JP2005099282A - 製版システム - Google Patents

製版システム Download PDF

Info

Publication number
JP2005099282A
JP2005099282A JP2003331504A JP2003331504A JP2005099282A JP 2005099282 A JP2005099282 A JP 2005099282A JP 2003331504 A JP2003331504 A JP 2003331504A JP 2003331504 A JP2003331504 A JP 2003331504A JP 2005099282 A JP2005099282 A JP 2005099282A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
printing plate
plate
elution
processing
image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003331504A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuya Okamoto
哲也 岡本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP2003331504A priority Critical patent/JP2005099282A/ja
Publication of JP2005099282A publication Critical patent/JP2005099282A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Manufacture Or Reproduction Of Printing Formes (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

【課題】 溶出装置において印刷版が接触するローラ等に付着していた溶出液が、印刷版に汚れとして付着してしまうのを確実に防止する。
【解決手段】 溶出装置では、印刷版の非処理中に、所定の時間間隔で搬送ローラ等を駆動すると共に、スプレーパイプから溶出液を噴出する間欠運転を行う(ステップ300〜304)。また、給版信号を受信すると予備運転を行い、搬送ローラ等を駆動すると共にスプレーパイプから溶出液を噴出し、この後に、印刷版の処理タイミングに合わせて、印刷版の処理を行う(ステップ306〜310)。このとき、印刷版の処理を最も早く判断できる給版要求に基づいて、予備運転を行うために、印刷版が溶出槽の搬送ローラ対に達するまでに、搬送ローラ対等に付着していた濃縮した溶出液を確実に落とすことができる。
【選択図】 図6

Description

本発明は、画像露光によって静電潜像を形成した印刷版に、トナー現像及びエッチング処理を施すことにより印刷用の刷版を作成する製版システムに関する。
新聞印刷用に使用される感光性平版印刷版には、アウミニウムの支持体上に形成する感光層として、有機光電導体を用いたOPC(Organic Photconductor )印刷版がある。このOPC印刷版(以下「印刷版」と言う)は、原稿フィルム等を用いることなくレーザ光線等によって直接画像を記録することができる。
一方、新聞印刷の分野においては、この印刷版に画像記録した後、連続して現像処理から輪転機の版胴へ巻き掛けるためのパンチ/版曲げ処理までを自動的に行なう自動製版システムが使用されている。このような自動製版システムでは、連続して多数枚の刷版を製作することができるので、多数枚の印刷版(例えば500〜1000枚)を所定の載置台(以下「スキッド」と言う)に搭載した状態でスキッドごと装填され、印刷版への画像記録(焼付)からパンチ/版曲げまでの一連の処理が行なわれて、新聞印刷用の輪転機に装着可能な状態として排出するようになっており、多量に刷版を作成する必要がある印刷工場では、この自動製版装置を複数台配備して、少数の作業員によって短時間に多量の刷版を作成できるようにしている。
ところで、自動製版システムにおいては、画像露光した印刷版に現像定着工程でトナー画像を形成し、ローラ等によって印刷版を水平搬送しながら、溶出槽に貯留している溶出液をスプレーパイプから噴出し、印刷版の表面に溶出液を供給することにより、この溶出液によって非トナー部の感光層を溶出させて除去するようにしている。
また、溶出液は、温度によって感光層の溶出の進行度合いが変化し、温度ムラが感光層の溶出ムラとなって印刷版の仕上がりを損ねてしまうことがある。
ここから、印刷版の非処理中も溶出液の温度を予め設定した温度に保ち、間欠的にローラ等の搬送手段を駆動させて、溶出槽内の溶出液をスプレーパイプから噴出することによりローラ等に溶出液を吹き付けて、ローラ等を所定の温度範囲に維持するようにした提案がなされている(例えば、特許文献1参照)。
これにより、実際に印刷版がローラ等に接触したときに、印刷版や印刷版に供給した溶出液に温度ムラが生じるのを防止し、印刷版に温度ムラが起因する仕上がり品質の低下が生じるのを防止するようにしている。
特開平7−295234号公報
しかしながら、溶出装置に設けられて溶出液が吹き付けられるローラ等には、溶出液が付着して残る。この処理液中の水分が印刷版の非処理中に蒸発すると、処理液成分の濃度が濃くなってしまい、この溶出液が印刷版に付着してしまうと、印刷版の表面に汚れとなって現れ、印刷版の仕上がり品質を低下させてしまう。
このようなローラ等に付着した処理液は、間欠運転によってスプレーパイプから噴出する溶出液によって落とすことも可能であるが、単に、ローラ等の温度維持のための間欠運転を行っただけでは、確実に除去することが困難であり、必ずしも濃縮した溶出液による印刷版の汚れを防止しうるものではない。
本発明は上記事実を考慮してなされたものであり、溶出液の温度ムラによる仕上がり品質の低下を防止しながら、溶出装置に設けているローラ等に付着している汚れが、印刷版を汚してしまうことによる品質低下を防止することができる製版システムを提案することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明は、印刷版に画像露光を施して静電潜像を形成する露光工程と、給版要求に基づいて前記露光工程へ前記印刷版を供給する給版工程と、画像露光された前記印刷版に露光画像に応じたトナー画像を形成する現像工程と、前記トナー画像が形成された印刷版の感光層を溶出する溶出工程と、を含み、前記溶出工程に設けられる溶出装置が、搬送ローラを備えた搬送手段によって前記印刷版を搬送しながら、処理槽内に貯留している処理液をスプレー手段から噴出して溶出処理を行う製版システムであって、前記溶出装置での前記印刷版の処理に合わせて前記搬送手段と前記スプレー手段を作動すると共に、前記溶出装置で前記印刷版の非処理中に、所定の時間間隔で前記搬送手段と前記スプレー手段を作動する間欠運転を行い、前記給版要求に基づいて前記搬送手段と前記スプレー手段とを作動する予備運転を行う運転制御手段を、含むことを特徴とする。
