JP2010224054A - 電子写真現像剤用フェライトキャリア及び該フェライトキャリアを用いた電子写真現像剤 - Google Patents

電子写真現像剤用フェライトキャリア及び該フェライトキャリアを用いた電子写真現像剤 Download PDF

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健 内藤
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Abstract

【課題】低抵抗化を達成して所望の電流値を得ることができ、かつトナーとの混色を防止でき、しかも長期にわたり品質が安定しており、フルカラー化に充分に対応できる電子写真現像剤用フェライトキャリア及びこれを用いた電子写真現像剤を提供すること。
【解決手段】フェライト粒子からなるキャリア芯材の表面が、4フッ化エチレン・6フッ化プロピレン共重合体又は4フッ化エチレン・パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体とポリアミドイミド樹脂とを分散媒としての水で分散した混合樹脂によって被覆されており、かつ上記混合樹脂によって形成された被覆樹脂層中にカーボンブラックが含有されており、上澄み透過率が90%以上であることを特徴とする電子写真現像剤用フェライトキャリア及び該フェライトキャリアを用いた電子写真現像剤を採用する。
【選択図】なし

Description

本発明は、複写機、プリンター等に用いられる二成分系電子写真現像剤用フェライトキャリア及び該フェライトキャリアを用いた電子写真現像剤に関する。
電子写真法に使用される二成分系現像剤はトナーとキャリアとにより構成されており、キャリアは現像剤ボックス内でトナーと混合攪拌され、トナーに所望の電荷を与え、電荷を帯びたトナーを感光体上の静電潜像に運び、トナー像を形成させる担体物質である。キャリアはトナー像を形成した後も、マグネットに保持され現像ロール上に残り、さらに再び現像ボックスに戻り、新たなトナー粒子と再び混合攪拌され、一定期間繰り返し使用される。
この二成分系現像剤は、一成分系現像剤と異なり、キャリアが、トナー粒子を攪拌し、トナー粒子に所望の帯電性を付与すると共に、トナーを搬送する機能を有しており、現像剤設計において制御性がよいため、特に高画質の要求されるフルカラー機並びに画像維持の信頼性及び耐久性の要求される高速機の分野に広く使用されている。
このように、キャリア粒子は、長時間の使用中、常にトナー粒子を所望する極性で、かつ充分な帯電量に摩擦帯電させなければならない。しかしながら、キャリア粒子間の衝突、現像槽内での機械的攪拌又はこれらによる発熱で、キャリア粒子表面にトナーが融着する、いわゆるスペントが生じ、キャリア粒子の帯電特性が使用時間と共に低下してしまう。それに伴い、カブリやトナー飛散等の画質劣化が生じるため、現像剤全体を取り替える必要が生じる。
このようなスペント化を防止するため、従来、キャリア芯材表面に、表面エネルギーの低い樹脂、例えばシリコーン樹脂やフッ素樹脂等を被覆することによりキャリアの長寿命化が図られてきた。
しかし、シリコーン樹脂を被覆した樹脂被覆キャリアにおいては、連続印刷における機内温度上昇に伴う、帯電量変化により、カブリ及びキャリア付着の発生が問題となった。また、フッ素エポキシ樹脂を被覆した樹脂被覆キャリアにおいては、耐刷に伴うトナースペントによる帯電低下により、トナーの飛散及びカブリの発生が問題となり、また経時において帯電量も低下し、耐久性に劣る。また、フッ素エポキシ樹脂を用いる場合には、溶剤はメチルイソブチルケトンのような臭気強度の強い有機溶剤を含む必要があるが、この場合には製造時に異臭等の問題があった。
このため、被覆樹脂としてフッ素系樹脂を用いることが提案されている。特許文献1(特開平6−19214号公報)には、被覆樹脂が2層からなり、下層被覆材がポリアミドイミド樹脂を含む四フッ化エチレン系樹脂であり、表面被覆材が四フッ化エチレンパーフロロアルキルビニルエーテル共重合樹脂であるフルカラー複写機用キャリアが記載されている。
また、特許文献2(特開2006−163373号公報)には、フェライト粒子の表面が、4フッ化エチレン・6フッ化プロピレン共重合体又は4フッ化エチレン・パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体とポリアミドイミド樹脂との混合樹脂で被覆されており、該混合樹脂が酸化ケイ素を含有している電子写真現像剤用樹脂被覆フェライトキャリアが提案されている。
これら特許文献1及び2に記載されているようなフッ素系樹脂を用いることによって、カブリ及びキャリア付着の発生といった上記問題は一定限度解消する。
