JP2004110901A - ディスクの種類判別方法およびディスク装置 - Google Patents

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Abstract

【構成】ディスク装置10はディスク22を含み、このディスク22としてはDVD−RW或いはDVD+RWを装着することができる。たとえば、ディスク22の記録面から反射されるレーザ光に基づいてウォブル信号が検出される。CPU40は、検出回路48の検出結果からウォブル信号の周期(ウォブル周期)がデータ周期の32倍であるか186倍であるかを判断する。そして、ウォブル周期がデータ周期の186倍であれば、ディスクの種類をDVD−RWと判別し、ウォブル周期がデータ周期の32倍であれば、ディスクの種類をDVD+RWと判別する。
【効果】ウォブル周期に応じてディスクの種類を判別するので、トラックピッチや反射率が同じディスクであっても正確にディスクを判別でき、記録や再生を安定して実行できる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明はディスクの種類判別方法およびディスク装置に関し、特にたとえば、DVD−RWまたはDVD+RWのいずれかを判別し、判別したディスクの種類に応じて記録再生を実行する、ディスクの種類判別方法およびディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種のディスク装置の一例が特許文献1に開示される。この従来技術のディスク判別装置は、ディスクを所定の回転数で回転駆動したときにウォブル信号の有無を検出する。ウォブル信号が無い場合には、ラフサーボ用と精密サーボ用の回転制御回路とを切り換えて、CDまたはDVDの再生信号にロックする異なるPLL回路からの出力(ロック信号)に応じて、ディスクがCDであるか、または、DVDであるかを判別する。一方、ウォブル信号が有る場合には、その周波数に基づいてディスクがCD−Rであるか、または、DVD−Rであるかを判別する。このディスク判別装置では、ディスクを判別した後では、CD(CD−R)またはDVD(DVD−R)のそれぞれに対応した回転制御回路を選択するようにしていた。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−198779号(第4,5頁,第4図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この従来技術では、ウォブル信号の周波数を検出するようにしてあるため、周波数の測定のための大規模なディジタル回路を設けている。しかし、CD(CD−R)とDVD(DVD−R)とではトラックピッチや反射率が異なるため、CD(CD−R)またはDVD(DVD−R)を判別して、それぞれに対応する回転制御回路を選択するような従来技術のディスク判別装置においては、ウォブル信号の周波数を検出するようなディジタル回路は不要であった。つまり、フォーカス信号に基づいて、CD(CD−R)またはDVD(DVD−R)を容易に判別することが可能であった。
【0005】
また、厳密に言えば、CDとDVDとを判別する場合やCD−RとDVD−Rとを判別する場合には、上述したように、トラックピッチ等が異なるため、レーザ光の波長を変える必要があり、したがって、上述の従来技術では、ディスクを正確に判別することができなかった。
【0006】
それゆえに、この発明の主たる目的は、トラックピッチや反射率が同じディスクであっても正確にディスクの種類を判別できる、ディスクの種類判別方法およびディスク装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、DVD−RWまたはDVD+RWのいずれかを判別するディスクの種類判別方法であって、(a) ディスクの記録面に記録されたウォブル信号を検出し、(b) 検出したウォブル信号の周期がデータ周期の186倍であるか32倍であるかを判断し、そして(c) ウォブル信号の周期がデータ周期の186倍であるときディスクの種類がDVD−RWであると判別し、ウォブル信号の周期がデータ周期の32倍であるときディスクの種類がDVD+RWであると判別する、ディスクの種類判別方法である。
【0008】
