JP2004131154A - パルプモールド容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】蓋体の接着性に優れ、且つ、容器本体に収容する内容物とは別に物品を付属させる場合の当該物品を収容できたり、封止容器の外側をさらにシュリンクフィルムで包装したときの当該フィルムの接合部やラップ部等の嵩張った部分を収めることができ、陳列や梱包等の際に縦に積み上げるときにも支障を来すことのない封止容器を製造可能なパルプモールド容器を提供すること。
【解決手段】蓋体が凹面状に湾曲して接着されて封止される封止容器に用いられるパルプモールド容器である。口部20の周縁部にフランジ部21を有し、フランジ部21が内側に傾斜している。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、口部の周縁部に内側に傾斜したフランジ部を有するパルプモールド容器、及びこれを容器本体とし、該フランジ部の上面に蓋体が接着されて封止された封止容器に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
インスタント麺類、お菓子、乳製品等の飲食品や食品等を内容物として収容した板紙製のカップ容器は、所定の展開形状を有する板紙が折曲・接合されて容器本体が形成され、その開口部端部に外向きに丸め加工が施されてフランジ部が形成され、フランジ部に蓋体が熱接着されて封止されている。
【0003】
上述のようにフランジ部に蓋体を熱接着する場合には、その接着面積を広くする必要性から、フランジ部を扁平に形成することが好ましいが、板紙容器の場合には、このようにフランジ部を扁平に形成すると、フランジ部が内側に傾斜してしまい、フランジ部のスプリング効果によって当該フランジ部の傾斜角度が不安定に変化し、逆に蓋体をフランジ部に全面的に熱接着できなくなる問題があった。この問題は、特に、フランジ部が硬く、上面部にうねりやしわ等がある場合に顕著であった。
【0004】
このようなフランジ部のスプリング効果を抑える技術として、下記特許文献1に記載の技術が知られている。この技術は、フランジ部を形成する板紙に塑性変形を起こして当該フランジ部の下面側に環状の凹溝を形成し、フランジ部を略水平に保つようにしたものである。
【0005】
【特許文献1】
特開昭54−148684号公報
【0006】
その一方で、飲食品や食品等の調理形態として、容器本体に収容する内容物とは別に調味料等の付属物品を容器本体に付属させておき、容器本体を開封した後に当該付属物品を容器本体に入れて調理したりする形態がある。
【0007】
このような付属物品を、フランジ部が平坦に形成され、蓋体で封止されたカップ容器の蓋体上に載置し、シュリンクフィルムでさらに包装すると、蓋体の上が盛り上がってしまい、容器を陳列したり、梱包したりするときに縦に積み重ねることができなくなる不具合を有していた。また、単にシュリンクフィルムで包装したときでも、蓋体上に生じる当該フィルムの接合部分やラップ部分等の嵩張った部分を収める機能を有する容器が望まれていた。
【0008】
従って、本発明の目的は、蓋体の接着性に優れ、且つ、容器本体に収容する内容物とは別に付属物を属させる場合の当該付属物を収容できたり、封止容器の外側をさらにシュリンクフィルムで包装したときの当該フィルムの接合部やラップ部等の嵩張った部分を収めることができ、陳列や梱包等の際に縦に積み上げるときにも支障を来すことのない封止容器を製造可能なパルプモールド容器及びこれを用いた封止容器を提供することある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、フランジ部を有するパルプモールド容器の場合、フランジ部が内側に傾斜していても、所望のシール性が得られ、また、蓋体で容器を封止した場合にも密閉性に優れる封止容器が得られることを知見した。
【0010】
本発明は、上記知見に基づきなされたものであり、蓋体が凹面状に湾曲して接着されて封止される封止容器の容器本体に用いられるパルプモールド容器であって、口部の周縁部にクッション性を有するフランジ部を具備し、該フランジ部が内側に傾斜しているパルプモールド容器を提供することにより、前記目的を達成したものである。
【0011】
また、本発明は、上記本発明のパルプモールド容器を容器本体とし、該容器本体内に内容物が収容され、該フランジ部の上面部に蓋体が接着されて該口部が封止された封止容器であって、前記蓋体が凹面状に湾曲する湾曲部を有している封止容器を提供することにより、前記目的を達成したものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。
【0013】
図1は、本発明の封止容器を、インスタントカップ麺等の食品容器に適用した一実施形態を示したものである。図1中、符号1は封止容器を示している。
【0014】