しかし、別の問題として、シリコーン樹脂やフッ素系樹脂等の被覆樹脂に導電剤としてのカーボンブラックを含有させたときに、色汚れの問題が生じる。例えば、シリコーン樹脂等の樹脂はそれら材料の抵抗が高く、樹脂被覆キャリアの抵抗が高抵抗になってしまう。そこで、カーボンブラックを被覆樹脂に含有させることで所望の電流値が得られるが、カーボンブラックの量を増やすと、色汚れが発生してしまう。従って、色汚れの発生を防止するという観点からは、樹脂被覆キャリアを低抵抗とし、所望の電流値を得ることができなかった。
このような被覆樹脂中のカーボンブラックによる色汚れ対策として、特許文献3(特開平8−179570号公報)には、樹脂被覆層がその厚み方向にカーボンブラックの濃度勾配を持ち、該被覆層の表面に向かう程カーボンブラックの濃度が低くなり、しかも該被覆層の表面にはカーボンブラックが存在しないフルカラー用キャリアが記載されている。このことによってキャリア抵抗を変えずに帯電量を調整することができ、また被覆層が現像中に削れた場合でもトナー汚染することがないと記載されている。しかし、被覆層表面に方向に向かう程カーボンブラックの濃度が低いため、樹脂被覆キャリアを低抵抗し、所望の電流値を得ることができない。
また、特許文献4(特開2004−109159号公報)には、シラノール縮合性シリコーンと、アルコキシアルキル化ポリアミドの混合体の縮合物で被覆され、被覆層中に導電剤が分散された静電潜像現像用キャリアにおいて、上澄み透過率が85%以上の静電潜像用キャリアが記載されている。ここにおいて、導電剤としてはカーボンブラックを含むことが望ましく、その比表面積が1000m/g以上であることが好ましいとされている。このような静電潜像用キャリアは、カラートナー、特にイエロートナーと組み合わせたとき、色の濁りといった色特性の劣化がなく、信頼性に優れるとされている。しかし、上記のような被覆樹脂を用いた場合には、色汚れの発生を完全に改良することができない。
特開平6−19214号公報 特開2006−163373号公報 特開平8−179570号公報 特開2004−109159号公報
このように、被覆樹脂中に導電剤、特にカーボンブラックを含有させた際に、低抵抗化を達成して所望の電流値を得ることができ、かつ色汚れ、すなわちトナーとの混色を防止できる電子写真現像剤用キャリアは得られていない。
従って、本発明の目的は、従来技術の課題を解決し、低抵抗化を達成して所望の電流値を得ることができ、かつトナーとの混色を防止でき、しかも長期にわたり品質が安定しており、フルカラー化に充分に対応できる電子写真現像剤用フェライトキャリア及びこれを用いた電子写真現像剤を提供することにある。
本発明者らは、検討の結果、被覆樹脂として特定のフッ素系樹脂とポリアミドイミド樹脂との水で分散された混合樹脂を用い、該混合樹脂中にカーボンブラックが含有されており、上澄み透過率が一定以上であるフェライトキャリアによって、上記課題が解決されることを知見して本発明に至った。
すなわち、本発明は、フェライト粒子からなるキャリア芯材の表面が、4フッ化エチレン・6フッ化プロピレン共重合体又は4フッ化エチレン・パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体とポリアミドイミド樹脂とを分散媒としての水で分散した混合樹脂によって被覆されており、かつ上記混合樹脂によって形成された被覆樹脂層中にカーボンブラックが含有されており、上澄み透過率が90%以上であることを特徴とする電子写真現像剤用フェライトキャリアを提供するものである。
本発明に係る上記電子写真現像剤用フェライトキャリアにおいて、上記混合樹脂中の4フッ化エチレン・6フッ化プロピレン共重合体又は4フッ化エチレン・パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体とポリアミドイミド樹脂との混合重量比は9:1〜6:4であることが望ましい。
本発明に係る上記電子写真現像剤用フェライトキャリアは、電流値が0.5〜196μAであることが望ましい。
本発明に係る上記電子写真現像剤用キャリアにおいて、上記カーボンブラックのBET比表面積が500m/g以上であることが望ましい。
本発明に係る上記電子写真現像剤用キャリアにおいて、上記フェライト粒子がMn−Mg−Sr系フェライト粒子であることが望ましい。
本発明に係る上記電子写真現像剤用キャリアは、体積平均粒径が30〜100μmであることが望ましい。
本発明に係る上記電子写真現像剤用キャリアにおいて、上記キャリア芯材に対する樹脂の被覆量が0.5〜5重量%であることが望ましい。
本発明に係る上記電子写真現像剤用キャリアにおいて、上記カーボンブラックが、樹脂固形分に対して3〜20重量%含有されることが望ましい。
本発明に係る上記電子写真現像剤用キャリアにおいて、上記分散媒である水に含まれるNa及びKの総量が20ppm以下であることが望ましい。
また、本発明は、上記フェライトキャリアとトナーとからなる電子写真現像剤を提供するものである。
本発明に係る上記電子写真現像剤は、補給用現像剤としても用いられる。
