JP2004307431A - 忌避剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】卓越した害虫忌避性を有し、且つ人体に対する安全性が高い新規な忌避剤を提供すること。
【解決手段】トロポロン誘導体と多価カルボン酸エステルを含有することを特徴とする忌避剤。
【選択図】 選択図なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は害虫に対する忌避剤に関する。さらに詳しくは、トロポロン誘導体と多価カルボン酸エステルを含有する害虫忌避剤であって、白蟻、ダニ、蚊、ゴキブリ等の害虫に対し卓越した忌避効果を有し、且つ人体に対する安全性の高い害虫忌避剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
トロポロン誘導体(ヒノキチオール)を含有する植物細切物と、脂肪酸エステルを含有させ、木材害虫等に対する防除効果を発現させる例が開示されている(特許文献1)。この例は、人体に対し安全性の高い薬剤を提供するものではあるが、トロポロン誘導体と脂肪酸エステルの組み合わせでは、特に忌避効果が厳しく要求される白蟻等の忌避剤としては、実用に耐え得る十分な害虫忌避効果を得ることは困難であった。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−172115号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、卓越した害虫忌避性を有し、且つ人体に対する安全性が高い新規な害虫忌避剤を提供することを目的とする。さらに詳しくは、トロポロン誘導体と多価カルボン酸エステルを含有する害虫忌避剤であって、白蟻、ダニ、蚊、ゴキブリ等の害虫に対し卓越した忌避効果を有し、且つ人体に対する安全性の高い害虫忌避剤を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、トロポロン誘導体と多価カルボン酸エステルという共に人体に対する安全性の高い成分を併用することにより、従来にない卓越した害虫忌避効果が得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は下記のとおりである。
【0006】
(1)トロポロン誘導体と多価カルボン酸エステルを含有することを特徴とする害虫忌避剤。
(2)トロポロン誘導体が、ヒノキチオールおよび/またはその誘導体であることを特徴とする(1)の害虫忌避剤
(3)多価カルボン酸エステルが脂肪族ジカルボン酸エステルであることを特徴とする(1)または(2)の害虫忌避剤。
【0007】
(4)多価カルボン酸エステルが、炭素数3から12の脂肪族ジカルボン酸のエステルであることを特徴とする(1)から(3)のいずれかの害虫忌避剤。
(5)多価カルボン酸エステルが、炭素数1〜8のアルコールのエステルであることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかの害虫忌避剤。
(6)白蟻に対する忌避剤であることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかの害虫忌避剤。
【0008】
【発明の実施の態様】
以下、本発明について、特にその好ましい実施態様を中心に具体的に説明する。
本発明は、トロポロン誘導体(A)と多価カルボン酸エステル(B)を含有することが必須要件である。(A)、(B)のいずれか一方でも欠けると、本発明が目的とする卓越した忌避効果が得られない。
【0009】
本発明の忌避剤は後述するように、用途に応じて防菌防カビ剤、防虫剤等の(A)、(B)以外の成分を含んでいても構わない。忌避剤中における(A)、(B)の配合量は特に制限はなく、対象とする害虫に応じて適宜設定すればよいが、好ましくは(A),(B)ともに0.01重量%以上である。より好ましくは、(A)、(B)ともに0.1重量%以上である。(A)、(B)の相対的配合量にも特に制限はないが、(B)/(A)の重量比を0.01以上、より好ましくは0.1以上とすることが好ましい。
【0010】
