JP2004115790A - シリコーンモノマー組成物およびその製造方法 - Google Patents

シリコーンモノマー組成物およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 一般式(a)または(a’)で表されるシリコーンモノマー粗生成物溶液を濃縮する際にゲル化、固化させない。
【解決手段】 一般式(a)または(a’)で表されるシリコーンモノマーの組成物溶液に一般式(b)で表される構造を有する重合禁止剤を加えて溶液を濃縮する。
【化1】
Figure 2004115790

【化2】
Figure 2004115790

(ここで、Aはシロキサニル基を表す。R1は重合性基を有する炭素数1〜20の置換基を表す。R2〜R4はそれぞれ独立に水素、置換されていてもよい炭素数1〜20の置換基または−X−Aを表す。Xは置換されていてもよい炭素数1〜20の2価の置換基を表す。R5は水素または炭素数1〜20のm価の置換基を表す。mは1〜20の整数を表す。R6〜R10はいずれか1つが水酸基を表し、その他の4つはそれぞれ独立に水素、置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基および置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール基から選ばれた置換基を表す。)
【選択図】 なし

Description

 本発明はシリコーンモノマー組成物およびその製造方法に関し、該シリコーンモノマー組成物を重合して得られるポリマーはコンタクトレンズ、眼内レンズ、人工角膜などの眼用レンズの原料として特に好適に用いられる。
 従来、眼用レンズ用モノマーとして、シロキサニル基などのケイ素を含有するモノマーが知られている。
Figure 2004115790
 そのようなモノマーの一つとして、上記式(c)または(c’)で表されるモノマーが知られている(例えば、特許文献1)。この文献に掲げられた方法では、反応終了後に溶媒で希釈してアルカリ洗浄を行った後、重合禁止剤および溶媒を除去しているが、重合禁止剤を除去した後に、溶媒を留去するために系を減圧しながら加熱すると、系がゲル化もしくは固化することがあるという欠点があった。これは重合禁止剤を除去した上、減圧することによって空気中に含まれる酸素による重合禁止効果も失われるためであると考えられ、溶媒留去に長時間を要するモノマーの大量合成の際に収率や純度を低下するという問題を抱えていた。
特開昭56−22325号公報 実施例4
 本発明は、溶媒を留去して濃縮する際にゲル化、固化しないと共に、本モノマーを重合する際に再現性良く重合できる後述する一般式(a)または(a’)で表されるシリコーンモノマーの組成物およびその製造方法を提供する。
 上記の目的を達成するために、本発明は下記の構成を有する。すなわち、
(1)下記一般式(a)または(a’)で表されるシリコーンモノマーと前記シリコーンモノマーに対して5〜400ppmの下記一般式(b)で表される構造を有する重合禁止剤とを含有することを特徴とするシリコーンモノマー組成物、
Figure 2004115790
Figure 2004115790
(ここで、Aはシロキサニル基を表す。R1は重合性基を有する炭素数1〜20の置換基を表す。R2〜R4はそれぞれ独立に水素、置換されていてもよい炭素数1〜20の置換基または−X−Aを表す。Xは置換されていてもよい炭素数1〜20の2価の置換基を表す。R5は水素または炭素数1〜20のm価の置換基を表す。mは1〜20の整数を表す。R6〜R10は少なくとも1つが水酸基であって、その他はそれぞれ独立に水素、置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基および置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール基から選ばれた置換基を表す。)
(2)一般式(a)または(a’)中のR1−COO−部分が、アクリロキシ基またはメタクリロキシ基、R2〜R4が水素、−X−Aが3−[メチルビス(トリメチルシロキシ)シリル]プロポキシメチル基または3−[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロポキシメチル基で、溶媒含有量0.1重量%以下、25℃で測定したときの粘度が25mPa・sec以下であることを特徴とする上記(1)記載のシリコーンモノマー組成物、
