JP2004113295A - 電気加熱調理器 - Google Patents

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Masayuki Ono
小野 昌之
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Abstract

【課題】電気炊飯器等電気加熱調理器の電源回路における充電部品の充電電荷を、停電時速やかに放電できるようにする。
【解決手段】AC電源に対して着脱可能に接続されるAC電源回路と、該AC電源回路に設けた充電部品と、上記AC電源回路からの電源電力により作動する加熱手段と、該加熱手段と上記AC電源回路との接続状態を制御するマイコン制御手段と、停電状態において上記マイコン制御手段を作動させるバックアップ電源とを備えてなる電気加熱調理器において、上記AC電源回路への停電を検出する停電検知手段を設けるとともに、上記マイコン制御手段は、上記停電検知手段が、上記AC電源回路への停電状態を検出した時にも上記加熱手段を上記AC電源回路に接続するようにした。
【選択図】    図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、電気加熱調理器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば電気炊飯器や電磁調理プレートなどの電気加熱調理器では、その電源回路部分にAC電源を通して外部から各種のノイズが回り込んでくる。中でも、その内の高周波成分は、雑音の原因になる。
【0003】
そこで、このようなノイズ対策(雑音防止)の必要性から、一般に、その電源ライン間に、ノイズカット用のコンデンサが挿入設置されている。
【0004】
今、その具体的な構成例を、例えば図9に示す。
【0005】
同図中、先ず符号Aは、当該電磁調理器の電源回路部、Bは、加熱コイル駆動制御回路部、Cは、マイコン制御ユニット部である。
【0006】
電源回路部Aは、AC電源(AC電源コンセント)に対して挿入接続されるAC電源コード先端の差し込みプラグ(差し刃)30CからのAC電源電圧を、当該AC電源コード、電源ヒューズF、電源スイッチSWなどを介して加熱コイルWC側の電源として作用する整流回路35に供給し、該整流回路35で直流に整流するようになっている。また、同AC電源電圧は、トランスTFを介してマイコン制御ユニットC側の電源回路部にも供給されるようになっている。
【0007】
加熱コイル駆動制御回路Bは、チョークコイルLC、平滑コンデンサC、加熱コイルWC、共振コンデンサC、IGBT(パワートランジスタ)37からなり、マイコン制御ユニットCの発振回路49からの信号でIGBT37を駆動し、加熱コイルWCに高周波電流を流す。
【0008】
この加熱コイルWCに高周波電流が流れる時間は、予じめ設定されており、IGBT37のベースにOFF信号が入ることにより決まる。
【0009】
IGBT37がOFFになると、加熱コイルWCに蓄えられた電磁エネルギーが放電されて共振コンデンサCを充電させる(加熱コイルWCでは、放電)。
【0010】
そして、共振コンデンサCの充電が終わると、共振コンデンサCに充電された電荷を加熱コイルWCに放電する。また、該共振コンデンサCの放電(加熱コイルWCでは、充電)が終わると、今度は、上記加熱コイルWCに蓄えられた電磁エネルギーが平滑コンデンサCを通って放電し、1サイクルとなる。
【0011】
該1サイクルが終わると、再び上記IGBT37にON信号が入り、次の1サイクルが始まる。これが例えば毎秒2.5万回付近、すなわち25kHz付近の高周波になり、この高周波電流の誘導作用によって、鍋46の底に渦電流が生じ、鍋46を加熱する。
【0012】
一方、マイコン制御ユニットCには発振回路49、制御回路48、検知回路47などがあり、各種検知素子からの入力データに応じて、上記発振回路49を制御する。
【0013】
一方、上記電源回路Aの電源ライン間には、図示のように、雑音の防止を目的としたノイズカット用のコンデンサ24が挿入されており、上記差し込みプラグ30CがAC電源側に接続され、上記電源回路部AにAC電源からの電源電圧が印加通電されている状態では、その中のノイズ成分(高周波成分)を当該コンデンサ24部分でショートすることによりカットする(非特許文献1参照)。
【0014】
また、同じく加熱調理器のAC電源回路において、これと同様なノイズカット用のコンデンサ4,5を設けたものは、特許文献としても知られている(特許文献1参照)。
【0015】
しかし、上記ノイズカット用コンデンサ24,4,5は、通電状態において電荷が蓄電されて、所定電荷量以上の充電状態(略満充電状態)となる。
【0016】
そして、該充電電荷は、例えば上記差し込みプラグ30CをAC電源(AC電源コンセント)から引き抜いたり、または停電になったとしても、そのままの自然放電では短時間内に放電されず(図7(a)参照)、相当な時間内、高い電位(略波高値電位:AC100Vの場合で141V)を保つ。
【0017】
このため、電気用品の技術上の基準を定める省令(別表八 1ヤ)では、安全性等確保の見地から、上記電源プラグの引き抜きなどによる停電後、所定時間(1秒)以内に、上記電源プラグ両端(ノイズカット用コンデンサ24両端)の電位が、所定安全電圧値(45V)以下になるように設計することを要求している。
