JP5188028B2 - 耐候性ポリアミド樹脂組成物および成形品 - Google Patents
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Description
すなわち本発明は、(1)ポリアミド成分(A)100質量部に対して、アパタイト成分(B)0.1〜30質量部、ヒンダードフェノール類(C)0.01〜5.0質量部、およびヒンダードアミン類(ただし、N−O−R型低分子量タイプヒンダードアミン系耐光安定剤及び高分子量タイプヒンダードアミン系耐光安定剤を含むものを除く。)(D)0.01〜5.0質量部を含有し、ヒンダードフェノール類(C)に対し、ヒンダードアミン類(D)が1.1〜5倍であることを特徴とするポリアミド樹脂組成物、
(2)上記(1)に記載のポリアミド樹脂組成物から得られることを特徴とする成形品、である。
本発明は、ポリアミド成分に特定量のアパタイト成分を含有させた特定のポリアミド複合体に、特定の安定剤を配合したポリアミド樹脂組成物に係る。
本発明におけるポリアミド成分(A)は、主鎖中にアミド結合(−NHCO−)を有する重合体でよい。本発明において好ましく用いるポリアミド成分(A)は、ポリカプロラクタム(ポリアミド6)、ポリテトラメチレンアジパミド(ポリアミド46)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ポリアミド66)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ポリアミド610)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ポリアミド612)、ポリウンデカメチレンアジパミド(ポリアミド116)、ポリウンデカラクタム(ポリアミド11)、ポリドデカラクタム(ポリアミド12)、ポリトリメチルヘキサメチレンテレフタルアミド(ポリアミドTMHT)、ポリヘキサメチレンイソフタルアミド(ポリアミド6I)、ポリノナンメチレンテレフタルアミド(ポリアミド9T)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド(ポリアミド6T)、ポリビス(4−アミノシクロヘキシル)メタンドデカミド(ポリアミドPACM12)、ポリビス(3−メチル−アミノシクロヘキシル)メタンドデカミド(ポリアミドジメチルPACM12)、ポリメタキシリレンアジパミド(ポリアミドMXD6)、ポリウンデカメチレンヘキサヒドロテレフタルアミド(ポリアミド11T(H))、およびこれらのうち少なくとも2種の異なったポリアミド成分を含むポリアミド共重合体およびこれらの混合物などである。
これらのポリアミドのうち、本発明課題を達成するのにもっとも好ましいポリアミド成分(A)は、ポリカプロラクタム(ポリアミド6)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ポリアミド66)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ポリアミド610)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ポリアミド612)、ポリヘキサメチレンイソフタルアミド(ポリアミド6I)、およびこれらのうち少なくとも2種の異なったポリアミド成分を含むポリアミド共重合体、およびこれらの混合物などである。
前記ポリアミド成分(A)としては、重合可能なアミノ酸、重合可能なラクタム、あるいは重合可能なジアミン・ジカルボン酸塩、および重合可能な前記化合物のオリゴマーを挙げることができる。重合可能なアミノ酸としては、例えば6−アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸、パラアミノメチル安息香酸をより具体的に挙げることができる。本発明では、これらの重合可能なアミノ酸を1種で用いても良いし、2種類以上組み合わせて用いても良い。
重合可能なラクタムとしては、例えばブチルラクタム、ピバロラクタム、カプロラクタム、カプリルラクタム、エナントラクタム、ウンデカノラクタム、ドデカノラクタムなどをより具体的に挙げることができる。本発明では、これらの重合可能なラクタムを1種で用いても良いし、2種類以上組み合わせて用いても良い。
本発明で用いられるアパタイト成分(B)は、下記一般式で示される。
(Y)10−z(HPO4)z(PO4)6−z(X)2−z・nH2O
