JP2004116496A - ロータリーエンジンの点火制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】T側及びL側の2つの点火プラグ91,92を備えたロータリーエンジン1の点火制御装置10において、非アイドリング時における燃焼効率を高める一方で、アイドリング時における燃焼安定性を向上させる。
【解決手段】アイドリング時には、2つの点火プラグ91,92の点火順序をT側、L側の順に設定し、非アイドリング時には、2つの点火プラグ91,92の点火順序をL側、T側の順に設定する。
【選択図】 図1
【解決手段】アイドリング時には、2つの点火プラグ91,92の点火順序をT側、L側の順に設定し、非アイドリング時には、2つの点火プラグ91,92の点火順序をL側、T側の順に設定する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の点火プラグを備えたロータリーエンジンの点火制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、トコロイド内周面を有する繭状のハウジング内に略三角形状のロータを収容してその外周側に複数の作動室を区画し、該ロータの回転に連れて各作動室がそれぞれ周方向に移動しながら、順に吸気、圧縮、膨張及び排気の各行程を行うようにしたロータリーエンジンにおいて、上記ハウジングの短軸を挟んだ、ロータ回転方向の進み側(リーディング側)と、遅れ側(トレーリング側)とのそれぞれに点火プラグを備えたものが知られている(例えば特許文献1参照)。また、上記ロータの頂部間の外周面には、燃焼室を形成するロータリセスが設けられる。
【0003】
【特許文献1】
特開平5−202762号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のように、2つの点火プラグを備えたロータリーエンジンにおいては、2つの点火プラグの点火順序をリーディング側、トレーリング側の順に設定している。
【0005】
これは、主に以下の2つの理由によるものであり、1つは、点火プラグの着火性を考慮するためである。つまり、ロータの頂部がプラグホール上を通過する際には、この頂部を挟んだ両側の作動室の圧力差によってガス漏れが生じるが、リーディング側点火プラグの位置では、両作動室の圧力差がほぼ0であるため、プラグホールを大径にすることが可能であるのに対し、トレーリング側点火プラグの位置では、両作動室の圧力差が比較的大きいため、プラグホールを小径にせざるを得ないためである。従って、リーディング側点火プラグの方は、プラグホールを大径にすることで、トレーリング側点火プラグよりも着火性が向上することから、このリーディング側点火プラグをメインの点火プラグにし、トレーリング側点火プラグを補助の点火プラグにして、混合気を燃焼させるためである。
【0006】
もう1つは、ロータリーエンジンでは、トレーリング側からリーディング側に向かう強いスキッシュ流の発生と、ロータの回転に伴う作動室内のガスの移動とが相俟って、リーディング側への火炎伝播が、トレーリング側への火炎伝播よりもはるかに速いためである。つまり、リーディング側、トレーリング側の順で点火プラグを駆動すると、火炎が伝播し難いトレーリング側エンドガスゾーンの混合気がトレーリング側点火プラグの駆動により燃焼され、これによって、燃焼効率が高まるためである。
【0007】
ところが、アイドリング時等のエンジン回転数が低いときに、リーディング側、トレーリング側の順で点火プラグを駆動させると、失火し易いという不都合がある。これは、ロータの回転が遅くなることで火炎の伝播速度が低下する上に、上述したように、リーディング側、トレーリング側の順で点火プラグを駆動させると、各点火プラグは、ロータリセスの開口縁付近(ロータリセスの切れ上がり付近)と対向した状態で点火されることになり、S/V比が大きいことから火炎が冷却されるためと考えられる。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、複数の点火プラグを備えたロータリーエンジンの点火制御装置において、非アイドリング時における燃焼効率を高める一方で、アイドリング時における燃焼安定性を向上させることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
第1の発明では、アイドリング時と非アイドリング時とで、複数の点火プラグの点火順序を変更することとした。
【0010】
具体的に、第1の発明は、ハウジング内にロータを収容してその外周側に複数の作動室を区画し、該ロータの回転に連れて各作動室がそれぞれ周方向に移動しながら、順に吸気、圧縮、膨張及び排気の各行程を行うようにしたロータリーエンジンの点火制御装置に係る。
【0011】
そして、第1の発明に係るロータリーエンジンの点火制御装置は、上記ロータの外周面にロータリセスを形成し、ロータ回転方向の遅れ側位置に配設されかつ、該ロータの回転に連れて上記ロータリセスと先に対向するトレーリング側点火プラグと、上記ロータ回転方向の進み側位置に配設されかつ、上記ロータリセスと後に対応するリーディング側点火プラグと、上記各点火プラグの点火時期を制御する点火時期設定手段とを備える。そして、この点火時期設定手段を、上記エンジンのアイドリング時には、上記2つの点火プラグの点火順序を、トレーリング側点火プラグ、リーディング側点火プラグの順に設定し、上記エンジンの非アイドリング時には、上記2つの点火プラグの点火順序を、リーディング側点火プラグ、トレーリング側点火プラグの順に設定するように構成するものである。
【0012】
こうすることで、点火時期設定手段によって、アイドリング時には、先ずトレーリング側点火プラグが点火し、これに遅れてリーディング側点火プラグが点火する。これにより、ロータの外周面に形成されたロータリセスは、このロータの回転に連れてトレーリング側、リーディング側の順で各点火プラグと対向することから、上記各点火プラグは、このロータリセス(ロータリセスの略中央)に対向した状態で点火するようになる。このため、S/V比は比較的小さくなり、火炎の冷却作用が低減して失火が防止される。
【0013】
一方、点火時期設定手段によって、非アイドリング時には、先ずリーディング側点火プラグが点火し、これに遅れて、トレーリング側点火プラグが点火する。これにより、トレーリング側エンドガスゾーンの混合気が、トレーリング側点火プラグの点火により燃焼され、燃焼効率が向上する。
【0014】
第2の発明では、エンジン回転数に応じて、複数の点火プラグの点火順序を変更することとした。
【0015】
具体的に、第2の発明に係るロータリーエンジンの点火制御装置は、上記第1の発明と同様に、上記ロータの外周面にロータリセスを形成し、ロータ回転方向の遅れ側位置に配設されかつ、該ロータの回転に連れて上記ロータリセスと先に対向するトレーリング側点火プラグと、上記ロータ回転方向の進み側位置に配設されかつ、上記ロータリセスと後に対応するリーディング側点火プラグと、上記2つの点火プラグの点火時期を設定する点火時期設定手段とを備える。そして、第2の発明では、上記点火時期設定手段を、エンジン回転数が設定回転数以下の時には、上記2つの点火プラグの点火順序を、トレーリング側点火プラグ、リーディング側点火プラグの順に設定し、上記エンジン回転数が設定回転数よりも高い時には、上記2つの点火プラグの点火順序を、リーディング側点火プラグ、トレーリング側点火プラグの順に設定するように構成する。
