JP2004132841A - ガス濃度検出装置 - Google Patents
ガス濃度検出装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004132841A JP2004132841A JP2002297773A JP2002297773A JP2004132841A JP 2004132841 A JP2004132841 A JP 2004132841A JP 2002297773 A JP2002297773 A JP 2002297773A JP 2002297773 A JP2002297773 A JP 2002297773A JP 2004132841 A JP2004132841 A JP 2004132841A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- concentration
- cell
- gas
- gas concentration
- current signal
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N27/00—Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means
- G01N27/26—Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating electrochemical variables; by using electrolysis or electrophoresis
- G01N27/416—Systems
- G01N27/417—Systems using cells, i.e. more than one cell and probes with solid electrolytes
- G01N27/419—Measuring voltages or currents with a combination of oxygen pumping cells and oxygen concentration cells
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Electrochemistry (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Analytical Chemistry (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Immunology (AREA)
- Pathology (AREA)
- Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
Abstract
【解決手段】マイコン201には、エンジン制御用のNOx濃度出力を行うための第1演算部211と、OBD用のNOx濃度出力を行うための第2演算部212とが設けられている。各演算部211,212におけるNOx濃度の検出レンジは各々異なり、第1演算部211では同検出レンジを0〜100ppmとしているのに対し、第2演算部212では同検出レンジを0〜300ppmとしている。そして、各演算部211,212毎にNOx濃度値が算出される。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガス濃度検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種のガス濃度検出装置として、限界電流式のガス濃度センサを用い、例えば車両用エンジンから排出される排ガス中のNOx(窒素酸化物)を検出するものがある。ガス濃度センサは、例えばポンプセル、センサセル及びモニタセルからなる3セル構造を有し、ポンプセルではチャンバに導入した排ガス中の酸素の排出又は汲み込みが行われ同時に排ガス中の酸素濃度検出が行われる。また、センサセルではポンプセルを通過した後のガスからNOx濃度(特定ガス成分の濃度)が検出され、モニタセルではポンプセル通過後のチャンバ内の残留酸素濃度が検出される(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
NOx濃度検出について詳しくは、センサセルにおいて電圧印加に伴いセンサセル電流が計測され、その電流信号がA/D変換器を通じてマイクロコンピュータに入力される。マイクロコンピュータでは、A/D変換後の電流信号について濃度換算が行われ、その結果としてNOx濃度値が求められる。
【0004】
ガス濃度センサを排ガスセンサとして用いる場合、前記NOx濃度値は、例えば、エンジン制御を司るエンジンECUに出力され、NOx吸蔵還元型触媒による吸収NOxを還元し放出することなどを目的としてエンジン制御に使われる他、OBD等の法規制下におけるセンサ等の故障診断情報としても使われる。かかる場合において、OBD等の法規制下では、通常の制御に用いるよりも拡張した広域の濃度検出レンジでNOx濃度を検出する必要があり、その法規制に則ってNOx濃度等の検出レンジが予め設定されている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−202285号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の如くNOx濃度値が複数の用途に使用され、且つ法規制下で濃度検出レンジを拡張する必要がある場合、マイクロコンピュータ等の限られた処理能力の下ではNOx濃度値の分解能がラフなものになってしまう。OBD等の用途ではNOx濃度値の分解能が比較的ラフであっても何ら問題が生じないが、エンジン制御などの用途では所望の濃度検出精度が満たされないといった問題が生じうる。近年では、排気エミッションに対する規制が益々強化される傾向にあり、上記問題の解決が望まれている。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、複数の用途にガス濃度値が使用される場合に、何れの用途にあっても所望のガス濃度検出精度を満たすことができるガス濃度検出装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段及びその効果】
本発明のガス濃度検出装置では、第1セル、第2セル及び第3セルを備えてなるガス濃度センサを用い、このガス濃度センサの検出結果に基づいてガス濃度検出を実施することを前提としている。この場合、少なくとも第2セルに電圧印加した状態で計測される第2セル電流信号がガス濃度演算部に取り込まれ、該ガス濃度演算部により第2セル電流信号に基づいて特定ガス濃度が算出される。特に請求項1に記載の発明では、ガス濃度演算部には濃度検出レンジが大小異なる複数の濃度演算手段が設けられ、各々の濃度演算手段毎に特定ガス成分の濃度が算出される。
【0009】
1つのガス濃度演算部において複数の濃度演算手段が設けられ、各々に大小異なる濃度検出レンジが設定されれば、各濃度演算手段では濃度分解能をそれぞれ個別に設定できる。すなわち、濃度検出レンジが小さい濃度演算手段では、同検出レンジが大きい濃度演算手段に比べて濃度分解能が小さくなり、その分特定ガス濃度の検出精度が向上する。その結果、何れの用途にあっても所望のガス濃度検出精度を満たすことができるようになる。
【0010】
請求項2に記載したように、前記複数の濃度演算手段毎に算出された特定ガス濃度は各々個別に他の制御手段に出力されると良い。この場合、ガス濃度演算部から他の制御手段へは分解能の異なる複数の特定ガス濃度が出力され、当該制御手段では、それら特定ガス濃度を用途に合わせて適宜用いることができる。それ故、実用上望ましい構成が実現できる。
【0011】
また、請求項3に記載したように、濃度検出レンジが大小異なる複数の濃度演算手段のうち、検出レンジ小の濃度演算手段によりエンジン制御用の特定ガス濃度を算出し、検出レンジ大の濃度演算手段により故障診断用の特定ガス濃度を算出することが考えられる。エンジン制御用としては高精度な特定ガス濃度の演算が要求されるのに対し、故障診断用としては多少精度が落ちても広域レンジでの特定ガス濃度の演算が要求される。本発明によれば、濃度検出レンジを大小設定することにより上記何れの要求にもそれぞれ応えることが可能となる。なお本構成では、ガス濃度センサにより排ガスのNOx濃度やHC濃度などが検出される。
【0012】
第2セルでは、第1セルを通過した後のガスから特定ガス成分の濃度が検出されるが、この際検出対象となるガスには第1セル通過後の残留酸素が含まれており、第2セル電流信号として残留酸素分相当のオフセット誤差が生じる。このとき、オフセット誤差は第3セル電流信号により検知可能であり、第2セル電流信号から第3セル電流信号を減算すればオフセット誤差分を排除した状態で精度の良い第2セル電流信号が得られ、ひいては特定ガス濃度の検出精度が向上する。つまり、第2セル電流信号に基づく特定ガス濃度検出に際し、第2セル電流信号から第3セル電流信号を減算し、その差分値により特定ガス濃度を算出することが望ましい。
