JP2009175666A - 電子写真現像剤用樹脂充填型キャリア及び該樹脂充填型キャリアを用いた電子写真現像剤 - Google Patents

電子写真現像剤用樹脂充填型キャリア及び該樹脂充填型キャリアを用いた電子写真現像剤 Download PDF

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Abstract

【課題】樹脂充填型キャリアの利点を保持しつつ、絶縁破壊電圧が高く、また粒子の破壊強度も高い電子写真現像剤用樹脂充填型キャリア及び該キャリアを用いた電子写真現像剤を提供すること。
【解決手段】多孔質フェライト芯材の空隙に樹脂を充填させて得られる電子写真現像剤用樹脂充填型キャリアであって、該多孔質フェライト芯材の細孔容積が0.055〜0.16ml/g、ピーク細孔径が0.2〜0.7μmである電子写真現像剤用樹脂充填型キャリアを採用する。
【選択図】なし

Description

本発明は、複写機、プリンター等に用いられる二成分系電子写真現像剤に使用される樹脂充填型キャリアに関し、詳しくは絶縁破壊電圧が高く、また粒子の破壊強度も高い電子写真現像剤用樹脂充填型キャリア及び該樹脂充填型キャリアを用いた電子写真現像剤に関する。
電子写真現像方法は、現像剤中のトナー粒子を感光体上に形成された静電潜像に付着させて現像する方法であり、この方法で使用される現像剤は、トナー粒子とキャリア粒子からなる二成分系現像剤及びトナー粒子のみを用いる一成分系現像剤に分けられる。
こうした現像剤のうち、トナー粒子とキャリア粒子からなる二成分系現像剤を用いた現像方法としては、古くはカスケード法等が採用されていたが、現在では、マグネットロールを用いる磁気ブラシ法が主流である。
二成分系現像剤において、キャリア粒子は、現像剤が充填されている現像ボックス内において、トナー粒子と共に攪拌されることによって、トナー粒子に所望の電荷を付与し、さらにこのように電荷を帯びたトナー粒子を感光体の表面に搬送して感光体上にトナー像を形成するための担体物質である。マグネットを保持する現像ロール上に残ったキャリア粒子は、この現像ロールから再び現像ボックス内に戻り、新たなトナー粒子と混合・攪拌され、一定期間繰り返して使用される。
二成分系現像剤は、一成分系現像剤とは異なり、キャリア粒子はトナー粒子と混合・攪拌され、トナー粒子を帯電させ、さらに搬送する機能を有しており、現像剤を設計する際の制御性が良い。従って、二成分系現像剤は高画質が要求されるフルカラー現像装置及び画像維持の信頼性、耐久性が要求される高速印刷を行う装置等に適している。
このようにして用いられる二成分系現像剤においては、画像濃度、カブリ、白斑、階調性、解像力等の画像特性が、初期の段階から所定の値を示し、しかもこれらの特性が耐刷期間中に変動せず、安定に維持されることが必要である。これらの特性を安定に維持するためには、二成分系現像剤中に含有されるキャリア粒子の特性が安定していることが必要になる。
二成分系現像剤を形成するキャリア粒子として、従来は、各種の、鉄粉キャリア、フェライトキャリア、樹脂被覆フェライトキャリア、磁性粉分散型樹脂キャリア等が使用されていた。
最近、オフィスのネットワーク化が進み、単機能の複写機から複合機への時代に進化し、サービス体制も、契約したサービスマンが定期的にメンテナンスを行って現像剤等を交換するようなシステムから、メンテナンスフリーシステムの時代へシフトしてきており、市場からは、現像剤の更なる長寿命化に対する要求が一層高まってきている。
このような中で、キャリア粒子の軽量化を図り、現像剤寿命を伸ばすことを目的として、特許文献1(特開平5−40367号公報)等には、微細な磁性微粒子を樹脂中に分散させた磁性粉分散型キャリアも多く提案されている。
このような磁性粉分散型キャリアは、磁性微粒子の量を少なくすることにより真密度を下げることができ、攪拌によるストレスを軽減できるため、被膜の削れや剥離を防止することができ、長期にわたって安定した画像特性を得ることができる。
しかしながら、磁性粉分散型キャリアは、バインダー樹脂が磁性微粒子を覆っているため、キャリア抵抗が高い。そのため、充分な画像濃度を得ることが難しいという問題がある。
また、磁性粉分散型キャリアは、磁性微粒子をバインダー樹脂で固めているものであり、撹拌ストレスや現像機内での衝撃により磁性微粒子が脱離したり、従来用いられてきた鉄粉キャリアやフェライトキャリアに比べ機械的強度に劣るためか、キャリア粒子自体が割れたりするという問題が発生することがあった。そして、脱離した磁性微粒子や割れたキャリア粒子は感光体に付着し、画像欠陥を引き起こす原因となることがあった。
さらに、磁性粉分散型キャリアは、微細な磁性微粒子を用いるため、残留磁化及び保磁力が高くなり、現像剤の流動性が悪くなるという欠点がある。特にマグネットロール上に磁気ブラシを形成した場合、残留磁化及び保磁力があるために、磁気ブラシの穂が硬くなり、高画質を得にくい。また、マグネットロールを離れても、キャリアの磁気凝集がほぐれず、補給されたトナーとの混合が速やかに行われないため、帯電量の立ち上がりが悪く、トナー飛散やかぶりといった画像欠陥を起こすという問題があった。
さらに、磁性粉分散型キャリアは、粉砕法と重合法の2種類の方法によって作ることができるが、粉砕法は歩留まりが悪く、重合法は製造工程が複雑なため、どちらも製造コストが高いという問題がある。
磁性粉分散型キャリアに代わるものとして多孔性キャリア芯材の空隙に樹脂を充填した樹脂充填型キャリアが提案されている。例えば特許文献2(特開平11−295933号公報)及び特許文献3(特開平11−295935号公報)には、柔磁性コア又は硬磁性コアと、コアの細孔に含まれるポリマーと、コアを覆うコーティングとを含むキャリアが記載されている。これらの樹脂充填型キャリアにより、衝撃が少なく、所望の流動性を持ち、摩擦帯電値の範囲が広く、所望の伝導率であり、体積平均粒径が一定範囲にあるキャリアが得られるとされている。
ここで、特許文献2には、芯材として、既知の多孔性コア等の、様々な適当な多孔性固体状コアキャリア物質を用いることができるとされている。特に重要なのは、多孔性であることと所望の流動性を持つことであると記載され、注目すべき性質として、柔磁性とBET面積で示される多孔度及び体積平均粒径が挙げられている。
しかし、同文献の実施例に記載の様に、BET面積が1600cm/g程度の多孔度では、樹脂を充填させても充分な低比重化が図れず、近年、ますます高まる現像剤の長寿命化への要求に応えられるものではなかった。
さらに、同文献に記載されているように、ただ単純にBET面積で表現される多孔性をコントロールするだけでは、樹脂充填後のキャリアにおける比重や機械的強度を精度良く制御することは困難である。
BET面積の測定原理は、特定の気体の物理吸着及び化学吸着を測定するものであり、芯材の多孔度とは相関しないものである。つまり、孔がほとんど存在しない芯材であっても、その粒径、粒度分布及び表面材質等によってBET面積が変わることは一般的であり、そのようにして測定されたBET面積で多孔度をコントロールしても、樹脂が充分に充填できる芯材であるとは言えない。BET面積の数値は高いが、多孔性でない芯材、もしくは多孔性が充分でない芯材に多量の樹脂を充填しようとすると、充填しきれなかった樹脂が、芯材と密着せずに単独で存在し、キャリア中で浮遊したり、粒子間の凝集が多量発生し、流動性が悪くなったり、実使用期間中に凝集が解れた際に、帯電特性が大きく変動する等、安定した特性を得ることが困難である。
