JP2014197040A - 電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア芯材及びフェライトキャリア、並びに該フェライトキャリアを用いた電子写真現像剤 - Google Patents

電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア芯材及びフェライトキャリア、並びに該フェライトキャリアを用いた電子写真現像剤 Download PDF

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Abstract

【課題】樹脂充填型フェライトキャリアの利点を保持しつつ、高いキャリア強度を付与して耐久性を向上させ、かつ耐刷時において帯電特性の安定化した電子写真現像剤用樹脂被覆フェライトキャリア芯材及びフェライトキャリア、並びに該フェライトキャリアを用いた電子写真現像剤を提供すること。【解決手段】平均圧縮強度が100mN以上、圧縮強度の変動係数が50%以下である多孔質フェライト粒子からなる電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア芯材及びフェライトキャリア、並びに該フェライトキャリアを用いた電子写真現像剤を採用する。【選択図】なし

Description

本発明は、複写機、プリンター等に用いられ、真密度が軽く、高いキャリア強度を有することから耐久性に優れ、かつ耐刷時において帯電変動を引き起こさない電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア芯材及びフェライトキャリア、並びに該フェライトキャリアを用いた電子写真現像剤に関する。
電子写真現像方法は、現像剤中のトナー粒子を感光体上に形成された静電潜像に付着させて現像する方法であり、この方法で使用される現像剤は、トナー粒子とキャリア粒子からなる二成分系現像剤及びトナー粒子のみを用いる一成分系現像剤に分けられる。
こうした現像剤のうち、トナー粒子とキャリア粒子からなる二成分系現像剤を用いた現像方法としては、古くはカスケード法等が採用されていたが、現在では、マグネットロールを用いる磁気ブラシ法が主流である。
二成分系現像剤において、キャリア粒子は、現像剤が充填されている現像ボックス内において、トナー粒子と共に攪拌されることによって、トナー粒子に所望の電荷を付与し、さらにこのように電荷を帯びたトナー粒子を感光体の表面に搬送して感光体上にトナー像を形成するための担体物質である。マグネットを保持する現像ロール上に残ったキャリア粒子は、この現像ロールから再び現像ボックス内に戻り、新たなトナー粒子と混合・攪拌され、一定期間繰り返して使用される。
二成分系現像剤は、一成分系現像剤とは異なり、キャリア粒子はトナー粒子と混合・攪拌され、トナー粒子を帯電させ、さらに搬送する機能を有しており、現像剤を設計する際の制御性が良い。従って、二成分系現像剤は高画質が要求されるフルカラー現像装置及び画像維持の信頼性、耐久性が要求される高速印刷を行う装置等に適している。
このようにして用いられる二成分系現像剤においては、画像濃度、カブリ、白斑、階調性、解像力等の画像特性が、初期の段階から所定の値を示し、しかもこれらの特性が耐刷期間中に変動せず、安定に維持されることが必要である。これらの特性を安定に維持するためには、二成分系現像剤中に含有されるキャリア粒子の特性が安定していることが必要になる。
二成分系現像剤を形成するキャリア粒子として、従来は、各種の、鉄粉キャリア、フェライトキャリア、樹脂被覆フェライトキャリア、磁性粉分散型樹脂キャリア等が使用されていた。
最近、オフィスのネットワーク化が進み、単機能の複写機から複合機への時代に進化し、サービス体制も、契約したサービスマンが定期的にメンテナンスを行って現像剤等を交換するようなシステムから、メンテナンスフリーシステムの時代へシフトしてきており、市場からは、現像剤の更なる長寿命化に対する要求が一層高まってきている。
このような中で、キャリア粒子の軽量化を図り、現像剤寿命を伸ばすことを目的として、特許文献1(特開平5−40367号公報)等には、微細な磁性微粒子を樹脂中に分散させた磁性粉分散型キャリアも多く提案されている。
このような磁性粉分散型キャリアは、磁性微粒子の量を少なくすることにより真密度を下げることができ、攪拌によるストレスを軽減できるため、被膜の削れや剥離を防止することができ、長期にわたって安定した画像特性を得ることができる。
しかしながら、磁性粉分散型キャリアは、磁性微粒子をバインダー樹脂で固めているものであり、撹拌ストレスや現像機内での衝撃により磁性微粒子が脱離したり、従来用いられてきた鉄粉キャリアやフェライトキャリアに比べ機械的強度に劣るためか、キャリア粒子自体が割れたりするという問題が発生することがあった。そして、脱離した磁性微粒子や割れたキャリア粒子は感光体に付着し、画像欠陥を引き起こす原因となることがあった。
さらに、磁性粉分散型キャリアは、微細な磁性微粒子を用いるため、残留磁化及び保磁力が高くなり、現像剤の流動性が悪くなるという欠点がある。特にマグネットロール上に磁気ブラシを形成した場合、残留磁化及び保磁力が高いために、磁気ブラシの穂が硬くなり、高画質を得にくい。また、マグネットロールを離れても、キャリアの磁気凝集がほぐれず、補給されたトナーとの混合が速やかに行われないため、帯電量の立ち上がりが悪く、トナー飛散やかぶりといった画像欠陥を起こすという問題があった。
この様な磁性粉分散型キャリア以外に、キャリア粒子の軽量化として、キャリア芯材粒子の内部に空孔を形成させる中空キャリアが提案されている。例えば特許文献2(特開2008−310104号公報)には、コア粒子は、断面面積基準で20%以上65%以下の空孔を少なくとも1つ有し、更に、断面面積基準の総空孔率が、20%以上70%以下であると記載されている。また、特許文献3(特開2009−244572号公報)には、キャリア芯材の外径をd、芯材内部に存在する中空部の外径をdとした時に0.1<d/d<0.9であることが望ましいと記載されている。
これらに記載のキャリアでは、確かに軽量化は図られるが、いずれも一つの空孔が非常に大きいため、従来の中空の存在しないフェライトキャリアに比べ、やはり機械的強度は弱く、耐刷時での撹拌ストレスや現像機内での衝撃により、キャリア粒子の破砕が発生し、破砕した粒子は感光体に付着し、画像欠陥を引き起こす原因となった。そのため、最近、特に要求されている長寿命化に対しては、全く満足のいくものではなかった。
さらに、この様な磁性粉分散型キャリアや中空キャリアに代わるものとして多孔質フェライト粒子を用いたフェライトキャリア芯材の空隙に樹脂を充填した樹脂充填型フェライトキャリアが提案されている。