この発明によれば、製版システムでの印刷版の処理の実行を最も早く判断することができる給版要求に基づいて、溶出装置の搬送手段とスプレー手段を作動させる。
これにより、溶出装置で印刷版を処理する前に、印刷版と接触する搬送手段を形成するローラ等に付着していた処理液を確実に落とすことができ、ローラ等に付着していた溶出液等の処理液によって印刷版が汚れてしまうのを確実に防止することができる。
このような本発明としては、印刷版に画像露光を施して静電潜像を形成する露光工程と、給版要求に基づいて前記露光工程へ前記印刷版を供給する給版工程と、画像露光された前記印刷版に露光画像に応じたトナー画像を形成する現像工程と、前記トナー画像が形成された印刷版の感光層を溶出する溶出工程と、を含み、前記溶出工程に設けられる溶出装置が、搬送ローラを備えた搬送手段によって前記印刷版を搬送しながら、処理槽内に貯留している処理液をスプレー手段から噴出して溶出処理を行う製版システムであって、前記溶出装置に設けた前記搬送手段と前記スプレー手段の運転を指示する運転指示手段と、前記溶出装置での前記印刷版の処理に合わせて前記搬送手段と前記スプレー手段を作動すると共に、前記溶出装置で前記印刷版の非処理中に、所定の時間間隔で前記搬送手段と前記スプレー手段を作動する間欠運転を行い、前記運転指示手段によって運転指示が入力されたときに、前記搬送手段と前記スプレー手段を作動する予備運転を行う運転制御手段を、含むものであっても良い。
また、本発明は、印刷版に画像露光を施して静電潜像を形成する露光工程と、給版要求に基づいて前記露光工程へ前記印刷版を供給する給版工程と、画像露光された前記印刷版に露光画像に応じたトナー画像を形成する現像工程と、前記トナー画像が形成された印刷版の感光層を溶出する溶出工程と、を含み、前記溶出工程に設けられる溶出装置が、搬送ローラを備えた搬送手段によって前記印刷版を搬送しながら、処理槽内に貯留している処理液をスプレー手段から噴出して溶出処理を行う製版システムであって、前記溶出装置に設けた前記搬送手段と前記スプレー手段の運転を指示する運転指示手段と、前記溶出装置での前記印刷版の処理に合わせて前記搬送手段と前記スプレー手段を作動すると共に、前記溶出装置で前記印刷版の非処理中に、所定の時間間隔で前記搬送手段と前記スプレー手段を作動する間欠運転を行い、前記給版要求又は前記運転指示手段によって運転指示の何れか一方が入力されたときに前記搬送手段と前記スプレー手段を作動する予備運転を行う運転制御手段を、含むものであっても良い。
以上説明した如く本発明によれば、製版システムで印刷版の処理を最も早く判断できる給版要求に基づいて、溶出装置の搬送手段及びスプレー手段を作動するので、印刷版を高品質に仕上げることができるという優れた効果が得られる。
以下に本発明の実施の形態を説明する。図1には、本実施の形態に適用した製版システム10の概略構成を示している。
この製版システム10には、給版工程を形成する給版部12と排版部14とを一体で収容した給排版装置16が設けられている。この給排版装置16では、給版部12の挿入扉12Aを開くことにより、多数枚の印刷版20を載置したスキッド22の装填が可能となっている。
また、製版システム10には、描画工程を形成する描画装置18が、この給排版装置16に隣接して設けられている。給排版装置16は、給版部12に装填されたスキッド22上の印刷版20を、最上層から1枚ずつ取り出して描画装置18へ供給する(給版)。描画装置18では、この印刷版12に対して画像露光を施し、画像露光の終了した印刷版20を、給排版装置16の排版部14へ送り出す(排版)。
本実施の形態に適用した製版システム10に用いられる印刷版20は、アルミニウムの支持体の一方の面に有機光導電体を用いた感光層が形成されたOPC印刷版であり、例えば新聞1頁分の画像を縦に並べて形成可能サイズ(新聞の縦2頁分のサイズ、例えば、幅寸法398mm×縦寸法1120mm)等の大きさ(2L1Wサイズ)のものが用いられる。
なお、新聞印刷には、新聞1頁分の画像を縦横に並べたり、新聞の見開き1頁分の画像を縦に並べて形成可能な2L2Wサイズの印刷版があり、製版システム10では、2L1Wサイズ及び2L2Wサイズの印刷版を用いた製版が可能となっているものであっても良い。
スキッド22上には、この印刷版20が感光層側の面を下方に向けられた状態で多数枚(例えば500枚〜1000枚)が積層され、保管ないし運搬中に感光層が不必要に露光されてしまうのを防止しており、給排版装置16の給版部12では、印刷版20の裏面側を吸着してスキッド22上から取出した後、この印刷版20を反転させることにより感光層を上方へ向けて描画装置18へ送り込むようになっている。
描画装置18では、この印刷版20を均一に帯電させた後、所定波長のレーザー光によって走査露光して静電潜像を形成する。
一方、給排版装置16には、印刷版20に対する現像工程を形成している現像定着装置24が隣接して配置されており、画像露光の終了した印刷版20は、排版部14から現像定着装置24へ送り込まれる。また、この現像定着装置24の下流側には、溶出工程を構成する溶出装置26及び乾燥装置28が配置され、さらに乾燥装置28の下流側に、パンチ工程を形成するパンチ装置32及び、版曲げ工程を形成する版曲げ装置34が順に配置されている。
さらに、版曲げ装置34の下流側には、集積工程を形成しているストッカ40が配置されている。
画像露光の終了した印刷版20は、現像定着装置24へ送り込まれることにより、先ず、現像部36で、表面に帯電したトナーが均一に塗布されてから余剰となったトナーが除去されると、次に、定着部38で加熱ランプ等の加熱手段によって例えば100°C以上の所定温度まで加熱される。
現像部36で印刷版20に塗布されるトナーは帯電しているため、このトナーが印刷版20に形成した静電潜像に応じて付着する。このトナーが加熱されることにより、印刷版20の表面にトナーがフィルム化して定着し、印刷版20の表面に静電潜像に応じたトナー画像を形成する。なお、定着部38では、印刷版20の周縁部に残ったトナーが印刷物に汚れを生じさせないように端面処理を行っている。
トナー画像が形成された印刷版20は、次に溶出装置26へ送り込まれて表面にアルカリ溶液等の感光層の溶出液が付与されて非画像部の感光層のエッチング処理が行われた後、表面の洗浄、版面保護のためのガム液等の塗布、乾燥処理が行われ、パンチ装置32へ送り出される。
パンチ装置32では、印刷版20の長手方向の両端部へ新聞印刷用の輪転機へ装着するための位置決め基準となるパンチ穴ないし切欠を形成する。また、パンチ装置32に隣接する版曲げ装置34では、輪転機へ装着するときの引っ掛け用の版曲げ処理を行う。なお、パンチ装置32と版曲げ装置34とは、一体であっても良い。
パンチ及び版曲げ処理の終了した印刷版20は、版曲げ装置34から排出されてストッカー40に積層されて収容される。このストッカー40に収容された印刷版20は、次に印刷工程へ運ばれて、新聞印刷用の輪転機の版胴に装着されて印刷処理用の刷版として使用される。
