JP2004117589A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】コストアップを招くことなく熱等を排出することのできる画像形成装置を提供する。
【解決手段】シートPに転写されたトナー画像を定着させる定着部114の上方に原稿Sの画像を読み取る画像読取部103を配すると共に、画像読取部103の下面に定着部114のシート搬送方向と直交する幅方向の中央部に沿うように形成された凹部1を設ける。そして、定着部114の上方に凹部1と共に排気通路Gを形成し、かつ凹部1に対応する位置に開口部3が形成された仕切り部材9を設け、熱及び水蒸気を、仕切り部材9の開口部3及び排気通路Gを経て外部に排出するようにする。
【選択図】 図1
【解決手段】シートPに転写されたトナー画像を定着させる定着部114の上方に原稿Sの画像を読み取る画像読取部103を配すると共に、画像読取部103の下面に定着部114のシート搬送方向と直交する幅方向の中央部に沿うように形成された凹部1を設ける。そして、定着部114の上方に凹部1と共に排気通路Gを形成し、かつ凹部1に対応する位置に開口部3が形成された仕切り部材9を設け、熱及び水蒸気を、仕切り部材9の開口部3及び排気通路Gを経て外部に排出するようにする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像読取部と、画像形成部と、定着部とを備えた画像形成装置に関し、特に定着部の上方に画像読取部を配置した場合の熱及び水蒸気の排出に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ファクシミリ装置、画像複写装置、複合装置等の画像形成装置においては、原稿画像を読み取る画像読取部と、画像読取部により読み取った画像情報に基づいてトナー画像を形成する画像形成部と、画像形成部で形成したトナー画像をシートに転写した後、このトナー画像をシートに定着させる定着部とを備えると共に、定着器の上方に画像読取部を配するようにしたものがある。
【0003】
そして、このような画像形成装置においては、特に高温となる加熱ローラ等の加熱手段を備えた定着部からの熱や、トナー画像を定着する際、シートから発生する水蒸気を排出するため、ファンと、画像読取部と定着器との間に風路を設け、更に空気の流れが一定となるように風路とファンとの間を結ぶダクトを設けるようにしたものがある(例えば特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−234626号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような従来の画像形成装置においては、ダクトやファンを設け、一定の空気を流して定着部からの熱や水蒸気(以下、熱等という)を冷却するようにした場合、コストアップを招くようになる。
【0006】
しかし、ダクト等を設けないようにした場合には、空気の流れを一定にすることができないため、定着部の、周囲の環境にさらされている加熱手段の両端部の方が、加熱手段の中央部よりも温度が低くなり易く、この場合、加熱手段に中央部の温度が高く両端部が低いという温度勾配が生じるようになる。そして、このように温度勾配が生じると、トナー像の定着にバラツキが出てしまうことから、加熱手段の温度バランスを均一にするための手段が別に必要となる。
【0007】
さらに、ダクト等を設けないようにした場合には、定着部において、トナー像を定着する際に発生する熱等は、上昇して原稿読取部の下面に向かい、この熱及び水蒸気が冷えることにより生じた露により、原稿読取部に設けられた密着型イメージセンサ、CCD等の読取手段の性能が低下することがある。
【0008】
このため、熱及び露による読取手段の性能低下を防ぐためには、原稿読取部の下面を密封する必要があり、かつ熱及び水蒸気を装置外へ逃がすように構成する必要がある。
【0009】
つまり、コストアップを避けるためダクト等を設けないようにした場合には、加熱手段の温度バランスを均一にするための別な手段が必要となったり、或は原稿読取部の下面を密封したり、熱等を装置外へ逃がすように構成する必要が生じる。
【0010】
なお、ダクト等を設けずに熱等を排出する他の方法としては、例えば定着部と画像読取部の間を離し、定着器の熱等を上方へ煙突効果により排出するものがあるが、このように定着部と画像読取部との間を離した場合には、装置高さが高くなってしまい、更に、装置全体が大きくなることで部品コストも上がり、製品コストが高くなってしまう。
【0011】
また、トータルの熱量を抑えるため記録速度を下げるようにしたものがあるが、このようにトータルの熱量を下げるため記録速度を抑える装置では、装置自体の性能が低下してしまう。
【0012】
そこで、本発明は、このような現状に鑑みてなされたものであり、コストアップを招くことなく熱等を排出することのできる画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、原稿画像を読み取る画像読取部と、前記画像読取部により読み取った画像情報に基づいてトナー画像を形成する画像形成部と、前記画像形成部で形成した後、シートに転写されたトナー画像を定着させる定着部とを備え、かつ前記定着部の上方に前記画像読取部が配された画像形成装置であって、前記画像読取部の下面に設けられ、かつ前記定着部のシート搬送方向と直交する幅方向の中央部に沿うように形成された凹部と、前記定着部の上方に設けられて前記凹部と共に排気通路を形成し、かつ前記凹部に対応する位置に開口部が形成された仕切り部材とを備えたことを特徴とするものである。
【0014】
また本発明は、前記排気通路を外気が流れるように構成したことを特徴とするものである。
