JP2004109159A - 静電潜像現像用キャリア、静電潜像現像用キャリアの製造方法、静電潜像現像剤およびプロセスカートリッジ - Google Patents

静電潜像現像用キャリア、静電潜像現像用キャリアの製造方法、静電潜像現像剤およびプロセスカートリッジ Download PDF

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Abstract

【課題】色の濁りなど色特性の劣化のない信頼性に優れた静電潜像用キャリアの提供。
【解決手段】シラノール縮合性シリコーンと、アルコキシアルキル化ポリアミドの混合体の縮合物で被覆され、かつ、被覆層中に導電剤が分散された静電潜像現像用キャリアにおいて、上澄み透過率が85%以上であることを特徴とする静電潜像現像用キャリア。被覆層中に分散される導電剤がカーボンブラックであり、被覆層が160℃〜250℃で焼成処理されていることが好ましい。
【選択図】  なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、静電潜像現像用キャリア、その製造方法、静電潜像現像剤、プロセスカートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子写真方式を用いるプリント装置は急速にカラー化が進み、また、そのプリント速度の高速化が進んでいる。
従来から、二成分現像法は高速なプリントに適し、非磁性トナーの取り扱いが容易なため、フルカラー画像の形成装置にも広く利用されてきた。しかし、フルカラープリント装置は装置内に複数の現像装置を備える必要があり、モノクロ機に比べ、装置が大型化し、重量が大きくなるなどの欠点があった。特に二成分現像装置は、一成分現像装置にくらべ、トナーとは別に現像剤の収納容積と、その攪拌機構を具備する必要があり、現像ユニットの小型化のためには、現像剤量の少量化が必須であった。
【0003】
現像剤中のキャリアは現像装置内でトナーとの摩擦、スリーブやブレードなどの摺擦部材、規制部材やスクリュー、パドルなどの攪拌搬送部材により機械的な摩擦や衝撃を繰り返し受けている。現像剤を少量化することは、プリント枚数あたりのトナーとキャリアの摩擦機会の増加、キャリアが現像部を通過する頻度の増加を意味し、結果として現像ユニット内のキャリアの疲労が急速に進行する。プリント速度の高速化も相まって、キャリアの耐久性、特にキャリア表層の被覆層の高い耐摩耗性とトナーや他部材によるキャリア表面の汚染(スペント)を防ぎながら、長期間に渡って、速やかな帯電性を維持することが以前にもまして重要になってきている。
【0004】
最近のデジタル複写機やプリンタでは負極性に帯電した感光体を用いて、ネガポジ現像を行う場合が多く、負極性に帯電したトナーを用いる場合が多い。トナーを負に帯電するために、キャリア被覆層中に窒素を含有する有機化合物を含有させる例が多く知られている。たとえば、シリコーン樹脂にアミノシランカップリング剤を混合して用いる例や、ある種の酸アミドを内添する例、メラミン、グアナミンなどのアミノ化合物やその誘導体を内添する方法などである。
【0005】
こうした窒素含有有機材料をコート材料として用いる例として従来からポリアミドを用いる例が特開昭49−115549に開示されている。しかし、ナイロンに代表されるポリアミド樹脂は一般にトナーに負帯電性を付与するには、好ましい材料であるが、その多くが溶媒溶解性に乏しいため、溶液を塗布するなど簡易な方法でキャリアのコート層を形成することは困難であり、また、ポリアミド自体の耐摩耗性が十分でないなどの問題点もあった。
【0006】
そこで、ポリアミドを溶媒可溶化して用いる例として、アミド結合の水素原子をアルコキシ化、アルコキシアルキル化して用いる例が特開平1−118150、特開平1−118151、特開平4−188160、特開2001−201894、特許第3044390号、そうしたポリアミドを主鎖に有するグラフトポリマーを用いる例が特許第2835971、特許第2835972に開示されているが、主成分にこうしたポリアミドを用いた被覆層は被覆層の耐摩耗性において十分とはいえなかった。
【0007】
また、ポリアミドの課題として比較的吸湿性が高く、帯電量の環境変動が大きいことが上げられる。これは主鎖のNHが強い親水性を示すためと考えられ、同様の理由から、被覆層に対するトナーの付着性が高く、いわゆるスペントが生じやすいという不具合もあった。そうした不具合の改善策として芳香族性のポリアミドを用いる例が特開7−248653、に開示されているが一般に芳香族性のポリアミドは脂肪族性ポリアミドもまして溶解する溶媒が限られることや、融点が非常に高く、分解温度に接近しているため、溶融塗布することも、困難な場合が多く実用性に乏しい。