前記一般式中の(X)で示される陰イオンまたは陰イオン化合物としては、水酸イオン(OH−)、フッ素イオン(F−)、塩素イオン(Cl−)などを挙げることができる。 これら陰イオン元素または陰イオン化合物は1種であっても、2種以上であってもかまわない。また、本発明においては、前記一般式中のリン酸水素イオン(HPO4 2−)、リン酸イオン(PO4 3−)、あるいはXの一部が炭酸イオン(CO3 2−)に置換した炭酸含有アパタイトであってもよい。
非リン酸系金属化合物の製造方法は特に制限されるものでなく、例えば炭酸カルシウムの場合を例にとると、天然材の粉砕品であっても、化学的に合成されたものであってもかまわない。また、その結晶形態や形状も特に制限されるものではなく、炭酸カルシウムの場合を例にとると、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、コロイド炭酸カルシウム、アラゴナイト型炭酸カルシウム、バテライト型炭酸カルシウム、針状型炭酸カルシウムなど、あるいはこれらの混合品など、いずれを用いてもかまわない。
本発明では、ポリアミド成分(A)に、アパタイト成分(B)を配合し、次いでポリアミドの重合とアパタイトの合成を行う方法を用いることが好ましい。ポリアミドの重合とアパタイトの合成のより好ましい方法は、ポリアミド成分(A)を形成する重合成分とアパタイト成分(B)を形成する合成成分との配合物を加熱し、ポリアミド成分(A)をアパタイト成分(B)を形成する合成成分の存在下に重合し、その後アパタイト成分(B)を合成する方法や、あるいはアパタイト成分(B)を形成する合成成分をポリアミド成分(A)を形成する重合成分の存在下に反応させ、その後ポリアミド(A)を重合する方法である。
本発明のアパタイト成分(B)の確認は、例えば、ポリアミド樹脂組成物やその成形体を用いて、広角X線回折、赤外吸収スペクトルなどで直接確認する方法や、ポリアミドが可溶な溶媒で、ポリアミドを溶出し、アパタイト型化合物成分を分離し、分離したアパタイト型化合物の広角X線回折、赤外吸収スペクトルなどで確認する方法などによれば良い。
本発明のアパタイト成分(B)は、結晶性アパタイト型化合物であっても、非晶性アパタイト型化合物であってもかまわないが、物性の観点から、結晶性アパタイト型化合物であることがより好ましい。アパタイト成分(B)が結晶性であることの確認は、具体的には、X線の線源として、銅Kα(波長λ=0.1542nm)を用いて、広角X線回折を測定し、回折角(2θ)が25.5〜26.5度に(002)面ピークが存在し、さらに回折角(2θ)が32.5〜33.5度に(300)面ピークが存在することを確認すればよい。本発明では、上記のように確認される結晶性アパタイト型化合物であることが特に好ましい。
本発明のアパタイト成分(B)の含有量は、押出や成形加工が問題なくでき、剛性、強度の向上が達成し得るには、ポリアミド成分(A)100質量部に対して0.1〜30質量部であり、好ましくは0.3〜20質量部、より好ましくは0.5〜10質量部である。アパタイト成分(B)の含有量は、例えば、ポリアミド成分(A)とアパタイト成分(B)からなるポリアミド複合体を用いて、JISR3420に従って強熱減量(Ig.loss)を測定し、その重量減少量から求めることができる。また、上記強熱減量と溶媒抽出、NMR、あるいは赤外吸収スペクトルなどを必要に応じて組み合わせて、本発明のポリアミド樹脂組成物またはその成形品からでもアパタイト成分(B)の含有量を求めることができる。
本発明のアパタイト成分(B)のリンに対する金属元素の比は、押出や成形加工時に気泡の混入や発泡が無く、著しい靭性の低下の無い範囲は、モル比にして0.9〜10.0であることが好ましく、より好ましくは1.2〜5.0、特に好ましくは、1.3〜2.5である。
本発明のヒンダードアミン類(D)の配合量は、より一層の過度の熱や光の環境下において変色や劣化が少ない耐熱変色性や耐候性を得るために、本発明のポリアミド樹脂組成物中に含まれるヒンダードフェノール類(C)の配合量に対して1.1〜5倍が好ましく、より好ましくは1.2〜3倍、更に好ましくは1.5〜2.5倍である。
