JP2004133364A - ライナーレスラベル - Google Patents
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Abstract
【課題】生産ロットに変動がある場合や少ロットの場合であっても、ラベルを変色させることなく、鮮明且つ簡単に、印字することで、資材を有効に活用することが出来るライナーレスラベルを提供するものである。
【解決手段】ライナーレスラベル1が、ラベル基材1aの一面1b側に印刷インク層2と感熱発色剤層5を有し、且つ他面1c側に粘着剤層3を有してなり、しかも、該印刷インク層2と感熱発色剤層5がラベル基材1aの一面1b側に夫々独立して並設され、且つ該感熱発色剤層5と印刷インク層2の夫々が無色又は有色の透明剥離性塗膜4により被われてなり、しかも前記感熱発色剤層5が透明剥離性塗膜4越しに印刷インク層2の印刷情報を透視確認可能なように該印刷インク層2の印刷情報領域2a内に位置するラベル基材1aの非印刷面部位1dに固着した。
【選択図】 図1
【解決手段】ライナーレスラベル1が、ラベル基材1aの一面1b側に印刷インク層2と感熱発色剤層5を有し、且つ他面1c側に粘着剤層3を有してなり、しかも、該印刷インク層2と感熱発色剤層5がラベル基材1aの一面1b側に夫々独立して並設され、且つ該感熱発色剤層5と印刷インク層2の夫々が無色又は有色の透明剥離性塗膜4により被われてなり、しかも前記感熱発色剤層5が透明剥離性塗膜4越しに印刷インク層2の印刷情報を透視確認可能なように該印刷インク層2の印刷情報領域2a内に位置するラベル基材1aの非印刷面部位1dに固着した。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ラベル使用時において、塵となるライナー(剥離紙)を発生させないライナーレスラベルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種ライナーを用いないラベルとしては、例えば、特開平9−174893号公報記載の印字装置に適用されるライナーレスラベルがある。
【0003】
かかるライナーレスラベルは、図6に示すように、ラベル基材11の一面11a側に、順次感熱発色剤層12、透明剥離性塗膜13を面重合させると共に、他面11b側に粘着剤層14を面重合させたものである。
【0004】
上記構成にしてなるライナーレスラベル15によれば、感熱発色剤層12に所定の印刷情報や品質保持期限等をサーマルヘッド印字装置等を介して印字し、表示させるものであるが、如何せん、感熱発色剤の彩度、発色度合にはおのずと限界があるばかりか、屋内外を問わず、ラベルを貼り付けた商品等が置かれる場所によっては光等の照射強度や照射時間の影響を受けてラベル全体が変色する場合もある。
【0005】
よって、印刷情報や品質保持期限等をより鮮明に且つ彩度、発色度合が優れ、しかも光等の照射強度や照射時間の影響を受けないライナーレスラベルが求められることとなり、例えば、図7に示すようなライナーレスラベルが存在する。
【0006】
かかるライナーレスラベルは、ラベル基材11が、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエステル、アート紙、ミラーコート紙、その他合成紙等を用いて薄帯状に形成された基材シート1Aから形成されると共に、該基材シート1Aの一面11a側に、所定パターンの印刷情報の内容を凸版印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷等を介して連続的に印刷してなる印刷インク層16と、該印刷インク層16面に重合すべく、例えばシリコン系等の透明剥離性塗膜13が設けられ、且つ他面11b側には、アクリル系やゴム系の接着剤を溶液又は分散液のコーティング、又は溶融コーティングを施した粘着剤層14を具備する構成にしてなるものである。
【0007】
尚、上記ライナーレスラベル17は、通常、基材シート1Aの印刷インク層16に所定パターンの印刷情報が連続的に印刷されることで単体のライナーレスラベルとして使用可能なものとなる。
【0008】
次に、所定パターンの印刷情報が連続的に印刷された印刷インク層16面に透明の剥離性塗膜13を施し、その後該剥離性塗膜13面に前記基材シート1Aの粘着剤層11面を重ねるようにロール状に巻き取ることで単位ロット体Bを形成するものである。
【0009】
よって、上記構成からなるライナーレスラベル17によれば、印刷インク層16の表面がシリコン系等の剥離性塗膜13で被われ、且つ該剥離性塗膜13面に粘着剤層14面が重なってロール状に巻き取られて商品として市場に流通することになる。
【0010】
尚、ロール状に巻き取られたライナーレスラベル17によれば、使用時には、容易且つ簡単に、しかも粘着剤層14の粘着力を低下させることなく随時所定長の基材シート1Aをロール状の単位ロット体Bからスムーズに巻き戻し状態で繰り出させることが可能となる。
【0011】
よって、例えば、基材シート1Aの印刷インク層16に印刷された各ラベル毎の印刷情報内容の印刷情報領域16aのパターンに合わせてミシン目やハーフカット等の切断用切り目18を直接基材シート1Aに施したり、又単位ロット体Bから巻き戻し状態で繰り出された基材シート1A(図示せず)を印刷情報内容のパターンに合わせて熱線や切断刃を備えた各種切断装置等の切断手段(図示せず)を用いることで、基材シート1Aから単位ラベルとしてのライナーレスラベル17を順次取り出すことが出来るものである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の如く得られるライナーレスラベルにおいては、下記に示すような問題点が生じていた。
【0013】
即ち、上記の如くライナーを用いない基材シートから順次切断されて取り出されるライナーレスラベルは、多種多様な箇所に使用されるものであり、使用される対象によっては、印刷情報内容の他に品質保持期限又は賞味期限等の数字を表示しなければならない場合がある。
【0014】
しかしながら、上記の如くライナーを用いない基材シートから順次切断されて取り出されるライナーレスラベルは、基材シートの一面側に印刷情報内容を表示するための印刷インク層が施された後、シリコン系等の透明剥離性塗膜が印刷インク層面を被う如く施される構成にしてなることから、印刷情報内容の印刷時に品質保持期限又は賞味期限等の数字をも同時に印刷しておかなければならない。
【0015】
よって、予め長期的な計画に基づいて品質保持期限又は賞味期限等を印刷情報内容の印刷時に同時且つ大量に印刷する場合には特に支障はないが、如何せん、例えば、少ロット毎に品質保持期限又は賞味期限等の数字のみを適宜変更することは印刷情報内容の印刷後には出来ないという問題が生じることとなる。
【0016】
又、上記問題は、感熱発色剤層を有したライナーレスラベルにも言えることであり、一旦感熱発色剤層に所定の印刷情報や品質保持期限等をサーマルヘッド印字装置等を介して印字した場合には、もはや品質保持期限又は賞味期限等の数字のみを適宜変更することは出来なかった。
【0017】
尚、近年、感熱発色機能を備えた印刷インク層なるものを有したライナーレスラベルも存在するが、如何せん、印刷情報を印刷した後に、品質保持期限や賞味期限等をサーマルヘッド印字装置等を介して別工程で印字しても、彩度、発色度合が共に鮮明なものにはならず、場合によっては、印刷インク層の色合いまでも変わるという問題がある。
【0018】
更に、ライナーレスラベルにおいて、例えば、特開平9−54550号公報所載の技術のように、基材シートの一面側の全面に感熱発色剤層を設け、その感熱発色剤層面の所定の箇所に品質保持期限をサーマルヘッド印字装置等を介して後工程で入れることが出来るような開口部位を有した印刷インク層を感熱発色剤層全面を被う構成にしたものも存在するが、この場合であっても、感熱発色剤層が品質保持期限等を表示させるべく熱を介して発色した場合に、印刷インク層のベース色が薄いと印刷インク層全体が下方に面重合してなる感熱発色剤層の影響を受けて変色するという問題がある。
【0019】
よって、何れにせよライナーレスラベルの使用者は、鮮明な品質保持期限又は賞味期限等の表示を必要とする場合、自社、他社を問わず、予め計画された単位ロット体毎に、ライナーレスラベル製造先に対して 印刷情報と共に品質保持期限又は賞味期限等を同時に施した単位ロット体を依頼するしかなく、よって、取り扱う商品の生産量や販売量等のロットに変動がある場合や少ロットの場合、その商品のロットに適さない品質保持期限又は賞味期限等を施したライナーレスラベルは廃棄処分されることとなり、限りある資材を有効に活用するという観点からも何らかの解決策が望まれていた。
