以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、第2の実施形態ないし第11の実施形態は、画像形成装置を始め、ハード構成は第1の実施形態と同等に構成されているので、第1の実施形態についてのみ詳しく説明し、重複する説明は省略する。
1.第1の実施形態
1.1 画像形成装置の構成および動作
図1に第1の実施形態に係る画像形成装置の概略構成を示す。
図1において、自動原稿送り装置(以後ADF)1に備えられた原稿台2に原稿の画像面を上にして置かれた原稿束は、操作部30上のスタートキー34が押下されると、一番下の原稿から給送ローラ3、給送ベルト4によってコンタクトガラス6上の所定の位置に給送される。読み取りユニット50によってコンタクトガラス6上の原稿の画像データを読み取り後、読み取りが終了した原稿は、給送ベルト4および排送ローラ5によって排出される。さらに、原稿セット検知センサ7によって原稿台2に次の原稿が有ることを検知した場合、前原稿と同様にコンタクトガラス6上に給送される。給送ローラ3、給送ベルト4、排送ローラ5はモータによって駆動される。
第1トレイ8、第2トレイ9、第3トレイ10に積載された転写紙は、各々第1給紙装置11、第2給紙装置12、第3給紙装置13によって給紙され、縦搬送ユニット14によって感光体15に当接する位置まで搬送される。読み取りユニット50にて読み込まれた画像データは、書き込みユニット57からのレーザーによって感光体15に書き込まれ、現像ユニット27を通過することによってトナー像が形成される。そして、転写紙は感光体15の回転と等速で搬送ベルト16によって搬送されながら、感光体15上のトナー像が転写される。その後、定着ユニット17にて画像を定着させ、排紙ユニット18によって後処理装置のフィニッシャ100に排出される。
後処理装置のフィニッシャ100は、本体の排紙ローラ19によって搬送された転写紙を、通常排紙ローラ102方向と、ステープル処理部方向へ導くことができる。切り替え板101を上に切り替えることにより、搬送ローラ103を経由して通常排紙トレイ104側に排紙することができる。また、切り替え板101を下方向に切り替えることで、搬送ローラ105、107を経由して、ステープル台108に搬送することができる。ステープル台108に積載された転写紙は、一枚排紙されるごとに紙揃え用のジョガー109によって、紙端面が揃えられ、一部のコピー完了と共にステープラ106によって綴じられる。ステープラ106で綴じられた転写紙群は自重によって、ステープル完了排紙トレイ110に収納される。
一方、通常の排紙トレイ104は前後に移動可能な排紙トレイである。前後に移動可能な排紙トレイ部104は、原稿毎、あるいは、画像メモリによってソーティングされたコピー部毎に、前後に移動し、簡易的に排出されてくるコピー紙を仕分けるものである。
転写紙の両面に画像を作像する場合は、各給紙トレイ8〜10から給紙され作像された転写紙を排紙トレイ104側に導かないで、経路切り替えの為の分岐爪112を上側にセットすることで、一旦両面給紙ユニット111にストックする。その後、両面給紙ユニット111にストックされた転写紙は再び感光体15に作像されたトナー画像を転写するために、両面給紙ユニット111から再給紙され、経路切り替えの為の分岐爪112を下側にセットし、排紙トレイ104に導く。この様に転写紙の両面に画像を作成する場合に両面給紙ユニット111は使用される。
感光体15、搬送ベルト16、定着ユニット17、排紙ユニット18、現像ユニット27は図示しないメインモータによって駆動され、各給紙装置11〜13はメインモータの駆動を各々給紙クラッチによって伝達駆動される。縦搬送ユニット14はメインモータの駆動を中間クラッチによって伝達駆動される。
1.2 操作部
図2は、操作部(操作パネル)30を示す平面図である。
操作部30には、液晶タッチパネル31、テンキー32、クリア/ストップキー33、プリントキー34、モードクリアキー35、および初期設定キー38などがあり、液晶タッチパネル31には、機能キー37、部数、および画像形成装置の状態を示すメッセージなどが表示される。
第3図は操作部30の液晶タッチパネル31の表示一例を示す図である。
オペレータが液晶タッチパネル31に表示されたキーにタッチすることで、選択された機能を示すキーが黒く反転する。また、機能の詳細を指定しなければならない場合(例えば変倍であれば変倍値等)は、キーにタッチすることで、詳細機能の設定画面が表示される。このようにに、液晶タッチパネルは、ドット表示器を使用している為、その時の最適な表示をグラフィカルに行うことが可能である。図3において左上は、「コピーできます」、「お待ちください」等のメッセージを表示するメッセージエリア、その右は、セットした枚数を表示するコピー枚数表示部、その下の画像濃度を自動的に調整する自動濃度キー、転写紙を自動的に選択する自動用紙選択キー、コピーを一部ずつページ順にそろえる処理を指定するソートキー、コピーをページ毎に仕分けする処理を指定するスタックキー、ソート処理されたものを一部ずつ綴じる処理を指定するステープルキー、倍率を等倍にセットする等倍キー、拡大/縮小倍率をセットする変倍キー、両面モードを設定する両面キー、とじ代モード等を設定する消去/移動キー、スタンプや日付やページ等の印字を設定する印字キーである。選択されているモードはキーが網掛け表示されている。
1.3 画像読み取り手段で読み取った画像の潜像形成までの動作
図1を用いて、本実施形態における画像読み取り手段の動作、および画像を記録面上に潜像形成するまでの動作について、以下、説明する。
潜像とは感光体面上に画像を光情報に変換して照射することにより生じる電位分布である。読み取りユニット50は、原稿を載置するコンタクトガラス6と光学走査系で構成されており、光学走査系には、露光ランプ51、第1ミラー52、レンズ53、CCDイメージセンサ54等々で構成されている。露光ランプ51および第1ミラー52は図示しない第1キャリッジ上に固定され、第2ミラー55および第3ミラー56は図示しない第1キャリッジ上に固定されている。原稿像を読み取るときには、光路長が変わらないように、第1キャリッジ第2キャリッジとが2対1の相対速度で機械的に走査される。この光学走査系は、図示しないスキャナ駆動モータにて駆動される。原稿画像は、CCDイメージセンサ54によって読み取られ、電気信号に変換されて処理される。レンズ53およびCCDイメージセンサ54を図1において左右方向に移動させることにより、画像倍率が変わる。すなわち、指定された倍率に対応してレンズ53およびCCDイメージセンサ54の左右方向に位置が設定される。
書き込みユニット57はレーザ出力ユニット58、結像レンズ59、ミラー60で構成され、レーザ出力ユニット58の内部には、レーザ光源であるレーザダイオードおよびモータによって高速で定速回転する回転多面鏡(ポリゴンミラー)が備わっている。レーザ出力ユニット58より照射されるレーザ光は、定速回転するポリゴンミラーで偏向され、結像レンズ59を通り、ミラー60で折り返され、感光体面上に集光結像する。偏向されたレーザ光は感光体が回転する方向と直交する方向(主走査方向)に露光走査され、後述する画像処理部のセレクタ64より出力された画像信号のライン単位の記録を行う。感光体の回転速度と記録密度に対応した所定の周期で主走査を繰り返すことによって、感光体面上に画像(静電潜像)が形成される。
上述のように、書き込みユニット57から出力されるレーザ光が、画像作像系の感光体15に照射される。図示しないが感光体15の一端近傍のレーザビームを照射される位置に、主走査同期信号を発生するビームセンサが配置されている。この主走査同期信号をもとに主走査方向の画像記録開始タイミングの制御、および後述する画像信号の入出力を行うための制御信号の生成を行う。
1.4 画像処理部の構成
本実施形態における画像処理部(画像読みとり部と画像書き込み部)の構成について、図8を参照して説明する。
露光ランプ51から照射された光は原稿面を照射し、原稿面からの反射光を、CCDイメージセンサ54にて結像レンズ(図示せず)により結像、受光して光電変換し、A/Dコンバータ61にてデジタル信号に変換する。デジタル信号に変換された画像信号は、シェーディング補正62がなされた後、画像処理部63にてMTF補正、γ補正等がなされる。セレクタ64では、画像信号の送り先を、変倍部71または画像メモリコントローラ65のいずれかにする切り替えが行われる。変倍部71を経由した画像信号は変倍率に合せて拡大縮小され、書き込みユニット57に送られる。画像メモリコントローラ65とセレクタ64間は、双方向に画像信号を入出力可能な構成となっている。図8には特に明示していないが、画像処理部(IPU)には、読み取り部50から入力される画像データ以外にも外部から供給される画像データ(例えパーソナルコンピュータ等のデータ処理装置から出力されるデータ)も処理できるように複数のデータの入出力の選択を行う機能を有している。
画像メモリコントローラ65等への設定や、読み取り部50書き込み部57の制御を行うCPU68、およびそのプログラムやデータを格納するROM69、RAM70を備えている。さらにCPU68は、メモリコントローラ65を介して、画像メモリ66のデータの書き込み、読み出しが行える。
また、プリンタとして機能させる場合には、印字イメージデータ発生装置74から出力された印字イメージにしたがって、印字合成部(1),(2)72,73で印字合成が行われ、合成された印字イメージが画像メモリ66に格納されたり、書き込みユニット57によって印字が実行される。
1.4.1 画像信号
ここで、図10を用いて、セレクタ64における1ページ分の画像信号について説明する。
