JP2004123773A - 共重合ポリアミド樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(A)ポリアミド66(ヘキサメチレンアジパミド)単位90〜99.9重量%とポリアミド6単位0.1〜10重量%とからなり、末端の特定量がモノカルボン酸あるいはモノアミンで封鎖されている共重合ポリアミド100重量部に、(B)高級脂肪酸金属塩、高級脂肪酸エステル及び高級脂肪酸アミド化合物から選ばれる少なくとも1つの成形性改良剤0.01〜1重量部を含有する共重合ポリアミド樹脂組成物。
【選択図】 選択図なし。
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、様々な機械工業部品、電気電子部品などの産業用材料として好適な可塑化性、離型性などの成形性及び成形時の溶融粘度の安定性に優れ、熱分解成分による金型の汚染が低減され、かつ得られる成形品の強度、剛性、靱性、外観に優れ、かつ耐候性、吸水時剛性、真円性に優れる共重合ポリアミド樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリアミドは機械特性、耐熱性、耐薬品性などに優れることからエンジニアリングプラスチックとして自動車部品、電気部品、工業部品などさまざまな用途に用いられている。近年では、ポリアミド樹脂成形品の形状の複雑化、薄肉化、特殊化が進み、これに対応可能なポリアミド樹脂が強く求められるようになっている。その上、産業の高度化に伴い、ポリアミド樹脂成形体に求められる機械特性レベルは一層向上している。更には、経済性の観点から成形時間の短縮が可能であり、生産性が向上できるポリアミド樹脂材料が、経済性の観点や環境問題の観点からハイサイクル化やリサイクルペレットの使用にも対応可能なポリアミド樹脂材料が強く要求されている。更には、過度の外力や熱が加えられるような厳しい環境下で使用可能な高耐久性のポリアミド樹脂材料が要求されている。
【0003】
しかしながらポリアミド樹脂を用いて前記のような特殊な成形品、例えばネジ構造を有する成形品や円筒状の成形品を作る際には、可塑化性や離型性が不十分となったり、成形時の熱分解によるガス成分に基づく金型汚染が起こることがわかった。このような不具合は継続した安定成形を阻害することとなる。また、真円性が不十分であったり、屋外で特に降雨に曝される使用条件下では耐侯性が不十分であったり、更にはガス成分に基づく成形品の外観不良になど成形品の品質低下を招く結果となることもわかった。これらの不具合を改善するために、共重合ポリアミドを用いる方法(例えば、特許文献1および2参照。)、成形性改良剤を添加する方法(例えば、特許文献3参照。)が開示されているが要求されている特性を満足するには至っていない。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−278065号公報
【特許文献2】
特開平10−182850号公報
【特許文献3】
特開平11−42666号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、様々な機械工業部品、電気電子部品などの産業用材料として好適な可塑化性、離型性などの成形性及び成形時の溶融粘度の安定性に優れ、熱分解成分による金型の汚染が低減され、かつ得られる成形品の強度、剛性、靱性、外観に優れ、かつ耐候性、吸水時剛性、真円性に優れる共重合ポリアミド樹脂組成物を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記本発明課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定量の高分子末端が封鎖されているポリアミド66と6からなる特定の共重合ポリアミドに、特定の成形性改良剤を含有させた共重合ポリアミド樹脂組成物により、上記課題を解決できることを見いだし、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は、
(1)ポリアミド66(ヘキサメチレンアジパミド)単位90〜99.9重量%とポリアミド6(カプロアミド)単位0.1〜10重量%とからなり、かつ末端がモノカルボン酸あるいはモノアミンで1〜70(ミリ当量/Kg)封鎖されている共重合ポリアミド(A)100重量部に対して、高級脂肪酸金属塩、高級脂肪酸エステルおよび高級脂肪酸アミド化合物から選ばれる少なくとも1つの成形性改良剤(B)0.01〜1重量部を含有することを特徴とする共重合ポリアミド樹脂組成物、
【0007】
(2)ポリアミド66原料90〜99.9重量%およびポリアミド6原料0.1〜10重量%からなるポリアミド原料と、該ポリアミド原料100重量部に対して0.007〜0.4重量%のモノカルボン酸あるいはモノアミンからなる共重合ポリアミド原料を重合して共重合ポリアミド(A)を得、該共重合ポリアミド100重量部に対して高級脂肪酸金属塩、高級脂肪酸エステルおよび高級脂肪酸アミド化合物から選ばれる少なくとも1つの成形性改良剤(B)0.01〜1重量部を含有させ得られることを特徴とする請求項1に記載の共重合ポリアミド樹脂組成物。
(3)上記(1)か上記(2)のいずれかに記載の共重合ポリアミド樹脂組成物から得られることを特徴とする射出成形品、
である。
【0008】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明における共重合ポリアミドは、ポリアミド66(ヘキサメチレンアジパミド)、ポリアミド6(カプロアミド)ならびに末端封鎖剤としてモノカルボン酸あるいはモノアミンを含有している。
