の他の形態である半導体装置25の構成を示す断面図である。半導体装置25は、電極シート19と半導体素子26とプリント配線板27とを含んでいる。半導体素子26は、一方の面に電極シート19と電気的に接続するための電極26aを有している。この電極26aは、電極シート19における導電体13の、絶縁性シート11,12表面から外方に突出している部分(電極シートの電極)に対応するように設けられている。半導体素子26には、たとえば、ベアチップ半導体素子26が用いられる。半導体素子26はベアチップ半導体素子に限らず、CSP、BGAなどの半導体パッケージでもよい。プリント配線板27も、一方の面に電極シート19と電気的に接続するための電極27aを有している。この電極27aは、電極シート19における導電体13の、絶縁性シート11,12表面から外方に突出している部分(電極シートの電極)に対応するように設けられている。プリント配線板27には、たとえば、ガラエポ基板、FR−4基板、ポリイミド基板などが用いられる。
【0063】
半導体装置25は、電極シート19を介して、半導体素子26とプリント配線板27とが電気的に接続されていることを特徴としている。電極シート19における導電体13の、絶縁シート11,12表面から外方に突出している部分が電極になり、半導体素子26の電極26aおよびプリント配線板27の電極27aとそれぞれ電気的に接続している。
【0064】
半導体装置25は、たとえば、相互に電極の位置合わせを行った電極シート19と半導体素子26とプリント配線板27とを、フリップチップボンダーで加圧・加熱し、フリップチップ接合を行うことにより、製造できる。
【0065】
このとき、たとえば、半導体素子26の電極26aがアルミニウム電極である場合は、プリント配線板27の電極27aにニッケルめっきを施し、その上から金めっきを施したものとし、また、たとえば銅などからなる球状導電体(電極)13にニッケルめっきを施し、その上から金めっきを施したものとし、フリップチップボンダーで加圧・加熱してフリップチップ接合を行うことによって、半導体素子26と電極シート19とプリント配線板27とを電気的に接続するとともに、半導体素子26と電極シート19とプリント配線板27とを接合(接着)できる。加熱加圧は、通常250〜450℃程度の温度下および荷重200〜300N程度の加圧下に行われ、2〜10秒程度で終了する。
【0066】
図13は、本発明の実施のもう1つの他の形態である半導体装置28の構成を示す断面図である。本実施の形態の半導体装置28は、実施の他の形態の半導体装置25に類似し、対応する部分については同一の参照符号を付して説明を省略する。半導体装置28は、半導体素子26とプリント配線板27との間に介在し、半導体素子26とプリント配線板27とを電気的に接続する電極シートが、実施の第6形態の電極シート24であることを特徴とする。
【0067】
図14は、本発明の実施のさらにもう1つの他の形態である半導体装置29の構成を示す断面図である。本実施の形態の半導体装置29は、実施の他の形態の半導体装置25に類似し、対応する部分については同一の参照符号を付して説明を省略する。半導体装置29は、電極シート19を介して、半導体素子26と半導体素子30とが電気的に接続され、かつ半導体素子30とプリント配線板27とが電気的に接続されていることを特徴とする。半導体素子30は、その両面に、電極シート19における導電体13の、絶縁性シート11,12表面から外方に突出している部分(電極シートの電極)に対応するように、電極30aを有している。
【0068】
以上に述べたように、電極シートに係る本実施の形態では、絶縁性シートに形成される貫通孔は、その平面形状が円形状であるけれども、これに限定されることなく、たとえば、三角形状、正方形状、長方形状、多角形状、楕円状などであってもよい。
【0069】
また、導電体は真球状であるけれども、これに限定されることなく、たとえば、楕円球状、立方体状、2つの錐体を底面で接合した形状などであってもよい。ただし、導電体そのものまたは電極シートの生産性、電極シートの機械的強度などを考慮すると、真球状または楕円球状が好ましく、真球状が特に好ましい。
【0070】
また、半導体装置に係る本実施の形態では、半導体装置の半導体素子に、ベアチップ半導体素子が用いられるけれども、これに限定されることなく、他の種類の半導体素子が用いられてもよい。
【0071】
【発明の効果】
本発明によれば、厚み方向に貫通孔の形成される複数の絶縁性シートにおいて、前記貫通孔に、前記貫通孔に臨む前記絶縁性シートの周縁部に接している状態で担持されるように形成されている導電体を挟持し、かつ前記導電体の一部が前記絶縁性シートの外方に突出しているので、導電体の脱落がなく、電気的な接続についての信頼性が高い電極シートが得られる。このような電極シートは、半導体素子に突起電極が設けられているか否かに関わらず、半導体素子同志または半導体素子とプリント配線板とを電気的に効率よく接続することができるので、半導体装置の小型化に貢献でき、特にSIPによる半導体装置の製造に好適に使用できる。
【0072】
本発明によれば、絶縁性シート同志は、導電体を挟持する貫通孔に臨む前記絶縁性シートの周縁部を除く全面または一部が、接着されているので、前記導電体がより完全に前記絶縁性シートによって保持され、電気的な接続についての信頼性の一層高い電極シートが得られる。
【0073】
本発明によれば、導電体に、導電性を有する金属を用いることによって、電気的接続を効率良く行うことができる電極シートが得られる。
【0074】
本発明によれば、導電体に、電気絶縁性を有する芯体と、前記芯体の表面に形成される導電性金属層とを含むものを使用することによって、電気的接続を効率良く行うことができる電極シートが得られる。
【0075】
本発明によれば、導電体に、真球状または楕円球状に形成されたものを使用することによって、絶縁性シートの貫通孔への前記導電体の配置が一層容易になり、前記絶縁性シートによる前記導電体の保持が一層完全になり、かつ電気的接続を効率良く行うことのできる電極シートが得られる。
【0076】
本発明によれば、絶縁性シートに貫通孔を形成し、前記貫通孔に、前記貫通孔に臨む前記絶縁性シートの周縁部に接している状態で担持されるように形成される導電体を配置し、もう一つの絶縁性シートを、その貫通孔が前記導電体の配置された位置に対応するように配設し、前記導電体を絶縁性シートによって挟持することによって、電極シートを製造することができる。この製造方法によれば、貫通孔および突起電極の形成のために複雑な工程を必要とすることなく、工程数が少なく、各工程に要する時間が短く、かつ低コストで、電極シートを製造することができる。
【0077】