【0020】
即ち、本発明は、上記課題を解決すべくなされたものであり、例え、ライナーレスラベルを使用する商品の生産量や販売量等のロットに変動がある場合や少ロットの場合であっても、予め印刷インク層を介して鮮明に印刷情報が印刷されたライナーレスラベルを変色させることなく、極めて鮮明且つ簡単に、しかも必要な数量を必要な時に品質保持期限又は賞味期限等をサーマルヘッド印字装置等を介しての別工程で印字することで、従来のように、不要となって廃棄処分されるようなライナーレスラベルを一切製造することなく、資材を有効に活用することが出来る極めて優れたライナーレスラベルを提供することを課題とするものである。
【0021】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、上記課題を解決すべくなされたものであり、請求項1にかかる発明は、ライナーレスラベル1が、ラベル基材1aの一面1b側に印刷インク層2と感熱発色剤層5を有し、且つ他面1c側に粘着剤層3を有してなり、しかも、該印刷インク層2と感熱発色剤層5がラベル基材1aの一面1b側に夫々独立して並設され、且つ該感熱発色剤層5と印刷インク層2の夫々が無色又は有色の透明剥離性塗膜4により被われてなり、しかも前記感熱発色剤層5が透明剥離性塗膜4越しに印刷インク層2の印刷情報を透視確認可能なように該印刷インク層2の印刷情報領域2a内に位置するラベル基材1aの非印刷面部位1dに固着してなるものである。
【0022】
よって、係る構成からなるライナーレスラベル1によれば、印刷インク層2を介して所定の印刷情報内容をラベル基材1aの一面1b側に鮮明に、しかも彩度及び発色度合の全てを良好に印刷した後であっても、印刷インク層2を被ってなる透明剥離性塗膜4の上から所定の品質保持期限又は賞味期限等をサーマルヘッド印字装置6を介して印刷インク層2と面重合することなく独立してラベル基材1aの一面1bに設けられた感熱発色剤層5に簡単且つ鮮明に発色印字させることが出来るだけでなく、透明剥離性塗膜4越しに印刷情報内容と品質保持期限又は賞味期限等の双方を確実に透視確認することが出来る。
【0023】
従って、例え、ライナーレスラベル1を使用する商品の生産量や販売量等のロットに変動がある場合や少ロットの場合であっても、感熱発色剤層5が印刷インク層2と夫々独立してラベル基材1aの一面1b側に並設されてなることから、印刷インク層2を介して鮮明に印刷情報が印刷されたライナーレスラベル1を変色させることなく、極めて鮮明且つ簡単に、しかも必要な数量を必要な時に品質保持期限又は賞味期限等をサーマルヘッド印字装置6を介しての別工程で印字することが可能となり、従来のように、不要となって廃棄処分されるようなライナーレスラベルを一切製造することなく、資材を有効に活用することが出来るという利点がある。
【0024】
更に、請求項2にかかる発明は、ライナーレスラベル1が、ラベル基材1aの一面1b側に印刷インク層2と感熱発色剤層5を有し、且つ他面1c側に粘着剤層3を有したライナーレスラベルであって、該印刷インク層2と感熱発色剤層5がラベル基材1aの一面1b側に夫々独立して並設され、且つ該感熱発色剤層5と印刷インク層2の夫々が無色又は有色の透明剥離性塗膜4により被われてなり、しかも前記感熱発色剤層5が透明剥離性塗膜4越しに印刷インク層2の印刷情報を透視確認可能なように該印刷インク層2の印刷情報領域2a内から逃避したラベル基材1aの非印刷面部位1dに固着してなるものである。
【0025】
よって、係る構成からなるライナーレスラベル1によれば、上記請求項1の構成からなるライナーレスラベル1との相違点は、単に感熱発色剤層5が印刷インク層2の印刷情報領域2a内から逃避したラベル基材1aの非印刷面部位1dに固着しただけの違いである。
【0026】
従って、請求項2にかかるライナーレスラベル1によれば、印刷インク層2を介して所定の印刷情報内容をラベル基材1aの一面1b側に鮮明に、しかも彩度及び発色度合の全てを良好に印刷した後であっても、印刷インク層2を被ってなる透明剥離性塗膜4の上から所定の品質保持期限又は賞味期限等をサーマルヘッド印字装置6を介して印刷インク層2と面重合することなく独立してラベル基材1aの一面1bに設けられた感熱発色剤層5に簡単且つ鮮明に発色印字させることが出来るだけでなく、透明剥離性塗膜4越しに印刷情報内容と品質保持期限又は賞味期限等の双方を確実に透視確認することが出来る。
【0027】
従って、例え、ライナーレスラベル1を使用する商品の生産量や販売量等のロットに変動がある場合や少ロットの場合であっても、感熱発色剤層5が印刷インク層2と夫々独立してラベル基材1aの一面1b側に並設されてなることから、印刷インク層2を介して鮮明に印刷情報が印刷されたライナーレスラベル1を変色させることなく、極めて鮮明且つ簡単に、しかも必要な数量を必要な時に品質保持期限又は賞味期限等をサーマルヘッド印字装置6を介しての別工程で印字することが可能となり、従来のように、不要となって廃棄処分されるようなライナーレスラベルを一切製造することなく、資材を有効に活用することが出来るという利点がある。
【0028】
更に、請求項3にかかるライナーレスラベル1は、ラベル基材1aの一面1b側に印刷インク層2と感熱発色剤層5を有し、且つ他面1c側に粘着剤層3を有すると共に、該一面1b側の印刷インク層2が無色又は有色の透明剥離性塗膜4により被われると共に該透明剥離性塗膜4と印刷インク層2との間には、前記感熱発色剤層5が透明剥離性塗膜4越しに印刷インク層2の印刷情報を透視確認可能なように該印刷インク層2の表面2bの一部位に重合固着してなるものである。
【0029】
よって、例え、サーマルヘッド印字装置6を介しての別工程で品質保持期限又は賞味期限等を、印刷インク層2を介して鮮明に印刷情報が印刷されたライナーレスラベル1に施した場合であっても、感熱発色剤層5が印刷インク層2の表面2bの一部位に重合固着してなることから、感熱発色剤層5が熱を介して発色する際の影響を印刷インク層2はその表面の一部位で僅かに受けるだけにとどまることとなり、しいては予め印刷インク層2を介して鮮明に印刷情報が印刷されたライナーレスラベル1を変色させることなく、極めて鮮明且つ簡単に、しかも必要な数量を必要な時に品質保持期限又は賞味期限等をサーマルヘッド印字装置6を介しての別工程で印字することが可能となり、この場合であっても、従来のように、不要となって廃棄処分されるようなライナーレスラベルを一切製造することなく、資材を有効に活用することが出来るという利点がある。
【0030】
更に、請求項4にかかるライナーレスラベル1によれば、上記感熱発色剤層5が透明剥離性塗膜4越しに印刷インク層2の印刷情報を透視確認可能なように該印刷インク層2の表面2bの一部位に重合固着してなる構成において、印刷インク層2の表面2bの一部位に重合固着してなる感熱発色剤層5が、印刷時に印刷インク層2に形成される凸状又は凹状の感熱発色剤層位置決め部位2c内に形成される場合には、ライナーレスラベル1の製造時に簡単且つ確実に印刷インク層2の表面2bの所定の一部位に品質保持期限又は賞味期限等を印字可能な感熱発色剤層5を位置ズレさせることなくより正確に位置決め固着することが出来るという利点がある。
【0031】
更に、請求項5にかかるライナーレスラベル1は、上記透明剥離性塗膜4により被われる感熱発色剤層5の表面5aと印刷インク層2の表面2bが略面一状に形成されてなることから、基材シート1Aの透明保護層4の面に粘着剤層3を重ねてロール状に巻き取った場合でも、感熱発色剤層5の表面5aと印刷インク層2の表面2bが略面一状に形成されていることから、夫々の重合面に凹凸状の歪みを発生させることなく左右端で均等に基材シート1Aを巻き取ることが出来る。
【0032】
よって、巻き取り歪みを生じさせることなく基材シート1Aが均一に巻き取られた単位ロット体Bを形成することが可能となり、よってライナーレスラベル1の使用時において、単位ロット体Bから基材シート1Aを直進性を有しつつスムーズ且つ確実に巻き戻し状態で繰り出させることが出来る。
【0033】
従って、単位ロット体Bから基材シート1Aを蛇行させたり片側方向に斜めで繰り出るのを抑制しつつ直進性を具備させてスムーズ且つ確実に巻き戻し状態で繰り出させることで、品質保持期限又は賞味期限等の印字工程や切断工程等を極めて容易且つ正確に行うことが出来るという利点がある。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明におけるライナーレスラベルの一実施形態を図面に従って説明する。