【0013】
かかる場合において、請求項4に記載の発明では、第2セル電流信号と第3セル電流信号とが差動増幅回路に入力され、その差動増幅回路の出力がA/D変換されて前記ガス濃度演算部でのガス濃度演算に用いられる。本発明によれば、A/D変換前において、差動増幅回路(すなわちハードウェア回路)にて第2セル電流信号に含まれるオフセット誤差分(第3セル電流信号相当)が差し引かれるため、差動増幅回路のゲインを大きくすることができ、A/D変換に入力される信号のダイナミックレンジが広がる。故に、それだけA/D変換の分解能を上げることが可能となる。つまり、第2セル電流信号をそのままA/D変換する場合にはオフセット誤差分(第3セル電流信号相当)も含む比較的広い入力レンジにてA/D変換が実施されてその分解能が落ちるが、本発明ではこうした問題が解消される。
【0014】
また、請求項5に記載の発明では、濃度検出レンジが大小異なる複数の濃度演算手段のうち、少なくとも検出レンジ小の濃度演算手段では、前記第2セル電流信号と前記第3セル電流信号とが差動増幅回路に入力され、その差動増幅回路の出力がA/D変換されて前記ガス濃度演算部でのガス濃度演算に用いられる。かかる場合、少なくとも検出レンジ小の濃度演算手段では、上記請求項4の発明と同様にA/D変換前において、差動増幅回路(すなわちハードウェア回路)にて第2セル電流信号に含まれるオフセット誤差分(第3セル電流信号相当)が差し引かれるため、差動増幅回路のゲインを大きくすることができ、A/D変換に入力される信号のダイナミックレンジが広がる。故に、それだけA/D変換の分解能を上げることが可能となる。特に、大小複数の濃度検出レンジが設定され、そのうち検出レンジ小の濃度演算手段に本請求項の発明が適用される場合、濃度検出の精度向上といった効果をより一層顕著なものとすることができる。
【0015】
また、請求項6に記載の発明では、第2セル電流信号と第3セル電流信号とが差動増幅回路に入力され、その差動増幅回路の出力がA/D変換されて前記ガス濃度演算部でのガス濃度演算に用いられる。本発明によれば、A/D変換前において、差動増幅回路(すなわちハードウェア回路)にて第2セル電流信号に含まれるオフセット誤差分(第3セル電流信号相当)が差し引かれるため、差動増幅回路のゲインを大きくすることができ、A/D変換に入力される信号のダイナミックレンジが広がる。故に、それだけA/D変換の分解能を上げることが可能となる。つまり、第2セル電流信号をそのままA/D変換する場合にはオフセット誤差分(第3セル電流信号相当)も含む比較的広い入力レンジにてA/D変換が実施されてその分解能が落ちるが、本発明ではこうした問題が解消される。
【0016】
一方、第2セルでは電圧印加に伴い特定ガス成分の濃度に応じた電流が流れ、その電流信号が計測されるが、その電流信号は当該特定ガス成分の濃度レベルに応じて感度が変わり、更に特定ガス成分の濃度が同一であっても被検出ガス中の酸素濃度に応じて第2セル電流信号が変化してしまう。これは、特定ガス成分の濃度が高くなるとセンサセル電極の活性能力が不足してくることや、被検出ガス中の酸素濃度が高くなるとポンプセルでの酸素排出動作が盛んになり、結果として余計にチャンバ内に被検出ガスが導入されることに起因する。そこで、第2セル電流信号、又は第2セル電流信号と第3セル電流信号との差分値に基づき濃度演算を行う際において、以下の請求項7〜9に記載の補正を実施する。
【0017】
請求項7に記載の発明では、前記ガス濃度演算部は、前記各セルの電流信号に基づき濃度演算を行う際、その都度の特定ガス濃度に応じて感度補正を実施する。なお具体的には、特定ガス濃度が高レベルであれば、濃度検出感度が低下することを考慮し、濃度換算のための補正用データを大きくする。
【0018】
請求項8に記載の発明では、前記ガス濃度演算部は、前記各セルの電流信号に基づき濃度演算を行う際、その都度の被検出ガス中の酸素濃度に応じて酸素濃度依存性補正を実施する。なお具体的には、被検出ガス中の酸素濃度(すなわち、第1セルの電流信号)が大きければ、酸素濃度依存性が大きくなることを考慮し、濃度換算のための補正用データを小さくする。
【0019】
請求項9に記載の発明では、被検出ガス中の特定ガス濃度及び酸素濃度をパラメータとするマップデータをメモリに記憶保持しておき、前記ガス濃度演算部は、前記マップデータを用いその都度の特定ガス濃度及び酸素濃度に応じて感度補正係数を設定すると共に、前記各セルの電流信号に基づき濃度演算を行う際、前記感度補正係数を用いて特定ガス濃度を補正する。
【0020】
上記請求項7〜9の発明によれば、実際のセンサ特性を反映しながら各電流信号に基づく濃度演算が実施できるようになる。故に、ガス濃度の検出精度がより一層向上する。また、この種のガス濃度センサでは個体差によるセンサ特性のバラツキが生じるが、上記の感度補正や酸素濃度依存性補正をセンサ個別に対応させて実施することにより、センサ個体差による問題も解消できる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、この発明を具体化した一実施の形態を図面に従って説明する。本実施の形態におけるガス濃度検出装置は、例えば自動車用エンジンに適用されるものであって、限界電流式ガス濃度センサを用い、被検出ガスである排ガスから酸素濃度を検出すると共に特定ガス成分の濃度としてのNOx濃度を検出する。
【0022】
先ずはじめに、ガス濃度センサの構成を図2を用いて説明する。図2のガス濃度センサは、「第1セル」としてのポンプセル、「第2セル」としてのセンサセル及び「第3セル」としてのモニタセルからなる3セル構造を有し、排ガス中の酸素濃度とNOx濃度とを同時に検出可能な、いわゆる複合型ガスセンサとして具体化されている。なお、モニタセルは、ポンプセル同様、ガス中の酸素排出の機能を具備するため、第2のポンプセルと称される場合もある。図2(a)は、センサ素子の先端部構造を示す断面図であり、図2(b)は、図2(a)のA−A線断面図である。
【0023】
ガス濃度センサ100において、酸素イオン伝導性材料からなる固体電解質(固体電解質素子)141,142はシート状をなし、アルミナ等の絶縁材料からなるスペーサ143を介して図の上下に所定間隔を隔てて積層されている。このうち、図の上側の固体電解質141にはピンホール141aが形成されており、このピンホール141aを介して当該センサ周囲の排ガスが第1チャンバ144内に導入される。第1チャンバ144は、絞り部145を介して第2チャンバ146に連通している。符号147は多孔質拡散層である。
【0024】
図の下側の固体電解質142には、第1チャンバ144に面するようにしてポンプセル110が設けられており、ポンプセル110は、第1チャンバ144内に導入した排ガス中の酸素を排出又は汲み込む働きをすると共に酸素排出又は汲み込みの際に排ガス中の酸素濃度を検出する。ここで、ポンプセル110は、固体電解質142を挟んで上下一対の電極111,112を有し、そのうち特に第1チャンバ144側の電極111はNOx不活性電極(NOxガスを分解し難い電極)である。ポンプセル110は、第1チャンバ144内に存在する酸素を分解して電極112より大気通路150側に排出する。
【0025】
また、図の上側の固体電解質141には、第2チャンバ146に面するようにしてモニタセル120及びセンサセル130が設けられている。モニタセル120は、第2チャンバ146内の残留酸素濃度に応じて起電力、又は電圧印加に伴い電流出力を発生する。また、センサセル130は、ポンプセル110を通過した後のガスからNOx濃度を検出する。
【0026】
特に本実施の形態では、図2(b)に示すように、排ガスの流れ方向に対して同等位置になるよう、モニタセル120及びセンサセル130が並列に配置されると共に、これら各セル120,130の大気通路148側の電極が共通電極122となっている。すなわち、モニタセル120は、固体電解質141とそれを挟んで対向配置された電極121及び共通電極122とにより構成され、センサセル130は、同じく固体電解質141とそれを挟んで対向配置された電極131及び共通電極122とにより構成されている。なお、モニタセル120の電極121(第2チャンバ146側の電極)はNOxガスに不活性なAu−Pt等の貴金属からなるのに対し、センサセル130の電極131(第2チャンバ146側の電極)はNOxガスに活性な白金Pt、ロジウムRh等の貴金属からなる。
【0027】
図3(a)は、モニタセル120及びセンサセル130の電極を第2チャンバ146側から見た平面断図であり、図3(b)は、これら各セルの電極を大気通路148側から見た平面断図である。本構成によれば、モニタセル120及びセンサセル130では排ガス導入距離が同じになる。その結果、ポンプセル110通過後の残留酸素に対するモニタセル120とセンサセル130との感度が同等になり、精度の高いガス濃度検出が可能になる。但し、モニタセル120及びセンサセル130の電極は、図3(a)のように、排ガスの流れ方向に沿って並列に配置すること以外に、排ガスの流れ方向に前後(すなわち、図の左右)に配置することも可能である。例えば、モニタセル120を上流側(図の左側)に、センサセル13を下流側(図の右側)に配置する。また、各セルにおいて共通電極122を用いることも必須ではなく、各セル個別の電極を用いることも可能である。