本発明に係る電子写真現像剤用フェライトキャリア及びこれを用いた電子写真現像剤によって、低抵抗化が達成されて所望の電流値を得ることができ、かつトナーとの混色を防止でき、しかも長期にわたり品質が安定し、高画質が要求されるフルカラー化に充分に対応できる。
図1は、電流値を測定するために用いられる装置の概略説明図である。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
<本発明に係る電子写真現像剤用フェライトキャリア>
本発明に係る電子写真現像剤用キャリアは、フェライト粒子からなるキャリア芯材の表面が、4フッ化エチレン・6フッ化プロピレン共重合体又は4フッ化エチレン・パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体から選択されるフッ素系樹脂とポリアミドイミド樹脂との混合樹脂(以下、場合によりF−PAIと称する)で被覆されている。このような混合樹脂を用いることによって、被覆樹脂中のカーボンブラックの脱離を防止することができ、長時間安定した画像品質を得ることができる。
本発明に係る電子写真現像剤用キャリアに用いられるフェライト粒子からなるキャリア芯材としては、従来から電子写真現像剤用キャリアとして使用されているフェライト粒子が用いられる。この中でも特に、Mn、Mg、Li、Ca、Sr、Tiから選ばれる少なくとも1種を含むフェライト粒子であることが望ましい。近年の廃棄物規制を始めとする環境負荷低減の流れを考慮すると、Cu、Zn、Niの重金属を不可避不純物(随伴不純物)の範囲を超えて含まないことが好ましい。これらのフェライト粒子の中でも抵抗が低いMn系フェライト粒子よりは、ある程度の電気抵抗が得られるMn−Mg−Sr系フェライト粒子が好ましく用いられる。また、Mn−Mg−Sr系フェライト粒子は、Mg及びSrを含有しているため、Mn系フェライト粒子やCu−Zn系フェライト粒子に比べて、キャリア芯材としての帯電量レベルも高いのが特徴である従って、皮膜が削れてキャリア芯材が露出し始めても、ある程度の帯電レベルを維持できるため好ましい。
本発明に用いられる4フッ化エチレン・6フッ化プロピレン共重合体(以下、場合によりFEPと称する)は、融点250〜270℃のフッ素系樹脂である。また、本発明に用いられる4フッ化エチレン・パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体(以下、場合によりPFAと称する)は、融点300〜310℃のフッ素系樹脂である。
本発明に用いられるポリアミドイミド樹脂はバインダー樹脂として用いられるもので、その製法、特性等は特に制限されないが、無水トリメリット酸と有機ビスアミン、例えば4,4′─ジアミノジフェニルメタンとの共重合体が代表的である。このような共重合体の平均分子量は代表的には15000〜30000、好ましくは20000〜25000である。その他、無水ピロメリット酸とビスアミン、特に芳香族ビスアミンとの共重合体が使用可能である。このようなポリアミドイミド樹脂をバインダー樹脂として用いることにより、カーボンブラックを保持する効果が得られ、トナーとの混色を防止できる。また、現像剤に高帯電性や機内環境変化に対する安定性、良好な耐スペント性を付与する。
上記混合樹脂(F−PAI)中の4フッ化エチレン・6フッ化プロピレン共重合体(FEP)又は4フッ化エチレン・パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)とポリアミドイミド樹脂との混合重量比は、好ましくは9:1〜6:4であり、さらに好ましくは8:2〜6:4である。FEP又はPFAとポリアミドイミド樹脂の混合重量比において、FEP又はPFAが上記範囲より混合量が少ないと耐スペント性及び帯電安定性が悪化し、上記範囲より混合量が多いと耐久性が低下する。
本発明では、上述した4フッ化エチレン・6フッ化プロピレン共重合体(FEP)又は4フッ化エチレン・パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)とポリアミドイミド樹脂とを分散媒としての水で分散して混合樹脂(F−PAI)とする。このように分散媒として水を用いることにより、樹脂被覆時の乾燥性が良好なためか、樹脂溶液に分散されたカーボンブラックを脱離させないことで、トナーとの混色を防止できる。分散媒として有機溶媒、例えばメチルエチルケトンやトルエンを用いた場合には、樹脂被覆時の溶媒の乾燥が速すぎるためか、カーボンブラックが脱離し、上澄み透過率が低下し、トナーとの混色が生じる。
上記混合樹脂の被覆量は、フェライトキャリア芯材に対して、望ましくは0.5〜5重量%であり、さらに望ましくは1〜3重量%である。被覆量が0.5重量%未満では、キャリア芯材が露出し、電気的なリークが発生するため画像欠陥の原因となると共に、樹脂中にカーボンブラックが保持できず、色汚れの原因となる。また被覆量が5重量%を超えると、キャリア同士の凝集が発生し、実機内でストレスが発生した際に凝集がほぐれ、保持していたカーボンブラックが脱離してしまう原因となる。
