JP2004210740A - 殺虫・忌避剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】トロポロン誘導体とメチレンジオキシベンゼン核の構造を含む物質を含有する殺虫・忌避剤において、その殺虫・忌避効果を特異的に高め且つ殺虫・忌避効果のスペクトルを特異的に拡張する手段を提供すること。
【解決手段】トロポロン誘導体(A)とメチレンジオキシベンゼン核の構造を含む物質(B)を含有する殺虫・忌避剤であって、(A)に対する(B)の重量比が0.1から10であることを特徴とする殺虫・忌避剤。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、害虫に対する殺虫・忌避剤に関する。さらに詳しくは、トロポロン誘導体とメチレンジオキシベンゼン核の構造を含む物質を含有する殺虫・忌避剤であって、それらを特定の重量比で共配合することにより、その殺虫・忌避効果が高められ、且つ殺虫・忌避効果のスペクトルが拡張されたことを特徴とする殺虫・忌避剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
トロポロン誘導体とメチレンジオキシベンゼン核の構造を有する化合物を併用する例は既に開示されている。例えば、特開2002−302407号公報には、トロポロン化合物を担持した多孔質体と共配合してさらに効果を高める成分として列記されている化合物群の中に、ピペロニルブトキサイドが記載されている。しかしながら、ピペロニルブトキサイドは、ピレスロイドの効果を高める共力剤であることは知られているが、それを特定の比率でトロポロン誘導体と組み合わせることで、トロポロン誘導体の持つ殺虫・忌避効果を特異的に高めること、ましてやその殺虫・忌避効果のスペクトルを特異的に広げることは全く知られていない。すなわち、従来技術のみでは、トロポロン誘導体の有する殺虫・忌避効果を有意に高めることは困難であった。また、従来技術のみでは、トロポロン誘導体の効果が本来希薄である害虫、例えばケナガコナダニに対する優れた殺虫・忌避効果を付与することは困難であった。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−302407号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、トロポロン誘導体とメチレンジオキシベンゼン核の構造を含む物質を含有する殺虫・忌避剤であって、それらを特定の重量比で共配合することにより、その殺虫・忌避効果を高め且つ殺虫・忌避効果のスペクトルを拡張することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、本発明を完成した。すなわち、本発明は下記のとおりである。
1.トロポロン誘導体(A)とメチレンジオキシベンゼン核の構造を含む物質(B)を含有する殺虫・忌避剤であって、(A)に対する(B)の重量比が0.1から10であることを特徴とする殺虫・忌避剤。
2.トロポロン誘導体が、ヒノキチオールおよび/またはその誘導体であることを特徴とする1.記載の殺虫・忌避剤。
【0006】
【発明の実施の態様】
以下、本発明について、特にその好ましい実施態様を中心に具体的に説明する。
本発明は、トロポロン誘導体(A)とメチレンジオキシベンゼン核の構造を含む物質(B)を含有する殺虫・忌避剤であって、(A)に対する(B)の重量比が0.1〜10であることが必須要件である。この重量比が満たされた場合においてのみ、トロポロン誘導体の殺虫・忌避効果が特異的に高められ、しかも殺虫・忌避効果のスペクトルが特異的に拡張される。該重量比が0.1未満の場合には、(A)に対する(B)の配合量が不十分であり、殺虫・忌避効果を高める効果が発現しにくい。一方、該重量比が10を超えた場合には、(A)に対する(B)の配合量が必要以上に多い状態となり、本来殺虫・忌避効果をほとんど有しない(B)により(A)の効果が希釈されてしまい、(A)の殺虫・忌避効果を有意に高めることは困難である。(A)に対する(B)の重量比の最も好ましい範囲は、0.5〜6である。
【0007】
本発明でいうところのメチレンジオキシベンゼン核の構造とは、下記式(1)で表される。
【0008】
【化1】
Figure 2004210740
【0009】
ただし、R、R、R、Rは水素原子または任意の置換基を表し、それらが互いに結合して環状構造を形成していてもかまわない。
