JP2004119646A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】フリップチップ接続による実装を行う際、電極パッドが微細化した場合であっても、セルフアラインで半導体チップと回路基板とのアライメントを行うことが可能な半導体装置およびその製造方法を提供する。
【解決手段】回路基板1と半導体チップ11との対向面部分に設けられたダミーパッド5b,15b間に突起部材9を狭持させた状態で、回路基板1と半導体チップ11とを対向配置する。突起部材9を溶融させ、突起部材9を挟んで対向配置されているダミーパッド5b,15b間が最も近くなるように突起部材9の表面張力によって回路基板1に対して半導体チップ11を相対的に移動させた後、突起部材9を硬化させて位置合わせを行う。位置合わせを行った半導体チップ11と回路基板1とにそれぞれ形成された電極パッド5a,15a上にメッキ処理によって突起電極を成長させ、電極パッド5a,15a間を接続する。
【選択図】 図1
【解決手段】回路基板1と半導体チップ11との対向面部分に設けられたダミーパッド5b,15b間に突起部材9を狭持させた状態で、回路基板1と半導体チップ11とを対向配置する。突起部材9を溶融させ、突起部材9を挟んで対向配置されているダミーパッド5b,15b間が最も近くなるように突起部材9の表面張力によって回路基板1に対して半導体チップ11を相対的に移動させた後、突起部材9を硬化させて位置合わせを行う。位置合わせを行った半導体チップ11と回路基板1とにそれぞれ形成された電極パッド5a,15a上にメッキ処理によって突起電極を成長させ、電極パッド5a,15a間を接続する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体装置及びその製造方法に関し、特には回路基板に対して半導体チップをフリップチップ実装してなる半導体装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電気製品の小型、軽量、低消費電力化といった要求に応えるため、半導体素子の高集積化技術と共に、これらの半導体素子を高密度に組み付ける実装技術も展開してきている。そのような実装技術のうち、多層配線が形成された回路基板に半導体チップをフェイスダウン状態でベアチップ実装するフリップチップ接続は、半導体パッケージの小型・軽量化だけではなく、高速化の点からも有利である。
【0003】
フリップチップ接続によって半導体装置を製造する場合、先ず、回路基板に形成された電極パッドおよび半導体チップに形成された電極パッドの少なくとも一方に突起電極を形成する。その後、回路基板と半導体チップのそれぞれに形成された複数の電極パッドが対向配置されるようにおおよその位置合わせを行い、回路基板上に半導体チップを載置する。次いで、熱処理を行うことにより突起電極を溶融させ、再び硬化させることで対向配置された電極パッド間を突起電極で接続する。
【0004】
以上の手順においては、突起電極を溶融させることにより、当該突起電極を挟んで対向配置された電極パッド間が最も近づけられるように、溶融した突起電極材料の表面張力によって半導体チップが移動するため、回路基板に対して半導体チップがセルフアラインで高精度に位置合わせされる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述した半導体装置の製造方法においては、次のような課題があった。すなわち、半導体装置の高集積化の進展により、半導体チップおよび回路基板においては、電極パッドの配置間隔(ピッチ)の縮小化と電極パッド面積の縮小化が進んでいる。また、これに伴い、各電極パッド間を接続する突起電極の体積の縮小化が進んでいる。
【0006】
ところが、突起電極の体積が縮小化されると、溶融させた突起電極の表面張力によって半導体チップを移動させる力が弱まるため、半導体チップと回路基板とのセルフアラインでの高精度な位置合わせを行うことが困難になってきている。このため、高集積化が進展した半導体装置においては、光照射等のアライメント手段を用いて半導体チップと回路基板とのアライメントを行わなければならない。したがって、特別なアライメント装置が必要になり製造コストが増加することや、さらに特別なアライメント工程が必要になり全体の工程数が増加する等の問題が生じる。
【0007】
そこで本発明は、フリップチップ接続による実装がなされた半導体装置において、電極パッドの高集積化が進展した場合であっても、セルフアラインで半導体チップと回路基板とのアライメントを行うことが可能な半導体装置およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するための本発明の半導体装置は、回路基板と半導体チップとの対向面部分に電極パッドが設けられ、各電極パッド間に突起電極が狭持されている。そして、回路基板と半導体チップとの対向面部分には、回路基板と半導体チップとの位置合わせを行うための複数のダミーパッドが、電極パッドよりも大きな面積を有して配置されている。これらのダミーパッド間には、突起部材が狭持されていることとする。
【0009】
このような構成の半導体装置では、電極パッドよりも大きな面積のダミーパッドを設けて突起部材を狭持させた構成とすることにより、電極パッド間の突起電極の体積と比較して、より大きな体積の突起電極がダミーパッド間に狭持される。このため、溶融させた突起電極が、その体積が小さいために、その表面張力によって半導体チップを回路基板に対して移動させることができない場合であっても、溶融させた突起部材の表面張力によって、半導体チップを回路基板に対して移動させて位置合わせを行ったものとすることができる。
【0010】