図1に示すように、封止容器1は、容器本体2の口部20の周縁部に、上面部21aが平坦なクッション性を有するフランジ部21を具備し、内容物(図示せず)が収容された状態で、上面部21aに蓋体3が接着されて口部20が封止されている。
【0015】
フランジ部21は、図1(b)に示すように、後述する内層容器4のフランジ部41及び外層容器5のフランジ部51が被覆層6で被覆されて形成されている。
【0016】
フランジ部21は、被覆層6を形成するときに、当該被覆層6を形成する樹脂フィルムによって、フランジ部41及びフランジ部51の外縁部が上方に持ち上げられることで、内側に安定的に傾斜した状態に形成されている。フランジ部21の傾斜角度θは、3〜30度、特に5〜20度であることが好ましい。傾斜角度が広すぎると蓋体3とフランジ部51の熱接着が不十分となったり、熱接着後に蓋体3にしわが発生する場合があり、狭すぎると蓋体3の凹面状に湾曲する部分の面積が小さくなり、封止容器1の外装フィルム(シュリンクフィルム)の接合部やラップ部の嵩張った部分や、付属物品の収容空間が十分に得られなくなる場合がある。このフランジ部21の上面部21aの傾斜角度θとは、フランジ部21の上面部21aと水平面との角度をいう。
【0017】
フランジ部21は、クッション性が0.1cm/(2000gf/cm)〜0.1cm/(100gf/cm)、特に0.1cm/(1500gf/cm)〜0.1cm/(200gf/cm)であることが好ましい。クッション性が低すぎると傾斜したフランジ部21に蓋体3を接着するときにフランジ部自体の変形が少なくなり、蓋体3とフランジ部との接触が不十分となって安定したシール性が得られない場合がある。こうした場合に過大な荷重が加わると、フランジ部がつぶれて容器が変形する不具合が生じるおそれがある。また、フランジ部と蓋体との接触状態が不均一となりやすく、接着ムラが発生するおそれがある。クッション性が高すぎると、フランジ部に所定の圧力をかけた場合のフランジ部の圧縮量が大きくなりすぎてフランジ部の復元力が不十分となり、フランジ部が潰れたり、変形するという不具合が生じるおそれがある。
ここで、本明細書においてクッション性とは、以下のようにして求まる値をいう。すなわち、容器本体を水平面上に載置し、斜め上方を向いたフランジ部21の上面に剛性プレートを上方から接触させ、フランジ部21が水平になるまで該剛性プレートに荷重をかける。なお、水平状態を超えて変形しないように、フランジ部21の下方にフランジ部21を支える部材を配置しておく。そして、フランジ部21を水平に保持したままさらに荷重をかけ、該荷重により該フランジ部の上面がくぼんだ(圧縮された)とき、該フランジ部の上面の単位面積(cm)当たり、当該荷重によりどの程度くぼんだかを示す値をいう。
【0018】
フランジ部21の上面部21aの幅Wは、1.5〜5mm、特に2.0〜4mmとすることが好ましい。幅が狭すぎると蓋体との接着面積が小さくなり、蓋体の接着強度が低下し、防湿性等のバリア性が低下したり、フランジ部の強度も低下する場合があり、幅が広すぎると蓋体との接着面積が大きくなり、接着強度が大きくなりすぎて蓋体を剥がし難くなったり、剥がす時にフランジ部自体が変形したりする場合がある。
【0019】
容器本体2は、図2に示すように、内層容器4と、内層容器4よりも高密度(本明細書において、密度とは嵩密度をいう。)の外層容器5を主体として構成されたパルプモールド容器である。容器本体2は、その内表面及びフランジ部21を覆う被覆層6を有している。
【0020】
内層容器4は、フランジ部41を有するパルプモールド製の容器であり、前記フランジ部21に前記クッション性を付与するとともに、容器本体2に所定の断熱性を付与する容器である。内層容器4は、容器の内表面にはお湯の入れ目線となる段差42及びスタック用段差43を有している。
【0021】
内層容器4は、密度が0.05〜0.5g/cm、特に0.1〜0.4g/cmであることが好ましい。密度が高すぎると断熱性が低下したり、容器が重くなり、密度が低すぎると容器の把持強度や圧縮強度が低下する。ここで、内層容器4の密度は、切り取った内層の厚みと面積及び重量から求められる。なお、内層容器4の底部の密度は、断熱性を必要としない場合には、0.6〜1.5g/cmとすることもできる。
内層容器4は、フランジ部41の密度を0.1〜0.6g/cm、特に0.2〜0.5g/cmとすることが好ましい。フランジ部41の密度が高すぎるとクッション性が低下して蓋体3とフランジ部21の熱接着がうまくできなくなる場合があり、フランジ部41の密度が低すぎるとフランジ部の表面の平滑性が低下したり、フランジ部自体の強度が低下して蓋体3を剥がすときにフランジ部が変形し、蓋体が部分剥離する場合がある。
【0022】
