JPH10278065A - ポリアミド成形品 - Google Patents

ポリアミド成形品

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JPH10278065A
JPH10278065A JP10014140A JP1414098A JPH10278065A JP H10278065 A JPH10278065 A JP H10278065A JP 10014140 A JP10014140 A JP 10014140A JP 1414098 A JP1414098 A JP 1414098A JP H10278065 A JPH10278065 A JP H10278065A
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JP
Japan
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weight
polyamide
molded product
parts
gate
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Pending
Application number
JP10014140A
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English (en)
Inventor
Takeshi Sakurai
剛 櫻井
Shigeru Okita
茂 沖田
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
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  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シルバーの発生がなく表面外観が良好で、ね
じ構造部を有し接合・嵌合に使用する場合に、接合・嵌
合性が良好な成形品を提供する。 【解決手段】 a)共重合ポリアミド 100重量部 b)銅化合物 0.01〜1重量部 c)ヨウ化銅以外のヨウ素化合物 0.01〜1重量部 d)脂肪酸金属塩 0.01〜1重量部 からなるポリアミド樹脂組成物を射出成形することによ
って、ゲートからの流動直線距離が10cmより大きい
筒状ポリアミド成形品を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は特定以上の大きさを
持つポリアミド成形品に関するものである。さらには、
機械的強度、耐熱性、耐薬品性、さらには成形時のシル
バー発生のない表面外観の優れたポリアミド成形品およ
びそれに使用される樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリアミドはエンジニアリングプラスチ
ックとしての優れた特性、例えば機械特性、耐熱性、耐
薬品性等を利用して、自動車分野、電気・電子分野、建
材分野、機械機構部品分野などで幅広く使用されてい
る。近年の技術の発達により、これら自動車部品、電気
部品、建材、機械機構部品は従来より特殊化、複雑化、
薄肉化、小型化し、これまでよりさらに高度な特性を求
められるようになってきている。このような特性の一つ
に成形品の表面外観の良好さがある。成形品の表面外観
は特に外観部品において問題となっていたが、近年では
外観部品以外の内部部品においてもしばしば問題にされ
るようになってきている。特に複雑化、薄肉化した成形
品にはシルバー(銀条)が発生しやすく、表面外観を損
ねるという問題が起こっている。
【0003】シルバーは溶融樹脂の流れ方向に沿って成
形品表面に銀色に似た白い糸状のスジが出る現象で、外
観部品でしばしば大きな問題となる。成形品が黒色の場
合に最も目立つが、白色系、透明性の場合にも問題とな
ることが多い。
【0004】樹脂成形品のシルバー発生についてはこれ
までにいろいろな技術的改良が試みられている。成形品
のシルバーの発生を抑える方法としては、例えば、ポリ
プロピレン樹脂にポリスチレン樹脂を混入する方法(特
開昭48−43441)、ポリプロピレン樹脂にポリカ
ーボネートを配合する方法(特開昭59−22374
1、59−223742)、ポリフェニレンエーテル樹
脂に特定の共重合体を配合する方法(特開平6−228
427)、ポリフェニレンエーテル樹脂に2−(4−ヒ
ドロキシフェニル)−2’−(4’−マレイミドフェニ
ル)プロパンを添加する方法(特開平3−19755
5)、メタクリル樹脂に脂肪酸アミドを添加しペレット
粒径を調整する方法(特開平8−217945)、メタ
クリル酸メチル系樹脂に高級脂肪酸モノエステルを添加
する方法(特開平4−253752)等がある。
【0005】しかし、これらは融点の高い樹脂を高温で
成形する時に発生するシルバーを抑制する方法であった
り、逆に融点の低い樹脂をやや高めの温度で成形する時
に発生するシルバーを抑制する方法であったり、または
透明性樹脂の光学的価値を損なわないための方法であ
り、ポリアミド樹脂組成物のシルバー発生を抑制する方
法については十分な検討がなされていなかった。その原
因の一つにポリアミド樹脂は高い成形加工温度のわりに
熱安定性が良く、これまでシルバーがあまり問題になら
なかったことが挙げられる。
【0006】しかし、近年の特殊化、複雑化、薄肉化し
た成形品の成形に伴い、またハイサイクル化のための様
々な添加剤の添加により、ポリアミドにおいてもシルバ
ー発生が頻繁に生じ問題となっている。
【0007】シルバーの発生の原因の大部分は水蒸気、
可塑化時に巻き込まれるエア、またはプラスチックや添
加剤の熱分解によって発生するガスである。プラスチッ
クを吸湿したまま、乾燥せずに成形すると、水分が溶融
材料中で気化し、流れにしたがって気化した気泡が破砕
されて微小の粒となって金型表面にこすりつけられる。
また、可塑化時に巻き込まれたエアやプラスチックに含
まれていた添加剤が気化又は分解し、あるいはプラスチ
ック自体が分解して同様にガスとなってシルバーを発生
させる。
【0008】このようなシルバーを防ぐ対策として、材
料をよく乾燥すること、射出成形機のシリンダ温度を低
めにし、溶融した材料からの分解ガス発生を抑える方法
がある。また、金型内でエアを巻き込まないように、射
出速度は遅めにして成形を行う等、主として成形条件の
最適化によって対応しているのが現状である。またその