一方、図2に示すように、製版システム10に設けられている溶出装置26には、ケーシング100内に印刷版20の搬送方向(図中の矢印A方向)に沿って冷却槽102、溶出槽104、水洗槽106、ガム液槽108が連続して配置されている。
冷却槽102、溶出槽104、水洗槽106及びガム液槽108は、ケーシング100の上部を覆うカバー100A内に内蓋110A、110B、110C、110Dによって閉塞されて設けられている。また、冷却槽102、溶出槽104、水洗槽106及びガム液槽108のそれぞれは、例えば、印刷版12の搬送方向と直交する方向に沿った一方の側壁が底部へ向けて除々に他方の側壁に接近するように略三角形状に形成されており、それぞれの槽壁には、互いに隣接する槽の間を印刷版20が通過可能に連通する連通口が形成され、それぞれの処理槽内の処理液が隣接する処理槽へ入り込むのを抑えている(図示省略)。
現像定着装置24の定着部38で加熱(例えば100°C以上に加熱)されてトナーがフィルム化された印刷版20が、溶出装置26の冷却槽102に送り込まれる。
すなわち、一般には、現像定着装置24で印刷版20の冷却が行われるが、本実施の形態に適用した製版システム10では、印刷版20の冷却を溶出装置26で行うようにしている。
この溶出装置26の冷却槽102には、2対の搬送ローラ対114と、この搬送ローラ対114の間に配置されたガイド板116によって印刷版20の搬送路が形成されている。また、ガイド板116の上方には、冷却槽102内を通過する印刷版20へ向けて所定温度の水を噴出する複数のスプレーパイプ118が設けられ、溶出装置26では、このスプレーパイプ118から噴出した水を冷却槽102内に回収するようになっている。
溶出槽104の上部には、4対の搬送ローラ対114が配置されている。上流側の搬送ローラ対114の間には、ガイド板116が配置され、中央部の搬送ローラ対114の間には、ガイド板116とブラシローラ120が配置されて、印刷版20を水平搬送する搬送路が形成されている。
また、溶出槽104には、互いに隣接する搬送ローラ対114の間にスプレーパイプ122が配置されている。これらのスプレーパイプ122には、溶出槽104内に貯留している溶出液が供給されるようになっており、溶出装置26では、印刷版20の表面へ向けて溶出液を噴出し、印刷版20の感光層でトナーの付着していない部分(非画像部)を溶出するようにしている。このとき、ブラシローラ120は、溶出した感光層を印刷版20の表面から除去する役目を有している。なお、スプレーパイプ122から噴出された溶出液は、再度、溶出槽104内に回収される。
水洗槽106内には、2対の搬送ローラ対114が設けられ、この搬送ローラ対114の間に、ガイド板116とブラシローラ124が配置されて印刷版20を水平に搬送する搬送路が形成されている。また、水洗槽106には、搬送ローラ対114の間に印刷版20の搬送路を挟んで上下にスプレーパイプ126が配置されている。このスプレーパイプ126は、水洗槽106内に貯留している水洗水が供給されると、この水洗水を印刷版20の表裏面へ向けて噴出する。
これにより、印刷版20の表裏面から溶出液が洗い落とされる。また、ブラシローラ124は、印刷版20の表面から除去すべきであるのに拘らず残っている溶出された感光層を除去する役目をしている。
ガム液槽108内には、2対の搬送ローラ対114が配置されて、印刷版20の搬送路が形成され、搬送ローラ対114の間に、スプレーパイプ128が設けられている。このスプレーパイプ128は、ガム液槽108内に貯留しているガム液が供給されると、このガム液を印刷版20の表面に向けて噴出して、印刷版20の表裏面に均一に塗布する。
印刷版20は、このガム液によって保護膜が形成される(不感脂化処理)。なお、下流側の搬送ローラ対114は、印刷版20から余分なガム液を除去する役目も有している。
乾燥装置28には、印刷版20の搬送方向に沿って複数の花形の搬送ローラ130が設けられ、最下流に、搬送ローラ対132が配置されて、印刷版20を水平搬送する搬送路が形成されており、不感脂化処理の終了した印刷版20がこの搬送路に沿って搬送される。また、乾燥装置28には、それぞれのローラの間に複数の吹出パイプ134が上下に配置されている。これらの吹出パイプ134には、乾燥装置28の下部に配置されている図示しないヒータとファンによって構成される乾燥風発生手段によって発生された所定温度の乾燥風がチャンバー136を介して供給されるようになっている。
これにより、乾燥装置28内を搬送される印刷版20は、吹出パイプ134から噴出される乾燥風によって表裏面が乾燥処理され、ガム液による保護膜が形成される。
溶出装置26には、ガム液槽108の乾燥部28側にシャッター138が設けられており、印刷版20の非処理時には、このシャッター138によって乾燥部28からの乾燥風がガム液槽108内に入り込んでガム液中の水分の蒸発を促進してしまうのを防止している。
溶出装置26には、冷却槽102、溶出槽104、水洗槽106、ガム液槽108のそれぞれの上流側の搬送ローラ対114の上側のローラに接するようにブレード140が設けられ、搬送ローラ対114の回転によってそれぞれの槽内の処理液が上流側へ持ち出されるのを防止している。また、溶出装置26には、冷却槽102の現像定着装置24側の挿通口112にはブレード142が設けられ、スプレーパイプ118から噴出した冷却水が上流側の現像定着装置24内へ飛散するのを防止している。
一方、図3に示すように、溶出装置26には、配管群48によって図示しない処理液調製装置と連通されている。なお、処理液調製装置は、所定温度の冷却水、各処理液を希釈する水及び各処理液の原液、補充原液の供給が可能な一般的構成を適用できる。また、処理液調製装置の機能を、溶出装置26に設けても良い。
この配管群48は、冷却及び希釈水用の配管48A、最初に溶出槽104に貯留する溶出液原液用の配管48B、溶出液の補充液原液用の配管48C及びガム液原液用の配管48Dによって形成され、これらが、溶出装置26に設けている接続口144A、144B、144C、144Dに接続されている。
冷却水及び希釈水用の配管48Aが接続される接続口144Aには、配管146の一端が連結され、この配管146が、配管146A、146B、146C、146Dに分岐されている。
分岐された配管146Aの中間部には冷却水ポンプ148が配設されており、先端部には、スプレーパイプ118が接続されている。これにより、冷却水ポンプ148が作動すると、冷却槽102内のスプレーパイプ118に冷却水が供給される。
なお、配管146Aには、流量を調整するためのオリフィス150が設けられており、溶出装置24では、例えば冷却水の吸水量(スプレーパイプ118への供給量)を4リットル/分となるように調整し、処理液調製装置から供給される略一定温度と噴出量の冷却水によって現像定着部24から加熱されて送り込まれた印刷版20を約40°C程度の一定の温度まで冷却するようにしている。