本発明のポリアミド樹脂組成物には、必要に応じて本発明の目的を損なわない範囲で通常のポリアミド樹脂に用いられる充填剤、例えばガラス繊維、ガラスフレーク、炭素繊維などの無機充填剤や、三酸化アンチモン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ホウ酸亜鉛、すず酸亜鉛、ヒドロキシすず酸亜鉛、ポリリン酸アンモニウム、シアヌル酸メラミン、サクシノグアナミン、ポリリン酸メラミン、硫酸メラミン、フタル酸メラミン、芳香族系ポリフォスフェート、複合ガラス粉末などの難燃剤、チタンホワイト、カーボンブラック、メタリック顔料などの顔料や着色剤を含有させることができる。
1.ポリアミド樹脂組成物の特性
(1−1)ポリアミド成分(A)の重量平均分子量(Mw)
ポリアミド成分(A)とアパタイト成分(B)からなるポリアミド複合体を用いて、ゲルパーミッショクロマトグラフィー(GPC)により求めた。装置は東ソー(株)製HLC−8020、検出器は示差屈折計(RI)、溶媒はヘキサフルオロイソプロパノール(HFIP)、カラムは東ソー(株)製TSKgel−GMHHR−Hを2本とG1000HHRを1本用いた。溶媒流量は0.6ml/min、サンプル濃度は、1〜3(mgサンプル)/1(ml溶媒)であり、フィルターでろ過し、不溶分を除去し、測定試料とした。得られた溶出曲線をもとに、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)換算により、重量平均分子量(Mw)を算出した。
(1−2)アパタイト成分(B)の含有量の定量(質量/100質量部ポリアミド)
ポリアミド成分(A)とアパタイト成分(B)からなるポリアミド複合体を100±20℃で8時間乾燥し冷却する。該複合体を白金皿に1g秤量し、650±20℃の電気炉で灰化し、冷却後、その質量を量り、アパタイト成分(B)の含有量を定量した。
(a)アパタイト成分(B)の分離操作:ポリアミド成分(A)とアパタイト成分(B)からなるポリアミド複合体10gを秤量し、90質量%フェノール200mlと混合し、40℃で2時間攪拌し、遠心分離器〔国産遠心器(株)製H103RLH〕を用いて20000rpmで1時間、分離操作を行い、上澄み溶媒を除去した。さらに200mlのフェノールを加え、以後同様な溶解操作と遠心分離器を用いた分離操作を4回繰り返し行った。引き続き、99.5質量%エタノール200mlを加えて、23℃で2時間攪拌し、遠心分離器を用いて20000rpmで1時間、分離操作を行い、上澄み溶媒を除去する。この操作をさらに4回繰り返した後、減圧乾燥器中にて80℃で12時間乾燥し、目的のアパタイト成分(B)を得た。
(a)で得たアパタイト成分(B)の赤外吸収スペクトルを測定した。装置はPerkinElmer社製1640、分解能は4cm−1で測定した。
成形品は、射出成形機を用いて作成した。装置は日精樹脂(株)製PS40E、シリンダー温度290℃、金型温度80℃に設定し、射出10秒、冷却15秒の射出成形条件で、成形品を得た。
(2−1)耐候性試験
ISO4892−2に準じ、自然色の成形品にて1000時間後を評価した。
試験機:ATLAS社製 Ci4000(キセノンランプ)雨有り
(2−2)表面外観
(a)耐候性試験前と(b)1000時間後の表面外観を、(株)堀場製作所製ハンディ光沢計IG320を用いて、JISK7150に準じてGs60℃を測定した。
得られた数値が高いほど、成形品表面が鏡面状態に近く、表面外観が良好である。
(c)保持率(%)を(b)1000時間後の表面外観÷(a)耐候性試験前の表面外観×100として求めた。
引張強度(MPa)および引張伸度(%)の測定は、サンプルを乾燥状態(通常はいわゆる絶乾状態)に維持し、ASTM D638に準じて行った。
引張伸度の値が高いほど、靭性が良好である。
(2−4)金型汚染性試験
(2−3)の引張試験用ダンベル片の射出成形を100ショット行い、金型の汚れの状態を目視にて評価した。
○:金型がほとんど汚れていない。
×:金型に汚れの目立つ箇所がある。
3.原材料の製造および入手
ポリアミド複合体(1)の製造:50質量%のポリアミド成分(A)を形成する重合成分(ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸との等モル塩)の水溶液を30Kg作製した。アパタイト成分(B)を形成する合成成分として、平均粒子径1μmリン酸一水素カルシウム二水和物(CaHPO4・2H2O)の25質量%懸濁液を3Kg(リン酸一水素カルシウム二水和物:純水=0.75Kg:2.25Kg)、および平均粒子径1.5μm重質炭酸カルシウム(CaCO3)の25質量%懸濁液を1.16Kg(炭酸カルシウム:純水=0.29Kg:0.87Kg)用いた。該ポリアミド成分(A)を形成する重合成分の水溶液とアパタイト成分(B)を形成する合成成分の懸濁液とを、撹拌装置を有し、かつ下部に抜出しノズルを有する70リットルのオートクレーブ中に仕込み、50℃の温度下、よく攪拌した。
