JP2004130385A - 双ロール鋳造機及びその運転方法 - Google Patents

双ロール鋳造機及びその運転方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2004130385A
JP2004130385A JP2003182528A JP2003182528A JP2004130385A JP 2004130385 A JP2004130385 A JP 2004130385A JP 2003182528 A JP2003182528 A JP 2003182528A JP 2003182528 A JP2003182528 A JP 2003182528A JP 2004130385 A JP2004130385 A JP 2004130385A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roll
strip
seal
cooling
rolls
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003182528A
Other languages
English (en)
Inventor
Isamu Nakayama
中山 勇
Katsumi Nakayama
中山 勝巳
Shiro Osada
長田 史郎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IHI Corp filed Critical IHI Corp
Priority to JP2003182528A priority Critical patent/JP2004130385A/ja
Priority to PCT/JP2003/009384 priority patent/WO2004016371A1/ja
Priority to AU2003285052A priority patent/AU2003285052B2/en
Priority to EP07075177A priority patent/EP1800772B1/en
Priority to US10/490,739 priority patent/US7093646B2/en
Priority to EP03741559A priority patent/EP1529581B1/en
Priority to KR1020047004692A priority patent/KR100801866B1/ko
Priority to BRPI0305775-5A priority patent/BR0305775B1/pt
Priority to DE60323640T priority patent/DE60323640D1/de
Priority to DE60326093T priority patent/DE60326093D1/de
Priority to CNB038016680A priority patent/CN1293963C/zh
Priority to TW092120551A priority patent/TW592847B/zh
Publication of JP2004130385A publication Critical patent/JP2004130385A/ja
Priority to US11/415,194 priority patent/US7246651B2/en
Priority to AU2008203214A priority patent/AU2008203214B2/en
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D11/00Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths
    • B22D11/06Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths into moulds with travelling walls, e.g. with rolls, plates, belts, caterpillars
    • B22D11/0622Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths into moulds with travelling walls, e.g. with rolls, plates, belts, caterpillars formed by two casting wheels
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D11/00Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths
    • B22D11/06Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths into moulds with travelling walls, e.g. with rolls, plates, belts, caterpillars
    • B22D11/0637Accessories therefor
    • B22D11/0697Accessories therefor for casting in a protected atmosphere
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D11/00Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths
    • B22D11/12Accessories for subsequent treating or working cast stock in situ
    • B22D11/128Accessories for subsequent treating or working cast stock in situ for removing
    • B22D11/1287Rolls; Lubricating, cooling or heating rolls while in use
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D11/00Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths
    • B22D11/16Controlling or regulating processes or operations
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D15/00Casting using a mould or core of which a part significant to the process is of high thermal conductivity, e.g. chill casting; Moulds or accessories specially adapted therefor
    • B22D15/005Casting using a mould or core of which a part significant to the process is of high thermal conductivity, e.g. chill casting; Moulds or accessories specially adapted therefor of rolls, wheels or the like

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Continuous Casting (AREA)
  • Heat Treatment Of Strip Materials And Filament Materials (AREA)

