JP5084157B2 - 高外観耐候性ポリアミド樹脂組成物および成形品 - Google Patents
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Description
すなわち本発明は、
(1)ポリアミド66とポリアミド6からなり、かつ末端がモノカルボン酸あるいはモノアミンで1〜70(ミリ当量/Kg)封鎖されている共重合ポリアミド成分(A)100質量部に対して、アパタイト化合物(B)0.1〜30質量部、共重合ポリアミド成分(A)以外のポリアミド成分(C)から一種以上選ばれたポリアミド成分10〜1000質量部からなるポリアミド複合体100質量部に対し、強化フィラー(D)5〜250質量部、ヒンダードフェノール類(E)0.01〜5.0質量部、ヒンダードアミン類(F)0.01〜5.0質量部を含有し、ヒンダードフェノール類(D)に対し、ヒンダードアミン類(E)が1.1〜5倍含有する事を特徴とするポリアミド樹脂組成物。
(2)ポリアミド成分(C)が、ポリアミド66またはポリアミド6である事を特徴とする(1)に記載のポリアミド樹脂組成物。
(3)強化フィラー(D)が、ガラス繊維である事を特徴とする(1)または(2)に記載のポリアミド樹脂組成物。
(4)(1)〜(3)いずれかに記載のポリアミド樹脂組成物から得られることを特徴とする成形品。
本発明における共重合ポリアミド成分(A)は、ポリアミド66(ヘキサメチレンアジパミド)、ポリアミド6(カプロアミド)ならびに末端封止剤としてモノカルボン酸あるいはモノアミンを含有している。本発明の共重合ポリアミド中のポリアミド66単位の含有量は90〜99.9質量%であり、より好ましくは95〜99.5質量%であり、更に好ましくは97〜99.5質量%である。
ポリアミド66単位とポリアミド6単位との含有量は、1Hあるいは13C−核磁気共鳴法(NMR)や熱分解ガスクロマトグラフィー(Py−GC)/MS法を用いて測定することができる。共重合ポリアミド成分(A)中のポリアミド66単位が90〜99.9質量%の範囲であれば、外観の低下やガス発生による金型汚染も無く、得られる成形品は強度や吸水剛性などに優れる。
本発明の共重合ポリアミド成分(A)は、末端基封鎖剤としてモノカルボン酸あるいはモノアミンを含有している。該末端封止剤の含有量([末端封止剤](ミリ当量/Kg))は1〜70(ミリ当量/Kg)であり、好ましくは5〜50(ミリ当量/Kg)であり、更に好ましくは10〜30(ミリ当量/Kg)である。末端基封鎖剤であるモノカルボン酸あるいはモノアミンの含有量は、経験則から、下記式により求まることがわかっている。すなわちASTM D789に準じて測定して求まる分子量(RV)、測定した末端カルボキシル基濃度[COOH]及び末端アミノ基濃度[NH2]を用いて、下記式から算出できる。
総末端基数(ミリ当量/Kg)=(2/DP)×106/226=([COOH]+[NH2]+[末端封止剤]従って、[末端封止剤]=(2/DP)×106/226−([COOH]+[NH2])モノカルボン酸あるいはモノアミンの量が1〜70(ミリ当量/Kg)の範囲の場合には、成形時の溶融粘度が安定し、熱分解成分による金型の汚染の低減効果がある。
前記モノカルボン酸は、アミノ基との反応性を有するものであれば特に制限はないが、例えば酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチル酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ピバリン酸、イソブチル酸などの脂肪族モノカルボン酸、シクロヘキサンカルボン酸などの脂環式モノカルボン酸、安息香酸、トルイル酸、α−ナフタレンカルボン酸、β−ナフタレンカルボン酸、メチルナフタレンカルボン酸、フェニル酢酸などの芳香族モノカルボン酸などを挙げることができる。
(Y)10―Z(HPO4)Z(PO4)6―Z(X)2―Z・nH2O
ここで、0≦z<2、0≦n≦16であり、(Y)は金属元素、また(X)は陰イオンまたは陰イオン化合物であるが、成形性および物性の観点から0≦z<1、0≦n≦4であることがより好ましい。