【0008】
一方、静電潜像現像剤に用いられるキャリアとしてキャリア芯材表面にシリコーン樹脂などを被覆したものが知られている。このような樹脂被覆キャリアは表面が低表面エネルギー物質で覆われているため、現像時トナーによるスペント化が起こり難く、その結果、帯電量が安定し、現像剤の長寿命化が計れるという利点はあるが、樹脂被覆に伴いキャリアは絶縁化され、現像電極として働かなくなるので、特にベタ画像部でエッジ効果が生じやすくなるといった欠点がある。また、トナー離脱時のカウンターチャージも過大となるので静電現像による非画像部へのキャリア付着が発生しやすくなる。
【0009】
そこでこの問題を解決するために特開昭56−75659号では被覆層中に導電剤として導電性カーボンを分散した樹脂被覆キャリアが提案されている。
しかし、このようなキャリアは、被覆樹脂中に導電性カーボンが分散されているため、現像剤として使用する際、キャリア同士あるいはトナーとの摩擦や衝突等により、導電性カーボンあるいは導電性カーボンを含む被覆樹脂が脱離し、トナー粒子に付着したり、そのまま現像されたりする。この現象は、黒トナーを使用した黒文字等の複写画像を形成するときは、それほど問題にならないが、カラートナー、特にイエロー用トナーと組み合わせた現像剤においては色の濁りの問題として顕著に表れる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、帯電立ち上がり性、耐スペント性に優れた静電潜像用キャリアにおいて、カラートナー、特にイエロートナーとを組み合せたとき、色の濁りといった色特性の劣化がなく、信頼性に優れた静電潜像現像用キャリア、その製造方法、その静電潜像現像用キャリアを用いた現像剤、およびプロセスカートリッジを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための本発明の構成は、
(1) シラノール縮合性シリコーンと、アルコキシアルキル化ポリアミドの混合体の縮合物で被覆され、かつ、被覆層中に導電剤が分散された静電潜像現像用キャリアにおいて、上澄み透過率が85%以上であることを特徴とする静電潜像現像用キャリア。
【0012】
(2) 被覆層中に分散される導電剤がカーボンブラックを含むことを特徴とする前記(1)記載の静電潜像現像用キャリア。
(3) カーボンブラックの比表面積が1000m/g以上であることを特徴とする前記(2)記載の静電潜像現像用キャリア。
(4) 被覆層が160℃〜250℃で焼成処理されていることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリア。
【0013】
(5) 被覆層中に、Si、Ti、Alのいずれかの酸化物からなる微粒子を含むことを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリア。
(6) 被覆層中に含有される微粒子の粒径が0.01〜0.2μmであることを特徴とする前記(5)記載の静電潜像現像用キャリア。
(7) キャリアの重量平均粒径Dwが25〜45μmであり、該キャリア中の44μmよりも小さい粒径を有する粒子の含有割合が70重量%以上で、22μmより小さい粒径を有する粒子の含有割合が7重量%以下であり、かつ該キャリアの重量平均粒径Dwと個数平均粒径Dpとの比Dw/Dpが1〜1.30の範囲にあることを特徴とする、前記(1)〜(6)のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリア。
【0014】
(8) シラノール縮合性シリコーンと、アルコキシアルキル化ポリアミドと導電剤の混合体をキャリアに塗布し、乾燥し、160℃〜250℃で焼成処理することを特徴とする前記(1)記載の静電潜像現像用キャリアの製造方法。
(9) 前記(1)〜(7)のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリアと静電潜像現像用トナーとからなる静電潜像現像剤。
(10) 感光体と、この感光体の表面を帯電させる帯電ブラシと、前記感光体の表面に形成される静電潜像を前記(9)記載の静電潜像現像剤を用いて現像する現像部と、前記感光体の表面に残存する現像剤を払拭するブレードとを具備することを特徴とするプロセスカートリッジに関する。
【0015】
以下に本発明の詳細な説明を記す。
本発明におけるキャリアの被覆層は次のようにして構成される。
