JP2004123985A - プラスチック発泡成型品 - Google Patents

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長門 康浩
Katsuya Shimizu
清水 克也
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Abstract

【課題】シロアリに対し優れた忌避効果を発揮し、しかも人体への安全性の高いヒノキチオールを応用した発泡成型品であって、断熱材として用いたとき家屋の寿命に相当するような長期にわたり効果を持続し、シロアリによる食害を防止することができるプラスチック発泡成型品を提供すること。
【解決手段】ヒノキチオール誘導体を含有することを特徴とするプラスチック発泡成型品。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ヒノキチオール誘導体を含有するプラスチック発泡成型品に関する。更に詳しくは、シロアリに対する優れた忌避効果と人体に対する安全性という特徴を持つヒノキチオールを誘導体にすることで持続性を飛躍的に向上させ、このヒノキチオール誘導体を含有させることによって家屋等の断熱材に用いたとき、シロアリによる食害を防止することができるプラスチック発泡成型品に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、住宅に断熱材を施工して省エネルギー化することに対するニーズが高まっている。断熱材としてはプラスチック発泡成型品が多く用いられているが、シロアリによる食害にさらされると、気密性、断熱性が大きく損なわれることになる。
このような断熱材の食害を防ぐために薬剤の塗布が行われているが、長期にわたる持続性がない、シックハウス症候群等の健康被害を起こすことがある、などの問題があった。
ヒノキチオールは人体に対する安全性が高く、シロアリに対する優れた忌避効果を有することは公知である。ヒノキチオールを用いれば、断熱材の食害を防ぐことができる。さらには断熱材の貫通を阻止し、シロアリを寄せ付けないので床や柱などの家屋自体がシロアリの食害にさらされるのを防ぐこともできる。
しかしながら、ヒノキチオールは昇華性の物質であるため、長期間にわたる効果の持続性は期待できない。
【0003】
ヒノキチオールの持続性を改良してプラスチック成型品に応用した例は開示されている。特開2000−15709では、ヒノキチオールを主成分とする薬剤を含有する発泡プラスチック成型品が開示されている。該公報では、ビーズ状の樹脂に発泡剤を含浸させた後に発泡させる固相発泡成型と呼ばれる方法で成型品を得ており、ヒノキチオールは発泡粒間の微細空隙内に保持され、持続性が向上している。
【0004】
しかしながら、ヒノキチオール自体が昇華性の物質であることに変わりはなく、その保持方法の如何によらず表面から蒸散してしまうため、家屋の寿命に比較すると持続性は不満足なものであった。
一方、押出発泡成型によってヒノキチオールを含む成型品を得る方法でも持続性が不足するという同じ欠点があり、さらに、押出発泡の場合には混練過程で200℃といった高温にさらされたヒノキチオールが蒸散してしまうという欠点もあり、この方法でヒノキチオールを含有する発泡成型品を得た例は報告されていない。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−15709号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、シロアリに対し優れた忌避効果を発揮し、しかも人体への安全性の高いヒノキチオールを応用した断熱材であって、家屋の寿命に相当するような長期にわたり効果が持続するプラスチック発泡成型品を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、本発明を完成した。すなわち、本発明は下記のとおりである。
1.ヒノキチオール誘導体を含有することを特徴とするプラスチック発泡成型品。
2.プラスチックがポリエチレン系樹脂またはポリスチレン系樹脂であることを特徴とする1.記載のプラスチック発泡成型品。