【0018】
そこで、これに対する対策として、例えば図10に示すように、当該電源ラインのノイズカット用コンデンサ24と並列に所定抵抗値以上の放電抵抗(例えば270kΩ程度)50を接続して、図示のような放電回路を形成して置き、停電時には、自動的に同放電抵抗50を介して放電させる構成が採られてきた。
【0019】
図10中、符号32はマイコン制御ユニット(CPU)であり、該マイコン制御ユニット32はマイクロコンピュータを中心として構成され、例えば内鍋の温度検知回路部、ワークコイル駆動制御回路部、内鍋3の検知回路部、発振回路部、保温ヒータ駆動制御回路部、電源回路部等を各々有して構成されている。
【0020】
ワークコイル駆動制御回路部は、例えばパルス幅変調回路41、同期トリガー回路40、IGBT駆動回路42、IGBT37、共振コンデンサ38、整流回路35、平滑コンデンサ36等によって形成されている。そして、上記マイコン制御ユニット32のワークコイル駆動制御回路部により、上記パルス幅変調回路41を制御することにより、上記ワークコイルCの出力値および同出力値でのONデューティー比(例えばn秒/16秒)をそれぞれ適切に変えることによって、加熱工程における内鍋の加熱温度と加熱パターンを適切に可変コントロールし、適切な出力制御が行われるようになっている。
【0021】
電源回路部は、ノイズカット用コンデンサ24、該ノイズカット用コンデンサ24と並列な放電抵抗50、電源ヒューズF、電源プラグ30b.30bを備えて構成されている。電源プラグ30b.30b部分には、一端側が差し込みプラグを介してAC電源(AC電源コンセント)30に接続されたAC電源コードの他端側挿入プラグ30a.30aが着脱可能に接続され、AC100(V)の電源電圧が印加されるようになっている。
【0022】
そして、上記電源回路の電源ライン間には、さらにON,OFF用スイッチ部材としての例えば図示フォトトライアックPTを介して保温ヒータHが接続されている。該保温ヒータHは、上記マイコン制御ユニット32の保温ヒータ駆動制御回路部により、保温ヒータ駆動回路33を作動させて、上記フォトトライアックPTをON,OFF制御(トリガー)することにより、上記保温ヒータHの出力値、および同出力値でのONデューティー比を適切に変えることによって、適切な出力制御が行われるようになっている。
【0023】
【非特許文献1】
家電製品協議会編「家電修理技術資格シリーズ、新・製品別サービス技術」日本放送出版協会発行、平成5年10月25日(第89頁[図5−4:電磁調理器の電気回路])
【特許文献1】
特開2001−23770号公報(第3〜4頁、図1、図5、図6参照)
【0024】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記のように放電抵抗を設ける構成の場合、次のような問題があった。
【0025】
(1) 別途専用の放電抵抗を必要とするので、その分部品コストがかかる。
【0026】
(2) 同様の理由により、基板上への部品組付け工数の増加、半田付け個所の増加、基板スペースの拡大等を招き、コストアップとなる。
【0027】
(3) 回路構成が複雑となり、部品レイアウト、配線レイアウト上の制約が大きくなる。
【0028】
(4) 常時AC電源ライン間に余分な抵抗が接続されていることになるので、待機電流が増え、省エネ性能の向上要求に反する。
【0029】
(5) 例えば図11に示されるように、当該放電抵抗の抵抗値を如何に適切な値に選んでも、放電時間の短縮には限界がある(停電後、40Vに低下するまでに1007msかかる)。特に0(V)まで低下させるには、時定数の関係で、さらに相当な時間がかかる。
【0030】
本願発明は、このような課題を解決するためになされたもので、上記のような電気加熱調理器一般の電源回路部における上記ノイズカット用のコンデンサ等所定充電部の充電電荷を、当該電気加熱調理器自体が本来備えている加熱手段を放電手段として放電させることにより、また、そのようにし得る構成を実現することにより、別部品が不要で、待機電力の消費もない、簡単かつ低コストで、省エネ性能の高い電気加熱調理器を提供することを目的とするものである。
【0031】
【課題を解決するための手段】
本願発明は、上記の目的を達成するために、それぞれ次のような有効な課題解決手段を備えて構成されている。
【0032】
(1) 第1の課題解決手段
本願発明の第1の課題解決手段は、AC電源に対して着脱可能に接続されるAC電源回路と、該AC電源回路に設けた充電部品と、上記AC電源回路からの電源電力により作動する加熱手段と、該加熱手段と上記AC電源回路との接続状態を制御するマイコン制御手段と、停電状態において上記マイコン制御手段を作動させるバックアップ電源とを備えてなる電気加熱調理器において、上記AC電源回路への停電を検出する停電検知手段を設けるとともに、上記マイコン制御手段は、上記停電検知手段が、上記AC電源回路への停電状態を検出した時にも上記加熱手段を上記AC電源回路に接続するように構成したことを特徴としている。
【0033】