特許文献4(特開2006−337579号公報)には、空隙率が10〜60%であるフェライトキャリア芯材に樹脂を充填してなる樹脂充填型フェライトキャリアが、特許文献5(特開2007−57943号公報)には立体的積層構造を持つ樹脂充填型フェライトキャリアが提案されている。更に、特許文献6(特開2009−175666号公報)や特許文献7(特開2009−244837号公報)には、樹脂が充填される多孔質フェライト粒子からなるフェライトキャリア芯材の細孔容積、細孔径及び細孔分布特性を規定されており、それぞれ絶縁破壊電圧が高くかつキャリア粒子の破壊強度を向上させた樹脂充填型フェライトキャリアや、帯電立ち上がり性が速く、帯電変動を引き起こさない樹脂充填型フェライトキャリアも提案されている。
これら記載の樹脂充填型フェライトキャリアは、樹脂を多孔質フェライト粒子内部まで樹脂を充填させ、立体的積層構造を形成させている。特に特許文献6及び7においては、細孔分布特性をより精度良く制御しているため、樹脂の充填度合いのばらつきが低減され、更に充填樹脂表面に樹脂被覆を施すことが望ましいとされている。その結果、確かに、キャリア粒子の軽量化が実現され、かつキャリア強度は一定程度向上したが、充分なキャリア強度を有しているとはいえない。そのため、特に最近要求される高耐久性に対しては満足のいくものではなかった。
一方で、特許文献8(特開2007−271663号公報)には、圧縮破壊強度が150MPa以上、圧縮変化率15.0%以上の電子写真現像剤用フェライトキャリアが記載されており、現像剤として用いたときのストレスによる破壊に対する強度に優れるとされている。
しかし、この特許文献8に用いられているフェライトキャリア(フェライト粒子)は多孔質ではなく、多孔質フェライト粒子を用いた樹脂充填型フェライトキャリアでないことから、軽量化等の樹脂充填型フェライトキャリアの利点は得られない。
このため、高耐久性の要求に対して、軽量化を達成させながら、キャリア強度の向上を図り、かつ耐刷時において帯電特性の安定化した電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアが望まれている。
特開平5−40367号公報 特開2008−310104号公報 特開2009−244572号公報 特開2006−337579号公報 特開2007−57943号公報 特開2009−175666号公報 特開2009−244837号公報 特開2007−271663号公報
従って、本発明の目的は、樹脂充填型フェライトキャリアの利点を保持しつつ、高いキャリア強度を付与して耐久性を向上させ、かつ耐刷時において帯電特性の安定化した電子写真現像剤用樹脂被覆フェライトキャリア芯材及びフェライトキャリア、並びに該フェライトキャリアを用いた電子写真現像剤を提供することにある。
本発明者らは、上述のような課題を解決すべく鋭意検討した結果、フェライトキャリア芯材(多孔質フェライト粒子)の製造時に、仮焼成条件、粉砕条件、及び本焼成条件を厳密に制御することによって、高い圧縮強度、並びに一定値以下の圧縮強度の変動係数を有する多孔質フェライト粒子が得られることを知見し、この多孔質フェライト粒子に樹脂を充填することによって高強度のフェライトキャリアが得られ、耐久性が向上することを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、平均圧縮強度が100mN以上、圧縮強度の変動係数が50%以下である多孔質フェライト粒子からなることを特徴とする電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア芯材を提供するものである。
本発明に係る上記電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア芯材は、細孔容積が0.04〜0.10ml/g、ピーク細孔径が0.3〜1.5μm、細孔径分布において下記式で表される細孔径のばらつきdvが1.5以下であることが望ましい。
Figure 2014197040
また、本発明は、上記フェライトキャリア芯材の空隙に樹脂を充填してなり、該フェライトキャリア芯材100重量部に対して樹脂3〜20重量部を充填したことを特徴とする電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアを提供するものである。
本発明に係る上記電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアは、表面が樹脂被覆されていることが望ましい。
本発明に係る上記電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアは、体積平均粒径が20〜50μm、飽和磁化が30〜80Am/kg、見掛け密度が1.0〜2.2g/cmであることが望ましい。
また、本発明は、上記樹脂充填型フェライトキャリアとトナーとからなる電子写真現像剤を提供するものである。
本発明に係る上記電子写真現像剤は、補給用現像剤としても用いられる。
本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア芯材に樹脂を充填したフェライトキャリアは、低比重で軽量化が図れるため、耐久性に優れ長寿命化が達成でき、しかも磁性粉分散型キャリアに比して高強度であり、かつ熱や衝撃による割れ、変形、溶融がない。また、高いキャリア強度を有することから耐久性が向上し、かつ耐刷時において安定した帯電特性を有する。
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
<本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア芯材及びフェライトキャリア>
本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア芯材は、多孔質フェライト粒子からなるものであり、その平均圧縮強度は100mN以上、望ましくは100〜250mN、さらに望ましくは120〜250mNである。平均圧縮強度が100mN未満では、樹脂を充填してフェライトキャリアとして用いたときに、高いキャリア強度が得られず、耐久性に劣る。本発明でいう多孔質フェライト粒子とは、特記しない限り個々の多孔質フェライト粒子の集合体を意味し、また単に粒子とは、個々の多孔質フェライト粒子をいう。
本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア芯材である多孔質フェライト粒子の圧縮強度の変動係数は50%以下であり、40%以下であることが望ましく、さらに望ましくは35%以下である。圧縮強度の変動係数が50%を超えると、圧縮強度のバラツキが大きくなりすぎ、たとえ平均圧縮強度が所望の範囲にあったとしても、弱い粒子の存在確率が増し、高いキャリア強度が得られず、耐久性に劣る。
[平均圧縮強度及び圧縮強度の変動係数]
株式会社エリオニクス社製の超微小押し込み硬さ試験機ENT−1100aを使用した。ガラス板上に分散させた多孔質フェライト粒子を試験機にセットし、25℃の環境下で測定した。試験には直径50μmφの平圧子を使用し、49mN/sの負荷速度で490mNまで荷重した。
