JP2004126077A - 印刷版処理装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】PS版プロセッサーでは、電源スイッチがオンされると、装置の稼動停止時間を読み込み(ステップ120、122)、稼動停止時間が短い時には、クリーニング処理を行わず、稼動停止時間が長い時には、その稼動停止時間に応じて、外周部が現像液から露出している搬送ローラ対を回転駆動するための搬送モータの作動時間を設定する(ステップ124〜130)。この後に、設定時間に基づいて搬送モータを作動させる(ステップ132)。これにより、ローラの周面の固着物を、現像液によって効率的にかつ確実にローラの周面化ら除去する。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、感光性平版印刷版を処理液によって処理する印刷版処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
感光材料には、アルミニウム等の支持体に感光層を設けた感光性平版印刷版(以下「PS版」と言う)があり、このPS版を処理する感光材料処理装置(印刷版処理装置)であるPS版プロセッサーでは、PS版を現像液に浸漬して処理する現像工程、水洗水をPS版に吹き付けて水洗処理をする水洗工程、水洗処理の終了したPS版の表面にガム液等の不感脂化処理液を塗布して不感脂化処理を施す不感脂化工程等の、処理液を用いた複数の処理工程が設けられており、画像露光されたPS版に、現像、水洗及び不感脂化処理等を施すようになっている。
【0003】
このようなPS版プロセッサーの現像工程では、現像槽に貯留している現像液に印刷版を浸漬しながら搬送して現像処理するようにしている。また、現像処理の終了したPS版を、現像工程の最下流に設けている搬送ローラ対によって挟持して、次の水洗工程へ送り出す。このとき、PS版プロセッサーでは、PS版の表面に付着している現像液を、搬送ローラ対によって絞り落としながら、このPS版を水洗工程へ送り出すようにしている。
【0004】
このPS版から現像液を絞り落とす搬送ローラ対は、下側のローラの一部を現像液に浸漬するようにして、PS版の表面の付着物がローラの周面に付着し、次のPS版の表面に転写してしまうのを防止しており、このような搬送ローラ対ではローラの周面にPS版から絞り落とした現像液や、下側のローラによって汲み上げられた現像液がローラの周面に付着して液膜を形成している。
【0005】
ところで、PS版等の感光材料の処理に用いる現像液は、空気中の炭酸ガス(CO2)と接触することにより、液活性が低下する。例えば、PS版の現像処理に用いる現像液中には、シリケート成分やバインダー成分を溶解させるための成分が含まれており、この成分が炭酸ガスに接触することによってシリケート成分やバインダー成分の溶解能力が低下する。
【0006】
これにより、シリケート成分やバインダー成分が溶解し難い結晶物を生成してしまう。
【0007】
このような結晶物は、液外に配置しているローラの周面においても生成されてしまう。すなわち、液外のローラの周面に付着して液膜を形成している現像液が、空気中の炭酸ガスと接触していることにより、シリケート成分やバインダー成分によって生成されるけ結晶物が、このローラの周面に付着物として現れてしまう。また、この結晶物は、現像液が炭酸ガスと接触している時間が長くなるに連れて増加する。
【0008】
このローラの付着物は、次に処理するPS版に転写して、PS版表面の仕上り品質や、印刷性能に多大の影響を及ぼしてしまう。
【0009】
一方、感光材料処理装置には、感光材料の非処理中に搬送ローラ対を間欠的に回転駆動することにより、下側のローラから汲み上げた処理液によって表面を洗浄するようにしたものがある。(例えば特許文献1参照。)
また、感光材料処理装置には、液外に配置している搬送ローラ対の下側のローラを現像液等の処理液ではなく、水などの洗浄水に浸漬させるようにしたり、洗浄水をローラの周面に供給するなどして、感光材料の処理の開始に先立って、液外のローラの周面に付着している処理液や処理液成分を洗い流すようにしたものがある。(例えば、特許文献1参照。)
しかしながら、単にローラを間欠的に回転駆動するようにした場合、装置の稼動停止中も、間欠的なローラ駆動を行う必要がある。また、ローラの水洗工程と別にローラの洗浄工程を設けようにした場合、現像工程の構造が複雑となり、現像槽内の現像液自体が空気中の炭酸ガスと接触しやすくなってしまう。また、ローラを洗浄するようにした場合、洗浄水によって現像液が薄まってしまうことがある。
【0010】
一方、この付着物は、最初に処理したPS版に付着し、ローラが2、3回転した後の領域では、PS版上への付着物の転写が少なくなっている。
【0011】
このため、通常は、PS版プロセッサーの稼動を開始するときに、PS版の挿入に先立ってクリーニング版を挿入して、このクリーニング版に液外のローラの周面に付着している付着物を転写させるなどの、煩雑な作業が行われるようになっている。
【0012】
【特許文献1】
特開平6−347975号公報
【特許文献2】