したがって、該構成では、電源プラグの引き抜き、停電等に対応して、上記停電検知手段により、少なくとも上記AC電源回路への印加電源が遮断されたことが検出されると、上記マイコン制御手段は、所定の条件の下に停電状態であると判定して、当該電気加熱調理器の加熱手段を上記AC電源回路に接続し、同加熱手段を放電抵抗とする充電部品の放電回路を形成する。
【0034】
これにより、上記充電部品に充電されていた充電電荷は確実に放電されて、例えば電気用品の技術上の基準を定める省令(別表八 1ヤ)に規定される要件、「停電後1秒以内に充電部品両端の電位が45(V)以下になること」を、より確実にクリアすることができる。
【0035】
しかも、同構成では、従来のように別途専用の放電抵抗(図10の符号50参照)を設置して停電時の放電回路を形成するものと異なって、本来有しているマイコン制御手段の加熱手段開閉制御機能を、単に停電時にまで拡大するようにソフト的に対応すれば足り、抵抗等ハードウェア上の新たな専用部品を必要としない。
【0036】
そのため、部品コスト、配線その他のレイアウトコスト、基板スペース等の削減が可能となり、より低コストかつコンパクトなものとなる。また、常設抵抗の場合のような、通電時の待機電力の消費もないので、その分省エネ性能も向上する。
【0037】
(2) 第2の課題解決手段
本願発明の第2の課題解決手段は、特に上記第1の課題解決手段の充電部品が、ノイズカット用のコンデンサにより形成されている。
【0038】
一般に、電気炊飯器など電気加熱調理器の電源回路には、AC電源を通して外部から各種のノイズが回り込んでくる。中でも、その内の高周波成分は、雑音の原因になる。
【0039】
そこで、そのようなノイズを有効にカットするために、適切な容量のコンデンサが用いられる。該ノイズカット用のコンデンサは、通電時に充電されて、所定電荷量以上の充電状態となる。
【0040】
したがって、同充電状態で停電した時、当該ノイズカット用コンデンサの充電電荷を速やかに放電して、安全な電位にしておく必要があり、そのような場合に、上記第1の課題解決手段の構成は特に有効となる。
【0041】
(3) 第3の課題解決手段
本願発明の第3の課題解決手段は、上記第1又は第2の課題解決手段の構成において、電気加熱調理器が電気炊飯器であり、加熱手段は、その補助加熱手段であることを特徴としている。
【0042】
上記のように、本来備えている加熱手段を放電抵抗として、ノイズカット用コンデンサ等充電部品の充電電荷を放電するに際し、当該電気加熱調理器が特に電気炊飯器であるような場合には、例えば適当な放電抵抗値のものとして、保温ヒータ等の補助加熱手段が選択される。
【0043】
保温ヒータ等補助加熱手段の場合、トライアック等のトリガーにより、低消費電力で容易にON,OFF制御できるので、停電時のバックアップ電源での作動制御に適している。
【0044】
(4) 第4の課題解決手段
本願発明の第4の課題解決手段は、上記第1又は第2の課題解決手段の構成において、電気加熱調理器が電気炊飯器であり、加熱手段は、そのメイン加熱手段であることを特徴としている。
【0045】
上記のように、本来備えている加熱手段を放電抵抗として、ノイズカット用コンデンサ等充電部品の充電電荷を放電するに際し、当該電気加熱調理器が特に電気炊飯器であるような場合には、もちろん、上記のような補助加熱手段だけではなく、必要に応じメイン加熱手段を選択することもできる。
【0046】
(5) 第5の課題解決手段
本願発明の第5の課題解決手段は、上記第4の課題解決手段の構成において、メイン加熱手段は、ワークコイルであることを特徴としている。
【0047】
上記のように、本来備えている加熱手段を放電抵抗として、ノイズカット用コンデンサ等充電部品の充電電荷を放電するに際し、当該電気加熱調理器が特に電磁誘導加熱方式の電気炊飯器であるような場合には、そのメイン加熱手段として、ワークコイルが選択される。
【0048】
(6) 第6の課題解決手段
本願発明の第6の課題解決手段は、上記第4の課題解決手段の構成においてメイン加熱手段は、ヒータプレートであることを特徴としている。
【0049】
上記のように、本来備えている加熱手段を放電抵抗として、ノイズカット用コンデンサ等充電部品の充電電荷を放電するに際し、当該電気加熱調理器が特にヒータ方式の電気炊飯器であるような場合に、そのメイン加熱手段として、ヒータプレートが選択される。
【0050】
【発明の効果】
以上の結果、本願発明の電気加熱調理器によると、きわめて確実かつ迅速な放電が可能となり、電気用品の技術上の基準を定める省令(別表八 1ヤ)上の充電電荷の放電性能に対応し得ることはもちろん、その放電制御が、マイコン制御機能の付加のみによるソフト的な手段で簡単に実現され、抵抗等新たな専用部品を必要としないために、部品コスト、配線その他のレイアウトコスト、基板スペースの削減が可能となり、より低コストかつコンパクトなものとなる。しかも、、常設抵抗の場合のような待機電力の消費もないので、その分省エネ性能も向上する。
【0051】
【発明の実施の形態】
図1〜図8は、本願発明の実施の形態に係る電気加熱調理器としてのマイコン式電気炊飯器の炊飯器本体およびその制御回路部分の構成、並びに同電気炊飯器の停電時におけるバックアップ電源による停電制御(充電部放電制御)の内容をそれぞれ示している。