ポリアミドとしては、主鎖のNHの水素原子をアルコキシアルキル化した、溶媒可溶化ポリアミドを用い、該ポリアミドの低級アルコール溶液と、シラノール基を有する/もしくはシラノール基を生成するアルコキシや、オキシムを有するシリコーンの非水系溶液とを混合したコート液を、磁性を有するキャリア芯材に塗布、乾燥して被覆層を形成する。ここでいうポリアミドとは、一般的な、ジカルボン酸とジアミンから得られるものや、各種のラクタムの開環縮重合によりなるポリアミドなどである。
【0016】
たとえば、ポリアミドのメトキシメチル化の方法としては、蟻酸のようなポリアミドを溶解する酸溶媒中、メタノールなどの低級アルコールの存在下で、ホルマリンと反応させることにより行う。
こうして得られたメトキシメチル化ポリアミドはその反応比に応じてメタノールなど低級アルコールに対する溶解性が向上するため、キャリア表面に被覆層を形成することが容易になる。
【0017】
また、該ポリアミドはゴム弾性を示し、適当な酸触媒の存在下で加熱することにより、自己のメトキシ基の縮合により、架橋し、硬度が増す。これをシラノール縮合性シリコーンと混合して、キャリア被覆層として塗布し、加熱することにより、シリコーンと、ポリアミド間の架橋構造を有する被覆層が形成される。本発明ではさらに、この被覆層中にSi、Ti、Alなどの無機酸化物粒子を混合せしめることにより、その被覆層強度をいっそう強靭なものとすることができる。被覆層中への無機酸化物粒子の導入は、たとえば、次のように行う。
【0018】
可溶化ポリアミドをメタノール中に、必要に応じて加熱しながら溶解する。溶解した溶液に、Si、Ti、Alなどの無機酸化物粒子を混合し、ボールミル、ビーズミルなどメディアを使用した分散機、あるいはホモジナイザーのような高速回転する羽根を備えた攪拌機を用いて、均一に分散する。該分散溶液を別途用意したシラノール縮合性シリコーンの非水溶媒溶液と混合、攪拌し、適宜帯電調整剤、抵抗調整剤を混合し、キャリア芯材に塗布する。カーボンブラックなどの導電剤も前記無機酸化物と同様にして被覆層中に分散させることができる。
【0019】
ここで本発明に用いられるポリアミドの例を示すと、例えばジアミンとしては1,6ヘキサンジアミン、1,8オクタンジアミン、1,2プロパンジアミンなどの直鎖アルキルジアミン、分岐型アルキルジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、o−フェニレンジアミン、トルエン−2,5−ジアミン、N−フェニル−p−フェニルジアミン、4,4−ジアミノジフェニルアミンなどの芳香族ジアミン、カルボン酸としては、例えば、マレイン酸、フマール酸、メサコン酸、シトラコン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、ドデカン酸、マロン酸、などの多価脂肪酸、芳香族ジカルボン酸、各種のアミノ酸などの縮重合体、これら複数種のモノマーからなる共重合体、また、各種のラクタムの開環縮重合やアミノウンデカン酸などのアミノ酸の自己縮重合体、それら相互の共重合体などである。
【0020】
なかでも、主鎖の一部に芳香族環を有する、いわゆる芳香族性ポリアミドの、その強靭な性質と、吸湿性の低さから好ましく、さらにパラ位にカルボン酸を持つ芳香族ジカルボン酸を用いた芳香族ポリアミドは、耐摩耗性を飛躍的に向上させ、好ましく用いられる。
また、ポリアミドの主鎖の一部にメチル基の側鎖を有するポリアミドは、その親水性を低下させ、トナーのスペントを防止する上で、好ましく用いられる。
【0021】
可溶化ポリアミドとシラノール縮合型シリコーンの相互の縮合は、両者の混合物の被覆層を形成したキャリアを焼成することで容易に可能であり、その焼成温度は160〜250℃が好ましい。焼成温度が160℃未満であると、縮合が十分に進行しないため被覆層が脆くなり、経時で色汚れが起きやすくなる。また焼成温度が250℃より高いと、一部のポリアミドが分解するため被覆層が脆くなり、経時で色汚れが起きやすくなる。
被覆層の縮合は各種の酸触媒を好ましく用いられる。酸触媒はコート時の溶媒溶解性により適切に選ばれる。酸触媒の例としては、クエン酸、イタコン酸、グルタール酸、アジピン酸、アゼライン酸、シュウ酸、コハク酸、グリコール酸、マロン酸、クロトン酸、乳酸、マレイン酸、酒石酸、ジ亜りん酸などが代表的なものである。
【0022】
ポリアミドの可溶化のためのアルキルアルコキシ化処理は、アミド結合の活性水素の置換率にして20%〜70%程度がよい。これより少ない場合には、アルコール可溶性が乏しく、被覆層形成時に析出したり、被覆層形成後に偏析したりするなどの不具合がある。70%以上になると、被覆層密度が低下し、摩耗性が悪化する。無機酸化物粒子の添加した場合においても同様である。
【0023】