【0028】
固体電解質142の図の下面にはアルミナ等よりなる絶縁層149が設けられ、この絶縁層149により大気通路150が形成されている。また、絶縁層149には、センサ全体を加熱するためのヒータ151が埋設されている。ヒータ151はポンプセル110、モニタセル120及びセンサセル130を含めたセンサ全体を活性状態にすべく、外部からの給電により熱エネルギを発生させる。
【0029】
上記構成のガス濃度センサ100において、排ガスは多孔質拡散層147及びピンホール141aを通って第1チャンバ144に導入される。そして、この排ガスがポンプセル110近傍を通過する際、ポンプセル電極111,112間に電圧Vpを印加することで分解反応が起こり、第1チャンバ144内の酸素濃度に応じてポンプセル110を介して酸素が出し入れされる。なおこのとき、第1チャンバ144側の電極111がNOx不活性電極であるので、ポンプセル110では排ガス中のNOxは分解されず、酸素のみが分解されて大気通路150に排出される。そして、ポンプセル110に流れた電流(ポンプセル電流Ip)により、排ガス中に含まれる酸素濃度が検出される。
【0030】
その後、ポンプセル110近傍を通過した排ガスは第2チャンバ146に流れ込み、モニタセル120では、ガス中の残留酸素濃度に応じた出力が発生する。モニタセル120の出力は、モニタセル電極121,122間に所定の電圧Vmを印加することでモニタセル電流Imとして検出される。また、センサセル電極131,122間に所定の電圧Vsを印加することでガス中のNOxが還元分解され、その際発生する酸素が大気通路148に排出される。その際、センサセル130に流れた電流(センサセル電流Is)により、排ガス中に含まれるNOx濃度が検出される。
【0031】
因みに、ポンプセル110では、その都度の排ガス中の酸素濃度(すなわちポンプセル電流Ip)に応じて印加電圧Vpが可変に制御されるようになっており、一例として、当該ポンプセル110の限界電流特性に基づき作成された印加電圧マップを用い、その都度のポンプセル電流Ipに応じて印加電圧Vpが制御される。これにより、排ガス中の酸素濃度が高くなるほど印加電圧が高電圧側にシフトするようにして印加電圧制御が実施される。それ以外に、第2チャンバ146内の残留酸素濃度が一定になるように、言い換えればモニタセル電流Imが一定となるように印加電圧Vpがフィードバック制御される構成であっても良い。以上の制御により、第1チャンバ144に導入された排ガス中の酸素をいち早く排出し、酸素排出後における残留酸素濃度を所望の低濃度レベルに保持することが可能となる。
【0032】
ところで、上述した通りガス濃度センサ100では、ポンプセル110で排ガス中の余剰酸素が排出された後、所定の残留酸素を含むガスがモニタセル120及びセンサセル130に給送される。そして、モニタセル120においてはガス中の残留酸素濃度に応じてモニタセル電流Imが計測され、センサセル130においてはガス中のNOx濃度に応じてセンサセル電流Isが計測される。但しこのとき、センサセル130では、本来ガス中のNOxだけが還元分解されてそれに伴う電流値が計測されるのが望ましいが、実際にはガス中の残留酸素分(微量酸素量)に応じた電流成分も併せて計測される。つまり、計測されるセンサセル電流IsにはNOx反応分と残留酸素反応分とが含まれ、このうち残留酸素反応分がオフセット誤差となる。そこで本実施の形態では、センサセル電流Isからオフセット誤差分を排除すべく、計測されたセンサセル電流Isからモニタセル電流Imを減算し、その差分値(Is−Im)に基づいてNOx濃度出力を得るようにしている。便宜上以下の説明では、(Is−Im)値を「NOx検出電流」と記載する。なお本実施の形態では、センサセル電流Isが「第2セル電流信号」に相当し、モニタセル電流Imが「第3セル電流信号」に相当する。
【0033】
図4は、ディーゼルエンジン10における排気系の構成を示す図面である。図4において、エンジン10には排気マニホールド11を介して排気管12が接続されており、その排気管12にはNOx吸蔵還元型触媒13、DPF(ディーゼル・パティキュレート・フィルタ)14及び酸化触媒15がこの順序で配設されている。特にNOx吸蔵還元型触媒13は、既知の通り例えばアルミナを担体とし、この担体上にカリウムK、ナトリウムNa、リチウムLi、セシウムCsのようなアルカリ金属、バリウムBa、カルシウムCaのようなアルカリ土類、ランタンLa、イットリウムYのような希土類から選ばれた少くとも一つと、白金Ptのような貴金属とが担持されている。このNOx吸蔵還元型触媒13では、排ガスの空燃比がリーンのときにはNOxを吸収し、排ガスの空燃比がリッチの場合には吸収したNOxを放出すると共にこのNOxを排ガス中のHC,COにより窒素ガスに還元する。DPF14は、排ガスの通過時に同排ガス中のPM(微粒子)を捕集する。また、酸化触媒15は、排ガス中のHCとCOを酸化反応させてH2OとCO2を生成し排出する。
【0034】
また、排気管12には、DPF14の下流側にガス濃度センサ100が配設されており、ガス濃度センサ100によりNOx吸蔵還元型触媒13及びDPF14通過後の排ガスを対象に排ガス中の酸素濃度やNOx濃度が検出される。ガス濃度センサ100には「ガス濃度演算部」としてのセンサ制御回路200が接続され、更に同センサ制御回路200には「制御手段」としてのエンジンECU300が接続されている。なお本実施の形態では、エンジン10への燃料噴射に際し、いわゆるリーン燃焼制御を実施することとしており、エンジンECU300は、センサ制御回路200を通じて入力されるNOx濃度出力に基づきリーン領域での空燃比フィードバック制御やその他NOx吸蔵還元型触媒13の吸蔵NOx放出、硫黄被毒再生等の制御を適宜実施する。
【0035】
次に、センサ制御回路200の電気的な構成を図5を用いて説明する。なお、センサ制御回路200は、ポンプセル110、モニタセル120及びセンサセル130について各々に電圧印加回路や電流検出回路を有するが、図5では便宜上、ポンプセル110に関する回路構成を省略しており、ここではモニタセル120及びセンサセル130に関する主要な回路構成について説明する。
【0036】
図5において、センサ制御回路200は、CPU、A/D変換器、D/A変換器、I/Oポート等を有する周知のマイコン(マイクロコンピュータ)201を具備している。一方で、符号251はモニタセル120及びセンサセル130の共通電極122に接続される共通電極端子、符号252はセンサセル130の電極131に接続されるセンサセル電極端子、符号253はモニタセル120の電極121に接続されるモニタセル電極端子であり、このうち共通電極端子251には共通電極用のドライバ回路254が接続されている。
【0037】
センサセル電極端子252にはセンサセル電極用のドライバ回路255が接続されており、同ドライバ回路255において電流検出抵抗255aによりセンサセル電流Isが検出される。このとき、電流検出抵抗255aの両端子の電位がそれぞれ差動増幅回路256に入力され、差動増幅回路256では電流検出抵抗255aの両端子間の電位差、すなわちセンサセル電流Isが所定のゲインで増幅され出力される。
【0038】
また、モニタセル電極端子253にはモニタセル電極用のドライバ回路257が接続されており、同ドライバ回路257において電流検出抵抗257aによりモニタセル電流Imが検出される。このとき、電流検出抵抗257aの両端子の電位がそれぞれ差動増幅回路258に入力され、差動増幅回路258では電流検出抵抗257aの両端子間の電位差、すなわちモニタセル電流Imが所定のゲインで増幅され出力される。
【0039】
差動増幅回路256,258の出力は、各々にそのままマイコン201内のA/D変換器に取り込まれると共に差動増幅回路259にも取り込まれる。差動増幅回路259では、差動増幅回路256の出力と差動増幅回路258の出力との差分が所定のゲインで増幅され出力され、同差動増幅回路259の出力がマイコン201内のA/D変換器に取り込まれる。なお、差動増幅回路256,258では例えば1.3倍程度の増幅がなされ、差動増幅回路259では4倍程度の増幅がなされるようになっている。
【0040】
図1は、センサ制御回路200内におけるマイコン201に関する機能ブロック図である。詳しくは、マイコン201には、エンジン制御用のNOx濃度出力を行うための第1演算部211と、OBD用のNOx濃度出力を行うための第2演算部212とが設けられている。これら各演算部211,212が「複数の濃度演算手段」に相当する。各演算部211,212におけるNOx濃度の検出レンジは各々異なり、第1演算部211では同検出レンジを0〜100ppmとしているのに対し、第2演算部212では同検出レンジを0〜300ppmとしている。
