JP2007240615A - キャリア、現像剤、画像形成方法及びプロセスカートリッジ - Google Patents

キャリア、現像剤、画像形成方法及びプロセスカートリッジ Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、現像トルクを減少させると共に、色汚れ、地汚れ及びキャリア付着の発生を抑制することが可能なキャリアを提供することを目的とする。さらに、該キャリアを用いた現像剤、画像形成方法及びプロセスカートリッジを提供することを目的とする。
【解決手段】キャリアについては、芯材粒子は、重量平均粒径Dwが22μm以上32μm以下であると共に、個数平均粒径Dpに対する重量平均粒径Dwの比Dw/Dpが1.00以上1.20以下であり、芯材粒子は、粒径が20μm以下である粒子を0重量%以上7重量%以下含有すると共に、粒径が36μm以下である粒子を90重量%以上100重量%以下含有し、芯材粒子のBET比表面積は、300cm/g以上900cm/g以下であり、結着樹脂層は、基体粒子に二酸化スズ及び酸化インジウムからなる導電性被覆層が形成されている白色導電性粒子を含有する。
【選択図】なし

Description

本発明は、キャリア、現像剤、画像形成方法及びプロセスカートリッジに関する。
電子写真法、静電写真法等の画像形成方法においては、潜像担持体上に形成された静電潜像を現像するために、現像剤が使用される。現像剤は、適当に帯電された混合物である必要があり、トナーとキャリアとを混合して得られる二成分系現像剤と、キャリアを含まない一成分系現像剤が公知である。二成分現像剤は、キャリアを使用することから、トナーに対する摩擦帯電面積が大きく、一成分現像剤と比較して帯電特性が安定しているため、長期に亘って高画質を維持することができる。また、現像領域へのトナー供給能力が高いことから、特に、高速機に多く採用されている。また、レーザービーム等で感光体上に静電潜像を形成し、静電潜像を顕像化するデジタル方式電子写真システムにおいても、前述の特徴が有用であることから二成分現像剤が広く採用されている。
このような二成分系現像剤に使用されるキャリアは、キャリア表面へのトナーのスペント防止、均一なキャリア表面の形成、キャリア表面の酸化防止、感湿性の低下防止、現像剤の寿命の延長、キャリアによる感光体のキズ及び摩耗からの保護、帯電極性の制御、帯電量の調節等を目的として、適当な樹脂材料で被覆等を施すことにより、高耐久性化を図る検討が成されている。例えば、特定の樹脂材料で被覆されたもの、被覆層に種々の添加剤を添加したもの、さらに、キャリア表面に添加剤を付着させたもの等が知られている。
特許文献1には、グアナミン樹脂と、グアナミン樹脂と架橋可能な熱硬化樹脂でキャリア被覆材を構成するものが開示され、特許文献2には、メラミン樹脂とアクリル樹脂の架橋物をキャリア被覆材として用いることが開示されている。
また、さらに高耐久化させるために、特許文献3には、熱可塑性樹脂とグアナミン樹脂を架橋させた樹脂成分と、帯電調節剤を含有する樹脂層を有するものが開示されている。これにより、現像剤を摩擦帯電させるための攪拌時に発生するキャリアとトナーとの摩擦及びキャリア同士の摩擦による衝撃を吸収することが可能な弾性を有する樹脂層を得ることができ、キャリアへのトナーのスペントを抑制することが可能になる。しかしながら、市場における高耐久性化への要望は依然として高く、トナーのキャリア表面へのスペントに伴う帯電量の不安定化、抵抗低下等を抑制することが特に重要な命題となっている。
樹脂被覆キャリアは、樹脂被覆に伴って絶縁化され、現像電極として作用しなくなるので、特に、ベタ画像部でエッジ効果が生じやすくなるという問題がある。また、トナー離脱時のカウンターチャージも過大となるので、静電現像による非画像部へのキャリア付着が発生しやすくなる。
そこで、この問題を解決するために、例えば、特許文献4には、キャリアの被覆層中に導電剤として導電性カーボンを分散した樹脂被覆キャリアが開示されている。しかしながら、このようなキャリアは、現像剤として使用する際のキャリア同士及びキャリアとトナーとの摩擦、衝突等により、キャリア被覆層からカーボン又はカーボンを含む樹脂片が脱離し、トナーに付着したり、現像されたりする。黒トナーを使用した黒文字等の複写画像を形成する場合には、この現象は、大きな問題にならないが、カラートナー、特に、イエロートナーと組み合わせた現像剤においては、色の濁り(色汚れ)の問題として顕著に現れる。
特に、表面に凹凸の少ない芯材粒子を用いたキャリアの場合、色汚れの問題は顕著に現れる。これは、凹凸の多い芯材粒子を用いた場合は、芯材粒子の表面の凹部に導電性微粒子が入り込むために、被覆樹脂の表面は、比較的滑らかになりやすいのに対し、凹凸の少ない芯材粒子を用いた場合は、導電性微粒子が入り込むスペースが芯材粒子の表面に存在しないため、導電性微粒子が被覆樹脂の表面に現れやすいことに起因すると考えられる。このようなキャリアにストレスがかかると、導電性微粒子がキャリア表面から離脱しやすいため、色汚れの原因になりやすい。
特許文献5〜7には、導電性フィラーを含有する被覆層を有するキャリアが開示されている。これらのキャリアでは、カーボンに限定せずに、導電性フィラーを導電性微粒子として使用することが可能であることから、キャリアから遊離した有色物のトナーへの影響を少なくするために、着色量の少ない材料を選択することが可能である。しかしながら、導電性フィラーの電気的安定性に起因する画質の向上を目的としており、色汚れの問題は、解決されていない。
特開平8−6307号公報 特許第2683624号公報 特開2001−117287号公報 特開昭56−75659号公報 特開平4−360156号公報 特開平5−303238号公報 特開平11−174740号公報
本発明は、上記の従来技術が有する問題に鑑み、現像トルクを減少させると共に、色汚れ、地汚れ及びキャリア付着の発生を抑制することが可能なキャリアを提供することを目的とする。さらに、該キャリアを用いた現像剤、画像形成方法及びプロセスカートリッジを提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、磁性を有する芯材粒子及び該芯材粒子を被覆する結着樹脂層を有するキャリアにおいて、該芯材粒子は、重量平均粒径Dwが22μm以上32μm以下であると共に、個数平均粒径Dpに対する重量平均粒径Dwの比Dw/Dpが1.00以上1.20以下であり、該芯材粒子は、粒径が20μm以下である粒子を0重量%以上7重量%以下含有すると共に、粒径が36μm以下である粒子を90重量%以上100重量%以下含有し、該芯材粒子のBET比表面積は、300cm/g以上900cm/g以下であり、該結着樹脂層は、基体粒子に二酸化スズ及び酸化インジウムからなる導電性被覆層が形成されている白色導電性粒子を含有することを特徴とする。