JP5188028B2 - 耐候性ポリアミド樹脂組成物および成形品 - Google Patents

耐候性ポリアミド樹脂組成物および成形品 Download PDF

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Description

本発明はポリアミド樹脂組成物に関し、更に詳しくは、得られる成形体が、過度の熱や光の環境下において変色や劣化が少ない耐熱変色性や耐候性などに優れるポリアミド樹脂組成物に関するものである。
ポリアミド樹脂は、機械特性をはじめとして、耐薬品性および成形加工性など優れた特性を有するため、従来から自動車部品、電子電気部品、工業機械部品などの各種部品に広く利用されている。しかしながら、近年、産業の高度化に伴い、ポリアミド樹脂成形体に、従来にない多様な特性を求められるようになってきている。より具体的にいえば、過度の外力、熱、紫外線などの光が加えられるような厳しい環境下で使用可能な高耐久性のポリアミド樹脂材料が強く要望されている。この様な状況に鑑み、ポリアミド樹脂の特性を向上させることを目的に、安定性に優れるポリアミド樹脂組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。該組成物は従来のポリアミド樹脂と比較して、マトリックスであるポリアミド中に均一にかつ微細に分散し、その界面においてポリアミドに極めて良好に固着、接着しているアパタイト型化合物を含有するポリアミド複合体に安定剤を配合して成るポリアミド脂組組成物であるが、確かに従来のポリアミド樹脂と比較し、過度の熱や光の環境下において変色や劣化が少ない耐熱変色性や耐候性などの安定性に優れるポリアミド樹脂組成物であったが、しかしながら、年々耐熱変色性や耐候性などの要求スペックが厳しくなり、十分満足出来なくなってきた。
特開2001−234059号公報
本発明の目的は、得られる成形体が、過度の熱や光の環境下において変色や劣化が少ない耐熱変色性や耐候性などの安定性に優れるポリアミド樹脂組成物を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、ポリアミド樹脂に特定量のアパタイト型化合物を含有させた特定のポリアミド樹脂複合体に、特定の安定剤を配合したポリアミド樹脂組成物により、上記課題を解決できることを見出し、本発明に至った。
すなわち本発明は、(1)ポリアミド成分(A)100質量部に対して、アパタイト成分(B)0.1〜30質量部、ヒンダードフェノール類(C)0.01〜5.0質量部、およびヒンダードアミン類(ただし、N−O−R型低分子量タイプヒンダードアミン系耐光安定剤及び高分子量タイプヒンダードアミン系耐光安定剤を含むものを除く。)(D)0.01〜5.0質量部を含有し、ヒンダードフェノール類()に対し、ヒンダードアミン類()が1.1〜5倍であることを特徴とするポリアミド樹脂組成物、
(2)上記(1)に記載のポリアミド樹脂組成物から得られることを特徴とする成形品、である。
過度の熱や光の環境下において変色や劣化が少ない耐熱変色性や耐候性などの安定性に優れるポリアミド樹脂組成物を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明は、ポリアミド成分に特定量のアパタイト成分を含有させた特定のポリアミド複合体に、特定の安定剤を配合したポリアミド樹脂組成物に係る。
本発明におけるポリアミド成分(A)は、主鎖中にアミド結合(−NHCO−)を有する重合体でよい。本発明において好ましく用いるポリアミド成分(A)は、ポリカプロラクタム(ポリアミド6)、ポリテトラメチレンアジパミド(ポリアミド46)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ポリアミド66)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ポリアミド610)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ポリアミド612)、ポリウンデカメチレンアジパミド(ポリアミド116)、ポリウンデカラクタム(ポリアミド11)、ポリドデカラクタム(ポリアミド12)、ポリトリメチルヘキサメチレンテレフタルアミド(ポリアミドTMHT)、ポリヘキサメチレンイソフタルアミド(ポリアミド6I)、ポリノナンメチレンテレフタルアミド(ポリアミド9T)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド(ポリアミド6T)、ポリビス(4−アミノシクロヘキシル)メタンドデカミド(ポリアミドPACM12)、ポリビス(3−メチル−アミノシクロヘキシル)メタンドデカミド(ポリアミドジメチルPACM12)、ポリメタキシリレンアジパミド(ポリアミドMXD6)、ポリウンデカメチレンヘキサヒドロテレフタルアミド(ポリアミド11T(H))、およびこれらのうち少なくとも2種の異なったポリアミド成分を含むポリアミド共重合体およびこれらの混合物などである。
これらのポリアミドのうち、より好ましく用いるポリアミド成分(A)は、ポリカプロラクタム(ポリアミド6)、ポリテトラメチレンアジパミド(ポリアミド46)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ポリアミド66)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ポリアミド610)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ポリアミド612)、ポリヘキサメチレンイソフタルアミド(ポリアミド6I)、ポリノナンメチレンテレフタルアミド(ポリアミド9T)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド(ポリアミド6T)、ポリメタキシリレンアジパミド(ポリアミドMXD6)、およびこれらのうち少なくとも2種の異なったポリアミド成分を含むポリアミド共重合体およびこれらの混合物などである。
これらのポリアミドのうち、本発明課題を達成するのにもっとも好ましいポリアミド成分(A)は、ポリカプロラクタム(ポリアミド6)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ポリアミド66)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ポリアミド610)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ポリアミド612)、ポリヘキサメチレンイソフタルアミド(ポリアミド6I)、およびこれらのうち少なくとも2種の異なったポリアミド成分を含むポリアミド共重合体、およびこれらの混合物などである。