【0041】
エンジン制御用のNOx濃度出力として以下の用途が考えられる。つまり、上述した通り排気管12にNOx吸蔵還元型触媒13を備える構成では、リーン燃焼制御の実施に伴い同触媒13に多量のNOxが吸収され、次第にNOx吸収能力が低下する。そのため、NOx吸収能力の低下をNOx濃度出力により判定し、必要に応じてNOx還元用リッチスパイクを実施し吸収NOxを放出させる。また、燃料中には硫黄が含まれており、NOx吸蔵還元型触媒13は次第に硫黄被毒される。そのため、硫黄被毒の程度をNOx濃度出力により判定し、必要に応じて弱リッチガス投入による再生処理を実施する。更にそれ以外に、NOx濃度出力によりガス濃度センサ100の劣化度合の判定を実施する。
【0042】
また、OBD規制下では、通常の制御に用いるよりも拡張した広域の濃度検出レンジでNOx濃度が検出される。つまり、エンジン制御用のNOx濃度出力が0〜100ppmのレンジで検出されるのに対し、OBD用のNOx濃度出力が0〜300ppmのレンジで検出されるようになっている。
【0043】
第1演算部211では、前記差動増幅回路259での演算結果(NOx検出電流Is−Im)のA/D値が取り込まれ、このA/D値を用いてNOx濃度換算処理、ノイズ除去処理、CAN出力処理が順次実施される。また、第2演算部212では、センサセル電流Is及びモニタセル電流Im(実際には、図5の差動増幅回路256,258の出力)の各々のA/D値が取り込まれ、これら各A/D値を用いてIs−Im減算処理、NOx濃度換算処理、ノイズ除去処理、CAN出力処理が順次実施される。
【0044】
かかる場合、第2演算部212では、センサセル電流Isとモニタセル電流Imとが各々にA/D変換器を経由して入力され、その後Is−Imの減算処理が実施される。なおこのとき、センサセル電流Isにオフセット誤差分が含まれることは前述した通りであり、同誤差分は無視できないほど大きく例えば最大1000nA程度にもなる。また、センサセル電流Isを検出するA/D変換器の物理値の最大値は、システム上必要なNOx濃度検出レンジとオフセット誤差を足した分を満たす必要がある。故に、第2演算部212においてNOx濃度の検出レンジが0〜300ppmでありセンサセル電流の最大値が1200nAである場合、オフセット分1000nAにマージンを足すとA/D変換のフルスケールが2600nAとなる。汎用的な10ビットA/D変換器では、分解能が2600nA/1024=2.5nA/LSBとなる。これをNOx濃度換算すると約1ppm/LSBとなる。
【0045】
一方、第1演算部211では、差動増幅回路259の出力(すなわち、NOx検出電流Is−Im)がA/D変換器を経由して入力される。このとき、差動増幅回路259の出力であるNOx検出電流はオフセット誤差分がキャンセルされたものであるため、A/D変換器の物理値の最大値、すなわちNOx検出電流の最大値がシステム上必要なNOx濃度検出レンジを満たせば良い。故に、第1演算部211においてNOx濃度の検出レンジが0〜100ppmでありNOx検出電流の最大値が400nAである場合、それにマージンを足すとA/D変換のフルスケールが600nAとなり、このため分解能が600nA/1024=0.59nA/LSBとなる。従って、この第1演算部211では第2演算部212の約4倍の分解能が得られ、NOx濃度換算すると分解能は約0.2ppm/LSBとなる。
【0046】
近年では、エンジン自体の燃焼改良やNOx排出量の削減が図られており、エンジン制御に使用する場合には数ppm程度の精度でNOx濃度を検出することが要求されるが、上記第1演算部211によれば、この厳しい要求を満たすことが可能となる。
【0047】
また、各演算部211,212では、NOx濃度換算に際し、マイコン201のメモリ(例えばフラッシュROM)に予め格納された補正用データを用いてNOx濃度補正処理が実施され、当該補正処理によりガス濃度センサ100の感度バラツキや個体間バラツキが解消されるようになっている。そして、補正処理が施されたNOx濃度値は、移動平均やなましといったノイズ除去処理によりノイズ除去がなされ、その後CAN通信やD/A変換器などによりエンジンECU300に対して出力される。
【0048】
NOx濃度補正処理における補正項目として具体的には、
(イ)0点ズレ補正
(ロ)センサセル感度補正
(ハ)酸素濃度依存性補正
があり、以下にはそれらを順に説明する。上記(イ)〜(ハ)の項目はガス濃度センサ100毎に程度が相違するため、この個体間バラツキを解消する必要もある。なお、上記各補正はNOx検出電流(Is−Im)を対象に実施される。
【0049】
[0点ズレ補正]
酸素濃度0%雰囲気で且つNOx濃度が0ppmの条件下では、NOx検出電流は本来0となる筈であるが、現実には0にならず、例えば図6に示す事例のように0点ズレが生じる(図では60nA)。60nAをNOx濃度換算すると20ppm程度となり、この0点ズレは無視できない値となる。そこで本実施の形態では、この0点ズレを解消するための0点ズレ補正値を設定する。
【0050】
[センサセル感度補正]
NOx濃度に対するセンサセル130の感度はNOx濃度が高くなるに従って若干低下する。図6の事例において、NOx濃度の低濃度レンジ(0〜100ppm)と高濃度レンジ(100〜300ppm)とを比較すると、前者の方が傾きが大きくNOx検出電流が高感度に計測されることが分かる。これは、NOx濃度が高くなるとセンサセル電極(NOx活性電極)の活性能力が不足しセンサセル電流が低下するためであり、例えばNOx濃度=100ppmを境に微小な感度変化(図6に示す傾きの変化)が発生する。図6上で具体的な数値を示すと、低濃度レンジでは100ppmの濃度変化(0〜100ppm)に相応するNOx検出電流の変化が315.5nAとなるのに対し、高濃度レンジでは同じく100ppmの濃度変化(100〜200ppm)に相応するNOx検出電流の変化が310.4nAとなる。つまりこのとき、低濃度レンジと高濃度レンジとでは1〜2ppm程度の感度変化が生じる。
【0051】
そこで、NOx濃度の全検出レンジを複数のレンジに区分し、各レンジ毎に感度補正係数を設定する。本実施の形態では、0〜100ppmの低濃度レンジと100〜300ppmの高濃度レンジとについて各々に感度補正係数を設定する。これにより、特に高濃度側での感度ズレを吸収するようにしている。
【0052】
[酸素濃度依存性補正]
図7に示すように、NOx検出電流は、同じNOx濃度であっても排ガス中の酸素濃度によって変化し、同酸素濃度が高くなるに従い増加する傾向にある。つまり、ポンプセル110ではNOx濃度検出の妨げとなる酸素が第1チャンバ144から排出されるが、排出される酸素の分だけ余計に第1チャンバ144に排ガスが導入される。このため、排ガスが余計に導入されることでNOxが増え、結果的に排ガス中の酸素濃度が高いほどNOx検出電流(センサセル電流)が大きくなるという事態が生じる。図7では、酸素濃度の違いにより0点ズレの数値が相違すると共にNOx検出電流の傾きが相違していることが分かる。そこで本実施の形態では、上述した0点ズレ補正値や感度補正係数といった補正用データを酸素濃度レベルに応じて複数用意し、その都度の酸素濃度に適した補正用データを適宜用いて濃度補正を実施することとしている。例えば、こうした補正用データはマップ化されてメモリに記憶保持される。
【0053】
次に、上記補正用データの設定手順を説明する。
【0054】
先ずセンサ特性をモデルガスベンチにて計測する。条件は例えば酸素濃度を0%,10%,20%、NOx濃度を0ppm,100ppm,300ppmとし、これら各々の条件下でポンプセル電流とNOx検出電流(センサセル電流−モニタセル電流の値)とを計測する。図8(a)には、酸素濃度を0%,10%,20%とした時のポンプセル電流の計測結果を示す。また、図8(b)には、酸素濃度を0%,10%,20%としそれぞれでNOx濃度を0ppm,100ppm,300ppmとした時のNOx検出電流の計測結果を示す。
【0055】
次に、上記計測したセンサ特性から補正用データを算出する。図8(c)には、酸素濃度を0%,10%,20%とした時の各種補正用データの具体的数値を示す。この補正用データについて酸素濃度0%の場合を例に説明する。酸素濃度が0%である場合、NOx濃度=0ppmの時のNOx検出電流は60nAであり、このNOx検出電流の数値(60nA)を0点ズレ補正値とする。また、上述したようにNOx濃度の検出レンジを高低2つのレンジに区分する場合、レンジ切り換え点はNOx濃度=100ppmの時のNOx検出電流であり、このNOx検出電流の数値(375.46nA)をレンジ判定値とする。そして、高低2つのレンジ毎に、[ppm/nA]を単位とする感度補正係数を算出する。具体的には、0〜100ppmの低濃度レンジでは、当該レンジ内の濃度変化量(100ppm)をNOx検出電流の変化量(375.46nA−60nA)で割る。これにより、感度補正係数=0.317[ppm/nA]が得られる。同様に、100〜300ppmの高濃度レンジでは、当該レンジ内の濃度変化量(200ppm)をNOx検出電流の変化量(996.58nA−375.46nA)で割る。これにより、感度補正係数=0.322[ppm/nA]が得られる。その他、酸素濃度10%,20%の時の補正用データについても同様に算出できる。