これにより、現像トルクを減少させると共に、色汚れ、地汚れ及びキャリア付着の発生を抑制することが可能なキャリアを提供することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のキャリアにおいて、前記白色導電性粒子は、前記基体粒子に、二酸化スズからなる層及び前記導電性被覆層が順次積層されていることを特徴とする。これにより、カーボンブラックと同等の導電性付与効果を発現することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のキャリアにおいて、前記基体粒子は、酸化アルミニウムであることを特徴とする。これにより、良好な色調を有する白色導電性粒子を得ることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のキャリアにおいて、体積抵抗率が1×1011Ω・cm以上1×1016Ω・cm以下であることを特徴とする。これにより、画像濃度が良好な画像を形成することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のキャリアにおいて、前記結着樹脂層は、硬質粒子をさらに含有することを特徴とする。これにより、結着樹脂層の強度を向上させることができる。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のキャリアにおいて、前記結着樹脂層の重量に対する前記硬質粒子及び前記白色導電性粒子の総重量の比は、5%以上70%以下であることを特徴とする。これにより、結着樹脂層の耐摩耗性を向上させることができる。
請求項7に記載の発明は、請求項5又は6に記載のキャリアにおいて、前記硬質粒子は、Si、Ti及びAlの酸化物の少なくとも一つであることを特徴とする。これにより、結着樹脂層の強度をさらに向上させることができる。
請求項8に記載の発明は、請求項5乃至7のいずれか一項に記載のキャリアにおいて、前記硬質粒子及び前記基体粒子は、同一の金属酸化物を含有することを特徴とする。これにより、結着樹脂層の均一性を向上させることができる。
請求項9に記載の発明は、請求項1乃至8のいずれか一項に記載のキャリアにおいて、前記結着樹脂層は、アミノシランカップリング剤を含有することを特徴とする。これにより、結着樹脂層の強度を向上させることができる。
請求項10に記載の発明は、請求項1乃至9のいずれか一項に記載のキャリアにおいて、前記結着樹脂層は、熱可塑性樹脂とグアナミン樹脂の架橋物及び熱可塑性樹脂とメラミン樹脂の架橋物の少なくとも一方を含有することを特徴とする。これにより、結着樹脂層の弾性を向上させることができる。
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載のキャリアにおいて、前記熱可塑性樹脂は、アクリル樹脂であることを特徴とする。これにより、結着樹脂層の弾性をさらに向上させることができる。
請求項12に記載の発明は、請求項1乃至11のいずれか一項に記載のキャリアにおいて、前記芯材粒子は、1kOeの磁界を印加したときの磁化が50emu/g以上150emu/g以下であることを特徴とする。これにより、キャリア付着の発生を抑制することができる。
請求項13に記載の発明は、請求項1乃至12のいずれか一項に記載のキャリアにおいて、前記芯材粒子は、Mn−Mg−Sr系フェライト、Mn系フェライト又はマグネタイトであることを特徴とする。これにより、キャリア付着の発生を抑制することができる。
請求項14に記載の発明は、請求項1乃至13のいずれか一項に記載のキャリアにおいて、前記芯材粒子の嵩密度は、2.1g/cm以上2.6g/cm以下であることを特徴とする。これにより、キャリア付着の発生を抑制することができる。
請求項15に記載の発明は、現像剤において、請求項1乃至14のいずれか一項に記載のキャリア及びトナーからなることを特徴とする。これにより、現像トルクを減少させると共に、色汚れ、地汚れ及びキャリア付着の発生を抑制することが可能な現像剤を提供することができる。
請求項16に記載の発明は、画像形成方法において、請求項15に記載の現像剤を用いて画像を形成することを特徴とする。これにより、現像トルクを減少させると共に、色汚れ、地汚れ及びキャリア付着の発生を抑制することが可能な画像形成方法を提供することができる。
請求項17に記載の発明は、請求項16に記載の画像形成方法において、前記現像剤を担持する現像スリーブを感光体に対向すると共に該感光体との距離が0.4mm以下となるように設け、該現像スリーブに、現像バイアスとして、直流電圧及び交流電圧の少なくとも一方を印加することを特徴とする。これにより、キャリア付着の発生を抑制することができる。
請求項18に記載の発明は、プロセスカートリッジにおいて、請求項15に記載の現像剤を用いて現像する現像手段及び感光体を少なくとも一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であることを特徴とする。これにより、現像トルクを減少させると共に、色汚れ、地汚れ及びキャリア付着の発生を抑制することが可能なプロセスカートリッジを提供することができる。
本発明によれば、現像トルクを減少させると共に、色汚れ、地汚れ及びキャリア付着の発生を抑制することが可能なキャリアを提供することができる。さらに、該キャリアを用いた現像剤、画像形成方法及びプロセスカートリッジを提供することができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を図面と共に説明する。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った。その結果、重量平均粒径Dwが22〜32μm、個数平均粒径Dpと重量平均粒径Dwの比Dw/Dpが1.00〜1.20、20μm以下の粒径を有する粒子の含有量が0〜7重量%、36μm以下の粒径を有する粒子の含有量が90〜100重量%である芯材粒子のBET比表面積を300〜900cm/gとすることにより、表面性が高く、現像トルクを減少させることが可能なキャリアが得られることがわかった。さらに、芯材粒子を被覆する結着樹脂層に含まれる白色導電性粒子が、表面に二酸化スズと酸化インジウムからなる導電性被覆層を有することにより、表面性向上の副作用として、白色導電性粒子がキャリア表面から脱離しても色汚れの原因にならないようにするという、新規な技術構想を考案した。
キャリアの耐久性を向上させる方法の一つとして、現像部におけるトルク(以下、現像トルクという)を減少させる方法が挙げられる。現像トルクを減少させることにより、現像剤にかかるストレスを減少させることができ、キャリア表面へのトナーのスペントや、結着樹脂層の削れを抑制する効果がある。また、システム全体の省エネルギー化にも繋がるため、環境保護の観点からも好ましい。