加えて、同文献には、多孔性コアを用い、そこに充填する樹脂とさらにその表面を被覆する樹脂の総含有量がキャリアの約0.5〜約10重量%であることが好ましいとされている。さらに同文献の実施例では、それらの樹脂は、キャリアに対して高々6重量%に満たない。このような少量の樹脂では、所望とする低比重を実現することはできず、従来から使用されてきた樹脂被覆キャリアと同様の性能しか得ることができない。
また、特許文献4(特開昭54−78137号公報)には、実質的に無孔質のものよりも嵩比重の小さい多孔質又は表面粗度の大きな磁性粒子の孔及び表面のへこみ部分に電気絶縁性樹脂の微粉末を充填した静電像現像剤用キャリアが開示されている。
特許文献5(特開2006−337579号公報)には、空隙率が10〜60%であるフェライト芯材に樹脂を充填してなる樹脂充填型キャリアが、特許文献6(特開2007−57943号公報)には立体的積層構造を持つ樹脂充填型キャリアが提案されている。これらの文献では、樹脂充填キャリア用芯材に、樹脂を充填する方法として、様々な方法が使用できるとし、その方法としては、例えば乾式法、流動床によるスプレードライ方式、ロータリドライ方式、万能攪拌機等による液浸乾燥法等が挙げられ、これらの方法は、使用する芯材、樹脂によって適当な方法が選択されることが開示されている。
また、特許文献6には、樹脂を充填する際には、充填する装置内を減圧しておくことが好ましい旨、常圧もしくは加圧状態では、空隙内を樹脂で充填することが困難であり、減圧することによって、粒子内部の空隙に、効率的かつ充分に樹脂を充填することができ、立体的積層構造を形成しやすくなる旨の開示がある。
さらには、特許文献7(特開2007−133100号公報)には、多孔性の磁性体中に樹脂を含浸させたキャリアや芯材の表面に多量の樹脂を被覆したキャリアが記載されている。これらのキャリアは真比重が軽いため、トナーとキャリアを有する補給用現像剤を現像装置に補給しながら現像し、現像装置内部で過剰になったキャリアを必要に応じて現像装置から排出する二成分現像方法の補給用現像剤中に用いることで、余剰のキャリアをトナーとともにスムーズに排出することができるとしている。
これら特許文献5〜7に記載の多孔性磁性粉は、BETや吸油量で芯材の空孔体積を検討している例がある。しかし、BETはあくまでも表面積であり、その値からは実際の空孔度はわからない。また吸油量は、ある程度空孔体積を反映したものであるが、その測定原理から考えて、粒子間の空隙も合わせて測定しまい、実際の空孔体積ではない。また、一般的に、実際の粒子内の空孔体積に比べて、粒子間の空隙の方が大きく、過度な過不足なく樹脂を充填しようとした際の指標としては、精度に欠けるものであった。更には、これら特許文献には、樹脂が充填されるフェライト表面に存在する空孔の径に関する記載及びその空孔径の分布に関する記載がないため、実際に樹脂を充填させた場合、充填樹脂の粒子間バラツキや樹脂充填の均一性に欠けてしまう。そのため、樹脂充填の不充分な粒子については、強度が劣るため、実機上での使用においては、キャリア粒子の割れや、微粒子が発生し、画像欠陥の原因となる。
特許文献8(特開2007−218955公報)には、芯材粒子の細孔径、細孔容積等について記載されている。すなわち、特許文献8には、樹脂被覆前のキャリア芯材の段階において、高電圧印加条件で高抵抗を維持できる耐久性を具備させておくことで、電子写真現像剤として使用された時点における高電圧印加時での高抵抗維持が顕著に改善され、ブレークダウンの防止や画像特性の劣化防止を図ることができること、また耐スペント性についても、ある特定の細孔分布特性を持つ多孔性磁性粉体を作り、これを高抵抗化処理することによってキャリア芯材を得ることが重要である旨が開示されている。
しかし、キャリア芯材の細孔分布特性と電気抵抗の両方を満足するものでない場合には、特許文献8の比較例4のように、所望の特性を得ることができないことが判っている。
これは、特許文献8に記載されているような細孔分布特性では十分でないことを意味しており、より好ましい細孔分布特性をより精度良く制御したキャリア芯材が望まれている。
上述した樹脂充填型キャリアにあっては、高電圧下での電荷リークが発生し易く、絶縁破壊電圧が低い、並びに強撹拌時にキャリア粒子の割れ、微粒子の発生があり、粒子の破壊強度が低いという問題がある。
特開平5−40367号公報 特開平11−295933号公報 特開平11−295935号公報 特開昭54−78137号公報 特開2006−337579号公報 特開2007−57943号公報 特開2007−133100号公報 特開2007−218955公報
このように、上記した樹脂充填型キャリアの利点を保持しつつ、絶縁破壊電圧が高く、また粒子の破壊強度も高い電子写真現像剤用樹脂充填型キャリアが求められていた。
従って、本発明の目的は、樹脂充填型キャリアの利点を保持しつつ、絶縁破壊電圧が高く、また粒子の破壊強度も高い電子写真現像剤用樹脂充填型キャリア及び該樹脂充填型キャリアを用いた電子写真現像剤を提供することにある。
本発明者らは、上記のような課題を解決すべく鋭意検討した結果、絶縁破壊電圧や粒子の破壊強度が低いという問題が生じる一因として充填度合いが粒子によってばらつきがあることを知見し、このようなばらつきを解消するには、多孔質フェライト芯材の細孔容積とピーク細孔径とを特定範囲とすることによって解決されることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、多孔質フェライト芯材の空隙に樹脂を充填させて得られる電子写真現像剤用樹脂充填型キャリアであって、該多孔質フェライト芯材の細孔容積が0.055〜0.16ml/g、ピーク細孔径が0.2〜0.7μmであることを特徴とする電子写真現像剤用樹脂充填型キャリアを提供するものである。
本発明に係る上記電子写真現像剤用樹脂充填型キャリアでは、上記多孔質フェライト芯材の細孔系分布において、下記式(1)で表される細孔径のばらつきdvが1.0以下であることが望ましい。
Figure 2009175666
本発明に係る上記電子写真現像剤用樹脂充填型キャリアでは、上記多孔質フェライト芯材に充填する樹脂の量が、上記多孔質フェライト芯材100重量部に対して、6〜30重量部であることが望ましい。
本発明に係る上記電子写真現像剤用樹脂充填型キャリアは、平均粒径が20〜60μmであることが望ましい。
本発明に係る上記電子写真現像剤用樹脂充填型キャリアは、飽和磁化が30〜80Am/kgであることが望ましい。
本発明に係る上記電子写真現像剤用樹脂充填型キャリアは、ピクノメーター密度が2.5〜4.5g/cmであることが望ましい。
本発明に係る上記電子写真現像剤用樹脂充填型キャリアは、見掛け密度が1.0〜2.5g/cmであることが望ましい。
また、本発明は、上記樹脂充填型キャリアとトナーとからなる電子写真現像剤を提供するものである。
本発明に係る上記電子写真現像剤は、補給用現像剤としても用いられる。