本発明では、被覆樹脂として用いられる混合樹脂中に導電剤としてのカーボンブラックが含有される。カーボンブラックの含有量は、混合樹脂の樹脂固形分に対して3〜20重量%が望ましく、10〜20重量%がより望ましい。カーボンブラックの含有量が3重量%未満では、現像時にチャージアップが発生しやすくなり、画像濃度低下やキャリア付着が起こりやすくなる。また、カーボンブラックの含有量が20重量%を超えると、現像剤帯電量の放置低下が発生しやすくなり、トナー飛散等が起こりやすくなるだけでなく、樹脂中にカーボンブラックを保持できなくなり、色汚れの原因となる。
ここに用いられるカーボンブラックは、そのBET比表面積が500m/g以上であることが望ましく、1000m/g以上であることがさらに望ましい。BET比表面積が500m/g未満のカーボンブラックを用いた場合には、フェライトキャリアの電流値を高くすることができない。
(BET比表面積)
このBET比表面積は、「自動比表面積測定装置GEMINI2360」(島津製作所社製)を用いて、吸着ガスであるNを吸着させて測定したカーボンブラックのN吸着量から求めることができる。なお、本発明では、このN吸着量を測定する際に用いられる測定管は、測定前に、減圧状態にて50℃で2時間の空焼きを行った。さらに、この測定管にカーボンブラックを充填し、減圧状態で30℃の温度で2時間前処理を行った後に、25℃下でNガスをそれぞれ吸着させてその吸着量を測定した。それらの吸着量は、吸着等温線を描き、BET式から算出される値である。
また、被覆樹脂としての上記混合樹脂には、キャリアの電気抵抗や帯電量、帯電速度をコントロールすることを目的としてカーボンブラック以外の導電剤も含有することができる。導電性はそれ自身の持つ電気抵抗が低いことから、含有量が多すぎると急激な電荷リークを引き起こしやすい。従って、含有量としては、混合樹脂の固形分に対し0.25〜20.0重量%であり、好ましくは0.5〜15.0重量%、特に好ましくは1.0〜10.0重量%である。カーボンブラック以外の導電剤としては、酸化チタン、酸化スズ等の酸化物、各種の有機系導電剤が挙げられる。
本発明では、被覆樹脂としての上記混合樹脂中に界面活性剤を含有してもよい。界面活性剤を含有することにより、フッ素系樹脂の分散性が向上し、均一な皮膜を形成することができ、よりシャープな帯電量分布が得られ、また、スペント性が良好となり、ひいては、長期にわたり帯電安定性及び画像安定性を確保することができる。
界面活性剤の含有率は、上記混合樹脂に対して、0.05〜10重量%であることが望ましい。界面活性剤の含有率が0.05重量%未満であるとフッ素系樹脂の分散性が悪化し、不均一な皮膜となり、帯電量分布及びスペント性が悪化する。また、10重量%を超えると環境変化による帯電量の安定性が悪化する。
本発明では、被覆樹脂としての上記混合樹脂中に帯電制御剤を含有してもよい。帯電制御剤の例としては、トナー用に一般的に用いられる各種の帯電制御剤や各種シランカップリング剤が挙げられる。これは多量の樹脂を被覆した場合、帯電付与能力が低下することがあるが、各種の帯電制御剤やシランカップリング剤を添加することにより、帯電付与能力をコントロールできるためである。使用できる帯電制御剤やシランカップリング剤の種類は特に限定されないが、ニグロシン系染料、4級アンモニウム塩、有機金属錯体、含金属モノアゾ染料等の帯電制御剤やアミノシランカップリング剤等が好ましい。
帯電制御剤の含有率は、上記混合樹脂に対して、0.05〜15重量%であることが望ましい。帯電制御剤の含有率が0.05重量%未満であると帯電付与能力が低下し、安定した画像を得ることができない。また、15重量%を超えると被覆樹脂中の帯電制御剤が不均一となり、帯電量の安定性が低下すると共に、被覆樹脂の耐久性が低下する。
本発明に係る電子写真現像剤用フェライトキャリアは、上澄み透過率が90%以上、望ましくは95〜99%である。このような上澄み透過率を有することによって、トナーとの混色が防止される。上澄み透過率が90%未満では、トナーとの混色が発生する。
(上澄み透過率)
この上澄み透過率は、測定装置としては、可視分光高度計Modl6100(オガワ精機社製)を用いた。ガラスセル(藤原製作所社 MG−10)にMEKを3ml入れてセルホルダーにセットする。波長選択において500nmを選択する。サンプルチャンバーを閉じ、Calibrateボタンを押す(この操作により、得られた透過率を100%とする)。
キャリアサンプルを15g秤量し、50mlのサンプル瓶にいれ、MEK20mlを加えて蓋をする。このサンプル瓶を回転式撹拌機にセットし、150rpmで20分間撹拌する。次にサンプル瓶の底に磁石をつけ、キャリアを沈め、その状態で3回サンプル瓶を手で振る。上澄み液3mlを空のガラスセルに入れる。