【0035】
〈第一実施形態〉
図1及び図4において、1はライナーレスラベルを示し、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエステル、アート紙、ミラーコート紙、その他合成紙等を用いて薄帯状に形成された基材シート1Aから形成されるラベル基材1aの一面1b側には、所定パターンの印刷情報の内容を凸版印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷等を介して印刷した平面視略矩形状の印刷インク層2が連続的に設けられている。
【0036】
尚、上記各印刷インク層2の印刷情報領域2a内には、基材シート1Aの長手方向に沿って長辺を形成する帯状の感熱発色剤層5がラベル基材1aの一面1b側に印刷インク層2と夫々独立した状態で並設され、しかも該感熱発色剤層5は印刷インク層2の印刷情報領域2a内に位置するラベル基材1aの非印刷面部位1dに固着された構成にしてなるものである。
【0037】
3はアクリル系やゴム系の接着剤を溶液又は分散液のコーティング、又は溶融コーティングを施した粘着剤層を示し、前記ラベル基材1aの他面1c側の全面に設けられている。
【0038】
4は無色又は有色の透明剥離性塗膜4を示し、シリコン系剥離剤が主に用いられると共に、前記ラベル基材1aの一面1b側に夫々独立して並設された感熱発色剤層5と印刷インク層2の夫々を該透明剥離性塗膜4越し容易且つ確実に確認することが出来るものである。
【0039】
尚、通常、前記ラベル基材(1a)は、所定幅を有した帯状の基材シート1Aの長手方向に沿って順次所定間隔で連続印刷される印刷インク層2の印刷情報領域2a内で単位ラベルを形成すると共に、後述する切断手段を介して個々の単位ラベルとして使用可能な構成にしてなるものである。
【0040】
更に詳しくは、印刷情報領域2aを介して所定の印刷情報が所定間隔で連続印刷された帯状の基材シート1Aの透明剥離性塗膜4の面に該基材シート1Aの粘着剤層3を重ねるようにして該基材シート1Aが、例えば、図7(ロ)のようにロール状に巻き取られて、単位ロット体Bを形成する前、又は単位ロット体Bから基材シート1Aが巻き戻し状態で繰り出され、且つ切断手段を介して個々の単位ラベルとして使用可能に切断される前の何れかに、図5に示すように、サーマルヘッド印字装置7を介して感熱発色剤層5に商品の品質保持期限又は賞味期限等の所定の情報が印字される構成にしてなるものである。
【0041】
本発明にかかるライナーレスラベルは、上記構成からなるために、印刷インク層2を介して所定の印刷情報内容をラベル基材1aの一面1b側に鮮明に、しかも彩度及び発色度合の全てを良好に印刷した後であっても、印刷インク層2を被ってなる透明剥離性塗膜4の上から所定の品質保持期限又は賞味期限等をサーマルヘッド印字装置6を介して印刷インク層2と面重合することなく独立してラベル基材1aの一面1bに設けられた感熱発色剤層5に簡単且つ鮮明に発色印字させることが出来るだけでなく、透明剥離性塗膜4越しに印刷情報内容と品質保持期限又は賞味期限等の双方を確実に透視確認することが出来る。
【0042】
従って、例え、ライナーレスラベル1を使用する商品の生産量や販売量等のロットに変動がある場合や少ロットの場合であっても、感熱発色剤層5が印刷インク層2と夫々独立してラベル基材1aの一面1b側に並設されてなることから、印刷インク層2を介して鮮明に印刷情報が印刷されたライナーレスラベル1を変色させることなく、極めて鮮明且つ簡単に、しかも必要な数量を必要な時に品質保持期限又は賞味期限等をサーマルヘッド印字装置6を介しての別工程で印字することが可能となり、従来のように、不要となって廃棄処分されるようなライナーレスラベルを一切製造することなく、資材を有効に活用することが出来るという利点がある。
【0043】
〈第二実施形態〉
更に、発明にかかるライナーレスラベルは、必ずしも上記構成に限定されるものではなく、例えば、図2に示すように、ライナーレスラベル1が、ラベル基材1aの一面1b側に印刷インク層2と感熱発色剤層5を有し、且つ他面1c側に粘着剤層3を有すると共に、該印刷インク層2と感熱発色剤層5がラベル基材1aの一面1b側に夫々独立して並設され、且つ該感熱発色剤層5と印刷インク層2の夫々が無色又は有色の透明剥離性塗膜4により被われ、しかも前記感熱発色剤層5が透明剥離性塗膜4越しに印刷インク層2の印刷情報を透視確認可能なように該印刷インク層2の印刷情報領域2a内から逃避したラベル基材1aの非印刷面部位1dに固着した構成であってもよい。
【0044】
尚、上記構成からなるライナーレスラベル1と、上記第一実施形態の構成からなるライナーレスラベル1の相違点は、単に感熱発色剤層5が印刷インク層2の印刷情報領域2a内から逃避したラベル基材1aの非印刷面部位1dに固着しただけの違いである。
【0045】
よって、上記第二実施形態の構成にしてなるライナーレスラベル1であっても、印刷インク層2を介して所定の印刷情報内容をラベル基材1aの一面1b側に鮮明に、しかも彩度及び発色度合の全てを良好に印刷した後であっても、印刷インク層2を被ってなる透明剥離性塗膜4の上から所定の品質保持期限又は賞味期限等をサーマルヘッド印字装置6を介して印刷インク層2と面重合することなく独立してラベル基材1aの一面1bに設けられた感熱発色剤層5に簡単且つ鮮明に発色印字させることが出来るだけでなく、透明剥離性塗膜4越しに印刷情報内容と品質保持期限又は賞味期限等の双方を確実に透視確認することが出来る。
【0046】
従って、例え、ライナーレスラベル1を使用する商品の生産量や販売量等のロットに変動がある場合や少ロットの場合であっても、感熱発色剤層5が印刷インク層2と夫々独立してラベル基材1aの一面1b側に並設されてなることから、印刷インク層2を介して鮮明に印刷情報が印刷されたライナーレスラベル1を変色させることなく、極めて鮮明且つ簡単に、しかも必要な数量を必要な時に品質保持期限又は賞味期限等をサーマルヘッド印字装置6を介しての別工程で印字することが可能となり、従来のように、不要となって廃棄処分されるようなライナーレスラベルを一切製造することなく、資材を有効に活用することが出来るという利点がある。
【0047】
〈第三実施形態〉
更に、図3(イ)に示すように、本発明にかかるライナーレスラベル1が、ラベル基材1aの一面1b側に印刷インク層2と感熱発色剤層5を有し、且つ他面1c側に粘着剤層3を有すると共に、該一面1b側の印刷インク層2が無色又は有色の透明剥離性塗膜4により被われると共に該透明剥離性塗膜4と印刷インク層2との間には、前記感熱発色剤層5が透明剥離性塗膜4越しに印刷インク層2の印刷情報を透視確認可能なように該印刷インク層2の表面2bの一部位に重合固着した構成であってもよい。
【0048】
よって、上記構成にしてなるライナーレスラベル1によれば、サーマルヘッド印字装置6を介しての別工程で品質保持期限又は賞味期限等を、印刷インク層2を介して鮮明に印刷情報が印刷されたライナーレスラベル1に施した場合であっても、感熱発色剤層5が印刷インク層2の表面2bの一部位に重合固着してなることから、感熱発色剤層5が熱を介して発色する際の影響を印刷インク層2はその表面の一部位で僅かに受けるだけにとどまることとなり、しいては予め印刷インク層2を介して鮮明に印刷情報が印刷されたライナーレスラベル1を変色させることなく、極めて鮮明且つ簡単に、しかも必要な数量を必要な時に品質保持期限又は賞味期限等をサーマルヘッド印字装置6を介しての別工程で印字することが可能となり、この場合であっても、従来のように、不要となって廃棄処分されるようなライナーレスラベルを一切製造することなく、資材を有効に活用することが出来るという利点がある。
【0049】
〈第四実施形態〉
更に、図3(ロ),(ハ)のように、上記感熱発色剤層5が透明剥離性塗膜4越しに印刷インク層2の印刷情報を透視確認可能なように該印刷インク層2の表面2bの一部位に重合固着してなる構成において、例えば、印刷インク層2の表面2bの一部位に重合固着してなる感熱発色剤層5が、印刷時に印刷インク層2に形成される凸状又は凹状の感熱発色剤層位置決め部位2c内に形成される場合には、ライナーレスラベル1の製造時に簡単且つ確実に印刷インク層2の表面2bの所定の一部位に品質保持期限又は賞味期限等を印字可能な感熱発色剤層5を位置ズレさせることなくより正確に位置決め固着することが出来るという利点がある。
【0050】
