JP2004131256A - シート状被搬送体の搬送装置及び搬送方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】被搬送体を遮光袋に包装した包装体の厚さが変動した場合でも、包装体を装置に装填した後に遮光袋の除去を円滑かつ安定に行うことができるとともに包装体からの遮光袋の除去に伴う被搬送体の移動を防止できるようにしたシート状被搬送体の搬送装置及び搬送方法を提供する。
【解決手段】この搬送装置は、多数枚のフィルムFを集積して遮光袋B内に光密に包装した包装体Pを載置部3に装填し、載置部に載置した包装体から遮光袋を除去し、フィルムを外部に搬送可能にする。載置部3には、遮光袋の除去のときにその両面を案内するとともにフィルムの移動を防止するようにガイド部材42,43が設けられ、載置部における包装体の高さ位置とガイド部材の高さ位置とを相対的に調整できる。
【選択図】 図6
【解決手段】この搬送装置は、多数枚のフィルムFを集積して遮光袋B内に光密に包装した包装体Pを載置部3に装填し、載置部に載置した包装体から遮光袋を除去し、フィルムを外部に搬送可能にする。載置部3には、遮光袋の除去のときにその両面を案内するとともにフィルムの移動を防止するようにガイド部材42,43が設けられ、載置部における包装体の高さ位置とガイド部材の高さ位置とを相対的に調整できる。
【選択図】 図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多数枚のシート状の被搬送体を集積して遮光袋内に光密に包装した包装体を装填し被搬送体を搬送可能にするシート状被搬送体の搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、感光フィルムの搬送装置では、光密に包装されたフィルムパッケージを収納トレイ等の載置部上に装填し、外側のバリア袋を除去した後、1枚ずつフィルムを搬送するようにしている。バリア袋を除去するには、バリア袋を所定方向に引き抜くか、バリア袋を巻き取っている。搬送装置にフィルムパッケージを装填した後、バリア袋の引き抜きまたはバリア袋の巻き取り処理を可能とするため、バリア袋の処理方向と反対側のバリア袋の端部をシャッタまたはニップローラ対等で挟持させ、遮光状態を維持しながらカッター等で切断する。
【0003】
この後、バリア袋の引き抜きまたは巻き取りを行うが、この引き抜き等に伴うバリア袋の移動に連れて当初整列して集積していたフィルムが動いてしまうことがある。フィルムが動いてしまうと吸盤式の搬送装置ではフィルムを吸盤で吸着できなくなったり、ローラフィード方式の搬送装置ではニップローラ対にフィルムがうまく噛み込まず搬送不良が発生してしまう。このため、バリア袋の除去に伴うフィルムまたはフィルムの受け材の移動を防止するためにガイドローラ対を用いている。
【0004】
このとき、ガイドローラ間の間隔を広くすると、バリア袋を引き抜いたり、巻き取る際の負荷は小さくなるが、バリア袋の除去に伴うフィルムの移動が生じ易くなり、逆に、ガイドローラ間の間隔を狭くすると、バリア袋の除去に伴うフィルムの移動は防止できるが、バリア袋を引き抜いたり、巻き取る際の負荷は増大する傾向にある。このため、ガイドローラの間隔は、常に最適な状態となるように調整されている。
【0005】
また、フィルムパッケージは一定の枚数例えば125枚のフィルムが包装されているが、使用枚数の少ない使用現場では、バリア袋開封後未使用のフィルムが残ってしまうことがあるが、例えば、熱現像感光材料の熱現像フィルムは、開封後未使用状態が続くと、フィルム特性が劣化する傾向にある。このため、フィルム使用量に応じて、フィルム枚数を変えた数種類のフィルムパッケージを用意することが望まれている。この場合、従来の搬送装置に小口のフィルムパッケージを装填すると、ガイドローラの位置が装填されたフィルムパッケージのバリア袋の端部に対してずれてしまい、上述のようにガイドローラ間の間隔を適切に調整していても、バリア袋の円滑な除去ができなくなったりフィルムまたはフィルムの受け材の移動が起きてしまうおそれが生じる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、被搬送体を遮光袋に包装した包装体の厚さが変動した場合でも、包装体を装置に装填した後に遮光袋の除去を円滑かつ安定に行うことができるとともに包装体からの遮光袋の除去に伴う被搬送体の移動を防止できるようにしたシート状被搬送体の搬送装置及び搬送方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明によるシート状被搬送体の搬送装置は、多数枚のシート状の被搬送体を集積して遮光袋内に光密に包装した包装体を載置部に装填し、前記載置部に載置した包装体から前記遮光袋を除去し、前記被搬送体を外部に搬送可能にする搬送装置であって、前記載置部には、前記遮光袋の除去のときにその両面を案内するとともに前記被搬送体の移動を防止するようにガイド部材が設けられ、前記載置部における包装体の高さ位置と前記ガイド部材の高さ位置とを相対的に調整できるように構成されたことを特徴とする。
【0008】
このシート状被搬送体の搬送装置によれば、載置部に載置すべき包装体の厚さが変動した場合、載置部における包装体の高さ位置とガイド部材の高さ位置とが適切な位置になるように相対的に調整できるので、遮光袋の除去のときに、ガイド部材により被搬送体の移動を防止できるとともに遮光袋の両面を円滑に案内でき、安定な遮光袋の除去が可能となる。
【0009】
上記搬送装置において、前記包装体は前記被搬送体を位置決め部材で位置決めして集積し包装し、前記ガイド部材は前記被搬送体及び/又は前記位置決め部材の移動を防止するようにできる。
【0010】
また、前記ガイド部材は前記除去のときの前記遮光袋の移動に追従して回動可能に構成されることが好ましい。これにより、遮光袋の両面を円滑に案内でき、安定な遮光袋の除去が可能となる。
【0011】
また、前記ガイド部材は少なくとも一つのガイドローラ対を含むことが好ましい。ガイドローラの間隔は常に最適な状態に調整したとき、載置部における包装体の高さ位置とガイド部材の高さ位置とが適切な位置に相対的に調整できるので、被搬送体の移動防止及び遮光袋の両面の円滑な案内が一層確実になる。
【0012】
また、前記ガイド部材として複数のガイドローラ対が前記包装体の側面に沿って配置され、一方のガイドローラと他方のガイドローラとが互いに千鳥状にずれて配置されるような千鳥配置のガイドローラ対を少なくとも一つ含むことが好ましい。千鳥配置のガイドローラ対により、遮光袋の両面を更に円滑に案内でき、安定な遮光袋の除去が可能となる。
【0013】
本発明による別のシート状被搬送体の搬送装置は、多数枚のシート状の被搬送体を集積し位置決め部材で位置決めして遮光袋内に光密に包装した包装体を装填する載置部と、前記被搬送体を外部に搬送する搬送部と、前記載置部に載置した包装体から前記遮光袋を除去する除去部と、を備える搬送装置であって、前記除去部は、前記包装体の一側面から延びる前記遮光袋の袋端部に設けられた係合部と係合する係合手段と、前記遮光袋の除去のときに前記遮光袋をガイド部材で挟んでその両面を案内するとともに前記被搬送体及び/又は前記位置決め部材の移動を防止するガイド手段と、前記係合手段を駆動することで前記包装体から前記遮光袋を除去するように移動させる移動手段と、を備え、前記載置部における包装体の高さ位置と前記除去部のガイド部材の高さ位置とを相対的に調整する高さ調整機構を具備することを特徴とする。
【0014】
このシート状被搬送体の搬送装置によれば、載置部に載置すべき包装体の厚さが変動した場合、載置部における包装体の高さ位置とガイド部材の高さ位置とが適切な位置になるように相対的に調整できるので、遮光袋をその袋端部の係合部と係合した係合手段が移動手段により移動させられて遮光袋を除去するときに、ガイド部材により被搬送体の移動を防止できるとともに遮光袋の両面を円滑に案内でき、安定な遮光袋の除去が可能となる。
【0015】
上記搬送装置において、前記高さ調整機構は、前記載置部における前記包装体の高さ位置及び前記除去部の前記ガイド部材の高さ位置の少なくとも一方を調整できるように構成されることが好ましい。
【0016】
前記除去部は、前記ガイド手段と前記係合手段と前記移動手段とを一体にした除去ユニットに構成され、前記除去ユニットの高さ位置を調整可能に構成されることで、前記ガイド部材の高さ位置を調整できる。このように除去ユニットの全体の高さ位置を調整するので、ガイド手段と係合手段と移動手段との相対的な位置関係は変わらず、再調整の必要はない。この場合、例えば、前記除去ユニットの高さ位置を前記除去ユニットの下面に着脱自在に配置できるスペーサにより調整することができる。
【0017】
また、前記載置部における包装体の高さ位置が前記載置部の高さ位置を可変に構成することで調整されるように構成できる。例えば、前記載置部における包装体の高さ位置が前記載置部内に着脱自在に配置できるスペーサにより調整されるようにできる。なお、載置部全体の高さを調整する機構を付加するようにしてもよい。
【0018】
また、前記ガイド部材は少なくとも一つのガイドローラ対を含むことが好ましい。ガイドローラの間隔は常に最適な状態に調整したとき、載置部における包装体の高さ位置とガイド部材の高さ位置とが適切な位置に相対的に調整できるので、被搬送体の移動防止及び遮光袋の両面の円滑な案内が一層確実になる。
【0019】
また、前記ガイド部材として複数のガイドローラ対が前記包装体の側面に沿って配置され、一方のガイドローラと他方のガイドローラとが互いに千鳥状にずれて配置されるような千鳥配置のガイドローラ対を少なくとも一つ含むことが好ましい。千鳥配置のガイドローラ対により、遮光袋の両面を更に円滑に案内でき、安定な遮光袋の除去が可能となる。
【0020】
また、前記載置部に載置した包装体の係合部と前記係合手段との係合操作が可能となるように前記ガイドローラ対の一方を他方から退避可能に構成することが好ましい。また、前記ガイドローラ対の少なくともいずれか一方を前記除去のときの前記遮光袋の移動に追従して回動可能に構成することが好ましい。
【0021】
本発明によるシート状被搬送体の搬送方法は、多数枚のシート状の被搬送体を集積して遮光袋内に光密に包装した包装体を載置部に装填し、前記載置部に載置した包装体から前記遮光袋をガイド部材で案内しながら除去し、前記包装体内の被搬送体を外部に搬送可能にする搬送方法であって、前記包装体の厚さに基づいて前記載置部における包装体の高さ位置と前記ガイド部材の高さ位置とを相対的に調整することを特徴とする。
【0022】
このシート状被搬送体の搬送方法によれば、載置部に載置すべき包装体の厚さが変動した場合でもその包装体の厚さに基づいて載置部における包装体の高さ位置とガイド部材の高さ位置とが適切な位置になるように相対的に調整できるので、遮光袋の除去のときに、ガイド部材により被搬送体の移動を防止できるとともに遮光袋の両面を円滑に案内でき、安定な遮光袋の除去が可能となる。
【0023】
本発明による別のシート状被搬送体の搬送方法は、多数枚のシート状の被搬送体を集積して遮光袋内に光密に包装した包装体を載置部に装填し、前記載置部に載置した包装体の一側面から延びる前記遮光袋の袋端部に設けられた係合部を除去部に係合させてから前記袋端部をガイド部材で挟み、前記係合部を駆動することで前記包装体から前記遮光袋を移動させて除去し、前記被搬送体を外部に搬送可能にする搬送方法であって、前記包装体の厚さに基づいて前記載置部における包装体の高さ位置と前記除去部のガイド部材の高さ位置とを相対的に調整することを特徴とする。
【0024】
このシート状被搬送体の搬送方法によれば、載置部に載置すべき包装体の厚さが変動した場合、載置部における包装体の高さ位置とガイド部材の高さ位置とが適切な位置になるように相対的に調整できるので、遮光袋をその袋端部の係合部と係合して移動させられて遮光袋を除去するときに、ガイド部材により被搬送体の移動を防止できるとともに遮光袋の両面を円滑に案内でき、安定な遮光袋の除去が可能となる。
【0025】
上記シート状被搬送体の搬送方法において、前記包装体は前記被搬送体を位置決め部材で位置決めして集積し包装し、前記ガイド部材により前記遮光袋の除去のときに前記被搬送体及び/又は前記位置決め部材の移動を防止することが好ましい。
【0026】
また、前記載置部における包装体の高さ位置及び前記ガイド部材の高さ位置の少なくとも一方を調整することが好ましい。
【0027】
本発明による更に別のシート状被搬送体の搬送装置は、多数枚のシート状の被搬送体を集積して遮光袋内に光密に包装した包装体を載置部に装填し、前記載置部に載置した包装体から前記遮光袋を除去し、前記被搬送体を外部に搬送可能にする搬送装置であって、前記載置部には、前記遮光袋の除去のときにその両面を案内するとともに前記被搬送体の移動を防止するようにガイド部材が設けられ、前記ガイド部材は、固定ガイド部材と、前記固定ガイド部材に対し移動可能な可動ガイド部材と、を有し、前記可動ガイド部材は、前記固定ガイド部材とともに前記遮光袋の両面を案内するとき、前記載置した包装体の上面に対し所定位置に位置決められることを特徴とする。
【0028】
このシート状被搬送体の搬送装置によれば、載置部に載置すべき包装体の厚さが変動した場合、固定ガイド部材と可動ガイド部材とで遮光袋の両面を案内するとき、可動ガイド部材を載置した包装体の上面に対し所定位置に位置決めるので、遮光袋の除去のときに、固定ガイド部材と可動ガイド部材とにより被搬送体の移動を防止できるとともに遮光袋の両面を円滑に案内でき、安定な遮光袋の除去が可能となる。
【0029】
この場合、前記包装体は前記被搬送体を位置決め部材で位置決めして集積し包装し、前記ガイド部材は前記被搬送体及び/又は前記位置決め部材の移動を防止することが好ましい。
【0030】
また、前記遮光袋の両面を案内するときの前記固定ガイド部材と前記可動ガイド部材との間の間隔を調整することで、適正な間隔で遮光袋の案内ができる。
【0031】
