JP4788346B2 - 情報再生装置、情報再生方法 - Google Patents
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Description
これは、ディスクのトラックの案内溝(グルーブ)を微少な振幅で蛇行(ウォブリング)させ、蛇行の位相によって再生専用の情報としてアドレス等を記録するものである。
溝の蛇行からの再生信号はウォブル再生信号と呼ばれ、ほぼ正弦波状に形成される。このウォブル再生信号の一周期分の位相を反転させる個所を設けるという変調を用いて、ウォブリンググルーブによる情報記録が行われている。
これまでの技術では、例えば図11に示すウォブル検出部100の構成によりウォブル再生信号から情報語を検出していた。即ち、まずウォブル再生信号をサンプリング部101でA/D変換してデジタル信号とする。続いてしきい値判定部102では、サンプリング部101でサンプルされた値を、図10(b)のように或るしきい値と比較し、サンプル値がしきい値を越えた場合はN(ネガティブウォブル)、サンプル値はしきい値を下回った場合はP(ポジティブウォブル)とする。しきい値判定部102では、このような検出結果として、図10(c)のようにサンプル値毎にP、Nが検出されるが、この検出されたP、Nの列がパターン検出部103でパターン検出される。そしてNPPPPPNNのパターンが検出されたら、その部分が情報語の「0」の1ビットとして検出される(検出ビット)。
このような検出方式によれば、ノイズや歪みなどのない安定した条件での動作時には正しく例えば図10(c)のようにNPPPPPNNの列が検出され、ウォブル再生信号から情報語が検出されることになる。
このように1ビットの情報語が検出されたら、その情報語の列は後段のアドレスデコード部に供給され、アドレスデコード部においてアドレス値がデコードされる。
また上記復号手段では、上記位相変化による値を状態とするトレリス線図に基づいた最尤復号処理を行う。
このとき、1ビットの情報語を表現する符号化則として最小符号間距離が1を越える符号化則によって決まる状態遷移に基づいた最尤復号によって上記情報語を復号することで、アドレス情報等の検出精度を高め、外乱が発生した条件のもとでもより安定に記録等の動作ができるようにする。そして特に、1ビットの情報語の符号化則に基づくことで、最尤復号過程での状態(ステート)の遷移を縮退し、回路規模の肥大化を招かない効率的な復号処理を行う。
また、最尤復号器として、縮退された状態を用いた演算方式を用いることにより最尤復号回路規模の肥大化を防ぎ、効率的な構成とすることができる。
また最尤復号での系列推定において、複数の位相変化系列から1ビットの情報語を直接復号することで、パターン検出回路も不要とでき、回路規模の最小化によるコストダウンを実現することが可能となる。
[1.基本的な考え方]
[2.記録再生装置の構成]
[3.ウォブルデコード部の構成及び動作]
実施の形態の記録再生装置は、DVD+R、DVD+RWとしての光ディスクに対して記録再生を行う装置とする。 DVD+R、DVD+RWにおいてADIPとしてグルーブのウォブリングで記録される情報の符号化方法としては、以下のルールにしたがった変換がなされている。
すなわち、図10で説明したようにウォブリングの波形の位相をP、Nで示した場合において、情報語としての「0」を8周期のウォブリングにおけるNPPPPPNN、情報語としての「1」を8周期のウォブリングにおけるNPPPNNPP、同期マークを表す情報を8周期のウォブリングにおけるNNNNPPPPで表すように符号化がされ、これらのパターンとパターンの間には85個のPがはさまるようになされている。
従って、これらの最小符号間ユークリッド距離dminは、NとPの距離を1とすると、例えば、
符号1:PPP・・・PPPNNNNPPPPPP・・・PPPと、
符号2:PPP・・・PPNNNNPPPPPPP・・・PPPとの距離であり、
具体的には、この符号の制約条件を使い、入力信号をNまたはPとするビタビ復号器に適用することによって利得を実現する。
同期マークの最初の「1」がくると、状態「0000」から「0001」に遷移し、その後「0011」→「0111」→「1111」に至る。 このときに遷移する状態を●で示している。