更に、本発明においては、前記ポリアミド成分(A)と他の樹脂とを混合して得られるポリアミド樹脂も用いることができる。改良効果を顕著に得るには、ポリアミド樹脂中のポリアミド含有量は、好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上、最も好ましくは70質量%以上である。ポリアミド樹脂中のポリアミドの含有量が50質量%未満の場合には、本発明のポリアミドに配合する他の樹脂としては、熱可塑性樹脂やゴム成分を添加することができる。
前記ポリアミド成分(A)としては、重合可能なアミノ酸、重合可能なラクタム、あるいは重合可能なジアミン・ジカルボン酸塩、および重合可能な前記化合物のオリゴマーを挙げることができる。重合可能なアミノ酸としては、例えば6−アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸、パラアミノメチル安息香酸をより具体的に挙げることができる。本発明では、これらの重合可能なアミノ酸を1種で用いても良いし、2種類以上組み合わせて用いても良い。
重合可能なラクタムとしては、例えばブチルラクタム、ピバロラクタム、カプロラクタム、カプリルラクタム、エナントラクタム、ウンデカノラクタム、ドデカノラクタムなどをより具体的に挙げることができる。本発明では、これらの重合可能なラクタムを1種で用いても良いし、2種類以上組み合わせて用いても良い。
重合可能なジアミン・ジカルボン酸塩のジアミンとしては、例えばテトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、ノナンメチレンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、5−メチルノナメチレンジアミン、2,4−ジメチルオクタメチレンジアミン、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、3,8−ビス(アミノメチル)トリシクロデカン、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5,−トリメチルシクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタン、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、ビス(アミノプロピル)ピペラジン、アミノエチルピペラジンなどを挙げることができる。本発明では、これらの重合可能なジアミンを1種で用いても良いし、2種類以上組み合わせて用いても良い。
重合可能なジアミン・ジカルボン酸塩のジカルボン酸としては、例えばマロン酸、ジメチルマロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、2−メチルアジピン酸、トリメチルアジピン酸、ピメリン酸、2,2−ジメチルグルタル酸、3,3−ジエチルコハク酸、アゼライン酸、セバシン酸、スベリン酸、ドデカン二酸、エイコジオン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、2−クロロテレフタル酸、2−メチルテレフタル酸、5−メチルイソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ジグリコール酸などを挙げることができる。本発明では、これらの重合可能なジカルボン酸は1種で用いても良いし、2種類以上組み合わせて用いても良い。
本発明のポリアミド成分(A)には、さらに分子量調節あるいは耐熱水性向上のために公知の末端封止剤を添加することができる。末端封止剤としては、モノカルボン酸またはモノアミンが好ましい。その他、無水フタル酸などの酸無水物、モノイソシアネート、モノ酸ハロゲン化物、モノエステル類、モノアルコール類などを挙げることができる。末端封止剤として使用できるモノカルボン酸としては、アミノ基との反応性を有するものであれば特に制限はないが、例えば酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチル酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ピバリン酸、イソブチル酸などの脂肪族モノカルボン酸、シクロヘキサンカルボン酸などの脂環式モノカルボン酸、安息香酸、トルイル酸、α−ナフタレンカルボン酸、β−ナフタレンカルボン酸、メチルナフタレンカルボン酸、フェニル酢酸などの芳香族モノカルボン酸などを挙げることができる。本発明では、これらのモノカルボン酸を1種で用いても良いし、2種類以上組み合わせて用いても良い。
末端封止剤として使用するモノアミンとしては、カルボキシル基との反応性を有するものであれば特に制限はないが、例えばメチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ステアリルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミンなどの脂肪族モノアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミンなどの脂環式モノアミン、アニリン、トルイジン、ジフェニルアミン、ナフチルアミンなどの芳香族モノアミンなどを挙げることができる。本発明では、これらのモノアミンを1種で用いても良いし、2種類以上組み合わせて用いても良い。
本発明のポリアミド成分(A)の分子量は、成形性および物性がより優れていることから、重量平均分子量(Mw)にして、1万〜100万であることが好ましく、更には2万〜50万、最も好ましくは3万〜20万のものである。重量平均分子量は、例えば、溶媒としてヘキサフルオロイソプロパノール(HFIP)を用い、分子量標準試料としてポリメタクリル酸メチル(PMMA)を用いて、ゲルパーミッショクロマトグラフィー(GPC)により求めることができる。
本発明で用いられるアパタイト成分(B)は、下記一般式で示される。
(Y)10−z(HPO(PO6−z(X)2−z・nH
ここで、0≦z<2、0≦n≦16であり、(Y)は金属元素、また(X)は陰イオンまたは陰イオン化合物であるが、成形性および物性の観点から0≦z<1、0≦n≦4であることがより好ましい。好ましい金属元素(Y)としては、元素周期律表の1A、2A、3A、4A、5A、6A、7A、8、1B、2B、3B族元素およびスズ、鉛を挙げることができる。これら金属元素は1種であっても、2種以上であってもかまわない。本発明においては、得られる樹脂組成物の経済性、安全性および物性の点から、2A族元素であるマグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、あるいはこれらの2種以上からなる混合物であることが特に好ましい。
前記一般式中の(X)で示される陰イオンまたは陰イオン化合物としては、水酸イオン(OH)、フッ素イオン(F)、塩素イオン(Cl)などを挙げることができる。 これら陰イオン元素または陰イオン化合物は1種であっても、2種以上であってもかまわない。また、本発明においては、前記一般式中のリン酸水素イオン(HPO 2−)、リン酸イオン(PO 3−)、あるいはXの一部が炭酸イオン(CO 2−)に置換した炭酸含有アパタイトであってもよい。
