JP2004113098A - 調味液の製造法 - Google Patents

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福島 弥一
Masashi Kasuga
春日 正史
Isao Kimura
木村 功
Nobutake Nunomura
布村 伸武
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Abstract

【課題】粉末活性グルテンの必要量を、一回の操作にて、大量に、塊状物とすることなく、均一に、諸味中に混和して、酵素分解を効率的に行い、グルタミン酸含量と窒素濃度が高い、風味良好な調味液を簡単に得る。
【解決手段】醤油麹と粉末活性グルテンとを混和し、該混和物を食塩水に仕込み、諸味を調製した。次いで得られた諸味を酵素分解(発酵、熟成)して、分解諸味を得、この諸味を圧搾濾過し、澄明な調味液を得た。次いで、これを通常の火入殺菌を行い、室温まで冷却した後、3日間保持し、火入れオリを分離除去して、課題の調味液を得る。

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、粉末活性グルテンを用いてグルタミン酸含量と窒素濃度が高い、風味良好な調味液を簡単に得る方法に関する。
すなわち、粉末活性グルテンの必要量を、一回の操作にて、大量に、塊状物とすることなく、均一に、諸味に混和して酵素分解を効率的に行い、グルタミン酸含量と窒素濃度が高い、風味良好な調味液を簡単に得る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
グルテン、例えば小麦グルテンは、一般に小麦粉に水を加えて混捏し、粘調性を増大させて塊りとなし、さらに水を加えて捏ね続け、澱粉を水で洗い出すという操作をくり返し、澱粉や他の可溶性成分を除去することによって製造される。
【0003】
このグルテンは大別すると、前記のようにして得た含水のままの未変性蛋白であるグルテン(以下、含水活性グルテンという)、この含水活性グルテンを蛋白変性を避けながら乾燥させた活性グルテン(以下、乾燥活性グルテンという)などの活性グルテン、および前記の含水活性グルテンを加熱処理や酸処理して変性させた蛋白である不活性グルテン(以下、不活性グルテンという)とに分けられる。
【0004】
含水活性グルテンは、水分を多量に含み極めて変敗しやすいので、通常低温または凍結状態で流通されているのに対し、乾燥活性グルテンは乾燥した粉末状態であるため変敗しにくいので保存や流通が容易であるという利点がある。
本発明では、この粉末状の乾燥活性グルテンを粉末活性グルテンという。
粉末活性グルテンは、可逆性の性質を有しており、これに水を加えるとグルテン本来のもつ物性、すなわち粘着性ガム状に戻る。
不活性グルテンは、不可逆性であり、これに水を加えた場合でも粘着性ガム状に戻らないことから、これを食品に使用する際の取り扱いが容易である。
しかし、活性グルテンに比較して価格が高く、調味液の原料として利用する場合、コストが嵩む問題を有する。
【0005】
活性グルテンは主として畜肉、製パン、製麺などの加工食品の素材として用いられおり一方、不活性グルテンは、醤油、アミノ酸液、飼料などの原料として用いられている。
【0006】
粉末活性グルテンは醤油諸味に混和して用いる際、前述したように可逆的な物性を示し、該諸味液汁中において粘着性ガム状を有する小さな塊状物に変化し、諸味中での分散性、溶解性、圧搾濾過性または窒素利用率などの点で不都合な問題を生ずることから、これまで醤油あるいは調味液の原料として使用するのが困難であった。
すなわち、粉末活性グルテンと醤油麹とをそれぞれ食塩水に仕込み、醤油諸味を調製すると、該グルテンは、ダマになり易く、諸味中で多数の小さなボール状の塊りとなる。その塊は、その表面にのみ食塩水が吸収され、表面に粘着性ガム状の皮膜が形成され、塊りの内部にまで食塩水が浸透することなく、その塊りの内部は粉体状のままとなる。
そして、一旦このような塊りが生ずると、種々の混合撹拌手段を用いても、これを崩すことは極めて困難となり、以後の酵素分解を充分に行っても(発酵、熟成期間を経ても)そのまま塊りの状態で推移することとなる。
このような塊りの発生により、麹中に含まれている酵素の浸透が阻害されるので、塊状物はその殆どが酵素分解を受けることなく廃棄される結果となる。
その結果、原料当りの窒素利用率が非常に低下する。
また塊状物は濾布の目詰まりを招来し、圧搾濾過性が極めて低下させることから、醤油あるいは調味液の圧搾歩留まり(収率)が悪化する。
さらに、塊りの部分は、食塩水の浸透が十分でないため、微生物による汚染を受け易くなり、異常発酵を起こし、調味液に異味、異臭が付着し、風味の劣化を招来するなどの不都合を生ずる。