粒子の選択は、超微小押し込み硬さ試験機の測定画面(横130μm×縦100μm)に1粒子だけで存在している多孔質フェライト粒子で、かつ球形を成し、ENT−1100a付属のソフトで計測される長径と短径の平均値がキャリア体積平均粒径の±2μmのものを使用した。荷重−変位曲線の傾きが0に近づいたときを粒子の破壊とし、変曲点の荷重を圧縮強度とした。100粒子の圧縮強度を測定し、最大値と最小値それぞれから10個を除いた80個をデータとして採用し、平均圧縮強度を求めた。
圧縮強度変動係数は、上記80個の標準偏差を算出し、下記式から求めた。
Figure 2014197040
本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア芯材である多孔質フェライト粒子の細孔容積は0.04〜0.10ml/g、ピーク細孔径は0.3〜1.5μmであることが望ましい。
多孔質フェライト粒子の細孔容積が0.04ml/g未満であると、十分な量の樹脂を充填することができないため軽量化が図れない。また、多孔質フェライト粒子の細孔容積が0.10ml/gを超えると、樹脂を充填してもキャリアの強度を保つことができない。更に、多孔質フェライト粒子の細孔容積の好ましい範囲は0.05〜0.10ml/gであり、より好ましくは0.06〜0.08ml/gである。
多孔質フェライト粒子のピーク細孔径が0.3μm以上であると、芯材表面の凹凸の大きさが適度な大きさとなるため、トナーの接触面積が増加し、トナーとの摩擦帯電が効率よく行われるため、低比重でありながら、帯電の立ち上がり特性が良好化する。多孔質フェライト粒子のピーク細孔径が0.3μm未満では、このような効果が得られず、充填後のキャリア表面は平滑となるため、低比重であるキャリアにとっては、トナーとの十分なストレスが与えられず、帯電の立ち上がりが悪化する。また、多孔質フェライト粒子のピーク細孔径が1.5μmを超えると、粒子の表面積に対して、樹脂が存在する面積が大きくなるため、樹脂を充填する際に、粒子間の凝集が発生し易く、樹脂を充填したあとのキャリア粒子中に、凝集粒子や異形粒子が多く存在する。このため、耐刷におけるストレスで凝集粒子が解れ、帯電変動を引き起こす原因となる。更に、ピーク細孔径が1.5μmを超えるような多孔質フェライト粒子は、粒子表面の凹凸が大きいことを表し、このことは、粒子そのものの形状が悪いということであり、また強度的にも劣るため、耐刷におけるストレスにより、キャリア粒子自体の割れが生じ、帯電変動を引き起こす原因となる。また、多孔質フェライト粒子のピーク細孔径のより好ましい範囲は0.4〜1.2μmであり、最も好ましくは0.4〜0.8μmである。
このように、細孔容積とピーク細孔径が上記範囲にあることで、上記した各不具合がなく、適度に軽量化された樹脂充填型フェライトキャリアを得ることができる。
〔多孔質フェライト粒子の細孔径及び細孔容積〕
この多孔質フェライト粒子の細孔径及び細孔容積の測定は、次のようにして行われる。すなわち、水銀ポロシメーターPascal140とPascal240(ThermoFisher Scientific社製)を用いて測定した。ディラトメーターはCD3P(粉体用)を使用し、サンプルは複数の穴を開けた市販のゼラチン製カプセルに入れて、ディラトメーター内に入れた。Pascal140で脱気後、水銀を充填し低圧領域(0〜400Kpa)を測定し、1st Runとした。次に再び脱気と低圧領域(0〜400Kpa)の測定を行い、2nd Runとした。2nd Runの後、ディラトメーターと水銀とカプセルとサンプルを合わせた重量を測定した。次にPascal240で高圧領域(0.1Mpa〜200Mpa)を測定した。この高圧部の測定で得られた水銀圧入量をもって、多孔質フェライト粒子の細孔容積、細孔径分布及びピーク細孔径を求めた。また、細孔径を求める際には水銀の表面張力を480dyn/cm、接触角を141.3°として計算した。
この多孔質フェライト粒子の細孔径分布において、細孔径のばらつきdvが1.5以下であることが望ましい。ここで、高圧領域における全水銀圧入量を100%とし、圧入量が84%に達した時の水銀への印加圧力から計算した細孔径をd84、圧入量が16%に達した時の水銀への印加圧力から計算した細孔径をd16とした。また、dv値は下記式(1)により計算した。
Figure 2014197040
多孔質フェライト粒子の細孔径のばらつきdvが1.5を超えると、粒子間の凹凸と芯材形状のばらつきが大きくなる事を意味している。従って、dv値が所望の範囲を超えると、帯電の立ち上がりや帯電変動及び粒子の形状や充填による凝集について、粒子間ばらつきが発生しやすい。
この多孔質フェライト粒子の組成は、Mn、Mg、Li、Ca、Sr、Cu、Znから選ばれる少なくとも1種を含むことが望ましい。近年の廃棄物規制を始めとする環境負荷低減の流れを考慮すると、Cu、Zn、Niの重金属を、不可避不純物(随伴不純物)の範囲を超えて含まないことが好ましい。
本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアは、上記した多孔質フェライト粒子からなる樹脂充填型フェライトキャリア芯材の空隙に樹脂を充填させてなるものである。樹脂の充填量は、フェライトキャリア芯材100重量部に対して3〜20重量部が望ましく、より望ましくは、4〜15重量部であり、更に望ましくは、5〜12重量部である。樹脂の充填量が3重量部未満であると充填が不十分なフェライトキャリアとなり、樹脂被覆による帯電量の制御が困難となる。また、樹脂の充填量が20重量部を超えると、充填時に凝集粒子が発生しやすくなり、帯電変動の原因となる。
充填する樹脂は、特に制限されず、組み合わせるトナー、使用される環境等によって適宜選択できる。例えば、フッ素樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂、フッ素アクリル樹脂、アクリル−スチレン樹脂、シリコーン樹脂、あるいはアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、アルキッド樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂等の各樹脂で変性した変性シリコーン樹脂等が挙げられる。使用中の機械的ストレスによる樹脂の脱離を考慮すると、熱硬化性樹脂が好ましく用いられる。具体的な熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂及びそれらを含有する樹脂が挙げられる。