同期マークの1は4ビット続き、その次は必ず「0」であるから、状態「1111」に至った後は、破線で示すように「1110」→「1100」→「1000」と遷移した後、「0000」に戻る。
さらに、同期マークのあとには必ず89個の「0」が来るという条件があるので、破線で示した「1111」→「1110」→「1100」→「1000」→「0000」の遷移は、「1111」→「0000」としても最小距離に変化はないため、状態「1110」「1100」「1000」は状態「0000」に縮退することができる。
すなわち、これらの4つの状態をまとめて「***0」と表現することで、最終的に、図に☆を付した「***0」「0001」「0011」「0111」「1111」の5つの状態だけあればよいということができる。
実際のフォーマットでは、85個の「0」の連続と、「10001100」「10000011」「11110000」が存在しているので、これらを処理するビタビ復号器は以下のようにして構成する。
即ち、図2のように状態S00、S01・・・S15の16個の状態数に縮退できる。各状態を8ビットで表すと次のようになる。
状態S00:00000000
状態S01:00000001
状態S02:00000011
状態S03:00000111
状態S04:00001111
状態S05:00000010
状態S06:00000100
状態S07:00001000
状態S08:00010001
状態S09:00100011
状態S10:01000110
状態S11:10001100
状態S12:00010000
状態S13:00100000
状態S14:01000001
状態S15:10000011
状態S00からは、状態S00又は状態S01へのパスが存在する。
状態S01からは、状態S02又は状態S05へのパスが存在する。
状態S02からは、状態S03へのパスが存在する。
状態S03からは、状態S04へのパスが存在する。
状態S04からは、状態S00へのパスが存在する。
状態S05からは、状態S06へのパスが存在する。
状態S06からは、状態S07へのパスが存在する。
状態S07からは、状態S08又は状態S12へのパスが存在する。
状態S08からは、状態S09へのパスが存在する。
状態S09からは、状態S10へのパスが存在する。
状態S10からは、状態S11へのパスが存在する。
状態S11からは、状態S00へのパスが存在する。
状態S12からは、状態S13へのパスが存在する。
状態S13からは、状態S14へのパスが存在する。
状態S14からは、状態S15へのパスが存在する。
状態S15からは、状態S00へのパスが存在する。
このような手法でビタビ復号器を構成することにより、最小符号間距離を√2とする検出器を実現できる。
この方式によるビタビ検出を組み込んだビタビ復号器の構成については図7、図8、図9で後述するが、このビタビ復号器の検出性能の例を図4に示しておく。
例えば同じビットエラーレート10-6を得るのに必要なSN比は従来のレベル検出方式の場合は約19dB必要であるのに対し、本例のビタビ検出方式を用いる場合には.16dB以下ですむ。
すなわち、ウォブル再生信号のSN比が3dB以上劣化した条件でも同等のエラー特性を得ることができる。
さらに、ビタビ復号器内のパスメモリは系列推定を行うものであることを利用し、ビタビ復号器からの出力として直接情報語を出力することで、パターン検出器を不要とし、回路規模を小さくするような構成をとる。
本発明の情報再生装置の実施の形態となる記録再生装置の構成を図5に示す。
この記録再生装置は、DVD+R、DVD+RW、DVD−ROM(Digital Versatile Disc - Read Only Memory) としてのDVD方式のディスクや、CDDA(Compact Disc Digital Audio)、CD−ROM(Compact Disc - Read Only Memory) 、CD−R(Compact Disc - Recordable)、CD−RW(Compact Disc - Rewritable)等のCD方式の光ディスク90に対して情報の記録及び再生を行う装置である。