本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型キャリアは、樹脂充填型フェライトキャリアであるため、軽量化が図れるため、耐久性に優れ長寿命化が達成でき、また流動性に優れ、帯電量等の制御が容易にでき、しかも磁性粉分散型キャリアに比して高強度であり、かつ熱や衝撃による割れ、変形、溶融がない。また、特定の細孔径及び細孔容積を持つので、絶縁破壊電圧が高く、また粒子の破壊強度も高い。
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
<本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型キャリア>
本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型キャリアは、多孔質フェライト芯材の空隙に樹脂を充填させて得られるものである。この多孔質フェライト芯材は、Mn、Mg、Li、Ca、Sr、Cu、Znから選ばれる少なくとも1種を含むことが望ましい。近年の廃棄物規制を始めとする環境負荷低減の流れを考慮すると、Cu、Zn、Niの重金属を、不可避不純物(随伴不純物)の範囲を超えて含まないことが好ましい。
この多孔質フェライト芯材の細孔容積は0.055〜0.16ml/g、ピーク細孔径は0.2〜0.7μmであることが必要である。また、この多孔質フェライトの細孔容積は、好ましくは、0.06〜0.14ml/gである。またピーク細孔径に関しては、好ましくは、0.4〜0.6μmである。
多孔質フェライト芯材の細孔容積が0.055ml/g未満であると、十分な量の樹脂を充填することができないため軽量化が図れない。また、多孔質フェライト芯材の細孔容積が0.16ml/gを超えると、樹脂を充填してもキャリアの強度を保つことができない。
多孔質フェライト芯材のピーク細孔径が0.2μm未満であると、芯材中心部まで樹脂を充填することが著しく困難になる。また、多孔質フェライト芯材のピーク細孔径が0.7μmを超えると、充填後のキャリアに極端な凹凸が発生するため、粒子の強度が劣り、また電荷リークやトナースペントの原因となるため好ましくない。
このように、細孔容積とピーク細孔径が上記範囲にあることで、上記した各不具合がなく、適度に軽量化された樹脂充填型キャリアを得ることができる。
〔多孔質フェライト芯材の細孔径及び細孔容積〕
この多孔質フェライト芯材の細孔径及び細孔容積の測定は、次のようにして行われる。すなわち、水銀ポロシメーターPascal140とPascal240(ThermoFisher Scientific社製)を用いて測定した。ディラトメータはCD3P(粉体用)を使用し、サンプルは複数の穴を開けた市販のゼラチン製カプセルに入れて、ディラトメータ内に入れた。Pascal140で脱気後、水銀を充填し低圧領域(0〜400Kpa)を測定し、1st Runとした。次に再び脱気と低圧領域(0〜400Kpa)の測定を行い、2nd Runとした。2nd Runの後、ディラトメーターと水銀とカプセルとサンプルを合わせた重量を測定した。次にPascal240で高圧領域(0.1Mpa〜200Mpa)を測定した。この高圧部の測定で得られた水銀圧入量をもって、多孔質フェライト芯材の細孔容積、細孔径分布及びピーク細孔径を求めた。また、細孔径を求める際には水銀の表面張力を480dyn/cm、接触角を141.3°として計算した。
本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型キャリアでは、多孔質フェライト芯材の細孔径分布において、細孔径のばらつきdvが1.0以下であることが望ましい。ここで、高圧領域における全水銀圧入量を100%とし、圧入量が84%に達した時の水銀への印加圧力から計算した細孔径をd84、圧入量が16%に達した時の水銀への印加圧力から計算した細孔径をd16とした。また、dv値は下記式(1)により計算した。
Figure 2009175666
多孔質フェライト芯材の細孔径のばらつきdvが1.0を超えると、充填度合いの粒子間ばらつきが発生し易く、また樹脂充填後の芯材露出度合いの粒子間及び個々の粒子内におけるばらつきも発生し易い。これらのばらつきにより、粒子の強度や絶縁破壊電圧の安定性が損なわれる原因となる。さらに、粒子表面の凹凸が大きくなるため、電荷リークやトナースペントの原因となる。
本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型キャリアは、多孔質フェライト芯材に樹脂を充填する。樹脂の充填量は、多孔質フェライト芯材100重量部に対して6〜30重量部が望ましく、より望ましくは6〜20重量部、更に望ましくは7〜18重量部、最も好ましくは8〜17重量部である。樹脂の充填量が6重量部未満であると、十分な軽量化が図れない。また、樹脂の充填量が30重量部を超えると、充填しきれずに残った遊離樹脂が多量に発生するため、帯電不良等の不具合の原因となる。
充填する樹脂は、特に制限されず、組み合わせるトナー、使用される環境等によって適宜選択できる。例えば、フッ素樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂、フッ素アクリル樹脂、アクリル−スチレン樹脂、シリコーン樹脂、あるいはアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、アルキッド樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂等の各樹脂で変性した変性シリコーン樹脂等が挙げられる。使用中の機械的ストレスによる樹脂の脱離を考慮すると、熱硬化性樹脂が好ましく用いられる。具体的な熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂及びそれらを含有する樹脂が挙げられる。
キャリアの電気抵抗や帯電量、帯電速度をコントロールすることを目的に、充填樹脂中に導電性剤を添加することができる。導電性剤はそれ自身の持つ電気抵抗が低いことから、添加量が多すぎると急激な電荷リークを引き起こしやすい。従って、添加量としては、充填樹脂の固形分に対し0.25〜20.0重量%であり、好ましくは0.5〜15.0重量%、特に好ましくは1.0〜10.0重量%である。導電性剤としては、導電性カーボンや酸化チタン、酸化スズ等の酸化物、各種の有機系導電剤が挙げられる。
また、充填樹脂中には、帯電制御剤を含有させることができる。帯電制御剤の例としては、トナー用に一般的に用いられる各種の帯電制御剤や、各種シランカップリング剤が挙げられる。これは多量の樹脂を充填した場合、帯電付与能力が低下することがあるが、各種の帯電制御剤やシランカップリング剤を添加することにより、コントロールできるためである。使用できる帯電制御剤やカップリング剤の種類は特に限定されないが、ニグロシン系染料、4級アンモニウム塩、有機金属錯体、含金属モノアゾ染料等の帯電制御剤、アミノシランカップリング剤やフッ素系シランカップリング剤等が好ましい。
本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型キャリアは、被覆樹脂により表面被覆することが望ましい。キャリア特性、特に帯電特性を初めとする電気特性はキャリア表面に存在する材料や性状に影響されることが多い。従って、適当な樹脂を表面被覆することによって、所望とするキャリア特性を、精度良く調整することができる。