本発明においては、前記アパタイト成分(B)の中、金属元素(Y)がカルシウムである水酸アパタイト(Xが水酸イオン)、フッ素化アパタイト(Xの一部または全部がフッ素イオン)、塩素化アパタイト(Xの一部または全部が塩素イオン)、炭酸含有水酸アパタイト、炭酸含有フッ素化アパタイト、炭酸含有塩素化アパタイト、さらには、これらの混合物が最も好ましく用いられる。かかるアパタイト成分(B)としては、リン酸系金属化合物や、リン酸系金属化合物と非リン酸系金属化合物とからなる混合物などを挙げることができるが、本発明では、リン酸系金属化合物と非リン酸系金属化合物とからなる混合物であることがより好ましい。本発明では、アパタイト型化合物形成成分のリンに対する金属元素のモル比が0.9〜10.0であればよく、より好ましくは1.2〜5.0、さらに好ましくは1.5〜2.0である。
前記リン酸系金属化合物のリン酸類としては、オルトリン酸、ピロリン酸、トリポリリン酸、メタリン酸、亜リン酸、次亜リン酸などを挙げることができる。より具体的には、リン酸系金属化合物としては、リン酸一水素カルシウム(CaHPO・mHO、但し0≦m≦2である。)、二リン酸二水素カルシウム(CaH)、リン酸二水素カルシウム一水和物(Ca(HPO・HO)、二リン酸カルシウム(α−およびβ−Ca)、リン酸三カルシウム(α−およびβ−Ca(PO)、リン酸四カルシウム(Ca(POO)、リン酸八カルシウム五水和物(Ca(PO・5HO)、亜リン酸カルシウム一水和物(CaHPO・HO)、次亜リン酸カルシウム(Ca(HPO)、リン酸マグネシウム第二・三水和物(MgHPO・3HO)、リン酸マグネシウム第三・八水和物(Mg(PO・8HO)、リン酸バリウム第二(BaHPO)などを挙げることができる。
これらの中でも、本発明では経済性および物性により優れる点から、リン酸とカルシウムの化合物が好ましく用いられ、中でもリン酸一水素カルシウム(CaHPO・mHO、但し0≦m≦2である。)がより好ましく用いられ、特に無水リン酸一水素カルシウム(CaHPO)とリン酸一水素カルシウム二水和物(CaHPO・2HO)が最も好ましく用いられる。これらのリン系金属化合物は、1種であっても良いし、2種以上の組み合わせであっても良い。2種以上組み合わせる場合には、例えば、リン酸一水素カルシウム二水和物(CaHPO・2HO)と二リン酸二水素カルシウム(CaH)とを用いるように、同種の金属元素を含有する化合物の組み合わせや、リン酸一水素カルシウム二水和物(CaHPO・2HO)とリン酸マグネシウム第二・三水和物(MgHPO・3HO)とを用いるように、異種の金属元素を含有する化合物の組み合わせなどが例示されるが、いずれでも差し支えない。
本発明におけるリン酸系金属化合物は、リン酸一水素カルシウム(CaHPO・mHO、但し0≦m≦2である。)を例にとると、Phosphorusandits Compounds,1(1958)で記載されているVan WazerによるCaO−HO−P系の状態図が示すように、水の存在下、リン酸化合物とカルシウム化合物を混合することによる公知の方法で得ることができる。より具体的には、例えば、20〜100℃の温度下、リン酸二水素カリウム溶液に、リン酸アルカリ溶液および塩化カルシウム溶液を滴下し反応させ合成する方法や、炭酸カルシウムまたは水酸化カルシウムとリン酸水溶液を混合する方法などによれば良い。
本発明における非リン酸系金属化合物としては、前記リン酸類以外で金属元素と化合物を形成するものであれば特に制限はなく、金属水酸化物(水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アルミニウム、水酸化鉄、水酸化マンガンなど)、金属塩化物(塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化ストロンチウム、塩化バリウム、塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化アルミニウム、塩化鉄、塩化マンガンなど)、金属フッ化物(フッ化カルシウム、フッ化マグネシウム、フッ化バリウム、フッ化ストロンチウム、フッ化リチウム、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化アルミニウムなど)、金属臭化物(臭化カルシウムなど)、金属ヨウ化物(ヨウ化カルシウム、ヨウ化カリウム、ヨウ化銅など)、金属炭化物(炭化カルシウムなど)、金属酸化物(酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウムなど)、炭酸金属塩(炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸ストロンチウム、炭酸バリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸アルミニウムなど)、硫酸金属塩(硫酸カルシウムなど)、硝酸金属塩(硝酸カルシウムなど)、ケイ酸金属塩(ケイ酸カルシウム、ヘキサフルオロケイ酸ナトリウムなど)などの無機金属化合物や、金属元素とモノカルボン酸との化合物(酢酸カルシウム、酢酸銅、安息香酸カルシウム、ステアリン酸カルシウムなど)、金属元素とジカルボン酸との化合物(しゅう酸カルシウム、酒石酸カルシウムなど)、金属元素とトリカルボン酸との化合物(クエン酸カルシウムなど)などを挙げることができる。 本発明では、これらの非リン酸系金属化合物は、1種であっても良いし、2種以上組み合わせても良い。2種以上組み合わせる場合には、例えば水酸化カルシウムと炭酸カルシウムとの混合物のように、同種の金属元素を含有する化合物を組み合わせても良いし、例えば、炭酸カルシウムと水酸化マグネシウムとの混合物のように、異種の金属元素を含有する化合物を組み合わせても良い。
本発明では、これら化合物の中でも、経済性および物性がより優れていることから、金属水酸化物、金属フッ化物、金属塩化物、炭酸金属塩、金属酸化物、あるいはこれらの混合物が好ましく用いられる。特に元素周期律表の2A族元素であるカルシウム、マグネシウム、ストロンチウム、バリウムの水酸化物、フッ化物、塩化物、炭酸塩、あるいはこれらの混合物がより好ましく、更にはカルシウムの水酸化物、フッ化物、塩化物、炭酸塩、酸化物、あるいはこれらの混合物が好ましく用いられ、その中でも水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、フッ化カルシウムが最も好ましく用いられる。