そしてピックアップ1によるレーザ照射及び反射光の検出によって、光ディスク90にエンボスピット形態、色素変化ピット形態(DVD+R等の場合)、或いは相変化ピット形態(DVD+RW等の場合)などで記録されているデータの読み出しや、光ディスク90上に形成されているウォブリンググルーブによるADIP情報の読み出しが行なわれることになる。また、DVD+R、DVD+RW等の記録可能な光ディスク90に対しては、ピックアップ1によるレーザ照射により、色素変化ピットや相変化ピットを形成する情報記録動作が行われる。
またピックアップ1全体はスレッド機構2によりディスク半径方向に移動可能とされている。
RFアンプ/マトリクス部4には、ピックアップ1内の複数のフォトディテクタ1bからの出力電流に対応して電流電圧変換回路、マトリクス演算/増幅回路等を備え、マトリクス演算処理により必要な信号を生成する。例えば再生データであるRF信号、サーボ制御のためのフォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号、ウォブリンググルーブの情報となる例えばプッシュプル信号としてのウォブル再生信号などを生成する。
またRFアンプ/マトリクス部4は、フォトディテクタ1bにおけるレーザパワーのモニタ用の検出部からの信号から、レーザーパワーの制御信号を生成し、レーザドライバ1dにフィードバックする。レーザドライバ1dでは、この制御信号に応じてレーザダイオードの駆動パワーがコントロールされることで、APC(Automatic Power Control)動作として目的とするレーザーパワーでの安定したレーザ出力が行われる。
また、この復調処理に用いる再生クロックがPLL回路5で生成される。
さらに復調された信号については、DVD/CDデコード部7で、ディスクフォーマットに応じたデコード処理、エラー訂正処理、デインターリーブ等が施され、再生データが得られる。
なお、DVD/CDデコード部7では、デコード処理時に得られた情報の中から、サブコード情報やセクターID情報などを抜き出しており、これらの情報をCPU11に供給する。
DVD/CDデコード部7で得られた再生データは、バッファマネージャ8によりRAM9に一時的に格納される。
そして、この記録再生装置からの再生出力としては、バッファマネージャ8によりRAM9にバファリングされているデータが読み出され、インターフェース10を介してホスト機器に転送出力されることになる。
またホスト機器からのリード/ライトコマンドや記録データ、その他の信号はインターフェース10を介してバッファマネージャ8に受け渡されてRAM9にバッファリングされたり、CPU11に供給される。
このインターフェース10は例えばATAPI(AT Attachment Packet Interface)とされる。
CPU11は、インターフェース10を介して受け取ったホスト機器からのコマンドに応じて、動作プログラムで規定された各種処理を行う。
データの記録時においては、RAM9にバッファリングされた記録データは、DVD/CDエンコード部16においてインターリーブやエラー訂正コード付加などが施され、さらにEFM+/EFM変調部17で、EFM+変調又はFEM変調が施される。
そしてこのように変調された記録データがライトストラテジ18に供給される。ライトストラテジ18は、変調された記録データに応じてレーザ駆動パルスの生成、波形整形、記録タイミング補正等を行い、レーザ駆動パルスをレーザドライバ1dに供給する。レーザドライバ1dは、レーザ駆動パルスに応じてレーザダイオード1cを駆動し、記録データに応じたレーザ出力を実行させ、光ディスク90にデータ書込を行う。
光ディスク90が色素変化膜を記録層としたライトワンス型のものである場合は、記録パワーのレーザ照射により、色素変化によるピットが形成されていく。
またディスク90が相変化記録層のリライタブルディスクの場合は、レーザ光の加熱によって記録層の結晶構造が変化し、相変化ピットが形成されていく。
サーボ制御部14は、フォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号や、例えばPLL回路5(又はPLL回路19)のクロックから生成される回転速度信号等から、フォーカス、トラッキング、スレッド、スピンドルの各種サーボ信号を生成しサーボ動作を実行させる。
即ちフォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号に応じてフォーカスサーボ信号、トラッキングサーボ信号を生成し、アクチュエータドライバ23に供給する。アクチュエータドライバ23は、ピックアップ1における二軸アクチュエータ1aのフォーカスコイル、トラッキングコイルを駆動し、対物レンズの位置を制御する。これによってピックアップ1内の対物レンズ、RFアンプ/マトリクス部4、サーボ制御部14、アクチュエータドライバ23、二軸アクチュエータ1aによるトラッキングサーボループ及びフォーカスサーボループが形成される。
詳しくは後述するが、ウォブルデコード部15は、ウォブル再生信号に対してデコード処理を行い、ADIP情報として記録されているアドレス情報を得る。アドレス情報はサーボ制御部14及びCPU11に供給される。特に光ディスク90にデータが記録されていない記録時には、このADIP情報としてデコードされたアドレス情報を頼りに、記録動作が行われることになる。
また、記録時にはウォブル再生信号に基づいてPLL回路19が記録用のクロック生成し、ライトストラテジ18の記録タイミング補正処理等のために供給される。
本例では、ウォブルデコード部15において、ADIP情報をビタビ復号(最尤復号)方式を利用して復号することを特徴の一つとしている。
図6はDVD+R、DVD+RWとしての光ディスク90におけるウォブリンググルーブの様子を示している。
このウォブリンググルーブは図6(a)に示すように、モノトーン部分においては、データビットの周期Tの32ビット分を1周期として蛇行するように形成されている。このモノトーン部分の蛇行を検出する信号、即ちウォブル再生信号は、図6(b)のような信号波形となり、例えばウォブル一周期の前から3/4のタイミングのところをサンプリングすると、常にボトム側のピーク値が得られることになるので、例えばウォブル再生信号のピークとボトムの中点をしきい値として、しきい値検出をすることで、すべてしきい値より下であることがわかる。
一方、アドレス情報を埋め込んだ部分については、図6(c)のように、ところどころ蛇行の位相が反転するように形成されている。モノトーン部と同じ位相の部分をP、反転した位相の部分をNとすると、ここではNPPPNNPPとなるように形成されている例を示している。このような個所のウォブル再生信号は、図6(d)のような信号が観測される。このときモノトーン部分と同様にしきい値検出をすると、Nの位相部分ではしきい値より上、Pの位相部分ではしきい値より下となることがわかる。これにより、この個所のアドレス情報を構成する情報語としてはNPPPNNPPであることがわかる。
サンプリング部31は、ウォブル再生信号をしきい値検出して、ウォブル周期毎に位相を表す上記のP、Nの位相検出信号としてのサンプル値Zを出力する。例えばPを「0」、Nを「1」としたサンプル値Zを出力する。
ビタビ復号器32は、サンプル値Zについてビタビ復号を行い、復号データDTを得る。復号データDTは、アドレスを構成する情報語としての「0」「1」及び同期パターンの検出データである。
アドレスデコーダ35は、復号データDTからアドレス値をデコードする。即ち同期パターンを基準として、情報語「0」「1」のデータ列から、アドレス値をデコードする。このアドレス値が、デコードされたアドレスとして例えばサーボ制御部14やCPU11に供給され、記録時の動作制御に用いられる。
図2のトレリス線図に基づく演算を行うACS演算部33の構成例を図8に示す。
なお、サンプリング部31でサンプリングされたボトム値の平均が0となるようにオフセットが調整されているとし、時刻kにおけるサンプル値をZk、ピーク値の平均値をRとする。また時刻kにおける、状態S00のメトリック値をL00,kとする。
加算器52は、乗算器51からの出力(2・Zk)から、ピーク値の平均値Rを減算する。
メトリックレジスタ63-00は、比較器61で比較されるk-1時点のメトリックL00,k-1、L04,k-1、L11,k-1、L15,k-1のうち、最も小さい値をk時点のメトリックL00,kとして保持する。
