JP2004126039A - 光情報記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】光ディスクの反射層の熱による変形を抑制し、もって熱による再生不良の発生を防止する。
【解決手段】光ディスク1は、保護層5、ホログラム記録用の記録層7、保護層9、プリフォーマット層11、反射層13、保護層15が積層された構造をしている。反射層13で反射されたレーザ光Lを利用して情報がホログラフィにより記録層7に記録される。反射層13の厚みを30〜500nmとすることにより、反射層13の放熱効果を高めている。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報がホログラフィにより記録される光情報記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ホログラフィによって情報をイメージ情報の形で光ディスクに高密度で記録する方式が知られている。このような光ディスクは、レーザ光の入射面となる第1透明基板、記録層、第2透明基板、反射層を順に積層した構造をしている。上記方式におけるイメージ情報の記録は、イメージ情報を担持する情報光と記録用参照光をレーザ光により生成し、これらの光を第1透明基板側から光ディスクに照射し、記録用参照光と反射層で反射された情報光とを記録層において重ね合わせ、これらの光の干渉により生じる干渉縞パターンを記録層に書込むことにより実現される。一方、再生照明光を干渉縞パターンが書込まれた記録層に照射すると、照射された光が干渉縞パターンによって回折されることによりイメージ情報が再生される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記光ディスクでは、反射層(例えばアルミニウムのような金属層)の熱による変形が原因で、反射光の位相が記録時と再生時とでずれてしまい、記録した情報が再生されないこと又は再生されたとしても欠陥が多くなるという問題があった。
【0004】
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたもので、光情報記録媒体の反射層の熱による変形を抑制し、もって熱による再生不良の発生を防止することができる光情報記録媒体を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る第1の光情報記録媒体は、レーザ光を反射するための厚さ30〜500nmの反射層と、反射層で反射されたレーザ光を利用して情報がホログラフィにより記録される記録層と、を備えたことを特徴とする。
【0006】
本発明に係る第1の光情報記録媒体によれば、レーザ光が反射層に吸収されても、反射層の厚みを30nm以上にすることにより反射層の放熱効果が高まるので、反射層の熱による変形を抑制することができる。反射層の厚みが500nmより大きいと、反射層の形成時に反射層にクラックが発生しやすい。このクラックにより、情報の記録や再生に支障が生じるので、反射層の厚みを500nm以下にしている。
【0007】
本発明に係る第1の光情報記録媒体において、反射層の厚みは50nm以上にすることが望ましい。反射層の厚みを50nm以上にすると、反射層にレーザ光が照射される時間が長くなっても、反射層の熱による変形を抑制できる。したがって、情報の記録に要する時間を長くすることができるので、低感度の材料であっても記録層に利用することができる。この結果、記録層の材料をより広範囲な材料から選択することができる。
【0008】
本発明に係る第1の光情報記録媒体において、反射層のレーザ光が反射される面の反対側の面上に配置されると共に反射層の放熱をするための金属層を更に備えるようにしてもよい。このようにすると、反射層自体の放熱効果と金属層の放熱効果とがあいまって、反射層の熱による変形を更に抑制することができる。
【0009】
本発明に係る第2の光情報記録媒体は、レーザ光を反射するための反射層と、反射層で反射されたレーザ光を利用して情報がホログラフィにより記録される記録層と、反射層のレーザ光が反射される面の反対側の面上に配置されると共に反射層の放熱をするための金属層と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
本発明に係る第2の光情報記録媒体によれば、金属層により反射層の放熱をすることができるので、反射層の熱による変形を抑制することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の第1の実施形態に係る光ディスク(光情報記録媒体の一例)ついて説明する。図1はこの実施形態に係る光ディスク1の斜視図である。光ディスク1には、ホログラフィによりデジタル情報が記録される。光ディスク1は円盤状をしており、その中心部に光ディスク用ドライブ装置のスピンドルが固定される中心穴3が形成されている。