本発明では、芯材粒子の粒度分布を狭くすると共に、BET比表面積を小さくすることにより、現像トルクを減少させることができる。これにより、芯材粒子の表面の凹凸が減少すると共に、芯材粒子の形状が球形に近いものとなり、流動性が向上することから、現像トルクを減少させることができる。
具体的には、本発明のキャリアは、芯材粒子の重量平均粒径Dwが22〜32μmであり、23〜30μmが好ましい。このとき、芯材粒子の粒径がある程度大きい場合は、芯材粒子の粒径が小さくなると、キャリア間の摩擦力が大きくなり、キャリアの流動性が低下することから現像トルクは大きくなる。しかしながら、本発明のように、芯材粒子の粒径が小さい場合は、芯材粒子の重量平均粒径Dwは、現像トルクにあまり大きな影響を与えない。
なお、芯材粒子の重量平均粒径Dwが32μmよりも大きくなると、潜像に対してトナーが忠実に現像されなくなって、ドット径のバラツキが大きくなり、粒状性が低下する。また、現像剤中のトナーの濃度が高い場合には、地汚れが発生しやすくなる。芯材粒子の重量平均粒径Dwが22μmよりも小さくなると、磁化が小さいために、キャリアを現像スリーブに保持する磁気束縛力が弱くなり、キャリア付着が発生しやすくなる。
キャリア付着は、静電潜像の画像部又は地肌部にキャリアが付着する現象を意味する。一般に、電界が強い程、キャリア付着が発生しやすくなるが、画像部は、トナーを用いて現像することにより電界が弱められるため、地肌部に比べ、キャリア付着は発生しにくい。なお、キャリア付着が発生すると、感光体ドラムや定着ローラーの傷の原因となる等の不都合を生じるので好ましくない。このとき、芯材粒子のDw/Dpが1.20より大きいと、微粒子の比率が大きくなり、キャリア付着が発生しやすくなる。
芯材粒子中の20μm以下の粒径を有する粒子の含有量は、0〜7重量%であり、0〜5重量%が好ましく、0〜3重量%がさらに好ましい。また、芯材粒子中の36μm以下の粒径を有する粒子の含有量は、90〜100重量%であり、92〜100重量%が好ましい。さらに、芯材粒子中の44μm以下の粒径を有する粒子の含有量は、98〜100重量%であることが好ましい。これにより、芯材粒子の粒度分布が狭くなり、キャリア付着の発生を抑制することができる。なお、芯材粒子の平均粒径及びBET比表面積を規定しても、粒度分布が広いと、芯材粒子の表面が平滑であるとは限らない。さらに、芯材粒子中の20μm以下の粒径を有する粒子の含有量が7重量%より多くなると、粒径分布が広くなり、磁気ブラシの至るところに磁化の小さな粒子が存在するようになるため、キャリア付着が発生しやすくなる。
芯材粒子中の20μm以下の粒径を有する粒子の含有量は、0.5重量%以上であることが好ましい。これにより、芯材粒子の製造コストを低下させることが可能となる。
本発明において、芯材粒子のBET比表面積は、300〜900cm/gであり、400〜800cm/gが好ましい。上記の重量平均粒径Dwと粒度分布Dw/Dpを満たす芯材粒子のBET比表面積を上記の範囲とすることにより、芯材粒子の表面の凹凸を減少させると共に、形状が球形に近くなる。このため、キャリアの流動性が良好となって、トルクが小さくなり、高耐久化、省エネルギー化を達成することができる。芯材粒子のBET比表面積が300cm/gより小さくなると、製造時の分級工程において、メッシュ詰まりを非常に起こしやすく、収率が低下するため、製造コストが非常に高くなる。また、芯材粒子のBET比表面積が900cm/gより大きくなると、現像スリーブのトルクが大きくなるため、キャリアの耐久性、省エネルギーの観点から好ましくない。
本発明において、キャリア、芯材粒子及びトナーの重量平均粒径Dwは、個数基準で測定された粒子の粒径分布(個数頻度と粒径との関係)に基づいて算出されたものである。この場合の重量平均粒径Dwは、式
Dw={Σ(nD)}/{Σ(nD)}
で表わされる。ここで、Dは、各チャネルに存在する粒子の代表粒径(μm)であり、nは、各チャネルに存在する粒子の総数である。なお、チャネルとは、粒径分布図における粒径範囲を等分に分割するための長さを示す。また、各チャネルに存在する粒子の代表粒径としては、各チャネルに保存する粒径の下限値を採用した。
また、本発明において、キャリア及び芯材粒子の個数平均粒径Dpは、個数基準で測定された粒子の粒径分布に基づいて算出されたものである。この場合の個数平均粒径Dpは、式
Dp={Σ(nD)}/(Σn)
で表わされる。ここで、D及びnは、上記と同様である。
本発明において、粒径分布を測定するための粒度分析計としては、マイクロトラック粒度分析計モデルHRA9320−X100(Honewell社製)を用いることができる。測定条件は、粒径範囲を8〜100μm、チャネル長さ(チャネル幅)を2μm、チャネル数を46、屈折率を2.42とした。
芯材粒子のBET比表面積は、試料による窒素の吸着と、その時に生じる圧力変化を測定し、BET式に基づいて求めることができる。本測定は、Micromeritics比表面積自動測定器(TriStar 3000/Surface Area and Porosity Analyzer)を使用して行うことができる。
本発明のキャリアは、前述の重量平均粒径、粒度分布、BET比表面積を満たす芯材粒子と併用しても色汚れを発生させないために、表面に二酸化スズと酸化インジウムからなる導電性被覆層を有する白色導電性粒子を用いる。
上記のように、芯材粒子のBET比表面積を小さくすることにより、現像トルクを減少させ、キャリアの高耐久化、システム全体の省エネルギー化を達成することができる。しかしながら、BET比表面積の小さい芯材粒子を使用した場合、前述のように導電性粒子に起因する色汚れの問題が発生しやすい。本発明者らは、このように導電性粒子が離脱しやすい場合でも、導電性粒子がトナーの発色に及ぼす影響が小さい色であれば問題ないとの技術構想の元、鋭意研究を重ねた結果、白色導電性粒子であれば、キャリアの結着樹脂層から脱離したとしても、トナーの発色に及ぼす影響を小さくすることができるとの結論に至った。具体的には、白色導電性粒子のL値は、70以上であることが好ましく、80以上がさらに好ましく、85以上が特に好ましい。また、b値は、−10以上10以下であることが好ましく、−5以上5以下がさらに好ましく、−1以上3以下が特に好ましい。白色導電性粒子のL値が70未満の場合には、白色度が十分ではないため、トナーの発色に悪影響を及ぼすことがある。また、白色導電性粒子のb値が−10未満又は10より大きい場合には、彩度が高くなり、トナーと共に定着された際に、色汚れが発生することがある。
本発明において、白色導電性粒子の色差の測定法は、以下の通りである。まず、上皿天秤で白色導電性粒子6gを測り取る。成形ダイス上に白紙を敷き、その上に、内径40mm、高さ18mmのステンレスリングを置き、ステンレスリング内へ秤量した白色導電性粒子を入れ、押さえ金具を乗せる。次に、小型自動プレス機を用いてプレスし、標準版により標準調整した測色計によりL値、b値を読み取る。測色計としては、Z−10018P(日本電色工業社製)又は同等以上の性能を有する測定器を用いることができる。
