JPH11335552A - ポリアミド樹脂組成物 - Google Patents
ポリアミド樹脂組成物Info
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- JPH11335552A JPH11335552A JP14410698A JP14410698A JPH11335552A JP H11335552 A JPH11335552 A JP H11335552A JP 14410698 A JP14410698 A JP 14410698A JP 14410698 A JP14410698 A JP 14410698A JP H11335552 A JPH11335552 A JP H11335552A
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- polyamide
- resin
- weight
- polyamide resin
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 耐熱老化性および難燃性に優れた非ハロゲン
のポリアミド樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 (a)共重合ポリアミド6/66樹脂1
00〜5重量%と(b)ポリアミド6樹脂0〜95重量
%とからなるポリアミド樹脂100重量部に、(c)ト
リアジン系難燃剤2〜20重量部、(d)ヒンダートフ
ェノール系化合物0.01〜5重量部及び(e)リン系
安定剤及び/又はイオウ系安定剤0〜5重量部を配合し
てなり、且つハロゲン元素の含有量が10ppm以下で
あるポリアミド樹脂組成物。
のポリアミド樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 (a)共重合ポリアミド6/66樹脂1
00〜5重量%と(b)ポリアミド6樹脂0〜95重量
%とからなるポリアミド樹脂100重量部に、(c)ト
リアジン系難燃剤2〜20重量部、(d)ヒンダートフ
ェノール系化合物0.01〜5重量部及び(e)リン系
安定剤及び/又はイオウ系安定剤0〜5重量部を配合し
てなり、且つハロゲン元素の含有量が10ppm以下で
あるポリアミド樹脂組成物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリアミド樹脂組
成物に関し、詳しくは、非ハロゲンのポリアミド樹脂組
成物および該ポリアミド樹脂組成物からなる押出成形品
に関する。
成物に関し、詳しくは、非ハロゲンのポリアミド樹脂組
成物および該ポリアミド樹脂組成物からなる押出成形品
に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリアミド樹脂は、機械的特性、耐熱
性、耐薬品性、耐磨耗性などに優れており、押出成形品
の用途にも用いられてきている。押出成形品に幅広く使
用されてきている材料としては、塩化ビニルやポリプロ
ピレン等が挙げられる。しかし、塩化ビニルはハロゲン
を含む材料であり、近年、環境問題等の点から非ハロゲ
ンの材料が求められている。他方、ポリプロピレンは、
それ自体はハロゲン元素を含まない材料であるが、ポリ
プロピレン自体の難燃性は乏しく、ハロゲン化合物を用
いずに難燃性を付与するのは困難である上、耐熱性が必
ずしも十分とは言えない。
性、耐薬品性、耐磨耗性などに優れており、押出成形品
の用途にも用いられてきている。押出成形品に幅広く使
用されてきている材料としては、塩化ビニルやポリプロ
ピレン等が挙げられる。しかし、塩化ビニルはハロゲン
を含む材料であり、近年、環境問題等の点から非ハロゲ
ンの材料が求められている。他方、ポリプロピレンは、
それ自体はハロゲン元素を含まない材料であるが、ポリ
プロピレン自体の難燃性は乏しく、ハロゲン化合物を用
いずに難燃性を付与するのは困難である上、耐熱性が必
ずしも十分とは言えない。
【0003】一方、ハロゲン化合物を用いずに、ポリア
ミド樹脂に難燃性を付与する方法としては、例えば、ト
リアジン系難燃剤を配合することが特開昭53−317
59号公報に開示されているが、伸びなどの靱性や耐熱
老化性は不十分であった。また、難燃性ポリアミド樹脂
に耐熱老化性を付与する方法としては、ヨウ化銅等のハ
ロゲン元素を含む銅化合物が有効であることが知られて
いる。しかしながら、ハロゲン化合物を使用することな
く、耐熱老化性と難燃性に優れたポリアミド樹脂および
ポリアミド樹脂製押出成形品を得ることは困難であっ
た。
ミド樹脂に難燃性を付与する方法としては、例えば、ト
リアジン系難燃剤を配合することが特開昭53−317
59号公報に開示されているが、伸びなどの靱性や耐熱
老化性は不十分であった。また、難燃性ポリアミド樹脂
に耐熱老化性を付与する方法としては、ヨウ化銅等のハ
ロゲン元素を含む銅化合物が有効であることが知られて
いる。しかしながら、ハロゲン化合物を使用することな
く、耐熱老化性と難燃性に優れたポリアミド樹脂および
ポリアミド樹脂製押出成形品を得ることは困難であっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、耐熱
老化性および難燃性に優れた非ハロゲンのポリアミド樹
脂組成物および該ポリアミド樹脂組成物からなる押出成
形品を提供することにある。
老化性および難燃性に優れた非ハロゲンのポリアミド樹
脂組成物および該ポリアミド樹脂組成物からなる押出成
形品を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の問題を
解決するためになされたものであり、その要旨は、
(a)共重合ポリアミド6/66樹脂100〜5重量%
と(b)ポリアミド6樹脂0〜95重量%とからなるポ
リアミド樹脂100重量部に、(c)トリアジン系難燃
剤2〜20重量部、(d)ヒンダートフェノール系化合
物0.01〜5重量部及び(e)リン系安定剤及び/又
はイオウ系安定剤0〜5重量部を配合してなり、且つハ
ロゲン元素の含有量が10ppm以下であることを特徴
とするポリアミド樹脂組成物に存する。
解決するためになされたものであり、その要旨は、
(a)共重合ポリアミド6/66樹脂100〜5重量%