前記金属元素(Y)は、得られる共重合ポリアミド樹脂組成物の成形性、物性の点から、モル比にして50〜100%がカルシウムであることが好ましく、モル比にして75〜100%がより好ましく、更には80〜100%が好ましく、85〜100%がカルシウムであることが最も好ましい。一方、カルシウム以外の金属元素としては、カルシウム以外の元素周期律表の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13族元素およびスズ、鉛を挙げることができる。これらカルシウム以外の金属元素は1種であっても、2種以上であってもかまわない。本発明においては、カルシウム以外の金属元素として好ましいものとしては、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、ストロンチウム、バリウム、鉄、鉛、スズあるいはこれらの2種以上からなる混合物を挙げることができる。
本発明のアパタイト化合物(B)を形成する合成原料は、好ましくは共重合ポリアミド成分(A)の重合条件下でアパタイトを形成するものであり、より具体的には、リン酸系金属化合物や、リン酸系金属化合物と非リン酸系金属化合物とからなる混合物などを挙げることができるが、本発明では、リン酸系金属化合物と非リン酸系金属化合物とからなる混合物であることがより好ましい。
これらの中でも、物性と経済性の観点から、リン酸一水素カルシウム(CaHPO4・mH2O、但し0≦m≦2である。)がより好ましく用いられ、特に無水リン酸一水素カルシウム(CaHPO4)とリン酸一水素カルシウム二水和物(CaHPO4・2H2O)が最も好ましく用いられる。
非リン酸系金属化合物の製造方法は特に制限されるものでなく、例えば炭酸カルシウムの場合を例にとると、天然材の粉砕品であっても、化学的に合成されたものであってもかまわない。また、その結晶形態や形状も特に制限されるものではなく、炭酸カルシウムの場合を例にとると、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、コロイド炭酸カルシウム、アラゴナイト型炭酸カルシウム、バテライト型炭酸カルシウム、針状型炭酸カルシウムなど、あるいはこれらの混合品など、いずれを用いてもかまわない。
本発明のアパタイト化合物(B)であるリン酸系金属化合物や非リン酸系金属化合物は、好ましい平均粒子径が0.001〜10μm、より好ましくは0.001〜5μm以下、さらに好ましくは0.001〜1μmである。平均粒子径の測定は、アパタイト化合物(B)を純水あるいはアルコール類中に分散させ、超音波処理を行った後、レーザ回折/散乱式粒度分布装置で測定する方法によれば良い。
前記共重合ポリアミド成分(A)を形成する重合原料とアパタイト化合物(B)を形成する合成原料との好ましい配合方法は、より具体的には、固体状の共重合ポリアミド成分(A)を形成する重合原料とアパタイト化合物(B)を形成する合成原料とを直接混合する方法、共重合ポリアミド成分(A)を形成する重合原料水溶液とアパタイト化合物(B)を形成する合成原料の水溶液や懸濁液とを配合する方法などのいずれによっても良い。また、アパタイト化合物(B)を形成する合成原料の分散性を向上させるために、必要に応じて、共重合ポリアミド成分(A)を形成する重合原料やアパタイト化合物(B)を形成する合成原料に分散剤や錯化剤などの化合物を添加しても良い。
本発明の共重合ポリアミド成分(A)とアパタイト化合物(B)からなる共重合ポリアミド樹脂の分子量は、良好な成形性や靭性を有するために、ASTM D789に準じて測定して求まる分子量(RV)は、20〜500が好ましく、25〜350がより好ましく、30〜300が最も好ましい。分子量(RV)は、溶媒として90質量%蟻酸水溶液を用いて、3gサンプル/30ml溶媒の濃度で、25℃の温度条件下で行う。