本発明による更に別のシート状被搬送体の搬送装置は、多数枚のシート状の被搬送体を集積し位置決め部材で位置決めして遮光袋内に光密に包装した包装体を装填する載置部と、前記被搬送体を外部に搬送する搬送部と、前記載置部に載置した包装体から前記遮光袋を除去する除去部と、を備える搬送装置であって、前記除去部は、前記包装体の一側面から延びる前記遮光袋の袋端部に設けられた係合部と係合する係合手段と、前記遮光袋の除去のときに前記遮光袋をガイド部材でその両面を案内するとともに前記被搬送体及び/又は前記位置決め部材の移動を防止するガイド手段と、前記係合手段を駆動することで前記包装体から前記遮光袋を除去するように移動させる移動手段と、を備え、前記ガイド部材は、固定ガイド部材と、前記固定ガイド部材に対し移動可能な可動ガイド部材と、を有し、前記可動ガイド部材と前記固定ガイド部材とが前記遮光袋の両面を挟んで案内するとき前記可動ガイド部材を前記載置した包装体の上面に対し所定位置に位置決める位置決め機構を具備することを特徴とする。
【0032】
このシート状被搬送体の搬送装置によれば、載置部に載置すべき包装体の厚さが変動した場合、固定ガイド部材と可動ガイド部材とで遮光袋の両面を案内するとき、可動ガイド部材を載置した包装体の上面に対し所定位置に位置決めるので、遮光袋をその袋端部の係合部と係合した係合手段が移動手段により移動させられて遮光袋を除去するときに、固定ガイド部材と可動ガイド部材とにより被搬送体の移動を防止できるとともに遮光袋の両面を円滑に案内でき、安定な遮光袋の除去が可能となる。
【0033】
この場合、前記位置決め機構により前記遮光袋の両面を案内するときの前記固定ガイド部材と前記可動ガイド部材との間の間隔を調整することで、適正な間隔で遮光袋の案内ができる。
【0034】
また、前記載置した包装体の係合部と前記係合手段との係合操作が可能となるように前記可動ガイド部材を前記固定ガイド部材から離れるように移動可能に構成することが好ましい。
【0035】
また、前記位置決め機構は、前記可動ガイド部材を前記固定ガイド部材から離れるように付勢する付勢手段と、前記付勢手段による付勢力に抗して前記可動ガイド部材を前記固定ガイド部材側に移動させたとき前記可動ガイド部材の位置を規制する位置決め手段と、を備えることが好ましい。
【0036】
また、前記ガイド部材は少なくとも一対の固定ガイドローラと可動ガイドローラを含むことが好ましい。また、前記ガイド部材として複数対の固定ガイドローラと可動ガイドローラとが前記包装体の側面に沿って配置され、前記固定ガイドローラと前記可動ガイドローラとが少なくとも一対互いに千鳥状にずれて配置されることが好ましい。また、前記固定ガイドローラと前記可動ガイドローラとの少なくともいずれか一方を前記除去のときの前記遮光袋の移動に追従して回動可能に構成することが好ましい。
【0037】
本発明による更に別のシート状被搬送体の搬送方法は、多数枚のシート状の被搬送体を集積して遮光袋内に光密に包装した包装体を載置部に装填し、前記載置部に載置した包装体から前記遮光袋を固定ガイド部材と可動ガイド部材とで案内しながら除去し、前記包装体内の被搬送体を外部に搬送可能にする搬送方法であって、前記包装体の厚さに基づいて前記可動ガイド部材を前記載置した包装体の上面に対し所定位置に位置決めることを特徴とする。
【0038】
このシート状被搬送体の搬送方法によれば、載置部に載置すべき包装体の厚さが変動した場合でもその包装体の厚さに基づいて可動ガイド部材を包装体の上面に対し所定位置に位置決めることができるので、遮光袋の除去のときに、固定ガイド部材と可動ガイド部材とにより被搬送体の移動を防止できるとともに遮光袋の両面を円滑に案内でき、安定な遮光袋の除去が可能となる。
【0039】
本発明による更に別のシート状被搬送体の搬送方法は、多数枚のシート状の被搬送体を集積して遮光袋内に光密に包装した包装体を載置部に装填し、前記載置部に載置した包装体の一側面から延びる前記遮光袋の袋端部に設けられた係合部を除去部に係合させてから前記袋端部を固定ガイド部材と可動ガイド部材とで挟み、前記係合部を駆動することで前記包装体から前記遮光袋を移動させて除去し、前記被搬送体を外部に搬送可能にする搬送方法であって、前記包装体の厚さに基づいて前記可動ガイド部材を前記載置した包装体の上面に対し所定位置に位置決めることを特徴とする。
【0040】
このシート状被搬送体の搬送方法によれば、載置部に載置すべき包装体の厚さが変動した場合、その包装体の厚さに基づいて可動ガイド部材を包装体の上面に対し所定位置に位置決めることができるので、遮光袋をその袋端部の係合部と係合して移動させられて遮光袋を除去するときに、固定ガイド部材と可動ガイド部材により被搬送体の移動を防止できるとともに遮光袋の両面を円滑に案内でき、安定な遮光袋の除去が可能となる。
【0041】
この場合、前記包装体の厚さに基づいて前記固定ガイド部材と前記可動ガイド部材との間の間隔が所定範囲に決められることが好ましい。また、前記包装体は前記被搬送体を位置決め部材で位置決めして集積し包装し、前記ガイド部材により前記遮光袋の除去のときに前記被搬送体及び/又は前記位置決め部材の移動を防止することが好ましい。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による第1及び第2の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、以下の説明では、シート状被搬送体の一例として熱現像フィルムFを採り上げ、熱現像フィルムFに潜像を形成し、加熱部材に接触させ加熱することで熱現像し可視画像を得る熱現像装置に適用可能なフィルムの搬送装置について説明する。
【0043】
〈第1の実施の形態〉
【0044】
図1は第1の実施の形態に係るシート状被搬送体の搬送装置を示す斜視図であり、図2は図1の搬送装置の収納カセットの側断面図であり、図3は図1の収納カセットに装填可能なフィルムパッケージを部分的に破断して示す斜視図である。
【0045】
図1、図2に示すように、本実施の形態に係る搬送装置1は、熱現像フィルム(以下、単に「フィルム」という。)をフィルムパッケージの状態で装填しフィルムを収納できる収納トレイ部3と、収納トレイ部3に一体的に設けられフィルムを1枚ずつ装置外部へと搬送するためのローラフィード式の搬送部5と、を備える。
【0046】
収納トレイ部3に装填可能なフィルムパッケージPは、図3に示すように、例えば半切りサイズのフィルムFを125枚程度の多数枚の束として位置決め手段である位置決め部材D上に集積し位置決めした状態で遮光手段であるバリア袋B内に光密に収容している。バリア袋Bの側端部にはバリア袋除去ユニットにおける係合爪26(図5)と係合する複数の係合孔aが形成されている。
【0047】
収納トレイ部3は、全体が装置本体に対し押し込み及び引き出しが可能に構成されており、図1の方向Hに装置本体へ押し込まれたときに外部からの光が遮断され搬送位置でフィルム搬送が可能になり、また、方向H’に装置本体から引き出されたときに装填位置でフィルムパッケージPの装填が可能となる。このように、収納トレイ部3は、装置内の搬送位置と装置外の装填位置との間で移動できる構造になっている。
【0048】
なお、装置本体は、収納トレイ部3が図1の方向Hに押し込まれて搬送位置で装置外部の露光部を含む画像形成部への搬送経路に接続するように収納トレイ部3を収容する構成となっている。また、収納トレイ部3を装置本体から引き出した状態でフィルムパッケージPの装填が可能となるので、装置の装填性が良好である。
【0049】
図1のように、収納トレイ部3は、上面が開放された扁平角箱状のトレイ状に構成され、内部にはフィルムパッケージPを装填できかつフィルムFの収納スペースとなる収納凹部7を有する。
【0050】
収納トレイ部3の収納凹部7にはフィルムパッケージPが図1の方向Tから装填可能になっているが、搬送部5側の第1壁面3aと第1壁面3aと対向する第2壁面3bとの間でフィルムパッケージPを収納凹部7に装填方向Tに装填できるようになっている。
【0051】
図1のように、第1壁面3aの上部には略台形状の搬送部5が庇状に第2壁面側に突き出して収納凹部7の一部を覆うように収納トレイ部3に一体的に設けられている。また、収納凹部7の奥側の壁面部分にはバリア袋除去ユニットのガイドローラ対11が互いに従動回転可能に設けられている。
【0052】
また、図1,図2のように、収納凹部7の底面の一部には底面から凹むように段差凹部13が設けられており、この段差凹部13は、収納凹部7に積層され収納されたフィルムFを搬送部5に導くリフトアップ手段15を収容する収容スペースとなっている。
【0053】
リフトアップ手段15は、段差凹部13内に回動軸17を回動中心として所定の角度回動する矩形平板状の押上げ板19と、この押上げ板19をその先端部17aが段差凹部13内に戻るように下方に付勢するばね等からなる付勢手段21と、押上げ板19の先端部17aを回動軸23aを中心にして図2の回動方向sに付勢手段21の下方への付勢力に抗して回動するように駆動される押上げレバー23と、を備える。
【0054】
リフトアップ手段15は、収納凹部7の底面にフィルムパッケージPまたは多数枚のフィルムFが収納されたときには、押上げ板19が底面と同じ高レベルにあり、フィルムFが搬送されると、先端部17aが押上げレバー23により回動方向sに回動し最上位のフィルムFの先端部分を押し上げてフィルムFを搬送部5で搬送可能にする。また、収納トレイ部3が装填位置に引き出されると、押上げレバー23の回動方向s’への回動により、付勢手段21の付勢力により押上げ板19の先端17aを下方に回動させて押上げ板19を収納凹部7の底面から突出しない最下方位置に戻し、その位置で押し上げ動作を行わないようになっており、フィルムパッケージPの装填の妨げにならない。
【0055】
図1,図2に示すように、搬送部5が配置された第1壁面3a側と収納凹部7を挟んで対向する反対側の第2壁面3bには、フィルムパッケージPを装填時に案内するための案内構造として案内傾斜面25が形成されている。
【0056】
即ち、図2のように、収納凹部7の右端側の第2壁面3bは、収納凹部7の底面から所定高さで直立した位置規制面27と、位置規制面27から上部外方(フィルムパッケージPの装填方向Tと反対方向)に向けて傾斜するように形成された案内傾斜面25と、を有する。案内傾斜面25はフィルムパッケージPを収納トレイ部3内に装填するとき、その後端部分P2を滑り込ませるようにして収納凹部7へと導くことができる。
【0057】
フィルムパッケージPが収納凹部7に装填されると、第1壁面3aと第2壁面3bの位置規制面27との間で位置決めされる。そして、フィルムパッケージPのバリア袋Bの除去後は多数枚の積層されたフィルムFが同様に位置決めされて収納できる。
【0058】
また、図2のように、収納トレイ部3の上面にはカバー手段としての矩形平板状の遮光板9が収納トレイ部3に対してスライドするように開閉自在に設けられている。遮光板9は収納凹部7を閉じることで遮光でき、また収納トレイ部3が図1のように装置外に引き出されたときフィルムパッケージPの装填等のためスライドして開放しアクセスできるようになっている。
【0059】
次に、搬送部5に設けられるローラフィード式の搬送装置について図4を参照して説明する。図4は搬送部5の搬送装置を示す側面図である。
【0060】
図4の搬送装置は、収納凹部7に積層状態で載置されたフィルムFの表面BCに所定の押付力P11で当接した搬送ローラ91が回転方向rに回転することで最上位のフィルムFをニップローラ対92,93側に送り出し、両ローラ92,93間にフィルムFを挟持した状態で従動ローラ93側から駆動ローラ92側にニップ力P12を加えながら駆動ローラ92が搬送ローラ91と同期して回転方向r’に回転することで搬送方向Jに搬送する。
【0061】
また、上述のようなフィルム搬送時に最上位のフィルムFとともにその下の1、2枚のフィルムも搬送ローラ91により送り出されてニップローラ対92,93で搬送されることがあるので、駆動ローラ92をトルクリミッタ付きの逆転可能なローラから構成している。ニップローラ対92,93間に複数枚のフィルムFが挟まれることで駆動ローラ92のトルクが上昇すると、トルクリミッタが検知し、駆動ローラ92及びこれと同期して搬送ローラ91が逆回転し、余分に搬送されたフィルムFを元に戻すようになっている。
【0062】
以上のように、搬送部5に設ける搬送装置をローラフィード式に構成することで、搬送部5の構成が従来の吸盤による吸着方式よりも簡単になり、搬送部5を収納トレイ部3へ簡単に一体的に設けることができ、収納トレイ部3を搬送部5と一体に移動させることができる。
【0063】
また、上述のように、リフトアップ手段15により収納凹部7上のフィルムFを押し上げることで図4の搬送ローラ91に最上位のフィルムFを確実に当接させ係合できるので、フィルムFの安定な搬送が可能となり、また、フィルム搬送が行われて積層されたフィルムの枚数が減っても最上位のフィルムFと搬送ローラ91との相対位置は変わらないので、安定な搬送を維持できる。
【0064】
次に、図1の収納トレイ部3の奥側に設けられるバリア袋除去ユニットについて図5、図6を参照して説明する。図5はフィルムパッケージ及びバリア袋除去ユニットを側面上部側から断面を見た斜視図、図6はフィルムパッケージの厚さが比較的厚い場合のフィルムパッケージ及びバリア袋除去ユニットの側面図である。
【0065】
図5、図6に示すように、バリア袋除去ユニット40は、フィルムパッケージPの側端面P3から延びたバリア袋Bの端部に形成された複数の係合孔aと係合する係合爪26を周囲に設けた駆動ローラ30と、バリア袋Bの除去のときにフィルムパッケージPのバリア袋Bを挟んでその両面を案内するとともに多数枚のフィルムFを集積した位置決め部材Dの移動を防止するように設けられたガイド手段11と、を保持フレーム49及び可動フレーム45内に備える。駆動ローラ30はモータ(図示省略)により図の矢印方向Cに回転駆動されるように保持フレーム49に設けられている。
【0066】