ポリアミド複合体(2)の製造:50質量%のポリアミド成分(A)を形成する重合成分(ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸との等モル塩)の水溶液を30Kg作製した。アパタイト成分(B)を形成する合成成分として、平均粒子径1μmリン酸一水素カルシウム二水和物(CaHPO4・2H2O)の25質量%懸濁液を12Kg(リン酸一水素カルシウム二水和物:純水=3Kg:9Kg)、および平均粒子径1.5μm重質炭酸カルシウム(CaCO3)の25質量%懸濁液を4.64Kg(炭酸カルシウム:純水=1.16Kg:3.48Kg)用いた。該ポリアミド成分(A)を形成する重合成分の水溶液とアパタイト成分(B)を形成する合成成分の懸濁液とを、撹拌装置を有し、かつ下部に抜出しノズルを有する70リットルのオートクレーブ中に仕込み、50℃の温度下、よく攪拌した。
ポリアミド複合体(3)の製造:50質量%のポリアミド成分(A)を形成する重合成分(ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸との等モル塩)の水溶液を15Kg作製した。アパタイト成分(B)を形成する合成成分として、平均粒子径1μmリン酸一水素カルシウム二水和物(CaHPO4・2H2O)の25質量%懸濁液を12Kg(リン酸一水素カルシウム二水和物:純水=3Kg:9Kg)、および平均粒子径1.5μm重質炭酸カルシウム(CaCO3)の25質量%懸濁液を4.14Kg(炭酸カルシウム:純水=1.16Kg:3.48Kg)用いた。該ポリアミド成分(A)を形成する重合成分の水溶液とアパタイト成分(B)を形成する合成成分の懸濁液とを、撹拌装置を有し、かつ下部に抜出しノズルを有する70リットルのオートクレーブ中に仕込み、50℃の温度下、よく攪拌した。
ポリアミド複合体(4)の製造:ポリアミド成分(A)を形成する重合成分として、ポリアミド66原料(ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸との等モル塩)とポリアミド6原料(カプロラクタム)を、100:1の割合で含有する50質量%水溶液を30Kg作製した。該ポリアミド成分(A)を形成する重合成分30Kgに末端封止剤として酢酸25gを用いた。アパタイト成分(B)を形成する合成成分として、平均粒子径1μmリン酸一水素カルシウム二水和物(CaHPO4・2H2O)の25質量%懸濁液を3Kg(リン酸一水素カルシウム二水和物:純水=0.75Kg:2.25Kg)、および平均粒子径1.5μm重質炭酸カルシウム(CaCO3)の25質量%懸濁液を1.16Kg(炭酸カルシウム:純水=0.29Kg:0.87Kg)用いた。該ポリアミド成分(A)を形成する重合成分の水溶液とアパタイト成分(B)を形成する合成成分の懸濁液とを、撹拌装置を有し、かつ下部に抜出しノズルを有する70リットルのオートクレーブ中に仕込み、50℃の温度下、よく攪拌した。
ポリアミド66の製造:製造例1において、アパタイト成分(B)を形成する合成成分を配合せず、ポリアミド成分(A)を形成する重合成分のみを用いて重合を行い、ポリアミド66のペレットを得た。
ヒンダードフェノール類(C)、ヒンダードアミン類(D)は市販品を使用した。
ヒンダードフェノール類(C)
N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製 商品名:Irganox1098)
ヒンダードアミン類(D)
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製 商品名:TINUVIN770DF)
(製造例1)にて得られたポリアミド複合体(1)のポリアミド成分(A)100質量部(ポリアミド複合体(1)からアパタイト成分(B)の含有量を差し引いた重量を100質量部とした。)に対して、ヒンダードフェノール類(C)が0.1質量部、ヒンダードアミン類(D)が0.5質量部になるように混合し、単軸押出機(株式会社池貝製FS30)を用いて、280℃の条件下で溶融混練し、ポリアミド樹脂組成物を得た。評価結果を表1に示す。