と(b)ポリアミド6樹脂0〜95重量%とからなるポ
リアミド樹脂100重量部に、(c)トリアジン系難燃
剤2〜20重量部、(d)ヒンダートフェノール系化合
物0.01〜5重量部及び(e)リン系安定剤及び/又
はイオウ系安定剤0〜5重量部を配合してなり、且つハ
ロゲン元素の含有量が10ppm以下であることを特徴
とするポリアミド樹脂組成物に存する。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おける(a)共重合ポリアミド6/66樹脂としては、
εーカプロラクタムを98〜10重量%とアジピン酸と
ヘキサメチレンジアミンの等モル塩を2〜90重量%か
らなる原料を重縮合することにより得られるポリアミド
6/66共重合体などが挙げられる。共重合ポリアミド
6/66におけるεーカプロラクタムから誘導される繰
り返し単位の割合は、好ましくは98〜10重量%であ
る。εーカプロラクタムから誘導される繰り返し単位の
割合が多すぎても少なすぎても靱性が低下しやすく、得
られる押出成形品も破断しやすくなる。共重合ポリアミ
ド6/66樹脂におけるεーカプロラクタムから誘導さ
れる繰り返し単位の量は、より好ましくは97〜30重
量%であり、最も好ましくは95〜60重量%である。
おける(a)共重合ポリアミド6/66樹脂としては、
εーカプロラクタムを98〜10重量%とアジピン酸と
ヘキサメチレンジアミンの等モル塩を2〜90重量%か
らなる原料を重縮合することにより得られるポリアミド
6/66共重合体などが挙げられる。共重合ポリアミド
6/66におけるεーカプロラクタムから誘導される繰
り返し単位の割合は、好ましくは98〜10重量%であ
る。εーカプロラクタムから誘導される繰り返し単位の
割合が多すぎても少なすぎても靱性が低下しやすく、得
られる押出成形品も破断しやすくなる。共重合ポリアミ
ド6/66樹脂におけるεーカプロラクタムから誘導さ
れる繰り返し単位の量は、より好ましくは97〜30重
量%であり、最も好ましくは95〜60重量%である。
【0007】本発明における共重合ポリアミド6/66
樹脂の相対粘度は、JIS K6810に従って、98
%硫酸中濃度1%、温度25℃で測定した値で、好まし
くは2.2〜5.0である。相対粘度が2.2未満であ
ると靱性が低下しやすく、5.0を越えると、製造時の
剪断発熱によりトリアジン系難燃剤の分解を招きやす
い。共重合ポリアミド6/66樹脂の相対粘度は、より
好ましくは2.5〜4.9であり、最も好ましくは2.
8〜4.8である。
樹脂の相対粘度は、JIS K6810に従って、98
%硫酸中濃度1%、温度25℃で測定した値で、好まし
くは2.2〜5.0である。相対粘度が2.2未満であ
ると靱性が低下しやすく、5.0を越えると、製造時の
剪断発熱によりトリアジン系難燃剤の分解を招きやす
い。共重合ポリアミド6/66樹脂の相対粘度は、より
好ましくは2.5〜4.9であり、最も好ましくは2.
8〜4.8である。
【0008】本発明における(b)ポリアミド6樹脂と
しては、εーカプロラクタムを原料とし、重縮合によっ
て得られるポリアミド6樹脂が挙げられる。ポリアミド
6樹脂の相対粘度は、JIS K6810に従って、9
8%硫酸中濃度1%、温度25℃で測定した値で、好ま
しくは2.0〜5.0である。相対粘度が2.0未満で
あると靱性が低下しやすく、5.0を越えると、製造時
の剪断発熱によりトリアジン系難燃剤の分解を招きやす
い。ポリアミド6樹脂の相対粘度は、より好ましくは
2.1〜4.8であり、最も好ましくは2.2〜4.5
である。
しては、εーカプロラクタムを原料とし、重縮合によっ
て得られるポリアミド6樹脂が挙げられる。ポリアミド
6樹脂の相対粘度は、JIS K6810に従って、9
8%硫酸中濃度1%、温度25℃で測定した値で、好ま
しくは2.0〜5.0である。相対粘度が2.0未満で
あると靱性が低下しやすく、5.0を越えると、製造時
の剪断発熱によりトリアジン系難燃剤の分解を招きやす
い。ポリアミド6樹脂の相対粘度は、より好ましくは
2.1〜4.8であり、最も好ましくは2.2〜4.5
である。
【0009】共重合ポリアミド6/66樹脂とポリアミ
ド6樹脂との配合比率は、共重合ポリアミド6/66樹
脂/ポリアミド6樹脂=100〜5重量%/0〜95重
量%である。ポリアミド6樹脂を配合することにより融
点が向上するが、ポリアミド6樹脂の配合量が95重量
%を越えると靱性低下しやすい。共重合ポリアミド6/
66樹脂とポリアミド6樹脂との配合比率は、好ましく
は共重合ポリアミド6/66樹脂/ポリアミド6樹脂=
100〜10重量%/0〜90重量%であり、より好ま
しくは共重合ポリアミド6/66樹脂/ポリアミド6樹
脂=95〜15重量%/5〜85重量%である。
ド6樹脂との配合比率は、共重合ポリアミド6/66樹
脂/ポリアミド6樹脂=100〜5重量%/0〜95重
量%である。ポリアミド6樹脂を配合することにより融
点が向上するが、ポリアミド6樹脂の配合量が95重量
%を越えると靱性低下しやすい。共重合ポリアミド6/
66樹脂とポリアミド6樹脂との配合比率は、好ましく
は共重合ポリアミド6/66樹脂/ポリアミド6樹脂=
100〜10重量%/0〜90重量%であり、より好ま
しくは共重合ポリアミド6/66樹脂/ポリアミド6樹
脂=95〜15重量%/5〜85重量%である。
【0010】共重合ポリアミド6/66樹脂およびポリ
アミド6樹脂におけるポリマーの末端は、モノカルボン
酸またはモノアミンで封止されていてもよく、好ましく
は、炭素数6〜22のモノカルボン酸または炭素数6〜
22のモノアミンで封止された共重合ポリアミド6/6
6樹脂、炭素数6〜22のモノカルボン酸または炭素数
6〜22のモノアミンで封止されたポリアミド6樹脂な
どが挙げられる。
アミド6樹脂におけるポリマーの末端は、モノカルボン
酸またはモノアミンで封止されていてもよく、好ましく
は、炭素数6〜22のモノカルボン酸または炭素数6〜
22のモノアミンで封止された共重合ポリアミド6/6
6樹脂、炭素数6〜22のモノカルボン酸または炭素数
6〜22のモノアミンで封止されたポリアミド6樹脂な
どが挙げられる。
【0011】モノカルボン酸としては、例えば、カプロ