(3)シロキサニル基がトリス(トリメチルシロキシ)シリル基、メチルビス(トリメチルシロキシ)シリル基、ジメチル(トリメチルシロキシ)シリル基からなる群から選ばれた基であり、R5〜R10がそれぞれ独立に水素、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、フェニル基からなる群から選ばれた基であることを特徴とする上記(1)記載のシリコーンモノマー組成物、
(4)上式(b)で表される重合禁止剤が2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノールであることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載のシリコーンモノマー組成物、
(5)一般式(a)または(a’)で表されるシリコーンモノマーの組成物溶液に一般式(b)で表される構造を有する重合禁止剤を加えて溶液を濃縮することを特徴とするシリコーンモノマー組成物の製造方法、
Figure 2004115790
Figure 2004115790
(ここで、Aはシロキサニル基を表す。R1は重合性基を有する炭素数1〜20の置換基を表す。R2〜R4はそれぞれ独立に水素、置換されていてもよい炭素数1〜20の置換基または−X−Aを表す。Xは置換されていてもよい炭素数1〜20の2価の置換基を表す。R5は水素または炭素数1〜20のm価の置換基を表す。mは1〜20の整数を表す。R6〜R10は少なくとも1つが水酸基を表し、その他はそれぞれ独立に水素、置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基および置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール基から選ばれた置換基を表す。)
(6)一般式(a)または(a’)中のR1−COO−部分がアクリロキシ基またはメタクリロキシ基、R2〜R4が水素、−X−Aが3−[メチルビス(トリメチルシロキシ)シリル]プロポキシメチル基または3−[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロポキシメチル基であり、かつ、R5は水酸基であり、R6〜R10はそれぞれ独立に水素、置換されていても良い炭素数1〜20のアルキル基及び置換されていても良い炭素数6〜20のアリール基から選ばれた置換基であることを特徴とする上記(5)記載のシリコーンモノマー組成物の製造方法、
(7)シロキサニル基がトリス(トリメチルシロキシ)シリル基、メチルビス(トリメチルシロキシ)シリル基、ジメチル(トリメチルシロキシ)シリル基からなる群から選ばれた基であり、R5〜R10がそれぞれ独立に水素、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、フェニル基からなる群から選ばれた基であることを特徴とする上記(5)または(6)記載のシリコーンモノマー組成物の製造方法、および、
(8)上式(b)で表される重合禁止剤が2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノールであることを特徴とする上記(5)〜(7)のいずれかに記載のシリコーンモノマー組成物の製造方法、である。
 本発明により、溶媒を留去して濃縮する際にゲル化、固化しないと共に、重合する際に再現性良く重合できるシリコーンモノマー組成物が提供される。
 下記一般式(a)または(a’)
Figure 2004115790
において、R1は重合性基を有する炭素数1〜20の置換基を表す。ここで重合性基とはラジカル重合可能な炭素−炭素二重結合を有する基を表す。また、式(a)または(a’)に含まれるカルボン酸残基であるR1−COO−の例としては、ビニロキシ酢酸基、アリロキシ酢酸基、(メタ)アクリル酸基、クロトン酸基、2−(メタ)アクリロイルプロパン酸基、3−(メタ)アクリロイルブタン酸基、4−ビニル安息香酸基などを挙げることができる。これらのうち、シリコーンモノマー(a)または(a’)を合成する際に触媒として用いることができるカルボン酸塩を入手しやすいことから好ましいのはアクリル酸基および(メタ)アクリル酸基である。また、Xは置換されていてもよい炭素数1〜20の2価の脂肪族基または芳香族基などの置換基を表す。Aはシロキサニル基を表す。本発明においてシロキサニル基とは、少なくとも一つのSi−O−Si結合を有する基を表す。シロキサニル基としては下記式(s)で表されるものが原料の入手しやすさや合成の容易さの点で好ましく使用される。
Figure 2004115790