本発明で用いる多価カルボン酸エステルとしては、分子内に複数のカルボン酸を有する物質のエステルであれば特に制限はなく、例えば、ジカルボン酸エステル、トリカルボン酸エステル、テトラカルボン酸エステルなどを用いることができる。以下に本発明の多価カルボン酸エステルを形成する多価カルボン酸を例示するが、本発明は以下の例に何ら制限されない。フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ピリジンジカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、アジピン酸、セバシン酸など。本発明で用いる多価カルボン酸エステルとしては、脂肪族ジカルボン酸エステルが好ましい。中でも、炭素数が3〜12の脂肪族ジカルボン酸のエステル、例えば、マロン酸エステル、コハク酸エステル、アジピン酸エステル、セバシン酸エステルがより好ましい。本発明で用いる多価カルボン酸エステルは、分子内の複数のカルボン酸の全てがエステルを形成している必要はなく、少なくとも一つのカルボン酸がエステルを形成していればよい。本発明の多価カルボン酸エステルを形成するアルコールの種類にも特に制限はないが、炭素数1〜8の直鎖または分岐のアルコール、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール、n−ペンチルアルコール、1−メチルブチルアルコール、2−メチルブチルアルコール、3−メチルブチルアルコール、1,1−ジメチルプロピルアルコール、1−メチルペンチルアルコール、2−メチルペンチルアルコール、3−メチルペンチルアルコール、4−メチルペンチルアルコール、1,2−ジメチルブチルアルコール、n−ヘキシルアルコール、n−オクチルアルコールなどが使用できる。本発明の多価カルボン酸エステルを形成するアルコールとしては、炭素数2〜4のアルコールがより好ましい。
【0011】
本発明でいうところのトロポロン誘導体とは、酸素官能基がフリーの化合物(式1)はじめ、金属錯体および金属塩(式2)、アシル体(式3)、配糖体(式4)などを包含するが、殺虫・忌避効果の持続性、安定性に優れ且つ入手容易であるという意味で、金属錯体および/又は金属塩が好ましい。
【0012】
【化1】
Figure 2004307431
【0013】
ただし、R、R、Rは、水素、または直鎖または分岐のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基を表し、直鎖状または分岐状を問わない。また不飽和結合が含まれていてもかまわない。また酸素、ケイ素、ハロゲンなどのヘテロ原子が含まれていてもかまわない。R、R、Rは、それぞれ同一でもよく、異なってもよい。
アルキル基としては例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、1,1−ジメチルプロピル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、1,1−ジメチルブチル、n−ヘキシル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル、n−ドデシル、2−プロペニル、2−メチル−2−プロペニル、2−ブテニル、3−ブテニル、2−ヘキセニル、5−ヘキセニルなどが挙げられる。
【0014】
アルケニル基としては一般式−CH=CRで表され、アルキニル基としては一般式−C≡C−Rで表される。R、Rは、それぞれ同一でも異なってもよく、水素または炭化水素基であり、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、1,1−ジメチルプロピル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、1,1−ジメチルブチル、n−ヘキシル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル、n−ドデシル、2−プロペニル、2−ブテニル、3−ブテニル、2−ヘキセニル、5−ヘキセニルなどが挙げられる。