【0012】
図2は図1の光ディスク1の一部分を拡大した模式的断面図である。図2に示すように、光ディスク1は、記録再生時にレーザ光Lが照射される側から順に、保護層5、ホログラム記録用の記録層7、保護層9、プリフォーマット層11、反射層13、保護層15を積層した構造である。
【0013】
記録層7の材料は、情報光や参照光となるレーザ光Lが記録層7に所定時間照射されたとき、レーザ光Lの強度に応じて照射箇所の光学特性(屈折率、吸収率、透過度、蛍光発光性、反射率など)が変化するホログラム記録材料である。この材料は、例えば、レーザ光Lに感光して重合する光重合性有機物(光硬化樹脂の一例)であり、具体的には、例えば、デュポン(Dupont)社製のフォトポリマー(Photopolymers)HRF−600(製品名)である。記録層7の厚みは、例えば4〜1000μmである。
【0014】
保護層5,9は記録層7を保持しかつ保護する機能を有する。保護層5,9はレーザ光Lの波長に対して透過性があり、例えば、ガラス、水晶、ダイヤモンド、樹脂(ポリカーボネートなど)から構成される。保護層5,9は基板状でもよいし、フィルム状や透明コート膜状でもよい。保護層5,9の厚みは例えば5〜1200μmである。プリフォーマット層11は樹脂からなり、レーザ光Lが入射する側と反対の面にはピット17により物理的なプリフォーマットが施されており、サーボ情報、セクターマークやトラックのアドレス情報などが光ディスク1の製造時に予め記録される。
【0015】
反射層13は、ピット17を覆うようにプリフォーマット層11上に形成されている。反射層13はレーザ光Lを反射する性質を有する金属から構成されており、具体的には、アルミニウムや銀などである。保護層15は、反射層13に傷がつくのを防止する機能や光ディスク1の機械的強度を補強する機能を有し、樹脂により構成される。以上が光ディスク1の構成である。
【0016】
さて、本発明者によれば、ホログラフィにより情報が記録される従来の光ディスクでは、反射層の温度上昇が激しく、反射層が熱により変形することが分かった。
【0017】
光ディスクに形成されたサーボ情報、セクターマーク、トラックアドレス情報等を読み取るために、プリフォーマット読み出しレーザ光をプリフォーマット層11の凹凸付近に集光させる必要がある。このため、情報の記録の際、焦点付近の反射層13のエネルギー密度が高くなるので、反射層で吸収される光のエネルギーも多くなり、反射層の温度が上昇する。
【0018】
また、記録層の材料である光硬化樹脂は、一回のレーザ光の照射でその箇所の全ての感光基が消耗しない低感度なのもが要求される。また、電灯光や太陽光線が記録層に当たることにより、光硬化樹脂の感光基の全てが消耗されてしまうと光ディスクに情報を記録できなくなる。この点からも記録層の材料は、光に対してある程度、低感度であることが要求される。したがって、このような低感度な材料、つまりエネルギー吸収率が小さい材料に情報を記録するためには、高い強度のレーザ光を光ディスクに照射する必要がある。よって、反射層で吸収される光のエネルギーも多くなり、反射層の温度が上昇する。
【0019】
以上のような理由で反射層の温度が上昇すると、それに隣接している保護層やプリフォーマット層にも熱が伝わる。その際、反射層に吸収された熱量が多い場合や熱の拡散が遅い場合、反射層や保護層、プリフォーマット層の不可避的な熱変形を引き起こす。また、反射層に吸収された熱量が少ない場合や熱の拡散が速い場合でも、これらの層の可逆的な熱膨張を引き起こす。
【0020】
このような反射層等の熱膨張、熱変形は情報の記録に要する時間と比べて極めてゆっくりと進むので、記録時と再生時とで反射層の形状に相違が生じる。よって、再生時での反射光に乱れが生じることにより、記録した情報を再生できず、また再生できたとしても欠陥が多くなる。
【0021】
以上のような従来の光ディスクでは反射層の厚みが10nm程度であるのに対して、第1の実施形態に係る光ディスク1では反射層13の厚みを30〜500nmとしている。反射層13の厚みを30nm以上にすることにより反射層13の放熱効果が高まるので、反射層13の熱による変形を抑制することができる。これにより、記録時と再生時において反射層13の形状が異なるのを防止できる。よって、再生時の反射光の乱れがなくなることにより、記録された情報を良好に再生することができる。なお、反射層13の厚みが500nmより大きいと、反射層13の形成時に反射層13にクラックが発生しやすい。このクラックにより、情報の記録や再生に支障が生じるので、反射層13の厚みを500nm以下にしている。
【0022】