【0052】
(炊飯器本体部分の基本構成・・・図1、図2参照)
すなわち、先ず該電気炊飯器の炊飯器本体は、例えば図1に示すように、内部に誘起されるうず電流によって自己発熱が可能な例えばステンレス鋼板等の磁性金属板よりなる内鍋(飯器ないし保温容器)3と、該内鍋3を任意にセットし得るように形成された合成樹脂製の有底筒状の保護枠(内ケース)4と、該保護枠(内ケース)4を保持する外部筺体である有底筒状の外ケース1と、該外ケース1と上記保護枠(内ケース)4とを一体化して形成された炊飯器器体Aの上部に開閉可能に設けられた蓋ユニット(蓋)2とから構成されている。
【0053】
上記保護枠(内ケース)4の底壁部(底部)4aの下方側にはコイル台7が設けられ、その上部には、フェライトコアを介し、上記内鍋3の底壁部(底部)3aの中央部と側方部の各位置に対応して各々リッツ線が同心状に巻成されたワークコイルCが、それぞれ内鍋3の底壁部3aの中央から側部に到る略全体を包み込むように設けられており、それらにより通電時には内鍋3の略全体にうず電流を誘起して、その全体を略均一に加熱するようになっている。そして、該ワークコイルCの一端は、後述するように整流回路および平滑回路を介したワークコイル駆動回路の電源ラインに、また他端は同回路中のIGBT(パワートランジスタ)にそれぞれ接続されている。
【0054】
また、上記側壁部3bの上方部には、保温時において加熱手段として機能する保温ヒータHが設けられており、保温時において上記内鍋3の全体を有効かつ均一に加熱するようになっている。また、上記肩部材11の肩部内周側には、肩ヒータHが設けられている。
【0055】
また、上記保護枠(内ケース)4およびコイル台7の前方部側には、上記ワークコイルC、保温ヒータH、肩ヒータH等を駆動制御するに必要な電源電圧整流用のダイオードブリッジよりなる整流回路、平滑回路、IGBT、ヒータ駆動回路、マイコン制御ユニットを備えた制御基板6Aおよび制御基板収納ボックス5Aが上下立設状態で設けられている。
【0056】
また上記外ケース1は、例えば合成樹脂材で形成された上下方向に筒状のカバー部材1aと、該カバー部材1aの上端部に結合された合成樹脂製の肩部材11と、上記カバー部材1aの下端部に一体化された合成樹脂製の底部材1bとからなり、かつ上記保護枠(内ケース)4の底壁部4aとの間に所定の広さの断熱および通風空間部を形成した全体として有底の筒状体に構成されている。そして、該外ケース1の前面部上方には、操作パネル部20が設けられている。該操作パネル部20面には、例えば図2に示すような十分に広く大きな表示面積をもつ液晶表示部21と、炊飯スイッチ22a、タイマー予約スイッチ22b、取消スイッチ22c、保温スイッチ22d、再加熱スイッチ22e、メニュー選択スイッチ22f、時スイッチ22g、分スイッチ22h等の各種入力スイッチ(タッチキーのタッチ部)が設けられている(図示省略)。
【0057】
さらに、上記外ケース1内の上記操作パネル部20の内側部分(裏側空間)には、上記制御基板6Aの上端側位置から斜め前方に下降する格好で、例えばマイコン基板6Bが傾斜設置されている。このマイコン基板6Bは、上記液晶ディスプレイ31、液晶ディスプレイ支持部材30、炊飯スイッチ22a、タイマー予約スイッチ22b、取消スイッチ22c、保温スイッチ22d、再加熱スイッチ22e、メニュー選択スイッチ22f、時スイッチ22g、分スイッチ22h等の各種入力スイッチ(タッチキーの動作機構部)が設けられた操作基板部と、その下方側にあって、円形をなすマイコンのバックアップ用電源電池の設置部(ランド部)を有するマイコン用電源基板部とからなっている。
【0058】
さらに、図示はしないが、上記保護枠(内ケース)4下方側のコイル台7の中央部には、上下方向に同心状に貫通したセンタセンサ収納空間部が形成されており、該センタセンサ収納空間部中に上下方向に昇降自在な状態で、かつ常時コイルスプリングにより上方に上昇付勢された状態で、例えば図2に示す内鍋温度検知センサSおよび内鍋検知スイッチLSを備えたセンタセンサが設けられている。
【0059】
一方、符号2は蓋ユニットであり、該蓋ユニット2は、その外周面を構成する合成樹脂製の外カバー12と、該外カバー12と内枠14との間に設けられた金属製の断熱構造体13と、該断熱構造体13の内側にパッキン17を介して設けられた金属製の内カバー15と、該内カバー15の下方に設けられた金属製の放熱板16とによって内側が中空の断熱構造体に形成されている。また、上記断熱構造体13は上下2枚の金属板13a,13bを閉断面構造に対向させて一体化することにより形成されている。
【0060】
この蓋ユニット2は、上記外ケース1上部の肩部材11に対してヒンジ機構を介して回動自在に取付けられており、その開放端側には、該蓋ユニット2の所定位置に係合して該蓋ユニット2の上下方向への開閉を行うロック機構18が設けられている。
【0061】
したがって、該構成では、先ず炊飯時には、上記内鍋3は、上記ワークコイルCの駆動によりその底壁部3aから側壁部3bにかけて略全体が均一に発熱し、例えば内鍋3内の水に浸された飯米が断熱部として作用する吸水工程などにおいても内鍋3の上部側をもムラなく加熱して略全体に均一な吸水性能を可能にするとともに、炊飯量が多い時などにも内鍋3の全体を略均一に加熱して加熱ムラなく効率良く炊き上げることができる。また、沸騰工程以降の水分がなくなった状態における内鍋3の底壁部3aの局部的な熱の集中を防止して焦げ付きの発生を防止することができる。