第2の発明は、DVD−RWまたはDVD+RWのいずれかを判別し、判別したディスクの種類に応じて記録再生を実行するディスク装置であって、ディスクの記録面に記録されたウォブル信号を検出する検出手段、検出手段によって検出されたウォブル信号の周期がデータ周期の186倍か32倍かを判断する判断手段、およびウォブル信号の周期がデータ周期の186倍であるときディスクの種類をDVD−RWと判別し、ウォブル信号の周期がデータ周期の32倍であるときディスクの種類をDVD+RWであると判別する判別手段を備える、ディスク装置である。
【0009】
【作用】
ディスク装置には、DVD−RW或いはDVD+RWのディスクを装着することができる。たとえば、ディスクの記録面から反射されるレーザ光に基づいてウォブル信号を検出し、検出したウォブル信号の周期がデータ周期の32倍であるか186倍であるかを判断する。そして、ウォブル信号の周期がデータ周期の186倍であれば、ディスクの種類をDVD−RWと判別し、ウォブル信号の周期がデータ周期の32倍であれば、ディスクの種類をDVD+RWと判別する。
【0010】
【発明の効果】
この発明によれば、ウォブル信号の周期に基づいてディスクの種類を判別するので、同じトラックピッチや反射率のディスクであっても正確にディスクの種類を判別することができる。
【0011】
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【0012】
【実施例】
図1を参照して、この実施例のディスク装置10は光ピックアップ12を含み、この光ピックアップ12には対物レンズ14が設けられる。この対物レンズ14は、トラッキングアクチュエータ16およびフォーカスアクチュエータ18によって支持される。レーザダイオード20から放出されたレーザ光は、図示しない光学系および対物レンズ14を介してDVD−RW或いはDVD+RWのようなディスク22の記録面に照射される。
【0013】
なお、ディスク22はターンテーブル24の上に搭載(チャッキング)され、スピンドルモータ26によって回転される。たとえば、ディスク22はCLV(Constant Linear Velocity)方式で回転可能であり、回転数は光ピックアップ12が内周から外周へ移動するにつれて低下する。
【0014】
また、ディスク22の記録面には、凸状のランドトラックおよび凹状のグルーブトラックが1トラック毎に交互に形成される(図4参照)。
【0015】
図2(A)および図2(B)を参照して、記録面に照射されるレーザ光は、具体的には1つのメインビームMと2つのサブビームS1およびS2とからなる。このうち、メインビームMは所望のトラック(グルーブトラック)に照射され、サブビームS1およびS2は所望のトラックの両側に隣接するトラック(ランドトラック)に照射される。
【0016】
なお、簡単のため、図2(A)においては、DVD+RWのディスク22についてのみ示してあるが、DVD−RWのディスク22の場合には所定周期(位置)毎にランドプリピット(LPP)が形成される(図4参照)。
【0017】
記録面で反射されたレーザ光は、対物レンズ14および光学系を介して光検出器28に照射される。メインビームMは光検出素子28a〜28dによって検出され、サブビームS1は光検出素子28eおよび28fによって検出され、そして、サブビームS2は光検出素子28gおよび28hによって検出される。
【0018】
光検出素子28a〜28hで検出されたメインビームM、サブビームS1およびサブビームS2は、それぞれ、電流に変換され、マトリックスアンプ30に出力される。マトリックスアンプ30は、光検出器28(光検出素子28a〜28h)の出力に対して数1〜数4に示すような周知の演算処理を施し、トラッキングエラ(TE)信号,フォーカスエラ(FE)信号、ウォブル(蛇行)信号およびRF信号を、それぞれ検出する。ただし、TE信号はDPP(Differntial Push−Pull)方式で検出され、ウォブル信号はPP(Push−Pull)方式で検出される。
【0019】
【数1】
TE={(A+B)−(C+D)}−α{(E+H)−(F+G)}
【0020】
【数2】
FE=(A+C)−(B+D)
【0021】
【数3】
ウォブル=(A+B)−(C+D)
【0022】
【数4】
RF=A+B+C+D
なお、数1〜数4における“A”〜“H”は、それぞれ光検出素子22a〜22hの出力に対応する。
【0023】