キャリアの電気抵抗や帯電量、帯電速度をコントロールすることを目的に、充填樹脂中に導電性剤を添加することができる。導電性剤はそれ自身の持つ電気抵抗が低いことから、添加量が多すぎると急激な電荷リークを引き起こしやすい。従って、添加量としては、充填樹脂の固形分に対し0.25〜20.0重量%であり、好ましくは0.5〜15.0重量%、特に好ましくは1.0〜10.0重量%である。導電性剤としては、導電性カーボンや酸化チタン、酸化スズ等の酸化物、各種の有機系導電剤が挙げられる。
また、充填樹脂中には、帯電制御剤を含有させることができる。帯電制御剤の例としては、トナー用に一般的に用いられる各種の帯電制御剤や、各種シランカップリング剤が挙げられる。これは多量の樹脂を充填した場合、帯電付与能力が低下することがあるが、各種の帯電制御剤やシランカップリング剤を添加することにより、コントロールできるためである。使用できる帯電制御剤やカップリング剤の種類は特に限定されないが、ニグロシン系染料、4級アンモニウム塩、有機金属錯体、含金属モノアゾ染料等の帯電制御剤、アミノシランカップリング剤やフッ素系シランカップリング剤等が好ましい。
本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアは、被覆樹脂により表面被覆することが望ましい。キャリア特性、特に帯電特性を初めとする電気特性はキャリア表面に存在する材料や性状に影響されることが多い。従って、適当な樹脂を表面被覆することによって、所望とするキャリア特性を、精度良く調整することができる。
被覆樹脂は特に制限されない。例えば、フッ素樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂、フッ素アクリル樹脂、アクリル−スチレン樹脂、シリコーン樹脂、あるいはアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、アルキッド樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂等の各樹脂で変性した変性シリコーン樹脂等が挙げられる。使用中の機械的ストレスによる樹脂の脱離を考慮すると、熱硬化性樹脂が好ましく用いられる。具体的な熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂及びそれらを含有する樹脂等が挙げられる。樹脂の被覆量は、充填型キャリア(樹脂被覆前)100重量部に対して、0.5〜5.0重量部が好ましい。
これら被覆樹脂中にも上記と同様な目的で導電性剤や帯電制御剤を含有することができる。導電性剤や帯電制御剤の種類や添加量は、上記充填樹脂の場合と同様である。
本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアの体積平均粒径(D50)は、20〜50μmであることが望ましく、この範囲でキャリア付着が防止され、また良好な画質が得られる。平均粒径が20μm未満であると、キャリア付着の原因となるため好ましくない。また、平均粒径が50μmを超えると、帯電付与能力の低下による画質劣化の原因となるため好ましくない。
〔体積平均粒径(マイクロトラック)〕
この平均粒径は、次のようにして測定される。すなわち、日機装株式会社製マイクロトラック粒度分析計(Model9320−X100)を用いて測定される。分散媒には水を用いた。試料10gと水80mlを100mlのビーカーに入れ、分散剤(ヘキサメタリン酸ナトリウム)を2〜3滴添加する。次いで超音波ホモジナイザー(SMT.Co.LTD.製UH−150型)を用い、出力レベル4に設定し、20秒間分散を行った。その後、ビーカー表面にできた泡を取り除き、試料を装置へ投入した。
本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアの飽和磁化は、30〜80Am/kgが望ましい。飽和磁化が30Am/kg未満であると、キャリア付着の原因となるため望ましくない。飽和磁化が80Am/kgを超えると、磁気ブラシの穂が硬くなるために、良好な画質を得ることが難しい。
[飽和磁化]
ここで磁化の測定は、積分型B−HトレーサーBHU−60型(株式会社理研電子製)を使用して測定した。電磁石間に磁場測定用Hコイル及び磁化測定用4πIコイルを入れる。この場合、試料は4πIコイルに入れる。電磁石の電流を変化させ磁場Hを変化させたHコイル及び4πIコイルの出力をそれぞれ積分し、H出力をX軸に、4πIコイルの出力をY軸に、ヒステリシスループを記録紙に描く。ここで測定条件としては、試料充填量:約1g、試料充填セル:内径7mmφ±0.02mm、高さ10mm±0.1mm、4πIコイル:巻数30回にて測定した。
本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアの強度は、3%以下であることが望ましく、1.5%以下であることがさらに望ましい。キャリアの強度が3%を超えると、キャリア強度が弱いため、経時での衝撃による割れが発生し、経時での帯電変動を助長する。
[キャリア強度]
フェライトキャリア20gを、50ccガラス瓶に入れ、そのガラス瓶をペイントシェーカーにて、30時間攪拌した。攪拌によるストレスで、粒子に割れ、削れや微粒子が発生すると、攪拌後のフェライトキャリアの平均粒径は小さくなる。強度の弱いフェライトキャリアほど、削れや微粒子が発生し、平均粒径は小さくなるため、攪拌前後の平均粒径の変化率をキャリア強度の指標とした。平均粒径は、前述した日機装株式会社製マイクロトラック粒度分析計(Model9320−X100)を用いて測定された体積平均粒径とし、粒径の変化率及び強度の判定基準は下記の通りである。
Figure 2014197040
本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアの帯電量変化率は、望ましくは80%以上、さらに望ましくは85%以上である。帯電量変化率が80%未満では、経時での帯電変動が発生し、トナー飛散やカブリ、キャリア付着といった画像欠陥を助長し、良好な画像品質を安定的に維持できない。
(帯電量変化率)
帯電量は、キャリアとトナーとの混合物を、吸引式帯電量測定装置(Epping q/m−meter、PES−Laboratoriumu社製)により測定し求めた。トナーはフルカラープリンターに使用されている市販の負極性トナー(シアントナー、富士ゼロックス株式会社製DocuPrintC3530用;平均粒径約5.8μm)を用い、現像剤量を10g、トナー濃度を10重量%に調製した。調製した現像剤を50ccのガラス瓶に入れ、そのガラス瓶を直径130mm、高さ200mmの円柱のホルダーに収納、固定し、株式会社シンマルエンタープライズ社製のターブラーミキサーにて、30分攪拌し、635Mの網を用いて、帯電量測定を行った。
上述したトナーと同じ市販の負極性トナー(シアントナー、富士ゼロックス株式会社製DocuPrintC3530用;平均粒径約5.8μm)を用い、現像剤量を20g、トナー濃度を10重量%に調整し、50ccのガラス瓶に入れ、そのガラス瓶を浅田鉄工株式会社製のペイントシェーカーにて、30時間攪拌した。攪拌終了後、現像剤を取り出し、635Mの網を用いて、トナーを吸引し、キャリアのみを取り出した。得られたキャリアを上述した帯電量の測定方法にて、帯電量を測定し、強制攪拌後の帯電量とした。