【0007】
このようなことから、グルテンを用いてグルタミン酸含量が高く、高窒素濃度の調味液を得る場合、グルテンとしては、粉末活性グルテンを用いることなく、専ら不活性グルテン(諸味中で塊状化することなく、容易に分散する性質を有する)が使用されている。
【0008】
そこで、本出願人は先に、このような不都合を解消するため、先ず醤油麹を食塩水に仕込み、諸味となした後、該諸味を酵素分解して粘度を低下させ、次いで、この分解物に粉末活性グルテンを添加混合することにより、該粉末活性グルテンの塊状化を防止し、グルタミン酸含量と窒素濃度の高い調味液を得る方法について特許出願した(特許文献1参照。)。
しかし、この方法は粉末活性グルテンの必要量を諸味中に、一回の操作にて、大量に、均一に混和するには不向きである。
【0009】
【特許文献1】
特開平11−89537号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、粉末活性グルテンの必要量を諸味中に、一回の操作にて、大量に、塊状物とすることなく、均一に混和して、酵素分解を効率的に行い、グルタミン酸含量と窒素濃度が高い、風味の良好な調味液を簡単に得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を達成するため鋭意研究を重ねた結果、先ず醤油麹とグルテンとを混和し、次いで該混和物を食塩水に仕込むときは、従来醤油諸味中に混合、分散などが困難で使用しにくいとされていた粉末活性グルテンの必要量を、一回の操作にて、諸味中に大量に混合、分散でき、諸味中において添加された粉末活性グルテンは、ボール状の塊りを生ずることなく、効率的に酵素分解できることを発見した。そしてグルタミン酸を非常に高濃度で含有し、風味が良好で窒素利用率の高い、しかも高窒素濃度の調味液を得ることができることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成した。
【0012】
すなわち、本発明は醤油麹と粉末活性グルテンとを混和し、次いで該混和物を食塩水に仕込むことを特徴とする調味液の製造法である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で使用される醤油麹は、特に制限はなく、通常の醤油麹の製造法に従って調製された醤油麹を使用することができる。
【0014】
例えば常法により熱変性処理した大豆および常法により熱処理して適度に割砕した小麦とを適宜な比率、例えば重量比で80〜20:20〜80で混合し、盛込原料を調製する。
この盛込原料に醤油用麹菌、例えばアスペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryzae)またはアスペルギルス・ソーヤ(Aspergillus sojae)などを接種した後、常法により、例えば20〜40℃、24〜96時間、好気的条件で培養して醤油麹を得る。
【0015】
本発明に用いられる粉末活性グルテンとしては、前述した方法により調製された粉末状の乾燥活性グルテン、および市販の粉末状の乾燥活性グルテンが挙げられる。
これらは、その殆どが16メッシュ(ふるいの目の開き、約1mm)〜32メッシュ(同、約0.5mm)のふるいの網目を通過する粒径を有している。
【0016】
また、本発明に使用される食塩水の濃度および使用量には特に制限されず、製造しようとする調味液が、所望の食塩濃度となるように選択することが好ましい。
例えば調味液の食塩濃度が1〜30%w/v、好ましくは4〜28%w/v、より好ましくは6〜23%w/v、最も好ましくは8〜20%w/vとなるような、食塩水の濃度および使用量を採用する。
また必要により、酵素分解、あるいは諸味の発酵熟成の途中で補塩あるいは補水してもよい。
【0017】
本発明を実施するには、先ず、醤油麹と粉末活性グルテンとを混和する。
その際醤油麹は不規則な塊状となっているが、混和の途中で醤油麹は細粒になり、麹の全表面に粉末活性グルテンが付着して分散される結果、混和後において粉末活性グルテンは単独では存在しない。
なお、醤油麹は必要により、特定の目開きのふるいを用いて整粒するか、または割砕機により割砕するか、粉砕機により粉砕する。
整粒の際の粒度は、ふるいの目の開きが1cm以下、好ましくは0.5cm以下が好ましい。
【0018】
醤油麹と粉末活性グルテンを混和する方法としては、任意の手段が挙げられ、例えば、人為的に混和する手段、混合機により混和する手段などが挙げられる。このように醤油麹と粉末活性グルテンを混和しておくと、該粉末活性グルテンは、醤油諸味中で速やかに分散するので、諸味の攪拌が非常に容易となり、しかもその際小さなボール状の塊りを生ずることなく、従って、麹菌の酵素により効率的に分解されるので好ましい。