【0016】
こうすることで、点火時期設定手段によって、エンジン回転数が設定回転数以下の時、換言すると失火し易い時には、先ずトレーリング側点火プラグが点火し、これに遅れてリーディング側点火プラグが点火する。これにより、上記各点火プラグは、このロータリセスに対向した状態で点火するようになり、失火が防止される。
【0017】
一方、点火時期設定手段によって、エンジン回転数が設定回転数よりも高い時には、先ずリーディング側点火プラグが点火し、これに遅れて、トレーリング側点火プラグが点火する。これにより、トレーリング側エンドガスゾーンの混合気がトレーリング側点火プラグが点火することにより燃焼され、燃焼効率が向上する。こうして、第2の発明では、上記第1の発明と同様の作用効果が得られる。
【0018】
ここで、第2の発明においては、点火時期設定手段を、エンジンの運転状態が失火しやすい運転状態のときほど、設定回転数を高くするように構成してもよい。
【0019】
こうすることで、エンジンの運転状態が失火しやすい運転状態のときほど(例えば軽負荷時や低温時ほど)、設定回転数が高くされる。このため、エンジンの運転状態が失火しやすい運転状態のときには、点火時期設定手段によって2つの点火プラグの点火順序が、失火を抑制するような順序に設定されるようになる。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明におけるロータリーエンジンの点火制御装置によれば、アイドリング時やエンジン回転数が設定回転数以下の時には、トレーリング側点火プラグ、リーディング側点火プラグの順に、これら2つの点火プラグの点火順序が設定されるため、各点火プラグはロータリセスに対向した状態で点火するようになり、その結果、失火を抑制して、燃焼安定性を高めることができる。一方、非アイドリング時やエンジン回転数が設定回転数よりも高い時には、リーディング側点火プラグ、トレーリング側点火プラグの順に、2つの点火プラグの点火順序が設定されるため、トレーリング側エンドガスゾーンの混合気がトレーリング側点火プラグの点火により燃焼され、燃焼効率を向上させることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基いて説明する。
【0022】
<実施形態1>
(エンジンの全体構成)
図1は、本発明の実施形態に係るロータリーエンジン1の要部の構成を示し、トロコイド内周面2aを有する繭状のロータハウジング2とサイドハウジング3とに囲まれたロータ収容室4(気筒)には概略三角形状のロータ6が収容されていて、その外周側に3つの作動室5,5,5が区画されている。このロータリーエンジン1は、図示は省略するが、2つのロータハウジング2,2を3つのサイドハウジング3,3,3の間に挟み込むようにして一体化し、その間に形成される2つの気筒4,4にそれぞれロータ6,6を収容した2ロータタイプのものである。以下、この実施形態では、2つのロータハウジング2,2の中間に位置するサイドハウジング3(図2に示すもの)を両端側のものと区別して、インターミディエイトハウジング3と呼ぶものとする。
【0023】
上記ロータ6の内側には、図示しないが内歯車が形成されていて、この内歯車とサイドハウジング側の外歯車とが噛合するとともに、ロータ6は、インターミディエイトハウジング3及びサイドハウジング3を貫通する出力軸7に対して、遊星回転運動をするように支持されている。すなわち、上記ロータ6の回転運動は内歯車と外歯車との噛み合いによって規定され、ロータ6は、外周の3つの頂部にそれぞれ配設されたシール部が各々ロータハウジング2のトロコイド内周面2aに当接した状態で上記出力軸7の偏心輪7aの周りを自転しながら、該出力軸7の軸心Xの周りに公転する。そして、ロータ6が1回転する間に、該ロータ6の各頂部間にそれぞれ形成された作動室5,5,…が周方向に移動しながら、吸気、圧縮、膨張(燃焼)及び排気の各行程を行い、これにより発生する回転力がロータ6を介して出力軸7から出力される。
【0024】
より具体的に、図1に示すように出力軸7の軸心Xの方向に見ると、各気筒4の左右方向の一側(図例では左側)が概ね吸気及び排気行程の領域になり、その反対側(図例では右側)が概ね圧縮及び膨張行程の領域になる。そして、図示の如く第1吸気ポート11(後述)等に連通する作動室5(図の左上側の作動室)は吸気行程の後半にあり、この作動室5がロータ6の回転に連れて図の時計回りに移動して圧縮行程になると、その内部に吸入された混合気が圧縮され、その後、図の右側に示す作動室5のように圧縮行程の終盤から膨張行程にかけて所定のタイミングにて点火プラグ91,92により混合気に点火されて、燃焼が行われるものである。
【0025】
上記2つの点火プラグ91,92は、ロータハウジング2の短軸(同図の一点鎖線参照)を挟んで、ロータ回転方向のトレーリング側(遅れ側)位置と、リーディング側(進み側)位置とのそれぞれに配設されている。この内、リーディング側位置の点火プラグ(以下、これをL側点火プラグという)92のプラグホールは、トレーリング側位置の点火プラグ(以下、これをT側点火プラグという)91のプラグホールよりも大径に構成されている。このため、L側点火プラグ92の方が、T側点火プラグ91よりも着火性が向上している。
【0026】
また、上記ロータ6の頂部間の外周面には、窪み(ロータリセス)61がそれぞれ設けられている。
【0027】
図2は、2つの気筒4,4のうちの一方(図では手前側のもの)を模式的に2つに分けて、エンジン1の吸排気系の構成を示したものであり、図の左側には、図2と同様にインターミディエイトハウジング3の側が、また、図の右側にはサイドハウジング3の側が示されている。そして、上記インターミディエイトハウジング3には、両側の2つの気筒4,4においてそれぞれ吸気行程にある作動室5に連通するように一対の第1吸気ポート11,11(図には1つのみ示す)が形成され、同様に、排気行程にある作動室5,5にそれぞれ連通するように一対の第1排気ポート12,12(図には1つのみ示す)が形成されている。一方、上記サイドハウジング3には、吸気行程にある作動室5にそれぞれ連通するように第2及び第3の2つの吸気ポート13,14が形成され、また、排気行程にある作動室5に連通するように第2排気ポート15が形成されている。
【0028】
そして、上記第1、第2及び第3吸気ポート11,13,14が、それぞれ、各気筒4の吸気行程にある作動室5に吸気を供給する吸気通路16の下流端部を構成している。すなわち、吸気通路16の上流側にはエアクリーナ17とエアフローセンサ18と、ステッピングモータ等により駆動されて通路の断面積を調節する電気式スロットル弁23とが順に配設されていて、その下流側で吸気通路16は2つの独立吸気通路19,20に分かれている。第1の独立吸気通路19は、その下流側でさらに2つに分岐していて、その各分岐路21,22がそれぞれ上記第1吸気ポート11及び第2吸気ポート13に連通している。一方、第2の独立吸気通路20は、上記第3吸気ポート14に連通している。
【0029】