他の方法として複数ゲートの金型を用いる方法がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ある程度以上
の流動長を持つ成形品の場合には成形条件や金型の複数
ゲート化によるシルバーの完全抑制が不可能なこともあ
る。
【0010】例えば、一つの成形品に薄肉部と厚肉部が
存在する場合、薄肉部に材料を充填させるため材料温度
を上げ、射出速度を上げざるを得ないが、射出速度を上
げるとエアやガスの巻き込みの傾向が強くなりシルバー
を発生させる。また、リブを有する成形品ではリブがシ
ルバーの発生原因となることが多い。これは溶融プラス
チックがリブを横断する時にエアやガスを巻き込みやす
いためである。この場合には、射出速度のコントロール
等でシルバーの発生を防ぐ対策もとられているが、成形
品にねじ状構造が施してあるような場合はエアを非常に
巻き込みやすく、成形品厚みが周期的に多数回変化して
いるため、射出速度のコントロールによるシルバー発生
防止は非常に困難である。
【0011】また、細長い成形品の片端にしかゲートが
とれない場合、樹脂の流動長は長くなり、この場合も成
形条件だけでシルバーを抑制するのは難しくなってく
る。
【0012】このように流動長の長い成形品を成形する
ために、成形加工性を改良する目的で各種の添加剤を使
用する場合が多い。こうした場合、材料を溶融すると添
加剤の気化、添加剤の分解による分解ガスの発生があ
り、またプラスチック自身の分解による分解ガスの発生
も起こりうる。こうした水分以外の各種の分解ガスはシ
ルバーの発生をより増大させている。
【0013】このようにポリアミド組成物を用いて、一
定以上の流動長を有する成形品を成形する場合、その表
面にシルバーが発生してしまうという問題は解決できて
いない。
【0014】以上の状況に鑑み、本発明では筒状の成形
品に好適な成形時にシルバーを生じにくいポリアミド樹
脂組成物を提供することを課題とするものである。さら
にねじ状構造など嵌合性が要求される部品に好適なポリ
アミド樹脂組成物および成形品を提供することを課題と
する。
【0015】
【課題を解決するための手段】以上の状況に鑑み、本発
明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した結果、
特定の化合物を含有したポリアミド組成物を用いること
によって、一定以上の流動長を有する成形品において
も、シルバーの発生がないこと、さらに嵌合性に優れた
成形品が得られることを見いだし、本発明に到達した。
【0016】すなわち本発明は、ポリアミド樹脂組成物
が、 a)共重合ポリアミド 100重量部 b)銅化合物 0.01〜1重量部 c)ヨウ素化合物 0.01〜1重量部 d)脂肪酸金属塩または脂肪酸エステル 0.01〜1重量部 を含有し、該組成物を射出成形することによって得られ
る、ゲートからの流動直線距離Lが10cmより大きい
ことを特徴とする筒状のポリアミド成形品であり、ま
た、 a)共重合ポリアミド 100重量部 b)銅化合物 0.01〜1重量部 c)ヨウ素化合物 0.01〜1重量部 d)脂肪酸金属塩または脂肪酸エステル 0.01〜1重量部 を含有し、ゲートからの流動直線距離Lが10cmより
大きい筒状成形品の射出成形用ポリアミド樹脂組成物で
あり、さらに a)共重合ポリアミド 100重量部 b)銅化合物 0.01〜1重量部 c)ヨウ素化合物 0.01〜1重量部 d)脂肪酸金属塩または脂肪酸エステル 0.01〜1重量部 からなるポリアミド樹脂組成物を射出成形することによ
り、ゲートからの流動直線距離Lが10cmより大きい
筒状成形品を製造するポリアミド成形品の製造方法、に
関するものである。
【0017】なお、本発明で云うゲートからの流動直線
距離Lとは、ゲートから成形品の端までの直線距離の内
の最大のものを指す。一つの成形品にゲートが複数存在
する場合にはそれぞれのゲートにおける流動直線距離の
内の最小のものをその成形品の流動直線距離Lとする。
本発明の対象となる成形品は流動直線距離Lが10cm
より大きいものである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
本発明において「重量」とは「質量」を意味する。
【0019】本発明に用いるポリアミドは共重合ポリア
ミドである。シルバーは樹脂の固化が早いほど発生しや
すいため、共重合によって固化速度を少し低下させるこ
とによって発生防止が可能となる。共重合ポリアミドと
してはどのような共重合ポリアミドでもよいが、耐熱性
の観点から、ヘキサメチレンアジパミド単位を有する共
重合体が好ましい。
【0020】そのような共重合体の例としては、ヘキサ
メチレンアジパミド単位とカプロアミド単位を有するナ
イロン66/6、ヘキサメチレンアジパミド単位とヘキ
サメチレンセバカミド単位を有するナイロン66/61
0、ヘキサメチレンアジパミド単位とヘキサメチレンド
デカミド単位を有するナイロン66/612、ヘキサメ
チレンアジパミド単位とヘキサメチレンテレフタラミド
単位を有するナイロン66/6T、ヘキサメチレンアジ
パミド単位とヘキサメチレンイソフタラミド単位を有す
るナイロン66/6I、等のナイロン66とその他のポ
リアミドの二元共重合体のほか、ナイロン6/66/6
10、ナイロン6/66/612、ナイロン6/66/
6T、ナイロン6/66/6I、ナイロン66/6T/
6I、ナイロン66/610/612等の三元共重合体
があげられる。さらに、四元以上の共重合体であっても
良い。これらの共重合体の中では共重合体成分の一つと
してヘキサメチレンアジパミド単位を有する二元共重合
体が好ましく、さらに二元共重合体のなかでもナイロン
66/6共重合体が好ましく用いられる。
【0021】ポリアミドの共重合組成比は、共重合体で
ある限りどのような組成比であっても良いが、ナイロン
66成分が70〜99.9重量%が好ましく、さらに好
ましくは90〜99重量%である。そしてその他の成分
としてナイロン6成分が30〜0.1重量%共重合され
ているのが好ましく、さらに好ましくは10〜1重量%
である。ナイロン66成分が少ないと融点が低下するこ
とにより耐熱性が低下し、多いと結晶化速度が大きく、
しわ等により表面外観が不十分となる傾向がある。
【0022】ここで用いられるポリアミドの重合度は相
対粘度(ポリマー1gを98%硫酸100mlに溶解
し、25℃で測定。以下同様。)は2.0〜3.5、好
ましくは2.3〜3.3、より好ましくは2.4〜3.