[式(s)中、A1 〜A11はそれぞれが互いに独立に水素、置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール基のいずれかを表す。nは0〜200の整数を表し、a、b、cはそれぞれが互いに独立に0〜20の整数を表す。ただしn=a=b=c=0の場合は除く。]
 式(s)中、A1からA11はそれぞれが独立に水素、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基などのアルキル基、フェニル基、ナフチル基などのアリール基を挙げることができる。これらの中で最も好ましいのはメチル基である。
 式(s)中、nは0〜200の整数であるが、好ましくは0〜50、さらに好ましくは0〜10である。a、b、cはそれぞれが互いに独立に0〜20の整数であるが、好ましくはa、b、cがそれぞれ互いに独立に0〜5の整数である。n=0の場合、好ましいa、b、cの組み合わせはa=b=c=1、a=b=1かつc=0である。
 式(s)で表される置換基の中で、工業的に比較的安価に入手できることから特に好適なものはトリス(トリメチルシロキシ)シリル基、メチルビス(トリメチルシロキシ)シリル基、ジメチル(トリメチルシロキシ)シリル基、ポリジメチルシロキサン基、ポリメチルシロキサン基、ポリ−コ−メチルシロキサン−ジメチルシロキサン基などであげられ、特に好ましいものは、トリス(トリメチルシロキシ)シリル基、メチルビス(トリメチルシロキシ)シリル基、ジメチル(トリメチルシロキシ)シリル基、である。
 R2〜R4はそれぞれ独立に水素、置換されていてもよい炭素数1〜20の置換基または−X−Aを表す(なお、Xは置換されていてもよい炭素数1〜20の2価の置換基を表し、Aは既に説明したとおりである。)。
 係るモノマーの合成方法としては、先述の特開昭56−22325号公報などの公知の方法にて合成、例えば原料となるエポキシシランに(メタ)アクリル酸を反応させて合成、することができ、合成反応終了後に溶媒で希釈してアルカリ洗浄を行って得ることができる。
 本発明の製造方法の本旨とするところは、こうしてアルカリ洗浄したモノマー溶液から溶媒を留去して溶液を濃縮するにあたり、下記一般式(b)で示される重合禁止剤を添加して実施するところにある。
Figure 2004115790
 一般式(b)において、mは1〜20の整数を表す。R5は水素または炭素数1〜20のm価の置換基を表す。R6〜R10はいずれか1つが水酸基を表し、その他はそれぞれ独立に水素、置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基および置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール基から選ばれた置換基を表す。好ましい化合物としては、R5は水酸基であり、R6〜R10はそれぞれ独立に水素、置換されていても良い炭素数1〜20のアルキル基及び置換されていても良い炭素数6〜20のアリール基から選ばれた置換基を有するものである。好ましいR5〜R10としては、それぞれ独立に水素、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、フェニル基からなる群から選ばれた基である。好ましい化合物としては、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,4−ジメチル−6−t−ブチルフェノール、2,6−ビス(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルベンジル)4−メチルフェノール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルベンジル)サルファイド、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、2,6−ジ−t−ブチルフェノール、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,6−ジ−t−ブチル−α−ジメチルアミノ−p−クレゾール、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,4,6−トリ−t−ブチルフェノール、ビス[3,3−ビス(4’−ヒドロキシ−3’−t−ブチルフェノール)ブタン酸]グリコールエステル、テレフタル酸ビス[2−(2−ヒドロキシ−5−メチル−3−t−ブチルベンジル)−4−メチル−6−t−ブチルフェニル]、2,2’−イソブチリデンビス(4,6−ジメチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタンであり、最も好ましくは、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノールである。
