JP2004120993A - 同期リラクタンスモータの磁束測定装置およびそのセンサレス制御システム - Google Patents

同期リラクタンスモータの磁束測定装置およびそのセンサレス制御システム Download PDF

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Abstract

【課題】同期リラクタンスモータのセンサレス制御の精度と安定性を向上させる磁束測定装置およびその制御システムを提供する。
【解決手段】磁束測定装置は、同期リラクタンスモータの回転座標系の電流の高調波成分を除去して磁束を推定する推定磁束出力部10と、モータの固定座標系の電圧と高調波成分を除去した電流を上記の推定磁束と組合せて磁束を観測する観測磁束出力部20と、この観測磁束を回転座標系の磁束に変換する固定/回転座標変換部30と、から構成され、制御システムは、モータの磁束を測定して速度と回転角を推定するセンサレス制御部100と、起動時と低速時にセンサレス制御部100の推定速度と推定回転角を補償するように速度と回転角を観測する低速領域トラッキングループ部200と、低速領域トラッキングループ部200のオン/オフを制御するモード切替制御部300と、から構成される。
【選択図】   図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、同期リラクタンスモータの磁束測定装置およびそのセンサレス制御システムに関し、特に、同期リラクタンスモータの磁束を測定する際にモータの駆動時に発生する負荷による高調波成分を除去して正確な磁束の測定を可能にした同期リラクタンスモータの磁束測定装置、およびセンサレスで同期リラクタンスモータの回転子の速度と回転角を推定する際にモータの起動時と低速駆動時に発生する推定速度と推定回転角の誤差を低減し、システムを安定化させることができる同期リラクタンスモータのセンサレス制御システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
同期リラクタンスモータとは、回転子が固定子の駆動源に同期して回転するモータであって、固定子に電流が供給されると、回転子に形成される磁気回路の抵抗が最小となるように回転子が回転するモータのことを意味する。このような同期リラクタンスモータの速度を制御するにはモータの回転子の位置を知らなければならない。ところで、モータの速度を制御するためにエンコーダのような回転子位置検出器を使用することにより回転子の位置を直接検出することができるが、冷蔵庫または空気調和機の圧縮器のような装置ではこのようなエンコーダの取付けが困難であるという問題がある。
【0003】
したがって、最近では回転子位置検出器を使用しないセンサレス制御システム方式が使用されているが、このようなセンサレス制御システムの場合、モータを駆動するための電圧および電流からモータの観測磁束と推定磁束を求め、これらの磁束から回転子の回転角や速度を推定する。
【0004】
しかし、同期リラクタンスモータの中で、図1にその鉄心断面を示した集中巻同期リラクタンスモータは、分布巻に比べて製作が容易で、製造コストが相対的に低いという利点があるが、図示のように、固定子1を構成するスロット3間の間隔が広いためモータの回転子2が回転するときモータの電流には6次高調波成分が含まれる。
【0005】
図2は、位置検出器のエンコーダから得た上記のモータの回転子の実際の回転角θの三角関数値(sinθ)と、従来のモータ速度制御システムで磁束によって推定された回転子の回転角(θ)の三角関数値(sinθ)と、モータの入力電流を回転座標系の電流に変換した電流のq軸成分(i)と、モータに実際に流れる3相電流の内の1相の電流(i)を表すグラフである。但し、上記の推定回転角θは図2では下記の関係を用いて書きかえて示されている。
【0006】
【数2】
Figure 2004120993
【0007】
図示のように、集中巻はスロット間の間隔が広いことから実際にモータに流れるV相電流(i)に6次高調波成分が含まれ、それにより回転座標系のq軸電流にも6次高調波成分が含まれることになり、結果として回転子の推定回転角が正確な正弦波で推定されず、推定回転角にリップルが含まれる現象が生じてしまう。したがって、速度制御システムで推定された回転子の推定回転角に誤差が発生し、このことによってセンサレス制御システムの精度と安定性が悪くなるという問題がある。
【0008】
また、センサレスで回転子の位置を把握する同期リラクタンスモータのセンサレス制御システムは、モータに供給される電圧、電流、およびそれによってモータに形成される磁束などを測定して同期リラクタンスモータを構成する回転子の速度や回転角(または位置、以下では回転角で説明する)を把握する第1方式を使用している。すなわち、この第1方式は、磁束測定器で測定された磁束によってモータの速度と回転角を推定する。
【0009】
しかし、モータの起動時または低速駆動時には上記の磁束測定器における電圧推定の際に、上記の推定速度と推定回転角は回転子の実際速度および回転角と大幅に異なるという問題がある。
【0010】