【0019】
醤油麹に対する粉末活性グルテンの添加量は、特に制限されることはなく、調味液の所望窒素濃度によって任意に選択され、通常、例えば重量で醤油麹1に対して活性グルテン0.05〜2.0が好ましく、0.1〜1.5がより好ましく、0.2〜1.0が最も好ましい。
粉末活性グルテンの添加量は、多くなるに従い調味液中の窒素濃度(旨味の成分である全アミノ酸濃度)に占めるグルタミン酸の割合が増加し、旨味の強い調味液が得られる効果を奏する。
【0020】
本発明においては、予め醤油麹と活性グルテンとを混和しておくことが極めて重要である。
すなわち、醤油麹と粉末活性グルテンと食塩水とを同時に均一に混和する場合においては、諸味調製に際し労力および時間を要し、しかも諸味中で粉末活性グルテンが塊状となり、本発明の目的を達成できない。
これに対し、予め醤油麹と活性グルテンとを均一に混和しておくときは、諸味調製に際し労力および時間を要せず、しかも、活性グルテンが塊状となることなく、均一に分散することができる。
【0021】
次いで、このように醤油麹と粉末活性グルテンを均一に混和したものを、食塩水に仕込み、諸味を調製する。
諸味の調製方法としては、醤油麹と粉末活性グルテンを均一に混和したものと食塩水とが十分混合される方法であればいずれの方法でもよく、例えば流路配管にリボンスクリュー(攪拌羽根)を装備した混合移送装置へ醤油麹とグルテンを均一に混和したものと食塩水とを同時に連続的に供給して撹拌、混合してこれを酵素分解用容器に収容する方法、あるいは酵素分解用容器に食塩水を入れ、そこへ醤油麹とグルテンを均一に混和したものを加えて空気を吹き込み、撹拌、混合する方法など適宜な方法が採用できる。
【0022】
次いで、通常の醤油醸造法に従い諸味を発酵熟成(すなわち酵素分解)させる。発酵熟成にあたり、醤油諸味を間欠的あるいは連続的に攪拌することが好ましい。
例えば諸味を攪拌機付きの発酵タンクに収容し、仕込み後数日間は毎日に1回程度、その後は数日〜1週間毎に1回程度攪拌することが好ましい。
本発明は、粉末活性グルテンが諸味中にて、塊状物となることが防止できるため、該塊状物を崩壊させるための高度な攪拌装置の内臓された仕込みタンクが不要となる利点を有する。
【0023】
諸味の酵素分解(消化、あるいは発酵熟成)は、通常の醤油醸造法において採用される手段が採用可能で、常法により所定の温度、例えば諸味品温15〜60℃で、20時間〜6ヵ月などの任意の期間で発酵及び熟成する。
【0024】
また、必要により、酵素分解の途中で諸味に、例えばペディオコッカス・ハロフィルス(Pediococcus halophilus)などの醤油用乳酸菌及び又はチゴサッカロミセス・ルキシー(Zygosaccharomyces rouxii)などの醤油用酵母を適量添加することが好ましい。
【0025】
本発明の方法よって得られた諸味を上記のようにして酵素分解させると、諸味中の粉末活性グルテンは分散されて塊りが全く存在していないため、該諸味は酵素の作用を十分に受けて分解し、溶解される。
したがって本発明によれば、添加された粉末活性グルテンから由来する窒素が、有効に溶解して原料窒素利用率が格段に改善された、グルタミン酸と窒素の濃度が共に高い諸味液汁を20時間〜6ヵ月の短期間で得ることができる。
【0026】
発酵熟成の終了した熟成諸味は、常法に従って圧搾して調味液を分離、採取する。本発明の熟成諸味は、前述したように諸味中にグルテンの塊が生じない。また、そのため活性グルテンの溶解性が増し、原料窒素の溶解が向上する。また、圧搾の際における固液分離が容易で、圧搾濾過性も高い。
このようにして採取された調味液は、殺菌処理して製品とする。
なお必要により、前記調味液に適宜他の調味料、香味料などを加えてもよい。
【0027】
【実施例】
以下に実施例を示し、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。
なお、以下の実施例における各調味液の成分分析は、財団法人 日本醤油研究所編集「しょうゆ試験法」(昭和60年3月1日発行)によって行なった。
【0028】
実施例1
(調味液の製造法)
通常の醤油麹の製造法に従って得られた醤油麹を、ふるいの目の開き1cmのふるいを通過させて整粒した。
この醤油麹10kgと、粉末活性グルテン(32メッシュ、ふるいの目の開き0.5mm通過)(AMYLUM社製の商品名「AMYGLUTEN」)6.5kgとを、大きなビニル袋を利用して、袋の外側より手で押圧して(人為的に)混和し、醤油麹とグルテンの混和物を得た。