上記第1独立吸気通路19の下流側で分岐した第1分岐路21には、吸気マニホルド24内に燃料を噴射する比較的大容量のマニホルド噴射用インジェクタ25が配設されている。また、図1にも示すように、第1吸気ポート11に臨んで当該ポート11内に燃料を直接、噴射するように比較的容量の小さなポート噴射用インジェクタ26(燃料噴射弁)が配設されている。
【0030】
また、上記スロットル弁23よりも上流側の吸気通路16から分岐して該吸気通路16を流れる吸気の一部を取り出し、これを第1吸気ポート11まで導いて上記インジェクタ26の燃料被噴射位置に向かって吹き出させる空気吹出し通路27が設けられている。尚、上記空気吹出し通路27の上流端は、吸気通路16にキャッチタンク29からブローバイガスを導入するブローバイガス通路30の下流端よりも下流側で吸気通路16に接続されている。
【0031】
この実施形態では、上述したように、スロットル弁23の上流側から吸気の一部を取り出して第1吸気ポート11に供給する空気吹出し通路27を設けて、インジェクタ26からの燃料噴霧が衝突するポート壁面の燃料被噴射位置に向かって、高速の空気流を吹きつけるようにしている。これにより、インジェクタ26からの燃料噴霧がポート壁面に付着することが効果的に抑制され、また一旦、付着した燃料の剥離及び蒸発が効果的に促進される。
【0032】
一方、上記第1独立吸気通路19の下流側で分岐した第2分岐路22には、アクチュエータにより駆動されてこの第2分岐路22を開閉する電磁式のロータリーバルブ28と、上記第1分岐路21のものと同様のマニホルド噴射用インジェクタ32とが順に配設されている。また、図示しないが、第2独立吸気通路20の下端部には、アクチュエータにより駆動されてこの第2の独立吸気通路20を開閉する電磁式のロータリーバルブが配設されている。
【0033】
上述の如き構成の吸気系に対し、エンジン1の排気系は、上記第1及び第2排気ポート12,15がそれぞれ排気マニホルド33に接続し、この排気マニホルド33において2つの気筒4,4からの排気が集合されて、下流側の排気管34に流通するようになっている。そして、上記排気マニホルド33には、排気中の酸素濃度を検出するリニアO2センサ35が配設され、また、排気管34には排気を浄化するための2つの触媒コンバータ36,37が直列に配設されている。上記リニアO2センサ35は、理論空燃比を含む所定の空燃比範囲において酸素濃度に対しリニアな信号を出力するものであり、上記インジェクタ25,26,32による燃料噴射量のフィードバック制御のために用いられる。
【0034】
尚、同図に示す符号38は、ロータリーエンジン1の出力軸7の一端側に配設されてその回転角度を検出する電磁式のクランク角センサである。また、符号39は、ロータハウジング2の内部に形成されたウォータジャケット(図示せず)に臨んで冷却水の温度状態(エンジン水温)を検出する水温センサである。
【0035】
上記点火プラグ91,92の点火回路44(図3参照)、スロットル弁23のモータ、ロータリーバルブ28、インジェクタ25,26,32等は、コントロールユニット40(以下、ECUと略称する)により作動制御されるようになっている。このECU40には少なくとも上記エアフローセンサ18の出力信号と、リニアO2センサ35の出力信号と、クランク角センサ38の出力信号と、水温センサ39の出力信号とが入力され、さらに、アクセル開度センサ41からの信号と、エンジン回転数センサ42からの信号とが入力されるようになっている。そして、このECU40においてエンジン1の運転状態を判定するとともに、その運転状態に応じて各気筒4の点火時期、上記スロットル弁23の開度、上記ロータリーバルブ28の開閉、インジェクタ25,26,32による燃料噴射量及び燃料噴射タイミングの制御が行われる。
【0036】
(点火制御装置の構成)
次に、L側及びT側点火プラグ91,92の点火時期を制御する点火制御装置について、図3を参照しながら説明する。
【0037】
上記点火制御装置10は、ECU40によって構成されるものであり、このものは、ロータリーエンジン1のアイドリング状態を判定するアイドリング判定部46と、上記L側及びT側点火プラグ91,92の点火進角を算出する点火進角算出部47とからなる点火時期設定手段45を備えている。
【0038】
上記アイドリング判定部46は、アクセル開度センサ41からの信号に基づいて、ロータリーエンジン1がアイドリング状態にあるか、非アイドリング状態にあるかを判定するように構成されている。
【0039】
また、上記点火進角算出部47は、上記アイドリング判定部46による判定結果と、上記エンジン回転数センサ42からの信号と、上記エアフローセンサ18、リニアO2センサ35、クランク角センサ38、及び水温センサ39等からなるエンジン運転状態検出センサ43からの信号とに基づいて、L側及びT側点火プラグ91,92の点火進角をそれぞれ算出するように構成されている。
【0040】
具体的に上記点火進角算出部47は、ロータリーエンジン1がアイドリング状態のときには、2つの点火プラグ91,92の点火順序を、T側、L側の順に設定した上で、エンジンの運転状態に応じて各点火プラグ91,92の点火進角を算出する。一方、ロータリーエンジン1が非アイドリング状態のときには、2つの点火プラグ91,92の点火順序を、L側、T側の順に設定した上で、エンジンの運転状態に応じて各点火プラグ91,92の点火進角を算出する。
【0041】
そして、上記点火制御装置10は、上記点火進角算出部47で算出した点火進角に基づいて点火回路44を制御することにより、L側及びT側点火プラグ91,92を算出された点火進角でもって点火させるように構成されている。
【0042】
次に、上記点火制御装置10による制御手順について、図4に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0043】
先ず、ステップS11では、エンジン回転数センサ42から出力されたエンジン回転数を読み込み、ステップS12では、エンジン運転状態検出センサ43からの出力値を読み込み、ステップS13では、アクセル開度センサ41から出力されたアクセル開度を読み込む。
【0044】
そして、ステップS14では、読み込んだアクセル開度から、エンジン1がアイドリング状態であるか否かを判定する。アイドリング状態であるのYESのときには、ステップS15に移行し、点火プラグ91,92の点火順序を、T側、L側の順に設定した上で、運転状態に応じて各点火プラグ91,92の点火進角を算出する。
【0045】
一方、上記ステップS14で、非アイドリング状態であるのNOのときには、ステップS16に移行し、点火プラグ91,92の点火順序を、L側、T側の順に設定した上で、運転状態に応じて各点火プラグ91,92の点火進角を算出する。
【0046】
これにより、エンジン1のアイドリング時及び非アイドリング時における燃焼動作は次のようになる。
【0047】
アイドリング時は、図5に示すように、先ず、T側点火プラグ91が点火される(同図(a)参照。尚、図例はBTDC20°)。このため、T側点火プラグ91は、ロータリセス61の略中央に対向した状態で点火するようになる。
【0048】
次いで、L側点火プラグ92が点火される(同図(b)参照。尚、図例はATDC10°)。このため、L側点火プラグ92も、ロータリセス61の略中央に対向した状態で点火するようになる。
【0049】