ン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチ
ン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸などの
脂肪族モノカルボン酸が挙げられる。モノアミンとして
は、例えば、ヘキシルアミン、オクチルアミン、デシル
アミン、ラウリルアミン、ミリスチルアミン、パルミチ
ルアミン、ステアリルアミン、ベヘニルアミンなどの脂
肪族第一級アミンが挙げられる。封止に使用するモノカ
ルボン酸またはモノアミンの量は、好ましくは30μe
q/g程度である。
ン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチ
ン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸などの
脂肪族モノカルボン酸が挙げられる。モノアミンとして
は、例えば、ヘキシルアミン、オクチルアミン、デシル
アミン、ラウリルアミン、ミリスチルアミン、パルミチ
ルアミン、ステアリルアミン、ベヘニルアミンなどの脂
肪族第一級アミンが挙げられる。封止に使用するモノカ
ルボン酸またはモノアミンの量は、好ましくは30μe
q/g程度である。
【0012】本発明における(c)トリアジン系難燃剤
としては、下記一般式(1)または(2)で表される化
合物、メラミン類およびシアヌル酸メラミン等が挙げら
れる。
としては、下記一般式(1)または(2)で表される化
合物、メラミン類およびシアヌル酸メラミン等が挙げら
れる。
【0013】
【化1】
【0014】(式中、R1〜R6は、それぞれ、水素原子
またはアルキル基を示す。) 前記一般式(1)で表される化合物の具体例としては、
シアヌル酸、トリメチルシアヌレート、トリエチルシア
ヌレート、トリ(nープロピル)シアヌレート、メチル
シアヌレート、ジエチルシアヌレート等が挙げられる。
前記一般式(2)で表される化合物の具体例としては、
イソシアヌル酸、トリメチルイソシアネート、トリエチ
ルイソシアネート、トリ(nープロピル)イソシアヌレ
ート、ジエチルイソシアヌレート、メチルイソシアヌレ
ート等が挙げられる。
またはアルキル基を示す。) 前記一般式(1)で表される化合物の具体例としては、
シアヌル酸、トリメチルシアヌレート、トリエチルシア
ヌレート、トリ(nープロピル)シアヌレート、メチル
シアヌレート、ジエチルシアヌレート等が挙げられる。
前記一般式(2)で表される化合物の具体例としては、
イソシアヌル酸、トリメチルイソシアネート、トリエチ
ルイソシアネート、トリ(nープロピル)イソシアヌレ
ート、ジエチルイソシアヌレート、メチルイソシアヌレ
ート等が挙げられる。
【0015】メラミン類としては、メラミン、メラミン
誘導体、メラミンと類似の構造を有する化合物およびメ
ラミンの縮合物等が挙げられる。メラミン類の具体例と
しては、例えば、メラミン、アンメリド、アンメリン、
ホルモグアナミン、グアニルメラミン、シアノメラミ
ン、アリールグアナミン、メラム、メレム、メロン等が
挙げられる。シアヌル酸メラミンとしては、シアヌル酸
とメラミンとの等モル反応物が挙げられる。また、シア
ヌル酸メラミン中のアミノ基または水酸基のいくつか
が、他の置換基で置換されていてもよい。
誘導体、メラミンと類似の構造を有する化合物およびメ
ラミンの縮合物等が挙げられる。メラミン類の具体例と
しては、例えば、メラミン、アンメリド、アンメリン、
ホルモグアナミン、グアニルメラミン、シアノメラミ
ン、アリールグアナミン、メラム、メレム、メロン等が
挙げられる。シアヌル酸メラミンとしては、シアヌル酸
とメラミンとの等モル反応物が挙げられる。また、シア
ヌル酸メラミン中のアミノ基または水酸基のいくつか
が、他の置換基で置換されていてもよい。
【0016】シアヌル酸メラミンは、例えば、シアヌル
酸の水溶液とメラミンの水溶液とを混合し、90〜10
0℃で攪拌下反応させ、生成した沈殿を濾過することに
よって得ることができ、白色の固体であり、微粉末上に
粉砕して使用するのが好ましい。勿論、市販品をそのま
ま、またはこれを粉砕して使用することもできる。トリ
アジン系難燃剤としては、好ましくは、シアヌル酸、イ
ソシアヌル酸、メラミン、シアヌル酸メラミン等が挙げ
られ、分解物が成形物の表面に浮き出してくるブルーミ
ング等の不都合がない点より、より好ましくは、シアヌ
ル酸メラミンが挙げられる。
酸の水溶液とメラミンの水溶液とを混合し、90〜10
0℃で攪拌下反応させ、生成した沈殿を濾過することに
よって得ることができ、白色の固体であり、微粉末上に
粉砕して使用するのが好ましい。勿論、市販品をそのま
ま、またはこれを粉砕して使用することもできる。トリ
アジン系難燃剤としては、好ましくは、シアヌル酸、イ
ソシアヌル酸、メラミン、シアヌル酸メラミン等が挙げ
られ、分解物が成形物の表面に浮き出してくるブルーミ
ング等の不都合がない点より、より好ましくは、シアヌ
ル酸メラミンが挙げられる。
【0017】トリアジン系難燃剤の配合量は、共重合ポ
リアミド6/66樹脂100〜5重量%とポリアミド6
樹脂0〜95重量%とからなるポリアミド樹脂100重
量部に対し2〜20重量部である。トリアジン系難燃剤
の配合量が2重量部未満であると難燃性が低下しやす
く、20重量部を越えると靱性が低下する。トリアジン
系難燃剤の配合量は、難燃性と靱性のバランスの点よ
り、好ましくは3〜15重量部である。
リアミド6/66樹脂100〜5重量%とポリアミド6
樹脂0〜95重量%とからなるポリアミド樹脂100重
量部に対し2〜20重量部である。トリアジン系難燃剤
の配合量が2重量部未満であると難燃性が低下しやす
く、20重量部を越えると靱性が低下する。トリアジン
系難燃剤の配合量は、難燃性と靱性のバランスの点よ
り、好ましくは3〜15重量部である。
【0018】本発明における(d)ヒンダートフェノー
ル系化合物としては、一般的に酸化防止剤、加工安定剤
として使用される、分子中に2,6もしくは2,4−ア
ルキル置換フェノール構造を有する化合物であり、その
ヒドロキシ基は、亜リン酸などの酸でエステル化されて
いてもよい。さらに、アルキル置換フェノール構造は、