被覆樹脂は特に制限されない。例えば、フッ素樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂、フッ素アクリル樹脂、アクリル−スチレン樹脂、シリコーン樹脂、あるいはアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、アルキッド樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂等の各樹脂で変性した変性シリコーン樹脂等が挙げられる。使用中の機械的ストレスによる樹脂の脱離を考慮すると、熱硬化性樹脂が好ましく用いられる。具体的な熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂及びそれらを含有する樹脂等が挙げられる。樹脂の被覆量は、充填型キャリア(樹脂被覆前)100重量部に対して、0.5〜5.0重量部が好ましい。
これら被覆樹脂中にも上記と同様な目的で導電性剤や帯電制御剤を含有することができる。導電性剤や帯電制御剤の種類や添加量は、上記充填樹脂の場合と同様である。
本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型キャリアの平均粒径は、20〜60μmであることが望ましく、この範囲でキャリア付着が防止され、また良好な画質が得られる。平均粒径が20μm未満であると、キャリア付着の原因となるため好ましくない。また、平均粒径が60μmを超えると、帯電付与能力の低下による画質劣化の原因となるため好ましくない。
〔平均粒径(マイクロトラック)〕
この平均粒径は、次のようにして測定される。すなわち、日機装株式会社製マイクロトラック粒度分析計(Model9320−X100)を用いて測定される。分散媒には水を用いた。試料10gと水80mlを100mlのビーカーに入れ、分散剤(ヘキサメタリン酸ナトリウム)を2〜3滴添加する。次いで超音波ホモジナイザー(SMT.Co.LTD.製UH−150型)を用い、出力レベル4に設定し、20秒間分散を行った。その後、ビーカー表面にできた泡を取り除き、試料を装置へ投入した。
本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型キャリアの飽和磁化は、30〜80Am/kgが望ましい。飽和磁化が30Am/kg未満であると、キャリア付着の原因となるため望ましくない。飽和磁化が80Am/kgを超えると、磁気ブラシの穂が硬くなるために、良好な画質を得ることが難しい。
〔飽和磁化〕
ここで、磁化の測定は、積分型B−HトレーサーBHU−60型(株式会社理研電子製)を使用して測定した。電磁石間に磁場測定用Hコイル及び磁化測定用4πIコイルを入れる。この場合、試料は4πIコイルに入れる。電磁石の電流を変化させ磁場Hを変化させたHコイル及び4πIコイルの出力をそれぞれ積分し、H出力をX軸に、4πIコイルの出力をY軸に、ヒステリシスループを記録紙に描く。ここで測定条件としては、試料充填量:約1g、試料充填セル:内径7mmφ±0.02mm、高さ10mm±0.1mm、4πIコイル:巻数30回にて測定した。
本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型キャリアのピクノメーター密度は2.5〜4.5g/cmであることが望ましい。ピクノメーター密度が2.5g/cm未満であると、キャリアが軽量過ぎるために帯電付与能力が低下し易い。また、ピクノメーター密度が4.5g/cmを超えると、キャリアの軽量化が十分でなく、耐久性に劣る。
〔ピクノメーター密度〕
ピクノメーター密度は、次のようにして測定した。すなわち、JIS R9301−2−1に準拠して、ピクノメーターを用いて測定した。ここで、溶媒としてメタノールを用い、温度25℃にて測定を行った。
本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型キャリアの見掛け密度は、1.0〜2.5g/cmであることが望ましい。見掛け密度が1.0g/cm未満であると、キャリアが軽量過ぎるために帯電付与能力が低下し易い。見掛け密度が2.5g/cmを超えると、キャリアの軽量化が十分でなく、耐久性に劣る。
〔見掛け密度〕
この見掛け密度の測定は、JIS−Z2504(金属粉の見掛け密度試験法)に従って測定される。
本発明の電子写真現像剤用樹脂充填型キャリアは、その印加電圧100Vの電気抵抗が1×10Ω以上であることが好ましい。電気抵抗が1×10Ω未満では、実際の使用において電荷リーク、絶縁破壊が発生し易く好ましくない。
〔電気抵抗〕
電極間間隔1.0mmにて非磁性の平行平板電極(10mm×40mm)を対抗させ、その間に、試料200mgを秤量して充填する。磁石(表面磁束密度:1500Gauss、電極に接する磁石の面積:10mm×30mm)を平行平板電極に付けることにより電極間に試料を保持させ、100Vの電圧を印加し、抵抗を絶縁抵抗計(SM−8210、東亜ディケーケー(株)製)にて測定した。なお、室温25℃、湿度55%に制御された恒温恒湿室内で測定を行った。
本発明の電子写真現像剤用樹脂充填型キャリアは、充填状態の粒子間のばらつきが少ないことが望ましい。粒子間のばらつきが多いと、絶縁破壊電圧の低下や粒子の破壊強度の低下を招くため好ましくない。また、割れや微粒子が存在しないことが望ましい。割れや微粒子が存在すると、帯電不良、使用中における特性変動、白斑等の問題が発生するので好ましくない。
〔充填樹脂状態の粒子間のばらつき〕
キャリアを走査電子顕微鏡(JSM−6100型、日本電子株式会社製)で450倍の倍率で観察することによって行った。
充填樹脂状態の粒子間ばらつきの評価の基準は以下の通りである。
樹脂の充填度合、芯材の露出度合が粒子間において偏りが観察されず、かつ凝集粒子や遊離樹脂微粉も観察されないものを「◎」、樹脂の充填度合、芯材の露出度合の粒子間における偏りがやや観察され、凝集粒子がわずかに観察されるものを「○」とし、「◎」「○」と評価されたものを合格範囲とした。また、樹脂の充填度合、芯材の露出度合の粒子間における偏りが多く観察され、凝集粒子や遊離樹脂微粉も観察され、さらにキャリア表面に充填しきれなかった樹脂が僅かに観察されるものを「△」、樹脂の充填度合、芯材の露出度合の粒子間における偏りが著しく、かつ凝集粒子や遊離樹脂微粉も多く観察され、さらにキャリア表面に充填しきれなかった樹脂が多く観察されるものに関しては「×」と評価し、「△」「×」と評価されたものを不合格とした。
〔キャリア強度試験(割れや削れ、微粒子の評価法)〕
充填キャリア50gを、50ccガラス瓶に入れ、そのガラス瓶を直径130mm、高さ200mmの円柱のホルダーに収納、固定し、ターブラーミキサーで360分攪拌した。
攪拌した後のキャリアを、走査型電子顕微鏡(JSM−6100型日本電子株式会社製)を用いて、450倍の倍率で観察を行い、充填キャリアの破砕状況を確認した。攪拌前と変わらないものを「◎」、削れ、及び破砕により発生した浮遊樹脂などの微小粒子が、僅かに観察されるものを「○」とし、「◎」「○」と評価されたものについて合格とした。削れ及び浮遊樹脂などの微粒子が多く観察されるものは「△」とし、削れ及び浮遊樹脂などの微粒子が著しく多く観察され、さらに粒子の割れの発生も観察されたものについては「×」と評価し、「△」「×」と評価されたものについて不合格とした。