用いるシリコーンとしては、シラノール縮合性のシリコーン樹脂すべてが用いられる。アルコキシ基や、オキシムを有し、加水分解によりシラノールを形成するものすべてであり、すなわち、Si−Oを基本繰り返し単位として持つポリマー一般が用いることが出来る。
【0024】
こうしたシリコーン樹脂の例としては、たとえばストレートシリコーンとして、KR271、KR272、KR282、KR252、KR255、KR152(信越化学工業社製)、SR2400、SR2406(東レダウコーニングシリコーン社製)など、またその一部を有機化合物と、置換、付加することにより得られる変性シリコーンなどがあり、その例としてはエポキシ変性シリコーン、アクリル変性シリコーン、フェノール変性シリコーン、ウレタン変性シリコーン、ポリエステル変性シリコーン、アルキッド変性シリコーンなどが挙げられる.例としてはエポキシ変性:ES−1001N、アクリル変性:KR−5208、ポリエステル変性:KR−5203、アルキッド変性:KR−206、ウレタン変性:KR−305(以上、信越化学工業社製)、エポキシ変性:SR2115、アルキッド変性:SR2110(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)などが代表的である。
【0025】
キャリアの電気抵抗を適正にするために、キャリア被覆層中に導電剤を含有させる。ここでいう導電性物質とは、カーボンブラック、導電性ZnO、Al等の金属または金属酸化物、種々の方法で調整されたSnO、種々の元素をドープしたSnO、TiB、ZnB、MoB等のホウ化物、炭化ケイ素、ポリアセチレン、ポリパラフェニリン、ポリエチレンなどの導電性高分子、などの公知の導電性材料を用いることができる。
【0026】
なかでも、カーボンブラックは広範囲に抵抗値を得られるために好ましく用いられ、例えば、ファーネスブラック(市販品としてはキャボット社製BlackPearls2000、Carbolac1;ライオンアクゾ社製ケッチェンブラックEC、ケッチェンブラックEC−600JD等がある)、アセチレンブラック(市販品としては電気化学工業社製デンカブラック粒状、デンカブラック粉状;ポストマン社製Anacarbon等がある。)が使用できる。
【0027】
導電剤としてカーボンブラックを用いる場合は、比表面積が1000m/g以上であることが好ましい。比表面積が1000m/g未満であると、キャリア被覆層中のカーボンブラックの分散性が悪く、キャリア被覆層からカーボンブラックの脱離が起きやすく、色汚れが起きやすくなる。また、被覆層中の導電剤の含有量は、現像剤を使用するプロセス条件に基づいて適切に選ばれ、被覆層中の樹脂成分に対する重量比で、0.1%〜20%、好ましくは1%〜10%の範囲から選ばれる。導電剤含有量が0.1%以下であると、現像時にチャージアップが発生しやすくなり、画像濃度低下やキャリア付着が起こりやすくなる。また、20%以上であると、現像剤帯電量の放置低下が発生しやすくなり、トナー飛散や地肌汚れが起こりやすくなる。
【0028】
キャリア被覆層中に含有させる無機酸化物微粒子の粒径は0.01〜0.2μmであることが好ましく、0.01〜0.06μmであることがさらに好ましい。粒径が0.2μmより大きいと、被覆層から微粒子が脱離しやすくなり、0.01μm未満であると、被覆層の耐摩耗効果が少なくなる。
また、被覆層中に含有させる無機酸化物の含有量として5%〜70%が好ましく、より好ましくは20〜40%の範囲である。5%以下では被覆層の耐摩耗効果が発現しにくく、70%を超えると、微粒子の脱離が生じやすくなる。
【0029】
被覆層を設けるキャリア芯材としては、従来公知のものが使用できる。例えば、鉄、コバルトなどの強磁性体、マグネタイト、ヘマタイト、Li系フェライト、Mn−Zn系フェライト、Cu−Zn系フェライト、Ni−Zn系フェライト、Baフェライトなどが挙げられる。キャリア芯材としては上記の磁性粒子が一般的だが、より小粒径の磁性粉をフェノール樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂などの公知の樹脂中に分散した形態を持つ、いわゆる樹脂分散キャリアも好適に用いられる。
【0030】
本発明の静電潜像現像用キャリアにおいて、その重量平均径Dwは、25〜45μmの範囲であり、好ましくは30〜45μmの範囲である。重量平均粒径Dwが25μm未満であると、キャリア付着が発生しやすくなる。キャリア付着は、感光ドラムや定着ローラーの傷の原因となるため、好ましくない。重量平均径Dwが45μmよりも大きいと、キャリア付着が起こりにくいものの、高画像濃度を得るためにトナー濃度を高くしたとき、地汚れが急速に増大するうえ、潜像のドット径が小さい場合、ドット再現のばらつきが大きく、穂立ちも発生しやすくなる。