更に、図1、2及び図3(ハ)に示すように、ライナーレスラベル1が、上記透明剥離性塗膜4により被われる感熱発色剤層5の表面5aと印刷インク層2の表面2bが略面一状となるべく形成された場合には、基材シート1Aの透明保護層4の面に粘着剤層3を重ねてロール状に巻き取った場合でも、感熱発色剤層5の表面5aと印刷インク層2の表面2bが略面一状に形成されていることから、夫々の重合面に凹凸状の歪みを発生させることなく左右端で均等に基材シート1Aを巻き取る(図示せず)ことが出来る。
【0051】
よって、巻き取り歪みを生じさせることなく基材シート1Aが均一に巻き取られた単位ロット体Bを形成することが可能となり、よってライナーレスラベル1の使用時において、単位ロット体Bから基材シート1Aを直進性を有しつつスムーズ且つ確実に巻き戻し状態で繰り出させる(図示せず)ことが出来る。
【0052】
従って、単位ロット体Bから基材シート1Aを蛇行させたり片側方向に斜めで繰り出るのを抑制しつつ直進性を具備させてスムーズ且つ確実に巻き戻し状態で繰り出させることで、品質保持期限又は賞味期限等の印字工程や切断工程等を極めて容易且つ正確に行うことが出来るという利点がある。
【0053】
尚、上記実施形態において、ライナーレスラベルの一部を構成するラベル基材1aは、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエステル、アート紙、ミラーコート紙、その他合成紙等を用いて薄帯状に形成された基材シート1Aから形成されてなるが、かかる基材シート1Aの具体的な材質のみならず、厚みや長さ等の寸法も決して限定されないのは言うまでもない。
【0054】
更に、上記実施形態において、ラベル基材1aの一面1b側には、所定パターンの印刷情報の内容を凸版印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷等を介して印刷した平面視略矩形状の印刷インク層2が連続的に設けられてなるが、印刷インク層2の具体的な印刷の種類等も決して限定されるものではない。
【0055】
又、ラベル基材1aの他面1c側には、アクリル系やゴム系の接着剤を溶液又は分散液のコーティング、又は溶融コーティングを施した粘着剤層3が前記ラベル基材1aの他面1c側の全面に設けられているが、粘着剤層3の具体的な粘着剤の種類や粘着度合等の強弱も限定されないのは言うまでもない。
【0056】
【発明の効果】
叙上の様に、本発明は、ライナーレスラベルのラベル基材の一面側に印刷インク層と感熱発色剤層が夫々独立して並設され、しかも感熱発色剤層が、透明剥離性塗膜越しに印刷インク層の印刷情報を透視確認可能なように該印刷インク層の印刷情報領域内に位置するラベル基材の非印刷面部位か又は印刷インク層の印刷情報領域内から逃避したラベル基材の非印刷面部位に固着してなることから、印刷インク層を介して所定の印刷情報内容をラベル基材の一面側に鮮明に、しかも彩度及び発色度合の全てを良好に印刷した後であっても、印刷インク層を被ってなる透明剥離性塗膜の上から所定の品質保持期限又は賞味期限等をサーマルヘッド印字装置を介して印刷インク層と面重合することなく独立してラベル基材の一面に設けられた感熱発色剤層に簡単且つ鮮明に発色印字させることが出来るだけでなく、透明剥離性塗膜越しに印刷情報内容と品質保持期限又は賞味期限等の双方を確実に透視確認することが出来る。
【0057】
従って、例え、ライナーレスラベルを使用する商品の生産量や販売量等のロットに変動がある場合や少ロットの場合であっても、感熱発色剤層が印刷インク層と夫々独立してラベル基材の一面側に並設されてなることから、印刷インク層を介して鮮明に印刷情報が印刷されたライナーレスラベルを変色させることなく、極めて鮮明且つ簡単に、しかも必要な数量を必要な時に品質保持期限又は賞味期限等をサーマルヘッド印字装置を介しての別工程で印字することが可能となり、従来のように、不要となって廃棄処分されるようなライナーレスラベルを一切製造することなく、資材を有効に活用して利益を得ることが出来るという効果がある。
【0058】
更に、従来はライナーレスラベル製造先へ印刷情報と共に品質保持期限又は賞味期限等の夫々を同時に施した単位ロット体を生産計画や販売計画等にもとづいて発注していたものが、今後印刷情報のみを施した単位ロット体を発注して準備しておくだけで、ライナーレスラベルを使用する商品の生産量や販売量等のロットに変動がある場合や少ロットの場合であっても、いつでも簡単且つ確実にしかも鮮明に必要な数量を必要な時に品質保持期限又は賞味期限等をサーマルヘッド印字装置を介しての別工程で単位ロット体に印字することが可能となり、しいては品質保持期限又は賞味期限等毎の単位ロット体の管理が不要となって在庫管理が簡素化できるという効果がある。
【0059】
更に、本発明は、透明剥離性塗膜と印刷インク層との間には、感熱発色剤層が透明剥離性塗膜越しに印刷インク層の印刷情報を透視確認可能なように該印刷インク層の表面の一部位に重合固着してなることから、サーマルヘッド印字装置を介しての別工程で品質保持期限又は賞味期限等を、印刷インク層を介して鮮明に印刷情報が印刷されたライナーレスラベルに施した場合であっても、感熱発色剤層が熱を介して発色する際の影響を印刷インク層はその表面の一部位で僅かに受けるだけにとどまることとなり、しいては予め印刷インク層を介して鮮明に印刷情報が印刷されたライナーレスラベルを変色させることなく、極めて鮮明且つ簡単に、しかも必要な数量を必要な時に品質保持期限又は賞味期限等をサーマルヘッド印字装置を介しての別工程で印字することが可能となり、この場合であっても、従来のように、不要となって廃棄処分されるようなライナーレスラベルを一切製造することなく、資材を有効に活用することが出来るという効果を奏するに至った。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるライナーレスラベルの一実施形態を示し、同図(イ)は一部拡大斜視図、同図(ロ)は(イ)のC−C線断面図。
【図2】本発明のライナーレスラベルの他の実施形態を示し、同図(イ)は一部拡大斜視図、同図(ロ)は(イ)のD−D線断面図。
【図3】本発明のライナーレスラベルの他の実施形態を示し、同図(イ)、(ロ)、(ハ)は要部断面図。
【図4】本発明のライナーレスラベルを示す一部拡大斜視図。
【図5】本発明のライナーレスラベルの印字工程の要部断面図。
【図6】従来のライナーレスラベルの要部断面図。
【図7】従来のライナーレスラベルを示し、同図(イ)は要部断面図、同図(ロ)は単体ロット体に形成されたライナーレスラベルの斜視図
【符号の説明】
1…ライナーレスラベル
1a…ラベル基材
2…印刷インク層
3…粘着剤層
4…透明剥離性塗膜
5…感熱発色剤層
【発明の属する技術分野】
本発明は、ラベル使用時において、塵となるライナー(剥離紙)を発生させないライナーレスラベルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種ライナーを用いないラベルとしては、例えば、特開平9−174893号公報記載の印字装置に適用されるライナーレスラベルがある。
【0003】
かかるライナーレスラベルは、図6に示すように、ラベル基材11の一面11a側に、順次感熱発色剤層12、透明剥離性塗膜13を面重合させると共に、他面11b側に粘着剤層14を面重合させたものである。
【0004】
上記構成にしてなるライナーレスラベル15によれば、感熱発色剤層12に所定の印刷情報や品質保持期限等をサーマルヘッド印字装置等を介して印字し、表示させるものであるが、如何せん、感熱発色剤の彩度、発色度合にはおのずと限界があるばかりか、屋内外を問わず、ラベルを貼り付けた商品等が置かれる場所によっては光等の照射強度や照射時間の影響を受けてラベル全体が変色する場合もある。
【0005】
よって、印刷情報や品質保持期限等をより鮮明に且つ彩度、発色度合が優れ、しかも光等の照射強度や照射時間の影響を受けないライナーレスラベルが求められることとなり、例えば、図7に示すようなライナーレスラベルが存在する。
【0006】
かかるライナーレスラベルは、ラベル基材11が、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエステル、アート紙、ミラーコート紙、その他合成紙等を用いて薄帯状に形成された基材シート1Aから形成されると共に、該基材シート1Aの一面11a側に、所定パターンの印刷情報の内容を凸版印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷等を介して連続的に印刷してなる印刷インク層16と、該印刷インク層16面に重合すべく、例えばシリコン系等の透明剥離性塗膜13が設けられ、且つ他面11b側には、アクリル系やゴム系の接着剤を溶液又は分散液のコーティング、又は溶融コーティングを施した粘着剤層14を具備する構成にしてなるものである。