Abstract

【課題】酸化防止用の不活性ガスの供給量を削減可能な双ロール鋳造機を提供する。
【解決手段】冷却ロール1からピンチロール4の間でストリップ3を取り囲む包囲筺体5と、包囲筺体5内部に配置され且つ先端部がストリップ3の一方の面に近接離反可能な揺動壁13と、揺動壁13の先端に枢支したシールロール14と、包囲筺体5内部に配置され且つ先端部がストリップ3の他方の面に近接離反可能な揺動壁15と、揺動壁15の先端に枢支したシールロール16と、揺動壁13,15の周縁部と包囲筺体5内側面の間に介在するシール部材54と、包囲筺体5内部へ不活性ガスGを送給する管路74,75,76とを備え、各揺動壁13,15を、シールロール14,16がストリップ3の至近に位置するように回動させて、空間72から空間71への不活性ガスGの流動を抑制する。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は双ロール鋳造機及びその運転方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ストリップの連続鋳造手段として、図11に示すような双ロール鋳造機がある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この双ロール鋳造機は、一対の冷却ロール1と、当該冷却ロール1に付帯する一対のサイド堰2と、冷却ロール1により鋳造されるストリップ3を挾持し且つ圧延成形などの次工程へ送給する一対のピンチロール4と、ストリップ3の板幅方向縁部に対峙する左右の側壁を有し且つ冷却ロール1からピンチロール4までの間でストリップ3の移動経路を取り囲む包囲筺体5と、当該包囲筺体5の内部に設置したスレッディングテーブル6並びに複数のテーブルロール7と、各冷却ロール1の外周面に当接するように包囲筺体5のストリップ3移動方向上流部分に連なるシール部材8と、各ピンチロール4の外周面に当接するように包囲筺体5のストリップ3移動方向下流部分に連なるシール部材9とを備えている。
【0004】
冷却ロール1は、水平に且つ互いに平行に配置され、鋳造すべきストリップ3の板厚に応じてロール間隙を拡縮調整できるようになっている。
【0005】
冷却ロール1の回転方向と速度は、それぞれの外周面が上側からロール間隙へ向かって等速で移動するように設定されている。
【0006】
また、冷却ロール1は、その内部に冷却水が流通可能に形成されている。
【0007】
一方のサイド堰2は、各冷却ロール1の一端面に面接触し、他方のサイド堰2は、各冷却ロール1の他端面に面接触しており、サイド堰2と冷却ロール1とで囲まれる空間に溶融金属を供給すると、当該金属が溶湯溜まり10を形成する。
【0008】
冷却ロール1を除熱しながら、上記の溶湯溜まり10を形成させ且つ冷却ロール1を回転させると、冷却ロール1の外周面で金属が凝固し、ロール間隙よりストリップ3が下方へ向かって送り出される。
【0009】
ピンチロール4は、冷却ロール1よりも下側で且つストリップ3を搬送すべき次工程寄りに設置されている。
【0010】
スレッディングテーブル6は、冷却ロール1から送り出されるストリップ3をピンチロール4側へ向けて案内する状態、及びストリップ3に接触しない状態のいずれかに位置設定できるようになっている。
【0011】
また、テーブルロール7は、スレッディングテーブル6を経てピンチロール4側へ向かうストリップ3を、その下側から支持するように配置されている。
【0012】
包囲筺体5下部には、スクラップ箱11が冷却ロール1の真下に位置するように、シール部材80を介して接続されており、鋳造開始時に発生する形状不良のストリップ3を、当該スクラップ箱11へ回収できるようになっている。
【0013】
更に、包囲筺体5及びスクラップ箱11の内部には、管路12によって不活性ガス(窒素ガス)Gが送給され、包囲筺体5の内部を無酸化雰囲気に保持して、高温のストリップ3の酸化防止を図っている。
【0014】
また、上記の不活性ガスGは、包囲筺体5と冷却ロール1の間に介在しているシール部材8、及び包囲筺体5とピンチロール4の間に介在しているシール部材9によって外部への流出が抑制される。
【0015】
【特許文献1】
特開平8−300108号公報
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図11に示す双ロール鋳造機では、高温の溶湯溜まり10の影響を受けて、包囲筺体5内部の雰囲気温度がストリップ3移動経路上流側へ近づくほど高くなり、更に、冷却ロール1が包囲筺体5の最上部に位置しているので、煙突効果によって不活性ガスGが、冷却ロール1とシール部材8との間から包囲筺体5の外部へ吹き抜け、不活性ガスGの流出量に応じた外気が、ピンチロール4とシール部材9の間を経て包囲筺体5内部へ流れ込む。
【0017】
このため、外部へ吹き抜けてしまった不活性ガスGの流出量に応じて、新たに包囲筺体5内部へ不活性ガスGを供給しないと、高温のストリップ3の酸化防止を図ることができなかった。
【0018】
本発明は上述した実情に鑑みてなしたもので、ストリップ酸化防止用の不活性ガスの供給量を削減可能な双ロール鋳造機及びその運転方法を提供することを目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の請求項1に記載の双ロール鋳造機は、一対の冷却ロールと、当該冷却ロールによって連続的に鋳造されるストリップを挾持し且つ次工程へ送出する一対のピンチロールと、ストリップの板幅方向縁部に対峙する左右の側壁を有し且つ冷却ロールからピンチロールまでのストリップ搬送路を包囲する包囲筺体と、前記冷却ロール対の外周面と包囲筺体の間に付設する冷却ロール用シール部材と、前記ピンチロール対の外周面と包囲筺体の間に付設するピンチロール用シール部材と、冷却ロール下流近傍の包囲筺体内に配置され且つストリップ表面に近接離反可能とした第1揺動壁と、該第1揺動壁の先端に冷却ロールと略平行に枢支した第1シールロールと、冷却ロール下流近傍の包囲筺体内に配置され且つストリップ裏面に近接離反可能とした第2揺動壁と、該第2揺動壁の先端に冷却ロールと略平行に枢支した第2シールロールと、前記第1及び第2揺動壁の周縁部と包囲筺体壁との間隙をシール可能に付設した揺動壁用シール部材と、前記包囲筺体内部へ不活性ガスを送給するガス供給手段と、を備えている。
【0020】
本発明の請求項2に記載の双ロール鋳造機は、第1及び第2シールロールのそれぞれに駆動機構を備えている。
【0021】
本発明の請求項3に記載の双ロール鋳造機は、第1及び第2揺動壁に互いに当接可能としたストッパを設け、各々の該両ストッパが当接した際、該ストッパ形状は第1シールロールと第2シールロールとの間隙が送出されるストリップの最大厚み以上になるように設定している。
【0022】
本発明の請求項4に記載の双ロール鋳造機は、第1及び第2揺動壁のそれぞれを回動させる第1及び第2アクチュエータと、第1シールロールと第2シールロール間の間隔を所望の間隙に保持し得るように第1及び第2アクチュエータを揺動作動させる制御手段とを備えている。
【0023】
本発明の請求項5に記載の双ロール鋳造機は、一対の冷却ロールと、当該冷却ロールによって連続的に鋳造されるストリップを挾持し且つ次工程へ送出する一対のピンチロールと、ストリップの板幅方向縁部に対峙する左右の側壁を有し且つ冷却ロールからピンチロールまでのストリップ搬送路を包囲する包囲筺体と、前記冷却ロール対の外周面と包囲筺体の間に付設する冷却ロール用シール部材と、前記ピンチロール対の外周面と包囲筺体の間に付設するピンチロール用シール部材と、前記冷却ロールからピンチロールへストリップを搬送する水平部且つ包囲筺体内部に配置したテーブルロールと、包囲筺体内部に該テーブルロール上部且つピンチロール上流側近傍に配置され更にストリップ上面に近接離反可能とした第3揺動壁と、該第3揺動壁の先端にテーブルロールと略平行に枢支した第3シールロールと、前記第3揺動壁の周縁部と包囲筺体壁との間隙をシール可能に付設した揺動壁用シール部材と、前記包囲筺体内部へ不活性ガスを送給するガス供給手段と、を備えている。
【0024】
本発明の請求項6に記載の双ロール鋳造機は、第3シールロールに駆動機構を備えている。
【0025】
本発明の請求項7に記載の双ロール鋳造機は、第3シールロールをそれに対応するテーブルロールに接近させる際に、ロール間隙を制限すべくストッパを設け、その間隙がストリップの最大厚み以上になるように設定している。
【0026】
本発明の請求項8に記載の双ロール鋳造機は、一対の冷却ロールと、当該冷却ロールによって連続的に鋳造されるストリップを挾持し且つ次工程へ送出する一対のピンチロールと、ストリップの板幅方向縁部に対峙する左右の側壁を有し且つ冷却ロールからピンチロールまでのストリップ搬送路を包囲する包囲筺体と、前記冷却ロール外周面に略平行に対峙させるべく包囲筺体に付設する冷却ロール用シール部材と、該冷却ロール用シール部材を冷却ロール外周面に当接離反可能とするアクチュエータと、前記ピンチロール対の外周面と包囲筺体の間に付設するピンチロール用シール部材と、前記包囲筺体内部へ不活性ガスを送給するガス供給手段と、を備えている。
【0027】
本発明の請求項9に記載の双ロール鋳造機は、冷却ロール用シール部材を中空構造とし、当該冷却ロール用シール部材内へ冷媒を送給する冷媒供給手段を設けている。
【0028】