メチレンジオキシベンゼン核の構造を有する物質(B)としては、セサモリン(下記式(2))、セサミン(下記式(3))、セサモール(下記式(4))、エゴノール(下記式(5))、ヒノキニン(下記式(6))、プロピルアイソム(下記式(7))、ピペロニルブトキサイド(下記式(8))などがあげられる。
【0010】
本発明で用いることができる(B)はこれらの例に何ら限定されるものではないが、合成品として入手容易であるピペロニルブトキサイドのほか、ゴマ油に比較的多量に含まれるセサモリン、セサミン、セサモールが好ましい。
【0011】
【化2】
Figure 2004210740
【0012】
【化3】
Figure 2004210740
【0013】
【化4】
Figure 2004210740
【0014】
【化5】
Figure 2004210740
【0015】
【化6】
Figure 2004210740
【0016】
【化7】
Figure 2004210740
【0017】
【化8】
Figure 2004210740
【0018】
本発明でいうところのトロポロン誘導体とは、酸素官能基がフリーの化合物(下記式(9))はじめ、金属錯体および金属塩(下記式(10))、アシル体(下記式(11))、配糖体(下記式(12))などを包含するが、殺虫・忌避効果の持続性、安定性に優れ且つ入手容易であるという意味で、金属錯体および/又は金属塩が好ましい。
【0019】
【化9】
Figure 2004210740
【0020】
ただし、R、R、Rは、水素、または直鎖または分岐のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基を表し、直鎖状または分岐状を問わない。また不飽和結合が含まれていてもかまわない。また酸素、ケイ素、ハロゲンなどのヘテロ原子が含まれていてもかまわない。R、R、Rは、それぞれ同一でもよく、異なってもよい。
【0021】
アルキル基としては例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、1,1−ジメチルプロピル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、1,1−ジメチルブチル、n−ヘキシル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル、n−ドデシル、2−プロペニル、2−メチル−2−プロペニル、2−ブテニル、3−ブテニル、2−ヘキセニル、5−ヘキセニルなどが挙げられる。
【0022】
アルケニル基としては一般式−CH=CRで表され、アルキニル基としては一般式−CH=C−Rで表される。R、Rは、それぞれ同一でも異なってもよく、水素または炭化水素基であり、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、1,1−ジメチルプロピル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、1,1−ジメチルブチル、n−ヘキシル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル、n−ドデシル、2−プロペニル、2−ブテニル、3−ブテニル、2−ヘキセニル、5−ヘキセニルなどが挙げられる。シクロアルキル基としては、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、1−シクロペンテン−1−イル、2−シクロペンテン−1−イル、シクロペンタジエニル、シクロヘキシル、1−シクロヘキセン−1−イル、2−シクロヘキセン−1−イル、3−シクロヘキセン−1−イル、1,3−シクロヘキサジエン−1−イル、2,4−シクロヘキサジエン−1−イル、シクロヘプチル、1−シクロヘプテン−1−イル、2−シクロヘプテン−1−イル、3−シクロヘプテン−1−イル、4−シクロヘプテン−1−イル、シクロオクチル、1−シクロオクテン−1−イル、2−シクロオクテン−1−イル、シクロノニル、シクロデシルなどが挙げられる。
【0023】
また、酸素が含まれるものとしては、今まで述べた基に一般式−ORや一般式−COORで表される置換基を有するものが挙げられる。RやRは、それぞれ同一でも異なってもよく、水素または炭化水素基であり、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、1,1−ジメチルプロピル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、1,1−ジメチルブチル、n−ヘキシル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル、n−ドデシル、2−プロペニル、2−ブテニル、3−ブテニル、2−ヘキセニル、5−ヘキセニルなどが挙げられる。また今まで述べた基にケイ素やフッ素、塩素、臭素、ヨウ素のようなハロゲンが含まれていてもかまわない。