【0062】
次に、保温時には、上記内鍋3の側壁部3bに対応して設けられた上記保温ヒータHおよび蓋ユニット2の内カバー15に当接するように設けられた肩ヒータHの駆動により、内鍋3の底壁部3aから側壁部3bおよび上方側開口部の全体が適切な加熱量で略均一に加熱されて加熱ムラのない保温が実現される。
【0063】
一方、上記制御基板6A上のマイコン制御ユニット32には、上記各入力スイッチ22a〜22hを介して入力されたユーザーの指示内容を判断する所望の認識手段が設けられており、該認識手段で認識されたユーザーの指示内容に応じて所望の炊飯又は蒸し、保温機能、所望の炊飯又は蒸し、保温メニュー、それら炊飯又は蒸し、保温メニューに対応した所定の加熱出力、加熱パターンを設定して、その炊飯加熱制御手段又は保温加熱制御手段としてのマイコン制御ユニット42を適切に作動させて所望の炊飯又は蒸し、保温を行うようになっている。
【0064】
したがって、ユーザーは、上記各入力スイッチ22a〜22hを使って炊飯又は蒸し、保温、タイマー予約、予約時刻設定、白米、早炊、玄米、おかゆ、炊き込み、おこわ、無洗米、雑炊、ピラフ、等各種メニューの炊き分け、通常保温又は低温保温、蒸し保温その他の各種の炊飯又は蒸し、保温機能の選択設定内容を入力すれば、それに対応した機能内容が当該マイコン制御ユニット32内の上記認識手段を介して炊飯および保温加熱パターン等設定部に自動的に設定入力され、対応する炊飯又は保温加熱制御が所望の制御パターンで適切になされるようになる。
【0065】
(炊飯器本体側制御回路部分の構成・・・図2、図4〜図6参照)
次に、図2は上述のように構成された炊飯器本体側のマイコン制御ユニット32を中心とする制御回路部分の構成を示す。
【0066】
図中、符号32がマイコン制御ユニット(CPU)であり、該マイコン制御ユニット32はマイクロコンピュータを中心として構成され、例えば内鍋3の温度検知回路部、ワークコイル駆動制御回路部、停電制御回路部(その構成および動作は後述・・・図3および図4参照)、内鍋3の検知回路部、発振回路部、リセット回路部、保温ヒータおよび肩ヒータ等駆動制御回路部、残時間設定表示制御回路部、ブザー報知部、電源回路部、バックアップ電源回路部、システム・時計等クロック発生回路部等を各々有して構成されている。
【0067】
そして、先ず上記内鍋3の底壁部3a側センタセンサ部の内鍋温度検知センサS、内鍋検知スイッチLSに対応して設けられた温度検知回路43および鍋検知回路44には、例えば上記内鍋温度検知センサSによる内鍋3の底壁部3aの温度検知信号、内鍋検知スイッチLSによる鍋検知信号がそれぞれ入力されるようになっている。
【0068】
また、上記ワークコイル駆動制御回路部は、例えばパルス幅変調回路41、同期トリガー回路40、IGBT駆動回路42、IGBT37、共振コンデンサ38、整流回路35、平滑コンデンサ36等によって形成されている。そして、上記マイコン制御ユニット32のワークコイル駆動制御回路部により、上記パルス幅変調回路41を制御することにより、例えば炊飯工程に応じて上記ワークコイルCの出力値および同出力値でのONデューティー比(例えばn秒/16秒)をそれぞれ適切に変えることによって、炊飯又は蒸し加熱工程の各工程における内鍋3の加熱温度と加熱パターンを炊飯量を考慮して適切に可変コントロールし、均一な吸水作用と加熱ムラのない御飯の炊き上げ又は蒸し加熱調理を実現するための適切な出力制御が行われるようになっている。
【0069】
整流回路35は、充電部品であるノイズカット用コンデンサ24、電源ヒューズFを介して電源プラグ30b.30b部分に接続されている。該電源プラグ30b.30b部分には、図示しない差し込みプラグを介して一端側がAC電源(AC電源コンセント)30に接続された電源コードの他端側挿入プラグ30a.30aが着脱可能に接続され、AC100(V)の電源電圧が印加されるようになっている。
【0070】
そして、この印加電源電圧は、同電源プラグ30b.30bから電源ヒューズF、ノイズカット用コンデンサ24を経て上記整流回路35に供給されて整流されるが、その電源ライン途中には、例えばフォトカプラおよびスイッチングトランジスタよりなる停電検知回路29が設けられており、同電源電圧のゼロクロス信号(図7の(b)参照)を検出して、マイコン制御ユニット32の停電制御回路部(充電部放電制御回路部)に入力するようになっている。
【0071】
また、上記AC電源ライン間には、第1のフォトトライアックPTを介して保温ヒータHが、また第2のフォトトライアックPTを介して肩ヒータHが接続されている。
【0072】
また上記マイコン制御ユニット32の保温ヒータ駆動制御回路部および肩ヒータ駆動制御回路部により、それぞれ保温ヒータ駆動回路33および肩ヒータ駆動回路34を作動させて、上記第1,第2のフォトトライアックPT,PTをON,OFF制御(トリガー)することにより、例えば保温又は炊飯、蒸し加熱工程に応じて上記保温ヒータH、肩ヒータHの出力値、および同出力値でのONデューティー比(例えばn秒/16秒)をそれぞれ適切に変えることによって、保温又は炊飯、蒸し加熱工程の各工程における内鍋3の加熱温度と加熱パターンとを実際の炊飯量を考慮して適切に可変コントロールするための適切な出力制御が行われるようになっている。
