JP2011002245A - Noxセンサの補正方法およびnoxセンサ - Google Patents

Noxセンサの補正方法およびnoxセンサ Download PDF

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Abstract

【課題】NO検出値をNO実際値に近づけ得るNOセンサの補正方法およびNOセンサ装置を提供すること。
【解決手段】排ガスの温度に関連した温度物理量および排ガスの酸素濃度に関連した酸素濃度物理量と、多孔質拡散抵抗層を通過する前の排ガス中のNOとNOとの存在比率と、の関係を記録した補正用マップを予め準備し、実際に検知した温度物理量および酸素濃度物理量を補正用マップに参照してNOとNOとの存在比率を求め、この存在比率と、NOの拡散速度とNOの拡散速度との違いと、に基づいて、NO検出値を補正する。
【選択図】図1

Description

本発明は、排ガスに含まれるNOを検知する技術に関する。詳しくは、本発明は、NOセンサにより検知したNO濃度を補正する方法、および、NOセンサにより検知したNO濃度を補正する補正手段とNOセンサとを備えるNOセンサ装置に関する。
NOセンサは、排ガスに含まれるNO(窒素酸化物)を検知する装置である。一般的なNOセンサは、車両の排気経路に配設されている排ガス浄化触媒の排ガス流路下流側および/または上流側に配設され、NOセンサの近傍に到達した排ガスに含まれるNOの濃度を検知する(例えば、特許文献1〜2参照)。
ところで、NOセンサによって検知した排ガスのNO濃度は、実際の排ガスのNO濃度と、僅かに異なる。詳しくは、NOセンサによって検知した排ガスのNO濃度は、実際の排ガスのNO濃度よりも僅かに小さい。
一般的なNOセンサは、排ガス浄化用触媒の上流側および下流側に配置され、排ガス浄化用触媒の浄化制御や排ガス浄化用触媒の劣化検出に用いられる。このためNOセンサは、NO濃度を精度高く検知する必要がある。したがって、NOセンサによって検知した排ガスのNO濃度(以下、NO検出値と呼ぶ)を、実際の排ガスのNO濃度(以下、NO実際値と呼ぶ)に近づける技術が望まれている。
特開平11−72477号公報 特開平11−23526号公報
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、NO検出値をNO実際値に近づけるNOセンサの補正方法およびNOセンサ装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明のNOセンサの補正方法は、車両の排ガス流路に配置され、多孔質拡散抵抗層と、該多孔質拡散抵抗層を通過した排ガスを導入する排ガスチャンバと、該排ガスチャンバに導入された排ガスのNO濃度を検知する検知部と、を持つNOセンサで検知した該NO濃度を補正する方法であって、排ガスの温度に関連した温度物理量および排ガスの酸素濃度に関連した酸素濃度物理量と、該多孔質拡散抵抗層を通過する前の排ガス中のNOとNOとの存在比率と、の関係を記録した補正用マップを予め準備し、実際に検知した該温度物理量および該酸素濃度物理量を該補正用マップに参照して、該存在比率を求め、該存在比率と、NOの拡散速度とNOの拡散速度との違いと、に基づいて、該NOセンサで検知した該NO濃度を補正することを特徴とする。
本発明のNOセンサの補正方法において、前記検知部は、前記排ガスチャンバに導入された排ガス中の酸素を前記排ガスチャンバの外部に放出する酸素ポンプ電極と、前記排ガスチャンバ内に残存する酸素に対応する大きさの酸素検知電流を出力する酸素検知電極と、前記排ガスチャンバ内に残存する酸素と、前記排ガスチャンバ内のNOに含まれる酸素と、の和に対応する大きさのNO検知電流を出力するNO検知電極と、を持ち、前記NOセンサは、該NO検知電流と該酸素検知電流との差を基に、前記排ガスチャンバ内のNO濃度を検知し、前記NOセンサで検知した該NO濃度を下式(1)に基づいて補正することが好ましい。
X=A/(1+BZ−Z)・・・・・・(1)
なお、式(1)において、Xは補正したNO濃度を表す。AはNOセンサで検知したNO濃度を表す。Zは多孔質拡散抵抗層を通過する前の排ガスのNO濃度を、多孔質拡散抵抗層を通過する前の排ガスのNO濃度とNO濃度との和で割った値を表す。BはNOのガス拡散速度をNOのガス拡散速度で割った値を表す。