したがって、モータの起動または低速駆動時には上記の磁束測定器に付加的な信号を注入することによって上記の誤差の発生を防止する第2方式が、上記の第1方式と併用されている。しかしながら、この第2方式は、結果的にモータの速度によってそれを使用するか否かが決定されるもので、上記の第1方式を用いて制御されていた同期リラクタンスモータのセンサレス制御システムに、モータ速度の変化に応じて上記の第2方式を使用すると、システムの安定性が悪くなってしまう。
【0011】
言い換えれば、モータの起動後、推定速度が一定速度に達すると、モータが低速領域で駆動される間は上記の第2方式を使用していたシステムが急に第1方式に切換えられて制御されることによりチャタリング(Chattering)などの不安定な現象が起こる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の従来技術の問題を解決するために案出されたものであり、その目的は、集中巻方式の同期リラクタンスモータを制御するシステムの性能向上のために、モータから発生する負荷による高調波成分が除去された磁束を測定することができる同期リラクタンスモータの磁束測定装置を提供することにある。
【0013】
また、本発明の他の目的は、同期リラクタンスモータをセンサレスで制御する場合に、上記の同期リラクタンスモータの低速および高速駆動時にモータの回転子の速度と回転角が安定に推定または観測されるように、システムから発生する可能性のあるチャタリング現象などを防止できる同期リラクタンスモータのセンサレス制御システムを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明による同期リラクタンスモータの磁束測定装置は、同期リラクタンスモータに流入する回転座標系の電流の高調波成分を除去して前記モータの磁束を推定する推定磁束出力部と、前記モータに供給される固定座標系の電圧と高調波成分の除去された固定座標系の電流を、前記出力された推定磁束と組み合わせて固定座標系の磁束を観測する観測磁束出力部と、前記観測磁束出力部から出力された観測磁束を回転座標系の観測磁束に変換する固定/回転座標変換部と、から構成されることを特徴とする。
【0015】
また、本発明による同期リラクタンスモータのセンサレス制御システムは、同期リラクタンスモータのセンサレス制御のために前記モータの磁束を測定し、それによって前記モータの回転子の速度と回転角を推定するセンサレス制御部と、前記モータの推定速度によって動作するか否か決定されて前記モータの起動時と低速駆動時に前記センサレス制御部の推定速度と推定回転角の推定誤差が補償されるように前記回転子の速度と回転角を観測する低速領域トラッキングループ部と、前記低速領域トラッキングループ部を動作させるか否かを前記推定速度に基づいて制御し、前記低速領域トラッキングループ部のオン/オフによるチャタリング現象を安定化させるモード切替制御部と、から構成されることを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施例を添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0017】
なお、以下の記載では、図3、5中や式(1)、(2)中に示した回転子の速度、回転角やモータの磁束の記号を後述の(A)、(B)式の関係を用いて書きかえて表すものとする。
【0018】
本発明による同期リラクタンスモータの磁束測定装置は、図3に示すように、同期リラクタンスモータに流入する回転座標系のd、q軸電流(i,i、以下idqと表示する)からその高調波成分を除去して得られた電流からモータの推定磁束(λα ,λβ 、以下λαβ と表示する)を推定する推定磁束出力部10と、モータに印加される固定座標系のα、β軸電圧(Vα,Vβ、以下Vαβと表示する)と高調波成分が除去された固定座標系のα、β軸電流(i’α,i’β、以下i’αβと表示する)とを上記の推定された推定磁束(λαβ )と組み合わせて利用して固定座標系のα、β軸観測磁束(λα ,λβ 、以下λαβ と表示する)を観測する観測磁束出力部20と、観測磁束出力部20から出力された観測磁束(λαβ )を回転座標系のd、q軸観測磁束(λdo,λqo、以下λdqoと表示する)に変換する固定/回転座標変換部30と、から構成される。
【0019】
特に、推定磁束出力部10は、モータに流入する回転座標系のd、q軸電流(idq)からそれにモータの負荷によって発生する6次高調波成分を除去した電流(i’,i’、以下i’dqと表示する)を出力するローパスフィルタ11と、電流に対応させて与えられた磁束に関する情報を格納したルックアップテーブル(Look−up table)における上記の格納された情報に基づいて上記の高調波成分が除去された電流(i’dq)に該当する回転座標系のd、q軸推定磁束(λde,λqe、以下λdqeと表示する)の値を選択して出力する推定磁束選択部12と、この出力された推定磁束(λdqe)を固定座標系のα、β軸推定磁束(λαβ )に変換する回転/固定座標変換部13と、を含んで構成される。
【0020】