/FGATEは、1ページの画像データの副走査方向の有効期間を表している。/LSYNCは、1ライン毎の主走査同期信号であり、この信号が立ち上がった後の所定クロックで、画像信号が有効となる。主走査方向の画像信号が有効であることを示す信号が、/LGATEである。これらの信号は、画素クロックVCLKに同期しており、VCLKの1周期に対し1画素のデータが送られてくる。画像処理部(IPU)49は、画像入力、出力それぞれに対して別個の/FGATE、/LSYNC、/LGATE、VCLKの発生機構を有しており、様々な画像入出力の組み合わせが実現可能になる。
1.4.2 メモリコントローラと画像メモリ
次に、図9を参照し、図8におけるメモリーコントローラと、画像メモリの詳細について説明する。
メモリコントローラ65は、入力データセレクタ101、画像合成部102、1次圧縮/伸長部103、出力データセレクタ104、2次圧縮/伸長部105のブロックを有している。各ブロックへの制御データの設定はCPU68より行われる。第8図におけるアドレス、データは画像データを示しており、CPU68に接続されるデータ、アドレスは図示していない。
画像メモリ66は、1次および2次記憶装置106,107からなる。1次記憶装置106は、入力画像データの転送速度に略同期してメモリーへのデータ書き込み、または画像出力時のメモリーからのデータ読み出しが高速に行えるように、例えばDRAM等の高速アクセスが可能なメモリーを使用する。また、1次記憶装置106は、処理を行う画像データの大きさにより複数のエリアに分割して画像データの入出力を同時に実行可能な構成(メモリーコントローラーとのインターフェース部)をとっている。各分割したエリアに画像データの入力、出力をそれぞれ並列に実行可能にするためにメモリコントローラとのインターフェースにリード用とライト用の二組のアドレス・データ線で接続されている。これによりエリア1に画像を入力(ライト)する間にエリア2より画像を出力(リード)するという動作が可能になる。
2次記憶装置107は、入力された画像の合成、ソーティングを行うためにデータを保存しておく大容量のメモリーである。1次、2次記憶装置とも、高速アクセス可能な素子を使用すれば、1次、2次の区別なくデータの処理が行え、制御も比較的簡単になるが、DRAM等の素子は高価なため、2次記憶装置にはアクセス速度はそれほど速くないが、安価で、大容量の記録媒体を使用し、入出力データの処理を1次記憶装置を介して行う構成になっている。
上述のような画像メモリーの構成を採用することにより、大量の画像データの入出力、保存、加工等の処理が可能な画像形成装置を安価、かつ比較的簡単な構成で実現することが可能になる。
次に、メモリーコントローラ65の動作の概略について説明する。
<1>画像入力(画像メモリへの保存)
入力データセレクタ101は複数のデータの内から、画像メモリ(1次記憶装置106)への書き込みを行う画像データの選択を行う。入力データセレクタ101によって選択された画像データは、画像合成部102に供給され、既に画像メモリに保存されているデータとの合成を行う。
画像合成部102によって処理された画像データは、1次圧縮/伸長部103によりデータを圧縮し、圧縮後のデータを1次記憶装置106に書き込む。1次記憶装置106に書き込まれたデータは、必要に応じて2次圧縮/伸長部105でさらに圧縮を行った後に2次記憶装置107に保存される。
<2>画像出力(画像メモリからの読み出し)
画像出力時は、1次記憶装置106に記憶されている画像データの読み出しを行う。出力対象となる画像が1次記憶装置106に格納されている場合には、1次圧縮/伸長部103で1次記憶装置106の画像データの伸長を行い、伸長後のデータ、もしくは伸長後のデータと入力データとの画像合成を行った後のデータを出力データセレクタ104で選択し、出力する。
画像合成部102は、1次記憶装置106のデータと、入力データとの合成(画像データの位相調整機能を有する)、合成後のデータの出力先の選択(画像出力、1次記憶装置106へのライトバック、両方の出力先への同時出力も可能)等の処理を行う。
出力対象となる画像が1次記憶装置106に格納されていない場合には、2次記憶装置107に格納されている出力対象画像データを2次圧縮/伸長部105で伸長を行い、伸長後のデータを1次記憶装置106に書き込んでから、以下、上述の画像出力動作を行う。
この実施形態で説明している動作予約とは、ここでは、複写機において定着の加熱中等の時はコピー動作が開始できないが、モード設定および原稿のセットを終了させ予約することにより、定着加熱終了後、コピー動作可になった時点で自動的にコピー動作を開始する機能のことである。この実施形態では、定着加熱中を動作予約可能対象としているが、これ以外にも時間の経過と共に動作可能になるものについては、対象になる資格がある。LCTトレイ上昇時間、ポリゴンモータ回転安定時間、トナー補給動作中等考えられる。
図4のハード構成図ではシステムを画像読み取り部401、画像書き込み部402、システムコントローラ403、メモリユニット404、利用者制限機器405、人体検知センサ406、遠隔診断装置(CSS)407、時計408および操作部409から構成しているが、メモリユニット404はメモリ機能を実現する場合のみ必要であり、通常のコピー機能を実現することだけを考えれば、必要とはならない。さらに、時計408は、ある特定の時間になったら、機械をブートしたり、シャットダウンするようなウィークリータイマ機能を実現する場合のみ必要である。また、人体検知センサ406は予熱モード時に機械の前にユーザが近づいてきたときに自動的に予熱モードを解除する機能を実現する場合のみ必要であり、CSS407は遠隔診断、すなわち、機械のエラーが発生した場合は自動的にサービスセンタに通報したり、機械の実行状態/使用状態を遠隔地からモニターする機能であるため、このような機能が必要な場合のみ装着されればよい。
図4中のメモリユニット404内のDRAMブロック404aは画像読み取り部401から読み取ったと画像信号を記憶するためのもので、システムコントローラ403からの要求に応じて、画像書き込み部402に保存されている画像データを転送することができる。また、圧縮ブロック404bは、MH、MR、MMR方式などの圧縮機能を具備しており、一旦読み取った画像を圧縮し、メモリ(DRAM)の使用効率の向上を図ることができる。また、画像書き込み部402からの読み出すアドレスとその方向を変えることにより画像の回転を実現している。404cはDMAブロックである。
図4(a)の「ハード構成例−A」では、画像読み取り部401、画像書き込み部402、メモリユニット404、CSS407の制御はシステムコントローラ403のCPU403aのみで行っている。
一方、図4(b)の「ハード構成例−B」では、画像読み取り部401、画像書き込み部402、メモリユニット404にそれぞれCPUをもたせ、システムコントローラ403から各コントローラへのコマンドを制御信号線で伝達しているように、システムハード構成は自由に構成できる。
1.5 ネットワークシステム
図5は本発明を実施した場合のネットワークコピーのシステム例を示したものである。同図では8台のデジタルコピーをネットワーク化しているが、当然、接続されるコピー台数は限定する必要はない。
1.5.1 ネットワークのハード構成
次に図6を用いて、本発明を実現するためのハード構成例について説明する。 同図に示すように1台のデジタルPPCのハード構成は、図4の「ハード構成例−A」で示したものとほぼ同様の構成をとっているが、メモリユニット404内には読み取った画像を外部のネットワーク上に転送、あるいは、ネットワーク上からの画像データをメモリユニット内のDRAMブロック部404aに保存するために、ネットワーク手段としてSCSI(Small Computer
System Interface)410、およびSCSIコントローラ411が用いられている。当然のことながら、ネットワーク通信手段には例えば、イーサネット(登録商標)を物理手段として用い、データ通信にOSI(Open System Interface)参照モデルのTCP/IP通信を用いるなど、種々の手段が考えられる。また、同図のような構成を用いることにより、上述のように画像データの転送はもちろんのこと、ネットワーク上に存在する各機械の機内状態通知や後述するリモート出力コマンドのような制御コマンド、設定コマンドの転送も行っている。
次に「デジタルPPC−A」で読みとった画像を「デジタルPPC−B」の画像書き込み部402に転送する動作(以下、リモート出力)について説明する(図6、図7参照)。
図7はソフトウェアの概念図であり、図7中に示す「コピーアプリ」は複写動作を実行するためのコピーシーケンスを実行するアプリケーション、「入出力制御」はデータを論理/物理変換するレイア(デバイスドライバ)であり、操作部コントローラは、MMI(Man Machine Interface)を実行するレイア(LCD表示やLED点灯/消灯、キー入力スキャン等を論理レベルで行うレイア)であり、「周辺機コントローラ」は自動両面ユニットやソータ、ADFなどのPPCに装着される周辺機のコントロールを論理レベルで実行するレイアであり、「画像形成装置コントローラ」、「画像読みとり装置コントローラ」、「メモリユニット」は前記の通りである。また、「デーモンプロセス」はネットワーク上にある他の機械からプリント要求が依頼された場合に、メモリユニット内に保存されている画像データ読み出し、「画像形成装置」に画像データを転送する役目を行うアプリケーションとして存在している。当然のことながら、「デーモンプロセス」がメモリユニットから画像を読み出し、プリント動作を実行する前に、ネットワーク上の他の機械からの画像転送は終了しておかなければならない。