【0007】
尚、上記ライナーレスラベル17は、通常、基材シート1Aの印刷インク層16に所定パターンの印刷情報が連続的に印刷されることで単体のライナーレスラベルとして使用可能なものとなる。
【0008】
次に、所定パターンの印刷情報が連続的に印刷された印刷インク層16面に透明の剥離性塗膜13を施し、その後該剥離性塗膜13面に前記基材シート1Aの粘着剤層11面を重ねるようにロール状に巻き取ることで単位ロット体Bを形成するものである。
【0009】
よって、上記構成からなるライナーレスラベル17によれば、印刷インク層16の表面がシリコン系等の剥離性塗膜13で被われ、且つ該剥離性塗膜13面に粘着剤層14面が重なってロール状に巻き取られて商品として市場に流通することになる。
【0010】
尚、ロール状に巻き取られたライナーレスラベル17によれば、使用時には、容易且つ簡単に、しかも粘着剤層14の粘着力を低下させることなく随時所定長の基材シート1Aをロール状の単位ロット体Bからスムーズに巻き戻し状態で繰り出させることが可能となる。
【0011】
よって、例えば、基材シート1Aの印刷インク層16に印刷された各ラベル毎の印刷情報内容の印刷情報領域16aのパターンに合わせてミシン目やハーフカット等の切断用切り目18を直接基材シート1Aに施したり、又単位ロット体Bから巻き戻し状態で繰り出された基材シート1A(図示せず)を印刷情報内容のパターンに合わせて熱線や切断刃を備えた各種切断装置等の切断手段(図示せず)を用いることで、基材シート1Aから単位ラベルとしてのライナーレスラベル17を順次取り出すことが出来るものである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の如く得られるライナーレスラベルにおいては、下記に示すような問題点が生じていた。
【0013】
即ち、上記の如くライナーを用いない基材シートから順次切断されて取り出されるライナーレスラベルは、多種多様な箇所に使用されるものであり、使用される対象によっては、印刷情報内容の他に品質保持期限又は賞味期限等の数字を表示しなければならない場合がある。
【0014】
しかしながら、上記の如くライナーを用いない基材シートから順次切断されて取り出されるライナーレスラベルは、基材シートの一面側に印刷情報内容を表示するための印刷インク層が施された後、シリコン系等の透明剥離性塗膜が印刷インク層面を被う如く施される構成にしてなることから、印刷情報内容の印刷時に品質保持期限又は賞味期限等の数字をも同時に印刷しておかなければならない。
【0015】
よって、予め長期的な計画に基づいて品質保持期限又は賞味期限等を印刷情報内容の印刷時に同時且つ大量に印刷する場合には特に支障はないが、如何せん、例えば、少ロット毎に品質保持期限又は賞味期限等の数字のみを適宜変更することは印刷情報内容の印刷後には出来ないという問題が生じることとなる。
【0016】
又、上記問題は、感熱発色剤層を有したライナーレスラベルにも言えることであり、一旦感熱発色剤層に所定の印刷情報や品質保持期限等をサーマルヘッド印字装置等を介して印字した場合には、もはや品質保持期限又は賞味期限等の数字のみを適宜変更することは出来なかった。
【0017】
尚、近年、感熱発色機能を備えた印刷インク層なるものを有したライナーレスラベルも存在するが、如何せん、印刷情報を印刷した後に、品質保持期限や賞味期限等をサーマルヘッド印字装置等を介して別工程で印字しても、彩度、発色度合が共に鮮明なものにはならず、場合によっては、印刷インク層の色合いまでも変わるという問題がある。
【0018】
更に、ライナーレスラベルにおいて、例えば、特開平9−54550号公報所載の技術のように、基材シートの一面側の全面に感熱発色剤層を設け、その感熱発色剤層面の所定の箇所に品質保持期限をサーマルヘッド印字装置等を介して後工程で入れることが出来るような開口部位を有した印刷インク層を感熱発色剤層全面を被う構成にしたものも存在するが、この場合であっても、感熱発色剤層が品質保持期限等を表示させるべく熱を介して発色した場合に、印刷インク層のベース色が薄いと印刷インク層全体が下方に面重合してなる感熱発色剤層の影響を受けて変色するという問題がある。
【0019】
よって、何れにせよライナーレスラベルの使用者は、鮮明な品質保持期限又は賞味期限等の表示を必要とする場合、自社、他社を問わず、予め計画された単位ロット体毎に、ライナーレスラベル製造先に対して 印刷情報と共に品質保持期限又は賞味期限等を同時に施した単位ロット体を依頼するしかなく、よって、取り扱う商品の生産量や販売量等のロットに変動がある場合や少ロットの場合、その商品のロットに適さない品質保持期限又は賞味期限等を施したライナーレスラベルは廃棄処分されることとなり、限りある資材を有効に活用するという観点からも何らかの解決策が望まれていた。
【0020】
即ち、本発明は、上記課題を解決すべくなされたものであり、例え、ライナーレスラベルを使用する商品の生産量や販売量等のロットに変動がある場合や少ロットの場合であっても、予め印刷インク層を介して鮮明に印刷情報が印刷されたライナーレスラベルを変色させることなく、極めて鮮明且つ簡単に、しかも必要な数量を必要な時に品質保持期限又は賞味期限等をサーマルヘッド印字装置等を介しての別工程で印字することで、従来のように、不要となって廃棄処分されるようなライナーレスラベルを一切製造することなく、資材を有効に活用することが出来る極めて優れたライナーレスラベルを提供することを課題とするものである。
【0021】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、上記課題を解決すべくなされたものであり、請求項1にかかる発明は、ライナーレスラベル1が、ラベル基材1aの一面1b側に印刷インク層2と感熱発色剤層5を有し、且つ他面1c側に粘着剤層3を有してなり、しかも、該印刷インク層2と感熱発色剤層5がラベル基材1aの一面1b側に夫々独立して並設され、且つ該感熱発色剤層5と印刷インク層2の夫々が無色又は有色の透明剥離性塗膜4により被われてなり、しかも前記感熱発色剤層5が透明剥離性塗膜4越しに印刷インク層2の印刷情報を透視確認可能なように該印刷インク層2の印刷情報領域2a内に位置するラベル基材1aの非印刷面部位1dに固着してなるものである。
【0022】
よって、係る構成からなるライナーレスラベル1によれば、印刷インク層2を介して所定の印刷情報内容をラベル基材1aの一面1b側に鮮明に、しかも彩度及び発色度合の全てを良好に印刷した後であっても、印刷インク層2を被ってなる透明剥離性塗膜4の上から所定の品質保持期限又は賞味期限等をサーマルヘッド印字装置6を介して印刷インク層2と面重合することなく独立してラベル基材1aの一面1bに設けられた感熱発色剤層5に簡単且つ鮮明に発色印字させることが出来るだけでなく、透明剥離性塗膜4越しに印刷情報内容と品質保持期限又は賞味期限等の双方を確実に透視確認することが出来る。
【0023】
従って、例え、ライナーレスラベル1を使用する商品の生産量や販売量等のロットに変動がある場合や少ロットの場合であっても、感熱発色剤層5が印刷インク層2と夫々独立してラベル基材1aの一面1b側に並設されてなることから、印刷インク層2を介して鮮明に印刷情報が印刷されたライナーレスラベル1を変色させることなく、極めて鮮明且つ簡単に、しかも必要な数量を必要な時に品質保持期限又は賞味期限等をサーマルヘッド印字装置6を介しての別工程で印字することが可能となり、従来のように、不要となって廃棄処分されるようなライナーレスラベルを一切製造することなく、資材を有効に活用することが出来るという利点がある。
【0024】
更に、請求項2にかかる発明は、ライナーレスラベル1が、ラベル基材1aの一面1b側に印刷インク層2と感熱発色剤層5を有し、且つ他面1c側に粘着剤層3を有したライナーレスラベルであって、該印刷インク層2と感熱発色剤層5がラベル基材1aの一面1b側に夫々独立して並設され、且つ該感熱発色剤層5と印刷インク層2の夫々が無色又は有色の透明剥離性塗膜4により被われてなり、しかも前記感熱発色剤層5が透明剥離性塗膜4越しに印刷インク層2の印刷情報を透視確認可能なように該印刷インク層2の印刷情報領域2a内から逃避したラベル基材1aの非印刷面部位1dに固着してなるものである。