【0015】
また本発明は、前記排気通路に外気が流れるよう前記凹部の両端を外部に向って開放したことを特徴とするものである。
【0016】
また本発明は、前記画像が定着されたシートを排出する排紙口を設け、前記排気通路に外気が流れるよう前記凹部の一端を外部に向って開放し、他端を前記排紙口に向って開放したことを特徴とするものである。
【0017】
また本発明は、前記凹部の天面に、外部に向って上方に傾斜する傾斜面または上方に湾曲する湾曲面を設けたことを特徴とするものである。
【0018】
また本発明は、前記仕切り部材の開口部を前記天面の最下点よりも外方に設けたことを特徴とするものである。
【0019】
また本発明は、前記排気通路からの排気が、前記シートの給紙部及び排紙部、前記画像読取部の原稿セット部及び排紙部、並びに操作部の方向に向わないように前記凹部の端部を開放することを特徴とするものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
【0021】
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置の一例であるファクシミリ機能、プリンタ機能、シート原稿を読取り複写を行う複写機能を合わせ持った多機能複合機(以下、MFPという)の概略構成を示す図、図2はその斜視図である。
【0022】
図1及び図2において、100はMFP、100AはMFP100の本体(以下、装置本体という)であり、この装置本体100Aの上部には原稿画像を読み取る原稿読取部103が、また中央部にはレーザービームプリンタ部(以下、プリンタ部という)104が、さらに下部にはカセット給紙部112がそれぞれ設けられている。なお、A方向が装置手前方向である。
【0023】
ここで、原稿読取部103は、原稿Sを載置する原稿載置トレイ103aと、原稿Sの画像を読み取る読取部103cと、読み取った後に排紙された原稿Sを積載する原稿排紙トレイ103bとを備えたものであり、原稿画像を読み取る場合には、原稿載置トレイ103aの上に載置された原稿Sを一枚ずつ分離して矢印F方向に搬送し、シート読取部103cに送り込むようにしている。
【0024】
そして、このようにシート読取部103cに送り込まれた原稿Sをシート読取部103cに設けられた密着型イメージセンサ103dにより読み取るようにしている。なお、このように画像が読み取られた原稿Sは、この後、更に搬送されて原稿排紙トレイ103b上に排紙され、積載される。
【0025】
また、プリンタ部104は、画像形成部111と、画像形成部111により形成された後、シートSに転写されたトナー画像をシートSに定着させる定着器114と、トナー画像が定着されたシートSを画像面を下にして積載するフェイスダウン排紙トレイ(FD排紙トレイ)116等を備えている。
【0026】
ここで、画像形成部111は、レーザースキャナ110と、装置本体100Aに着脱自在に設けられ、内部に感光ドラム111c、帯電部111e、現像部111d、クリーニング部111f及びトナーを収納する不図示のトナー容器を一体に収納したプロセスカートリッジ111aと、感光ドラム111cとの間で転写部を形成する転写ローラ111bとを備えている。
【0027】
また、定着部を構成する定着器114は、ヒータ114cを内蔵した加熱手段である加熱ローラ114a及び加圧ローラ114bを備えており、転写部においてトナー像が転写されたシートSを加熱ローラ114aと加圧ローラ114bとの間を通過させることで、転写されたトナー画像を定着させるようにしている。
【0028】
またカセット給紙部112は、シートである記録紙Pが収納されているカセット112bから記録紙Pを一枚分離して画像形成部111に搬送する給紙ローラ112aを備えている。ここで、給紙カセット112bは装置手前方向(A方向)に引き出すことにより装置手前で記録紙Pのセットやジャム処理を行うことができるようになっている。
【0029】
なお、同図において、113は装置前面に配置されたマルチ給紙部であり、給紙ローラ113a1及び、これに圧接する分離片113a2とで構成されるマルチ給紙分離部113aにより、マルチ給紙トレイ113b上に積載された記録紙Pを一枚分離して画像形成部111に搬送するようになっている。
【0030】
ここで、分離ローラ113a1は外周がゴムで構成されたローラ、分離片113a2はゴム片を表面に設けた板状の部材であり、分離ローラ113a1に分離片113a2が圧接している。また、マルチ給紙トレイ113bへの記録紙Pのセットは装置手前方向から行うことが可能に構成されている。
【0031】
なお、以上述べたように、プリンタ部104は記録紙Pを装置本体100Aの前後方向(E方向)に搬送させることで、記録紙Pの給紙、画像形成、排紙を行う構成のものである。
【0032】
そして、このように構成されたMFP100において、原稿Sに記録された原稿画像に応じた画像を形成する場合には、まず原稿読取部103により原稿画像を読み取り、この後、読み取られた画像データを不図示の記録制御基板に送る。
【0033】
次に、プリンタ部104は、不図示の記録制御基板からの画像データに応じて出力される画像信号に基づいてレーザースキャナ110から画像光を射出し、この画像光を画像形成部111の感光体ドラム111cに照射して感光体ドラム111c表面に静電潜像を形成する。
【0034】
次に、この静電潜像を現像手段111dによってトナーを用いて現像してトナー画像とし、このトナー画像をカセット給紙部112から給紙ローラ112aによって1枚ずつ分離、搬送された後、或いはマルチ給紙トレイ113bからマルチ給紙分離部113aにより分離、搬送された後、感光体ドラム111cと転写ローラ111bとにより構成される転写部に給送された記録紙Pに転写する。