ここで、上記のルックアップテーブルに格納された情報は、実験によって求められた情報であって、電流に対応する磁束値をルックアップテーブル化したものである。
【0021】
また、観測磁束出力部20は、モータに流入する固定座標系のα、β軸電流(iα,iβ、以下iαβと表示する)から6次高調波成分を除去するバンドパスフィルタ21と、バンドパスフィルタ21を通過して高調波成分の除去された電流(i’αβ)に相抵抗(Rs)を掛ける相抵抗乗算部22と、相抵抗乗算部22から出力される電圧と上記の固定座標系のα、β軸電圧(Vαβ)を合算(減算)する第1合算部23と、第1合算部23の出力値(eα,eβ、以下eαβと表示する)に推定磁束出力部10から出力された推定磁束(λαβ )に依存する値を合算(図3では減算)する第2合算部24と、第2合算部24の出力値を積分して固定座標系のα、β軸観測磁束(λαβ )を出力する積分器25と、から構成される。
【0022】
また、観測磁束出力部20は、積分器25から出力された観測磁束(λαβ )に推定磁束出力部10から出力された推定磁束(λαβ )を合算(図3では減算)して両者間の差(合算磁束)を求める第3合算部26と、第3合算部26から出力された値に基準ゲイン値(g)を掛けて上記の推定磁束(λαβ )に依存する値を求めて第2合算部24に出力するゲイン部27と、をさらに含んで構成される。ここで、ゲイン部27のゲイン値(g)は上記の観測磁束(λαβ )と推定磁束(λαβ )が互いに同じ値になるようにするための増幅ゲインである。
【0023】
上記のような本発明による同期リラクタンスモータの磁束測定装置が、固定座標系の電圧および電流(Vαβ、iαβ)から観測磁束(λαβ )を、また、回転座標系の電流(idq)から推定磁束(λαβ )を算出すると、同期リラクタンスモータのセンサレス制御システムは、下記の式(1)および(2)によって回転子の回転角と速度を推定し、それによって同期リラクタンスモータのセンサレス制御が行なわれる。
【0024】
【数3】
Figure 2004120993
【0025】
【数4】
Figure 2004120993
【0026】
但し、上記で、
【0027】
【数5】
Figure 2004120993
【0028】
であり、図3も上記(A)の記号の関係を用いて書きかえて示されている。
【0029】
ここで、λα 、λβ はそれぞれモータの固定座標系におけるα、β軸上の観測磁束を表し、λde、λqeはそれぞれモータの回転座標系におけるd、q軸上の推定磁束を表す。λは、
【0030】
【数6】
Figure 2004120993
【0031】
であり、Tsは、モータの推定回転角(θ)がθk−1eからθkeに変化するのにかかる時間を表す。ここでθk−1e、θkeはそれぞれθのサンプリング点k−1、kでの値を示す。固定座標系の電圧および電流(Vαβ、iαβ)は、インバータから加えられる3相入力電圧と入力電流を固定座標系に変換した入力電圧、電流の固定α、β軸成分であり、回転座標系の電流(idq)は、固定α、β軸成分の電流(iαβ)を回転座標系に変換した入力電流の回転d、q軸成分である。
【0032】
そして、上記のように得られた観測磁束(λαβ )と推定磁束(λαβ )はモータの電流値に対応して得られ、両磁束とも検出された電流のiαβやidqに相関関係があることがわかる。
【0033】
したがって、本発明による同期リラクタンスモータの磁束測定装置は、集中巻同期リラクタンスモータのセンサレス制御時に発生する入力電流の高調波成分を、モータ速度に基づいてそのロー(低域)およびハイ(高域)のカット−オフ(cut−off)周波数を調整することができるバンドパスフィルタ21と、ローパスフィルタ11を通じて除去した後、観測磁束(λαβ )と推定磁束(λαβ )を求めることによって、前述のセンサレス制御の精度と安定性の悪化に関する問題を解消する。
【0034】
上記の観測磁束(λαβ )は入力電流の固定α、β軸成分電流(iαβ)と相関関係にあり、iαβは正弦波なのでバンドパスフィルタで高調波成分を除去できるが、同期リラクタンスモータが可変速制御されることからローおよびハイ・カット−オフ周波数の設定が難しいという問題がある。したがって、本発明ではモータの推定速度(ω)をバンドパスフィルタ21に適用してローおよびハイ・カット−オフ周波数を推定速度(ω)に応じて図4のように調整する方式を工夫し、可変速制御によって運転周波数が変化してもそれとは無関係にiαβに含まれた高調波成分が除去されるようにした。
【0035】
推定磁束(λdqe)は、直流量である入力電流の回転d、q軸成分電流(idq)と相関関係にあるので、ローパスフィルタ11を使って電流(idq)に含まれた高調波成分を除去し、検出電流の高調波成分による誤差による推定磁束の誤差を低減させた。
【0036】
すなわち、本発明では、上記のように、モータの推定速度をバンドパスフィルタ21に適用して、正弦波である入力電流のiαβに含まれた高調波成分を除去し、また、直流量であるidqに含まれた高調波成分をローパスフィルタ11を使って除去することによって、電流に含まれた高調波成分によって引き起される回転子の推定回転角誤差を減少させて、集中巻同期リラクタンスモータのセンサレス制御の精度と安定性を向上させた。