本発明における共重合ポリアミド中のポリアミド66単位の含有量は90〜99.9重量%であり、より好ましくは95〜99.5重量%であり、更に好ましくは97〜99.5重量%である。
【0009】
本発明における共重合ポリアミドのポリアミド6単位の含有量は0.1〜10重量%であり、好ましくは0.5〜5重量%であり、更に好ましくは0.5〜3重量%である。ポリアミド66単位とポリアミド6単位との含有量は、1Hあるいは13C−核磁気共鳴法(NMR)や熱分解ガスクロマトグラフィー(Py−GC)/MS法を用いて測定することができる。共重合ポリアミド中のポリアミド66単位が90重量%未満の場合には、得られる成形品の強度、吸水剛性などが低下する傾向にあり好ましくなく、また99.9重量%を超えた場合には、外観の低下やガス発生による金型汚染の改善効果が低くなる傾向にある。
本発明の共重合ポリアミドの末端カルボキシル基濃度[COOH](ミリ当量/Kg)と末端アミノ基濃度(ミリ当量/Kg)は、その和[COOH]+[NH2]が約50〜200(ミリ当量/Kg)であり、かつその比[COOH]/[NH2]が0.1〜10程度の範囲にあることが好ましい。
【0010】
本発明の共重合ポリアミドは、末端基封鎖剤としてモノカルボン酸あるいはモノアミンを含有している。該末端封鎖剤の含有量([末端封鎖剤](ミリ当量/Kg))は1〜70(ミリ当量/Kg)であり、好ましくは5〜50(ミリ当量/Kg)であり、更に好ましくは10〜30(ミリ当量/Kg)である。末端基封鎖剤であるモノカルボン酸あるいはモノアミンの含有量は、本発明者らの経験から、下記式により求まることがわかっている。すなわちASTM D789に準じて測定して求まる分子量(RV)、測定した末端カルボキシル基濃度[COOH]及び末端アミノ基濃度[NH2]を用いて、下記式から算出できる。
重合度(DP)=((RV)/10−0.725)1/1.285
総末端基数(ミリ当量/Kg)=(2/DP)×106/226=([COOH]+[NH2]+[末端封鎖剤]
従って、
[末端封鎖剤]=(2/DP)×106/226−([COOH]+[NH2])
モノカルボン酸あるいはモノアミンの量が1(ミリ当量/Kg)未満の場合や70(ミリ当量/Kg)を超えた場合には、成形時の溶融粘度の安定性や熱分解成分による金型の汚染の改善効果が十分でない傾向にある。
前記モノカルボン酸は、アミノ基との反応性を有するものであれば特に制限はないが、例えば酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチル酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ピバリン酸、イソブチル酸などの脂肪族モノカルボン酸、シクロヘキサンカルボン酸などの脂環式モノカルボン酸、安息香酸、トルイル酸、α−ナフタレンカルボン酸、β−ナフタレンカルボン酸、メチルナフタレンカルボン酸、フェニル酢酸などの芳香族モノカルボン酸などを挙げることができる。本発明では、これらのモノカルボン酸を1種で用いても良いし、2種類以上組み合わせて用いても良い。
本発明においては、これらモノカルボン酸の中でも、酢酸、安息香酸が好ましく用いられる。
【0011】
前記モノアミンとは、カルボキシル基との反応性を有するものであれば特に制限はないが、例えばメチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ステアリルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミンなどの脂肪族モノアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミンなどの脂環式モノアミン、アニリン、トルイジン、ジフェニルアミン、ナフチルアミンなどの芳香族モノアミンなどを挙げることができる。本発明では、これらのモノアミンを1種で用いても良いし、2種類以上組み合わせて用いても良い。
【0012】
本発明の共重合ポリアミド原料は、ポリアミド66原料、ポリアミド6原料ならびに末端封鎖剤として前記モノカルボン酸あるいはモノアミンを含有しているものである。
本発明におけるポリアミド66原料はアジピン酸とヘキサメチレンジアミンとの塩あるいは混合物あるいはそれらのオリゴマーであり、ポリアミド66原料は共重合ポリアミド原料中、90〜99.9重量%であり、好ましくは95〜99.5重量%、更に好ましくは97〜99.5重量%である。
【0013】
本発明におけるポリアミド6原料はε−カプロラクタムあるいはそのオリゴマーである。ポリアミド6原料は共重合ポリアミド原料中0.1〜10重量%であり、好ましくは0.5〜5重量%、更に好ましくは0.5〜3重量%でである。
本発明における末端封鎖剤は前記ポリアミド66原料とポリアミド6原料とをからなる共重合ポリアミド原料中0.007〜0.4重量%であり、好ましくは0.01〜0.35重量%であり、更に好ましくは0.05〜0.2重量%である。ポリアミド66原料、ポリアミド6原料、末端封鎖剤が前記範囲を外れた場合には、成形時の溶融粘度の安定性や熱分解成分による金型の汚染の低減効果が不十分となったり、強度、靱性等の機械物性の低下が見られたりするため注意が必要である。
【0014】
なお、本発明の共重合ポリアミドには、本発明の目的を損なわない程度で、ポリアミド66、ポリアミド6以外、例えばポリアミド610、ポリアミド612、ポリアミド6T(T:テレフタル酸)、ポリアミド6I(I:イソフタル酸)などの他のポリアミド成分を混合あるいは共重合させてもかまわない。
本発明の共重合ポリアミド樹脂には、本発明の目的を損なわない範囲で、熱安定剤として銅化合物およびハロゲン銅以外のハロゲン化合物の混合物を加えることができる。