【0035】
次に、このようにトナー像が転写された記録紙Pを定着器114に搬送し、この定着器114において、加熱ローラ114aと加圧ローラ114bの間を通過させることで転写されたトナー画像を定着させる。なお、この後、トナー画像が定着された記録紙Pは、フェイスダウン排紙部115により、フェイスダウン排紙トレイ(FD排紙トレイ)116に画像面を下にして積載される。
【0036】
なお、図2において、105は装置前面に設けられ、表示部・入力キー等により構成される操作部であり、このように操作部105を装置前面に設けることにより、使用者は操作部105を装置前面から操作することができ、良好な操作性を得ることができる。
【0037】
また、118は画像形成部111の前部、マルチ給紙トレイ113bの上方に設けられ、使用者が開閉可能なカバー(以下、カートリッジカバーという)であり、プロセスカートリッジ111aを交換する際や画像形成部111で記録紙のジャムが発生した場合には、このカートリッジカバー118を装置前面から開くことでプロセスカートリッジ111aを着脱することが可能となっている。
【0038】
ところで、図1において、1は原稿読取部103の下面に形成された凹部であり、この凹部1は同図及び図3に示すように定着器114(の加熱ローラ114a)の記録紙搬送方向と直交する幅方向の中央部に沿うように形成されている。なお、本実施の形態において、この凹部1の一端である後端は図3に示すように開口部1aにより外部に向って開放されている。また、この凹部1の他端である前端も、図1に示す開口部1bにより外部に向って開放されている。
【0039】
また、図1において、9はプリンタ部104の上面に設けられ、凹部1と共に排気通路Gを形成する仕切り部材であり、3は仕切り部材9の、凹部1に対応する位置に形成された開口部である放熱穴であり、この放熱穴3により、定着器114で発生した後、記録紙搬送路R等を通って上昇した熱及び記録紙Pからの水蒸気(以下、熱等という)が、放熱穴3及び排気通路Gを通って外部に排出されるようになっている。
【0040】
なお、本実施の形態において、この放熱穴3は熱等が装置外へ抜け易くなるよう排気通路Gの装置背面寄りに設けられている。また、凹部1の天面2には外部に向って上方に傾斜する傾斜面(または上方に湾曲する湾曲面)が設けられており、このように天面2に外部に向って上方に傾斜する傾斜面を設けることにより、熱等が天面2に沿って上方へ向かうようになるため、より背面へと抜けやすくなる。かつ、熱等が背面側に流れるため、装置前面で操作部105、記録紙Pの給紙部であるカセット給紙部112、マルチ給紙部113及び排紙部であるFD排紙トレイ116、画像読取部103の原稿セット部である原稿載置トレイ103a及び排紙部である原稿排紙トレイ103b等を操作するユーザーに熱等が当たることはない。
【0041】
さらに、既述したように本実施の形態においては、凹部1の先端及び後端が開口部1a,1bにより外部に開放されていることから、熱等を排出する際、装置前面との温度差により対流が起こり、前面から背面への空気の流れMが発生する。そして、この空気の流れMにより、原稿読取部103の下面を冷却することができ、上方への自然放熱に比べて、より良好な放熱効果が得られ、密着型イメージセンサ103dに対する熱による悪影響を防ぐことができる。
【0042】
また、凹部1が定着器114(の加熱ローラ114a)の記録紙幅方向の中央部に沿うように形成されていることから、空気の流れMにより、定着器114(の加熱ローラ114a)の、熱の上昇が両側よりも大きくなる幅方向中央部を冷やすことができ、定着器114(の加熱ローラ114a)の温度バランスを均等に保つことができる。さらに、この空気の流れMにより、排紙される記録紙Pの温度も下げることができる。
【0043】
このように、画像読取部103の下面に、定着器114の幅方向の中央部に沿うように形成された凹部1を設けると共に定着器114の上方に、凹部1と共に排気通路Gを形成し、かつ凹部1に対応する位置に放熱穴3が形成された仕切り部材9を設け、熱等を放熱穴3及び排気通路Gを経て外部に排出するようにすることにより、コストアップを招くことなく熱等を排出することができ、これにより熱等による読取手段への影響を防ぐことができる。
【0044】
さらに、このように構成することにより、定着器114と画像読取部103の間を離す必要が無く、コンパクトな製品にすることができ、またコンパクトであるため部品コストも抑えることができる。さらに、トータルの熱量を下げる必要も無いため、装置仕様を下げる必要もない。
【0045】
またさらに、本実施の形態においては、放熱穴3を図1に示すように天面2の傾斜が始まる最下点よりも後方に設けると共に、放熱穴3が凹部1の内側に位置するようにしている。これにより、原稿読取部103の下面に水蒸気が当たって結露し、この結露が水滴化した場合においても、天面2の最下点から垂れる水滴は放熱穴3に落下することは無く、水滴が記録紙搬送路Rに入り、記録紙Pを濡らすのを防ぐことができる。
【0046】
なお、天面2の最下点から垂れる水滴はプリンタ部104の上面に落下するようになっている。このため、図1に示すように天面2の最下点下方のプリンタ部104の上面に水滴を貯めるための、例えばへこみ・箱形状等の水溜め部7を設けるようにしている。そして、このような水溜め部7を設けることにより、装置の振動等によるプリンタ部104上面での水滴の移動を防ぐことができる。
【0047】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
【0048】
