JP2004124691A - 木造建築物における筋交い構造 - Google Patents

木造建築物における筋交い構造 Download PDF

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Abstract

【課題】従来の構造耐力を保持しつつ、筋交いによる壁内空間の占有面積を最小限にする木造建築物における筋交い構造を提供する。
【解決手段】左右一対の柱11、11によって仕切られる下部構造材10及び上部構造材12同士を筋交いにより斜めに接合する木造建築物における筋交い構造において、筋交い14、15が同一方向に左右に二本略密着して配置されており、筋交い14、15の両端部が、下部構造材10及び上部構造材12に対し接合金具1の爪4により直接的に接合される。
【選択図】    図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、木造建築物における筋交い構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
図5の従来例に示すように、木造建築物の耐力壁において、一対の柱11、11間に木質筋交い14を2本設置する場合、たすき状に設置することが通例とされてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記たすき状に筋交いを設置することで、2本の筋交い14、14の設置状態の合計幅が柱11の厚み幅に略等しくなって、壁内の奥行き方向の空間が少なくなってしまうという問題がある。
【0004】
本発明は、上記のような問題点に鑑み、従来の構造耐力を保持しつつ、筋交いによる壁内空間の占有面積を最小限にすることを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明では、図の実施の形態にも示すように、左右一対の柱11、11によって仕切られる下部構造材10及び上部構造材12同士を筋交いにより斜めに接合する木造建築物における筋交い構造において、前記筋交い14、15が同一方向に左右に二本略密着して配置されていることを特徴としている。上記柱11、11、下部構造材10、上部構造材12及び筋交い14、15は、いずれも木質材により構成される。
【0006】
さらに、前記筋交い14、15の夫々の前後部材厚みが前記柱11及び上下の構造材10、12の部材前後厚みよりも薄く、約半分の厚みとされていることを特徴とする。
【0007】
上記本発明の構造によれば、二本略密着して傾斜配置される二本の筋交い14、15の設置状態の前後の厚みが、柱11又は上下の構造材10、12の部材厚みによる壁の厚さの約半分の厚さとなり、筋交いによる壁内空間の占有面積は、最小となり、省スペース化が達成される。例えば、壁厚(柱の厚さ)が105mm〜120mmの場合、筋交い14、15の設置状態の前後の厚みが45mm〜50mmとされている。
さらには、筋交い14,15が同一方向(左右方向)に二本略密着して配置されていることにより、面内では二倍の材幅となり、省スペース化を図った上で耐力を倍加できる。
また、二本密着して配置される二本一対の筋交い14,15を、隣接する一対の柱間の区画に、略V又は略逆V形若しくはジグザグ形状となるように順次配置させることにより、左右何れの方向からの外力にも充分対応できる。
【0008】
また、本発明では、前記2本の筋交い14、15の両端部が、前記下部構造材10及び上部構造材12に対し接合金具1を介して接合されており、前記接合金具1は、前記筋交い14、15及び上下の構造材10、12にまたがって配置される平板状のプレート部2と、プレート部2を貫通し、取付け具5の取付け用の複数の取付け孔3と、プレート部2の両端にあって前記筋交い及び構造材に打ち込み噛合する複数の爪4とを備えたことを特徴としている。
【0009】
前記接合金具1は、その前記取付け孔3に挿入された前記取付け具5により、その前記爪4の浮き上がりが阻止されていることを特徴としている。
【0010】
上記のように、筋交い14、15の両端部と上下の構造材10,12間にまたがって、上記接合金具1を用いて接合するようにしたことにより、筋交い14、15は、圧縮筋交いと引張り筋交いの双方の機能を兼用し、構造耐力が向上し、しかも、たすきがけ配置の必要がなく、柱によって仕切られる空間の有効利用が可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、添付図面を参照して詳細に説明する。図1及び図2は本発明の実施に用いる筋交いの接合金具1を示すものである。
この接合金具1は、基本的に、厚さ2.5〜3mm程度の鋼板などのプレス成形体であって、図1(a)に示すように、長手方向一端角部が切り落された長方形に形成されたプレート部2と、プレート部2の上下を貫通して打抜き成形された複数のねじ取付け孔3と、プレート部2の長手方向両縁部に前記角部を含んで突出する多数の爪4とからなっており、各爪4を折曲げ加工することによって、図1(b),(c)及び図2に示すように、接合金具1の取付け面側に向けて突起させたものである。
【0012】
以上の接合金具1の各取付け孔3には、図2に示すように、タッピングスクリュよりなる取付け具5がねじ込まれる。そして、前述のごとく取付け具5の取付け性を確保するため、取付け孔3の孔径は取付け具5の外径より僅かに大きい。このことが初期段階でのゆるみにつながり強度低下要因になるが、取付け具5のねじ込みに応じて、前記爪4が後述する筋交いと上下の構造体に食込むことによって、初期ゆるみの発生がなく、かつ筋交いに加わる力は、接合金具1を介して直接上下の構造体に伝達されることになるのである。
【0013】
次に、以上の接合金具1を用いた筋交い構造及びその構築手順について図3を用いて説明する。
図3(a)において、10は、下部構造材、11は下部構造材10上に設置された一対の柱、12は、柱11上に配置された上部桁(または梁)となる上部構造材である。これら架構によって区画された内側には、一方の対角線方向に2本の筋交い14、15が平行に略密着された状態で配置されている。すなわち、下端を下部構造材10に、上端を上部構造材12に接するように、斜めに筋交い14が配置される。この筋交い14の奥行方向の厚みは、前記各部材(下部構造材10、柱11,上部構造材12)の材厚の約1/2であり、手前側で各部材と同一面となるように配置される。
以上の筋交い14に加え、第二の筋交い15が筋交い14と平行かつ左右に略密着して配置される。
【0014】
以上によって、架構の面内においては、従来の二倍の材幅で柱11間の支持を行い耐力を倍加させていると同時に、従来のようにたすきがけとならないため、面内スペース減少を図っている。但し、この段階では両筋交い14,15とも単なる圧縮筋交いとしてのみ機能するだけである。
【0015】
この後図3(b)に示すように、筋交い14の下部側と下部構造材10間及び筋交い14の上部側と上部構造材12間にまたがって、前記接合金具1が配置され、取付け具5によって固定され、次いで図3(c)第二の筋交い15にも同一の接合金具1により接合され、当該箇所の施工が完了する。
【0016】
施工完了状態では、接合金具1の爪4が筋交い14,15と下部構造材10及び上部構造材12に深く噛合して一体化されるため、初期ゆるみを生ずることなく、所定の強度剛性を得られるとともに、接合金具1は、筋交い14,15の延長上で主に引張り応力を支える部材として活用される。取付け具5は、爪4の浮き上がりを阻止する。
【0017】
例えば下部構造材10及び上部構造材12間に、図3(c)に矢印Aに示すような変形力が生じた場合には、筋交い14,15の上部側に引張り力が生じ、この力は上部側接合金具1そのものと、これに連結した取付け具5を介して上部構造材12側に伝達され、これによって筋交い14,15の上部側は引張り筋交いとして機能する。
また矢印Aとは逆方向の外力(A’)が加わった場合には、筋交い14,15の下部側に引張り応力が生じ、この力は同じく接合金具1そのものと、これに連結した取付け具5を介して下部構造材10側に伝達され、同じく引張り筋交いとしても機能する。
【0018】
【発明の効果】
本発明による軸組構造における筋交い構造にあっては、二本の筋交いを略密着させて同一方向に配設させることにより、たすきがけすることなく、充分な構造耐力を保持した状態で、筋交いによる壁内空間の占有面積を最小限にできる。このように、筋交いによる壁内空間の幅方向の占有面積を最小限にできることから、引き寄せ金物のような、各種柱脚又は柱頭と下部構造材又は上部構造材との接合金物の納まりを良くすることができる。さらに、真壁和室の施工が容易になる。また、通気層の確保が容易になる。断熱材充填の際、筋交い等があると、均一な断熱性能が図れないだけでなく、断熱性能に悪影響を及ぼす可能性があるが、本発明により、このような問題は解消される。
【0019】
また、筋交い及び上下の構造体を接合金具によって直接的に接合しているため、初期のゆるみを解消し、接合具の数量を抑えながらも、筋交いにかかる引っ張り応力及び圧縮応力にも十分耐えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(c)は本発明に係る接合金具の展開平面図、完成平面図及び同側面図である。
【図2】同接合金具の斜視図である。
【図3】(a)〜(d)は同接合金具を用いた軸組における筋交いの施工順序を示す斜視説明図である。
【図4】同接合金具を用いた軸組における筋交い構造の他の例を示す斜視図である。
【図5】従来の筋交い構造の斜視図である。
【符号の説明】
1 接合金具
2 プレート部
3 取付け孔
4 爪
5 取付け具(タッピングスクリュ)
10 下部構造体(土台)
11 柱
12 上部構造体(桁)
14,15 筋交い