【0031】
さらに、静電潜像現像用キャリアにおいて、44μmよりも小さい粒径を有する粒子の含有割合は70重量%以上、好ましくは75重量%以上である。また、22μmより小さい粒径を有する粒子の含有割合は7重量%以下、好ましくは3重量%以下である。さらに、重量平均粒径Dwと個数平均粒径Dpとの比Dw/Dpは1〜1.30、好ましくは1〜1.25である。小粒径キャリアの場合、キャリア付着しているキャリアの大部分は22μm未満の微細粒子であるが、重量平均粒径Dwが25〜45μmのキャリアにおいて、22μm以下の粒径を有する粒子が7重量%以下ならば、キャリア付着は実使用上問題のないレベルとすることができる。さらに、44μmよりも小さい粒子が70重量%以上であり、かつDw/Dp比が1〜1.30である、即ちキャリアの粒度分布がシャープであると、ドットのばらつきが小さく、ハイライト再現性のよいキャリアを得ることができる。
【0032】
キャリアの被覆層形成の方法としては、従来公知の方法がすべて使用でき、すなわちキャリア上に樹脂溶液を塗布、または、樹脂を構成するモノマー、オリゴマー、ポリマーの溶液を塗布し、乾燥固化、もしくは、相応の化学反応によって高分子量化もしくは、芯材表面への化学的な被覆層の析出、積層することでも可能である。具体的には、スプレードライ法、浸漬法、あるいはパウダーコーティング法、その他種々のカプセル化法など公知の方法が使用できる。
【0033】
本発明に使用されるトナーは、熱可塑性樹脂を主成分とするバインダー樹脂中に、着色剤、微粒子、そして帯電制御剤、離型剤等を含有させたものであり、従来公知の各種のトナーを用いることができる。このトナーは、重合法、造粒法などの各種のトナー製法によって作成された不定形または球形のトナーであることができる。また、磁性トナー及び非磁性トナーのいずれも使用可能である。
【0034】
トナーのバインダー樹脂としては以下のものを、単独あるいは混合して使用できる。
スチレン系バインダー樹脂として、ポリスチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン及びその置換体の単重合体、スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体等のスチレン系共重合体;アクリル系バインダーとして、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレーが挙げられ、その他、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族または脂肪族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられる。
【0035】
また、ポリエステル樹脂は、スチレン系やアクリル系樹脂に比して、トナーの保存時の安定性を確保しつつ、より溶融粘度を低下させることが可能である。このようなポリエステル樹脂は、例えば、アルコールとカルボン酸との重縮合反応によって得ることができる。
【0036】
アルコールとしては、ポリエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオールなどのジオール類、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノーAなどのエーテル化ビスフェノール類、これらを炭素数3〜22の飽和もしくは不飽和の炭化水素基で置換した2価のアルコール単位体、その他の2価のアルコール単位体、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエスリトールジペンタエスリトール、トリペンタエスリトール、蔗糖、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等の三価以上の高アルコール単量体を挙げることができる。
【0037】
また、ポリエステル樹脂を得るために用いられるカルボン酸としては、例えばパルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等のモノカルボン酸、マレイン酸、フマール酸、メサコン酸、シトラコン酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、マロン酸、これらを炭素数3〜22の飽和もしくは不飽和の炭化水素基で置換した2価の有機酸単量体、これらの酸の無水物、低級アルキルエステルとリノレイン酸からの二量体、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸エンボール三量体酸、これら酸の無水物等の三価以上の多価カルボン酸単量体を挙げることができる。