内層容器4は、パルプ成分に嵩高処理パルプを含んでいることが好ましい。内層容器4に含まれる嵩高処理パルプの量は、内層容器4を構成するパルプ成分中10〜90wt%が好ましく、20〜80wt%がより好ましく、30〜70wt%が最も好ましい。該パルプ成分中の嵩高処理パルプの配合量が10wt%未満であると嵩高性が低下してフランジ部のクッション性や容器の断熱性が低下し、90wt%を越えると容器やフランジ部の強度が低下したり、バインダーの使用量が多くなる。ここで、内層容器4に用いられる嵩高処理パルプとは、架橋処理、マーセル化処理等の嵩高処理によってパルプ繊維をカールさせたり、疎水化させたり、繊維自体の剛性を向上させたものをいう。架橋処理パルプとしては、市販のカールドファイバー(例えば米国ウェアハウザー社製「HBA」)、マーセル化処理パルプとしては、市販のマーセル化処理パルプ(例えばレヨンニア社製「POROSAUIE」、同「ULTRANIER、同「SULFATATE」)が挙げられる。
【0023】
前記架橋処理パルプ、前記マーセル化処理パルプ又は前記嵩高処理パルプは、単独で又は二種以上のものを混合して用いることができる。
例えば、前記マーセル化処理パルプは、適宜の割合で前記架橋処理パルプに混合して用いることができる。架橋処理パルプに対するマーセル化処理パルプの割合が多すぎるとマーセル化処理パルプが架橋処理パルプと比較して嵩高性が劣ることから、内層容器の強度や内層容器の内面の成形性(転写性)が低下する場合があり、逆に少なすぎるとパルプ繊維のフロックが多くなり、抄造ムラが発生し易くなる。
【0024】
前記嵩高処理パルプのうち前記架橋処理パルプを用いる場合には、その湿潤カールドファクタが0.1〜1.0、特に0.2〜0.6であるものが好ましい。湿潤カールドファクタが低すぎると所望の嵩高性が得られない場合がある。湿潤カールドファクタが高すぎると、原料スラリー中の分散性が悪くなり、抄造ムラが起こって得られる成形体に偏肉が生じ、成形体の強度や表面性が低下する場合がある。ここで、湿潤カールドファクタとは、パルプ繊維を室温で純水に浸漬した後FQA(Fiber Quality Analyzer)を用い、測定本数1000本以上、測定範囲0.5〜10mmにおいて、((L/L)−1)の算術平均により求められる値であり、繊維の曲線化の度合いを示す数値である。ただし、Lは実際のパルプ繊維の長さ、Lは曲がった状態のパルプ繊維を囲む長方形の最大寸法である。
【0025】
内層容器4は、前記パルプ成分として前記嵩高処理パルプの他に、嵩高処理を行っていないパルプ繊維を含ませることができる。該パルプ繊維は、パルプ成分中に10〜90wt%、特に20〜80wt%含んでいることが好ましい。該パルプ繊維が10wt%未満であるとフランジ部や容器の強度が低下して紙粉も多く発生するほか、強度を得るためや紙粉防止のためにバインダーの添加量が多くなる、該パルプ繊維が90wt%を越えると前記嵩高処理パルプの割合が少なくなり、嵩高性が低下してフランジ部のクッション性や容器の断熱性が低下する場合がある。該パルプ繊維としては、針葉樹若しくは広葉樹の未晒又は晒クラフトパルプ、サルファイトパルプ、アルカリパルプ、グランドパルプ、又はサーモメカニカルパルプが挙げられる。これらのパルプ繊維は、単独で又は二種以上を適宜の割合で混合して用いることができる。特に二種以上を混合することで、様々な繊維長分布を有するパルプ繊維を調製することができる。
【0026】
前記パルプ繊維は、CSF(Canadian Standard Freeness)が200〜700ml、特に300〜600mlであることが好ましい。CSFが低すぎると濾水性が低下し、抄造時間や乾燥時間が長くなる場合があり、CSFが高すぎると抄造ムラが顕著となり、得られる成形体に偏肉が生じたり、成形体の表面性が低下する場合がある。
【0027】
嵩高処理を行っていない前記パルプ繊維の平均繊維長は、0.4〜5mm、特に、0.5〜3mmであることが好ましい。該パルプ繊維の平均繊維長が短すぎると前記嵩高処理パルプとのからみが少なくなるため、得られる成形体の強度が低下するとともに、紙粉も多く発生し易くなる。逆に、平均繊維長が長すぎると嵩高処理パルプとのからみが大きくなりすぎるため、フロックが大きくなって抄造ムラが生じ易くなり、得られる成形体に偏肉が生じたり、表面性も低下する場合がある。
【0028】
内層容器4のパルプ成分として用いられる前記嵩高処理パルプ、前記パルプ繊維には、木材パルプ、非木材パルプの何れのパルプ繊維をも用いることができる。また、バージンパルプ、古紙パルプの何れのパルプ繊維をも用いることができる。これらのパルプ繊維は、単独で又は二種以上を適宜の割合で混合して用いることができる。
【0029】
内層容器4は、嵩高剤を0.2〜10wt%含んでいてもよい。これらの範囲内で嵩高剤を含ませることで、嵩高性がより安定的に得られる。
前記嵩高剤としては、花王(株)製「KB115」、同「KB85」等が挙げられ、これらの中でも、サイズ効果の低下を抑えて嵩高性を得ることができる点から同「KB115」が好ましい。