【0015】
かかる銅化合物としては、銅元素の金属化合物を挙げることができ、例えば、銅のハロゲン化物、硫酸塩、酢酸塩、プロピオオン酸塩、安息香酸塩、アジピン酸塩、テレフタル酸塩、サルチル酸塩、ニコチン酸塩、ステアリン酸塩や、エチレンジアミン(en)、エチレンジアミン四酢酸等のキレート化合物など、あるいはこれらの混合物を挙げることができる。この中でも、好ましいものとしては、ヨウ化銅、臭化第一銅、臭化第二銅、塩化第一銅、酢酸銅を挙げることができる。
【0016】
かかるハロゲン銅以外のハロゲン化合物は、臭素あるいはヨウ素と元素周期律表の1あるいは2族の金属元素との塩であり、好ましいものとしては、臭化カリウム、臭化ナトリウム、ヨウ化カリウム、ヨウ化ナトリウムなど、あるいはこれらの混合物を挙げることができ、中でも最も好ましいものとしては、ヨウ化カリウムを挙げることができる。
本発明の銅化合物とハロゲン銅以外のハロゲン化合物との配合量は、共重合ポリアミド100重量部に対して0.01〜1重量部であることが好ましく、0.05〜0.75重量部がより好ましく、0.05〜0.5重量部が最も好ましい。配合量が0.01未満の場合には、金型汚染の低減が顕著でなくなる傾向にあり、また1重量部を越えた場合には、靱性の低下を引き起こす懸念がある。
【0017】
本発明においては、銅化合物とハロゲン銅以外のハロゲン化合物とは、組み合わせて用いるが、金型汚染性がより改善されるという観点から、ハロゲン元素と銅元素とのモル比が1〜50の範囲が好ましく、10〜30の範囲がより好ましい。
共重合ポリアミドに銅化合物とハロゲン銅以外のハロゲン化合物を配合する方法は、例えば、該化合物を共重合ポリアミド原料に配合する方法、共重合ポリアミド重合過程で配合する方法、共重合ポリアミドペレット表面に付着させる方法、共重合ポリアミドに溶融混練法により配合する方法、マスターバッチとして共重合ポリアミドに配合する方法など、あるいはこれらの方法を組み合わせて配合する方法など、いずれの方法を用いてもかまわない。本発明においては、中でも共重合ポリアミド原料に配合する方法が好ましい方法として挙げることができる。
【0018】
本発明の共重合ポリアミドの好ましい重合方法は、より具体的には、ヘキサメチレンアジパミド、カプロラクタム、末端封止剤の共重合ポリアミド原料水溶液に、必要に応じて例えば、銅化合物とハロゲン銅以外のハロゲン化合物、消泡剤等を配合し、混合物を用いて、40〜300℃の温度下、加熱濃縮し、発生する水蒸気圧を常圧〜20気圧の間の圧力に保ち、最終的には圧力を抜き常圧あるいは減圧し重縮合を行う熱溶融重縮合法である。さらには、共重合ポリアミド重縮合物や共重合ポリアミド固体塩の融点以下の温度で行う固相重合法、ジカルボン酸ハライド、ラクタムのハライド、モノカルボン酸ハライド成分等を用いて溶液中で重縮合させる溶液法なども用いることができる。これらの方法は必要に応じて組み合わせてもかまわない。また、重合形態としては、バッチ式でも連続式でもかまわない。また、重合装置も特に制限されるものではなく、公知の装置、例えば、オートクレーブ型の反応器、タンブラー型反応器、ニーダーなどの押出機型反応器などを用いることができる。
【0019】
本発明の共重合ポリアミドの分子量は、ASTM D789に準じて測定して求まる分子量(RV)にして、20〜500が好ましく、25〜350がより好ましく、30〜300が最も好ましい。分子量(RV)は、溶媒として90重量%蟻酸水溶液を用いて、3gサンプル/30ml溶媒の濃度で、25℃の温度条件下で行う。分子量(RV)が20未満の場合には、靱性が低下する傾向にあり、また500以上は成形性が低下する傾向にある。
本発明の成形性改良剤は、高級脂肪酸金属塩、高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸アミド化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物である。以下詳細の説明をする。
【0020】
(c−1)高級脂肪酸金属塩
高級脂肪酸金属塩としては、高級飽和脂肪酸金属塩、高級不飽和脂肪酸金属塩あるいはこれらの混合物が好ましく用いられる。
(c−1−1)高級脂飽和肪酸塩は、下記一般式で示される。
CH3(CH2)nCOO(M)
ここで、n=8〜32であり、金属元素(M)が、元素周期律表の第1、2、3族元素、亜鉛、アルミニウムなどが好ましく用いられる。
中でも、より好ましいものとしては、例えばカプリン酸、ウラデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、ヘプタデシル酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、ヘプタコサン酸、モンタン酸、メリシン酸、ラクセル酸のリチウム塩、ナトリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、亜鉛塩、アルミニウム塩など、あるいはこれらの混合物を挙げることができる。
【0021】
(c−1−2)高級不飽和脂肪酸金属塩
高級不飽和脂肪酸金属塩としては、炭素数が6〜22の不飽和脂肪酸と、元素周期律表の第1、2、3族元素、亜鉛、アルミニウムなどとの金属塩が好ましく用いられ、中でも、より好ましいものとしては、ウンデシレン酸、オレイン酸、エライジン酸、セトレイン酸、エルカ酸、ブラシジン酸、ソルビル酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、ステアロール酸、2−ヘキサデセン酸、7−ヘキサデセン酸、9−ヘキサデセン酸、ガドレイン酸、ガドエライジン酸、11−エイコセン酸のリチウム塩、ナトリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、亜鉛塩、アルミニウム塩など、あるいはこれらの混合物を挙げることができる。