2である。相対粘度が2.0未満であるとエア・ガスを
巻き込みやすくなり、シルバーを発生しやすい。また相
対粘度が3.5以上になると流動性が低下し、流動直線
距離Lの大きい成形品の成形が困難となる傾向がある。
【0023】これらポリアミドは公知の方法で得られ
る。例えば重合方法としては溶融重合、界面重合、溶液
重合、塊状重合、固相重合などの方法が利用され、一般
的には溶融重合が最も適当である。さらに共重合体の場
合は前記のナイロンのホモポリマ複数種類を押出機又は
射出成形機に投入し、完全又は部分的に交換反応を行わ
せることによって得ることができる。
【0024】本発明で用いられる銅化合物としては、例
えば塩化銅、臭化銅、ヨウ化銅、リン酸銅、銅アンモニ
ウム錯体、ステアリン酸銅、モンタン酸銅、アジピン酸
銅、プロピオン酸銅、イソフタル酸銅、テレフタル酸
銅、安息香酸銅、ピロリン酸銅、酢酸銅、アンモニア銅
等が挙げられる。好ましくは臭化銅、ヨウ化銅、酢酸銅
が用いられる。銅化合物の配合量は、共重合ポリアミド
100重量部に対して0.01重量部〜1重量部であ
り、好ましくは0.05重量部〜0.5重量部である。
0.01重量部下であると十分な耐熱性が得られず、1
重量部より多いとポリアミドの吸水による変色が顕著と
なる。
【0025】本発明で用いられるヨウ素化合物として
は、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、ヨウ化マグネ
シウム、ヨウ化アンモニウム、ヨウ素等が挙げられ、好
ましくはヨウ化カリウムである。なお本発明においてヨ
ウ化銅は銅化合物に分類される。ヨウ素化合物の配合量
は、共重合ポリアミド100重量部に対して、0.01
〜1重量部であり、好ましくは0.3重量部〜0.8重
量部である。0.01重量部より少ないと十分な耐熱性
が得られず、また1重量部より多いと吸水時にブリード
アウトが起こりやすくなったり、金属に対する腐食、特
にインサート成形で成形品にインサートされた金属の腐
食が起こりやすくなる。
【0026】本発明で用いられる脂肪酸金属塩または脂
肪酸エステルとしては、炭素数8〜25、好ましくは1
0〜22である脂肪酸と周期律表第I〜III 族の金属と
から得られる高級脂肪酸金属塩または炭素数1〜30、
好ましくは6〜28のアルコールとのエステルが好まし
い。
【0027】本発明では、脂肪酸からの誘導体を配合す
ることによって本発明の効果が発揮され、脂肪酸として
は、ステアリン酸、パルミチン酸、オレイン酸、アラキ
ン酸、ベヘニン酸等を挙げることができ、また前記周期
律表第I〜III 族の金属としてはリチウム、ナトリウ
ム、カリウム、亜鉛、カルシウム、アルミニウム、マグ
ネシウム、バリウム等が挙げられ、またエステルを形成
するアルコールとしてはラウリルアルコール、ステアリ
ルアルコールが例示される。好ましくはステアリン酸の
金属塩が挙げられ、特に好ましくはステアリン酸アルミ
ニウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウ
ムである。
【0028】脂肪酸金属塩または脂肪族エステルの配合
量は、共重合ポリアミド100重量部に対して、その和
が0.01〜1重量部であり、好ましくは0.01〜
0.1重量部である。少ないと安定した可塑化性が得ら
れないためにシルバーが発生し易くなり、多いと樹脂の
溶融時にガスが多量に発生してシルバーが発生しやすく
なるので好ましくない。
【0029】本発明では、離型性を良くするために脂肪
族ビスアミド化合物を配合することができる。本発明で
用いられる脂肪族ビスアミド化合物としては、脂肪族ビ
スアミド化合物はいずれも有用で、例えば次の一般式、
【化1】 R2 CONH−R1 −NHCOR3 ・・(1) R5 NHCO−R4 −CONHR6 ・・(2) R8 CONH−R7 −CONHR9 ・・(3) (式中R1 、R4 、R7 は炭素数1〜12の炭化水素
基、R2 、R3 、R5 、R6 、R8 、R9 は炭素数1〜
30の炭化水素基)で示されるビスアミド化合物が挙げ
られる。
【0030】その代表的な例として、メチレンビスステ
アリルアミド、メチレンビスオレイルアミド、エチレン
ビスステアリルアミド、エチレンビスオレイルアミド等
が挙げられる。脂肪族ビスアミド化合物の配合量として
は、共重合ポリアミド100重量部に対して0.05重
量部〜5.0重量部であり、好ましくは0.05重量部
〜3.0重量部である。0.05重量部より少ないと良
好な離型性が得られず、5重量部より多いと組成物の溶
融時における発生ガスが多くなりシルバー発生を抑制し
にくくなる。
【0031】ポリアミド樹脂では、特に強度を要求され
ることが多く、その場合には充填材を配合することが好
ましい。充填材の添加量としては、共重合体100重量
部に対し、0.1〜100重量部、より好ましくは0.