このように、アイドリング時には、各点火プラグ91,92は、ロータ6の回転に連れてトレーリング側、リーディング側の順で各点火プラグ91,92と対向するロータリセス61の略中央に対向した状態で点火されるため、S/V比は比較的小さくなり、火炎の冷却作用が低減する。このため、失火し易いアイドリング時でも失火を防止することができる。
【0050】
一方、非アイドリング時には、図6に示すように、先ず、L側点火プラグ92が点火される(同図(a)参照。尚、図例はBTDC10°)。次いで、T側点火プラグ91が点火される(同図(b)参照。尚、図例はATDC20°)。これにより、L側からT側には火炎は伝播し難いが、T側点火プラグ91を、L側点火プラグ92よりも遅いタイミングで点火させることにより、トレーリング側エンドガスゾーンの混合気を燃焼させることができ、その結果、燃焼効率を高めることができる。
【0051】
こうして、本実施形態では、非アイドリング時における燃焼効率を高める一方で、アイドリング時における燃焼安定性を向上させることができる。
【0052】
<実施形態2>
上記実施形態1は、エンジンのアイドリング時と非アイドリング時とで、2つの点火プラグの点火順序を変更する実施形態であったが、実施形態2は、エンジン回転数に応じて、2つの点火プラグの点火時期を変更する実施形態である。
【0053】
尚、実施形態2に係るロータリーエンジン1の構成、及び点火制御装置10の構成は、それぞれ上記実施形態1と略同じであるため、同一の部材については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0054】
次に、図7に示すフローチャートを参照しながら、実施形態2に係る点火制御装置10の制御について説明する。
【0055】
先ず、ステップS21では、エンジン回転数センサ42から出力されたエンジン回転数を読み込み、ステップS22では、エンジン運転状態検出センサ43からの出力値を読み込み、ステップS23では、アクセル開度センサ41から出力されたアクセル開度を読み込む。
【0056】
そして、ステップS24では、読み込んだエンジン運転状態に基づいて、設定回転数を設定する。ここで、設定回転数は、後述するように、2つの点火プラグ91,92の点火順序を変更する際のしきい値である。また、設定回転数は、エンジン1の運転状態が失火し易い運転状態ほど、高く設定するようにする。具体的には、吸入空気量とエンジン回転数に基づいて、エンジン負荷が軽負荷である時ほど設定回転数を高くすると共に、エンジン水温に基づいて、低温である時ほど設定回転数を高くする。
【0057】
続くステップS25では、エンジン回転数が、ステップS24で設定した設定回転数以下であるか否かを判定する。設定回転数以下であるのYESのときには、ステップS26に移行し、点火プラグ91,92の点火順序を、T側、L側の順に設定した上で、運転状態に応じて各点火プラグ91,92の点火進角を算出する。
【0058】
一方、上記ステップS25で、設定回転数よりも高いのNOのときには、ステップS27に移行し、点火プラグ91,92の点火順序を、L側、T側の順に設定した上で、運転状態に応じて各点火プラグ91,92の点火進角を算出する。
【0059】
こうして、実施形態2では、エンジン回転数が設定回転数以下の、失火し易い時には、先ずT側点火プラグ91が点火し、これに遅れてL側点火プラグ92が点火する。これにより、上記各点火プラグ91,92は、ロータリセス61に対向した状態で点火するようになり、失火を防止することができる。
【0060】
一方、エンジン回転数が設定回転数よりも高い時には、先ずL側点火プラグ92が点火し、これに遅れて、T側点火プラグ91が点火するため、T側エンドガスゾーンの混合気を燃焼させることができ、燃焼効率を高めることができる。
【0061】
また、エンジン1の運転状態が失火しやすい運転状態のときほど、設定回転数が高くされるため、エンジン1の運転状態が失火しやすい運転状態のときには、2つの点火プラグ91,92の点火順序が、失火を抑制するような順序に設定される。こうして、失火を効果的に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】エンジンの要部構成を示す図である。
【図2】エンジンの吸排気系及び制御システムの概略構成図である。
【図3】点火制御装置を示すブロック図である。
【図4】実施形態1に係る点火制御装置の制御手順を示すフローチャートである。
【図5】アイドリング時における各点火プラグの点火時期を示す説明図である。
【図6】非アイドリング時における各点火プラグの点火時期を示す説明図である。
【図7】実施形態2に係る点火制御装置の制御手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 ロータリーエンジン
10 点火制御装置
18 エアフローセンサ
2 ロータハウジング
3 サイドハウジング、インターミディエイトハウジング
38 クランク角センサ
39 水温センサ
40 コントロールユニット(ECU)
41 アクセル開度センサ
42 エンジン回転数センサ
43 エンジン運転状態検出センサ
44 点火回路
45 点火時期設定手段
46 アイドル判定部
47 点火進角算出部
5 作動室
6 ロータ
61 ロータリセス
91 トレーリング側点火プラグ
92 リーディング側点火プラグ
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の点火プラグを備えたロータリーエンジンの点火制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、トコロイド内周面を有する繭状のハウジング内に略三角形状のロータを収容してその外周側に複数の作動室を区画し、該ロータの回転に連れて各作動室がそれぞれ周方向に移動しながら、順に吸気、圧縮、膨張及び排気の各行程を行うようにしたロータリーエンジンにおいて、上記ハウジングの短軸を挟んだ、ロータ回転方向の進み側(リーディング側)と、遅れ側(トレーリング側)とのそれぞれに点火プラグを備えたものが知られている(例えば特許文献1参照)。また、上記ロータの頂部間の外周面には、燃焼室を形成するロータリセスが設けられる。
【0003】
【特許文献1】
特開平5−202762号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のように、2つの点火プラグを備えたロータリーエンジンにおいては、2つの点火プラグの点火順序をリーディング側、トレーリング側の順に設定している。
【0005】
これは、主に以下の2つの理由によるものであり、1つは、点火プラグの着火性を考慮するためである。つまり、ロータの頂部がプラグホール上を通過する際には、この頂部を挟んだ両側の作動室の圧力差によってガス漏れが生じるが、リーディング側点火プラグの位置では、両作動室の圧力差がほぼ0であるため、プラグホールを大径にすることが可能であるのに対し、トレーリング側点火プラグの位置では、両作動室の圧力差が比較的大きいため、プラグホールを小径にせざるを得ないためである。従って、リーディング側点火プラグの方は、プラグホールを大径にすることで、トレーリング側点火プラグよりも着火性が向上することから、このリーディング側点火プラグをメインの点火プラグにし、トレーリング側点火プラグを補助の点火プラグにして、混合気を燃焼させるためである。
【0006】