また本発明の半導体装置の製造方法は次のように行うことを特徴としている。先ず、回路基板と半導体チップとの対向面部分に設けられたダミーパッド間に突起部材を狭持させた状態で、当該回路基板と半導体チップとを対向配置する。次いで、突起部材を溶融させ、当該突起部材を挟んで対向配置されているダミーパッド間が最も近くなるように当該突起部材の表面張力によって半導体チップを回路基板に対して相対的に移動させた後、突起部材を硬化させて位置合わせを行う。その後、半導体チップと回路基板とにそれぞれ形成された電極パッド上にメッキ処理によって突起電極を成長させ、対向配置された電極パッド間を当該突起電極によって接続する。
【0011】
このような製造方法では、ダミーパッド間に狭持させた突起部材を溶融させることで、半導体チップと回路基板との位置合わせを行った後、メッキ処理によって、半導体チップと回路基板にそれぞれ形成された電極パッド上に同時に突起電極を成長させることで、対向して配置された電極パッド間の突起電極によって接続される。したがって、電極パッドが微細化された場合であっても、ダミーパッド間の突起部材の溶融によってセルフアラインで高精度の位置合わせを行うことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の半導体装置およびその製造方法の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。尚、各実施形態においては、先ず半導体装置の製造方法を説明し、次いでこれによって形成された半導体装置の構成を説明する。
【0013】
<第1実施形態>
図1および図2は、第1実施形態の半導体装置の製造方法を説明するための要部を拡大した断面工程図であり、以下これらの図に基づいて第1実施形態の製造方法を説明する。
【0014】
先ず、図1(a)に示すように、回路基板1を用意する。この回路基板1は、例えば半導体基板や、セラミックや樹脂等の絶縁性基板からなる基板3の一主面側に、多層構造の配線5を設けてなり、最上層の配線5の一部が電極パッド5aおよびダミーパッド5bとして形成されたものである。各配線5を構成する層間には絶縁膜7が配置され、さらに回路基板1の表面は、電極パッド5aおよびダミーパッド5bのみを露出させた状態となるように絶縁膜7で覆われていることとする。
【0015】
ここで、電極パッド5aは、回路基板1に設けられた配線5の端子として設けられており、配線5に接続され、また配線5によって相互に接続された状態で設けられている。
【0016】
一方、ダミーパッド5bは、配線5や他の電極パッド5aに接続されておらず、電気的に絶縁された状態であることとする。また、ダミーパッド5bは、次に説明するようにこの回路基板1上に配置される半導体チップの対向面部分に対して均等に配置されていることとし、好ましくは半導体チップの対向面部分の周縁となる位置に配置されることとする。ここでは、例えば半導体チップの対向面部分の四隅に相当する位置に、ダミーパッド5bが配置されており、図面においては1つのダミーパッド5bのみが図示されていることとする。
【0017】
そして特に、各ダミーパッド5bは、電極パッド5aよりも大きな露出面積を有していることとする。ここで、ダミーパッド5bの露出面積は、次の工程でこの上部に形成する突起部材を溶融させた場合に、この突起部材を介して回路基板1上に配置された半導体チップが、突起部材の表面張力によって十分に移動可能な体積の突起電極が設けられる程度の大きさであることとする。
【0018】
次に、以上のような構成の回路基板1のダミーパッド5b上に、スクリーン印刷や他の方法によって突起部材9を形成する。この突起部材9は、ダミーパッド5bに対するぬれ性の良好な材料を用いることが好ましく、樹脂や金属材料で構成されることとする。
【0019】
次いで、図1(b)に示すように、上記回路基板1上に搭載する半導体チップ11を用意する。この半導体チップ11は、ここでの図示を省略した機能素子が形成されている半導体基板13の一主面側に、電極パッド15aおよびダミーパッド15bを設けてなるものである。ただし、半導体チップ11の表面は、電極パッド15aおよびダミーパッド15bのみを露出させるように絶縁膜17によって覆われていることとする。
【0020】
ここで、電極パッド15aは、半導体チップ11に設けられた機能素子に接続された端子として設けられている。一方、ダミーパッド15bは、機能素子や他の電極パッド15aに接続されておらず、電気的に絶縁された状態であることとする。また、これらの電極パッド15aおよびダミーパッド15bは、回路基板1上に設けられた電極パッド5aおよびダミーパッド5bと対向する位置にそれぞれ設けられていることとする。
【0021】
そして、回路基板1の突起部材9の形成面と、半導体チップ11の電極パッド15aおよびダミーパッド15bの形成面とを対向させ、さらに回路基板1と半導体チップ11における電極パッド5a−15aおよびダミーパッド5b−15bを対向させるように、大まかな位置合わせを行った状態で、回路基板1上に半導体チップ11を載置する。そして、回路基板1のダミーパッド5bと半導体チップ11のダミーパッド15bとで突起部材9を狭持させた状態とする。
【0022】
次に、図1(c)に示すように、熱処理を行うことにより、突起部材9を溶融させる。
【0023】
これにより、図2(d)に示すように、溶融した突起部材9の表面張力によって、ダミーパッド5b−15b間が最短距離となるように回路基板1に対して半導体チップ11を移動させた後、突起部材9を硬化させ、この突起部材9によって回路基板1と半導体チップ11とを仮止めする。以上により、回路基板1と半導体チップ11との高精度の位置合わせをセルフアラインで行う。
【0024】