 本発明の製造方法において、粗シリコーンモノマーを希釈するのに用いられる溶媒は、シリコーンモノマーを溶解し、水と相分離し、かつ減圧することで留去可能な溶媒であれば使用できる。例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの各種芳香族炭化水素、ペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどの各種脂肪族炭化水素、酢酸エチル、酢酸ブチルなどの各種エステル、ジエチルエーテルなどの各種エーテル、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン、トリクロロエタン、トリクロロエチレンなどのハロゲン系溶媒、およびフロン系溶媒などである。
 本発明においては、前記の粗シリコーンモノマー溶液に一般式(b)で表される重合禁止剤を添加する。その添加量は、粗シリコーンモノマーを精製せずそのまま重合に用いる場合には、多すぎると重合挙動に影響することから粗シリコーンモノマー(a)および(a’)の重量に対して5〜400ppmが好ましく、10〜350ppmがより好ましく、20〜300ppmが最も好ましい。粗シリコーンモノマーを精製してから重合に用いる場合には、精製によりある程度(b)が除去されることから多く添加してもよい。その際の添加量は5〜50000ppmが好ましく、50〜40000ppmがより好ましく、100〜30000ppmが最も好ましい。
 溶媒留去の際の温度は、粗シリコーンモノマー組成物のゲル化、固化を防止するため、60℃以下が好ましく、50℃以下がより好ましく、40℃以下が最も好ましい。また、溶媒留去の際の減圧度については、上記の温度以下で留去可能な減圧度に保たれることが好ましい。
 得られた粗シリコーンモノマー組成物は蒸留やシリカゲルカラムなどにより精製してもよい。精製後のシリコーンモノマー組成物中に含まれる重合禁止剤(b)の含有量は、少ないと保存中やカラム精製後の溶媒留去の際にシリコーンモノマーのゲル化、固化が起こり、多すぎるとシリコーンモノマーを重合させる際に十分な重合率が得られず残存したモノマーによる悪影響が引き起こされる場合があるなど重合挙動に影響してしまうことから、5〜400ppmが好ましく、10〜350ppmがより好ましく、20〜300ppmが最も好ましい。
 こうして得られたシリコーンモノマー組成物としては、溶媒含有量0.1重量%以下、25℃で測定したときの粘度が25mPa・sec以下である。かかるモノマー組成物とすることで、重合時の溶媒や他の共重合モノマーに溶解したときに白濁や不溶性固形物の析出が起こらず、再現性よく良好なポリマーを作製することができる。
 本発明のシリコーンモノマー組成物を重合して得られるポリマーは、コンタクトレンズ、眼内レンズ、人工角膜などの眼用レンズとして特に好適である。
 以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。
 実施例1
 50mLのナスフラスコに特開昭56−22325号公報記載の方法により合成した下式(c)および(c’)
Figure 2004115790
の粗生成物を10g、重合禁止剤として2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール5mg、ヘキサン10mlを加え、オイルバスの温度を60℃に設定したエバポレータで溶媒を留去し、さらに9日間加熱した状態で減圧を続けた。サンプルは液状を保っており、ゲル化していなかった。
 実施例2
 粗精製シロキサニルモノマーに、特開昭56−22325号公報記載の方法により合成した下式(d)および(d’)
Figure 2004115790
の粗生成物を用いた外は上記実施例1と同様の方法で製造を行った。9日後もサンプルは液状を保っており、ゲル化していなかった。
 実施例3
 粗精製シロキサニルモノマーに、特開昭56−22325号公報記載の方法により合成した下式(e)および(e’)
Figure 2004115790
の粗生成物を用いた外は上記実施例1と同様の方法で実験を行った。9日後もサンプルは液状を保っており、ゲル化していなかった。
 実施例4
 粗精製シロキサニルモノマーに、特開昭56−22325号公報記載の方法により合成した下式(f)および(f’)
Figure 2004115790
の粗生成物を用いた外は実施例1と同様の方法で製造を行った。9日後もサンプルは液状を保っており、ゲル化していなかった。