もう1つは、ロータリーエンジンでは、トレーリング側からリーディング側に向かう強いスキッシュ流の発生と、ロータの回転に伴う作動室内のガスの移動とが相俟って、リーディング側への火炎伝播が、トレーリング側への火炎伝播よりもはるかに速いためである。つまり、リーディング側、トレーリング側の順で点火プラグを駆動すると、火炎が伝播し難いトレーリング側エンドガスゾーンの混合気がトレーリング側点火プラグの駆動により燃焼され、これによって、燃焼効率が高まるためである。
【0007】
ところが、アイドリング時等のエンジン回転数が低いときに、リーディング側、トレーリング側の順で点火プラグを駆動させると、失火し易いという不都合がある。これは、ロータの回転が遅くなることで火炎の伝播速度が低下する上に、上述したように、リーディング側、トレーリング側の順で点火プラグを駆動させると、各点火プラグは、ロータリセスの開口縁付近(ロータリセスの切れ上がり付近)と対向した状態で点火されることになり、S/V比が大きいことから火炎が冷却されるためと考えられる。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、複数の点火プラグを備えたロータリーエンジンの点火制御装置において、非アイドリング時における燃焼効率を高める一方で、アイドリング時における燃焼安定性を向上させることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
第1の発明では、アイドリング時と非アイドリング時とで、複数の点火プラグの点火順序を変更することとした。
【0010】
具体的に、第1の発明は、ハウジング内にロータを収容してその外周側に複数の作動室を区画し、該ロータの回転に連れて各作動室がそれぞれ周方向に移動しながら、順に吸気、圧縮、膨張及び排気の各行程を行うようにしたロータリーエンジンの点火制御装置に係る。
【0011】
そして、第1の発明に係るロータリーエンジンの点火制御装置は、上記ロータの外周面にロータリセスを形成し、ロータ回転方向の遅れ側位置に配設されかつ、該ロータの回転に連れて上記ロータリセスと先に対向するトレーリング側点火プラグと、上記ロータ回転方向の進み側位置に配設されかつ、上記ロータリセスと後に対応するリーディング側点火プラグと、上記各点火プラグの点火時期を制御する点火時期設定手段とを備える。そして、この点火時期設定手段を、上記エンジンのアイドリング時には、上記2つの点火プラグの点火順序を、トレーリング側点火プラグ、リーディング側点火プラグの順に設定し、上記エンジンの非アイドリング時には、上記2つの点火プラグの点火順序を、リーディング側点火プラグ、トレーリング側点火プラグの順に設定するように構成するものである。
【0012】
こうすることで、点火時期設定手段によって、アイドリング時には、先ずトレーリング側点火プラグが点火し、これに遅れてリーディング側点火プラグが点火する。これにより、ロータの外周面に形成されたロータリセスは、このロータの回転に連れてトレーリング側、リーディング側の順で各点火プラグと対向することから、上記各点火プラグは、このロータリセス(ロータリセスの略中央)に対向した状態で点火するようになる。このため、S/V比は比較的小さくなり、火炎の冷却作用が低減して失火が防止される。
【0013】
一方、点火時期設定手段によって、非アイドリング時には、先ずリーディング側点火プラグが点火し、これに遅れて、トレーリング側点火プラグが点火する。これにより、トレーリング側エンドガスゾーンの混合気が、トレーリング側点火プラグの点火により燃焼され、燃焼効率が向上する。
【0014】
第2の発明では、エンジン回転数に応じて、複数の点火プラグの点火順序を変更することとした。
【0015】
具体的に、第2の発明に係るロータリーエンジンの点火制御装置は、上記第1の発明と同様に、上記ロータの外周面にロータリセスを形成し、ロータ回転方向の遅れ側位置に配設されかつ、該ロータの回転に連れて上記ロータリセスと先に対向するトレーリング側点火プラグと、上記ロータ回転方向の進み側位置に配設されかつ、上記ロータリセスと後に対応するリーディング側点火プラグと、上記2つの点火プラグの点火時期を設定する点火時期設定手段とを備える。そして、第2の発明では、上記点火時期設定手段を、エンジン回転数が設定回転数以下の時には、上記2つの点火プラグの点火順序を、トレーリング側点火プラグ、リーディング側点火プラグの順に設定し、上記エンジン回転数が設定回転数よりも高い時には、上記2つの点火プラグの点火順序を、リーディング側点火プラグ、トレーリング側点火プラグの順に設定するように構成する。
【0016】
こうすることで、点火時期設定手段によって、エンジン回転数が設定回転数以下の時、換言すると失火し易い時には、先ずトレーリング側点火プラグが点火し、これに遅れてリーディング側点火プラグが点火する。これにより、上記各点火プラグは、このロータリセスに対向した状態で点火するようになり、失火が防止される。
【0017】
一方、点火時期設定手段によって、エンジン回転数が設定回転数よりも高い時には、先ずリーディング側点火プラグが点火し、これに遅れて、トレーリング側点火プラグが点火する。これにより、トレーリング側エンドガスゾーンの混合気がトレーリング側点火プラグが点火することにより燃焼され、燃焼効率が向上する。こうして、第2の発明では、上記第1の発明と同様の作用効果が得られる。
【0018】
ここで、第2の発明においては、点火時期設定手段を、エンジンの運転状態が失火しやすい運転状態のときほど、設定回転数を高くするように構成してもよい。
【0019】
こうすることで、エンジンの運転状態が失火しやすい運転状態のときほど(例えば軽負荷時や低温時ほど)、設定回転数が高くされる。このため、エンジンの運転状態が失火しやすい運転状態のときには、点火時期設定手段によって2つの点火プラグの点火順序が、失火を抑制するような順序に設定されるようになる。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明におけるロータリーエンジンの点火制御装置によれば、アイドリング時やエンジン回転数が設定回転数以下の時には、トレーリング側点火プラグ、リーディング側点火プラグの順に、これら2つの点火プラグの点火順序が設定されるため、各点火プラグはロータリセスに対向した状態で点火するようになり、その結果、失火を抑制して、燃焼安定性を高めることができる。一方、非アイドリング時やエンジン回転数が設定回転数よりも高い時には、リーディング側点火プラグ、トレーリング側点火プラグの順に、2つの点火プラグの点火順序が設定されるため、トレーリング側エンドガスゾーンの混合気がトレーリング側点火プラグの点火により燃焼され、燃焼効率を向上させることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基いて説明する。
【0022】
<実施形態1>
(エンジンの全体構成)
図1は、本発明の実施形態に係るロータリーエンジン1の要部の構成を示し、トロコイド内周面2aを有する繭状のロータハウジング2とサイドハウジング3とに囲まれたロータ収容室4(気筒)には概略三角形状のロータ6が収容されていて、その外周側に3つの作動室5,5,5が区画されている。このロータリーエンジン1は、図示は省略するが、2つのロータハウジング2,2を3つのサイドハウジング3,3,3の間に挟み込むようにして一体化し、その間に形成される2つの気筒4,4にそれぞれロータ6,6を収容した2ロータタイプのものである。以下、この実施形態では、2つのロータハウジング2,2の中間に位置するサイドハウジング3(図2に示すもの)を両端側のものと区別して、インターミディエイトハウジング3と呼ぶものとする。