分子中の1箇所以上の箇所に存在していてもよい。ヒン
ダートフェノール系化合物の具体例としては、トリエチ
レングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、
1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−
t−ブチル−4ヒドロキシ−フェニルプロピオネー
ト]、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5
−ジ−t−ブチル−4ヒドロキシ−フェニルプロピオネ
ート]、N,N−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t
−ブチル−4ヒドロキシフェニル)プロピオネート、
3,5−ジ−t−ブチル−4ヒドロキシ−ベンジルフォ
スフォネート−ジエチルエステル、オクタデシル−3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4ヒドロキシフェニル)プ
ロピオネート、1,3,5−トリメチル−2,4,6−
トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベン
ジル)ベンゼン、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)
−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニ
リノ)−1,3,5−トリアジン、2,2−チオ−ジエ
チレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロピオネート]等が挙げられ、これ
らは1種単独で、または2種以上を組み合わせて使用す
ることができる。
ル系化合物としては、一般的に酸化防止剤、加工安定剤
として使用される、分子中に2,6もしくは2,4−ア
ルキル置換フェノール構造を有する化合物であり、その
ヒドロキシ基は、亜リン酸などの酸でエステル化されて
いてもよい。さらに、アルキル置換フェノール構造は、
分子中の1箇所以上の箇所に存在していてもよい。ヒン
ダートフェノール系化合物の具体例としては、トリエチ
レングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、
1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−
t−ブチル−4ヒドロキシ−フェニルプロピオネー
ト]、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5
−ジ−t−ブチル−4ヒドロキシ−フェニルプロピオネ
ート]、N,N−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t
−ブチル−4ヒドロキシフェニル)プロピオネート、
3,5−ジ−t−ブチル−4ヒドロキシ−ベンジルフォ
スフォネート−ジエチルエステル、オクタデシル−3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4ヒドロキシフェニル)プ
ロピオネート、1,3,5−トリメチル−2,4,6−
トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベン
ジル)ベンゼン、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)
−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニ
リノ)−1,3,5−トリアジン、2,2−チオ−ジエ
チレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロピオネート]等が挙げられ、これ
らは1種単独で、または2種以上を組み合わせて使用す
ることができる。
【0019】ヒンダートフェノール系化合物の配合量
は、共重合ポリアミド6/66樹脂100〜5重量%と
ポリアミド6樹脂0〜95重量%とからなるポリアミド
樹脂100重量部に対して0.01〜5重量部である。
0.01重量部未満であると耐熱老化性改良効果が不十
分であり、5重量部を越えると表面へのブルーミングに
よる成形品の表面不良等が生じやすい。ヒンダートフェ
ノール系化合物の配合量は、共重合ポリアミド6/66
樹脂100〜5重量%とポリアミド6樹脂0〜95重量
%とからなるポリアミド樹脂100重量部に対して、好
ましくは0.02〜4重量部であり、より好ましくは
0.05〜3重量部である。
は、共重合ポリアミド6/66樹脂100〜5重量%と
ポリアミド6樹脂0〜95重量%とからなるポリアミド
樹脂100重量部に対して0.01〜5重量部である。
0.01重量部未満であると耐熱老化性改良効果が不十
分であり、5重量部を越えると表面へのブルーミングに
よる成形品の表面不良等が生じやすい。ヒンダートフェ
ノール系化合物の配合量は、共重合ポリアミド6/66
樹脂100〜5重量%とポリアミド6樹脂0〜95重量
%とからなるポリアミド樹脂100重量部に対して、好
ましくは0.02〜4重量部であり、より好ましくは
0.05〜3重量部である。
【0020】リン系安定剤としては、ビス(2,6ージ
ーt−ブチルー4ーメチルフェニル)ペンタエリスリト
ールージーフォスファイト、ビス(2,4ージーt−ブ
チルフェニル)ペンタエリスリトールージーフォスファ
イト、トリス(2,4ージーt−ブチルフェニル)フォ
スファイト、テトラキス(2,4ージーtーブチルフェ
ニル)−4,4’ービフェニレンジフォスフォナイト等
を例示することができ、これらは1種単独で、または2
種以上を組み合わせて使用することができる。
ーt−ブチルー4ーメチルフェニル)ペンタエリスリト
ールージーフォスファイト、ビス(2,4ージーt−ブ
チルフェニル)ペンタエリスリトールージーフォスファ
イト、トリス(2,4ージーt−ブチルフェニル)フォ
スファイト、テトラキス(2,4ージーtーブチルフェ
ニル)−4,4’ービフェニレンジフォスフォナイト等
を例示することができ、これらは1種単独で、または2
種以上を組み合わせて使用することができる。