ガイド手段11は、保持フレーム49に位置固定され収納トレイ部3の底面側に位置する固定ガイドローラ42と、保持フレーム49に図6の2点鎖線で示すように上方に移動可能に設けられた可動ガイドローラ43と、を有する複数のガイドローラ対により構成される。各ガイドローラ対における固定ガイドローラ42と可動ガイドローラ43とは互いに対向し対向部11b(図6)を形成するように配置されている。
【0067】
両ガイドローラ42、43はそれらの回転軸12a、13aの周囲にバリア袋Bの除去のときの移動とともに従動回転するように設けられている。可動ガイドローラ43は回転軸13aとともに可動フレーム45により図6の2点鎖線のように上方に回動可能に保持されている。
【0068】
可動フレーム45は、保持フレーム49に対し回動するように設けられた回動軸58と、保持フレーム49に形成された円弧状孔60内に係合するガイドピン59と、を備え、付勢手段(図示省略)により可動ガイドローラ43を上側に図6の回動方向Wに付勢するように構成されている。可動フレーム45は回動軸58を中心にして円弧状孔60の円弧長で設定される回動範囲内で回動し、この回動範囲内で可動ガイドローラ43が上側の回動方向W及び下側の回動方向W’に回動可能になっている。また、可動フレーム45は矩形平板状の天板56とその左右両端を下方に折り曲げて形成される側板57とを備え、可動ガイドローラ43は側板57の収納トレイ部3側の端部(可動フレーム45の自由端)に設けられている。
【0069】
可動ガイドローラ43のバリア袋Bの搬送方向下流側には巻き取り途中のバリア袋Bの暴れを防止し、バリア袋Bが隙間なく密に巻き取られるようにバリア袋Bを駆動ローラ30側に押圧する押さえ板41が設けられている。押さえ板41は、その先端が駆動ローラ30と反対の方向に湾曲した矩形平板状の部材であり、可動フレーム45の側板57に設けられた回動軸62を回動中心として回動する。側板57に形成された円弧状孔70にガイドピン53が係合し、押さえ板41はガイドピン53とともに円弧状孔70の回動範囲内で回動する。
【0070】
収納トレイ部3が図1のフィルムの装填位置にあるとき、可動ガイドローラ43は、可動フレーム45の付勢手段による付勢力により図6の回動方向Wに回動軸58を中心に回動し、上方に可動フレーム45及び押さえ板41とともに移動する。そして、図1の遮光板9で収納トレイ部3が閉塞されると、遮光板9により可動フレーム45の天板56が押されて可動フレーム45が上方への付勢力に抗して下方に移動することで、可動ガイドローラ43が下側に回動方向W’に回動し、図6のように、固定ガイドローラ42と対向するようになっている。
【0071】
上述のようにして、両ガイドローラ42、43が互いが対向する対向部11bでバリア袋Bを挟み従動回転しながら案内するようになっている。また、両ガイドローラ42、43により収納トレイ部3上の位置決め部材Dが側面P3で図6の右側に移動できないようになっている。
【0072】
上述のバリア袋除去ユニット40は、保持フレーム49及び可動フレーム45を支持フレーム46で支持し一体化したユニットに構成されるが、保持フレーム49及び可動フレーム45と支持フレーム46との間は分離可能であり、この間に図6のような矩形平板状のスペーサ48を着脱自在に介在できるように構成されている。これにより、収納トレイ部3におけるフィルムパッケージPの高さ位置と両ガイドローラ42,43の対向部11bの高さ位置とを相対的に調整する高さ調整機構を構成している。図6では、収納トレイ部3におけるフィルムパッケージPの側面P3のほぼ中央から延びるバリア袋Bの両面がガイドローラ42,43の対向部11bの高さ位置と略同一に調整されており、この高さ位置関係でガイドローラ42,43の対向部11bにおける間隔が最適な状態に調整されている。
【0073】
次に、図5,図6の収納トレイ部3に、フィルム枚数を図6の場合よりも少なくした別のフィルムパッケージP’を載置したときの高さ位置調整機構による調整例を図7を参照して説明する。図7はフィルム枚数を図6の場合よりも少なくした別のフィルムパッケージP’を載置したときの図6と同様の側面図である。
【0074】
図7では、収納トレイ部3に載置された別のフィルムパッケージP’は図6よりも少ない枚数のフィルムFを包装し、その厚さが図6よりも薄くなっているので、図6のバリア袋除去ユニット40における保持フレーム49及び可動フレーム45と支持フレーム46との間に介在しているスペーサ48を取り外している。これにより、バリア袋除去ユニット40のガイドローラ42,43の対向部11bが収納トレイ部3に対し図6よりも低い位置になり、別のフィルムパッケージP’の厚さの減少に対応した位置に変わる。このようにして、収納トレイ部3におけるフィルムパッケージP’の側面P3のほぼ中央から延びるバリア袋Bの両面がガイドローラ42,43の対向部11bの高さ位置と略同一に調整することができる。
【0075】
次に、図5,図6の収納トレイ部3に、図7と同様の厚さの薄い別のフィルムパッケージP’を載置したときの別の高さ位置調整機構による調整例を図8を参照して説明する。図8は図7の別のフィルムパッケージP’を載置したときの図6、図7と同様の側面図であり、収納トレイ部側に設けた高さ位置調整機構を説明するための図である。
【0076】
図8では、収納トレイ部3の内部の底面上にトレイスペーサ47を着脱自在に配置できるようにして高さ位置調整機構を構成している。即ち、収納トレイ部3の底面にトレイスペーサ47を配置し、トレイスペーサ47上に厚さの薄い別のフィルムパッケージP’を載置している。これにより、収納トレイ部3における別のフィルムパッケージP’の位置がバリア袋除去ユニット40のガイドローラ42,43の対向部11bに対し図6よりも相対的に高い位置になり、別のフィルムパッケージP’の厚さの減少に対応した位置に変わる。このようにして、収納トレイ部3におけるフィルムパッケージP’の側面P3のほぼ中央から延びるバリア袋Bの両面がガイドローラ42,43の対向部11bの高さ位置と略同一に調整できる。
【0077】
なお、図8では、図6と同様にバリア袋除去ユニット40にはスペーサ48を取り付けているが、フィルム枚数が更に少なくフィルムパッケージの厚さがより薄くなった場合には、バリア袋除去ユニット40のスペーサ48を取り外すことで相対的な高さ調整が可能である。
【0078】
また、バリア袋除去ユニット40のスペーサ48の厚さとトレイスペーサ47の厚さとをそれぞれ変えた各スペーサ47,48を用意しておくことで多段階の高さ調整が可能となる。即ち、バリア袋内に収容するフィルム枚数が何段階かに変わりフィルムパッケージの厚さが異なっても、厚さの変えたスペーサ47,48を適宜組み合わせることにより収納トレイ部3におけるフィルムパッケージPの高さ位置とガイドローラ42,43の対向部11bの高さ位置とを適切に調整できる。
【0079】
また、複数のガイドローラ42,43は互いに対向する位置に配置されるが、図9のように、その少なくとも一部を千鳥状にずらせて配置してもよい。即ち、図9では、2つのガイドローラ42と2つのガイドローラ43とを互いにずらして配置している。
【0080】
次に、収納トレイ部3にフィルムFが収納されるまでの作業工程及びフィルムFが外部装置に搬送される工程について説明する。
【0081】
まず、図1のように、装置本体に収容され搬送位置にある収納トレイ部3を手前の方向H’に引き出すことで装填位置に移動させ、遮光板9を奥部側の方向Hにスライドさせ収納凹部7の上面を開放する。
【0082】
次に、フィルムパッケージPを図1のように手前に側端面b、奥部側に係合孔aが位置するようにして手で持って、図1,図2のように、フィルムパッケージPの先端P1を装填方向Tに案内傾斜面25側から搬送部5側の第1側面3aに向けて収納凹部7の底面を滑らせるようにして収納凹部7内に進入させる。
【0083】
そして、先端P1が庇状に張り出した搬送部5の下方位置に達したあたりで手を離すと、図2の仮想線で示すようにフィルムパッケージPの後端P2が自重により案内傾斜面25に当たりながら案内傾斜面25を滑り落ちるようにして収納凹部7の底面に達する。このようにして、フィルムパッケージPは、比較的重量がある場合でも収納トレイ部3に容易に装填でき、更に先端P1が第1壁面3aで及び後端P2が位置規制面27でそれぞれ位置決められる。
【0084】
上述のようにフィルムパッケージPを収納トレイ部3に装填した後、可動ガイドローラ43が図6の2点鎖線のように上方に回動した状態でフィルムパッケージPから延びるバリア袋Bの側端の複数の係合孔aを駆動ローラ30の周囲の係合爪26に係合させてから、遮光板9を手前に方向H’にスライドさせ収納トレイ部3を閉塞しガイドローラ43が下方に移動することで、両ガイドローラ42,43でフィルムパッケージPの側端面を挟み図5のような係合状態にし収納凹部7の上面を閉塞し遮光状態とするとともにフィルムパッケージPの手前側の側端面bをカットしてから、収納トレイ部3を装置本体に向けて方向Hに押し込んで搬送位置に移動させる。
【0085】
次に、駆動ローラ30をモータ(図示省略)で回転方向cに回転駆動してバリア袋Bを駆動ローラ30の周囲に巻き取り図5の矢印方向Xに移動させることでバリア袋Bの除去を行う。これにより、位置決め部材Dに位置決めされた積層状態のフィルムFを収納凹部7内に露出させる。
【0086】
上述のバリア袋の除去のとき、図6のように収納トレイ部3におけるフィルムパッケージPの側面P3から延びるバリア袋Bの両面がガイドローラ42,43の対向部11bの高さ位置と略同一に調整され、この高さ位置関係で対向部11bにおける間隔が最適な状態に調整されているので、ガイドローラ42,43により収納トレイ部3における位置決め部材D及びフィルムFの移動を防止できるとともにバリア袋Bの両面を円滑に案内でき、安定してバリア袋Bを除去できる。
【0087】
次に、リフトアップ手段15の押上げ板19が、押上げレバー23の回動方向Sへの回動によって付勢手段21の付勢力に抗して上方に回動し、その先端部分17aがフィルムFを上方に押し上げ、最上位のフィルムFを図4の搬送装置の搬送ローラ91に当接させる。フィルムFは搬送ローラ91と押上げレバー23との間で挟持された状態となって、フィルム搬送が可能となる。そして、搬送ローラ91及びニップローラ対92,93を駆動し、最上位のフィルムFをその下のフィルムから分離して搬送方向Jに搬送する。これにより、露光部を含む画像形成部への搬送経路に向けてに向けて1枚ずつフィルムFを給送することができる。
【0088】
以上のように、フィルムパッケージPを収納トレイ部3に装填するとき、先端P1を第1壁面3aに近づけるとともに後端P2を案内傾斜面25に当てて沿わせながら第2壁面3b側から滑り込ませるようにして収納凹部7の底面へと導くことができるので、フィルムパッケージPを収納トレイ部3に容易に装填できる。この場合、バリヤ袋Bはポリエチレン等の比較的滑り易い材質からなるので、案内傾斜面25における上述の滑り込みが容易になる。
【0089】
また、上述のようにしてフィルムパッケージPが装填されると後端P2が位置規制面27に確実に位置するので、フィルムパッケージPを第1壁面3aと第2壁面3bの位置規制面27との間に正確に位置決めできる。従って、上述のバリア袋Bの除去工程も確実に実行され、除去後の収納トレイ部3における積層されたフィルムFの位置も正確になり、フィルムFの外部への搬送を円滑かつ安定に行うことができる。
【0090】
また、搬送部5が収納凹部7を覆うように突き出て設けられても、フィルムパッケージPの先端P1を搬送部5の下方に差し込み、後端P2を案内傾斜面25で案内しながら収納トレイ部3にフィルムパッケージPを容易に装填できる。
【0091】
また、バリア袋Bの除去工程の実行のとき、図6のように収納トレイ部3におけるフィルムパッケージPの位置とガイドローラ42,43の対向部11bの高さ位置とを適切に調整できるので、収納トレイ部3における位置決め部材D及びフィルムFの移動を防止できるとともにバリア袋Bの両面を円滑に案内でき、安定してバリア袋Bを除去できる。
【0092】
また、フィルムパッケージの厚さが薄くなっても、図7,図8のようにフィルムパッケージP’の位置とガイドローラ42,43の対向部11bの高さ位置とを適切に調整できるので、フィルムパッケージの厚さが変わっても、バリア袋Bの除去工程において、位置決め部材D及びフィルムFの移動を防止できかつバリア袋Bの両面を円滑に案内できる。
【0093】
〈第2の実施の形態〉
【0094】
図10は、第2の実施の形態を説明するための図であり、図1の搬送装置におけるフィルムパッケージ及びバリア袋除去ユニットを側面上部側から断面を見た斜視図である。図11は図10において厚めの大容量フィルムパッケージを装填した状態を示す側面図、図12は図10において中程度の厚さの中容量フィルムパッケージを装填した状態を示す側面図、図13は図10において薄めの小容量フィルムパッケージを装填した状態を示す側面図である。
【0095】
第2の実施の形態による搬送装置は、図1乃至図5の搬送装置とほぼ同様に構成されているが、バリア袋除去ユニット40を装填されるフィルムパッケージの厚さに基づいて可動ガイドローラ43がフィルムパッケージの上面に対し所定位置になるようにし、固定ガイドローラ42と可動ガイドローラ43との間隔を適正に調整するように構成したものである。
【0096】
図10に示すように、フィルムパッケージPを収納トレイ部3に装填し(図1)、バリア袋Bの側端の複数の係合孔aを係合爪26に係合させてから、遮光板9を図1の方向H’にスライドさせると、遮光板9が可動フレーム45を押し付け付勢手段による上側への付勢力に抗して回動軸58を中心に下側に回動させる。これにより、可動ガイドローラ43が固定ガイドローラ42に対し対向部11bで対向する。そして、可動フレーム45の天板56にスペーサ69を配置し、遮光板9で収納トレイ部3を閉塞したとき、スペーサ69を遮光板9と天板56との間に介在させ、スペーサ69の高さに応じて遮光板9に対する天板56の位置を変えることにより、可動フレーム45の位置を変え、可動ガイドローラ43の位置を変えることで可動ガイドローラ43の位置決め機構を構成している。