【0037】
図4は、モータの推定速度をバンドパスフィルタのローおよびハイ・カット−オフ周波数を求めるために用いる例であって、推定速度がω1eのとき、そのときの電流の周波数はfω 1eとなるが、これをバンドパスフィルタの共振周波数となるようにし、それによってロー・カットオフ周波数(fl1)およびハイ・カットオフ周波数(fh1)を決定し、モータ制御速度がω1eからω2eに変化する場合、共振周波数とローおよびハイ・カット−オフ周波数をそれぞれ、そのときの回転速度に基づいて変化させる、すなわちモータ速度がω2eのときはそれぞれ、fω 2eとfl2及びfh2に調整するようにする。
【0038】
ここで、バンドパスフィルタ21のローおよびハイ・カット−オフ周波数(f、f)はモータの推定速度に従う共振周波数(fω )によって下記の式(3)のようなゲイン値の関係を有するようにする。
【0039】
【数7】
Figure 2004120993
【0040】
なお、図4では上記のω1e、ω2e、fω 1e、fω 2eを下記の関係を用いて書きかえて示されている。
【0041】
【数8】
Figure 2004120993
【0042】
また、本発明による同期リラクタンスモータのセンサレス制御システムは、図5に示すように、同期リラクタンスモータの磁束を推定および観測して得られる推定磁束および観測磁束からモータの回転子の速度および回転角を推定してそれぞれ推定速度および推定回転角として出力するセンサレス制御部100と、モータの推定速度によって動作させるか否かが決定されてモータの起動時と低速駆動時にセンサレス制御部100の推定速度と推定回転角の推定誤差を補償するように回転子の速度と回転角を観測してそれぞれ観測速度と観測回転角として出力する低速領域トラッキングループ部200と、この低速領域トラッキングループ部200のオン/オフ(動作・不動作)によるチャタリング現象が安定になるように低速領域トラッキングループ部200を動作させるか否かを上記の推定速度に基づいて制御するモード切替制御部300と、から構成される。
【0043】
ここで、センサレス制御部100は、図5に示すように、モータに入力される固定座標系のα、β軸上の電圧(Vα、Vβ)および電流(iα、iβ)からモータの固定座標系のα、β軸上の観測磁束(λα 、λβ )および回転座標系のd、q軸上の推定磁束(λde、λqe)およびq軸上の観測磁束(λqo)を出力する磁束測定器101と、磁束測定器101から出力された観測磁束(λα 、λβ )および推定磁束(λde、λqe)からモータの回転子の推定回転角(θ)を前記の式(1)によって推定する回転角推定部102と、回転角推定部102から出力された推定回転角(θ)から前記の式(2)によって回転子の推定速度(ω)を算出する速度推定部103と、から構成される。
【0044】
また、低速領域トラッキングループ部200は変数(X)によってそれが動作するか否かが決定される。ここで、上記の変数(X)は、モータの推定速度(ω)によって変化し、この推定速度が低速の場合には高速の場合に比べて高い値を有する。また、上記の推定速度が低速の場合に動作する低速領域トラッキングループ部200は回転子の観測回転角を回転子の実際回転角に収束させてモータの観測速度が実際速度に収束するようにする。
【0045】
さらにまた、モード切替制御部300は上記の変数(X)の変化を感知し、それによって低速領域トラッキングループ部200が動作または非動作となるように制御する。すなわち、モータの推定速度が低速から高速に増加する場合は、モード切替制御部300は、低速時に図5に示した‘A’に接続されて低速領域トラッキングループ部200が動作するようにしてから、950〜1100rpmの間の第1速度にモータの推定速度が達すると図5の‘B’に接続されて低速領域トラッキングループ部200をオフさせる。
【0046】
また、モータの推定速度が高速から低速に減少する場合は、モード切替制御部300は最初(高速時)は上記の‘B’に接続されてセンサレス制御部100で推定された速度と回転角のみでモータが制御されるようにしてから、上記の推定速度が800〜950rpmの間の第2速度に達すると上記の‘A’に接続されて低速領域トラッキングループ部200をオンさせる。
【0047】
また、低速領域トラッキングループ部200は、磁束測定器101で測定された磁束から回転子の位置誤差に比例する比例型観測速度(ωPIo)を出力する比例型観測速度出力部210と、速度推定部103から出力された推定速度(ω)と、回転子の観測回転角(θ)と推定回転角(θ)との間の回転角誤差とが合算された値に後述の基準信号(η)を組み合わせる基準信号組合部221と、上記の比例型観測速度(ωPIo)と、上記の推定速度(ω)と基準信号(η)が組み合わされて得られる基準信号組合部221の出力とを加算して観測速度(ω)を算出する観測速度算出部222と、観測速度算出部222で算出された観測速度(ω)を積分して観測回転角(θ)を算出する積分器223と、積分器223から出力された観測回転角(θ)をその三角関数に変換して磁束測定器101に出力する三角関数変換部224と、三角関数変換部224から出力された観測回転角(θ)と回転子の推定回転角(θ)との間の回転角誤差を算出する回転角誤差算出部225と、この算出された回転角誤差に第1基準ゲイン値(h)を掛ける第1ゲイン部226と、第1ゲイン部226で第1基準ゲイン値(h)が掛けられた回転角誤差を上記の推定速度(ω)に合算(図5では推定速度から減算)して基準信号組合部221に出力する合算部227と、から構成される。
