JP3571659B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば複写機、プリンタ、ファクシミリ等のように、給紙機構を備えた画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
小型複写機においては、給紙カセットから引き出される用紙は、縦方向に延設された給紙搬送路に急激に方向転換されて搬送されるので、厚紙やOHPシート、表面コート紙などの特殊用紙を給紙カセットに収納して使用することは困難である。このため、特殊用紙を収納可能なバイパストレイを給紙カセットとは別個に設け、このバイパストレイから画像出力部まで搬送される特殊用紙が急激に方向転換しないようにバイパス搬送路を構成したものがある。
【0003】
従来の複写機では、複写機本体の右側或いは左側に開閉自在のトレイを設け、バイパスを使用するときにのみ、これを開いて用紙を積載する構成をとっていたが、バイパスからの出力が終わると残った用紙を取り除いてトレイを閉めておくのが手間であった。
【0004】
そこで、改良品として、バイパスを本体内に収納し、所定サイズ(例えば最も使用頻度が高いA4横サイズまで)の用紙を積載したままトレイを閉じ、再度使用するまでそのままの状態にしておけるものが開発された(特開平11-322138号公報参照)。
【0005】
ここでは、バイパストレイから繰り出される用紙の表面側に第1給紙ローラを当接させた状態で、第1給紙ローラを回転駆動する駆動ギヤと、この用紙の裏面側に捌きローラを当接させた状態でかつ所定トルク以下で、捌きローラを上記駆動ギヤに中間ギヤを介して従動回転させる従動ギヤとを有する給紙機構を備え、両ローラの回転により1枚づつ給紙を行えるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の複写機では、所定サイズの用紙を積載したままトレイを閉じることができるので、積載用紙の吸湿、防塵にもなるといった利点を有するものの、万一用紙をローラ間に噛み込んだ状態で紙詰まりが発生すると、給紙口から詰まった用紙を引き抜く際に、かなり強い力で引き抜く必要があり、薄い紙や、腰の弱い紙では破れてしまうことがあった。これは、重送を防止するために上記所定トルクとローラ間の押圧力とをかなり高めに設定しているためであるが、安定した給紙性能を満足させようとすると、このトルク値等の設定を変更することは困難である。
【0007】
本発明は、上記問題を解決するもので、紙詰まりの際に用紙を破損することなく引き抜くことのできる給紙機構を備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、用紙積載部から繰り出される用紙の表面側に給紙ローラを当接させた状態で、該給紙ローラを回転駆動する駆動ギヤと、この用紙の裏面側に捌きローラを当接させた状態でかつ所定トルク以下で、該捌きローラを上記駆動ギヤに中間ギヤを介して従動回転させる従動ギヤとを有する給紙機構を備えた画像形成装置であって、中間ギヤを駆動ギヤと従動ギヤとの間から一時的に退避させる退避手段を設け、退避手段は、中間ギヤを回転可能かつ駆動ギヤと従動ギヤとの少なくとも一方から離間可能に支持する該中間ギヤの支持機構であり、支持機構は、駆動ギヤの逆転動作に連動して、中間ギヤを該駆動ギヤの周りに従動ギヤから離間させる方向に公転させるギヤ連動機構を構成することを特徴とするものである。
【0009】
請求項2記載の発明は、用紙積載部から繰り出される用紙の表面側に給紙ローラを当接させた状態で、該給紙ローラを回転駆動する駆動ギヤと、この用紙の裏面側に捌きローラを当接させた状態でかつ所定トルク以下で、該捌きローラを上記駆動ギヤに中間ギヤを介して従動回転させる従動ギヤとを有する給紙機構を備えた画像形成装置であって、中間ギヤを駆動ギヤと従動ギヤとの間から一時的に退避させる退避手段を設け、退避手段は、中間ギヤを回転可能に支持しかつ駆動ギヤと従動ギヤとの少なくとも一方から離間させるための手動操作レバーであり、手動操作レバーは、駆動ギヤと同軸に回動可能に支持され、かつ、該手動操作レバーの操作により、中間ギヤを駆動ギヤの周りに従動ギヤから離間させる方向に公転させるレバー連動機構を構成することを特徴とするものである。
【0010】