【0030】
内層容器4には、必要に応じ、分散剤、顔料、防かび剤、サイズ剤、紙力増強剤、耐水化剤、接着剤等の内層用添加剤を適宜の割合で含めることができる。
【0031】
前記外層容器5は、内層容器4の外側において主として容器本体2に強度を付与する容器である。外層容器5は、フランジ部21を構成するフランジ部51を有している。
【0032】
外層容器5は、密度が0.5〜1.5g/cmであることが好ましく、0.6〜1.2g/cmであることがより好ましい。密度が高すぎると乾燥成形時において成形体に加わる圧力が過大となり、パルプ繊維が変色したり、パルプ繊維自体の強度が低下する場合があり、密度が低すぎると外層容器に要する強度や表面性が得られなくなる場合がある。ここで、外層容器5の密度は、切り取った外層容器の厚みと面積及び重量から求められる。
【0033】
外層容器5の密度は、前記内層容器4の密度の1〜8倍であることが好ましく、1.5〜6倍であることがより好ましい。外層容器5の密度が内層容器4の密度より低すぎると容器を把持したときに変形が生じたり、外面の平滑性が低下したり、フランジ部の強度が低下したりする場合があり、高すぎると内面の平滑性が低下したり、内面の強度が低下して後述するように樹脂フィルムを張って被覆層を形成するときに内面が潰れたりする場合がある。
【0034】
外層容器5を構成するパルプ繊維には、針葉樹若しくは広葉樹の未晒又は晒クラフトパルプ、サルファイトパルプ、アルカリパルプ、グランドパルプ、サーモメカニカルパルプ等が挙げられる。これらの中でも、成形性、白色性、成形体の表面性、強度の点から、特に針葉樹や広葉樹の晒クラフトパルプが好ましい。これらの繊維は、単独で又は二種以上を適宜の割合で混合して用いることができる。
【0035】
外層容器5には、必要に応じ、分散剤、顔料、定着剤、防かび剤、サイズ剤、接着剤、紙力強化剤等の外層用添加剤を適宜の割合で含めることができる。
【0036】
前記被覆層6には、樹脂フィルムを用いることが好ましい。該樹脂フィルムとしては、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ナイロン等のポリアミド系樹脂、ポリ塩化ビニル等のポリビニル系樹脂、ポリスチレン等のスチレン系樹脂等の熱可塑性樹脂フィルム、変性ポリエチレンテレフタレート、脂肪族ポリエステル等の生分解性樹脂フィルム等が挙げられる。そしてこれらの中でも、製造コスト、成形性等の点においては、ポリオレフィン系樹脂が好ましく、環境に配慮した廃棄性の点からは、生分解性樹脂フィルムが好ましい。被覆層6には、これらの樹脂フィルムを、単独で又は二種以上を積層させて用いることもできる。
【0037】
前記蓋体3は、図1(a)に示すように、凹面状に湾曲する湾曲部30を有している。湾曲部30は、最もくぼんだ部分の深さdと容器本体2のフランジ部21の外縁部の最大寸法(本実施形態では直径)Lとの比(d/L)が0.005〜0.1となるように封止されることが好ましく、0.01〜0.05となるように封止されることがより好ましい。比(d/L)が小さすぎると封止容器1の外装フィルム(シュリンクフィルム)の接合部やラップ部の嵩張った部分や、付属物品の収容空間が確保できなくなり、大きすぎると蓋体が大きく湾曲したり、しわが発生したりして見映えが悪くなる。
【0038】
湾曲部30の最もくぼんだ部分の深さdは、1〜5mm、特に1.5〜4mmであることが好ましい。くぼみが浅すぎると前記同様に、封止容器1の外装フィルム(シュリンクフィルム)の接合部やラップ部の嵩張った部分や、付属物品の収容空間が確保できなくなり、くぼみが深すぎると蓋体が大きく湾曲して見映えが悪くなる。
【0039】
蓋体3には、板紙や樹脂製のカップ容器の封止に従来から用いられている通常のシート状のものを特に制限無く用いることができる。蓋体3の材質としては、例えば、紙層/アルミニウム層/合成樹脂層の三層構造を有するアルミニウム多層フィルムが好ましく用いられる。
【0040】
次に、前記封止容器1の製造方法について説明する。
前記封止容器1の製造方法においては、先ず、図3に示すような、容器本体2を構成するパルプモールド容器45を製造する。パルプモールド容器45は、内層容器4及び外層容器5用の抄造体を個別に抄造し、これらを合体させて製造する。
【0041】
抄造体4’及び抄造体5’の抄造には、図4(a)及び(b)に示すように、抄造部140、150が凸状形態の弾性体で形成され、これらの抄造部が所定の目開き及び線径を有する合成樹脂製のネット(図示せず)で被覆された抄造型14、15をそれぞれ用いる。
【0042】
図4(a)に示すように、抄造型14の抄造部140は、フランジ部141を有し且つ所定のテーパー角度を有して先端部に進むにつれて先細る形態を有している。抄造部140の先端部には、段差142を介してさらに先細る細抄造部143が設けられている。
【0043】