この冷却槽102での印刷版20の冷却温度は、スプレーパイプ118から噴出する冷却水の量及び温度、冷却槽102内での印刷版20の搬送速度等によって設定することができる。また、スプレーパイプ118から噴出され冷却槽102内に回収された冷却水は、冷却槽102の底部に連結された配管152を介して排水として排出される。
また、配管146から分岐された配管146Bの中間部には、希釈水定量ポンプ154が設けられている。また、この配管146Bの希釈水定量ポンプ154の二次側には、前記した溶出液原液用の配管48Bが接続された接続口144Bに連結された配管156、溶出補充液原液用の配管48Cが接続された接続口144Cに連結された配管158が接続され、溶出槽104の上部に開口している。配管156、158のそれぞれの中間部には、溶出液原液定量ポンプ160、溶出補充原液定量ポンプ162が設けられている。
これにより、溶出液原液定量ポンプ160の作動によって溶出槽104へ溶出液原液を供給することができ、処理の開始前に溶出槽104が空の状態では、希釈水定量ポンプ154と溶出液原液定量ポンプ160の作動によって溶出液原液とこの溶出液原液を希釈する希釈水が所定比率(例えば1:1)で溶出槽104へ供給され、処理のスタート液が調製される。また、処理の開始後は、検出センサ226で検出される印刷版20の量(例えば枚数)に応じ、希釈水定量ポンプ154と溶出補充原液定量ポンプ162を作動して、溶出補充液原液とこの溶出補充液原液を希釈する希釈水が所定比率(例えば1:1)で溶出槽104へ供給して、溶出液の補充が行われる。
溶出槽104の底部には、配管164の一端が開口されており、この配管164は中間部で配管164A、164B、164Cに分岐されている。分岐された配管164Aの中間部には、循環ポンプ166及びフィルタ168が設けられ、他端が前記したスプレーパイプ122に接続されている。これにより、循環ポンプ166が作動すると、溶出槽104内の溶出液がスプレーパイプ122に供給されて、スプレーパイプから噴出される。
また、分岐された配管164Bの中間部には、調温ポンプ170及び加熱ヒータ172が設けられており、他端は溶出槽104の上部に開口されている。このため、調温ポンプ170の作動によって溶出槽104内の溶出液が加熱ヒータ172を通過して循環される。このとき、加熱ヒータ172によって溶出液が加熱され、溶出槽104内の溶出液が所定の温度範囲に維持される。
本実施例では、溶出液の温度を35°C(±0.5°C)に維持すると共に、加熱ヒータ172の容量を例えば15°Cの溶出液を約23分程度でこの所定の温度に加熱することができるようにしている。
また、溶出装置26では、循環ポンプ166が作動することによりスプレーパイプ122から搬送ローラ対114、ブラシローラ120、ガイド板116等へ向けて溶出液を噴出し、印刷版12に接触する搬送ローラ対114、ブラシローラ120、ガイド板116等を溶出液と略同じ温度にできるようにしている。
分岐された配管164Cの先端部は、さらに分岐され、排水用のソレノイドバルブ174Aと、廃液用のソレノイドバルブ174Bが設けられ、溶出槽104内の液の廃液又は排水として排出可能にしている。
水洗槽106の上部には、配管146から分岐された配管146Cが開口されている。この配管146Cには、中間部に給水定量ポンプ176が設けられており、この給水定量ポンプ176の作動によって水洗槽106内に水を水洗水として供給される。
水洗槽106の底部には、配管178の一端が開口されている。この配管178は、中間部が配管178A、178Bに分岐され、分岐された一方の配管178Bの先端部が、さらに分岐されて排水用のソレノイドバルブ180Aと廃液用のソレノイドバルブ180Bが設けられている。これにより、水洗槽106内の水を廃液又は排水として排出可能となっている。
また、分岐された配管178Aは、中間部に循環ポンプ182及びフィルタ184が設けられ、他端がスプレーパイプ126に接続している。このため、循環ポンプ182の作動によって水洗槽106内の水がスプレーパイプ126へ供給される。
また、配管146から分岐された配管146Dは、中間部に希釈水定量ポンプ186が設けられ、希釈水定量ポンプ186の吐出側に、接続口144Dに連結された配管188が連結されてガム液槽108の上部に開口している。配管188は、中間部にガム原液定量ポンプ190が設けられ、ガム原液定量ポンプ190と希釈水定量ポンプ186を作動することにより、ガム液原液とこのガム液原液を所定の比率で希釈する水をガム液槽108へ供給又は補充することができる。
このガム液槽108の底部には、配管192の一端が開口しており、この配管192が中間部で配管192A、192Bに分岐されている。分岐された一方の配管192Aは、中間部に循環ポンプ194が設けられ、他端がスプレーパイプ128に連結されており、これにより、循環ポンプ194の作動してガム液槽108内のガム液をスプレーパイプ128へ供給することができる。
また、分岐された他方の配管192Bは、先端部がさらに分岐され、排水用のソレノイドバルブ196A、廃液用のソレノイドバルブ196B、196Cが設けられており、ガム液槽108内の液を排水又は廃液として排出可能としている。ソレノイドバルブ196Cの二次側は廃液タンク198内に開口さており、ソレノイドバルブ196Cを開くことにより、ガム液槽108内のガム液をこの廃液タンク198内に排出可能となっている。
一方、図2及び図3に示すように、溶出槽104、水洗槽106及びガム液槽108のそれぞれには、所定高さ位置にオーバーフロー管200A、200B、200Cの一端が開口されている。図3に示すように、オーバーフロー管200A、200B、200Cの他端は、それぞれ廃液用のソレノイドバルブ174B、180B、196Cの二次側に連結されており、これにより、溶出槽104、水洗槽106及びガム液槽108で余剰となった処理液を廃液として排出可能となっている。
一方、溶出装置26には、洗浄水用の配管を接続する接続口202が設けられて、この接続口202に配管204、206が連結されている。配管204には、装置内の洗浄用ホース204Aが接続されたバルブ208が設けられており、このバルブ208を開いて洗浄用ホース204Aを用い装置内の洗浄が可能となっている。
また、配管206は、中間部に洗浄ポンプ210が設けられ、他端が分岐されて溶出槽104、水洗槽106、ガム液槽108内に引き入れられている。
溶出槽104、水洗槽106及びガム液槽108には、槽壁の上部に沿ってループ状に洗浄用配管212、214、216が設けられており、これらの洗浄配管212、214、216が配管206に接続され、洗浄ポンプ210の作動によって洗浄水が供給される。
一方、図3に示すように、溶出装置26には、ガム液槽108にエアシリンダ232が設けられている。このエアシリンダ232は、搬送ローラ対114の上方のローラに連結され、この上方のローラをリフトアップすることにより下方のローラと離間させる。