試料(上澄み液)の入ったセルを、セルホルダーにいれ、サンプルチャンバーを閉める。測定装置のディスプレーに表示された値を読み、透過率を測定する。この上澄み透過率の値が低いほど、色汚れが多いことを示す。
本発明に係る電子写真現像剤用フェライトキャリアの電流値は、望ましくは0.5〜196μA、さらに望ましくは100〜196μAである。電流値が0.5μA未満では、現像時にチャージアップが発生しやすくなり、画像濃度低下やキャリア付着が起こりやすくなる。また、196μAより大きいと現像剤帯電量の放置低下が発生しやすくなり、トナー飛散などが起こりやすくなる。電流値は、トナーや現像システムによって適宜調整が必要ではあるが、高速プリンターには高現像性が求められるので、一般的には100〜196μAが好適とされるのが現状である。
(電流値)
この電流値の測定は、PTK法に基づいて行った。すなわち、試料(フェライトキャリア)800g秤量し、温度20〜26℃、湿度50〜60%RHの環境に15分以上曝露した後、図1に示すマグネットローラー1とAl素管2を電極とし、その間隔を4.5mmに配置した電流値測定装置を用いて印加電圧200Vにて測定した。
本発明に係る電子写真現像剤用フェライトキャリアの体積平均粒径は30〜100μmが望ましく、この範囲でキャリア付着が防止され、また良好な画質が得られる。体積平均粒径が30μm未満では、キャリア付着が発生しやすくなるため好ましくない。体積平均粒径が100μmを超えると、ドット再現性が悪くなり、画質が粗くなり好ましくない。
(体積平均粒径)
この体積平均粒径の測定は、レーザー回折散乱法により測定した。装置として日機装株式会社製マイクロトラック粒度分析計(Model9320−X100)を用いた。屈折率は1.81とし、25±5℃、湿度55±15%の環境下で測定を行った。ここで言う平均粒径(メジアン径)とは、体積分布モード、ふるい下表示での累積50%粒子径である。キャリアサンプルの分散は、分散液として0.2%ヘキサメタリン酸ナトリウム水溶液を用い、超音波工業社製ウルトラソニックホモジナイザー(UH−3C)にて1分間の超音波処理とした。
<本発明に係る電子写真用現像剤>
次に、本発明に係る電子写真用現像剤について説明する。
本発明に係る電子写真現像剤は、上述した電子写真現像剤用キャリアとトナーとからなるものである。
本発明の電子写真現像剤を構成するトナー粒子には、粉砕法によって製造される粉砕トナー粒子と、重合法により製造される重合トナー粒子とがある。本発明ではいずれの方法により得られたトナー粒子も使用することができる。
粉砕トナー粒子は、例えば、結着樹脂、荷電制御剤、着色剤をヘンシェルミキサー等の混合機で充分に混合し、次いで、二軸押出機等で溶融混練し、冷却後、粉砕、分級し、外添剤を添加後、ミキサー等で混合することにより得ることができる。
粉砕トナー粒子を構成する結着樹脂としては特に限定されるものではないが、ポリスチレン、クロロポリスチレン、スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、更にはロジン変性マレイン酸樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂及びポリウレタン樹脂等を挙げることができる。これらは単独又は混合して用いられる。
荷電制御剤としては、任意のものを用いることができる。例えば正荷電性トナー用としては、ニグロシン系染料及び4級アンモニウム塩等を挙げることができ、また、負荷電性トナー用としては、含金属モノアゾ染料等を挙げることができる。
着色剤(色材)としては、従来より知られている染料、顔料が使用可能である。例えば、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、パーマネントレッド、クロムイエロー、フタロシアニングリーン等を使用することができる。その他、トナーの流動性、耐凝集性向上のためのシリカ粉体、チタニア等のような外添剤をトナー粒子に応じて加えることができる。
重合トナー粒子は、懸濁重合法、乳化重合法、乳化凝集法、エステル伸長重合法、相転乳化法といった公知の方法で製造されるトナー粒子である。このような重合法トナー粒子は、例えば、界面活性剤を用いて着色剤を水中に分散させた着色分散液と、重合性単量体、界面活性剤及び重合開始剤を水性媒体中で混合攪拌し、重合性単量体を水性媒体中に乳化分散させて、攪拌、混合しながら重合させた後、塩析剤を加えて重合体粒子を塩析させる。塩析によって得られた粒子を、濾過、洗浄、乾燥させることにより、重合トナー粒子を得ることができる。その後、必要により乾燥されたトナー粒子に機能付与のため外添剤を添加することもできる。