【0023】
上記ロータ6の内側には、図示しないが内歯車が形成されていて、この内歯車とサイドハウジング側の外歯車とが噛合するとともに、ロータ6は、インターミディエイトハウジング3及びサイドハウジング3を貫通する出力軸7に対して、遊星回転運動をするように支持されている。すなわち、上記ロータ6の回転運動は内歯車と外歯車との噛み合いによって規定され、ロータ6は、外周の3つの頂部にそれぞれ配設されたシール部が各々ロータハウジング2のトロコイド内周面2aに当接した状態で上記出力軸7の偏心輪7aの周りを自転しながら、該出力軸7の軸心Xの周りに公転する。そして、ロータ6が1回転する間に、該ロータ6の各頂部間にそれぞれ形成された作動室5,5,…が周方向に移動しながら、吸気、圧縮、膨張(燃焼)及び排気の各行程を行い、これにより発生する回転力がロータ6を介して出力軸7から出力される。
【0024】
より具体的に、図1に示すように出力軸7の軸心Xの方向に見ると、各気筒4の左右方向の一側(図例では左側)が概ね吸気及び排気行程の領域になり、その反対側(図例では右側)が概ね圧縮及び膨張行程の領域になる。そして、図示の如く第1吸気ポート11(後述)等に連通する作動室5(図の左上側の作動室)は吸気行程の後半にあり、この作動室5がロータ6の回転に連れて図の時計回りに移動して圧縮行程になると、その内部に吸入された混合気が圧縮され、その後、図の右側に示す作動室5のように圧縮行程の終盤から膨張行程にかけて所定のタイミングにて点火プラグ91,92により混合気に点火されて、燃焼が行われるものである。
【0025】
上記2つの点火プラグ91,92は、ロータハウジング2の短軸(同図の一点鎖線参照)を挟んで、ロータ回転方向のトレーリング側(遅れ側)位置と、リーディング側(進み側)位置とのそれぞれに配設されている。この内、リーディング側位置の点火プラグ(以下、これをL側点火プラグという)92のプラグホールは、トレーリング側位置の点火プラグ(以下、これをT側点火プラグという)91のプラグホールよりも大径に構成されている。このため、L側点火プラグ92の方が、T側点火プラグ91よりも着火性が向上している。
【0026】
また、上記ロータ6の頂部間の外周面には、窪み(ロータリセス)61がそれぞれ設けられている。
【0027】
図2は、2つの気筒4,4のうちの一方(図では手前側のもの)を模式的に2つに分けて、エンジン1の吸排気系の構成を示したものであり、図の左側には、図2と同様にインターミディエイトハウジング3の側が、また、図の右側にはサイドハウジング3の側が示されている。そして、上記インターミディエイトハウジング3には、両側の2つの気筒4,4においてそれぞれ吸気行程にある作動室5に連通するように一対の第1吸気ポート11,11(図には1つのみ示す)が形成され、同様に、排気行程にある作動室5,5にそれぞれ連通するように一対の第1排気ポート12,12(図には1つのみ示す)が形成されている。一方、上記サイドハウジング3には、吸気行程にある作動室5にそれぞれ連通するように第2及び第3の2つの吸気ポート13,14が形成され、また、排気行程にある作動室5に連通するように第2排気ポート15が形成されている。
【0028】
そして、上記第1、第2及び第3吸気ポート11,13,14が、それぞれ、各気筒4の吸気行程にある作動室5に吸気を供給する吸気通路16の下流端部を構成している。すなわち、吸気通路16の上流側にはエアクリーナ17とエアフローセンサ18と、ステッピングモータ等により駆動されて通路の断面積を調節する電気式スロットル弁23とが順に配設されていて、その下流側で吸気通路16は2つの独立吸気通路19,20に分かれている。第1の独立吸気通路19は、その下流側でさらに2つに分岐していて、その各分岐路21,22がそれぞれ上記第1吸気ポート11及び第2吸気ポート13に連通している。一方、第2の独立吸気通路20は、上記第3吸気ポート14に連通している。
【0029】
上記第1独立吸気通路19の下流側で分岐した第1分岐路21には、吸気マニホルド24内に燃料を噴射する比較的大容量のマニホルド噴射用インジェクタ25が配設されている。また、図1にも示すように、第1吸気ポート11に臨んで当該ポート11内に燃料を直接、噴射するように比較的容量の小さなポート噴射用インジェクタ26(燃料噴射弁)が配設されている。
【0030】
また、上記スロットル弁23よりも上流側の吸気通路16から分岐して該吸気通路16を流れる吸気の一部を取り出し、これを第1吸気ポート11まで導いて上記インジェクタ26の燃料被噴射位置に向かって吹き出させる空気吹出し通路27が設けられている。尚、上記空気吹出し通路27の上流端は、吸気通路16にキャッチタンク29からブローバイガスを導入するブローバイガス通路30の下流端よりも下流側で吸気通路16に接続されている。
【0031】
この実施形態では、上述したように、スロットル弁23の上流側から吸気の一部を取り出して第1吸気ポート11に供給する空気吹出し通路27を設けて、インジェクタ26からの燃料噴霧が衝突するポート壁面の燃料被噴射位置に向かって、高速の空気流を吹きつけるようにしている。これにより、インジェクタ26からの燃料噴霧がポート壁面に付着することが効果的に抑制され、また一旦、付着した燃料の剥離及び蒸発が効果的に促進される。
【0032】
一方、上記第1独立吸気通路19の下流側で分岐した第2分岐路22には、アクチュエータにより駆動されてこの第2分岐路22を開閉する電磁式のロータリーバルブ28と、上記第1分岐路21のものと同様のマニホルド噴射用インジェクタ32とが順に配設されている。また、図示しないが、第2独立吸気通路20の下端部には、アクチュエータにより駆動されてこの第2の独立吸気通路20を開閉する電磁式のロータリーバルブが配設されている。
【0033】
上述の如き構成の吸気系に対し、エンジン1の排気系は、上記第1及び第2排気ポート12,15がそれぞれ排気マニホルド33に接続し、この排気マニホルド33において2つの気筒4,4からの排気が集合されて、下流側の排気管34に流通するようになっている。そして、上記排気マニホルド33には、排気中の酸素濃度を検出するリニアO2センサ35が配設され、また、排気管34には排気を浄化するための2つの触媒コンバータ36,37が直列に配設されている。上記リニアO2センサ35は、理論空燃比を含む所定の空燃比範囲において酸素濃度に対しリニアな信号を出力するものであり、上記インジェクタ25,26,32による燃料噴射量のフィードバック制御のために用いられる。
【0034】
尚、同図に示す符号38は、ロータリーエンジン1の出力軸7の一端側に配設されてその回転角度を検出する電磁式のクランク角センサである。また、符号39は、ロータハウジング2の内部に形成されたウォータジャケット(図示せず)に臨んで冷却水の温度状態(エンジン水温)を検出する水温センサである。
【0035】