細抄造部143の長さは、弾性変形前の状態において、後述する成形型16の雄型17の細成形部171よりも長く設けられている。
【0044】
抄造型14は、後述する成形型16の雌型18と組み合わせたときに、弾性変形前の状態において、抄造部140の凸状部分の外周面と、雌型18の凹部180の内周面との間に所望の隙間が形成されるように設けられているとともに、該凸状部分の長さが、雌型18の凹部180の深さより長く設けられている。これにより、後述するように抄造型14を雌型18と組み合わせ(図4(e)参照)、抄造体4’を成形型16の雌型18内に配するときに、抄造部140を弾性変形させつつ抄造体4’を雌型18の凹部180の内面に押圧して該抄造体を所望の形状で脱水成形できるようになっている。
【0045】
前記抄造部140の内部には、外面において開口する多数の気液流通路144が設けられている。これらの気液流通路144は細抄造部143に密に(多く)配設されている。これにより、前記ネットにおける当該細抄造部143を被覆する部分にスラリー中の固形分が多く堆積し、後述するように抄造体4’を成形型16の雌型18内に配して脱水成形したときに(図4(e)参照)、抄造体4’の胴部に所望の坪量の差が得られるようになっている。また、細抄造部143を設けているので、スラリー中の固形分の堆積量を増やしも、雌型18の凹部180への挿入するときに抄造体4’が損傷するおそれがない。
【0046】
図4(b)に示すように、抄造型15の抄造部150は、フランジ部151を有し且つ所定のテーパー角度を有して先端部に進むにつれて先細る形態を有している。抄造部150の内部には、外面において開口する多数の気液流通路152が設けられている。抄造部150における抄造体5’の胴部に対応する部分には、スラリー中の固形分が略均一に堆積するように、気液流通路152が略均一に配設されている。これにより、後述するように抄造体5’を脱水成形し、さらに乾燥成形したときに、抄造体5’の胴部が略均一の坪量で脱水成形されるようになっている。
【0047】
抄造型15は、成形型16の雌型18(図4(d)参照)と組み合わせたときに、弾性変形前の状態において、抄造部150の凸状部分の外周面と、雌型18の凹部180の内周面との間に所望の隙間が形成されるように設けられているとともに、該凸状部分の長さが、雌型18の凹部180の深さより長く設けられている。これにより、抄造型15を雌型18と組み合わせ、前記抄造部150を弾性変形させつつ抄造体5’を雌型18の凹部180の内面に押圧して抄造体5’を所望の形状で乾燥成形できるようになっている。
【0048】
各抄造型14、15における抄造部140、150の材質には、耐熱・耐食性の観点からシリコーンゴム等の弾性体を用いることが好ましい。
【0049】
本実施形態においては、抄造体4’と抄造体5’を合体させる前に、抄造体5’を脱水成形し、さらに乾燥成形する。この抄造体5’の脱水成形及び乾燥成形には、脱水成形用の雌型19(図4(c)参照)及び後述する成形型16の雌型18(図4(d)参照)を用いる。
【0050】
雌型19は、剛性を有するアルミニウム等の金属製で、外層容器5の外形に対応した形状の凹部190を有している。雌型19の内部には凹部190において開口する気液流通路191が設けられている。
【0051】
抄造体4’及び抄造体5’を一体化させて乾燥成形する型には、図4(f)に示すように、雄型17及び雌型18から構成される成形型16を用いる。雄型17及び雌型18には、剛性を有するアルミニウム等の金属製の型を用いる。
【0052】
雄型17は、前記内層容器4の内面形状に対応する凸状の成形部170を有している。成形部170の先端部には、内層容器4のスタック用段差43に対応して縮径する細成形部171が設けられている。細成形部171の長さは、前記抄造型14の細抄造部143の長さよりも短く設けられている。
【0053】
成形部170の内部には、外周面においてスリット状に開口する気液流通路(図示せず)が複数設けられており、これらの気液流通路を通じて抄造体4’、5’を合体するときの脱水、排気が行えるようになっている。また、成形部170の内部には、カートリッジヒーター(図示せず)が配されており、成形部170の外表面からも加熱ができるようになっている。
【0054】
雌型18は、外層容器5(パルプモールド容器45)の外形に対応した凹部180を有している。雌型18の内部にはカートリッジヒーター181が配されている。また、雌型18は、雄型17と組み合わせたときに成形部170の凸状部分と凹部180の間に所定のクリアランスが形成されるように設けられている。雌型18は、パルプモールド容器45の外表面に後を残さないように、凹部180の内面で開口する排気孔を有していないものを用いることが好ましいが、乾燥成形時間の短縮を望む場合には排気孔を有するものを用いることもできる。
【0055】