【0022】
(c−2)高級脂肪酸エステル
本発明における高級脂肪酸エステルは、高級アルコールと高級脂肪酸とのエステル、あるいは多価アルコールと高級脂肪酸とのエステル、あるいはこれらの混合物が好ましく用いられる。
(c−2−1)高級アルコールと高級脂肪酸とのエステル
高級アルコールと高級脂肪酸とのエステルとして、好ましいのは、炭素数8以上の脂肪族アルコールと炭素数8以上の高級脂肪酸とのエステルであり、より好ましくは、炭素数12以上の脂肪族アルコールと炭素数12以上の高級脂肪酸とのエステルであり、最も好ましくは、炭素数12以上の脂肪族アルコールと炭素数16以上の高級脂肪酸とのエステルである。
【0023】
前記炭素数8以上の脂肪族アルコールとしては、例えばオクチルアルコール、カプリルアルコール、ノニルアルコール、デシルアルコール、ウンデシルアルコール、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、ミリスチンアルコール、ペンタデシルアルコール、セチルアルコール、ヘプタデシルアルコール、ステアリルアルコール、ノナデシルアルコール、エイコシルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコールなどを挙げることができる。
前記炭素数8以上の高級脂肪酸としては、例えばカプリン酸、ウラデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、ヘプタデシル酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、ヘプタコサン酸、モンタン酸、メリシン酸、ラクセル酸などを挙げることができる。
【0024】
前記高級アルコールと高級脂肪酸からなるエステル類であればいずれでもかまわないが、より好ましい高級脂肪酸エステルとしては、例えばラウリルラウレート、ラウリルミリステート、ラウリルパルミテート、ラウリルステアレート、ラウリルベヘネート、ラウリルリグノセレート、ラウリルメリセート、ミリスチルラウレート、ミリスチルミリステート、ミリスチルステアレート、ミリスチルベヘネート、ミリスチルリグノセレート、ミリスチルメリセート、パルミチルラウレート、パルミチルミリステート、パルミチルステアレート、パルミチルベヘネート、パルミチルリグノセレート、パルミチルメリセート、ステアリルラウレート、ステアリルミリステート、ステアリルパルミテート、ステアリルステアレート、ステアリルベヘネート、ステアリルアラキネート、ステアリルリグノセレート、ステアリルメリセートが挙げられる。
【0025】
また、アイコシルラウレート、アイコシルパルミテート、アイコシルステアレート、アイコシルベヘネート、アイコシルリグノセレート、アイコシルメリセート、ベヘニルラウレート、ベヘニルミリステート、ベヘニルパルミテート、ベヘニルステアレート、ベヘニルベヘネート、ベヘニルアラキネート、ベヘニルメリセート、テトラコサニルラウレート、テトラコサパルミテート、テトラコサニルステアレート、テトラコサニルベヘネート、テトラコサニルリグノセレート、テトラコサニルセロテート、セロチニルステアレート、セロチニルベヘネート、セロチニルセロチネート、メリシルラウレート、メリシルステアレート、メリシルベヘネート、メリシルメリセートなど、あるいはこれらの混合物を挙げることができる。
【0026】
(c−2−2)多価アルコールと高級脂肪酸とのエステル
多価アルコールと高級脂肪酸の部分エステルは、多価アルコールとして、例えばグリセリン、1,2,3−ブタントリオール、1,2,3−ペンタントリオール、エリスリット、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、マニトール、ソルビトールなどが好ましく用いられ、また高級脂肪酸としては、例えばカプリン酸、ウラデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、ヘプタデシル酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、ヘプタコサン酸、モンタン酸、メリシン酸、ラクセル酸などが好ましく用いられる。
【0027】
これら多価アルコールと高級脂肪酸とのエステルは、モノエステル、ジエステルまたはトリエステルのいずれであってもかまわない。より好ましいものとしては、例えばグリセリンモノラウレート、グリセリンモノミリステート、グリセリンモノステアレート、グリセリンモノベヘネート、グリセリンモノリグノセレート、グリセリンモノメリセートなどの高級脂肪酸モノグリセリド、ペンタエリスリトール−モノまたはジ−ラウレ−ト、ペンタエリスリトール−モノまたはジ−ラウレ−ト、ペンタエリスリトール−モノまたはジ−ミリステ−ト、ペンタエリスリトール−モノまたはジ−パルミテート、ペンタエリスリトール−モノまたはジ−ステアレート、ペンタエリスリトール−モノまたはジ−ベヘネート、ペンタエリスリトール−モノまたはジ−リグノセレートが挙げられる。
【0028】