3.ヒノキチオール誘導体が、ヒノキチオールの有機塩または金属塩または金属錯体であることを特徴とする1.または2.に記載のプラスチック発泡成型品。
4.ヒノキチオール誘導体が、ヒノキチオールのアシル体または配糖体であることを特徴とする1.または2.に記載のプラスチック発泡成型品。
5.押出発泡によって成型されたことを特徴とする1.から4.のいずれかに記載のプラスチック発泡成型品。
6.発泡剤を含有するプラスチックビーズを加熱して得た発泡粒を金型内に充填し加熱成型して得られたことを特徴とする1.から4.のいずれかに記載のプラスチック発泡成型品。
7.プラスチックビーズが、あらかじめヒノキチオール誘導体を含有させたプラスチックに発泡剤を含浸させたものであることを特徴とする6.に記載のプラスチック発泡成型品。
【0008】
【発明の実施の態様】
以下、本発明について、特にその好ましい態様を中心に、具体的に説明する。本発明のプラスチック発泡成型品においては、ヒノキチオール誘導体を用いることが必須要件である。ヒノキチオール自身は昇華性が高く、効果の持続性が極めて短いため、本発明が目的とする発泡成型品としての実用には耐えられない。ヒノキチオールを誘導体とすることで昇華が抑制され、実用に耐え得る長期持続性が獲得される。
【0009】
また、押出発泡成型においては製造過程での蒸散が抑制され、ヒノキチオール誘導体を含むプラスチック発泡成型品を得ることができる。
本発明のプラスチック発泡成型品で用いるヒノキチオール誘導体としては、ヒノキチオールから一般的な化学変換等により導かれるものであれば特に制限はないが、ヒノキチオールの有機塩または金属塩または金属錯体、ヒノキチオールのアシル体、ヒノキチオールの配糖体、ヒノキチオールのシクロデキストリンや層状無機化合物の包接体、ヒノキチオールの有機質壁もしくは無機質壁マイクロカプセル、ヒノキチオールの有機質もしくは無機質粒子含浸体などがあげられる。
【0010】
ヒノキチオール誘導体の原料となるヒノキチオールは天然抽出品でも、化学合成品でもかまわない。ヒノキチオール誘導体の中でもヒノキチオールの有機塩または金属塩または金属錯体は、ヒノキチオールの持続性を改善する効果が大きく、且つ安価な原料から簡便に合成できるので、本発明で用いるヒノキチオール誘導体として好ましい。
本発明のプラスチック発泡成型品において、ヒノキチオール誘導体の配合量は、用いる環境や要求される防蟻性能などに応じて適宜設定すればよい。ヒノキチオール誘導体の配合量の好ましい範囲は、0.01から20重量%である。
【0011】
本発明でいうところのヒノキチオール(4−イソプロピルトロポロン)とは、下記式(1)で表される。
【0012】
【化1】
Figure 2004123985
【0013】
ヒノキチオールは、タイワンヒノキや青森ヒバの精油中に含まれる天然物であり、人体に対して安全であるのみならず、優れた抗菌性と防虫性を有する物質である。ヒノキチオールは近年、化学合成によっても製造され、様々な用途に使用されている。
本発明でいうところのヒノキチオールの有機塩とは、トリエタノールアミンなどの有機アミン塩である。
【0014】
本発明でいうところのヒノキチオールの金属塩または金属錯体とは下記式(2)で表される。
【0015】
【化2】
Figure 2004123985
【0016】
ただし、式中Mは金属元素を表し、例えばNa、K、Mg、Ca、Zn、Ni、Cu、Al、Ag、Tiなどがあげられる。式中nは金属の価数を表す。
ヒノキチオールの金属塩および金属錯体の製法はとくに制限はなく、公知の方法で合成すればよい。例えば、ヒノキチオールと水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムを反応させればヒノキチオールのナトリウム塩またはカリウム塩を合成することができるし、ヒノキチオール単体もしくはヒノキチオールのナトリウム塩またはカリウム塩を塩化銅、塩化亜鉛、塩化カルシウムなどの無機塩、ステアリン酸銅、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなどの有機塩と反応させればヒノキチオールの金属錯体が合成できる。本発明のプラスチック発泡成型品の製造においては、ヒノキチオールの金属塩または金属錯体をあらかじめ合成してから配合しても良いし、プラスチック発泡成型品の製造工程においてヒノキチオールとNa、K、Mg、Ca、Zn、Ni、Cu、Al、Ag、Ti等の無機塩、有機塩を混合することで生成させてもよい。