そして、下記式により、帯電量変化率を算出した。
Figure 2014197040
本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアの見掛け密度は、1.0〜2.2g/cmであることが望ましい。見掛け密度が1.0g/cm未満であると、キャリアが軽量過ぎるために帯電付与能力が低下し易い。見掛け密度が2.2g/cmを超えると、キャリアの軽量化が十分でなく、耐久性に劣る。
(見掛け密度)
この見掛け密度の測定は、JIS−Z2504(金属粉の見掛け密度試験法)に従って測定される。
<本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア芯材及びフェライトキャリアの製造方法>
本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア芯材及びフェライトキャリアの製造方法について説明する。
本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア芯材として用いられる多孔質フェライト粒子を製造するには、まず、原材料を適量秤量した後、ボールミル又は振動ミル等で0.5時間以上、好ましくは1〜20時間粉砕混合する。原料は特に制限されない。
このようにして得られた粉砕物は加圧成型機等を用いてペレット化した後、700〜1200℃の温度で仮焼成する。
仮焼成後さらにボールミル又は振動ミル等で粉砕した後、水を加えてビーズミル等を用いて微粉砕を行う。次に必要に応じて分散剤、バインダー等を添加し、粘度調整後、スプレードライヤーにて粒状化し、造粒を行う。仮焼後に粉砕する際は、水を加えて湿式ボールミルや湿式振動ミル等で粉砕しても良い。
上記のボールミル、振動ミル、ビーズミル等の粉砕機は特に限定されないが、原料を効果的かつ均一に分散させるためには、使用するメディアに1mm以下の粒径を持つ微粒なビーズを使用することが好ましい。また使用するビーズの径、組成、粉砕時間を調整することによって、粉砕度合いをコントロールすることができる。
次いで、得られた造粒物を、400〜800℃で加熱し、添加した分散剤やバインダーといった有機成分の除去を行う。分散剤やバインダーが残ったまま本焼成を行うと、有機成分の分解、酸化によって本焼成装置内の酸素濃度が変動しやすく、磁気特性に大きく影響を与えるため、安定して製造することが困難である。また、これらの有機成分は多孔質性の制御、つまりフェライトの結晶成長を変動させる原因となる。
その後、得られた造粒物を、酸素濃度の制御された雰囲気下で、800〜1500℃の温度で、1〜24時間保持し、本焼成を行う。その際、ロータリー式電気炉やバッチ式電気炉または連続式電気炉等を使用し、焼成時の雰囲気も、窒素等の不活性ガスや水素や一酸化炭素等の還元性ガスを打ち込んで、酸素濃度の制御を行っても良い。
このようにして得られた焼成物を、粉砕し、分級する。分級方法としては、既存の風力分級、メッシュ濾過法、沈降法など用いて所望の粒径に粒度調整する。
その後、必要に応じて、表面を低温加熱することで酸化皮膜処理を施し、電気抵抗調整を行うことができる。酸化被膜処理は、一般的なロータリー式電気炉、バッチ式電気炉等を用い、例えば300〜700℃で熱処理を行うことができる。この処理によって形成された酸化被膜の厚さは、0.1nm〜5μmであることが好ましい。0.1nm未満であると、酸化被膜層の効果が小さく、5μmを超えると、磁化が低下したり、高抵抗になりすぎたりするため、所望の特性を得にくくなり好ましくない。また、必要に応じて、酸化被膜処理の前に還元を行っても良い。このようにして、平均圧縮強度が一定以上で、圧縮強度の変動係数が一定以下にある多孔質フェライト粒子(フェライトキャリア芯材)を調製する。
多孔質フェライト粒子の平均圧縮強度を一定以上とし、圧縮強度の変動係数を一定以下とするためには、仮焼成条件、粉砕条件及び本焼成条件を厳密に制御することが必要である。詳述すると、仮焼成温度は高いほうが好ましい。仮焼成の段階で原料のフェライト化が進んでいた方が、本焼成の段階で粒子内に生じる歪を低減できる。粉砕条件として、粉砕時間が長い方が好ましい。スラリーの粒径を小さくしておくことで、多孔質フェライト粒子内にかかる外的ストレスが均一に分散されるようになる。本焼成条件として、焼成時間が長い方が好ましい。焼成時間が短いと焼成物にムラができ、圧縮強度を含む諸物性にバラツキが生じる。
このようにして得られた多孔質粒子からなるフェライトキャリア芯材の空隙に樹脂を充填する。充填方法としては、様々な方法が使用できる。その方法としては、例えば乾式法、流動床によるスプレードライ方式、ロータリードライ方式、万能攪拌機等による液浸乾燥法等が挙げられる。ここで用いられる樹脂としては、上述した通りである。
上記樹脂を充填する工程において、減圧下で多孔質フェライト粒子と充填樹脂を混合撹拌しながら、多孔質フェライト粒子の空孔に樹脂を充填することが好ましい。このように減圧下で樹脂を充填することによって、空孔部分に効率良く樹脂を充填することができる。減圧の程度としては、10〜700mmHgが好ましい。700mmHgを超えると減圧する効果がなく、10mmHg未満では、充填工程中に樹脂溶液が沸騰しやすくなるため、効率良い充填ができなくなる。
上記樹脂を充填する工程を複数回に分けて行うことが好ましい。1回の充填工程で樹脂を充填することは可能である。あえて複数回に分ける必要はない。しかし、樹脂の種類によっては、一度に多量の樹脂を充填しようとした場合、粒子の凝集が発生する場合がある。凝集が発生するとキャリアとして現像機内で使用した場合、現像器の撹拌ストレスによって凝集が解れることがある。凝集していた粒子の界面は、帯電特性が大きく異なるため、経時で帯電変動が発生し、好ましくない。このような場合には、複数回に分けて充填することによって、凝集を防ぎつつ、過不足なく充填が行える。
樹脂を充填させた後、必要に応じて各種の方式によって加熱し、充填した樹脂を芯材に密着させる。加熱方式としては、外部加熱方式又は内部加熱方式のいずれでもよく、例えば固定式又は流動式電気炉、ロータリー式電気炉、バーナー炉でもよく、もしくはマイクロウェーブによる焼き付けでもよい。温度は、充填する樹脂によって異なるが、融点又はガラス転移点以上の温度は必要であり、熱硬化性樹脂又は縮合架橋型樹脂等では、充分硬化が進む温度まで上げることにより、衝撃に対して強い樹脂充填型フェライトキャリアを得ることができる。