上記構成によれば、給紙機構に中間ギヤを駆動ギヤと従動ギヤとの間から一時的に退避させる退避手段が設けられているので、万一紙詰まりを生じたときでも、中間ギヤが駆動ギヤと従動ギヤとの間から退避させられることで、駆動ギヤと従動ギヤとの連結状態が解除される。したがって、用紙を給紙口から引き抜いてもその用紙を破損するおそれが少なくなる。
【0011】
退避手段は、中間ギヤを回転可能かつ駆動ギヤと従動ギヤとの少なくとも一方から離間可能に支持する該中間ギヤの支持機構であることとすれば(請求項1)、万一紙詰まりを生じたときでも、中間ギヤが駆動ギヤと従動ギヤの少なくとも一方から離間させられることで、駆動ギヤと従動ギヤとの連結状態が解除される。
【0012】
持機構は、駆動ギヤの逆転動作に連動して、中間ギヤを該駆動ギヤの周りに従動ギヤから離間させる方向に公転させるギヤ連動機構を構成するものであることとすれば(請求項1)、用紙を搬送方向と逆方向に引き抜くことで、駆動ギヤが逆転されるので、万一紙詰まりを生じたときでも、この逆転動作に連動して、中間ギヤが該駆動ギヤの周りに従動ギヤから離間させられる方向に公転させられることで、駆動ギヤと従動ギヤとの連結状態が自動的に解除される。
【0013】
退避手段は、中間ギヤを回転可能に支持しかつ駆動ギヤと従動ギヤとの少なくとも一方から離間させるための手動操作レバーであることとすれば(請求項2)、万一紙詰まりを生じたときでも、手動操作レバーの操作により中間ギヤが駆動ギヤと従動ギヤとの少なくとも一方から離間させられることで、駆動ギヤと従動ギヤとの連結状態が強制的に解除される。
【0014】
動操作レバーは、駆動ギヤと同軸に回動可能に支持され、かつ、該手動操作レバーの操作により、中間ギヤを駆動ギヤの周りに従動ギヤから離間させる方向に公転させるレバー連動機構を構成するものであることとすれば(請求項2)、万一紙詰まりを生じたときでも、手動操作レバーの操作により、中間ギヤが駆動ギヤの周りに従動ギヤから離間させられる方向に公転させられることで、駆動ギヤと従動ギヤとの連結状態が強制的に解除される。
【0015】
バー連動機構は、駆動ギヤの逆転動作に連動可能であることとすれば(請求項3)、万一紙詰まりを生じたときでも、手動操作レバーの操作によるか或いは駆動ギヤに連動して、中間ギヤが駆動ギヤの周りに従動ギヤから離間させられる方向に公転させられることで、駆動ギヤと従動ギヤとの連結状態が強制的或いは自動的に解除される。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の一実施形態に係る複写機の概略構成を示す模式図である。
【0017】
図1に示すように、この複写機(画像形成装置の一例)1では、複写機本体101内において、帯電部102により図中のA方向に回転する感光体ドラム103が一様に帯電され、原稿読取部104により読み取られた原稿画像に基づくレーザ走査ユニット(LSU)105からのレーザビームにより感光体ドラム103上に静電潜像が形成され、現像部106により静電潜像にトナーが付着してトナー像が形成される。
【0018】
一方、用紙が給紙機構200から感光体ドラム103に向けて搬送され、転写ローラ108により感光体ドラム103表面のトナー像が用紙に転写される。そして、感光体ドラム103から分離された用紙は定着ローラ対109に搬送され、ここでトナー像が定着された用紙は、そのまま(或いは、図略のスイッチバック部で反転されて両面コピーされた後に)、排出ローラ対110により排出部111に排出される。なお、112はクリーニング部であり、感光体ドラム103上の残留トナー等を除去するものである。
【0019】
給紙機構200は、複写機本体101に着脱自在に取り付けられ、用紙を収納する給紙カセット201,202と、その上方に設けられるスタックバイパス203とを備えてなっている。この給紙機構200には、各給紙カセット201,202から現像部106の下流側の感光体ドラム103に用紙を搬送するための縦搬送路204と、スタックバイパス203から感光体ドラム103の方向に用紙を搬送するバイパス搬送路205とが設けられているが、縦搬送路204は、複写機本体101で図中の左側に偏った位置でほぼ垂直方向に配置されており、スタックバイパス203とバイパス搬送路205とは、縦搬送路204とは反対側、つまり図中の右側から中央位置にかけてほぼ水平方向に配置されている。
【0020】