また、ペンタエリスリトール−モノまたはジ−メリセートなどのペンタエリスリトールのモノまたはジ高級脂肪酸エステル、トリメチロールプロパン−モノ−またはジ−ラウレート、トリメチロールプロパン−モノ−またはジ−ミリステート、トリメチロールプロパン−モノ−またはジ−パルミテート、トリメチロールプロパン−モノ−またはジ−ステアレート、トリメチロールプロパン−モノ−またはジ−ベヘネート、トリメチロールプロパン−モノ−またはジ−リグノセレート、トリメチロールプロパン−モノ−またはジ−メリセートなどのトリメチロールプロパンのモノ−またはジ−高級脂肪酸エステル、ソルビタン−モノ、ジまたはトリ−ラウレート、ソルビタン−モノ、ジまたはトリ−ミリステート、ソルビタン−モノ、ジまたはトリ−ステアレート、ソルビタン−モノ、ジまたはトリ−ベヘネート、ソルビタン−モノ、ジまたはトリ−リグノセレートが挙げられる。
【0029】
また、ソルビタン−モノ、ジまたはトリ−メリセートなどのソルビタン−モノ、ジ、またはトリ高級脂肪酸エステル、マンニタン−モノ、ジまたはトリ−ラウレート、マンニタン−モノ、ジまたはトリ−ミリステート、マンニタン−モノ、ジまたはトリ−パルミテート、マンニタン−モノ、ジまたはトリ−ステアレート、マンニタン−モノ、ジまたはトリ−ベヘネート、マンニタン−モノ、ジまたはトリ−リグノセレート、マンニタン−モノ、ジまたはトリ−メリセレートなどのマンニタン−モノ、ジまたはトリ−高級脂肪酸エステルなど、あるいはこれらの混合物を挙げることができる。
【0030】
(c−3)高級脂肪酸アミド化合物
本発明の高級脂肪酸アミド化合物は、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸とモノアミン、あるいはジアミンとのアミドなどを挙げることができる。高級脂肪酸アミド化合物を構成する好ましい高級脂肪酸としては、カプリン酸、ウラデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、ヘプタデシル酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、ヘプタコサン酸、モンタン酸、メリシン酸、ラクセル酸などの高級飽和脂肪酸、あるいはウンデシレン酸、オレイン酸、エライジン酸、セトレイン酸、エルカ酸、ブラシジン酸、ソルビル酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、ステアロール酸、2−ヘキサデセン酸、7−ヘキサデセン酸、9−ヘキサデセン酸、ガドレイン酸、ガドエライジン酸、11−エイコセン酸などを挙げることができる。
【0031】
好ましいモノアミンとしては、好ましくは炭素数8以上、より好ましくは炭素数12以上の高級アミンであり、例えばオクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ウンデシルアミン、ドデシルアミン、トリデシルアミン、テトラデシルアミン、ペンタデシルアミン、セチルアミン、ヘプタデシルアミン、ステアリルアミンなどを挙げることができる。
好ましいジアミンとしては、エチレンジアミン、トリエチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどの脂肪族アミンや、o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミンなどの芳香族ジアミンを挙げることができる。
【0032】
中でも、より好ましいものとして、例えばステアリン酸アミド、ベヘン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、エルカ酸やベヘン酸とステアリルとのモノアミド、エチレンビスステアリルアミド、エチレンビスパルミチルアミド、エチレンビスオレイン酸アミド、エチレンビスエルカ酸アミド、p−フェニレンビスステアリルアミド、エチレンジアミンとステアリン酸やセバシン酸との重縮合物など、あるいはこれらの混合物を挙げることができる。
【0033】
本発明の高級脂肪酸金属塩、高級脂肪酸エステルおよび高級脂肪酸アミド化合物から選ばれる少なくとも1つの成形性改良剤の添加量は、共重合ポリアミド樹脂100重量部に対して0.01〜1重量部であり、好ましくは0.03〜0.5重量部であり、最も好ましくは0.05〜0.4重量部である。添加量が0.01重量部未満の場合には、離型性や可塑化性の改良効果が十分でなく、また1重量部を超えた場合には、熱分解成分が多くなる傾向にある。
【0034】
本発明の共重合ポリアミド樹脂組成物の製造方法は、共重合ポリアミドに成形性改良剤を配合する方法であれば特に限定されるものではなく、例えば、共重合ポリアミドペレット表面に成形性改良剤を付着させる方法、共重合ポリアミドに溶融混練法などポリアミドの溶融状態に成形性改良剤を配合する方法、成形性改良剤のマスターバッチを共重合ポリアミドに配合する方法など、あるいはこれらの方法を組み合わせて配合する方法など、いずれの方法を用いてもかまわない。
本発明の共重合ポリアミド樹脂組成物には、本発明の目的を損なわない程度で、ポリアミド樹脂に慣用的に用いられる添加剤、例えば顔料および染料、難燃剤、潤滑剤、蛍光漂白剤、可塑化剤、有機酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、核剤、ゴム、他のポリアミド、ポリアミド以外の樹脂並びに強化剤を含有することもできる。
【0035】
本発明の共重合ポリアミド樹脂組成物は、公知の成形方法、例えばプレス成形、射出成形、ガスアシスト射出成形、溶着成形、押出成形、吹込成形、フィルム成形、中空成形、多層成形、溶融紡糸など、一般に知られているプラスチック成形方法を用いても、良好に成形加工ができる。中でも、射出成形性に優れる。
本発明における射出成形品は、射出成形により得られた成形品であれば特に限定はされないが、特に、結束バンド、タグピン等のハイサイクルが要求される薄肉成形品、形状が円筒状でかつネジ構造を有する嵌号部品用の成形品、更にはそり、寸法特性が要求される薄肉の平板状の成形品等に好適に利用される。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に制限されるものではない。なお、以下の実施例、比較例において記載した物性評価は、以下のように行った。