上記課題を解決する本発明のNOセンサ装置は、車両の排ガス流路に配置され、多孔質拡散抵抗層と、該多孔質拡散抵抗層を通過した排ガスを導入する排ガスチャンバと、該排ガスチャンバに導入された排ガスのNO濃度を検知する検知部と、を持つNOセンサと、排ガスの温度に関連した温度物理量および排ガスの酸素濃度に関連した酸素濃度物理量と、該多孔質拡散抵抗層を通過する前の排ガス中のNOとNOとの存在比率と、の関係を記録した補正用マップと、該温度物理量を検知する温度物理量検知手段と、該酸素濃度物理量を検知する酸素濃度物理量検知手段と、実際に検知した該温度物理量および該酸素濃度物理量を該補正用マップに参照して、該存在比率を求め、該存在比率と、NOの拡散速度とNOの拡散速度との違いと、に基づいて、該NOセンサで検知した該NO濃度を補正する演算手段と、を備えることを特徴とする。
本発明のNOセンサ装置において、前記検知部は、前記排ガスチャンバに導入された排ガス中の酸素を前記排ガスチャンバの外部に放出する酸素ポンプ電極と、前記排ガスチャンバ内に残存する酸素に対応する大きさの酸素検知電流を出力する酸素検知電極と、前記排ガスチャンバ内に残存する酸素と、前記排ガスチャンバ内のNOに含まれる酸素と、の和に対応する大きさのNO検知電流を出力するNO検知電極と、を持ち、前記NOセンサは、該NO検知電流と該酸素検知電流との差を基に、前記排ガスチャンバ内のNO濃度を検知し、前記演算手段は、前記NOセンサで検知した該NO濃度を上式(1)に基づいて補正することが好ましい。
一般的なNOセンサは、多孔質拡散抵抗層と排ガスチャンバと検知部とを持ち、排ガスチャンバ内のNO(窒素酸化物)濃度を検知部によって検知する。排ガスチャンバには、多孔質拡散抵抗層を通過した排ガスが導入される。多孔質拡散抵抗層は、排ガスチャンバの外部から内部に向けた排ガス導入路を構成し、排ガスチャンバに導入され検知部に到達する排ガスを物理的に制限する役割を担う。したがって検知部は、多孔質拡散抵抗層を通過した排ガスのNO濃度を検知する。
本発明の発明者らは、鋭意研究の結果、NO検出値がNO実際値よりも低い原因が、NOの拡散速度とNOとの拡散速度との差にあることを見出した。
すなわち、排ガスは、多孔質拡散抵抗層を通過(拡散)して排ガスチャンバに到達する。排ガスに含まれるNOもまた、多孔質拡散抵抗層を通過して排ガスチャンバに到達する。
排ガスに含まれるNOの殆どはNOおよびNOである。NO分子はNO分子よりも大きいため、多孔質拡散抵抗層を通過する際のNOの拡散速度はNOの拡散速度よりも遅い。このため、多孔質拡散抵抗層を通過した排ガス(すなわち排ガスチャンバ内の排ガス)のNO濃度は、多孔質拡散抵抗層を通過する前の排ガス(すなわち実際の排ガス)のNO濃度よりも低い。したがって、NO検出値はNO実際値よりも低い。すなわち、排ガスチャンバ内外におけるNO濃度の差分だけ、NO検出値はNO実際値よりも小さい。したがって、NOの拡散速度とNOの拡散速度との違いを用いれば、排ガスチャンバ内外におけるNO濃度の差を求めることができ、NO検出値をNO実際値に近づける補正をすることができる。
ところで、NOとNOとは、排ガス中において、下記の(i)式のように可逆的に反応している。
NO+1/2O←→NO―――(i)
化学平衡は濃度および温度に応じて移動する。したがって化1式の化学平衡もまた、排ガス温度および排ガスの酸素濃度に応じて移動する。換言すると、排ガス中のNOとNOとの存在比率は、排ガス温度および排ガスの酸素濃度に応じて変化する。排ガス中のNOとNOとの存在比率をNOセンサ使用時に検知するのは困難であるが、排ガス温度および排ガスの酸素濃度は容易に検知できる。したがって、排ガスの温度に関連した温度物理量および排ガスの酸素濃度に関連した酸素濃度物理量と、多孔質拡散層を通過する前の排ガス中のNOとNOとの存在比率(以下、単にNOとNOとの存在比率と呼ぶ)とを予めマップ化しておけば、実際に検知した温度物理量および酸素濃度物理量をこのマップに参照することで、NOとNOとの存在比率を容易に求めることができる。そして、求めたNOとNOとの存在比率と、上述したNOの拡散速度とNOの拡散速度との違いと、に基づいてNO検出値を補正すれば、排ガスチャンバ内外におけるNOの差を信頼性高く求めることができ、NO検出値をNO実際値にさらに近づけることができる。
すなわち、本発明のNOセンサの補正方法およびNOセンサ装置は、NOとNOとの存在比率と、NOの拡散速度とNOの拡散速度との違いと、に基づいてNO検出値を補正することで、NO検出値をNO実際値に近づけるものである。