【0017】
本発明でいうところのヒノキチオールのアシル体とは、ヒノキチオールの水酸基の水素原子をアシル基で置換したものであり、下記式(3)または(4)で表される。
【0018】
【化3】
Figure 2004123985
【0019】
【化4】
Figure 2004123985
【0020】
ただし、Rは置換または無置換のアルキル基を表す。
ヒノキチオールのアシル体への変換は一般的な手法で実施すればよく、例えば脂肪酸などのカルボン酸の酸塩化物もしくはエステルとヒノキチオールを反応させる方法や、酵素の存在下で脂肪酸などのカルボン酸とヒノキチオールを反応(エステル化)させる方法などがあげられる。例えば、酪酸、吉草酸、カプロン酸、オクタン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸などの飽和脂肪酸、オレイン酸、リノール酸などの不飽和脂肪酸などの酸塩化物とヒノキチオールを反応させる方法や、それらの酸とヒノキチオールをリパーゼやエステラーゼなどの酵素の存在下でエステル化する方法などがあげられる。
【0021】
本発明でいうところのヒノキチオールの配糖体とは、ヒノキチオールの水酸基と糖類(ROH)の水酸基を脱水縮合させてエーテル結合を形成せしめたものであり、下記式(5)または(6)で表される。
【0022】
【化5】
Figure 2004123985
【0023】
【化6】
Figure 2004123985
【0024】
ヒノキチオールに結合させる糖類(ROH)としては特に制限はなく、一般的なものを用いればよく、例えばグルコース、フルクトース、マンノース、ガラクトースなどのヘキソース、キシロース、アラビノースなどのペントソースなどの単糖類、プリメベロース、ゲンチオビオース、ルチノース、ストロファントビオース、セロビオースなどの二糖類、その他の多糖類あるいはそれらの誘導体を用いることができる。
【0025】
本発明のプラスチック発泡成型品は、家屋等の断熱材として使用できるものであり、シロアリの食害を防止することを主目的とする。
本発明のプラスチックの種類は特に制限はないが、強度、耐候性などの樹脂性能が防蟻部材の要求に合致していることや、発泡成型の容易さの点から、ポリエチレン系樹脂またはポリスチレン系樹脂が好ましい。ポリエチレン系樹脂またはポリスチレン系樹脂としては、エチレンまたはスチレンのホモポリマーや、他のモノマーとの共重合体が挙げられる。共重合体である場合には、エチレン成分またはスチレン成分の含有量が50モル%以上であることが好ましい。
【0026】
本発明のプラスチック発泡成型品の形態は、特に制限はなく、例えば、ヒノキチオール誘導体を塗布や練り込みなどによって配合したシート状、棒状、板状あるいはその積層体などが挙げられる。
本発明のプラスチック発泡成型品を製造する方法としては、押出発泡成型、固相発泡成型が挙げられる。
本発明のプラスチック発泡成型品を押出発泡成型によって製造する方法は、特に制限はなく、一般的な方法を用いても差し支えない。例えば、原料樹脂を押出機のホッパーより投入し、押出機中で溶融混練し、溶融状態の樹脂中に加圧状態で揮発性発泡剤を注入して混練し、大気圧中に押出して発泡体を形成する、という方法が挙げられる。
【0027】
押出発泡成型における揮発性発泡剤としては、プロパン、n−ブタン、n−ペンタンなどの飽和炭化水素や塩化メチル、フロン134a、フロン142bなどのハロゲン化炭化水素や炭酸ガス、窒素ガスなどを用いることができる。また、揮発性発泡剤以外にも、アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリルなどの分解型発泡剤を用いることもできる。
また、押出発泡成型における添加剤として発泡助剤、架橋促進剤、充填剤、安定剤、難燃剤などを、本発明の効果を阻害しない範囲で添加することが可能である。
【0028】