その後、図2(e)に示すように、仮止めされた回路基板1と半導体チップ11とのセットを、メッキ液中に浸漬させ回路基板1の電極パッド5aと半導体チップ11の電極パッド15aとの表面上に、それぞれメッキを成長させて中央部で接合させ、これを突起電極19として電極パッド5a−15a間を接続する。
【0025】
この突起電極19の形成におけるメッキ処理は無電界メッキが行われ、先ず第1段階においては、電極パッド表面がAlの場合はZn置換メッキを行った後、Niメッキ液を用いてNiメッキを成長させ、これを下地層19aとする。続く第2段階においては、Cuメッキ液を用いて下地層19a上にCuメッキを成長させ、電極パッド5a,15aの両側から成長させたCuメッキを中央部で接合させることで突起電極19を形成する。
【0026】
尚、突起電極19は、無電界メッキによって電極パッド5a、15a上に選択的に形成可能であればCuからなるものに限定されることはない。例えば、Snを用いた突起電極19を形成する場合には、次のように行う。
【0027】
先ず、第1段階のNiメッキの成長の後、Cuメッキ(または5nmの膜厚のAuメッキ)を成長させてこれらを下地層17aとする。そして、250℃程度の高温にして溶融させたSn中にこれらのメッキ部分を浸漬させ、電極パッド5a,15aの両側から成長させた下地層19a(CuメッキまたはAuメッキ)間にSnを付着させる。そして、さらに250℃程度の高温にさらすことでSnとCu(またはAu)とを合金化させ、Sn−Cu合金(またはSn−Au合金)からなる突起電極19を形成する。ただしこのような加熱を伴うメッキ処理によって突起電極19の形成を行う場合には、先に形成した突起部材9がこの際の加熱によって溶融することのないように、突起部材9の材質を選択する必要がある。
【0028】
以上のようなメッキ処理によって突起電極19を形成した後、図2(f)に示すように、回路基板1と半導体チップ11との間にアンダーフィル20を注入し、回路基板1と半導体チップ11との接合を強固にし、回路基板1に対して半導体チップ11をフリップチップ接続してなる半導体装置21を得る。
【0029】
以上説明した製造方法によれば、電極パッド5a,15aの大きさに関わらず、半導体チップと回路基板との位置合わせをセルフアラインで高精度に行うことが可能になる。つまり、電極パッド5a,15aの微細化によって、これらの突起電極5a,15a間に狭持される突起電極19の体積が小さくなると、これを溶融させた場合に、その表面張力によって半導体チップを回路基板に対して移動させるセルフアラインでの位置合わせができなくなるが、このような場合であっても、ダミーパッド5b,15b間に狭持させた突起部材9を溶融させることでセルフアラインでの高精度な位置合わせが可能になるのである。
【0030】
また、電極パッド5a,15a間には、メッキ処理によって同時に突起電極19が形成される。これは、電極パッド5a,15aが微細化した場合、回路基板1および半導体チップ11の電極パッド5a,15aのそれぞれに突起電極を形成した後、回路基板1と半導体チップ11とを対向配置して突起電極間を接合させる方法が行われるが、このような方法と比較して突起電極の形成が1回で良いため、工程数を削減する観点からも有利である。
【0031】
<第2実施形態>
図3および図4は、第2実施形態の半導体装置の製造方法を説明するための要部を拡大した断面工程図であり、以下これらの図に基づいて第2実施形態の製造方法を説明する。
【0032】
先ず、図3(a)に示すように、回路基板1を用意する。この回路基板1は、第1実施形態の回路基板1と同様に構成されたものであることとする。そして、この回路基板1の表面の全面に、電界メッキの際に電極となるシード層31をスパッタ法によって形成する。このシード層31は、例えばTi膜(膜厚0.18μm程度)と、その上層のCu膜(膜厚0.3μm程度)との2層構造で形成することとする。
【0033】
次に、このシード層31の上部に、電極パッド5aおよびダミーパッド5b上を開口するマスクパターン33を形成する。このマスクパターン33は、例えばリソグラフィー技術によって形成したレジストパターンであって良い。ここで、このマスクパターン33に形成される開口部33aは、電極パッド5aおよびダミーパッド5bを覆う絶縁膜7に設けられた開口より一回り大きく形成されていることとする。
【0034】
以上の後、回路基板1のダミーパッド5b上に、シード層31を介してスクリーン印刷や他の方法によって突起部材9’を形成する。この突起部材9’は、第1実施形態で形成した突起電極と同様の位置に形成され、またシード層31に対するぬれ性の良好な材料を用いることが好ましく、樹脂や金属材料で構成されることとする。
【0035】
次いで、図3(b)に示すように、上記回路基板1上に搭載する半導体チップ11を用意する。この半導体チップ11は、第1実施形態と同様に構成されたものであることとする。そして、この半導体チップ11の表面の全面に、電界メッキの際に電極となるシード層35をスパッタ法によって形成する。このシード層35は、例えば回路基板1上に形成したシード層31と同様の構成であることとする。
【0036】
次に、このシード層35の上部に、半導体チップ11の電極パッド15aおよびダミーパッド15b上を開口するマスクパターン(例えばレジストパターン)37を形成する。ここで、このマスクパターン37に形成される開口部37aは、電極パッド15aおよびダミーパッド15bを覆う絶縁膜17に設けられた開口より一回り大きく形成されていることとする。
【0037】