本発明によれば、絶縁性シート同志を、導電体を挟持する貫通孔に臨む前記絶縁性シートの周縁部を除く全面または一部で、接着することによって、前記導電体が一層完全に保持され、電気的な接続についての信頼性が一層向上した電極シートを製造することができる。
【0078】
本発明によれば、絶縁性シートに貫通孔を形成し、前記貫通孔に臨む前記絶縁性シートの周縁部に、前記周縁部に接している状態で担持されるように形成される導電体を配置し、前記絶縁性シートの前記導電体が配置された側の面における前記周縁部を除く全面または一部に絶縁性接着剤または樹脂を塗布し、もう一つの絶縁性シートを、その貫通孔が前記導電体の配置された位置に対応するように配設し、前記導電体を絶縁性シートによって挟持し、次いで前記絶縁性接着剤または樹脂を硬化させることによって、前記導電体が一層完全に保持され、電気的な接続についての信頼性の一層高い本発明の電極シートを製造することができる。
【0079】
本発明によれば、前記のいずれかの電極シートを介して、半導体素子とプリント配線板とが接続される。このことによって、半導体素子が突起電極を有しているか否かに関わらず、半導体素子とプリント配線板とを効率よく電気的に接続することができるので、電気的な接続についての信頼性の高い半導体装置を得ることができる。また、本発明の半導体装置は、前記半導体素子または前記プリント配線板と前記電極シートとの接合(接着)強度が高く、優れた接合信頼性を有しているという利点をも併せ持っている。
【0080】
本発明によれば、複数の半導体素子が組み込まれた半導体装置であって、前記のいずれかの電極シートを介して、半導体素子同志が電気的に接続され、かつ半導体素子とプリント配線板とが電気的に接続される。このことによって、半導体装置は、小型化が実現され、電気的な接続についての信頼性および接合信頼性の向上が達成される。
【0081】
本発明によれば、半導体素子に、ベアチップ半導体素子が用いられている半導体装置が提供される。このような半導体装置は、各種電子機器、特に、携帯電話や携帯情報端末などの携帯情報機器などに好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1形態である電極シートの構成を示す断面図である。
【図2】導電体の他の形態を示す断面図である。
【図3】図1に示す電極シートの製造方法の一実施態様を説明する工程図である。
【図4】本発明の実施の第2形態である電極シートの構成を示す断面図である。
【図5】本発明の実施の第3形態である電極シートの構成を示す断面図である。
【図6】図5に示す電極シートの平面図である。
【図7】本発明の実施の第4形態である電極シートの構成を示す断面図である。
【図8】図7に示す電極シートの平面図である。
【図9】図7および図8に示す電極シートの製造方法の一実施態様を説明する工程図である。
【図10】本発明の実施の第5形態である電極シートの構成を示す断面図である。
【図11】本発明の実施の第6形態である電極シートの構成を示す断面図である。
【図12】本発明の実施の他の形態である半導体装置の構成を示す断面図である。
【図13】本発明の実施の他の形態である半導体装置の構成を示す断面図である。
【図14】本発明の実施のもう1つの他の形態である半導体装置の構成を示す断面図である。
【図15】特許文献1に記載の従来の電極シートの構成を示す断面図である。
【図16】特許文献2に記載の従来の電極シートの構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1,4,10,17,19,20,23,24 電極シート
2,5,11,12 絶縁性シート
2a,5a,14,15 貫通孔
14a,15a 周縁部
3,6,13 導電体
7 めっき層
16,22 矢符
18 接着部
21 硬化層
21a 未硬化層
25,28,29 半導体装置
26,30 半導体素子
26a,27a,30a 電極
27 プリント配線板
【発明の属する技術分野】
本発明は、電極シートおよびその製造方法ならびに電極シートを備える半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複数の大規模集積回路(略称LSI)で構成されたシステムおよび機能を、一つの半導体素子に平面的に集約するシステムオンチップ(略称SOC)の進歩は、半導体装置の飛躍的な小型化、ひいては携帯電話や携帯情報端末などの携帯情報機器の急速な普及をもたらした。最近では、携帯情報機器の高機能化はさらに進み、それに伴って商品サイクルが短くなり、開発期間の短縮が切望されている。しかしながら、SOCでは、機能を一つ変更するだけでも、半導体素子の設計から生産までの全ての工程を見直すことが必要になり、見直しには膨大な時間と費用とを要する。このため、SOCは、短期間かつ低コスト化が要求される携帯情報機器の開発には不適当な手法になりつつある。
【0003】
このSOCに代わり注目を集めているのが、システムインパッケージ(略称SIP)である。SIPは、種々の機能を有する複数の半導体素子を組み合わせ、これらを一つのプリント配線板上に3次元的に搭載する手法であり、SOCに比べて、半導体装置のさらなる小型化を図ることができる。より具体的には、ショート防止用バンプなどの突起電極が設けられたベアチップ半導体素子を、その能動素子面を下に向けて電気的に接続するいわゆるフェースダウンに準じ、プリント配線板にフリップチップボンディング法にて実装する手法が挙げられる。SIPでは、一部の半導体素子の変更、追加およびプリント配線板の変更によって、種々の機能変更に容易に対応できるので、SOCに比べて、開発期間の大幅な短縮と開発コストの著しい低減を達成できる。しかしながら、SIPは、仕様の異なる種々の半導体素子を集めて1つのシステムを構成するため、突起電極が設けられていない半導体素子を用いなければならない場合がある。その場合、フリップチップボンディング法を用いることができないので、他の実装手法が採用されるけれども、他の実装手法は、半導体素子とプリント配線板の電極部との距離を拡げるので、半導体装置の小型化を妨げるという問題がある。
【0004】
SIPにおける前述の問題を解消するため、従来、半導体素子とプリント配線板とを、電極シートを介して電気的に接続することが行われている(たとえば、特許文献1参照)。図15は、従来の電極シート1の構成を簡略化して示す断面図である。電極シート1には、絶縁性シート2の厚み方向に貫通孔2aが形成されている。貫通孔2aは、その厚み方向内方の孔径が絶縁性シート2表面部の孔径よりも小さくなっている。この貫通孔2aには、導電体3が充填されている。導電体3の一部は、絶縁性シート2の両表面からそれぞれ外方に突出している。電極シート1は、導電体3が絶縁性シート2から脱落し難いという利点を有している。
【0005】