図4は本実施の形態に係るMFPの概略構成を示す図である。なお、同図において、図1と同一符号は、同一又は相当部分を示している。
【0049】
同図において、4は原稿読取部103の下面に形成され、仕切り部材9と共に排気通路Gを形成する凹部であり、この凹部1は定着器114(の加熱ローラ114a)の記録紙搬送方向と直交する幅方向の中央部に沿うように形成されている(図3参照)。
【0050】
ここで、この凹部4は外方である装置背面方向に向かって上方に傾斜する傾斜面(または上方に湾曲する湾曲面)を備えた天面5を有し、かつ凹部4の後端は開口部4aにより外部に向って開放されている。また、本実施の形態において、この凹部4の前端は、同図に示すように記録紙Pを排出するための排紙口6に向って開放されている。
【0051】
これにより、定着器114で発生した熱は、記録紙搬送路R等を通って上昇した後、放熱穴3を通過し、原稿読取部103下面にぶつかる。ここで、熱等は放熱穴3が装置背面側に設けてあり、背面側の方が装置外へ抜けやすいことから、装置背面側へと抜けていく。この時、凹部4の天面5は装置背面方向に向かって上方に傾斜しているので、熱等は天面5に沿って上方へ向かうため、より背面へと抜けやすくなる。かつ、熱等が背面側に流れるため、装置前面で操作部105等を操作するユーザーに熱等が当たることはない。
【0052】
さらに、既述したように本実施の形態においては、凹部4は開口部4bが排出口6に向って開放されていることから、排紙口6から凹部4に抜ける斜め上方への風路が形成されている。これにより、排紙口6からの空気と上昇している熱との温度差により対流が起こり、装置前面から背面への空気の流れNが発生する。
【0053】
そして、この空気の流れNにより、原稿読取部103の下面を冷却することができ、上方への自然放熱に比べて、より良好な放熱効果が得られ、密着型イメージセンサ103dに対する熱による悪影響を防ぐことができる。
【0054】
また、凹部4が定着器114(の加熱ローラ114a)の上方の記録紙幅方向の中央部に沿うように形成されていることから、空気の流れNにより、定着器114(の加熱ローラ114a)の熱の上昇が両側よりも大きくなる幅方向中央部を冷やすことができ、定着器114(の加熱ローラ114a)の温度バランスを均等に保つことができる。さらに、この空気の流れNにより、排紙される記録紙Pの温度も下げることができる。
【0055】
またさらに、本実施の形態においては、既述した第1の実施の形態と同様、放熱穴3を天面2の傾斜が始まる最下点よりも後方に設けると共に、放熱穴3が凹部1の内側に位置するようにしているため、原稿読取部103の下面に水蒸気が当たって結露し、この結露が水滴化した場合においても、天面5の最下点から垂れる水滴は放熱穴3に落下することは無く、水滴が記録紙搬送路Rに入り記録紙Pを濡らすのを防ぐことができる。
【0056】
なお、天面5の最下点から垂れる水滴はプリンタ部104の上面に落下するようになっている。このため、同図に示すように天面5の最下点下方のプリンタ部104の上面に水滴を貯めるための、例えばへこみ・箱形状等の水溜め部8を設けるようにしている。そして、このような水溜め部8を設けることにより、装置の振動等によるプリンタ部104上面での水滴の移動を防ぐことができる。
【0057】
なお、これまでの述べた2つの実施の形態では、読取手段として密着型イメージセンサを、定着器114として熱ローラ式定着器を使用しているが、それぞれ、CCDや、ヒータ基板を使用したフィルム式定着器を使用しても同様の効果が得られる。
【0058】
また、定着器114の記録紙幅方向中央部の温度が下がりすぎてしまう等、定着器114の温度バランスによっては、凹部1,4を記録紙幅方向に複数設ける構成にしても良い。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、定着部の上方に画像読取部を配すると共に、画像読取部の下面に定着部のシート搬送方向と直交する幅方向の中央部に沿うように形成された凹部を設け、かつ凹部と定着部の上方に設けられ、凹部に対応する位置に開口部が形成された仕切り部材とによって排気通路を形成し、熱及び水蒸気を開口部及び排気通路を経て外部に排出するようにすることにより、コストアップを招くことなく熱及び水蒸気を排出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置の一例である多機能複合機(MFP)の概略構成を示す図。
【図2】上記多機能複合機の斜視図。
【図3】上記多機能複合機の背面図
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る画像形成装置の一例である多機能複合機の概略構成を示す図。
【符号の説明】
1 凹部
1a,1b 開口部
2 天面
3 放熱穴
4 凹部
4a,4b 開口部
5 天面
6 排紙口
100 MFP
100A 装置本体
103 原稿読取部
104 プリンタ部
111 画像形成部
111c 感光ドラム
114 定着器
114a 加熱ローラ
114b 加圧ローラ
G 排気通路
P 記録紙
S 原稿
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像読取部と、画像形成部と、定着部とを備えた画像形成装置に関し、特に定着部の上方に画像読取部を配置した場合の熱及び水蒸気の排出に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ファクシミリ装置、画像複写装置、複合装置等の画像形成装置においては、原稿画像を読み取る画像読取部と、画像読取部により読み取った画像情報に基づいてトナー画像を形成する画像形成部と、画像形成部で形成したトナー画像をシートに転写した後、このトナー画像をシートに定着させる定着部とを備えると共に、定着器の上方に画像読取部を配するようにしたものがある。