非リン酸系金属化合物の製造方法は特に制限されるものでなく、例えば炭酸カルシウムの場合を例にとると、天然材の粉砕品であっても、化学的に合成されたものであってもかまわない。また、その結晶形態や形状も特に制限されるものではなく、炭酸カルシウムの場合を例にとると、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、コロイド炭酸カルシウム、アラゴナイト型炭酸カルシウム、バテライト型炭酸カルシウム、針状型炭酸カルシウムなど、あるいはこれらの混合品など、いずれを用いてもかまわない。
本発明のアパタイト成分(B)であるリン酸系金属化合物や非リン酸系金属化合物は、好ましい平均粒子径が0.001〜10μm、より好ましくは0.001〜5μm以下、さらに好ましくは0.001〜1μmである。平均粒子径の測定は、アパタイト成分(B)を純水あるいはアルコール類中に分散させ、超音波処理を行った後、レーザ回折/散乱式粒度分布装置で測定する方法によれば良い。
本発明では、ポリアミド成分(A)に、アパタイト成分(B)を配合し、次いでポリアミドの重合とアパタイトの合成を行う方法を用いることが好ましい。ポリアミドの重合とアパタイトの合成のより好ましい方法は、ポリアミド成分(A)を形成する重合成分とアパタイト成分(B)を形成する合成成分との配合物を加熱し、ポリアミド成分(A)をアパタイト成分(B)を形成する合成成分の存在下に重合し、その後アパタイト成分(B)を合成する方法や、あるいはアパタイト成分(B)を形成する合成成分をポリアミド成分(A)を形成する重合成分の存在下に反応させ、その後ポリアミド(A)を重合する方法である。
更に好ましい方法は、前記ポリアミド成分(A)を形成する重合成分とアパタイト成分(B)を合成する成分の配合物を40〜300℃の温度下で、ポリアミド成分(A)の重合反応およびアパタイト成分(B)の合成反応を進行させる方法であり、最も好ましい方法は、ポリアミド成分(A)を形成する重合成分とアパタイト成分(B)を合成する成分の配合物を加圧下、40〜300℃の温度下で、ポリアミド成分(A)の重合反応およびアパタイト成分(B)の合成反応を同時並行的に進行させる方法である。
本発明のアパタイト成分(B)の確認は、例えば、ポリアミド樹脂組成物やその成形体を用いて、広角X線回折、赤外吸収スペクトルなどで直接確認する方法や、ポリアミドが可溶な溶媒で、ポリアミドを溶出し、アパタイト型化合物成分を分離し、分離したアパタイト型化合物の広角X線回折、赤外吸収スペクトルなどで確認する方法などによれば良い。
前記ポリアミドが可溶な溶媒とは、特に制限されるものではなく、公知の溶媒を用いることができる。例えば、「POLYMERHANDBOOKThirdEdition」(J.BrandrupandE.H.Immergut監修/AWiley−IntersciencePublication)の第VII(SolventsandNon−solventsForPolymers)に記載されている溶媒を用いれば良いが、本発明においては、ポリアミドを溶解する溶媒としては、フェノール溶媒を用いるのが好ましい。
本発明のアパタイト成分(B)は、結晶性アパタイト型化合物であっても、非晶性アパタイト型化合物であってもかまわないが、物性の観点から、結晶性アパタイト型化合物であることがより好ましい。アパタイト成分(B)が結晶性であることの確認は、具体的には、X線の線源として、銅Kα(波長λ=0.1542nm)を用いて、広角X線回折を測定し、回折角(2θ)が25.5〜26.5度に(002)面ピークが存在し、さらに回折角(2θ)が32.5〜33.5度に(300)面ピークが存在することを確認すればよい。本発明では、上記のように確認される結晶性アパタイト型化合物であることが特に好ましい。
本発明のアパタイト成分(B)は、有機物を含有していることが好ましい。該有機物は、ポリアミド成分(A)の重合過程で、アパタイト成分(B)が合成されることにより、ポリアミド成分(A)を形成する重合成分および/またはポリアミド成分(A)がアパタイト成分(B)と物理的、化学的に相互作用した結果、アパタイト成分(B)に含有される有機物である。このことから、本発明の有機物は、ポリアミド成分(A)を形成する重合成分および/またはポリアミド成分(A)である。特にマトリックスであるポリアミド成分(A)との固着、接着性がより向上する点から、有機物の少なくとも一部はポリアミド成分(A)であることが好ましい。また、有機物には、水が含有されてもかまわない。通常、本発明のポリアミド樹脂組成物のマトリックスであるポリアミド成分(A)はフェノール溶媒に溶出するのに対して、前記有機物はフェノール溶媒に溶出しないという性質を有する。すなわち、ポリアミド樹脂組成物をフェノール溶媒で溶出し、ろ過すると、前記有機物はアパタイトと共に残存する。
本発明では、アパタイト成分(B)に残存する前記有機物は、押出や成型加工に優れ靭性を有するために、アパタイト100質量部あたり、1〜100質量部であることが必要である。より好ましくは、3〜100質量部、特に好ましくは4〜50質量部である。
本発明のアパタイト成分(B)の含有量は、押出や成形加工が問題なくでき、剛性、強度の向上が達成し得るには、ポリアミド成分(A)100質量部に対して0.1〜30質量部であり、好ましくは0.3〜20質量部、より好ましくは0.5〜10質量部である。アパタイト成分(B)の含有量は、例えば、ポリアミド成分(A)とアパタイト成分(B)からなるポリアミド複合体を用いて、JISR3420に従って強熱減量(Ig.loss)を測定し、その重量減少量から求めることができる。また、上記強熱減量と溶媒抽出、NMR、あるいは赤外吸収スペクトルなどを必要に応じて組み合わせて、本発明のポリアミド樹脂組成物またはその成形品からでもアパタイト成分(B)の含有量を求めることができる。
本発明のアパタイト成分(B)のリンに対する金属元素の比は、押出や成形加工時に気泡の混入や発泡が無く、著しい靭性の低下の無い範囲は、モル比にして0.9〜10.0であることが好ましく、より好ましくは1.2〜5.0、特に好ましくは、1.3〜2.5である。
本発明の、ヒンダートフェノール類(C)の例としては、ペンタエリスリチル−テトラキス{3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート}、N,N−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド、トリエチレングリコール−ビス{3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート}、3,9−ビス{2−[3−(3−t−ブチル−4−ハイドロキシ−5−メチルフェニル)プロピニロキシ]−1,1−ジメチルエチル}−2,4,8,10−テトラオキサピロ[5,5]ウンデカン、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンジルフォスフォネート−ジエチルエステル、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3ハイドロキシ−2,6−ジメチルベンジ)イソシアネートなど、あるいはこれらの混合物を挙げることができる。