【0048】
ここで、上記の推定速度(ω)と比例型観測速度(ωPIo)および観測速度(ω)の関係は、下記の式(4)のようになり、観測速度算出部222は下記の式(4)のように比例型観測速度(ωPIo)と推定速度(ω)を合わせることによって観測速度(ω)を算出する。
【0049】
ω=ωPIo+ω … (4)
なお、図5では各磁束、回転角、角速度を前記(A)及び下記の(B)の関係を用いて書きかえて示されている。
【0050】
【数9】
Figure 2004120993
【0051】
また、上記の回転角誤差に‘h’の第1基準ゲイン値を掛けて推定速度(ω)を前向き補償する理由は、低速と高速の重なり領域において過度状態を安定化して制御システムのダイナミックス(dynamics)を向上させるためである。
【0052】
基準信号組合部221で組み合わせる基準信号(η)は、下記の式(5)によって求められる。
η = 0.8 + 0.2(1−X) … (5)
但し、上記のXはモード切替制御部300でその変化が感知される変数(X)である。
【0053】
また、低速領域トラッキングループ部200は、速度推定部103から出力された値を800Hzにバンドパスフィルタリングするバンドパスフィルタ201をさらに含んで構成され、本発明による同期リラクタンスモータのセンサレス制御システムは、三角関数変換部224から出力された値を軸変換して磁束測定器101に出力する軸変換部301をさらに含んで構成される。
【0054】
さらに、低速領域トラッキングループ部200における比例型観測速度出力部210は、磁束測定器101から出力されるq軸上の推定磁束(λqe)と観測磁束(λqo)の間の誤差(δλ)を算出する磁束誤差算出部211と、磁束誤差算出部211で求められた磁束誤差(δλ)を800Hz以上にフィルタリングするハイパスフィルタ212と、ハイパスフィルタ212でフィルタリングされた値からモータの回転子の磁束誤差比例値(δλqerr)を求める復調部213と、復調部213で求められた磁束誤差比例値(δλqerr)に第2基準ゲイン値(40)を掛けた位置誤差比例値(θerr)を出力する第2ゲイン部214と、第2ゲイン部214から出力された位置誤差比例値(θerr)を250Hz以下にフィルタリングするローパスフィルタ215と、ローパスフィルタ215でフィルタリングされた値を比例積分して前記の比例型観測速度(ωPIo)を出力する比例積分器216と、から構成される。
【0055】
図6(a)および図6(b)において実線は前記の変数(X)を意味し、点線は前記の基準信号(η)を意味する。図示のように、これらをモータの推定速度に基づいて変化させるに際して、モータの推定速度が800rpmから1100rpmに増加する場合に、Xの値が1から0に減少し、モータの推定速度が1100rpmから800rpmに減少する場合に、Xの値が0から1に増加するようにする。
【0056】
また、モード切替制御部300は、モータの推定速度が800rpmから1100rpmに増加することによって上記の変数Xが1から0に減少し、特に、モータの推定速度が図6(a)で950rpmに達したときや、図6(b)で950〜1100rpmの範囲の第1速度(V)に達したときに、低速領域トラッキングループ部200をオフさせる。また、モード切替制御部300は、モータの推定速度が1100rpmから800rpmに減少することによって上記の変数Xが0から1に増加し、特に、モータの推定速度が図6(a)で950rpmに達したときや、図6(b)で800〜950rpmの範囲の第2速度(V)に達したときに、低速領域トラッキングループ部200をオンさせる。
【0057】
以下、本発明による同期リラクタンスモータのセンサレス制御システムの動作を説明する。
【0058】
まず、モータの起動時と低速駆動時にはモータに供給される電圧が相対的に小さい値を有し、これにより測定される電圧の誤差が大きくなり、モータを駆動するインバータ部などがそれに敏感に反応するため、その制御には難しさが伴う。したがって、上記のようなモータの起動時または低速駆動時には、磁束測定器のみを利用したモータの回転子の回転角推定には問題が生ずることがあり、これを補償するために何らかの信号注入方式を利用して回転子の位置を推定するループを追加しなければならないが、このループを本発明では低速領域トラッキングループ部200と称する。
【0059】
低速領域トラッキングループ部200の基本的な原理は、まず起動および低速駆動時にd軸磁束軸に適当な周波数の正弦波を加えた後、位置誤差がないとq軸磁束軸には信号注入による影響がないものとされ、位置誤差があると注入された信号と同期した誤差があるものとされ、これを補償する方向に制御を行いながら回転子回転角を推定していくものである。