【0025】
よって、係る構成からなるライナーレスラベル1によれば、上記請求項1の構成からなるライナーレスラベル1との相違点は、単に感熱発色剤層5が印刷インク層2の印刷情報領域2a内から逃避したラベル基材1aの非印刷面部位1dに固着しただけの違いである。
【0026】
従って、請求項2にかかるライナーレスラベル1によれば、印刷インク層2を介して所定の印刷情報内容をラベル基材1aの一面1b側に鮮明に、しかも彩度及び発色度合の全てを良好に印刷した後であっても、印刷インク層2を被ってなる透明剥離性塗膜4の上から所定の品質保持期限又は賞味期限等をサーマルヘッド印字装置6を介して印刷インク層2と面重合することなく独立してラベル基材1aの一面1bに設けられた感熱発色剤層5に簡単且つ鮮明に発色印字させることが出来るだけでなく、透明剥離性塗膜4越しに印刷情報内容と品質保持期限又は賞味期限等の双方を確実に透視確認することが出来る。
【0027】
従って、例え、ライナーレスラベル1を使用する商品の生産量や販売量等のロットに変動がある場合や少ロットの場合であっても、感熱発色剤層5が印刷インク層2と夫々独立してラベル基材1aの一面1b側に並設されてなることから、印刷インク層2を介して鮮明に印刷情報が印刷されたライナーレスラベル1を変色させることなく、極めて鮮明且つ簡単に、しかも必要な数量を必要な時に品質保持期限又は賞味期限等をサーマルヘッド印字装置6を介しての別工程で印字することが可能となり、従来のように、不要となって廃棄処分されるようなライナーレスラベルを一切製造することなく、資材を有効に活用することが出来るという利点がある。
【0028】
更に、請求項3にかかるライナーレスラベル1は、ラベル基材1aの一面1b側に印刷インク層2と感熱発色剤層5を有し、且つ他面1c側に粘着剤層3を有すると共に、該一面1b側の印刷インク層2が無色又は有色の透明剥離性塗膜4により被われると共に該透明剥離性塗膜4と印刷インク層2との間には、前記感熱発色剤層5が透明剥離性塗膜4越しに印刷インク層2の印刷情報を透視確認可能なように該印刷インク層2の表面2bの一部位に重合固着してなるものである。
【0029】
よって、例え、サーマルヘッド印字装置6を介しての別工程で品質保持期限又は賞味期限等を、印刷インク層2を介して鮮明に印刷情報が印刷されたライナーレスラベル1に施した場合であっても、感熱発色剤層5が印刷インク層2の表面2bの一部位に重合固着してなることから、感熱発色剤層5が熱を介して発色する際の影響を印刷インク層2はその表面の一部位で僅かに受けるだけにとどまることとなり、しいては予め印刷インク層2を介して鮮明に印刷情報が印刷されたライナーレスラベル1を変色させることなく、極めて鮮明且つ簡単に、しかも必要な数量を必要な時に品質保持期限又は賞味期限等をサーマルヘッド印字装置6を介しての別工程で印字することが可能となり、この場合であっても、従来のように、不要となって廃棄処分されるようなライナーレスラベルを一切製造することなく、資材を有効に活用することが出来るという利点がある。
【0030】
更に、請求項4にかかるライナーレスラベル1によれば、上記感熱発色剤層5が透明剥離性塗膜4越しに印刷インク層2の印刷情報を透視確認可能なように該印刷インク層2の表面2bの一部位に重合固着してなる構成において、印刷インク層2の表面2bの一部位に重合固着してなる感熱発色剤層5が、印刷時に印刷インク層2に形成される凸状又は凹状の感熱発色剤層位置決め部位2c内に形成される場合には、ライナーレスラベル1の製造時に簡単且つ確実に印刷インク層2の表面2bの所定の一部位に品質保持期限又は賞味期限等を印字可能な感熱発色剤層5を位置ズレさせることなくより正確に位置決め固着することが出来るという利点がある。
【0031】
更に、請求項5にかかるライナーレスラベル1は、上記透明剥離性塗膜4により被われる感熱発色剤層5の表面5aと印刷インク層2の表面2bが略面一状に形成されてなることから、基材シート1Aの透明保護層4の面に粘着剤層3を重ねてロール状に巻き取った場合でも、感熱発色剤層5の表面5aと印刷インク層2の表面2bが略面一状に形成されていることから、夫々の重合面に凹凸状の歪みを発生させることなく左右端で均等に基材シート1Aを巻き取ることが出来る。
【0032】
よって、巻き取り歪みを生じさせることなく基材シート1Aが均一に巻き取られた単位ロット体Bを形成することが可能となり、よってライナーレスラベル1の使用時において、単位ロット体Bから基材シート1Aを直進性を有しつつスムーズ且つ確実に巻き戻し状態で繰り出させることが出来る。
【0033】
従って、単位ロット体Bから基材シート1Aを蛇行させたり片側方向に斜めで繰り出るのを抑制しつつ直進性を具備させてスムーズ且つ確実に巻き戻し状態で繰り出させることで、品質保持期限又は賞味期限等の印字工程や切断工程等を極めて容易且つ正確に行うことが出来るという利点がある。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明におけるライナーレスラベルの一実施形態を図面に従って説明する。
【0035】
〈第一実施形態〉
図1及び図4において、1はライナーレスラベルを示し、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエステル、アート紙、ミラーコート紙、その他合成紙等を用いて薄帯状に形成された基材シート1Aから形成されるラベル基材1aの一面1b側には、所定パターンの印刷情報の内容を凸版印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷等を介して印刷した平面視略矩形状の印刷インク層2が連続的に設けられている。
【0036】
尚、上記各印刷インク層2の印刷情報領域2a内には、基材シート1Aの長手方向に沿って長辺を形成する帯状の感熱発色剤層5がラベル基材1aの一面1b側に印刷インク層2と夫々独立した状態で並設され、しかも該感熱発色剤層5は印刷インク層2の印刷情報領域2a内に位置するラベル基材1aの非印刷面部位1dに固着された構成にしてなるものである。
【0037】
3はアクリル系やゴム系の接着剤を溶液又は分散液のコーティング、又は溶融コーティングを施した粘着剤層を示し、前記ラベル基材1aの他面1c側の全面に設けられている。
【0038】
4は無色又は有色の透明剥離性塗膜4を示し、シリコン系剥離剤が主に用いられると共に、前記ラベル基材1aの一面1b側に夫々独立して並設された感熱発色剤層5と印刷インク層2の夫々を該透明剥離性塗膜4越し容易且つ確実に確認することが出来るものである。
【0039】
尚、通常、前記ラベル基材(1a)は、所定幅を有した帯状の基材シート1Aの長手方向に沿って順次所定間隔で連続印刷される印刷インク層2の印刷情報領域2a内で単位ラベルを形成すると共に、後述する切断手段を介して個々の単位ラベルとして使用可能な構成にしてなるものである。
【0040】
更に詳しくは、印刷情報領域2aを介して所定の印刷情報が所定間隔で連続印刷された帯状の基材シート1Aの透明剥離性塗膜4の面に該基材シート1Aの粘着剤層3を重ねるようにして該基材シート1Aが、例えば、図7(ロ)のようにロール状に巻き取られて、単位ロット体Bを形成する前、又は単位ロット体Bから基材シート1Aが巻き戻し状態で繰り出され、且つ切断手段を介して個々の単位ラベルとして使用可能に切断される前の何れかに、図5に示すように、サーマルヘッド印字装置7を介して感熱発色剤層5に商品の品質保持期限又は賞味期限等の所定の情報が印字される構成にしてなるものである。
【0041】
本発明にかかるライナーレスラベルは、上記構成からなるために、印刷インク層2を介して所定の印刷情報内容をラベル基材1aの一面1b側に鮮明に、しかも彩度及び発色度合の全てを良好に印刷した後であっても、印刷インク層2を被ってなる透明剥離性塗膜4の上から所定の品質保持期限又は賞味期限等をサーマルヘッド印字装置6を介して印刷インク層2と面重合することなく独立してラベル基材1aの一面1bに設けられた感熱発色剤層5に簡単且つ鮮明に発色印字させることが出来るだけでなく、透明剥離性塗膜4越しに印刷情報内容と品質保持期限又は賞味期限等の双方を確実に透視確認することが出来る。
【0042】