本発明のヒンダードフェノール類(C)の配合量は、過度の熱や光の環境下において、変色や劣化が少ない耐熱変色性や耐候性に有し、銀状などの成形不良や金型付着物の発生を抑え、良好な成形性を有するためには、本発明のポリアミド樹脂組成物中のポリアミド(A)100質量部に対して0.01〜5質量部であり、好ましくは0.03〜4質量部、更に好ましくは0.05〜3質量部である。
本発明のヒンダードアミン類(D)としては、4−アセトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ステアロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(フェニルアセトキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−メトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ベンジルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−フェノキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(エチルカルバモイルオキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(シクロヘキシルカルバモイルオキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(フェニルカルバモイルオキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−カーボネイト、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−オキサレート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−マロネート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−セバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−アジペート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−テレフタレート、1,2−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルオキシ)−エタン、α,α’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルオキシ)−p−キシレン、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルトリレン−2,4−ジカルバメート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−ヘキサメチレン−1,6−ジカルバメート、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−ベンゼン−1,3,5−トリカルボキシレート、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−ベンゼン−1,3,4−トリカルボキシレート、1−[2−{3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ}ブチル]−4−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノールとβ,β,β’,β’−テトラメチル−3,9−[2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン]ジエタノールとの縮合物など、あるいはこれらの混合物を挙げることができる。
本発明のヒンダードアミン類(D)の配合量は、過度の熱や光の環境下において、変色や劣化が少ない耐熱変色性や耐候性に有し、銀状などの成形不良や金型付着物の発生を抑え、良好な成形性を有するためには、本発明のポリアミド樹脂組成物中のポリアミド(A)100質量部に対して、0.01〜5質量部であり、好ましくは0.03〜4質量部、更に好ましくは0.05〜3質量部である。
本発明のヒンダードアミン類(D)の配合量は、より一層の過度の熱や光の環境下において変色や劣化が少ない耐熱変色性や耐候性を得るために、本発明のポリアミド樹脂組成物中に含まれるヒンダードフェノール類(C)の配合量に対して1.1〜5倍が好ましく、より好ましくは1.2〜3倍、更に好ましくは1.5〜2.5倍である。
本発明のポリアミド樹脂組成物の製造方法は、特に限定されるものではなく、例えば、ポリアミド成分(A)を形成する重合成分および/またはアパタイト成分(B)を形成する合成成分にヒンダードフェノール類(C)およびヒンダードアミン類(D)を配合する方法、ポリアミド成分(A)の重合時あるいはアパタイト成分(B)の合成時のいずれかの段階にヒンダードフェノール類(C)およびヒンダードアミン類(D)を配合する方法、ポリアミド成分(A)および/またはアパタイト成分(B)の表面にヒンダードフェノール類(C)およびヒンダードアミン類(D)を付着させる方法、ポリアミド成分(A)、アパタイト成分(B)、ヒンダードフェノール類(C)およびヒンダードアミン類(D)を溶融混練する方法など、あるいはこれらの方法を組み合わせて配合する方法など、いずれの方法を用いてもかまわない。
本発明のポリアミド樹脂組成物は、マトリックスであるポリアミド成分(A)に、アパタイト成分(B)、ヒンダードフェノール類(C)およびヒンダードアミン類(D)が均一にかつ微細に分散し、従来のポリアミド樹脂組成物に比較し、得られる成形体が、過度の熱や光の環境下において変色や劣化が少ない耐熱変色性や耐候性に優れるという特徴を有する。従って、自動車部品、電子電気部品、工業機械部品などの各種部品への応用が期待される。