また、電極シート1のほかにも、形態の異なる電極シートが、半導体素子とプリント配線板との電気的接続に用いられている(たとえば、特許文献2参照)。図16は、もう一つの電極シート4の構成を簡略化して示す断面図である。電極シート4には、絶縁性シート5の厚み方向に貫通孔5aが形成されている。貫通孔5aには、貫通孔5aの孔径よりも大きい直径を有する球状導電体(半田ボール)6が配置され、貫通孔5aの壁面部および絶縁性シート5の両表面の貫通孔5a周辺部に形成されるめっき層7に、フラックス(図示せず)を用いて固定されている。電極シート4は、製造が容易であるという利点を有している。
【0006】
【特許文献1】
特開平5−152019号公報
【特許文献2】
特開2001−24033号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に提案されている電極シート1は、特許文献1の記載にしたがって製造される。すなわち特許文献1に開示されている方法によれば、まず、絶縁性シート2の表裏両面の相対する位置に、ハーフエッチングを施しかつレーザーを照射することなどによって、絶縁性シート2を貫通しないように、微細な孔をそれぞれ形成する。次いで、この孔内に、この孔の径よりも小さい径の孔を貫通させ、貫通孔2aを設ける。このようにして貫通孔2aを形成した絶縁性シート1のいずれか片面に導電層を形成し、さらに導電層表面にレジスト層を積層して表面を絶縁した後、もう一方の面から、貫通孔2aに電解めっき、無電解めっきなどのめっき法によって金属物質を充填して導通路を形成し、絶縁性シート2の表裏面を導通させる。絶縁性シート2の導電層およびレジスト層を形成していない面の全域を厚み方向にハーフエッチングして、前記導通路の一部をバンプ状の金属突出物として露出させる。その後、絶縁性シート2に積層していた導電層およびレジスト層を化学的エッチング液または電解腐食によって除去し、さらに厚み方向にハーフエッチングして、バンプ状の金属突出物を露出させると、電極シート1が得られる。このような製造方法には、多くの工程を必要とするという問題がある。しかも、絶縁性シート2の表裏両面の相対する位置に、それぞれ非貫通孔を設けた後、非貫通孔の孔内に、非貫通孔の径よりも小さい径の孔を貫通させ、貫通孔2aを設けるという工程は、一括して行うことができず、非貫通孔内に1個ずつ貫通孔を開けていく必要があるので、多大な時間を必要とし、生産性の著しい低下を招き、製造コストを高騰させる。
【0008】
特許文献2が開示する電極シート4は、球状導電体6を、フラックスによってめっき層7に固定しているだけなので、その使用時に外部からの応力や熱によって、電極シート4から脱落するのを避けることができない。したがって、電極シート4は、半導体装置の構成部品に必須となる、電気的な接続についての信頼性に乏しい。
【0009】
本発明の目的は、導電体すなわち電極が脱落することなく、電気的な接続についての信頼性の高い電極シートを提供することである。
【0010】
また、本発明の目的は、電極が脱落することなく、電気的な接続についての信頼性の高い電極シートを、工程数が少なく、各工程に要する時間が短く、かつ低コストで製造する方法を提供することである。
【0011】
また、本発明の目的は、電極が脱落することなく、電気的な接続性についての信頼性の高い電極シートを組み込むことによって、小型化の要求に充分対応でき、半導体素子とプリント配線板とが電気的に効率良く接続され、かつ半導体素子、プリント配線板および電極シートの接合(接着)強度が高く、優れた接合信頼性を有する半導体装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、厚み方向に貫通孔の形成される絶縁性素材からなる複数の絶縁性シートと、
前記貫通孔に臨む前記絶縁性シートの周縁部に接している状態で担持されるように形成される導電体とを含み、
前記絶縁性シートによって前記貫通孔の形成される位置に前記導電体が挟持され、かつ前記導電体が前記絶縁性シートに挟持されている状態で、前記導電体の一部が前記絶縁性シートの外方に突出していることを特徴とする電極シートである。
【0013】
本発明に従えば、厚み方向に貫通孔の形成される複数の絶縁性シートの前記貫通孔に、前記貫通孔に臨む前記絶縁性シートの周縁部に接している状態で担持されるように形成される導電体が挟持され、かつ前記導電体の一部が前記絶縁性シートの外方に突出しているので、導電体の脱落がなく、電気的な接続についての信頼性が高い電極シートが得られる。このような電極シートは、半導体素子に突起電極が設けられているか否かに関わらず、半導体素子同志または半導体素子とプリント配線板とを電気的に効率よく接続することができるので、半導体装置の小型化に貢献でき、特にSIPによる半導体装置の製造に好適に使用できる。
【0014】
また本発明は、前記絶縁性シートは、
前記導電体を挟持する前記貫通孔に臨む前記絶縁性シートの周縁部を除く全面または一部で、前記絶縁性シート同志が接着されていることを特徴とする。
【0015】
本発明に従えば、前記絶縁性シート同志は、前記導電体を挟持する前記貫通孔に臨む前記絶縁性シートの周縁部を除く全面または一部が、接着されているので、前記導電体がより完全に前記絶縁性シートによって保持され、電気的な接続についての信頼性の一層高い電極シートが得られる。
【0016】
また本発明は、前記導電体は、
導電性を有する金属からなることを特徴とする。
【0017】
本発明に従えば、前記導電体に導電性を有する金属を用いることによって、電気的接続を効率良く行うことができる電極シートが得られる。
【0018】
また本発明は、前記導電体は、
電気絶縁性を有する芯体と、前記芯体の表面に形成される導電性金属層とを含むことを特徴とする。
【0019】
本発明に従えば、前記導電体に、電気絶縁性を有する芯体と、前記芯体の表面に形成される導電性金属層とを含むものを使用することによって、電気的接続を効率良く行うことができる電極シートが得られる。
【0020】
また本発明は、前記導電体は、
真球状または楕円球状に形成されることを特徴とする。
【0021】
本発明に従えば、前記導電体に、真球状または楕円球状に形成されたものを使用することによって、前記絶縁性シートの前記貫通孔への前記導電体の配置が一層容易になり、前記絶縁性シートによる前記導電体の保持が一層完全になり、かつ電気的接続を効率良く行うことのできる電極シートが得られる。
【0022】
本発明は、絶縁性素材からなる絶縁性シートに貫通孔を形成する工程と、
前記貫通孔に臨む前記絶縁性シートの周縁部に接する状態で担持されているように形成される導電体を前記貫通孔に配置する工程と、
もう一つの絶縁性シートを、その貫通孔が前記導電体の配置された位置に対応するように配設し、前記導電体を絶縁性シートによって挟持する工程とを含むことを特徴とする電極シートの製造方法である。
【0023】