従って、例え、ライナーレスラベル1を使用する商品の生産量や販売量等のロットに変動がある場合や少ロットの場合であっても、感熱発色剤層5が印刷インク層2と夫々独立してラベル基材1aの一面1b側に並設されてなることから、印刷インク層2を介して鮮明に印刷情報が印刷されたライナーレスラベル1を変色させることなく、極めて鮮明且つ簡単に、しかも必要な数量を必要な時に品質保持期限又は賞味期限等をサーマルヘッド印字装置6を介しての別工程で印字することが可能となり、従来のように、不要となって廃棄処分されるようなライナーレスラベルを一切製造することなく、資材を有効に活用することが出来るという利点がある。
【0043】
〈第二実施形態〉
更に、発明にかかるライナーレスラベルは、必ずしも上記構成に限定されるものではなく、例えば、図2に示すように、ライナーレスラベル1が、ラベル基材1aの一面1b側に印刷インク層2と感熱発色剤層5を有し、且つ他面1c側に粘着剤層3を有すると共に、該印刷インク層2と感熱発色剤層5がラベル基材1aの一面1b側に夫々独立して並設され、且つ該感熱発色剤層5と印刷インク層2の夫々が無色又は有色の透明剥離性塗膜4により被われ、しかも前記感熱発色剤層5が透明剥離性塗膜4越しに印刷インク層2の印刷情報を透視確認可能なように該印刷インク層2の印刷情報領域2a内から逃避したラベル基材1aの非印刷面部位1dに固着した構成であってもよい。
【0044】
尚、上記構成からなるライナーレスラベル1と、上記第一実施形態の構成からなるライナーレスラベル1の相違点は、単に感熱発色剤層5が印刷インク層2の印刷情報領域2a内から逃避したラベル基材1aの非印刷面部位1dに固着しただけの違いである。
【0045】
よって、上記第二実施形態の構成にしてなるライナーレスラベル1であっても、印刷インク層2を介して所定の印刷情報内容をラベル基材1aの一面1b側に鮮明に、しかも彩度及び発色度合の全てを良好に印刷した後であっても、印刷インク層2を被ってなる透明剥離性塗膜4の上から所定の品質保持期限又は賞味期限等をサーマルヘッド印字装置6を介して印刷インク層2と面重合することなく独立してラベル基材1aの一面1bに設けられた感熱発色剤層5に簡単且つ鮮明に発色印字させることが出来るだけでなく、透明剥離性塗膜4越しに印刷情報内容と品質保持期限又は賞味期限等の双方を確実に透視確認することが出来る。
【0046】
従って、例え、ライナーレスラベル1を使用する商品の生産量や販売量等のロットに変動がある場合や少ロットの場合であっても、感熱発色剤層5が印刷インク層2と夫々独立してラベル基材1aの一面1b側に並設されてなることから、印刷インク層2を介して鮮明に印刷情報が印刷されたライナーレスラベル1を変色させることなく、極めて鮮明且つ簡単に、しかも必要な数量を必要な時に品質保持期限又は賞味期限等をサーマルヘッド印字装置6を介しての別工程で印字することが可能となり、従来のように、不要となって廃棄処分されるようなライナーレスラベルを一切製造することなく、資材を有効に活用することが出来るという利点がある。
【0047】
〈第三実施形態〉
更に、図3(イ)に示すように、本発明にかかるライナーレスラベル1が、ラベル基材1aの一面1b側に印刷インク層2と感熱発色剤層5を有し、且つ他面1c側に粘着剤層3を有すると共に、該一面1b側の印刷インク層2が無色又は有色の透明剥離性塗膜4により被われると共に該透明剥離性塗膜4と印刷インク層2との間には、前記感熱発色剤層5が透明剥離性塗膜4越しに印刷インク層2の印刷情報を透視確認可能なように該印刷インク層2の表面2bの一部位に重合固着した構成であってもよい。
【0048】
よって、上記構成にしてなるライナーレスラベル1によれば、サーマルヘッド印字装置6を介しての別工程で品質保持期限又は賞味期限等を、印刷インク層2を介して鮮明に印刷情報が印刷されたライナーレスラベル1に施した場合であっても、感熱発色剤層5が印刷インク層2の表面2bの一部位に重合固着してなることから、感熱発色剤層5が熱を介して発色する際の影響を印刷インク層2はその表面の一部位で僅かに受けるだけにとどまることとなり、しいては予め印刷インク層2を介して鮮明に印刷情報が印刷されたライナーレスラベル1を変色させることなく、極めて鮮明且つ簡単に、しかも必要な数量を必要な時に品質保持期限又は賞味期限等をサーマルヘッド印字装置6を介しての別工程で印字することが可能となり、この場合であっても、従来のように、不要となって廃棄処分されるようなライナーレスラベルを一切製造することなく、資材を有効に活用することが出来るという利点がある。
【0049】
〈第四実施形態〉
更に、図3(ロ),(ハ)のように、上記感熱発色剤層5が透明剥離性塗膜4越しに印刷インク層2の印刷情報を透視確認可能なように該印刷インク層2の表面2bの一部位に重合固着してなる構成において、例えば、印刷インク層2の表面2bの一部位に重合固着してなる感熱発色剤層5が、印刷時に印刷インク層2に形成される凸状又は凹状の感熱発色剤層位置決め部位2c内に形成される場合には、ライナーレスラベル1の製造時に簡単且つ確実に印刷インク層2の表面2bの所定の一部位に品質保持期限又は賞味期限等を印字可能な感熱発色剤層5を位置ズレさせることなくより正確に位置決め固着することが出来るという利点がある。
【0050】
更に、図1、2及び図3(ハ)に示すように、ライナーレスラベル1が、上記透明剥離性塗膜4により被われる感熱発色剤層5の表面5aと印刷インク層2の表面2bが略面一状となるべく形成された場合には、基材シート1Aの透明保護層4の面に粘着剤層3を重ねてロール状に巻き取った場合でも、感熱発色剤層5の表面5aと印刷インク層2の表面2bが略面一状に形成されていることから、夫々の重合面に凹凸状の歪みを発生させることなく左右端で均等に基材シート1Aを巻き取る(図示せず)ことが出来る。
【0051】
よって、巻き取り歪みを生じさせることなく基材シート1Aが均一に巻き取られた単位ロット体Bを形成することが可能となり、よってライナーレスラベル1の使用時において、単位ロット体Bから基材シート1Aを直進性を有しつつスムーズ且つ確実に巻き戻し状態で繰り出させる(図示せず)ことが出来る。
【0052】
従って、単位ロット体Bから基材シート1Aを蛇行させたり片側方向に斜めで繰り出るのを抑制しつつ直進性を具備させてスムーズ且つ確実に巻き戻し状態で繰り出させることで、品質保持期限又は賞味期限等の印字工程や切断工程等を極めて容易且つ正確に行うことが出来るという利点がある。
【0053】
尚、上記実施形態において、ライナーレスラベルの一部を構成するラベル基材1aは、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエステル、アート紙、ミラーコート紙、その他合成紙等を用いて薄帯状に形成された基材シート1Aから形成されてなるが、かかる基材シート1Aの具体的な材質のみならず、厚みや長さ等の寸法も決して限定されないのは言うまでもない。
【0054】
更に、上記実施形態において、ラベル基材1aの一面1b側には、所定パターンの印刷情報の内容を凸版印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷等を介して印刷した平面視略矩形状の印刷インク層2が連続的に設けられてなるが、印刷インク層2の具体的な印刷の種類等も決して限定されるものではない。
【0055】
又、ラベル基材1aの他面1c側には、アクリル系やゴム系の接着剤を溶液又は分散液のコーティング、又は溶融コーティングを施した粘着剤層3が前記ラベル基材1aの他面1c側の全面に設けられているが、粘着剤層3の具体的な粘着剤の種類や粘着度合等の強弱も限定されないのは言うまでもない。
【0056】
【発明の効果】
叙上の様に、本発明は、ライナーレスラベルのラベル基材の一面側に印刷インク層と感熱発色剤層が夫々独立して並設され、しかも感熱発色剤層が、透明剥離性塗膜越しに印刷インク層の印刷情報を透視確認可能なように該印刷インク層の印刷情報領域内に位置するラベル基材の非印刷面部位か又は印刷インク層の印刷情報領域内から逃避したラベル基材の非印刷面部位に固着してなることから、印刷インク層を介して所定の印刷情報内容をラベル基材の一面側に鮮明に、しかも彩度及び発色度合の全てを良好に印刷した後であっても、印刷インク層を被ってなる透明剥離性塗膜の上から所定の品質保持期限又は賞味期限等をサーマルヘッド印字装置を介して印刷インク層と面重合することなく独立してラベル基材の一面に設けられた感熱発色剤層に簡単且つ鮮明に発色印字させることが出来るだけでなく、透明剥離性塗膜越しに印刷情報内容と品質保持期限又は賞味期限等の双方を確実に透視確認することが出来る。
【0057】