【0060】
図5において低速領域トラッキングループ部200は、まず、q軸磁束成分の誤差(λqo−λqe)を800Hzの遮断周波数を有するハイパスフィルタを通過させてDC成分を除去する。その後、デモジュレーション(Demodulation)といった復調過程を経て前記の第2基準ゲイン値‘40’を掛けた後、位置誤差に比例する角度誤差値(θerr)を求め、比例積分器216による角度誤差の補償のために上記の角度誤差がローパスフィルタ215を経由して比例積分器216に出力されることになる。この比例積分器216を通過した出力を比例型観測速度(ωPIo)とし、センサレス制御部100の磁束測定器から求められる速度情報である推定速度(ω)を基準信号(η)によって適当な比率に組み合わせた後、これを観測速度(ω)とする。
【0061】
そして、上記の観測速度(ω)は速度情報であるので積分器223を経て回転角情報の観測回転角(θ)を求めることができ、観測回転角(θ)は低速領域トラッキングループ部200の演算ループを回りながら漸次実際の回転子の実際回転角に収束してゆくことになる。したがって、低速領域における速度情報である観測速度(ω)も実際速度に収束してゆくことになる。
【0062】
図6(a)および図6(b)により前述のモード切替制御部300の動作原理を述べる。
【0063】
図示のように、磁束測定器を通じて求められる推定回転角(θ)が正しい値、つまり実際の回転角に収束することができる程度の速度(略950rpm)にモータの速度が達すると、本発明による同期リラクタンスモータのセンサレス制御システムは、観測回転角(θ)の代わり推定回転角(θ)を使用することになり、この切り替りのときにトグル(toggle)が発生する。
【0064】
図6(a)および図6(b)に示した実線の変数(X)は、信号が注入される量を決定し、図示のようにモータが低速駆動中の場合には‘1’の値を有し、高速駆動中の場合には‘0’の値を有し、切替区間(800rpm〜1100rpm)では‘1’と‘0’の間で変化する。すなわち、上記の変数(X)は速度を基準にして決定される。したがって、結局センサレス制御部100と低速領域トラッキングループ部200の間の切替は、速度を基準に行われることになる。
【0065】
しかし、図6(a)においては切替の基準点が特定の速度(950rpm)となるので、切り替えの際の僅かな揺れ(切り替え点の変動)によっても一旦切り替った後再び切り替えが発生するチャタリング現象などが発生する可能性がある。特に、一旦推定回転角(θ)を使用するように切り替えられた後には低速領域トラッキングループ200への信号注入が続いていても低速領域トラッキングループ部200から観測された観測回転角(θ)はもはや実際には使用されないので、観測回転角の誤差はさらに大きくなる。このような問題を解決するためには、前記の第1基準ゲイン値(‘h’)として大きな値を使用することもできるが、この場合は、低速領域トラッキングループ部200の性能に影響を及ぼしてしまうことになる。その結果、低速/高速モード切り替え時にチャタリングのような現象が発生すると悪循環が起こり、センサレス制御の失敗につながるおそれもある。
【0066】
すなわち、図6(a)における最大の問題は、センサレス制御部100と低速領域トラッキングループ部200の各演算モードでの推定される速度および回転角の演算結果間の違いである。この両モード間の演算結果に違いが存在する場合に図6(a)のような方式でモード切り替えがなされると、チャタリング現象が発生してしまう。
【0067】
言い換えれば、図6(a)において低速モードから高速モードに移る瞬間で、仮に推定速度(ω)が観測速度(ω)より小さい場合は直ぐ再び低速モードに切り替えられるが、一旦高速モードに切り替えられた後は低速モードのセンサレス制御性能が著しく劣化した後なので、センサレス制御部の性能が悪化する。
【0068】
図6(b)では、上記の図6(a)の場合の問題を解消するために、ヒステリシス帯(hysteresis band)のような区域(ハッチング領域)を設定することによってセンサレス制御部100と低速領域トラッキングループ部200を使用する両方式間の切り替えを実現するものである。この場合は、低速から高速モードへの転換後に若干の速度推定値や回転角推定値の違いが存在しても、モード切り替えが再び行われることが防げるので、より安定なセンサレス制御が可能である。逆に、高速から低速モードへの切り替え時にもチャタリング現象を無くし、より安定なセンサレス制御を可能にする。
【0069】
すなわち、低速から高速へのモード切り替えは、950rpmよりやや大きい第1速度(V)で、そして高速から低速への切り替えは、950rpmよりやや小さい第2速度(V)でそれぞれ行われるので、切り替えられるモードの回転角推定値がより正確に確定した後にモード切り替えが行われることになる。
【0070】
また、上記の同期リラクタンスモータのセンサレス制御システムは、一般の磁束測定装置のほかに、図3に示した磁束測定装置を含んで構成され、それによって動作することが可能であるので、より正確な同期リラクタンスモータのセンサレス制御が可能となる。