次いで、上記で得た「醤油麹とグルテンの混和物」を濃度20%w/vの「食塩水」40リットルに仕込み、柄の長い木製の杓文字型をした櫂棒を用いて均一攪拌して、諸味を調製した。
この仕込み、および諸味の均一攪拌は比較的容易であって、通常の醤油麹を食塩水に仕込み、攪拌する操作と何ら変わることなく実施することができた。
次いで、この諸味調製の際に、あらかじめ別に培養しておいた醤油用乳酸菌(Pediococcus halophilus ATCC13624)培養液を、諸味1リットル当たり1ml添加した。
また、諸味を調製後30日目にあらかじめ別に培養しておいた醤油用酵母(Zygosaccharomyces rouxii ATCC2623)の培養液を、該諸味1リットル当たり2ml添加した。
得られた諸味を仕込後3日間は毎日一回、その後1週間毎に1回均一に攪拌し、また諸味を品温30℃で、40日間保持し、酵素分解(発酵、熟成させ)し、圧搾濾過性の優れた酵素分解諸味(熟成諸味)を得た。
次いで、この諸味を圧搾濾過し、澄明な調味液を得た。次いで、これを通常の火入殺菌を行い、室温に冷却した後、3日間保持し、火入オリを分離除去してグルタミン酸含量と窒素濃度の高い風味良好な調味液を得た。
【0029】
比較例
(調味液の製造法)
比較のため、上記実施例1の調味液の製造法において、「醤油麹とグルテンの混和物を濃度20%w/vの食塩水40リットルに添加し、攪拌して、諸味を調製した。」の代わりに、「醤油麹とグルテンを予め混和することなく濃度20%w/vの食塩水40リットルに仕込み、攪拌して、諸味を調製した。」とする以外は、上記実施例1と全く同様に処理して比較例1の調味液を得た。
この仕込み、および諸味の均一攪拌は、難儀であって、実施例1の場合に比べて多大な労力および約5培の時間を要し、しかも攪拌後の諸味は均一ではなく、粉末活性グルテンの塊状物が表面に多数観察された。
また、酵素分解諸味は圧搾濾過性の悪いものであった。
【0030】
このようにして得られた2種類の調味液の製造法について、熟成諸味の状態を観察し、得られた調味液について成分分析を行った。
結果をそれぞれ表1、表2に示す。
【0031】
Figure 2004113098
【0032】
Figure 2004113098
【0033】
表1および表2のそれぞれの比較例区の結果から、食塩水に醤油麹と粉末活性グルテンを混合し、諸味を調製すると、該グルテンは均一に混和することなく、多数の小さなボール状の塊りとなることが判る。
またその塊は、その表面にのみ食塩水が吸収され、表面に粘着性ガム状の皮膜が形成され、塊りの内部にまで食塩水が浸透することなく、その塊りの内部は粉末状のままとなることが判る。
さらにまた、一旦このような塊りが生ずると、通常の櫂棒による撹拌手段では、これを崩すことは極めて困難となり、以後の熟成期間を経てもそのまま塊りの状態で推移することとなることが判る。
また、このような塊りの発生により、麹中に含まれている酵素の浸透が阻害されるので、塊り部分の原料がほとんど溶解されない。その結果、原料当りの窒素利用率が非常に低下することが判る。
またグルタミン酸含量の高い調味液を得ることができないことが判る。
また、最も重要なことであるが、諸味中に生じた塊状物は、熟成中に酵素分解を受けることなく最後まで残存し、塊状物の中心部付近は食塩水が十分浸透しないため、腐敗性細菌が繁殖し、腐敗臭を有し、熟成後の調味液は腐造臭を有することが判る。
これに対し、実施例1の本発明は、活性グルテンが諸味に良好に分散されることが判る。
また諸味中において添加された粉末活性グルテンは、ボール状の塊りを生ずることなく、効率的に酵素分解されることが判る。
そして、本発明によればグルタミン酸を非常に高濃度で含有し、窒素利用率の高い、風味良好な調味液を得ることができることが判る。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、従来醤油諸味中に混合、分散などが困難で使用しにくいとされていた、粉末活性グルテンの必要量を、一回の操作にて、大量に、塊状物とすることなく、均一に、諸味中に混和して、酵素分解を効率的に行い、グルタミン酸含量と窒素濃度が高い、風味の良好な調味液を簡単に得ることができる。
また、本発明によれば、圧搾濾過性の優れた調味液の諸味を得ることができる。さらにまた、窒素利用率の高い調味液を得ることができる。

Claims (2)

  1. 醤油麹と粉末活性グルテンとを混和し、該混和物を食塩水に仕込むことを特徴とする調味液の製造法。
  2. 醤油麹1重量部に対し粉末活性グルテン0.05〜2.0重量部混和する、請求項1記載の調味液の製造法。
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