本発明において、白色導電性粒子は、基体粒子に、二酸化スズ及び酸化インジウムからなる導電性被覆層が形成されているが、基体粒子の表面に、二酸化スズからなる層並びに二酸化スズ及び酸化インジウムからなる導電性被覆層を順次積層することにより、カーボンブラックと同等の導電性付与効果を発現することができる。このとき、基体粒子の表面に、二酸化スズ及び酸化インジウムからなる導電性被覆層を形成しても、基体粒子の電気的な影響が大きく、良好な導電性が得られないことがある。また、基体粒子の表面に、二酸化スズの水和物及び酸化インジウムの水和物の混合液を被覆すると、均一に被覆することが難しい。
基体粒子の表面に、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム等の一般的に使用されているコーティング材料を用いて、下層を形成した後に、二酸化スズの水和物及び酸化インジウムの水和物の混合液を被覆すると、均一な導電性被覆層を形成することができる。しかし、これらのコーティング材料を用いても、下層の電気的な影響から、良好な導電性を得られないことがある。そこで、下層に二酸化スズからなる層を形成することにより、導電性被覆層を均一かつ強固に固定化することができると共に、下層からの電気的な影響を小さくすることができ、良好な導電性を得ることができる。なお、下層は、導電性を損ねない程度であれば、酸化インジウムを含有しても構わない。
基体粒子としては、酸化アルミニウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、二酸化ケイ素、硫酸バリウム、酸化ジルコニウム等が挙げられ、単独又は二種以上混合して用いることができる。これにより、良好な導電性が得られるが、これは、基体粒子と、導電処理との相性が良く、導電処理による効果が良好に発揮されるためであると考えられる。中でも、酸化アルミニウム、二酸化チタンが好ましく、酸化アルミニウムがさらに好ましい。これにより、前述の色差の条件を満たしやすくなる。なお、二酸化チタンを用いる場合、ルチル型、アナターゼ型又はそれ以外の構造であっても構わない。
本発明において、白色導電性粒子の製造方法として、以下のような製造方法が挙げられる。下層の二酸化スズの水和物の被膜を形成する方法としては、例えば、白色無機顔料の水懸濁液に、スズ塩又はスズ酸塩の溶液を添加した後、アルカリ又は酸を添加し、被覆する方法、スズ塩又はスズ酸塩と、アルカリ又は酸とを別々に並行して添加し、被覆する方法等が挙げられる。白色無機顔料の粒子表面に二酸化スズの水和物を均一に被覆するためには、後者の並行添加の方が適しており、この時、水懸濁液を50〜100℃に加温保持することが好ましい。また、スズ塩又はスズ酸塩と、アルカリ又は酸とを並行添加する際のpHは、通常、2〜9である。二酸化スズ水和物の等電点は、5.5であるので、pHは、2〜5又は6〜9であることが好ましく、これにより、スズの加水反応生成物を白色無機顔料の粒子表面に均一に沈着させることができる。
スズ塩としては、例えば、塩化スズ、硫酸スズ、硝酸スズ等を使用することができる。また、スズ酸塩としては、例えば、スズ酸ナトリウム、スズ酸カリウム等を使用することができる。
アルカリとしては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウム、アンモニア水、アンモニアガス等、酸としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、酢酸等を使用することができる。
二酸化スズの水和物の被覆量は、基体粒子に対して、SnOとして、通常、0.5〜50重量%であり、1.5〜40重量%が好ましい。被覆量が0.5重量%より少なくなると、導電性被覆層の被覆状態が不均一となると共に、基体粒子の影響を受け、白色導電性粒子の体積固有抵抗が高くなることがある。被覆量が50重量%より多くなると、基体粒子の表面に密着していない酸化スズの水和物の量が多くなり、導電性被覆層が不均一になることがある。
次に、導電性被覆層を形成する方法としては、先に被覆した二酸化スズの水和物の被膜を溶解させないため、スズ塩及びインジウム塩の混合溶液と、アルカリとを別々に並行して添加し被膜を形成する方法を用いることが好ましい。この時、水懸濁液を50〜100℃に加温することが好ましい。また、混合溶液とアルカリとを並行添加する際のpHは、通常、2〜9であり、2〜5又は6〜9が好ましい。これにより、スズ及びインジウムの加水反応生成物を均一に沈着させることができる。
スズ塩としては、例えば、塩化スズ、硫酸スズ、硝酸スズ等を使用することができる。インジウム塩としては、例えば、塩化インジウム、硫酸インジウム等を使用することができる。
二酸化スズの添加量は、Inに対して、SnOとして、通常、0.1〜20重量%であり、2.5〜15重量%が好ましい。二酸化スズの添加量が0.1重量%より少ない場合及び20重量%より多い場合には、導電性が低下することがある。
酸化インジウムの被覆量は、基体粒子に対するInの重量比として、通常、0.05〜2であり、0.08〜1.5が好ましい。上記の重量比が0.05より小さいと、導電性が低下することがあり、2より多くしても、導電性は向上しなくなることがある。
なお、本発明において、導電性粒子とは、体積抵抗率が1〜500Ω・cmである粒子を意味する。後述する実施例においても示されるように、本発明により、アンチモン含有品と同程度の100Ω・cm以下、場合により、10Ω・cm以下という非常に導電性に優れた白色導電性粒子を得ることができる。
白色導電性粒子の加熱処理を行う際には、非酸化性雰囲気下で行うことが好ましく、空気中で加熱処理したものと比べると、体積抵抗率を2〜3桁低くすることができる。
非酸化性雰囲気とするためには、不活性ガスを使用することができる。不活性ガスとしては、例えば、窒素、ヘリウム、アルゴン、炭酸ガス等を使用することができる。工業的には、窒素ガスを吹き込みながら、加熱処理を行うことがコスト的に有利であり、特性の安定したものが得られる。
加熱処理温度は、通常、350〜750℃であり、400〜700℃が好ましい。加熱処理温度が350℃より低い場合及び750℃より高い場合には、導電性が低下することがある。また、加熱処理時間は、通常、15分〜4時間であり、1〜2時間が好ましい。加熱処理時間が15分より短い場合には、導電性が低下することがあり、4時間より長くしても、導電性は向上しなくなる。
なお、白色導電性粒子の体積固有抵抗が200Ω・cmを超える場合には、白色導電性粒子による抵抗を引き下げる効果が小さくなり、白色導電性粒子の添加量を多くする必要がある。この時、キャリア表面での結着樹脂の占める割合に比べ、白色導電性粒子の占める割合が過多となるため、帯電発生箇所である結着樹脂の占める割合が不十分となり、帯電能力が不十分となることがある。さらに、結着樹脂に比べて、白色導電性粒子が多過ぎるため、白色導電性粒子が脱離しやすくなり、帯電量、抵抗等の変動量が増加することがある。