加算器53は、減算器52の出力(2Zk−R)と、メトリックレジスタ63-00に保持されたk-1時点のメトリックL00,k-1を加算する。この加算値がk時点のメトリックL01,kとしてメトリックレジスタ63-01に保持される。
加算器54は、減算器52の出力(2Zk−R)と、メトリックレジスタ63-01に保持されたk-1時点のメトリックL01,k-1を加算する。この加算値がk時点のメトリックL02,kとしてメトリックレジスタ63-02に保持される。
加算器55は、減算器52の出力(2Zk−R)と、メトリックレジスタ63-02に保持されたk-1時点のメトリックL02,k-1を加算する。この加算値がk時点のメトリックL03,kとしてメトリックレジスタ63-03に保持される。
加算器56は、減算器52の出力(2Zk−R)と、メトリックレジスタ63-03に保持されたk-1時点のメトリックL03,k-1を加算する。この加算値がk時点のメトリックL04,kとしてメトリックレジスタ63-04に保持される。
メトリックレジスタ63-05は、メトリックレジスタ63-01に保持されたk-1時点のメトリックL01,k-1を、k時点のメトリックL05,kとして保持する。
メトリックレジスタ63-06は、メトリックレジスタ63-05に保持されたk-1時点のメトリックL05,k-1を、k時点のメトリックL06,kとして保持する。
メトリックレジスタ63-07は、メトリックレジスタ63-06に保持されたk-1時点のメトリックL06,k-1を、k時点のメトリックL07,kとして保持する。
加算器57は、減算器52の出力(2Zk−R)と、メトリックレジスタ63-07に保持されたk-1時点のメトリックL07,k-1を加算する。この加算値がk時点のメトリックL08,kとしてメトリックレジスタ63-08に保持される。
加算器58は、減算器52の出力(2Zk−R)と、メトリックレジスタ63-08に保持されたk-1時点のメトリックL08,k-1を加算する。この加算値がk時点のメトリックL09,kとしてメトリックレジスタ63-09に保持される。
メトリックレジスタ63-10は、メトリックレジスタ63-09に保持されたk-1時点のメトリックL09,k-1を、k時点のメトリックL10,kとして保持する。
メトリックレジスタ63-11は、メトリックレジスタ63-10に保持されたk-1時点のメトリックL10,k-1を、k時点のメトリックL11,kとして保持する。
メトリックレジスタ63-12は、メトリックレジスタ63-07に保持されたk-1時点のメトリックL07,k-1を、k時点のメトリックL12,kとして保持する。
メトリックレジスタ63-13は、メトリックレジスタ63-12に保持されたk-1時点のメトリックL12,k-1を、k時点のメトリックL13,kとして保持する。
加算器59は、減算器52の出力(2Zk−R)と、メトリックレジスタ63-13に保持されたk-1時点のメトリックL13,k-1を加算する。この加算値がk時点のメトリックL14,kとしてメトリックレジスタ63-14に保持される。
加算器60は、減算器52の出力(2Zk−R)と、メトリックレジスタ63-14に保持されたk-1時点のメトリックL14,k-1を加算する。この加算値がk時点のメトリックL15,kとしてメトリックレジスタ63-15に保持される。
L00,k=min(L00,k-1、L04,k-1、L11,k-1、L15,k-1)
L01,k=L00,k-1+2Zk−R
L02,k=L01,k-1+2Zk−R
L03,k=L02,k-1+2Zk−R
L04,k=L03,k-1+2Zk−R
L05,k=L01,k-1
L06,k=L05,k-1
L07,k=L06,k-1
L08,k=L07,k-1+2Zk−R
L09,k=L08,k-1+2Zk−R
L10,k=L09,k-1
L11,k=L10,k-1
L12,k=L07,k-1
L13,k=L12,k-1
L14,k=L13,k-1+2Zk−R
L15,k=L14,k-1+2Zk−R
なお、min(a、b、c、d)は、a〜dのうち、最も小さい値という意味である。
即ちメトリックL00が最小であった場合、SEL=0となる。