各給紙カセット201,202及びスタックバイパス203には、収納されている用紙を取り出すためのピックアップローラ206,207,208と、用紙を1枚ずつ搬送路に送り出す(捌く)ための給紙ローラ対209,210,211とが設けられている。
【0021】
縦搬送路204には、搬送ローラ対212,213が設けられており、バイパス搬送路205は、感光体ドラム103と転写ローラ108とが対向する転写位置下方で合流している。上記配置では、給紙ローラ対211から合流点205aまでの長さを比較的長くとれるので、バイパス搬送路205は緩やかな角度でもって縦搬送路204に合流させることができる。この合流点205aの直ぐ下流には、搬送されてくる用紙を所定位置に待機させるためのレジストローラ対214が設けられている。さらに下流側は上述した通りの搬送ルートとなっている。
【0022】
図2は本複写機におけるスタックバイパスの全体構成を示す斜視図、図3は図2において上部カバー等を取り外しB方向から見た斜視図、図4はその側面図である。以下、スタックバイパス203について詳述する。なお、両図中の符号Cは用紙の搬送方向を示している。
【0023】
このスタックバイパス203は、図2〜図4に示すように、用紙積載部としての筺体10と、筺体10に回動可能に支持される蓋体11とを有している。筺体10は、上面に用紙が載置されるリフト板12を備えたものであり、リフト板12の左端部上方に位置して用紙を引き出すためのピックアップローラ208と、用紙を1枚ずつ搬送路に送り出すための給紙ローラ対211とが設けられている。給紙ローラ対211の左側方には用紙をバイパス搬送路205側に案内する搬出ガイド部13が設けられている。
【0024】
ピックアップローラ208は、リフト板12により押圧される最上部の用紙表面に当接して、その用紙を給紙ローラ対211に案内するものである。このピックアップローラ208は、筐体10の左右側壁10aで軸支された回転軸208aのほぼ中央部に固定されて、回転軸208aとともに回転可能となっている。
【0025】
給紙ローラ対211は、上ローラ(給紙ローラ)211aと、下ローラ(捌きローラ)211bとを対向配置してなり、上ローラ211aは上記左右側壁10aで軸支された回転軸211cのほぼ中央部に固定されて、回転軸211cとともに回転可能となっている。また、下ローラ211bは上記左右側壁10aで軸支された回転軸211dのほぼ中央部に固定されて、回転軸211dとともに回転可能となっている。さらに、この回転軸211dには所定トルク以上で作動する一方向クラッチ215が介装されている。
【0026】
ピックアップローラ208と上ローラ211aとは、例えば3個のスプールギヤからなるギア列300a〜cを介して互いに連結されており、上ローラ211aの回転軸211cのモータ駆動により、ピックアップローラ208と上ローラ211aとが同期して回転するようになっている。
【0027】
一方、上ローラ211aと下ローラ211bとは、上記とは別の、例えば3個のスプールギヤからなるギヤ列400a〜cを介して互いに連結されており、上記モータ駆動により、上ローラ211aと下ローラ211bとがクラッチ215を介して連動して回転するようになっている。上記ギヤ列400a〜cを構成する駆動ギヤ400a、中間ギヤ400b、従動ギヤ400c及び後述する手動操作レバー401が後述する退避手段のギヤ連動機構に相当するが、これらは、用紙の搬送を邪魔しないように筺体10の外側(図3及び図4中の側壁10aの手前側)に形成された小室内に配置されて、駆動ギヤ400aを太陽歯車、中間ギヤ400bを遊星歯車、手動操作レバー401を腕とする、一種の遊星歯車列を構成している。
【0028】
用紙搬送時の駆動ギヤ400aの回転方向は、図3及び図4中のD方向であり、中間ギヤ400bはその回転方向で駆動ギヤ400aと従動ギヤ400cとの噛み合い状態を保持できるように、駆動ギヤ400aと従動ギヤ400cとに向かって左側に配置されている。
【0029】
そして、ピックアップローラ208から供給された用紙がここで重送されようとすると、給紙ローラ対211の上下ローラ211a,bの回転力が複数の用紙の最上面と最下面とで互いに逆方向に働いてそれらを捌くこととなるが、1枚の用紙が搬送されようとすると、下ローラ211bの回転トルク及び押圧力が大きくなるので、クラッチ215が働いて下ローラ211bが上ローラ211aに従動回転することとなり、その用紙の上面と下面とで同方向に回転力が作用することとなる結果、常に1枚の用紙のみをスムーズに搬送するようになる。