本発明の請求項10に記載の双ロール鋳造機の運転方法では、シールロールが、ストリップの移動方向、及び速度に応じた周速で回転するように駆動機構を作動させる。
【0029】
本発明の請求項1に記載の双ロール鋳造機においては、第1及び第2揺動壁の周縁部と包囲筺体内側面の間の空隙を揺動壁用シール部材により閉塞し、第1及び第2シールロールがストリップの至近に位置するように第1及び第2揺動壁を回動させて、ピンチロール側から冷却ロール側への不活性ガスの流動を抑制する。
【0030】
本発明の請求項2に記載の双ロール鋳造機においては、ストリップの移動方向に対応するように第1及び第2シールロールを回転させて、これらシールロールにストリップが当接したときの損傷を軽減する。
【0031】
本発明の請求項3に記載の双ロール鋳造機においては、第1及び第2揺動壁に設けたストッパによって、第1シールロールと第2シールロールとの間隙をストリップの最大厚み以上になるように保持し、第1及び第2シールロールによるストリップの挾持を防止する。
【0032】
本発明の請求項4に記載の双ロール鋳造機においては、第1及び第2の揺動壁に枢支した第1シールロールと第2のシールロールとが設定された間隔を保持するように、第1及び第2アクチュエータを制御手段で作動させ、各シールロールとストリップの間の空隙を一定にする。
【0033】
本発明の請求項5に記載の双ロール鋳造機においては、第3揺動壁の周縁部と包囲筺体内側面の間の空隙を揺動壁用シール部材により閉塞し、第3シールロールがストリップの至近に位置するように第3揺動壁を回動させて、ピンチロール側から冷却ロール側への不活性ガスの流動を抑制する。
【0034】
本発明の請求項6に記載の双ロール鋳造機においては、ストリップの移動方向に対応するように第3シールロールを回転させて、シールロールにストリップが当接したときの損傷を軽減する。
【0035】
本発明の請求項7に記載の双ロール鋳造機においては、揺動壁の回動を規制し得るストッパによって、第3シールロールとテーブルロールとの間隙がストリップの最大厚み以上になるように保持し、これら第3シールロール及びテーブルロールによるストリップの挾持を防止する。
【0036】
本発明の請求項8に記載の双ロール鋳造機においては、冷却ロールのそれぞれに冷却ロール用シール部材を近付けて、冷却ロール外周面に対するシール部材の間隔を、冷却ロールの回転を妨げないように最小限度に狭め、包囲筺体内部から外方への不活性ガスの吹き抜けを抑制する。
【0037】
本発明の請求項9に記載の双ロール鋳造機においては、冷媒供給手段から冷媒を冷却ロール用シール部材内へ連続的に送給し、当該冷却ロール用シール部材の熱変形を防止する。
【0038】
本発明の請求項10に記載の双ロール鋳造機の運転方法においては、ストリップの移動速度に等しい周速でシールロールを回転させて、ストリップが各シールロールに当接したときに、顕著な擦過痕がストリップに形成されないようにする。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図示例とともに説明する。
【0040】
図1乃至図7は本発明の双ロール鋳造機の実施の形態の第1の例を示すものであり、図中、図11と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。
【0041】
この双ロール鋳造機は、包囲筺体5内部に配置され且つストリップ3の一方の面(上側のピンチロール4が当接する面)に先端部が近接離反可能な揺動壁13と、該揺動壁13の先端に冷却ロール1と平行に枢支したシールロール14と、包囲筺体5内部に配置され且つストリップ3の他方の面(下側のピンチロール4が統制する面)に先端部が近接離反可能な揺動壁15と、該揺動壁15の先端に冷却ロール1と平行に枢支したシールロール16と、これらシールロール14,16からピンチロール4へ向けてストリップ3を略水平に搬送し得るように包囲筺体5内部に配置した複数のテーブルロール17と、包囲筺体5内部にテーブルロール17の上方に位置するように配置され且つ先端部がストリップ3の一方の面に近接離反可能な揺動壁18と、該揺動壁18の先端に冷却ロール1と平行に枢支したシールロール19と、該シールロール19が近接すべきテーブルロール17に対して下側から不活性ガスGを吐出するガスチャンバ20とを備えている。
【0042】
揺動壁13,15,18は、包囲筺体5の左右の側壁に沿って配置したアーム21,22と、両アーム21,22間に介在し且つ左右の縁部をこれらのアーム21,22の基端部から先端近傍部分にわたって固着した仕切板23と、一方のアーム21の基端部に締結されて包囲筺体5の側壁を回動可能に貫通する支持軸24と、他方のアーム22の基端部に締結されて包囲筺体5の側壁を回動可能に貫通する中空構造の支持軸25と、包囲筺体5外部に設置され且つ支持軸24,25を枢支する軸受26,27とで構成されている。
【0043】
軸受26,27と包囲筺体5の間には、ベローズ状のシール部材28,29が支持軸24,25を周方向に取り囲むように配置されている。
【0044】
シール部材28,29は、一端部が軸受26,27の端面に装着され、他端部が包囲筺体5の側壁外面に装着されている。
【0045】
シールロール14,16,19は、円筒状の胴部30と、該胴部30の各端部に嵌入したボス31,32とで構成されている。
【0046】
一方のボス31は、アーム21の先端寄り箇所に、他方のボス32は、アーム22の先端寄り箇所に、仕切板23縁部に対するシールロール14,16,19外周面の間隔ができるだけ小さくなるように、それぞれ軸受33,34を介して枢支されている。
【0047】
上記した揺動壁13,15,18は、揺動機構35,36,37によって回動し、シールロール14,16,19は、駆動機構38,39,40によって回転するように構成されている。
【0048】
揺動機構35,36,37は、包囲筺体5外部に配置され且つストリップ3の移動方向へ拡縮可能なトラニオン形のシリンダ41と、支持軸24の端部に嵌着され且つシリンダ41のピストンロッド42を連結したレバー43とで構成されている。
【0049】
シリンダ41の拡縮作動は、レバー43から揺動壁13,15,18の支持軸24に伝達され、これにより、シールロール14,16,19がストリップ3に対して近接離反する。
【0050】
駆動機構38,39,40は、駆動軸44が支持軸25に正対するように包囲筺体5外部に配置したモータ45と、支持軸25の内部に挿通され且つ一端部を駆動軸44に嵌着した中間軸46と、アーム22の基端部内方に軸受47,48により枢支され且つ中間軸46の他端部を嵌着したスプロケット49と、アーム22の先端部内方に配置され且つシールロール14,16,19の他端部のボス32に嵌着したスプロケット50と、当該スプロケット49,50に巻き掛けた無端状のチェーン51とで構成されている。
【0051】
モータ45の駆動軸44の回転は、中間軸46、スプロケット49、チェーン51、スプロケット50を経てボス32に伝達され、これにより、シールロール14,16,19が回転する。
【0052】
よって、冷却ロール1からピンチロール4へ向かうストリップ3の搬送速度に応じた周速で各シールロール14,16,19を回転させれば、ストリップ3がその板厚方向に振れて、ストリップ3とシールロール14,16,19の外周面とが当接しても、ストリップ3に顕著な擦過痕が形成されない。
【0053】
揺動壁13,15,18のアーム21,22には、その基端寄り部分から先部部分の全長にわたって延びるシール部材52,53が、包囲筺体5の側壁を摺動し得るように取り付けられている。
【0054】
包囲筺体5の内側面の揺動壁13,15,18基端部至近箇所には、横方向へ延びるシール部材54が、アーム21,22の基端部と仕切板23の上縁部分を摺動し得るように取り付けられている。
【0055】
これらシール部材52,53,54は、耐熱性を有し且つ弾性変形可能な素材によって形成されている。
【0056】
すなわち、揺動壁13,15,18と包囲筺体5の内側面の間の空隙は、前記のシール部材52,53,54によって閉塞されている。
【0057】
揺動壁13のアーム21,22先端部には、ストッパ55が設けられ、また、揺動壁15のアーム21,22先端部には、ストッパ56が前記のストッパ55に当接し得るように設けられている。
【0058】
ストッパ55,56の形状は、揺動壁13,15の先端部が相対的に近接してストッパ55,56が互いに当接したときに、各シールロール14,16の胴部30の間隙が、冷却ロール1で鋳造されるストリップ3の最大板厚を下回らない値になるように設定されている。
【0059】
これにより、ストッパ55,56が互いに当接しても、両シールロール14,16がストリップ3を挾持せず、当該ストリップ3に対して所定の空隙を保つ。
【0060】
包囲筺体5の内側面には、揺動壁18のアーム21,22に下側から対峙するようにストッパ57が設けられている。
【0061】
ストッパ57の位置は、揺動壁18の先端部がテーブルロール17に近接したときに、シールロール19の胴部30とそれに対応するテーブルロール17との間隔が、冷却ロール1で鋳造されるストリップ3の最大板厚を下回らないように設定されている。
【0062】
これにより、ストッパ57にアーム21,22が当接しても、テーブルロール17とシールロール19がストリップ3を挾持せず、当該ストリップ3に対して空隙を保つ。
【0063】
更に、揺動壁13,15を回動させる揺動機構35,36には、制御機構58が付帯している。