特開平9−281683号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、ローラの洗浄作業やクリーニング版を用いた作業等を行うことなく、ローラの周面に付着した現像液が、炭酸ガスと接触してしまうことにより生じる固着物が印刷版の表面に転写して、仕上り品質を低下させてしまうのを防止した印刷版処理装置を提案することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、画像露光された印刷版を現像液に浸漬しながら処理して、下方側のローラの一部を現像液に浸漬した搬送ローラ対によって、印刷版から現像液を絞り落としながら送り出す印刷版処理装置であって、装置の停止時間を計測する計測手段と、装置の稼動開始時に、前記計測手段の計測結果に応じて設定した時間の間、前記搬送ローラ対を回転駆動するクリーニング制御手段と、を含むことを特徴とする。
【0015】
この発明によれば、装置の稼動を停止してから、次に稼動を開始するまでの時間を計測手段によって計測する。クリーニング制御手段は、この計測手段の計測結果に基づいて、搬送ローラ対を駆動する時間を設定し、設定した時間で、搬送ローラ対を回転駆動する。
【0016】
これにより、例えば印刷版を処理する現像液が液外のローラの周面に付着して、この現像液が炭酸ガスと接触することにより生成される結晶物が、下側のローラに汲み上げられた現像液によって洗われて、液外のローラの周面から除去される。
【0017】
このとき、結晶物の量は、現像液が炭酸ガスと接触している時間に応じて多くなる。すなわち、装置の停止時間が長くなれば、搬送ローラ対の周面で生成される結晶物も増加する。また、搬送ローラ対を回転駆動して、ローラの周面から結晶物を除去するのに必要な時間は、付着物が多くなることにより増加する。
【0018】
ここから、装置の稼動停止時間に応じて、搬送ローラ対を回転駆動してクリーニングする時間を設定することにより、搬送ローラ対の周面から効率良く確実に結晶物を除去することができ、結晶物が、最初に処理する印刷版に付着して、印刷版の表面の仕上り品質や、印刷性能に影響を及ぼしてしまうのを確実に防止することができる。
【0019】
このような本発明では、装置の設置環境下の炭酸ガス濃度を設定する設定手段を含み、前記クリーニング制御手段が、前記設定手段と前記計測手段の計測結果に基づいて、前記搬送ローラ対の駆動時間を設定することが好ましい。
【0020】
さらに、本発明では、前記設定手段が、装置の設置環境下の炭酸ガス濃度を検出する検出手段を含むことがより好ましい。
【0021】
現像液が空気中の炭酸ガスと接触することによる疲労は、空気中の炭酸ガス濃度によって大きく異なる。すなわち、空気中の炭酸ガス濃度が高ければ、短時間でも現像液の疲労が進行して、シリケート成分やバインダー成分の結晶物が生じ易く、炭酸ガス濃度が低ければ、結晶物が生じにくい。
【0022】
ここから、検出手段によって作業環境下の炭酸ガス濃度を検出し、この炭酸ガス濃度と、装置の停止時間にもとづいて設定した時間で、搬送ローラ対を回転駆動することにより、より効率的にかつ確実に、ローラの周面に生成した結晶物を除去することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
〔第1の実施の形態〕
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1には、印刷版処理装置の一例として適用した印刷版現像装置(以下「PS版プロセッサー10」とする)の概略構成を示している。このPS版プロセッサー10は、図示しない露光装置によって画像露光されたフォトポリマー版などの感光性平版印刷版(以下「PS版12」と言う)の現像処理を行う。
【0024】
なお、PS版12は、アルミニウム板等の薄肉矩形平板を支持体として、この支持体に感光層を形成しており、フォトポリマー版は、光接合層、光重合層及びオーバーコート層が重ねられて感光層が形成され、レーザ光により画像の露光がなされることにより光重合層の画像部の重合反応が促進される。
【0025】
また、以下で説明するPS版プロセッサー10は、搬送方向と直交する方向である幅寸法が約1100mm程度の大きいサイズのPS版12の処理が可能となっている。
【0026】
PS版プロセッサー10は、PS版12を現像液によって処理するための現像部14と、現像液によって処理されたPS版12の水洗水を供給して水洗する水洗部16と、水洗後のPS版12にガム液を塗布して不感脂化処理する不感脂化処理部18と、PS版12を乾燥させる乾燥部20と、が配設されている。すなわち、PS版プロセッサー10では、PS版12の搬送方向(図1の矢印A)方向に沿って、現像工程、水洗工程、不感脂化処理工程及び乾燥工程が順に設けられている。
【0027】
PS版プロセッサー10内には、処理タンク22が設けられている。この処理タンク22には、現像部14となる位置に現像槽24が形成され、水洗部16及び不感脂化処理部18となる位置に水洗槽26及び不感脂化処理槽28が形成されている。
【0028】
処理タンク22を覆う外板パネル30には、スリット状の挿入口32が形成され、処理タンク22には、乾燥部20側に挿通口34が形成されている。
【0029】
PS版プロセッサー10には、処理タンク22の上部を覆うカバー36が設けられている。このカバー36は、処理タンク22内に設けられている現像工程、水洗工程及び不感脂化処理工程を一体で覆っている。また、このカバー36には、現像部14と水洗部16との間にPS版12を挿入するためのリエントリー用の挿入口(副挿入口)38が設けられている。その副挿入口38は、現像部14での処理を除くPS版プロセッサー10での処理を行うためのPS版12の挿入用となっている。