1〜50重量部である。充填材を共重合体に添加する方
法としては、共重合体を重合後押出機によって溶融混練
する又はドライブレンドして成形機のホッパーに入れ成
形機中で直接混練する方法の他、共重合体の重合前又は
重合中に添加する方法等が挙げられる。また、これら充
填材の分散性を向上させたり、樹脂との界面の相互作用
を強化させたりする目的で、充填材に表面処理や有機化
処理を行ったり、カップリング剤等の添加剤を用いても
良い。
【0032】充填材としては、グラファイト、硫酸バリ
ウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネ
シウム、酸化アンチモン、酸化チタン、酸化アルミニウ
ム、酸化亜鉛、酸化鉄、硫化亜鉛、亜鉛、鉛、ニッケ
ル、アルミニウム、銅、鉄、ステンレス、カオリン、ク
レー、タルク、ワラステナイト、モンモリロナイト、ガ
ラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維等の粒子状、繊維
状、針状、板状充填材が例として挙げられ、特にガラス
繊維、炭素繊維、天然または合成無機物充填材が好まし
い。
【0033】本発明における組成物中には本発明の効果
を損なわない範囲で他の成分、例えば耐候剤(レゾルシ
ノール系、サリシレート系、ベンゾトリアゾール系、ベ
ンゾフェノン系、ヒンダードアミン系等)、離型剤及び
滑剤(モンタン酸及びその金属塩、そのエステル、その
ハーフエステル、ステアリルアルコール、ステアラミ
ド、前記以外の各種ビスアミド、ビス尿素及びポリエチ
レンワックス等)、顔料(硫化カドミウム、フタロシア
ニン、カーボンブラック等)、染料(ニグロシン等)、
結晶核剤(タルク、シリカ、カオリン、クレー等)、可
塑剤(p−オキシ安息香酸オクチル、N−ブチルベンゼ
ンスルホンアミド等)、帯電防止剤(アルキルサルフェ
ート型アニオン系帯電防止剤、4級アンモニウム塩型カ
チオン系帯電防止剤、ポリオキシエチレンソルビタンモ
ノステアレートのような非イオン系帯電防止剤、ベタイ
ン系両性帯電防止剤等)、難燃剤(メラミンシアヌレー
ト、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の水酸
化物、ポリリン酸アンモニウム、臭素化ポリスチレン、
臭素化PPO、臭素化PC、臭素化エポキシ樹脂あるい
はこれらの臭素系難燃剤と三酸化アンチモンとの組み合
わせ等)、充填剤(ク゛ラファイト、硫酸バリウム、硫酸
マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸
化アンチモン、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化亜
鉛、酸化鉄、硫化亜鉛、亜鉛、鉛、ニッケル、アルミニ
ウム、銅、鉄、ステンレス、ガラス繊維、炭素繊維、ア
ラミド繊維等の粒子状、繊維状、針状、板状充填材)、
他の重合体(他のポリアミド、ポリエステル、ポリカー
ボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンス
ルフィド、液晶ポリマー、ポリエーテルスルフォン、A
BS樹脂、SAN樹脂、ポリスチレン、アクリル樹脂、
ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・α−オレフ
ィン共重合体、アイオノマー樹脂、SBS、SEBS
等)を添加することができる。
【0034】本発明の成形品は通常のナイロンの特性を
発揮できる成形条件、例えば、樹脂温度240℃〜30
0℃、金型温度30〜100℃好ましくは60〜80℃
で製造することができる。更に金型の可動側、固定側に
温度差のあるようなより厳しい条件においても製造する
ことができる。
【0035】本発明は特に筒状構造を有する成形品に対
して有効である。筒状構造を有する成形品とは、断面が
円又は楕円又はそれに類する曲線で構成された図形で、
さらに中空の成形品を指す。成形品自身がこのような筒
状であれば、補強目的のリブやさらなる機能を付与する
ための構造部分が施されていてもかまわず、また筒の一
端が完全に塞がれていてもかまわない。また筒状部分の
高さが10cmを超える部品である場合、本発明の効果