次に、光ディスク1の製造方法の一例を図2から図5を用いて詳細に説明する。図3から図5はこの製造方法の各工程を示し、図2の断面と対応する模式的断面図である。まず、図3に示すように、ガラス基板からなる保護層9を準備する。保護層9の上にプリフォーマット層となる液状の紫外線硬化樹脂19を塗布する。この厚みとして、ピットの凹凸の深さに相当する厚み分は最低限確保する必要がある。
【0023】
次に、例えばニッケルからなる図示しないスタンパを用意する。このスタンパの表面にはピットの凹凸に相当する凹凸が形成されている。この凹凸が形成された表面を紫外線硬化樹脂19に向けてスタンパを樹脂19上に載せる。スタンパに荷重をかけてスタンパを樹脂19に押し付けながら、保護層9の樹脂19が塗布された面の反対側から紫外線(UV)を照射して、樹脂19を硬化させる。これにより、樹脂19の表面にはスタンパの凹凸が写しとられ、つまりピット17が形成される。スタンパを樹脂19から引き離すことにより、ピット17を有するプリフォーマット層11が形成される。
【0024】
次に、図4に示すように、プリフォーマット層11のピット17が形成された面に、蒸着やスパッタリングなどによってアルミニウムからなる厚さ30〜500nmの反射層13を形成する。そして、反射層13を覆うように、紫外線硬化樹脂を塗布してそれを紫外線により硬化させることにより、保護層15を形成する。
【0025】
次に、図5に示すように、図4の構造物の保護層9と保護層5とを記録層7(図2)の厚みに相当するギャップを設けて対向配置する。上記ギャップに、液状またはゲル状のホログラム記録材料を充填する。上記ギャップの周囲に図示しないスペーサを配置することにより、ホログラム記録材料がギャップの外に漏れるのを防止している。この充填により、図2に示すように、保護層5と保護層9とのギャップに記録層7が形成され、光ディスク1が完成する。
【0026】
なお、本発明に係る光ディスクは、上述した実施形態に限定されるものではなく、以下に説明する第2から第4の実施形態を含む。図6は第2の実施形態の光ディスク21の模式的断面図である。図2中の符号が示す要素と同一要素については同一符号を付すことにより説明を省略する。光ディスク21はピット17が形成された透明基板23を備えている。透明基板23はガラスや樹脂(例えばポリカーボネート)などから構成されている。透明基板23上にはピット17を覆うように反射層13が形成されている。
【0027】
光ディスク21は、光ディスク1と同様に反射層13が厚さ30〜500nmのアルミニウムや銀などの金属から構成されているので、光ディスク1と同様の効果を有する。
【0028】
光ディスク21の製造方法の一例を図6から図8を用いて詳細に説明する。図7および図8はこの製造方法の工程を示し、図6の断面と対応する断面模式図である。まず、図7に示すように、保護層5と保護層9を用意し、これらを記録層7の厚みに相当するギャップを設けて対向配置する。図5で説明したのと同様の方法により上記ギャップにホログラム記録材料を充填して記録層7を形成する。
【0029】
次に、図示しない金型を用意し、この金型の一方の成型面に上記スタンパを取り付ける。この金型を用いて射出成型により図8に示すように、ピット17付きの透明基板23を形成する。そして、図4で説明したのと同様の方法でピット17を覆うように透明基板23上に反射層13を形成する。
【0030】
図8に示す構造体の反射面13と図7に示す構造体の透明基板9とを両面テープや接着剤などを用いて貼り合わせることにより、図6に示す光ディスク21が完成する。
【0031】
次に、第3,第4の実施形態に係る光ディスクについて説明する。図9は第3の実施形態に係る光ディスク25の模式的断面図であり、図10は第4の実施形態に係る光ディスク27の模式的断面図である。図2中の符号が示す要素と同一要素については同一符号を付すことにより説明を省略する。
【0032】
図9に示すように、第3の実施形態では、保護層15の替わりに、反射層13上にアルミニウム板29(金属層の一例)が貼り付けられている。一方、第4の実施形態は図10に示すように、保護層15の替わりに、反射層13上に接着剤により固められアルミニウム粉末層31(金属層の一例)が貼り付けられている。アルミニウム板29やアルミニウム粉末層31により反射層13が放熱されるので、反射層13の変形を抑制することができる。これにより、光ディスク1と同様の効果が生じる。
【0033】
第3および第4の実施形態の反射層13の厚みは、30〜500nmでもよいし、光ディスクの反射層の通常の厚みである10nm程度でもよい。反射層13の厚みを30〜500nmとした場合、反射層13自体の放熱効果が高まるので、金属層(アルミニウム板29、アルミニウム粉末層31)とあいまって、反射層13の熱による変形を抑制することができる。
【0034】
【実施例】
(実施例1〜5、比較例1〜3)