【0030】
挿入口32の外部には、挿入台40が設けられ、現像部14のPS版12の挿入側には、ゴム製の搬送ローラ対42が配設されている。画像が焼付けられたPS版12は、挿入台40に載置されて挿入口32から、矢印A方向に沿って挿入されて、搬送ローラ対42の間に送り込まれる。
【0031】
搬送ローラ対42は、図示しない駆動手段の駆動力によって回転して、挿入されたPS版12を引き入れ、水平方向に対して約15°から31°の範囲の角度で現像部14へ送り込む。なお、本実施の形態では、支持体の一方の面に感光層を形成した片面タイプのPS版12を用いており、PS版12は、感光層が上方へ向けられた状態で挿入口32からPS版プロセッサー10内へ挿入される。
【0032】
処理タンク22に形成されている現像槽24は、底部中央が下方へ向けて突出された略山形状となっており、PS版12の現像処理を行うための現像液を貯留する。この現像槽24には、PS版12の搬送方向に沿った下側にガイド板44が、底部に沿って配設されている。
【0033】
ガイド板44は、現像槽24の上流部(挿入口32側)に設けられ、自由回転をする複数のコロ(小型のローラ)46が取り付けられている。搬送ローラ対42によって現像部14内に送り込まれたPS版12は、このコロ46によって案内されながらガイド板44上を搬送される。
【0034】
現像槽24には、水洗部16側に、外周がゴム製の搬送ローラ対48が配置されており、現像槽24内を略U字状に案内搬送されたPS版12は、この搬送ローラ対48によって挟持されて現像槽24から引き出される。PS版12は、このようにして現像槽24内を搬送されるときに現像液に浸漬され、画像露光によって感光した感光層の不要な部分が現像液により膨潤し、支持体から剥離され、露光画像に応じて不要な感光層が除去される。
【0035】
なお、現像槽24内には、スプレーパイプ50が設けられており、図示しないポンプによって吸引した現像槽24内の現像液を、このスプレーパイプ50によってPS版12の感光層面に吹き付け、PS版12の表面に現像液を供給するとともに、現像槽24内の現像液を循環させている。
【0036】
また、現像槽24内には、ガイド板44と搬送ローラ対48の間に、ブラシローラ80が設けられている。このブラシローラ80は、現像液に浸漬されながら搬送されるPS版12の表面に毛材を接触させながら回転することにより、PS版12の表面をブラッシングして、PS版12の表面からの不要な感光層の除去を促進している。
【0037】
現像部14には、下面が現像槽24に貯留される現像液の液面より下方となるように液面蓋52が配置されている。また、現像槽24の壁面及び液面蓋52には、挿入口32側に遮蔽部材54A、54Bが設けられ、水洗部24側に遮蔽部材54C、54Dが取り付けられている。処理タンク22には、挿通口34の周囲に搬送ローラ対56の周面に接触する遮蔽部材54E、54Fが取り付けられ、カバー36の副挿入口38には、遮蔽部材54Gが取り付けられている。
【0038】
遮蔽部材54A〜54Gは、シリコンゴム等によって形成されており、現像槽24内は、遮蔽部材54A〜54G、搬送ローラ対42、48等によって形成された密閉部内の空間に、液面に接触する大容量の液面蓋52を設けて、この空間に閉じ込められた空気の量を少なくすると共に、液面蓋52と遮蔽部材54A〜54G等によって現像液の液面近傍に新鮮な空気が入り込んでくるのが防止され、空気中の炭酸ガスによる現像液の劣化と水分の蒸発が抑えられている。なお、液面蓋52には、PS版12の搬送方向の上流側及び下流側の端部下面に串ローラ52A、52Bが設けられ、現像部14内を搬送されるPS版12が液面蓋52の下面と接触することによる表面(主に感光面)の損傷が防止されている。
【0039】
搬送ローラ対48によって現像槽24から引き出されたPS版12は、水洗部16へ送り込まれる。このとき、搬送ローラ対48は、PS版12の表裏面に付着している現像液を絞り落とすようにしている。
【0040】
水洗部16には、水洗槽26の上方に配設された搬送ローラ対58、60によってPS版12を略水平状態で搬送する搬送路が形成されており、PS版12は、搬送ローラ対58、60に挟持されて水洗槽26の上方を水平搬送される。
【0041】
水洗部16には、搬送ローラ対58、60の間に、PS版12の搬送路を挟んで上下に対で、スプレーパイプ62A、62Bが設けられている。スプレーパイプ62A、62Bは軸線方向がPS版12の幅方向(搬送方向と直交する方向)に沿って配置され、PS版12の搬送路に対向して複数の吐出孔が形成されている。
【0042】
水洗槽26には、処理液として水洗水を貯留している。また、水洗槽26の底部には、配管82の一端が開口している。この配管82には、図示しない給液ポンプを介してスプレーパイプ62A、62Bが接続している(図示省略)。スプレーパイプ62A、62Bは、PS版12の搬送に同期して給液ポンプが作動することにより供給される水洗水を、吐出孔からPS版12へ向けて噴出し、PS版12の表面(上面及び下面)に付着している現像液を洗い流す。
【0043】