【0097】
即ち、図11に示すように、比較的多数枚のフィルムを収容し厚めの大容量フィルムパッケージPAを装填したときは、スペーサ無しとし、可動ガイドローラ43の位置を固定ガイドローラ42に対し高めに設定し、ガイドローラ42,43間の間隔D1を比較的大きくしている。
【0098】
また、図12に示すように、中程度の枚数のフィルムを収容した中容量フィルムパッケージPBを装填したときは、比較的高さの低いスペーサ69を介在させ、可動ガイドローラ43の位置を固定ガイドローラ42に対し中程度の高さに設定し、ガイドローラ42,43間の間隔D2を中程度にしている。
【0099】
また、図13に示すように、比較的少数枚のフィルムを収容し薄めの小容量フィルムパッケージPCを装填したときは、比較的高さの高いスペーサ69を介在させ、可動ガイドローラ43の位置を固定ガイドローラ42に対し低めに設定し、ガイドローラ42,43間の間隔D3を比較的狭くしている。
【0100】
図11では、厚めの大容量フィルムパッケージPAは大重量であるが、ガイドローラ42,43間の対向部11bの間隔D1を大きくしているので、駆動ローラ30による引き抜き力がバリア袋Bに充分に伝達して引き抜きがうまく行われる。また、フィルムパッケージPAの側面P3からガイドローラ42,43間へと延びるバリア袋Bの両端面は、ガイドローラ42,43の間隔D1でガイドローラ42,43のいずれか一方側に寄っても、いずれか一方のガイドローラにガイドされるとともに、両ガイドローラ42、43で位置決め部材Dが側面P3で図11の右側に移動しない。
【0101】
図12では、ガイドローラ42,43間の対向部11bの間隔D2を図11のD1よりも小さくしているので、フィルムパッケージPBの側面P3から延びるバリア袋Bの両端面は、ガイドローラ42,43間でガイドされるとともに、両ガイドローラ42、43で位置決め部材Dが側面P3で図12の右側に移動しない。また、バリア袋Bの両端面がガイドローラ42,43間でガイドされ、引き抜き力が図11の場合よりも減少しても、中容量フィルムパッケージPBは中程度の重量であるので、充分な引き抜き力がバリア袋Bに伝達して引き抜きがうまく行われる。
【0102】
図13では、ガイドローラ42,43間の間隔D3を図12のD2よりも小さくしているので、フィルムパッケージPCの側面P3から延びるバリア袋Bの両端面は、図7等とほぼ同じようになり、ガイドローラ42,43間の対向部11bで挟まれてガイドされるとともに、両ガイドローラ42、43で位置決め部材Dが側面P3で図13の右側に移動しない。また、バリア袋Bの両端面がガイドローラ42,43間で挟まれガイドされ、引き抜き力が図12の場合よりも減少しても、小容量フィルムパッケージPCは小重量であるので、充分な引き抜き力がバリア袋Bに伝達して引き抜きがうまく行われる。
【0103】
また、例えば、半切りサイズのフィルムで、大容量フィルムパッケージPAが125枚入りで、中容量フィルムパッケージPBが100枚入りで、小容量フィルムパッケージPCが50枚入りの場合とすると、ガイドローラ42、43の間隔D1(大容量フィルムパッケージPAの場合)は、2乃至14mmが好ましく、間隔D2(中容量フィルムパッケージPBの場合)は、2乃至10mmが好ましく、間隔D3(小容量フィルムパッケージPCの場合)は、0乃至5mmが好ましい。
【0104】
また、各間隔D1,D2,D3を上述のような範囲に調整するには、例えば、図11においてスペーサ69のない状態で、ガイドローラ42、43間の間隔が目標範囲内の内で最も広い値になるようにしておき、複数種類のスペーサ69をそれらの高さを種々変えて用意しておき、適宜にスペーサを変えることで調整可能である。
【0105】
以上のように、本実施の形態の搬送装置によれば、フィルムパッケージの厚さが変動した場合、そのフィルムパッケージの厚さに基づいて可動ガイドローラ43の位置をそのフィルムパッケージの上面に対し所定位置に位置決め、ガイドローラ42、43間の間隔を、ガイドローラ42,43によるバリア袋のガイドと駆動ローラ30によるバリア袋の引き抜き力との関係で適宜調整することができるので、バリア袋を円滑に引き抜くことができ円滑な安定なバリア袋の除去が可能となるとともに、ガイドローラ42,43により収納トレイ部3におけるフィルムFと位置決め部材Dの位置ずれを防止できる。
【0106】
また、図10のようなスペーサ配置の位置決め調整機構によれば、スペーサの取り換えが簡単になるので、使用上便利である。
【0107】
以上のように本発明を実施の形態により説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で各種の変形が可能である。例えば、本発明による高さ調整機構や位置決め調整機構は、手動によりバリア袋Bを巻き取り除去する構成の場合にも適用できることは勿論である。
【0108】
また、第1の実施の形態で収納トレイ部3側の高さ調整機構として収納トレイ部3全体を上下させるようにしてもよいことは勿論であり、例えば、収納トレイ部3全体を上下させるようなスペーサの着脱自在機構を設けてもよい。また、収納トレイ部3を四隅でワイヤで釣り下げワイヤの巻き取りにより上下させる公知のワイヤ釣り下げ機構を適用してもよい。
【0109】
また、ガイドローラ対の配列に関し、全てのガイドローラ42,43を図9のように千鳥状にずれるように配置してもよい。
【0110】
また、本発明の搬送装置で搬送可能なシート状被搬送体は、熱現像フィルムに限らず、湿式現像フィルムや別の感光フィルム、記録媒体である紙やOHP、または樹脂系のその他のシート状フィルム、更には各種印刷等の加工が施された用紙等であってよいことは勿論であり、本発明の搬送装置は、熱現像装置に限らずに、上記シート状被搬送体が供給される複写機、プリンタ等の各種の画像記録装置や画像形成装置に適用可能である。
【0111】
【発明の効果】
本発明のシート状被搬送体の搬送装置及び搬送方法によれば、被搬送体を遮光袋に包装した包装体の厚さが変動した場合でも、包装体を装置に装填した後に遮光袋の除去を円滑かつ安定に行うことができるとともに包装体からの遮光袋の除去に伴う被搬送体の移動を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係るシート状被搬送体の搬送装置の収納トレイ部を装填位置に引き出した状態で示す斜視図である。
【図2】図1の収納トレイ部及び搬送部を示す側断面図である。
【図3】図1の収納トレイ部に装填可能なフィルムパッケージを部分的に破断して示す斜視図である。
【図4】図1の搬送部に設けることのできる搬送装置を示す側面図である。
【図5】図1の搬送装置におけるフィルムパッケージ及びバリア袋除去ユニットを側面上部側から断面を見た斜視図である。
【図6】図5に示すフィルムパッケージ及びバリア袋除去ユニットの側面図である。
【図7】フィルム枚数を図6の場合よりも少なくした別のフィルムパッケージP’を載置したときの図6と同様の側面図である。
【図8】図7の別のフィルムパッケージP’を載置したときの図6、図7と同様の側面図であり、収納トレイ部側に設けた高さ位置調整機構を説明するための図である。
【図9】図5のガイドローラ42,43の千鳥配列状態を示すための図であり、バリア袋を間に挟んだガイドローラの一部正面図である。
【図10】第2の実施の形態を説明するための図であり、図1の搬送装置におけるフィルムパッケージ及びバリア袋除去ユニットを側面上部側から断面を見た斜視図である。
【図11】図10において厚めの大容量フィルムパッケージを装填した状態を示す側面図である。
【図12】図10において中程度の厚さの中容量フィルムパッケージを装填した状態を示す側面図である。
【図13】図10において薄めの小容量フィルムパッケージを装填した状態を示す側面図である。
【符号の説明】
1・・・搬送装置
3・・・収納トレイ部(載置部)
5・・・搬送部
9・・・遮光板
26・・・係合爪
30・・・駆動ローラ
40・・・バリア袋除去ユニット(除去部)
42・・・固定ガイドローラ(ガイド手段、ガイド部材)
43・・・可動ガイドローラ(ガイド手段、ガイド部材)
45・・・可動フレーム
56・・・天板
47・・・トレイスペーサ
48・・・スペーサ
69・・・遮光板と天板との間に介在するスペーサ
91・・・搬送ローラ
92・・・駆動ローラ
93・・・従動ローラ
F・・・フィルム(シート状被搬送体)
P・・・フィルムパッケージ(包装体)
P’・・・厚さの薄いフィルムパッケージ(包装体)
B・・・バリア袋(遮光袋)
D・・・位置決め部材
a・・・係合孔
PA・・・大容量フィルムパッケージ(包装体)
PB・・・中容量フィルムパッケージ(包装体)
PC・・・小容量フィルムパッケージ(包装体)
【発明の属する技術分野】
本発明は、多数枚のシート状の被搬送体を集積して遮光袋内に光密に包装した包装体を装填し被搬送体を搬送可能にするシート状被搬送体の搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、感光フィルムの搬送装置では、光密に包装されたフィルムパッケージを収納トレイ等の載置部上に装填し、外側のバリア袋を除去した後、1枚ずつフィルムを搬送するようにしている。バリア袋を除去するには、バリア袋を所定方向に引き抜くか、バリア袋を巻き取っている。搬送装置にフィルムパッケージを装填した後、バリア袋の引き抜きまたはバリア袋の巻き取り処理を可能とするため、バリア袋の処理方向と反対側のバリア袋の端部をシャッタまたはニップローラ対等で挟持させ、遮光状態を維持しながらカッター等で切断する。
【0003】
この後、バリア袋の引き抜きまたは巻き取りを行うが、この引き抜き等に伴うバリア袋の移動に連れて当初整列して集積していたフィルムが動いてしまうことがある。フィルムが動いてしまうと吸盤式の搬送装置ではフィルムを吸盤で吸着できなくなったり、ローラフィード方式の搬送装置ではニップローラ対にフィルムがうまく噛み込まず搬送不良が発生してしまう。このため、バリア袋の除去に伴うフィルムまたはフィルムの受け材の移動を防止するためにガイドローラ対を用いている。
【0004】
このとき、ガイドローラ間の間隔を広くすると、バリア袋を引き抜いたり、巻き取る際の負荷は小さくなるが、バリア袋の除去に伴うフィルムの移動が生じ易くなり、逆に、ガイドローラ間の間隔を狭くすると、バリア袋の除去に伴うフィルムの移動は防止できるが、バリア袋を引き抜いたり、巻き取る際の負荷は増大する傾向にある。このため、ガイドローラの間隔は、常に最適な状態となるように調整されている。
【0005】
また、フィルムパッケージは一定の枚数例えば125枚のフィルムが包装されているが、使用枚数の少ない使用現場では、バリア袋開封後未使用のフィルムが残ってしまうことがあるが、例えば、熱現像感光材料の熱現像フィルムは、開封後未使用状態が続くと、フィルム特性が劣化する傾向にある。このため、フィルム使用量に応じて、フィルム枚数を変えた数種類のフィルムパッケージを用意することが望まれている。この場合、従来の搬送装置に小口のフィルムパッケージを装填すると、ガイドローラの位置が装填されたフィルムパッケージのバリア袋の端部に対してずれてしまい、上述のようにガイドローラ間の間隔を適切に調整していても、バリア袋の円滑な除去ができなくなったりフィルムまたはフィルムの受け材の移動が起きてしまうおそれが生じる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、被搬送体を遮光袋に包装した包装体の厚さが変動した場合でも、包装体を装置に装填した後に遮光袋の除去を円滑かつ安定に行うことができるとともに包装体からの遮光袋の除去に伴う被搬送体の移動を防止できるようにしたシート状被搬送体の搬送装置及び搬送方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明によるシート状被搬送体の搬送装置は、多数枚のシート状の被搬送体を集積して遮光袋内に光密に包装した包装体を載置部に装填し、前記載置部に載置した包装体から前記遮光袋を除去し、前記被搬送体を外部に搬送可能にする搬送装置であって、前記載置部には、前記遮光袋の除去のときにその両面を案内するとともに前記被搬送体の移動を防止するようにガイド部材が設けられ、前記載置部における包装体の高さ位置と前記ガイド部材の高さ位置とを相対的に調整できるように構成されたことを特徴とする。
【0008】
このシート状被搬送体の搬送装置によれば、載置部に載置すべき包装体の厚さが変動した場合、載置部における包装体の高さ位置とガイド部材の高さ位置とが適切な位置になるように相対的に調整できるので、遮光袋の除去のときに、ガイド部材により被搬送体の移動を防止できるとともに遮光袋の両面を円滑に案内でき、安定な遮光袋の除去が可能となる。
【0009】
上記搬送装置において、前記包装体は前記被搬送体を位置決め部材で位置決めして集積し包装し、前記ガイド部材は前記被搬送体及び/又は前記位置決め部材の移動を防止するようにできる。
【0010】
また、前記ガイド部材は前記除去のときの前記遮光袋の移動に追従して回動可能に構成されることが好ましい。これにより、遮光袋の両面を円滑に案内でき、安定な遮光袋の除去が可能となる。
【0011】
また、前記ガイド部材は少なくとも一つのガイドローラ対を含むことが好ましい。ガイドローラの間隔は常に最適な状態に調整したとき、載置部における包装体の高さ位置とガイド部材の高さ位置とが適切な位置に相対的に調整できるので、被搬送体の移動防止及び遮光袋の両面の円滑な案内が一層確実になる。
【0012】
また、前記ガイド部材として複数のガイドローラ対が前記包装体の側面に沿って配置され、一方のガイドローラと他方のガイドローラとが互いに千鳥状にずれて配置されるような千鳥配置のガイドローラ対を少なくとも一つ含むことが好ましい。千鳥配置のガイドローラ対により、遮光袋の両面を更に円滑に案内でき、安定な遮光袋の除去が可能となる。
【0013】