【0064】
制御機構58は、各シリンダ41ごとに設けた流路切換弁59と、一方の揺動機構35に組み込まれているシリンダ41に装着され且つピストンロッド42の位置に応じた検出信号60を発信する位置検出器61と、手動操作で傾動可能な操作ハンドル62を有し且つその傾動角度に応じた指令信号63を発信する位置設定器64と、手動操作により指令信号65を発信する開放指令器66と、検出信号60、並びに指令信号63,65に応じた切換信号67,68を流路切換弁59へ送信する制御器69とで構成されている(図7参照)。
【0065】
流路切換弁59は、制御器69からの切換信号67,68に応じて、シリンダ41のロッド側流体室及びヘッド側流体室を外部から遮断する状態と、シリンダ41のロッド側流体室をポンプポートPに連通させ且つヘッド側流体室をタンクポートTに連通させる状態と、シリンダ41のヘッド側流体室をポンプポートPに連通させ且つロッド側流体室をタンクポートTに連通させる状態とのいずれかに、設定されるようになっている。
【0066】
制御器69は、位置設定器64からの指令信号63に基づき、一方の揺動機構35のシリンダ41に接続されている流路切換弁59に切換信号67を送信するとともに、位置検出器61からの検出信号60に基づいて他方の揺動機構36のシリンダ41に接続されている流路切換弁59に切換信号68に送信し、シールロール14,16が一定の間隔を保ちつつ、揺動壁15が揺動壁13に追従して回動するように、各シリンダ41を作動させる。
【0067】
また、開放指令器66からの指令信号65を受信した際に、各流路切換弁59へ切換信号67,68を送信し、シールロール14,16が互いに離れる方向に揺動壁13,15が回動するように、各シリンダ41を作動させる。
【0068】
ガスチャンバ20は、上部に不活性ガスGを吐出するための開口を有する中空構造体で、シールロール19が近接すべきテーブルロール17の下側に位置するように、包囲筺体5の内底部に設置されている。
【0069】
このガスチャンバ20内部には、管路70から不活性ガスGが送給されるようになっている。
【0070】
また、包囲筺体5には、揺動壁13,15よりも冷却ロール1側の空間71、揺動壁13,15と揺動壁18の間の空間72、並びに揺動壁18よりもピンチロール4側の空間73のそれぞれに対して不活性ガスGを送給するための管路74,75,76が接続されている。
【0071】
以下、図1乃至図7に示す双ロール鋳造機の作動を説明する。
【0072】
ストリップ3の鋳造を開始する前に、管路74,75,76により包囲筺体5の内部へ不活性ガスGを送給して、当該包囲筺体5の内部を無酸化雰囲気にしておく。
【0073】
更に、開放指令器66を手動操作することにより、制御器69へ指令信号65を送信し、当該制御器69から切換信号67,68を発信させ、揺動機構35,36の各シリンダ41に接続されている流路切換弁59を、当該シリンダ41が揺動壁13,15の先端部を互いに離反させる方向へ作動する状態に設定して、シールロール14,16をストリップ3の搬送経路に対して離隔した位置へ退避させる。
【0074】
また、揺動機構37のシリンダ41を、揺動壁18の先端部をテーブルロール17から離反する方向へ作動させ、シールロール19をストリップ3の搬送経路から離隔した位置へ退避させる。
【0075】
このような状態で、サイド堰2と冷却ロール1とで囲まれる空間に溶融金属を供給して溶湯溜まり10を形成させ、冷却ロール1を回転させてロール間隙よりストリップ3を下側へ向かって送り出す。
【0076】
このとき、スレッディングテーブル6によりストリップ3を、テーブルロール17からピンチロール4へ導いて次工程へ送出する。
【0077】
また、駆動機構38,39,40のモータ45を作動させ、シールロール14,16,19を、ストリップ3の移動方向、及び速度に応じた周速で回転させる。
【0078】
次いで、位置設定器64の操作ハンドル62を、ストリップ3にシールロール14が近づく方向へ揺動壁13が回動するように手動操作し、制御器69へ指令信号63を送信する。
【0079】
これにより、制御器69から一方の揺動機構35のシリンダ41に接続されている流路切換弁59に切換信号67が送信されるとともに、位置検出器61からの検出信号60に基づき、制御器69から他方の揺動機構36のシリンダ41に接続されている流路切換弁59に切換信号68が送信され、シールロール14,16が一定の間隔を保ちつつ、揺動壁15が揺動壁13に追従して回動するように各シリンダ41が作動し、ストリップ3に対する両シールロール14,16の間隔が狭まり、ストリップ3とシールロール14,16の間隔が略一定になる。
【0080】
これら揺動壁13,15と包囲筺体5内側面の間の空隙は、先述したように、シール部材52,53,54で閉塞されているので、揺動壁13,15によって隔てられた空間71,72は、各シールロール14,16とストリップ3の間の小さな空隙だけで連通している状態になり、空間71,72の雰囲気温度の差に起因した空間72から空間71への不活性ガスGの流出が抑制される。
【0081】
また、シールロール14,16の間隔は、アーム21,22のストッパ55,56が互いに当接しても、ストリップ3の最大板厚を超える状態を保つので、各シールロール14,16がストリップ3を挾持することがなく、ストリップ3の板厚が不均一になることを回避できる。
【0082】
これに加えて、ストリップ3がその板厚方向へ振れたり、揺動壁13,15の姿勢が適切な状態に設定されていないことに起因して、シールロール14,16にストリップ3が当接しても、ストリップ3の移動方向及び速度に応じた周速でシールロール14,16を回転させているので、ストリップ3に顕著な擦過痕が形成されない。
【0083】
更に、揺動機構37のシリンダ41を、揺動壁18の先端部をテーブルロール17から近接する方向へ作動させ、シールロール19をストリップ3の搬送経路に近付けて、ストリップ3に対するシールロール19の間隔を狭めたうえ、管路70からガスチャンバ20へ不活性ガスGを連続的に送給する。
【0084】
揺動壁18と包囲筺体5内側面の間の空隙は、シール部材52,53,54で閉塞され且つガスチャンバ20からテーブルロール17へ向けて不活性ガスGを吐出させているので、揺動壁18によって隔てられた空間72,73は、シールロール19及びテーブルロール17とストリップ3の間の小さな空隙だけで連通している状態になり、空間72,73の雰囲気温度の差に起因した空間73から空間72への不活性ガスGの流出が抑制される。
【0085】
また、シールロール19とテーブルロール17の間隔は、アーム21,22がストッパ57に当接しても、ストリップ3の最大板厚を超える状態を保つので、シールロール19とテーブルロール17がストリップ3を挾持することがなく、ストリップ3の板厚が不均一になることを回避できる。
【0086】
これに加えて、ストリップ3がその板厚方向へ振れたり、揺動壁18の姿勢が適切な状態に設定されていないことに起因して、シールロール19にストリップ3が当接しても、ストリップ3の移動方向及び速度に応じた周速でシールロール19を回転させているので、ストリップ3に顕著な擦過痕が形成されない。
【0087】
更に包囲筺体5の外部に、揺動機構35,36,37と駆動機構38,39,40を配置したので、これらの保守点検作業を容易に行なうことができる。
【0088】
また、各揺動壁13,15,18に締結した支持軸24,25と包囲筺体5の側壁の間をシール部材28,29によって封鎖したので、包囲筺体5の気密性が低下しない。
【0089】
このように、図1乃至図7に示す双ロール鋳造機においては、溶湯溜まり10の影響を受けて包囲筺体5内部の雰囲気温度が、ストリップ3移動経路上流側へ近づくほど高くなり、空間71の不活性ガスGが、冷却ロール1とシール部材8との間から包囲筺体5の外部へ吹き抜けても、揺動壁13,15、シールロール14,16、及び揺動壁13,15に付帯するシール部材52,53,54が、空間72から空間71への不活性ガスGの流動を抑制し、同時に、揺動壁18、シールロール19、揺動壁18に付帯するシール部材52,53,54、並びにガスチャンバ20からテーブルロール17へ向けて吐出される不活性ガスGが、空間73から空間72への不活性ガスGの流動を抑制するので、ピンチロール4とシール部材9の間を経て包囲筺体5内部へ大気が流れ込むことを抑制できる。
【0090】
よって、高温のストリップ3の酸化防止を図るための不活性ガスGの供給量を削減することが可能になる。
【0091】
図8乃至図10は本発明の双ロール鋳造機の実施の形態の第2の例を示すものであり、図中、図1乃至図7と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。
【0092】
この双ロール鋳造機では、シール部材8(図1参照)に代えて、冷却ロール1軸線に平行なシール縁部81を有する中空構造のシール部材82を、当該シール縁部81が冷却ロール1外周面に対峙し且つ近接離反し得るように、それぞれの冷却ロール1ごとに配置している。
【0093】
シール部材82は、管路83によって送給される冷媒(冷却水)Cを部材内方へ導くためのインレット84と、当該冷媒Cを部材内方から管路85へ送出するためのアウトレット86とを有している。
【0094】
シール部材82内部には、冷媒Cの流通距離をできるだけ延ばして除熱効果の向上が図れるように、流路形成部材が設けられている。