【0038】
エポキシ系樹脂としては、ビスフェノールAとエポクロルヒドリンとの重縮合物等があり、例えば、エポミックR362、R364、R365、R366、R367、R369(以上三井石油化学工業(株)製)、エポトートYD−011、YD−012、YD−014、YD−904、YD−017、(以上東都化成(株)製)エポコ−ト1002、1004、1007(以上シェル化学社製)等の市販のものが挙げられる。
【0039】
着色剤としては、カーボンブラック、ランプブラック、鉄黒、群青、ニグロシン染料、アニリンブルー、フタロシアニンブルー、ハンザイエローG、ローダミン6Gレーキ、カルコオイルブルー、クロムイエロー、キナクリドン、ベンジジンイエロー、ローズベンガル、トリアリルメタン系染料、モノアゾ系、ジスアゾ系、染顔料など、従来公知のいかなる染顔料をも単独あるいは混合して使用し得る。
【0040】
また、トナーに磁性体を含有させて磁性トナーとすることも可能である。磁性体としては、鉄、コバルトなどの強磁性体、マグネタイト、ヘマタイト、Li系フェライト、Mn−Zn系フェライト、Cu−Zn系フェライト、Ni−Znフェライト、Baフェライトなどの微粉末が使用できる。
【0041】
トナーの摩擦帯電性を充分に制御する目的で、いわゆる帯電制御剤、例えばモノアゾ染料の金属錯塩、ニトロフミン酸およびその塩、サリチル酸、ナフトエ塩、ジカルボン酸のCo、Cr、Fe等の金属錯体アミノ化合物、第4級アンモニウム化合物、有機染料などを含有させることができる。
【0042】
さらにまた、本発明で用いるトナーには必要に応じて離型剤を添加してもよい。
離型材料としては、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン、カルナウバワックス、マイクロクリスタリンワックス、ホホバワックス、ライスワックス、モンタン酸ワックス等を単独または混合して用いることができるが、これらに限定されるものではない。
【0043】
トナーには、添加剤を添加することができる。良好な画像を得るためには、トナーに十分な流動性を付与することが肝要である。これには一般に流動性向上材として疎水化された金属酸化物の微粒子や、滑剤などの微粒子を外添することが有効であり、金属酸化物、有機樹脂微粒子、金属石鹸などを添加剤として用いることが可能である。これら添加物の具体例としては、テフロン(登録商標)、ステアリン酸亜鉛のごとき滑剤や、酸化セリウム、炭化ケイ素などの研磨剤;例えば表面を疎水化したSiO、TiO等の無機酸化物などの流動性付与剤;ケーキング防止剤として知られるもの、および、それらの表面処理物などが挙げられる。トナーの流動性を向上させるためには、特に、疎水性シリカが好ましく用いられる。
【0044】
本発明において、上澄み透過率の測定は以下の方法で行った。
界面活性剤ポリオキシエチレン(10)オクチルフェニルエーテルの0.1%水溶液3gを容器に入れ、さらにキャリア0.3gを加えて30秒間振とうする。次に、磁性体の上に静置させて、キャリア粒子を磁力により沈降させる。そして残った上澄み液を光路長10mmの測定セルに採取し、分光光度計(V−560、日本分光社製)で上澄み透過率の測定を行った。
【0045】
また、色汚れについては、目視による確認およびJIS Z8730のL表色系による色差ΔE abで評価した。
【数1】
Figure 2004109159
(ΔL、Δa、Δb は基準色と評価サンプルの明度Lの差、および色座標a、bの差)
一般に色差ΔE abが2.5以下であれば、サンプルを離して判定したときにほぼ同一と認めることができる、と言われている。
【0046】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。ただし、本実施例は本発明の一例にすぎず、本発明はこれら実施例に限られるものではない。なお、以下に示す「部」および「%」はいずれも重量基準である。
【0047】
(キャリアの製造)
製造例1
1.6ヘキサンジアミンの10部をイオン交換水30部に溶解した。この溶液にジアミンの2倍モルに相当する水酸化ナトリウム水溶液を添加した。別途、アジピン酸ジクロライドのジアミン当モル量をTHF30部に溶解した溶液を滴下ロウトに入れ、液温度15℃を保ちながら水溶液に滴下した。滴下の最中、溶液はホモジナイザーで攪拌を続けた。全量混合した後、得られた白色懸濁液をエバポレーターで乾固し、大量のイオン交換水、および、アセトンで洗浄し、白色固形物を得た。
【0048】