【0030】
ところで、従来例では、駆動ギヤ400aと従動ギヤ400cとをクラッチ215を介して常時連結しているために、ユーザが図1の給紙口113から用紙を搬送方向と逆方向に引っ張った際、これらの上ローラ211aと下ローラ211bとは逆方向に回転することなく、停止したままである。このため、両ローラ表面に大きな摩擦力が働き、用紙にはかなり大きな力がかかってくるので、このまま用紙を引っ張り続けると、用紙が破損するおそれがある。このような紙詰まり時に駆動ギヤ400aと従動ギヤ400cとの連結状態を解除できれば、用紙を引き抜く際の力はクラッチ215のトルクリミッタの設定トルク(所定トルク)分だけ小さくなる。
【0031】
そこで、本実施形態では、中間ギヤ400bを駆動ギヤ400aと従動ギヤ400cとの間から一時的に退避させるようにした(退避手段)。具体的には、中間ギヤ400bを、手動操作レバー401の本体となる板金部材401aに回転自在に取り付け、さらに、この板金部材401aを駆動ギヤ400aの周りに回転可能に取り付けている。
【0032】
すなわち、図4において、ハッチングを付した板金部材401aの一端側には、駆動ギヤ400aの回転軸211cを挿通するための挿通孔401dが形成されており、側壁10aを貫通した回転軸211cの先端側は、この挿通孔401dに挿通させた後に、駆動ギヤ400aに固定される。
【0033】
また、板金部材401aの一端側に近接させて、上記駆動ギヤ400aと同軸の円弧状に形成された摺動孔401eが形成されており、この摺動孔401e内に中間ギヤ400bの回転軸400f(以下、中間ギヤというときは、この回転軸を含む。)が回転かつ摺動自在にはめ込まれている。摺動孔401eは、上下両端でもって中間ギヤ400bの摺動範囲を規制するものであるが、初期状態では中間ギヤ400bの位置は、後述するような中間ギヤ400bの移動範囲を考慮して(中間ギヤ400bの噛み合い状態の変動によって手動操作レバー401が用紙の通常の搬送時にがたつくことがないように)、摺動孔401eの下端から所定の隙間を開けて設定されている。
【0034】
この手動操作レバー401の他端側は、ユーザが操作しやすい位置まで延設されて把持部401bを形成している。この把持部401bの手前に駆動ギヤ400aと同軸の円弧状に形成された長孔401cを設けて、上記側壁10aに設けた突起部10bを摺動可能に嵌合することで、その操作範囲を規制している。手動操作レバー401の中間部には、バネ402が取り付けられ、その先端は筐体10の適所に取り付けられている。上記手動操作レバー401が退避手段のレバー連動機構に相当する。把持部401bは、紙詰まり時にユーザが上記給紙口113から手を突っ込んで操作できる位置にある。
【0035】
手動操作レバー401はこのバネ402によりE方向と逆方向に付勢されており、このとき中間ギヤ400bは、板金部材401の摺動孔401e内を回転かつ摺動自在に支持されている。そして用紙の搬送時には常に、ギヤ間の噛み合いの関係で、中間ギヤ400bが駆動ギヤ400aと従動ギヤ400cとの間に自然に移動してきて、その連結状態を維持するようになっている。
【0036】
万一の紙詰まり処理時には、ユーザは手動操作レバー401の把持部401bを引き上げることで、中間ギヤ400bは板金部材401の摺動孔401eの下端に当接して押し上げられて駆動ギヤ400aと従動ギヤ400cとの間から外される結果、上記連結状態を強制的に解除して、用紙を容易に引き抜くことができるようになっている。
【0037】
このように、ユーザは自分で手動操作レバー401を操作してもよいが、用紙が比較的厚手であって、破損のおそれが少ないような場合には、ユーザが仮に手動操作レバー401を操作しなかったとしても、用紙を引き抜く際には、上述したようなギヤの噛み合い方向の関係で、ギヤ間の連結状態が自然に解除される。
【0038】
すなわち、このときは用紙を搬送方向と逆方向に引き抜く力、つまり上ローラ211aに働く摩擦力によってその上ローラ211aが逆転し、これにより駆動ギヤ400aも逆転する。この逆転動作に連動して、中間ギヤ400bを駆動ギヤ400aの周りに従動ギヤ400cから離間させる方向である上記E方向に公転可能となっている。