本発明のアパタイト化合物(B)はその平均粒子径が、好ましくは1μm以下、より好ましくは0.1μm以下である。本発明における平均粒子径は、電子顕微鏡写真法により求めることができ、該平均粒子径は次のようにして算出することができる。すなわち、成形品から切り出した超薄切片の透過型電子顕微鏡(TEM:写真倍率2.5万倍)を撮影し、アパタイトの粒子径di、粒子数niを求め、次式により平均粒子径を算出する。
平均粒子径=Σdi・ni/Σni
この場合、粒子径が球状とみなせない場合には、その短径と長径を測定し、両者の和の1/2を粒子径とする。また、平均粒子径の算出には最低100個の粒子径を測定する。
本発明におけるポリアミド成分(C)は、主鎖中にアミド結合(−NHCO−)を有する重合体でよい。
更にこれらのポリアミドのうち、最も好ましいポリアミド成分(C)は、ポリカプロラクタム(ポリアミド6)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ポリアミド66)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ポリアミド610)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ポリアミド612)、ポリヘキサメチレンイソフタルアミド(ポリアミド6I)、およびこれらのうち少なくとも2種の異なったポリアミド成分を含むポリアミド共重合体、およびこれらの混合物などである。
本発明の強化フィラー(D)は、特に限定されるものではなく、任意の強化フィラーを使用することができる。本発明において好ましく用いる強化フィラー(D)は、ガラス繊維、ガラスビーズ、ガラスフレーク、マイカ、タルク、炭素繊維、カオリン、ケイ灰石、二硫化モリブデン、チタン酸カリウム、硫酸バリウム、カーボンブラック、アラミド繊維、ホイスカーなどがあり、これらの強化フィラー1種で用いても良いし、2種類以上組み合わせて用いても良い。
本発明の強化フィラー(D)の配合量は、良好な成形品の表面外観と強度を併せ持つためには、本発明の共重合ポリアミド成分(A)、アパタイト化合物(B)、共重合ポリアミド成分(A)以外のポリアミド成分(C)からなるポリアミド複合体100質量部に対して5〜250質量部であり、好ましくは15〜200質量部、更に好ましくは20〜150質量部である。
本発明のヒンダードアミン類(F)の配合量は、より一層の過度の熱や光の環境下において変色や劣化が少ない耐熱変色性や耐候性を得るために、本発明のポリアミド樹脂組成物中に含まれるヒンダードフェノール類(E)の配合量に対して1.1〜5倍が好ましく、さらに好ましくは1.2〜3倍、より好ましくは1.5〜2.5倍である。
本発明のポリアミド樹脂組成物には、必要に応じて本発明の目的を損なわない範囲で通常のポリアミド樹脂に用いられる添加剤、充填剤、三酸化アンチモン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ホウ酸亜鉛、すず酸亜鉛、ヒドロキシすず酸亜鉛、ポリリン酸アンモニウム、シアヌル酸メラミン、サクシノグアナミン、ポリリン酸メラミン、硫酸メラミン、フタル酸メラミン、芳香族系ポリフォスフェート、複合ガラス粉末などの難燃剤、チタンホワイト、カーボンブラック、メタリック顔料などの顔料や着色剤を含有させることができる。
1.共重合ポリアミド樹脂の特性
(1−1)分子量(RV)
共重合ポリアミド成分(A)とアパタイト化合物(B)からなる共重合ポリアミド樹脂を溶媒として90%蟻酸を用いて、3gサンプル/30ml蟻酸の濃度で、25℃の温度条件下で行う。
(1−2)アパタイト化合物(B)の含有量の定量(質量/100質量部ポリアミド)
共重合ポリアミド成分(A)とアパタイト化合物(B)からなる共重合ポリアミド樹脂を100±20℃で8時間乾燥し冷却する。該共重合ポリアミド樹脂を白金皿に1g秤量し、650±20℃の電気炉で灰化し、冷却後、その質量を量り、アパタイト化合物(B)の含有量を定量した。