ついで、この固形物を蟻酸30部に50℃で加温しながら溶解し、メタノール3部、ホルマリン3部相当の水溶液を混合して、30分間加温を続けた。
蟻酸溶液を冷却した後、大過剰のアセトン中に投入して析出した白色物をろ過し、ろ液のpH=7となるまで水洗浄を繰り返して、可溶化ポリアミドを得た。
【0049】
この可溶化ポリアミド5部とメタノール95部を混合し、液温を45℃に加温しながらホモジナイザーにて30分間攪拌した。別途、トルエンに対して固形分濃度10%となるよう調整したシリコーンレジン(SR2411:東レダウコーニングシリコーン社製)溶液を作成し、該ポリアミド攪拌液100部と該シリコーンレジン溶液50部を混合した。さらに、Sbドープ導電性酸化チタン(ET500W 石原産業株式会社製 0.2μm)をポリアミドとシリコーンの固形分量に対して8%相当加え、ホモジナイザーで30分間攪拌し、コート剤分散液Aを得た。コート直前に、ジブチル錫ジアセテートをシリコーン固形分に対して5%、イタコン酸メタノール溶液をポリアミド固形分に対して5%添加して、キャリアコートに用いた。
【0050】
キャリア芯材へのコートは、コート剤分散液の固形分量5部をフェライト芯材200部に対して流動床塗布装置を用いて、温度85℃で塗布、乾燥した。その後、得られた粒子を電気炉で焼成温度180℃にて1時間焼成し、冷却後目開き63ミクロンのメッシュで篩いがけして、粗大粒子を取り除き、キャリアAを作成した。
キャリアAの上澄み透過率を測定したところ、その値は99.6%であった。
【0051】
製造例2
製造例1において、Sbドープ導電性酸化チタンの代わりに、カーボンブラック(ケッチェンブラックEC、比表面積800m/g)をポリアミドとシリコーンの固形分量に対して5%相当加えること以外はまったく同様にしてキャリアBを作成した。
キャリアBの上澄み透過率は、95.2%であった。
【0052】
製造例3
製造例1において、Sbドープ導電性酸化チタンの代わりに、カーボンブラック(ケッチェンブラックEC−600JD、比表面積1270m/g)をポリアミドとシリコーンの固形分量に対して3%相当加えること以外はまったく同様にしてキャリアCを作成した。
キャリアCの上澄み透過率は、98.6%であった。
【0053】
製造例4
製造例3において、焼成温度を230℃とすること以外はまったく同様にしてキャリアDを作成した。
キャリアDの上澄み透過率は、88.9%であった。
【0054】
製造例5
製造例3において、焼成温度を140℃とすること以外はまったく同様にしてキャリアEを作成した。
キャリアEの上澄み透過率は、96.5%であった。
【0055】
製造例6
製造例3において、焼成温度を280℃とすること以外はまったく同様にしてキャリアFを作成した。
キャリアFの上澄み透過率は、80.4%であった。
【0056】
製造例7
製造例1とまったく同様にして得られた可溶化ポリアミドを得た。
この可溶化ポリアミド5部とメタノール95部、シリカA200(日本アエロジル株式会社、粒径0.012μm)1部を混合し、液温を45℃に加温しながらホモジナイザーにて30分間攪拌した。別途、トルエンに対して固形分濃度10%となるよう調整したシリコーンレジン(SR2411:東レダウコーニングシリコーン社製)溶液を作成し、該ポリアミド攪拌液100部と該シリコーンレジン溶液50部を混合した。さらに、カーボンブラック(ケッチェンブラックEC−600JD、比表面積1270m/g)をポリアミドとシリコーンの固形分量に対して3%相当加え、ホモジナイザーで30分間攪拌し、コート剤分散液Gを得た。コート直前に、ジブチル錫ジアセテートをシリコーン固形分に対して5%、イタコン酸メタノール溶液をポリアミド固形分に対して5%添加して、キャリアコートに用いた。
【0057】
キャリア芯材へのコートは、コート剤分散液の固形分量5部を重量平均粒径35μmのフェライト芯材200部に対して流動床塗布装置を用いて、温度85℃で塗布、乾燥した。その後、得られた粒子を電気炉で焼成温度180℃にて1時間焼成し、冷却後目開き63ミクロンのメッシュで篩いがけして、粗大粒子を取り除き、キャリアGを作成した。
キャリアGの上澄み透過率は、98.1%であった。
【0058】
製造例8
製造例7において、A200の代わりにAluminiumOxideC(日本アエロジル社製アルミナ粒子、粒径13nm)を用いること以外はまったく同様にしてキャリアHを作成した。
キャリアHの上澄み透過率は、98.7%であった。
【0059】
製造例9
製造例7において、A200の代わりにMT−150A(テイカ社製ルチル型酸化チタン、粒径15nm)を用いること以外はまったく同じにしてキャリアIを作成した。