本発明に従えば、絶縁性シートに貫通孔を形成し、前記貫通孔に、前記貫通孔に臨む前記絶縁性シートの周縁部に接する状態で担持されるように形成される前記導電体を配置し、もう一つの絶縁性シートを、その貫通孔が前記導電体の配置された位置に対応するように配設し、前記導電体を絶縁性シートで挟持することによって、電極シートを製造することができる。この製造方法によれば、貫通孔および突起電極の形成のために複雑な工程を必要とすることなく、工程数を少なくし、各工程に要する時間を短縮化し、かつ低コストで、電極シートを製造することができる。
【0024】
また本発明は、前記導電体を挟持した前記貫通孔に臨む前記絶縁性シートの周縁部を除く全面または一部で、
絶縁性シート同志を接着する工程をさらに含むことを特徴とする。
【0025】
本発明に従えば、前記絶縁性シート同志を、前記導電体を挟持した前記貫通孔に臨む前記絶縁性シートの周縁部を除く全面または一部で接着することにより、前記導電体が一層完全に保持され、電気的な接続についての信頼性が一層向上した電極シートを製造することができる。
【0026】
本発明は、絶縁性素材からなる絶縁性シートに貫通孔を形成する工程と、
前記貫通孔に臨む前記絶縁性シートの周縁部に接している状態で担持されるように形成される導電体を前記貫通孔に配置する工程と、
前記絶縁性シートの前記導電体が配置された側の面における前記貫通孔に臨む前記絶縁性シートの周縁部を除く全面または一部に絶縁性接着剤または樹脂を塗布する工程と、
もう一つの絶縁性シートを、その貫通孔が前記導電体の配置された位置に対応するように配設し、前記導電体を絶縁性シートによって挟持する工程と、
前記絶縁性接着剤または樹脂を硬化させる工程とを含む電極シートの製造方法である。
【0027】
本発明に従えば、絶縁性シートに貫通孔を形成し、前記貫通孔に、前記貫通孔に臨む前記絶縁性シートの周縁部に接している状態で担持されるように形成される前記導電体を配置し、前記絶縁性シートの前記導電体が配置された側の面における前記貫通孔に臨む前記絶縁性シートの周縁部を除く全面または一部に絶縁性接着剤または樹脂を塗布し、もう一つの絶縁性シートを、その貫通孔が前記導電体の配置された位置に対応するように配設し、前記導電体を絶縁性シートによって挟持し、次いで前記絶縁性接着剤または樹脂を硬化させることによって、前記導電体が一層完全に保持され、電気的な接続についての信頼性の一層高い本発明の電極シートを製造することができる。
【0028】
本発明は、前記のいずれかの電極シートと、
半導体素子と、
プリント配線板とを含み、
前記電極シートを介して半導体素子とプリント配線板とが電気的に接続されていることを特徴とする半導体装置である。
【0029】
本発明に従えば、前記のいずれかの電極シートを介して、前記半導体素子とプリント配線板とが接続される。このことによって、半導体素子が突起電極を有しているか否かに関わらず、前記半導体素子と前記プリント配線板とを効率よく電気的に接続することができるので、電気的な接続についての信頼性の高い半導体装置を得ることができる。また、本発明の半導体装置は、前記半導体素子または前記プリント配線板と前記電極シートとの接合(接着)強度が高く、優れた接合信頼性を有しているという利点をも併せ持っている。
【0030】
また本発明は、前記電極シートを介してさらに半導体素子同志が電気的に接続されていることを特徴とする。
【0031】
本発明に従えば、複数の半導体素子が組み込まれた半導体装置であって、前記のいずれかの電極シートを介して、前記半導体素子同志が電気的に接続され、かつ前記半導体素子と前記プリント配線板とが電気的に接続される。このことによって、半導体装置は、小型化が実現され、電気的な接続についての信頼性および接合信頼性の向上が達成される。
【0032】
また本発明は、半導体素子はベアチップ半導体素子であることを特徴とする。本発明に従えば、半導体素子に、ベアチップ半導体素子の用いられた半導体装置が提供される。このような半導体装置は、各種電子機器、特に、携帯電話や携帯情報端末などの携帯情報機器などに好適に用いられる。
【0033】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の第1形態である電極シート10の構成を示す断面図である。電極シート10は、絶縁性素材からなる2枚の絶縁性シート11,12と導電体13とを含む。
【0034】
絶縁性シート11,12は厚み方向に貫通孔14,15が形成されている。貫通孔14,15は、絶縁性シート11,12を重ね合わせるとき、対向する貫通孔同志の軸線が一致するようにそれぞれ形成されている。絶縁性シート11,12は、貫通孔14,15に臨む絶縁性シート11,12の周縁部14a,15aに導電体13を挟持している。
【0035】
導電体13は、貫通孔14,15に臨む絶縁性シート11,12の周縁部14a,15aに接している状態で担持されるように成形され、その一部が絶縁性シート11,12の外方に突出している。
【0036】
絶縁性シート11,12は絶縁性素材から構成される。絶縁性素材には、公知のものを用いることができ、その中でも絶縁性樹脂が好ましく、たとえば、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ABS樹脂、ポリカーボネート樹脂などの熱可塑性樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリイミド系樹脂、シリコーン系樹脂などの熱硬化性樹脂が挙げられる。
【0037】
絶縁性シート11,12の厚みTは、特に制限されることはなく、導電体の種類や寸法、形状、電極シートと組み合わされる半導体素子やプリント配線板の種類、半導体装置の用途などの各種条件に応じて広い範囲から適宜選択され、通常20〜50μmの範囲から選択される。
【0038】
絶縁性シート11,12の厚み方向に形成される貫通孔14,15は、軸線方向の寸法が短い円柱状に形成されている。貫通孔14,15の孔径d1は、特に制限されることはなく、絶縁性シートを構成する絶縁性素材の種類、絶縁性シートの厚み、導電体の種類や寸法、形状、電極シートと組み合わされる半導体素子やプリント配線板の種類、半導体装置の用途などの各種条件に応じて広い範囲から適宜選択され、通常40〜100μmの範囲から選択される。
【0039】
絶縁性シート11,12における貫通孔14,15の周縁部14a,15aおよび内壁面部には、必要に応じて、めっき層を形成することもできる。
【0040】
導電体13は、真球状の形状を有し、たとえば、金、ニッケル、銅などの導電性金属からなる。導電体13は、その直径d2が上述の貫通孔の孔径d1よりも大きくなるように形成される(d2>d1)。このことによって、導電体13は、貫通孔14を通過して落下することなく、絶縁性シート11に担持される。
【0041】