そして、突起部材9’が形成された回路基板1の突起部材9’形成面と、半導体チップ11の電極パッド15aおよびダミーパッド15b形成面とを対向させ、さらに回路基板1と半導体チップ11との電極パッド5a−電極パッド15aおよびダミーパッド5b−ダミーパッド15bを対向させるように位置合わせした状態で、回路基板1上に半導体チップ11を載置する。またこれにより、シード層31を介して、回路基板1のダミーパッド5bと半導体チップ11のダミーパッド15bとで突起部材9’を狭持させた状態とする。
【0038】
次に、第1実施形態と同様に、熱処理を行うことにより突起部材9’を溶融させる。これにより、図3(c)に示すように、溶融した突起部材9’の表面張力によって、ダミーパッド5b−15b間が最短距離となるように回路基板1と半導体チップ11を移動させた後、突起部材9’を硬化させ、この突起部材9’によって回路基板1と半導体チップ11とを仮止めする。以上により、回路基板1と半導体チップ11との高精度の位置合わせをセルフアラインで行う。
【0039】
その後、図4(d)に示すように、仮止めされた回路基板1と半導体チップ11とのセットを、メッキ液中に浸漬させ、回路基板1の電極パッド5aと半導体チップ11の電極パッド15aの表面を覆うシード層31,35の露出表面上に、それぞれメッキを成長させて中央部で接合させ、これを突起電極19’として電極パッド5a−15a間を接続する。
【0040】
この突起電極19’の形成におけるメッキ処理は、シード層31,35を電極とした電界メッキが行われ、先ず第1段階においてはCuメッキ液を用いてCuメッキ層(膜厚5μm程度)を成長させ、これを下地層19a’とする。尚、Cuメッキ層に換えてNiメッキ層を成長させ、これを下地層19a’としても良い。続く第2段階においては、Snメッキ液を用いてSnメッキを成長させ、電極パッド5a,15aの両側から成長させたSnメッキを中央部で接合させることで突起電極19’を形成する。
【0041】
その後、図4(e)に示すように、回路基板1と半導体チップ11の表面を覆っているマスクパターン33,37[図4(d)参照]をウェットエッチングによって除去し、さらに、シード層31,35の露出部分をウェットエッチングによって除去する。この際、マスクパターン33,37[図4(d)参照]に形成された開口部は、電極パッド5a,15aおよびダミーパッド5b,15bを覆う絶縁膜7,17に設けられた開口より一回り大きく形成されているため、この開口部内に形成された突起部材9’および突起電極19’は、絶縁膜7,17に対して重なりをもって形成される。このため、シード層31,35を除去するためのエッチングが、電極パッド5a,15aやダミーパッド5b,15bにまで及ぶことを防止できる。
【0042】
しかる後、図4(f)に示すように、回路基板1と半導体チップ11との間にアンダーフィル20を注入し、回路基板1と半導体チップ11との接合を強固にし、回路基板1に対して半導体チップ11をフリップチップ接続してなる半導体装置21’を得る。
【0043】
以上説明した第2実施形態の製造方法であっても、第1実施形態の製造方法と同様に、突起部材9’も溶融によって半導体チップ11と回路基板1との位置合わせを行った後、メッキ処理によって対向して配置される電極パッド5a,15a間に同時に突起電極19’を形成しているため、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0044】
尚、上述した第1実施形態および第2実施形態においては、回路基板1に形成されるダミーパッド5b、および半導体基板11に形成されるダミーパッド15bが、配線5や他の電極パッド5a,15aに接続されておらず、電気的に絶縁された状態であることとした。しかし、本発明の半導体装置は、このような構成に限定されることはない。すなわち、ダミーパッド5b,15bは、これらの間に狭持される突起部材9,9’を溶融させた場合に、その表面張力によって半導体基板11−回路基板1間の位置合わせがセルフアラインで行われる大きさであれば良い。このため、このダミーパッド5b,15bを、他の電極パッド5a,15aと同様に用いても良く、この場合、突起部材9,9’としては、導電性材料が用いられることになる。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の半導体装置およびその製造方法によれば、回路基板上に半導体チップをフリップチップ接続する際、高集積化によって電極パッドが微細化した場合であっても、特別な位置合わせ装置を用いることなく、セルフアラインで高精度に回路基板に対して半導体チップの位置合わせを行うことが可能になる。更に、突起電極の形成が1回で良いため、工程数を削減することができる。これにより、高集積化した半導体装置の製造コストの低減を図ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の半導体装置の製造方法を示す断面工程図(その1)である。
【図2】第1実施形態の半導体装置の製造方法を示す断面工程図(その2)である。
【図3】第2実施形態の半導体装置の製造方法を示す断面工程図(その1)である。
【図4】第2実施形態の半導体装置の製造方法を示す断面工程図(その2)である。
【符号の説明】
1…回路基板、5…配線、5a,15a…電極パッド、5b,15b…ダミーパッド、9,9’…突起部材、11…半導体チップ、19,19’…突起電極、21,21’…半導体装置
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体装置及びその製造方法に関し、特には回路基板に対して半導体チップをフリップチップ実装してなる半導体装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電気製品の小型、軽量、低消費電力化といった要求に応えるため、半導体素子の高集積化技術と共に、これらの半導体素子を高密度に組み付ける実装技術も展開してきている。そのような実装技術のうち、多層配線が形成された回路基板に半導体チップをフェイスダウン状態でベアチップ実装するフリップチップ接続は、半導体パッケージの小型・軽量化だけではなく、高速化の点からも有利である。