【0021】イオウ系安定剤としては、テトラキス[メ
チレンー3ー(ドデシルチオ)プロピオネート]メタ
ン、ビス[2ーメチルー4ー{3ーnーアルキル(C1
2またはC14)チオプロピオニルオキシ}ー5ーt−
ブチルフェニル]スルフィド、ジートリデシルーチオー
ジープロピオネート、ジーステアリルーチオージープロ
ピオネート、ジーラウリルーチオージープロピオネート
等を例示することができ、これらは1種単独で、または
2種以上を組み合わせて使用することができる。
チレンー3ー(ドデシルチオ)プロピオネート]メタ
ン、ビス[2ーメチルー4ー{3ーnーアルキル(C1
2またはC14)チオプロピオニルオキシ}ー5ーt−
ブチルフェニル]スルフィド、ジートリデシルーチオー
ジープロピオネート、ジーステアリルーチオージープロ
ピオネート、ジーラウリルーチオージープロピオネート
等を例示することができ、これらは1種単独で、または
2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0022】リン系安定剤および/またはイオウ系安定
剤の配合量は、共重合ポリアミド6/66樹脂100〜
5重量%とポリアミド6樹脂0〜95重量%とからなる
ポリアミド樹脂100重量部に対して、0〜5重量部で
ある。5重量部を越えると表面へのブルーミングによる
成形品の表面不良等が生じやすい。リン系安定剤および
/またはイオウ系安定剤の配合量は、共重合ポリアミド
6/66樹脂100〜5重量%とポリアミド6樹脂0〜
95重量%とからなるポリアミド樹脂100重量部に対
して、好ましくは0.01〜5重量部であり、より好ま
しくは0.05〜4重量部である。
剤の配合量は、共重合ポリアミド6/66樹脂100〜
5重量%とポリアミド6樹脂0〜95重量%とからなる
ポリアミド樹脂100重量部に対して、0〜5重量部で
ある。5重量部を越えると表面へのブルーミングによる
成形品の表面不良等が生じやすい。リン系安定剤および
/またはイオウ系安定剤の配合量は、共重合ポリアミド
6/66樹脂100〜5重量%とポリアミド6樹脂0〜
95重量%とからなるポリアミド樹脂100重量部に対
して、好ましくは0.01〜5重量部であり、より好ま
しくは0.05〜4重量部である。
【0023】ポリアミド樹脂に、トリアジン系難燃剤と
ヒンダートフェノール系化合物、更に必要に応じてリン
系安定剤および/またはイオウ系安定剤(以下熱安定剤
という)を配合する方法としては、最終成形品を成形す
る直前までの任意の段階で周知の種種の手段によって行
うことができる。最も簡便な方法としては、ポリアミド
樹脂と上記の添加物とを単にドライブレンドする方法が
挙げられ、得られるドライブレンド物を溶融混合押出に
てペレットにする。また、所定量より多いトリアジン系
難燃剤とヒンダートフェノール系化合物、更に必要に応
じてリン系安定剤および/またはイオウ系安定剤熱安定
剤をポリアミド樹脂にて練り込んだマスターペレットを
予め調整し、これを希釈用ポリアミド樹脂とドライブレ
ンドすることによっても、所望のポリアミド樹脂組成物
を得ることができる。更に、ポリアミド樹脂とトリアジ
ン系難燃剤をドライブレンド後溶融混合押出にてペレッ
トとし、その後ヒンダートフェノール系化合物、更に必
要に応じてリン系安定剤および/またはイオウ系安定剤
熱安定剤熱安定剤をドライブレンドし所望のポリアミド
樹脂組成物を得ることもできる。
ヒンダートフェノール系化合物、更に必要に応じてリン
系安定剤および/またはイオウ系安定剤(以下熱安定剤
という)を配合する方法としては、最終成形品を成形す
る直前までの任意の段階で周知の種種の手段によって行
うことができる。最も簡便な方法としては、ポリアミド
樹脂と上記の添加物とを単にドライブレンドする方法が
挙げられ、得られるドライブレンド物を溶融混合押出に
てペレットにする。また、所定量より多いトリアジン系
難燃剤とヒンダートフェノール系化合物、更に必要に応
じてリン系安定剤および/またはイオウ系安定剤熱安定
剤をポリアミド樹脂にて練り込んだマスターペレットを
予め調整し、これを希釈用ポリアミド樹脂とドライブレ
ンドすることによっても、所望のポリアミド樹脂組成物
を得ることができる。更に、ポリアミド樹脂とトリアジ
ン系難燃剤をドライブレンド後溶融混合押出にてペレッ
トとし、その後ヒンダートフェノール系化合物、更に必
要に応じてリン系安定剤および/またはイオウ系安定剤
熱安定剤熱安定剤をドライブレンドし所望のポリアミド
樹脂組成物を得ることもできる。
【0024】本発明のポリアミド樹脂組成物において
は、顔料、染料、充填剤、核剤、離型剤、安定剤、帯電
防止剤その他の周知の添加剤を配合することもできる。
また、本発明のポリアミド樹脂組成物においては、共重
合ポリアミド6/66樹脂とポリアミド6樹脂以外の熱
可塑性樹脂を、本発明の効果を損なわない範囲において
配合することができる。本発明のポリアミド樹脂組成物
は、ハロゲンやハロゲン化合物を配合しない非ハロゲン
の材料であり、ハロゲン元素の含有量は、ポリアミド樹
脂組成物全体に対し、10ppm以下であり、好ましく
は5ppm以下、より好ましくは2ppm以下である。
は、顔料、染料、充填剤、核剤、離型剤、安定剤、帯電
防止剤その他の周知の添加剤を配合することもできる。
また、本発明のポリアミド樹脂組成物においては、共重
合ポリアミド6/66樹脂とポリアミド6樹脂以外の熱
可塑性樹脂を、本発明の効果を損なわない範囲において
配合することができる。本発明のポリアミド樹脂組成物
は、ハロゲンやハロゲン化合物を配合しない非ハロゲン
の材料であり、ハロゲン元素の含有量は、ポリアミド樹
脂組成物全体に対し、10ppm以下であり、好ましく
は5ppm以下、より好ましくは2ppm以下である。
【0025】本発明のポリアミド樹脂組成物から成形品
を製造する方法としては、射出成形方法、押出成形方法
などが挙げられ、好ましくは押出成形方法が挙げられ
る。本発明の押出成形品を製造するには、前記ドライブ
レンド物やペレットを押出成形機などの各種成形機に供
給して、常法に従って成形する。成形条件については特
に制約はなく通常のポリアミド樹脂の成形温度で成形で
きる。本発明の押出成形品の肉厚は、好ましくは、0.