ここで、操作部、周辺機、画像形成装置、画像読みとり装置、メモリユニットはそれぞれのPPCが保有するリソース(資源)として扱われる。同図の「デジタルPPC−A」が自身の各リソースを使用して複写動作を実行する場合(プリントスタートキー押下時)には、「システムコントローラ」に対して、「画像形成装置」、「画像読み取り装置」、あるいは必要に応じて、「周辺機」、「メモリユニット」の各リソースを「システム制御」部に要求する。「システム制御」部は「コピーアプリ」からの要求に対して、リソースの使用権の調停を行い、「コピーアプリ」にその調停結果(使用可否)を通知する。「デジタルPPC−A」がスタンドアローンで使用される場合(ネットワーク接続されない状態)では、システムが保有するリソースは全ての「コピーアプリ」が占有可能状態であるため、即時に複写動作が実行される。
一方、本実施形態のようにネットワーク上に存在する別の機械(以下、遠隔デジタルPPC)のリソースを使用してプリント動作を実行する遠隔デジタルPPCの「システムコントローラ」に対してリソースの使用権を要求する。
遠隔デジタルPPCのシステムコントローラは、要求に従ってリソースの調停を行い、その結果を要求元の機械のアプリケーションに通知する。アプリケーションは使用権が許可された場合は、画像の読みとりを実行し、自身のメモリユニット内への画像記憶が終了すると、外部インターフェース(本実施例ではSCSI)を介して、リモート出力先の機械のメモリユニットに画像転送を行う。画像転送が終了すると、リモート出力先の機械の「デーモンプロセス」に対してプリント実行するための各条件(給紙口、排紙口、プリント枚数など)を送信した後に、「プリント開始」コマンドを送信する。リモート出力先の「デーモンプロセス」は「プリント開始」コマンドを受信すると、自身「リモート出力を実行する機械)の「システムコントローラ」に対してプリント開始を要求し、リモート出力がシステムコントローラによって実行される。
「デジタルPPC−A」によって「デジタルPPC−B」のメモリユニットが使用されている場合は、「デジタルPPC−B」のメモリユニットは、「デジタルPPC−B」(あるいは、〔図5〕に示すような複数のデジタルPPCがネットワーク上に接続される場合は「デジタルPPC−I」以外のデジタルPPC)のアプリケーションの使用は不可状態となる。
1.6 連結コピーシステムにおける課金装置の入出力情報のデータの流れ
ここで、連結コピーシステムにおける課金装置の入出力情報のデータの流れについて図11を参照して説明する。図11に特に2台で構成された連結コピーシステムの構成例である。符号1101で示す第1のPPC(1)においては、課金装置1102はシステムコントローラ1103と課金装置インターフェイス1104を介して接続され、課金装置1102に入力された金額情報、プリペイドカードの残度数、暗証番号等の情報がシステムコントローラ1103に伝えられる。また、システムコントローラ1103は課金装置1102への残金額、残度数等の表示を課金装置インターフェイス1104を介して行う。第2のPPC(2)1105においても同様に、システムコントローラ1106と課金装置1107は、課金装置インターフェイス1108を介して接続され入出力情報のやりとりを行う。
PPC(1)1101とPPC(2)1105は連結インターフェイス1109で接続される。PPC(1)1101のシステムコントローラ1103はこのインターフェイス1109を介してPPC(2)1105の課金装置1107の入力情報を得ること、およびPPC(2)1105の課金装置1107への表示を指示することができる。PPC(2)1105のシステムコントローラ1106も同様に、連結インターフェイス1109を介してPPC(1)1101の課金装置1102の入力情報を得ること、およびPPC(1)の課金装置1102への表示を指示することができる。
図12ないし図14にこのように連結されたコピーシステムの動作を示すフローチャートを示す。
図12のフローチャートの示した処理では、連結動作を行う場合は(ステップ1201)、連結の対象となる複数の画像形成装置のいずれか1台が課金可能かどうか調査し(ステップ1202)、可能であれば連結動作を実行し、任意の一台の課金装置からお金やプリペイド・カードから必要な額を徴収する(ステップ1203)。
図13のフローチャートに示した処理では、単独動作を行う場合は(ステップ1301)、各々の課金装置から課金可能であるかどうか調査し(ステップ1302)、課金可能であれば単独動作を実行する(ステップ1303)。
図14のフローチャートに示した処理では、複数の課金装置から課金可能である場合は(ステップ1401)、連結動作を禁止し、1台の課金装置のみから課金可能である場合のみ、連結動作を実行する(ステップ1402)。
なお、ステップ1401で複数の課金装置から課金することができない場合には、図15に示すように連結動作できない旨、図3のオペレーションパネル上に表示することで、オペレータに注意を促すことができる。
1.7 用語の説明および定義
ここで、各実施形態で共通に使用される用語について説明を加えておくとともに、これらの用語についての定義を明確にしておく。
・〔画像読み取り装置〕〔画像読み取り部〕
デジタルPPCで用いられる「画像読み取り装置」は光源を原稿に照射し、その反射光を「固体作像素子=CCD」で電気信号に変換し、「必要な画像処理」を行う機能を持った装置が使用されている。
ここで、「必要な画像処理」とは、
量子化:CCDで電気信号に変換されたアナログデータを2値あるいは多値データに変換する処理。
シェーディング補正:原稿を照射する光源の照射ムラや、CCDの感度ばらつきを補正する処理。
MTF補正:光学系によるボケを補正する処理。
変倍処理:画像の読み取り密度を変化させ、読みとった画像データを用いてデータ補間する処理。
等の処理を示す。
・〔画像形成装置〕〔画像書き込み部〕
デジタルPPCで用いられる「画像形成装置」または「画像書き込み部」は、電気信号で送られた画像イメージを電子写真、感熱、熱転写、インクジェット等の手段により普通紙、感熱紙などに形成する装置である。
・〔ビデオ信号〕〔画像データ〕
前述の「画像読み取り装置」で変換された画像の電気信号、「画像形成装置」へ入力される画像の電気信号、および、画像の電気信号と同期をとるための信号をまとめて「ビデオ信号」あるいは「画像データ」と表現する。
・〔制御信号〕〔コマンド〕
「ビデオ信号」を「画像読み取り装置」、「画像形成装置」、「アプリケーション」間でやりとりするためには、装置間で情報を伝達し合う必要がある。この手段を「制御信号」または「コマンド」発行と表現する。
・〔拡張機能〕
・〔アプリケーション(アプリと略す)〕
・〔メモリ機能〕〔メモリユニット〕
デジタルPPCの大きな特徴に、画像を電気信号に変換して読み込み、電気信号を画像形成装置で復元する。このとき読みとった電気信号を様々に変化、伝達する手段を持つことによって、従来のアナログPPC以外の分野に応用可能となる。FAX、ページプリンタ、スキャナ、ファイルシステムなどの機能を実現できるほか、最近では、PPC機能の実行時においても、読みとった画像データを一旦、DRAMなどの記憶装置に記憶させ、必要に応じて画像データを読み出すことによって、複数の複写時には1スキャンで複数プリントを実行したり、あるいは、複数の原稿を1枚の転写紙にプリントする機能(=以下メモリ機能)等も実現されている。
これらのデジタルPPCシステムならでは実現できる機能を「拡張機能」あるいは「アプリ」と表現する。
なお、本発明においては、メモリユニットはネットワーク上にある機械間の画像データ転送時の緩衝手段としても利用している。
・〔システムコントローラ〕「システム」
複写モードを実行する上で、画像書き込み部で画像形成するために、紙搬送処理、電子写真プロセス処理、異常状態や給紙カセット状態(紙の有無など)等の機内監視、および、画像読み取り部で画像を読みとるためにスキャナ動作や光源のON/OFFなどを制御するコントローラを総称して「システムコントローラ」と表現する。
さらに、最近のデジタルPPCでは拡張機能を1つ搭載するのみではなく複数アプリを同時搭載するようになってきた。このように、1つの資源を共有するデジタルPPCを「システム」と表現し、このシステムを制御するコントローラを「システムコントローラ」と表現する場合もある。
・〔資源〕〔リソース〕
複数のアプリから共有される機能ユニット単位を「資源」、「リソース」と表現する。前述の「システムコントローラ」は、このリソース単位でシステム制御を行っている。本実施形態のデジタルPPCで管理している資源は「画像読み取り装置」、「画像形成装置」、「操作部」、「メモリ」、「周辺機(=ADF、ソーター、自動両面ユニットなど)」などがある。
・〔利用者制限〕
特に電子写真プロセスを使用しているPPCは、消費量が多いため、無制限に使用を許可したくない場合がある。このとき、「利用者」を特定、限定、管理するために、「コインラック」、「キーカウンター」、「キーカード」、「プリペイドカード」、等の「利用者制限機器」や「暗証コード」等を使用する。
・〔ユーザ設定〕
システムが複雑になると、ユーザ毎の個別対応が必要となる。工場出荷時にこれらの対応を全て満足することは不可能であるため、市場での対応が不可欠となる。従って、通常は、不揮発RAMを装備し客の要求に応じたシステム設定を可能としているが、この機能を「ユーザ設定」と表現する。
・〔アイドル状態〕