がさらに発揮される。
【0036】本発明はさらにネジ状構造を有する成形品
に対して特に有効である。ねじ状構造とは筒状成形品に
施されたねじ部分のことであり、その構造上この円形部
分型の部品と嵌合することによってさらなる機能を発揮
するものである。このようなねじ状構造は、成形品の外
側(すなわちオス型ねじ)及び/又は内側(すなわちメ
ス型ねじ)に施されていてもかまわない。本発明のオス
型ねじを有する成形品およびメス型ねじを有する成形品
は、それぞれ相手方のねじ形状を有する成形品と組み合
わされて接続構造体として使用できる。また本発明のオ
ス型ねじを有する成形品と本発明のメス型ねじを有する
成形品と組み合わせて使用することもできる。
【0037】本発明のねじ状構造部を有する場合には、
嵌合等のために使用されるねじ状構造部は表面状態が良
好なため、嵌合性が良い。特に表面のシルバー、しわな
どによるねじ込み時の引っかかりがなく、そのための引
っかかり音等の発生も極めて小さい。
【0038】本発明の具体的な用途例としては、ギヤ
類、吸排気パイプ、キャニスター、モーターカバー等の
自動車関連部品、各種ボルト・ナット、電動工具ハウジ
ング等の機械関連部品、サッシの戸車、床面調整用のア
ジャスター、床下支持具等の建築資材等が挙げられる。
【0039】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明を具体的に説明
する。なお、実施例及び比較例に記した試験片の物性測
定は次の方法によって行った。
【0040】(1)融点の測定 示差走査熱量計(DSC)を用いて、試料重量8mg、
昇温速度10℃/minでポリアミドの融点を測定し
た。
【0041】(2)相対粘度(ηr)の測定 ポリマー1gを98%濃硫酸100mlに溶解し、この
うち15mlを粘度計にとり、25℃の恒温槽中で標線
間の落下時間tを測定する。98%硫酸の落下時間をt
0 とすると、相対粘度ηrは次式で求められる。 ηr=t/t0
【0042】(3)シルバーの有無、表面状態 表面外観、表面状態の評価として、図1に示すモデル的
なメス型のねじ状部を有する成形品を成形し、シルバー
の有無等表面状態を目視によって判断した。この成形品
における流動直線距離Lは10.8cmである。
【0043】(4)嵌合性、引っかかり音 嵌合性の評価として、図1に示すメス型、図2に示すオ
ス型の成形品をそれぞれ成形し、ねじ込み時の嵌合性の
感触を良否で、またその時のきしみ音の発生の有無で判
断した。
【0044】実施例1 ヘキサメチレンジアミン−アジピン酸の等モル塩とε−
カプロラクタムの水溶液を常法により重合して、共重合
比率66/6=97/3(重量比)のナイロン66/6
共重合体のペレットを得た。このポリアミド共重合体の
融点は257℃、ηrは2.70であった。このポリア
ミド共重合体ペレット100重量部にヨウ化銅(Cu
I)0.4重量部及びヨウ化カリウム(KI)0.03
重量部、ステアリン酸カルシウム0.03重量部を添加
し、下記条件により評価用成形品を成形し、シルバーの
有無、嵌合性を評価した。評価の結果、シルバー発生は
なく嵌合性は極めて良好であり、嵌合時のきしみ音もな
かった。
【0045】成形条件 射出成形機:東芝機械(株)IS100FA シリンダー温度:280−280−270−260℃ 射出圧力:250Kg/cm2 射出速度:50% 金型温度:80℃(コア側/キャビティ側=80/80
℃) 金型ゲート数:1点 成形サイクル:射出時間 10秒 冷却時間 15秒
【0046】実施例2 実施例1によって得られたポリアミド共重合体ペレット
100重量部にヨウ化銅0.4重量部及びヨウ化カリウ
ム0.03重量部、ステアリン酸カルシウム0.03重
量部を添加し、シリンダー温度を300℃とした以外は
実施例1と同様にして成形し、評価を行った。評価の結
果、シルバーの発生はなく、嵌合性は極めて良好であ
り、嵌合時のきしみ音もなかった。
【0047】実施例3 共重合比率を66/6=70/30とした以外は実施例
1と同様にして共重合体を重合した。この共重合体の融
点は208℃、ηrは2.69であった。このポリアミ
ド共重合体ペレットにヨウ化銅0.4重量部及びヨウ化
カリウム0.03重量部、ステアリン酸カルシウム0.