図2に示す光ディスク1として、記録層7の材料がフォトポリマーの一種であるカチオン開環光重合性樹脂(具体的には米国Aprillis社製のホログラム用光重合樹脂)、保護層15の厚みが10μm程度の紫外線硬化樹脂であるサンプル1〜8を作製した。これらのサンプルはアルミニウムからなる反射層13の厚みが異なり、サンプル1(比較例1)は10nm、サンプル2(比較例2)は20nm、サンプル3(実施例1)は30nm、サンプル4(実施例2)は50nm、サンプル5(実施例3)は100nm、サンプル6(実施例4)は200nm、サンプル7(実施例5)は500nm、サンプル8(比較例3)は1000nmにした。但し、これらは厚みを実際に測定することにより求めたものではなく、反射層13を形成するスパッタリング装置の反射層形成速度から求めた値である。
【0035】
サンプル1〜8の光ディスクについて、光ディスクの記録・再生装置を利用して情報を記録した後に再生した。なお、光ディスクの記録・再生装置におけるレーザ光源のレーザはYAGレーザであり、波長を532nm、レーザ出力(レーザチューブの出口位置でのレーザ出力)を50mWに設定した。レーザ光が記録用参照光側で40%、情報光側で60%に分離されるように設定した。また、光ディスクの記録・再生装置における変調器としてデジタルミラーデバイスを用い、変調器の総反射率を50%に設定した。光ディスクの記録・再生装置における対物レンズの入射面において、情報光の強度を測定すると約10mWであり、記録用参照光の強度を測定すると約15mWであった。対物レンズの入射面よりも光ディスクに近い位置にある対物レンズの出射面でのこれらの光の強度は不明であるが、上記の値とあまり差がないと想像できる。
【0036】
情報の記録に要する時間を3msにした場合、サンプル1(10nm:比較例1)およびサンプル2(20nm:比較例2)では記録した情報の再生ができず、サンプル3〜7(実施例1〜5)では再生ができた。サンプル8(1000nm:比較例3)はアルミニウムの内部応力が原因と思われる反射層13の割れが発生しており、再生ができなかった。情報の記録に要する時間を5msにした場合は、サンプル1,2に加えてサンプル3(30nm)についても記録した情報の再生ができなかった。
【0037】
以上より、反射層13の厚みが30〜500nmの場合、反射層13の放熱効果が高まり、反射層13の熱による変形を抑制できるので、光ディスクの記録再生に問題が生じないことが考察できる。なお、情報の記録に要する時間を長くしても記録再生が可能という観点から、反射層13の厚みの好ましい下限値は50nmである。反射層13の厚みの下限値が50nmであれば、情報の記録に要する時間を長くすることができるので、低感度な材料であっても利用することができる。よって、記録層7の材料をより広範囲な材料から選択することができる。
【0038】
(実施例6)
図9に示す光ディスク25のサンプル9(実施例6)を作製した。具体的には、図2に示す光ディスク1の保護層15を形成せずに、厚さ30nmのアルミニウムからなる反射層13上に接着用の市販のエポキシ樹脂を塗布し、その上に厚さ1mmのアルミニウム板29を載せた。そして、この板29に100g/cmの圧力を印加しながら室温で24時間放置することにより、アルミニウム板29を反射層13に接着することにより、光ディスク25を完成した。
【0039】
サンプル9(実施例6)の光ディスクについても、光ディスクの記録・再生装置を利用して情報を記録した後に再生した。情報の記録に要する時間を3,5,10,15msとしたが、いずれの場合も正常に情報を再生できた。
【0040】
先ほど説明したサンプル3(30nm:実施例1)は、情報の記録に要する時間を5msにした場合、再生ができなかった。これに対して反射層13の厚みがサンプル3と同じ30nmであるサンプル9(実施例6)では、情報の記録に要する時間を5,10,15msにしても再生できた。これは、アルミニウム板29による反射層13の放熱効果によるものと考察される。
【0041】
(実施例7)
図10に示す光ディスク27のサンプル10(実施例7)を次のようにして作製した。まず、重量比でエポキシ樹脂が1でアルミニウム粉末が10の割合で混合された混合物を作製した。このアルミニウム粉末の品質は市販の塗料用のものと同様であり、平均粒径が約50μmであった。上記混合物を真空脱泡機に入れて、混合物に含まれている空気を除去した後、これを図2に示す厚さ30nmのアルミニウムからなる反射層13上に塗布した(図2に示す光ディスク1の保護層15は形成しない)。真空脱泡機を利用して上記混合物と反射層13の間の空気を除去した後、混合物の厚みを約0.5mmに調整した。そして、室温で24時間放置して混合物を硬化させてアルミニウム粉末層31を形成することにより、光ディスク27を完成した。
【0042】