さらに、白色導電性粒子の含有率(導電性粒子及び結着樹脂の総重量に対する導電性粒子の重量の比)は、10重量%以上70重量%以下であることが好ましい。これにより、導電性を改善する効果が顕著となる。白色導電性粒子の含有率が10重量%よりも少ない場合には、キャリア表面での結着樹脂の占める割合に比べ、白色導電性粒子の占める割合が少ないため、結着樹脂への強い衝撃を伴う接触を緩和する効果が小さくなり、耐久性が低下することがある。一方、白色導電性粒子の含有率が70重量%よりも多い場合には、キャリア表面での結着樹脂の占める割合に比べ、白色導電性粒子の占める割合が過多となるため、帯電発生箇所である結着樹脂の占める割合が不十分となり、帯電能力が不十分となることがある。さらに、結着樹脂に比べて、白色導電性粒子が多過ぎるため、白色導電性粒子が脱離しやすくなり、帯電量、抵抗等の変動量が増加することがある。
さらに、導電性粒子の吸油量は、10ml/100g以上300ml/100g以下であることが好ましい。これにより、導電性粒子の結着樹脂に対する分散性が向上するので、長期に亘り、抵抗を調整する効果を維持することができる。
本発明のキャリアの体積抵抗率は、1×1011〜1×1016Ω・cmであることが好ましく、1×1012〜1×1014Ω・cmがさらに好ましい。これにより、適正なトナー帯電量の条件で使用すると、充分な画像濃度が得られる。キャリアの体積抵抗率が1×1011Ω・cmより小さいと、現像ギャップ(感光体と現像スリーブとの間の最近接距離)が小さくなった場合に、キャリアに電荷が誘導されてキャリア付着が発生することがある。また、感光体の線速度及び現像スリーブの線速度が大きい場合に、同様の傾向が見られることがある。さらに、ACバイアスを印加する場合には、この傾向が顕著になることがある。なお、カラートナーを現像する際には、充分なトナー付着量を得るために、体積抵抗率の低いキャリアが使用されることが一般的である。また、キャリアの体積抵抗率が1×1016Ω・cmより大きいと、トナーと反対極性の電荷がキャリアに溜まりやすくなり、キャリア付着が発生することがある。
キャリアの体積抵抗率は、図1に示す抵抗測定セルを用いて、測定することができる。ここで、電極12a及び12bの表面積は、2×4cm、電極12a及び12b間の距離が2mmである。なお、フッ素樹脂製容器に電極12a及び12bが収容されているセル11に、キャリア13を充填した後に、電極12a及び12b間に、100Vの直流電圧を印加し、ハイレジスタンスメーター4329A(4329A+LJK 5HVLVWDQFH OHWHU;横川ヒューレットパッカード社製)を用いて、直流抵抗を測定することにより、キャリア13の体積抵抗率を測定することができる。このとき、キャリア13は、セル11に溢れるまで入れた後、セル11を20回タッピングし、セル11の上面を非磁性の水平なへらを用いて、セルの上端に沿って一回の操作で平らに掻き取ることにより、充填することができる。なお、充填する際に、加圧は不要である。
キャリアの体積抵抗率は、導電性粒子の添加量、結着樹脂層の膜厚等を制御することにより、調整することが可能である。
本発明において、結着樹脂層を補強し、被膜強度を強靭にするために、結着樹脂層は、硬質粒子(硬質の非導電性粒子)を含有することが好ましい。中でも、金属酸化物及び無機酸化物の粒子は、粒径の均一性及び結着樹脂との親和性を高くすることができるため、特に好ましい。これにより、被膜の補強効果を大きくすることができる。硬質粒子としては、アルミナ、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄等が挙げられ、中でも、シリカ、酸化チタン、アルミナが特に好ましい。なお、硬質粒子は、単独又は二種以上混合して用いることができる。
本発明において、非導電性粒子とは、導電性粒子の体積抵抗率を超える粒子、即ち、500Ω・cmを超える粒子を意味するものであり、一般的な非導電性粒子の定義とは異なる。
導電性粒子は、硬質粒子と同様に、被膜を補強することができるため、導電性粒子と硬質粒子をバランスよく併用することにより、結着樹脂層の形状、電気抵抗、強度等を制御することが可能である。
本発明において、結着樹脂層中の導電性粒子及び硬質粒子の含有量は、5〜70重量%であることが好ましく、2〜40重量%がさらに好ましい。ここで、導電性粒子と硬質粒子の比は、100:0であっても構わない。導電性粒子及び硬質粒子の含有量は、用いられる粒子の粒子径及び比表面積によって適宜選択されるが、5重量%未満では、被膜の耐磨耗効果を発現しにくくなることがあり、70重量%を超えると、粒子が脱離しやすいために、安定性が低下することがある。
結着樹脂層を均一化するためには、硬質粒子は、導電性粒子の基体粒子に用いられている材料と同じものを用いることが好ましい。導電性粒子の基体粒子と異なる硬質粒子を用いると、比重の違いにより、導電性粒子と硬質粒子の存在個所に偏りが発生することがある。
本発明において、結着樹脂層は、アミノシランカップリング剤を含有することが好ましい。これにより、結着樹脂層の強度を向上させることができる。
アミノシランカップリング剤としては、以下のようなものが挙げられる。
N(CHSi(OCH
N(CHSi(OC
N(CHSi(CH(OC
N(CHSi(CH)(OC
N(CHNHCHSi(OCH
N(CHNH(CHSi(CH)(OCH
N(CHNH(CHSi(OCH
(CHN(CHSi(CH)(OC
(CN(CHSi(OCH
結着樹脂層中のアミノシランカップリング剤の含有量は、0.001〜30重量%であることが好ましい。また、結着樹脂層は、高い帯電付与性能を持つことから、シリコーン樹脂を含有することが好ましい。
本発明において、結着樹脂層は、熱可塑性樹脂とグアナミン樹脂を架橋することにより得られる架橋樹脂及び熱可塑性樹脂とメラミン樹脂を架橋させることにより得られる架橋樹脂の少なくとも一方を含有することが好ましい。これにより、結着樹脂層に適度な弾性を与えることができる。この結果、現像剤を摩擦帯電させるために攪拌する際に発生するキャリア同士又はトナーとの摩擦による結着樹脂層への衝撃を吸収することが可能となり、キャリアへのトナースペント及び膜削れを抑制することができる。
結着樹脂に対する架橋樹脂の重量比は、20〜50%であることが好ましい。これにより、結着樹脂層の弾性を最適なものとすることができる。重量比を20%未満であると、架橋反応が不十分となり、耐摩耗性の改善効果が小さくなることがある。一方、重量比が50%を超えると、過剰な架橋反応により、結着樹脂層が過度に硬化することがある。この結果、衝撃を吸収する性能を十分に発現することができなくなる。