なお、本発明における排ガス温度に関連した排ガス温度物理量とは、実際の排ガス温度であっても良いし、それ以外の物理量であっても良い。例えば、排気管の温度に基づいて算出した排ガス温度、触媒の温度等を排ガス温度物理量として用いても良い。また、本発明における排ガスの酸素濃度に関する物理量とは、実際の排ガスの酸素濃度であっても良いし、それ以外の物理量であっても良い。例えば、空燃比等を酸素濃度物理量として用いても良い。
ところで、一般的なNOセンサとして、酸素ポンプ電極、酸素検知電極およびNO検知電極を持つものが知られている。酸素ポンプ電極は排ガスチャンバ内の酸素を排ガスチャンバ外に放出する。このため、排ガスチャンバに導入され、酸素ポンプ電極を通過した排ガスにおいて、化1式の化学平衡は右辺側に傾く。換言すると、酸素ポンプ電極は、排ガスチャンバに導入された排ガス中のNOをNOに変換する。
酸素検知電極は、酸素ポンプ電極を通過した排ガスに残存する酸素を、酸素ポンプ電極と同様に、排ガスチャンバ外に放出する。そして、酸素検知電極は、この時生じる電流(酸素検知電流)に基づいて、排ガスに残存する酸素濃度を検知する。
NO検知電極は、酸素検知電極を通過した排ガスに残存する酸素を、酸素ポンプ電極および酸素検知電極と同様に、排ガスチャンバ外に放出する。また、NO検知電極は、排ガスチャンバに導入された排ガス中のNOを窒素イオンと酸素イオンとに分解し、酸素イオンを排ガスチャンバ外に輸送することで、NOに含まれる酸素を排ガスチャンバ外に放出する。そして、NO検知電極は、この時生じる電流(NO検知電流)に基づいて、排ガスのNO濃度を検知する。
本発明のNOセンサの補正方法およびNOセンサ装置におけるNOセンサとして、この種のNOセンサを用いる場合、NO濃度を補正する計算式は、以下のように導出される。なお、以下の式において、Zは多孔質拡散抵抗層を通過する前の排ガスのNO濃度を、多孔質拡散抵抗層を通過する前の排ガスのNO濃度とNO濃度との和で割った値を表す。Zは本発明におけるNOとNOとの存在比率に相当する。また、BはNOのガス拡散速度をNOのガス拡散速度で割った値を表す。Bは本発明におけるNOの拡散速度とNOの拡散速度との違いに相当する。さらに、AはNO検知電流と酸素検知電流との差を表す。
図1に示すように、NO実際値(X)は、多孔質拡散層を通過する前の排ガスのNO濃度(a)とNO濃度(b)との和である。これに対して、NO検出値(A)は、多孔質拡散層を通過する前の排ガスのNO濃度(a)にBを乗じた値と、NO濃度(b)と、の和である。すなわち、NO実際値(X)は下式(I)で表され、NO検出値(A)は下式(II)で表される。また、(I)、(II)より、NO実際値(X)とNO検出値(A)との関係は、下式(III)で表される。
=a+b・・・・・・(I)
A=Ba+b(≠X)・・・・・・(II)
A=Ba+X−a
A=X+a(B−1)・・・・・・(III)
ところで、多孔質拡散抵抗層を通過する前の排ガス中のNOに対するNOの存在比率、すなわち、多孔質拡散抵抗層を通過する前の排ガスのNO濃度(a)を、多孔質拡散抵抗層を通過する前の排ガスに含まれるNO濃度とNO濃度との和(a+b)で割った値をZとすると、多孔質拡散抵抗層を通過する前の排ガスのNO濃度(a)は下式(IV)で表される。そして、(III)、(IV)より、NO実際値Xは下式(V)で表される。
a=XZ・・・・・・(IV)
A=X+XZ(B−1)
=X(1+BZ−Z)
=A/(1+BZ−Z)・・・・・・(V)
上式(V)にA、BおよびZを代入して得られた数値は、NO実際値(X)にほぼ等しいが、完全には一致しないため、左辺のNO実際値(X)を補正したNO検出値(補正したNO濃度、X)にかえ、上式(1)を得た。
なお、NOのガス拡散速度は、NOのガス拡散速度の約8割であることが知られている。したがって、上記B、すなわち、NOのガス拡散速度をNOのガス拡散速度で割った値は、約0.8(詳しくは約0.81)である。
NO実際値(X)、多孔質拡散層を通過する前の排ガスのNO濃度(a)、多孔質拡散層を通過する前の排ガスのNO濃度(b)、およびNO検出値の関係を模式的に表す図である。 実施例のNOセンサ装置におけるNOセンサを模式的に表す一部切り欠き正面図である。 実施例のNOセンサ装置におけるNOセンサの排ガスチャンバおよび検知部を模式的に表す断面図である。 評価試験の結果を表すグラフである。