図2は、導電体の他の形態を示す断面図である。導電体13aは、電気絶縁性芯体13bと、電気絶縁性芯体13bの表面に形成される導電性金属層13cとを含む構成であってもよい。電気絶縁性芯体13bには、たとえば、絶縁性樹脂などの絶縁性素材からなる成形体などが用いられる。導電性金属層13cを構成する導電性金属には、前述と同様に、金、ニッケル、銅などが用いられる。
【0042】
導電体13の直径d2は、絶縁性シート11,12の貫通孔14,15の孔径d1よりも大きく設定されればよく、貫通孔14,15の孔径d1に応じて適宜選択され、通常50〜200μmの範囲から選択される。
【0043】
前述のように、導電体13は、その孔径d2が貫通孔14,15の孔径d1よりも大きく、貫通孔14,15に臨む絶縁性シート11,12の周縁部14a,15aに接している状態で担持されるように形成されているので、周縁部14a,15aに安定に挟持される。
【0044】
図3は、図1に示す電極シート10の製造方法の一実施態様を説明する工程図である。
【0045】
図3(a)に示す工程では、まず、厚み方向に貫通孔14が形成されている絶縁性シート11を製造する。貫通孔14を有する絶縁性シート11は、たとえば以下のようにして製造される。比較的薄い銅板などの金属板をスピンナー上に置き、この金属板に溶融状態の絶縁性素材を滴下し、スピンナーを回転させて金属板上に厚さ20〜50μmとなるように塗布し、さらに貫通孔14に対応する部分に開口部を有する露光マスクを配置して露光および絶縁性素材の硬化を行い、次いでエッチングを行うことによって、任意の部分に厚み方向の貫通孔14が形成された絶縁性シート11が得られる。なお、露光マスクを介した露光によって絶縁性素材は、光の当たっていない部分で硬化が起こり、光の当たっている部分では硬化が起こらないので、露光および硬化後にエッチングを行うことによって、未硬化の部分が除去され、貫通孔14が形成される。
【0046】
図3(b)に示す工程では、絶縁性シート11の厚み方向に形成された貫通孔14に臨む絶縁性シート11の周縁部14aに、真球状の導電体13を配置する。導電体13の配置は、たとえば、ボールマウンタなどを利用することによって実現される。
【0047】
図3(c)に示す工程では、もう一つの絶縁性シート12を、その厚み方向に形成されている貫通孔15が、導電体13の配置された位置に対応するように配設し、矢符16方向に軽く押圧して導電体13を絶縁性シート11,12で挟持する。このようにして、図1に示す電極シート10を製造することができる。
【0048】
図4は、本発明の実施の第2形態である電極シート17の構成を示す断面図である。本実施の形態の電極シート17は、実施の第1形態の電極シート10に類似し、対応する部分については同一の参照符号を付して説明を省略する。電極シート17は、導電体14,15に臨む絶縁性シート11,12の周縁部14a,15aを除く一部において、絶縁性シート11,12同志が接着される接着部18が形成されていることを特徴とする。
【0049】
電極シート17は、電極シート10の絶縁性シート11,12の端部を接着することによって製造できる。接着は、圧着または加熱圧着することによって行われる。また、絶縁性シート11,12の端部付近において対向する面のいずれか一方または両方に絶縁性接着剤または絶縁性樹脂を塗布して密着させ、絶縁性接着剤または絶縁性樹脂を硬化させることによって、絶縁性フィルム11,12を接着することができる。絶縁性接着剤には、公知のものを使用することができ、たとえば、エポキシ樹脂系接着剤、ポリウレタン樹脂系接着剤などが挙げられる。絶縁性樹脂には、前述のものを使用できる。絶縁性接着剤および絶縁性樹脂は、それぞれ1種が単独で使用されまたは2種以上が併用される。硬化は、たとえば、絶縁性接着剤または絶縁性樹脂の硬化温度まで加熱することなどにより行われる。
【0050】
図5は、本発明の実施の第3形態である電極シート19の構成を示す断面図であり、図6は図5に示す電極シート19の平面図である。本実施の形態の電極シート19は、実施の第2形態の電極シート17に類似し、対応する部分については同一の参照番号を付して説明を省略する。電極シート19は、貫通孔14,15のたとえば3行×3列を一単位とし、この単位部分を取り囲むように配置されて絶縁性シート11,12同志の接着されている接着部18が形成されることを特徴とする。一単位を構成する貫通孔13,14の行列は3行×3列に限定されることなく、適宜選択することができる。
【0051】
図7は本発明の実施の第4形態である電極シート20の構成を示す断面図であり、図8は図7に示す電極シート20の平面図である。本実施の形態の電極シート20は、実施の第2形態の電極シート17に類似し、対応する部分については同一の参照番号を付して説明を省略する。電極シート20は、貫通孔14,15と貫通孔14,15との中間部で、絶縁性シート11,12同志が絶縁性接着剤または絶縁性樹脂の硬化層21によって接着されていることを特徴とする。
【0052】
図9は、図7および図8に示す電極シートの製造方法の一実施態様を示す工程図である。
【0053】
図9(a)に示す工程では、厚み方向に貫通孔14が形成されている絶縁性シート11を得る。この工程は、図3(a)で示した工程と同様に実施できる。
【0054】
図9(b)に示す工程では、貫通孔14に臨む絶縁性シート11の周縁部14aに、貫通孔14の孔径d1よりも大きな直径d2を持つ球状の導電体13を配置する。図9(b)の工程は、図3(b)で示した工程と同様に実施できる。
【0055】
図9(c)に示す工程では、絶縁シート11の導電体13が配置された側の面において、貫通孔14に臨む絶縁性シート11の周縁部14aを除く一部に絶縁性接着剤または絶縁性樹脂を塗布し、絶縁性接着剤または絶縁性樹脂の未硬化層21aを形成する。絶縁性接着剤および絶縁性樹脂には、前述のものを使用できる。
【0056】
図9(c)では、未硬化層21aは、絶縁性シート11と次工程で配設する絶縁性シート12との間隔と同程度の寸法を有するように形成されているが、絶縁性シート11,12の間隔よりも小さい寸法に形成してもよい。
【0057】
また、図9(c)では、未硬化層21aは、各貫通孔の間に等間隔に形成されているけれども、これに限定されるものではなく、たとえば、貫通孔の3行×3列を1単位とし、その1単位を取り囲むようにその周囲に形成するなどのように、種々の形成パターンから適宜選択されることができる。形成パターンに応じて、塗布量を適宜変更してもよい。さらに、1つの形成パターンにおいても、部位毎に塗布量を変更してもよい。
【0058】
図9(d)に示す工程では、もう一つの絶縁性シート12を、その厚み方向に形成される貫通孔15に臨む絶縁性シート12の周縁部15aが、導電体13の配置された位置に対応するように配設し、矢符22方向に軽く押圧して導電体13を絶縁性シート11,12によって挟持する。このとき、貫通孔15に臨む絶縁性シート12の周縁部15a以外の一部が、未硬化層21aと接するように配設する。