(a)アパタイト化合物(B)の分離操作:共重合ポリアミド成分(A)とアパタイト化合物(B)からなる共重合ポリアミド樹脂10gを秤量し、90質量%フェノール200mlと混合し、40℃で2時間攪拌し、遠心分離器〔国産遠心器(株)製H103RLH〕を用いて20000rpmで1時間、分離操作を行い、上澄み溶媒を除去した。さらに200mlのフェノールを加え、以後同様な溶解操作と遠心分離器を用いた分離操作を4回繰り返し行った。引き続き、99.5質量%エタノール200mlを加えて、23℃で2時間攪拌し、遠心分離器を用いて20000rpmで1時間、分離操作を行い、上澄み溶媒を除去する。この操作をさらに4回繰り返した後、減圧乾燥器中にて80℃で12時間乾燥し、目的のアパタイト化合物(B)を得た。
(a)で得たアパタイト化合物(B)の赤外吸収スペクトルを測定した。装置はPerkinElmer社製1640、分解能は4cm−1で測定した。
成形品は、射出成形機を用いて作成した。装置は日精樹脂(株)製PS40E、シリンダー温度280℃、金型温度80℃に設定し、射出10秒、冷却15秒の射出成形条件で、成形品を得た。
(2−1)耐候性試験
ISO4892−2に準じ、自然色の成形品にて1000時間後を評価した。
試験機:ATLAS社製 Ci4000(キセノンランプ)雨有り
(2−2)表面外観
(a)耐候性試験前と(b)1000時間後の表面外観を、(株)堀場製作所製ハンディ光沢計IG320を用いて、JISK7150に準じてGs60℃を測定した。
得られた数値が高いほど、成形品表面が鏡面状態に近く、表面外観が良好である。
(c)保持率(%)を(b)1000時間後の表面外観÷(a)耐候性試験前の表面外観×100として求めた。
曲げ強度(MPa)および曲げ弾性率(GPa)の測定はサンプルを乾燥状態(通常はいわゆる絶乾状態)を維持し、ASTM D790に準じて行った。
(2−4)金型汚染性試験
(2−3)の曲げ試験用短冊片の射出成形を100ショット行い、金型の汚れの状態を目視にて評価した。
○:金型がほとんど汚れていない。
×:金型に汚れの目立つ箇所がある。
(製造例1)
共重合ポリアミド樹脂(1)の製造:共重合ポリアミド成分(A)を形成する重合原料として、ポリアミド66原料(ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸との等モル塩)とポリアミド6原料(カプロラクタム)を、100:1の割合で含有する50質量%水溶液を30Kg作製した。該共重合ポリアミド成分(A)を形成する重合原料の水溶液30Kgに末端封止剤として酢酸25gを用いた。アパタイト化合物(B)を形成する合成原料として、平均粒子径1μmリン酸一水素カルシウム二水和物(CaHPO4・2H2O)の25質量%懸濁液を3Kg(リン酸一水素カルシウム二水和物:純水=0.75Kg:2.25Kg)、および平均粒子径1.5μm重質炭酸カルシウム(CaCO3)の25質量%懸濁液を1.16Kg(炭酸カルシウム:純水=0.29Kg:0.87Kg)用いた。
共重合ポリアミド樹脂(2)の製造:共重合ポリアミド成分(A)形成する重合原料として、ポリアミド66原料(ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸との等モル塩)とポリアミド6原料(カプロラクタム)を、100:1の割合で含有する50質量%水溶液を30Kg作製した。該共重合ポリアミド成分(A)形成する重合原料の水溶液30Kgに末端封止剤として酢酸25gを用いた。アパタイト化合物(B)を形成する合成原料として、平均粒子径1μmリン酸一水素カルシウム二水和物(CaHPO4・2H2O)の25質量%懸濁液を12Kg(リン酸一水素カルシウム二水和物:純水=3Kg:9Kg)、および平均粒子径1.5μm重質炭酸カルシウム(CaCO3)の25質量%懸濁液を4.64Kg(炭酸カルシウム:純水=1.16Kg:3.48Kg)用いた以外は、製造例1と同様にして、共重合ポリアミド樹脂(2)のペレットを得た。得られた共重合ポリアミド樹脂(2)を評価した結果、分子量は、45であった。アパタイト化合物(B)の含有量は、共重合ポリアミド成分(A)100質量部に対して、22.7質量部であった。