抄造体4’及び抄造体5’を抄造する場合には、図4(a)及び(b)に示すように、抄造型14、15をそれぞれ所定のスラリーを湛えたプールP4、P5に浸漬し、気液流通路144、152を通じてスラリーを吸引し、前記ネット上にスラリー中の固形分を堆積させる。
【0056】
抄造体4’の抄造に用いられるスラリーには、前記パルプ繊維の濃度が0.1〜2.0wt%のスラリーを用いることが好ましい。分散媒に特に制限はないが、取り扱い性、生産コストの点から水や白水を分散媒とすることが好ましい。また、スラリーには、必要に応じ、前記内層用添加剤を適宜の割合で含ませることができる。
【0057】
スラリー4’には、分散剤を前記パルプ成分に対し0.01〜0.5wt%を含んでいることが好ましい。分散剤が0.01wt%未満であると十分な分散効果が得られず、0.5wt%を越えると抄造時間が長くなったり、ネットや型の汚れがひどくなる。
前記分散剤としては、各種界面活性剤、ポリエチレンオキシド又はその誘導体等が挙げられ、これらの中でも、泡立ちが少なく、スラリーが取り扱い易い点からポリエチレンオキシドが好ましい。
【0058】
抄造体5’の抄造に用いられるスラリーには、前記パルプ繊維の濃度が0.1〜2.0wt%のスラリーを用いることが好ましい。分散媒に特に制限はないが、取り扱い性、生産コストの点から水や白水を分散媒とすることが好ましい。また、該スラリーには、必要に応じ、前記外層用添加剤を適宜の割合で含ませることができる。
【0059】
抄造体5’は、強度及び表面の平滑性の向上の観点から、抄造体4’と重ね合わせる前に予め脱水し、乾燥させて高密度化させる。具体的には、所定時間の抄造後、抄造型15をスラリーから引き上げ、図4(c)に示すように、抄造型15を抄造体5’とともに前記脱水成形用の雌型19に突き合わせる。そして、抄造型15の抄造部(フランジ151部及び凸状部分)150で湿潤状態の抄造体5’を押圧して脱水成形する。抄造体5’の脱水時には、抄造型15及び雌型19の気液通路152、191を通じて抄造体5’の液体分を吸引し、外部に排出する。
【0060】
抄造体5’を所定の含水率まで脱水した後、図4(d)に示すように、抄造体5’を抄造型15とともに移動し、抄造型15をヒーター181で所定温度に加熱された前記成形型16の雌型18と組み合わせる。このときの抄造体5’の含水率は、乾燥時間の短縮、表面の平滑性、焦げや変色防止の観点から60〜80%、特に65〜75%であることが好ましい。
【0061】
そして、抄造型15の抄造部150で湿潤状態の抄造体5’を凹部180及びその開口縁部に押圧しながら乾燥成形を行い、抄造体5’を乾燥して高密度化させる。抄造体5’の乾燥時には、抄造型15の前記気液通路152を通じて抄造体5’の液体分(蒸気)を吸引し、外部に排出する。
【0062】
抄造体5’の乾燥時における金型温度(雌型18の温度)は、乾燥による焦げ防止、乾燥効率、表面の平滑性等の点において、110〜250℃、特に120〜230℃であることが好ましい。抄造体5’の乾燥後、抄造体5’を抄造型15から雌型18に受け渡す。受け渡し完了後は、抄造型15は退避させる。このとき、抄造部150内の気液流通路152を通じて圧縮空気をパージし、速やかに離間させることもできる。
【0063】
次に、図4(e)に示すように、雌型18内に配置された脱水・乾燥後の抄造体5’の上方より、抄造体4’を重ね合わせる。この際、抄造体4’は抄造型14からは脱型せず、抄造型14をそのまま雌型18に突き合わせる。そして、抄造型14の抄造部(フランジ141部及び凸状部分)140で湿潤状態の抄造体4’を凹部180に向けて押圧し、抄造部140を弾性変形させつつ脱水を行い、抄造体4’を脱水成形しながら抄造体5’と密着させる。このときの金型温度(雌型18の温度)は、乾燥時間の短縮、焦げや変色防止の観点から、150〜250℃、特に170〜230℃であることがより好ましい。
【0064】
抄造体4’及び抄造体5’が十分に密着された後、抄造型14を上昇させて抄造体4’を抄造型14から離間させる。このとき、抄造部140内の気液流通路144を通じて圧縮空気をパージし、速やかに離間させることもできる。抄造体4’が離間された抄造型14は退避させる。
【0065】
次に、図4(f)に示すように、前記雄型17を雌型18に突き合わせ、合体された抄造体4’及び抄造体5’を乾燥成形する。
【0066】
乾燥成形は、雄型17及び雌型18をそれぞれのヒーターで所定温度に加熱しておき、抄造体4’と抄造体5’を所定の押圧力で押圧した状態で一体化させる。また、乾燥成形時には、雄型17の前記気液流通路を通じて抄造体4’の水分を水蒸気として外部に排出する。
【0067】
乾燥成形時の押圧力により各抄造体4’、5’のフランジ部41’、51’を接合して一体化する。なお、雄型17と雌型18とは、フランジ部においても所定のクリアランスが設けられている。フランジ部41’、51’の接合には、接着強度を高める点において、接着剤を用いることもでき、食品容器としては、デンプン、カルボキシメチルセルロース等の天然接着剤、PVA等の合成水溶性接着剤を用いることが好ましい。