(製造例4)にて得られたポリアミド複合体(4)のポリアミド成分(A)100質量部(ポリアミド複合体(4)からアパタイト成分(B)の含有量を差し引いた重量を100質量部とした。)に対して、ヒンダードフェノール類(C)が0.1質量部、ヒンダードアミン類(D)が0.5質量部になるように混合し、実施例1と同様にして、ポリアミド樹脂組成物を得た。評価結果を表1に示す。
(製造例1)にて得られたポリアミド複合体(1)のポリアミド成分(A)100質量部(ポリアミド複合体(1)からアパタイト成分(B)の含有量を差し引いた重量を100質量部とした。)に対して、ヒンダードフェノール類(C)が0.1質量部、ヒンダードアミン類(D)が0.1質量部になるように混合し、実施例1と同様にして、ポリアミド樹脂組成物を得た。評価結果を表1に示す。
(製造例1)にて得られたポリアミド複合体(1)のポリアミド成分(A)100質量部(ポリアミド複合体(1)からアパタイト成分(B)の含有量を差し引いた重量を100質量部とした。)に対して、ヒンダードフェノール類(C)が0.5質量部、ヒンダードアミン類(D)が0.1質量部になるように混合し、実施例1と同様にして、ポリアミド樹脂組成物を得た。評価結果を表1に示す。
(製造例1)にて得られたポリアミド複合体(1)の代わりに(製造例5)にて得られたポリアミド66を用いた以外は、実施例1と同様にして実施した。評価結果を表1に示す。
(製造例2)にて得られたポリアミド複合体(2)のポリアミド成分(A)100質量部(ポリアミド複合体(2)からアパタイト成分(B)の含有量を差し引いた重量を100質量部とした。)に対して、ヒンダードフェノール類(C)が0.1質量部、ヒンダードアミン類(D)が0.2質量部になるように混合し、単軸押出機(株式会社池貝製FS30)を用いて、290℃の条件下で溶融混練し、ポリアミド樹脂組成物を得た。評価結果を表2に示す。
(製造例3)にて得られたポリアミド複合体(3)のポリアミド成分(A)100質量部(ポリアミド複合体(3)からアパタイト成分(B)の含有量を差し引いた重量を100質量部とした。)に対して、ヒンダードフェノール類(C)が0.1質量部、ヒンダードアミン類(D)が0.2質量部になるように混合し、実施例3と同様にして、ポリアミド樹脂組成物を得た。評価結果を表2に示す。
(製造例1)にて得られたポリアミド複合体(1)のポリアミド成分(A)100質量部(ポリアミド複合体(1)からアパタイト成分(B)の含有量を差し引いた重量を100質量部とした。)に対して、ヒンダードフェノール類(C)が3質量部、ヒンダードアミン類(D)が4.5質量部になるように混合し、単軸押出機(株式会社池貝製FS30)を用いて、280℃の条件下で溶融混練し、ポリアミド樹脂組成物を得た。評価結果を表4に示す。
(製造例1)にて得られたポリアミド複合体(1)のポリアミド成分(A)100質量部(ポリアミド複合体(1)からアパタイト成分(B)の含有量を差し引いた重量を100質量部とした。)に対して、ヒンダードフェノール類(C)が15質量部になるように混合し、実施例4と同様にして、ポリアミド樹脂組成物を得た。評価結果を表3に示す。
(製造例1)にて得られたポリアミド複合体(1)のポリアミド成分(A)100質量部(ポリアミド複合体(1)からアパタイト成分(B)の含有量を差し引いた重量を100質量部とした。)に対して、ヒンダードアミン類(D)が15質量部になるように混合し、実施例4と同様にして、ポリアミド樹脂組成物を得た。評価結果を表3に示す。
(製造例1)にて得られたポリアミド複合体(1)のポリアミド成分(A)100質量部(ポリアミド複合体(1)からアパタイト成分(B)の含有量を差し引いた重量を100質量部とした。)に対して、ヒンダードフェノール類(C)が6質量部、ヒンダードアミン類(D)が9質量部になるように混合し、実施例4と同様にして、ポリアミド樹脂組成物を得た。評価結果を表3に示す。
Claims (2)
- ポリアミド成分(A)100質量部に対して、アパタイト成分(B)0.1〜30質量部、ヒンダードフェノール類(C)0.01〜5.0質量部、およびヒンダードアミン類(ただし、N−O−R型低分子量タイプヒンダードアミン系耐光安定剤及び高分子量タイプヒンダードアミン系耐光安定剤を含むものを除く。)(D)0.01〜5.0質量部を含有し、ヒンダードフェノール類(C)に対し、ヒンダードアミン類(D)が1.1〜5倍であることを特徴とするポリアミド樹脂組成物。
- 請求項1に記載のポリアミド樹脂組成物から得られることを特徴とする成形品。
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