共重合ポリアミド樹脂(3)の製造:共重合ポリアミド成分(A)形成する重合原料として、ポリアミド66原料(ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸との等モル塩)とポリアミド6原料(カプロラクタム)を、100:1の割合で含有する50質量%水溶液を15Kg作製した。該重合ポリアミド成分(A)形成する重合原料の水溶液15Kgに末端封止剤として酢酸12.5gを用いた。アパタイト化合物(B)を形成する合成原料として、平均粒子径1μmリン酸一水素カルシウム二水和物(CaHPO4・2H2O)の25質量%懸濁液を12Kg(リン酸一水素カルシウム二水和物:純水=3Kg:9Kg)、および平均粒子径1.5μm重質炭酸カルシウム(CaCO3)の25質量%懸濁液を4.14Kg(炭酸カルシウム:純水=1.16Kg:3.48Kg)用いた以外は、製造例1と同様にして、共重合ポリアミド樹脂(3)のペレットを得た。得られた共重合ポリアミド樹脂(3)を評価した結果、分子量は、45であった。アパタイト化合物(B)の含有量は、共重合ポリアミド成分(A)100質量部に対して、45.8質量部であった。
ポリアミド66/6の製造:製造例1において、アパタイト化合物(B)を形成する合成原料を配合せず、共重合ポリアミド成分(A)を形成する重合原料のみを用いて重合を行い、ポリアミド66/6のペレットを得た。分子量を評価した結果、45であった。
ポリアミド66の製造:50質量%のポリアミド66を形成する重合原料(ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸との等モル塩)の水溶液を30Kg作製した。該ポリアミド66を形成する重合原料の水溶液を、撹拌装置を有し、かつ下部に抜出しノズルを有する70リットルのオートクレーブ中に仕込み、50℃の温度下、よく攪拌した。十分窒素で置換した後、撹拌しながら温度を50℃から約270℃まで昇温した。この際、オートクレーブ内の圧力は、ゲージ圧にして約1.77Mpaになるが、圧力が1.77Mpa以上にならないよう水を系外に除去しながら加熱を約1時間続けた。その後、約1時間をかけ、圧力を大気圧まで降圧し、更に約270℃、大気圧で約1時間保持した後、撹拌を停止し、下部ノズルからストランド状にポリマーを排出し、水冷・カッティングを行い、ポリアミド66のペレットを得た。分子量を評価した結果、50であった。
ポリアミド成分(C)、強化フィラー(D)、ヒンダードフェノール類(E)、ヒンダードアミン類(F)は市販されている製品を使用した。
ポリアミド6(宇部興産(株)製 商品名:UBEナイロン1022A)
強化フィラー(D)
ガラス繊維:チョップドストランド(旭ファイバーグラス(株)製 商品名:JA416)
ヒンダードフェノール類(E)
N,N’−ヘキサメチレンビス(3.5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製 商品名:Irganox1098)
ヒンダードアミン類(F)
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製 商品名:TINUVIN770DF)
(製造例1)にて得られた共重合ポリアミド樹脂(1)中の共重合ポリアミド成分(A)100質量部(共重合ポリアミド樹脂(1)からアパタイト化合物(B)の含有量を差し引いた質量を100質量部とした。)に対して、ポリアミド成分(C)としてポリアミド6が100質量部になるように混合した、共重合ポリアミド成分(A)、アパタイト化合物(B)、ポリアミド成分(C)からなるポリアミド複合体100質量部に対し、強化フィラー(D)としてガラス繊維が50質量部、ヒンダードフェノール類(E)が0.1質量部、ヒンダードアミン類(F)が0.5質量部になるように混合し、単軸押出機(株式会社池貝製FS30)を用いて、270℃の条件下で溶融混練し、ポリアミド樹脂組成物を得た。評価結果を表1に示す。
ポリアミド成分(C)としてポリアミド6の代わりに、(製造例5)にて得られたポリアミド66を使用した以外は、実施例1と同様にして、ポリアミド樹脂組成物を得た。評価結果を表1に示す。