Claims (4)

  1. 左右一対の柱によって仕切られる下部構造材及び上部構造材同士を筋交いにより斜めに接合する木造建築物における筋交い構造において、
    前記筋交いが同一方向に左右に二本略密着して配置されていることを特徴とする木造建築物における筋交い構造。
  2. 前記筋交いの部材厚みが前記柱及び上下の構造材の部材厚みの約半分の厚み、若しくは、約半分以下の厚みとされていることを特徴とする請求項1に記載の木造建築物における筋交い構造。
  3. 前記筋交いの、少なくとも1本の両端部が前記下部構造材及び上部構造材に対し接合金具を介して接合されており、
    前記接合金具は、前記筋交い及び上下の構造材にまたがって配置される平板状のプレート部と、プレート部を貫通し、取付け具の取付け用の複数の取付け孔と、プレート部の両端にあって前記筋交い及び構造材に打ち込み噛合する複数の爪とを備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の木造建築物における筋交い構造。
  4. 前記接合金具は、その前記取付け孔に挿入された前記取付け具により、その前記爪の浮き上がりが阻止されていることを特徴とする請求項3に記載の木造建築物における筋交い構造。
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JP7150115B1 (ja) * 2021-09-15 2022-10-07 株式会社ポラス暮し科学研究所 木造建築物の筋交い構造

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