各種部品としては、例えばバンパー、スポイラー、サイドカバー、フードルーバー、ホイールカバー、ホイールキャップ、グリルエプロンカバーフレーム、ルーフレール、ルーフレッグ、ドアミラースティ、ドアミラーカバー、ドアミラーブラケット、レインチャンネル、ワイパーブレード、サンルーフデフレクター、アウトドアの把手、フェンダー、テールランプなどの自動車外装・外板部品、シリンダーヘッドカバー、ラジエータタンク、タイミングベルトカバー、コネクター、結束バンド、モーターファン、ギア・カム、熱風機ハウジング、チューブ、ホース、パワーステアリングオイルタンク、リザーバータンク、ブレーキオイルタンク、フューエルストレーナー、ペーパーキャスター、クーリングファン、ファンシュラウド、オイルパン、エンジンマウント、エアサスタンク、ガソリンタンク、アルコールタンク、フレオンタンク、フューエルチューブ、フューエルストレーナー、ブレーキオイルタンク、クラッチオイルタンク、パワーステアリングタンク、クーラー用フレオンチューブ、エアークリーナ、インテクマニーホールド、サージタンクなどの自動車アンダーフード部品、レジスターブレード、ウォッシャーレバー、ウインドーレギュレーターハンドル、ウインドーレギュレーターハンドルのノブ、パッシングライトレバー、サンバイザーブラケット、サンバイザーアーム、シートロック部品、アクセルペダルなどの得られる成形体、ホイールリム、ホイールスポーク、サドル、サドルポスト、ハンドル、スタンド、荷台などの自転車などの二輪車用部品、机の脚、椅子の脚、座、キャビン、ワゴンなどの家具用部品、パソコンハウジングなどのOA機器分野用品、スィッチ類、超小型スライドスイッチ、DIPスイッチ、スイッチのハウジング、ランプソケット、結束バンド、コネクター、コネクターのハウジング、コネクターのシェル、ICソケット類、コイルボビン、ボビンカバー、リレー、リレーボックス、コンデンサーケース、モーターの内部部品、小型モーターケース、ダンシングプーリーなどの電子電気部品、歯ブラシ用などのブラシ用ブリッスル、タイヤコード、ベルト、人工芝生、絨毯、自動車座席用シート、漁網、ロープ、ザイル、フィルター用糸、ホース用補強糸、バルブハウジング、釘、ねじ、ボルト、ボルトナット、スペーサー、インシュレーター、ファスナー、バックル、ワイヤーグリップ、アジャスターなどの床下部品、サッシ用クレセント、住宅用ドアおよび引戸の把手、窓の格子、窓枠、レールサッシ、手摺り、食器収納棚の把手、洗面台およびキチンなどの水栓レバー、シャワーヘッド、トイレ便座用温水タンクなどの温水用各種容器、各種シリンダー、洗濯機バランサー、スピーカーボックス、農薬用ボトル、飲料水用などの各種ボトルなどの工業機械部品などが挙げられ、その他各種用途に有用であることが期待できる。
本発明のポリアミド樹脂組成物は、公知の成形方法、例えばプレス成形、射出成形、ガスアシスト射出成形、溶着成形、押出成形、吹込成形、フィルム成形、中空成形、多層成形、溶融紡糸など、一般に知られているプラスチック成形方法を用いても、良好に成形加工ができる。
本発明のポリアミド樹脂組成物には、必要に応じて本発明の目的を損なわない範囲で通常のポリアミド樹脂に用いられる充填剤、例えばガラス繊維、ガラスフレーク、炭素繊維などの無機充填剤や、三酸化アンチモン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ホウ酸亜鉛、すず酸亜鉛、ヒドロキシすず酸亜鉛、ポリリン酸アンモニウム、シアヌル酸メラミン、サクシノグアナミン、ポリリン酸メラミン、硫酸メラミン、フタル酸メラミン、芳香族系ポリフォスフェート、複合ガラス粉末などの難燃剤、チタンホワイト、カーボンブラック、メタリック顔料などの顔料や着色剤を含有させることができる。
また、成形性改良剤、例えば、リン酸トリフェニルなどのリン酸エステル化合物、亜リン酸トリフェニルなどの亜リン酸エステル化合物、ステアリン酸、ベヘン酸、モンタン酸などの高級脂肪酸化合物、ステアリン酸カルシウム、モンタン酸カルシウムなどの高級脂肪酸金属塩化合物、ステアリルステアレートなどの高級脂肪酸エステル化合物、高級脂肪酸アミド化合物、ポリアルキレングリコールあるいはその末端変性物、低分子量ポリエチレンあるいは酸化低分子量ポリエチレン、置換ベンジリデンソルビトール、カプロラクトン類、タルクなどの無機結晶核剤を含有させることができる。更には、帯電防止剤などの各種添加剤も含有させることができる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に制限されるものではない。なお、以下の実施例、比較例において記載した物性評価は、以下のように行った。
1.ポリアミド樹脂組成物の特性
(1−1)ポリアミド成分(A)の重量平均分子量(Mw)
ポリアミド成分(A)とアパタイト成分(B)からなるポリアミド複合体を用いて、ゲルパーミッショクロマトグラフィー(GPC)により求めた。装置は東ソー(株)製HLC−8020、検出器は示差屈折計(RI)、溶媒はヘキサフルオロイソプロパノール(HFIP)、カラムは東ソー(株)製TSKgel−GMHHR−Hを2本とG1000HHRを1本用いた。溶媒流量は0.6ml/min、サンプル濃度は、1〜3(mgサンプル)/1(ml溶媒)であり、フィルターでろ過し、不溶分を除去し、測定試料とした。得られた溶出曲線をもとに、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)換算により、重量平均分子量(Mw)を算出した。
(1−2)アパタイト成分(B)の含有量の定量(質量/100質量部ポリアミド)
ポリアミド成分(A)とアパタイト成分(B)からなるポリアミド複合体を100±20℃で8時間乾燥し冷却する。該複合体を白金皿に1g秤量し、650±20℃の電気炉で灰化し、冷却後、その質量を量り、アパタイト成分(B)の含有量を定量した。
(1−3)アパタイト成分(B)の生成の確認
(a)アパタイト成分(B)の分離操作:ポリアミド成分(A)とアパタイト成分(B)からなるポリアミド複合体10gを秤量し、90質量%フェノール200mlと混合し、40℃で2時間攪拌し、遠心分離器〔国産遠心器(株)製H103RLH〕を用いて20000rpmで1時間、分離操作を行い、上澄み溶媒を除去した。さらに200mlのフェノールを加え、以後同様な溶解操作と遠心分離器を用いた分離操作を4回繰り返し行った。引き続き、99.5質量%エタノール200mlを加えて、23℃で2時間攪拌し、遠心分離器を用いて20000rpmで1時間、分離操作を行い、上澄み溶媒を除去する。この操作をさらに4回繰り返した後、減圧乾燥器中にて80℃で12時間乾燥し、目的のアパタイト成分(B)を得た。
(a)で得たアパタイト成分(B)の赤外吸収スペクトルを測定した。装置はPerkinElmer社製1640、分解能は4cm−1で測定した。
2.成形品の作成および物性
成形品は、射出成形機を用いて作成した。装置は日精樹脂(株)製PS40E、シリンダー温度290℃、金型温度80℃に設定し、射出10秒、冷却15秒の射出成形条件で、成形品を得た。
(2−1)耐候性試験
ISO4892−2に準じ、自然色の成形品にて1000時間後を評価した。
試験機:ATLAS社製 Ci4000(キセノンランプ)雨有り
(2−2)表面外観
(a)耐候性試験前と(b)1000時間後の表面外観を、(株)堀場製作所製ハンディ光沢計IG320を用いて、JISK7150に準じてGs60℃を測定した。
得られた数値が高いほど、成形品表面が鏡面状態に近く、表面外観が良好である。
(c)保持率(%)を(b)1000時間後の表面外観÷(a)耐候性試験前の表面外観×100として求めた。
(2−3)引張試験
引張強度(MPa)および引張伸度(%)の測定は、サンプルを乾燥状態(通常はいわゆる絶乾状態)に維持し、ASTM D638に準じて行った。
引張伸度の値が高いほど、靭性が良好である。
(2−4)金型汚染性試験