1.共重合ポリアミド樹脂の特性
(1−1)分子量(RV)
溶媒として90%蟻酸を用いて、3gサンプル/30ml蟻酸の濃度で、25℃の温度条件下で行う。
【0037】
(1−2)末端基濃度
(a)カルボキシル基濃度[COOH](ミリ当量/Kg)
試料4.0gをベンジルアルコール50mlに170℃で溶解し、フェノールフタレインを指示薬として、1/10規定の水酸化ナトリウム溶液(エチレングリコール溶液)で中和滴定して求めた。
(b)アミノ基濃度[NH2](ミリ当量/Kg)
試料4.0gを90重量%フェノール50mlに50℃で溶解し、PHメーターを用い、1/20規定の塩酸で中和滴定して求めた。
【0038】
(c)末端封鎖剤の含有量[末端封鎖剤](ミリ当量/Kg)
前記(1−1)の方法で求まる分子量(RV)、(1−2)の(a)及び(b)で求まる[COOH]及び[NH2]を用いて、下記式から算出できる。
重合度(DP)=((RV)/10−0.725)1/1.285
総末端基数(ミリ当量/Kg)=(2/DP)×106/226=([COOH]+[NH2]+[末端封鎖剤]
従って、
[末端封鎖剤]=(2/DP)×106/226−([COOH]+[NH2])
【0039】
2.共重合ポリアミド樹脂組成物の物性
(2−1)ペレットの熱分解によるガス成分の量(重量%)
12mgのペレットをTG−DTA装置(理学電機、Thermo Plus2 TG8120)にセットし、炉内に空気を30ml/minで流通させる空気雰囲気で測定した。温度条件は、100℃/分で室温から300℃まで昇温し、300℃で30分間保持した。300℃になった時の重量(W2)と300℃で30分間保持した後の重量(W3)を測定し、下記式からガス成分の量(重量%)を求めた。
ガス成分の量(重量%)=(W2−W3)×100/W2
【0040】
3.成形性
(3−1)離型性
図1に示すように、成形品の突き出しピン(エジェクターピン)にロードセルを設置した離型力測定装置を取り付けた金型を用いて、下記の成形条件で成形を行い、50ショットの離型力の測定を行い、平均値を算出した。
射出成形機:日精樹脂(株)製FN3000
金型:カップ状成形品
シリンダー温度:280℃
金型温度:80℃
射出圧力:40MPa
射出時間:7秒
冷却時間:20秒
(3−2)可塑化性
離型性能の評価と同様に成形を行い、可塑化時にスクリューが後退するのに要する時間を測定し、50ショットの可塑化時間の平均値を求めた。
【0041】
4.機械物性
射出成形機(日精樹脂(株)製FN3000)を用いて、シリンダー温度300℃、金型温度80℃に設定し、射出14秒、冷却15秒の射出成形条件で評価用試験片を得た。
(4−1)曲げ弾性率および曲げ強度(MPa)
ASTM D790に準じて行った。
(4−2)引張り強度(MPa)および引張伸度(%)
ASTM D638に準じて行った。
【0042】
5.円筒状でネジ構造を有する嵌合部品の物性
射出成形機(東芝機械(株)製IS150)を用いて、シリンダー温度300℃、金型温度100℃に設定し、射出14秒、冷却30秒の射出成形条件で評価用試験片を得た。円筒状構造を有する筒状部材とネジ構造を有するボルト部品と両端ナット部品を射出成形し評価した。
(5−1)金型汚染性
ナット部の射出成形を30ショット行い、金型の汚れの状態を目視にて評価した。
○:金型がほとんど汚れていない。
△:金型の一部が汚れている。
×:金型が全面汚れている。
【0043】
(5−2)成形品の色調
ボルト部とナット部の成形品の色調を目視にて評価した。
○:成形品はほとんど着色せず白い。
△:成形品はやや着色しており、やや黄色い。
×:成形品の着色がひどく、褐色である。
(5−3)回動操作性
ボルトとナットを互いに嵌合させ、その回動操作時の円滑性の感触の良否、及びきしみ音の発生の有無で評価した。
○:円滑良好かつきしみ音無し
△:ある程度良好かつきしみ音無し
×:不良かつきしみ音有り
(5−4)圧縮試験
23℃×50%RHの雰囲気下で平衡吸水化させたナット部とボルト部を嵌合させ、東洋ボールドウイン(株)製圧縮試験機UTM−5Tを用い、製品高さL=580mm、歪み速度50mm/分で圧縮したときの圧縮強度を測定した。
【0044】
(製造例1)
共重合ポリアミド(1)の製造
共重合ポリアミド原料として、ポリアミド66原料(ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸との等モル塩)1600Kgとポリアミド6原料(カプロラクタム)16Kgを含有する50重量%水溶液、末端封鎖剤として酢酸1.38Kgを用いた。この共重合ポリアミド原料水溶液にシリコーン系消泡剤55gを配合し、下部に抜出しノズルを有する約4000リットルのオートクレーブ中に仕込み、50℃の温度条件下で混合し窒素で置換した。次に温度を50℃から約150℃まで約1時間かけて昇温した。この際オートクレーブ内の圧力を、ゲージ圧にして約0.15MPaに保つため水を系外に除去しながら加熱を続けた。更にオートクレーブを密閉状態にし、温度を150℃から約220℃まで約1時間をかけて昇温して圧力をゲージ圧にして約1.77MPaまで上昇させた。
【0045】