〔トナースペント〕
トナースペントの評価方法は、下記の通りである。すなわち、トナー濃度7%とした現像剤を調製し、36時間攪拌後の現像剤からキャリアのみを抜き取り、トルエンでスペントしたトナーを洗浄した後、上澄み液の、波長560nmの光の透過率(%)を可視光分光光度計(JENWAY社製、MODEL6100)により測定し、透過率95%以上を合格として評価した。
<本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型キャリアの製造方法>
本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型キャリアの製造方法について説明する。
本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型キャリアの製造方法において、多孔質フェライト芯材を製造するには、まず、原材料を適量秤量した後、ボ−ルミル又は振動ミル等で0.5時間以上、好ましくは1〜20時間粉砕混合する。原料は特に制限されないが、上述した元素を含有する組成となるように選択することが望ましい。
このようにして得られた粉砕物を加圧成型機等を用いてペレット化した後、700〜1200℃の温度で仮焼成する。加圧成型機を使用せずに、粉砕した後、水を加えてスラリー化し、スプレードライヤーを用いて粒状化しても良い。仮焼成後さらにボ−ルミル又は振動ミル等で粉砕した後、水及び必要に応じ分散剤、バインダー等を添加し、粘度調整後、スプレードライヤーにて粒状化し、造粒を行う。仮焼後に粉砕する際は、水を加えて湿式ボールミルや湿式振動ミル等で粉砕しても良い。
上記のボールミルや振動ミル等の粉砕機は特に限定されないが、原料を効果的かつ均一に分散させるためには、使用するメディアに1mm以下の粒径を持つ微粒なビーズを使用することが好ましい。また使用するビーズの径、組成、粉砕時間を調整することによって、粉砕度合いをコントロールすることができる。
その後、得られた造粒物を、酸素濃度の制御された雰囲気下で、800〜1500℃の温度で、1〜24時間保持し、本焼成を行う。その際、ロータリー式電気炉やバッチ式電気炉または連続式電気炉等を使用し、焼成時の雰囲気も、窒素等の不活性ガスや水素や一酸化炭素等の還元性ガスを打ち込んで、酸素濃度の制御を行っても良い。また、ロータリー式電気炉の場合、雰囲気や焼成温度を変更して、多数回焼成を行っても良い。
このようにして得られた焼成物を、粉砕し、分級する。分級方法としては、既存の風力分級、メッシュ濾過法、沈降法など用いて所望の粒径に粒度調整する。
その後、必要に応じて、表面を低温加熱することで酸化皮膜処理を施し、電気抵抗調整を行うことができる。酸化被膜処理は、一般的なロータリー式電気炉、バッチ式電気炉等を用い、例えば300〜700℃で熱処理を行うことができる。この処理によって形成された酸化被膜の厚さは、0.1nm〜5μmであることが好ましい。0.1nm未満であると、酸化被膜層の効果が小さく、5μmを超えると、磁化が低下したり、高抵抗になりすぎたりするため、所望の特性を得にくくなり好ましくない。また、必要に応じて、酸化被膜処理の前に還元を行っても良い。このようにして、細孔容積及びピーク細孔径が特定範囲にある多孔質フェライト芯材を調製する。
上記のような、電子写真現像剤用キャリアのフェライト芯材の、細孔容積、ピーク細孔径、細孔径のバラツキをコントロールする方法としては、配合する原料種、原料の粉砕度合い、仮焼の有無、仮焼温度、仮焼時間、スプレードライヤーによる造粒時のバインダー量、焼成方法、焼成温度、焼成時間、水素ガス、一酸化炭素ガス等による還元等、様々な方法で行うことができる。これらのコントロール方法は特に限定されるものではないが、その一例を以下に示す。
すなわち、配合する原料種として、水酸化物や炭酸塩を用いた方が、酸化物を用いた場合に比べて細孔容積は大きくなりやすく、また、仮焼成を行わないか、または仮焼性温度が低い方、もしくは本焼成温度が低く、焼成時間が短い方が、細孔容積は大きくなりやすい。
ピーク細孔径については、使用する原料、特に仮焼後の原料の粉砕度合を強くし、粉砕の一次粒子径が細かい方が小さくなりやすい。また、本焼成時に窒素等の不活性ガスを用いるよりは、水素や一酸化炭素等の還元性ガスを導入することで、ピーク細孔径を小さくすることが可能となる。
更に、細孔径のばらつきについては、本焼成時において、原料の焼結性を均一に進めることでばらつきを低くすることが可能になる。具体的には、トンネル式の連続炉を用いるよりは、原料に均一に熱を加えることのできるロータリー式電気炉を用いる方が望ましい。また、使用する原料、特に仮焼後の原料の粉砕度合を強くし、粉砕粒径の分布をシャープにすることでも、細孔径のばらつきを低くするができる。
これらのコントロール方法を、単独もしくは組み合わせて使用することにより、所望の細孔容積、ピーク細孔径及び細孔径のばらつきをもった多孔質フェライト芯材得ることができる。
このようにして得られた多孔質フェライト芯材に樹脂を充填する。充填方法としては、様々な方法が使用できる。その方法としては、例えば乾式法、流動床によるスプレードライ方式、ロータリードライ方式、万能攪拌機等による液浸乾燥法等が挙げられる。ここで用いられる樹脂としては、上述した通りである。
上記樹脂を充填する工程において、減圧下で多孔質フェライト芯材と充填樹脂を混合撹拌しながら、多孔質フェライト芯材の空孔に樹脂を充填することが好ましい。このように減圧下で樹脂を充填することによって、空孔部分に効率良く樹脂を充填することができる。減圧の程度としては、10〜700mmHgが好ましい。700mmHgを超えると減圧する効果がなく、10mmHg未満では、充填工程中に樹脂溶液が沸騰しやすくなるため、効率良い充填ができなくなる。
上記樹脂を充填する工程を複数回に分けて行うことが好ましい。1回の充填工程で樹脂を充填することは可能である。あえて複数回に分ける必要はない。しかし、樹脂の種類によっては、一度に多量の樹脂を充填しようとした場合、粒子の凝集が発生する場合がある。凝集が発生するとキャリアとして現像機内で使用した場合、現像器の撹拌ストレスによって凝集が解れることがある。凝集していた粒子の界面は、帯電特性が大きく異なるため、経時で帯電変動が発生し、好ましくない。このような場合には、複数回に分けて充填することによって、凝集を防ぎつつ、過不足なく充填が行える。
樹脂を充填させた後、必要に応じて各種の方式によって加熱し、充填した樹脂を芯材に密着させる。加熱方式としては、外部加熱方式又は内部加熱方式のいずれでもよく、例えば固定式又は流動式電気炉、ロータリー式電気炉、バーナー炉でもよく、もしくはマイクロウェーブによる焼き付けでもよい。温度は、充填する樹脂によって異なるが、融点又はガラス転移点以上の温度は必要であり、熱硬化性樹脂又は縮合架橋型樹脂等では、充分硬化が進む温度まで上げることにより、衝撃に対して強い樹脂充填型キャリアを得ることができる。