【0003】
そして、このような画像形成装置においては、特に高温となる加熱ローラ等の加熱手段を備えた定着部からの熱や、トナー画像を定着する際、シートから発生する水蒸気を排出するため、ファンと、画像読取部と定着器との間に風路を設け、更に空気の流れが一定となるように風路とファンとの間を結ぶダクトを設けるようにしたものがある(例えば特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−234626号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような従来の画像形成装置においては、ダクトやファンを設け、一定の空気を流して定着部からの熱や水蒸気(以下、熱等という)を冷却するようにした場合、コストアップを招くようになる。
【0006】
しかし、ダクト等を設けないようにした場合には、空気の流れを一定にすることができないため、定着部の、周囲の環境にさらされている加熱手段の両端部の方が、加熱手段の中央部よりも温度が低くなり易く、この場合、加熱手段に中央部の温度が高く両端部が低いという温度勾配が生じるようになる。そして、このように温度勾配が生じると、トナー像の定着にバラツキが出てしまうことから、加熱手段の温度バランスを均一にするための手段が別に必要となる。
【0007】
さらに、ダクト等を設けないようにした場合には、定着部において、トナー像を定着する際に発生する熱等は、上昇して原稿読取部の下面に向かい、この熱及び水蒸気が冷えることにより生じた露により、原稿読取部に設けられた密着型イメージセンサ、CCD等の読取手段の性能が低下することがある。
【0008】
このため、熱及び露による読取手段の性能低下を防ぐためには、原稿読取部の下面を密封する必要があり、かつ熱及び水蒸気を装置外へ逃がすように構成する必要がある。
【0009】
つまり、コストアップを避けるためダクト等を設けないようにした場合には、加熱手段の温度バランスを均一にするための別な手段が必要となったり、或は原稿読取部の下面を密封したり、熱等を装置外へ逃がすように構成する必要が生じる。
【0010】
なお、ダクト等を設けずに熱等を排出する他の方法としては、例えば定着部と画像読取部の間を離し、定着器の熱等を上方へ煙突効果により排出するものがあるが、このように定着部と画像読取部との間を離した場合には、装置高さが高くなってしまい、更に、装置全体が大きくなることで部品コストも上がり、製品コストが高くなってしまう。
【0011】
また、トータルの熱量を抑えるため記録速度を下げるようにしたものがあるが、このようにトータルの熱量を下げるため記録速度を抑える装置では、装置自体の性能が低下してしまう。
【0012】
そこで、本発明は、このような現状に鑑みてなされたものであり、コストアップを招くことなく熱等を排出することのできる画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、原稿画像を読み取る画像読取部と、前記画像読取部により読み取った画像情報に基づいてトナー画像を形成する画像形成部と、前記画像形成部で形成した後、シートに転写されたトナー画像を定着させる定着部とを備え、かつ前記定着部の上方に前記画像読取部が配された画像形成装置であって、前記画像読取部の下面に設けられ、かつ前記定着部のシート搬送方向と直交する幅方向の中央部に沿うように形成された凹部と、前記定着部の上方に設けられて前記凹部と共に排気通路を形成し、かつ前記凹部に対応する位置に開口部が形成された仕切り部材とを備えたことを特徴とするものである。
【0014】
また本発明は、前記排気通路を外気が流れるように構成したことを特徴とするものである。
【0015】
また本発明は、前記排気通路に外気が流れるよう前記凹部の両端を外部に向って開放したことを特徴とするものである。
【0016】
また本発明は、前記画像が定着されたシートを排出する排紙口を設け、前記排気通路に外気が流れるよう前記凹部の一端を外部に向って開放し、他端を前記排紙口に向って開放したことを特徴とするものである。
【0017】
また本発明は、前記凹部の天面に、外部に向って上方に傾斜する傾斜面または上方に湾曲する湾曲面を設けたことを特徴とするものである。
【0018】
また本発明は、前記仕切り部材の開口部を前記天面の最下点よりも外方に設けたことを特徴とするものである。
【0019】
また本発明は、前記排気通路からの排気が、前記シートの給紙部及び排紙部、前記画像読取部の原稿セット部及び排紙部、並びに操作部の方向に向わないように前記凹部の端部を開放することを特徴とするものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
【0021】
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置の一例であるファクシミリ機能、プリンタ機能、シート原稿を読取り複写を行う複写機能を合わせ持った多機能複合機(以下、MFPという)の概略構成を示す図、図2はその斜視図である。
【0022】
図1及び図2において、100はMFP、100AはMFP100の本体(以下、装置本体という)であり、この装置本体100Aの上部には原稿画像を読み取る原稿読取部103が、また中央部にはレーザービームプリンタ部(以下、プリンタ部という)104が、さらに下部にはカセット給紙部112がそれぞれ設けられている。なお、A方向が装置手前方向である。
【0023】