ユーザによる操作が行われていない状態が一定期間継続した状態を「アイドル状態」、それ以外の状態を「ビジー状態」と表現する。「ビジー状態」から「アイドル状態」に遷移するまでの時間はユーザ設定可能である。例えば、複写動作中はもちろん、複写動作が終了しても一定期間、ユーザによる無操作状態が継続しないと「アイドル状態」には遷移しない。
・〔ウィークリータイマ〕
各曜日ごとに設定されたON/OFF時間にあわせ電源をON/OFFする機能。この機能のために時計モジュールを時刻合わせするための操作と各曜日ごとにON/OFF時間を設定する操作が必要である。その操作は別紙参照。
・〔予熱〕
定着温度を一定温度(たとえば10℃)下げて制御し、操作部表示を消すことにより、消費電力を節約するモードである。このモードの設定は、操作部でのキー入力や、機械設定によっては動作および操作が無くなってから一定時間後に自動的に設定される。このモード解除は、操作部でのキー入力や、機械設定によって人体検知センサにより機械の前に人が立ったことを検出したときに解除される。
・〔リロード〕
定着温度が定着可能温度に到達しコピーが可能である状態をリロードという。
・〔割り込みモード〕
コピー動作実行中および操作中において一時的にコピー作業を割り込んでコピーをすることのモードである。このモードを設定することによりその前のコピーモード、およびコピー途中であればその途中経過情報を不揮発RAMに記憶し、割り込みモードに移行し、モードを初期化する。コピー動作実行後、割り込みモード解除すると、不揮発RAMに記憶したモードおよび情報を戻し割り込みモード設定前の状態を復帰させ、再スタートにて、割り込み前のモードを継続することができる。このモードの設定/解除は操作部のキーにて行うことができる。
・〔CSS〕(あるいは〔遠隔診断システム〕、〔画像形成装置管理システム〕)
図16は、画像形成装置管理システムの構成を示している。サービス拠点に設置されている管理装置とユーザの元に設置されているPPC等の機器1602〜1606とを公衆回線網1607を介して接続している。ユーザ側には管理装置との通信を制御するための通信コントロール装置1608,1609が設置されており、ユーザ元のPPC1602〜1606はこの通信コントロール装置1608,1609に接続されている。通信コントロール装置1608,1609には、電話機1610やファクシミリ1611が接続可能になっており、ユーザの既存の回線に挿入する形で設置が可能になっている。通信コントロール装置1608,1609には、複数のPPCが接続可能になっているが、もちろん単数の場合もある。これらのPPCは同型のものである必要はなく異なる機種でもかまわず、PPC以外の機器でもかまわない。
ここでは説明の便宜上、1台の通信コントロール装置には最大5台のPPCが接続可能であるとする。通信コントロール装置と複数のPPCはRS−485規格によりマルチドロップ接続されている。通信コントロール装置と各PPC間の通信制御は基本型データ伝送制御手順により行われる。通信コントロール装置を制御局としたセントラライズド制御のポーリング/セレクティング方式でデータリンクの確立を行うことにより、任意のPPCとの通信が可能になっている。各PPCはアドレス設定スイッチによって固有の値を設定できるようになっており、これによって各PPCのポーリングアドレス、セレクティングアドレスが決定される。
2.第2の実施形態
次いで、第2の実施形態について説明する。
この実施形態では、各画像形成装置ごとに課金装置(コインラック、カード・リーダ等)が備えられている。連結動作により、マスタの画像形成装置(オペレータの操作している装置)から指示される画像情報、コピー枚数等が各スレーブの画像形成装置に割り振られる。各スレーブにおいての画像形成動作は各々に接続されている課金装置からの情報を基に実行される。
2.1 連結されている全ての課金手段が課金可能であるとして連結動作を開始した後に、任意の課金手段が課金不可能であると認識したとき、課金不能な画像形成装置のみ動作を停止させる処理
マスタ、スレーブに関わらず接続されている課金装置で課金処理ができなくなった(残金0など)場合、課金不可となった装置の画像形成動作を停止させる。その際、他の装置では自らの課金処理が不可にならない限り画像形成動作を継続させる。
各画像形成装置での画像形成動作停止の処理手順を図17のフローチャートに示す。この処理では、まず、接続されている課金装置において、課金処理が可能かどうかの判断を行う(ステップ1701)。課金処理が不可能であれば、画像形成動作を停止させる(1702)。次いで、本画像形成装置がマスタ機であるか否かの判断を行う(1703)。この判断で、マスタ機であれば、動作停止の旨を表示する(1704)。マスタ機でなければ、マスタ機に対して動作停止通知を行う(1705)。マスタ機からの応答(ACK信号)が返ってくれば、動作停止の旨を表示する(1706)。
一方、ステップ1701で課金処理が可能であればステップ1707でマスタ機であるかどうかの判断を行う。もし、マスタ機でなければ、何もせずにこのリターンし(1707)、マスタ機であれば、スレーブ機からの停止通知がきたかどうかの判断を行う。停止通知がきていなければ、何もせずにリターンする(1708)。スレーブ機からの停止通知がきていれば、これに対する応答(ACK信号)を返し、スレーブ機が停止した旨を表示する(1709)。
2.2 連結されている全ての課金手段が課金可能であるとして連結動作を開始した後に、任意の課金手段が課金不可能であると認識したとき、連結されている画像形成装置の全てを停止させる処理
この処理は、マスタ、スレーブに関わらず接続されている課金装置で課金処理ができなくなった(残金0など)場合、課金不可となった装置の画像形成動作を停止させ、他の装置に対して画像形成動作の停止要求を通知する。他の装置でも動作停止要求通知を受け取ることにより、画像形成動作を停止するもので、各画像形成装置での画像形成動作停止の処理手順を図18のフローチャートに示す。
この処理では、まず、接続されている課金装置において、課金処理が可能かどうかの判断を行う(ステップ1801)。課金処理が不可能であれば、画像形成動作を停止させる(ステップ1802)。そして、画像形成動作の停止の旨表示する(ステップ1803)。次いで、各画像形成装置に対して動作停止要求を通知する(ステップ1804)。もし、ステップ1801で課金処理が可能であれば、他の画像形成装置から動作停止要求が通知されたかの判断を行う。動作停止要求が通知されていなければ、リターンする(ステップ1805)。ステップ1805で動作停止要求が通知されていれば、画像形成動作を停止させ(ステップ1806)、さらに、画像形成動作の停止の旨、表示する(1807)。
2.3 連結されている全ての課金手段が課金可能であるとして連結動作を開始した後に、任意の課金手段が課金不可能であると認識したとき、連結されている他の画像形成装置に画像形成動作と課金処理を代行させる処理
この処理は、マスタ、スレーブに関わらず接続されている課金装置で課金処理ができなくなった(残金0など)場合、課金不可となった装置の画像形成動作を停止させ、他の装置に対して画像形成動作の継続要求を通知する。他の装置では動作継続要求通知を受け取ることにより、動作停止した装置の画像形成動作を行うもので、各画像形成装置での画像形成動作停止の処理手順を図19のフローチャートに示す。
この処理では、まず、接続されている課金装置において、課金処理が可能かどうかの判断を行う(ステップ1901)。そして、課金処理が不可能であれば、画像形成動作を停止させ(ステップ1902)、画像形成動作の停止の旨、表示する(ステップ1903)。次いで、各画像形成装置に対して動作停止要求を通知し(ステップ1904)、動作継続要求を通知したことに対する応答(ACK信号)があれば、画像形成情報(画像情報、コピー枚数等)を送信する(ステップ1905)。もし、ステップ1901で課金処理が可能であれば、ステップ1906で他の装置から動作継続要求が通知されたかの判断を行う。もし、動作継続要求が通知されていなければ、リターンし、動作継続要求が通知されていなければ、応答(ACK信号)を返し、画像形成情報の受信を行う(ステップ1907)。そして、本画像形成装置が動作中であるか否かの判断を行い(ステップ1908)、画像形成動作中であれば、次動作としての予約を行う(1909)。また、ステップ1908で画像形成動作中でなければ、受信した画像形成情報を基に画像形成動作を開始する(ステップ1910)。
3.第3の実施形態
3.1 ゼネラルフローチャート
図20に基づき、本実施形態のゼネラルフローチャートについて説明する。
連結インターフェースを通じて接続された2台の画像形成装置は対等(ピアツーピア)の関係であり、電源投入後の初期状態ではどちらが親機になるのかは定まっていない。また各画像形成装置ごとに課金装置(コインラック、プリペイドカード・リーダ等)が備えられている。
オペレータが一方の画像形成装置の操作パネル30で連結コピーモード(連結動作モード)を指示すると、その画像形成装置が親機、もう一方が子機(スレーブ機)となる。待機状態では他機から何らかの要求が発行されていないかどうかチェックし、もし要求が届いていれば相手が親機、自機が子機となるため、子機は親機から依頼された処理を順次実行する(ステップ2001)。オペレータがコピースタートキー34を押下すると(ステップ2002)、連結コピーモードが設定されていなければ単独のコピー動作を行い(ステップ2003,2004)、連結コピーモードが設定されていれば連結コピー動作を行う(ステップ2002、2006)。単独コピー動作(単独動作モード)は、自己の原稿読取手段で読み取った画像を自己の画像形成手段で画像形成する(自己の印刷手段で印刷する)モードで、既知の技術であるため説明は省略する。