03重量部を添加し、実施例1と同様にして成形、評価
を行った。評価の結果、シルバー発生はなく、嵌合性は
極めて良好であり、嵌合時のきしみ音もなかった。
【0048】実施例4 ヘキサメチレンジアミン−アジピン酸の等モル塩とヘキ
サメチレンジアミン−セバシン酸の等モル塩の水溶液を
常法により重合して、共重合比率66/610=90/
10(重量比)のナイロン66/610共重合体のペレ
ットを得た。この共重合体の融点は246℃、ηrは
2.72であった。このポリアミド共重合体ペレット1
00重量部にヨウ化銅0.4重量部及びヨウ化カリウム
0.03重量部、ステアリン酸カルシウム0.03重量
部を添加し、実施例1と同様にして成形、評価を行っ
た。評価の結果、シルバー発生はなく、嵌合性は極めて
良好であり、嵌合時のきしみ音もなかった。
【0049】実施例5 ヘキサメチレンジアミン−アジピン酸の等モル塩とヘキ
サメチレンジアミン−テレフタル酸の等モル塩及びヘキ
サメチレンジアミン−イソフタル酸の等モル塩の水溶液
を常法により重合して、共重合比率66/6T/6I=
70/15/15(重量比)のナイロン66/6T/6
I共重合体のペレットを得た。この共重合体の融点は2
41℃、ηrは2.61であった。このポリアミド共重
合体ペレット100重量部にヨウ化銅0.4重量部及び
ヨウ化カリウム0.03重量部、ステアリン酸カルシウ
ム0.03重量部を添加し、実施例1と同様にして成
形、評価を行った。シルバー発生はなく、嵌合性は極め
て良好であり、嵌合時のきしみ音もなかった。
【0050】実施例6 ヘキサメチレンジアミン−アジピン酸の等モル塩とε−
カプロラクタムの水溶液を常法により重合して、共重合
比率66/6=97/3(重量比)のナイロン66/6
共重合体のペレットを得た。このポリアミド共重合体の
融点を測定したところ257℃、ηrは2.03であっ
た。このポリアミド共重合体ペレット100重量部にヨ
ウ化銅0.4重量部及びヨウ化カリウム0.03重量
部、ステアリン酸カルシウム0.03重量部を添加し、
実施例1と同様にして成形、評価を行った。評価の結
果、シルバー発生はなく、嵌合性は極めて良好であり、
嵌合時のきしみ音もなかった。
【0051】実施例7 ヘキサメチレンジアミン−アジピン酸の等モル塩とε−
カプロラクタムの水溶液を常法により重合して、共重合
比率66/6=97/3(重量比)のナイロン66/6
共重合体のペレットを得た。このポリアミド共重合体の
融点を測定したところ256℃、ηrは3.60であっ
た。このポリアミド共重合体ペレット100重量部にヨ
ウ化銅0.4重量部及びヨウ化カリウム0.03重量
部、ステアリン酸カルシウム0.03重量部を添加し、
実施例1と同様にして成形、評価を行った。評価の結
果、シルバー発生はなく、嵌合性は極めて良好であり、
嵌合時のきしみ音もなかった。
【0052】実施例8 実施例1によって得られたポリアミド共重合体ペレット
100重量部にヨウ化銅0.4重量部及びヨウ化カリウ
ム0.03重量部、ステアリン酸カルシウム0.03重
量部、さらにエチレンビスステアリルアミド(EBS)
0.2重量部を添加し、実施例1と同様にして成形、評
価を行った。評価の結果、シルバー発生はなく、嵌合性
は極めて良好であり、嵌合時のきしみ音もなかった。
【0053】実施例9 実施例1によって得られたポリアミド共重合体ペレット
100重量部にヨウ化銅0.8重量部及びヨウ化カリウ
ム0.06重量部、ステアリン酸カルシウム0.03重
量部、さらにエチレンビスステアリルアミド0.2重量
部を添加し、実施例1と同様にして成形、評価を行っ
た。評価の結果、シルバー発生はなく、嵌合性は極めて
良好であり、嵌合時のきしみ音もなかった。
【0054】実施例10 実施例1で得られたポリアミド共重合体ペレット100
重量部に対しヨウ化銅0.4重量部、ヨウ化カリウム
0.03重量部、ステアリン酸カルシウム0.03重量
部を添加し、メス型成形品金型のゲート数を図1(b2
)のような3点とした以外は実施例1と同様に成形
し、シルバーの有無、嵌合性を評価した。評価の結果、
シルバー発生はなく、嵌合性は極めて良好であり、嵌合
時のきしみ音もなかった。
【0055】実施例11 実施例1で使用した共重合体組成物85重量部と繊維径
13μm、ストランド長1.5mmのガラス繊維15重
量部とをドライブレンドしてシリンダー温度280℃、
スクリュー回転数150rpmの条件で2軸押出機によ
って溶融混練を行い、押出ガットを冷却後ペレタイズし
てペレットを得た。この樹脂組成物を実施例1と同様に
して成形し評価したところ、シルバー発生はなく、嵌合
性は良好で嵌合時のきしみ音もなかった。
【0056】実施例12 実施例1で使用した共重合体組成物85重量部と平均粒
径0.8 μmのカオリン15重量部とをシリンダー温度2
80℃、スクリュー回転数150rpmの条件で2軸押
出機によって溶融混練を行い、押出ガットを冷却後ペレ
タイズしてペレットを得た。この樹脂組成物を実施例1
と同様にして成形し、評価したところ、シルバー発生は
なく、嵌合性は極めて良好、嵌合時のきしみ音もなかっ
た。
【0057】実施例13 充填材として有機化したモンモリロナイトを使用し、そ
の製法としては以下のごとく一般的なアミノ酸によるイ
ンターカレーションを用いた。すなわち、モンモリロナ