【0003】
フリップチップ接続によって半導体装置を製造する場合、先ず、回路基板に形成された電極パッドおよび半導体チップに形成された電極パッドの少なくとも一方に突起電極を形成する。その後、回路基板と半導体チップのそれぞれに形成された複数の電極パッドが対向配置されるようにおおよその位置合わせを行い、回路基板上に半導体チップを載置する。次いで、熱処理を行うことにより突起電極を溶融させ、再び硬化させることで対向配置された電極パッド間を突起電極で接続する。
【0004】
以上の手順においては、突起電極を溶融させることにより、当該突起電極を挟んで対向配置された電極パッド間が最も近づけられるように、溶融した突起電極材料の表面張力によって半導体チップが移動するため、回路基板に対して半導体チップがセルフアラインで高精度に位置合わせされる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述した半導体装置の製造方法においては、次のような課題があった。すなわち、半導体装置の高集積化の進展により、半導体チップおよび回路基板においては、電極パッドの配置間隔(ピッチ)の縮小化と電極パッド面積の縮小化が進んでいる。また、これに伴い、各電極パッド間を接続する突起電極の体積の縮小化が進んでいる。
【0006】
ところが、突起電極の体積が縮小化されると、溶融させた突起電極の表面張力によって半導体チップを移動させる力が弱まるため、半導体チップと回路基板とのセルフアラインでの高精度な位置合わせを行うことが困難になってきている。このため、高集積化が進展した半導体装置においては、光照射等のアライメント手段を用いて半導体チップと回路基板とのアライメントを行わなければならない。したがって、特別なアライメント装置が必要になり製造コストが増加することや、さらに特別なアライメント工程が必要になり全体の工程数が増加する等の問題が生じる。
【0007】
そこで本発明は、フリップチップ接続による実装がなされた半導体装置において、電極パッドの高集積化が進展した場合であっても、セルフアラインで半導体チップと回路基板とのアライメントを行うことが可能な半導体装置およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するための本発明の半導体装置は、回路基板と半導体チップとの対向面部分に電極パッドが設けられ、各電極パッド間に突起電極が狭持されている。そして、回路基板と半導体チップとの対向面部分には、回路基板と半導体チップとの位置合わせを行うための複数のダミーパッドが、電極パッドよりも大きな面積を有して配置されている。これらのダミーパッド間には、突起部材が狭持されていることとする。
【0009】
このような構成の半導体装置では、電極パッドよりも大きな面積のダミーパッドを設けて突起部材を狭持させた構成とすることにより、電極パッド間の突起電極の体積と比較して、より大きな体積の突起電極がダミーパッド間に狭持される。このため、溶融させた突起電極が、その体積が小さいために、その表面張力によって半導体チップを回路基板に対して移動させることができない場合であっても、溶融させた突起部材の表面張力によって、半導体チップを回路基板に対して移動させて位置合わせを行ったものとすることができる。
【0010】
また本発明の半導体装置の製造方法は次のように行うことを特徴としている。先ず、回路基板と半導体チップとの対向面部分に設けられたダミーパッド間に突起部材を狭持させた状態で、当該回路基板と半導体チップとを対向配置する。次いで、突起部材を溶融させ、当該突起部材を挟んで対向配置されているダミーパッド間が最も近くなるように当該突起部材の表面張力によって半導体チップを回路基板に対して相対的に移動させた後、突起部材を硬化させて位置合わせを行う。その後、半導体チップと回路基板とにそれぞれ形成された電極パッド上にメッキ処理によって突起電極を成長させ、対向配置された電極パッド間を当該突起電極によって接続する。
【0011】
このような製造方法では、ダミーパッド間に狭持させた突起部材を溶融させることで、半導体チップと回路基板との位置合わせを行った後、メッキ処理によって、半導体チップと回路基板にそれぞれ形成された電極パッド上に同時に突起電極を成長させることで、対向して配置された電極パッド間の突起電極によって接続される。したがって、電極パッドが微細化された場合であっても、ダミーパッド間の突起部材の溶融によってセルフアラインで高精度の位置合わせを行うことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の半導体装置およびその製造方法の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。尚、各実施形態においては、先ず半導体装置の製造方法を説明し、次いでこれによって形成された半導体装置の構成を説明する。
【0013】
<第1実施形態>
図1および図2は、第1実施形態の半導体装置の製造方法を説明するための要部を拡大した断面工程図であり、以下これらの図に基づいて第1実施形態の製造方法を説明する。
【0014】
先ず、図1(a)に示すように、回路基板1を用意する。この回路基板1は、例えば半導体基板や、セラミックや樹脂等の絶縁性基板からなる基板3の一主面側に、多層構造の配線5を設けてなり、最上層の配線5の一部が電極パッド5aおよびダミーパッド5bとして形成されたものである。各配線5を構成する層間には絶縁膜7が配置され、さらに回路基板1の表面は、電極パッド5aおよびダミーパッド5bのみを露出させた状態となるように絶縁膜7で覆われていることとする。
