JP3759147B2 - 複合容器 - Google Patents
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Description
特許文献1及び2に記載の容器は、容器本体の外側に外装材や断熱部材を配してこれらを開口部や胴部の上部で嵌合させるとともに、これら容器本体と外装材又は断熱部材との間に隙間を設けて断熱性を賦与したものである。また、特許文献3の容器は、内側容器の外側を外側シェルで覆ったパルプモールド容器において、内側容器のパルプの密度よりも外側シェルのパルプ密度を低くし、断熱性を賦与したものである。
胴部12の中央部における厚みT122は、断熱性と薄肉・軽量性等を考慮すると、0.7〜3mm、特に0.8〜2.2mmとすることが好ましい。
胴部12の下方部における厚みT123はスタック段差に必要な厚みの確保とスタック部の強度、断熱性、薄肉・軽量性等を考慮すると、0.7〜4mm、特に0.8〜3.1mmとすることが好ましい。なお、本明細書において、胴部12の口部近傍部とは、複合容器1の高さHに対してフランジ部11の上面部110から0〜20%の部分をいう。胴部12の下方部とは、スタック用の段差13より底面までの部分をいう。胴部12の中央部とは、前記口部近傍部と前記下方部との間の部分をいう。
ここで、内層容器2の胴部22の弾性率は、Rheometrics社製のRheometrics、型式 SOLIDS NALYZER RSAIIを用いて、測定条件は周波数1.6HZ/0.05%strain、JISP8111に規定する標準条件採用、プリテンションはダイナミックフォースの2倍、試料幅6mm、試料長さ35mm、試料厚み0.86mmとし、試料は容器の胴部を高さ方向に切り出したものを使用する、により測定される。なお、内層容器の弾性率は、材料組成や成形時の加圧力の調整などにより、適宜設定できる。
前記胴部12の中央部を構成する内層容器2の胴部22の密度は、断熱性、容器を手で持ったときの胴部のへこみ防止、印刷時の印圧での変形防止を考慮すると、0.05〜0.5g/cm3、特に0.1〜0.4g/cm3とすることが好ましい。
前記胴部12の下方部を構成する内層容器2の胴部22の密度は、断熱性、容器を手で持ったときの胴部のへこみ防止、印刷時の印圧での変形防止等を考慮すると、0.05〜0.5g/cm3、特に0.1〜0.4g/cm3とすることが好ましい。
前記マーセル化処理パルプは、適宜の割合で前記架橋処理パルプに混合して用いることができる。マーセル化処理パルプは架橋処理パルプよりも嵩高性は劣るが、架橋処理パルプに対するマーセル化処理パルプの混合割合を調整することで、内層容器の強度や内層容器の内面の成形性(転写性)が良好となる。また、パルプ繊維のフロックも抑えられ、抄造ムラの発生を防ぐことができる。
前記嵩高剤としては、花王(株)製「KB115」、同「KB85」等が挙げられ、これらの中でも、サイズ効果の低下を抑えて嵩高性を得ることができる点から同「KB115」が好ましい。
前記胴部12の中央部を構成する外層容器3の胴部32の密度は、表面平滑性、紙粉発生防止、搬送時におけるへこみ防止、お湯を入れて容器を手で持ったときの胴部の変形防止、印刷時の印圧での変形防止、薄肉、軽量性を考慮すると、0.5〜2g/cm3、特に0.7〜1.5g/cm3とすることが好ましい。
前記胴部12の下方部を構成する外層容器3の胴部32の密度は、表面平滑性、搬送時でのへこみ防止、印刷時の印圧での変形防止、薄肉、軽量性等を考慮すると、0.5〜2g/cm3、特に0.7〜1.5g/cm3とすることが好ましい。