【0024】
上記式(1)で表されるトロポロン誘導体の中で、4位にイソプロピル基を有する4−イソプロピルトロポロン(β−ツヤプリシン、別名ヒノキチオール)、4−位にイソプロペニル基を有するβ−ドラブリン、3位にイソプロピル基を有するα−ツヤプリシン、5位にイソプロピル基を有するγ−ツヤプリシンは、青森ヒバや台湾ヒノキの精油中に含まれる天然物であり、その安全性の高さから本発明で用いるトロポロン誘導体として好ましい。最も好ましいのは、4−イソプロピルトロポロン(ヒノキチオール)である。
【0025】
ヒノキチオール(4−イソプロピルトロポロン)とは、前述のようにタイワンヒノキや青森ヒバの精油中に含まれる天然物であり、害虫忌避性・殺虫活性を有するのみならず、幅広い菌種に対し優れた抗菌・抗カビ性を有する極めて有用な結晶性物質である。本発明で用いる場合、ヒノキチオールは、天然品でも化学合成品でもかまわない。
【0026】
【化10】
Figure 2004210740
【0027】
ただし、式中Mは金属元素を表し、例えばNa、K、Mg、Ca、Zn、Ni、Fe、Cu、Al、Agなどがあげられる。式中nは金属の価数を表す。
【0028】
【化11】
Figure 2004210740
【0029】
ただし、Rは置換または無置換のアルキル基を表す。
【0030】
【化12】
Figure 2004210740
【0031】
ただし、ROHは糖類を表す。
本発明で用いるトロポロン誘導体は、天然抽出品でも、化学合成品でもかまわない。
【0032】
金属錯体や塩の形態のトロポロン化合物の製法はとくに制限はなく、公知の方法で合成すればよい。例えば、酸素官能基がフリーのトロポロン誘導体と水酸化ナトリウム、水酸化カリウムを反応させれば、ナトリウム塩、カリウム塩を合成することができるし、酸素官能基がフリーのトロポロン誘導体もしくはナトリウム塩またはカリウム塩の形態のトロポロン誘導体を、塩化銅、塩化亜鉛、塩化カルシウムなどの無機塩、ステアリン酸銅、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなどの有機塩と反応させれば、金属錯体の形態のトロポロン化合物が合成できる。
【0033】
アシル体の形態のトロポロン誘導体の製造も一般的な手法で実施すればよく、例えば脂肪酸などのカルボン酸の酸塩化物もしくはエステルと酸素官能基がフリーのトロポロン誘導体を反応させる方法や、酵素の存在下で脂肪酸などのカルボン酸と酸素官能基がフリーのトロポロン誘導体を反応(エステル化)させる方法などがあげられる。例えば、酪酸、吉草酸、カプロン酸、オクタン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸などの飽和脂肪酸、オレイン酸、リノール酸などの不飽和脂肪酸などの酸塩化物と酸素官能基がフリーのトロポロン誘導体を反応させる方法や、それらの酸と酸素官能基がフリーのトロポロン誘導体をリパーゼやエステラーゼなどの酵素の存在下でエステル化する方法などがあげられる。
【0034】
配糖体の形態のトロポロン誘導体は、酸素官能基がフリーのトロポロン誘導体の水酸基と糖類(ROH)の水酸基を脱水縮合させてエーテル結合を形成させることで製造することができ、そのための一般的な手法を採用すればよい。糖類(ROH)としては特に制限はなく、一般的なものを用いればよく、例えばグルコース、フルクトース、マンノース、ガラクトースなどのヘキソース、キシロース、アラビノースなどのペントソースなどの単糖類、プリメベロース、ゲンチオビオース、ルチノース、ストロファントビオース、セロビオースなどの二糖類、その他の多糖類あるいはそれらの誘導体(アセチル体など)を用いることができる。
【0035】
本発明においては、トロポロン誘導体をシクロデキストリンに包接された形態で含有させてもよい。その場合に用いるシクロデキストリン(CD)は特に制限はなく、例えば、α−CD、β−CD、γ−CD、分岐CD(例:グルコシル−CD、マルトシル−CDなど)、ヒドロキシプロピル化−CD、モノクロロトリアジノ−CD、メチル化−CD、アセチル化−CD、トリアセチル化−CDや、これらの混合物などがあげられる。
【0036】
本発明においては、トロポロン誘導体の他に用途に応じた防菌防カビ剤を更に含有してもよい。