このように水洗水によって洗い流された現像液は、水洗水と共に水洗槽26内に落下する。なお、水洗水の新液は、PS版12の処理量に応じて図示しない手段によって水洗槽26に供給される。また、PS版12に供給された水洗水は、PS版12が搬送ローラ対60に挟持されて送り出されることにより、PS版12に付着していた現像液と共に絞り落とされる。このようなスプレーパイプ62A、62Bからの水洗水の噴出方向は、スプレーパイプ62AがPS版12の搬送方向下流側で、スプレーパイプ62BがPS版12の搬送方向上流側としているが、これに限定されず他の方向であっても良い。
【0044】
不感脂化処理部18には、不感脂化処理槽28の上方に搬送ローラ対56が設けられ、PS版12は、この搬送ローラ対56によって不感脂化処理部18内を搬送された後に、乾燥部20へ送り込まれる。
【0045】
不感脂化処理部18には、PS版12の搬送路を挟んだ上下に対でスプレーパイプ64、66が設けられている。また、不感脂化処理槽28内には、不感脂化処理液としてガム液が貯留されている。
【0046】
このスプレーパイプ64、66には、不感脂化処理槽28内のガム液が供給されるようになっており、スプレーパイプ64、66は、このガム液を、例えば、搬送ローラ対56の上下のローラの間へ向けて吐出する。これにより、搬送ローラ対56によって搬送されるPS版12の表裏面にガム液が供給される。
【0047】
搬送ローラ対56は、表裏面にガム液が供給されたPS版12を挟持しながら送り出すときに、このガム液をPS版12の表裏面の全面に均一に拡散すると共に、余剰となったガム液を、PS版12から絞り落とす。
【0048】
これにより、PS版12は、版面保護のためのガム液の薄膜が形成されながら搬送ローラ対56によって送り出される。なお、スプレーパイプ66には、複数のコロ92が所定間隔で設けられており、これにより、PS版12の後端部を支持するガイドローラ94を形成している。また、スプレーパイプ66に換えて、スリット状の吐出口が形成されたガム液の吐出ユニットを設け、PS版12が、この吐出ユニットから吹出されるガム液に接触しながら搬送されることにより、PS版12の下面にガム液を塗布するなど、任意の構成を適用することができる。
【0049】
ガム液の薄膜が形成されながら搬送ローラ対56によって送り出されるPS版12は、挿通口34から乾燥部20内に送り込まれる。
【0050】
乾燥部20には、挿通口34の近傍にPS版12を支持する支持ローラ68が配設され、乾燥部20内でのPS版12の搬送路の中央部及び排出口70の近傍に、搬送ローラ対72及び搬送ローラ対74が配設され、PS版12は、支持ローラ68及び搬送ローラ対72、74によって乾燥部20内を搬送される。
【0051】
支持ローラ68と搬送ローラ対72との間及び、搬送ローラ対72と搬送ローラ対74との間には、PS版12の搬送路を挟んで対でダクト76A、76Bが配設されている。ダクト76A、76Bは、長手方向がPS版12の幅方向に沿って配設されており、PS版12の搬送路に対向する面にスリット孔78が設けられている。
【0052】
ダクト76A、76Bは、図示しない乾燥風発生手段によって発生された乾燥風が、長手方向の一端側から供給されると、この乾燥風をスリット孔78からPS版12の搬送路へ向けて吐出し、PS版12に吹き付ける。これにより、PS版12は、表裏面に塗布されているガム液が乾燥され、保護膜が形成される。なお、挿通口34には、PS版12を処理液によって処理する不感脂化処理部18までのプロセッサ部と乾燥部20とを分離する図示しないシャッタが設けられ、挿通口34が不必要に開放されて、乾燥部20内の加熱された空気が不感脂化処理部18へ入り込むのを防止している。
【0053】
ところで、PS版プロセッサー10の現像部14に設けている搬送ローラ対48は、上方側のローラ48Aと下方側のローラ48Bによって形成され、上方側のローラ48Aと下方側のローラ48Bの上部が、現像液の液面上方に配置され、下方側のローラ48Aの下部が現像液に浸漬されている。
【0054】
これにより、搬送ローラ対56は、PS版12の表裏面から絞り落とした現像液を、下側のローラ48Bから汲み上げた現像液によって洗い落として、ローラ48A、48Bの表面を清浄に保つようにしている。
【0055】
一方、図2に示すように、PS版プロセッサー10の作動を制御する制御部100のコントローラ102には、挿入ローラ対42と共に、搬送ローラ対48、56〜60、72、74を回転駆動する搬送モータ104が接続しており、コントローラ102は、所定のタイミングで搬送モータ104を作動させることにより、挿入口32から挿入されるPS版12を搬送するようになっている。なお、コントローラ102には、PS版プロセッサー10に設けている各種の駆動手段、加熱手段及び各種センサが接続しているが、本実施の形態では、詳細な図示及びこれらの説明を省略する。
【0056】
このコントローラ106には、装置上部に設けている操作パネル104が接続している。この操作パネル104には、装置のオン/オフを行う電源スイッチ108が設けられており、コントローラ102は、電源スイッチ108がオン操作されることにより、PS版12を最適に処理可能となるように立ち上げられる。また、PS版プロセッサー10では、電源スイッチ108のオフ操作によって、稼動を停止する。