1〜2mmである。肉厚が0.1mm未満であるとチュ
ーブ状成形品としての形状の保持が困難であり、2mm
を越えると硬くなりチューブ状成形品としてのフレキシ
ビリティーがなくなり、製品の組み付けが困難となる。
を製造する方法としては、射出成形方法、押出成形方法
などが挙げられ、好ましくは押出成形方法が挙げられ
る。本発明の押出成形品を製造するには、前記ドライブ
レンド物やペレットを押出成形機などの各種成形機に供
給して、常法に従って成形する。成形条件については特
に制約はなく通常のポリアミド樹脂の成形温度で成形で
きる。本発明の押出成形品の肉厚は、好ましくは、0.
1〜2mmである。肉厚が0.1mm未満であるとチュ
ーブ状成形品としての形状の保持が困難であり、2mm
を越えると硬くなりチューブ状成形品としてのフレキシ
ビリティーがなくなり、製品の組み付けが困難となる。
【0026】本発明のポリアミド樹脂組成物を成形して
なる成形品の難燃性は、酸素指数として23以上の難燃
性を有する。酸素指数とは試験片が燃焼を継続するにあ
たって必要な酸素濃度であり、酸素指数が22以上であ
れば大気中の酸素濃度では燃焼を継続することが不可能
である自消性材料である。通常ポリアミド樹脂の酸素指
数はその水分量によっても変化するが、実際の使用環境
を鑑みるといわゆる難燃性材料としては絶乾材料で酸素
指数が23以上であることが好ましい。
なる成形品の難燃性は、酸素指数として23以上の難燃
性を有する。酸素指数とは試験片が燃焼を継続するにあ
たって必要な酸素濃度であり、酸素指数が22以上であ
れば大気中の酸素濃度では燃焼を継続することが不可能
である自消性材料である。通常ポリアミド樹脂の酸素指
数はその水分量によっても変化するが、実際の使用環境
を鑑みるといわゆる難燃性材料としては絶乾材料で酸素
指数が23以上であることが好ましい。
【0027】本発明のポリアミド樹脂組成物を成形して
なる成形品の耐熱老化性としては、150℃、120時
間熱処理後の引張伸度が、好ましくは100%以上であ
る。本条件下での熱処理後の引張伸度が100%未満で
あると成形品を長期間にわたって使用するにあたり、ひ
び割れや破断が発生しやすい。本発明のポリアミド樹脂
組成物の融点は、好ましくは190℃以上である。融点
が190℃未満であると150℃熱処理時に一部融着が
発生したり、実使用においてはチューブを固定する結束
バンドや金属製固定治具によって拘束される部分で熱伝
達による亀裂や表面溶融による表面性の低下や機能低下
が発生しやすい。
なる成形品の耐熱老化性としては、150℃、120時
間熱処理後の引張伸度が、好ましくは100%以上であ
る。本条件下での熱処理後の引張伸度が100%未満で
あると成形品を長期間にわたって使用するにあたり、ひ
び割れや破断が発生しやすい。本発明のポリアミド樹脂
組成物の融点は、好ましくは190℃以上である。融点
が190℃未満であると150℃熱処理時に一部融着が
発生したり、実使用においてはチューブを固定する結束
バンドや金属製固定治具によって拘束される部分で熱伝
達による亀裂や表面溶融による表面性の低下や機能低下
が発生しやすい。
【0028】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施
例に限定されるものではない。以下の実施例および比較
例における各種評価は次の方法に従って行った。 (1)熱老化処理後の引張伸度の測定 引張試験片の作成:東芝機械工業(株)製のIS80E
PN射出成形機を用いて、シリンダー温度250℃、型
温80℃、射出時間10秒、冷却時間15秒にて1mm
厚みの100mm角シートを成形した。 熱老化処理:1mm厚みの100mm角シートを流れ方
向にJIS3号ゴムダンベル打ち抜き刃で打ち抜いたサ
ンプルを熱風循環式オーブン内で150℃、120時間
熱処理を行なった。 引張伸度測定:熱老化処理をした試験片を23℃、65
%RH室内で48時間以上放置した試験片についてAS
TMーD638に準拠して引張伸度の測定を行った。
するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施
例に限定されるものではない。以下の実施例および比較
例における各種評価は次の方法に従って行った。 (1)熱老化処理後の引張伸度の測定 引張試験片の作成:東芝機械工業(株)製のIS80E
PN射出成形機を用いて、シリンダー温度250℃、型
温80℃、射出時間10秒、冷却時間15秒にて1mm
厚みの100mm角シートを成形した。 熱老化処理:1mm厚みの100mm角シートを流れ方
向にJIS3号ゴムダンベル打ち抜き刃で打ち抜いたサ
ンプルを熱風循環式オーブン内で150℃、120時間
熱処理を行なった。 引張伸度測定:熱老化処理をした試験片を23℃、65
%RH室内で48時間以上放置した試験片についてAS
TMーD638に準拠して引張伸度の測定を行った。
【0029】(2)酸素指数測定法 押出成形で得られた肉厚0.8mmのチューブを23
℃、65%RH室内で、48時間放置後、東洋精機社製
D型キャンドルー燃焼試験機を使用し、JISーK72
01に準拠して酸素指数を測定した。 (3)融点の測定 セイコー電子工業(株)製、DSC20を用い試料10
mmgを10℃/分で昇温した時のポリアミド融解ピー
ク温度を測定した。 (4)相対粘度 JIS K6810に準拠して、25℃、98%硫酸中
濃度1%で測定した。
℃、65%RH室内で、48時間放置後、東洋精機社製
D型キャンドルー燃焼試験機を使用し、JISーK72
01に準拠して酸素指数を測定した。 (3)融点の測定 セイコー電子工業(株)製、DSC20を用い試料10
mmgを10℃/分で昇温した時のポリアミド融解ピー
ク温度を測定した。 (4)相対粘度 JIS K6810に準拠して、25℃、98%硫酸中
濃度1%で測定した。
【0030】実施例および比較例において用いた原料は
次の通りである。 (5)共重合ポリアミド6/66樹脂−1:参考例1で
製造された共重合ポリアミド6/66樹脂、εーカプロ
ラクタムから誘導される繰り返し単位の割合85重量
%、相対粘度3.5、融点202℃。 (6)共重合ポリアミド6/66樹脂−2:参考例2で
製造された共重合ポリアミド6/66樹脂、εーカプロ
ラクタムから誘導される繰り返し単位の割合80重量
%、相対粘度4.5、融点195℃。 (7)ポリアミド6樹脂:三菱エンジニアリングプラス
チックス(株)製ノバミッド1010J(相対粘度:2.