【0039】
再び図2に戻って説明を続ける。リフト板12の先端側は、用紙を搭載し支軸18,19を中心として上下動する構成となっているが、その下降時において、ここに積載される用紙が先端側に重力で移動して正規の位置に搭載可能となる程度の傾斜角を有している。この傾斜角と略直角となるように、搬出ガイド部13の、リフト板12の先端側との対向面を傾斜させており、これにより、リフト板12の上昇時には、リフト板12の先端部が上記対向面と離間するため相互に干渉せず、リフト板12のスムーズな上下動を確保できる構成となっている。
【0040】
リフト板12には、さらに案内溝14,15が設けられており、この案内溝14,15に係合して用紙の左右方向の位置合わせを行う仕切板16,17が取り付けられている。また、リフト板12は支軸18,19を介して筺体10に対して回動可能となっており、収納される用紙の先端位置を上方に押し上げる方向に適当な方法で付勢されている。例えば、リフト板12の左端部下方に、図1に示すようなバネ20が設けられており、同図においてリフト板12の左端部を上方に付勢している。
【0041】
また、リフト板12の上面にはカム部材21が当接している。このカム部材21は、ピックアップローラ208の回転軸の両端部に偏心させて取り付けられており、用紙搬送方向の下流側端部においてリフト板10の上面に当接している。このカム部材10は、給紙しないときには、図1に示すようにバネ20の付勢力に抗してリフト板12の上面をピックアップローラ208から離間させる。また、カム部材21は回転に伴ってカム面が上昇するが、これに伴って、リフト板12はバネ20の付勢力によりその上面がピックアップローラ208に近接或いは圧接する位置まで移動するようになっている。
【0042】
蓋体11は、筺体10の右端部において回動自在に支持されており、筺体10が複写機本体101内の所定位置に収納されるとき、給紙口113を閉止可能となっている。スタックバイパス203に収納される用紙は、急激な方向転換することなく、バイパス搬送路205を介して感光体ドラム103に搬送される。したがって、このスタックバイパス203は、厚紙やOHPシート、表面コート紙等の特殊紙を感光体ドラム103に給紙するのに好適である。
【0043】
また、スタックバイパス203は、リフト板12上にA4横サイズの用紙を収納して、蓋体11が閉止可能となっている。通常使用する用紙サイズとしてはA4サイズが多いと考えられるので、このような用紙をリフト板12上に載置して蓋体11を閉止すれば、いわゆるバイパストレイに用紙をセットした状態で、複写機本体101側方に突出する部分がなくなり、本体内蔵型のバイパス機構を構成する。
【0044】
また、スタックバイパス203は、給紙カセット201,202、排紙部111等と平面視で重なる位置に配置されているため、設置面積を極力小さくするものである。さらに、このスタックバイパス203は、複写機本体101の右側に設けられた給紙口113から引き出し可能になっているため(図1参照)、リフト板12上に用紙をセットする作業が容易となり、はがき等の小型サイズの用紙であっても、セッティングが容易となる。スタックバイパス203を複写機本体101右方に引き出す際には、ピックアップローラ208、給紙ローラ対211、筐体10などが一体的に引き出されるため、給紙に係わる各機構の位置決め精度を損なうことがない。
【0045】
本実施形態では、以下のような動作が行われる。図3及び図4に示すように、初期状態では、中間ギヤ400bは摺動孔401e内を回転かつ摺動自在となっているため、ギヤ間の噛み合わせの関係で、この中間ギヤ400bが駆動ギヤ400aと従動ギヤ400cとの間に自然に移動してきて、それらを互いに連絡する。したがって、筺体10内のリフト板12で押し上げられ、ピックアップローラ208により繰り出される用紙の表面側に上ローラ211aを当接させた状態で、その上ローラ211aが駆動ギヤ400aにより回転駆動される。この駆動ギヤ400aの回転駆動力は、中間ギヤ400bを介して、従働ギヤ400cに伝達される。回転駆動力がクラッチ215に予め設定されたトルク(所定トルク)以下であれば、用紙が重送されているので、この回転駆動力は下ローラ211bに伝達されて、用紙の裏面側に下ローラ211bを当接させた状態でその下ローラ211bが上ローラ211aと同一方向に従動回転させられる結果、上述したように用紙が捌かれる。