ヒンダードフェノール類(E)が0.1質量部、ヒンダードアミン類(F)が0.1質量部になるように混合した以外は、実施例1と同様にして、ポリアミド樹脂組成物を得た。評価結果を表1に示す。
ヒンダードフェノール類が0.5質量部(E)、ヒンダードアミン類(F)が0.1質量部になるように混合した以外は、実施例1と同様にして、ポリアミド樹脂組成物を得た。評価結果を表1に示す。
(製造例1)にて得られた共重合ポリアミド樹脂(1)の代わりに(製造例4)にて得られたポリアミド66/6を使用した以外は、実施例1と同様にして実施した。評価結果を表1に示す。
(製造例2)にて得られた共重合ポリアミド樹脂(2)中の共重合ポリアミド成分(A)100質量部(共重合ポリアミド樹脂(2)からアパタイト化合物(B)の含有量を差し引いた質量を100質量部とした。)に対して、ポリアミド成分(C)としてポリアミド6が30質量部になるように混合した、共重合ポリアミド成分(A)、アパタイト化合物(B)、ポリアミド成分(C)からなるポリアミド複合体100質量部に対し、強化フィラー(D)としてガラス繊維が50質量部、ヒンダードフェノール類(E)が0.1質量部、ヒンダードアミン類(F)が0.2質量部になるように混合し、単軸押出機(株式会社池貝製FS30)を用いて、280℃の条件下で溶融混練し、ポリアミド樹脂組成物を得た。評価結果を表2に示す。
(製造例2)にて得られた共重合ポリアミド樹脂(2)の代わりに、(製造例3)にて得られた共重合ポリアミド樹脂(3)を使用した以外は、実施例3と同様にして、ポリアミド樹脂組成物を得た。評価結果を表2に示す。
(製造例1)にて得られた共重合ポリアミド樹脂(1)中の共重合ポリアミド成分(A)100質量部(共重合ポリアミド樹脂(1)からアパタイト化合物(B)の含有量を差し引いた質量を100質量部とした。)に対して、ポリアミド成分(C)として(製造例5)にて得られたポリアミド66が900質量部になるように混合した、共重合ポリアミド成分(A)、アパタイト化合物(B)、ポリアミド成分(C)からなるポリアミド複合体100質量部に対し、強化フィラー(D)としてガラス繊維が50質量部、ヒンダードフェノール類(E)が0.1質量部、ヒンダードアミン類(F)が0.2質量部になるように混合し、単軸押出機(株式会社池貝製FS30)を用いて、270℃の条件下で溶融混練し、ポリアミド樹脂組成物を得た。評価結果を表3に示す。
(製造例1)にて得られた共重合ポリアミド樹脂(1)中の共重合ポリアミド成分(A)100質量部(共重合ポリアミド樹脂(1)からアパタイト化合物(B)の含有量を差し引いた質量を100質量部とした。)に対して、ポリアミド成分(C)として(製造例5)から得られたポリアミド66が1500質量部になるように混合した以外は、実施例4と同様にして、ポリアミド樹脂組成物を得た。評価結果を表3に示す。
(製造例1)にて得られた共重合ポリアミド樹脂(1)中の共重合ポリアミド成分(A)100質量部(共重合ポリアミド樹脂(1)からアパタイト化合物(B)の含有量を差し引いた質量を100質量部とした。)に対して、ポリアミド成分(C)としてポリアミド6が100質量部になるように混合した、共重合ポリアミド成分(A)、アパタイト化合物(B)、ポリアミド成分(C)からなるポリアミド複合体100質量部に対し、強化フィラー(D)としてガラス繊維が15質量部、ヒンダードフェノール類(E)が0.1質量部、ヒンダードアミン類(F)が0.2質量部になるように混合し、単軸押出機(株式会社池貝製FS30)を用いて、270℃の条件下で溶融混練し、ポリアミド樹脂組成物を得た。評価結果を表4に示す。
強化フィラー(D)としてガラス繊維が150質量部になるように混合した以外は、実施例5と同様にして、ポリアミド樹脂組成物を得た。評価結果を表4に示す。
強化フィラー(D)としてガラス繊維が300質量部になるように混合した以外は、実施例5と同様にして、ポリアミド樹脂組成物を得た。評価結果を表4に示す。