上記点火プラグ91,92の点火回路44(図3参照)、スロットル弁23のモータ、ロータリーバルブ28、インジェクタ25,26,32等は、コントロールユニット40(以下、ECUと略称する)により作動制御されるようになっている。このECU40には少なくとも上記エアフローセンサ18の出力信号と、リニアO2センサ35の出力信号と、クランク角センサ38の出力信号と、水温センサ39の出力信号とが入力され、さらに、アクセル開度センサ41からの信号と、エンジン回転数センサ42からの信号とが入力されるようになっている。そして、このECU40においてエンジン1の運転状態を判定するとともに、その運転状態に応じて各気筒4の点火時期、上記スロットル弁23の開度、上記ロータリーバルブ28の開閉、インジェクタ25,26,32による燃料噴射量及び燃料噴射タイミングの制御が行われる。
【0036】
(点火制御装置の構成)
次に、L側及びT側点火プラグ91,92の点火時期を制御する点火制御装置について、図3を参照しながら説明する。
【0037】
上記点火制御装置10は、ECU40によって構成されるものであり、このものは、ロータリーエンジン1のアイドリング状態を判定するアイドリング判定部46と、上記L側及びT側点火プラグ91,92の点火進角を算出する点火進角算出部47とからなる点火時期設定手段45を備えている。
【0038】
上記アイドリング判定部46は、アクセル開度センサ41からの信号に基づいて、ロータリーエンジン1がアイドリング状態にあるか、非アイドリング状態にあるかを判定するように構成されている。
【0039】
また、上記点火進角算出部47は、上記アイドリング判定部46による判定結果と、上記エンジン回転数センサ42からの信号と、上記エアフローセンサ18、リニアO2センサ35、クランク角センサ38、及び水温センサ39等からなるエンジン運転状態検出センサ43からの信号とに基づいて、L側及びT側点火プラグ91,92の点火進角をそれぞれ算出するように構成されている。
【0040】
具体的に上記点火進角算出部47は、ロータリーエンジン1がアイドリング状態のときには、2つの点火プラグ91,92の点火順序を、T側、L側の順に設定した上で、エンジンの運転状態に応じて各点火プラグ91,92の点火進角を算出する。一方、ロータリーエンジン1が非アイドリング状態のときには、2つの点火プラグ91,92の点火順序を、L側、T側の順に設定した上で、エンジンの運転状態に応じて各点火プラグ91,92の点火進角を算出する。
【0041】
そして、上記点火制御装置10は、上記点火進角算出部47で算出した点火進角に基づいて点火回路44を制御することにより、L側及びT側点火プラグ91,92を算出された点火進角でもって点火させるように構成されている。
【0042】
次に、上記点火制御装置10による制御手順について、図4に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0043】
先ず、ステップS11では、エンジン回転数センサ42から出力されたエンジン回転数を読み込み、ステップS12では、エンジン運転状態検出センサ43からの出力値を読み込み、ステップS13では、アクセル開度センサ41から出力されたアクセル開度を読み込む。
【0044】
そして、ステップS14では、読み込んだアクセル開度から、エンジン1がアイドリング状態であるか否かを判定する。アイドリング状態であるのYESのときには、ステップS15に移行し、点火プラグ91,92の点火順序を、T側、L側の順に設定した上で、運転状態に応じて各点火プラグ91,92の点火進角を算出する。
【0045】
一方、上記ステップS14で、非アイドリング状態であるのNOのときには、ステップS16に移行し、点火プラグ91,92の点火順序を、L側、T側の順に設定した上で、運転状態に応じて各点火プラグ91,92の点火進角を算出する。
【0046】
これにより、エンジン1のアイドリング時及び非アイドリング時における燃焼動作は次のようになる。
【0047】
アイドリング時は、図5に示すように、先ず、T側点火プラグ91が点火される(同図(a)参照。尚、図例はBTDC20°)。このため、T側点火プラグ91は、ロータリセス61の略中央に対向した状態で点火するようになる。
【0048】
次いで、L側点火プラグ92が点火される(同図(b)参照。尚、図例はATDC10°)。このため、L側点火プラグ92も、ロータリセス61の略中央に対向した状態で点火するようになる。
【0049】
このように、アイドリング時には、各点火プラグ91,92は、ロータ6の回転に連れてトレーリング側、リーディング側の順で各点火プラグ91,92と対向するロータリセス61の略中央に対向した状態で点火されるため、S/V比は比較的小さくなり、火炎の冷却作用が低減する。このため、失火し易いアイドリング時でも失火を防止することができる。
【0050】
一方、非アイドリング時には、図6に示すように、先ず、L側点火プラグ92が点火される(同図(a)参照。尚、図例はBTDC10°)。次いで、T側点火プラグ91が点火される(同図(b)参照。尚、図例はATDC20°)。これにより、L側からT側には火炎は伝播し難いが、T側点火プラグ91を、L側点火プラグ92よりも遅いタイミングで点火させることにより、トレーリング側エンドガスゾーンの混合気を燃焼させることができ、その結果、燃焼効率を高めることができる。
【0051】
こうして、本実施形態では、非アイドリング時における燃焼効率を高める一方で、アイドリング時における燃焼安定性を向上させることができる。
【0052】
<実施形態2>
上記実施形態1は、エンジンのアイドリング時と非アイドリング時とで、2つの点火プラグの点火順序を変更する実施形態であったが、実施形態2は、エンジン回転数に応じて、2つの点火プラグの点火時期を変更する実施形態である。
【0053】
尚、実施形態2に係るロータリーエンジン1の構成、及び点火制御装置10の構成は、それぞれ上記実施形態1と略同じであるため、同一の部材については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0054】
次に、図7に示すフローチャートを参照しながら、実施形態2に係る点火制御装置10の制御について説明する。
【0055】
先ず、ステップS21では、エンジン回転数センサ42から出力されたエンジン回転数を読み込み、ステップS22では、エンジン運転状態検出センサ43からの出力値を読み込み、ステップS23では、アクセル開度センサ41から出力されたアクセル開度を読み込む。
【0056】
そして、ステップS24では、読み込んだエンジン運転状態に基づいて、設定回転数を設定する。ここで、設定回転数は、後述するように、2つの点火プラグ91,92の点火順序を変更する際のしきい値である。また、設定回転数は、エンジン1の運転状態が失火し易い運転状態ほど、高く設定するようにする。具体的には、吸入空気量とエンジン回転数に基づいて、エンジン負荷が軽負荷である時ほど設定回転数を高くすると共に、エンジン水温に基づいて、低温である時ほど設定回転数を高くする。
【0057】
続くステップS25では、エンジン回転数が、ステップS24で設定した設定回転数以下であるか否かを判定する。設定回転数以下であるのYESのときには、ステップS26に移行し、点火プラグ91,92の点火順序を、T側、L側の順に設定した上で、運転状態に応じて各点火プラグ91,92の点火進角を算出する。
【0058】