【0046】
一方、上記回転駆動力がクラッチ215に予め設定されたトルク値を越えれば、用紙は重送されていないので、上記回転駆動力は下ローラ211bに伝達されなくなり、用紙の裏面側に下ローラ211bを当接させた状態でそのローラが上ローラ211aと反対方向に従動回転させられる。
【0047】
いま、紙詰まりが発生したとする。用紙が比較的厚いものであれば、ユーザは図1の給紙口113から用紙を引っ張り出そうとする。その力によって、駆動ギヤ400aが逆転し、この逆転動作によって、中間ギヤ400bは上記ギヤ間の噛み合わせの関係で、この中間ギヤ400bが駆動ギヤ400aと従動ギヤ400cとの間から自然に外れてくる。そして、中間ギヤ400bが摺動孔401eの上端に当接し、手動操作レバー401をバネ402の付勢力に抗してE方向に押し上げるように作用する。
【0048】
しかし、用紙が非常に薄い場合等には、その用紙が破損するおそれがあるので、ユーザは上記給紙口113に手を突っ込んで、手動操作レバー401の把持部401bを上方に引き上げる。その操作により、中間ギヤ400bが摺動孔401eの下端に当接して手動操作レバー401とともにE方向に押し上げられる結果、中間ギヤ400bは従動ギヤ400cから強制的に離間させられる。
【0049】
そして、この状態では、用紙を引き抜く際の力はクラッチ215のトルクリミッタの設定トルク分だけ小さくなるので、ユーザは容易に用紙を引き抜くことができる。この用紙の引き抜き操作が終了すると、手動操作レバー401はバネ402の付勢力によって元の位置に復帰する。
【0050】
なお、上記実施形態では、中間ギヤ400bを駆動ギヤ400aの周りに公転させることで、中間ギヤ400bを従動ギヤ400cから離間させているが、その逆に中間ギヤ400bを駆動ギヤ400aから離間させるか、あるいは、中間ギヤ400bを駆動ギヤ400aと従動ギヤ400bとの双方から離間させることとしてもよい。
【0051】
また、上記実施形態では、給紙機構200のうち、本体内蔵型のスタックバイパス203について詳細に説明したが、本発明は、給紙カセット201,202にも同様に適用でき、さらには、いわゆる外付けのスタックバイパスはもちろん、給紙カセットを備えず、トレイから直接給紙を行うような小型複写機等にも適用可能である。ただし、本発明は、万一紙詰まりを発生した場合には、複写機本体101の奥に手をつっこんで用紙をその搬送方向と逆方向に引っぱり出して処理するような内蔵型のスタックバイパスへ適用するのが特に好ましい。
【0052】
また、上記実施形態では、退避手段としてのギヤ列400a〜cの他に、手動操作レバー401をも設けているが、この手動操作レバー401がなくても用紙が比較的厚手である場合にはそれを破損させずに引き抜くことができる。したがって、上記給紙カセット201,202のように、そのような使用しかあり得ないものであれば、手動操作レバー401を省略することとしてもよい。
【0053】
また、上記実施形態では、中間ギヤ400bを駆動ギヤ400aと従動ギヤ400cとの間に1個だけ介装させたが、奇数個の中間ギヤを設けることとしてもよい。また、各ギヤは、スプールギヤでなくてもよく、ベベルギヤ等であってもよい。その場合には、その退避方向は上記と異なる方向となりうる。また、手動操作レバー401の代わりに、複写機本体101の図略のカバー等に連動させたリンク機構を使用してもよい。その場合には、カバー等を開ければ中間ギヤ400bが駆動ギヤ400aと従動ギヤ400cとの間から自動的に退避されて便利である。
【0054】
また、上記実施形態では、複写機を用いて説明しているが、これに限られず、本発明は、ファクシミリやプリンタなど、電子写真方式の画像形成装置に適用することができる。
【0055】
【発明の効果】
請求項1,2記載の発明によれば、万一紙詰まりを生じたときでも、中間ギヤを駆動ギヤと従動ギヤとの間から退避させることで、駆動ギヤと従動ギヤとの連結状態を解除できる。したがって、用紙を給紙口から引き抜いてもその用紙を破損するおそれが少なくなり、紙詰まり処理を容易に行うことができる。
【0056】
間ギヤが駆動ギヤと従動ギヤとの少なくとも一方から離間させることで(請求項1)、駆動ギヤと従動ギヤとの連結状態を解除できるので、用紙を給紙口から引き抜いてもその用紙を破損するおそれが少なくなり、紙詰まり処理を容易に行うことができる。