(2−3)の引張試験用ダンベル片の射出成形を100ショット行い、金型の汚れの状態を目視にて評価した。
○:金型がほとんど汚れていない。
×:金型に汚れの目立つ箇所がある。
3.原材料の製造および入手
(製造例1)
ポリアミド複合体(1)の製造:50質量%のポリアミド成分(A)を形成する重合成分(ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸との等モル塩)の水溶液を30Kg作製した。アパタイト成分(B)を形成する合成成分として、平均粒子径1μmリン酸一水素カルシウム二水和物(CaHPO・2HO)の25質量%懸濁液を3Kg(リン酸一水素カルシウム二水和物:純水=0.75Kg:2.25Kg)、および平均粒子径1.5μm重質炭酸カルシウム(CaCO)の25質量%懸濁液を1.16Kg(炭酸カルシウム:純水=0.29Kg:0.87Kg)用いた。該ポリアミド成分(A)を形成する重合成分の水溶液とアパタイト成分(B)を形成する合成成分の懸濁液とを、撹拌装置を有し、かつ下部に抜出しノズルを有する70リットルのオートクレーブ中に仕込み、50℃の温度下、よく攪拌した。
十分窒素で置換した後、撹拌しながら温度を50℃から約270℃まで昇温した。この際、オートクレーブ内の圧力は、ゲージ圧にして約1.77Mpaになるが、圧力が1.77Mpa以上にならないよう水を系外に除去しながら加熱を約1時間続けた。その後、約1時間をかけ、圧力を大気圧まで降圧し、更に約270℃、大気圧で約1時間保持した後、撹拌を停止し、下部ノズルからストランド状にポリマーを排出し、水冷・カッティングを行い、ポリアミド成分(A)とアパタイト成分(B)からなるポリアミド複合体(1)のペレットを得た。得られたポリアミド複合体(1)を評価した結果、重量平均分子量(Mw)は40000、アパタイト成分(B)の含有量は、ポリアミド成分(A)100質量部に対して、5.7質量部であった。
(製造例2)
ポリアミド複合体(2)の製造:50質量%のポリアミド成分(A)を形成する重合成分(ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸との等モル塩)の水溶液を30Kg作製した。アパタイト成分(B)を形成する合成成分として、平均粒子径1μmリン酸一水素カルシウム二水和物(CaHPO・2HO)の25質量%懸濁液を12Kg(リン酸一水素カルシウム二水和物:純水=3Kg:9Kg)、および平均粒子径1.5μm重質炭酸カルシウム(CaCO)の25質量%懸濁液を4.64Kg(炭酸カルシウム:純水=1.16Kg:3.48Kg)用いた。該ポリアミド成分(A)を形成する重合成分の水溶液とアパタイト成分(B)を形成する合成成分の懸濁液とを、撹拌装置を有し、かつ下部に抜出しノズルを有する70リットルのオートクレーブ中に仕込み、50℃の温度下、よく攪拌した。
十分窒素で置換した後、撹拌しながら温度を50℃から約270℃まで昇温した。この際、オートクレーブ内の圧力は、ゲージ圧にして約1.77Mpaになるが、圧力が1.77Mpa以上にならないよう水を系外に除去しながら加熱を約1時間続けた。その後、約1時間をかけ、圧力を大気圧まで降圧し、更に約270℃、大気圧で約1時間保持した後、撹拌を停止し、下部ノズルからストランド状にポリマーを排出し、水冷・カッティングを行い、ポリアミド成分(A)とアパタイト成分(B)からなるポリアミド複合体(2)のペレットを得た。得られたポリアミド複合体(2)を評価した結果、重量平均分子量(Mw)は40000、アパタイト成分(B)の含有量は、ポリアミド成分(A)100質量部に対して、22.7質量部であった。
(製造例3)
ポリアミド複合体(3)の製造:50質量%のポリアミド成分(A)を形成する重合成分(ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸との等モル塩)の水溶液を15Kg作製した。アパタイト成分(B)を形成する合成成分として、平均粒子径1μmリン酸一水素カルシウム二水和物(CaHPO・2HO)の25質量%懸濁液を12Kg(リン酸一水素カルシウム二水和物:純水=3Kg:9Kg)、および平均粒子径1.5μm重質炭酸カルシウム(CaCO)の25質量%懸濁液を4.14Kg(炭酸カルシウム:純水=1.16Kg:3.48Kg)用いた。該ポリアミド成分(A)を形成する重合成分の水溶液とアパタイト成分(B)を形成する合成成分の懸濁液とを、撹拌装置を有し、かつ下部に抜出しノズルを有する70リットルのオートクレーブ中に仕込み、50℃の温度下、よく攪拌した。
十分窒素で置換した後、撹拌しながら温度を50℃から約270℃まで昇温した。この際、オートクレーブ内の圧力は、ゲージ圧にして約1.77Mpaになるが、圧力が1.77Mpa以上にならないよう水を系外に除去しながら加熱を約1時間続けた。その後、約1時間をかけ、圧力を大気圧まで降圧し、更に約270℃、大気圧で約1時間保持した後、撹拌を停止し、下部ノズルからストランド状にポリマーを排出し、水冷・カッティングを行い、ポリアミド成分(A)とアパタイト成分(B)からなるポリアミド複合体(3)のペレットを得た。得られたポリアミド複合体(3)を評価した結果、重量平均分子量(Mw)は40000、アパタイト成分(B)の含有量は、ポリアミド成分(A)100質量部に対して、45.8質量部であった。
(製造例4)
ポリアミド複合体(4)の製造:ポリアミド成分(A)を形成する重合成分として、ポリアミド66原料(ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸との等モル塩)とポリアミド6原料(カプロラクタム)を、100:1の割合で含有する50質量%水溶液を30Kg作製した。該ポリアミド成分(A)を形成する重合成分30Kgに末端封止剤として酢酸25gを用いた。アパタイト成分(B)を形成する合成成分として、平均粒子径1μmリン酸一水素カルシウム二水和物(CaHPO・2HO)の25質量%懸濁液を3Kg(リン酸一水素カルシウム二水和物:純水=0.75Kg:2.25Kg)、および平均粒子径1.5μm重質炭酸カルシウム(CaCO)の25質量%懸濁液を1.16Kg(炭酸カルシウム:純水=0.29Kg:0.87Kg)用いた。該ポリアミド成分(A)を形成する重合成分の水溶液とアパタイト成分(B)を形成する合成成分の懸濁液とを、撹拌装置を有し、かつ下部に抜出しノズルを有する70リットルのオートクレーブ中に仕込み、50℃の温度下、よく攪拌した。
十分窒素で置換した後、撹拌しながら温度を50℃から約270℃まで昇温した。この際、オートクレーブ内の圧力は、ゲージ圧にして約1.77Mpaになるが、圧力が1.77Mpa以上にならないよう水を系外に除去しながら加熱を約1時間続けた。その後、約1時間をかけ、圧力を大気圧まで降圧し、更に約270℃、大気圧で約1時間保持した後、撹拌を停止し、下部ノズルからストランド状にポリマーを排出し、水冷・カッティングを行い、ポリアミド成分(A)とアパタイト成分(B)からなるポリアミド複合体(4)のペレットを得た。得られたポリアミド複合体(4)を評価した結果、分子量(Mw)は35000、アパタイト成分(B)の含有量は、ポリアミド成分(A)100質量部に対して、5.5質量部であった。