本発明のNOセンサの補正方法およびNOセンサ装置におけるNOセンサとしては、上述した酸素ポンプ電極、酸素検知電極およびNO検知電極を持つNOセンサを用いることもできるし、他種のNOセンサを用いることもできる。例えば、多孔質拡散抵抗層および排ガスチャンバよりも排ガス流路の上流側にNO→NOの反応を促進させる触媒等を配置し、多孔質拡散抵抗層を通過し排ガスチャンバに導入される排ガスに含まれるNOを単ガス(NO)化するNOセンサを用いることもできる。この場合にも、多孔質拡散抵抗層を通過し排ガスチャンバに導入される排ガスには、(i)式に示す化学平衡により、僅かにNOが存在する。したがってこの場合にも、NOの拡散速度とNOとの拡散速度との違いと、実際に検知した温度物理量および酸素濃度物理量を補正用マップに参照して求めたNOとNOとの存在比率と、に基づいてNO検出値を補正すれば、NO検出値をNO実際値に近づけることができる。
本発明のNOセンサの補正方法およびNOセンサ装置におけるNOセンサは、多孔質拡散抵抗層と、排ガスチャンバと、検知部とを持つ。
多孔質拡散抵抗層は、排ガスを所定の拡散律速抵抗をもって排ガスチャンバ内部に導入するための層である。多孔質拡散抵抗層は、例えばアルミナ等を材料とする多孔体で構成しても良いし、多孔体あるいは非多孔体にさらに細孔を形成したもので構成しても良い。
本発明のNOセンサの補正方法およびNOセンサ装置におけるNOセンサとしては、上述したように、一対の酸素ポンプ電極、一対の酸素検知電極、一対のNO検知電極を持つNOセンサを用いることができる。この種のNOセンサにおいて、一対の酸素ポンプ電極、一対の酸素検知電極、一対のNO検知電極は、それぞれ固体電解質層を挟んで配置される。本発明のNOセンサの補正方法およびNOセンサ装置におけるNOセンサとしてこの種のNOセンサを用いる場合、固体電解質層は、酸素イオン導電性を持つ材料からなるものを使用することができる。固体電解質層の材料としては、例えば、ジルコニア、酸化ビスマス、酸化セリウム等が好ましく用いられる。また、これらの材料にイットリア、カルシア、セリア、マグネシア等を添加したものを用いても良い。
酸素ポンプ電極および酸素検知電極の材料としては、Pt−Au合金を用いるのが好ましい。Pt−Au合金は、酸素感受性に優れ、かつ、NOの選択還元性が低いため、排ガスチャンバ内部の酸素を排ガスチャンバ外部に効率良く排出でき、かつ、NO検知電極によるNO検知結果に干渉し難い。なお、ここでいうPt−Au合金とは、PtとAuとを主成分とする合金を指し、他の元素を微量に含んでも良い。なお、酸素ポンプ電極の材料と酸素検知電極の材料とを異なる材料にしても良い。
Pt−Au合金におけるPtとAuとの比率は特に限定しない。参考までに、一般的な酸素ポンプ電極におけるPtとAuとの比は、99:1〜90:10(質量比)程度である。
NO検知電極の材料としては、Pt−Rh合金を用いるのが好ましい。Pt−Rh合金は、酸素感受性に優れ、かつ、NOを還元できる。なお、ここでいうPt−Rh合金とは、PtとRhを主成分とする合金を指し、他の微量元素を含んでも良い。Pt−Rh合金におけるPtとRhとの比率は特に限定しない。参考までに、一般的なNO検知電極におけるPtとRhとの比は、50:50〜90:10(質量比)程度である。
以下、本発明のNOセンサの補正方法およびNOセンサ装置を具体的に説明する。
(実施例)
実施例のNOセンサ装置は、本発明のNOセンサ装置であり、本発明のNOセンサの補正方法を用いてNO検出値を補正する。実施例のNOセンサ装置におけるNOセンサを模式的に表す一部切り欠き正面図を図2に示す。実施例のNOセンサ装置におけるNOセンサの排ガスチャンバおよび検知部を模式的に表す断面図を図3に示す。
(NOセンサ装置)
実施例のNOセンサ装置は、NOセンサと、補正用マップと、温度物理量検知手段と、酸素濃度物理量検知手段と、演算手段と、を持つ。実施例のNOセンサ装置においては、演算手段として車両のECU(エンジンコントロールシステム)を用いた。補正用マップはECUに記憶した。温度物理量検知手段としては、熱電対からなる温度計を用いた。温度物理量検知手段は、自動車の排気ガス流路に配設し、NOセンサに導入される直前の排ガスの温度を検知した。酸素濃度物理量検知手段としては、酸素ポンプ電極を用いた。
図2に示すように、NOセンサ1は、センサ素子11と、ケース体12と、図略の検知手段とを持つ。
ケース体12は、ステンレス、インコネル等の金属からなり、略コップ状をなす。ケース体12の側壁には、貫通孔状のケース側ガス導入口13が形成されている。ケース体12の底壁には、貫通孔状のケース側ガス排出口(図略)が形成されている。ケース側ガス導入口13はケース体12の外部(排ガス経路)からケース体12の内部への排ガスの導入口となり、ケース側ガス排出口はケース体12の内部からケース体12の外部への排ガスの排出口となる。なお、実施例のNOセンサ装置において、検知手段としてはECUを用いた。