【0015】
ここで、電極パッド5aは、回路基板1に設けられた配線5の端子として設けられており、配線5に接続され、また配線5によって相互に接続された状態で設けられている。
【0016】
一方、ダミーパッド5bは、配線5や他の電極パッド5aに接続されておらず、電気的に絶縁された状態であることとする。また、ダミーパッド5bは、次に説明するようにこの回路基板1上に配置される半導体チップの対向面部分に対して均等に配置されていることとし、好ましくは半導体チップの対向面部分の周縁となる位置に配置されることとする。ここでは、例えば半導体チップの対向面部分の四隅に相当する位置に、ダミーパッド5bが配置されており、図面においては1つのダミーパッド5bのみが図示されていることとする。
【0017】
そして特に、各ダミーパッド5bは、電極パッド5aよりも大きな露出面積を有していることとする。ここで、ダミーパッド5bの露出面積は、次の工程でこの上部に形成する突起部材を溶融させた場合に、この突起部材を介して回路基板1上に配置された半導体チップが、突起部材の表面張力によって十分に移動可能な体積の突起電極が設けられる程度の大きさであることとする。
【0018】
次に、以上のような構成の回路基板1のダミーパッド5b上に、スクリーン印刷や他の方法によって突起部材9を形成する。この突起部材9は、ダミーパッド5bに対するぬれ性の良好な材料を用いることが好ましく、樹脂や金属材料で構成されることとする。
【0019】
次いで、図1(b)に示すように、上記回路基板1上に搭載する半導体チップ11を用意する。この半導体チップ11は、ここでの図示を省略した機能素子が形成されている半導体基板13の一主面側に、電極パッド15aおよびダミーパッド15bを設けてなるものである。ただし、半導体チップ11の表面は、電極パッド15aおよびダミーパッド15bのみを露出させるように絶縁膜17によって覆われていることとする。
【0020】
ここで、電極パッド15aは、半導体チップ11に設けられた機能素子に接続された端子として設けられている。一方、ダミーパッド15bは、機能素子や他の電極パッド15aに接続されておらず、電気的に絶縁された状態であることとする。また、これらの電極パッド15aおよびダミーパッド15bは、回路基板1上に設けられた電極パッド5aおよびダミーパッド5bと対向する位置にそれぞれ設けられていることとする。
【0021】
そして、回路基板1の突起部材9の形成面と、半導体チップ11の電極パッド15aおよびダミーパッド15bの形成面とを対向させ、さらに回路基板1と半導体チップ11における電極パッド5a−15aおよびダミーパッド5b−15bを対向させるように、大まかな位置合わせを行った状態で、回路基板1上に半導体チップ11を載置する。そして、回路基板1のダミーパッド5bと半導体チップ11のダミーパッド15bとで突起部材9を狭持させた状態とする。
【0022】
次に、図1(c)に示すように、熱処理を行うことにより、突起部材9を溶融させる。
【0023】
これにより、図2(d)に示すように、溶融した突起部材9の表面張力によって、ダミーパッド5b−15b間が最短距離となるように回路基板1に対して半導体チップ11を移動させた後、突起部材9を硬化させ、この突起部材9によって回路基板1と半導体チップ11とを仮止めする。以上により、回路基板1と半導体チップ11との高精度の位置合わせをセルフアラインで行う。
【0024】
その後、図2(e)に示すように、仮止めされた回路基板1と半導体チップ11とのセットを、メッキ液中に浸漬させ回路基板1の電極パッド5aと半導体チップ11の電極パッド15aとの表面上に、それぞれメッキを成長させて中央部で接合させ、これを突起電極19として電極パッド5a−15a間を接続する。
【0025】
この突起電極19の形成におけるメッキ処理は無電界メッキが行われ、先ず第1段階においては、電極パッド表面がAlの場合はZn置換メッキを行った後、Niメッキ液を用いてNiメッキを成長させ、これを下地層19aとする。続く第2段階においては、Cuメッキ液を用いて下地層19a上にCuメッキを成長させ、電極パッド5a,15aの両側から成長させたCuメッキを中央部で接合させることで突起電極19を形成する。
【0026】
尚、突起電極19は、無電界メッキによって電極パッド5a、15a上に選択的に形成可能であればCuからなるものに限定されることはない。例えば、Snを用いた突起電極19を形成する場合には、次のように行う。
【0027】
先ず、第1段階のNiメッキの成長の後、Cuメッキ(または5nmの膜厚のAuメッキ)を成長させてこれらを下地層17aとする。そして、250℃程度の高温にして溶融させたSn中にこれらのメッキ部分を浸漬させ、電極パッド5a,15aの両側から成長させた下地層19a(CuメッキまたはAuメッキ)間にSnを付着させる。そして、さらに250℃程度の高温にさらすことでSnとCu(またはAu)とを合金化させ、Sn−Cu合金(またはSn−Au合金)からなる突起電極19を形成する。ただしこのような加熱を伴うメッキ処理によって突起電極19の形成を行う場合には、先に形成した突起部材9がこの際の加熱によって溶融することのないように、突起部材9の材質を選択する必要がある。
【0028】
以上のようなメッキ処理によって突起電極19を形成した後、図2(f)に示すように、回路基板1と半導体チップ11との間にアンダーフィル20を注入し、回路基板1と半導体チップ11との接合を強固にし、回路基板1に対して半導体チップ11をフリップチップ接続してなる半導体装置21を得る。
【0029】