溶出装置26では、印刷版20の非処理時に、シャッター138を閉止して乾燥部28からの乾燥風の流入を防止すると共に、エアーシリンダ232を駆動してガム液槽108内の搬送ローラ対114の上下のローラを離間させて、ガム液によって搬送ローラ対114の上下のローラが固着するのを防止している。
一方、図4に示すように、溶出装置26には、コントローラ50が設けられている。このコントローラ50は、溶出装置26による印刷版20の処理を制御すると共に、各処理槽の処理液の温度、処理液の補充タイミング、処理液の交換タイミング等の制御を行う。また、コントローラ50は、溶出装置26の作動と共に乾燥装置28の作動を制御している。
このコントローラ50には、溶出装置26へ冷却水、各処理液の原液、補充原液及び希釈するを供給する図示しない処理液調製装置のコントローラ52が接続しており、円滑な処理液の補充及び印刷版20の処理が可能となるように制御している。
製版システム10に設けている給排版装置16、現像定着装置24、パンチ装置32、版曲げ装置34のそれぞれには、コントローラ54、56、58、60が設けられており、コントローラ54によって給排版装置16の給版部12及び排版部14の作動が制御され、コントローラ56、58、60によって、現像定着装置24、パンチ装置32及び版曲げ装置34の作動が制御されるようになっている。
また、描画装置18には、コントローラ62が設けられており、このコントローラ62によって描画装置18の作動、すなわち、印刷版20への画像露光が制御される。
この製版システム10には、描画装置18内にシステムコントローラ64が設けられている。このシステムコントローラ64には、溶出装置26のコントローラ50と共に、給排版装置16のコントローラ54、描画装置18のコントローラ62、現像定着装置24のコントローラ56、パンチ装置32のコントローラ58及び版曲げ装置34のコントローラ60が接続している。
これにより、製版システム10では、印刷版20の供給からストッカー40への集積までの処理状況の管理が可能となっている。
また、システムコントローラ64は、製版管理コンピュータ66に接続している。製版管理コンピュータ66は、印刷版20に形成する画像のデジタル画像データ及び製版条件を、システムコントローラ64を介して描画装置18のコントローラ62へ出力する。
製版システム10では、描画装置18に画像データと共に製版条件が入力されると、印刷版20に対する処理を開始する。
このとき、システムコントローラ64は、描画装置18のコントローラ62に入力される製版条件に基づいて、給排版装置16のコントローラ54へ印刷版20を要求する(給版要求)。描画装置18は、この印刷版20が供給されると、画像データに基づいて印刷版20を走査露光して印刷版20に画像データに応じた静電潜像を形成するようになっている。
なお、カラー印刷用の刷版を作成する時には、カラー画像を、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)及びスミ(BK)の各色成分に分解した画像データが製版管理コンピュータ66から描画装置18(コントローラ62)へ入力され、描画装置18でそれぞれの色成分の画像に応じて印刷版12を露光することにより、C版、M版、Y版及びBK版を作成する。
一方、システムコントローラ64には、操作パネル18Aが設けられている。図1に示すように、この操作パネル18Aは、描画装置18の前面に設けられている。この操作パネル18Aには、タッチ式のモニタ68が設けられている。
図5には、モニタ68の表示の一例を示しており、モニタ68には、製版システム10の電源スイッチ70が表示され、この電源スイッチ70をタッチ操作することにより、製版システム10を形成する各装置のオン/オフが可能となっており、電源スイッチ70をオンすることにより、各装置が印刷版20を適切に処理可能な状態に立ち上げられ、このモニタ68上に各装置が印刷版20の処理が可能となっているか否かが表示される。
また、製版システム10では、モニタ68上で、自動運転、単独運転及び液交換の運転モードの選択が可能となっている。
これと共に、システムコントローラ64は、製版システム10の総処理枚数。処理枚数と共に、現像定着装置24及び溶出装置26から出力される信号に基づいて、現像定着処理枚数、エッジ処理時間、定着ランプ点灯時間及び溶出処理枚数をカウントし、このカウント値をモニタ68に表示するようにしている。
また、システムコントローラ64では、各装置から入力される信号に基づいて、各装置での印刷版20の処理状態である版位置をモニタ68上に表示するようにしている。
これにより、製版システム10では、モニタ68の表示から印刷版20の処理状況を的確に把握可能となっている。
ところで、溶出装置26では、印刷版20の非処理状態では、搬送ローラ対114等を停止すると共に、スプレーパイプ118、122、126、128からの冷却水、溶出液、水洗水及びガム液の噴出を停止している。
しかし、これらの処理液の噴出を停止した状態では、搬送ローラ対114やガイド板116などの印刷版20と接触する部材の温度が低下したり、これらの部材に付着している処理液中の水分が蒸発し、処理液中の成分が析出してしまう。
これにより、印刷版20の均一な処理が困難となったり、特に、搬送ローラ対114やガイド板116等で析出した処理液中の成分等が、次に処理する印刷版20の表面に付着して、印刷汚れを生じさせてしまう。
これを防止するために、溶出装置26に設けているコントローラ50は、印刷版20の非処理中となって搬送ローラ対114等の駆動及びスプレーパイプ122等からの処理液の噴出を停止した待機中となると、一定の時間間隔で、搬送ローラ対114等の駆動及びスプレーパイプ122等からの溶出液等の処理液の噴出を行う。
この間欠運転では、例えば、15min間隔で20secの運転と、30min間隔での1minの運転を繰り返す。すなわち、15min間隔で、20sec間の運転と、1minの運転を繰り返すようにしている。
また、システムコントローラ64は、印刷版20への画像露光を行うために、給排版装置16のコントローラ54へ印刷版20を給版を要求したときに、この要求信号を、溶出装置26のコントローラ50へも出力するようになっている。
溶出装置26のコントローラ50は、この給版要求をトリガーとして、搬送ローラ対114等の駆動を開始すると共に、処理液の噴出を開始するようにしている。これにより、実際に現像定着装置24から印刷版20が供給されたときに、搬送ローラ対114やガイド板116等のそれぞれが、印刷版20を均一に処理可能な所定の温度に達すると共に、搬送ローラ対114やガイド板116等に付着している汚れが確実に洗い落とされるようにしている。
また、図4に示すように、製版システム10では、モニタ68に手動洗浄スイッチ72が表示されるようになっている。溶出装置26が待機状態であるときに、手動洗浄スイッチ72が操作されると、システムコントローラ64は、溶出装置26のコントローラ50に洗浄要求信号を出力する。