【0059】
引き続き、このものを、絶縁性接着剤または絶縁性樹脂が硬化する温度まで加熱することによって、絶縁性接着剤または絶縁性樹脂の硬化層21が形成され、図7および8に示す電極シート20を得ることができる。
【0060】
図10は、本発明の実施の第5形態である電極シート23の構成を示す断面図である。本実施の形態の電極シート23は、実施の第2形態の電極シート17に類似し、対応する部分については同一の参照番号を付して説明を省略する。電極シート23は、貫通孔14,15に臨む絶縁性シート11,12の周縁部14a,15aを除く全面が、絶縁性接着剤または絶縁性樹脂の硬化層21によって接着されていることを特徴とする。
【0061】
図11は、本発明の実施の第6形態である電極シート24の構成を示す断面図である。本実施の形態の電極シート24は、実施の第2形態の電極シート17に類似し、対応する部分については同一の参照番号を付して説明を省略する。電極シート24は、貫通孔14,15のたとえば3行×3列を一単位とし、この単位部分を取り囲むように配置されて絶縁性シート11,12同志の接着された接着部18が形成されることを特徴とする。一単位を構成する貫通孔13,14の行列は3行×3列に限定されることなく、適宜選択される。さらに、電極シート24は、貫通孔14,15に臨む絶縁性シート11,12の周縁部14a,15aおよび前記接着部18以外の全ての部分で、絶縁性シート11,12が絶縁性接着剤または絶縁性樹脂の硬化層21によって接着されていることを特徴とする。
【0062】
図12は、本発明の実施の他の形態である半導体装置25の構成を示す断面図である。半導体装置25は、電極シート19と半導体素子26とプリント配線板27とを含んでいる。半導体素子26は、一方の面に電極シート19と電気的に接続するための電極26aを有している。この電極26aは、電極シート19における導電体13の、絶縁性シート11,12表面から外方に突出している部分(電極シートの電極)に対応するように設けられている。半導体素子26には、たとえば、ベアチップ半導体素子26が用いられる。半導体素子26はベアチップ半導体素子に限らず、CSP、BGAなどの半導体パッケージでもよい。プリント配線板27も、一方の面に電極シート19と電気的に接続するための電極27aを有している。この電極27aは、電極シート19における導電体13の、絶縁性シート11,12表面から外方に突出している部分(電極シートの電極)に対応するように設けられている。プリント配線板27には、たとえば、ガラエポ基板、FR−4基板、ポリイミド基板などが用いられる。
【0063】
半導体装置25は、電極シート19を介して、半導体素子26とプリント配線板27とが電気的に接続されていることを特徴としている。電極シート19における導電体13の、絶縁シート11,12表面から外方に突出している部分が電極になり、半導体素子26の電極26aおよびプリント配線板27の電極27aとそれぞれ電気的に接続している。
【0064】
半導体装置25は、たとえば、相互に電極の位置合わせを行った電極シート19と半導体素子26とプリント配線板27とを、フリップチップボンダーで加圧・加熱し、フリップチップ接合を行うことにより、製造できる。
【0065】
このとき、たとえば、半導体素子26の電極26aがアルミニウム電極である場合は、プリント配線板27の電極27aにニッケルめっきを施し、その上から金めっきを施したものとし、また、たとえば銅などからなる球状導電体(電極)13にニッケルめっきを施し、その上から金めっきを施したものとし、フリップチップボンダーで加圧・加熱してフリップチップ接合を行うことによって、半導体素子26と電極シート19とプリント配線板27とを電気的に接続するとともに、半導体素子26と電極シート19とプリント配線板27とを接合(接着)できる。加熱加圧は、通常250〜450℃程度の温度下および荷重200〜300N程度の加圧下に行われ、2〜10秒程度で終了する。
【0066】
図13は、本発明の実施のもう1つの他の形態である半導体装置28の構成を示す断面図である。本実施の形態の半導体装置28は、実施の他の形態の半導体装置25に類似し、対応する部分については同一の参照符号を付して説明を省略する。半導体装置28は、半導体素子26とプリント配線板27との間に介在し、半導体素子26とプリント配線板27とを電気的に接続する電極シートが、実施の第6形態の電極シート24であることを特徴とする。
【0067】
図14は、本発明の実施のさらにもう1つの他の形態である半導体装置29の構成を示す断面図である。本実施の形態の半導体装置29は、実施の他の形態の半導体装置25に類似し、対応する部分については同一の参照符号を付して説明を省略する。半導体装置29は、電極シート19を介して、半導体素子26と半導体素子30とが電気的に接続され、かつ半導体素子30とプリント配線板27とが電気的に接続されていることを特徴とする。半導体素子30は、その両面に、電極シート19における導電体13の、絶縁性シート11,12表面から外方に突出している部分(電極シートの電極)に対応するように、電極30aを有している。
【0068】
以上に述べたように、電極シートに係る本実施の形態では、絶縁性シートに形成される貫通孔は、その平面形状が円形状であるけれども、これに限定されることなく、たとえば、三角形状、正方形状、長方形状、多角形状、楕円状などであってもよい。
【0069】
また、導電体は真球状であるけれども、これに限定されることなく、たとえば、楕円球状、立方体状、2つの錐体を底面で接合した形状などであってもよい。ただし、導電体そのものまたは電極シートの生産性、電極シートの機械的強度などを考慮すると、真球状または楕円球状が好ましく、真球状が特に好ましい。
【0070】
また、半導体装置に係る本実施の形態では、半導体装置の半導体素子に、ベアチップ半導体素子が用いられるけれども、これに限定されることなく、他の種類の半導体素子が用いられてもよい。
【0071】
【発明の効果】
本発明によれば、厚み方向に貫通孔の形成される複数の絶縁性シートにおいて、前記貫通孔に、前記貫通孔に臨む前記絶縁性シートの周縁部に接している状態で担持されるように形成されている導電体を挟持し、かつ前記導電体の一部が前記絶縁性シートの外方に突出しているので、導電体の脱落がなく、電気的な接続についての信頼性が高い電極シートが得られる。このような電極シートは、半導体素子に突起電極が設けられているか否かに関わらず、半導体素子同志または半導体素子とプリント配線板とを電気的に効率よく接続することができるので、半導体装置の小型化に貢献でき、特にSIPによる半導体装置の製造に好適に使用できる。
【0072】