キャリアIの上澄み透過率は、98.0%であった。
【0060】
製造例10
製造例7において、A200の代わりにAA−03(住友化学工業社製アルミナ粒子、粒径0.3μm)を用いること以外はまったく同じにしてキャリアJを作成した。
キャリアJの上澄み透過率は、97.8%であった。
【0061】
キャリアA〜Jの粒度分布を測定したところ、各キャリアとも重量平均粒径Dwは35.1μm、個数平均粒径Dpは28.5μm、44μmよりも小さい粒径を有する粒子の含有割合は80.2%、22μmより小さい粒径を有する粒子の含有割合は6.5%、Dw/Dp=1.23であった。
【0062】
(実施例)
実施例1
製造例1で作成したキャリアA93部とImagioColor8000用標準イエロートナー7部を混合し、これをImagioColor8000に装着し、単色モードで10分間攪拌した後の画像、および10万枚連続通紙ランニングした後、単色モードで10分間攪拌した後の画像の、色汚れを評価した。
【0063】
色汚れは、目視、およびJIS Z8730のL表色系による色差ΔE abで評価した。
目視で評価する際、次の基準で評価した。
◎:全く問題なし、○:問題なし、△:実用上問題なし、×:不適
色差ΔE abを評価する際、ImagioColor8000用標準イエロー現像剤をImagioColor8000に装着し、単色モードで10分間攪拌した後の画像を基準色とした。
【0064】
実施例2〜9
実施例1において、キャリアAの代わりにキャリアB〜E、およびキャリアG〜Jを用いて、同様にして画像評価を行った。
【0065】
比較例1
実施例1において、キャリアAの代わりにキャリアFを用いて、同様にして画像評価を行った。
評価結果を表にまとめる。
【0066】
【表1】
Figure 2004109159
【0067】
【発明の効果】
本発明により、帯電立ち上がり性、耐スペント性に優れた静電潜像用キャリアにおいて、カラートナー、特にイエロートナーとを組み合せたとき、色の濁りといった色特性の劣化がなく、信頼性に優れた静電潜像現像用キャリア、その製造方法、その静電潜像現像用キャリアを用いた現像剤、およびプロセスカートリッジを提供することができる。

Claims (10)

  1. シラノール縮合性シリコーンと、アルコキシアルキル化ポリアミドの混合体の縮合物で被覆され、かつ、被覆層中に導電剤が分散された静電潜像現像用キャリアにおいて、上澄み透過率が85%以上であることを特徴とする静電潜像現像用キャリア。
  2. 被覆層中に分散される導電剤がカーボンブラックを含むことを特徴とする請求項1記載の静電潜像現像用キャリア。
  3. カーボンブラックの比表面積が1000m/g以上であることを特徴とする請求項2記載の静電潜像現像用キャリア。
  4. 被覆層が160℃〜250℃で焼成処理されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリア。
  5. 被覆層中に、Si、Ti、Alのいずれかの酸化物からなる微粒子を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリア。
  6. 被覆層中に含有される微粒子の粒径が0.01〜0.2μmであることを特徴とする請求項5に記載の静電潜像現像用キャリア。
  7. キャリアの重量平均粒径Dwが25〜45μmであり、該キャリア中の44μmよりも小さい粒径を有する粒子の含有割合が70重量%以上で、22μmより小さい粒径を有する粒子の含有割合が7重量%以下であり、かつ該キャリアの重量平均粒径Dwと個数平均粒径Dpとの比Dw/Dpが1〜1.30の範囲にあることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリア。
  8. シラノール縮合性シリコーンと、アルコキシアルキル化ポリアミドと導電剤の混合体をキャリアに塗布し、乾燥し、160℃〜250℃で焼成処理することを特徴とする請求項1記載の静電潜像現像用キャリアの製造方法。
  9. 請求項1〜7のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリアと静電潜像現像用トナーとからなる静電潜像現像剤。
  10. 感光体と、この感光体の表面を帯電させる帯電ブラシと、前記感光体の表面に形成される静電潜像を請求項9記載の静電潜像現像剤を用いて現像する現像部と、前記感光体の表面に残存する現像剤を払拭するブレードとを具備することを特徴とするプロセスカートリッジ。
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