ここで、原稿読取部103は、原稿Sを載置する原稿載置トレイ103aと、原稿Sの画像を読み取る読取部103cと、読み取った後に排紙された原稿Sを積載する原稿排紙トレイ103bとを備えたものであり、原稿画像を読み取る場合には、原稿載置トレイ103aの上に載置された原稿Sを一枚ずつ分離して矢印F方向に搬送し、シート読取部103cに送り込むようにしている。
【0024】
そして、このようにシート読取部103cに送り込まれた原稿Sをシート読取部103cに設けられた密着型イメージセンサ103dにより読み取るようにしている。なお、このように画像が読み取られた原稿Sは、この後、更に搬送されて原稿排紙トレイ103b上に排紙され、積載される。
【0025】
また、プリンタ部104は、画像形成部111と、画像形成部111により形成された後、シートSに転写されたトナー画像をシートSに定着させる定着器114と、トナー画像が定着されたシートSを画像面を下にして積載するフェイスダウン排紙トレイ(FD排紙トレイ)116等を備えている。
【0026】
ここで、画像形成部111は、レーザースキャナ110と、装置本体100Aに着脱自在に設けられ、内部に感光ドラム111c、帯電部111e、現像部111d、クリーニング部111f及びトナーを収納する不図示のトナー容器を一体に収納したプロセスカートリッジ111aと、感光ドラム111cとの間で転写部を形成する転写ローラ111bとを備えている。
【0027】
また、定着部を構成する定着器114は、ヒータ114cを内蔵した加熱手段である加熱ローラ114a及び加圧ローラ114bを備えており、転写部においてトナー像が転写されたシートSを加熱ローラ114aと加圧ローラ114bとの間を通過させることで、転写されたトナー画像を定着させるようにしている。
【0028】
またカセット給紙部112は、シートである記録紙Pが収納されているカセット112bから記録紙Pを一枚分離して画像形成部111に搬送する給紙ローラ112aを備えている。ここで、給紙カセット112bは装置手前方向(A方向)に引き出すことにより装置手前で記録紙Pのセットやジャム処理を行うことができるようになっている。
【0029】
なお、同図において、113は装置前面に配置されたマルチ給紙部であり、給紙ローラ113a1及び、これに圧接する分離片113a2とで構成されるマルチ給紙分離部113aにより、マルチ給紙トレイ113b上に積載された記録紙Pを一枚分離して画像形成部111に搬送するようになっている。
【0030】
ここで、分離ローラ113a1は外周がゴムで構成されたローラ、分離片113a2はゴム片を表面に設けた板状の部材であり、分離ローラ113a1に分離片113a2が圧接している。また、マルチ給紙トレイ113bへの記録紙Pのセットは装置手前方向から行うことが可能に構成されている。
【0031】
なお、以上述べたように、プリンタ部104は記録紙Pを装置本体100Aの前後方向(E方向)に搬送させることで、記録紙Pの給紙、画像形成、排紙を行う構成のものである。
【0032】
そして、このように構成されたMFP100において、原稿Sに記録された原稿画像に応じた画像を形成する場合には、まず原稿読取部103により原稿画像を読み取り、この後、読み取られた画像データを不図示の記録制御基板に送る。
【0033】
次に、プリンタ部104は、不図示の記録制御基板からの画像データに応じて出力される画像信号に基づいてレーザースキャナ110から画像光を射出し、この画像光を画像形成部111の感光体ドラム111cに照射して感光体ドラム111c表面に静電潜像を形成する。
【0034】
次に、この静電潜像を現像手段111dによってトナーを用いて現像してトナー画像とし、このトナー画像をカセット給紙部112から給紙ローラ112aによって1枚ずつ分離、搬送された後、或いはマルチ給紙トレイ113bからマルチ給紙分離部113aにより分離、搬送された後、感光体ドラム111cと転写ローラ111bとにより構成される転写部に給送された記録紙Pに転写する。
【0035】
次に、このようにトナー像が転写された記録紙Pを定着器114に搬送し、この定着器114において、加熱ローラ114aと加圧ローラ114bの間を通過させることで転写されたトナー画像を定着させる。なお、この後、トナー画像が定着された記録紙Pは、フェイスダウン排紙部115により、フェイスダウン排紙トレイ(FD排紙トレイ)116に画像面を下にして積載される。
【0036】
なお、図2において、105は装置前面に設けられ、表示部・入力キー等により構成される操作部であり、このように操作部105を装置前面に設けることにより、使用者は操作部105を装置前面から操作することができ、良好な操作性を得ることができる。
【0037】
また、118は画像形成部111の前部、マルチ給紙トレイ113bの上方に設けられ、使用者が開閉可能なカバー(以下、カートリッジカバーという)であり、プロセスカートリッジ111aを交換する際や画像形成部111で記録紙のジャムが発生した場合には、このカートリッジカバー118を装置前面から開くことでプロセスカートリッジ111aを着脱することが可能となっている。
【0038】
ところで、図1において、1は原稿読取部103の下面に形成された凹部であり、この凹部1は同図及び図3に示すように定着器114(の加熱ローラ114a)の記録紙搬送方向と直交する幅方向の中央部に沿うように形成されている。なお、本実施の形態において、この凹部1の一端である後端は図3に示すように開口部1aにより外部に向って開放されている。また、この凹部1の他端である前端も、図1に示す開口部1bにより外部に向って開放されている。
【0039】