押出発泡成型において、ヒノキチオール誘導体はどの過程で添加してもかまわないが、樹脂中により均一に分散させるためには、樹脂と共に押出機に投入するか、あらかじめヒノキチオール誘導体を含有させた原料を用いるのが好ましい。樹脂と共に押出機に投入する場合は、ヒノキチオール誘導体の添加にあたっては、ヒノキチオール誘導体そのものを添加しても良いし、あらかじめヒノキチオール誘導体を含有させたマスターバッチを添加しても良い。
【0029】
本発明のプラスチック発泡成型品を固相発泡成型によって製造する方法についても、特に制限はなく、一般的な方法を用いて差し支えない。例えば、発泡剤を含浸させたビーズ状の樹脂を加熱して予備発泡し、乾燥、熟成を行った後、金型に入れ加熱して粒子を融着させて成型する、という方法が挙げられる。
固相発泡成型における揮発性発泡剤としては、プロパン、n−ブタン、n−ペンタン、n−ヘキサンなどの飽和炭化水素や塩化メチル、フロン134a、フロン142bなどのハロゲン化炭化水素や炭酸ガス、窒素ガスなどを用いることができる。また、揮発性発泡剤以外にも、アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリルなどの分解型発泡剤を用いることもできる。
【0030】
また、固相発泡成型における添加剤として発泡助剤、架橋促進剤、充填剤、安定剤、難燃剤などを、本発明の効果を阻害しない範囲で添加することが可能である。
固相発泡成型において、ヒノキチオール誘導体はのどの過程で添加してもかまわないが、樹脂中により均一に分散させるためには、発泡前のビーズ中にあらかじめ均一に含有されていることが好ましい。すなわち、原料樹脂を重合によって合成する段階で添加するか、重合を終えた後に、発泡剤を含有するビーズ状の樹脂に加工するまでの間に添加するのが好ましい。
本発明のプラスチック発泡成型品は、ヒノキチオール誘導体の効果を阻害しない範囲で、用途に応じた防菌防カビ剤を更に含有してもよい。防菌防カビ剤を添加する場合には、プラスチック発泡成型品の製造法には特に制限はなく、またプラスチック発泡成型品の製造のどの過程で添加しても良い。
【0031】
防菌防カビ剤としては例えば、エチルアルコール、プロピルアルコール、2−プロパノール、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−プロパンジオール、N−(2−ヒドロキシプロピル)−アミノメタノール、フェノキシエタノールなどのアルコール系防菌防カビ剤、
フェノール、3−メチル4−イソプロピルフェノール、2−イソプロピル−5−メチルフェノール、オルトフェニルフェノール、オルトフェニルフェノールナトリウム、4−クロロ−3,5−ジメチルフェノール、メチルフェノール、パラクロロフェノール、トリブロムフェノール、3−メチル−4−クロロフェノール、4−クロロ−2−(フェニルメチル)フェノール、モノクロロ−2−フェニルフェノールなどのフェノール系防菌防カビ剤、
ホルムアルデヒド、グルタールアルデヒド、α−ブロムシンナムアルデヒドなどのアルデヒド系防菌防カビ剤、
【0032】
安息香酸、安息香酸ナトリウム、10−ウンデシレン酸亜鉛、10−ウンデシレン酸モノエタノールアミド、オクタン酸、ヘキサジエン酸およびその塩、プロピオン酸およびその塩などのカルボン酸系防菌防カビ剤、
グリセリン脂肪酸エステル、パラヒドロキシ安息香酸エステルなどのエステル系防菌防カビ剤、
2,4,4‘−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニールエーテルなどのエーテル系防菌防カビ剤、
2,4,5,6−テトラクロロイソフタロニトリル、1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタンなどの防菌防カビ剤、
過酸化水素、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、過酢酸などの過酸化物・エポキシ系防菌防カビ剤、
【0033】
ポリビニルピロリドンヨード、パラクロロフェニル−3−ヨードプロパギルフォマール、3−ヨード−2−プロパギルカーバメイト、塩素化イソシアヌール酸、1−[(ジヨードメチル)スルホニル]−4−メチルベンゼン、N−(フルオロジクロロメチルチオ)−フタルイミド、N,N−ジメチル−N‘−(ジクロロフルオロメチルチオ)−N’−フェニルスルファミド、1−ブロモ−3−エトキシカルボオキシ−1,2−ジヨード−1−プロペン、2,3,3−トリヨードアリルアルコール、α−クロロナフレンなどのハロゲン系防菌防カビ剤、