本発明によれば、絶縁性シート同志は、導電体を挟持する貫通孔に臨む前記絶縁性シートの周縁部を除く全面または一部が、接着されているので、前記導電体がより完全に前記絶縁性シートによって保持され、電気的な接続についての信頼性の一層高い電極シートが得られる。
【0073】
本発明によれば、導電体に、導電性を有する金属を用いることによって、電気的接続を効率良く行うことができる電極シートが得られる。
【0074】
本発明によれば、導電体に、電気絶縁性を有する芯体と、前記芯体の表面に形成される導電性金属層とを含むものを使用することによって、電気的接続を効率良く行うことができる電極シートが得られる。
【0075】
本発明によれば、導電体に、真球状または楕円球状に形成されたものを使用することによって、絶縁性シートの貫通孔への前記導電体の配置が一層容易になり、前記絶縁性シートによる前記導電体の保持が一層完全になり、かつ電気的接続を効率良く行うことのできる電極シートが得られる。
【0076】
本発明によれば、絶縁性シートに貫通孔を形成し、前記貫通孔に、前記貫通孔に臨む前記絶縁性シートの周縁部に接している状態で担持されるように形成される導電体を配置し、もう一つの絶縁性シートを、その貫通孔が前記導電体の配置された位置に対応するように配設し、前記導電体を絶縁性シートによって挟持することによって、電極シートを製造することができる。この製造方法によれば、貫通孔および突起電極の形成のために複雑な工程を必要とすることなく、工程数が少なく、各工程に要する時間が短く、かつ低コストで、電極シートを製造することができる。
【0077】
本発明によれば、絶縁性シート同志を、導電体を挟持する貫通孔に臨む前記絶縁性シートの周縁部を除く全面または一部で、接着することによって、前記導電体が一層完全に保持され、電気的な接続についての信頼性が一層向上した電極シートを製造することができる。
【0078】
本発明によれば、絶縁性シートに貫通孔を形成し、前記貫通孔に臨む前記絶縁性シートの周縁部に、前記周縁部に接している状態で担持されるように形成される導電体を配置し、前記絶縁性シートの前記導電体が配置された側の面における前記周縁部を除く全面または一部に絶縁性接着剤または樹脂を塗布し、もう一つの絶縁性シートを、その貫通孔が前記導電体の配置された位置に対応するように配設し、前記導電体を絶縁性シートによって挟持し、次いで前記絶縁性接着剤または樹脂を硬化させることによって、前記導電体が一層完全に保持され、電気的な接続についての信頼性の一層高い本発明の電極シートを製造することができる。
【0079】
本発明によれば、前記のいずれかの電極シートを介して、半導体素子とプリント配線板とが接続される。このことによって、半導体素子が突起電極を有しているか否かに関わらず、半導体素子とプリント配線板とを効率よく電気的に接続することができるので、電気的な接続についての信頼性の高い半導体装置を得ることができる。また、本発明の半導体装置は、前記半導体素子または前記プリント配線板と前記電極シートとの接合(接着)強度が高く、優れた接合信頼性を有しているという利点をも併せ持っている。
【0080】
本発明によれば、複数の半導体素子が組み込まれた半導体装置であって、前記のいずれかの電極シートを介して、半導体素子同志が電気的に接続され、かつ半導体素子とプリント配線板とが電気的に接続される。このことによって、半導体装置は、小型化が実現され、電気的な接続についての信頼性および接合信頼性の向上が達成される。
【0081】
本発明によれば、半導体素子に、ベアチップ半導体素子が用いられている半導体装置が提供される。このような半導体装置は、各種電子機器、特に、携帯電話や携帯情報端末などの携帯情報機器などに好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1形態である電極シートの構成を示す断面図である。
【図2】導電体の他の形態を示す断面図である。
【図3】図1に示す電極シートの製造方法の一実施態様を説明する工程図である。
【図4】本発明の実施の第2形態である電極シートの構成を示す断面図である。
【図5】本発明の実施の第3形態である電極シートの構成を示す断面図である。
【図6】図5に示す電極シートの平面図である。
【図7】本発明の実施の第4形態である電極シートの構成を示す断面図である。
【図8】図7に示す電極シートの平面図である。
【図9】図7および図8に示す電極シートの製造方法の一実施態様を説明する工程図である。
【図10】本発明の実施の第5形態である電極シートの構成を示す断面図である。
【図11】本発明の実施の第6形態である電極シートの構成を示す断面図である。
【図12】本発明の実施の他の形態である半導体装置の構成を示す断面図である。
【図13】本発明の実施の他の形態である半導体装置の構成を示す断面図である。
【図14】本発明の実施のもう1つの他の形態である半導体装置の構成を示す断面図である。
【図15】特許文献1に記載の従来の電極シートの構成を示す断面図である。
【図16】特許文献2に記載の従来の電極シートの構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1,4,10,17,19,20,23,24 電極シート
2,5,11,12 絶縁性シート
2a,5a,14,15 貫通孔
14a,15a 周縁部
3,6,13 導電体
7 めっき層
16,22 矢符
18 接着部
21 硬化層
21a 未硬化層
25,28,29 半導体装置
26,30 半導体素子
26a,27a,30a 電極
27 プリント配線板
Claims (11)
- 厚み方向に貫通孔の形成される絶縁性素材からなる複数の絶縁性シートと、
前記貫通孔に臨む前記絶縁性シートの周縁部に接している状態で担持されるように形成される導電体とを含み、
前記絶縁性シートによって前記貫通孔の形成される位置に前記導電体が挟持され、かつ前記導電体が前記絶縁性シートに挟持されている状態で、前記導電体の一部が前記絶縁性シートの外方に突出していることを特徴とする電極シート。 - 前記絶縁性シートは、
前記導電体を挟持する前記貫通孔に臨む前記絶縁性シートの周縁部を除く全面または一部で、前記絶縁性シート同志が接着されていることを特徴とする請求項1記載の電極シート。 - 前記導電体は、
導電性を有する金属からなることを特徴とする請求項1または2記載の電極シート。 - 前記導電体は、
電気絶縁性を有する芯体と、
前記芯体の表面に形成される導電性金属層とを含むことを特徴とする請求項1または2記載の電極シート。 - 前記導電体は、
真球状または楕円球状に形成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電極シート。 - 絶縁性素材からなる絶縁性シートに貫通孔を形成する工程と、前記貫通孔に臨む前記絶縁性シートの周縁部に接する状態で担持されるように形成されている導電体を前記貫通孔に配置する工程と、