図3に示すように、センサ素子11は、2つの多孔質拡散抵抗層(第1拡散抵抗層21、第2拡散抵抗層22)と、排ガスチャンバ(第1チャンバ31、第2チャンバ32)と、検知部とを持つ。検知部は、2つの固体電解質層(第1固体電解質層41、第2固体電解質層42)と、5つの区画層(第1区画層51、第2区画層52、第3区画層53、第4区画層54、第5区画層55)と、一対の酸素ポンプ電極(内側ポンプ電極61、外側ポンプ電極62)と、一対の酸素検知電極(内側酸素検知電極63、外側酸素検知電極64)と、一対のNO検知電極(内側NO検知電極65、外側NO検知電極66)と、ヒータ70と、を持つ。
第1固体電解質層41および第2固体電解質層42は、ジルコニアとイットリアとの混合物を材料としてなり、略板状をなす。第1拡散抵抗層21および第2拡散抵抗層22はアルミナを材料としてなり、ガス流通可能である。
第1区画層51〜第5区画層55は、アルミナを材料としてなる。内側ポンプ電極61および内側酸素検知電極63はPt−Au合金(Pt:Au=99:1)を材料としてなる。内側NO検知電極65はPt−Rh合金(Pt:Rh=50:50)を材料としてなる。外側ポンプ電極62、外側酸素検知電極64および外側NO検知電極66はPtを材料としてなる。
第1固体電解質層41と第2固体電解質層42とは対向配置されている。第1固体電解質層41には貫通孔状をなすセンサ側ガス導入口43が形成されている。センサ側ガス導入口43は、第1拡散抵抗層21で覆われている。センサ側ガス導入口43および第1拡散抵抗層21は、後述する排ガスチャンバへの排ガスの導入路となる。第1固体電解質層41と第2固体電解質層42との間には、枠状をなす第1区画層51が積層されている。第1拡散抵抗層21、第1固体電解質層41、第2固体電解質層42および第1区画層51によって、排ガスチャンバが区画されている。排ガスチャンバは、第2拡散抵抗層22によって、センサ側ガス導入口43を含む部分(第1チャンバ31)と、センサ側ガス導入口43を含まない部分(第2チャンバ32)とに区画されている。第2固体電解質層42のなかで第1チャンバ31側の面には、内側ポンプ電極61が積層されている。第1固体電解質層41のなかで第1チャンバ31と逆側の面には、外側ポンプ電極62が積層されている。第1固体電解質層41のなかで第2チャンバ32側の面には、内側酸素検知電極63と内側NO検知電極65とが積層されている。第1固体電解質層41のなかで第2チャンバ32と逆側の面には、外側酸素検知電極64と外側NO検知電極66とが積層されている。
酸素検知電極63、64はNO検知電極65、66よりもセンサ側ガス導入口43に近い位置に配置されている。また、酸素ポンプ電極61、62は、NO検知電極65、66および酸素検知電極63、64よりもセンサ側ガス導入口43に近い位置に配置されている。換言すると、酸素ポンプ電極61、62はNO検知電極65、66および酸素検知電極63、64よりも排ガス流路上流側に配置され、NO検知電極65、66は、酸素ポンプ電極61、62および酸素検知電極63、64よりも排ガス流路下流側に配置されている。
第1固体電解質層41のなかで第2チャンバ32と逆側の面には、第3区画層53が積層されている。第3区画層53は、略コ字の枠状をなし、第1拡散抵抗層21に隣接している。第3区画層のなかで第1固体電解質層41と逆側の面には、第4区画層54が積層されている。第4区画層54もまた第1拡散抵抗層21に隣接している。第1固体電解質層41、第3区画層53、第4区画層54によって、第1の排気流路81が区画されている。第1の排気流路81はケース側ガス排出口の近傍に配置され、ケース側ガス排出口を介してケース体12の外部(すなわちNOセンサ1の外部)に連通している。
第2固体電解質層42のなかで第1チャンバ31と逆側の面には第2区画層52が積層されている。第2区画層52は、第3区画層53と同方向に向けて開口する略コ字の枠状をなす。第2区画層52のなかで第2固体電解質層42と逆側の面には、板状をなす第5区画層55が積層されている。第5区画層55にはヒータ70が埋設されている。ヒータ70は図略の外部電源に接続され、センサ素子11を加熱する。第2固体電解質層42、第2区画層52、第5区画層55によって、第2の排気流路82が区画されている。第2の排気流路82はケース側ガス排出口の近傍に配置され、ケース側ガス排出口を介してケース体12の外部に連通している。
(NOセンサの動作)
実施例のNOセンサ装置におけるNOセンサ1の動作を以下に説明する。