更に、この重合トナー粒子を製造するに際しては、重合性単量体、界面活性剤、重合開始剤、着色剤以外に、定着性改良剤、帯電制御剤を配合することができ、これらにより得られた重合トナー粒子の諸特性を制御、改善することができる。また、水性媒体への重合性単量体の分散性を改善するとともに、得られる重合体の分子量を調整するために連鎖移動剤を用いることができる。
上記重合トナー粒子の製造に使用される重合性単量体に特に限定はないが、例えば、スチレン及びその誘導体、エチレン、プロピレン等のエチレン不飽和モノオレフィン類、塩化ビニル等のハロゲン化ビニル類、酢酸ビニル等のビニルエステル類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ジメチルアミノエステル及びメタクリル酸ジエチルアミノエステル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類等を挙げることができる。
上記重合トナー粒子の調製の際に使用される着色剤(色材)としては、従来から知られている染料、顔料が使用可能である。例えば、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、パーマネントレッド、クロムイエロー及びフタロシアニングリーン等を使用することができる。また、これらの着色剤はシランカップリング剤やチタンカップリング剤等を用いてその表面が改質されていてもよい。
上記重合トナー粒子の製造に使用される界面活性剤としては、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両イオン性界面活性剤及びノニオン系界面活性剤を使用することができる。
ここで、アニオン系界面活性剤としては、オレイン酸ナトリウム、ヒマシ油等の脂肪酸塩、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム等のアルキル硫酸エステル、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルリン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩等を挙げることができる。また、ノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、グリセリン、脂肪酸エステル、オキシエチレン−オキシプロピレンブロックポリマー等を挙げることができる。更に、カチオン系界面活性剤としては、ラウリルアミンアセテート等のアルキルアミン塩、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド等の第4級アンモニウム塩等を挙げることができる。また、両イオン性界面活性剤としては、アミノカルボン酸塩、アルキルアミノ酸等を挙げることができる。
上記のような界面活性剤は、重合性単量体に対して、通常は0.01〜10重量%の範囲内の量で使用することができる。このような界面活性剤は、単量体の分散安定性に影響を与えるとともに、得られた重合トナー粒子の環境依存性にも影響を及ぼす。上記範囲内の量で使用することは単量体の分散安定性の確保と重合トナー粒子の環境依存性を低減する観点から好ましい。
重合トナー粒子の製造には、通常は重合開始剤を使用する。重合開始剤には、水溶性重合開始剤と油溶性重合開始剤とがあり、本発明ではいずれをも使用することができる。本発明で使用することができる水溶性重合開始剤としては、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、水溶性パーオキサイド化合物を挙げることができ、また、油溶性重合開始剤としては、例えば、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系化合物、油溶性パーオキサイド化合物を挙げることができる。
また、本発明において連鎖移動剤を使用する場合には、この連鎖移動剤としては、例えば、オクチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタン等のメルカプタン類、四臭化炭素等を挙げることができる。
更に、本発明で使用する重合トナー粒子が、定着性改善剤を含む場合、この定着性改良剤としては、カルナバワックス等の天然ワックス、ポリプロピレン、ポリエチレン等のオレフィン系ワックス等を使用することができる。
また、本発明で使用する重合トナー粒子が、帯電制御剤を含有する場合、使用する帯電制御剤に特に制限はなく、ニグロシン系染料、4級アンモニウム塩、有機金属錯体、含金属モノアゾ染料等を使用することができる。
また、重合トナー粒子の流動性向上等のために使用される外添剤としては、シリカ、酸化チタン、チタン酸バリウム、フッ素樹脂微粒子、アクリル樹脂微粒子等を挙げることができ、これらは単独であるいは組み合わせて使用することができる。
更に、水性媒体から重合粒子を分離するために使用される塩析剤としては、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化ナトリウム等の金属塩を挙げることができる。