前記底部14を構成する外層容器3の底部34の密度は、積み上げ時や搬送時における底部の潰れ防止、薄肉、軽量性等を考慮すると、0.5〜2g/cm3、特に0.7〜1.5g/cm3とすることが好ましい。
また、外層容器3の透気度は、内層容器2よりも大きいことが好ましい。外層容器3の透気度を、内層容器2よりも大きくすることによって、後述するように真空成形によって被覆層を密着させる場合に、外層容器3が通気抵抗となって、真空成形用の型に設けられた吸引溝での局部的な吸引力の集中を防ぐことができ、樹脂フィルムへのピンホールの発生を防ぐことができると共に、密着むらのない被覆が可能となる。
成形部711の内部には、気液流通路713から分かれて外周面につながる複数の気液流通路714及び先端面や角部において開口する複数の気液流通路715が設けられており、これらの気液流通路を通して抄造体3’を乾燥させるときの脱水・排気が行われる。
図3(a)は、雌型620にフランジ部21を有する胴部の壁厚Tの内層容器2を収容したときの部分断面図である。図3(b)は、雌型720にフランジ部31を有する外層容器3を収容したときの部分断面図である。なお、内層容器2の密度は外層容器3の密度よりも低く設定されている。内層容器2のフランジ21部の下面と外層容器3のフランジ部31の上面を仮想的に重ね合わせるために、内層容器2が収容された雌型620を矢印方向に移動させると、両容器は図3(c)の状態となる。このとき、外層容器3の胴部と内層容器2の胴部が重なるが、この重なり代(図3(c)の斜線部分)が前記嵌合代であり、その厚みが該嵌合代の厚みαである。
そして、両容器を嵌合させたときに、外層容器3をほとんど変形させずに両容器を強固に一体化するためには、外層容器3の壁部の厚みTと、該厚みTからの厚みαの差分σ(=T−α)との比(σ/T)の値に好ましい範囲が存在することがわかった。すなわち、両容器が、それらを上述のように仮想的に重ね合わせたときに、0<(σ/T)≦0.9、特に0.1≦(σ/T)≦0.4となり、且つ(σ/T)の最大値が0.35以上の部位を有する場合に、複合容器1が、外層容器3がほとんど変形せずに両容器が強固に一体化されたものとなることがわかった。
前記分散剤としては、各種界面活性剤、ポリエチレンオキシド又はその誘導体等が挙げられ、これらの中でも、泡立ちが少なく、スラリーが取り扱い易い点からポリエチレンオキシドが好ましい。
図2(b)、(e)に示すように、抄造体2’、3’を、前記ヒーターで加熱された乾燥型600、700内に配して乾燥しながらプレス成形する。このときの抄造体2’、3’の含水率は、乾燥時間の短縮、表面の平滑性、焦げや変色防止の観点から55〜80%、特に60〜75%であることが好ましい。
被覆層は、前記実施形態のように、複合容器を樹脂フィルム被覆して設けることが好ましいが、被覆層は前記樹脂フィルムの樹脂成分を含む塗料を塗工して設けることもできる。
下記実施例1〜4により、図1における寸法形状を表1に示したように有する複合容器を、前記比(σ/T)が表2に示す値となるようにして、下記のように作製した。そして、内層容器及び外層容器の重量及び得られた複合容器の断熱性、外層容器の表面粗さ、厚み、密度、外層容器と内層容器との分離力を測定した。それらの結果を表1、2に示す。
<内層容器・外層容器の抄造>
多孔プレートを曲げ、雄型形状に溶接加工した型の表面に金属網を同様に溶接、加工した抄造型を用い、図2(a)及び(e)のようにして、まず、水を注入して後、下記原料スラリーを供給し、湿潤状態の抄造体を形成した。
内層用原料スラリー;
配合:(パルプ繊維(HBA(ウエアハウザー社製)/外層用パルプ=重量比5/5、CSF=720ml)、パルプスラリー中のパルプ繊維濃度は0.5重量%、水投入後の濃度は0.25重量%)
サイズ剤:対パルプ重量比2%