図21にスレーブ処理の詳細のフローチャートを示す。
親機から印刷要求を受け取ると(ステップ2101)、コマンドに付随するパラメータで指定された画像形成モードで画像形成動作を行い(ステップ2102)、コピーを一枚出力する(ステップ2103)。課金要求を受け取ると(ステップ2104)、パラメータで指定された金額を課金装置に出力して課金処理を行う(ステップ2105)。すなわちコインラックの場合は指定金額分だけ硬貨を収納し、プリペイドカードの場合は指定金額分だけカードの残高を減額する。残金問い合わせ要求を受け取ると(ステップ2106)、コインラックに投入されている金額またはプリペイド・カードの残高を親機に通知する(ステップ2107)。硬貨返却要求を受け取ると(ステップ2108)、コインラックの場合は投入されている硬貨を返却し、プリペイドカードの場合は挿入されているカードを排出する(ステップ2109)。
3.2 連結コピー動作(その1)
図21に連結コピー動作のフローチャートを示す。
まず、自機側の残金がコピー一枚当たりの料金と等しいかそれ以上の場合は、自機に接続されている課金装置に対して課金処理を行う(ステップ2201,2202)。自機側の残金が不足する場合は子機に残金を問い合わせ(ステップ2201,2203)、残金が足りていれば子機側の課金装置に対して課金処理を行う(ステップ2204)。課金が完了したら、自機側でコピーを一枚出力する(ステップ2205)。もし自機、子機いずれもコピー料金に対して残金が不足する場合には、コピー動作を終了する(ステップ2203からリターン)。
次に、子機側の残金がコピー一枚当たりの料金と等しいかそれ以上の場合は、子機に接続さている課金装置に対して課金処理を行う(ステップ2206,2207)。子機側の残金が不足する場合は、自機の残金が足りていれば自機側の課金装置に対して課金処理を行う(ステップ2206,2208,2209)。課金が完了したら、子機に印刷要求を発行して子機側でコピーを一枚出力し(ステップ2210)、これをコピー終了まで繰り返す(ステップ2211)。もし自機、子機いずれもコピー料金に対して残金が不足する場合には、コピー動作を終了する(ステップ2208からリターンする)。
なお、コピー一枚当たりの料金はコピーサイズ、コピーモードに応じて設定できるように構成している。
3.3 連結コピー動作(その2)
図23に連結コピー動作のフローチャートを示す。
自機側の残金がコピー一枚当たりの料金と等しいかそれ以上の場合は、自機に接続されている課金装置に対して課金処理を行う(ステップ2301,2302)。自機側の残金が不足する場合は子機に残金を問い合わせ、残金が足りていれば子機側の課金装置に対して課金処理を行う(ステップ2301,2303,2304)。課金が完了したら、自機側でコピーを一枚出力する(ステップ2305)。もし自機、子機いずれもコピー料金に対して残金が不足する場合には、コピー動作を終了する(ステップ2303からリターンする)。
次に、自機側の残金がコピー一枚当たりの料金と等しいかそれ以上の場合は、自機に接続されている課金装置に対して課金処理を行う(ステップ2306,2307)。自機側の残金が不足する場合は子機に残金を問い合わせ、残金が足りていれば子機側の課金装置に対して課金処理を行う(ステップ2306,2308,2309)。課金が完了したら、子機に印刷要求を発行して子機側でコピーを一枚出力し(ステップ2310)、これをコピー枚数終了まで繰り返す(ステップ2311)。もし自機、子機いずれもコピー料金に対して残金が不足する場合には、コピー動作を終了する(ステップ2308からリターンする)。
3.4 連結コピー(その3)
図24に連結コピー動作のフローチャートを示す。
この処理では、子機側の残金がコピー一枚当たりの料金と等しいかそれ以上の場合は、子機に接続されている課金装置に対して課金処理を行う(ステップ2401,2402)。子機側の残金が不足する場合は、自機の残金が足りていれば自機側の課金装置に対して課金処理を行う(ステップ2401,2403,2404)。課金が完了したら、自機側でコピーを一枚出力する(ステップ2405)。もし自機、子機いずれもコピー料金に対して残金が不足する場合には、コピー動作を終了する(ステップ2403からリターンする)。
次に、子機側の残金がコピー一枚当たりの料金と等しいかそれ以上の場合は、自機に接続されている課金装置に対して課金処理を行う(ステップ2406、2407)。子機側の残金が不足する場合は、自機の残金が足りていれば自機側の課金装置に対して課金処理を行う(ステップ2406,2408,2409)。課金が完了したら、子機に印刷要求を発行して子機側でコピーを一枚出力し(ステップ2410)、これを最終コピーまで繰り返す(ステップ2411)。もし、自機、子機いずれもコピー料金に対して残金が不足する場合には、コピー動作を終了する(ステップ2408からリターンする)。
3.5 連結コピー(その4)
図25に連結コピー動作のフローチャートを示す。
この処理では、まず自機、子機共に残金がコピー一枚当たりの料金と等しいかそれ以上かどうかを確認する(ステップ2501、2502,2505)。両方ともコピー料金が足りている場合は、残金が少ない方の課金装置に対して課金処理を行う(ステップ2503,2504,2506)。一方の残金がコピー料金に満たない場合は、コピー料金が足りている側の課金装置に対して課金処理を行う(ステップ2505,2506)。課金が完了したら、自機側でコピーを一枚出力する(ステップ2507)。もし、自機、子機いずれもコピー料金に対して残金が不足する場合には、コピー動作を終了する(ステップ2505からリターンする)。
次に、自機、子機共に残金がコピー一枚当たりの料金と等しいかそれ以上かどうかを確認する(ステップ2508,2509,2512)。両方ともコピー料金が足りている場合は、残金が少ない方の課金装置に対して課金処理を行う(ステップ2510,1511,1513)。一方の残金がコピー料金には満たない場合は、コピー料金が足りている側の課金装置に対して課金処理を行う(ステップ2512,2513)。課金が完了したら、子機に印刷要求を発行して子機側でコピーを一枚出力し(ステップ2514)、これを最終コピーまで繰り返す(ステップ2515)。もし自機、子機いずれも残金が不足する場合には、コピー動作を終了する(ステップ2513からリターンする)。
3.6 連結コピー(その5)
図26に連結コピー動作のフローチャートを示す。
この処理では、まず自機、子機共に残金がコピー一枚当たりの料金と等しいかどうかを確認する(ステップ2601,2602,2605)。両方ともコピー料金が足りている場合は、残金が多い方の課金装置に対して課金処理を行う(ステップ2603,2604,2606)。一方の残金がコピー料金に満たない場合は、コピー料金が足りている側の課金装置に対して課金処理を行う(ステップ2605、2606)。課金が完了したら、自機側でコピーを一枚出力する(ステップ2607)。もし自機、子機いずれも残金が不足する場合には、コピー動作を終了する(ステップ2605からリターンする)。
次に、自機、子機共に残金がコピー一枚当たりの料金と等しいかそれ以上かどうかを確認する(ステップ2608,2609,2612)。両方ともコピー料金が足りている場合は、残金が多い方の課金装置に対して課金処理を行う(ステップ2610,2611,2613)。一方の残金がコピー料金に満たない場合は、コピー料金が足りている側の課金装置に対して課金処理を行う(ステップ2612,2613)。課金が完了したら、子機に印刷要求を発行して子機側でコピーを一枚出力し(ステップ2614)、これを最終コピーまで繰り返す(ステップ2615)。もし自機、子機いずれも残金が不足する場合には、コピー動作を終了する(ステップ2612からリターンする)。
4.第4の実施形態
この実施形態に係る処理を図27ないし図30を参照して説明する。
図27のフローチャートに示す処理では、連結されている全ての課金装置が、課金可能であるかどうかを調査し(ステップ2701)、全て可能な場合のみ連結操作を行うようにする(ステップ2702)。また、図28のフローチャートに示す処理では、連結されている全ての課金装置が、課金可能であるかどうかを調査し(ステップ2801)、何れかが課金不可能なとき連結動作を停止する(ステップ2802)ようにしている。さらに、図29のフローチャートに示す処理では、連結されている全ての課金装置が、課金可能であるかどうかを調査し(ステップ2901)、何れかが課金不可能なとき連結動作を停止するとともに、その旨を警告する(ステップ2902)ようにしたものである。この警告の表示の一例を図30に示す。
なお、これらの各処理は、それぞれ前述の第13、第14および第15の処理に対応している。
5.第5の実施形態
このシステムでは、各画像形成装置ごとに課金装置(コインラック、カード・リーダー等)が備えられている。画像形成装置間はハード的には常に接続されているが、単独動作/連結動作を選択することにより、画像形成動作および課金処理動作を単独/連結で行う。
連結では、マスタの画像形成装置(オペレーターの操作している装置)から連結動作が選択されると、接続されている任意の画像形成装置に対しても連結動作が選択される。マスタの画像形成装置から指示される画像情報、コピー枚数等が各スレーブの画像形成装置に割り振られる。画像形成動作は各々に接続されている課金装置からの情報を基に実行される。
5.1 連結されている複数の課金手段から課金する際、単独動作モードが選択されたときには、切り離された課金手段には課金しないようにする処理