上記のようにして製造されたトナー粒子の体積平均粒径は、2〜15μm、好ましくは3〜10μmの範囲内にあり、重合トナー粒子の方が粉砕トナー粒子よりも、粒子の均一性が高い。トナー粒子が2μmよりも小さくなると、帯電能力が低下しかぶりやトナー飛散を引き起こしやすく、15μmを超えると、画質が劣化する原因となる。
上記のように製造されたキャリアとトナーとを混合し、電子写真現像剤を得ることができる。キャリアとトナーの混合比、即ちトナー濃度は、3〜15重量%に設定することが好ましい。3重量%未満であると所望の画像濃度が得にくく、15重量%を超えると、トナー飛散やかぶりが発生しやすくなる。
本発明に係る電子写真現像剤は、補給用現像剤として用いることもできる。この際のキャリアとトナーの混合比、即ちトナー濃度は100〜3000重量%に設定することが好ましい。
上記のように調製された本発明に係る電子写真現像剤は、有機光導電体層を有する潜像保持体に形成されている静電潜像を、バイアス電界を付与しながら、トナー及びキャリアを有する二成分現像剤の磁気ブラシによって反転現像する現像方式を用いたデジタル方式のコピー機、プリンター、FAX、印刷機等に使用することができる。また、磁気ブラシから静電潜像側に現像バイアスを印加する際に、DCバイアスにACバイアスを重畳する方法である交番電界を用いるフルカラー機等にも適用可能である。特に、低抵抗キャリアを用いた現像剤は、100枚以上/分機の高速プリンターに適宜、用いられる。
以下、本発明を実施例等に基づき具体的に説明する。
MnO:35mol%、MgO:14.5mol%、Fe:50mol%及びSrO:0.5mol%になるように原料を秤量し、乾式のメディアミル(振動ミル、1/8インチ径のステンレスビーズ)で5時間粉砕し、得られた粉砕物をローラーコンパクターにて、約1mm角のペレットにした。MnO原料としては四酸化三マンガンを、MgO原料としては水酸化マグネシウムを、SrO原料としては、炭酸ストロンチウムを用いた。このペレットを目開き3mmの振動篩にて粗粉を除去し、次いで目開き0.5mmの振動篩にて微粉を除去した後、ロータリー式電気炉で、1050℃で3時間加熱し、仮焼成を行った。
次いで、乾式のメディアミル(振動ミル、1/8インチ径のステンレスビーズ)を用いて平均粒径が4.1μmまで粉砕した後、水を加え、さらに湿式のメディアミル(縦型ビーズミル、1/16インチ径のステンレスビーズ)を用いて5時間粉砕した。このスラリーの粒径(粉砕の一次粒子径)をマイクロトラックにて測定した結果、D50は1.8μmであった。このスラリーに分散剤を適量添加し、適度な細孔容積をえるために、バインダーとしてPVA(20%溶液)を固形分に対して0.4重量%添加し、次いでスプレードライヤーにより造粒、乾燥し、得られた粒子(造粒物)の粒度調整を行い、その後、ロータリー式電気炉で、700℃で2時間加熱し、分散剤やバインダーといった有機成分の除去を行った。
その後、トンネル式電気炉にて、焼成温度1250℃、窒素ガス雰囲気下にて、5時間保持した。その後、解砕し、さらに分級して粒度調整を行い、磁力選鉱により低磁力品を分別し、平均粒径約45μmのフェライト粒子(キャリア芯材)を得た。
次に、水に4フッ化エチレン・6フッ化プロピレン共重合体(FEP)とポリアミドイミド樹脂(PAI)を分散した皮膜層形成液(混合重量比8/2)を固形分換算で200g(コーティング樹脂被覆量:2重量%)を水500ccで希釈し、カーボンブラック(ケッチェン・ブラック・インターナショナル株式会社製:EC600JD、比表面積1270m/g)を20g(樹脂固形分に対して10重量%)と、ポリカルボン酸アンモニウム塩系の分散剤を適量添加し、超音波ホモジナイザーで3分間分散し、さらに2mmのメディアを用いたビーズミルで10分間分散した。上記フェライト粒子10kgとともに、上記の希釈溶液を流動床被覆装置にて被覆を行った。その後、250℃で1時間、焼付けを行い、フェライトキャリアを得た。
FEPに代えて、4フッ化エチレン・パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)を用いた以外は、実施例1と同様にしてフェライトキャリアを得た。
FEPとPAIの混合重量比を6/4とした以外は、実施例1と同様にしてフェライトキャリアを得た。
FEPとPAIの混合重量比を9/1とした以外は、実施例1と同様にしてフェライトキャリアを得た。
比表面積800m/gのカーボンブラック(ケッチェン・ブラック・インターナショナル株式会社製:EC)を用いた以外は、実施例1と同様にしてフェライトキャリアを得た。
カーボンブラックの添加量を樹脂固形分に対して20重量%添加した以外は、実施例1と同様にしてフェライトキャリアを得た。
比表面積254m/gのカーボンブラック(CABOT製 VULCAN XC72)を用いた以外は、実施例1と同様にしてフェライトキャリアを得た。