排ガスは、ケース側ガス導入口13を通じてケース体12の内部に導入され、第1拡散抵抗層21およびセンサ側ガス導入口43を通過して第1チャンバ31に導入される。第1チャンバ31に導入された排ガスは、先ず、第1チャンバ31内に露出している内側ポンプ電極61に接触する。内側ポンプ電極61に接触した排ガスに含まれる酸素は、内側ポンプ電極61によってイオン化され、第2固体電解質層42を通過し、外側ポンプ電極62を介して、第1チャンバ31の外部(第2の排気流路82)に放出される。このとき、酸素ポンプ電極61、62に接続されている演算手段は、酸素ポンプ電極61、62が出力したポンプ電流を読み取り、排ガスの酸素濃度を算出する。そして、この酸素濃度を基に、A/F(空燃比)を算出する。ここで算出されたA/Fは、後述するNO濃度の補正の際に、酸素濃度物理量として用いられる。
酸素ポンプ電極61、62が第1チャンバ31に導入された排ガス中の酸素を第2の排気経路に放出することで、第1チャンバ31内の排ガスに含まれるNOはNOに変換される。
内側ポンプ電極61を通過した第1チャンバ31内の排ガスは、第2拡散抵抗層22を通過して、第2チャンバ32に導入される。第2チャンバ32に導入された排ガスは、先ず内側酸素検知電極63に接触する。内側酸素検知電極63に接触した排ガスに残存する酸素は、内側酸素検知電極63によってイオン化され、第1固体電解質層41を通過し、外側酸素検知電極64を介して、第2チャンバ32の外部(第1の排気流路81)に放出される。このとき、酸素検知電極63、64に接続されている検知手段は、酸素検知電極63、64が出力した酸素検知電流を読み取る。
内側酸素検知電極63を通過した第2チャンバ32内の排ガスは、内側NO検知電極65に接触する。内側NO検知電極65に接触した排ガス中のNOは、窒素イオンと酸素イオンとに分解される。このうち酸素イオンは第1固体電解質層41を通過し、外側NO検知電極66を介して、第2チャンバ32の外部(第1の排気流路81)に放出される。NO検知電極65、66に接続されている検知手段は、NO検知電極65、66が出力したNO検知電流を読み取り、酸素検知電流とNO検知電流との差を基に、第2チャンバ32に導入された排ガスのNO濃度(NO検出値)を算出する。第1の排気流路81に放出された酸素は、ケース側ガス流出口を介して、外界に流出する。
(補正用マップ)
実施例のNOセンサ装置における補正用マップを表1に示す。
Figure 2011002245
実施例のNOセンサ装置における補正用マップには、表1に示すように、温度物理量(排ガスの温度)および酸素濃度物理量(A/F)と、多孔質拡散抵抗層を通過する前のNOとNOとの存在比率と、の関係が記録されている。この補正用マップ用のデータは、以下の〈1〉〜〈4〉工程に沿って収集した。
〈1〉NOガス発生器と、ガス混合室と、電気加熱炉と、NOセンサと、ガス分析計と、温度計と、を準備した。NOセンサは、実施例のNOセンサと同じものである。ガス分析計としては、化学発光式の分析計(HORIBA社製)を用いた。なお、このガス分析計は、NO濃度とNO濃度とをそれぞれ独立して検知できる。温度計としては、熱電対を用いた。
NOガス発生器としては、酸素ガス、プロパンガス、NOガス、および、Nガスをそれぞれ充填した4個のガスボンベを用いた。NOガス発生器はガス混合室に接続した。各ガスボンベから導入したガスをガス混合室で混合し、NO、O、HC等の排ガス成分が含まれる混合ガスを得た。ガス混合室へのプロパンガス、NOガス、および、Nガスの供給量は一定量になるようにした。後述するように、ガス混合室への酸素ガス供給量は徐変させた。
NOセンサおよび温度計は、ガス混合室に入れ、ガス混合室内の混合ガスに曝した。ガス混合室とガス分析計とは、通気管を介して接続し、ガス混合室内の混合ガスを通気管を通じてガス分析計に流入させた。ガス混合室は電気加熱炉に入れ、混合ガスが所定温度になるように加熱した。
先ず、温度計で検知した混合ガスの温度が600℃になるように、電気加熱炉の温度を調整した。混合ガスの温度が600℃に到達した時点で、混合ガスの温度が一定(600℃)になるように、電気加熱炉の温度を制御した。
〈2〉混合ガスの温度が一定になった後に、ガス混合室内の混合ガスのA/Fが15になるように、ガス発生器からガス混合室に供給する酸素ガスの量を調整した。その後、A/Fが徐々に大きくなるように、ガス発生器からガス混合室に供給する酸素ガスの量を徐々に増加した。このとき、NOセンサのポンプ電流を基に算出したA/Fが1大きくなる毎に、ガス分析計によってNO濃度およびNO濃度を検知した。NO濃度およびNO濃度は、A/Fが55になるまで続けた。