シクロアルキル基としては、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、1−シクロペンテン−1−イル、2−シクロペンテン−1−イル、シクロペンタジエニル、シクロヘキシル、1−シクロヘキセン−1−イル、2−シクロヘキセン−1−イル、3−シクロヘキセン−1−イル、1,3−シクロヘキサジエン−1−イル、2,4−シクロヘキサジエン−1−イル、シクロヘプチル、1−シクロヘプテン−1−イル、2−シクロヘプテン−1−イル、3−シクロヘプテン−1−イル、4−シクロヘプテン−1−イル、シクロオクチル、1−シクロオクテン−1−イル、2−シクロオクテン−1−イル、シクロノニル、シクロデシルなどが挙げられる。また酸素が含まれるものとしては、今まで述べた基に一般式−ORや一般式−COORで表される置換基を有するものが挙げられる。RやRは、それぞれ同一でも異なってもよく、水素または炭化水素基であり、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、1,1−ジメチルプロピル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、1,1−ジメチルブチル、n−ヘキシル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル、n−ドデシル、2−プロペニル、2−ブテニル、3−ブテニル、2−ヘキセニル、5−ヘキセニルなどが挙げられる。また今まで述べた基にケイ素やフッ素、塩素、臭素、ヨウ素のようなハロゲンが含まれていてもかまわない。
【0015】
上記式(1)で表されるトロポロン誘導体の中で、4位にイソプロピル基を有するヒノキチオール(4−イソプロピルトロポロン、β−ツヤプリシン)、4−位にイソプロペニル基を有するβ−ドラブリン、3位にイソプロピル基を有するα−ツヤプリシン、5位にイソプロピル基を有するγ−ツヤプリシンは、青森ヒバや台湾ヒノキの精油中に含まれる天然物であり、その安全性の高さから本発明で用いるトロポロン誘導体として好ましい。最も好ましいのは、ヒノキチオール(4−イソプロピルトロポロン)である。
【0016】
ヒノキチオール(4−イソプロピルトロポロン)とは、前述のようにタイワンヒノキや青森ヒバの精油中に含まれる天然物であり、害虫忌避性・殺虫活性を有するのみならず、幅広い菌種に対し優れた抗菌・抗カビ性を有する極めて有用な結晶性物質である。本発明で用いる場合、ヒノキチオールは、天然品でも化学合成品でもかまわない。
【0017】
【化2】
Figure 2004307431
【0018】
ただし、式中Mは金属元素を表し、例えばNa、K、Mg、Ca、Zn、Ni、Fe、Cu、Al、Agなどがあげられる。式中nは金属の価数を表す。
【0019】
【化3】
Figure 2004307431
【0020】
ただし、Rは置換または無置換のアルキル基を表す。
【0021】
【化4】
Figure 2004307431
【0022】
ただし、ROHは糖類を表す。
本発明で用いるトロポロン誘導体は、天然抽出品でも、化学合成品でもかまわない。
金属錯体や塩の形態のトロポロン化合物の製法はとくに制限はなく、公知の方法で合成すればよい。例えば、酸素官能基がフリーのトロポロン誘導体と水酸化ナトリウム、水酸化カリウムを反応させれば、ナトリウム塩、カリウム塩を合成することができるし、酸素官能基がフリーのトロポロン誘導体もしくはナトリウム塩またはカリウム塩の形態のトロポロン誘導体を、塩化銅、塩化亜鉛、塩化カルシウムなどの無機塩、ステアリン酸銅、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなどの有機塩と反応させれば、金属錯体の形態のトロポロン化合物が合成できる。
【0023】
アシル体の形態のトロポロン誘導体の製造も一般的な手法で実施すればよく、例えば脂肪酸などのカルボン酸の酸塩化物もしくはエステルと酸素官能基がフリーのトロポロン誘導体を反応させる方法や、酵素の存在下で脂肪酸などのカルボン酸と酸素官能基がフリーのトロポロン誘導体を反応(エステル化)させる方法などがあげられる。例えば、酪酸、吉草酸、カプロン酸、オクタン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸などの飽和脂肪酸、オレイン酸、リノール酸などの不飽和脂肪酸などの酸塩化物と酸素官能基がフリーのトロポロン誘導体を反応させる方法や、それらの酸と酸素官能基がフリーのトロポロン誘導体をリパーゼやエステラーゼなどの酵素の存在下でエステル化する方法などがあげられる。