以上説明した製造方法によれば、電極パッド5a,15aの大きさに関わらず、半導体チップと回路基板との位置合わせをセルフアラインで高精度に行うことが可能になる。つまり、電極パッド5a,15aの微細化によって、これらの突起電極5a,15a間に狭持される突起電極19の体積が小さくなると、これを溶融させた場合に、その表面張力によって半導体チップを回路基板に対して移動させるセルフアラインでの位置合わせができなくなるが、このような場合であっても、ダミーパッド5b,15b間に狭持させた突起部材9を溶融させることでセルフアラインでの高精度な位置合わせが可能になるのである。
【0030】
また、電極パッド5a,15a間には、メッキ処理によって同時に突起電極19が形成される。これは、電極パッド5a,15aが微細化した場合、回路基板1および半導体チップ11の電極パッド5a,15aのそれぞれに突起電極を形成した後、回路基板1と半導体チップ11とを対向配置して突起電極間を接合させる方法が行われるが、このような方法と比較して突起電極の形成が1回で良いため、工程数を削減する観点からも有利である。
【0031】
<第2実施形態>
図3および図4は、第2実施形態の半導体装置の製造方法を説明するための要部を拡大した断面工程図であり、以下これらの図に基づいて第2実施形態の製造方法を説明する。
【0032】
先ず、図3(a)に示すように、回路基板1を用意する。この回路基板1は、第1実施形態の回路基板1と同様に構成されたものであることとする。そして、この回路基板1の表面の全面に、電界メッキの際に電極となるシード層31をスパッタ法によって形成する。このシード層31は、例えばTi膜(膜厚0.18μm程度)と、その上層のCu膜(膜厚0.3μm程度)との2層構造で形成することとする。
【0033】
次に、このシード層31の上部に、電極パッド5aおよびダミーパッド5b上を開口するマスクパターン33を形成する。このマスクパターン33は、例えばリソグラフィー技術によって形成したレジストパターンであって良い。ここで、このマスクパターン33に形成される開口部33aは、電極パッド5aおよびダミーパッド5bを覆う絶縁膜7に設けられた開口より一回り大きく形成されていることとする。
【0034】
以上の後、回路基板1のダミーパッド5b上に、シード層31を介してスクリーン印刷や他の方法によって突起部材9’を形成する。この突起部材9’は、第1実施形態で形成した突起電極と同様の位置に形成され、またシード層31に対するぬれ性の良好な材料を用いることが好ましく、樹脂や金属材料で構成されることとする。
【0035】
次いで、図3(b)に示すように、上記回路基板1上に搭載する半導体チップ11を用意する。この半導体チップ11は、第1実施形態と同様に構成されたものであることとする。そして、この半導体チップ11の表面の全面に、電界メッキの際に電極となるシード層35をスパッタ法によって形成する。このシード層35は、例えば回路基板1上に形成したシード層31と同様の構成であることとする。
【0036】
次に、このシード層35の上部に、半導体チップ11の電極パッド15aおよびダミーパッド15b上を開口するマスクパターン(例えばレジストパターン)37を形成する。ここで、このマスクパターン37に形成される開口部37aは、電極パッド15aおよびダミーパッド15bを覆う絶縁膜17に設けられた開口より一回り大きく形成されていることとする。
【0037】
そして、突起部材9’が形成された回路基板1の突起部材9’形成面と、半導体チップ11の電極パッド15aおよびダミーパッド15b形成面とを対向させ、さらに回路基板1と半導体チップ11との電極パッド5a−電極パッド15aおよびダミーパッド5b−ダミーパッド15bを対向させるように位置合わせした状態で、回路基板1上に半導体チップ11を載置する。またこれにより、シード層31を介して、回路基板1のダミーパッド5bと半導体チップ11のダミーパッド15bとで突起部材9’を狭持させた状態とする。
【0038】
次に、第1実施形態と同様に、熱処理を行うことにより突起部材9’を溶融させる。これにより、図3(c)に示すように、溶融した突起部材9’の表面張力によって、ダミーパッド5b−15b間が最短距離となるように回路基板1と半導体チップ11を移動させた後、突起部材9’を硬化させ、この突起部材9’によって回路基板1と半導体チップ11とを仮止めする。以上により、回路基板1と半導体チップ11との高精度の位置合わせをセルフアラインで行う。
【0039】
その後、図4(d)に示すように、仮止めされた回路基板1と半導体チップ11とのセットを、メッキ液中に浸漬させ、回路基板1の電極パッド5aと半導体チップ11の電極パッド15aの表面を覆うシード層31,35の露出表面上に、それぞれメッキを成長させて中央部で接合させ、これを突起電極19’として電極パッド5a−15a間を接続する。
【0040】
この突起電極19’の形成におけるメッキ処理は、シード層31,35を電極とした電界メッキが行われ、先ず第1段階においてはCuメッキ液を用いてCuメッキ層(膜厚5μm程度)を成長させ、これを下地層19a’とする。尚、Cuメッキ層に換えてNiメッキ層を成長させ、これを下地層19a’としても良い。続く第2段階においては、Snメッキ液を用いてSnメッキを成長させ、電極パッド5a,15aの両側から成長させたSnメッキを中央部で接合させることで突起電極19’を形成する。
【0041】