コントローラ50は、この洗浄要求信号が入力されると、所定時間、搬送ローラ対114等の駆動及び処理液の噴出を行うようにしている。すなわち、コントローラ50は、洗浄要求信号をトリガーとして、搬送ローラ対114等の駆動を開始すると共に、処理液の噴出を開始するようにしている。
これにより、任意のタイミングで、印刷版20の適正な処理が可能となるように、溶出装置26を運転することができるようにしている。
次に本実施例の作用を説明する。
製版システム10では、印刷版20に形成する画像の画像データと製版条件が、製版管理コンピュータ66から、システムコントローラ64を介して描画装置18のコントローラ62に入力されると、この画像データと製版条件に基づいた製版処理を開始する。なお、このときには、給排版装置16の給版部12に印刷版20が装填されており、また、各処理装置が印刷版20の処理が可能となっている。
システムコントローラ64は、先ず、製版条件に基づいて給排版装置16に給版要求を行う。給版版装置16は、給版要求が入力されると、給版部12に装填されているスキッド22から印刷版20を取り出して、この印刷版20を描画装置18へ供給する。描画装置18では、印刷版20が供給されると、印刷版20の感光層を均一に帯電させてから画像データに応じてレーザ光を走査しながら照射する。これにより、印刷版20には、画像データに応じた静電潜像が形成される。
画像露光された印刷版20は、描画装置18から給排版装置16の排版部14へ送られ、この排版部14から現像定着装置24へ送出される。
現像定着装置24では、先ず、現像部36で印刷版20の表面に帯電したトナーを均一に付与して、露光画像に応じてトナーを付着させる。こののち、定着部38では、ハロゲンランプ等の熱源によって印刷版20と共に印刷版20に付着しているトナーを例えば100°Cの所定の温度に加熱する。これにより、印刷版20上のトナーがフィルム化し、印刷版20に静電潜像に応じたトナー画像が形成されて、高温の状態で溶出装置26へ出される。
溶出装置16では、搬送ローラ対114を駆動することによりこの印刷版20を一定速度で、冷却槽102、溶出槽104、水洗槽106、ガム液槽108と順に搬送した後、乾燥装置28へ送り込む。
このとき、溶出装置26では、検出センサ226が印刷版20の通過を検出すると、冷却水ポンプ148を作動させて、スプレーパイプ118から印刷版20へ向けて冷却水を噴出する。これにより、冷却槽102を通過する印刷版20が例えば40°Cまで冷却される。
次の溶出槽104では、溶出液を調温ポンプ170によって循環しながら加熱ヒータ172によって加熱して一定温度(例えば35°C)に保っており、循環ポンプ166を作動させることにより、この溶出液をスプレーパイプ122から印刷版20へ向けて噴出する。これにより、印刷版20は、非トナー部の感光層が溶出液によって除去される。
次の水洗槽106では、スプレーパイプ126から印刷版20へ向けて噴出する水(洗浄水)によって印刷版20の表裏面の洗浄を行い、印刷版20から溶出液を完全に除去する。また、ガム液槽108では、ガム液を、スプレーパイプ128から印刷版20へ向けて噴出し、印刷版20の表面にガム液を均一に塗布する。
ガム液槽108を通過した印刷版20は、乾燥装置28へ送られる。乾燥装置28では、搬送される印刷版20へ向けて乾燥風を吹き付け、印刷版20に塗布されているガム液を乾燥する。これにより、印刷版20は、ガム液によって保護膜が形成されてパンチ装置32へ送り込まれる。
これにより、印刷版20は、パンチ装置32によって所定位置にパンチ孔ないし切欠きが形成され、版曲げ装置34によって曲げ処理が施される。パンチ及び版曲げ処理が終了した印刷版20は、印刷用の刷版として、ストッカー40に集積され、所定のタイミングで印刷版工程へ搬送されて、印刷処理に用いられる。
ところで、製版システム10に設けられている溶出装置26では、所定のタイミングで搬送ローラ対114を駆動すると共に、循環ポンプ166等を作動させてスプレーパイプ122から一定温度に加熱された溶出液を噴出する。これにより、搬送ローラ対114、ガイド板116、ブラシローラ120等の印刷版20に接触する部材を所定の温度範囲に維持すると共に、これらの部材に付着している溶出液を洗い落とすことにより、この溶出液が印刷版20の表面を汚してしまうのを防止するようにしている。
ここで、溶出装置26での搬送ローラ対114の駆動及び循環ポンプ166等を作動する運転処理を、図6及び図7を参照しながら説明する。なお、図6に示すフローチャートは、溶出装置26での立ち上げ処理が終了し、印刷版20の処理が可能となると開始され、印刷版20の処理が可能となっている間、繰返し実行される。
このフローチャートでは、先ず、最初のステップ300で印刷版20の非処理中の時間を計測するタイマーをリセット/スタートさせ、次のステップ302では、タイマーの計測時間が所定時間に達したか否かを確認する。
ここで、タイマーによる計測時間が所定時間(例えば15min)に達すると、ステップ302で肯定判定してステップ304へ移行し、間欠運転を行う。この間欠運転は、所定時間の間、搬送ローラ対114等を回転駆動すると共に、循環ポンプ166等を作動させて、溶出槽104内の溶出液などの処理液を、スプレーパイプ122等から噴出する。
すなわち、図7に示すように、溶出装置26では、印刷版20の非処理中(待機中)は、所定の時間間隔で間欠運転が行われる。
このとき、溶出槽104内の溶出液は、調温ポンプ170と加熱ヒータ172によって所定の温度範囲に維持されており、この溶出液がスプレーパイプ122から搬送ローラ対114、ガイド板116及びブラシローラ120へ吹き付けられる。
これにより、搬送ローラ対114、ガイド板116及びブラシローラ120が印刷版20の処理を開始するときに、短時間で所望の温度(溶出槽104内の溶出液と略同じ温度)に達するように温調される。
また、搬送ローラ対114、ガイド板116及びブラシローラ120には、溶出液が付着しており、この溶出液中の水分が蒸発して濃度が高くなったり成分が析出すると、印刷版20に付着して、印刷版20に汚れを生じさせるが、間欠運転することにより、スプレーパイプ122から噴出する処理液によってこれらの洗浄を行うことができる。
なお、間欠運転の時間間隔は、溶出装置26に合わせて任意に設定したものであれば良い。また、間欠運転を行うときの運転時間は、20secと1min(60sec)を交互に行うなど、任意に設定することができる。
一方、図6のフローチャートでは、ステップ302で否定判定されるとステップ306へ移行する。このステップ306では、給版要求を受信したか否かを確認している。
前記したように製版システム10では、給排版装置16への給版要求が、溶出装置26のコントローラ50へも入力されるようになっおり、給版要求を受信すると、ステップ306で肯定判定してステップ308へ移行し、予備運転を行う。
この予備運転は、搬送ローラ対114等を回転駆動しながら循環ポンプ166等を作動させて、スプレーパイプ122等から溶出液等の処理液を噴出する。これにより、溶出槽104に設けている搬送ローラ対114、ガイド板116及びブラシローラ120に、温調されている溶出液が吹き付けられ、印刷版20と接触する搬送ローラ対114、ガイド板116及びブラシローラ120が、溶出液と略同じ温度にされる。