本発明による別のシート状被搬送体の搬送装置は、多数枚のシート状の被搬送体を集積し位置決め部材で位置決めして遮光袋内に光密に包装した包装体を装填する載置部と、前記被搬送体を外部に搬送する搬送部と、前記載置部に載置した包装体から前記遮光袋を除去する除去部と、を備える搬送装置であって、前記除去部は、前記包装体の一側面から延びる前記遮光袋の袋端部に設けられた係合部と係合する係合手段と、前記遮光袋の除去のときに前記遮光袋をガイド部材で挟んでその両面を案内するとともに前記被搬送体及び/又は前記位置決め部材の移動を防止するガイド手段と、前記係合手段を駆動することで前記包装体から前記遮光袋を除去するように移動させる移動手段と、を備え、前記載置部における包装体の高さ位置と前記除去部のガイド部材の高さ位置とを相対的に調整する高さ調整機構を具備することを特徴とする。
【0014】
このシート状被搬送体の搬送装置によれば、載置部に載置すべき包装体の厚さが変動した場合、載置部における包装体の高さ位置とガイド部材の高さ位置とが適切な位置になるように相対的に調整できるので、遮光袋をその袋端部の係合部と係合した係合手段が移動手段により移動させられて遮光袋を除去するときに、ガイド部材により被搬送体の移動を防止できるとともに遮光袋の両面を円滑に案内でき、安定な遮光袋の除去が可能となる。
【0015】
上記搬送装置において、前記高さ調整機構は、前記載置部における前記包装体の高さ位置及び前記除去部の前記ガイド部材の高さ位置の少なくとも一方を調整できるように構成されることが好ましい。
【0016】
前記除去部は、前記ガイド手段と前記係合手段と前記移動手段とを一体にした除去ユニットに構成され、前記除去ユニットの高さ位置を調整可能に構成されることで、前記ガイド部材の高さ位置を調整できる。このように除去ユニットの全体の高さ位置を調整するので、ガイド手段と係合手段と移動手段との相対的な位置関係は変わらず、再調整の必要はない。この場合、例えば、前記除去ユニットの高さ位置を前記除去ユニットの下面に着脱自在に配置できるスペーサにより調整することができる。
【0017】
また、前記載置部における包装体の高さ位置が前記載置部の高さ位置を可変に構成することで調整されるように構成できる。例えば、前記載置部における包装体の高さ位置が前記載置部内に着脱自在に配置できるスペーサにより調整されるようにできる。なお、載置部全体の高さを調整する機構を付加するようにしてもよい。
【0018】
また、前記ガイド部材は少なくとも一つのガイドローラ対を含むことが好ましい。ガイドローラの間隔は常に最適な状態に調整したとき、載置部における包装体の高さ位置とガイド部材の高さ位置とが適切な位置に相対的に調整できるので、被搬送体の移動防止及び遮光袋の両面の円滑な案内が一層確実になる。
【0019】
また、前記ガイド部材として複数のガイドローラ対が前記包装体の側面に沿って配置され、一方のガイドローラと他方のガイドローラとが互いに千鳥状にずれて配置されるような千鳥配置のガイドローラ対を少なくとも一つ含むことが好ましい。千鳥配置のガイドローラ対により、遮光袋の両面を更に円滑に案内でき、安定な遮光袋の除去が可能となる。
【0020】
また、前記載置部に載置した包装体の係合部と前記係合手段との係合操作が可能となるように前記ガイドローラ対の一方を他方から退避可能に構成することが好ましい。また、前記ガイドローラ対の少なくともいずれか一方を前記除去のときの前記遮光袋の移動に追従して回動可能に構成することが好ましい。
【0021】
本発明によるシート状被搬送体の搬送方法は、多数枚のシート状の被搬送体を集積して遮光袋内に光密に包装した包装体を載置部に装填し、前記載置部に載置した包装体から前記遮光袋をガイド部材で案内しながら除去し、前記包装体内の被搬送体を外部に搬送可能にする搬送方法であって、前記包装体の厚さに基づいて前記載置部における包装体の高さ位置と前記ガイド部材の高さ位置とを相対的に調整することを特徴とする。
【0022】
このシート状被搬送体の搬送方法によれば、載置部に載置すべき包装体の厚さが変動した場合でもその包装体の厚さに基づいて載置部における包装体の高さ位置とガイド部材の高さ位置とが適切な位置になるように相対的に調整できるので、遮光袋の除去のときに、ガイド部材により被搬送体の移動を防止できるとともに遮光袋の両面を円滑に案内でき、安定な遮光袋の除去が可能となる。
【0023】
本発明による別のシート状被搬送体の搬送方法は、多数枚のシート状の被搬送体を集積して遮光袋内に光密に包装した包装体を載置部に装填し、前記載置部に載置した包装体の一側面から延びる前記遮光袋の袋端部に設けられた係合部を除去部に係合させてから前記袋端部をガイド部材で挟み、前記係合部を駆動することで前記包装体から前記遮光袋を移動させて除去し、前記被搬送体を外部に搬送可能にする搬送方法であって、前記包装体の厚さに基づいて前記載置部における包装体の高さ位置と前記除去部のガイド部材の高さ位置とを相対的に調整することを特徴とする。
【0024】
このシート状被搬送体の搬送方法によれば、載置部に載置すべき包装体の厚さが変動した場合、載置部における包装体の高さ位置とガイド部材の高さ位置とが適切な位置になるように相対的に調整できるので、遮光袋をその袋端部の係合部と係合して移動させられて遮光袋を除去するときに、ガイド部材により被搬送体の移動を防止できるとともに遮光袋の両面を円滑に案内でき、安定な遮光袋の除去が可能となる。
【0025】
上記シート状被搬送体の搬送方法において、前記包装体は前記被搬送体を位置決め部材で位置決めして集積し包装し、前記ガイド部材により前記遮光袋の除去のときに前記被搬送体及び/又は前記位置決め部材の移動を防止することが好ましい。
【0026】
また、前記載置部における包装体の高さ位置及び前記ガイド部材の高さ位置の少なくとも一方を調整することが好ましい。
【0027】
本発明による更に別のシート状被搬送体の搬送装置は、多数枚のシート状の被搬送体を集積して遮光袋内に光密に包装した包装体を載置部に装填し、前記載置部に載置した包装体から前記遮光袋を除去し、前記被搬送体を外部に搬送可能にする搬送装置であって、前記載置部には、前記遮光袋の除去のときにその両面を案内するとともに前記被搬送体の移動を防止するようにガイド部材が設けられ、前記ガイド部材は、固定ガイド部材と、前記固定ガイド部材に対し移動可能な可動ガイド部材と、を有し、前記可動ガイド部材は、前記固定ガイド部材とともに前記遮光袋の両面を案内するとき、前記載置した包装体の上面に対し所定位置に位置決められることを特徴とする。
【0028】
このシート状被搬送体の搬送装置によれば、載置部に載置すべき包装体の厚さが変動した場合、固定ガイド部材と可動ガイド部材とで遮光袋の両面を案内するとき、可動ガイド部材を載置した包装体の上面に対し所定位置に位置決めるので、遮光袋の除去のときに、固定ガイド部材と可動ガイド部材とにより被搬送体の移動を防止できるとともに遮光袋の両面を円滑に案内でき、安定な遮光袋の除去が可能となる。
【0029】
この場合、前記包装体は前記被搬送体を位置決め部材で位置決めして集積し包装し、前記ガイド部材は前記被搬送体及び/又は前記位置決め部材の移動を防止することが好ましい。
【0030】
また、前記遮光袋の両面を案内するときの前記固定ガイド部材と前記可動ガイド部材との間の間隔を調整することで、適正な間隔で遮光袋の案内ができる。
【0031】
本発明による更に別のシート状被搬送体の搬送装置は、多数枚のシート状の被搬送体を集積し位置決め部材で位置決めして遮光袋内に光密に包装した包装体を装填する載置部と、前記被搬送体を外部に搬送する搬送部と、前記載置部に載置した包装体から前記遮光袋を除去する除去部と、を備える搬送装置であって、前記除去部は、前記包装体の一側面から延びる前記遮光袋の袋端部に設けられた係合部と係合する係合手段と、前記遮光袋の除去のときに前記遮光袋をガイド部材でその両面を案内するとともに前記被搬送体及び/又は前記位置決め部材の移動を防止するガイド手段と、前記係合手段を駆動することで前記包装体から前記遮光袋を除去するように移動させる移動手段と、を備え、前記ガイド部材は、固定ガイド部材と、前記固定ガイド部材に対し移動可能な可動ガイド部材と、を有し、前記可動ガイド部材と前記固定ガイド部材とが前記遮光袋の両面を挟んで案内するとき前記可動ガイド部材を前記載置した包装体の上面に対し所定位置に位置決める位置決め機構を具備することを特徴とする。
【0032】
このシート状被搬送体の搬送装置によれば、載置部に載置すべき包装体の厚さが変動した場合、固定ガイド部材と可動ガイド部材とで遮光袋の両面を案内するとき、可動ガイド部材を載置した包装体の上面に対し所定位置に位置決めるので、遮光袋をその袋端部の係合部と係合した係合手段が移動手段により移動させられて遮光袋を除去するときに、固定ガイド部材と可動ガイド部材とにより被搬送体の移動を防止できるとともに遮光袋の両面を円滑に案内でき、安定な遮光袋の除去が可能となる。
【0033】
この場合、前記位置決め機構により前記遮光袋の両面を案内するときの前記固定ガイド部材と前記可動ガイド部材との間の間隔を調整することで、適正な間隔で遮光袋の案内ができる。
【0034】
また、前記載置した包装体の係合部と前記係合手段との係合操作が可能となるように前記可動ガイド部材を前記固定ガイド部材から離れるように移動可能に構成することが好ましい。
【0035】
また、前記位置決め機構は、前記可動ガイド部材を前記固定ガイド部材から離れるように付勢する付勢手段と、前記付勢手段による付勢力に抗して前記可動ガイド部材を前記固定ガイド部材側に移動させたとき前記可動ガイド部材の位置を規制する位置決め手段と、を備えることが好ましい。
【0036】
また、前記ガイド部材は少なくとも一対の固定ガイドローラと可動ガイドローラを含むことが好ましい。また、前記ガイド部材として複数対の固定ガイドローラと可動ガイドローラとが前記包装体の側面に沿って配置され、前記固定ガイドローラと前記可動ガイドローラとが少なくとも一対互いに千鳥状にずれて配置されることが好ましい。また、前記固定ガイドローラと前記可動ガイドローラとの少なくともいずれか一方を前記除去のときの前記遮光袋の移動に追従して回動可能に構成することが好ましい。
【0037】
本発明による更に別のシート状被搬送体の搬送方法は、多数枚のシート状の被搬送体を集積して遮光袋内に光密に包装した包装体を載置部に装填し、前記載置部に載置した包装体から前記遮光袋を固定ガイド部材と可動ガイド部材とで案内しながら除去し、前記包装体内の被搬送体を外部に搬送可能にする搬送方法であって、前記包装体の厚さに基づいて前記可動ガイド部材を前記載置した包装体の上面に対し所定位置に位置決めることを特徴とする。
【0038】
このシート状被搬送体の搬送方法によれば、載置部に載置すべき包装体の厚さが変動した場合でもその包装体の厚さに基づいて可動ガイド部材を包装体の上面に対し所定位置に位置決めることができるので、遮光袋の除去のときに、固定ガイド部材と可動ガイド部材とにより被搬送体の移動を防止できるとともに遮光袋の両面を円滑に案内でき、安定な遮光袋の除去が可能となる。
【0039】
本発明による更に別のシート状被搬送体の搬送方法は、多数枚のシート状の被搬送体を集積して遮光袋内に光密に包装した包装体を載置部に装填し、前記載置部に載置した包装体の一側面から延びる前記遮光袋の袋端部に設けられた係合部を除去部に係合させてから前記袋端部を固定ガイド部材と可動ガイド部材とで挟み、前記係合部を駆動することで前記包装体から前記遮光袋を移動させて除去し、前記被搬送体を外部に搬送可能にする搬送方法であって、前記包装体の厚さに基づいて前記可動ガイド部材を前記載置した包装体の上面に対し所定位置に位置決めることを特徴とする。
【0040】
このシート状被搬送体の搬送方法によれば、載置部に載置すべき包装体の厚さが変動した場合、その包装体の厚さに基づいて可動ガイド部材を包装体の上面に対し所定位置に位置決めることができるので、遮光袋をその袋端部の係合部と係合して移動させられて遮光袋を除去するときに、固定ガイド部材と可動ガイド部材により被搬送体の移動を防止できるとともに遮光袋の両面を円滑に案内でき、安定な遮光袋の除去が可能となる。
【0041】
この場合、前記包装体の厚さに基づいて前記固定ガイド部材と前記可動ガイド部材との間の間隔が所定範囲に決められることが好ましい。また、前記包装体は前記被搬送体を位置決め部材で位置決めして集積し包装し、前記ガイド部材により前記遮光袋の除去のときに前記被搬送体及び/又は前記位置決め部材の移動を防止することが好ましい。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による第1及び第2の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、以下の説明では、シート状被搬送体の一例として熱現像フィルムFを採り上げ、熱現像フィルムFに潜像を形成し、加熱部材に接触させ加熱することで熱現像し可視画像を得る熱現像装置に適用可能なフィルムの搬送装置について説明する。
【0043】
〈第1の実施の形態〉
【0044】
図1は第1の実施の形態に係るシート状被搬送体の搬送装置を示す斜視図であり、図2は図1の搬送装置の収納カセットの側断面図であり、図3は図1の収納カセットに装填可能なフィルムパッケージを部分的に破断して示す斜視図である。
【0045】
図1、図2に示すように、本実施の形態に係る搬送装置1は、熱現像フィルム(以下、単に「フィルム」という。)をフィルムパッケージの状態で装填しフィルムを収納できる収納トレイ部3と、収納トレイ部3に一体的に設けられフィルムを1枚ずつ装置外部へと搬送するためのローラフィード式の搬送部5と、を備える。
【0046】
収納トレイ部3に装填可能なフィルムパッケージPは、図3に示すように、例えば半切りサイズのフィルムFを125枚程度の多数枚の束として位置決め手段である位置決め部材D上に集積し位置決めした状態で遮光手段であるバリア袋B内に光密に収容している。バリア袋Bの側端部にはバリア袋除去ユニットにおける係合爪26(図5)と係合する複数の係合孔aが形成されている。
【0047】