上述のように、多孔質フェライト芯材に樹脂を充填した後、樹脂により表面を被覆することが望ましい。キャリア特性、特に帯電特性を初めとする電気特性はキャリア表面に存在する材料や性状に影響されることが多い。従って、適当な樹脂を表面被覆することによって、所望とするキャリア特性を、精度良く調整することができる。被覆する方法としては、公知の方法、例えば刷毛塗り法、乾式法、流動床によるスプレードライ方式、ロータリードライ方式、万能攪拌機による液浸乾燥法等により被覆することができる。被覆率を向上させるためには、流動床による方法が好ましい。樹脂被覆後、焼き付けする場合には、外部加熱方式又は内部加熱方式のいずれでもよく、例えば固定式又は流動式電気炉、ロータリー式電気炉、バーナー炉でもよく、もしくはマイクロウェーブによる焼き付けでもよい。UV硬化樹脂を用いる場合は、UV加熱器を用いる。焼き付けの温度は使用する樹脂により異なるが、融点又はガラス転移点以上の温度は必要であり、熱硬化性樹脂又は縮合架橋型樹脂等では、充分硬化が進む温度まで上げる必要がある。
<本発明に係る電子写真現像剤>
次に、本発明に係る電子写真現像剤について説明する。
本発明に係る電子写真現像剤は、上記した電子写真現像剤用樹脂充填型キャリアとトナーとからなるものである。
本発明の電子写真現像剤を構成するトナー粒子には、粉砕法によって製造される粉砕トナー粒子と、重合法により製造される重合トナー粒子とがある。本発明ではいずれの方法により得られたトナー粒子を使用することができる。
粉砕トナー粒子は、例えば、結着樹脂、荷電制御剤、着色剤をヘンシェルミキサー等の混合機で充分に混合し、次いで、二軸押出機等で溶融混練し、冷却後、粉砕、分級し、外添剤を添加後、ミキサー等で混合することにより得ることができる。
粉砕トナー粒子を構成する結着樹脂としては特に限定されるものではないが、ポリスチレン、クロロポリスチレン、スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、更にはロジン変性マレイン酸樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂及びポリウレタン樹脂等を挙げることができる。これらは単独又は混合して用いられる。
荷電制御剤としては、任意のものを用いることができる。例えば正荷電性トナー用としては、ニグロシン系染料及び4級アンモニウム塩等を挙げることができ、また、負荷電性トナー用としては、含金属モノアゾ染料等を挙げることができる。
着色剤(色剤)としては、従来より知られている染料、顔料が使用可能である。例えば、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、パーマネントレッド、クロムイエロー、フタロシアニングリーン等を使用することができる。その他、トナーの流動性、耐凝集性向上のためのシリカ粉体、チタニア等のような外添剤をトナー粒子に応じて加えることができる。
重合トナー粒子は、懸濁重合法、乳化重合法、乳化凝集法、エステル伸長重合法、相転乳化法といった公知の方法で製造されるトナー粒子である。このような重合法トナー粒子は、例えば、界面活性剤を用いて着色剤を水中に分散させた着色分散液と、重合性単量体、界面活性剤及び重合開始剤を水性媒体中で混合攪拌し、重合性単量体を水性媒体中に乳化分散させて、攪拌、混合しながら重合させた後、塩析剤を加えて重合体粒子を塩析させる。塩析によって得られた粒子を、濾過、洗浄、乾燥させることにより、重合トナー粒子を得ることができる。その後、必要により乾燥されたトナー粒子に外添剤を添加する。
更に、この重合トナー粒子を製造するに際しては、重合性単量体、界面活性剤、重合開始剤、着色剤以外に、定着性改良剤、帯電制御剤を配合することができ、これらにより得られた重合トナー粒子の諸特性を制御、改善することができる。また、水性媒体への重合性単量体の分散性を改善するとともに、得られる重合体の分子量を調整するために連鎖移動剤を用いることができる。
上記重合トナー粒子の製造に使用される重合性単量体に特に限定はないが、例えば、スチレン及びその誘導体、エチレン、プロピレン等のエチレン不飽和モノオレフィン類、塩化ビニル等のハロゲン化ビニル類、酢酸ビニル等のビニルエステル類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ジメチルアミノエステル及びメタクリル酸ジエチルアミノエステル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類等を挙げることができる。
上記重合トナー粒子の調製の際に使用される着色剤(色材)としては、従来から知られている染料、顔料が使用可能である。例えば、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、パーマネントレッド、クロムイエロー及びフタロシアニングリーン等を使用することができる。また、これらの着色剤はシランカップリング剤やチタンカップリング剤等を用いてその表面が改質されていてもよい。
上記重合トナー粒子の製造に使用される界面活性剤としては、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両イオン性界面活性剤及びノニオン系界面活性剤を使用することができる。
ここで、アニオン系界面活性剤としては、オレイン酸ナトリウム、ヒマシ油等の脂肪酸塩、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム等のアルキル硫酸エステル、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルリン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩等を挙げることができる。また、ノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、グリセリン、脂肪酸エステル、オキシエチレン−オキシプロピレンブロックポリマー等を挙げることができる。更に、カチオン系界面活性剤としては、ラウリルアミンアセテート等のアルキルアミン塩、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド等の第4級アンモニウム塩等を挙げることができる。また、両イオン性界面活性剤としては、アミノカルボン酸塩、アルキルアミノ酸等を挙げることができる。
上記のような界面活性剤は、重合性単量体に対して、通常は0.01〜10重量%の範囲内の量で使用することができる。このような界面活性剤の使用量は、単量体の分散安定性に影響を与えるとともに、得られた重合トナー粒子の環境依存性にも影響を及ぼすことから、単量体の分散安定性が確保され、かつ重合トナー粒子の環境依存性に過度の影響を及ぼしにくい上記範囲内の量で使用することが好ましい。
重合トナー粒子の製造には、通常は重合開始剤を使用する。重合開始剤には、水溶性重合開始剤と油溶性重合開始剤とがあり、本発明ではいずれをも使用することができる。本発明で使用することができる水溶性重合開始剤としては、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、水溶性パーオキサイド化合物を挙げることができ、また、油溶性重合開始剤としては、例えば、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系化合物、油溶性パーオキサイド化合物を挙げることができる。