【0071】
【発明の効果】
以上のように構成される本発明の同期リラクタンスモータの磁束測定装置およびそのセンサレス制御システムは、集中巻同期リラクタンスモータの駆動時に発生する負荷による高調波によって引き起されるモータ回転子の推定回転角誤差を減少させることによって、センサレス制御の精度と安定性を向上させ、モータの低速/高速駆動に応じて上記の制御システムが低速あるいは高速モードに切り替わるときにチャタリングのような現象が発生することを防止することができ、特に、高速モードに切り替えがなされた後の低速モードのセンサレス制御性能の悪化を防止し、両モード間の推定値の誤差に対しても安定性の高い性能を発揮できる同期リラクタンスモータのセンサレス制御システムを提供できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】集中巻同期リラクタンスモータの断面を示す図である。
【図2】集中巻同期リラクタンスモータの制御システムから発生する信号の波形を示す図である。
【図3】本発明による同期リラクタンスモータの磁束測定装置の構成を示す図である。
【図4】図3のバンドパスフィルタのカット−オフ周波数を示す図である。
【図5】本発明による同期リラクタンスモータのセンサレス制御システムの構成を示す図である。
【図6】本発明による同期リラクタンスモータのセンサレス制御システムの変数などを表す図である。
【符号の説明】
10…推定磁束出力部
11…ローパスフィルタ
12…推定磁束選択部
13…回転/固定座標変換部
20…観測磁束出力部
21…バンドパスフィルタ
22…相抵抗乗算部
23…第1合算部
24…第2合算部
25…積分器
30…固定/回転座標変換部
100…センサレス制御部
101…磁束測定器
102…回転角推定部
103…速度推定部
200…低速領域トラッキングループ部
210…比例型観測速度出力部
211…磁束誤差算出部
212…ハイパスフィルタ
213…復調部
214…第2ゲイン部
215…ローパスフィルタ
216…比例積分器
221…基準信号組合部
222…観測速度算出部
223…積分器
224…三角関数変換部
225…回転角誤差算出部
226…第1ゲイン部
227…合算部
300…モード切替制御部

Claims (13)

  1. 同期リラクタンスモータに流入する回転座標系の電流から高調波成分を除去した電流を用いて前記モータの磁束を推定して推定磁束として出力する推定磁束出力部と、
    前記モータに印加される固定座標系の電圧と該モータに流入する高調波成分の除去された固定座標系の電流とを前記推定磁束と組み合わせて固定座標系の磁束を観測して観測磁束として出力する観測磁束出力部と、
    前記観測磁束出力部から出力された観測磁束を回転座標系の観測磁束に変換する固定/回転座標変換部と、を含んで構成されることを特徴とする同期リラクタンスモータの磁束測定装置。
  2. 前記推定磁束出力部は、前記回転座標系の電流の高調波成分を除去するローパスフィルタと、回転座標系の電流と該電流に対応する磁束に関する情報が格納されたルックアップテーブルにおける前記の格納された情報に基づいて前記回転座標系の電流から高調波成分を除去した電流に対応する磁束の値を選択して回転座標系の推定磁束として出力する推定磁束選択部と、前記回転座標系の推定磁束を固定座標系の推定磁束に変換する回転/固定座標変換部と、を含んで構成されることを特徴とする請求項1に記載の同期リラクタンスモータの磁束測定装置。
  3. 前記観測磁束出力部は、前記固定座標系の電流から高調波成分を除去するバンドパスフィルタと、前記バンドパスフィルタを通過した電流に相抵抗を掛ける相抵抗乗算部と、前記相抵抗乗算部から出力される電圧と前記固定座標系の電圧とを合算する第1合算部と、前記第1合算部の出力値を前記推定磁束出力部から出力された推定磁束に依存する値と合算する第2合算部と、前記第2合算部の出力値を積分する積分器と、前記積分器から出力された観測磁束と前記推定磁束出力部から出力された推定磁束と合算した合算磁束を前記第2合算部に出力する第3合算部と、から構成されることを特徴とする請求項1に記載の同期リラクタンスモータの磁束測定装置。
  4. 前記観測磁束出力部は、前記第3合算部から出力された合算磁束に基準ゲイン値を掛けて前記第2合算部に出力するゲイン部をさらに含んで構成されることを特徴とする請求項3に記載の同期リラクタンスモータの磁束測定装置。
  5. 前記バンドパスフィルタのロー・カットオフ周波数およびハイ・カット−オフ周波数は、該ロー・カットオフ周波数をf、ハイ・カットオフfとし、前記モータの推定速度に対する周波数をfω とすると下記の式
    Figure 2004120993
    になるようにすることを特徴とする請求項3に記載の同期リラクタンスモータの磁束測定装置。
  6. 同期リラクタンスモータのセンサレス制御のために前記モータの磁束を測定し、該測定した磁束によって前記モータの回転子の速度と回転角を推定してそれぞれ推定速度と推定回転角として出力するセンサレス制御部と、前記モータの推定速度によって動作するか否かが決定されて前記モータの起動時と低速駆動時に前記センサレス制御部の推定速度と推定回転角の推定誤差を補償するように前記回転子の速度と回転角を観測してそれぞれ観測速度と観測回転角として出力する低速領域トラッキングループ部と、