防菌防カビ剤としては例えば、エチルアルコール、プロピルアルコール、2−プロパノール、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−プロパンジオール、N−(2−ヒドロキシプロピル)−アミノメタノール、フェノキシエタノールなどのアルコール系防菌防カビ剤、フェノール、3−メチル4−イソプロピルフェノール、2−イソプロピル−5−メチルフェノール、オルトフェニルフェノール、オルトフェニルフェノールナトリウム、4−クロロ−3,5−ジメチルフェノール、メチルフェノール、パラクロロフェノール、トリブロムフェノール、3−メチル−4−クロロフェノール、4−クロロ−2−(フェニルメチル)フェノール、ものクロロ−2−フェニルフェノールなどのフェノール系防菌防カビ剤、ホルムアルデヒド、グルタールアルデヒド、α−ブロムシンナムアルデヒドなどのアルデヒド系防菌防カビ剤、安息香酸、安息香酸ナトリウム、10−ウンデシレン酸亜鉛、10−ウンデシレン酸ものエタノールアミド、オクタンさん、ヘキサジエン酸およびその塩、プロピオン酸およびその塩などのカルボン酸系防菌防カビ剤、グリセリン脂肪酸エステル、パラヒドロキシ安息香酸エステルなどのエステル系防菌防カビ剤、2,4,4‘−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニールエーテルなどのエーテル系防菌防カビ剤、2,4,5,6−テトラクロロイソフタロニトリル、1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタンなどの防菌防カビ剤、過酸化水素、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、過酢酸などの過酸化物・エポキシ系防菌防カビ剤、ポリビニルピロリドンヨード、パラクロロフェニル−3−ヨードプロパギルフォマール、3−ヨード−2−プロパギルカーバメイト、塩素化イソシアヌール酸、1−[(ジヨードメチル)スルホニル]−4−メチルベンゼン、N−(フルオロジクロロメチルチオ)−フタルイミド、N,N−ジメチル−N‘−(ジクロロフルオロメチルチオ)−N’−フェニルスルファミド、1−ブロモ−3−エトキシカルボオキシ−1,2−ジヨード−1−プロペン、2,3,3−トリヨードアリルアルコール、α−クロロナフレンなどのハロゲン系防菌防カビ剤、8−オキシキノリン、2,3,5,6−テトラクロル−4−(メチルスルホニル)ピリジン、ビス(2−ピリジルチオ−1−オキシド)亜鉛、(2−ピリジルチオ−1−オキシド)ナトリウムなどのピリジン・キノリン系防菌防カビ剤、N,N’,N’’−トリスヒドロキシエチルヘキサヒドロ−S−トリアジンなどのトリアジン系防菌防カビ剤、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、1,2−ベンゾチアゾロンなどのイソチアゾロン系防菌防カビ剤、2−(4−チオシアノメチルチオ)ベンツイミダゾール、2−(4‘−チアゾリル)−ベンツイミダゾール、2−メトキシカルボニルアミノベンツイミダゾールなどのイミダゾール・チアゾール系防菌防カビ剤、3,4,4’−トリクロロカルバニリド、3−トリフルオロメチル4,4‘−ジクロルカルバニリドなどのアニリド系防菌防カビ剤、ポリヘキサメチレンビグアニジン塩酸塩、クロルヘキシジングルコン酸塩などのビグアナイド系防菌防カビ剤、ビス(ジメチルチオカーバモイル)ジスルフィドなどのジスルフィド系防菌防カビ剤、アンモニウム−N−メチルジチオカーバメートソディウム−N−メチルジチオカーバメートなどのチオカーバメート系防菌防カビ剤、ポリグルコサミン、アミノグルコシドなどの糖質系防菌防カビ剤、ポリリジン、カテキン、イソチオシアン酸アリルなどの天然系防菌防カビ剤、アルキルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド、セチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、オクタデシルアミン酢酸塩、3−(トリメトキシクル)プロピルジメチルオクタデシルアンモニウムクロライド、ポリ[ポリメチレン(ジメチルイミニオ)クロライド]、ポリ[オキシエチレン(ジメチルイミニオ)エチレン(ジメチルイミニオ)エチレンジクロライド]、アルキル(ジアミノエチル)グリシン塩酸塩などの界面活性剤系防菌防カビ剤、10、10’−オキシビスフェノキサルシン、ナフテン酸亜鉛・ナフテン酸銅、8−オキシキノリン銅などの有機金属系防菌防カビ剤などの有機系防菌防カビ剤があげられる。
【0037】