比較例
[比較例1]
被覆樹脂としてシリコーン樹脂(東レ・ダウコーニング社製SR−2411樹脂:固形分20%)を、分散媒としてトルエンを用いた以外は、実施例1と同様にしてフェライトキャリアを得た。
[比較例2]
分散媒としてメチルエチルケトン(MEK)を用いた以外は、実施例1と同様にしてフェライトキャリアを得た。
[比較例3]
カーボンブラックの添加量を樹脂固形分に対して25重量%添加した以外は、実施例1と同様にしてフェライトキャリアを得た。
実施例1〜7及び比較例1〜3で使用した樹脂(種類、混合重量比、被覆量)、カーボンブラック(BET比表面積、添加量)及び分散媒(種類)を表1に示す。カーボンブラックのBET比表面積の測定方法は上述の通りである。また、上澄み透過率、電流値、体積平均径及び色汚れを測定又は評価し、その結果を表2に示す。上澄み透過率、電流値、体積平均径の測定方法は上述の通りである。また、色汚れは下記の基準で評価した。
(色汚れ)
フェライトキャリアとトナーを用いて現像剤を調製した。トナーは東芝テック社製イエロートナーを使用し、トナー濃度は7.0重量%として、ボールミルにて60分間攪拌した。この現像剤を白い紙の上にのせ、手でこすったあと、紙に付着したイエロートナーの色汚れを目視判断する。各評価基準を下記に示す。
〔評価基準〕
◎:イエロートナーが黒みがかっておらず、実用上全く問題なし。
○:イエロートナーがほとんど黒みがかっておらず、実用上問題なし。
△:イエロートナーが多少黒みがかっているが、実用上問題なし。
×:イエロートナーが黒くくすんでおり、実用上不適。
Figure 2010224054
Figure 2010224054
表2の結果から明らかなように、実施例1〜7は、上澄み透過率が90%以上であり、色汚れが少なく実用レベルである。しかし、実施例7は、電流値が低く、現像時にチャージアップが発生しやすくなり、画像濃度低下やキャリア付着が起こりやすいという懸念が生じる。
これに対して、比較例1〜3は、いずれも上澄み透過率が90%未満であり、色汚れが生じ、実用上不適であった。
本発明に係る電子写真現像剤用フェライトキャリア及びこれを用いた電子写真現像剤を用いることにより、低抵抗化が達成されて所望の電流値を得ることができ、かつトナー、特にイエロートナーとの混色を防止でき、しかも長期にわたり品質が安定する。
従って、本発明に係る電子写真現像剤用キャリア及びこれを用いた電子写真現像剤は、高画質の要求されるフルカラー機に広く使用可能である。特に、低抵抗キャリアを用いた現像剤は、100枚以上/分機の高速プリンターに適宜用いられる。
1 マグネットローラー
2 AL素管

Claims (10)

  1. フェライト粒子からなるキャリア芯材の表面が、4フッ化エチレン・6フッ化プロピレン共重合体又は4フッ化エチレン・パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体とポリアミドイミド樹脂とを分散媒としての水で分散した混合樹脂によって被覆されており、かつ上記混合樹脂によって形成された被覆樹脂層中にカーボンブラックが含有されており、上澄み透過率が90%以上であることを特徴とする電子写真現像剤用フェライトキャリア。
  2. 上記混合樹脂中の4フッ化エチレン・6フッ化プロピレン共重合体又は4フッ化エチレン・パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体とポリアミドイミド樹脂との混合重量比が9:1〜6:4である請求項1に記載の電子写真現像剤用フェライトキャリア。
  3. 電流値が0.5〜196μAである請求項1又は2記載の電子写真現像剤用フェライトキャリア。
  4. 上記カーボンブラックのBET比表面積が500m/g以上である請求項1、2又は3記載の電子写真現像剤用フェライトキャリア。
  5. 上記フェライト粒子がMn−Mg−Sr系フェライト粒子である請求項1〜4のいずれかに記載の電子写真現像剤用フェライトキャリア。
  6. 体積平均粒径が30〜100μmである請求項1〜5のいずれかに記載の電子写真現像剤用フェライトキャリア。
  7. 上記キャリア芯材に対する樹脂の被覆量が0.5〜5重量%である請求項1〜6のいずれかに記載の電子写真現像剤用フェライトキャリア。
  8. 上記カーボンブラックが、樹脂固形分に対して3〜20重量%含有される請求項1〜7のいずれかに記載の電子写真現像剤用フェライトキャリア。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載のフェライトキャリアとトナーとからなる電子写真現像剤。
  10. 補給用現像剤として用いられる請求項9記載の電子写真現像剤。
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