8−オキシキノリン、2,3,5,6−テトラクロル−4−(メチルスルホニル)ピリジン、ビス(2−ピリジルチオ−1−オキシド)亜鉛、(2−ピリジルチオ−1−オキシド)ナトリウムなどのピリジン・キノリン系防菌防カビ剤、
N,N’,N’’−トリスヒドロキシエチルヘキサヒドロ−S−トリアジンなどのトリアジン系防菌防カビ剤、
5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、1,2−ベンゾチアゾロンなどのイソチアゾロン系防菌防カビ剤、
【0034】
2−(4−チオシアノメチルチオ)ベンツイミダゾール、2−(4‘−チアゾリル)−ベンツイミダゾール、2−メトキシカルボニルアミノベンツイミダゾールなどのイミダゾール・チアゾール系防菌防カビ剤、
3,4,4’−トリクロロカルバニリド、3−トリフルオロメチル4,4‘−ジクロルカルバニリドなどのアニリド系防菌防カビ剤、
ポリヘキサメチレンビグアニジン塩酸塩、クロルヘキシジングルコン酸塩などのビグアナイド系防菌防カビ剤、
ビス(ジメチルチオカーバモイル)ジスルフィドなどのジスルフィド系防菌防カビ剤、
アンモニウム−N−メチルジチオカーバメートソディウム−N−メチルジチオカーバメートなどのチオカーバメート系防菌防カビ剤、
ポリグルコサミン、アミノグルコシドなどの糖質系防菌防カビ剤、
ポリリジン、カテキン、イソチオシアン酸アリルなどの天然系防菌防カビ剤、
【0035】
アルキルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド、セチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、オクタデシルアミン酢酸塩、3−(トリメトキシクル)プロピルジメチルオクタデシルアンモニウムクロライド、ポリ[ポリメチレン(ジメチルイミニオ)クロライド]、ポリ[オキシエチレン(ジメチルイミニオ)エチレン(ジメチルイミニオ)エチレンジクロライド]、アルキル(ジアミノエチル)グリシン塩酸塩などの界面活性剤系防菌防カビ剤、
10、10’−オキシビスフェノキサルシン、ナフテン酸亜鉛・ナフテン酸銅、8−オキシキノリン銅などの有機金属系防菌防カビ剤などの有機系防菌防カビ剤があげられる。
【0036】
また、シリカアルミナマグネシウム、リン酸カルシウム、シリカゲル、ガラス、ゼオライト、リン酸ジルコニウム、Ca・Zn・Alリン酸複塩、ケイ酸カルシウムなどの担体に銀、銅、亜鉛などの金属イオンを担持させた無機系防菌防カビ剤もあげられる。
本発明においては、ヒノキチオール誘導体の効果を阻害しない範囲で、ヒノキチオール誘導体の他に用途に応じた防虫剤を更に含有してもよい。
【0037】
防虫剤としては、例えば、ピレトリン、アレスリン、dl,d−T80−アレスリン、フタルスリン、d−T80−フタルスリン、レスメトリン、フラメトリン、d−T80−フラメトリン、フェノトリン、ペルメトリン、エトフェンプロックス、d,d−T80−プラレトリン、シフルトリン、イミプロトリン、シフェノトリン、d,d−T−シフェノトリン、トラロメトリン、シラフルオフェン、ビフェントリン、フルメトリン、フルバリネート、トランスフルトリン、テフラメトリン、テラレスリン、エムペントリンフェンフルトリンなどのピレスロイド剤、ジクロルボス、ダイアジノン、トリクロルホン、フェンチオン、ナレド、フェニトロチオン、テメホス、ピリダフェンチオン、クロルピリホスメチル、プロチオホス、プロペタンホス、クロルピリホス、ホキシム、テトラクロルビンホス、アザメチホスなどの有機リン剤、
【0038】
カルバリル、プロポクスル、フェノブカルブ、メトキサジアゾンなどのカーバメート剤、
メトプレン、ジフルベンズロン、ピリプロキシフェン、シロマジン、トリフルムロン、ルフェヌロン、テフルベンズロン、ヒドラメチルノン、イミダクロプリド、アセタミプリド、TPIC(トリプロピルイソシアヌレート)、BDCP(ブロモジクロロフェノール)、イベルメクチン、フェプロニル、オルトジクロロベンゼンなどの昆虫成長制御剤、