【0056】
以上のように算出された補正用データは、例えば工場出荷前の段階でフラッシュROM等のメモリに書き込まれる。なお、バーコードやQRコード(2次元コード)といった識別コードを付してメモリを出荷することも可能である。この場合、ガス濃度センサと制御回路とを1対1で出荷しなくても車両メーカでの書き込みが可能となり、物流や物の管理面で工数が省けるメリットがある。
【0057】
上記説明では、NOx濃度の検出レンジを高低2つのレンジに区分し、各々に感度補正係数を設定する旨記載したが、NOx濃度の検出レンジを3つ以上のレンジに区分することも可能である。例えば、0〜100ppm,100〜200ppm,200〜300ppmといった3つの濃度別レンジを設ける場合、各レンジ毎に感度補正係数を設定すると共に、NOx濃度=100ppm,200ppmの時のNOx検出電流の数値をレンジ判定値とすれば良い。濃度別レンジを数多く区分するほど濃度補正が精密に実施でき、NOx濃度の検出精度が向上する。
【0058】
次に、マイコン201により実施されるNOx濃度出力の手順を図9のフローチャートに従い説明する。
【0059】
図9において、先ずステップS110では、前回のA/F(酸素濃度)及びNOx濃度の検出時から所定時間(本実施の形態では4ms)が経過したか否かを判別する。この所定時間はNOx濃度の検出周期に相当する時間である。そして、ステップS110がYESであることを条件にステップS120に進み、ガス濃度センサ100からの電流信号をA/D変換器を通じて取り込む。この際取り込まれる電流信号には、センサセル電流Is、モニタセル電流Im、NOx検出電流(Is−Im)の各A/D値が含まれる。なおこのとき、センサセル電流Is及びモニタセル電流ImのA/D値については、取り込み後、「Is−Im」の演算が実施される。
【0060】
その後、ステップS130では、NOx検出電流をNOx濃度値に換算するNOx濃度換算処理を実施し、その際前記補正用データを用いてNOx濃度補正を実施する。更に、ステップS140では、移動平均やなまし等によるノイズ除去処理を実施し、続くステップS150では、CAN通信やD/A変換器を利用してのNOx濃度出力処理を実施する。
【0061】
上記ステップS130でのNOx濃度換算処理を図10を参照して説明する。図10において、先ずステップS131では、その時のポンプセル電流Ipに基づきNOx検出電流(Is−Im)の0点ズレ補正値をマップ演算する。このとき、前記図8(c)の補正用データを反映したマップデータを用いて0点ズレ補正値が算出される。例えばポンプセル電流Ip=1.25mAであれば、0点ズレ補正値=63nAとなる。ステップS132では、ポンプセル電流Ipに基づきレンジ判定値をマップ演算する。上記同様ポンプセル電流Ip=1.25mAであれば、レンジ判定値=406.6nAとなる。
【0062】
その後、ステップS133では、その時のNOx検出電流が前記算出したレンジ判定値よりも小さいか否かを判別し、小さければステップS134に進み、低濃度レンジ(0〜100ppmレンジ)の感度補正係数をマップ演算する。また、大きければステップS135に進み、高濃度レンジ(100〜300ppmレンジ)の感度補正係数をマップ演算する。上記同様ポンプセル電流Ip=1.25mAであれば、例えば低濃度レンジの感度補正係数は0.291[ppm/nA]である。
【0063】
最後に、ステップS136では、上記算出した補正用データを用い、その時のNOx検出電流からNOx濃度を算出する。具体的には、NOx検出電流=372.3nAである場合、上記の0点ズレ補正値(63nA)、感度補正係数(0.291[ppm/nA])を用いることにより、
NOx濃度[ppm]=(372.3−63)×0.291=90.0
という結果が得られる。
【0064】
以上詳述した本実施の形態によれば、以下に示す効果が得られる。
【0065】
マイコン201の機能として2つの演算部(第1演算部211及び第2演算部212)を設け、各々に大小異なる濃度検出レンジを設定したので、各演算部211,212ではNOx濃度分解能をそれぞれ個別に設定できる。その結果、何れの用途にあっても所望のガス濃度検出精度を満たすことができるようになる。特に本実施の形態では、第1演算部211においてエンジン制御用としての高精度なNOx濃度値が得られると共に、第2演算部212において故障診断用としての広域レンジでのNOx濃度値が得られることとなる。
【0066】
センサ制御回路200でのA/D変換前において、差動増幅回路259にてセンサセル電流に含まれるオフセット誤差分(モニタセル電流分)が差し引かれるため、差動増幅回路259での増幅ゲインを大きくでき、A/D変換のダイナミックレンジが大きくなる。故に、それだけA/D変換の分解能を上げることが可能となる。特に、こうした構成を濃度検出レンジ小の第1演算部211側に設けたため、NOx濃度の検出精度向上といった効果をより一層顕著なものとすることができる。
【0067】
また、NOx濃度換算に際し、0点ズレ補正、センサセル感度補正、酸素濃度依存性補正を実施することとしたので、実際のセンサ特性を反映しながらNOx濃度換算が実施できるようになる。故に、NOx濃度の検出精度がより一層向上する。また、これらの補正をセンサ個別に対応させて実施することにより、センサ個体差による問題も解消できる。
【0068】
なお、本発明は上記実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
【0069】
上記図1の構成では、第1演算部211側においてA/D入力前に差動増幅回路259によりNOx検出電流(Is−Im)を算出したが、第2演算部212側においてもA/D入力前に差動増幅回路によりNOx検出電流(Is−Im)を算出する構成としても良い。また逆に、何れの演算部211,212においてもセンサセル電流やモニタセル電流をそのまま(すなわち、差動増幅回路によるNOx検出電流の算出をせずに)A/D入力する構成とすることも可能である。
【0070】
上記実施の形態では、マイコン201の機能として2つの演算部(第1演算部211及び第2演算部212を)設けたが、3つ以上の演算部を設ける構成であっても良い。
【0071】
上記実施の形態では、センサセル電流からモニタセル電流(オフセット誤差分)を差し引いたNOx検出電流(Is−Im)によりNOx濃度値を算出したが、センサセル電流そのものから、すなわちモニタセル電流を使わずにNOx濃度値を算出する構成であっても良い。つまり、モニタセル電流はチャンバ内の残留酸素濃度に見合うものであり、ポンプセルにより残留酸素濃度が一定に保持されているとすると、センサセル電流に含まれるオフセット誤差分は一定とみなすことができる。故に、オフセット誤差一定として扱えばモニタセル電流の計測は不要となる。
【0072】
上記実施の形態では、図2の構造のガス濃度センサ100について適用例を説明したが、勿論他のガス濃度センサについて適用しても良く、適用可能なガス濃度センサの具体例を以下に説明する。
【0073】
図11に示すガス濃度センサ400では、符号401,402,403,404で示すシート状の部材が全て固体電解質(例えばジルコニア)で構成されており、これら固体電解質401〜404が図の上下に積層されている。固体電解質401,403の間には律速層405a,405bを隔てて第1チャンバ406及び第2チャンバ407が区画形成されている。固体電解質404により大気通路408が形成され、同固体電解質404にはヒータ409が埋設されている。
【0074】
また、ガス濃度センサ400には、第1ポンプセル410、第2ポンプセル420、センサセル430及びモニタセル440が設けられており、本センサ400の特徴としてこれら各セルが固体電解質同士により結合されている。かかる構成において、第1ポンプセル410では、一対の電極411,412間に電圧Vp1が印加され、その時流れる第1ポンプセル電流Ip1が検出される。第2ポンプセル420では、電極413,414間に電圧Vp2が印加され、その時流れる第2ポンプセル電流Ip2が検出される。センサセル430では、電極414,415間に電圧Vsが印加され、その時流れるセンサセル電流Isが検出される。更に、モニタセル440では、電極414,416間で起電力信号Vmが検出される。
【0075】