また、本発明において連鎖移動剤を使用する場合には、この連鎖移動剤としては、例えば、オクチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタン等のメルカプタン類、四臭化炭素等を挙げることができる。
更に、本発明で使用する重合トナー粒子が、定着性改善剤を含む場合、この定着性改良剤としては、カルナバワックス等の天然ワックス、ポリプロピレン、ポリエチレン等のオレフィン系ワックス等を使用することができる。
また、本発明で使用する重合トナー粒子が、帯電制御剤を含有する場合、使用する帯電制御剤に特に制限はなく、ニグロシン系染料、4級アンモニウム塩、有機金属錯体、含金属モノアゾ染料等を使用することができる。
また、重合トナー粒子の流動性向上等のために使用される外添剤としては、シリカ、酸化チタン、チタン酸バリウム、フッ素樹脂微粒子、アクリル樹脂微粒子等を挙げることができ、これらは単独であるいは組み合わせて使用することができる。
更に、水性媒体から重合粒子を分離するために使用される塩析剤としては、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化ナトリウム等の金属塩を挙げることができる。
上記のようにして製造されたトナー粒子の平均粒径は、2〜15μm、好ましくは3〜10μmの範囲内にあり、重合トナー粒子の方が粉砕トナー粒子よりも、粒子の均一性が高い。トナー粒子が2μmよりも小さくなると、帯電能力が低下しカブリやトナー飛散を引き起こしやすく、15μmを超えると、画質が劣化する原因となる。
上記のように製造されたキャリアとトナーとを混合し、電子写真現像剤を得ることができる。キャリアとトナーの混合比、すなわちトナー濃度は、3〜15重量%に設定することが好ましい。3重量%未満であると所望の画像濃度が得にくく、15重量%を超えると、トナー飛散やかぶりが発生しやすくなる。
上記のように製造されたキャリアとトナーとを混合し得られた現像剤を、補給用現像剤として用いることができる。この場合、キャリアとトナーの混合比、キャリア1重量部に対して、トナー2〜50重量部の比率で混合される。
上記のように調製された本発明に係る電子写真現像剤は、有機光導電体層を有する潜像保持体に形成されている静電潜像を、バイアス電界を付与しながら、トナー及びキャリアを有する二成分現像剤の磁気ブラシによって反転現像する現像方式を用いたデジタル方式のコピー機、プリンター、FAX、印刷機等に使用することができる。また、磁気ブラシから静電潜像側に現像バイアスを印加する際に、DCバイアスにACバイアスを重畳する方法である交番電界を用いるフルカラー機等にも適用可能である。
以下、実施例等に基づき本発明を具体的に説明するが、これにより本発明が何ら限定されるものではない。
MnO:35mol%、MgO:14.5mol%、Fe:50mol%及びSrO:0.5mol%になるように原料を秤量し、湿式のメディアミルで5時間粉砕してスラリーを得た。得られたスラリーをスプレードライヤーにて乾燥し、真球状の粒子を得た。MnO原料としては四酸化三マンガンを、MgO原料としては水酸化マグネシウムを、SrO原料としては、炭酸ストロンチウムを用いた。この粒子を粒度調整した後、950℃で2時間加熱し、仮焼成を行った。次いで、1/8インチ径のステンレスビーズを用いて湿式ボールミルで1時間粉砕したのち、さらに1/16インチ径のステンレスビーズを用いて4時間粉砕した。このスラリーの粒径(粉砕の一次粒子径)をマイクロトラックにて測定した結果、D50は2.95μmであった。このスラリーに分散剤を適量添加し、また造粒される粒子の強度を確保するため、バインダーとしてPVA(20%溶液)を固形分に対して0.6重量%添加し、次いでスプレードライヤーにより造粒、乾燥し、得られた粒子の粒度調整を行い、その後、650℃で2時間加熱し、分散剤やバインダーといった有機成分の除去を行った。
上述のようにして得られた造粒物を、ロータリー式電気炉にて、温度900℃、1時間保持し、焼成を行った。その際、炉内に水素ガスを投入し、炉内を還元性雰囲気下にした。
その後、解砕し、さらに分級して粒度調整を行い、磁力選鉱により低磁力品を分別し、多孔質フェライト粒子の芯材を得た。この多孔質フェライト芯材の細孔容積は0.129ml/g、ピーク細孔径は0.52μm、細孔径のばらつきdvは0.15であった。
次に、上記多孔質フェライト粒子100重量部と、T単位とD単位からなる縮合架橋型シリコーン樹脂(重量平均分子量:約8000)を準備し、このシリコーン樹脂溶液60重量部(樹脂溶液濃度20%のため固形分としては12重量部、希釈溶媒:トルエン)を、60℃、2.3kPaの減圧下で混合撹拌し、トルエンを揮発させながら、樹脂を多孔質フェライト芯材内部に浸透、充填させた。
トルエンが充分揮発したことを確認した後、さらに30分撹拌を続け、トルエンをほぼ完全に除去したのち、充填装置内から取り出し、容器に入れ、熱風加熱式のオーブンに入れ、220℃で2時間、加熱処理を行った。
その後、室温まで冷却し、樹脂が硬化されたフェライト粒子を取り出し、200Mの目開きの振動篩にて粒子の凝集を解し、磁力選鉱機を用いて、非磁性物を取り除いた。その後、再度振動篩にて粗大粒子を取り除き樹脂が充填された樹脂充填型キャリアを得た。
本焼成の条件を、ロータリー式電気炉にて、炉内に水素ガスを投入し、炉内を還元性雰囲気下にして、温度950℃、1時間保持に変更して得られた、細孔容積0.073ml/g、ピーク細孔径0.42μm、細孔径のばらつきdv0.26である多孔質フェライト粒子を芯材として用い、樹脂充填量を固形分として10重量部とした以外は、実施例1と同様にして、樹脂充填型キャリアを得た。
仮焼成後の粉砕条件を、1/8インチ径のステンレスビーズを用いて湿式ボールミルで1時間粉砕したのち、さらに1/16インチ径のステンレスビーズを用いて10時間粉砕にして、スラリー粒径(粉砕の一次粒子径)D50を1.03μmまで細かくし、更に本焼成の条件として、ロータリー式電気炉にて、炉内に水素ガスを投入し、炉内を還元性雰囲気下にして、温度850℃、1時間保持のみに変更して得られた、細孔容積0.152ml/g、ピーク細孔径0.30μm、細孔径のばらつきdv0.20である多孔質フェライト粒子を芯材として用いた以外は、実施例1と同様にして、樹脂充填型キャリアを得た。
本焼成の条件を、ロータリー式電気炉にて、炉内に水素ガスを投入し、炉内を還元性雰囲気下にして、温度900℃、1時間保持したのち、更に、同じくロータリー式電気炉にて、窒素の不活性ガス雰囲気中で焼成温度1150℃、1時間保持に変更して得られた、細孔容積0.092ml/g、ピーク細孔径0.70μm、細孔径のばらつきdv0.31である多孔質フェライト粒子を芯材として用い、樹脂充填量を固形分として10重量部とした以外は、実施例1と同様にして、樹脂充填型キャリアを得た。
本焼成の条件を、ロータリー式電気炉にて、炉内に水素ガスを投入し、炉内を還元性雰囲気下にして、温度900℃、1時間保持したのち、更に、同じくロータリー式電気炉にて、窒素の不活性ガス雰囲気中で焼成温度1170℃、1時間保持に変更して得られた、細孔容積0.061ml/g、ピーク細孔径0.67μm、細孔径のばらつきdv0.32である多孔質フェライト粒子を芯材として用い、樹脂充填量を固形分として8重量部とした以外は、実施例1と同様にして、樹脂充填型キャリアを得た。