オクタクロロジプロピルエーテル、ピペロニルブトキサイド、サイネピリン500、サイネピリン222などの共力剤、
エンペントリン、パラジクロルベンゼン、ナフタリン、しょうのう等の衣類防虫剤、
ジメチルフタレート、ジエチルトルアミド、MGK−11、MGK−326、タブトレックス、イソピンピネリン、ベルガプテン、ザントトキシン、コクサギン、ジハイドロコクサギンなどの化学忌避剤、
α−ピネン、ゲラニオール、シトロネラール、リナロールなどの忌避剤、
【0039】
スペアミント(含有成分:リモネン、カルボンなど)、ナツメグ(含有成分:ゲラニオール、リナロール、オイゲノール、サフロール、ピネンなど)、ペパーミント(含有成分:メントール、ジャスモン、カルバクロール、リモネンなど)、シナモン(含有成分:シンナミックアルデヒド、オイゲノール、サフロール、シメン、ジペンテン、フェランドレン、ピネンなど)、クローブ(含有成分:フルフロール、オイゲノール、カリオフィレン、ピネンなど)、ユーカリ(含有成分:カフェン、フェンケン、フェランドレン、ピネン、シトロネラール、シネオールなど)、ガーリック(含有成分:ジアリルジスルフィドなど)、マージョラム(含有成分:カンファー、ボルネオール、テルピネオール、カリオフィレン、ピネン、サビネン、テルピネンなど)、パルマローザ(含有成分:ゲラニオール、シトロネロール、ファルネゾール、シトラール、シトロネラール、リモネンなど)、クミン(含有成分:クミンアルデヒド、ピネンなど)、コリアンダー(含有成分:ゲラニオール、リナロール、テルピネオール、ピネンなど)、オリガナム(含有成分:チモール、ピネンなど)、日本ハッカ油(含有成分:リモネン、メントン、メントールなど)、レモンピール、ローズマリー、シトロネラ、クローバ、タチジャコウソウ、ゼラニウム、月桂樹などの精油、
ピーチ・ペースト、メロン・ペースト、パイナップルフレーバー、セロリー101などの植物香料、
【0040】
ヒノキ(含有成分:d−カジノール、T−カジノールなど)、ベイスギ、チーク、クイラ、ホウノキ、アスナロ、ヒノキアスナロ(青森ヒバ)(含有成分:α−ツヤプリシン、β−ツヤプリシン、γ−ツヤプリシン、β−ドラブリンなど)、タイワンヒノキ、木曽ヒノキ、イブキ、ハイネズミ、クロベ(ネズコ)、ウエスタン・レッド・シーダー、インセンスシーダー、ラジアータパイン(含有成分:β−テルピネオール、ボルネオール、フェンチルアルコールなど)などの樹木の精油などがあげられる。
【0041】
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれによって何ら限定されるものではない。
なお、実施例に記載した試験方法は以下の通りである。
[食害試験]
25×25×25mmの試験片に50℃×1か月の熱処理(耐候操作)を施した後、10個の試験片をイエシロアリ巣上に無作為に配置し、1か月後の食害の程度を観察したとともに、試験片の重量減少率を求めた。
[忌避試験]
20×20×100mmの試験片に50℃×1か月の熱処理(耐候操作)を施した後、イエシロアリ巣上に試験片を10個、長辺を縦にして無作為に配置し、それぞれの試験片の上に20×20×20mmのアカマツ辺材を乗せた。1か月後のアカマツ辺材の食害の程度を観察したとともに、アカマツ辺材の重量減少率を求めた。
【0042】
【実施例1〜4、比較例1】
口径60mmの1軸押出機のホッパーにポリスチレン樹脂および樹脂に対して5重量%のヒノキチオール誘導体を投入して混練し、押出機の中央付近に設けた注入口より発泡剤としてn−ペンタンを添加し、ダイの先端に設けたガイダーに導いて発泡成型を行い、高さ25mm、幅250mmの、ヒノキチオール誘導体を含有する発泡成型品を得た。押出機の混合部分の最高温度は210℃であった。
得られた発泡成型品を切り、25×25×25mmの試験片を得た。
得られた試験片を用いて食害試験を行った。結果を表1に示した。
実施例1〜4は、ヒノキチオール誘導体を含有しているので、耐候操作を施された試験片であっても食害は全く受けていなかった。
一方、比較例1は、ヒノキチオール自身を含有しているため、耐候操作を施された試験片の防蟻性が不足し、食害を受けた。