【0024】
配糖体の形態のトロポロン誘導体は、酸素官能基がフリーのトロポロン誘導体の水酸基と糖類(ROH)の水酸基を脱水縮合させてエーテル結合を形成させることで製造することができ、そのための一般的な手法を採用すればよい。糖類(ROH)としては特に制限はなく、一般的なものを用いればよく、例えばグルコース、フルクトース、マンノース、ガラクトースなどのヘキソース、キシロース、アラビノースなどのペントソースなどの単糖類、プリメベロース、ゲンチオビオース、ルチノース、ストロファントビオース、セロビオースなどの二糖類、その他の多糖類あるいはそれらの誘導体(アセチル体など)を用いることができる。
【0025】
本発明においては、トロポロン誘導体をシクロデキストリンに包接された形態で含有させてもよい。その場合に用いるシクロデキストリン(以下、CD)は特に制限はなく、例えば、α−CD、β−CD、γ−CD、分岐CD(例:グルコシル−CD、マルトシル−CDなど)、ヒドロキシプロピル化−CD、モノクロロトリアジノ−CD、メチル化−CD、アセチル化−CD、トリアセチル化−CDや、これらの混合物などがあげられる。
【0026】
本発明においては、トロポロン誘導体の他に用途に応じた防菌防カビ剤を更に含有してもよい。
防菌防カビ剤としては例えば、エチルアルコール、プロピルアルコール、2−プロパノール、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−プロパンジオール、N−(2−ヒドロキシプロピル)−アミノメタノール、フェノキシエタノールなどのアルコール系防菌防カビ剤、フェノール、3−メチル4−イソプロピルフェノール、2−イソプロピル−5−メチルフェノール、オルトフェニルフェノール、オルトフェニルフェノールナトリウム、4−クロロ−3,5−ジメチルフェノール、メチルフェノール、パラクロロフェノール、トリブロムフェノール、3−メチル−4−クロロフェノール、4−クロロ−2−(フェニルメチル)フェノール、ものクロロ−2−フェニルフェノールなどのフェノール系防菌防カビ剤、ホルムアルデヒド、グルタールアルデヒド、α−ブロムシンナムアルデヒドなどのアルデヒド系防菌防カビ剤、安息香酸、安息香酸ナトリウム、10−ウンデシレン酸亜鉛、10−ウンデシレン酸モノエタノールアミド、オクタン酸、ヘキサジエン酸およびその塩、プロピオン酸およびその塩などのカルボン酸系防菌防カビ剤、グリセリン脂肪酸エステル、パラヒドロキシ安息香酸エステルなどのエステル系防菌防カビ剤、2,4,4‘−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニールエーテルなどのエーテル系防菌防カビ剤、2,4,5,6−テトラクロロイソフタロニトリル、1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタンなどの防菌防カビ剤、過酸化水素、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、過酢酸などの過酸化物・エポキシ系防菌防カビ剤、ポリビニルピロリドンヨード、パラクロロフェニル−3−ヨードプロパギルフォマール、3−ヨード−2−プロパギルカーバメイト、塩素化イソシアヌール酸、1−[(ジヨードメチル)スルホニル]−4−メチルベンゼン、N−(フルオロジクロロメチルチオ)−フタルイミド、N,N−ジメチル−N‘−(ジクロロフルオロメチルチオ)−N’−フェニルスルファミド、1−ブロモ−3−エトキシカルボオキシ−1,2−ジヨード−1−プロペン、2,3,3−トリヨードアリルアルコール、α−クロロナフレンなどのハロゲン系防菌防カビ剤、8−オキシキノリン、2,3,5,6−テトラクロル−4−(メチルスルホニル)ピリジン、ビス(2−ピリジルチオ−1−オキシド)亜鉛、(2−ピリジルチオ−1−オキシド)ナトリウムなどのピリジン・キノリン系防菌防カビ剤、N,N’,N’’−トリスヒドロキシエチルヘキサヒドロ−S−トリアジンなどのトリアジン系防菌防カビ剤、