イトを水中に分散させ、これに12−アミノドデカン酸
と濃塩酸を加え攪拌、水洗した後吸引ろ過し、含水状態
のモンモリロナイト複合体を得た。
【0058】次にヘキサメチレンジアミン−アジピン酸
の等モル塩とε−カプロラクタムを共重合比率66/6
=97/3のナイロン66/6共重合体となるように配
合したナイロン原料100重量部と上記製法によって得
られたモンモリロナイト複合体3重量部を重合缶に仕込
み、常法により重合し、モンモリロナイトを分散させた
複合組成物を得た。この樹脂組成物に実施例1と同量の
ヨウ化銅、ヨウ化カリウム及びステアリン酸カルシウム
を添加して、実施例1と同様にして成形し、評価したと
ころ、シルバー発生はなく、嵌合性は極めて良好、嵌合
時のきしみ音もなかった。
【0059】比較例1 ε−カプロラクタムの水溶液を常法により重合して、ナ
イロン6ペレットを得た。このナイロン6の融点を測定
したところ224℃、ηrは2.70であった。このナ
イロン6ペレットを用い、表中に示すシリンダー温度以
外は実施例1と同様の条件で成形し、シルバーの有無、
嵌合性を評価した。シルバーが多量に発生し、嵌合性は
不良であり、嵌合時にきしみ音が少しあった。
【0060】比較例2 ヘキサメチレンジアミン−アジピン酸の等モル塩を常法
により重合して、ナイロン66のペレットを得た。この
ナイロン66の融点を測定したところ263℃、ηrは
2.69であった。このナイロン66ペレットを用い、
表中に示すシリンダー温度以外は実施例1と同様の条件
で成形し、シルバーの有無、嵌合性を評価した。評価の
結果、シルバーが多量に発生し、嵌合性は不良であり、
嵌合時のきしみ音が少しあった。
【0061】比較例3 比較例2で得られたナイロン66ペレット100重量部
に対しヨウ化銅0.4重量部及びヨウ化カリウム0.0
3重量部、ステアリン酸カルシウム0.03重量部を添
加し、比較例2と同様にして成形、評価を行った。評価
の結果、シルバーが少し発生し、嵌合性はまずまずであ
ったが、嵌合時のきしみ音が少しあった。
【0062】比較例4 比較例2で得られたナイロン66ペレットに対しヨウ化
銅1.6重量部及びヨウ化カリウム0.12重量部、ス
テアリン酸カルシウム0.03重量部を添加し、比較例
2と同様にして成形、評価を行った。評価の結果、シル
バー発生は少しあり、嵌合性は不良であった。また、嵌
合時のきしみ音も大きかった。
【0063】比較例5 比較例1で得られたナイロン6ペレット100重量部に
対しステアリン酸カルシウム0.03重量部を添加し、
メス型成形品金型のゲート数を図1(b2 )のような3
点とした以外は比較例1と同様にして成形、シルバーの
有無、嵌合性を評価した。評価の結果、シルバーはわず
かに発生し、嵌合性は良好であるが嵌合時のきしみ音が
少しあった。
【0064】比較例6〜8 比較例1、比較例2および比較例3の樹脂組成物を用い
て、JIS K6765用の金型を用いた以外は実施例
1と同様にして、JIS K6810型ダンベル型試験
片を作成した。成形においては、試験片の端部をゲート
とし、Lは21.6cmである。いずれの試験片におい
てもシルバーは無かった。
【0065】比較例9 ナイロンに比較例2で使用したナイロン66を用いた以
外は実施例8と同様にしてガラス繊維強化樹脂組成物を
得た。評価の結果、シルバーが発生し、嵌合性は良好で
あるが嵌合時のきしみ音が少しあった。
【0066】比較例10 ナイロンに比較例2で使用したナイロン66を用いた以
外は実施例12と同様にしてカオリン含有樹脂組成物を
得た。評価の結果、シルバーが発生し、嵌合性は良好で
あるが嵌合時のきしみ音が少しあった。
【0067】比較例11 ε−カプロラクタム100重量部と実施例13で使用し
たモンモリロナイト複合体3重量部を重合缶に仕込み、
常法により重合を行い、実施例13と同様のモンモリロ
ナイトを分散させた複合組成物を得た。さらにこの樹脂
組成物を実施例1と同様にして成形し、評価したとこ
ろ、シルバーはわずかに発生し、嵌合性は良好であるが
嵌合時のきしみ音が少しあった。
【0068】以下の表に結果をまとめる。なお表1〜3
の注釈を以下に説明する。 シルバーの有無 ○:無し △:少し発生 ×:多量に
発生 ねじの嵌合性 ○:極めて良好 △:普通 ×:不良 きしみ音の有無 ○:無し △:少し有り ×:有り ステアリン酸金属塩:ステアリン酸カルシウム
【0069】
【表1】
【0070】
【表2】
【0071】
【表3】
【0072】
【発明の効果】以上のように、特定の共重合ポリアミド
樹脂組成物からなり、ゲートからの流動直線距離Lが1
0cmより大きい、本発明の筒状ポリアミド成形品は、
優れた機械特性、耐熱性、耐薬品性を有する。さらにシ
ルバーの発生がなく表面外観が良好である。また、ねじ
構造部を有し接合・嵌合に使用する場合、接合・嵌合性
が良好であり、さらにきしみ音の発生が小さい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例で使用したメス型成形品およ
びゲートの形状を示すものであり、図(a)は本体3の
部分を断面で表示した成形品側面図である。図(b1 )
及び図(b2 )は、1点ゲートの場合及び3点ゲートの
場合をそれぞれ示す成形品正面図である。
【図2】 本発明の実施例で使用したオス型成形品およ
びゲートの形状を示すものであって、本体4の部分を断