図1に戻って、マトリックスアンプ30で検出されたTE信号、FE信号およびウォブル信号は、それぞれ、図示しないA/D変換器を介してDSP32に与えられる。DSP32は、ディジタル変換されたTE信号に基づいてトラッキングサーボおよびスレッドサーボを実行し、トラッキングアクチュエータ制御信号およびスレッドモータ制御信号を生成する。生成されたトラッキングアクチュエータ制御信号およびスレッドモータ制御信号は、それぞれ、ドライバ34bおよびドライバ34cによって、トラッキングアクチュエータ制御電圧およびスレッド制御電圧に変換され、トラッキングアクチュエータ16およびスレッドモータ36に与えられる。これによって、光学レンズ14の径方向(スレッド方向)の位置と、スレッドモータ36の回転速度および回転方向とが制御される。ただし、スレッドモータ36は、周知のとおり、ラックピニオン方式等により光ピックアップ12に連結されるため、スレッドサーボにより、光ピックアップ12の移動方向(移動速度)および位置(変位)が制御される。
【0024】
また、DSP32は、ディジタル変換されたFE信号に基づいてフォーカスサーボを実行し、フォーカス制御信号を生成する。生成されたフォーカス制御信号はドライバ34aによってフォーカス制御電圧に変換され、フォーカスアクチュエータ18に与えられる。これによって、フォーカスつまり対物レンズ14の光軸上の位置(レンズ位置)が調整される。つまり、フォーカス方向の位置が調整される。
【0025】
さらに、DSP32は、ディジタル変換されたウォブル信号に基づいてスピンドルサーボ(以下、「CLVサーボ」という。)を実行し、スピンドル制御信号を生成する。生成されたスピンドル制御信号はドライバ34dによってスピンドルモータ制御電圧に変換され、スピンドルモータ26に与えられる。これによって、スピンドルモータ26(ターンテーブル24)すなわちディスク22の回転速度および回転方向が調整される。
【0026】
ただし、ディスク22をディスク装置10に装着した当初では、ディスク22の信号すなわちウォブル信号を正確に読み取ることができないため、FGパルスによるスピンドルサーボが実行される。つまり、スピンドルモータ26の回転数がエンコーダ(図示せず)によってパルス変換され、これにより生成されたFGパルスがDSP32に与えられる。DSP32は、与えられたFGパルスに基づいてスピンドルモータ26の回転数を検出し、所望の回転数になるように、スピンドル制御信号を生成する。生成されたスピンドル制御信号はドライバ34dによってスピンドルモータ制御電圧に変換され、スピンドルモータ26に与えられる。
【0027】
このように、FGパルスに基づいてスピンドルサーボ(FGサーボ)を実行することもできるが、CLVサーボに比べて回転制御が粗い。
【0028】
また、マトリックスアンプ30で検出されたRF信号(再生信号)は、エンコーダ/デコーダ38に与えられる。なお、エンコーダ/デコーダ38は、エンコードとデコーダとを一体的に形成したIC等である。このエンコーダ/デコーダ38は、CPU40の指示の下、DVD+RWアドレス検出回路(デコーダ)42或いはDVD−RWアドレス検出回路(デコーダ)44から与えられるアドレス情報に従ってRF信号をデコードし、インターフェイス(I/F)を介して図示しないPCのようなホストコンピュータに出力する。
【0029】
デコーダ42は、図3(A)に示すように、DVD+RWのディスク22を再生した場合に得られるウォブル信号の位相が反転する位置(反転位置)を検出し、その反転位置に基づいて検出したアドレス情報および記録時におけるタイミング情報をエンコーダ/デコーダ38に与える。
【0030】
また、デコーダ44は、図3(B)に示すように、DVD−RWのディスク22を再生した場合に得られるウォブル信号に含まれる(重畳される)プリピット信号を検出し、このプリピット信号に基づいて検出したアドレス情報および記録時におけるタイミング情報をエンコーダ/デコーダ38に与える。
【0031】
このデコーダ42およびデコーダ44は、スイッチSWによって切り換えられる。このスイッチSWは、ディスク装置10に装着されたディスク22の種類に応じて、CPU40によって切り換えられる。
【0032】
また、エンコーダ/デコーダ38は、ホストコンピュータから入力される信号(記録信号)をエンコードしてピット信号を生成し、このピット信号をデコーダ42或いはデコーダ44からのアドレス情報およびタイミング情報に従ってレーザ駆動回路46に与える。レーザ駆動回路46は、CPU40の指示の下、エンコーダ/デコーダ38から与えられるピット信号に従ってレーザダイオード20を駆動する。したがって、ホストコンピュータから与えられた記録信号がディスク22の記録面の所望の位置(アドレス)に記録される。
【0033】