本焼成の条件を、ロータリー式電気炉にて、炉内に水素ガスを投入し、炉内を還元性雰囲気下にして、温度900℃、1時間保持したのち、更に、同じくロータリー式電気炉にて、窒素の不活性ガス雰囲気中で焼成温度1180℃、1時間保持に変更して得られた、細孔容積0.055ml/g、ピーク細孔径0.59μm、細孔径のばらつきdv0.30である多孔質フェライト粒子を芯材として用い、樹脂充填量を固形分として6重量部とした以外は、実施例1と同様にして、樹脂充填型キャリアを得た。
比較例
〔比較例1〕
実施例1の焼成工程を次の様に変更した。すなわち、バッチ式電気炉にて、焼成温度1100℃、窒素ガス雰囲気下にて、3時間保持した。その後、解砕し、さらに分級して粒度調整を行い、磁力選鉱により低磁力品を分別し、多孔質フェライト粒子の芯材を得た。このフェライト芯材の細孔容積は0.122ml/g、ピーク細孔径は1.91μm、細孔径のばらつきdvは1.39であった。その後の樹脂充填工程は実施例1と同様に行い、樹脂充填型キャリアを得た。
〔比較例2〕
芯材として、焼成温度を1175℃に変更して焼成された、細孔容積0.058ml/g、ピーク細孔径0.90μm、細孔径のばらつきdv1.33である多孔質フェライトを用い、樹脂充填量を固形分として8重量部とした以外は、比較例1と同様にして、樹脂充填型キャリアを得た。
〔比較例3〕
芯材として、焼成温度を1200℃に変更して焼成された、細孔容積0.052ml/g、ピーク細孔径0.61μm、細孔径のばらつきdv1.25である多孔質フェライトを用い、樹脂充填量を固形分として3重量部とした以外は、比較例1と同様にして、樹脂充填型キャリアを得た。
〔比較例4〕
芯材として、焼成温度を1210℃に変更して焼成された、細孔容積0.032ml/g、ピーク細孔径0.60μm、細孔径のばらつきdv1.28である多孔質フェライトを用い、樹脂充填量を固形分として3重量部とした以外は、比較例1と同様にして、樹脂充填型キャリアを得た。
実施例1〜6及び比較例1〜4の細孔容積、ピーク細孔径、細孔径のばらつきdv及び樹脂充填量を表1に示す。また、得られた樹脂充填型キャリアの各特性及び評価結果を表2に示す。
Figure 2009175666
Figure 2009175666
表2に示した結果から明らかなように、実施例1〜6に示した樹脂充填型キャリアは、適切な細孔容積と、ピーク細孔径及び細孔径のばらつきdvを保持している芯材を使用しているため、充填樹脂も過不足無く十分に行われた結果、電気抵抗値は好ましい範囲内にあり、充填樹脂の粒子間ばらつきは小さく、また強度試験後のSEMによる観察においても、削れや割れは合格の範囲内にあり、さらにトナースペント評価においても、良好な結果が得られた。
これらのことから、実施例1〜6に示した樹脂充填型キャリアは、低比重化が実現されており、同時に良好な絶縁破壊電圧を保持し、キャリア粒子の機械的強度に優れていることが示された。従って、これらのキャリアを現像剤に実際に使用した場合、電荷リークの発生や実機内でのストレスによるキャリア粒子の破砕や劣化が防止され、白斑等の画像欠陥が生じることなく、経時的に安定し良好な画像品質が得られることが容易に想像される。また、補給用現像剤としても好適に使用できることが推察できる。
一方で、比較例1に示したキャリアはピーク細孔径が大きく、細孔容積も大きいため、強度試験後のSEMによる観察において、削れや割れが多く観察され、機械的強度に劣る。また、多孔質フェライト芯材の細孔径のばらつきも大きかったことから、樹脂充填も均一になされず、多孔質フェライト芯材の一部が多く露出しており、このため電荷のリークポイントがあるためか、抵抗値も低く、絶縁破壊電圧も低いことが容易に推測され、トナースペントも許容範囲外であった。
比較例2で得られたキャリアは、ピーク細孔径が大きいため、強度試験後のSEMによる観察において、削れや割れが多く観察され、機械的強度に劣る結果となった。また細孔径のばらつきも大きいため、粒子間での樹脂充填状態にばらつきが生じ、トナーがスペントしやすい部位が生じたため、トナースペントも許容範囲外であった。
比較例3及び4で得られたキャリアは、細孔容積が小さいことから、樹脂充填量が制限され、そのため、ピクノメーター密度も高く、低比重化、低ストレス化が図れなかった。さらに、細孔径のばらつきも大きいため、粒子間での樹脂充填状態にばらつきが生じ、トナーがスペントしやすい部位が生じた。その結果、トナースペントが著しく大きな値を示し、許容範囲外であった。
上記のように、比較例1〜4で得られたキャリアを実際に使用した場合、実機内でのストレスによりキャリアが劣化し、そのため帯電量が著しく変動し、電荷リークの発生や、強度が低いことにより、破砕された微粒子が発生する可能性もあり、微粒子による白斑等の画像欠陥が発生し易く、良好な画像品質を安定的に維持できないことが容易に想像される。
本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型キャリアは、樹脂充填型キャリアの利点を保持しつつ、絶縁破壊電圧が高く、また粒子の破壊強度も高い。
従って、本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型キャリアは、高画質の要求されるフルカラー機並びに画像維持の信頼性及び耐久性の要求される高速機等の分野に広く使用可能である。

Claims (9)

  1. 多孔質フェライト芯材の空隙に樹脂を充填させて得られる電子写真現像剤用樹脂充填型キャリアであって、該多孔質フェライト芯材の細孔容積が0.055〜0.16ml/g、ピーク細孔径が0.2〜0.7μmであることを特徴とする電子写真現像剤用樹脂充填型キャリア。
  2. 上記多孔質フェライト芯材の細孔径分布において、下記式(1)で表される細孔径のばらつきdvが1.0以下である請求項1記載の電子写真現像剤用樹脂充填型キャリア。
    Figure 2009175666
  3. 上記多孔質フェライト芯材に充填する樹脂の量が、上記多孔質フェライト芯材100重量部に対して、6〜30重量部である請求項1又は2記載の電子写真現像剤用樹脂充填型キャリア。
  4. 平均粒径が20〜60μmである請求項1〜3のいずれかに記載の電子写真現像剤用樹脂充填型キャリア。
  5. 飽和磁化が30〜80Am/kgである請求項1〜4のいずれかに記載の電子写真現像剤用樹脂充填型キャリア。
  6. ピクノメーター密度が2.5〜4.5g/cmである請求項1〜5のいずれかに記載の電子写真現像剤用樹脂充填型キャリア。
  7. 見掛け密度が1.0〜2.5g/cmである請求項1〜6のいずれかに記載の電子写真現像剤用樹脂充填型キャリア。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の樹脂充填型キャリアとトナーとからなる電子写真現像剤。
  9. 補給用現像剤として用いられる請求項8記載の電子写真現像剤。
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