排ガスは律速層405aを介して第1チャンバ406に導入される。排ガス中の大部分の酸素は、モニタセル440の起電力信号Vmにより検出されると共に、この信号Vmに応じて第1ポンプセル410の印加電圧Vp1が制御されることで電極411から外部へ排出される。残ったガスは律速層405bを通過して第2チャンバ407に導入され、当該ガス中の残留酸素は第2ポンプセル420にて電圧Vp2の印加により分解されて大気通路408に排出される。また、ガス中のNOxは、センサセル430にて電圧Vsの印加により分解されて大気通路408に排出され、その際流れたセンサセル電流Isに基づいてNOx濃度値が算出される。なお図11のガス濃度センサ400では、第1ポンプセル410が「第1セル」に、センサセル430が「第2セル」に、第2ポンプセル420が「第3セル」にそれぞれ相当する。
【0076】
その他に、図12に示すガス濃度センサ400は以下の如く構成される。すなわち、第1ポンプセル410では、一対の電極411,412間に電圧Vp1が印加され、その時流れる第1ポンプセル電流Ip1が検出される。第2ポンプセル420では、電極411,413間に電圧Vp2が印加され、その時流れる第2ポンプセル電流Ip2が検出される。センサセル430では、電極414,415間に電圧Vsが印加され、その時流れるセンサセル電流Isが検出される。更に、第1モニタセル450では、電極412,414間で起電力信号Vm1が検出され、第2モニタセル460では、電極413,414間で起電力信号Vm2が検出される。
【0077】
図12のガス濃度センサ400において、排ガスが律速層405aを介して第1チャンバ406に導入された後、排ガス中の大部分の酸素は、第1モニタセル450の起電力信号Vm1により検出されると共に、この信号Vm1に応じて第1ポンプセル410の印加電圧Vp1が制御されることで電極411から外部へ排出される。残ったガスは律速層405bを通過して第2チャンバ407に導入され、当該ガス中の残留酸素は、第2モニタセル460の起電力信号Vm2により検出されると共に、この信号Vm2に応じて第2ポンプセル420の印加電圧Vp2が制御されることで電極411から外部へ排出される。また、ガス中のNOxは、センサセル430にて電圧Vsの印加により分解されて大気通路408に排出され、その際流れたセンサセル電流Isに基づいてNOx濃度値が算出される。なお図12のガス濃度センサ400では、第1ポンプセル410が「第1セル」に、センサセル430が「第2セル」に、第2ポンプセル420が「第3セル」にそれぞれ相当する。
【0078】
NOx濃度を検出可能なガス濃度センサの他に、特定ガス成分の濃度としてHC濃度やCO濃度を検出可能なガス濃度センサにも適用できる。この場合、ポンプセルにて被検出ガス中の余剰酸素を排出し、センサセルにて余剰酸素排出後のガスからHCやCOを分解してHC濃度やCO濃度を検出する。更に、自動車用以外のガス濃度検出装置に用いること、排ガス以外のガスを被検出ガスとすることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態におけるガス濃度検出装置の概要を示す構成図である。
【図2】ガス濃度センサの構成を示す断面図である。
【図3】モニタセル及びセンサセルの電極配置を示す平断面図である。
【図4】エンジン排気系の構成を示す図である。
【図5】センサ制御回路の電気的な構成を示す回路図である。
【図6】NOx濃度に対するNOx検出電流の特性を示す図である。
【図7】NOx濃度に対するNOx検出電流の特性を示す図である。
【図8】補正用データの設定手順を説明するための図である。
【図9】NOx濃度出力の手順を示すフローチャートである。
【図10】NOx濃度換算処理を示すフローチャートである。
【図11】別のガス濃度センサを示す断面図である。
【図12】別のガス濃度センサを示す断面図である。
【符号の説明】
10…ディーゼルエンジン、
12…排気管、
100…ガス濃度センサ、
110…ポンプセル、
120…モニタセル、
130…センサセル、
141,142…固体電解質、
144…第1チャンバ、
146…第2チャンバ、
200…制御回路、
201…マイコン、
211…第1演算部、
212…第2演算部、
259…差動増幅回路、
400…ガス濃度センサ、
406…第1チャンバ、
407…第2チャンバ、
410…第1ポンプセル、
420…第2ポンプセル、
430…センサセル、
440〜460…モニタセル。
Claims (9)
- チャンバに導入した被検出ガス中の酸素を排出又は汲み込むための第1セルと、第1セルを通過した後のガスから特定ガス成分の濃度を検出するための第2セルと、同じく第1セルを通過した後のガスから残留酸素濃度を検出するための第3セルとを備えるガス濃度センサを用い、少なくとも前記第2セルに電圧印加した状態で計測された第2セル電流信号をガス濃度演算部に取り込み、該ガス濃度演算部が第2セル電流信号に基づいて特定ガス濃度を算出するガス濃度検出装置において、
前記ガス濃度演算部には、濃度検出レンジが大小異なる複数の濃度演算手段が設けられ、各々の濃度演算手段毎に特定ガス濃度が算出されることを特徴とするガス濃度検出装置。 - 前記複数の濃度演算手段毎に算出された特定ガス濃度は、各々個別に他の制御手段に出力される請求項1記載のガス濃度検出装置。
- 前記ガス濃度センサを車載エンジンの排気管に配設し、排気管内を流れる排ガスを被検出ガスとして特定ガス成分の濃度を検出するガス濃度検出装置において、濃度検出レンジが大小異なる複数の濃度演算手段のうち、検出レンジ小の濃度演算手段によりエンジン制御用の特定ガス濃度を算出し、検出レンジ大の濃度演算手段により故障診断用の特定ガス濃度を算出する請求項1又は2記載のガス濃度検出装置。
- 前記第2セルに電圧印加した状態で計測された第2セル電流信号から前記第3セルに電圧印加した状態で計測された第3セル電流信号を減算し、その差分値により特定ガス濃度を算出するガス濃度検出装置であって、
前記第2セル電流信号と前記第3セル電流信号とを差動増幅回路に入力し、その差動増幅回路の出力をA/D変換して前記ガス濃度演算部でのガス濃度演算に用いる請求項1乃至3の何れかに記載のガス濃度検出装置。 - 前記第2セルに電圧印加した状態で計測された第2セル電流信号から前記第3セルに電圧印加した状態で計測された第3セル電流信号を減算し、その差分値により特定ガス濃度を算出するガス濃度検出装置であって、
濃度検出レンジが大小異なる複数の濃度演算手段のうち、少なくとも検出レンジ小の濃度演算手段では、前記第2セル電流信号と前記第3セル電流信号とを差動増幅回路に入力し、その差動増幅回路の出力をA/D変換して前記ガス濃度演算部でのガス濃度演算に用いる請求項1乃至3の何れかに記載のガス濃度検出装置。 - チャンバに導入した被検出ガス中の酸素を排出又は汲み込むための第1セルと、第1セルを通過した後のガスから特定ガス成分の濃度を検出するための第2セルと、同じく第1セルを通過した後のガスから残留酸素濃度を検出するための第3セルとを備えるガス濃度センサを用い、前記第2セルに電圧印加した状態で計測された第2セル電流信号と前記第3セルに電圧印加した状態で計測された第3セル電流信号とをガス濃度演算部に取り込み、該ガス濃度演算部が第2セル電流信号と第3セル電流信号との差分値に基づいて特定ガス濃度を算出するガス濃度検出装置において、
前記第2セル電流信号と前記第3セル電流信号とを差動増幅回路に入力し、その差動増幅回路の出力をA/D変換して前記ガス濃度演算部でのガス濃度演算に用いることを特徴とするガス濃度検出装置。 - 前記ガス濃度演算部は、前記各セルの電流信号に基づき濃度演算を行う際、その都度の特定ガス濃度に応じて感度補正を実施する請求項1乃至6の何れかに記載のガス濃度検出装置。
- 前記ガス濃度演算部は、前記各セルの電流信号に基づき濃度演算を行う際、その都度の被検出ガス中の酸素濃度に応じて酸素濃度依存性補正を実施する請求項1乃至7の何れかに記載のガス濃度検出装置。
- 被検出ガス中の特定ガス濃度及び酸素濃度をパラメータとするマップデータをメモリに記憶保持しておき、前記ガス濃度演算部は、前記マップデータを用いその都度の特定ガス濃度及び酸素濃度に応じて感度補正係数を設定すると共に、前記各セルの電流信号に基づき濃度演算を行う際、前記感度補正係数を用いて特定ガス濃度を補正する請求項1乃至8の何れかに記載のガス濃度検出装置。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002297773A JP3885705B2 (ja) | 2002-10-10 | 2002-10-10 | ガス濃度検出装置 |
US10/678,095 US6922639B2 (en) | 2002-10-10 | 2003-10-06 | Gas concentration detecting apparatus |
DE10346904A DE10346904A1 (de) | 2002-10-10 | 2003-10-09 | Gaskonzentrationsmessgerät |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002297773A JP3885705B2 (ja) | 2002-10-10 | 2002-10-10 | ガス濃度検出装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004132841A true JP2004132841A (ja) | 2004-04-30 |