ディスク22の一部の構造を示す図4(A)および図4(B)を参照して分かるように、DVD+RWのディスク22では、図4(A)に示すように、トラック(グルーブトラックおよびランドトラック)はウォブルのみで形成される。一方、DVD−RWのディスク22では、図4(B)に示すように、隣接するグルーブトラックの間のランドトラックに所定周期(所定間隔)でLPPが形成される。このようなディスク22は、図4においては省略するが、DVD−RW或いはDVD+RWに拘わらず、PC基板、反射層、保護層および記録層が積層されて形成される。また、トラックピッチや反射率も同じである。
【0034】
つまり、DVD−RWとDVD+RWとでは、トラックピッチやレーザ光の反射率は同じであるが、ディスク22の記録面に記録されるウォブル信号(ウォブル)の周期(以下、「ウォブル周期」という。)が異なる。具体的には、DVD−RWのウォブル周期が186Tであるのに対し、DVD+RWのウォブル周期は32Tである。ただし、Tはデータ周期すなわち再生信号(RF信号)の周期である。したがって、ディスク22の種類を正確に判断しなければ、記録や再生を実行することができない。たとえば、DVD−RWのディスク22が装着されているにも拘わらず、DVD+RWのディスク22が装着されていると判断してしまった場合には、CLVサーボを正確に実行することができず、スピンドルモータ26が暴走してしまう恐れがある。また、デコーダ42或いはデコーダ44を正確に選択することができない。このため、ディスク22からの信号の再生やディスク22への信号の記録が不安定になってしまう。
【0035】
そこで、この実施例では、ディスク装置10の主電源がオンされたり、ディスク22が交換(装着)されたりした場合に、ディスク22がDVD−RWであるかDVD+RWであるかを判別するようにしてある。たとえば、この実施例では、ウォブル周期に基づいてディスク22の種類を判別するようにしてある。
【0036】
つまり、図1に示すように、マトリックスアンプ30から出力されるウォブル信号は検出回路48に入力され、この検出回路48によってウォブル周期が32Tであるか186Tであるかが検出(判断)される。その結果がCPU40に与えられ、ウォブル周期が32Tであれば、CPU40はディスク22がDVD−RWであると判別する。一方、ウォブル周期が186Tであれば、CPU40はディスク22がDVD+RWであると判別する。
【0037】
検出回路48の具体的な構成は、図5および図6に示される。この図5を参照して、検出回路48はコンパレータ50を含み、このコンパレータ50にマトリックスアンプ30から出力されたウォブル信号が入力される。コンパレータ50は、0レベルを閾値として、ウォブル信号をディジタル変換する。つまり、図3(C)に示すようなハイレベル(H)およびローレベル(L)の2値で表される矩形波がコンパレータ50から出力される。この矩形波は、32T検出回路52および186T検出回路54に入力される。
【0038】
なお、図3(C)は、図3(B)に示すDVD−RWのディスク22を再生した場合に得られるウォブル信号に基づいてコンパレータ50で生成された矩形波を示してある。
【0039】
図5に示すように、コンパレータ50から出力された矩形波は、シリアルパラレル変換回路56に入力される。シリアルパラレル変換回路56は、図示は省略するが、16段のフリップフロップを含む(16ビットの)シフトレジスタであり、それぞれのフリップフロップ(ビット)にはデータ周期Tと同じ周期(周波数)の基準クロック(26.16MHz)が入力される。
【0040】
なお、このようなシフトレジスタの動作は既に周知であるため、この実施例では、詳細な動作の説明については省略することにする。
【0041】
このシリアルパラレル変換回路56は、矩形波のハイレベル期間が16個存在するか否かを検出する。つまり、シフトレジスタのそれぞれのビット(0〜15のビット)からハイレベル(H)の信号が出力される場合には、アンド回路62からハイレベル(H)の信号が出力される。これは、矩形波のハイレベル期間が16個存在することを意味する。ただし、いずれか1つ以上のビットからローレベル(L)の信号が出力されると、アンド回路60からローレベル(L)の信号が出力される。これは、矩形波のハイレベル期間が16個存在しないことを意味する。
【0042】