 実施例5
 重合禁止剤に下記式(g)で表される化合物を用いた以外は実施例1と同様の方法で実験を行った。9日後もサンプルは液状を保っており、ゲル化していなかった。
Figure 2004115790
 実施例6
 重合禁止剤に下記式(h)で表される化合物を用いた以外は実施例1と同様の方法で実験を行った。9日後もサンプルは液状を保っており、ゲル化していなかった。
Figure 2004115790
 実施例7
 重合禁止剤に下記式(i)で表される化合物を用いた以外は実施例1と同様の方法で実験を行った。9日後もサンプルは液状を保っており、ゲル化していなかった。
Figure 2004115790
 実施例8
 重合禁止剤に下記式(j)で表される化合物を用いた以外は実施例1と同様の方法で実験を行った。9日後もサンプルは液状を保っており、ゲル化していなかった。
Figure 2004115790
 実施例9
 式(c)または(c’)で表されるシリコーンモノマー粗生成物を10g、重合禁止剤として2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール5mg、ヘキサン10mlを加えて得られた溶液を濃縮した後、シリカゲル30gを用い、ヘキサン/酢酸エチル=3/1で溶出した。シリコーンモノマーを含むフラクションを集めて濃縮し、ガスクロマトグラフィーで定量したところ重合禁止剤含有量は300ppm、溶媒含有量は0.04%であった。
 実施例10
 実施例9で得られたシリコーンモノマー組成物(30重量部)、N,N−ジメチルアクリルアミド(40重量部)、片末端がメタクリル化されたポリジメチルシロキサン(分子量約1000、30重量部)、トリエチレングリコールジメタクリレート(0.5重量部)、ダロキュア1173(CIBA社、0.2重量部)を混合し撹拌した。均一で透明なモノマー混合物が得られた。このモノマー混合物をアルゴン雰囲気下で脱気した。窒素雰囲気下のグローブボックス中で透明樹脂(ポリ4−メチルペンテン−1)製のコンタクトレンズ用モールドに注入し、捕虫灯を用いて光照射(1mW/cm2、10分間)して重合し、コンタクトレンズ状サンプルを得た。
 得られたレンズ状サンプルを水和処理した後、1.2重量%ポリアクリル酸(分子量約25万)水溶液に浸漬し、23℃で4時間改質処理を行った。改質処理後、精製水で十分洗浄し、バイアル瓶中のホウ酸緩衝液(pH7.1〜7.3)に浸漬しバイアル瓶を密封した。該バイアル瓶をオートクレーブに入れ、120℃で30分間煮沸処理を行った。放冷後、レンズ状サンプルをバイアル瓶から取り出し、ホウ酸緩衝液(pH7.1〜7.3)に浸漬した。得られたサンプルは透明で濁りがなかった。
 実施例11
 実施例9で得られたシリコーンモノマー組成物の粘度を東機産業製E型粘度計VISCO−ELD型を用いて25℃で測定したところ、21.6mPa・secであった。
 比較例1
 重合禁止剤を加えない外は実施例1と同様の方法で製造を行ったところ、2日後には固化していた。
 比較例2
 重合禁止剤としてp−メトキシフェノールを用いた外は、実施例1と同様の方法で製造を行ったところ、2日後には固化していた。
 比較例3
 重合禁止剤としてハイドロキノンを用いた外は、実施例1と同様の方法で製造を行ったところ、6日後に固化していた。
 比較例4
 重合禁止剤として1,1−ジフェニル−2−ヒドリルピクリジルを用いた外は、実施例1と同様の方法で製造を行ったところ、9日後にゲル化していた。
 比較例5
 実施例9で得られたシリコーンモノマー組成物に、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノールを添加して含有量を1000ppmにしたものを用いる以外は実施例10と同様の方法で重合を行い、レンズ状サンプルを得た。得られたサンプルは重合不足のためヘイズがみられた。
 比較例6
 重合禁止剤を加えない以外は実施例9と同様の方法で得たシリコーンモノマー組成物の粘度を測定したところ、52.3mPa・secであった。

Claims (8)

  1. 下記一般式(a)または(a’)で表されるシリコーンモノマーと前記シリコーンモノマーに対して5〜400ppmの下記一般式(b)で表される構造を有する重合禁止剤とを含有することを特徴とするシリコーンモノマー組成物。
    Figure 2004115790
    Figure 2004115790