【0073】
また、本実施の形態の場合、上記保温ヒータ駆動回路33、肩ヒータ駆動回路34は、後に詳述するように、上記停電検知回路29により停電状態が検知され、上記マイコン制御ユニット32の停電制御回路部により、最終的な停電判定がなされると、所定時間t(例えばt=35ms)内駆動されて、同t時間内、上記保温ヒータH、肩ヒータHの何れか一方又は両方をON作動させ、上記保温ヒータH、肩ヒータHを放電抵抗とする放電回路を形成する。そして、通電時において充電されていた上記ノイズカット用コンデンサ24の充電電荷を、速やかに放電させる(図3、図4〜図6、図7参照)。
【0074】
また、符号22a〜22hは上述した各種入力スイッチ部であり、同スイッチの必要なものが適切に操作されると、上記マイコン制御ユニット32側の認識手段によってユーザーの指示内容が認識され、その認識内容に応じて所望の炊飯又は保温加熱パターンを設定して上記炊飯加熱制御手段又は蒸し保温加熱制御手段を適切に作動させて所望の炊飯又は保温を行うようになっている。
【0075】
したがって、ユーザーは、同入力スイッチ22a〜22hを使用して炊飯又は保温、タイマー予約、予約時刻設定、白米又は玄米、早炊、おかゆ、かため又はやわらかめ、すしめし、炊き込み等の炊き分け、蒸し、通常保温又は低温保温等の各種の炊飯又は蒸し、保温機能の選択設定内容を入力すれば、それに対応した機能内容が当該マイコン制御ユニット32の上述した認識手段を介して炊飯又は蒸し、保温加熱パターン設定部に自動的に設定入力され、対応する炊飯又は蒸し、保温加熱制御が適切になされる。
【0076】
さらに、符号25aは各種入力スイッチ22a〜22h操作時の操作音、炊飯完了を知らせるブザー報知音、何らかの異常を知らせる異常報知音等等を発する圧電ブザー、25は同圧電ブザー25aを駆動するブザー駆動回路、26はシステムクロック発生回路、27は時計クロック発生回路、28はバックアップ用の電源電池を備えたバックアップ電源回路、21は液晶表示部である。
【0077】
上記バックアップ電源回路28は、AC電源(AC電源コンセント)30に接続されているAC電源コード他端の挿入プラグ30a.30aと炊飯器本体側電源プラグ30b.30bとの接続が外されるか、AC電源コード一端の差し込みプラグがAC電源(AC電源コンセント)30から抜かれるか、または停電などにより、AC電源30からの電源の供給そのものが断たれた時に、上記の停電制御(ノイズカット用コンデンサ24の放電制御)を行えるようにしている。
【0078】
(停電制御・・・図3および図4参照)
次に図3のフローチャートおよび図7のタイムチャートは、本実施の形態の基本構成例に係る上記停電制御(ノイズカット用コンデンサ24の放電制御)の内容と作用を示すものである。
【0079】
すなわち、該図3の停電制御システムでは、上記のように当該炊飯器本体側の電源プラグ30b.30bとAC電源30側との接続が外された時又は停電時(図7(a)の電源電圧信号OFF時)に、上記停電検知回路29で検出されるゼロクロス信号の消滅を契機として、その制御動作をスタートさせる(バックアップ電源ON)。
【0080】
すなわち、先ずステップSで、上述した停電検知回路29からマイコン制御ユニット32へのゼロクロス信号(図7の(b)参照)を検出する。そして、その結果、ゼロクロス信号(HからL又はLからHへの変化)が有るか、ないかを判定する。
【0081】
その結果、ゼロクロス信号がある場合には停電でないと判定して、再びステップSにリターンし、上記ゼロクロス信号の検出と同ゼロクロス信号の有無の判定動作を繰り返す(ウォッチング)。
【0082】
一方、ゼロクロス信号がなくなった場合には(今図7では、電源電圧Vacの負相時のピーク141(V)で停電したと仮定)、続くステップSで、誤判定動作を生じさせないようにすることを考慮し、同ゼロクロス信号が検出されなくなった時点(本来ゼロクロス信号が検出されるべきであったにも拘らず検出されなかった破線Hの時点)から、所定の仮停電時間t(例えばt=45ms)の経過を判定する仮停電時間判定タイマーtのタイマー動作を開始させて、同仮停電時間tの経過をカウントする。また、それと同時に、続くステップSで、ゼロクロス信号を検出する。
【0083】
次に、ステップSで、当該仮停電時間tが経過したか否かを判定する。その結果、上記仮停電時間tが経過した時は、再度ゼロクロス信号の有無を確認し、上記仮停電時間t(t=45ms)内ゼロクロス信号が検出されなかった場合に初めて停電と判定する(図7の(a),(b)参照)。
【0084】
そして、その上で、初めてステップSに進み、上述の保温ヒータ駆動回路33を作動させて上記放電手段としての保温ヒータHをONにする(図7の(c)に示す保温ヒータ駆動信号を参照)。また、それと同時に、同保温ヒータHのON状態を継続する保温ヒータON時間t(例えばt=35ms)を予じめ設定した保温ヒータ駆動タイマーtのタイマー動作を開始させる。この保温ヒータON時間tは、実験の結果から得られた、上記保温ヒータHのONにより上記ノイズカット用コンデンサ24の最大充電電荷(例えば141V)がゼロボルトまで放電されるに必要な時間(例えば3.5ms)に対応させて、それよりも十分に大きめの時間(35ms)に設定されている。