外層用原料スラリー;
配合:(パルプ繊維(商品名ヒントン/商品名セニブラ=重量比で5/5、CSF=450ml)、パルプスラリー中のパルプ繊維濃度は0.5重量%、水投入後の濃度は0.25重量%)
サイズ剤(対パルプ重量比2%)
金型(620)の温度:200℃、金型(610)の温度200℃、乾燥時間は25秒。
得られた抄造体を図2(e)のように乾燥型内に配置し、下記条件で乾燥成形した。
金型(720)の温度:170℃
押圧力:9800N(押圧は50秒間継続)
押圧力:1470N(押圧方向への容器投影面積基準の応力:2.1MPa)
押圧保持時間:4秒
実施例1に準じて内層容器を成形した。外層容器の重量を変化させることにより外層容器の嵌合部分の厚みTを変化させ、比(σ/T)を表1に示す値とした以外は、実施例1と同様にして複合容器を作製した。
実施例1に準じて外層容器を成形した。実施例1で用いた内層容器用乾燥型よりも小さい型(雄、雌共に小さい)を用い、比(σ/T)が表1に示す値とした以外は、実施例1と同様にして複合容器を作製した。
〔比較例1〕
内層容器と外層容器の重量を変更して嵌合代がないようにした以外は、実施例4と同様にして複合容器を作製した。
厚み測定計(日本パラメトリクス株式社製、マグナマイク、モデル8000)により、ターゲットボール直径1/8インチを使用して外層厚みを測定した。フランジ厚みはノギスを用いて測定した。
得られた複合容器の外層容器のフランジ部をカットし、複合容器の開口部を下方に向けて内層容器のフランジ部を接地固定し、得られた複合容器の口部を下向きにして外層容器の外表面を吸引型で吸着した状態で引っ張り試験器(オリエンテック社製、テンシロンRTA500)でロードセル速度5mm/分で引き上げたときのロードセルの荷重を測定し、内層容器と外層容器が分離したときの荷重を分離力とした。
10 口部
11 フランジ部
12 胴部
13 段差
14 底部
2 内層容器
3 外層容器
620、720 雌型(乾燥型)
800 嵌合型
810 押圧部材
900 真空成形型
930 プラグ
Claims (5)
- 抄造された内層容器と抄造された外層容器とを嵌合させて複合化した複合容器であって、
前記内層容器の弾性率が100MPa〜2000MPaであり、且つ前記外層容器の弾性率が200MPa〜10000MPaであり、前記内層容器は、前記外層容器よりも弾性率が低く、前記両容器を合体させたときに少なくとも該内層容器のつぶれにより該両容器の間に摩擦力が発生しており、且つ前記両容器は、嵌合前の該両容器を重ね合わせたときにそれらの胴部が重なり合う嵌合代を有しているとともに、前記内層容器における前記嵌合代の部分の弾性率が、前記外層容器における前記嵌合代の部分の弾性率の1/2〜1/20である複合容器。 - 前記両容器は、嵌合前のそれらを重ね合わせたときに、前記外層容器の胴部の厚みTと、該厚みTからの前記嵌合代の厚みαの差分σとの比(σ/T)が、0<(σ/T)≦0.9で且つ前記比(σ/T)の最大値が0.35以上である部位を有している請求項1記載の複合容器。
- 前記両容器は、嵌合前のそれらを重ね合わせたときに、前記比(σ/T)が、前記胴部の口部近傍よりも該胴部の中央部において小さくなるか、または前記口部近傍よりも前記胴部の底部近傍において小さくなるように設けられている請求項1又は2記載の複合容器。
- 前記内層容器が嵩高処理パルプを含んでいる請求項1〜3の何れかに記載の複合容器。
- 前記外層容器の前記嵌合代部分の内面が網目状に押圧された粗面に設けられている請求項1〜4の何れかに記載の複合容器。
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