(製造例5)
ポリアミド66の製造:製造例1において、アパタイト成分(B)を形成する合成成分を配合せず、ポリアミド成分(A)を形成する重合成分のみを用いて重合を行い、ポリアミド66のペレットを得た。
ヒンダードフェノール類(C)、ヒンダードアミン類(D)は市販品を使用した。
ヒンダードフェノール類(C)
N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製 商品名:Irganox1098)
ヒンダードアミン類(D)
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製 商品名:TINUVIN770DF)
[実施例1]
(製造例1)にて得られたポリアミド複合体(1)のポリアミド成分(A)100質量部(ポリアミド複合体(1)からアパタイト成分(B)の含有量を差し引いた重量を100質量部とした。)に対して、ヒンダードフェノール類(C)が0.1質量部、ヒンダードアミン類(D)が0.5質量部になるように混合し、単軸押出機(株式会社池貝製FS30)を用いて、280℃の条件下で溶融混練し、ポリアミド樹脂組成物を得た。評価結果を表1に示す。
[実施例2]
(製造例4)にて得られたポリアミド複合体(4)のポリアミド成分(A)100質量部(ポリアミド複合体(4)からアパタイト成分(B)の含有量を差し引いた重量を100質量部とした。)に対して、ヒンダードフェノール類(C)が0.1質量部、ヒンダードアミン類(D)が0.5質量部になるように混合し、実施例1と同様にして、ポリアミド樹脂組成物を得た。評価結果を表1に示す。
[比較例1]
(製造例1)にて得られたポリアミド複合体(1)のポリアミド成分(A)100質量部(ポリアミド複合体(1)からアパタイト成分(B)の含有量を差し引いた重量を100質量部とした。)に対して、ヒンダードフェノール類(C)が0.1質量部、ヒンダードアミン類(D)が0.1質量部になるように混合し、実施例1と同様にして、ポリアミド樹脂組成物を得た。評価結果を表1に示す。
[比較例2]
(製造例1)にて得られたポリアミド複合体(1)のポリアミド成分(A)100質量部(ポリアミド複合体(1)からアパタイト成分(B)の含有量を差し引いた重量を100質量部とした。)に対して、ヒンダードフェノール類(C)が0.5質量部、ヒンダードアミン類(D)が0.1質量部になるように混合し、実施例1と同様にして、ポリアミド樹脂組成物を得た。評価結果を表1に示す。
[比較例3]
(製造例1)にて得られたポリアミド複合体(1)の代わりに(製造例5)にて得られたポリアミド66を用いた以外は、実施例1と同様にして実施した。評価結果を表1に示す。
[実施例3]
(製造例2)にて得られたポリアミド複合体(2)のポリアミド成分(A)100質量部(ポリアミド複合体(2)からアパタイト成分(B)の含有量を差し引いた重量を100質量部とした。)に対して、ヒンダードフェノール類(C)が0.1質量部、ヒンダードアミン類(D)が0.2質量部になるように混合し、単軸押出機(株式会社池貝製FS30)を用いて、290℃の条件下で溶融混練し、ポリアミド樹脂組成物を得た。評価結果を表2に示す。
[比較例4]
(製造例3)にて得られたポリアミド複合体(3)のポリアミド成分(A)100質量部(ポリアミド複合体(3)からアパタイト成分(B)の含有量を差し引いた重量を100質量部とした。)に対して、ヒンダードフェノール類(C)が0.1質量部、ヒンダードアミン類(D)が0.2質量部になるように混合し、実施例3と同様にして、ポリアミド樹脂組成物を得た。評価結果を表2に示す。
[実施例4]
(製造例1)にて得られたポリアミド複合体(1)のポリアミド成分(A)100質量部(ポリアミド複合体(1)からアパタイト成分(B)の含有量を差し引いた重量を100質量部とした。)に対して、ヒンダードフェノール類(C)が3質量部、ヒンダードアミン類(D)が4.5質量部になるように混合し、単軸押出機(株式会社池貝製FS30)を用いて、280℃の条件下で溶融混練し、ポリアミド樹脂組成物を得た。評価結果を表4に示す。
[比較例5]
(製造例1)にて得られたポリアミド複合体(1)のポリアミド成分(A)100質量部(ポリアミド複合体(1)からアパタイト成分(B)の含有量を差し引いた重量を100質量部とした。)に対して、ヒンダードフェノール類(C)が15質量部になるように混合し、実施例4と同様にして、ポリアミド樹脂組成物を得た。評価結果を表3に示す。
[比較例6]
(製造例1)にて得られたポリアミド複合体(1)のポリアミド成分(A)100質量部(ポリアミド複合体(1)からアパタイト成分(B)の含有量を差し引いた重量を100質量部とした。)に対して、ヒンダードアミン類(D)が15質量部になるように混合し、実施例4と同様にして、ポリアミド樹脂組成物を得た。評価結果を表3に示す。
[比較例7]
(製造例1)にて得られたポリアミド複合体(1)のポリアミド成分(A)100質量部(ポリアミド複合体(1)からアパタイト成分(B)の含有量を差し引いた重量を100質量部とした。)に対して、ヒンダードフェノール類(C)が6質量部、ヒンダードアミン類(D)が9質量部になるように混合し、実施例4と同様にして、ポリアミド樹脂組成物を得た。評価結果を表3に示す。
Figure 0005188028
Figure 0005188028
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本発明は、ポリアミド樹脂に特定量のアパタイト型化合物を含有させた特定のポリアミド樹脂複合体に、特定の安定剤を配合することにより、過度の熱や光の環境下において、極めて変色や劣化が少ない耐熱変色性や耐候性に優れるポリアミド樹脂組成物を提供できる。したがって、得られる成形品は、太陽光や人工光などが照射される、自動車外装・外板部品、自動車内装部品、自動車アンダーフード部品、二輪車用部品、家具用部品、OA機器分野用品、電子電器用部品、工業用部品など、各種用途に非常に有用であることが期待される。

Claims (2)

  1. ポリアミド成分(A)100質量部に対して、アパタイト成分(B)0.1〜30質量部、ヒンダードフェノール類(C)0.01〜5.0質量部、およびヒンダードアミン類(ただし、N−O−R型低分子量タイプヒンダードアミン系耐光安定剤及び高分子量タイプヒンダードアミン系耐光安定剤を含むものを除く。)(D)0.01〜5.0質量部を含有し、ヒンダードフェノール類()に対し、ヒンダードアミン類()が1.1〜5倍であることを特徴とするポリアミド樹脂組成物。
  2. 請求項1に記載のポリアミド樹脂組成物から得られることを特徴とする成形品。
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