【0085】
その後、さらにステップSに進んで、同保温ヒータON時間tの経過を判定し、t未経過の場合には、上記保温ヒータHのON状態を継続させて、上記ノイズカット用コンデンサ24の充電電荷を十分に放電させる一方、tが経過した時は、ステップS10に進んで、上記保温ヒータ駆動回路33の作動を停止して、保温ヒータHをOFFにする。これにより、上記ノイズカット用コンデンサ24に充電されていた充電電荷は確実に放電される。
【0086】
今、以上のように電源電圧(波高値)のピーク時に停電した場合において、上記のように保温ヒータHをONにしてノイズカット用コンデンサ24の充電電荷を放電させた場合の、停電発生時からゼロボルトになるまでの電位の低下と経過時間を実測して見ると、図8のようになった。
【0087】
すなわち、上記の構成では、上記停電発生時のピーク電圧(141V)が、上記仮停電時間45msを含めて、わずか48.5ms後には、ゼロボルトになることが確認され、図11に示す従来の放電抵抗50の場合(例えば40(V)に低下するまでに1007ms必要であった)と比較して、遥かに放電効果が高いことが分かった。これは、例えば図7から明らかなように、保温ヒータHがONになるまでの仮停電時間t(45ms)内は自然放電状態で放電されるが、保温ヒータHがONになると、略瞬時と言ってよい極めて短かい時間t(t=3.5ms)内にゼロボルトまで完全に放電されてしまうことを示している(トータルの所要時間t+t=48.5ms)。
【0088】
したがって、電気用品の技術上の基準を定める省令(別表八 1ヤ)に規定される要件、「停電後1秒以内にノイズカット用コンデンサ24両端(電源プラグ30b.30b両端)の電位が45(V)以下になること」の要件を、より確実にクリアすることができるようになる。
【0089】
しかも、上記構成では、従来のように別途専用の放電抵抗(図10の符号50参照)を設置して停電時の放電回路を形成するものと異なって、本来有しているマイコン制御ユニット32の保温ヒータON,OFF制御機能を、単に停電時にまで拡大するようにソフトウェアを改良すれば足り、抵抗等ハードウェア上の新たな専用部品を必要としない。
【0090】
そのため、部品コスト、配線その他のレイアウトコスト、基板スペースの削減が可能となり、低コストかつコンパクトなものとなる。しかも、常設抵抗の場合のような待機電力の消費もないので、その分省エネ性能も向上する。
【0091】
なお、上記構成の場合、その放電時間は極めて短かく、殆んど必要はないが、例えば通電が再開された場合には、上記保温ヒータ等の放電手段をOFFにするということも可能である。
【0092】
(変形例1)
なお、以上の基本構成例の説明では、例えば図3および図4に示すように、停電判定後、保温ヒータHのみをONにして、ノイズカット用コンデンサ24の充電電荷を放電させるようにした。
【0093】
しかし、これは何も保温ヒータHのみに限られるものではなく、例えば図5に示すように、肩ヒータH側をONにして同様の作用を実現するようにすることもできる(この場合は、図3のフローチャートのステップS,S10の保温ヒータHが肩ヒータとなる)。
【0094】
また、この場合、肩ヒータHではなく、蓋ユニット2側の放熱板に蓋ヒータが設けられているタイプの電気炊飯器の場合には、当該蓋ヒータを同様にONにして、充電電荷の放電手段として利用することができる。
【0095】
(変形例2)
なお、以上の基本構成例および変形例1の説明では、例えば図3、図4および図5に示すように、停電判定後、保温ヒータHか、又は肩ヒータHの何れか一方のみをONにして、ノイズカット用コンデンサ24の充電電荷を放電させるようにした。
【0096】
しかし、これは何も保温ヒータHか肩ヒータHの何れか一方のみに限られるものではなく、例えば図6に示すように、保温ヒータHおよび肩ヒータHの両方を共にONにして、同様の作用を実現するようにしても良いことは、もちろんである(この場合は、図3のフローチャートのステップS,S10の保温ヒータに対応する部分が、保温ヒータおよび肩ヒータとなる)。
【0097】
そして、このようにした場合、上記ノイズカット用コンデンサ24からの充電電荷が、相互に並列な肩ヒータHと保温ヒータHに分流して流れるようになり、合成抵抗値が小さく、より短時間での高速放電が図られるようになる。
【0098】
(変形例3)
なお、以上の基本構成例および変形例1,2の説明では、例えば停電判定後、保温ヒータH、肩ヒータHをONにして、ノイズカット用コンデンサ24の充電電荷を放電させるようにした。
【0099】
しかし、これは何も保温ヒータHや肩ヒータHに限られるものではなく、例えば抵抗値が小さく、短絡の心配もない非常に放電性能の高いメイン加熱手段であるワークコイルCそのものをONにして同様の作用を実現するようにすることもできる(この場合は、図3のフローチャートのステップS,S10の保温ヒータが、ワークコイルとなる)。
【0100】