【0095】
また、シール部材82は、横行機構87によって水平移動するように構成されている。
【0096】
横行機構87は、冷却ロール1軸線方向へ間隔をおいて設けた一対の台盤88と、該台盤88上に水平に且つ冷却ロール1軸線に対して直角になるように敷設した案内部材89と、該案内部材89に嵌合して移動可能な可動受座90と、該可動受座90上に装着したブラケット91と、該ブラケット91から側方へ突出するアーム92と、該アーム92にピストンロッドが連結され且つハウジングを台盤88に締結したシリンダ93とで構成されている。
【0097】
シール部材82はブラケット91の間に位置し、上下に延びるピン94で当該ブラケット91に連結されている。
【0098】
また、一方のピン94のシール部材82挿通個所のクリアランスは、熱膨張を見込んで大きめに設定されている。
【0099】
シリンダ93の拡縮作動は、アーム92からブラケット91及び可動受座90に伝達され、シール部材82のシール縁部81が、冷却ロール1外周面に対して近接離反する。
【0100】
シリンダ93は、図8、図9に示すようにロッドを突出させると、シール部材82が冷却ロール1に近接するような配置としてもよいし、また逆に、ロッドを引込むと、シール部材82が冷却ロール1に近接するように配置としてもよい。
【0101】
以下、図8乃至図10に示す双ロール鋳造機の作動を説明する。
【0102】
ストリップ3の鋳造を開始する前に、不活性ガスGによって包囲筺体5の内部を無酸化雰囲気にしておく。
【0103】
次いで、シリンダ93を伸張させて冷却ロール1にシール部材82を近付け、冷却ロール1外周面とシール縁部81の間隔を、冷却ロール1の回転を妨げないように最小限度に狭めておく。
【0104】
また、管路83,85により冷媒Cを、シール部材82の内部に連続的に流通させる。
【0105】
このような状態で、サイド堰2と冷却ロール1とで囲まれる空間に溶融金属を供給して溶湯溜まり10を形成させ、冷却ロール1を回転させてロール間隙よりストリップ3を下側へ向かって送り出す。
【0106】
このとき、冷却ロール1外周面とシール縁部81の間隔を狭めたうえ、冷媒Cによってシール部材82の熱変形を防止しているので、包囲筺体5内部から外方への不活性ガスGの吹き抜けを抑制することができる。
【0107】
更に、先に述べたように、揺動壁13,15、シールロール14,16、及びシール部材52,53,54により、空間72から空間71への不活性ガスGの流動を抑制し、また、揺動壁18、シールロール19、シール部材52,53,54、並びにガスチャンバ20からテーブルロール17へ向けて送出する不活性ガスGにより、空間73から空間72への不活性ガスGの流動を抑制する。
【0108】
つまり、図8乃至図10に示す双ロール鋳造機では、シール部材82で不活性ガスGの吹き抜けの抑制をすることを前提に、揺動壁13,15,18、シールロール14,16,19、シール部材52,53,54での不活性ガスGの流動抑制を付加することにより、高温のストリップ3の酸化防止を図るための不活性ガスGの供給量を削減することが可能になる。
【0109】
更に、包囲筺体5の容積や内部温度条件によっては、シールロール14,16を用いずに、シール部材82とシールロール19で不活性ガスGの供給量の削減を図ることもできる。
【0110】
なお、本発明の双ロール鋳造機及びその運転方法は、上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において変更を加え得ることは勿論である。
【0111】
すなわち、連続鋳造の操業条件に応じて、請求項1に記載の発明の構成要素である第1及び第2シールロールと、請求項8に記載の発明の構成要素である冷却ロール用シール部材との双方を備えた双ロール鋳造機とすること、または、請求項5に記載の発明の構成要素であるシールロール及びテーブルロールと、請求項8に記載の発明の構成要素である冷却ロール用シール部材との双方を備えた双ロール鋳造機とすることも可能である。
【0112】
更に、例えば、請求項5に記載の発明のシールロール及びテーブルロールを、ピンチロールとその下流側のインラインミルとの間に位置させた包囲筺体内部に設けることも可能である。
【0113】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の双ロール鋳造機及びその運転方法によれば、下記のような種々の優れた効果を奏し得る。
【0114】
(1)本発明の請求項1に記載の双ロール鋳造機では、第1及び第2揺動壁の周縁部と包囲筺体壁との間隙を揺動壁用シール部材により閉塞し、第1及び第2シールロールがストリップの至近に位置するように第1及び第2揺動壁を回動させるので、ピンチロール側から冷却ロール側への不活性ガスの流動を抑制でき、よって、酸化防止用の不活性ガスの供給量を削減することが可能になる。
【0115】
(2)本発明の請求項2に記載の双ロール鋳造機では、ストリップの移動方向に対応するように第1及び第2シールロールを回転させることによって、これらシールロールにストリップが当接したときの損傷を軽減できる。
【0116】
(3)本発明の請求項3に記載の双ロール鋳造機では、第1及び第2揺動壁に設けたストッパによって、第1シールロールと第2シールロールとの間隙がストリップの最大厚み以上になるように保持するので、ストリップの板厚が不均一になることを回避できる。
【0117】
(4)本発明の請求項4に記載の双ロール鋳造機では、第1及び第2揺動壁に枢支した第1シールロールと第2シールロールとが設定された間隔を保持するように、第1及び第2アクチュエータを制御手段で作動させるので、シールロールとストリップの間の空隙を一定にでき、ピンチロール側から冷却ロール側への不活性ガスの流動を効果的に抑制することができる。
【0118】
(5)本発明の請求項5に記載の双ロール鋳造機では、第3揺動壁の周縁部と包囲筺体壁との間隙を揺動壁用シール部材により閉塞し、第3シールロールがストリップの至近に位置するように第3揺動壁を回動させるので、ピンチロール側から冷却ロール側への不活性ガスの流動を抑制でき、よって、酸化防止用の不活性ガスの供給量を削減することが可能になる。
【0119】
(6)本発明の請求項6に記載の双ロール鋳造機では、ストリップの移動方向に対応するように第3シールロールを回転させることによって、当該第3シールロールにストリップが当接したときの損傷を軽減できる。
【0120】
(7)本発明の請求項7に記載の双ロール鋳造機では、揺動壁の回動を規制し得るストッパにより、第3シールロールとテーブルロールとの間隙がストリップの最大厚み以上になるように保持するので、ストリップの板厚が不均一になることを回避できる。
【0121】
(8)本発明の請求項8に記載の双ロール鋳造機では、冷却ロールのそれぞれに冷却ロール用シール部材を近付けて、冷却ロール外周面に対するシール部材の間隔を最小限度に狭めるので、外方への不活性ガスの吹き抜けの抑制が図られ、よって、酸化防止用の不活性ガスの送給量を削減することが可能になる。
【0122】
(9)本発明の請求項9に記載の双ロール鋳造機では、冷媒供給手段から冷媒を冷却ロール用シール部材内へ連続的に送給し、当該冷却ロール用シール部材の熱変形を防止するので、外方への不活性ガスの吹き抜けを効果的に抑制することができる。
【0123】
(10)本発明の請求項10に記載の双ロール鋳造機の運転方法では、ストリップの移動速度に等しい周速でシールロールを回転させるので、各シールロールにストリップが当接しても、顕著な擦過痕がストリップに形成されない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の双ロール鋳造機の実施の形態の第1の例を示す概念図である。
【図2】図1に関連するストリップ移動方向上流側の揺動壁とシールロールの横断面図である。
【図3】図2のIII−III矢視図である。
【図4】図1に関連するストリップ移動方向下流側の揺動壁とシールロールの横断面図である。
【図5】図4のV−V矢視図である。
【図6】図4のVI−VI矢視図である。
【図7】図1に関連する揺動機構及びその制御機構の概念図である。
【図8】本発明の双ロール鋳造機の実施の形態の第2の例を示す概念図である。
【図9】図8に関連する包囲筺体とシール部材の部分縦断面図である。
【図10】図8に関連するシール部材の横断面図である。
【図11】従来の双ロール鋳造機の一例を示す概念図である。
【符号の説明】
1  冷却ロール
3  ストリップ
4  ピンチロール
5  包囲筺体
8  シール部材(冷却ロール用シール部材)
9  シール部材(ピンチロール用シール部材)
13 揺動壁(第1揺動壁)
14 シールロール(第1シールロール)
15 揺動壁(第2揺動壁)
16 シールロール(第2シールロール)
17 テーブルロール
18 揺動壁(第3揺動壁)
19 シールロール(第3シールロール)
20 ガスチャンバ
35 揺動機構(第1アクチュエータ)
36 誘導機構(第2アクチュエータ)
38,39,40 駆動機構
52,53,54 シール部材(揺動壁用シール部材)
55,56,57 ストッパ
58 制御機構
74,75,76 管路(ガス供給手段)
81 シール縁部
82 シール部材(冷却ロール用シール部材)
83,85 管路(冷媒供給手段)
84 インレット(冷媒供給手段)
86 アウトレット(冷媒供給手段)
C 冷媒
G 不活性ガス

Claims (10)

  1. 一対の冷却ロールと、当該冷却ロールによって連続的に鋳造されるストリップを挾持し且つ次工程へ送出する一対のピンチロールと、ストリップの板幅方向縁部に対峙する左右の側壁を有し且つ冷却ロールからピンチロールまでのストリップ搬送路を包囲する包囲筺体と、前記冷却ロール対の外周面と包囲筺体の間に付設する冷却ロール用シール部材と、前記ピンチロール対の外周面と包囲筺体の間に付設するピンチロール用シール部材と、冷却ロール下流近傍の包囲筺体内に配置され且つストリップ表面に近接離反可能とした第1揺動壁と、該第1揺動壁の先端に冷却ロールと略平行に枢支した第1シールロールと、冷却ロール下流近傍の包囲筺体内に配置され且つストリップ裏面に近接離反可能とした第2揺動壁と、該第2揺動壁の先端に冷却ロールと略平行に枢支した第2シールロールと、前記第1及び第2揺動壁の周縁部と包囲筺体壁との間隙をシール可能に付設した揺動壁用シール部材と、前記包囲筺体内部へ不活性ガスを送給するガス供給手段と、を備えてなることを特徴とする双ロール鋳造機。
  2. 第1及び第2シールロールのそれぞれに駆動機構を備えた請求項1に記載の双ロール鋳造機。
  3. 第1及び第2揺動壁に互いに当接可能としたストッパを設け、各々の該両ストッパが当接した際、該ストッパ形状は第1シールロールと第2シールロールとの間隙が送出されるストリップの最大厚み以上になるように設定した請求項1または請求項2のいずれかに記載の双ロール鋳造機。
  4. 第1及び第2揺動壁のそれぞれを回動させる第1及び第2アクチュエータと、第1シールロールと第2シールロール間の間隔を所望の間隙に保持し得るように第1及び第2アクチュエータを揺動作動させる制御手段とを備えた請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の双ロール鋳造機。
  5. 一対の冷却ロールと、当該冷却ロールによって連続的に鋳造されるストリップを挾持し且つ次工程へ送出する一対のピンチロールと、ストリップの板幅方向縁部に対峙する左右の側壁を有し且つ冷却ロールからピンチロールまでのストリップ搬送路を包囲する包囲筺体と、前記冷却ロール対の外周面と包囲筺体の間に付設する冷却ロール用シール部材と、前記ピンチロール対の外周面と包囲筺体の間に付設するピンチロール用シール部材と、前記冷却ロールからピンチロールへストリップを搬送する水平部且つ包囲筺体内部に配置したテーブルロールと、包囲筺体内部に該テーブルロール上部且つピンチロール上流側近傍に配置され更にストリップ上面に近接離反可能とした第3揺動壁と、該第3揺動壁の先端にテーブルロールと略平行に枢支した第3シールロールと、前記第3揺動壁の周縁部と包囲筺体壁との間隙をシール可能に付設した揺動壁用シール部材と、前記包囲筺体内部へ不活性ガスを送給するガス供給手段と、を備えてなることを特徴とする双ロール鋳造機。
  6. 第3シールロールに駆動機構を備えた請求項5に記載の双ロール鋳造機。
  7. 第3シールロールをそれに対応するテーブルロールに接近させる際に、ロール間隙を制限すべくストッパを設け、その間隙がストリップの最大厚み以上になるように設定した請求項5または請求項6のいずれかに記載の双ロール鋳造機。
  8. 一対の冷却ロールと、当該冷却ロールによって連続的に鋳造されるストリップを挾持し且つ次工程へ送出する一対のピンチロールと、ストリップの板幅方向縁部に対峙する左右の側壁を有し且つ冷却ロールからピンチロールまでのストリップ搬送路を包囲する包囲筺体と、前記冷却ロール外周面に略平行に対峙させるべく包囲筺体に付設する冷却ロール用シール部材と、該冷却ロール用シール部材を冷却ロール外周面に当接離反可能とするアクチュエータと、前記ピンチロール対の外周面と包囲筺体の間に付設するピンチロール用シール部材と、前記包囲筺体内部へ不活性ガスを送給するガス供給手段と、を備えてなることを特徴とする双ロール鋳造機。
  9. 冷却ロール用シール部材を中空構造とし、当該冷却ロール用シール部材内へ冷媒を送給する冷媒供給手段を設けた請求項8に記載の双ロール鋳造機。
  10. シールロールが、ストリップの移動方向、及び速度に応じた周速で回転するように駆動機構を作動させる請求項2または請求項6のいずれかに記載の双ロール鋳造機の運転方法。
JP2003182528A 2002-08-12 2003-06-26 双ロール鋳造機及びその運転方法 Pending JP2004130385A (ja)

Priority Applications (14)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003182528A JP2004130385A (ja) 2002-08-12 2003-06-26 双ロール鋳造機及びその運転方法
BRPI0305775-5A BR0305775B1 (pt) 2002-08-12 2003-07-24 máquina de fundição de cilindros duplos.
DE60323640T DE60323640D1 (de) 2002-08-12 2003-07-24 Doppelwalzengiessmaschine
EP07075177A EP1800772B1 (en) 2002-08-12 2003-07-24 Dual roll casting machine
US10/490,739 US7093646B2 (en) 2002-08-12 2003-07-24 Dual roll casting machine and method of operating the casting machine
EP03741559A EP1529581B1 (en) 2002-08-12 2003-07-24 Dual roll casting machine
KR1020047004692A KR100801866B1 (ko) 2002-08-12 2003-07-24 쌍 롤 주조기 및 그 운전방법
PCT/JP2003/009384 WO2004016371A1 (ja) 2002-08-12 2003-07-24 双ロール鋳造機及びその運転方法
AU2003285052A AU2003285052B2 (en) 2002-08-12 2003-07-24 Dual roll casting machine and method of operating the casting machine
DE60326093T DE60326093D1 (de) 2002-08-12 2003-07-24 Doppelwalzengiessmaschine
CNB038016680A CN1293963C (zh) 2002-08-12 2003-07-24 双辊铸机及其运转方法
TW092120551A TW592847B (en) 2002-08-12 2003-07-28 Dual roll casting machine and method of operating the casting machine
US11/415,194 US7246651B2 (en) 2002-08-12 2006-05-02 Dual roll casting machine and method of operating the casting machine
AU2008203214A AU2008203214B2 (en) 2002-08-12 2008-07-18 Twin roll casting machine and operating method thereof

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002234995 2002-08-12
JP2003182528A JP2004130385A (ja) 2002-08-12 2003-06-26 双ロール鋳造機及びその運転方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004130385A true JP2004130385A (ja) 2004-04-30

Family

ID=31890520

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003182528A Pending JP2004130385A (ja) 2002-08-12 2003-06-26 双ロール鋳造機及びその運転方法

Country Status (10)

Country Link
US (2) US7093646B2 (ja)
EP (2) EP1529581B1 (ja)
JP (1) JP2004130385A (ja)
KR (1) KR100801866B1 (ja)
CN (1) CN1293963C (ja)
AU (2) AU2003285052B2 (ja)
BR (1) BR0305775B1 (ja)
DE (2) DE60323640D1 (ja)
TW (1) TW592847B (ja)
WO (1) WO2004016371A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101663086B (zh) * 2006-10-27 2012-10-03 Sms西马格股份公司 带材排出装置

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8196641B2 (en) 2004-11-16 2012-06-12 Rti International Metals, Inc. Continuous casting sealing method
US9925591B2 (en) 2014-08-21 2018-03-27 Molyworks Materials Corp. Mixing cold hearth metallurgical system and process for producing metals and metal alloys
JP7334507B2 (ja) * 2019-07-03 2023-08-29 東京エレクトロン株式会社 シール構造、真空処理装置及びシール方法
CN114951580A (zh) * 2022-06-27 2022-08-30 沈阳广泰真空科技股份有限公司 一种驱动冷却辊旋转的方法、装置、存储介质及电子设备

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07100220B2 (ja) 1987-12-24 1995-11-01 石川島播磨重工業株式会社 双ロール連鋳法
JP3276151B2 (ja) * 1994-04-04 2002-04-22 新日本製鐵株式会社 双ロール式連続鋳造法
JPH08197200A (ja) * 1995-01-27 1996-08-06 Nippon Steel Corp 双ドラム式連続鋳造機の断気室およびドラムの保守管理方法
AUPN101495A0 (en) * 1995-02-10 1995-03-09 Bhp Steel (Jla) Pty Limited Casting steel strip
AUPN733095A0 (en) * 1995-12-22 1996-01-25 Bhp Steel (Jla) Pty Limited Twin roll continuous caster
AUPN872596A0 (en) * 1996-03-19 1996-04-18 Bhp Steel (Jla) Pty Limited Strip casting
AUPO749697A0 (en) * 1997-06-23 1997-07-17 Bhp Steel (Jla) Pty Limited Twin roll continuous casting installation
JP4542247B2 (ja) * 2000-08-08 2010-09-08 キャストリップ・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー ストリップ連続鋳造装置及びその使用方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101663086B (zh) * 2006-10-27 2012-10-03 Sms西马格股份公司 带材排出装置

Also Published As

Publication number Publication date
AU2003285052B2 (en) 2008-08-21
US20060196629A1 (en) 2006-09-07
US20040250980A1 (en) 2004-12-16
BR0305775B1 (pt) 2011-06-28
CN1596165A (zh) 2005-03-16
DE60323640D1 (de) 2008-10-30
EP1800772B1 (en) 2009-02-04
EP1529581B1 (en) 2008-09-17
AU2003285052A1 (en) 2004-03-03
EP1529581A1 (en) 2005-05-11
DE60326093D1 (de) 2009-03-19
TW592847B (en) 2004-06-21
WO2004016371A1 (ja) 2004-02-26
BR0305775A (pt) 2004-10-05
EP1800772A1 (en) 2007-06-27
AU2008203214A1 (en) 2008-08-07
AU2008203214B2 (en) 2010-03-18
KR100801866B1 (ko) 2008-02-12
EP1529581A4 (en) 2006-11-02
KR20050032499A (ko) 2005-04-07
US7093646B2 (en) 2006-08-22
TW200405834A (en) 2004-04-16
US7246651B2 (en) 2007-07-24
CN1293963C (zh) 2007-01-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100754567B1 (ko) 스트립 연속 주조 장치 및 그 사용방법
JP2004130385A (ja) 双ロール鋳造機及びその運転方法
US6079479A (en) Twin roll continuous casting installation
JP4276332B2 (ja) 金属ストリップ連続鋳造装置
JP5899353B2 (ja) 幅が可変の鋳造ストリップ用連続鋳造装置
WO1999010119A1 (en) Apparatus for adjusting the gap in a strip caster
JPS6072606A (ja) 帯状又は板状の圧延材料を熱間圧延するための装置
CN100400200C (zh) 双辊铸机及其运转方法
CN110087798B (zh) 密封方法、密封装置以及具备该密封装置的连续铸造装置
JP2012000635A (ja) 鋳片切断装置および連続鋳造設備
BR112021010649A2 (pt) barragem lateral de correia curta para fundidor de correias gêmeas
JP3991152B2 (ja) ピンチロールのガスシール装置
JP5239628B2 (ja) 連続鋳造鋳片の熱処理装置及び熱処理方法
JP5699954B2 (ja) オートカプラ、熱間圧延装置、冷間圧延装置、連続鋳造装置
JP2005146867A (ja) 建設機械の冷却装置
KR20230004813A (ko) 직접 냉각 주조 몰드 시스템
JP2004105984A (ja) 圧延機入側シール装置
JPS60128219A (ja) 帯板冷却装置
JP2004098155A (ja) チャンバ
JP2010036216A (ja) 鋼板の冷却装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060609

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090210

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090403

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090623

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090820

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090929