JP3885705B2 JP3885705B2 (ja) | 2007-02-28 |
Family
ID=32287388
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002297773A Expired - Fee Related JP3885705B2 (ja) | 2002-10-10 | 2002-10-10 | ガス濃度検出装置 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6922639B2 (ja) |
JP (1) | JP3885705B2 (ja) |
DE (1) | DE10346904A1 (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007108018A (ja) * | 2005-10-13 | 2007-04-26 | Energy Support Corp | ガス分析装置の校正方法 |
JP2009229148A (ja) * | 2008-03-20 | 2009-10-08 | Denso Corp | ガスセンサ制御装置 |
JP2010122187A (ja) * | 2008-11-21 | 2010-06-03 | Ngk Spark Plug Co Ltd | 窒素酸化物濃度検出装置、及びガスセンサ素子の製造方法 |
JP2011002245A (ja) * | 2009-06-16 | 2011-01-06 | Toyota Motor Corp | Noxセンサの補正方法およびnoxセンサ |
JP2013246013A (ja) * | 2012-05-25 | 2013-12-09 | Riken Keiki Co Ltd | ガス濃度算出方法およびガス検出装置 |
JP2014098658A (ja) * | 2012-11-15 | 2014-05-29 | Ngk Spark Plug Co Ltd | NOx検出装置及びNOxセンサシステム |
JP2014098657A (ja) * | 2012-11-15 | 2014-05-29 | Ngk Spark Plug Co Ltd | NOx検出装置及びNOxセンサシステム |
JP2016061642A (ja) * | 2014-09-17 | 2016-04-25 | 日置電機株式会社 | 測定装置 |
Families Citing this family (23)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004205488A (ja) * | 2002-11-08 | 2004-07-22 | Denso Corp | ガス濃度検出装置 |
US7628907B2 (en) * | 2005-08-26 | 2009-12-08 | Honeywell International Inc. | Gas sensor |
US7828956B2 (en) * | 2006-01-09 | 2010-11-09 | Ford Global Technologies, Llc | Method for measuring concentrations of gas moieties in a gas mixture |
JP4622864B2 (ja) * | 2006-01-10 | 2011-02-02 | 株式会社デンソー | パティキュレートフィルタ再生処理時の過燃焼検出方法 |
DE102006062058A1 (de) * | 2006-12-29 | 2008-07-03 | Robert Bosch Gmbh | Sensorelement zur Bestimmung der Konzentration einer oxidierbaren Gaskomponente in einem Messgas |
US7870779B2 (en) * | 2007-04-24 | 2011-01-18 | Thermo King Corporation | Structure and method to verify diesel particulate filter operation |
WO2010025745A1 (de) * | 2008-09-03 | 2010-03-11 | Testo Ag | Verfahren zur messwerterfassung und messwertanzeige |
US8146352B2 (en) | 2010-05-12 | 2012-04-03 | Ford Global Technologies, Llc | Diesel particulate filter control |
US8281576B2 (en) * | 2010-05-12 | 2012-10-09 | Ford Global Technologies, Llc | Diesel particulate filter control |
JP5155377B2 (ja) * | 2010-11-29 | 2013-03-06 | 日本特殊陶業株式会社 | ガスセンサの制御装置 |
JP6390560B2 (ja) * | 2014-10-01 | 2018-09-19 | 株式会社デンソー | ガス濃度検出装置 |
DE102016201144B4 (de) | 2016-01-27 | 2024-05-23 | Robert Bosch Gmbh | Halbleitersensor für eine Gaskonzentration |
KR102256488B1 (ko) * | 2017-09-14 | 2021-05-27 | 주식회사 엘지에너지솔루션 | 이차전지용 가스측정장치 |
JP7018414B2 (ja) | 2019-05-23 | 2022-02-10 | 株式会社ソディック | 積層造形装置 |
IT201900010647A1 (it) * | 2019-07-02 | 2021-01-02 | St Microelectronics Srl | Procedimento di funzionamento di un dispositivo sensore di gas, e corrispondente dispositivo sensore di gas |
US11932080B2 (en) | 2020-08-20 | 2024-03-19 | Denso International America, Inc. | Diagnostic and recirculation control systems and methods |
US11760169B2 (en) | 2020-08-20 | 2023-09-19 | Denso International America, Inc. | Particulate control systems and methods for olfaction sensors |
US12017506B2 (en) | 2020-08-20 | 2024-06-25 | Denso International America, Inc. | Passenger cabin air control systems and methods |
US11828210B2 (en) | 2020-08-20 | 2023-11-28 | Denso International America, Inc. | Diagnostic systems and methods of vehicles using olfaction |
US11760170B2 (en) | 2020-08-20 | 2023-09-19 | Denso International America, Inc. | Olfaction sensor preservation systems and methods |
US11636870B2 (en) | 2020-08-20 | 2023-04-25 | Denso International America, Inc. | Smoking cessation systems and methods |
US11813926B2 (en) | 2020-08-20 | 2023-11-14 | Denso International America, Inc. | Binding agent and olfaction sensor |