収納トレイ部3は、全体が装置本体に対し押し込み及び引き出しが可能に構成されており、図1の方向Hに装置本体へ押し込まれたときに外部からの光が遮断され搬送位置でフィルム搬送が可能になり、また、方向H’に装置本体から引き出されたときに装填位置でフィルムパッケージPの装填が可能となる。このように、収納トレイ部3は、装置内の搬送位置と装置外の装填位置との間で移動できる構造になっている。
【0048】
なお、装置本体は、収納トレイ部3が図1の方向Hに押し込まれて搬送位置で装置外部の露光部を含む画像形成部への搬送経路に接続するように収納トレイ部3を収容する構成となっている。また、収納トレイ部3を装置本体から引き出した状態でフィルムパッケージPの装填が可能となるので、装置の装填性が良好である。
【0049】
図1のように、収納トレイ部3は、上面が開放された扁平角箱状のトレイ状に構成され、内部にはフィルムパッケージPを装填できかつフィルムFの収納スペースとなる収納凹部7を有する。
【0050】
収納トレイ部3の収納凹部7にはフィルムパッケージPが図1の方向Tから装填可能になっているが、搬送部5側の第1壁面3aと第1壁面3aと対向する第2壁面3bとの間でフィルムパッケージPを収納凹部7に装填方向Tに装填できるようになっている。
【0051】
図1のように、第1壁面3aの上部には略台形状の搬送部5が庇状に第2壁面側に突き出して収納凹部7の一部を覆うように収納トレイ部3に一体的に設けられている。また、収納凹部7の奥側の壁面部分にはバリア袋除去ユニットのガイドローラ対11が互いに従動回転可能に設けられている。
【0052】
また、図1,図2のように、収納凹部7の底面の一部には底面から凹むように段差凹部13が設けられており、この段差凹部13は、収納凹部7に積層され収納されたフィルムFを搬送部5に導くリフトアップ手段15を収容する収容スペースとなっている。
【0053】
リフトアップ手段15は、段差凹部13内に回動軸17を回動中心として所定の角度回動する矩形平板状の押上げ板19と、この押上げ板19をその先端部17aが段差凹部13内に戻るように下方に付勢するばね等からなる付勢手段21と、押上げ板19の先端部17aを回動軸23aを中心にして図2の回動方向sに付勢手段21の下方への付勢力に抗して回動するように駆動される押上げレバー23と、を備える。
【0054】
リフトアップ手段15は、収納凹部7の底面にフィルムパッケージPまたは多数枚のフィルムFが収納されたときには、押上げ板19が底面と同じ高レベルにあり、フィルムFが搬送されると、先端部17aが押上げレバー23により回動方向sに回動し最上位のフィルムFの先端部分を押し上げてフィルムFを搬送部5で搬送可能にする。また、収納トレイ部3が装填位置に引き出されると、押上げレバー23の回動方向s’への回動により、付勢手段21の付勢力により押上げ板19の先端17aを下方に回動させて押上げ板19を収納凹部7の底面から突出しない最下方位置に戻し、その位置で押し上げ動作を行わないようになっており、フィルムパッケージPの装填の妨げにならない。
【0055】
図1,図2に示すように、搬送部5が配置された第1壁面3a側と収納凹部7を挟んで対向する反対側の第2壁面3bには、フィルムパッケージPを装填時に案内するための案内構造として案内傾斜面25が形成されている。
【0056】
即ち、図2のように、収納凹部7の右端側の第2壁面3bは、収納凹部7の底面から所定高さで直立した位置規制面27と、位置規制面27から上部外方(フィルムパッケージPの装填方向Tと反対方向)に向けて傾斜するように形成された案内傾斜面25と、を有する。案内傾斜面25はフィルムパッケージPを収納トレイ部3内に装填するとき、その後端部分P2を滑り込ませるようにして収納凹部7へと導くことができる。
【0057】
フィルムパッケージPが収納凹部7に装填されると、第1壁面3aと第2壁面3bの位置規制面27との間で位置決めされる。そして、フィルムパッケージPのバリア袋Bの除去後は多数枚の積層されたフィルムFが同様に位置決めされて収納できる。
【0058】
また、図2のように、収納トレイ部3の上面にはカバー手段としての矩形平板状の遮光板9が収納トレイ部3に対してスライドするように開閉自在に設けられている。遮光板9は収納凹部7を閉じることで遮光でき、また収納トレイ部3が図1のように装置外に引き出されたときフィルムパッケージPの装填等のためスライドして開放しアクセスできるようになっている。
【0059】
次に、搬送部5に設けられるローラフィード式の搬送装置について図4を参照して説明する。図4は搬送部5の搬送装置を示す側面図である。
【0060】
図4の搬送装置は、収納凹部7に積層状態で載置されたフィルムFの表面BCに所定の押付力P11で当接した搬送ローラ91が回転方向rに回転することで最上位のフィルムFをニップローラ対92,93側に送り出し、両ローラ92,93間にフィルムFを挟持した状態で従動ローラ93側から駆動ローラ92側にニップ力P12を加えながら駆動ローラ92が搬送ローラ91と同期して回転方向r’に回転することで搬送方向Jに搬送する。
【0061】
また、上述のようなフィルム搬送時に最上位のフィルムFとともにその下の1、2枚のフィルムも搬送ローラ91により送り出されてニップローラ対92,93で搬送されることがあるので、駆動ローラ92をトルクリミッタ付きの逆転可能なローラから構成している。ニップローラ対92,93間に複数枚のフィルムFが挟まれることで駆動ローラ92のトルクが上昇すると、トルクリミッタが検知し、駆動ローラ92及びこれと同期して搬送ローラ91が逆回転し、余分に搬送されたフィルムFを元に戻すようになっている。
【0062】
以上のように、搬送部5に設ける搬送装置をローラフィード式に構成することで、搬送部5の構成が従来の吸盤による吸着方式よりも簡単になり、搬送部5を収納トレイ部3へ簡単に一体的に設けることができ、収納トレイ部3を搬送部5と一体に移動させることができる。
【0063】
また、上述のように、リフトアップ手段15により収納凹部7上のフィルムFを押し上げることで図4の搬送ローラ91に最上位のフィルムFを確実に当接させ係合できるので、フィルムFの安定な搬送が可能となり、また、フィルム搬送が行われて積層されたフィルムの枚数が減っても最上位のフィルムFと搬送ローラ91との相対位置は変わらないので、安定な搬送を維持できる。
【0064】
次に、図1の収納トレイ部3の奥側に設けられるバリア袋除去ユニットについて図5、図6を参照して説明する。図5はフィルムパッケージ及びバリア袋除去ユニットを側面上部側から断面を見た斜視図、図6はフィルムパッケージの厚さが比較的厚い場合のフィルムパッケージ及びバリア袋除去ユニットの側面図である。
【0065】
図5、図6に示すように、バリア袋除去ユニット40は、フィルムパッケージPの側端面P3から延びたバリア袋Bの端部に形成された複数の係合孔aと係合する係合爪26を周囲に設けた駆動ローラ30と、バリア袋Bの除去のときにフィルムパッケージPのバリア袋Bを挟んでその両面を案内するとともに多数枚のフィルムFを集積した位置決め部材Dの移動を防止するように設けられたガイド手段11と、を保持フレーム49及び可動フレーム45内に備える。駆動ローラ30はモータ(図示省略)により図の矢印方向Cに回転駆動されるように保持フレーム49に設けられている。
【0066】
ガイド手段11は、保持フレーム49に位置固定され収納トレイ部3の底面側に位置する固定ガイドローラ42と、保持フレーム49に図6の2点鎖線で示すように上方に移動可能に設けられた可動ガイドローラ43と、を有する複数のガイドローラ対により構成される。各ガイドローラ対における固定ガイドローラ42と可動ガイドローラ43とは互いに対向し対向部11b(図6)を形成するように配置されている。
【0067】
両ガイドローラ42、43はそれらの回転軸12a、13aの周囲にバリア袋Bの除去のときの移動とともに従動回転するように設けられている。可動ガイドローラ43は回転軸13aとともに可動フレーム45により図6の2点鎖線のように上方に回動可能に保持されている。
【0068】
可動フレーム45は、保持フレーム49に対し回動するように設けられた回動軸58と、保持フレーム49に形成された円弧状孔60内に係合するガイドピン59と、を備え、付勢手段(図示省略)により可動ガイドローラ43を上側に図6の回動方向Wに付勢するように構成されている。可動フレーム45は回動軸58を中心にして円弧状孔60の円弧長で設定される回動範囲内で回動し、この回動範囲内で可動ガイドローラ43が上側の回動方向W及び下側の回動方向W’に回動可能になっている。また、可動フレーム45は矩形平板状の天板56とその左右両端を下方に折り曲げて形成される側板57とを備え、可動ガイドローラ43は側板57の収納トレイ部3側の端部(可動フレーム45の自由端)に設けられている。
【0069】
可動ガイドローラ43のバリア袋Bの搬送方向下流側には巻き取り途中のバリア袋Bの暴れを防止し、バリア袋Bが隙間なく密に巻き取られるようにバリア袋Bを駆動ローラ30側に押圧する押さえ板41が設けられている。押さえ板41は、その先端が駆動ローラ30と反対の方向に湾曲した矩形平板状の部材であり、可動フレーム45の側板57に設けられた回動軸62を回動中心として回動する。側板57に形成された円弧状孔70にガイドピン53が係合し、押さえ板41はガイドピン53とともに円弧状孔70の回動範囲内で回動する。
【0070】
収納トレイ部3が図1のフィルムの装填位置にあるとき、可動ガイドローラ43は、可動フレーム45の付勢手段による付勢力により図6の回動方向Wに回動軸58を中心に回動し、上方に可動フレーム45及び押さえ板41とともに移動する。そして、図1の遮光板9で収納トレイ部3が閉塞されると、遮光板9により可動フレーム45の天板56が押されて可動フレーム45が上方への付勢力に抗して下方に移動することで、可動ガイドローラ43が下側に回動方向W’に回動し、図6のように、固定ガイドローラ42と対向するようになっている。
【0071】
上述のようにして、両ガイドローラ42、43が互いが対向する対向部11bでバリア袋Bを挟み従動回転しながら案内するようになっている。また、両ガイドローラ42、43により収納トレイ部3上の位置決め部材Dが側面P3で図6の右側に移動できないようになっている。
【0072】
上述のバリア袋除去ユニット40は、保持フレーム49及び可動フレーム45を支持フレーム46で支持し一体化したユニットに構成されるが、保持フレーム49及び可動フレーム45と支持フレーム46との間は分離可能であり、この間に図6のような矩形平板状のスペーサ48を着脱自在に介在できるように構成されている。これにより、収納トレイ部3におけるフィルムパッケージPの高さ位置と両ガイドローラ42,43の対向部11bの高さ位置とを相対的に調整する高さ調整機構を構成している。図6では、収納トレイ部3におけるフィルムパッケージPの側面P3のほぼ中央から延びるバリア袋Bの両面がガイドローラ42,43の対向部11bの高さ位置と略同一に調整されており、この高さ位置関係でガイドローラ42,43の対向部11bにおける間隔が最適な状態に調整されている。
【0073】
次に、図5,図6の収納トレイ部3に、フィルム枚数を図6の場合よりも少なくした別のフィルムパッケージP’を載置したときの高さ位置調整機構による調整例を図7を参照して説明する。図7はフィルム枚数を図6の場合よりも少なくした別のフィルムパッケージP’を載置したときの図6と同様の側面図である。
【0074】
図7では、収納トレイ部3に載置された別のフィルムパッケージP’は図6よりも少ない枚数のフィルムFを包装し、その厚さが図6よりも薄くなっているので、図6のバリア袋除去ユニット40における保持フレーム49及び可動フレーム45と支持フレーム46との間に介在しているスペーサ48を取り外している。これにより、バリア袋除去ユニット40のガイドローラ42,43の対向部11bが収納トレイ部3に対し図6よりも低い位置になり、別のフィルムパッケージP’の厚さの減少に対応した位置に変わる。このようにして、収納トレイ部3におけるフィルムパッケージP’の側面P3のほぼ中央から延びるバリア袋Bの両面がガイドローラ42,43の対向部11bの高さ位置と略同一に調整することができる。
【0075】
次に、図5,図6の収納トレイ部3に、図7と同様の厚さの薄い別のフィルムパッケージP’を載置したときの別の高さ位置調整機構による調整例を図8を参照して説明する。図8は図7の別のフィルムパッケージP’を載置したときの図6、図7と同様の側面図であり、収納トレイ部側に設けた高さ位置調整機構を説明するための図である。
【0076】
図8では、収納トレイ部3の内部の底面上にトレイスペーサ47を着脱自在に配置できるようにして高さ位置調整機構を構成している。即ち、収納トレイ部3の底面にトレイスペーサ47を配置し、トレイスペーサ47上に厚さの薄い別のフィルムパッケージP’を載置している。これにより、収納トレイ部3における別のフィルムパッケージP’の位置がバリア袋除去ユニット40のガイドローラ42,43の対向部11bに対し図6よりも相対的に高い位置になり、別のフィルムパッケージP’の厚さの減少に対応した位置に変わる。このようにして、収納トレイ部3におけるフィルムパッケージP’の側面P3のほぼ中央から延びるバリア袋Bの両面がガイドローラ42,43の対向部11bの高さ位置と略同一に調整できる。
【0077】
なお、図8では、図6と同様にバリア袋除去ユニット40にはスペーサ48を取り付けているが、フィルム枚数が更に少なくフィルムパッケージの厚さがより薄くなった場合には、バリア袋除去ユニット40のスペーサ48を取り外すことで相対的な高さ調整が可能である。
【0078】
また、バリア袋除去ユニット40のスペーサ48の厚さとトレイスペーサ47の厚さとをそれぞれ変えた各スペーサ47,48を用意しておくことで多段階の高さ調整が可能となる。即ち、バリア袋内に収容するフィルム枚数が何段階かに変わりフィルムパッケージの厚さが異なっても、厚さの変えたスペーサ47,48を適宜組み合わせることにより収納トレイ部3におけるフィルムパッケージPの高さ位置とガイドローラ42,43の対向部11bの高さ位置とを適切に調整できる。