また、製版システム10では、この給版要求に基づいて給排版装置16の給版部12が印刷版20の取り出しを開始することにより、印刷版20の処理が開始される。
これにより、給版要求を受信してから所定時間経過することにより、印刷版20が溶出装置26へ送りこまれる。これにより、ステップ310が実行され、溶出装置26での印刷版20の処理が行われる。すなわち、溶出装置26が運転処理を行う。
このとき、溶出装置26では、予備運転が行われているために、搬送ローラ対114、ガイド板116及びブラシローラ120が、印刷版20と接触するときは、これらが印刷版20に供給する溶出液と同じ温度になっている。
これにより、溶出槽104内を搬送される印刷版20が搬送ローラ対114やガイド板116等の影響を受けて温度ムラが生じることがなく、印刷版20は、一定温度の溶出液(例えば35°C±0.5°C)が付与されて非画像部の感光層が溶出され、溶出液の温度ムラによって溶出状態が変化することがない。したがって、印刷版20を高品質に仕上げることができる。
一方、溶出装置26では、印刷版20の非処理中(待機中)に間欠運転を行っているために、比較的短時間で、印刷版20を最適に仕上げる状態に達するが、搬送ローラ対114、ガイド板116及びブラシローラ120に付着していた溶出液による印刷版20の汚れを確実に防止するためには、速めに予備運転を開始することが好ましい。
しかし、図7に示すように、製版システム10で印刷版20の処理を開始する前では、溶出装置26で印刷版20を処理するタイミングを判断することはできない。
ここから、溶出装置26では、製版システム10で印刷版20の処理が開始されることが最も早く判断できる給版要求に基づいて予備運転を開始するようにしている。
このようにして、印刷版20の処理を行うことを最も早く判断できるタイミングで予備運転を行うことにより、この印刷版20が溶出槽104の搬送ローラ対114に接触するまでに、搬送ローラ対114、ガイド板116及びブラシローラ120に付着している溶出液を確実に洗い流すことができ、これにより搬送ローラ対114などの印刷版20に接触する部材に付着していた溶出液が、印刷版に汚れを生じさせてしまうのを確実に防止することができる。
なお、図7では、冷却から乾燥までの処理を溶出装置26で行うようにしているために、この範囲で溶出装置26を運転するが、現像定着装置24で印刷版20の冷却を行う時には、印刷版20の溶出から乾燥の範囲で溶出装置26の処理運転が行われる。
一方、図6に示すフローチャートでは、待機中に給版要求が受信されないと、ステップ306で否定判定してステップ312へ移行する。このステップ312では、洗浄要求信号が入力されたか否かを確認している。
製版システム10では、モニタ68上に手動洗浄スイッチ72を配置し、この手動スイッチ72を操作することより、システムコントローラ64から溶出装置26のコントローラ50に、洗浄要求が出力される。また、コントローラ50は、洗浄要求を受けることにより、
ステップ312で肯定判定して、ステップ314へ移行し、間欠運転の間隔に関わらず、手動指示に基づいた予備運転を行う。なお、手動指示に基づいた予備運転は、予め設定した運転時間で、搬送ローラ対114等を駆動すると共に、循環ポンプ166等を駆動して、スプレーパイプ122等から溶出液などの処理液を噴出する。
これにより、製版システム10のオペレータが任意のタイミングで、搬送ローラ対114等の洗浄を行うことができる。
なお、手動指示による予備運転が終了すると、ステップ316で給版信号を受信したか否かを確認し、給版信号を受信していないときには、ステップ316で否定判定して、ステップ300へ移行する。なお、手動指示による予備運転中に、給版信号を受信したときには、給版信号に基づいて予備運転を行わずに、ステップ314からステップ310へ移行するようにしてもよく、また、ステップ314の予備運転に続いて、ステップ308の予備運転を実行するようにしても良い。
このようにして、製版システム10に設けている溶出装置26では、間欠運転に加え、印刷版20の処理に先立って予備運転を行うようにしているので、印刷版を高品質に仕上げることができる。
なお、本実施の形態では、給版要求をトリガーとした予備運転と、手動指示に基づいた予備運転を行うようにしたが、本発明は、何れか一方の予備運転のみを行うものであっても良い。
例えば、給版要求をトリガーとする予備運転のみを行う時には、図6のフローチャートでステップ312〜316を省略し、ステップ306で否定判定されたときには、ステップ302へ戻るようにすればよい。
また、手動指示をトリガーとする予備運転を行う時には、ステップ306、ステップ308及びステップ316を省略し、ステップ314を実行した後に、ステップ300へ戻るようにすればよい。
なお、以上説明した本発明の実施の形態は、本発明の一例を示すものであり、本発明の構成を限定するものではない。例えば、本発明の製版システムは、給版工程〜溶出工程までを含むものであればよく、パンチ工程及び版曲げ工程は、別に設けたものであっても良い。
本実施の形態に適用した製版システムの概略構成を示す外観斜視図である。 製版システムに設けた溶出装置の概略構成図である。 溶出装置の一例を示す概略配管系統図である。 製版システムの概略制御ブロック図である。 操作パネルに設けたモニタの表示の一例を示す概略図である。 溶出装置の運転処理の概略を示す流れ図である。 製版システムでの印刷版の処理に伴う溶出装置の運転の概略を示すタイミングチャートである。
符号の説明
10 製版システム
12 給版部(給版工程)
14 排版部
16 給排版装置(給版工程)
18 描画装置(描画工程)
20 印刷版
24 現像定着装置(現像工程)
26 溶出装置(溶出工程)
28 乾燥装置
50 コントローラ(運転制御手段)
64 システムコントローラ
66 製版管理コンピュータ
68 モニタ(運転指示手段)
72 手動洗浄スイッチ(運転指示手段)
104 溶出槽
114 搬送ローラ対(搬送手段)
116 ガイド板
120 ブラシローラ
122 スプレーパイプ(スプレー手段)
166 循環ポンプ(スプレー手段)

Claims (3)

  1. 印刷版に画像露光を施して静電潜像を形成する露光工程と、給版要求に基づいて前記露光工程へ前記印刷版を供給する給版工程と、画像露光された前記印刷版に露光画像に応じたトナー画像を形成する現像工程と、前記トナー画像が形成された印刷版の感光層を溶出する溶出工程と、を含み、前記溶出工程に設けられる溶出装置が、搬送ローラを備えた搬送手段によって前記印刷版を搬送しながら、処理槽内に貯留している処理液をスプレー手段から噴出して溶出処理を行う製版システムであって、