熱可塑性樹脂としては、シリコーン樹脂等を使用することが可能であるが、アクリル樹脂が特に好ましい。アクリル樹脂は、特に限定されないが、通常、ガラス転移温度が20〜100℃であり、25〜80℃が好ましい。ガラス転移温度が20℃より低い場合には、常温でブロッキングが発生し、保存性が低下することがある。一方、ガラス転移温度が100℃より高い場合には、結着樹脂層が硬くなり、弾性が低下することがある。このため、十分に衝撃を吸収することができなくなる。
結着被覆層は、現像剤の帯電量を最適な値とするために、帯電調節剤を含有することが好ましい。帯電調節剤は、特に限定されないが、芳香族スルホン酸及びリン酸のいずれかを用いることが好ましい。これにより、グアナミン樹脂との反応が好ましい状態となり、帯電を調節する効果を大きくすることができる。この他の帯電調節剤としては、例えば、キャタリスト4040(三井サイテック社製)を用いることも可能である。
本発明において、芯材粒子は、1kOeの磁場を印加したときの磁化が50〜150emu/gであることが好ましく、70〜150emu/gがさらに好ましい。これにより、キャリア付着の発生を抑制することができる。
磁化は、以下のようにして測定することができる。まず、B−HトレーサーBHU−60(理研電子社製)を使用し、円筒のセルに芯材粒子1.0gを詰めて装置にセットする。次に、印加する磁場を徐々に大きくして3kOeまで変化させ、徐々に小さくして0kOeにした後、反対向きの磁場を徐々に大きくして3kOeとする。さらに、徐々に磁場を小さくして0kOeにした後、最初と同じ方向に磁場を印加する。このようにして得られたBHカーブから、1kOeの磁場を印加したときの磁化を算出する。
1kOeの磁場を印加したときの磁化が50〜150emu/gである芯材粒子としては、例えば、鉄、コバルト等の強磁性体、マグネタイト、ヘマタイト、Li系フェライト、Mn−Zn系フェライト、Cu−Zn系フェライト、Ni−Zn系フェライト、Ba系フェライト、Mn系フェライト等が挙げられる。
フェライトとは、一般に下記式で表わされる焼結体である。
(MO)(NO)(Fe
ここで、x、y及びzは、組成比であり、M及びNは、それぞれ独立に、Ni、Cu、Zn、Li、Mg、Mn、Sr、Ca等の金属であり、2価の金属酸化物と3価の鉄酸化物との完全混合物から構成されている。
1kOeの磁場を印加したときの磁化が70〜150emu/gである芯材粒子としては、例えば、マグネタイト、Mn−Mg−Sr系フェライト、Mn系フェライト等が挙げられる。
本発明の芯材粒子は、重量平均粒径Dwが22〜32μmで、BET比表面積が300〜900cm/gであるが、このような凹凸が少なく、形状が球形に近い芯材粒子は、芯材粒子の製造工程における焼成条件、熱による後処理、組成の調整等によって得ることができる。なお、これらの方法を組み合わせることによって、さらに表面平滑性が高く、真球に近い芯材粒子を得ることができる。また、例えば、US2003/0209820A1に記載されているように、粉砕処理した不定形のフェライト粒子又はフェライト化反応させるための原材料をプラズマにさらすことによっても、芯材粒子の表面の平滑化及び球形化をすることが可能である。
振動を利用したフィーダーでは、流動性の良好な芯材粒子が速く搬送される。表面の凹凸が少なく、球形に近い芯材粒子は、流動性が良好であるため、例えば、電磁フィーダーを使用すると、その搬送速度の違いによって流動性の異なる芯材粒子を選別することが可能である。このため、繰り返し電磁フィーダーを通過させることにより、表面の凹凸が少なく、球形に近い芯材粒子を得ることができる。
本発明において、芯材粒子の嵩密度は、通常、2.1g/cm以上であり、2.1〜2.6g/cmが好ましく、2.35〜2.60g/cmがさらに好ましく、2.35〜2.50g/cmが特に好ましい。これにより、キャリア付着の発生を抑制することができる。芯材粒子の嵩密度が2.1g/cmより小さくなると、多孔性又は表面の凹凸が大きくなることがある。また、1kOeの磁場を印加したときの磁化[emu/g]が大きくても、1粒子当たりの実質的な磁化[emu/cm]が小さくなるため、キャリア付着が発生しやすくなることがある。
焼成温度を高くすることにより、芯材粒子の嵩密度を大きくすることが可能であるが、芯材粒子の嵩密度が2.6g/cmより大きいと、芯材粒子同士が融着しやすくなり、解砕しにくくなることがある。
芯材粒子の嵩密度は、金属粉−見掛け密度試験方法(JIS−Z−2504)に従って、以下のようにして測定することができる。直径2.5mmのオリフィスから芯材粒子を自然に流出させ、その直下に置かれた25cmのステンレス製の円柱状の容器に芯材粒子を溢れるまで流し込んだ後、容器の上面を非磁性の水平なへらを用いて、容器の上端に沿って一回の操作で平らに掻き取る。もし、直径2.5mmのオリフィスでは、芯材粒子が流出しにくい場合は、直径5mmのオリフィスから芯材粒子を流出させてもよい。この操作により、容器に流入した芯材粒子の重量を、容器の体積25cmで割ることにより、1cm当りの芯材粒子の重量が得られる。これを、芯材粒子の嵩密度と定義する。
本発明のキャリアは、磁性材料を解砕又は粉砕した後に、所定の粒径が得られるように分級し、得られた芯材粒子の表面に結着樹脂層を形成することにより製造することができる。
分級としては、風力分級、ふるい分級(ふるい分け)等が挙げられる。芯材粒子の分級には、振動ふるい機を用いることが好ましい。しかしながら、一般的に用いられている振動ふるい機では、粒径が小さい芯材粒子を分級しようとすると、ふるい(金網)の網目がすぐに詰まってしまうという問題があるため、分級の作業性が非常に低下する。また、特に、微粉を分級する際に収率が大幅に低下し、約30%となるという問題がある。これは、分級処理により除去される粒子の中に、製品部分が混入するためであり、その結果、コストが数倍高くなるという問題がある。
本発明において、粒径が小さい芯材粒子を効率よく、シャープに分級することが可能な方法としては、振動ふるい機を用いて芯材粒子を分級する際に、金網に超音波振動を与える方法が挙げられる。これにより、粒径が20μm未満の芯材粒子を効率よく、シャープにカットすることができる。
超音波振動は、高周波電流をコンバータに供給して超音波振動に変換することにより得ることができる。コンバータとしては、PZT振動子を用いることができる。具体的には、コンバータにより発生する超音波振動を、金網に固定した共振部材に伝達することにより、金網を振動させることができる。超音波振動が伝達された共振部材は、超音波振動により共振し、共振部材に固定されている金網を振動させる。金網を振動させる周波数は、通常、20〜50kHzであり、30〜40kHzが好ましい。
共振部材の形状は、金網を振動させるのに適した形状であれば、特に限定されないが、通常、リング状である。金網を振動させる振動方向は、垂直方向であることが好ましい。