また、シリカアルミナマグネシウム、リン酸カルシウム、シリカゲル、ガラス、ゼオライト、リン酸ジルコニウム、Ca・Zn・Alリン酸複塩、ケイ酸カルシウムなどの担体に銀、銅、亜鉛などの金属イオンを担持させた無機系防菌防カビ剤もあげられる。
【0038】
本発明においては、トロポロン誘導体の他に用途に応じた防虫剤を更に含有してもよい。防虫剤としては、例えば、ピレトリン、アレスリン、dl,d−T80−アレスリン、フタルスリン、d−T80−フタルスリン、レスメトリン、フラメトリン、d−T80−フラメトリン、フェノトリン、ペルメトリン、エトフェンプロックス、d,d−T80−プラレトリン、シフルトリン、イミプロトリン、シフェノトリン、d,d−T−シフェノトリン、トラロメトリン、シラフルオフェン、ビフェントリン、フルメトリン、フルバリネート、トランスフルトリン、テフラメトリン、テラレスリン、エムペントリンフェンフルトリンなどのピレスロイド剤、
【0039】
ジクロルボス、ダイアジノン、トリクロルホン、フェンチオン、ナレド、フェニトロチオン、テメホス、ピリダフェンチオン、クロルピリホスメチル、プロチオホス、プロペタンホス、クロルピリホス、ホキシム、テトラクロルビンホス、アザメチホスなどの有機リン剤、
カルバリル、プロポクスル、フェノブカルブ、メトキサジアゾンなどのカーバメート剤、メトプレン、ジフルベンズロン、ピリプロキシフェン、シロマジン、トリフルムロン、ルフェヌロン、テフルベンズロン、ヒドラメチルノン、イミダクロプリド、アセタミプリド、TPIC(トリプロピルイソシアヌレート)、BDCP(ブロモジクロロフェノール)、イベルメクチン、フェプロニル、オルトジクロロベンゼンなどの昆虫成長制御剤、
【0040】
オクタクロロジプロピルエーテル、サイネピリン500、サイネピリン222などのピレスロイド剤の共力剤、エンペントリン、パラジクロルベンゼン、ナフタリン、しょうのう等の衣類防虫剤、ジメチルフタレート、ジエチルトルアミド、MGK−11、MGK−326、タブトレックス、イソピンピネリン、ベルガプテン、ザントトキシン、コクサギン、ジハイドロコクサギンなどの化学忌避剤、α−ピネン、ゲラニオール、シトロネラール、リナロールなどの忌避剤、 スペアミント(含有成分:リモネン、カルボンなど)、ナツメグ(含有成分:ゲラニオール、リナロール、オイゲノール、サフロール、ピネンなど)、ペパーミント(含有成分:メントール、ジャスモン、カルバクロール、リモネンなど)、シナモン(含有成分:シンナミックアルデヒド、オイゲノール、サフロール、シメン、ジペンテン、フェランドレン、ピネンなど)、クローブ(含有成分:フルフロール、オイゲノール、カリオフィレン、ピネンなど)、ユーカリ(含有成分:カフェン、フェンケン、フェランドレン、ピネン、シトロネラール、シネオールなど)、ガーリック(含有成分:ジアリルジスルフィドなど)、
【0041】
マージョラム(含有成分:カンファー、ボルネオール、テルピネオール、カリオフィレン、ピネン、サビネン、テルピネンなど)、パルマローザ(含有成分:ゲラニオール、シトロネロール、ファルネゾール、シトラール、シトロネラール、リモネンなど)、クミン(含有成分:クミンアルデヒド、ピネンなど)、コリアンダー(含有成分:ゲラニオール、リナロール、テルピネオール、ピネンなど)、オリガナム(含有成分:チモール、ピネンなど)、
【0042】
日本ハッカ油(含有成分:リモネン、メントン、メントールなど)、レモンピール、ローズマリー、シトロネラ、クローバ、タチジャコウソウ、ゼラニウム、月桂樹などの精油、ピーチ・ペースト、メロン・ペースト、パイナップルフレーバー、セロリー101などの植物香料、ヒノキ(含有成分:d−カジノール、T−カジノールなど)、ベイスギ、チーク、クイラ、ホウノキ、アスナロ、ヒノキアスナロ(青森ヒバ)(含有成分:α−ツヤプリシン、β−ツヤプリシン、γ−ツヤプリシン、β−ドラブリンなど)、タイワンヒノキ、木曽ヒノキ、イブキ、ハイネズミ、クロベ(ネズコ)、ウエスタン・レッド・シーダー、インセンスシーダー、ラジアータパイン(含有成分:β−テルピネオール、ボルネオール、フェンチルアルコールなど)などの樹木の精油などがあげられる。
【0043】
本発明の殺虫・忌避剤の用法および用途は何ら制限はないが、以下のような例をあげることができる。蚊、ゴキブリ、ダニ、ノミなどを対象とし、加熱もしくは室温蒸散タイプの殺虫剤、殺虫スプレー、蚊忌避剤(スプレー、塗布剤など)など。白蟻を対象とし、土壌散布剤、木材処理剤、防蟻塗料など。同じく白蟻を対象とし、断熱材(押出し法やビーズ法のポリスチレンやポリエチレン系、ポリウレタン系、フェノール系などの合成樹脂系発泡断熱材の他、グラスウール、ロックウールなど)に練込み、塗布、含浸等することによる防蟻断熱材など。同じく白蟻を対象とし、合板、集成材などの積層材に塗布、含浸したり、製造工程において接着剤に配合したりすることによる防蟻合板、防蟻集成材など。同じく白蟻を対象とし、合成樹脂製シート、紙、不織布などに配合することによる防蟻シートや、それらに粘着層を設け、家屋の基礎などの建築部材に貼付可能とした防蟻テープなど。