    該低速領域トラッキングループ部が前記推定速度に基づいて動作または非動作になるように制御するモード切替制御部であって、前記低速領域トラッキングループ部の動作・非動作によるチャタリング現象を安定化させるモード切替制御部と、を含んで構成されることを特徴とする同期リラクタンスモータのセンサレス制御システム。
  7. 前記センサレス制御部は、前記モータに入力される固定座標系の電圧および電流から前記モータの推定磁束および観測磁束を出力する磁束測定器と、該磁束測定器から出力された推定磁束および観測磁束から前記モータの回転子の回転角を推定して前記推定回転角として出力する回転角推定部と、該回転角推定部で推定された回転角から前記回転子の速度を推定して前記推定速度として出力する速度推定部と、から構成され、
    前記低速領域トラッキングループ部は、前記モータの推定速度に基づいて変化する変数であって、前記推定速度が低速の場合には高速の場合に比べて高い値を有する変数によって、前記回転子の観測回転角を実際回転角に収束させて前記モータの観測速度が実際速度に収束されるようにし、
    前記モード切替制御部は、前記変数の変化を感知して前記モータの推定速度が低速から高速に変るときに前記低速領域トラッキングループ部がオフされる第1速度が、前記モータの速度が高速から低速に変るときに前記低速領域トラッキングループ部がオンされる第2速度より大きくなるように、前記低速領域トラッキングループ部が動作または非動作にされるように制御することを特徴とする請求項6に記載の同期リラクタンスモータのセンサレス制御システム。
  8. 前記低速領域トラッキングループ部は、前記磁束測定器で測定された磁束から前記回転子の位置誤差に比例する比例型観測速度を出力する比例型観測速度出力部と、前記速度推定部から出力された推定速度と前記回転子の観測回転角と推定回転角との間の回転角誤差とが合算された値に基準信号を組み合わせる基準信号組合部と、前記比例型観測速度と前記基準信号が組み合わせられた推定速度とから前記観測速度を算出する観測速度算出部と、前記観測速度算出部で算出された観測速度を積分して前記観測回転角を算出する積分器と、前記積分器から出力された観測回転角を三角関数に変換して前記磁束測定器に出力する三角関数変換部と、前記三角関数変換部から出力された観測回転角と前記回転子の推定回転角との間の回転角誤差を算出する回転角誤差算出部と、前記算出された回転角誤差に第1基準ゲイン値を掛ける第1ゲイン部と、前記第1ゲイン部で前記第1基準ゲイン値を掛けられた回転角誤差と前記推定速度とを合算して前記基準信号組合部に出力する合算部と、を含んで構成されることを特徴とする請求項7に記載の同期リラクタンスモータのセンサレス制御システム。
  9. 前記比例型観測速度出力部は、前記磁束測定器から出力される回転座標系の磁束成分のうちq軸成分の推定磁束と観測磁束との間の磁束誤差を算出する磁束誤差算出部と、該磁束誤差算出部で求められた磁束誤差をフィルタリングするハイパスフィルタと、該ハイパスフィルタでフィルタリングされた値から前記モータの回転子の磁束誤差比例値を求める復調部と、該復調部で求められた磁束誤差比例値に第2基準ゲイン値を掛けた位置誤差比例値を出力する第2ゲイン部と、該第2ゲイン部から出力された位置誤差比例値をフィルタリングするローパスフィルタと、該ローパスフィルタでフィルタリングされた値を比例積分して比例型観測速度を出力する比例積分器と、を含んで構成されることを特徴とする請求項8に記載の同期リラクタンスモータのセンサレス制御システム。
  10. 前記基準信号は、該基準信号をηとし、前記モード切替制御部で変化が感知される前記変数をX(0≦X≦1)とするとき、式
    η = 0.8 + 0.2(1−X)
    によって求められることを特徴とする請求項8に記載の同期リラクタンスモータのセンサレス制御システム。
  11. 前記第1速度は950〜1100rpmの値を有し、前記第2速度は800〜950rpmの値を有することを特徴とする請求項7に記載の同期リラクタンスモータのセンサレス制御システム。
  12. 前記変数の値は、前記モータの推定速度が800rpmから1100rpmに増加するとき1から0に減少し、前記推定速度が1100rpmから800rpmに減少するとき0から1に増加することを特徴とする請求項7に記載の同期リラクタンスモータのセンサレス制御システム。
  13. 前記モード切替制御部は、前記変数が1から0に減少し、前記モータの推定速度が前記第1速度を有するときに、前記低速領域トラッキングループ部を非動作にさせ、前記変数が0から1に増加し、前記モータの推定速度が前記第2速度を有するときに、前記低速領域トラッキングループ部を動作させることを特徴とする請求項12に記載の同期リラクタンスモータのセンサレス制御システム。
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