    (ここで、Aはシロキサニル基を表す。R1は重合性基を有する炭素数1〜20の置換基を表す。R2〜R4はそれぞれ独立に水素、置換されていてもよい炭素数1〜20の置換基または−X−Aを表す。Xは置換されていてもよい炭素数1〜20の2価の置換基を表す。R5は水素または炭素数1〜20のm価の置換基を表す。mは1〜20の整数を表す。R6〜R10は少なくとも1つが水酸基であって、その他はそれぞれ独立に水素、置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基および置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール基から選ばれた置換基を表す。)
  2. 一般式(a)または(a’)中のR1−COO−部分が、アクリロキシ基またはメタクリロキシ基、R2〜R4が水素、−X−Aが3−[メチルビス(トリメチルシロキシ)シリル]プロポキシメチル基または3−[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロポキシメチル基で、溶媒含有量0.1重量%以下、25℃で測定したときの粘度が25mPa・sec以下であることを特徴とする請求項1記載のシリコーンモノマー組成物。
  3. シロキサニル基がトリス(トリメチルシロキシ)シリル基、メチルビス(トリメチルシロキシ)シリル基、ジメチル(トリメチルシロキシ)シリル基からなる群から選ばれた基であり、R5〜R10がそれぞれ独立に水素、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、フェニル基からなる群から選ばれた基であることを特徴とする請求項1記載のシリコーンモノマー組成物。
  4. 上式(b)で表される重合禁止剤が2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノールであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のシリコーンモノマー組成物。
  5. 一般式(a)または(a’)で表されるシリコーンモノマーの組成物溶液に一般式(b)で表される構造を有する重合禁止剤を加えて溶液を濃縮することを特徴とするシリコーンモノマー組成物の製造方法。
    Figure 2004115790
    Figure 2004115790
    (ここで、Aはシロキサニル基を表す。R1は重合性基を有する炭素数1〜20の置換基を表す。R2〜R4はそれぞれ独立に水素、置換されていてもよい炭素数1〜20の置換基または−X−Aを表す。Xは置換されていてもよい炭素数1〜20の2価の置換基を表す。R5は水素または炭素数1〜20のm価の置換基を表す。mは1〜20の整数を表す。R6〜R10は少なくとも1つが水酸基を表し、その他はそれぞれ独立に水素、置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基および置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール基から選ばれた置換基を表す。)
  6. 一般式(a)または(a’)中のR1−COO−部分が、アクリロキシ基またはメタクリロキシ基、R2〜R4が水素、−X−Aが3−[メチルビス(トリメチルシロキシ)シリル]プロポキシメチル基または3−[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロポキシメチル基であり、かつ、R5は水酸基であり、R6〜R10はそれぞれ独立に水素、置換されていても良い炭素数1〜20のアルキル基及び置換されていても良い炭素数6〜20のアリール基から選ばれた置換基であることを特徴とする請求項5記載のシリコーンモノマー組成物の製造方法。
  7. シロキサニル基がトリス(トリメチルシロキシ)シリル基、メチルビス(トリメチルシロキシ)シリル基、ジメチル(トリメチルシロキシ)シリル基からなる群から選ばれた基であり、R5〜R10がそれぞれ独立に水素、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、フェニル基からなる群から選ばれた基であることを特徴とする請求項5または6記載のシリコーンモノマー組成物の製造方法。
  8. 上式(b)で表される重合禁止剤が2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノールであることを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載のシリコーンモノマー組成物の製造方法。
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