従って、例え、ライナーレスラベルを使用する商品の生産量や販売量等のロットに変動がある場合や少ロットの場合であっても、感熱発色剤層が印刷インク層と夫々独立してラベル基材の一面側に並設されてなることから、印刷インク層を介して鮮明に印刷情報が印刷されたライナーレスラベルを変色させることなく、極めて鮮明且つ簡単に、しかも必要な数量を必要な時に品質保持期限又は賞味期限等をサーマルヘッド印字装置を介しての別工程で印字することが可能となり、従来のように、不要となって廃棄処分されるようなライナーレスラベルを一切製造することなく、資材を有効に活用して利益を得ることが出来るという効果がある。
【0058】
更に、従来はライナーレスラベル製造先へ印刷情報と共に品質保持期限又は賞味期限等の夫々を同時に施した単位ロット体を生産計画や販売計画等にもとづいて発注していたものが、今後印刷情報のみを施した単位ロット体を発注して準備しておくだけで、ライナーレスラベルを使用する商品の生産量や販売量等のロットに変動がある場合や少ロットの場合であっても、いつでも簡単且つ確実にしかも鮮明に必要な数量を必要な時に品質保持期限又は賞味期限等をサーマルヘッド印字装置を介しての別工程で単位ロット体に印字することが可能となり、しいては品質保持期限又は賞味期限等毎の単位ロット体の管理が不要となって在庫管理が簡素化できるという効果がある。
【0059】
更に、本発明は、透明剥離性塗膜と印刷インク層との間には、感熱発色剤層が透明剥離性塗膜越しに印刷インク層の印刷情報を透視確認可能なように該印刷インク層の表面の一部位に重合固着してなることから、サーマルヘッド印字装置を介しての別工程で品質保持期限又は賞味期限等を、印刷インク層を介して鮮明に印刷情報が印刷されたライナーレスラベルに施した場合であっても、感熱発色剤層が熱を介して発色する際の影響を印刷インク層はその表面の一部位で僅かに受けるだけにとどまることとなり、しいては予め印刷インク層を介して鮮明に印刷情報が印刷されたライナーレスラベルを変色させることなく、極めて鮮明且つ簡単に、しかも必要な数量を必要な時に品質保持期限又は賞味期限等をサーマルヘッド印字装置を介しての別工程で印字することが可能となり、この場合であっても、従来のように、不要となって廃棄処分されるようなライナーレスラベルを一切製造することなく、資材を有効に活用することが出来るという効果を奏するに至った。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるライナーレスラベルの一実施形態を示し、同図(イ)は一部拡大斜視図、同図(ロ)は(イ)のC−C線断面図。
【図2】本発明のライナーレスラベルの他の実施形態を示し、同図(イ)は一部拡大斜視図、同図(ロ)は(イ)のD−D線断面図。
【図3】本発明のライナーレスラベルの他の実施形態を示し、同図(イ)、(ロ)、(ハ)は要部断面図。
【図4】本発明のライナーレスラベルを示す一部拡大斜視図。
【図5】本発明のライナーレスラベルの印字工程の要部断面図。
【図6】従来のライナーレスラベルの要部断面図。
【図7】従来のライナーレスラベルを示し、同図(イ)は要部断面図、同図(ロ)は単体ロット体に形成されたライナーレスラベルの斜視図
【符号の説明】
1…ライナーレスラベル
1a…ラベル基材
2…印刷インク層
3…粘着剤層
4…透明剥離性塗膜
5…感熱発色剤層
Claims (9)
- ラベル基材(1a)の一面(1b)側に印刷インク層(2)と感熱発色剤層(5)を有し、且つ他面(1c)側に粘着剤層(3)を有したライナーレスラベルであって、該印刷インク層(2)と感熱発色剤層(5)がラベル基材(1a)の一面(1b)側に夫々独立して並設され、且つ該感熱発色剤層(5)と印刷インク層(2)の夫々が無色又は有色の透明剥離性塗膜(4)により被われてなり、しかも前記感熱発色剤層(5)が透明剥離性塗膜(4)越しに印刷インク層(2)の印刷情報を透視確認可能なように該印刷インク層(2)の印刷情報領域(2a)内に位置するラベル基材(1a)の非印刷面部位(1d)に固着してなることを特徴とするライナーレスラベル。
- ラベル基材(1a)の一面(1b)側に印刷インク層(2)と感熱発色剤層(5)を有し、且つ他面(1c)側に粘着剤層(3)を有したライナーレスラベルであって、該印刷インク層(2)と感熱発色剤層(5)がラベル基材(1a)の一面(1b)側に夫々独立して並設され、且つ該感熱発色剤層(5)と印刷インク層(2)の夫々が無色又は有色の透明剥離性塗膜(4)により被われてなり、しかも前記感熱発色剤層(5)が透明剥離性塗膜(4)越しに印刷インク層(2)の印刷情報を透視確認可能なように該印刷インク層(2)の印刷情報領域(2a)内から逃避したラベル基材(1a)の非印刷面部位(1d)に固着してなることを特徴とするライナーレスラベル。
- ラベル基材(1a)の一面(1b)側に印刷インク層(2)と感熱発色剤層(5)を有し、且つ他面(1c)側に粘着剤層(3)を有したライナーレスラベルであって、該一面(1b)側の印刷インク層(2)が無色又は有色の透明剥離性塗膜(4)により被われると共に該透明剥離性塗膜(4)と印刷インク層(2)との間には、前記感熱発色剤層(5)が透明剥離性塗膜(4)越しに印刷インク層(2)の印刷情報を透視確認可能なように該印刷インク層(2)の表面(2b)の一部位に重合固着してなることを特徴とするライナーレスラベル。
- 前記印刷インク層(2)の表面(2b)の一部位に重合固着してなる感熱発色剤層(5)が、印刷時に印刷インク層(2)に形成される凸状又は凹状の感熱発色剤層位置決め部位(2c)内に形成されることを特徴とする請求項3記載のライナーレスラベル。
- 前記透明剥離性塗膜(4)により被われる感熱発色剤層(5)の表面(5a)と印刷インク層(2)の表面(2b)が略面一状に形成されてなることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のライナーレスラベル。
- 前記透明剥離性塗膜(4)にシリコン系剥離剤が使用されてなることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載のライナーレスラベル
- 前記ラベル基材(1a)が、所定幅を有した帯状の基材シート(1A)の長手方向に沿って順次所定間隔で連続印刷される印刷インク層(2)の印刷情報領域(2a)内で単位ラベルを形成すると共に、切断手段を介して個々の単位ラベルとして使用可能な構成にしてなることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載のライナーレスラベル。
- 前記印刷情報領域(2a)を介して所定の印刷情報が所定間隔で連続印刷された帯状の基材シート(1A)の透明剥離性塗膜(4)の面に該基材シート(1A)の粘着剤層(3)を重ねるようにして該基材シート(1A)がロール状に巻き取られて単位ロット体(B)を形成する前、又は単位ロット体(B)から基材シート(1A)が巻き戻し状態で繰り出され、且つ切断手段を介して個々の単位ラベルとして使用可能に切断される前の何れかにサーマルヘッド印字装置(7)を介して感熱発色剤層(5)に所定の情報が印字される構成にしてなることを特徴とする請求項7記載のライナーレスラベル。
- 前記サーマルヘッド印字装置(7)を介して感熱発色剤層(5)に印字される所定の情報が商品の品質保持期限又は賞味期限であることを特徴とする請求項8記載のライナーレスラベル。
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JP2002331402A JP2004133364A (ja) | 2002-10-08 | 2002-10-08 | ライナーレスラベル |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002331402A JP2004133364A (ja) | 2002-10-08 | 2002-10-08 | ライナーレスラベル |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004133364A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011232365A (ja) * | 2010-04-23 | 2011-11-17 | Teraoka Seiko Co Ltd | 台紙レスラベル用紙 |
-
2002
- 2002-10-08 JP JP2002331402A patent/JP2004133364A/ja active Pending
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