【0057】
また、コントローラ102には、装置の稼動停止時間等を計測する計測手段としてタイマー110が接続しており、コントローラ102は、タイマー110によって装置の稼動停止時間を計測するようになっている。
【0058】
一方、現像槽24に設けている搬送ローラ対48には、現像液中から露出しているローラ48A、48Bの周面に、現像液中のシリケート成分やバインダー成分が結晶化して、固着物として付着しやすくなっている。
【0059】
ここから、コントローラ102は、電源スイッチ108のオン操作がなされて、PS版プロセッサー10の立ち上げ処理を開始するときに、タイマー110によって計測した装置の稼動停止時間を読み込んで、この稼動停止時間に応じて、搬送モータ106を駆動することにより、搬送ローラ対48を回転駆動して、ローラ48Bによって汲み上げた現像液によってローラ48Bの周面と共にローラ48Aの周面に付着している固着物を除去するローラクリーニングを行うようにしている。
【0060】
なお、コントローラ102では、搬送ローラ対48のローラクリーニングに合わせて、不感脂化処理部18に設けている搬送ローラ対56の周面に固形化して付着しているガム液成分の除去等を並行して行うようにしている。
【0061】
すなわち、図1に示すように、搬送ローラ対56の上方には、樋状の整流板88が設けられている。この整流板88は、長手方向が搬送ローラ対56の軸線方向に沿って配置され、ガム液の希釈に用いる水が、図示しない給水手段によって供給される。
【0062】
また、整流板88には、上方のローラの周面へ向けて複数の図示しない貫通孔が形成されており、給水手段から供給される水を、搬送ローラ対56の上方側のローラの周面へ、軸方向に拡散させながら供給する。このとき、搬送ローラ対56が回転駆動されることにより、搬送ローラ対56の上下のローラの周面が、この水によって洗浄されて、ローラの周面に付着しているガム液成分が洗い流されるようにしている。
【0063】
なお、搬送ローラ対56の洗浄機構は、これに限らず、例えば上方のローラの周面に接触しながら回転するローラ(洗浄ローラ)を用い、このローラと上方のローラ56との接触部分に水を供給しながら搬送ローラ対56を回転駆動することにより、ローラの周面を洗浄するなどの従来公知の洗浄機構を適用することができる。
【0064】
このように構成されているPS版プロセッサー10では、図示しない露光装置等によって画像が記録されたPS版12が挿入台40に載置され、挿入口32へ挿入されと、搬送ローラ対42によってこのPS版12を引き入れ、現像部14へ送り込む。なお、PS版プロセッサー10では、挿入口32を通過するPS版12を図示しないセンサによって検出するとタイマーをスタートさせる。このタイマーは、PS版12を搬送するための駆動手段の動作と共に、水洗部16のスプレーパイプ62A、62Bから水洗水を吐出させるタイミングや、不感脂化処理部18におけるガム液の吐出タイミングの計測に用いる。
【0065】
現像部14では、搬送ローラ対42によってPS版12が水平方向に対して15°〜31°の範囲の挿入角度で送りこまれて現像液に浸漬されながら搬送される。また、このPS版12は、17°〜31°の範囲の排出角度で現像液中から送り出される。PS版12は、現像部14で現像液に浸漬されることにより、露光画像に応じて感光層の不要部分が膨潤し、膨潤した感光層が支持体から除去される。このときに、現像槽24内に配置しているブラシローラ80によってPS版12の表面をブラッシングすることにより、PS版12の表面からの不要な感光層の除去を促進するようにしている。
【0066】
なお、PS版プロセッサー10としては、複数のブラシローラ80をPS版12の表面に対向するように配置してブラッシングするものであっても良く、また、ブラシローラ80を用いずにPS版12の処理を行うものであっても良い。
【0067】
このようにして現像液による処理が行われて現像液中から送り出されたPS版12は、搬送ローラ対48によって引き出されて、表裏面に付着している現像液が絞り落とされながら水洗部16へ送られる。
【0068】
水洗部16では、このPS版12を搬送ローラ対58、60によって挟持して略水平状態で搬送しながら、スプレーパイプ62A、62Bから水洗水を噴出する。また、PS版12の搬送方向の下流側に配置している搬送ローラ対60は、PS版12の表裏面に供給した水洗水を、搬送ローラ対48によって絞り切れずに残った現像液と共にPS版12の表裏面から絞り落としながら、このPS版12を不感脂化処理部18へ送り出す。これにより、PS版12は、表裏面に現像液が付着していない状態で不感脂化処理部18へ送り出される。
【0069】
不感脂化処理部18へ送られたPS版12は、スプレーパイプ64と吐出ユニット66の間を通過し、搬送ローラ対56に挟持される。
【0070】
このとき、不感脂化処理部18では、スプレーパイプ64、66にガム液を供給し、PS版12の表裏面にガム液を塗布する。搬送ローラ対56は、PS版12を挟持して送り出すことにより、PS版12の表裏面にガム液の薄膜を形成すると共に、余剰となったガム液をPS版12の表裏面から絞り落とす。ガム液が塗布されたPS版12は、挿通口34から乾燥部20へ送り込まれる。
【0071】