マスタ機からの指示により連結動作が選択されたスレーブ機において、スレーブ側の操作部から単独動作モードが選択された場合、連結を解除するとともに、マスタ機からの画像形成依頼および課金処理依頼をキャンセルする。
各画像形成装置での処理を図31のフローチャートに示す。
この処理では、まず、画像形成装置の操作部30で連結動作が選択されたかの判断を行う。操作部30での単独/連結の選択はトグル動作で切り替わるので、この判断では単独動作から連結動作に変わったかを見ている(ステップ3101)。本画像形成装置に接続されている課金装置から課金処理が可能かどうかの判断を行う。課金処理が不可能な場合は、何もせずにリターンする(ステップ3102)。他の画像形成装置に対して連結動作要求を通知し、応答(ACK信号)のあったものを連結対象(スレーブ機)と認識する(ステップ3103)。画像形成時の条件や連結時のコピー枚数の割り振りなどの諸条件の入力処理を行う(ステップ3104)。マスタ機での画像読み取り動作を行う(ステップ3105)。読み取った画像のうち、マスタ機に割り振られた画像形成動作を行う。連結時の画像形成動作処理の内容は図32のフローチャートに示す(ステップ3106)。読み取った画像のうち、スレーブ機に割り振られたものを画像形成情報として送信する(ステップ3107)。
連結動作が選択されていない場合(ステップ3101)には、現在の動作が単独動作状態であるか否かの判断を行う。単独/連結の選択はトグル動作で切り替わるので、この判断では連結動作から単独動作に変わったか、もしくは単独動作のままであるかを見ている。スレーブ機の対象とされた時に、すでに連結動作状態になっていた場合は何もせずにリターンする(ステップ3108)。単独動作であれば、連結動作要求が通知されたかどうかの判断を行う。他の画像形成装置からの連結動作要求がなければ、何もせずにリターンする(ステップ3109)。本画像形成装置に接続されている課金装置から課金処理が可能かどうかの判断を行う。課金処理が不可能な場合は、何もせずにリターンする(ステップ3110)。連結動作要求が通知されていれば、応答(ACK信号)を返し、連結動作に切り替わり(ステップ3111)、マスタ機から送られてくる画像形成情報の受信を行う(ステップ3112)。そして、送られてきた画像形成情報を基にして、画像形成動作を行う。連結時の画像形成動作処理の内容は図32のフローチャートに示す(ステップ3113)。なお、ステップ3102から3107までのステップは連結時のマスタ機の動作を、ステップ3108から3113までのステップは連結時のスレーブ機の動作を示している。
図32は連結動作時の画像形成動作を示すフローチャートである。
この処理では、画像形成装置の操作部で単独動作が選択されていないかの判断を行う(ステップ3201)。連結動作のままであれば、保持している画像形成情報を基に画像形成動作処理を行う(ステップ3202)。次いで、画像形成動作とともに課金装置から課金処理を行い(ステップ3203)、さらに出力するべき画像形成情報が終了したかの判断を行う。終了していなければステップ3201の処理に戻り再度画像形成動作を行う(ステップ3204)。もし、ステップ3201で画像形成装置の操作部30から単独動作が選択されたならば、連結動作から単独動作への切り替えを行う(ステップ3205)。そして、連結動作状態にある他の画像形成装置に対して連結解除の通知を行い、連結解除の通知に対する応答(ACK信号)があれば、リターンする(ステップ3206)。
5.2 複数の課金手段が課金可能なとき、操作表示手段によって画像形成機能が指示された場合には、連結動作モードによる連結動作を禁止する処理
マスタ機から連結動作が指示される際に、スレーブ機として指示された画像形成装置で入力処理等の操作が行われていた場合、単独動作状態であるとみなし、連結をしない。
各画像形成装置での画像形成動作停止の処理を図33のフローチャートに示す。
この処理では、まず、画像形成装置の操作部30で連結動作が選択されたかどうかの判断を行う。操作部での単独/連結の選択はトグル動作で切り替わるので、この判断では単独動作から連結動作に変わったかを見ている(ステップ3301)。本画像形成装置に接続されている課金装置から課金処理が可能かどうかの判断を行う。課金処理が不可能な場合は、何もせずにリターンする(ステップ3302)。次いで、他の画像形成装置に対して連結動作要求を通知し(ステップ3303)、連結動作要求が受理されたかの判断を行う。他の画像形成装置から連結動作要求が受理されたか、却下されたかを見ている(ステップ3304)。連結動作が却下されたならば、連結できる状態でないものとして連結対象からの除外を行う(ステップ3305)。(連結動作が受理されたならば、連結できる状態であるものとしてその画像形成装置を連結対象(スレーブ機)と認識する(ステップ3306)。そして、画像形成時の条件や連結時のコピー枚数の割り振りなどの諸条件の入力処理を行う(ステップ3307)。その後、マスタ機での画像読み取り動作を行う(ステップ3308)。読み取った画像のうち、マスタ機に割り振られた画像形成動作を行う。連結時の画像形成動作処理の内容は図34のフローチャートに示す(ステップ3309)。読み取った画像のうち、スレーブ機に割り振られたものを画像形成情報として送信する(ステップ3310)。
連結動作が選択されていない場合(ステップ3301)には、現在の動作が単独動作状態であるか否かの判断を行う。単独/連結の選択はトグル動作で切り替わるので、この判断では連結動作から単独動作に変わったか、もしくは単独動作のままであるかを見ている。スレーブ機の対象とされた時に、すでに連結動作状態になっていた場合は何もせずにリターンする(ステップ3311)。単独動作であれば、連結動作要求が通知されたかどうかの判断を行う。他の画像形成装置からの連結動作要求がなければ、何もせずにリターンする(ステップ3312)。そして、本画像形成装置に接続されている課金装置から課金処理が可能かどうかの判断を行う。課金処理が不可能な場合は、何もせずにリターンする(ステップ3313)。次いで、本画像形成装置の操作部30からの入力処理が行われているかの判断を行う(ステップ3314)。操作部30からの入力処理が行われていた場合は、単独動作で実行中であるものとみなし、連結動作要求に対する却下信号を送信する(ステップ3315)。操作部30からの入力処理が行われていない場合は、連結動作要求に対する受理信号を送信し、連結動作に切り替わる(ステップ3316)。その後、マスタ機から送られてくる画像形成情報の受信を行う(ステップ3317)。送られきてた画像形成情報を基にして、画像形成動作を行う(ステップ3318)。連結時の画像形成動作処理の内容は図34のフローチャートに示す。
なお、ステップ3302ないし3310は連結時のマスタ機の動作を、ステップ3311ないし3318は連結時のスレーブ機の動作を示している。
図34のフローチャートは連結動作時の画像形成動作を示すもので、この処理では、まず、画像形成装置の操作部30で単独動作が選択されていないかどうかの判断を行う(ステップ3401)。連結動作のままであれば、保持している画像形成情報を基に画像形成動作処理を行い(ステップ3402)、画像形成動作とともに課金装置から課金処理を行う(ステップ3403)。次いで、出力するべき画像形成情報が終了したかの判断を行う。終了していなければステップ3401の処理に戻り再度画像形成動作を行う(ステップ3404)。
一方、画像形成装置の操作部30で単独動作が選択されたならば(ステップ3401)、連結動作から単独動作への切り替えを行い(ステップ3405)、連結動作状態にある他の画像形成装置に対して連結解除の通知を行う。そして、連結解除の通知に対する応答(ACK信号)があれば、リターンする(ステップ3406)。
5.3 複数の課金手段が課金可能なとき、操作表示手段によって画像形成機能の指示を禁止させる処理
スレーブ機が連結動作状態であるときには、入力禁止処理を行う。なおかつ入力処理等の操作が行われた場合は、警告表示をすることによって連結動作中であることを促す。
各画像形成装置での画像形成動作停止の処理を図35のフローチャートに示す。
この処理では、まず、画像形成動作の操作部30での連結動作が選択されたかの判断を行う。操作部30での単独/連結の選択はトグル動作で切り替わるので、この判断では単独動作から連結動作に変わったかを見ている(ステップ3501)。次いで、本画像形成装置に接続されている課金装置から課金処理が可能かどうかの判断を行う。課金処理が不可能な場合は、何もせずにリターンする(ステップ3502)。課金処理が可能であれば、他の画像形成装置に対して連結動作要求を通知し、応答(ACK信号)のあったものを連結対象(スレーブ機)と認識する(ステップ3503)。そして、画像形成時の条件や連結時のコピー枚数の割り振りなどの諸条件の入力処理を行い(ステップ3504)、マスタ機での画像読み取り動作を行う(ステップ3505)。次いで、読み取った画像のうち、マスタ機に割り振られた画像形成動作を行う(ステップ3506)。連結時の画像形成動作処理の内容は図36のフローチャートに示す。画像形成後、読み取った画像のうち、スレーブ機に割り振られたものを画像形成情報として送信する(ステップ3507)。