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、1,2−ベンゾチアゾロンなどのイソチアゾロン系防菌防カビ剤、2−(4−チオシアノメチルチオ)ベンツイミダゾール、2−(4‘−チアゾリル)−ベンツイミダゾール、2−メトキシカルボニルアミノベンツイミダゾールなどのイミダゾール・チアゾール系防菌防カビ剤、3,4,4’−トリクロロカルバニリド、3−トリフルオロメチル4,4‘−ジクロルカルバニリドなどのアニリド系防菌防カビ剤、ポリヘキサメチレンビグアニジン塩酸塩、クロルヘキシジングルコン酸塩などのビグアナイド系防菌防カビ剤、ビス(ジメチルチオカーバモイル)ジスルフィドなどのジスルフィド系防菌防カビ剤、アンモニウム−N−メチルジチオカーバメートソディウム−N−メチルジチオカーバメートなどのチオカーバメート系防菌防カビ剤、ポリグルコサミン、アミノグルコシドなどの糖質系防菌防カビ剤、ポリリジン、カテキン、イソチオシアン酸アリルなどの天然系防菌防カビ剤、アルキルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド、セチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、オクタデシルアミン酢酸塩、3−(トリメトキシクル)プロピルジメチルオクタデシルアンモニウムクロライド、ポリ[ポリメチレン(ジメチルイミニオ)クロライド]、ポリ[オキシエチレン(ジメチルイミニオ)エチレン(ジメチルイミニオ)エチレンジクロライド]、アルキル(ジアミノエチル)グリシン塩酸塩などの界面活性剤系防菌防カビ剤、10、10’−オキシビスフェノキサルシン、ナフテン酸亜鉛・ナフテン酸銅、8−オキシキノリン銅などの有機金属系防菌防カビ剤などの有機系防菌防カビ剤があげられる。また、シリカアルミナマグネシウム、リン酸カルシウム、シリカゲル、ガラス、ゼオライト、リン酸ジルコニウム、Ca・Zn・Alリン酸複塩、ケイ酸カルシウムなどの担体に銀、銅、亜鉛などの金属イオンを担持させた無機系防菌防カビ剤もあげられる。
【0027】
本発明においては、トロポロン誘導体の他に用途に応じた防虫剤を更に含有してもよい。防虫剤としては、例えば、ピレトリン、アレスリン、dl,d−T80−アレスリン、フタルスリン、d−T80−フタルスリン、レスメトリン、フラメトリン、d−T80−フラメトリン、フェノトリン、ペルメトリン、エトフェンプロックス、d,d−T80−プラレトリン、シフルトリン、イミプロトリン、シフェノトリン、d,d−T−シフェノトリン、トラロメトリン、シラフルオフェン、ビフェントリン、フルメトリン、フルバリネート、トランスフルトリン、テフラメトリン、テラレスリン、エムペントリンフェンフルトリンなどのピレスロイド剤、
ジクロルボス、ダイアジノン、トリクロルホン、フェンチオン、ナレド、フェニトロチオン、テメホス、ピリダフェンチオン、クロルピリホスメチル、プロチオホス、プロペタンホス、クロルピリホス、ホキシム、テトラクロルビンホス、アザメチホスなどの有機リン剤、
カルバリル、プロポクスル、フェノブカルブ、メトキサジアゾンなどのカーバメート剤、メトプレン、ジフルベンズロン、ピリプロキシフェン、シロマジン、トリフルムロン、ルフェヌロン、テフルベンズロン、ヒドラメチルノン、イミダクロプリド、アセタミプリド、TPIC(トリプロピルイソシアヌレート)、BDCP(ブロモジクロロフェノール)、イベルメクチン、フェプロニル、オルトジクロロベンゼンなどの昆虫成長制御剤、
オクタクロロジプロピルエーテル、ピペロニルブトキサイド、サイネピリン500、サイネピリン222などのピレスロイド剤の共力剤、エンペントリン、パラジクロルベンゼン、ナフタリン、しょうのう等の衣類防虫剤、ジエチルトルアミド、MGK−11、イソピンピネリン、ベルガプテン、ザントトキシン、コクサギン、ジハイドロコクサギンなどの化学忌避剤、α−ピネン、ゲラニオール、シトロネラール、リナロールなどの忌避剤、 スペアミント(含有成分:リモネン、カルボンなど)、ナツメグ(含有成分:ゲラニオール、リナロール、オイゲノール、サフロール、ピネンなど)、ペパーミント(含有成分:メントール、ジャスモン、カルバクロール、リモネンなど)、シナモン(含有成分:シンナミックアルデヒド、オイゲノール、サフロール、シメン、ジペンテン、フェランドレン、ピネンなど)、クローブ(含有成分:フルフロール、オイゲノール、カリオフィレン、ピネンなど)、ユーカリ(含有成分:カフェン、フェンケン、フェランドレン、ピネン、シトロネラール、シネオールなど)、ガーリック(含有成分:ジアリルジスルフィドなど)、