その後、温度を約220℃から約280℃まで約1時間をかけて昇温するが、圧力は約1.77MPaで保つように水を系外に除去しながら加熱を行った。最後に、約1時間をかけて圧力を大気圧まで降圧し、大気圧になった後、下部ノズルからストランド状にポリマーを排出し、水冷、カッティングを行い共重合ポリアミド樹脂(1)ペレットを得た。得られたペレットを窒素気流中、90℃の条件下で4時間乾燥した。該共重合ポリアミド(1)ペレットの相対粘度(RV)は46.5であった。また、カールフィッシャー法で測定した水分率は0.20重量%であった。
【0046】
(製造例2)
共重合ポリアミド(2)の製造
共重合ポリアミド原料を、ポリアミド66原料(ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸との等モル塩)1600Kgとポリアミド6原料(カプロラクタム)16Kgを含有する50重量%水溶液、末端封鎖剤として酢酸1.38Kgを用いた。この共重合ポリアミド原料水溶液に、ヨウ化銅0.265Kgとヨウ化カリウム4.38Kgの混合物、シリコーン系消泡剤55gを配合し、下部に抜出しノズルを有する約4000リットルのオートクレーブ中に仕込み、50℃の温度条件下で混合し窒素で置換した。
【0047】
次に温度を50℃から約150℃まで約1時間かけて昇温した。この際オートクレーブ内の圧力を、ゲージ圧にして約0.15MPaに保つため水を系外に除去しながら加熱を続けた。更にオートクレーブを密閉状態にし、温度を150℃から約220℃まで約1時間をかけて昇温して圧力をゲージ圧にして約1.77MPaまで上昇させた。その後、温度を約220℃から約280℃まで約1時間をかけて昇温するが、圧力は約1.77MPaで保つように水を系外に除去しながら加熱を行った。最後に、約1時間をかけて圧力を大気圧まで降圧し、大気圧になった後、下部ノズルからストランド状にポリマーを排出し、水冷、カッティングを行い共重合ポリアミド(2)ペレットを得た。得られたペレットを窒素気流中、90℃の条件下で10時間乾燥した。該共重合ポリアミド(2)ペレットの相対粘度(RV)は46.5であった。また、カールフィッシャー法で測定した水分率は0.08重量%であった。
【0048】
(製造例3)
共重合ポリアミド樹脂(3)の製造
末端封鎖剤として酢酸2.76Kgを用いる以外は、実施例1と同様にして実施した。
(製造例4)
共重合ポリアミド樹脂(4)の製造
共重合ポリアミド原料として、ポリアミド66原料(ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸との等モル塩)1600Kgとポリアミド6原料(カプロラクタム)40Kgを含有する50重量%水溶液、末端封鎖剤として酢酸1.38Kgを用いる以外は、実施例1と同様にして実施した。
【0049】
(製造例5)
ポリアミド(5)の製造
ポリアミド原料として、ポリアミド66原料1600Kgのみを用いる以外は、製造例1と同様にして実施した。
(製造例6)
共重合ポリアミド(6)の製造
共重合ポリアミド原料に末端封鎖剤を添加せず、製造例1と同様にして実施した。
(製造例7)
共重合ポリアミド(7)の製造
末端封鎖剤として、酢酸7Kgを用いる以外は、製造例1と同様にして実施した。
【0050】
【実施例1】
共重合ポリアミド(1)に、成形性改良剤として高級脂肪酸金属塩であるモンタン酸カルシウム0.1重量部、更には熱安定性改良剤としてIrganox1098(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)社製N,N‘−ヘキサン−1,6−ジイルビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオアミド])0.2重量部を混合し、二軸押出機(東芝機械(株)製TEM35)を用いて290℃の条件下で溶融混練してペレットを得た。更に該ペレット100重量部に対して、成形性改良剤としてモンタン酸カルシウム0.05重量部、及びポリエチレングルコール(日本油脂(株)PEG400)0.03重量部とをコーン型タンブラーを用いてブレンドして共重合ポリアミド樹脂組成物を得た。評価結果を表1に示す。
【0051】
【実施例2】
製造例1の共重合ポリアミド(1)に、成形性改良剤として高級脂肪酸金属塩であるモンタン酸カルシウム0.1重量部、更には熱安定性改良剤としてIrganox1098(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)社製N,N‘−ヘキサン−1,6−ジイルビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオアミド])0.2重量部を混合し、二軸押出機(東芝機械(株)製TEM35)を用いて290℃の条件下で溶融混練してペレットを得た。更に該ペレット100重量部に対して、成形性改良剤として高級脂肪酸エステルであるモンタン酸脂肪族2価アルコールエステル(クラリアントジャパン(株)リコワックスEパウダー)0.05重量部、及びポリエチレングルコール(日本油脂(株)PEG400)0.03重量部とをコーン型タンブラーを用いてブレンドして共重合ポリアミド樹脂組成物を得た。評価結果を表1に示す。
【0052】
【実施例3】
製造例1の共重合ポリアミド(1)に、成形性改良剤として高級脂肪酸金属塩であるジステアリン酸アルミニウム0.1重量部、更には熱安定性改良剤としてIrganox1098(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)社製N,N‘−ヘキサン−1,6−ジイルビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオアミド])0.2重量部を混合し、二軸押出機(東芝機械(株)製TEM35)を用いて290℃の条件下で溶融混練してペレットを得た。更に該ペレット100重量部に対して、成形性改良剤として高級脂肪酸金属塩であるモンタン酸カルシウム0.05重量部、及びポリエチレングルコール(日本油脂(株)PEG400)0.03重量部とをコーン型タンブラーを用いてブレンドして共重合ポリアミド樹脂組成物を得た。評価結果を表1に示す。