【0043】
【比較例2】
ヒノキチオール誘導体を含有させないこと以外は実施例1と同様の方法で発泡成型品を得た。
得られた発泡成型品を切り、25×25×25mmの試験片を得た。
得られた試験片を用いて食害試験を行った。結果を表1に示した。
比較例2は、シロアリによる食害が甚大であった。
【0044】
【実施例5】
ポリスチレン樹脂に対して5重量%のヒノキチオール−銅錯体を添加し、溶融混練した後にペレット状にした。このペレットに発泡剤としてn−ペンタンを含浸させ発泡性ビーズとした。
発泡性ビーズを蒸気により100℃に加熱して、約50倍に発泡させた予備発泡ビーズを得た。
予備発泡ビーズを、室温で24時間乾燥を行った後、金型に入れ蒸気により加熱、融着させた後に50℃で10時間冷却して厚さ25mmの板状の発泡成型品を得た。
得られた発泡成型品を切り、25×25×25mmの試験片を得た。
得られた試験片を用いて食害試験を行った。結果を表1に示した。
ヒノキチオール誘導体を含有しているので、耐候操作を施された試験片であっても食害は全く受けていなかった。
【0045】
【実施例6〜9、比較例3】
実施例1〜4および比較例1で得られた発泡成型品から20×20×100mmの試験片を得た。
得られた試験片を用いて忌避試験を行った。結果を表2に示した。
実施例6〜9は、ヒノキチオール誘導体を含有しているので、耐候操作を施された試験片であっても優れたシロアリ忌避効果が得られ、試験片の上に置いたアカマツ辺材が食害を受けるのを防止した。
一方、比較例3は、ヒノキチオール自身を含有しているため、耐候操作を施された試験片のシロアリ忌避効果が不足する結果となり、試験片の上のアカマツ辺材が食害を受けた。
【0046】
【比較例4】
比較例2で得られた発泡成型品から20×20×100mmの試験片を得た。
得られた試験片を用いて忌避試験を行った。結果を表2に示した。
アカマツ辺材の食害が甚大であった。
【0047】
【実施例10】
実施例5で得られた発泡成型品から20×20×100mmの試験片を得た。
得られた試験片を用いて忌避試験を行った。結果を表2に示した。
ヒノキチオール誘導体を含有しているので、耐候操作を施された試験片であっても優れたシロアリ忌避効果が得られ、試験片の上に置いたアカマツ辺材が食害を受けるのを防止した。
【0048】
【表1】
Figure 2004123985
【0049】
【表2】
Figure 2004123985
【0050】
【発明の効果】
本発明により、シロアリに対し優れた忌避効果を発揮し、しかも人体への安全性の高いヒノキチオールを応用した発泡成型品であって、断熱材として用いたとき家屋の寿命に相当するような長期にわたり効果を持続し、シロアリによる食害を防止することができるプラスチック発泡成型品を提供することが可能となった。

Claims (7)

  1. ヒノキチオール誘導体を含有することを特徴とするプラスチック発泡成型品。
  2. プラスチックがポリエチレン系樹脂またはポリスチレン系樹脂であることを特徴とする請求項1記載のプラスチック発泡成型品。
  3. ヒノキチオール誘導体が、ヒノキチオールの有機塩または金属塩または金属錯体であることを特徴とする請求項1または2に記載のプラスチック発泡成型品。
  4. ヒノキチオール誘導体が、ヒノキチオールのアシル体または配糖体であることを特徴とする請求項1または2に記載のプラスチック発泡成型品。
  5. 押出発泡によって成型されたことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のプラスチック発泡成型品。
  6. 発泡剤を含有するプラスチックビーズを加熱して得た発泡粒を金型内に充填し加熱成型して得られたことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のプラスチック発泡成型品。
  7. プラスチックビーズが、あらかじめヒノキチオール誘導体を含有させたプラスチックに発泡剤を含浸させたものであることを特徴とする請求項6に記載のプラスチック発泡成型品。
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