上述のように、多孔質フェライト粒子に樹脂を充填した後、樹脂により表面を被覆することが望ましい。キャリア特性、特に帯電特性を初めとする電気特性はキャリア表面に存在する材料や性状に影響されることが多い。従って、適当な樹脂を表面被覆することによって、所望とするキャリア特性を、精度良く調整することができる。被覆する方法としては、公知の方法、例えば刷毛塗り法、乾式法、流動床によるスプレードライ方式、ロータリードライ方式、万能攪拌機による液浸乾燥法等により被覆することができる。被覆率を向上させるためには、流動床による方法が好ましい。樹脂被覆後、焼き付けする場合には、外部加熱方式又は内部加熱方式のいずれでもよく、例えば固定式又は流動式電気炉、ロータリー式電気炉、バーナー炉でもよく、もしくはマイクロウェーブによる焼き付けでもよい。UV硬化樹脂を用いる場合は、UV加熱器を用いる。焼き付けの温度は使用する樹脂により異なるが、融点又はガラス転移点以上の温度は必要であり、熱硬化性樹脂又は縮合架橋型樹脂等では、充分硬化が進む温度まで上げる必要がある。
<本発明に係る電子写真現像剤>
次に、本発明に係る電子写真現像剤について説明する。
本発明に係る電子写真現像剤は、上記した電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアとトナーとからなるものである。
本発明の電子写真現像剤を構成するトナー粒子には、粉砕法によって製造される粉砕トナー粒子と、重合法により製造される重合トナー粒子とがある。本発明ではいずれの方法により得られたトナー粒子を使用することができる。
粉砕トナー粒子は、例えば、結着樹脂、荷電制御剤、着色剤をヘンシェルミキサー等の混合機で充分に混合し、次いで、二軸押出機等で溶融混練し、冷却後、粉砕、分級し、外添剤を添加後、ミキサー等で混合することにより得ることができる。
粉砕トナー粒子を構成する結着樹脂としては特に限定されるものではないが、ポリスチレン、クロロポリスチレン、スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、更にはロジン変性マレイン酸樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂及びポリウレタン樹脂等を挙げることができる。これらは単独又は混合して用いられる。
荷電制御剤としては、任意のものを用いることができる。例えば正荷電性トナー用としては、ニグロシン系染料及び4級アンモニウム塩等を挙げることができ、また、負荷電性トナー用としては、含金属モノアゾ染料等を挙げることができる。
着色剤(色剤)としては、従来より知られている染料、顔料が使用可能である。例えば、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、パーマネントレッド、クロムイエロー、フタロシアニングリーン等を使用することができる。その他、トナーの流動性、耐凝集性向上のためのシリカ粉体、チタニア等のような外添剤をトナー粒子に応じて加えることができる。
重合トナー粒子は、懸濁重合法、乳化重合法、乳化凝集法、エステル伸長重合法、相転乳化法といった公知の方法で製造されるトナー粒子である。このような重合法トナー粒子は、例えば、界面活性剤を用いて着色剤を水中に分散させた着色分散液と、重合性単量体、界面活性剤及び重合開始剤を水性媒体中で混合攪拌し、重合性単量体を水性媒体中に乳化分散させて、攪拌、混合しながら重合させた後、塩析剤を加えて重合体粒子を塩析させる。塩析によって得られた粒子を、濾過、洗浄、乾燥させることにより、重合トナー粒子を得ることができる。その後、必要により乾燥されたトナー粒子に外添剤を添加する。
更に、この重合トナー粒子を製造するに際しては、重合性単量体、界面活性剤、重合開始剤、着色剤以外に、定着性改良剤、帯電制御剤を配合することができ、これらにより得られた重合トナー粒子の諸特性を制御、改善することができる。また、水性媒体への重合性単量体の分散性を改善するとともに、得られる重合体の分子量を調整するために連鎖移動剤を用いることができる。
上記重合トナー粒子の製造に使用される重合性単量体に特に限定はないが、例えば、スチレン及びその誘導体、エチレン、プロピレン等のエチレン不飽和モノオレフィン類、塩化ビニル等のハロゲン化ビニル類、酢酸ビニル等のビニルエステル類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ジメチルアミノエステル及びメタクリル酸ジエチルアミノエステル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類等を挙げることができる。
上記重合トナー粒子の調製の際に使用される着色剤(色材)としては、従来から知られている染料、顔料が使用可能である。例えば、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、パーマネントレッド、クロムイエロー及びフタロシアニングリーン等を使用することができる。また、これらの着色剤はシランカップリング剤やチタンカップリング剤等を用いてその表面が改質されていてもよい。
上記重合トナー粒子の製造に使用される界面活性剤としては、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両イオン性界面活性剤及びノニオン系界面活性剤を使用することができる。
ここで、アニオン系界面活性剤としては、オレイン酸ナトリウム、ヒマシ油等の脂肪酸塩、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム等のアルキル硫酸エステル、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルリン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩等を挙げることができる。また、ノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、グリセリン、脂肪酸エステル、オキシエチレン−オキシプロピレンブロックポリマー等を挙げることができる。更に、カチオン系界面活性剤としては、ラウリルアミンアセテート等のアルキルアミン塩、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド等の第4級アンモニウム塩等を挙げることができる。また、両イオン性界面活性剤としては、アミノカルボン酸塩、アルキルアミノ酸等を挙げることができる。
上記のような界面活性剤は、重合性単量体に対して、通常は0.01〜10重量%の範囲内の量で使用することができる。このような界面活性剤の使用量は、単量体の分散安定性に影響を与えるとともに、得られた重合トナー粒子の環境依存性にも影響を及ぼすことから、単量体の分散安定性が確保され、かつ重合トナー粒子の環境依存性に過度の影響を及ぼしにくい上記範囲内の量で使用することが好ましい。