【0079】
また、複数のガイドローラ42,43は互いに対向する位置に配置されるが、図9のように、その少なくとも一部を千鳥状にずらせて配置してもよい。即ち、図9では、2つのガイドローラ42と2つのガイドローラ43とを互いにずらして配置している。
【0080】
次に、収納トレイ部3にフィルムFが収納されるまでの作業工程及びフィルムFが外部装置に搬送される工程について説明する。
【0081】
まず、図1のように、装置本体に収容され搬送位置にある収納トレイ部3を手前の方向H’に引き出すことで装填位置に移動させ、遮光板9を奥部側の方向Hにスライドさせ収納凹部7の上面を開放する。
【0082】
次に、フィルムパッケージPを図1のように手前に側端面b、奥部側に係合孔aが位置するようにして手で持って、図1,図2のように、フィルムパッケージPの先端P1を装填方向Tに案内傾斜面25側から搬送部5側の第1側面3aに向けて収納凹部7の底面を滑らせるようにして収納凹部7内に進入させる。
【0083】
そして、先端P1が庇状に張り出した搬送部5の下方位置に達したあたりで手を離すと、図2の仮想線で示すようにフィルムパッケージPの後端P2が自重により案内傾斜面25に当たりながら案内傾斜面25を滑り落ちるようにして収納凹部7の底面に達する。このようにして、フィルムパッケージPは、比較的重量がある場合でも収納トレイ部3に容易に装填でき、更に先端P1が第1壁面3aで及び後端P2が位置規制面27でそれぞれ位置決められる。
【0084】
上述のようにフィルムパッケージPを収納トレイ部3に装填した後、可動ガイドローラ43が図6の2点鎖線のように上方に回動した状態でフィルムパッケージPから延びるバリア袋Bの側端の複数の係合孔aを駆動ローラ30の周囲の係合爪26に係合させてから、遮光板9を手前に方向H’にスライドさせ収納トレイ部3を閉塞しガイドローラ43が下方に移動することで、両ガイドローラ42,43でフィルムパッケージPの側端面を挟み図5のような係合状態にし収納凹部7の上面を閉塞し遮光状態とするとともにフィルムパッケージPの手前側の側端面bをカットしてから、収納トレイ部3を装置本体に向けて方向Hに押し込んで搬送位置に移動させる。
【0085】
次に、駆動ローラ30をモータ(図示省略)で回転方向cに回転駆動してバリア袋Bを駆動ローラ30の周囲に巻き取り図5の矢印方向Xに移動させることでバリア袋Bの除去を行う。これにより、位置決め部材Dに位置決めされた積層状態のフィルムFを収納凹部7内に露出させる。
【0086】
上述のバリア袋の除去のとき、図6のように収納トレイ部3におけるフィルムパッケージPの側面P3から延びるバリア袋Bの両面がガイドローラ42,43の対向部11bの高さ位置と略同一に調整され、この高さ位置関係で対向部11bにおける間隔が最適な状態に調整されているので、ガイドローラ42,43により収納トレイ部3における位置決め部材D及びフィルムFの移動を防止できるとともにバリア袋Bの両面を円滑に案内でき、安定してバリア袋Bを除去できる。
【0087】
次に、リフトアップ手段15の押上げ板19が、押上げレバー23の回動方向Sへの回動によって付勢手段21の付勢力に抗して上方に回動し、その先端部分17aがフィルムFを上方に押し上げ、最上位のフィルムFを図4の搬送装置の搬送ローラ91に当接させる。フィルムFは搬送ローラ91と押上げレバー23との間で挟持された状態となって、フィルム搬送が可能となる。そして、搬送ローラ91及びニップローラ対92,93を駆動し、最上位のフィルムFをその下のフィルムから分離して搬送方向Jに搬送する。これにより、露光部を含む画像形成部への搬送経路に向けてに向けて1枚ずつフィルムFを給送することができる。
【0088】
以上のように、フィルムパッケージPを収納トレイ部3に装填するとき、先端P1を第1壁面3aに近づけるとともに後端P2を案内傾斜面25に当てて沿わせながら第2壁面3b側から滑り込ませるようにして収納凹部7の底面へと導くことができるので、フィルムパッケージPを収納トレイ部3に容易に装填できる。この場合、バリヤ袋Bはポリエチレン等の比較的滑り易い材質からなるので、案内傾斜面25における上述の滑り込みが容易になる。
【0089】
また、上述のようにしてフィルムパッケージPが装填されると後端P2が位置規制面27に確実に位置するので、フィルムパッケージPを第1壁面3aと第2壁面3bの位置規制面27との間に正確に位置決めできる。従って、上述のバリア袋Bの除去工程も確実に実行され、除去後の収納トレイ部3における積層されたフィルムFの位置も正確になり、フィルムFの外部への搬送を円滑かつ安定に行うことができる。
【0090】
また、搬送部5が収納凹部7を覆うように突き出て設けられても、フィルムパッケージPの先端P1を搬送部5の下方に差し込み、後端P2を案内傾斜面25で案内しながら収納トレイ部3にフィルムパッケージPを容易に装填できる。
【0091】
また、バリア袋Bの除去工程の実行のとき、図6のように収納トレイ部3におけるフィルムパッケージPの位置とガイドローラ42,43の対向部11bの高さ位置とを適切に調整できるので、収納トレイ部3における位置決め部材D及びフィルムFの移動を防止できるとともにバリア袋Bの両面を円滑に案内でき、安定してバリア袋Bを除去できる。
【0092】
また、フィルムパッケージの厚さが薄くなっても、図7,図8のようにフィルムパッケージP’の位置とガイドローラ42,43の対向部11bの高さ位置とを適切に調整できるので、フィルムパッケージの厚さが変わっても、バリア袋Bの除去工程において、位置決め部材D及びフィルムFの移動を防止できかつバリア袋Bの両面を円滑に案内できる。
【0093】
〈第2の実施の形態〉
【0094】
図10は、第2の実施の形態を説明するための図であり、図1の搬送装置におけるフィルムパッケージ及びバリア袋除去ユニットを側面上部側から断面を見た斜視図である。図11は図10において厚めの大容量フィルムパッケージを装填した状態を示す側面図、図12は図10において中程度の厚さの中容量フィルムパッケージを装填した状態を示す側面図、図13は図10において薄めの小容量フィルムパッケージを装填した状態を示す側面図である。
【0095】
第2の実施の形態による搬送装置は、図1乃至図5の搬送装置とほぼ同様に構成されているが、バリア袋除去ユニット40を装填されるフィルムパッケージの厚さに基づいて可動ガイドローラ43がフィルムパッケージの上面に対し所定位置になるようにし、固定ガイドローラ42と可動ガイドローラ43との間隔を適正に調整するように構成したものである。
【0096】
図10に示すように、フィルムパッケージPを収納トレイ部3に装填し(図1)、バリア袋Bの側端の複数の係合孔aを係合爪26に係合させてから、遮光板9を図1の方向H’にスライドさせると、遮光板9が可動フレーム45を押し付け付勢手段による上側への付勢力に抗して回動軸58を中心に下側に回動させる。これにより、可動ガイドローラ43が固定ガイドローラ42に対し対向部11bで対向する。そして、可動フレーム45の天板56にスペーサ69を配置し、遮光板9で収納トレイ部3を閉塞したとき、スペーサ69を遮光板9と天板56との間に介在させ、スペーサ69の高さに応じて遮光板9に対する天板56の位置を変えることにより、可動フレーム45の位置を変え、可動ガイドローラ43の位置を変えることで可動ガイドローラ43の位置決め機構を構成している。
【0097】
即ち、図11に示すように、比較的多数枚のフィルムを収容し厚めの大容量フィルムパッケージPAを装填したときは、スペーサ無しとし、可動ガイドローラ43の位置を固定ガイドローラ42に対し高めに設定し、ガイドローラ42,43間の間隔D1を比較的大きくしている。
【0098】
また、図12に示すように、中程度の枚数のフィルムを収容した中容量フィルムパッケージPBを装填したときは、比較的高さの低いスペーサ69を介在させ、可動ガイドローラ43の位置を固定ガイドローラ42に対し中程度の高さに設定し、ガイドローラ42,43間の間隔D2を中程度にしている。
【0099】
また、図13に示すように、比較的少数枚のフィルムを収容し薄めの小容量フィルムパッケージPCを装填したときは、比較的高さの高いスペーサ69を介在させ、可動ガイドローラ43の位置を固定ガイドローラ42に対し低めに設定し、ガイドローラ42,43間の間隔D3を比較的狭くしている。
【0100】
図11では、厚めの大容量フィルムパッケージPAは大重量であるが、ガイドローラ42,43間の対向部11bの間隔D1を大きくしているので、駆動ローラ30による引き抜き力がバリア袋Bに充分に伝達して引き抜きがうまく行われる。また、フィルムパッケージPAの側面P3からガイドローラ42,43間へと延びるバリア袋Bの両端面は、ガイドローラ42,43の間隔D1でガイドローラ42,43のいずれか一方側に寄っても、いずれか一方のガイドローラにガイドされるとともに、両ガイドローラ42、43で位置決め部材Dが側面P3で図11の右側に移動しない。
【0101】
図12では、ガイドローラ42,43間の対向部11bの間隔D2を図11のD1よりも小さくしているので、フィルムパッケージPBの側面P3から延びるバリア袋Bの両端面は、ガイドローラ42,43間でガイドされるとともに、両ガイドローラ42、43で位置決め部材Dが側面P3で図12の右側に移動しない。また、バリア袋Bの両端面がガイドローラ42,43間でガイドされ、引き抜き力が図11の場合よりも減少しても、中容量フィルムパッケージPBは中程度の重量であるので、充分な引き抜き力がバリア袋Bに伝達して引き抜きがうまく行われる。
【0102】
図13では、ガイドローラ42,43間の間隔D3を図12のD2よりも小さくしているので、フィルムパッケージPCの側面P3から延びるバリア袋Bの両端面は、図7等とほぼ同じようになり、ガイドローラ42,43間の対向部11bで挟まれてガイドされるとともに、両ガイドローラ42、43で位置決め部材Dが側面P3で図13の右側に移動しない。また、バリア袋Bの両端面がガイドローラ42,43間で挟まれガイドされ、引き抜き力が図12の場合よりも減少しても、小容量フィルムパッケージPCは小重量であるので、充分な引き抜き力がバリア袋Bに伝達して引き抜きがうまく行われる。
【0103】
また、例えば、半切りサイズのフィルムで、大容量フィルムパッケージPAが125枚入りで、中容量フィルムパッケージPBが100枚入りで、小容量フィルムパッケージPCが50枚入りの場合とすると、ガイドローラ42、43の間隔D1(大容量フィルムパッケージPAの場合)は、2乃至14mmが好ましく、間隔D2(中容量フィルムパッケージPBの場合)は、2乃至10mmが好ましく、間隔D3(小容量フィルムパッケージPCの場合)は、0乃至5mmが好ましい。
【0104】
また、各間隔D1,D2,D3を上述のような範囲に調整するには、例えば、図11においてスペーサ69のない状態で、ガイドローラ42、43間の間隔が目標範囲内の内で最も広い値になるようにしておき、複数種類のスペーサ69をそれらの高さを種々変えて用意しておき、適宜にスペーサを変えることで調整可能である。
【0105】
以上のように、本実施の形態の搬送装置によれば、フィルムパッケージの厚さが変動した場合、そのフィルムパッケージの厚さに基づいて可動ガイドローラ43の位置をそのフィルムパッケージの上面に対し所定位置に位置決め、ガイドローラ42、43間の間隔を、ガイドローラ42,43によるバリア袋のガイドと駆動ローラ30によるバリア袋の引き抜き力との関係で適宜調整することができるので、バリア袋を円滑に引き抜くことができ円滑な安定なバリア袋の除去が可能となるとともに、ガイドローラ42,43により収納トレイ部3におけるフィルムFと位置決め部材Dの位置ずれを防止できる。
【0106】
また、図10のようなスペーサ配置の位置決め調整機構によれば、スペーサの取り換えが簡単になるので、使用上便利である。
【0107】
以上のように本発明を実施の形態により説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で各種の変形が可能である。例えば、本発明による高さ調整機構や位置決め調整機構は、手動によりバリア袋Bを巻き取り除去する構成の場合にも適用できることは勿論である。
【0108】
また、第1の実施の形態で収納トレイ部3側の高さ調整機構として収納トレイ部3全体を上下させるようにしてもよいことは勿論であり、例えば、収納トレイ部3全体を上下させるようなスペーサの着脱自在機構を設けてもよい。また、収納トレイ部3を四隅でワイヤで釣り下げワイヤの巻き取りにより上下させる公知のワイヤ釣り下げ機構を適用してもよい。
【0109】
また、ガイドローラ対の配列に関し、全てのガイドローラ42,43を図9のように千鳥状にずれるように配置してもよい。
【0110】
また、本発明の搬送装置で搬送可能なシート状被搬送体は、熱現像フィルムに限らず、湿式現像フィルムや別の感光フィルム、記録媒体である紙やOHP、または樹脂系のその他のシート状フィルム、更には各種印刷等の加工が施された用紙等であってよいことは勿論であり、本発明の搬送装置は、熱現像装置に限らずに、上記シート状被搬送体が供給される複写機、プリンタ等の各種の画像記録装置や画像形成装置に適用可能である。
【0111】
【発明の効果】
本発明のシート状被搬送体の搬送装置及び搬送方法によれば、被搬送体を遮光袋に包装した包装体の厚さが変動した場合でも、包装体を装置に装填した後に遮光袋の除去を円滑かつ安定に行うことができるとともに包装体からの遮光袋の除去に伴う被搬送体の移動を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係るシート状被搬送体の搬送装置の収納トレイ部を装填位置に引き出した状態で示す斜視図である。
【図2】図1の収納トレイ部及び搬送部を示す側断面図である。
【図3】図1の収納トレイ部に装填可能なフィルムパッケージを部分的に破断して示す斜視図である。
【図4】図1の搬送部に設けることのできる搬送装置を示す側面図である。