【0068】
乾燥成形時の金型温度(雄型17及び雌型18の温度)は、各抄造体4’、5’に焦げが生じないようにすると共に、乾燥効率を高く維持する観点から、150〜250℃、特に170〜230℃であることが好ましい。
【0069】
抄造体4’、5’が所定の含水率まで乾燥され、抄造体4’及び抄造体5’が密着一体化されたところで乾燥成形を終了する。そして、雄型17及び雌型18を離間させてパルプモールド容器45を脱型する。そして、必要に応じ、トリミング等の処理を施してパルプモールド容器45の製造を完了する。
【0070】
次に、パルプモールド容器45の内面(内層容器4の内面)及び前記フランジ部41、51を覆うように前記被覆層6を形成する。
被覆層6は、樹脂フィルムを用いた真空成形、圧空成形等の常法により形成することができる。真空成形による場合には、例えば、図5(a)に示すように、前記乾燥成形工程で使用した雌型18(図4(d)参照)とほぼ同寸法で真空吸引路70を及びバンドヒーター71を備えた真空成形型7と、ヒーター80を備えたプラグ8を用いる。真空成形型7には、図5(b)に示すように、パルプモールド容器45のフランジの下面に対向する部位72と、該フランジ部との間に所定のクリアランスを設けるとともに、該部位72にも真空吸引路70の吸引口を設けておく。
【0071】
そして、図5(a)に示すように、真空成形型7内にパルプモールド容器45をセットし、更にパルプモールド容器45の開口部を塞ぐように樹脂フィルム60をセットする。さらに、樹脂フィルム60にその上方から加熱したプラグ8を当接させ、樹脂フィルム60を真空成形型7内に押し込む一方で、パルプモールド容器45の通気性を利用し、真空吸引路70を通じてパルプモールド容器45内を真空引きし、パルプモールド容器45の内面に樹脂フィルム60を密着させる。
【0072】
このとき、図5(b)に示すように、予め加熱して軟化させた樹脂フィルム60をパルプモールド容器45のフランジ部の下面に至るまで巻き込んで密着させておき、プラグ8を押し込むときの樹脂フィルム60にかかる張力で該フランジ部の外縁部を上方に引き上げる。これにより、上述のように得られる容器本体2のフランジ部21を内側に傾斜させる。そして、余分な樹脂フィルム60をトリミングして容器本体2の製造を完了する。
【0073】
次に、容器本体2内に、所望の内容物(図示せず)を収容した後、図6(a)に示すように、ヒーター(図示せず)を備えたプレート状の押圧子90及び雌型91を備えた成形型9を用い、容器本体2を雌型91内に収容する。
【0074】
そして、容器本体2の開口部20を塞ぐように蓋体3を配する。また、蓋体3は、フランジ部21が平坦になった場合の外縁に略対応する外縁を有しているものを用いる。
【0075】
次に、図6(b)に示すように、所定温度に加熱した押圧子90をフランジ部21の傾斜がなくなり略平坦になるまで上方から降下させて押圧する。このように、加熱した押圧子9でフランジ部21を押圧し、傾斜させたフランジ部21が平坦になるように変形させた場合においても、フランジ部21がクッション性を有しているため、この変形にフランジ部21の上面部21aが追従でき、フランジ部21がうねるように変形していたり、前記内層容器4のフランジ部45(図1(b)参照)にしわが形成されていても、これらの変形やしわを取り除きながら、蓋体3を当該フランジ部21の上面部21aに全面に亘って確実に密着させることができ、良好なシール性を得ることができる。
【0076】
所定時間押圧した後、押圧子9を上方に退避させると、フランジ部21がその弾性復元力によって斜めに傾斜した状態に復元するとともに、蓋体3が凹面状に湾曲して湾曲部30が形成され、封止容器1(図1(a)参照)が製造される。
【0077】
本実施形態の封止容器1は、容器本体2のフランジ21が前述のようにクッション性を有しているため、蓋体3をフランジ部21の上面部21aに接着する場合でも、板紙製のカップ容器のフランジ部に比べて、フランジ部21の上面部21aが接着に伴うフランジ部21の変形に追従できる。従って、板紙製のカップ容器とは異なり、フランジ部21が内側に傾斜して変形可能に設けてあったり、フランジ部21の上面部21aにうねりやしわを有している場合でも、蓋体3を高いシール性を有してフランジ部に接着することができる。
【0078】
また、蓋体3が湾曲部30を有しているため、容器本体に収容する内容物とは別に物品を付属させる場合の当該物品を収容できたり、封止容器の外側をさらにシュリンクフィルムで包装したときの当該フィルムの接合部やラップ部等の嵩張った部分を収めることができ、陳列や梱包等の際に縦に積み上げるときにも支障を来すことがない。
【0079】