マージョラム(含有成分:カンファー、ボルネオール、テルピネオール、カリオフィレン、ピネン、サビネン、テルピネンなど)、パルマローザ(含有成分:ゲラニオール、シトロネロール、ファルネゾール、シトラール、シトロネラール、リモネンなど)、クミン(含有成分:クミンアルデヒド、ピネンなど)、コリアンダー(含有成分:ゲラニオール、リナロール、テルピネオール、ピネンなど)、オリガナム(含有成分:チモール、ピネンなど)、
日本ハッカ油(含有成分:リモネン、メントン、メントールなど)、レモンピール、ローズマリー、シトロネラ、クローバ、タチジャコウソウ、ゼラニウム、月桂樹などの精油、ピーチ・ペースト、メロン・ペースト、パイナップルフレーバー、セロリー101などの植物香料、ヒノキ(含有成分:d−カジノール、T−カジノールなど)、ベイスギ、チーク、クイラ、ホウノキ、アスナロ、ヒノキアスナロ(青森ヒバ)(含有成分:α−ツヤプリシン、β−ツヤプリシン、γ−ツヤプリシン、β−ドラブリンなど)、タイワンヒノキ、木曽ヒノキ、イブキ、ハイネズミ、クロベ(ネズコ)、ウエスタン・レッド・シーダー、インセンスシーダー、ラジアータパイン(含有成分:β−テルピネオール、ボルネオール、フェンチルアルコールなど)などの樹木の精油などがあげられる。
【0028】
本発明の害虫忌避剤の用法および用途は何ら制限はないが、以下のような例をあげることができる。蚊、ゴキブリ、ダニ、ノミなどを対象とし、加熱もしくは室温蒸散タイプの殺虫剤、殺虫スプレー、蚊忌避剤(スプレー、塗布剤など)など。白蟻を対象とし、土壌散布剤、木材保存剤(塗布剤、浸漬剤、加圧注入剤など)防蟻塗料(ウレタン系、アクリル系、エチレン−酢酸ビニル系など)など。同じく白蟻を対象とし、断熱材(押出し法やビーズ法のポリスチレンやポリエチレン系、ポリウレタン系、フェノール系などの合成樹脂系発泡断熱材の他、グラスウール、ロックウールなど)に練込み、塗布、含浸等することによる防蟻断熱材など。同じく白蟻を対象とし、合板、集成材などの積層材に塗布、含浸したり、製造工程において接着剤に配合したりすることによる防蟻合板、防蟻集成材など。同じく白蟻を対象とし、合成樹脂製シート、紙、不織布などに配合することによる防蟻シートや、それらに粘着層を設け、家屋の基礎などの建築部材に貼付可能とした防蟻テープなど。
【0029】
以下、実施例等を用いて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれによって何ら限定されない。
【0030】
【実施例1〜6、比較例1〜3】
直径8cm、高さ6cmのアクリル樹脂製円筒を立てて硬石膏を約5mmの厚さに流し込んで固め、石膏上に2×3cmのグラス網を敷いて試験体(10×10×20mmのベイツガ木片の表面全体に各種薬剤を110g/m2の割合で塗布したもの)を乗せ、これに供試虫の白蟻として職蟻150頭、兵蟻15頭を放した飼育容器を、水50gで湿らせた脱脂綿35gが敷かれた30×30×15cmのポリスチレン製蓋付き箱に収納し、28℃±1℃の暗所に21日間置いた。試験体は供試前後に60℃で2日間加熱後秤量した乾燥重量に基づく重量減少率を求めた。結果を表1に示した。
【0031】
【実施例7、比較例4】
内径4cmのガラスシャーレ内に薬液が1.0g/mになるよう一様に滴下したのち風乾し、その中央に誘引用の粉末飼料0.05gを置いた。内径9cmのシャーレに生存ヤケヒョウヒダニが10000個体入ったダニ培地を均一に広げ、その中央に上記の試料入りのシャーレを置き、処理区とした。一方、直径9cmガラスシャーレに生存ヤケヒョウヒダニが10000個体入ったダニ培地を均一に広げ、その中央に0.05gの粉末飼料のみが入った内径4cmのガラスシャーレを置き、無処理区とした。これらを飽和食塩水で75%RHに調整した市販のポリプロピレン製密閉容器に保管し、24時間後に中央のシャーレに移動していたダニの数を検体毎に観察した。