〈3〉上記の〈2〉工程後、混合ガスの温度を10℃ずつ段階的に上げ、混合ガスの温度が10℃上がる毎に〈2〉工程を繰り返した。〈2〉工程は、混合ガスの温度が950℃になるまで繰り返した。
〈4〉〈2〉〜〈3〉工程で得られたデータ(温度、A/F、NO濃度、NO濃度)を基に、表1に示す補正用マップを作成した。詳しくは、混合ガスの温度およびA/F毎に、NO濃度をNO濃度とNO濃度との和で割った値(Z)を算出した。そして、混合ガスの温度とA/Fとをそれぞれ所定の範囲に区切り、その範囲にはいるZの平均値を算出した。表1に示す補正用マップでは、混合ガスの温度を600℃以上700℃未満(600〜690℃)、700℃以上800℃未満(700〜790℃)、800℃以上850℃未満(800〜840℃)、850℃以上950℃未満(850〜950℃)の4つの範囲に区切った。また、A/Fを15以上20未満(15〜19)、20以上30未満(20〜29)、30以上55未満(30〜54)、55以上60未満(55〜60)の4つの範囲に区切った。以上の工程により、補正用マップを作成した。
(NO濃度の補正)
実施例のNOセンサの補正方法およびNOセンサ装置における演算手段は、NOとNOとの存在比率と、NOのガス拡散速度をNOのガス拡散速度との違いと、に基づいて、NOセンサ1で検知したNO濃度(NO検出値)を補正する。
詳しくは、NOのガス拡散速度とNOのガス拡散速度との違いとしては、0.81なる数値を用いた。この数値は、NOのガス拡散速度をNOのガス拡散速度で割った値(B)である。NOとNOとの存在比率としては、上述した実施例のNOセンサ装置で検知した排ガス温度(温度物理量)およびA/F(酸素濃度物理量)を、表2に示す補正用マップに参照して求めた値(Z)を用いた。上述したB、Z、およびNO検出値(A)を、上式(1)に代入することで、NO検出値を補正してNO検出値の補正値(X)を算出した。
(評価試験)
実施例のNOセンサ装置で算出したNO検出値の補正値(X)と、実施例のNOセンサ装置におけるNOセンサ1で検知したNO濃度(NO検出値)と、実施例のNOセンサ装置に導入した排ガスの実際のNO濃度(NO実際値)とを比較することで、実施例のNOセンサ装置によるNO濃度検出精度を評価した。
詳しくは、排ガスと類似した組成のモデルガスを準備し、上述した補正用マップ用データを収集する際に用いたガス分析計によって、モデルガスのNO濃度を検知した。また、実施例のNOセンサ装置によって、このモデルガスのNO濃度、A/F、および温度を検知した。そして、演算手段による補正をおこなう前のNO濃度(NO検出値)と、演算手段による補正をおこなった後のNO濃度(NO検出値の補正値)と、ガス分析計で検知したモデルガスのNO濃度(NO実際値)とを比較した。評価試験の結果を表すグラフを図4に示す。
本評価試験において、NO実際値は500ppmであり、NO検出値は490ppmであった。モデルガスのA/Fは30であり、モデルガスの温度は650℃であった。NO検出値の補正値は約497ppmであった。この評価試験の結果から、本発明のNOセンサの補正方法およびNOセンサ装置によると、NO検出値をNO実際値に近づけ得ることがわかる。
なお、実施例で用いた補正用マップにおいては、温度物理量および酸素濃度物理量を所定の範囲に区切り、その範囲にはいるNOとNOとの存在比率の平均値を、NOとNOとの存在比率(Z)として用いた。この範囲をさらに小さくすれば、温度物理量および酸素濃度物理量に対応するNOとNOとの存在比率(Z)を、さらに精度高く求めることができ、NO検出値をさらに精度高く補正できる。
また、実施例においては上式(1)に基づいてNO検出値を補正したが、本発明のNOセンサの補正方法およびNOセンサ装置においては、上式(1)から派生した他の式を用いてNO検出値を補正することもできる。
実施例で用いたNOセンサ1においては、第2拡散抵抗層22によって排ガスチャンバを第1チャンバ31と第2チャンバ32とに分けたが、本発明のNOセンサの補正方法およびNOセンサ装置においては、第2拡散抵抗層22は必須ではない。例えば、酸素ポンプ電極61、62として酸素ポンプ性能に優れたものを用いる場合や、複数の酸素ポンプ電極を同一の排ガスチャンバに配置する場合などには、一つの排ガスチャンバに内側酸素検知電極63、内側NO検知電極65および酸素ポンプ電極61を配置しても良い。
1:NOセンサ
21:多孔質拡散抵抗層(第1拡散抵抗層)