US11881093B2 (en) | 2020-08-20 | 2024-01-23 | Denso International America, Inc. | Systems and methods for identifying smoking in vehicles |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0961397A (ja) | 1995-08-30 | 1997-03-07 | Denso Corp | 空燃比検出装置 |
US6695964B1 (en) * | 1996-12-02 | 2004-02-24 | Ngk Spark Plug Co., Ltd. | Method and apparatus for measuring NOx gas concentration |
IT1306315B1 (it) * | 1998-07-16 | 2001-06-04 | Magneti Marelli Spa | Dispositivo di controllo di una sonda lineare di ossigeno |
JP2000137018A (ja) * | 1998-11-02 | 2000-05-16 | Denso Corp | ガス濃度検出装置とそれに用いるガス濃度センサ |
JP4682465B2 (ja) * | 2000-10-31 | 2011-05-11 | 株式会社デンソー | ガス濃度検出装置 |
-
2002
- 2002-10-10 JP JP2002297773A patent/JP3885705B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
2003
- 2003-10-06 US US10/678,095 patent/US6922639B2/en not_active Expired - Lifetime
- 2003-10-09 DE DE10346904A patent/DE10346904A1/de not_active Ceased
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007108018A (ja) * | 2005-10-13 | 2007-04-26 | Energy Support Corp | ガス分析装置の校正方法 |
JP2009229148A (ja) * | 2008-03-20 | 2009-10-08 | Denso Corp | ガスセンサ制御装置 |
JP2010122187A (ja) * | 2008-11-21 | 2010-06-03 | Ngk Spark Plug Co Ltd | 窒素酸化物濃度検出装置、及びガスセンサ素子の製造方法 |
JP2011002245A (ja) * | 2009-06-16 | 2011-01-06 | Toyota Motor Corp | Noxセンサの補正方法およびnoxセンサ |
US8211293B2 (en) | 2009-06-16 | 2012-07-03 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Method of correcting NOx sensor and NOx-sensing device |
JP2013246013A (ja) * | 2012-05-25 | 2013-12-09 | Riken Keiki Co Ltd | ガス濃度算出方法およびガス検出装置 |
JP2014098658A (ja) * | 2012-11-15 | 2014-05-29 | Ngk Spark Plug Co Ltd | NOx検出装置及びNOxセンサシステム |
JP2014098657A (ja) * | 2012-11-15 | 2014-05-29 | Ngk Spark Plug Co Ltd | NOx検出装置及びNOxセンサシステム |
US9310331B2 (en) | 2012-11-15 | 2016-04-12 | Ngk Spark Plug Co., Ltd. | NOx detection apparatus and NOx sensor system |
JP2016061642A (ja) * | 2014-09-17 | 2016-04-25 | 日置電機株式会社 | 測定装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US6922639B2 (en) | 2005-07-26 |
DE10346904A1 (de) | 2004-06-17 |
JP3885705B2 (ja) | 2007-02-28 |
US20040138825A1 (en) | 2004-07-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3885705B2 (ja) | ガス濃度検出装置 | |
WO2017222002A1 (ja) | ガスセンサ及び被測定ガス中の複数目的成分の濃度測定方法 | |
WO2017222001A1 (ja) | ガスセンサ及び被測定ガス中の複数目的成分の濃度測定方法 | |
JP4682465B2 (ja) | ガス濃度検出装置 | |
WO2017222003A1 (ja) | 排ガス浄化システム及び排ガス浄化方法 | |
JP5725704B2 (ja) | ガス混合気中のガス成分を測定するためのセンサ素子及びその方法並びにその使用方法 | |
WO2016013229A1 (ja) | ガス濃度検出装置 | |
JP2000137018A (ja) | ガス濃度検出装置とそれに用いるガス濃度センサ | |
JP2010127938A5 (ja) | ||
JP4840529B2 (ja) | ガス濃度検出装置 | |
JP2009175013A (ja) | NOxセンサの劣化診断装置 | |
JP2019215380A (ja) | ガスセンサ | |
RU2617915C2 (ru) | Устройство для определения концентрации газа | |
JP6658672B2 (ja) | ガスセンサ制御装置 | |
JP4874282B2 (ja) | ガスセンサ制御装置 | |
WO2016121380A1 (ja) | 内燃機関制御装置 | |
JP6255948B2 (ja) | ガスセンサ制御装置 | |
JP5067663B2 (ja) | NOxセンサの異常診断装置 | |
JP2019203839A (ja) | アンモニアセンサの劣化判定装置 | |
JP2009216569A (ja) | ガス濃度検出装置及びガス濃度検出システム | |
WO2018216808A1 (ja) | ガスセンサ制御装置 | |
JP7230211B2 (ja) | 測定ガス中の、結合酸素を有する測定ガス成分の少なくとも一部を検出するセンサシステムの動作方法 | |
WO2010032641A1 (ja) | 排気ガス浄化装置 | |
JP2009257816A (ja) | ガス濃度センサの出力信号処理装置及びガス濃度検出装置 | |
JP2006162325A (ja) | 排気ガス成分濃度検出方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050303 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060720 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060801 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20060907 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060928 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20061031 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20061113 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 3885705 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091201 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101201 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111201 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121201 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131201 Year of fee payment: 7 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |