JP2004130315A - 突合せ溶接継手の疲労強度向上方法 - Google Patents

突合せ溶接継手の疲労強度向上方法 Download PDF

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Abstract

【課題】2枚の金属板を突合せて溶接した突合せ溶接継手の疲労強度向上方法を提供する。
【解決手段】2枚の金属板の端部を突合せて溶接された突合せ溶接継手の溶接ビードの中心近傍を超音波振動端子で打撃する突合せ溶接継手の疲労強度向上方法であって、前記2枚の金属板のうち、薄い金属板の板厚t2に対する厚い金属板の板厚t1の比t1/t2が1.0〜1.2のとき、前記超音波振動端子の直径Dが2〜8mmであり、かつ、前記突合せ溶接継手のビード幅をWとし、ビード中心を第1の原点とし、前記超音波振動端子の中心軸の第1の原点に対する相対位置をxとするとき、−(D+W)/2≦x≦(D+W)/2を満足する範囲を超音波振動端子で打撃することを特徴とする突合せ溶接継手の疲労強度向上方法。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車や自動二輪の部品、家電製品など、金属板を用いた溶接構造物の溶接部の特性向上方法に関し、具体的には、2枚の金属板の端部を突合せて溶接された突合せ溶接継手の疲労強度向上方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、自動車や自動二輪の部品、家電製品のような金属板を用いた溶接構造物における溶接継手形状として、2枚の金属板の端部を突合せて溶接された突合せ溶接継手が多く用いられており、溶接方法としては、レーザ溶接をはじめ、プラズマ溶接、電子ビーム溶接など、多種多様な溶接方法が適用されている。
また、近年、自動車車体の軽量化を目的とし、テーラードブランク部品の利用が拡大しつつある。
テーラードブランク部品とは、強度や板厚の異なる金属板同士を突合せて溶接し、その後成形して得られた部材を云い、これにより、従来部品に比べて、車体軽量化のほか、成形用金型数の削減、材料歩留まり向上を図ることができる点で注目されている。
【0003】
通常、突合せ溶接に用いられる金属板の端部は、シャー切断されるため切断端面はだれ、即ち、端面の一部が凸形状あるいは凹形状となるため、このような切断端面を有する金属板の端部同士を対向させると突き合わせ端部間に隙間が生じる。従って、一般に溶接材料を用いずに溶接するレーザ溶接法を用いて突合せ溶接する場合には、溶接金属の厚み(ビード厚)が母材厚みより薄くなり凹形状のビードになるアンダーフィルが生じる。自動車は走行中に変動荷重を路面から受けるので、自動車用部品の溶接部にアンダーフィルが生じていると、応力集中部となり、そこから疲労亀裂が発生することとなる。一般に突合せ溶接継手において母材並みの疲労強度を得るには、引張強さが440MPa以下の鋼種では溶接部の最小ビード厚を母材厚の約90%以上確保することが必要であることが知られている。
【0004】
しかし、突合せ溶接に用いられる金属板の端部は、シャー切断端面であるため、その切断精度の長手方向のばらつきにより、溶接線方向の溶接部においてアンダーフィルの発生を抑制できず、従来はその発生率を少なくするために溶接速度を低下させ、溶接線方向の平均的な溶融金属量を増加することで所定の最小ビード厚を確保することが主な解決手段とされてきた。しかし、このような方法では、ブランク材の溶接長さが増大するほど、ビード厚不足の発生率が増加し、より低速で溶接しなければならないため、溶接効率を低下させるという問題があった。
また、従来から板厚が異なる金属板同士を突合せ溶接する場合に、溶接部のアンダーフィルを抑制するためにレーザビームの照射狙い位置を厚板側金属板とする方法を用いられている。しかし、この方法を用いても、溶接線方向に安定して良好なビード形状を形成することは困難であり、ビームの狙い位置が厚板側金属板に寄り過ぎると、逆に凸形状のビードとなって溶接止端部の応力集中が高まり、やはり疲労強度が低下してしまう。
レーザ溶接と同じく、一般に溶接材料を用いないプラズマ溶接法により異厚材同士を突合せ溶接する場合は、通常、凸形状のビードとなるばかりか、溶接止端部にアンダーカットが生じることが多く、さらに応力集中が高まり、疲労強度を低下させる原因となる。
加えて、自動車産業分野などにおいては、その溶接部品のさらなる軽量化のため高張力鋼板を積極的に使用する動きが高まっており、特にこの高張力鋼板を溶接した突合せ溶接継ぎ手の疲労強度の向上が重要になっている。
【0005】
このように、突合せ溶接継手の疲労強度向上は極めて重要であり、これまで様々な改善技術が提案されてきた。
例えば、特開平11−58060号公報には、レーザで突合せ溶接を行う際、溶接治具の突合せ部裏面側に設けた溶着防止溝内にバックバーを設け、このバックバーの表面にキーホールを透過したビームを当てることによってビームを反射させる、または/ならびにプラズマを発生させて溶接部の裏面側の溶融を促進し、裏面側のビード形状を改善する方法が開示されている。
また、特開平5−15975号公報には、凹みのある裏当て金を使用して薄肉の被溶接材を突合せ溶接する際、被溶接材の突合せ部先端部を裏当て金側に曲げてから突合せ溶接し、表ビードを削除する、しないに関わらず、溶接部の肉厚が母材以上となり、疲労強度など機械特性を向上する方法が開示されている。
【0006】
また、特開平11−33771号公報には、複数の部材を突合せ溶接し、継いで該溶接部の余盛りビードを圧延ロールで溶接部に食い込ませることで、ルート部の応力集中を低減させ、疲労強度を向上させる方法が開示されている。
また、特開平2001−33106号公報には、上下部鏡板と胴板の上下端部を突き合せて溶接する缶体において、鏡板の端部を内側に絞り、かつ継手形状胴板と鏡板の溶接部を鏡板のストレート部の外径よりも内側に配置することによって、内圧の上昇時に発生する曲げ応力を低減し、疲労寿命を改善する方法が開示されている。
また、特開平8−90223号公報には、2枚の母材の凹状面を対向させて空洞部を形成し、上側端面は未溶着部を形成するように残し、下側から溶接部を形成した突合せ継手とすることで、溶接部の応力集中を緩和し疲労強度を向上する方法が開示されている。
また、特開平10−1743号公報には、溶接ままで疲労強度向上に優れた継手を得る鋼材成分が開示されている。
しかし、これらの従来技術は、ビード形状の改善のために、被溶接材料端部の事前加工や裏当て材など特殊な治具を用いて溶接する必要があるためその溶接施工性の点から実用的な方法とは言い難く、突合せ溶接継ぎ手の疲労強度向上の点からも安定してその向上効果は得られない、あるいはその向上レベルが低いなどの問題があった。
【0007】
一方、一般に突合せ溶接においても、溶接時の溶接入熱によって溶接金属とその周囲の母材の熱膨張差に起因して溶接金属および溶接金属と母材とのボンド部に残留応力が導入される。特にボンド部においては、冷却過程での熱収縮に起因して引張の残留応力が生じやすく、これが前述のビード形状に起因した応力集中部とともに、突合せ溶接継ぎ手の疲労強度を低下させる一つの大きな要因となっている。
そこで、従来からも突合せ溶接継ぎ手の疲労強度を向上させる別の手段として、溶接部に発生する引張残留応力を低減するか、さらには、圧縮残留応力に変換することにより突合せ溶接継ぎ手の疲労強度を高める方法が知られている。
例えば、溶接後の処理による疲労強度の向上手法として、ショットピーニング、ハンマーピーニングが挙げられるが、以下のような問題点があった。
ショットピーニング、ハンマーピーニングは、溶接部に圧縮側の残留応力を導入したり、形状を改善する作用により疲労強度向上効果はあるが、ショットピーニングは巨大な機械が必要であるうえ、種々のユーティリティが必要となる。
【0008】
ハンマーピーニングは処理結果が安定せず、また打撃範囲が広く、必要部位以外にも塑性変形を引き起こすため、薄い金属板に対しては使いにくいという欠点もあった。
さらに、ハンマーピーニングは、数Hzの低周波の機械加工を溶接部に施すため、場合によっては、加工表面の凹凸が激しく、継手に繰り返し荷重がかかると、この凹凸部が応力集中部となりここから疲労亀裂が生じやすくなり疲労強度が低下するという問題点があった。
【0009】
ショットピーニング処理は、溶接止端部などのように引張残留応力が発生しやすく、疲労亀裂発生の起点となる部位に、1mm弱の鋼球を多数打ち付けることにより圧縮残留応力を付与する手法である。
しかし、このショットピーニング処理は鋼球を必要とし、この鋼球の後処理あるいはコストが問題となる場合がある。さらに疲労強度の向上代がばらつくという問題点がある。
【0010】
以上のように、従来の疲労強度の向上技術を、突合せ溶接継手の疲労強度向上の手段として採用することは困難であり、たとえ採用できても疲労強度向上代が低いレベルに留まっていた。
また、溶接部に超音波振動を与えることによって、疲労強度を向上させる方法に関する従来技術としては、例えば、USP6171415公報に、アーク溶接直後に溶接アークによって熱せられた溶接シーム部に沿って超音波振動を付与する方法が開示されている。
しかし、この従来技術は、溶接直後の高温状態の溶接ビードに超音波振動を与えることを前提としているため、溶接金属及びその周囲の母材部が高温のため降伏強度が低く、打撃応力の付加によっても溶接止端部に圧縮残留応力は導入されにくく、また、一旦圧縮残留応力が導入されたとしても、その後の室温までの冷却過程で熱収縮によりキャンセルされるため、溶接止端部の圧縮残留応力導入による疲労強度向上効果は十分に得られない。また、超音波振動子で打撃する範囲などの溶接止端部の圧縮残留応力導入のための具体的な条件の開示がないため、この方法を用いても安定して所定レベル以上の疲労強度を向上することは難しい。
【0011】
【特許文献1】特開平11−58060号公報
【特許文献2】特開平5−15975号公報
【特許文献3】特開平11−33771号公報
【特許文献4】特開平2001−33106号公報
【特許文献5】特開平8−90223号公報
【特許文献6】開平10−1743号公報
【特許文献7】USP6171415公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前述のような従来技術の問題点を解決し、自動車や自動二輪の部品、家電製品などに用いられる、2枚の金属板を突合せて溶接した突合せ溶接継手の疲労強度向上方法を提供することによって、金属板を用いた溶接構造物の信頼性を一層向上させることを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は前述の課題を解決するために鋭意検討の結果なされたものであり、自動車や自動二輪の部品、家電製品などに用いられる、2枚の金属板を突合せて溶接した突合せ溶接継手のボンド部近傍における特定の範囲を超音波振動端子で打撃することによって、仮にビード形状不良が生じても、従来に比べて高い疲労強度を確保できる突合せ溶接継手の疲労強度向上方法を提供するものであり、その要旨とするところは特許請求の範囲に記載した通りの下記内容である。
【0014】
(1)2枚の金属板の端部を突合せて溶接された突合せ溶接継手の溶接ビードの中心近傍を超音波振動端子で打撃する突合せ溶接継手の疲労強度向上方法であって、
前記2枚の金属板のうち、薄い金属板の板厚t2に対する厚い金属板の板厚t1の比t1/t2が1.0〜1.2のとき、前記超音波振動端子の直径Dが2〜8mmであり、
かつ、前記突合せ溶接継手のビード幅をWとし、溶接ビードの中心を第1の原点とし、前記超音波振動端子の中心軸の第1の原点に対する相対位置をxとするとき、−(D+W)/2≦x≦(D+W)/2を満足する範囲を超音波振動端子で打撃することを特徴とする突合せ溶接継手の疲労強度向上方法。
(2)2枚の金属板の端部を突合せて溶接された突合せ溶接継手のボンド部近傍を超音波振動端子で打撃する突合せ溶接継手の疲労強度向上方法であって、
前記2枚の金属板のうち、薄い金属板の板厚t2に対する厚い金属板の板厚t1の比t1/t2が1.2を超えるとき、前記超音波振動端子の直径Dが2〜8mmであり、
かつ、前記突合せ溶接継手のビード幅をWとし、薄い金属板と溶接金属のボンド部を原点とし、前記超音波振動端子の厚い金属板側における側面の原点に対する相対位置をyとするとき、−W/2≦y≦W/2を満足する範囲を超音波振動端子で打撃することを特徴とする突合せ溶接継手の疲労強度向上方法。
【0015】
(3)前記2枚の金属板のうちの少なくとも一方が、下記(A)式の炭素当量Ceqが0.35を超える高張力鋼板であることを特徴とする(1)または(2)に記載の突合せ溶接継手の疲労強度向上方法。
Ceq=C+Si/24+Mn/6 ・・・・・・・・・・・・・・(A)
ここに、C、Si、Mnは、各元素の質量%、
(4)前記超音波振動端子で打撃するときの突合せ溶接継手の温度が300℃以下であることを特徴とする(1)乃至(3)に記載の突合せ溶接継手の疲労強度向上方法。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について、図1乃至図5を用いて詳細に説明する。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の突合せ溶接継手の疲労強度向上方法における第1の実施形態を示す図であり、2枚の金属板のうち、薄い金属板の板厚t2に対する厚い金属板の板厚t1の比t1/t2が1.0〜1.2の場合である。
図1において、突合わされた金属板1および金属板2は、溶接金属3により突合せ溶接されており、4は溶接ビード幅W、5は超音波振動端子、6は超音波振動端子の直径D、8は超音波振動端子の中心軸、xは溶接ビードの中心(第1の原点)に対する超音波振動端子の中心軸8の相対位置を示す。
【0017】
このとき、超音波振動端子の直径Dの範囲を2〜8mmとし、かつ、前記突合せ溶接継手のビード幅をWとし、溶接ビードの中心を第1の原点とし、前記超音波振動端子の中心軸の第1の原点に対する相対位置をxとするとき、−(D+W)/2≦x≦(D+W)/2を満足する範囲を超音波振動端子で打撃することにより突合せ溶接継手の疲労強度を向上させることができる。
但し、上記xは、溶接ビードの中心を第1の原点とし、原点から厚い金属板側の方向を負(−)とし、その反対方向、つまり原点から薄い金属板側の方向を正(+)とする。
まず、超音波振動端子の直径Dを2mm〜8mmとするのは、Dが2mmより小さいと、端子強度が不足するため、打撃の際、端子が座屈する恐れがあり、一方、Dが8mmより大きいと、端子の接触面積が大きいため打撃圧力不足となり、十分な圧縮残留応力を付与できず、それにより十分な疲労強度向上効果が得られなくなるからである。また、Dが8mmより大きい場合は、打撃対象金属板の板厚が薄い場合には、超音波振動端子の打撃応力により、金属板が局部的な変形でなく、マクロに塑性変形してしまい形状不良およびそれによる応力集中の増加、疲労強度の低下の原因となり好ましくない。
【0018】
図4は、本発明の第1の実施形態における超音波振動端子による打撃位置と疲労限強度の関係を表す図である。
図4において、横軸は、溶接ビードの中心(第1の原点)に対する超音波振動端子の中心軸の相対位置x(mm)を示し、縦軸は突合せ溶接継ぎ手の疲労限強度(kN)を示す。なお、xは、溶接ビードの中心を第1の原点とし、原点から厚い金属板側の方向を負(−)とし、その反対方向、つまり原点から薄い金属板側の方向を正(+)とした。また、使用した金属板の板厚は何れも1.2mm、超音波振動端子の直径Dは3.0mmと5.0mm、ビード幅Wは0.90mmと1.3mmで行った。
図4から、突合せ溶接継ぎ手の疲労限強度を向上するための超音波振動端子の最適な打撃位置は、溶接ビードの中心(第1の原点)に対する超音波振動端子の中心軸の相対位置xと、超音波振動端子の直径D及びビード幅Wとの関係で決まり、xが−(D+W)/2≦x≦(D+W)/2の範囲内において、疲労限強度が著しく向上し、この範囲から外れると疲労強度の改善が殆ど得られない。
本発明の第1実施形態において、図4などの実験結果を技術的根拠として、超音波振動端子による打撃範囲を−(D+W)/2≦x≦(D+W)/2と規定した。
本発明の第1実施形態では、薄い金属板の板厚t2に対する厚い金属板の板厚t1の板厚比t1/t2が1.0〜1.2と比較的小さいので、溶接ビードの中心から広い範囲の溶接金属と熱影響部(HAZ)を超音波振動端子により打撃することによって、溶接時の溶接金属とその周辺の鋼板との熱膨張差によって溶接金属および熱影響部(HAZ)に発生する引張残留応力を低減するか、さらには、圧縮残留応力に変えることができるとともに、この部分のビード形状を改善し応力集中を緩和させることもできるからである。
なお、これらの効果をより顕著に得るためには溶接止端部の打撃範囲に数mm幅で、かつ打撃前の表面に対して深さ数百μm程度の圧痕を形成するように打撃することが好ましい(以下の実施形態も同様)。
なお、本発明における金属板とは、普通鋼板、ステンレス鋼板、アルミニウム鋼板などを云う(以下の実施形態も同様)。
【0019】
また、本発明においては、金属板の突合せ溶接継手に適用できる溶接方法であれば、溶接方法は問わず、一般に用いられる、レーザ溶接のほか、プラズマ溶接や電子ビーム溶接などが適用できる(以下の実施形態も同様)。
また、本発明に使用する超音波振動の発生装置は特に問わないが、発振機により超音波を発振後、トランスデューサによってその周波数を20〜60kHzに変換し、さらに、ウェーブガイドにてその振幅を増幅させて、直径2mm〜8mmφのピンからなる超音波振動端子を30〜40μmの振幅で機械的に振動させることによって、打撃部の表面において、平滑性を維持しつつ打撃前の表面に対して深さ数百μm程度の圧痕を形成することができる。この超音波発生装置は、以下の実施形態にも共通して用いることができる。
なお、上記超音波振動は、その振動数が20kHz以上であるため、ショットピーニング法などの従来技術に比べて表面平滑性を損なわずに十分な圧縮残留応力を付与でき、かつ溶接ビード表面の形状を改善することができる。
打撃圧力が周波数に依存するため、20kHz以上で周波数の増加とともにこれらの効果は向上するが、超音波の振動数が60kHzを越えると、非常に高い超音波出力装置を必要とするほか、装置コストの面からも実用的でなく好ましくない。
上記の第1実施形態では、金属板の表側からのみ打撃する場合を説明したが、上記疲労強度向上効果をより一層向上させるには、金属板の表側からと、裏側からの両方を超音波振動端子で打撃することが好ましい(以下の実施形態も同様)。
【0020】
<第2の実施形態>
図2および図3は、本発明の突合せ溶接継手の疲労強度向上方法における第2の実施形態を示す図であり、2枚の金属板のうち、薄い金属板の板厚t2に対する厚い金属板の板厚t1の比t1/t2が1.2を超える場合である。
このように板厚差が大きい金属板をレーザまたは電子ビーム溶接により突合せ溶接する場合には、ビーム照射位置によって溶接ビード形状が変化し、ビームを薄い金属板側に照射すると図2に示すような溶接ビードがアンダーフィルの状態となり、逆に、ビームを厚い金属板側に照射すると図3に示すような溶接ビードが凸型の形状となりやすい。
図2および図3において、突合わされた金属板1および金属板2は、溶接金属3により突合せ溶接されており、4は溶接ビード幅W、5は超音波振動端子、6は超音波振動端子の直径D、7は超音波振動端子の厚い金属板側における側面、yは薄い金属板と溶接金属のボンド部(第2の原点)に対する超音波振動端子の厚い金属板側における側面7の相対位置を示す。
【0021】
このとき、超音波振動端子の直径Dの範囲を2〜8mmとし、かつ、前記突合せ溶接継手のビード幅をWとし、薄い金属板と溶接金属のボンド部を第2の原点とし、前記超音波振動端子の厚い金属板側における側面の第2の原点に対する相対位置をyとするとき、−W/2≦y≦W/2を満足する範囲を超音波振動端子で打撃することにより突合せ溶接継手の疲労強度を向上させることができる。
但し、上記yは、薄い金属板と溶接金属のボンド部を第2の原点とし、第2の原点から厚い金属板側の方向を負(−)とし、その反対方向を正(+)とする。また、使用した金属板の板厚は1.6mmと1.2mm、使用した超音波振動端子の直径Dは3.0mm、5.0mm、ビード幅Wは0.85mm、1.5mmで行った。
超音波振動端子の直径Dの範囲の限定理由は、本発明の第1の実施形態と同様である。
【0022】
図5は、本発明における第2の実施形態における超音波振動端子による打撃位置と疲労限強度の関係を表す図である。
図5において、横軸は、薄い金属板と溶接金属のボンド部(第2の原点)に対する超音波振動端子面の厚い金属板側における側面の相対位置y(mm)を示し、縦軸は突合せ溶接継ぎ手の疲労限強度(kN)を示す。なお、yは、薄い金属板と溶接金属のボンド部を第2の原点とし、第2の原点から厚い金属板側の方向を負(−)とし、その反対方向を正(+)とした。
図5から、突合せ溶接継ぎ手の疲労限強度を向上するための超音波振動端子の最適な打撃位置は、薄い金属板と溶接金属のボンド部(第2の原点)に対する超音波振動端子の厚い金属板側における側面の相対位置yと、ビード幅Wとの関係で決まり、yが−W/2≦y≦W/2の範囲内において、疲労限強度が著しく向上し、この範囲から外れると疲労強度の改善が殆ど得られない。
【0023】
本発明の第2実施形態において、図5などの実験結果を技術的根拠として、超音波振動端子による打撃範囲を−W/2≦y≦W/2と規定した。
本発明の第2実施形態は、薄い金属板の板厚t2に対する厚い金属板の板厚t1の板厚比t1/t2が1.2を超えており、第1実施形態に比べて板厚差が大きい金属板の突合せ溶接継ぎ手であるため、薄い金属板と溶接金属のボンド部に近い側の溶接ビード部で応力集中が高まり、この部位の母材に対する疲労強度の低下が大きくなる。また、このように板厚差が大きい金属板の突合せ溶接継ぎ手では、図2および図3に示すように厚い金属板から薄い金属板の方向にビード表面が傾斜しているため、打撃位置を厚い金属板側にし過ぎると、溶接ビードの応力集中部を直接打撃できなくなり、圧縮残留応力の導入およびビード形状改善の効果が得られなくなるため、疲労強度向上効果が顕著に得られる打撃範囲は−W/2≦y≦W/2と、第1実施形態に比べて狭くなっている。
【0024】
<好ましい実施形態>
本発明の方法により得られた突合せ溶接継ぎ手をさらにプレス成形などの加工を行う場合は、突合せ溶接継ぎ手の溶接部での圧縮残留応力導入による疲労強度向上の観点から、超音波端子による打撃処理のタイミングを、溶接により得られた突合せ溶接継ぎ手にプレス成形を行った後に実施することが好ましい。
【0025】
これは、超音波端子による打撃処理をプレス成形する前に実施すると、突合せ溶接継ぎ手の溶接部に導入された圧縮残留応力が、プレス成形時に新たに付与される引張残留応力の発生により、導入された圧縮残留応力が低減されるか、または、引張残留応力に変ってしまう可能性があり、打撃処理による継ぎ手の疲労強度の向上効果が減少するからである。
【0026】
2枚の金属板のうちの少なくとも一方は、下記(A)式の炭素当量Ceqが0.35を超える高張力鋼板であることが好ましい。
Ceq=C+Si/24+Mn/6 ・・・・・・・・・・・・・・(A)
ここに、C、Si、Mnは、各元素の質量%、
【0027】
上記(A)式のCeq値が0.35を超える高張力金属板では切り欠き感受性が高まり、従来法により突合せ溶接継ぎ手の最小ビード厚を母材厚の90%としても母材並みの疲労強度を得られない場合が生じるため、このような金属板の突合せ溶接継ぎ手に対して本発明の超音波端子による打撃処理を適用する場合はその疲労強度向上効果は顕著に得られるため好ましい。
【0028】
超音波振動端子で打撃することによって溶接ビードの中心およびボンド部近傍の溶接金属及び母材熱影響部に圧縮残留応力を導入することにより、疲労強度の向上効果を安定して得るためには引張強度が突合せ溶接継手の温度が300℃以下で打撃処理を行うことが好ましい。突合せ溶接継手の温度が300℃以上では、超音波振動端子による打撃時に、溶接金属および金属板の降伏応力が低くなっているため、残留応力が打撃時の外力によって降伏に至り、再分配されてしまい、さらに打撃処理後も、室温までの温度低下過程での熱収縮により新たに引張残留応力が発生する可能性が高いくなる。また、突合せ溶接継手の温度が−10℃以下では、低温のため継手の靭性が劣化するため、−10℃以上で打撃処理を行うことがより好ましい。
【0029】
以上のように、本発明における突合せ溶接継手溶接ビードの中心およびボンド部近傍の溶接金属及び母材熱影響部に超音波振動端子による打撃処理を行うことによって、仮にビード形状不良が生じても、従来に比べて高い疲労強度を有する突合せ溶接継手が得られる。
すなわち、超音波打撃処理によって突合せ溶接継手の溶接ビードおよびボンド部の近傍に圧縮残留応力が付与されると共に、ビード形状改善によって応力集中が緩和されるため疲労強度が改善が可能となる。
本発明の突合わせ溶接継手の疲労強度向上方法を用いた突合せ溶接継手を用いて、自動車用テーラードブランクなど、高い疲労強度が要求される金属板加工製品を製造することによって、疲労強度が高く、長寿命の信頼性の高い金属板加工製品を製造することができる。
【0030】
【実施例】
本発明の突合せ継手の疲労強度向上方法の実施例を以下に示す。
表1に示す板厚、強度の金属板2枚を突き合わせ、レーザ溶接あるいはプラズマ溶接によって突き合わせ溶接した後、本発明例の超音波振動端子による打撃処理を行った。継手サイズは40mm(幅)×200mm(長さ)とした。板厚が1.6mmの金属板は強度が632MPa、Ceq値が0.408であった。1.2mmの金属板は強度が868MPa、Ceq値が0.452であった。板厚が0.7mmの金属板は強度が632MPa、Ceq値が0.408であった。レーザ溶接にはYAGレーザを用い、加工点出力を3.0kW、溶接速度を7.5m/min、焦点のビーム直径を0.4mmとした。シールドにはセンターシールドトーチ、ガスとして窒素を用いた。ビームの焦点位置は、金属板の組合せが1.2mm厚同士のとき金属板表面とし、金属板の組合せが異なる板厚同士のとき厚側の金属板表面とした。
【0031】
一方、プラズマ溶接の場合、溶接電流を120A、電圧を18Vとし、また溶接速度を1.3m/minとした。
超音波振動装置は、電源1kw、周波数27kHzとし、超音波振動端子の振幅は30〜40μm、打撃処理速度は50cm/min.とした。
超音波振動端子による打撃処理を行った後の疲労特性を比較し、打撃処理を施さない場合に比較し、疲労限の強度が10%以上向上したものを「OK」(良好)、それ以下のものを「NG」(不良)としている。なお疲労試験条件は、荷重比(最小荷重/最大荷重)=0.1、繰返し速度=10Hzの片振り引張とした。
【0032】
表1のNo.1〜5が本発明例である。No.1、No.2およびNo.5はレーザ溶接の場合である。No.3およびNo.4はプラズマ溶接の場合である。図1に示す板厚t1やt2、ビード幅Wは表1に示す通りで、超音波振動端子の直径6は3.0mmまたは5.0mmとした。本発明例No.1〜5は、いずれも疲労強度の評価が「OK」であり、良好な疲労特性を得ることができた。なお、これらの継手は、別途行ったプレス成形性試験でも良好な結果を示した。
表1のNo.6〜22が比較例である。No.6およびNo.7は、レーザ溶接の場合で、ビード幅Wが0.90mm、超音波振動端子の直径6は3.0mm、超音波打撃処理が本発明範囲から外れた場合であり、疲労強度評価はどちらも不良であった。No.8は、レーザ溶接の場合で、ビード幅Wが0.90mm、超音波振動端子の直径6が10.0mmと本発明範囲から外れた場合であり、疲労強度評価は不良であった。No.9およびNo.10は、レーザ溶接の場合で、ビード幅Wが0.85mm、超音波振動端子の直径6は3.0mm、超音波打撃処理が本発明範囲から外れた場合であり、疲労強度評価はどちらも不良であった。No.11は、レーザ溶接の場合で、ビード幅Wが0.85mm、超音波振動端子の直径6が10.0mmと本発明範囲から外れた場合であり、疲労強度評価は不良であった。No.12およびNo.13は、レーザ溶接の場合で超音波振動端子5による打撃処理を施さなかった場合である。
【0033】
No.14およびNo.15は、プラズマ溶接の場合で、ビード幅Wが1.3mm、超音波振動端子の直径6は5.0mm、超音波打撃処理が本発明範囲から外れた場合であり、疲労強度評価はどちらも不良であった。No.16は、プラズマ溶接の場合で、ビード幅Wが1.3mm、超音波振動端子の直径6が10.0mmと本発明範囲から外れた場合であり、疲労強度評価は不良であった。No.17およびNo.18は、プラズマ溶接の場合で、ビード幅Wが1.5mm、超音波振動端子の直径6は5.0mm、超音波打撃処理が本発明範囲から外れた場合であり、疲労強度評価はどちらも不良であった。No.19は、プラズマ溶接の場合で、ビード幅Wが1.5mm、超音波振動端子の直径6が10.0mmと本発明範囲から外れた場合であり、疲労強度評価は不良であった。No.20およびNo.21は、プラズマ溶接の場合で超音波振動端子5による打撃処理を施さなかった場合である。No.22は、レーザ溶接の場合で超音波振動端子5による打撃処理を施さなかった場合である。
【表1】
Figure 2004130315
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、自動車や自動二輪の部品、家電製品などに用いられる、2枚の金属板を突合せて溶接した突合せ継手の疲労強度向上方法、およびそれを用いた金属板加工製品の製造方法を提供することによって、金属板を用いた溶接構造物の信頼性を一層向上させることができ、産業上有用な著しい効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における突合せ継手において超音波振動端子による打撃範囲を示す模式図である。
【図2】本発明の第2の実施形態における突合せ継手において超音波振動端子による打撃範囲を示す模式図である。
【図3】本発明の第2の実施形態における突合せ継手において超音波振動端子による打撃範囲を示す模式図である。
【図4】本発明の第1の実施形態における超音波振動端子による打撃位置と疲労限強度の関係を表す図である。
【図5】本発明の第2の実施形態における超音波振動端子による打撃位置と疲労限強度の関係を表す図である。
【符号の説明】
1:金属板(厚側)、
2:金属板(薄側)、
3:溶接金属、
4:ビード幅、
5:超音波振動端子、
6:超音波振動端子直径(D)、
7:超音波振動端子の厚い金属板側における側面
8:超音波振動端子の中心軸

Claims (4)

  1. 2枚の金属板の端部を突合せて溶接された突合せ溶接継手の溶接ビードの中心近傍を超音波振動端子で打撃する突合せ溶接継手の疲労強度向上方法であって、
    前記2枚の金属板のうち、薄い金属板の板厚t2に対する厚い金属板の板厚t1の比t1/t2が1.0〜1.2のとき、前記超音波振動端子の直径Dが2〜8mmであり、
    かつ、前記突合せ溶接継手のビード幅をWとし、溶接ビードの中心を第1の原点とし、前記超音波振動端子の中心軸の第1の原点に対する相対位置をxとするとき、−(D+W)/2≦x≦(D+W)/2を満足する範囲を超音波振動端子で打撃することを特徴とする突合せ溶接継手の疲労強度向上方法。
  2. 2枚の金属板の端部を突合せて溶接された突合せ溶接継手のボンド部近傍を超音波振動端子で打撃する突合せ溶接継手の疲労強度向上方法であって、
    前記2枚の金属板のうち、薄い金属板の板厚t2に対する厚い金属板の板厚t1の比t1/t2が1.2を超えるとき、前記超音波振動端子の直径Dが2〜8mmであり、
    かつ、前記突合せ溶接継手のビード幅をWとし、薄い金属板と溶接金属のボンド部を第2の原点とし、前記超音波振動端子の厚い金属板側における側面の第2の原点に対する相対位置をyとするとき、−W/2≦y≦W/2を満足する範囲を超音波振動端子で打撃することを特徴とする突合せ溶接継手の疲労強度向上方法。
  3. 前記2枚の金属板のうちの少なくとも一方が、下記(A)式の炭素当量Ceqが0.35を超える高張力鋼板であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の突合せ溶接継手の疲労強度向上方法。
    Ceq=C+Si/24+Mn/6 ・・・・・・・・・・・・・・(A)
    ここに、C、Si、Mnは、各元素の質量%、
  4. 前記超音波振動端子で打撃するときの突合せ溶接継手の温度が300℃以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載の突合せ溶接継手の疲労強度向上方法。
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