重合トナー粒子の製造には、通常は重合開始剤を使用する。重合開始剤には、水溶性重合開始剤と油溶性重合開始剤とがあり、本発明ではいずれをも使用することができる。本発明で使用することができる水溶性重合開始剤としては、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、水溶性パーオキサイド化合物を挙げることができ、また、油溶性重合開始剤としては、例えば、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系化合物、油溶性パーオキサイド化合物を挙げることができる。
また、本発明において連鎖移動剤を使用する場合には、この連鎖移動剤としては、例えば、オクチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタン等のメルカプタン類、四臭化炭素等を挙げることができる。
更に、本発明で使用する重合トナー粒子が、定着性改善剤を含む場合、この定着性改良剤としては、カルナバワックス等の天然ワックス、ポリプロピレン、ポリエチレン等のオレフィン系ワックス等を使用することができる。
また、本発明で使用する重合トナー粒子が、帯電制御剤を含有する場合、使用する帯電制御剤に特に制限はなく、ニグロシン系染料、4級アンモニウム塩、有機金属錯体、含金属モノアゾ染料等を使用することができる。
また、重合トナー粒子の流動性向上等のために使用される外添剤としては、シリカ、酸化チタン、チタン酸バリウム、フッ素樹脂微粒子、アクリル樹脂微粒子等を挙げることができ、これらは単独であるいは組み合わせて使用することができる。
更に、水性媒体から重合粒子を分離するために使用される塩析剤としては、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化ナトリウム等の金属塩を挙げることができる。
上記のようにして製造されたトナー粒子の平均粒径は、2〜15μm、好ましくは3〜10μmの範囲内にあり、重合トナー粒子の方が粉砕トナー粒子よりも、粒子の均一性が高い。トナー粒子が2μmよりも小さくなると、帯電能力が低下しカブリやトナー飛散を引き起こしやすく、15μmを超えると、画質が劣化する原因となる。
上記のように製造されたキャリアとトナーとを混合し、電子写真現像剤を得ることができる。キャリアとトナーの混合比、すなわちトナー濃度は、3〜15重量%に設定することが好ましい。3重量%未満であると所望の画像濃度が得にくく、15重量%を超えると、トナー飛散やかぶりが発生しやすくなる。
上記のように製造されたキャリアとトナーとを混合し得られた現像剤を、補給用現像剤として用いることができる。この場合、キャリアとトナーの混合比、キャリア1重量部に対して、トナー2〜50重量部の比率で混合される。
上記のように調製された本発明に係る電子写真現像剤は、有機光導電体層を有する潜像保持体に形成されている静電潜像を、バイアス電界を付与しながら、トナー及びキャリアを有する二成分現像剤の磁気ブラシによって反転現像する現像方式を用いたデジタル方式のコピー機、プリンター、FAX、印刷機等に使用することができる。また、磁気ブラシから静電潜像側に現像バイアスを印加する際に、DCバイアスにACバイアスを重畳する方法である交番電界を用いるフルカラー機等にも適用可能である。
以下、実施例等に基づき本発明を具体的に説明する。
[実施例1]
MnO:38mol%、MgO:11mol%、Fe:50.3mol%及びSrO:0.7mol%になるように原料を秤量し、乾式のメディアミル(振動ミル、1/8インチ径のステンレスビーズ)で4.5時間粉砕し、得られた粉砕物をローラーコンパクターにて、約1mm角のペレットにした。MnO原料としては四酸化三マンガンを、MgO原料としては水酸化マグネシウムを、SrO原料としては、炭酸ストロンチウムを用いた。このペレットを目開き3mmの振動篩にて粗粉を除去し、次いで目開き0.5mmの振動篩にて微粉を除去した後、ロータリー式電気炉で、1050℃で3時間加熱し、仮焼成を行った。
次いで、乾式のメディアミル(振動ミル、1/8インチ径のステンレスビーズ)を用いて平均粒径が約4μmまで粉砕した後、水を加え、さらに湿式のメディアミル(縦型ビーズミル、1/16インチ径のステンレスビーズ)を用いて10時間粉砕した。このスラリーの粒径(粉砕の一次粒子径)をマイクロトラックにて測定した結果、D50は1.4μmであった。このスラリーに分散剤を適量添加し、適度な細孔容積をえるために、バインダーとしてPVA(20%溶液)を固形分に対して0.2重量%添加し、次いでスプレードライヤーにより造粒、乾燥し、得られた粒子(造粒物)の粒度調整を行い、その後、ロータリー式電気炉で、700℃で2時間加熱し、分散剤やバインダーといった有機成分の除去を行った。
その後、トンネル式電気炉にて、焼成温度1070℃、酸素ガス濃度1.1容量%雰囲気下にて、5時間保持した。この時、昇温速度を150℃/時、降温速度を110℃/時とした。その後、解砕し、さらに分級して粒度調整を行い、磁力選鉱により低磁力品を分別し、多孔質フェライト粒子からなるフェライトキャリア芯材を得た。
メチルシリコーン樹脂溶液を25重量部(樹脂溶液濃度20%のため固形分としては5重量部)に、触媒として、チタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)を、樹脂固形分に対して25重量%(Ti原子換算で3重量%)加えたあと、アミノシランカップリング剤として3−アミノプロピルトリエトキシシシランを、樹脂固形分に対して5重量%添加し、充填樹脂溶液を得た。
この樹脂溶液を、上記多孔質フェライト粒子100重量部と、60℃、6.7kPa(約50mmHg)の減圧下で混合撹拌し、トルエンを揮発させながら、樹脂を多孔質フェライト粒子の空隙に浸透、充填させた。容器内を常圧に戻し、常圧下で撹拌を続けながら、トルエンをほぼ完全に除去したのち、充填装置内から取り出し、容器に入れ、熱風加熱式のオーブンに入れ、220℃で1.5時間、加熱処理を行った。
その後、室温まで冷却し、樹脂が硬化されたフェライト粒子を取り出し、200Mの目開きの振動篩にて粒子の凝集を解し、磁力選鉱機を用いて、非磁性物を取り除いた。その後、再度振動篩にて粗大粒子を取り除き樹脂が充填されたフェライト粒子を得た。
次に、固形のアクリル樹脂(製品名:BR−73、三菱レーヨン社製)を準備し、上記アクリル樹脂20重量部をトルエン80重量部に混合して、アクリル樹脂をトルエンに溶解させ、樹脂溶液を調製した。この樹脂溶液に、更に導電性制御剤として、カーボンブラック(製品名:Mogul L、Cabot社製)をアクリル樹脂に対して3重量%添加し、被覆樹脂溶液を得た。
得られた樹脂が充填されたフェライト粒子を万能混合撹拌器に投入し、上記のアクリル樹脂溶液を添加して、液浸乾燥法により樹脂被覆を行った。この際、アクリル樹脂は、樹脂充填後のフェライト粒子の重量に対して2重量%とした。被覆した後、145℃で2時間加熱を行ったのち、200Mの目開きの振動篩にて粒子の凝集を解し、磁力選鉱機を用いて、非磁性物を取り除いた。その後、再度振動篩にて粗大粒子を取り除き表面に樹脂被覆を施した樹脂充填型フェライトキャリアを得た。