なお、挿通口34にシャッタを設け、PS版12の処理開始のタイミングないしPS版12が不感脂化処理部18から送り出されるタイミングで挿通口34を開いて、PS版12を乾燥部20へ送り出すようにしても良い。これにより、乾燥部20の乾燥風が不必要に不感脂化処理部18へ入り込んで、搬送ローラ対56にガム液が固着してしまうのを防止すると共に、挿通口34から空気が入り込み、現像部14にまで及んで空気中の炭酸ガスにより現像液が劣化するのを防止したり、現像液中の水分や水洗水さらにガム液中の水分が蒸発して挿通口34から出てしまうのを防止することができ、好ましい。
【0072】
乾燥部20では、支持ローラ68及び搬送ローラ対72、74によってPS版12を搬送しながら、ダクト76A、76Bから乾燥風を吹き付ける。これにより、PS版12は、塗布されているガム液によって保護膜が形成されて排出口70から排出される。
【0073】
ところで、PS版プロセッサーでは、PS版12の処理を行うことにより搬送ローラ対56の周面にガム液が付着して残ると共に、搬送ローラ対48の上下のローラ48A、48Bの周面には現像液が付着して薄膜を形成している。このとき、PS版プロセッサー10に設けているコントローラ102は、電源スイッチ108がオフされて稼動を停止するときに、不感脂化処理部18に設けている整流板88に水を供給しながら搬送モータ106を駆動して、搬送ローラ対56の周面の洗浄を行う。また、コントローラ102では、装置の稼動を開始するために電源スイッチ108がオンされると、整流板88に水を供給しながら搬送モータ106を駆動することにより、搬送ローラ対56の洗浄を行い、装置の稼動停止時に搬送ローラ対56の周面から除去しきれずに残っているガム液が、装置の稼動停止中に搬送ローラ対56の周面に固形化しているのを溶かし落とすようにしている。
【0074】
一方、PS版プロセッサー10に設けている現像槽24内の現像液は、空気中の炭酸ガスと接触することにより疲労して、シリケート成分やバインダー成分が結晶化し易くなっている。
【0075】
また、現像槽24に設けている搬送ローラ対48は、現像液の液面から露出している周面に現像液が付着しており、装置の稼動停止中に搬送ローラ対48(ローラ48A、48B)の周面が空気中の炭酸ガスと接触することにより、現像液中のシリケート成分やバインダー成分が結晶化してしまう。また、装置の停止時間が長くなり、現像液が空気と接触している時間が長くなると、ローラ48A、48Bの周面に結晶化した固着物の量も増加する。
【0076】
ここで、コントローラ102は、PS版プロセッサー10の電源スイッチ108がオンされて、装置の稼動を開始するときに、装置の稼動停止時間に応じて、搬送モータ106を作動させることにより、搬送ローラ対48を回転駆動して、ローラ48Bによって現像槽24内の現像液を汲み上げて、この現像液によってローラ48Bの周面と共にローラ48Aの周面のクリーニングを行うことにより、ローラ48A、48Bの周面の固着物の除去を図るようにしている。
【0077】
ここで、図3を参照しながら第1の実施の形態での搬送ローラ対48のクリーニング処理を説明する。なお、コントローラ102には、搬送ローラ対48のクリーニングを行う時の装置の稼動停止時間に対する搬送モータ106の作動時間が予め設定されて、図示しないメモリに記憶されている。
【0078】
このフローチャートは、PS版プロセッサー10の電源スイッチ108がオンされて、PS版プロセッサー10の立ち上げ処理を行うときに、この立ち上げ処理と並行して実行され、最初のステップ120では、電源スイッチ108がオンされたか否かを確認し、オンされることにより実行されて、ステップ122へ移行する。
【0079】
このステップ122では、タイマー110によって計測している装置の稼動停止時間を読み込む。この後に、ステップ124では、装置の稼動停止時間に基づいて、搬送モータ106の作動時間、すなわち、搬送ローラ対48の回転駆動時間であるクリーニング時間を設定する。
【0080】
ここで、装置の稼動停止時間が例えば5時間未満で短く、ローラ48A、48Bの周面に固着物(結晶化したシリケート成分やバインダー成分等)が付着していないと判断されるときには、ステップ126で肯定判定して、搬送ローラ対48のクリーニングのための搬送モータ106の作動を行わずに終了する。なお、PS版プロセッサー10では、搬送ローラ対48のクリーニングを行わなくても、搬送ローラ対56の洗浄等が必要であれば、搬送モータ106の駆動を行うようになっている。
【0081】
これに対して、装置の稼動停止時間が5時間以上であるときには、ステップ124で否定判定して、ステップ126へ移行する。このステップ126では、装置の稼動停止時間が、24時間未満であるか否かを確認する。すなわち、ステップ126では、装置の稼動停止時間が5時間以上、24時間未満であるか否かを確認している。
【0082】
ここで、装置の稼動停止時間が5時間以上、24時間未満であれば、ステップ126で肯定判定して、ステップ128へ移行し、搬送モータ406の作動時間(クリーニング時間)を25分に設定する。
【0083】
これに対して、装置の稼動停止時間が24時間を超えているときには、ステップ126で否定判定して、ステップ130へ移行し、クリーニング時間を40分に設定する。
【0084】
このようにして、装置の稼動停止時間に基づいてクリーニング時間を設定すると、ステップ132へ移行して、設定されたクリーニング時間の間、搬送モータ106を作動させて、搬送ローラ対48を回転駆動する。