また、容器本体2が低密度の内層容器4と高密度の外層容器5からなるパルプモールド容器45を主体として形成されているため、薄肉で、断熱性、強度に優れている。
【0080】
本発明は、前記実施形態に制限されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更することができる。
【0081】
例えば、本発明の封止容器は、前記実施形態のように、被覆層をフィルムで設けることが好ましいが、被覆層は前記樹脂フィルムの樹脂成分を含む塗料を塗工して設けることもできる。
【0082】
また、前記実施形態では、抄造体5’を抄造した後脱水し、乾燥してから抄造体4と合体させるようにしたが、抄造体5’の脱水工程を省略することもできる。また、製造工程において用いられる前記抄造型、前記各種雄雌型の向きは、適宜変更することもできる。たとえば、抄造工程において抄造型を上方に向け、その抄造部の周りに原料スラリーを湛えて該スラリーを吸引することで各抄造体を抄造することもできる。また、抄造体5’を乾燥するときに用いる雌型と抄造体4’及び5’を合体させて乾燥するときに用いる雌型とを別々の型で行うこともできる。さらに、フランジ部の傾斜は、容器の成形時に型によって付与してもよい。
【0083】
本発明の封止容器は、その用途に特に制限はなく、また収容される内容物にも特に制限はない。封止容器の用途としては、例えば、前記実施形態のインスタントカップ麺の他、アイスクリーム、菓子等の各種食品・飲食品の他、調味料、薬品、化粧品、洗剤等の収納容器であって、容器本体に収容する内容物とは別に物品を添付する形態の容器が挙げられる。
【0084】
【発明の効果】
本発明によれば、蓋体の接着性に優れ、且つ、容器本体に収容する内容物とは別に物品を付属させる場合の当該物品を収容できたり、封止容器の外側をさらにシュリンクフィルムで包装したときの当該フィルムの接合部やラップ部等の嵩張った部分を収めることができ、陳列や梱包等の際に縦に積み上げるときにも支障を来すことのない封止容器を製造可能なパルプモールド容器及びこれを用いた封止容器が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の封止容器を食品容器に適用した一実施形態を模式的に示す図であり、(a)は一部を破断視した立面図、(b)は(a)の部分拡大図である。
【図2】同実施形態の封止容器における容器本体を示す半断面図である。
【図3】同実施形態の封止容器における容器本体を構成するパルプモールド容器を示す半断面図である。
【図4】同実施形態の封止容器の製造工程を模式的に示す図であり、(a)は内層容器用抄造体の抄造工程を示す図、(b)は、外層容器用抄造体の抄造工程を示す図、(c)は外層容器用抄造体の脱水成形工程を示す図、(d)は外層容器用抄造体の乾燥成形工程を示す図、(e)は内層容器用抄造体と外層容器用抄造体の合体工程を示す図、(f)はパルプモールド容器の乾燥成形工程を示す図である。
【図5】同実施形態の封止容器の製造工程を模式的に示す図であり、(a)は被覆層を形成している状態を示す断面図、(b)は(a)の要部拡大図である。
【図6】同実施形態の封止容器の製造工程を模式的に示す図であり、(a)は容器本体の上方に蓋体を配した状態を示す部分断面図、(b)は押圧子で蓋体をフランジ部に押圧している状態を示す部分断面図である。
【符号の説明】
1 封止容器
2 容器本体
20 口部
21 フランジ部
21a 上面部
3 蓋体
30 湾曲部
4 内層容器
41 フランジ部
45 パルプモールド容器
5 外層容器
51 フランジ部
6 被覆層
7 真空成形型
8 プラグ
9 押圧子

Claims (7)

  1. 蓋体が凹面状に湾曲して接着されて封止される封止容器に用いられるパルプモールド容器であって、
    口部の周縁部にクッション性を有するフランジ部を具備し、該フランジ部が内側に傾斜しているパルプモールド容器。
  2. 前記フランジ部のクッション性が0.1cm/(2000gf/cm)〜0.1cm/(100gf/cm)である請求項1記載のパルプモールド容器。
  3. 内層容器と、該内層容器よりも高密度の外層容器とを有している請求項1又は2記載のパルプモールド容器。
  4. 前記内層容器のパルプ成分に嵩高処理パルプを含んでいる請求項1〜3の何れかに記載のパルプモールド容器。
  5. 前記内層容器のパルプ成分に嵩高剤を含んでいる請求項3又は4に記載のパルプモールド容器。
  6. 内表面及び前記フランジ部を覆う被覆層を有している請求項1〜5の何れかに記載のパルプモールド容器。
  7. 請求項1〜6の何れかに記載のパルプモールド容器を容器本体とし、該容器本体内に内容物が収容され、該フランジ部の上面部に蓋体が接着されて該口部が封止された封止容器であって、
    前記蓋体が凹面状に湾曲する湾曲部を有している封止容器。
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