また、シリアルパラレル変換回路56から出力された矩形波は、インバータ回路58でハイレベルとローレベルとが反転され、シリアルパラレル変換回路60に入力される。このシリアルパラレル変換回路60は、シリアルパラレル変換回路56と同じ構成であり、コンパレータ50から出力された矩形波に含まれるローレベル期間が16個存在するか否かを検出する。つまり、シフトレジスタのそれぞれのビットからハイレベル(H)の信号が出力される場合には、アンド回路64からハイレベル(H)の信号が出力される。これは、矩形波のローレベル期間が16個存在することを意味する。ただし、いずれか1つ以上のビットからローレベル(L)の信号が出力されると、アンド回路64からローレベル(L)の信号が出力される。これは、矩形波のローレベル期間が16個存在しないことを意味する。
【0043】
また、アンド回路62およびアンド回路64からの出力は、アンド回路66に入力され、アンド回路62およびアンド回路64からハイレベル(H)の信号が出力される場合には、アンド回路66からハイレベル(H)の信号がCPU40に入力される。一方、アンド回路62またはアンド回路64の少なくとも一方からローレベル(L)の信号が出力される場合には、アンド回路66からローレベル(L)の信号がCPU40に入力される。
【0044】
ここで、アンド回路66からハイレベル(H)の信号がCPU40に入力されるのは、矩形波のハイレベル期間およびローレベル期間がそれぞれ16個存在する場合であり、したがって、矩形波(ウォブル信号)の周期は基準クロックの周期の32倍すなわち32Tであると言える。したがって、CPU40は、アンド回路66からハイレベル(H)の信号が入力された場合には、ウォブル周期が32Tであると判断して、ディスク22の種類をDVD+RWと判別する。
【0045】
一方、アンド回路66からローレベル(L)の信号がCPU40に入力されるのは、矩形波のハイレベル期間またはローレベル期間の少なくとも一方が16個存在しない場合であり、したがって、ウォブル信号の周期は32Tでないと言える。したがって、CPU40は、アンド回路66からローレベル(L)の信号が入力された場合には、ウォブル周期は32Tでないと判断して、ディスク22の種類を判別しない。
【0046】
また、図6に示すように、186T検出回路54のシリアルパレル変換回路70には、コンパレータ50から出力された矩形波が入力される。この186T検出回路54は、上述の32T検出回路52において、シリアルパラレル変換回路56および60のシフトレジスタを0〜92のビットで構成するようにした以外は同じ構成であるため、重複した説明は省略する。
【0047】
つまり、この186T検出回路54では、コンパレータ50から出力された矩形波のハイレベル期間およびローレベル期間がそれぞれ93個存在するかどうかを検出する。ハイレベル期間およびローレベル期間がそれぞれ93個存在する場合には、アンド回路80からハイレベル(H)の信号がCPU40に入力される。一方、ハイレベル期間またはローレベル期間の少なくとも一方が93個存在しない場合には、アンド回路80からローレベル(L)の信号がCPU40に入力される。
【0048】
したがって、CPU40は、186T検出回路からハイレベル(H)の信号が入力された場合には、ウォブル周期が186Tであると判断して、ディスク22の種類をDVD−RWと判別する。一方、CPU40は、186T検出回路からローレベル(L)の信号が入力された場合には、ウォブル周期は186Tでないと判別して、ディスク22の種類を判別しない。
【0049】
具体的には、CPU40は、図7に示すフロー図に従ってディスクの種類判別処理を実行する。たとえば、ディスク装置10の主電源がオンされたり、ディスク22が交換(装着)されると、CPU40は処理を開始し、ステップS1でスピンドルをオンし、FGサーボを実行する。つまり、DSP32に対してスピンドルモータ26の駆動およびFGサーボの実行を指示し、これに応じて、DSP32がFGパルスに基づいてドライバ34dを駆動する。つまり、スピンドルモータ26(ディスク22)が所望の回転数で回転するように制御される。
【0050】
次にステップS3では、レーザをオンし、ステップS5ではフォーカスをオンし、ステップS7ではトラッキングをオンし、そして、ステップS9ではスレッドをオンする。つまり、CPU40は、レーザ駆動回路46にレーザダイオード20のオンを指示し、続いて、DSP32に対してフォーカスサーボ、トラッキングサーボおよびスレッドサーボの実行を指示する。
【0051】