一方、連結動作が選択されていない場合(ステップ3501)には、現在の動作が単独動作状態であるか否かの判断を行う。単独/連結の選択はトグル動作で切り替わるので、この判断では連結動作から単独動作に変わったか、もしくは単独動作のままであるかを見ている。スレーブ機の対象とされた時に、すでに連結動作状態になっていた場合は何もせずにリターンする(ステップ3508)。単独動作であれば、連結動作要求が通知されたかどうかの判断を行う。他の画像形成装置からの連結動作要求がなければ、何もせずにリターンする(ステップ3509)。次いで、本画像形成装置に接続されている課金装置から課金処理が可能かどうかの判断を行う。課金処理が不可能な場合は、何もせずにリターンし(ステップ3510)、連結動作要求が通知されていれば、応答(ACK信号)を返し、連結動作に切り替わる(ステップ3511)。次いで、画像形成装置の操作部30に対して入力禁止処理および入力禁止表示を行う(ステップ3512)。その後、マスタ機から送られてくる画像形成情報の受信を行い(ステップ3513)、送られてきた画像形成情報を基にして、画像形成動作を行う。連結時の画像形成動作処理の内容は図36のフローチャートに示す。
なお、ステップ3502〜3507は連結時のマスタ機の動作を、ステップ3508〜3514は連結時のスレーブ機の動作を示している。
図36のフローチャートは連結動作時の画像形成動作を示すもので、この処理では、まず、画像形成装置の操作部30から入力処理等を行われたかどうかを判断する(ステップ3601)。そして、操作部30から入力処理が行われた場合は、警告表示をすることにより、本画像形成装置が連結動作状態であることを示す(ステップ3602)。次いで、画像形成装置の操作部30で単独動作が選択されていないかを判断する(ステップ3603)。この判断で、連結動作のままであれば、保持している画像形成情報を基に画像形成動作処理を行う(ステップ3604)。そして、画像形成動作とともに課金装置から課金処理を行い(ステップ3605)、出力するべき画像形成情報が終了したかを判断する。もし、終了していなければ、ステップ3601の処理に戻り再度画像形成動作を行う(ステップ3606)。
一方、画像形成装置の操作部で単独動作が選択されたならば(ステップ3603)、連結動作から単独動作への切り替えを行う(ステップ3607)。次いで、連結動作状態にある他の画像形成装置に対して連結解除の通知を行う。そして、連結解除の通知に対する応答(ACK信号)があれば、リターンする(ステップ3608)。
6.第6の実施形態
次に、図37に基づき、本実施例のゼネラルフローチャートについて説明する。
連結インターフェースを通じて接続された2台の画像形成装置は対等(ピアツーピア)の関係であり、電源投入後の初期状態ではどちらが親機になるのかは定まっていない。また各画像形成装置ごとに課金装置(コインラック、プリペイドカードリーダ等)が備えられている。
この処理内容は前述の図20における第3の実施形態における図20のフローチャートのステップ2001の処理の前に課金処理監視処理(ステップ3701)が設けられたもので、それ以降のステップ3702から3707までの各処理ステップはステップ2001から2006までの処理と対応するので、説明は省略する。また、ステップ3702におけるスレーブ処理のサブルーチンも図21で説明したものと同様なので、説明を省略する。
図38に連結コピー動作のフローチャートを示す。
この動作では、自機側の残金がコピー1枚当たりの料金と等しいかそれ以上の場合は、自機に接続されている課金装置に対して課金処理を行い、自機側でコピーを1枚出力する(ステップ3801〜3804)。コピー料金が不足する場合には、コピー動作を終了する(ステップ3802からリターンする)。次に、子機側の残金がコピー1枚当たりの料金と等しいかそれ以上の場合は、子機に接続されている課金装置に対して課金処理を行い、子機に印刷要求を発行して子機側でコピーを1枚出力する(ステップ3805〜3808)。コピー料金が不足する場合には、コピー動作を終了する(ステップ3805からリターンする)。
図39に課金装置監視処理のフローチャートを示す。自機側または子機側の少なくともどちらか一方においてオペレータが硬貨の返却操作(またはプリペイドカードの取り出し操作)を行った場合には(ステップ3901,3902)、両方の課金装置にて硬貨返却動作(プリペイドカードの排出動作)を行う(ステップ3903,3904)。
7.第7の実施形態
この処理は、図40のフローチャートに示すように個々の画像形成装置に要求された動作モードに応じて、課金条件を決定し、課金するようにしたものである。
8.第8の実施形態
8.1 同一の暗証が認証されたときの連結動作
このシステムでは、各画像形成装置ごとに暗証番号管理手段を持っていて、画像形成装置ごとに独立した暗証番号の登録、削除を行うことができる。画像形成装置間はハード的に常に接続されているが、単独動作/連結動作を選択することにより、画像形成動作を単独/連結で行う。
連結では、マスタの画像形成装置(オペレータの操作している装置)で暗証番号が入力され、連結動作が選択されると、接続されている任意の画像形成装置に対しても連結動作が選択される。連結の対象とされた画像形成装置は各々暗証番号入力待ちとなる。ここで、マスタから入力された暗証番号と同一のものが入力された画像形成装置をスレーブ機として認識する。マスタの画像形成装置から指示される画像情報、コピー枚数等が各スレーブの画像形成装置に割り振られる。画像形成動作に伴うロギング等は各スレーブ機で行われる。
各画像形成装置での画像形成動作停止の処理を図41のフローチャートに示す。
この処理では、画像形成装置の操作部30で連結動作が選択されたかどうかの判断を行う。操作部30での単独/連結の選択はトグル動作で切り替わるので、この判断では単独動作から連結動作に変わったかを見ている(ステップ4101)。連結動作が選択されたのならば、操作部のテンキー入力を許可し、暗証番号の入力を行う。数字以外のキー(*キー、#キーなど)が押下された時は、無効な番号とみなし再度番号入力を行い(ステップ4102)、入力された番号が本画像形成装置に登録されている暗証番号と同じかどうかの判断を行う。入力された番号が登録されている暗証番号のいずれにも該当しない場合は、何もせずにリターンする(ステップ4103)。そして、他の画像形成装置に対して連結動作要求を通知するとともに、本画像形成装置で入力された暗証番号を送信し(ステップ4104)、連結動作要求が受理されたかを判断する。ここでは、他の画像形成装置から連結動作要求が受理されたか、却下されたかを見ている(ステップ4105)。そして、連結動作が却下されたならば、連結できる状態でないものとして連結対象から除外し(ステップ4106)、連結動作が受理されたならば、連結できる状態でないものとしてその画像形成装置を連結対象(スレーブ機)と認識する(ステップ4107)。次いで、画像形成時の条件や連結時のコピー枚数の割り振りなどの諸条件の入力処理を行い(ステップ4108)、マスタ機での画像読み取り動作を行う(ステップ4109)。読み取った画像のうち、マスタ機に割り振られた画像形成動作を行う(ステップ4110)。連結時の画像形成動作処理の内容は図42のフローチャートに示す。そして、読み取った画像のうち、スレーブ機に割り振られたものを画像形成情報として送信する(ステップ4111)。
一方、連結動作が選択されていない場合には(ステップ4101)、現在の動作が単独動作状態であるか否かの判断を行う。単独/連結の選択はトグル動作で切り替わるので、この判断では単独動作から連結動作に変わったか、もしくは単独動作のままであるかを見ている。スレーブ機の対象とされた時に、すでに連結動作状態になっていた場合は何もせずにリターンする(ステップ4112)。単独動作であれば、連結動作要求が通知されたかどうかの判断を行う。他の画像形成装置からの連結動作要求がなければ、何もせずにリターンする(ステップ4113)。連結動作要求が通知されていれば、操作部30のテンキー入力を許可し、暗証番号の入力を行う。数字以外のキー(*キー、#キーなど)が押下された時は、無効な番号とみなし再度番号入力を行う(ステップ4114)。そして、入力された番号が連結動作要求の通知とともに送られてきた暗証番号と同じかどうかを判断する(ステップ4115)入力された番号が送られてきた暗証番号と異なる場合は、操作者が異なっているものとみなし、連結動作要求に対する却下信号を送信し(ステップ4116)、入力された番号が送られてきた暗証番号と同じ場合は、同一の操作者からの操作であるとみなし、連結動作要求に対する受理信号を送信し、連結動作に切り替わる(ステップ4117)。次いで、マスタ機から送られてくる画像形成情報を受信し(ステップ4118)、送られてきた画像形成情報を基にして画像形成動作を行う(ステップ4119)。連結時の画像形成動作処理の内容は図42のフローチャートに示す。
なお、ステップ4102〜4111は連結時のマスタ機の動作を、ステップ4112〜4119は連結時のスレーブ機の動作を示している。
図42のフローチャートは連結動作時の画像形成動作を示し、この処理では、まず、画像形成装置の操作部30で単独動作が選択されていないかどうかを判断する(ステップ4201)。この判断で、連結動作のままであれば、保持している画像形成情報を基に画像形成動作処理を行い(ステップ4202)、画像形成動作とともにロギングカウント処理を行う。コピーカウント等は画像形成動作ごとに出力した枚数に応じてカウントしていくものとする(ステップ4203)。次いで、出力するべき画像形成情報が終了したかを判断する。終了していなければ、ステップ4201の処理に戻り再度画像形成動作を行う(ステップ4204)。
一方、画像形成装置の操作部30で単独動作が選択されたならば(ステップ4201)、連結動作から単独動作への切り替えを行い(ステップ4205)、連結動作状態にある他の画像形成装置に対して連結解除の通知を行う。連結解除の通知に対する応答(ACK信号)があれば、リターンする(ステップ4206)。
8.2 少なくとも1つの画像形成装置に登録されている暗証が認証されたときの連結動作