一方、上記ステップS25で、設定回転数よりも高いのNOのときには、ステップS27に移行し、点火プラグ91,92の点火順序を、L側、T側の順に設定した上で、運転状態に応じて各点火プラグ91,92の点火進角を算出する。
【0059】
こうして、実施形態2では、エンジン回転数が設定回転数以下の、失火し易い時には、先ずT側点火プラグ91が点火し、これに遅れてL側点火プラグ92が点火する。これにより、上記各点火プラグ91,92は、ロータリセス61に対向した状態で点火するようになり、失火を防止することができる。
【0060】
一方、エンジン回転数が設定回転数よりも高い時には、先ずL側点火プラグ92が点火し、これに遅れて、T側点火プラグ91が点火するため、T側エンドガスゾーンの混合気を燃焼させることができ、燃焼効率を高めることができる。
【0061】
また、エンジン1の運転状態が失火しやすい運転状態のときほど、設定回転数が高くされるため、エンジン1の運転状態が失火しやすい運転状態のときには、2つの点火プラグ91,92の点火順序が、失火を抑制するような順序に設定される。こうして、失火を効果的に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】エンジンの要部構成を示す図である。
【図2】エンジンの吸排気系及び制御システムの概略構成図である。
【図3】点火制御装置を示すブロック図である。
【図4】実施形態1に係る点火制御装置の制御手順を示すフローチャートである。
【図5】アイドリング時における各点火プラグの点火時期を示す説明図である。
【図6】非アイドリング時における各点火プラグの点火時期を示す説明図である。
【図7】実施形態2に係る点火制御装置の制御手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 ロータリーエンジン
10 点火制御装置
18 エアフローセンサ
2 ロータハウジング
3 サイドハウジング、インターミディエイトハウジング
38 クランク角センサ
39 水温センサ
40 コントロールユニット(ECU)
41 アクセル開度センサ
42 エンジン回転数センサ
43 エンジン運転状態検出センサ
44 点火回路
45 点火時期設定手段
46 アイドル判定部
47 点火進角算出部
5 作動室
6 ロータ
61 ロータリセス
91 トレーリング側点火プラグ
92 リーディング側点火プラグ
Claims (3)
- ハウジング内にロータを収容してその外周側に複数の作動室を区画し、該ロータの回転に連れて各作動室がそれぞれ周方向に移動しながら、順に吸気、圧縮、膨張及び排気の各行程を行うようにしたロータリーエンジンの点火制御装置であって、
上記ロータの外周面にはロータリセスが形成されており、
ロータ回転方向の遅れ側位置に配設されかつ、該ロータの回転に連れて上記ロータリセスと先に対向するトレーリング側点火プラグと、上記ロータ回転方向の進み側位置に配設されかつ、上記ロータリセスと後に対応するリーディング側点火プラグと、
上記2つの点火プラグの点火時期を設定する点火時期設定手段とを備え、
上記点火時期設定手段は、
上記エンジンのアイドリング時には、上記2つの点火プラグの点火順序を、トレーリング側点火プラグ、リーディング側点火プラグの順に設定し、
上記エンジンの非アイドリング時には、上記2つの点火プラグの点火順序を、リーディング側点火プラグ、トレーリング側点火プラグの順に設定するように構成されている
ことを特徴とするロータリーエンジンの点火制御装置。 - ハウジング内にロータを収容してその外周側に複数の作動室を区画し、該ロータの回転に連れて各作動室がそれぞれ周方向に移動しながら、順に吸気、圧縮、膨張及び排気の各行程を行うようにしたロータリーエンジンの点火制御装置であって、
上記ロータの外周面にはロータリセスが形成されており、
ロータ回転方向の遅れ側位置に配設されかつ、該ロータの回転に連れて上記ロータリセスと先に対向するトレーリング側点火プラグと、上記ロータ回転方向の進み側位置に配設されかつ、上記ロータリセスと後に対応するリーディング側点火プラグと、
上記2つの点火プラグの点火時期を設定する点火時期設定手段とを備え、
上記点火時期設定手段は、
エンジン回転数が設定回転数以下の時には、上記2つの点火プラグの点火順序を、トレーリング側点火プラグ、リーディング側点火プラグの順に設定し、
上記エンジン回転数が設定回転数よりも高い時には、上記2つの点火プラグの点火順序を、リーディング側点火プラグ、トレーリング側点火プラグの順に設定するように構成されている
ことを特徴とするロータリーエンジンの点火制御装置。 - 請求項2において、
点火時期設定手段は、エンジンの運転状態が失火しやすい運転状態のときほど、設定回転数を高くするように構成されている
ことを特徴とするロータリーエンジンの点火制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002285110A JP2004116496A (ja) | 2002-09-30 | 2002-09-30 | ロータリーエンジンの点火制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002285110A JP2004116496A (ja) | 2002-09-30 | 2002-09-30 | ロータリーエンジンの点火制御装置 |
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Family Applications (1)
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JP (1) | JP2004116496A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020012410A (ja) * | 2018-07-17 | 2020-01-23 | マツダ株式会社 | ロータリピストンエンジン |
CN114109588A (zh) * | 2021-11-06 | 2022-03-01 | 北京工业大学 | 一种基于射流点火的氢转子机及控制方法 |
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2002
- 2002-09-30 JP JP2002285110A patent/JP2004116496A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2020012410A (ja) * | 2018-07-17 | 2020-01-23 | マツダ株式会社 | ロータリピストンエンジン |
JP7159661B2 (ja) | 2018-07-17 | 2022-10-25 | マツダ株式会社 | ロータリピストンエンジン |
CN114109588A (zh) * | 2021-11-06 | 2022-03-01 | 北京工业大学 | 一种基于射流点火的氢转子机及控制方法 |
CN114109588B (zh) * | 2021-11-06 | 2022-06-21 | 北京工业大学 | 一种基于射流点火的氢转子机及控制方法 |
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