【0057】
紙を搬送方向と逆方向に引き抜くときの駆動ギヤの逆転動作により、中間ギヤを該駆動ギヤの周りに従動ギヤから離間させる方向に公転させることができる(請求項1)。このように、駆動ギヤと従動ギヤとの連結状態を自動的に解除することができるので、紙詰まり処理を容易に行うことができる。
【0058】
動操作レバーの操作により中間ギヤを駆動ギヤと従動ギヤとの少なくとも一方から離間させて(請求項2)、駆動ギヤと従動ギヤとの連結状態を強制的に解除することができるので、特に薄い用紙であってもそれを破損するおそれが少なくなり、紙詰まり処理を容易に行うことができる。
【0059】
動操作レバーの操作により、中間ギヤを駆動ギヤの周りに従動ギヤから離間させる方向に公転させて(請求項2)、駆動ギヤと従動ギヤとの連結状態を強制的に解除することができるので、特に薄い用紙であってもそれを破損するおそれが少なくなり、紙詰まり処理を容易に行うことができる。
【0060】
動操作レバーの操作か或いは駆動ギヤに連動させて、中間ギヤを駆動ギヤの周りに従動ギヤから離間させる方向に公転させることで(請求項3)、駆動ギヤと従動ギヤとの連結状態を強制的或いは自動的に解除することができるので、用紙の厚みの如何にかかわらず、それを破損するおそれが少なくなり、紙詰まり処理を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における複写機の概略構成を示す模式図である。
【図2】本複写機におけるスタックバイパスの全体構成を示す斜視図である。
【図3】図2において上部カバー等を取り外しB方向から見た斜視図である。
【図4】図3の側面図である。
【符号の説明】
1 複写機(画像形成装置)
10 筺体(用紙積載部)
10a 側壁
10b 突起
12 リフト板
101 複写機本体(装置本体)
103 感光体ドラム
113 給紙口
200 給紙機構
201,202 給紙カセット
203 スタックバイパス
208 ピックアップローラ
211 給紙ローラ対
211a 上ローラ(給紙ローラ)
211b 下ローラ(捌きローラ)
211c 回転軸
211d 回転軸
400a 駆動ギヤ(ギヤ連動機構、退避手段)
400b 中間ギヤ(ギヤ連動機構、退避手段)
400c 従動ギヤ(ギヤ連動機構、退避手段)
401 手動操作レバー(レバー連動機構、退避手段)
401a 板金部材
401b 把持部
401c 長孔
402 バネ
215 クラッチ

Claims (3)

  1. 用紙積載部から繰り出される用紙の表面側に給紙ローラを当接させた状態で、該給紙ローラを回転駆動する駆動ギヤと、この用紙の裏面側に捌きローラを当接させた状態でかつ所定トルク以下で、該捌きローラを上記駆動ギヤに中間ギヤを介して従動回転させる従動ギヤとを有する給紙機構を備えた画像形成装置であって、中間ギヤを駆動ギヤと従動ギヤとの間から一時的に退避させる退避手段を設け、退避手段は、中間ギヤを回転可能かつ駆動ギヤと従動ギヤとの少なくとも一方から離間可能に支持する該中間ギヤの支持機構であり、支持機構は、駆動ギヤの逆転動作に連動して、中間ギヤを該駆動ギヤの周りに従動ギヤから離間させる方向に公転させるギヤ連動機構を構成することを特徴とする画像形成装置。
  2. 用紙積載部から繰り出される用紙の表面側に給紙ローラを当接させた状態で、該給紙ローラを回転駆動する駆動ギヤと、この用紙の裏面側に捌きローラを当接させた状態でかつ所定トルク以下で、該捌きローラを上記駆動ギヤに中間ギヤを介して従動回転させる従動ギヤとを有する給紙機構を備えた画像形成装置であって、中間ギヤを駆動ギヤと従動ギヤとの間から一時的に退避させる退避手段を設け、退避手段は、中間ギヤを回転可能に支持しかつ駆動ギヤと従動ギヤとの少なくとも一方から離間させるための手動操作レバーであり、手動操作レバーは、駆動ギヤと同軸に回動可能に支持され、かつ、該手動操作レバーの操作により、中間ギヤを駆動ギヤの周りに従動ギヤから離間させる方向に公転させるレバー連動機構を構成することを特徴とする画像形成装置。
  3. レバー連動機構は、駆動ギヤの逆転動作に連動可能であることを特徴とする請求項記載の画像形成装置。
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