図2に、振動ふるい機の一例を示す。振動ふるい機1は、円筒容器2、スプリング3、ベース4(支持台)、金網5、共振リング6、高周波電流ケーブル7、コンバータ8及びリング状フレーム9を有する。
振動ふるい機1(円形ふるい機)を作動させるためには、ケーブル7を介して、高周波電流をコンバータ8に供給する。コンバータ8に供給された高周波電流は、超音波振動に変換される。コンバータ8で発生した超音波振動は、コンバータ8が固定されている共振リング6及び共振リング6に連設するリング状フレーム9を鉛直方向に振動させる。共振リング6の振動により、共振リング6とリング状フレーム9に固定されている金網5が鉛直方向に振動する。
本発明において、磁性材料の粉砕物を分級することにより、芯材粒子を得ることができるが、フェライト、マグネタイト等の芯材粒子の場合には、焼成前の一次造粒品を作製した段階で分級し、さらに、焼成、分級することにより、芯材粒子を得ることもできる。また、芯材粒子の表面に結着樹脂層を形成した後に、結着樹脂層で被覆されている芯材粒子を分級してもよい。このような芯材粒子の分級は、図2の振動ふるい機を用いて行うことが好ましい。
本発明の現像剤は、本発明のキャリアと、トナーを使用することにより、作製することができる。特に、重量平均粒径が5μm以下のトナーを使用すると、粒状性が良くなり、さらに、高画質化が達成される。
本発明で用いられるトナーは、熱可塑性樹脂を主成分とするバインダー樹脂中に、着色剤、微粒子、帯電制御剤、離型剤等を含有するが、従来公知の各種のトナーを用いることができる。このようなトナーは、重合法、造粒法等の各種のトナーの製造方法によって製造することができ、不定形及び球形のトナーのいずれであってもよい。また、磁性トナー及び非磁性トナーのいずれも使用可能である。
トナーのバインダー樹脂としては、以下の樹脂を単独又は二種以上混合して用いることができる。スチレン系バインダー樹脂としては、ポリスチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン及びその誘導体の単独重合体、スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロロメタアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体等のスチレン系共重合体が挙げられる。アクリル系バインダー樹脂としては、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸ブチルが挙げられる。その他のバインダー樹脂としては、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族又は脂肪族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックス等が挙げられる。
ポリエステルは、スチレン系樹脂やアクリル系樹脂に比して、トナーの保存時の安定性を確保しつつ、より溶融粘度を低下させることが可能である。なお、ポリエステルは、例えば、アルコールとカルボン酸との重縮合反応によって得ることができる。
アルコールとしては、ポリエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール等のジオール類、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノールA等のエーテル化ビスフェノール類、これらを炭素数3〜22の飽和又は不飽和の炭化水素基で置換した2価のアルコール、その他の2価のアルコール、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエスリトール、ジペンタエスリトール、トリペンタエスリトール、ショ糖、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等の三価以上のアルコールが挙げられる。
また、カルボン酸としては、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等のモノカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、メサコン酸、シトラコン酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、マロン酸、これらを炭素数3〜22の飽和又は不飽和の炭化水素基で置換した2価のカルボン酸、これらの酸の無水物、低級アルキルエステルとリノレイン酸の反応生成物、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸エンボール三量体酸、これらの酸の無水物等の三価以上の多価カルボン酸が挙げられる。
エポキシ樹脂としては、ビスフェノールAとエポクロルヒドリンとの重縮合物等を用いることができ、例えば、エポミックR362、R364、R365、R366、R367、R369(以上、三井石油化学工業社製)、エポトートYD−011、YD−012、YD−014、YD−904、YD−017、(以上、東都化成社製)エポコ−ト1002、1004、1007(以上、シェル化学社製)等の市販品が挙げられる。
トナーの着色剤としては、カーボンブラック、ランプブラック、鉄黒、群青、ニグロシン染料、アニリンブルー、フタロシアニンブルー、ハンザイエローG、ローダミン6Gレーキ、カルコオイルブルー、クロムイエロー、キナクリドン、ベンジジンイエロー、ローズベンガル、トリアリルメタン系染料、モノアゾ系、ジスアゾ系、染顔料等の染顔料を単独又二種以上混合して使用することができる。
また、磁性トナーに含まれる磁性体としては、鉄、コバルト等の強磁性体、マグネタイト、ヘマタイト、Li系フェライト、Mn−Zn系フェライト、Cu−Zn系フェライト、Ni−Znフェライト、Baフェライト等の粒子を使用することができる。
トナーの摩擦帯電性を制御する帯電制御剤としては、モノアゾ染料の金属錯塩、ニトロフミン酸及びその塩、サリチル酸、ナフトエ塩、ジカルボン酸のCo、Cr、Fe等の金属錯体、アミノ化合物、第4級アンモニウム塩化合物、有機染料等が挙げられる。
トナーの離型剤としては、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン、カルナウバワックス、マイクロクリスタリンワックス、ホホバワックス、ライスワックス、モンタン酸ワックス等が挙げられ、単独又は二種以上混合して用いることができる。
また、トナーには、外添剤を添加することができる。良好な画像を得るためには、トナーに充分な流動性を付与すること好ましい。
外添剤としては、無機粒子の他に、一般的な疎水化処理された無機粒子を併用することができるが、疎水化処理された無機粒子(一次粒子)の平均粒径は、1〜100nmであることが好ましく、5〜70nmがさらに好ましい。また、疎水化処理された無機粒子(一次粒子)のBET法による比表面積は、20〜500m/gであることが好ましい。