【0044】
以下、実施例等を用いて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれによって何ら限定されない。
【0045】
【実施例1〜5、比較例1〜5】
エタノールで希釈した薬剤を2×2cmの濾紙に含浸させた後、2時間風乾し、薬剤含浸濾紙を得た。湿らせた砂を入れたシャーレに入れ、その砂の中央に該薬剤含浸濾紙を一つ置き、そこにイエシロアリの職蟻50頭、兵蟻5頭を放ち、該薬剤含浸濾紙の食害度を計測した。食害度は、該濾紙の試験前後の重量変化より算出される重量減少率で表した。結果を表1に示した。
【0046】
【実施例6〜7、比較例6〜7】
エタノールで希釈した薬剤を5×10cmの濾紙に含浸させた後、2時間風乾し、薬剤含浸濾紙を得た。対照区として、エタノールのみに含浸させた後2時間風乾した濾紙を用いた。これらを短辺を合せるように2つ折にし、折り目の両端にあたる2方を目玉クリップで挟んで袋状にし、残りの口から供試ダニを20〜40匹入れ、直ちに目玉クリップで残りの口を挟んで蓋をした。これを25℃、相対湿度80%の環境下に48時間放置した後、ダニの生死を実体顕微鏡下で観察し、次式により補正致死率を求め、殺ダニ率とした。
補正致死率(%)={(T−C)/(100−C)}×100
ただし、Cは対照区致死率(%)、Tは処理区致死率(%)である。
結果を表2に示した。
【0047】
【実施例8〜9、比較例8〜9】
マウスをステンレス製固定金網(6×12.5cm=150cm)の中に入れ、薬液(エタノール溶液)を1.5ml/150cmとなるよう表裏噴霧した。1時間風乾した後、これをアカイエカ(CuleX pipiens pallens)25匹前後の供試験虫(ジエチルエーテルあるいは炭酸で麻酔し予め雌成虫のみを選別しておいたもの)を放したケージの天井につるし、8時間後に吸血数をカウントし、吸血率(=吸血した供試虫/全供試虫×100)を求めた。また、無処理区を設け対照区として同様の実験を行い、次式により蚊忌避率を求めた。
蚊忌避率(%)=(1−T/C)×100
ただし、Cは対照区吸血率(%)、Tは処理区吸血率(%)である。
結果を表3に示した。
【0048】
実施例1〜8は、トロポロン誘導体とメチレンジオキシベンゼン核の構造を有する物質の重量比が本発明の必須要件を満足しているので、各種害虫に対して優れた殺虫・忌避効果が発現している。また、トロポロン化合物のみでは効果が希薄である害虫に対しても優れた殺虫効果が発現しており、スペクトルが拡張されていることがわかる。一方、比較例1〜9は、本発明の必須要件を満足していないので、各種害虫に対する殺虫・忌避効果が不十分である。
【0049】
【表1】
Figure 2004210740
【0050】
【表2】
Figure 2004210740
【0051】
【表3】
Figure 2004210740
【0052】
【発明の効果】
本発明により、トロポロン誘導体とメチレンジオキシベンゼン核の構造を含む物質を含有する殺虫・忌避剤において、その殺虫・忌避効果を特異的に高め且つ殺虫・忌避効果のスペクトルを特異的に拡張する手段を提供することが可能になる。

Claims (2)

  1. トロポロン誘導体(A)とメチレンジオキシベンゼン核の構造を含む物質(B)を含有する殺虫・忌避剤であって、(A)に対する(B)の重量比が0.1から10であることを特徴とする殺虫・忌避剤。
  2. トロポロン誘導体が、ヒノキチオールおよび/またはその誘導体であることを特徴とする請求項1記載の殺虫・忌避剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006193664A (ja) * 2005-01-14 2006-07-27 Ishihara Chem Co Ltd 水性抗菌洗浄剤
CN113480555A (zh) * 2021-08-11 2021-10-08 西北农林科技大学 一种含3,7-二氧杂双环[3,3,0]辛烷结构的木脂素类化合物及其制备方法和应用

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