【0032】
ダニ忌避率(%)=(無処理区の移動ダニ数−処理区の移動ダニ数)/(無処理区の移動ダニ数)×100
結果を表2に示した。
【0033】
【実施例8、比較例5】
ベニア板(外寸:3.5×15cm、内面:3×15cm)を3枚用い、三角柱にしたものをゴキブリのシェルター(隠れ場所)として使用した。薬剤をシェルターの内面に1.0g/mになるよう均等に滴下処理した後、風乾した(検体シェルター)。一方、無処理のシェルターを対照シェルターとした。ゴキブリの逃亡を防ぐため内側にバターを塗布したプラスチック製容器(30×65×20Hcm)の中央に水、餌(固型飼料:オリエンタル酵母(株)製固形MF)を設置し、所定数の供試虫(チャバネゴキブリ、Blattella germanica 雌雄成虫 各15匹)を放した。検体シェルターと対照シェルターを上記のプラスチック容器の中に、水と餌を挟むように相対して配置した。24時間経過後、シェルター内部への供試虫の潜伏数を数えた。各シェルターへの潜伏率を算出し、チャバネゴキブリに対する忌避率を算出した。
【0034】
潜伏率(%)=(検体シェルター内ゴキブリ数)/(供試全ゴキブリ数)×100
忌避率(%)=100−潜伏率(%)
試験を数回行ない、平均値を取った結果を表3に示した。
【0035】
【実施例9、比較例6】
マウスをステンレス製固定金網(6×12.5cm=150cm)の中に入れ、薬液を1.5ml/150cmとなるよう表裏噴霧した。風乾した後、これをアカイエカ(Culex pipiens pallens)25匹前後の供試験虫(ジエチルエーテルあるいは炭酸で麻酔し予め雌成虫のみを選別しておいたもの)を放したケージの天井につるし、8時間後に吸血数をカウントし、吸血率(=吸血した供試虫/全供試虫×100)を求めた。また、無処理区を設け対照区として同様の実験を行い、次式により蚊忌避率を求めた。
【0036】
蚊忌避率(%)=(1−T/C)×100
ただし、Cは対照区吸血率(%)、Tは処理区吸血率(%)である。
試験を数回行ない、平均値を取った結果を表4に示した。
実施例1〜9は、トロポロン誘導体と多価カルボン酸エステルを含有するという本発明の必須要件を満足しているので、各種害虫に対して卓越した忌避効果が発現している。一方、比較例1〜6は、本発明の必須要件を満足していないので、各種害虫に対する忌避効果が不十分である。
【0037】
【表1】
Figure 2004307431
【0038】
【表2】
Figure 2004307431
【0039】
【表3】
Figure 2004307431
【0040】
【表4】
Figure 2004307431
【0041】
【発明の効果】
本発明により、卓越した害虫忌避性を有し、且つ人体に対する安全性が高い新規な忌避剤を提供することが可能となる。さらに詳しくは、トロポロン誘導体と多価カルボン酸エステルを含有する忌避剤であって、白蟻、ダニ、蚊、ゴキブリ等の害虫に対し卓越した忌避効果を有し、且つ人体に対する安全性の高い忌避剤を提供することが、本発明により可能となる。

Claims (6)

  1. トロポロン誘導体と多価カルボン酸エステルを含有することを特徴とする害虫忌避剤。
  2. トロポロン誘導体が、ヒノキチオールおよび/またはその誘導体であることを特徴とする請求項1記載の害虫忌避剤。
  3. 多価カルボン酸エステルが脂肪族ジカルボン酸エステルであることを特徴とする請求項1または2記載の害虫忌避剤。
  4. 多価カルボン酸エステルが、炭素数3から12の脂肪族ジカルボン酸のエステルであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の害虫忌避剤。
  5. 多価カルボン酸エステルが、炭素数1〜8のアルコールのエステルであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の害虫忌避剤。
  6. 白蟻に対する忌避剤であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の害虫忌避剤。
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