【0085】
これにより、搬送ローラ対48では、下側のローラ48Bによって現像槽24内の現像液を汲み上げて、この現像液によってローラ48A、48Bの周面を洗浄して、ローラ48A、48Bの周面の固着物を洗い流す。
【0086】
このように、装置の稼動停止時間に基づいて搬送ローラ対48を回転駆動するクリーニング時間を設定することにより、例えば、装置の稼動停止時間が短く、ローラ48A、48Bに固着物が付着していないにもかかわらず、不必要にクリーニングを行ってしまったり、装置の稼動停止時間が長くローラ48A、48Bに多量の固着物が付着しているにもかかわらず、クリーニング時間が短いために、固着物が除去しきれずに残ってしまうのを防止することができる。
【0087】
すなわち、現像液が空気中の炭酸ガスと接触することにより生じるローラ48A、48Bの固着物は、装置の稼動停止時間が長く、空気と接触している時間が長いと量が増加する。また、この固着物は、ローラ48A、48Bの回転駆動時間に応じて減少する。
【0088】
したがって、固着物の量が少ない時には、ローラ48A、48Bの回転時間であるクリーニング時間が短くてすむが、固着物の量が多いときには、クリーニング時間を長くする必要がある。
【0089】
ここから、PS版プロセッサー10では、稼動停止時間に応じて、クリーニング時間を設定することにより、効率的でかつ確実なクリーニングを行う。これにより、例えばクリーニング版を、挿入口32から挿入して、ローラ48A、48Bの周面の固着物をクリーニング版に転写する処理を行うに付着しているこのクリーニング版に付着させる等の処理を行うことなく、最初に処理するPS版12から、固着物が付着することなく高品質に仕上げることができる。
【0090】
なお、第1の実施の形態に適用した装置の稼動停止時間と、稼動停止時間に応じたクリーニング時間は、一例を示すものであり、ローラ48A、48Bの適切なクリーニングを可能とするものであれば、任意の設定時間を用いることができる。
【0091】
〔第2の実施の形態〕
次に本発明の第2の実施の形態を説明する。なお、第2の実施の形態の基本的構成は、前記した第1の実施の形態と同一であり、以下で説明する第2の実施の形態では、第1の実施の形態と同一の部品には同一の符号を付与してその説明を省略する。
【0092】
図4には、第2の実施の形態に係る制御部100Aの概略構成を示している。この制御部100Aには、PS版プロセッサー10の設置環境下の炭酸ガスを検出する炭酸ガス検出センサ150が設けられており、この炭酸ガス検出センサ150が、コントローラ102Aに接続している。
【0093】
コントローラ102Aは、タイマー110によって計測する装置の稼動停止時間と、炭酸ガス検出センサ150によって検出する空気中の炭酸ガス濃度から、搬送ローラ対48のクリーニング時間、すなわち、搬送モータ106の作動時間を設定するようになっている。
【0094】
このとき、コントローラ102Aに設けられている図示しないメモリには、装置の稼動停止時間に対する搬送ローラ対48の駆動時間が設定されており、表1には、その一例を示している。
【0095】
【表1】
【0096】
コントローラ102Aは、この設定に基づいて搬送ローラ対48のクリーニングを行うようになっている。なお、第2の実施の形態では、ローラ48A、48Bの固着物の量が多いと予測されて、クリーニング時間が長くなるときには、搬送モータ106を作動させて搬送ローラ対48を空回しするクリーニング処理をおこなわずに、クリーニング版を用いたクリーニング処理を要求するようにしている。このクリーニング版を用いた処理は、例えば、操作パネル104に設けている図示しない表示手段に表示するなどして、オペレータに要求するようにしている。
【0097】
図5には、第2の実施の形態に係るクリーニング処理の概略を示している。
【0098】
このフローチャートでは、電源スイッチ108が操作されてPS版プロセッサー10がオンされると、ステップ122へ移行して、タイマー110によって計測している装置の稼動停止時間を読み込む。また、次のステップ140では、炭酸ガス検出センサ150によって検出する炭酸ガス濃度を読み込む。
【0099】
この後に、ステップ142では、装置の稼動停止時間と炭酸ガス濃度及び表1に示す設定に基づいて搬送モータ106の作動時間である搬送ローラ対48の駆動時間を設定する。
【0100】
ここで、例えば、装置の稼動停止時間が5時間以下であれば、空気中の炭酸ガス濃度にかかわらず、ローラ48A、48Bの周面に固着物が生じていないと判断して、クリーニング処理を終了する。
【0101】
一方、装置の稼動停止時間が5時間を超えるときには、稼動停止時間と炭酸ガス濃度にもとづいて、クリーニング時間を設定する。このとき、空気中の炭酸ガス濃度が低い時には固着物の量が少ないと予測されるので、クリーニング時間を短く設定し、炭酸ガス濃度が高い時には固着物の量が多いと予測されるので、クリーニング時間を長く設定する。
【0102】
これに対して、装置の稼動停止時間が極めて長いか、空気中の炭酸ガス濃度が極めて高い時には、多量の固着物が生じており、搬送ローラ対48の空回しでこの固着物を完全に除去するには、長い時間を要すると判断されるときには、クリーニング版を用いたクリーニング処理を要求するように設定する。