このようにした場合には、上記保温ヒータH、肩ヒータHによる場合よりも、より高速での放電が可能となる。
【0101】
(変形例4)
なお、以上の基本構成例および変形例1〜3の各々では、電気炊飯器として何れもワークコイルCを備えたIHタイプ(電磁誘導加熱方式)のものを対象として説明した。
【0102】
しかし、当該電気炊飯器は、例えばメインヒータがヒータプレート型のものであっても良く、その場合にも、もちろん上記の場合同様に、保温ヒータ、肩ヒータ、蓋ヒータ、メインヒータ(ヒータプレート)のそれぞれを所望の放電手段として構成することができる。
【0103】
(他の実施の形態)
なお、以上の実施の形態では、その変形例も含めて、何れも電気加熱調理器の一例として、電気炊飯器の場合を例にとって説明した。
【0104】
しかし、本願発明の適用対象としての電気加熱調理器は、決して該電気炊飯器に限られるものではなく、例えば、これに類するマイコン式の御飯保温専用電子ジャーや電子スープジャー、電源プラグを外しても電動給湯が可能な充電電源を備えたコードレスタイプのマイコン式電気ポット、マイコン式のホットプレート、さらには先に従来例として述べた電磁調理プレート、またヒータを備えたオーブン型の電子レンジ等の各種の電気加熱調理器具に全く同様に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施の形態に係る電気加熱調理器の一例としての電気炊飯器本体の全体的な構成を示す一部切欠側面図である。
【図2】同電気炊飯器本体内の要部である電源回路およびマイコン制御ユニットを中心とする制御回路部分のブロック図である。
【図3】同電気炊飯器のマイコン制御ユニットを利用した停電時における電源回路のノイズカット用コンデンサの放電制御の内容を示すフローチャートである。
【図4】同電気炊飯器の基本構成例における制御回路の電源回路および補助加熱手段開閉回路部の構成と作用を示す拡大回路図である。
【図5】同電気炊飯器の変形例1における制御回路の電源回路および補助加熱手段開閉回路部の構成と作用を示す拡大回路図である。
【図6】同電気炊飯器の変形例2における制御回路の電源回路および補助加熱手段開閉回路部の構成と作用を示す拡大回路図である。
【図7】同電気炊飯器の基本構成例における制御回路の電源回路および補助加熱手段開閉回路部の構成と作用を示すタイムチャートである。
【図8】同電気炊飯器の基本構成例における制御回路の電源回路および補助加熱手段開閉回路部の構成と作用による充電電荷の放電効果を示す実測図である。
【図9】ノイズカット用のコンデンサを有する従来一般の電気加熱調理器の構成を示す電気回路図である。
【図10】ノイズカット用コンデンサおよびその放電抵抗を備えた従来の電気加熱調理器の構成を示す電気回路図である。
【図11】図10の構成における充電電荷の放電効果を示す実測図である。
【符号の説明】
1は外ケース、2は蓋ユニット、3は内鍋、4は内ケース、6Aは制御基板、6Bはマイコン基板、24はノイズカット用コンデンサ、30はAC電源、30a,30aはAC電源コード他端の炊飯器本体側への挿入プラグ、30b,30bは炊飯器本体側電源プラグ、32はマイコン制御ユニット、35は整流回路、Hは保温ヒータ、Hは肩ヒータ、Cはワークコイル、PTは第1のフォトトライアック、PTは第2のフォトトライアックである。

Claims (6)

  1. AC電源に対して着脱可能に接続されるAC電源回路と、該AC電源回路に設けた充電部品と、上記AC電源回路からの電源電力により作動する加熱手段と、該加熱手段と上記AC電源回路との接続状態を制御するマイコン制御手段と、停電状態において上記マイコン制御手段を作動させるバックアップ電源とを備えてなる電気加熱調理器において、上記AC電源回路への停電を検出する停電検知手段を設けるとともに、上記マイコン制御手段は、上記停電検知手段が、上記AC電源回路への停電状態を検出した時にも上記加熱手段を上記AC電源回路に接続するように構成したことを特徴とする電気加熱調理器。
  2. 充電部品は、ノイズカット用のコンデンサであることを特徴とする請求項1記載の電気加熱調理器。
  3. 電気加熱調理器が電気炊飯器であり、加熱手段は、その補助加熱手段であることを特徴とする請求項1又は2記載の電気加熱調理器。
  4. 電気加熱調理器が電気炊飯器であり、加熱手段は、そのメイン加熱手段であることを特徴とする請求項1又は2記載の電気加熱調理器。
  5. メイン加熱手段は、ワークコイルであることを特徴とする請求項4記載の電気加熱調理器。
  6. メイン加熱手段は、ヒータプレートであることを特徴とする請求項4記載の電気加熱調理器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008164825A (ja) * 2006-12-27 2008-07-17 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2010259615A (ja) * 2009-05-07 2010-11-18 Tiger Vacuum Bottle Co Ltd 調理家電

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