【0053】
【実施例4】
製造例1の共重合ポリアミド(1)100重量部に、成形性改良剤として高級脂肪酸アミドであるエチレンビスステアリルアミド(EBS)0.1重量部、更には熱安定性改良剤としてIrganox1098(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)社製N,N‘−ヘキサン−1,6−ジイルビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオアミド])0.2重量部を混合し、二軸押出機(東芝機械(株)製TEM35)を用いて290℃の条件下で溶融混練してペレットを得た。更に該ペレット100重量部に対して、成形性改良剤として高級脂肪酸金属塩であるモンタン酸カルシウム0.05重量部、及びポリエチレングルコール(日本油脂(株)PEG400)0.03重量部とをコーン型タンブラーを用いてブレンドして共重合ポリアミド樹脂組成物を得た。評価結果を表1に示す。
【0054】
【実施例5】
共重合ポリアミド(1)の代わりに、製造例3の共重合ポリアミド(3)を用いる以外は実施例1と同様にして実施した。評価結果を表2に示す。
【0055】
【実施例6】
共重合ポリアミド(1)の代わりに、製造例4の共重合ポリアミド(4)を用いる以外は実施例1と同様にして実施した。評価結果を表2に示す。
【0056】
【実施例7】
製造例2の共重合ポリアミド(2)100重量部に、成形性改良剤として高級脂肪酸金属塩であるモンタン酸カルシウム0.1重量部、更には熱安定性改良剤としてIrganox1098(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)社製N,N‘−ヘキサン−1,6−ジイルビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオアミド])0.2重量部、黒着色用のマスターバッチを混合し、二軸押出機(東芝機械(株)製TEM35)を用いて290℃の条件下で溶融混練してペレットを得た。更に該ペレット100重量部に対して、成形性改良剤としてモンタン酸カルシウム0.1重量部、及びポリエチレングルコール(日本油脂(株)PEG400)0.05重量部とをコーン型タンブラーを用いてブレンドして共重合ポリアミド樹脂組成物を得た。評価結果を表2に示す。
【0057】
【比較例1】
共重合ポリアミド(1)の代わりに、製造例5のポリアミド(5)を用いる以外は実施例1と同様にして実施した。評価結果を表3に示す。
【0058】
【比較例2】
共重合ポリアミド(1)の代わりに、製造例6の共重合ポリアミド(6)を用いる以外は実施例1と同様にして実施した。評価結果を3に示す。
【0059】
【比較例3】
共重合ポリアミド(1)の代わりに、製造例7の共重合ポリアミド(7)を用いる以外は実施例1と同様にして実施した。評価結果を表3に示す。
なお、前記実施例1〜7及び比較例1〜3に記載の成形性改良剤などの配合量は、共重合ポリアミドを100重量部として記載している。
【0060】
【表1】
【0061】
【表2】
【0062】
【表3】
【0063】
【発明の効果】
本発明における共重合ポリアミド樹脂組成物は、可塑化性、離型性などの成形性に優れ、成形時の溶融粘度の安定性に優れ、熱分解成分による金型の汚染が低減されるという優れた成形性を有し、かつ得られる成形品の強度、剛性、靱性、外観に優れ、かつ耐候性、吸水時剛性、真円性に優れる。特に射出成形においてその改良効果が顕著であるため、結束バンド、タグピン等のハイサイクルが要求される薄肉成形品、形状が円筒状でかつネジ構造を有する嵌合部品用の成形品、更にはそり、寸法特性が要求される薄肉の平板状の成形品等に好適に利用されることが期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例、比較例の離型性能を評価するために用いた金型の断面図である。
【符号の説明】
1;スプルランナー
2;カップ状成形品
3;エジェクターピン
4;エジェクタープレート
5;ロードセル
6;エジェクターロッド
Claims (3)
- ポリアミド66(ヘキサメチレンアジパミド)単位90〜99.9重量%とポリアミド6(カプロアミド)単位0.1〜10重量%とからなり、かつ末端がモノカルボン酸あるいはモノアミンで1〜70(ミリ当量/Kg)封鎖されている共重合ポリアミド(A)100重量部に対して、高級脂肪酸金属塩、高級脂肪酸エステルおよび高級脂肪酸アミド化合物から選ばれる少なくとも1つの成形性改良剤(B)0.01〜1重量部を含有することを特徴とする共重合ポリアミド樹脂組成物。
- ポリアミド66原料90〜99.9重量%およびポリアミド6原料0.1〜10重量%からなるポリアミド原料と、該ポリアミド原料100重量部に対して0.007〜0.4重量%のモノカルボン酸あるいはモノアミンからなる共重合ポリアミド原料を重合して共重合ポリアミド(A)を得、該共重合ポリアミド100重量部に対して高級脂肪酸金属塩、高級脂肪酸エステルおよび高級脂肪酸アミド化合物から選ばれる少なくとも1つの成形性改良剤(B)0.01〜1重量部を含有させ得られることを特徴とする請求項1に記載の共重合ポリアミド樹脂組成物。
- 請求項1または2に記載の共重合ポリアミド樹脂組成物から得られることを特徴とする射出成形品。
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