もう一つの絶縁性シートを、その貫通孔が前記導電体の配置された位置に対応するように配設し、前記導電体を絶縁性シートによって挟持する工程とを含むことを特徴とする電極シートの製造方法。 - 前記導電体を挟持する前記貫通孔に臨む前記絶縁性シートの周縁部を除く全面または一部で、前記絶縁性シート同志を接着する工程をさらに含むことを特徴とする請求項6記載の電極シートの製造方法。
- 絶縁性素材からなる絶縁性シートに貫通孔を形成する工程と、前記貫通孔に臨む前記絶縁性シートの周縁部に接する状態で担持されるように形成される導電体を前記貫通孔に配置する工程と、
前記絶縁性シートの前記導電体が配置された側の面における前記貫通孔に臨む前記絶縁性シートの周縁部を除く全面または一部に絶縁性接着剤または樹脂を塗布する工程と、
もう一つの絶縁性シートを、その貫通孔が前記導電体の配置された位置に対応するように配設し、前記導電体を絶縁性シートによって挟持する工程と、
前記絶縁性接着剤または樹脂を硬化させる工程とを含む電極シートの製造方法。 - 前記請求項1〜5のいずれかに記載の電極シートと、
半導体素子と、
プリント配線板とを含み、
前記電極シートを介して半導体素子とプリント配線板とが電気的に接続されていることを特徴とする半導体装置。 - 前記電極シートを介してさらに半導体素子同志が電気的に接続されていることを特徴とする請求項9記載の半導体装置。
- 半導体素子はベアチップ半導体素子であることを特徴とする請求項9または10記載の半導体装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002304527A JP2004139880A (ja) | 2002-10-18 | 2002-10-18 | 電極シートおよびその製造方法ならびに電極シートを備える半導体装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002304527A JP2004139880A (ja) | 2002-10-18 | 2002-10-18 | 電極シートおよびその製造方法ならびに電極シートを備える半導体装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004139880A true JP2004139880A (ja) | 2004-05-13 |
Family
ID=32451922
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002304527A Pending JP2004139880A (ja) | 2002-10-18 | 2002-10-18 | 電極シートおよびその製造方法ならびに電極シートを備える半導体装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004139880A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7661964B2 (en) | 2005-02-02 | 2010-02-16 | Sony Corporation | Connecting parts and multilayer wiring board |
-
2002
- 2002-10-18 JP JP2002304527A patent/JP2004139880A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7661964B2 (en) | 2005-02-02 | 2010-02-16 | Sony Corporation | Connecting parts and multilayer wiring board |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5605222B2 (ja) | 3次元実装半導体装置及びその製造方法 | |
JP3633559B2 (ja) | 半導体装置及びその製造方法、回路基板並びに電子機器 | |
US7749806B2 (en) | Fabricating process of a chip package structure | |
US6846699B2 (en) | Semiconductor device and method of manufacture thereof, circuit board, and electronic instrument | |
WO2001018864A1 (fr) | Dispositif a semi-conducteurs, son procede de fabrication, carte de circuit et dispositif electronique | |
KR20000035683A (ko) | 범프를 갖는 금속 호일, 금속 호일을 갖는 회로 기판 및회로 기판을 갖는 반도체 장치 | |
JPWO2007043639A1 (ja) | プリント配線基板及びプリント配線基板の製造方法 | |
JP2001298115A (ja) | 半導体装置及びその製造方法、回路基板並びに電子機器 | |
JP3565090B2 (ja) | 半導体装置の製造方法 | |
JPH1032224A (ja) | 半導体装置及びその製造方法 | |
JP2000277649A (ja) | 半導体装置及びその製造方法 | |
JP2001250876A (ja) | 半導体装置及びその製造方法 | |
JPS63150930A (ja) | 半導体装置 | |
JP3851585B2 (ja) | プリント配線板へのベアチップ半導体素子の接続方法 | |
JP2004139880A (ja) | 電極シートおよびその製造方法ならびに電極シートを備える半導体装置 | |
JP3914094B2 (ja) | 半導体装置 | |
JP2000307055A (ja) | 半導体装置及びその製造方法、回路基板並びに電子機器 | |
JPH0951018A (ja) | 半導体装置およびその製造方法 | |
JPH11163054A (ja) | 半導体装置の構造及びその製造方法 | |
JP2000252320A (ja) | 半導体装置およびその製造方法 | |
JP3337922B2 (ja) | 半導体装置及びその製造方法 | |
JP2004288815A (ja) | 半導体装置及びその製造方法 | |
JP2004288814A (ja) | 半導体装置及びその製造方法、回路基板並びに電子機器 | |
TWI393197B (zh) | 晶片封裝 | |
JP2001127245A (ja) | 半導体装置及びその製造方法、回路基板並びに電子機器 |