また、図1において、9はプリンタ部104の上面に設けられ、凹部1と共に排気通路Gを形成する仕切り部材であり、3は仕切り部材9の、凹部1に対応する位置に形成された開口部である放熱穴であり、この放熱穴3により、定着器114で発生した後、記録紙搬送路R等を通って上昇した熱及び記録紙Pからの水蒸気(以下、熱等という)が、放熱穴3及び排気通路Gを通って外部に排出されるようになっている。
【0040】
なお、本実施の形態において、この放熱穴3は熱等が装置外へ抜け易くなるよう排気通路Gの装置背面寄りに設けられている。また、凹部1の天面2には外部に向って上方に傾斜する傾斜面(または上方に湾曲する湾曲面)が設けられており、このように天面2に外部に向って上方に傾斜する傾斜面を設けることにより、熱等が天面2に沿って上方へ向かうようになるため、より背面へと抜けやすくなる。かつ、熱等が背面側に流れるため、装置前面で操作部105、記録紙Pの給紙部であるカセット給紙部112、マルチ給紙部113及び排紙部であるFD排紙トレイ116、画像読取部103の原稿セット部である原稿載置トレイ103a及び排紙部である原稿排紙トレイ103b等を操作するユーザーに熱等が当たることはない。
【0041】
さらに、既述したように本実施の形態においては、凹部1の先端及び後端が開口部1a,1bにより外部に開放されていることから、熱等を排出する際、装置前面との温度差により対流が起こり、前面から背面への空気の流れMが発生する。そして、この空気の流れMにより、原稿読取部103の下面を冷却することができ、上方への自然放熱に比べて、より良好な放熱効果が得られ、密着型イメージセンサ103dに対する熱による悪影響を防ぐことができる。
【0042】
また、凹部1が定着器114(の加熱ローラ114a)の記録紙幅方向の中央部に沿うように形成されていることから、空気の流れMにより、定着器114(の加熱ローラ114a)の、熱の上昇が両側よりも大きくなる幅方向中央部を冷やすことができ、定着器114(の加熱ローラ114a)の温度バランスを均等に保つことができる。さらに、この空気の流れMにより、排紙される記録紙Pの温度も下げることができる。
【0043】
このように、画像読取部103の下面に、定着器114の幅方向の中央部に沿うように形成された凹部1を設けると共に定着器114の上方に、凹部1と共に排気通路Gを形成し、かつ凹部1に対応する位置に放熱穴3が形成された仕切り部材9を設け、熱等を放熱穴3及び排気通路Gを経て外部に排出するようにすることにより、コストアップを招くことなく熱等を排出することができ、これにより熱等による読取手段への影響を防ぐことができる。
【0044】
さらに、このように構成することにより、定着器114と画像読取部103の間を離す必要が無く、コンパクトな製品にすることができ、またコンパクトであるため部品コストも抑えることができる。さらに、トータルの熱量を下げる必要も無いため、装置仕様を下げる必要もない。
【0045】
またさらに、本実施の形態においては、放熱穴3を図1に示すように天面2の傾斜が始まる最下点よりも後方に設けると共に、放熱穴3が凹部1の内側に位置するようにしている。これにより、原稿読取部103の下面に水蒸気が当たって結露し、この結露が水滴化した場合においても、天面2の最下点から垂れる水滴は放熱穴3に落下することは無く、水滴が記録紙搬送路Rに入り、記録紙Pを濡らすのを防ぐことができる。
【0046】
なお、天面2の最下点から垂れる水滴はプリンタ部104の上面に落下するようになっている。このため、図1に示すように天面2の最下点下方のプリンタ部104の上面に水滴を貯めるための、例えばへこみ・箱形状等の水溜め部7を設けるようにしている。そして、このような水溜め部7を設けることにより、装置の振動等によるプリンタ部104上面での水滴の移動を防ぐことができる。
【0047】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
【0048】
図4は本実施の形態に係るMFPの概略構成を示す図である。なお、同図において、図1と同一符号は、同一又は相当部分を示している。
【0049】
同図において、4は原稿読取部103の下面に形成され、仕切り部材9と共に排気通路Gを形成する凹部であり、この凹部1は定着器114(の加熱ローラ114a)の記録紙搬送方向と直交する幅方向の中央部に沿うように形成されている(図3参照)。
【0050】
ここで、この凹部4は外方である装置背面方向に向かって上方に傾斜する傾斜面(または上方に湾曲する湾曲面)を備えた天面5を有し、かつ凹部4の後端は開口部4aにより外部に向って開放されている。また、本実施の形態において、この凹部4の前端は、同図に示すように記録紙Pを排出するための排紙口6に向って開放されている。
【0051】
これにより、定着器114で発生した熱は、記録紙搬送路R等を通って上昇した後、放熱穴3を通過し、原稿読取部103下面にぶつかる。ここで、熱等は放熱穴3が装置背面側に設けてあり、背面側の方が装置外へ抜けやすいことから、装置背面側へと抜けていく。この時、凹部4の天面5は装置背面方向に向かって上方に傾斜しているので、熱等は天面5に沿って上方へ向かうため、より背面へと抜けやすくなる。かつ、熱等が背面側に流れるため、装置前面で操作部105等を操作するユーザーに熱等が当たることはない。
【0052】
さらに、既述したように本実施の形態においては、凹部4は開口部4bが排出口6に向って開放されていることから、排紙口6から凹部4に抜ける斜め上方への風路が形成されている。これにより、排紙口6からの空気と上昇している熱との温度差により対流が起こり、装置前面から背面への空気の流れNが発生する。
【0053】
そして、この空気の流れNにより、原稿読取部103の下面を冷却することができ、上方への自然放熱に比べて、より良好な放熱効果が得られ、密着型イメージセンサ103dに対する熱による悪影響を防ぐことができる。