【図5】図1の搬送装置におけるフィルムパッケージ及びバリア袋除去ユニットを側面上部側から断面を見た斜視図である。
【図6】図5に示すフィルムパッケージ及びバリア袋除去ユニットの側面図である。
【図7】フィルム枚数を図6の場合よりも少なくした別のフィルムパッケージP’を載置したときの図6と同様の側面図である。
【図8】図7の別のフィルムパッケージP’を載置したときの図6、図7と同様の側面図であり、収納トレイ部側に設けた高さ位置調整機構を説明するための図である。
【図9】図5のガイドローラ42,43の千鳥配列状態を示すための図であり、バリア袋を間に挟んだガイドローラの一部正面図である。
【図10】第2の実施の形態を説明するための図であり、図1の搬送装置におけるフィルムパッケージ及びバリア袋除去ユニットを側面上部側から断面を見た斜視図である。
【図11】図10において厚めの大容量フィルムパッケージを装填した状態を示す側面図である。
【図12】図10において中程度の厚さの中容量フィルムパッケージを装填した状態を示す側面図である。
【図13】図10において薄めの小容量フィルムパッケージを装填した状態を示す側面図である。
【符号の説明】
1・・・搬送装置
3・・・収納トレイ部(載置部)
5・・・搬送部
9・・・遮光板
26・・・係合爪
30・・・駆動ローラ
40・・・バリア袋除去ユニット(除去部)
42・・・固定ガイドローラ(ガイド手段、ガイド部材)
43・・・可動ガイドローラ(ガイド手段、ガイド部材)
45・・・可動フレーム
56・・・天板
47・・・トレイスペーサ
48・・・スペーサ
69・・・遮光板と天板との間に介在するスペーサ
91・・・搬送ローラ
92・・・駆動ローラ
93・・・従動ローラ
F・・・フィルム(シート状被搬送体)
P・・・フィルムパッケージ(包装体)
P’・・・厚さの薄いフィルムパッケージ(包装体)
B・・・バリア袋(遮光袋)
D・・・位置決め部材
a・・・係合孔
PA・・・大容量フィルムパッケージ(包装体)
PB・・・中容量フィルムパッケージ(包装体)
PC・・・小容量フィルムパッケージ(包装体)
Claims (33)
- 多数枚のシート状の被搬送体を集積して遮光袋内に光密に包装した包装体を載置部に装填し、前記載置部に載置した包装体から前記遮光袋を除去し、前記被搬送体を外部に搬送可能にする搬送装置であって、
前記載置部には、前記遮光袋の除去のときにその両面を案内するとともに前記被搬送体の移動を防止するようにガイド部材が設けられ、
前記載置部における包装体の高さ位置と前記ガイド部材の高さ位置とを相対的に調整できるように構成されたことを特徴とするシート状被搬送体の搬送装置。 - 前記包装体は前記被搬送体を位置決め部材で位置決めして集積し包装し、前記ガイド部材は前記被搬送体及び/又は前記位置決め部材の移動を防止することを特徴とする請求項1に記載のシート状被搬送体の搬送装置。
- 前記ガイド部材は前記除去のときの前記遮光袋の移動に追従して回動可能に構成されることを特徴とする請求項1または2に記載のシート状被搬送体の搬送装置。
- 前記ガイド部材は少なくとも一つのガイドローラ対を含むことを特徴とする請求項1,2または3に記載のシート状被搬送体の搬送装置。
- 前記ガイド部材として複数のガイドローラ対が前記包装体の側面に沿って配置され、一方のガイドローラと他方のガイドローラとが互いに千鳥状にずれて配置されるような千鳥配置のガイドローラ対を少なくとも一つ含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のシート状被搬送体の搬送装置。
- 多数枚のシート状の被搬送体を集積し位置決め部材で位置決めして遮光袋内に光密に包装した包装体を装填する載置部と、前記被搬送体を外部に搬送する搬送部と、前記載置部に載置した包装体から前記遮光袋を除去する除去部と、を備える搬送装置であって、
前記除去部は、前記包装体の一側面から延びる前記遮光袋の袋端部に設けられた係合部と係合する係合手段と、前記遮光袋の除去のときに前記遮光袋をガイド部材で挟んでその両面を案内するとともに前記被搬送体及び/又は前記位置決め部材の移動を防止するガイド手段と、前記係合手段を駆動することで前記包装体から前記遮光袋を除去するように移動させる移動手段と、を備え、
前記載置部における包装体の高さ位置と前記除去部のガイド部材の高さ位置とを相対的に調整する高さ調整機構を具備することを特徴とするシート状被搬送体の搬送装置。 - 前記高さ調整機構は、前記載置部における前記包装体の高さ位置及び前記除去部の前記ガイド部材の高さ位置の少なくとも一方を調整できるように構成されたことを特徴とする請求項6に記載のシート状被搬送体の搬送装置。
- 前記除去部は、前記ガイド手段と前記係合手段と前記移動手段とを一体にした除去ユニットに構成され、前記除去ユニットの高さ位置を調整可能に構成されたことを特徴とする請求項6または7に記載のシート状被搬送体の搬送装置。
- 前記除去ユニットの高さ位置が前記除去ユニットの下面に着脱自在に配置できるスペーサにより調整されることを特徴とする請求項8に記載のシート状被搬送体の搬送装置。
- 前記載置部における包装体の高さ位置が前記載置部の高さ位置を可変に構成することで調整されることを特徴とする請求項6乃至9のいずれか1項に記載のシート状被搬送体の搬送装置。
- 前記載置部における包装体の高さ位置が前記載置部内に着脱自在に配置できるスペーサにより調整されることを特徴とする請求項6乃至10のいずれか1項に記載のシート状被搬送体の搬送装置。
- 前記ガイド部材は少なくとも一つのガイドローラ対を含むことを特徴とする請求項6乃至11のいずれか1項に記載のシート状被搬送体の搬送装置。
- 前記ガイド部材として複数のガイドローラ対が前記包装体の側面に沿って配置され、一方のガイドローラと他方のガイドローラとが互いに千鳥状にずれて配置されるような千鳥配置のガイドローラ対を少なくとも一つ含むことを特徴とする請求項12に記載のシート状被搬送体の搬送装置。
- 前記載置した包装体の係合部と前記係合手段との係合操作が可能となるように前記ガイドローラ対の一方を他方から退避可能に構成したことを特徴とする請求項12または13に記載のシート状被搬送体の搬送装置。
- 前記ガイドローラ対の少なくともいずれか一方を前記除去のときの前記遮光袋の移動に追従して回動可能に構成したことを特徴とする請求項12,13または14に記載のシート状被搬送体の搬送装置。
- 多数枚のシート状の被搬送体を集積して遮光袋内に光密に包装した包装体を載置部に装填し、前記載置部に載置した包装体から前記遮光袋をガイド部材で案内しながら除去し、前記包装体内の被搬送体を外部に搬送可能にする搬送方法であって、
前記包装体の厚さに基づいて前記載置部における包装体の高さ位置と前記ガイド部材の高さ位置とを相対的に調整することを特徴とするシート状被搬送体の搬送方法。 - 多数枚のシート状の被搬送体を集積して遮光袋内に光密に包装した包装体を載置部に装填し、前記載置部に載置した包装体の一側面から延びる前記遮光袋の袋端部に設けられた係合部を除去部に係合させてから前記袋端部をガイド部材で挟み、前記係合部を駆動することで前記包装体から前記遮光袋を移動させて除去し、前記被搬送体を外部に搬送可能にする搬送方法であって、前記包装体の厚さに基づいて前記載置部における包装体の高さ位置と前記除去部のガイド部材の高さ位置とを相対的に調整することを特徴とするシート状被搬送体の搬送方法。
- 前記包装体は前記被搬送体を位置決め部材で位置決めして集積し包装し、前記ガイド部材により前記遮光袋の除去のときに前記被搬送体及び/又は前記位置決め部材の移動を防止することを特徴とする請求項16または17に記載のシート状被搬送体の搬送方法。
- 前記載置部における包装体の高さ位置及び前記ガイド部材の高さ位置の少なくとも一方を調整することを特徴とする請求項16,17または18に記載のシート状被搬送体の搬送方法。
- 多数枚のシート状の被搬送体を集積して遮光袋内に光密に包装した包装体を載置部に装填し、前記載置部に載置した包装体から前記遮光袋を除去し、前記被搬送体を外部に搬送可能にする搬送装置であって、
前記載置部には、前記遮光袋の除去のときにその両面を案内するとともに前記被搬送体の移動を防止するようにガイド部材が設けられ、
前記ガイド部材は、固定ガイド部材と、前記固定ガイド部材に対し移動可能な可動ガイド部材と、を有し、
前記可動ガイド部材は、前記固定ガイド部材とともに前記遮光袋の両面を案内するとき、前記載置した包装体の上面に対し所定位置に位置決められることを特徴とするシート状被搬送体の搬送装置。 - 前記包装体は前記被搬送体を位置決め部材で位置決めして集積し包装し、前記ガイド部材は前記被搬送体及び/又は前記位置決め部材の移動を防止することを特徴とする請求項20に記載のシート状被搬送体の搬送装置。
- 前記遮光袋の両面を案内するときの前記固定ガイド部材と前記可動ガイド部材との間の間隔を調整することを特徴とする請求項20または21に記載のシート状被搬送体の搬送装置。
- 多数枚のシート状の被搬送体を集積し位置決め部材で位置決めして遮光袋内に光密に包装した包装体を装填する載置部と、前記被搬送体を外部に搬送する搬送部と、前記載置部に載置した包装体から前記遮光袋を除去する除去部と、を備える搬送装置であって、
前記除去部は、前記包装体の一側面から延びる前記遮光袋の袋端部に設けられた係合部と係合する係合手段と、前記遮光袋の除去のときに前記遮光袋をガイド部材でその両面を案内するとともに前記被搬送体及び/又は前記位置決め部材の移動を防止するガイド手段と、前記係合手段を駆動することで前記包装体から前記遮光袋を除去するように移動させる移動手段と、を備え、
前記ガイド部材は、固定ガイド部材と、前記固定ガイド部材に対し移動可能な可動ガイド部材と、を有し、
前記可動ガイド部材と前記固定ガイド部材とが前記遮光袋の両面を挟んで案内するとき前記可動ガイド部材を前記載置した包装体の上面に対し所定位置に位置決める位置決め機構を具備することを特徴とするシート状被搬送体の搬送装置。 - 前記位置決め機構により前記遮光袋の両面を案内するときの前記固定ガイド部材と前記可動ガイド部材との間の間隔を調整することを特徴とする請求項23に記載のシート状被搬送体の搬送装置。
- 前記載置した包装体の係合部と前記係合手段との係合操作が可能となるように前記可動ガイド部材を前記固定ガイド部材から離れるように移動可能に構成したことを特徴とする請求項23または24に記載のシート状被搬送体の搬送装置。
- 前記位置決め機構は、前記可動ガイド部材を前記固定ガイド部材から離れるように付勢する付勢手段と、前記付勢手段による付勢力に抗して前記可動ガイド部材を前記固定ガイド部材側に移動させたとき前記可動ガイド部材の位置を規制する位置決め手段と、を備えることを特徴とする請求項23,24または25に記載のシート状被搬送体の搬送装置。
- 前記ガイド部材は少なくとも一対の固定ガイドローラと可動ガイドローラを含むことを特徴とする請求項23乃至26のいずれか1項に記載のシート状被搬送体の搬送装置。
- 前記ガイド部材として複数対の固定ガイドローラと可動ガイドローラとが前記包装体の側面に沿って配置され、前記固定ガイドローラと前記可動ガイドローラとが少なくとも一対互いに千鳥状にずれて配置されることを特徴とする請求項27に記載のシート状被搬送体の搬送装置。
- 前記固定ガイドローラと前記可動ガイドローラとの少なくともいずれか一方を前記除去のときの前記遮光袋の移動に追従して回動可能に構成したことを特徴とする請求項27または28に記載のシート状被搬送体の搬送装置。
- 多数枚のシート状の被搬送体を集積して遮光袋内に光密に包装した包装体を載置部に装填し、前記載置部に載置した包装体から前記遮光袋を固定ガイド部材と可動ガイド部材とで案内しながら除去し、前記包装体内の被搬送体を外部に搬送可能にする搬送方法であって、
前記包装体の厚さに基づいて前記可動ガイド部材を前記載置した包装体の上面に対し所定位置に位置決めることを特徴とするシート状被搬送体の搬送方法。 - 多数枚のシート状の被搬送体を集積して遮光袋内に光密に包装した包装体を載置部に装填し、前記載置部に載置した包装体の一側面から延びる前記遮光袋の袋端部に設けられた係合部を除去部に係合させてから前記袋端部を固定ガイド部材と可動ガイド部材とで挟み、前記係合部を駆動することで前記包装体から前記遮光袋を移動させて除去し、前記被搬送体を外部に搬送可能にする搬送方法であって、
前記包装体の厚さに基づいて前記可動ガイド部材を前記載置した包装体の上面に対し所定位置に位置決めることを特徴とするシート状被搬送体の搬送方法。 - 前記包装体の厚さに基づいて前記固定ガイド部材と前記可動ガイド部材との間の間隔が所定範囲に決められることを特徴とする請求項30または31に記載のシート状被搬送体の搬送方法。
- 前記包装体は前記被搬送体を位置決め部材で位置決めして集積し包装し、前記ガイド部材により前記遮光袋の除去のときに前記被搬送体及び/又は前記位置決め部材の移動を防止することを特徴とする請求項30,31または32に記載のシート状被搬送体の搬送方法。
Priority Applications (1)
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JP2002298492A JP2004131256A (ja) | 2002-10-11 | 2002-10-11 | シート状被搬送体の搬送装置及び搬送方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009292581A (ja) * | 2008-06-04 | 2009-12-17 | Ricoh Co Ltd | 給紙トレイ、給紙装置及び画像形成装置 |
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2002
- 2002-10-11 JP JP2002298492A patent/JP2004131256A/ja active Pending
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