[実施例2]
本焼成条件として焼成温度を1055℃、酸素濃度を1.0容量%とした以外は、実施例1と同様にして多孔質フェライト粒子(フェライトキャリア芯材)を得た。
この多孔質フェライト粒子に、実施例1と同様にシリコーン樹脂を充填し、またアクリル樹脂を被覆して、樹脂充填型フェライトキャリアを得た。
[実施例3]
本焼成条件として焼成温度を1085℃、酸素濃度を0.9容量%とした以外は、実施例1と同様にして多孔質フェライト粒子(フェライトキャリア芯材)を得た。
この多孔質フェライト粒子に、実施例1と同様にシリコーン樹脂を充填し、またアクリル樹脂を被覆して、樹脂充填型フェライトキャリアを得た。
[実施例4]
本焼成条件として酸素濃度を1.4容量%とした以外は、実施例1と同様にして多孔質フェライト粒子(フェライトキャリア芯材)を得た。
この多孔質フェライト粒子に、実施例1と同様にシリコーン樹脂を充填し、またアクリル樹脂を被覆して、樹脂充填型フェライトキャリアを得た。
[実施例5]
本焼成条件として焼成温度を1085℃、酸素濃度を0容量%とした以外は、実施例1と同様にして多孔質フェライト粒子(フェライトキャリア芯材)を得た。
この多孔質フェライト粒子に、実施例1と同様にシリコーン樹脂を充填し、またアクリル樹脂を被覆して、樹脂充填型フェライトキャリアを得た。
[実施例6]
本焼成条件として焼成温度を1048℃、酸素濃度を0.9容量%とした以外は、実施例1と同様にして多孔質フェライト粒子(フェライトキャリア芯材)を得た。
この多孔質フェライト粒子に、実施例1と同様にシリコーン樹脂を充填し、またアクリル樹脂を被覆して、樹脂充填型フェライトキャリアを得た。
[比較例1]
湿式粉砕を5Hr、スラリー粒径を2.1μm、本焼成条件として焼成温度を1065℃、酸素濃度を1.7容量%とした以外は、実施例1と同様にして多孔質フェライト粒子(フェライトキャリア芯材)を得た。
この多孔質フェライト粒子に、実施例1と同様にシリコーン樹脂を充填し、またアクリル樹脂を被覆して、樹脂充填型フェライトキャリアを得た。
[比較例2]
仮焼成温度を1000℃とし、本焼成条件として焼成温度を1150℃、酸素濃度を0容量%とした以外は、実施例1と同様にして多孔質フェライト粒子(フェライトキャリア芯材)を得た。
この多孔質フェライト粒子に、実施例1と同様にシリコーン樹脂を充填し、またアクリル樹脂を被覆して、樹脂充填型フェライトキャリアを得た。
[比較例3]
本焼成条件として酸素濃度を1.7容量%、本焼成条件として焼成温度を1090℃、焼成時間を3Hr、昇温速度を300℃/時、降温速度を200℃/時とした以外は、実施例1と同様にして多孔質フェライト粒子(フェライトキャリア芯材)を得た。
この多孔質フェライト粒子に、実施例1と同様にシリコーン樹脂を充填し、またアクリル樹脂を被覆して、樹脂充填型フェライトキャリアを得た。
この多孔質フェライト粒子に、実施例1と同様にシリコーン樹脂を充填し、またアクリル樹脂を被覆して、樹脂充填型フェライトキャリアを得た。ただし、シリコーン樹脂の充填量は多孔質フェライト粒子に対して1重量%とした。
実施例1〜6及び比較例1〜3の製造条件である湿式解砕、スラリー粒径、本焼成条件(温度、酸素濃度、降温条件)及び樹脂充填量を表1に示す。また、得られたフェライトキャリア芯材の特性等(細孔容積、ピーク細孔径、細孔径分布、平均圧縮強度及び圧縮強度変動係数)とフェライトキャリアの特性等(平均粒径、飽和磁化、キャリア強度、帯電量変化率及び見掛け密度)を表2にそれぞれ示す。
Figure 2014197040
Figure 2014197040
表2に示した結果から明らかなように、実施例1〜6に示したフェライトキャリア芯材は、平均圧縮強度や圧縮強度変動係数が所望の範囲にある。
これに対して、比較例1及び2のフェライトキャリア芯材は、平均圧縮強度が劣る。比較例3のフェライトキャリア芯材は、平均圧縮強度は所望の範囲にあるものの、圧縮強度変動係数は大きい値を示す。
また、表2に示されるように、実施例1〜5に示したフェライトキャリアは、平均粒径、飽和磁化、キャリア強度、帯電量変化率及び見掛け密度のいずれも所望の範囲にある。
これに対して、比較例1〜3は、実施例1〜6に比べていずれもキャリア強度が高い値を示し、帯電量変化率が低い値を示す。
本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア芯材に樹脂を充填したフェライトキャリアは、樹脂充填型フェライトキャリアであるため、低比重で軽量化が図れるため、耐久性に優れ長寿命化が達成でき、しかも磁性粉分散型キャリアに比して高強度であり、かつ熱や衝撃による割れ、変形、溶融がない。また、高いキャリア強度を有することから耐久性が一層向上し、かつ耐刷時において安定した帯電特性を有する。
従って、本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア芯材及びフェライトキャリアは、高画質の要求されるフルカラー機並びに画像維持の信頼性及び耐久性の要求される高速機等の分野に広く使用可能である。

Claims (7)

  1. 平均圧縮強度が100mN以上、圧縮強度の変動係数が50%以下である多孔質フェライト粒子からなることを特徴とする電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア芯材。
  2. 細孔容積が0.04〜0.10ml/g、ピーク細孔径が0.3〜1.5μm、細孔径分布において下記式で表される細孔径のばらつきdvが1.5以下である請求項1に記載の多孔質フェライト粒子からなることを特徴とする電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア芯材。
    Figure 2014197040
  3. 請求項1又は2に記載のフェライトキャリア芯材の空隙に樹脂を充填してなり、該フェライトキャリア芯材100重量部に対して樹脂3〜20重量部を充填したことを特徴とする電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア。
  4. 表面が樹脂被覆されている請求項3に記載の写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア。
  5. 体積平均粒径が20〜50μm、飽和磁化が30〜80Am/kg、見掛け密度が1.0〜2.2g/cmである請求項3又は4に記載の電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア。
  6. 請求項3〜5のいずれかに記載の樹脂充填型フェライトキャリアとトナーとからなる電子写真現像剤。
  7. 補給用現像剤として用いられる請求項6に記載の電子写真現像剤。
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