【0054】
また、凹部4が定着器114(の加熱ローラ114a)の上方の記録紙幅方向の中央部に沿うように形成されていることから、空気の流れNにより、定着器114(の加熱ローラ114a)の熱の上昇が両側よりも大きくなる幅方向中央部を冷やすことができ、定着器114(の加熱ローラ114a)の温度バランスを均等に保つことができる。さらに、この空気の流れNにより、排紙される記録紙Pの温度も下げることができる。
【0055】
またさらに、本実施の形態においては、既述した第1の実施の形態と同様、放熱穴3を天面2の傾斜が始まる最下点よりも後方に設けると共に、放熱穴3が凹部1の内側に位置するようにしているため、原稿読取部103の下面に水蒸気が当たって結露し、この結露が水滴化した場合においても、天面5の最下点から垂れる水滴は放熱穴3に落下することは無く、水滴が記録紙搬送路Rに入り記録紙Pを濡らすのを防ぐことができる。
【0056】
なお、天面5の最下点から垂れる水滴はプリンタ部104の上面に落下するようになっている。このため、同図に示すように天面5の最下点下方のプリンタ部104の上面に水滴を貯めるための、例えばへこみ・箱形状等の水溜め部8を設けるようにしている。そして、このような水溜め部8を設けることにより、装置の振動等によるプリンタ部104上面での水滴の移動を防ぐことができる。
【0057】
なお、これまでの述べた2つの実施の形態では、読取手段として密着型イメージセンサを、定着器114として熱ローラ式定着器を使用しているが、それぞれ、CCDや、ヒータ基板を使用したフィルム式定着器を使用しても同様の効果が得られる。
【0058】
また、定着器114の記録紙幅方向中央部の温度が下がりすぎてしまう等、定着器114の温度バランスによっては、凹部1,4を記録紙幅方向に複数設ける構成にしても良い。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、定着部の上方に画像読取部を配すると共に、画像読取部の下面に定着部のシート搬送方向と直交する幅方向の中央部に沿うように形成された凹部を設け、かつ凹部と定着部の上方に設けられ、凹部に対応する位置に開口部が形成された仕切り部材とによって排気通路を形成し、熱及び水蒸気を開口部及び排気通路を経て外部に排出するようにすることにより、コストアップを招くことなく熱及び水蒸気を排出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置の一例である多機能複合機(MFP)の概略構成を示す図。
【図2】上記多機能複合機の斜視図。
【図3】上記多機能複合機の背面図
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る画像形成装置の一例である多機能複合機の概略構成を示す図。
【符号の説明】
1 凹部
1a,1b 開口部
2 天面
3 放熱穴
4 凹部
4a,4b 開口部
5 天面
6 排紙口
100 MFP
100A 装置本体
103 原稿読取部
104 プリンタ部
111 画像形成部
111c 感光ドラム
114 定着器
114a 加熱ローラ
114b 加圧ローラ
G 排気通路
P 記録紙
S 原稿
Claims (7)
- 原稿画像を読み取る画像読取部と、前記画像読取部により読み取った画像情報に基づいてトナー画像を形成する画像形成部と、前記画像形成部で形成した後、シートに転写されたトナー画像を定着させる定着部とを備え、かつ前記定着部の上方に前記画像読取部が配された画像形成装置であって、
前記画像読取部の下面に設けられ、かつ前記定着部のシート搬送方向と直交する幅方向の中央部に沿うように形成された凹部と、
前記定着部の上方に設けられて前記凹部と共に排気通路を形成し、かつ前記凹部に対応する位置に開口部が形成された仕切り部材とを備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 前記排気通路を外気が流れるように構成したことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記排気通路に外気が流れるよう前記凹部の両端を外部に向って開放したことを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
- 前記画像が定着されたシートを排出する排紙口を設け、前記排気通路に外気が流れるよう前記凹部の一端を外部に向って開放し、他端を前記排紙口に向って開放したことを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
- 前記凹部の天面に、外部に向って上方に傾斜する傾斜面または上方に湾曲する湾曲面を設けたことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の画像形成装置。
- 前記仕切り部材の開口部を前記天面の最下点よりも外方に設けたことを特徴とする請求項5記載の画像形成装置。
- 前記排気通路からの排気が、前記シートの給紙部及び排紙部、前記画像読取部の原稿セット部及び排紙部、並びに操作部の方向に向わないように前記凹部の端部を開放することを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の画像形成装置。
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2002
- 2002-09-24 JP JP2002278053A patent/JP2004117589A/ja active Pending
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