5)。 (8)トリアジン系難燃剤:シアヌル酸メラミン (9)ヒンダードフェノール系化合物:N、N’−ヘキ
サメチレンビス(3、5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロピオネート、チバ・スペシャリティ
ー・ケミカルズ(株)製イルガノックス1098。 (10)リン系安定剤:ビス(2、6−ジ−t−ブチル
−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−フ
ォスファイト、旭電化工業(株)製PEP−36。 (11)イオウ系安定剤:ジ−ラウリル−チオ−ジ−プ
ロピオネート、吉富製薬(株)製DLTP。
次の通りである。 (5)共重合ポリアミド6/66樹脂−1:参考例1で
製造された共重合ポリアミド6/66樹脂、εーカプロ
ラクタムから誘導される繰り返し単位の割合85重量
%、相対粘度3.5、融点202℃。 (6)共重合ポリアミド6/66樹脂−2:参考例2で
製造された共重合ポリアミド6/66樹脂、εーカプロ
ラクタムから誘導される繰り返し単位の割合80重量
%、相対粘度4.5、融点195℃。 (7)ポリアミド6樹脂:三菱エンジニアリングプラス
チックス(株)製ノバミッド1010J(相対粘度:2.
5)。 (8)トリアジン系難燃剤:シアヌル酸メラミン (9)ヒンダードフェノール系化合物:N、N’−ヘキ
サメチレンビス(3、5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロピオネート、チバ・スペシャリティ
ー・ケミカルズ(株)製イルガノックス1098。 (10)リン系安定剤:ビス(2、6−ジ−t−ブチル
−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−フ
ォスファイト、旭電化工業(株)製PEP−36。 (11)イオウ系安定剤:ジ−ラウリル−チオ−ジ−プ
ロピオネート、吉富製薬(株)製DLTP。
【0031】〔参考例1〕(共重合ポリアミド6/66
樹脂−1の製造) アジピン酸とヘキサメチレンジアミンとの塩(以下AH
塩と略記する。)の50%水溶液およびε−カプロラク
タム(以下CLと略記する。)を各々100℃まで昇温
したものを、AH塩が15重量%、CLが85重量%に
なるように混合した後、200リットルのオートクレー
ブに仕込み、内圧13kg/cm2で270℃まで昇温
した後、内温を245℃に保ち、攪拌しながら0.5k
g/cm 2まで徐々に減圧して、攪拌動力が所定の値に
なったところで停止した。後に、窒素を導入して復圧
後、ストランドにして抜き出し、ペレット化し、沸騰水
を用いて未反応物を抽出除去して乾燥し共重合ポリアミ
ド6/66樹脂−1を得た。 〔参考例2〕(共重合ポリアミド6/66樹脂−2の製
造) 参考例1において、AH塩とCLの割合をAH塩20重
量%/CL90重量%とした以外は参考例1と同様にし
て共重合ポリアミド6/66樹脂−2を得た。
樹脂−1の製造) アジピン酸とヘキサメチレンジアミンとの塩(以下AH
塩と略記する。)の50%水溶液およびε−カプロラク
タム(以下CLと略記する。)を各々100℃まで昇温
したものを、AH塩が15重量%、CLが85重量%に
なるように混合した後、200リットルのオートクレー
ブに仕込み、内圧13kg/cm2で270℃まで昇温
した後、内温を245℃に保ち、攪拌しながら0.5k
g/cm 2まで徐々に減圧して、攪拌動力が所定の値に
なったところで停止した。後に、窒素を導入して復圧
後、ストランドにして抜き出し、ペレット化し、沸騰水
を用いて未反応物を抽出除去して乾燥し共重合ポリアミ
ド6/66樹脂−1を得た。 〔参考例2〕(共重合ポリアミド6/66樹脂−2の製
造) 参考例1において、AH塩とCLの割合をAH塩20重
量%/CL90重量%とした以外は参考例1と同様にし
て共重合ポリアミド6/66樹脂−2を得た。
【0032】〔実施例1〜4〕表−1に示す配合量で、
共重合ポリアミド6/66樹脂、ポリアミド6樹脂、ト
リアジン系難燃剤、ヒンダードフェノール系化合物、リ
ン系安定剤、イオウ系安定剤を配合し、シリンダー径3
0mmのベント付き2軸押出機(日本製鋼所製TEX3
0)を用い、樹脂温度240〜260℃にて溶融混練し
てポリアミド樹脂組成物ペレットを得、120℃、76
0mmHgの減圧乾燥を6時間行ってから、サンプルを
成形し、各種評価を行った。さらに、得られたペレット
を用いて、シリンダ径40mm、L/D=22の単軸押
出機の先端に取り付けた直径15mmの円形ダイスより
シリンダー温度250℃で押出した後、内径10mmの
規制リング内に導入し、リング内に密着させながら引き
取りと冷却を同時に行って肉厚0.8mmのチューブを
押出成形した。
共重合ポリアミド6/66樹脂、ポリアミド6樹脂、ト
リアジン系難燃剤、ヒンダードフェノール系化合物、リ
ン系安定剤、イオウ系安定剤を配合し、シリンダー径3
0mmのベント付き2軸押出機(日本製鋼所製TEX3
0)を用い、樹脂温度240〜260℃にて溶融混練し
てポリアミド樹脂組成物ペレットを得、120℃、76
0mmHgの減圧乾燥を6時間行ってから、サンプルを
成形し、各種評価を行った。さらに、得られたペレット
を用いて、シリンダ径40mm、L/D=22の単軸押
出機の先端に取り付けた直径15mmの円形ダイスより
シリンダー温度250℃で押出した後、内径10mmの
規制リング内に導入し、リング内に密着させながら引き
取りと冷却を同時に行って肉厚0.8mmのチューブを
押出成形した。
【0033】
【表1】
【0034】〔比較例1〜5〕表−2に示す配合量で、
共重合ポリアミド6/66樹脂、ポリアミド6樹脂、ト