22:多孔質拡散抵抗層(第2拡散抵抗層)
31:排ガスチャンバ(第1チャンバ)
32:排ガスチャンバ(第2チャンバ)
41:固体電解質層(第1固体電解質層)
42:固体電解質層(第2固体電解質層)
61:酸素ポンプ電極(内側ポンプ電極)
62:酸素ポンプ電極(外側ポンプ電極)
63:酸素検知電極(内側酸素検知電極)
64:酸素検知電極(外側酸素検知電極)
65:NO検知電極(内側NO検知電極)
66:NO検知電極(外側NO検知電極)

Claims (4)

  1. 車両の排ガス流路に配置され、多孔質拡散抵抗層と、該多孔質拡散抵抗層を通過した排ガスを導入する排ガスチャンバと、該排ガスチャンバに導入された排ガスのNO濃度を検知する検知部と、を持つNOセンサで検知した該NO濃度を補正する方法であって、
    排ガスの温度に関連した温度物理量および排ガスの酸素濃度に関連した酸素濃度物理量と、該多孔質拡散抵抗層を通過する前の排ガス中のNOとNOとの存在比率と、の関係を記録した補正用マップを予め準備し、
    実際に検知した該温度物理量および該酸素濃度物理量を該補正用マップに参照して、該存在比率を求め、
    該存在比率と、NOの拡散速度とNOの拡散速度との違いと、に基づいて、該NOセンサで検知した該NO濃度を補正することを特徴とするNOセンサの補正方法。
  2. 前記検知部は、
    前記排ガスチャンバに導入された排ガス中の酸素を前記排ガスチャンバの外部に放出する酸素ポンプ電極と、
    前記排ガスチャンバ内に残存する酸素に対応する大きさの酸素検知電流を出力する酸素検知電極と、
    前記排ガスチャンバ内に残存する酸素と、前記排ガスチャンバ内のNOに含まれる酸素と、の和に対応する大きさのNO検知電流を出力するNO検知電極と、を持ち、
    前記NOセンサは、該NO検知電流と該酸素検知電流との差を基に、前記排ガスチャンバ内のNO濃度を検知し、
    前記NOセンサで検知した該NO濃度を下式(1)に基づいて補正する請求項1に記載のNOセンサの補正方法。
    X=A/(1+BZ−Z)・・・・・・(1)
    (なお、式(1)において、Xは補正後のNO濃度を表す。AはNOセンサで検知したNO濃度を表す。Zは多孔質拡散抵抗層を通過する前の排ガスのNO濃度を、多孔質拡散抵抗層を通過する前の排ガスのNO濃度とNO濃度との和で割った値を表す。BはNOのガス拡散速度をNOのガス拡散速度で割った値を表す。)
  3. 車両の排ガス流路に配置され、多孔質拡散抵抗層と、該多孔質拡散抵抗層を通過した排ガスを導入する排ガスチャンバと、該排ガスチャンバに導入された排ガスのNO濃度を検知する検知部と、を持つNOセンサと、
    排ガスの温度に関連した温度物理量および排ガスの酸素濃度に関連した酸素濃度物理量と、該多孔質拡散抵抗層を通過する前の排ガス中のNOとNOとの存在比率と、の関係を記録した補正用マップと、
    該温度物理量を検知する温度物理量検知手段と、
    該酸素濃度物理量を検知する酸素濃度物理量検知手段と、
    実際に検知した該温度物理量および該酸素濃度物理量を該補正用マップに参照して、該存在比率を求め、
    該存在比率と、NOの拡散速度とNOの拡散速度との違いと、に基づいて、該NOセンサで検知した該NO濃度を補正する演算手段と、を備えることを特徴とするNOセンサ装置。
  4. 前記検知部は、
    前記排ガスチャンバに導入された排ガス中の酸素を前記排ガスチャンバの外部に放出する酸素ポンプ電極と、
    前記排ガスチャンバ内に残存する酸素に対応する大きさの酸素検知電流を出力する酸素検知電極と、
    前記排ガスチャンバ内に残存する酸素と、前記排ガスチャンバ内のNOに含まれる酸素と、の和に対応する大きさのNO検知電流を出力するNO検知電極と、を持ち、
    前記NOセンサは、該NO検知電流と該酸素検知電流との差を基に、前記排ガスチャンバ内のNO濃度を検知し、
    前記演算手段は、前記NOセンサで検知した該NO濃度を下式(1)に基づいて補正する請求項3に記載のNOセンサ装置。
    X=A/(1+BZ−Z)・・・・・・(1)
    (なお、式(1)において、Xは補正後のNO濃度を表す。AはNOセンサで検知したNO濃度を表す。Zは多孔質拡散抵抗層を通過する前の排ガスのNO濃度を、多孔質拡散抵抗層を通過する前の排ガスのNO濃度とNO濃度との和で割った値を表す。BはNOのガス拡散速度をNOのガス拡散速度で割った値を表す。)
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