メトリックL04が最小であった場合、SEL=4となる。
メトリックL11が最小であった場合、SEL=11となる。
メトリックL15が最小であった場合、SEL=15となる。
パスメモリ部34は、16列のシフトレジスタによって構成され、各シフトレジスタは8段の長さを持っており、これらをM0,0〜M0,7、M1,0〜M1,7、・・・M15,0〜M15,7と記述することにする。
各シフトレジスタの初段M0,0、M1,0、・・・M15,0には、それぞれ以下の値が入力される。
M0,0=0
M1,0=0
M2,0=0
M3,0=0
M4,0=0
M5,0=3
M6,0=0
M7,0=0
M8,0=0
M9,0=0
M10,0=0
M11,0=2
M12,0=0
M13,0=0
M14,0=0
M15,0=1
M0,i=MSEL,i-1
M1,i=M0,i-1
M2,i=M1,i-1
M3,i=M2,i-1
M4,i=M3,i-1
M5,i=M1,i-1
M6,i=M5,i-1
M7,i=M6,i-1
M8,i=M7,i-1
M9,i=M8,i-1
M10,i=M9,i-1
M11,i=M10,i-1
M12,i=M7,i-1
M13,i=M12,i-1
M14,i=M13,i-1
M15,i=M14,i-1
上記のようにパスメモリ部34は、各8段の16列のシフトレジスタ構成となるが、実際には、上記のレジスタの内、例えばM1,7のように出力信号がどこにも使われないレジスタは省略できる。またM1,0のように選択回路を通っていない信号が入力されるレジスタは常に固定値のためこれも省略可能である。
従って、パスメモリ部34の回路構成は、図9(a)に示すように簡略化されたもので実現できる。
SEL値=0の場合は、入力Aを出力する。
SEL値=4の場合は、入力Bを出力する。
SEL値=11の場合は、入力Cを出力する。
SEL値=15の場合は、入力Dを出力する。
選択回路72は、入力A,B,C,Dとして、レジスタM0,0の値、固定値0、固定値2、固定値1が入力され、SEL値によって選択された値をレジスタM0,1に出力する。
選択回路73は、入力A,B,C,Dとして、レジスタM0,1の値、固定値0、固定値0、固定値0が入力され、SEL値によって選択された値をレジスタM0,2に出力する。
選択回路74は、入力A,B,C,Dとして、レジスタM0,2の値、固定値0、固定値0、固定値0が入力され、SEL値によって選択された値をレジスタM0,3に出力する。
選択回路75は、入力A,B,C,Dとして、レジスタM0,3の値、固定値0、固定値0、固定値0が入力され、SEL値によって選択された値をレジスタM0,4に出力する。
選択回路76は、入力A,B,C,Dとして、レジスタM0,4の値、レジスタM4,4の値、固定値0、固定値2が入力され、SEL値によって選択された値をレジスタM0,5に出力する。
選択回路77は、入力A,B,C,Dとして、レジスタM0,5の値、レジスタM4,5の値、固定値0、固定値0が入力され、SEL値によって選択された値をレジスタM0,6に出力する。
選択回路78は、入力A,B,C,Dとして、レジスタM0,6の値、レジスタM4,6の値、固定値3、固定値0が入力され、SEL値によって選択された値をレジスタM0,7に出力する。
選択回路79は、入力A,B,C,Dとして、レジスタM0,7の値、レジスタM4,7の値、固定値0、固定値0が入力され、SEL値によって選択された値を出力する。この選択回路79から出力される値が、情報語としての復号データDTとなる。
この復号データDTが図7のアドレスデコーダ35に供給され、アドレス値がデコードされることになる。
またこの構成からわかるように、パスメモリ部34は、パターン検出器の動作も兼ねるため、選択回路79の出力信号がアドレスを構成する情報語そのものとなる。つまり、最尤復号での系列推定において、複数の位相変化系列から、1ビットの情報語を直接復号する。このこともビタビ復号器32の回路規模の削減に寄与している。
なお、パターン検出器の動作を兼ねるという意味を、図2のトレリス線図で述べると次のようになる。
図2において、◎で示した状態S02、S08、S12に注目する。このトレリス線図で見られる状態遷移からわかるように、状態S02となった場合は、必ず状態S04に至るものであり、つまりそのパターンは同期パターン(=00001111)である。