リアジン系難燃剤、ヒンダードフェノール系化合物、リ
ン系安定剤、イオウ系安定剤を配合し、実施例1と同様
にしてポリアミド樹脂組成物ペレットを得、サンプルを
成形し、各種評価を行った。さらに、実施例1と同様に
して肉厚0.8mmのチューブを押出成形した。
共重合ポリアミド6/66樹脂、ポリアミド6樹脂、ト
リアジン系難燃剤、ヒンダードフェノール系化合物、リ
ン系安定剤、イオウ系安定剤を配合し、実施例1と同様
にしてポリアミド樹脂組成物ペレットを得、サンプルを
成形し、各種評価を行った。さらに、実施例1と同様に
して肉厚0.8mmのチューブを押出成形した。
【0035】
【表2】
【0036】
【発明の効果】本発明のポリアミド樹脂組成物は、非ハ
ロゲンの樹脂組成物であり、機械的特性、耐熱性、耐薬
品性、耐磨耗性に優れ、且つ耐熱老化性および難燃性に
優れており、例えば、自動車のエンジンルーム内等での
高温下、連続使用に耐え得るチューブ状押出成形品やコ
ルゲートチューブを提供することができる。また、本発
明の押出成形品は耐熱老化性および難燃性に優れた非ハ
ロゲンの成形品であって、環境問題に対し適合しうる成
形品であり工業的価値が大である。
ロゲンの樹脂組成物であり、機械的特性、耐熱性、耐薬
品性、耐磨耗性に優れ、且つ耐熱老化性および難燃性に
優れており、例えば、自動車のエンジンルーム内等での
高温下、連続使用に耐え得るチューブ状押出成形品やコ
ルゲートチューブを提供することができる。また、本発
明の押出成形品は耐熱老化性および難燃性に優れた非ハ
ロゲンの成形品であって、環境問題に対し適合しうる成
形品であり工業的価値が大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 早崎 秀広 神奈川県平塚市東八幡5丁目6番2号 三 菱エンジニアリングプラスチックス株式会 社技術センター内
Claims (5)
- 【請求項1】 (a)共重合ポリアミド6/66樹脂1
00〜5重量%と(b)ポリアミド6樹脂0〜95重量
%とからなるポリアミド樹脂100重量部に、(c)ト
リアジン系難燃剤2〜20重量部、(d)ヒンダートフ
ェノール系化合物0.01〜5重量部及び(e)リン系
安定剤及び/又はイオウ系安定剤0〜5重量部を配合し
てなり、且つハロゲン元素の含有量が10ppm以下で
あることを特徴とするポリアミド樹脂組成物。 - 【請求項2】 共重合ポリアミド6/66におけるεー
カプロラクタムから誘導される繰り返し単位の割合が、
98〜10重量%であることを特徴とするポリアミド樹
脂組成物。 - 【請求項3】 共重合ポリアミド6/66樹脂の相対粘
度が、98%硫酸中濃度1%、温度25℃で測定した値
で、2.2〜5.0であることを特徴とするポリアミド
樹脂組成物。 - 【請求項4】 ポリアミド6樹脂の相対粘度が、98%
硫酸中濃度1%、温度25℃で測定した値で、2.2〜
5.0であることを特徴とするポリアミド樹脂組成物。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載のポリア
ミド樹脂組成物からなる押出成形品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14410698A JPH11335552A (ja) | 1998-05-26 | 1998-05-26 | ポリアミド樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14410698A JPH11335552A (ja) | 1998-05-26 | 1998-05-26 | ポリアミド樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11335552A true JPH11335552A (ja) | 1999-12-07 |
Family
ID=15354334
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14410698A Pending JPH11335552A (ja) | 1998-05-26 | 1998-05-26 | ポリアミド樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11335552A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001234059A (ja) * | 2000-02-21 | 2001-08-28 | Asahi Kasei Corp | 安定性に優れるポリアミド樹脂組成物 |
JP2007246562A (ja) * | 2006-03-13 | 2007-09-27 | Asahi Kasei Chemicals Corp | 高外観耐候性ポリアミド樹脂組成物および成形品 |
-
1998
- 1998-05-26 JP JP14410698A patent/JPH11335552A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001234059A (ja) * | 2000-02-21 | 2001-08-28 | Asahi Kasei Corp | 安定性に優れるポリアミド樹脂組成物 |
JP2007246562A (ja) * | 2006-03-13 | 2007-09-27 | Asahi Kasei Chemicals Corp | 高外観耐候性ポリアミド樹脂組成物および成形品 |
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