サンプル10(実施例7)の光ディスクについても、光ディスクの記録・再生装置を利用して情報を記録した後に再生した。実施例6と同様に、情報の記録に要する時間を3,5,10,15msとしたが、いずれの場合も、正常に情報を再生できた。これは、アルミニウム粉末層31による反射層13の放熱効果によるものと考察される。
【0043】
なお、実施例1〜7は、反射層13上において情報光や記録用参照光の焦点を設定した方式で説明したが、例えば、並行光としてそれぞれ導かれる情報光、記録用参照光が記録層7で交差することによりホログラム像を形成して情報を記録する方式にも適用することができる。
【0044】
また、実施例1〜7に係る光ディスク(光情報記録媒体)の形状は円盤状であればよく、例えば、外形が三角形、四角形や六角形等であり、大きさが名刺程度のカード状容器の中に円盤状の記録エリアを有する光情報記録媒体についても本実施形態を適用することができる。
【0045】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明に係る第1の光情報記録媒体によれば、反射層の厚みを30〜500nmにしているので、反射層の熱による変形を抑制することができる。よって、記録した情報の良好な再生が可能となる。
【0046】
本発明に係る第2の光情報記録媒体によれば、金属層により反射層の放熱をするようにしているので、反射層の熱による変形を抑制することができるので、記録した情報の良好な再生が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る光ディスクの斜視図である。
【図2】図1の光ディスクの一部分を拡大した模式的断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る光ディスクを製造する方法の一例の第1工程図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る光ディスクを製造する方法の一例の第2工程図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る光ディスクを製造する方法の一例の第3工程図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る光ディスクの模式的断面図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る光ディスクを製造する方法の一例の第1工程図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係る光ディスクを製造する方法の一例の第2工程図である。
【図9】本発明の第3の実施形態に係る光ディスクの模式的断面図である。
【図10】本発明の第4の実施形態に係る光ディスクの模式的断面図である。
【符号の説明】
1・・・光ディスク、3・・・中心穴、5・・・保護層、7・・・記録層、9・・・保護層、11・・・プリフォーマット層、13・・・反射層、15・・・保護層、17・・・ピット、19・・・紫外線硬化樹脂、21・・・光ディスク、23・・・透明基板、25・・・光ディスク、27・・・光ディスク、29・・・アルミニウム板、31・・・アルミニウム粉末層

Claims (4)

  1. レーザ光を反射するための厚さ30〜500nmの反射層と、
    前記反射層で反射されたレーザ光を利用して情報がホログラフィにより記録される記録層と、
    を備えたことを特徴とする光情報記録媒体。
  2. 前記反射層の厚みは50nm以上であることを特徴とする請求項1記載の光情報記録媒体。
  3. 前記反射層のレーザ光が反射される面の反対側の面上に配置されると共に前記反射層の放熱をするための金属層を備えたことを特徴とする請求項1または2記載の光情報記録媒体。
  4. レーザ光を反射するための反射層と、
    前記反射層で反射されたレーザ光を利用して情報がホログラフィにより記録される記録層と、
    前記反射層のレーザ光が反射される面の反対側の面上に配置されると共に前記反射層の放熱をするための金属層と、
    を備えたことを特徴とする光情報記録媒体。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013228483A (ja) * 2012-04-24 2013-11-07 Dainippon Printing Co Ltd 光学素子、照明装置、投射装置および投射型映像表示装置
JP2013228481A (ja) * 2012-04-24 2013-11-07 Dainippon Printing Co Ltd 光学素子、照明装置、投射装置および投射型映像表示装置

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