    前記溶出装置での前記印刷版の処理に合わせて前記搬送手段と前記スプレー手段を作動すると共に、前記溶出装置で前記印刷版の非処理中に、所定の時間間隔で前記搬送手段と前記スプレー手段を作動する間欠運転を行い、前記給版要求に基づいて前記搬送手段と前記スプレー手段とを作動する予備運転を行う運転制御手段を、含むことを特徴とする製版システム。
  2. 印刷版に画像露光を施して静電潜像を形成する露光工程と、給版要求に基づいて前記露光工程へ前記印刷版を供給する給版工程と、画像露光された前記印刷版に露光画像に応じたトナー画像を形成する現像工程と、前記トナー画像が形成された印刷版の感光層を溶出する溶出工程と、を含み、前記溶出工程に設けられる溶出装置が、搬送ローラを備えた搬送手段によって前記印刷版を搬送しながら、処理槽内に貯留している処理液をスプレー手段から噴出して溶出処理を行う製版システムであって、
    前記溶出装置に設けた前記搬送手段と前記スプレー手段の運転を指示する運転指示手段と、
    前記溶出装置での前記印刷版の処理に合わせて前記搬送手段と前記スプレー手段を作動すると共に、前記溶出装置で前記印刷版の非処理中に、所定の時間間隔で前記搬送手段と前記スプレー手段を作動する間欠運転を行い、前記運転指示手段によって運転指示が入力されたときに、前記搬送手段と前記スプレー手段を作動する予備運転を行う運転制御手段と、
    を含むことを特徴とする製版システム。
  3. 印刷版に画像露光を施して静電潜像を形成する露光工程と、給版要求に基づいて前記露光工程へ前記印刷版を供給する給版工程と、画像露光された前記印刷版に露光画像に応じたトナー画像を形成する現像工程と、前記トナー画像が形成された印刷版の感光層を溶出する溶出工程と、を含み、前記溶出工程に設けられる溶出装置が、搬送ローラを備えた搬送手段によって前記印刷版を搬送しながら、処理槽内に貯留している処理液をスプレー手段から噴出して溶出処理を行う製版システムであって、
    前記溶出装置に設けた前記搬送手段と前記スプレー手段の運転を指示する運転指示手段と、
    前記溶出装置での前記印刷版の処理に合わせて前記搬送手段と前記スプレー手段を作動すると共に、前記溶出装置で前記印刷版の非処理中に、所定の時間間隔で前記搬送手段と前記スプレー手段を作動する間欠運転を行い、前記給版要求又は前記運転指示手段によって運転指示の何れか一方が入力されたときに前記搬送手段と前記スプレー手段を作動する予備運転を行う運転制御手段と、を含むことを特徴とする製版システム。
JP2003331504A 2003-09-24 2003-09-24 製版システム Pending JP2005099282A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003331504A JP2005099282A (ja) 2003-09-24 2003-09-24 製版システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003331504A JP2005099282A (ja) 2003-09-24 2003-09-24 製版システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005099282A true JP2005099282A (ja) 2005-04-14

Family

ID=34460155

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003331504A Pending JP2005099282A (ja) 2003-09-24 2003-09-24 製版システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005099282A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016002477A1 (ja) * 2014-07-02 2016-01-07 富士フイルム株式会社 平版印刷版処理装置、平版印刷版の製版システム、平版印刷版、平版印刷版の処理方法、および、印刷方法
JP2018508377A (ja) * 2014-12-08 2018-03-29 アグファ・ナームローゼ・フェンノートシャップAgfa Nv 融除破片を減少させる新システム

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016002477A1 (ja) * 2014-07-02 2016-01-07 富士フイルム株式会社 平版印刷版処理装置、平版印刷版の製版システム、平版印刷版、平版印刷版の処理方法、および、印刷方法
CN106457816A (zh) * 2014-07-02 2017-02-22 富士胶片株式会社 平版印刷版处理装置及制版系统、平版印刷版、平版印刷版的处理方法及印刷方法
JPWO2016002477A1 (ja) * 2014-07-02 2017-05-25 富士フイルム株式会社 平版印刷版処理装置、平版印刷版の製版システム、平版印刷版、平版印刷版の処理方法、および、印刷方法
JP2018508377A (ja) * 2014-12-08 2018-03-29 アグファ・ナームローゼ・フェンノートシャップAgfa Nv 融除破片を減少させる新システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2005099282A (ja) 製版システム
US6902330B2 (en) Printing plate processing apparatus
JPH07125829A (ja) 感光材料処理装置のラック洗浄装置
JPH09134040A (ja) 自動製版装置
JPH07295236A (ja) 印刷版処理システム
JPH07295235A (ja) 印刷版の処理装置
JP2822232B2 (ja) 感光材料処理装置
JP2002351035A (ja) 写真処理装置
JP4278883B2 (ja) ローラの洗浄装置
JP2003098681A (ja) 印刷版現像装置
JP2006091419A (ja) 液体加熱方法およびその装置
JP2777814B2 (ja) 感光材料処理装置
JP3671655B2 (ja) 自動現像機
JP3231061B2 (ja) 電子写真平版印刷版処理装置
JP2021162746A (ja) 画像形成装置
JP2006235507A (ja) 平版印刷版処理装置
JP3436422B2 (ja) ラック洗浄装置及び感光材料処理装置
JP2005099251A (ja) 印刷版処理装置
JPH0252352A (ja) 感光性平版印刷版現像処理方法および装置
JP2006091420A (ja) 液体加熱方法およびその装置
JP2003107731A (ja) 自動現像装置
JPH07219284A (ja) 電子写真平版印刷版処理装置
JP2002296748A (ja) 処理液の調整方法
JP2006085078A (ja) 液体加熱方法およびその装置
JP2003270766A (ja) 自動現像装置