(製造例1)にて得られた共重合ポリアミド樹脂(1)中の共重合ポリアミド成分(A)100質量部(共重合ポリアミド樹脂(1)からアパタイト化合物(B)の含有量を差し引いた質量を100質量部とした。)に対して、ポリアミド成分(C)として(製造例5)にて得られたポリアミド66が100質量部になるように混合した、共重合ポリアミド成分(A)、アパタイト化合物(B)、ポリアミド成分(C)からなるポリアミド複合体100質量部に対し、強化フィラー(D)としてガラス繊維が50質量部、ヒンダードフェノール類(E)が3質量部、ヒンダードアミン類(F)が4.5質量部になるように混合し、単軸押出機(株式会社池貝製FS30)を用いて、280℃の条件下で溶融混練し、ポリアミド樹脂組成物を得た。評価結果を表5に示す。
(製造例1)にて得られた共重合ポリアミド樹脂(1)中の共重合ポリアミド成分(A)100質量部(共重合ポリアミド樹脂(1)からアパタイト化合物(B)の含有量を差し引いた質量を100質量部とした。)に対して、ポリアミド成分(C)として(製造例5)にて得られたポリアミド66が100質量部になるように混合した、共重合ポリアミド成分(A)、アパタイト化合物(B)、ポリアミド成分(C)からなるポリアミド複合体100質量部に対し、強化フィラー(D)としてガラス繊維が50質量部、ヒンダードフェノール類(E)が15質量部になるように混合し、単軸押出機(株式会社池貝製FS30)を用いて、280℃の条件下で溶融混練し、ポリアミド樹脂組成物を得た。評価結果を表5に示す。
(製造例1)にて得られた共重合ポリアミド樹脂(1)中の共重合ポリアミド成分(A)100質量部(共重合ポリアミド樹脂(1)からアパタイト化合物(B)の含有量を差し引いた質量を100質量部とした。)に対して、ポリアミド成分(C)として(製造例5)にて得られたポリアミド66が100質量部になるように混合した、共重合ポリアミド成分(A)、アパタイト化合物(B)、ポリアミド成分(C)からなるポリアミド複合体100質量部に対し、強化フィラー(D)としてガラス繊維が50質量部、ヒンダードアミン類(F)が15質量部になるように混合し、単軸押出機(株式会社池貝製FS30)を用いて、280℃の条件下で溶融混練し、ポリアミド樹脂組成物を得た。評価結果を表5に示す。
(製造例1)にて得られた共重合ポリアミド樹脂(1)中の共重合ポリアミド成分(A)100質量部(共重合ポリアミド樹脂(1)からアパタイト化合物(B)の含有量を差し引いた質量を100質量部とした。)に対して、ポリアミド成分(C)として(製造例5)にて得られたポリアミド66が100質量部になるように混合した、共重合ポリアミド成分(A)、アパタイト化合物(B)、ポリアミド成分(C)からなるポリアミド複合体100質量部に対し、強化フィラー(D)としてガラス繊維が50質量部、ヒンダードフェノール類(E)が6質量部、ヒンダードアミン類(F)が9質量部になるように混合し、単軸押出機(株式会社池貝製FS30)を用いて、280℃の条件下で溶融混練し、ポリアミド樹脂組成物を得た。評価結果を表5に示す。
Claims (4)
- ポリアミド66とポリアミド6からなり、かつ末端がモノカルボン酸あるいはモノアミンで1〜70(ミリ当量/Kg)封鎖されている共重合ポリアミド成分(A)100質量部に対して、アパタイト化合物(B)0.1〜30質量部、共重合ポリアミド成分(A)以外のポリアミド成分(C)から一種以上選ばれたポリアミド成分10〜1000質量部からなるポリアミド複合体100質量部に対し、強化フィラー(D)5〜250質量部、ヒンダードフェノール類(E)0.01〜5.0質量部、ヒンダードアミン類(F)0.01〜5.0質量部を含有し、ヒンダードフェノール類(D)に対し、ヒンダードアミン類(E)が1.1〜5倍である事を特徴とするポリアミド樹脂組成物。
- ポリアミド成分(C)が、ポリアミド66またはポリアミド6である事を特徴とする請求項1に記載のポリアミド樹脂組成物。
- 強化フィラー(D)が、ガラス繊維である事を特徴とする請求項1または2に記載のポリアミド樹脂組成物。
- 請求項1〜3いずれかに記載のポリアミド樹脂組成物から得られることを特徴とする成形品。
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