また、状態S08となった場合は、必ず状態S11に至るものであり、そのパターンは情報語の「1」(=10001100)である。
また、状態S12となった場合は、必ず状態S15に至るものであり、そのパターンは情報語の「0」(=10000011)である。
つまり、状態S02、S08、S12を検出することで、パターンマッチングを行わなくとも情報語「0」「1」のパターン及び同期パターンを判別できるものとなる。
また、ウォブルデコード部15内のビタビ復号器32として、縮退された状態を用いた演算方式を用いることにより回路構成の肥大化を防ぎ、最小限の回路規模にてこれを実現することができる。
また、上記のようにビタビ復号器32は、通常位相と反転位相のパターンを検出する機能もあわせて持っているため、従来方式で必要であったパターン検出回路を不要とすることができ、これも回路規模の最小化に寄与し、コストダウンを実現できる。
またDVD+R、DVD+RWとしての光ディスクを記録再生対象とする記録再生装置の例を述べたが、他の種の光ディスクや、ディスク以外の光記録媒体でも本発明を適用することができる。
Claims (7)
- 情報記録トラックが蛇行された案内溝によって形成されているとともに、上記案内溝の蛇行における8周期の位相変化によって1ビットの情報語が構成される情報語により再生専用情報が記録されている光記録媒体に対して再生を行う情報再生装置として、
上記案内溝の蛇行に応じたウォブル再生信号を検出するウォブル再生信号検出手段と、
上記ウォブル再生信号検出手段で検出されたウォブル再生信号に対し、1ビットの情報語を表現する符号化則として最小符号間距離が1を越える符号化則によって決まる状態遷移に基づいた最尤復号によって上記情報語を復号する復号手段と、
上記復号手段で得られた情報語から、上記再生専用情報をデコードするデコード手段と、
を備え、
上記復号手段では、上記位相変化による値を状態として16個の状態数を持つ最尤復号を行うとともに、上記最尤復号での系列推定において、複数の位相変化系列から、1ビットの情報語を直接復号する情報再生装置。 - 上記再生専用情報は、光記録媒体上の位置を示すアドレス情報である請求項1に記載の情報再生装置。
- 上記復号手段は、
上記ウォブル再生信号から上記案内溝の蛇行の一周期ごとに、その位相を表す情報を検出する位相検出部と、
上記位相を表す情報から、上記情報語の符号化則の中で存在しうるデータパターンに対するメトリックを演算するメトリック演算部と、
上記演算されたメトリックから最尤であるデータ遷移を選択する選択部と、
上記データパターンの候補の遷移を記憶する記憶部と、
を備える請求項1に記載の情報再生装置。 - 上記復号手段では、上記位相変化による値を状態とするトレリス線図に基づいた最尤復号処理を行う請求項1に記載の情報再生装置。
- 情報記録トラックが蛇行された案内溝によって形成されているとともに、上記案内溝の蛇行における8周期の位相変化によって1ビットの情報語が構成される情報語により再生専用情報が記録されている光記録媒体から、上記再生専用情報を再生する情報再生方法として、
上記案内溝の蛇行に応じたウォブル再生信号を検出するステップと、
上記検出ステップで検出されたウォブル再生信号に対し、1ビットの情報語を表現する符号化則として最小符号間距離が1を越える符号化則によって決まる状態遷移に基づいた最尤復号によって上記情報語を復号する処理であって、上記位相変化による値を状態として16個の状態数を持つ最尤復号を行うとともに、上記最尤復号での系列推定において、複数の位相変化系列から、1ビットの情報語を直接復号する復号ステップと、
上記復号ステップで得られた情報語から、上記再生専用情報をデコードするデコードステップと、
を備えた情報再生方法。 - 上記再生専用情報は、光記録媒体上の位置を示すアドレス情報である請求項5に記載の情報再生方法。
- 上記復号ステップでは、上記位相変化による値を状態とするトレリス線図に基づいた最尤復号処理を行う請求項5に記載の情報再生方法。
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