このシステムも7.1で説明したシステムと同様である。連結では、マスタの画像形成装置(オペレーターの操作している装置)で暗証番号が入力され、連結動作が選択されると、接続されている任意の画像形成装置に対しても連結動作が選択される。連結の対象とされた画像形成装置は各々暗証番号入力待ちとなる。ここで、画像形成装置ごとに登録されている暗証番号が入力されれば、その画像形成装置をスレーブ機として認識する。マスタの画像形成装置から指示される画像情報、コピー枚数等の各スレーブの画像形成装置に割り振られる。画像形成動作に伴うロギング等は各スレーブ機で行われる。
各画像形成装置での画像形成動作停止の処理を図43のフローチャートに示す。
この処理では、まず、画像形成装置の操作部30で連結動作が選択されたかの判断を行う。操作部での単独/連結の選択はトグル動作で切り替わるので、この判断では単独動作から連結動作に変わったかを見ている(ステップ4301)。連結動作が選択されたのであれば、操作部30のテンキー入力を許可し、暗証番号の入力を行う。数字以外のキー(*キー、#キーなど)が押下された時は、無効な番号とみなし再度番号入力を行う(ステップ4302)。そして、入力された番号が本画像形成装置に登録されている暗証番号と同じかどうかを判断し、入力された番号が登録されている暗証番号のいずれにも該当しない場合は、何もせずにリターンする(ステップ4303)。次いで、他の画像形成装置に対して連結動作要求を通知し(ステップ4304)、連結動作要求が受理されたかどうかを判断する。ここでは、他の画像形成装置から連結動作要求が受理されたか、却下されたかを見ている(ステップ4305)。連結動作が却下されたならば、連結できる状態でないものとして連結対象から除外し(ステップ4306)、連結動作が受理されたならば、連結できる状態であるものとして画像形成装置を連結対象(スレーブ機)と認識する(ステップ4307)。そして、画像形成時の条件や連結時のコピー枚数の割り振りなどの諸条件の入力処理を行い(ステップ4308)、マスタ機での画像読み取り動作を行って(ステップ4309)、読み取った画像のうち、マスタ機に割り振られた画像形成動作を行う(ステップ4310)。連結時の画像形成動作処理の内容は前述の図42のフローチャートと同様である。そして、読み取った画像のうち、スレーブ機に割り振られたものを画像形成情報として送信する(ステップ4311)。
一方、連結動作が選択されていない場合には(ステップ4301)、現在の動作が単独動作状態であるか否かを判断する。単独/連結の選択はトグル動作で切り替わるので、この判断では単独動作から連結動作に変わったか、もしくは単独動作のままであるかを見ている。スレーブ機の対象とされた時に、すでに連結動作状態になっていた場合は何もせずにリターンする(ステップ4312)。単独動作であれば、連結動作要求が通知されたかどうかを判断し、他の画像形成装置からの連結動作要求がなければ、何もせずにリターンする(ステップ4313)。そして、連結動作要求が通知されていれば、操作部30のテンキー入力を許可し、暗証番号の入力を行う。数字以外のキー(*キー、#キーなど)が押下された時は、無効な番号とみなし再度番号入力を行う(ステップ4314)。次いで、入力された番号が登録されている暗証番号と同じかどうかの判断を行い(ステップ4315)、入力された番号が登録されている暗証番号と異なる場合は、操作者に本画像形成装置の使用権がないものとして、連結動作要求に対する却下信号を送信する(ステップ4316)。入力された番号が登録されている暗証番号と同じ場合は、同一の操作者からの操作であるとみなし、連結動作要求に対する受理信号を送信し、連結動作に切り替わる(ステップ4317)。次いで、マスタ機から送られてくる画像形成情報の受信を行い(ステップ4318)、送られてきた画像形成情報を基にして画像形成動作を行う。連結時の画像形成動作処理の内容は前述の図42のフローチャートと同様なので、説明は省略する。
9.第9の実施形態
本実施形態のゼネラルフローチャートは図37と同様なので、ゼネラルフローについての説明は省略する。
図44に連結コピー動作のフローチャートを示す。まず自機側および子機側課金装置の残金を確認する(ステップ4401〜4404)。もし両方共にコピー料金不足の場合には、コピー動作を終了する(ステップ4403からリターン)。次に自機側の残金がコピー1枚当たりの料金と等しいかそれ以上の場合は(ステップ4404)、自機に接続されている課金装置に対して課金処理を行い(ステップ4405)、自機側でコピーを1枚出力する(ステップ4406)。もしコピー料金が不足する場合には、この処理をスキップする。さらに子機側の残金がコピー1枚当たりの料金と等しいかそれ以上の場合は(ステップ4407)、子機に接続されている課金装置に対して課金処理を行い(ステップ4408)、子機に印刷要求を発行して子機側でコピーを1枚出力する(ステップ4409)。もしコピー料金が不足する場合には、この処理をスキップする。
図45に課金装置監視処理のフローチャートを示す。
自機側および子機側の両方に対してオペレータが硬貨の返却操作(またはプリペイドカードの取り出し操作)を行った場合には、画像形成モードを初期化し(ステップ4501〜4503)、さらに連結動作モードを解除する(ステップ4504)。
10.第10の実施形態
第10の実施形態に係る処理内容を図46のフローチャートに示す。
このフローチャートから分かるように、この処理では、連結動作を行うコピー機各々の課金装置が課金可能かどうかを調べ(ステップ4601)、かつオペレータが入力した暗証番号がシステムに合致したときに(ステップ4602)連結動作を可能とした(ステップ4603)。
11.第11の実施形態
まず、図47を参照して、本実施形態のゼネラルフローチャートについて説明する。
連結インターフェースを通じて接続された2台の画像形成装置は対等(ピアツーピア)の関係であり、電源投入後の初期状態ではどちらが親機になるのかは定まっていない。また各画像形成装置ごとに課金装置(コインラック、プリペイドカードリーダ等)が備えられている。
まず、オペレータが一方の画像形成装置の操作パネルで連結コピーモードを指示すと、その画像形成装置が親機、もう一方が子機(スレーブ機)となる。待機状態では他機から何らかの要求が発行されていないかどうかチェックし、もし要求が届いていれば相手が親機、自機が子機となるため、子機は親機から依頼された処理を順次実行する(ステップ4701)。次に暗証番号の入力画面を表示する(ステップ4702)。この表示画面の例を図48に示す。暗証番号は6桁までの任意の数字を最大50個までユーザが任意に設定できるように構成している。また設定された暗証番号は図示せぬ不揮発性メモリに記憶されている。入力された暗証番号が記憶している暗証番号のどれかに一致すると、暗証番号入力画像メモリーは閉じて通常のコピー待機画面へ移行する(ステップ4703,4704)。次に、再びスレーブ処理を行う(ステップ4705)。これは暗証番号が入力された後でも、他機から動作要求が発生する可能性があるためであり、子機としての動作を保証するためである。操作パネル上の図示せぬ暗証解除キーが押された場合には、入力された暗証番号をクリアし初期状態に戻る(ステップ4707)。
図示せぬ連結コピーモードキーが押下されたら(ステップ4708)、子機に対して暗証番号認証状態の問い合わせを発行して子機側でも暗証番号が認証されているのかどうかを確認する。もし認証済み(正しい暗証番号が入力されている)なのであれば、連結コピーモードを設定する(ステップ4709)。
オペレータがコピースタートキーを押下すると(ステップ4710)、連結コピーモードが設定されていなければ単独のコピー動作を行い(ステップ4711,4712,4713)、連結コピーモードが設定されていれば連結コピー動作を行う(ステップ4711,4714)。単独コピー動作については、既知の技術であるため説明を省略する。なお、スレーブ処理のサブルーチンは図21で示したフローチャートと同様である。
図49に連結コピー動作のフローチャートを示す。
この処理では、まず自機側にてロギング処理を行い(ステップ4901)、コピーを一枚出力する(ステップ4902)。次に子機に対してロギング要求を発行して子機側でのロギング処理を行い(ステップ4903)、さらに子機に印刷要求を発行して子機側でコピーを一枚出力する(ステップ4904)。コピーが全部出力されたら、コピー終了となる(ステップ4905)。
図50に連結コピー動作のフローチャートを示す。
この処理では、まず自機側にてロギング処理を行い(ステップ5001)、コピーを一枚出力する(ステップ5002)。次に再度自機側にてロギング処理を行い(ステップ5003)、さらに子機に印刷要求を発行して子機側でコピーを一枚出力する(ステップ5004)。コピーが全部出力されたら、コピー終了となる(ステップ5005)。
図51に暗証を同一のもので認証した場合の処理のゼネラルフローチャートを示す。図47のフローと異なっているのは、連結コピーモードキーが押下された際に親機側で入力された暗証番号と子機側で入力された暗証番号を比較し、一致している場合のみ連結コピーモードの設定を許している点である(ステップ4708−1)。
図52に連結後、任意の認証手段で認証終了したときに連結されている全ての認証を終了する処理のゼネラルフローチャートを示す。図47のフローと異なっているのは、暗証解除要求を受けたかどうか判断し(ステップ4705−1)、暗証解除操作が行われた際に連結コピーモードが設定されていた場合は子機に対して暗証解除要求を発行する点と、この暗証解除要求を受け取った場合初期状態へ移行する点である(ステップ4706,4706−1,4706−2)。