【0103】
このようにして、クリーニング処理が設定されると、ステップ144で否定判定されて、ステップ146へ移行する。このステップ146では、クリーニング版を用いずに、搬送ローラ対48を空回しする自動クリーニングを行うように設定されているか否かを確認する。
【0104】
すなわち、装置の稼動停止時間と炭酸ガス濃度に基づいて、搬送ローラ対48の駆動時間が設定されているか否かを確認し、駆動時間が設定されているときには、ステップ146で肯定判定してステップ148へ移行し、設定時間に基づいて搬送モータ106を駆動して、搬送ローラ対48のクリーニング処理を行う。
【0105】
これに対して、クリーニング版を用いた処理に設定されているときには、ステップ146で否定判定して、ステップ150へ移行し、クリーニング版を用いたクリーニング処理を要求する。
【0106】
現像液の疲労は、停止時間に加えて、空気中の炭酸ガス濃度が大きく影響し、炭酸ガス濃度が高くなると、シリケート成分やバインダー成分の結晶化が進行する。
【0107】
ここから、第2の実施の形態では、装置の稼動停止時間に加えて、空気中の炭酸ガス濃度にもとづいて搬送ローラ対48の駆動時間を設定することにより、より確実にかつ効率的に、ローラ48A、48Bの固着物の除去を図ることができる。
【0108】
なお、本実施の形態では、炭酸ガス検出センサ150を用いて、装置の設置環境下の炭酸ガス濃度を検出して、クリーニング時間である搬送ローラ対48の駆動時間を設定したが、これに限らず、装置の設置環境下の炭酸ガス濃度を予測するか、別に設けている炭酸ガス検出センサによって検出して、操作パネル104からのキー操作によって炭酸ガス濃度を予め入力しておいて、この炭酸ガス濃度と装置の稼動停止時間に基づいて、搬送ローラ対48のクリーニング時間を設定するものであっても良い。
【0109】
すなわち、空気中の炭酸ガス濃度は、暖房器具を使用しているか否か等の季節によっても変化する。また、装置の設置環境が炭酸ガスの多い環境であるか、炭酸ガス濃度の低い環境であるかなどから予測でき、また、環境条件が大きく変わらなければ、変化が少ないと想定することができる。
【0110】
ここから、予め炭酸ガス濃度を設定しておくことも可能であり、これにより、高価な炭酸ガス検出センサ150を用いることなく、搬送ローラ対48の適切なクリーニングが可能となる。
【0111】
なお、第2の実施の形態においても、表1に示す装置の稼動停止時間、炭酸ガス濃度及びこれらに基づいて搬送ローラ対48の駆動時間は、一例を示すものであり、適切で確実な搬送ローラ対48のクリーニングを可能とするものであれば、任意に設定することができる。
【0112】
また、以上説明した本実施の形態では、PS版12を処理するPS版プロセッサー10を例に説明したが、PS版プロセッサー10に限らず、PS版12などの印刷版を現像液に浸漬して処理する任意の構成の印刷版現像装置に適用することができる。
【0113】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、少なくとも装置の稼動停止時間に基づいて、一部が処理液外に露出しているローラの駆動時間を設定し、設定した駆動時間に基づいてこのローラを駆動するようにしているので、効率的にかつ確実にこのローラの周面の固着物を除去することができるという優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に適用したPS版プロセッサーの概略構成図である。
【図2】第1の実施の形態に適用した制御部の要部を示す概略ブロック図である。
【図3】第1の実施の形態に係るクリーニング処理の概略を示す流れ図である。
【図4】第2の実施の形態に適用した制御部の要部を示す概略ブロック図である。
【図5】第2の実施の形態に係るクリーニング処理の概略を示す流れ図である。
【符号の説明】
10 PS版プロセッサー(印刷版処理装置)
12 PS版(印刷版)
14 現像部
24 現像槽
48 搬送ローラ対
48A、48B ローラ
100、100A 制御部
102、102A コントローラ(クリーニング制御手段、設定手段)
104 操作パネル
106 搬送モータ(駆動手段)
108 電源スイッチ
110 タイマー(計測手段)
150 炭酸ガス検出センサ(検出手段)
Claims (3)
- 画像露光された印刷版を現像液に浸漬しながら処理して、下方側のローラの一部を現像液に浸漬した搬送ローラ対によって、印刷版から現像液を絞り落としながら送り出す印刷版処理装置であって、
装置の停止時間を計測する計測手段と、
装置の稼動開始時に、前記計測手段の計測結果に応じて設定した時間の間、前記搬送ローラ対を回転駆動するクリーニング制御手段と、
を含むことを特徴とする印刷版処理装置。 - 装置の設置環境下の炭酸ガス濃度を設定する設定手段を含み、前記クリーニング制御手段が、前記設定手段と前記計測手段の計測結果に基づいて、前記搬送ローラ対の駆動時間を設定することを特徴とする請求項1に記載の印刷版処理装置。
- 前記設定手段が、装置の設置環境下の炭酸ガス濃度を検出する検出手段を含むことを特徴とする請求項2に記載の印刷版処理装置。
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