その後、図4(e)に示すように、回路基板1と半導体チップ11の表面を覆っているマスクパターン33,37[図4(d)参照]をウェットエッチングによって除去し、さらに、シード層31,35の露出部分をウェットエッチングによって除去する。この際、マスクパターン33,37[図4(d)参照]に形成された開口部は、電極パッド5a,15aおよびダミーパッド5b,15bを覆う絶縁膜7,17に設けられた開口より一回り大きく形成されているため、この開口部内に形成された突起部材9’および突起電極19’は、絶縁膜7,17に対して重なりをもって形成される。このため、シード層31,35を除去するためのエッチングが、電極パッド5a,15aやダミーパッド5b,15bにまで及ぶことを防止できる。
【0042】
しかる後、図4(f)に示すように、回路基板1と半導体チップ11との間にアンダーフィル20を注入し、回路基板1と半導体チップ11との接合を強固にし、回路基板1に対して半導体チップ11をフリップチップ接続してなる半導体装置21’を得る。
【0043】
以上説明した第2実施形態の製造方法であっても、第1実施形態の製造方法と同様に、突起部材9’も溶融によって半導体チップ11と回路基板1との位置合わせを行った後、メッキ処理によって対向して配置される電極パッド5a,15a間に同時に突起電極19’を形成しているため、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0044】
尚、上述した第1実施形態および第2実施形態においては、回路基板1に形成されるダミーパッド5b、および半導体基板11に形成されるダミーパッド15bが、配線5や他の電極パッド5a,15aに接続されておらず、電気的に絶縁された状態であることとした。しかし、本発明の半導体装置は、このような構成に限定されることはない。すなわち、ダミーパッド5b,15bは、これらの間に狭持される突起部材9,9’を溶融させた場合に、その表面張力によって半導体基板11−回路基板1間の位置合わせがセルフアラインで行われる大きさであれば良い。このため、このダミーパッド5b,15bを、他の電極パッド5a,15aと同様に用いても良く、この場合、突起部材9,9’としては、導電性材料が用いられることになる。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の半導体装置およびその製造方法によれば、回路基板上に半導体チップをフリップチップ接続する際、高集積化によって電極パッドが微細化した場合であっても、特別な位置合わせ装置を用いることなく、セルフアラインで高精度に回路基板に対して半導体チップの位置合わせを行うことが可能になる。更に、突起電極の形成が1回で良いため、工程数を削減することができる。これにより、高集積化した半導体装置の製造コストの低減を図ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の半導体装置の製造方法を示す断面工程図(その1)である。
【図2】第1実施形態の半導体装置の製造方法を示す断面工程図(その2)である。
【図3】第2実施形態の半導体装置の製造方法を示す断面工程図(その1)である。
【図4】第2実施形態の半導体装置の製造方法を示す断面工程図(その2)である。
【符号の説明】
1…回路基板、5…配線、5a,15a…電極パッド、5b,15b…ダミーパッド、9,9’…突起部材、11…半導体チップ、19,19’…突起電極、21,21’…半導体装置
Claims (4)
- 回路基板上に、半導体チップをフリップチップ接続にて実装してなる半導体装置であって、
前記回路基板と半導体チップとの接続を図るために前記回路基板と半導体チップとの対向面部分にそれぞれ設けられた電極パッドと、
前記電極パッド間に狭持された突起電極と、
前記回路基板と半導体チップとの位置合わせを行うために前記回路基板と半導体チップとの対向面部分にそれぞれ設けられ、前記電極パッドよりも大きな面積を有する複数のダミーパッドと、
前記ダミーパッド間に狭持された突起部材とを備えた
ことを特徴とする半導体装置。 - 請求項1記載の半導体装置において、
前記突起部材は樹脂からなる
ことを特徴とする半導体装置。 - 回路基板上に、半導体チップをフリップチップ接続にて実装する半導体装置の製造方法であって、
前記回路基板と半導体チップとの対向面部分に設けられたダミーパッド間に突起部材を狭持させた状態で、当該回路基板と半導体チップとを対向配置する工程と、
前記突起部材を溶融させ、当該突起部材を挟んで対向配置されている前記ダミーパッド間が最も近くなるように当該突起部材の表面張力によって前記回路基板に対して前記半導体チップを相対的に移動させた後、当該突起部材を硬化させて位置合わせを行う工程と、
前記位置合わせを行った半導体チップと回路基板とにそれぞれ形成された電極パッド上にメッキ処理によって突起電極を成長させ、対向配置された前記電極パッド間を当該突起電極で接続する工程とを行うこと
を特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項3記載の半導体装置の製造方法において、
前記突起部材は樹脂からなる
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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WO2004102663A1 (ja) * | 2003-05-15 | 2004-11-25 | Kumamoto Technology & Industry Foundation | 半導体チップ実装体およびその製造方法 |
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-
2002
- 2002-09-26 JP JP2002280246A patent/JP2004119646A/ja active Pending
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