面で表示した成形品側面図である。
【符号の説明】
1…スプル、 2…ゲート、 3…本体(メス型)、
4…本体(オス型)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08K 5/09 C08K 5/09 5/10 5/10 5/56 5/56 C08L 77/00 C08L 77/00 // B29K 77:00 B29L 23:00

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアミド樹脂組成物が、 a)共重合ポリアミド 100重量部 b)銅化合物 0.01〜1重量部 c)ヨウ素化合物 0.01〜1重量部 d)脂肪酸金属塩または脂肪酸エステル 0.01〜1重量部 を含有し、該組成物を射出成形することによって得られ
    る、ゲートからの流動直線距離Lが10cmより大きい
    ことを特徴とする筒状のポリアミド成形品。(ただし流
    動直線距離Lとは、ゲートから成形品の端までの直線距
    離の内の最大のものを指す。一つの成形品にゲートが複
    数存在する場合にはそれぞれのゲートにおける流動直線
    距離の内の最小のものをその成形品の流動直線距離Lと
    する。)
  2. 【請求項2】 ポリアミド樹脂組成物がさらに、e)脂
    肪族ビスアミド化合物0.05〜5重量部を含有するこ
    とを特徴とする請求項1記載のポリアミド成形品。
  3. 【請求項3】 ポリアミド樹脂組成物がさらに、f)充
    填材0.1〜100重量部を含有することを特徴とする
    請求項1又は2記載のポリアミド成形品。
  4. 【請求項4】 ポリアミド成形品が1点ゲート金型を用
    いて成形されたものである請求項1〜3いずれかに記載
    のポリアミド成形品。
  5. 【請求項5】 前記共重合ポリアミドがヘキサメチレン
    アジパミド単位とカプロアミド単位よりなる共重合ポリ
    アミドである請求項1〜4いずれかに記載のポリアミド
    成形品。
  6. 【請求項6】 前記共重合ポリアミドがヘキサメチレン
    アジパミド単位70〜99.9重量%、カプロアミド単
    位0.1〜30重量%よりなる共重合ポリアミドである
    請求項5記載のポリアミド成形品。
  7. 【請求項7】 前記ポリアミド成形品がねじ状構造部を
    有することを特徴とする請求項1〜6いずれかに記載の
    ポリアミド成形品。
  8. 【請求項8】 a)共重合ポリアミド 100重量部 b)銅化合物 0.01〜1重量部 c)ヨウ素化合物 0.01〜1重量部 d)脂肪酸金属塩または脂肪酸エステル 0.01〜1重量部 を含有し、ゲートからの流動直線距離Lが10cmより
    大きい筒状成形品の射出成形用ポリアミド樹脂組成物。
    (ただし流動直線距離Lとは、ゲートから成形品の端ま
    での直線距離の内の最大のものを指す。一つの成形品に
    ゲートが複数存在する場合にはそれぞれのゲートにおけ
    る流動直線距離の内の最小のものをその成形品の流動直
    線距離Lとする。)
  9. 【請求項9】 前記ポリアミド樹脂組成物がさらに、
    e)脂肪族ビスアミド化合物0.05〜5重量部、及び
    /又はf)充填材0.1〜100重量部を含有する請求
    項8記載の射出成形用ポリアミド樹脂組成物。
  10. 【請求項10】 成形品がねじ状構造部を有することを
    特徴とする請求項7記載の射出成形用ポリアミド樹脂組
    成物。
  11. 【請求項11】 a)共重合ポリアミド 100重量部 b)銅化合物 0.01〜1重量部 c)ヨウ素化合物 0.01〜1重量部 d)脂肪酸金属塩または脂肪酸エステル 0.01〜1重量部 からなるポリアミド樹脂組成物を射出成形することによ
    り、ゲートからの流動直線距離Lが10cmより大きい
    筒状成形品を製造するポリアミド成形品の製造方法。
    (ただし流動直線距離Lとは、ゲートから成形品の端ま
    での直線距離の内の最大のものを指す。一つの成形品に
    ゲートが複数存在する場合にはそれぞれのゲートにおけ
    る流動直線距離の内の最小のものをその成形品の流動直
    線距離Lとする。)
  12. 【請求項12】 前記ポリアミド樹脂がさらに、e)脂
    肪族ビスアミド化合物0.05〜5重量部、及び/又は
    f)充填材0.1〜100重量部を含有する請求項11
    記載の筒状ポリアミド成形品の製造方法。
  13. 【請求項13】 成形品がねじ状構造部を有することを
    特徴とする請求項11又は12記載の筒状成形品の製造
    方法。
  14. 【請求項14】 メス型ねじを有する請求項7記載の成
    形品とオス型ねじを有する成形品とからなる接続構造
    体。
  15. 【請求項15】 オス型ねじを有する請求項7記載の成
    形品とメス型ねじを有する成形品とからなる接続構造
    体。
  16. 【請求項16】 メス型ねじを有する請求項7記載の成
    形品とオス型ねじを有する請求項7記載の成形品とから
    なる接続構造体。
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