続いて、ステップS11では、ウォブル周期が186Tであるかどうかを判断する。つまり、186T検出回路54からハイレベル(H)の信号が入力されたかどうかを判断する。ステップS11で“YES”であれば、つまり186T検出回路54からハイレベル(H)の信号が入力されれば、ウォブル周期が186Tであると判断して、ステップS13でデコーダ44を選択する。つまり、ディスク22の種類をDVD−RWと判別して、スイッチSWをデコーダ44側に切り換える。そして、ステップS15で、DVD−RWについてのCLVサーボのパラメータ(CLVパラメータ)をDSP32に設定して、処理を終了する。
【0052】
一方、ステップS11で“NO”であれば、つまり32T検出回路52からハイレベル(H)の信号が入力されれば、ウォブル周期が32Tであると判断して、ステップS17でデコーダ42を選択する。つまり、ディスク22の種類をDVD+RWと判断して、スイッチSWをデコーダ42側に切り換える。そして、ステップS19で、DVD+RWについてのCLVパラメータをDSP32に設定して、処理を終了する。
【0053】
このように、ディスク22の種類を判別し、その判別結果に応じてデコーダ42或いはデコーダ44が選択されるとともに、ディスク22の種類に応じたCLVパラメータがDSP32に設定されるため、その後の記録/再生が適切に実行される。
【0054】
なお、フロー図においては省略してあるが、32T検出回路52および186T検出回路54のいずれからもハイレベル(H)の信号が入力されない場合には、繰り返しステップS11の処理を実行するようにすればよい。この場合、一定時間経過しても、ステップS11の処理が繰り返される場合には、ディスク22の種類を判別できない旨をディスプレイ(図示せず)等に表示するようにすればよい。
【0055】
この実施例によれば、ウォブル周期が32Tであるか186Tであるかを検出して、ディスクの種類を判別するので、トラックピッチや反射率が同じディスクであっても正確にディスクの種類を判別することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示すブロック図である。
【図2】(A)はメインビームおよびサブビームがディスクの記録面に照射されている状態を示す図解図であり、(B)は光検出気の構成を示す図解図である。
【図3】(A)はDVD+RWから読み取られるウォブル信号を示す図解図であり、(B)はDVD−RWから読み取られるウォブル信号を示す図解図であり、(C)はDVD−RWから読み取られるウォブル信号をディジタル変換した場合の矩形波を示す図解図である。
【図4】(A)はDVD+RWのディスク構造の一部を示す図解図であり、(B)はDVD−RWのディスク構造の一部を示す図解図である。
【図5】図1実施例に示す検出回路の構成の一部を示す図解図である。
【図6】図1実施例に示す検出回路の構成の他の一部を示す図解図である。
【図7】図1実施例に示すCPUのディスクの判別処理を示すフロー図である。
【符号の説明】
10 …ディスク装置
12 …光ピックアップ
30 …マトリックスアンプ
32 …DSP
40 …CPU
42 …DVD+RWアドレス検出回路(デコーダ)
44 …DVD−RWアドレス検出回路(デコーダ)
48 …検出回路
50 …コンパレータ
52 …32T検出回路
54 …186T検出回路
56,60,70,74 …シリアルパラレル変換回路(シフトレジスタ)

Claims (2)

  1. DVD−RWまたはDVD+RWのいずれかを判別するディスクの種類判別方法であって、
    (a) ディスクの記録面に記録されたウォブル信号を検出し、
    (b) 検出したウォブル信号の周期がデータ周期の186倍であるか32倍であるかを判断し、そして
    (c) ウォブル信号の周期がデータ周期の186倍であるとき前記ディスクの種類がDVD−RWであると判別し、ウォブル信号の周期がデータ周期の32倍であるとき前記ディスクの種類がDVD+RWであると判別する、ディスクの種類判別方法。
  2. DVD−RWまたはDVD+RWのいずれかを判別し、判別したディスクの種類に応じて記録再生を実行するディスク装置であって、
    前記ディスクの記録面に記録されたウォブル信号を検出する検出手段、
    前記検出手段によって検出されたウォブル信号の周期がデータ周期の186倍か32倍かを判断する判断手段、および
    前記ウォブル信号の周期がデータ周期の186倍であるとき前記ディスクの種類をDVD−RWと判別し、前記ウォブル信号の周期がデータ周期の32倍であるとき前記ディスクの種類をDVD+RWであると判別する判別手段を備える、ディスク装置。
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