外添剤としては、シリカ、疎水性シリカ、脂肪酸金属塩(ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム等)、金属酸化物(チタニア、アルミナ、酸化スズ、酸化アンチモン等)、フルオロポリマー等の粒子が挙げられる。中でも、疎水性シリカ粒子、チタニア粒子、酸化チタン粒子、アルミナ粒子が好ましい。
疎水性シリカ粒子としては、HDK H 2000、HDK H 2000/4、HDK H 2050EP、HVK21、HDK H 1303(以上、クラリアントジャパン社製)、R972、R974、RX200、RY200、R202、R805、R812(以上、日本アエロジル社製)が挙げられる。
また、チタニア粒子としては、P−25(日本アエロジル社製)、STT−30、STT−65C−S(以上、チタン工業社製)、TAF−140(富士チタン工業社製)、MT−150W、MT−500B、MT−600B、MT−150A(以上、テイカ社製)等が挙げられる。疎水化処理された酸化チタン粒子としては、T−805(日本アエロジル社製)、STT−30A、STT−65S−S(以上、チタン工業社製)、TAF−500T、TAF−1500T(以上、富士チタン工業社製)、MT−100S、MT−100T(以上、テイカ社製)、IT−S(石原産業社製)等が挙げられる。
シリカ粒子、チタニア粒子、アルミナ粒子等の無機粒子を疎水化処理する方法としては、親水性の無機粒子をメチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤で処理する方法が挙げられる。
トナーの重量平均粒径は、3.0〜9.0μmであることが好ましく、3.5〜7.5μmがさらに好ましい。なお、トナーの粒径は、コールターカウンター(コールターカウンター社製)を用いて測定することができる。
本発明の現像剤において、キャリアに対するトナーの重量比は、2〜25重量%であることが好ましく、3〜20重量%がさらに好ましい。
本発明の画像形成方法は、本発明の現像剤を用いて、感光体の表面に形成された潜像を現像することにより、画像を形成する。このとき、外部から印加する現像バイアスとして、直流電圧に交流電圧を重畳させた交流電圧を印加することにより、画像濃度を向上させることができる。特に、ハイライトの粒状性が良好となる。
本発明の画像形成方法において、重量平均粒径が3.5〜7.5μmのトナーを用い、キャリアのトナーによる被覆率が50%のときのトナーの帯電量が−10〜−50μC/gであり、現像スリーブは、感光体に対向すると共に、感光体との距離が0.4mm以下であり、現像バイアスとして、交流電圧を印加することにより、キャリア付着の少ない、高画質を得ることができる。また、現像バイアスとして、交流電圧の代わりに、直流電圧を印加すると、キャリア付着、エッジ効果が大幅に改善され、また、地汚れ対する余裕度が大きくなるため、キャリアに対するトナー被覆率を上げられること、トナーの帯電量及び現像バイアスを下げることが可能となり、画像濃度を向上させることができる。
本発明のプロセスカートリッジは、感光体及び本発明の現像剤を用いて、感光体の表面に形成された潜像を現像する現像手段を少なくとも一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在である。具体例としては、感光体と、感光体の表面を帯電させる帯電ブラシと、現像剤を用いて、感光体の表面に形成される潜像を現像する現像部と、感光体の表面に残存する現像剤を払拭するブレードとを具備するプロセスカートリッジが挙げられる。
次に、本発明の画像形成方法及び画像形成装置の例を詳しく説明するが、これらの例は、本発明を説明するためのものであって、本発明を限定するためのものではない。
図3に、本発明の画像形成方法で用いられる現像装置の一例を示す。なお、後述するような変形例も本発明の範疇に属するものである。
現像装置40は、潜像担持体であるドラム状の感光体20に対向して配設され、現像剤担持体としての現像スリーブ41、現像剤収容部材42、規制部材としてのドクターブレード43、支持ケース44から主に構成されている。
感光体20の側に、開口を有する支持ケース44には、トナー21を内部に収容するトナー収容部としてのトナーホッパー45が接合されている。トナーホッパー45に隣接した、トナー21とキャリア23とからなる現像剤を収容する現像剤収容部46には、トナー21とキャリア23を撹拌し、トナー21に摩擦/剥離電荷を付与する現像剤撹拌機構47が設けられている。
トナーホッパー45の内部には、駆動手段(不図示)によって回動されるトナー供給手段としてのトナーアジテータ48及びトナー補給機構49が配設されている。トナーアジテータ48及びトナー補給機構49は、トナーホッパー45内のトナー21を現像剤収容部46に向けて撹拌しながら送り出す。
感光体20とトナーホッパー45との間の空間には、現像スリーブ41が配設されている。駆動手段(不図示)によって図の矢印方向に回転駆動される現像スリーブ41は、キャリア23による磁気ブラシを形成するために、内部に現像装置40に対して相対位置不変に配設された、磁界発生手段としての磁石(不図示)を有する。
現像剤収容部材42の、支持ケース44に取り付けられた側と対向する側には、ドクターブレード43が一体的に取り付けられている。ドクターブレード43は、この例では、先端と現像スリーブ41の外周面との間に一定の隙間を保った状態で配設されている。
現像装置40を非限定的に用いて、本発明の画像形成方法は、次のように遂行される。トナーアジテータ48及びトナー補給機構49によってトナーホッパー45の内部から送り出されたトナー21は、現像剤収容部46へ運ばれ、現像剤撹拌機構47で撹拌されることによって、所望の摩擦/剥離電荷が付与される。さらに、トナー21は、キャリア23と共に現像剤として、現像スリーブ41に担持されて感光体20の外周面と対向する位置まで搬送され、感光体20上に形成された静電潜像と静電的に結合することにより、感光体20上にトナー像が形成される。
図4に、本発明の画像形成方法で用いられる画像形成装置の一例を示す。ドラム状の感光体20の周囲に、帯電部材32、像露光系33、現像装置40、転写装置50、クリーニング装置60、除電光源70が配置されていて、この例の場合、帯電部材32の表面は、感光体20の表面とは、0.2mmを隔てて非接触状態にある。帯電部材32を用いて、感光体20を帯電させる際には、電圧印加手段(不図示)によって帯電部材32に印加された直流成分に交流成分を重畳した電界を用いて、感光体20を帯電させることにより、帯電ムラを低減することが可能である。
画像形成の一連のプロセスの一例として、ネガ−ポジプロセスを説明する。有機光導電層を有する感光体(OPC)等の感光体20は、除電光源70で除電され、帯電チャージャ、帯電ローラー等の帯電部材32で均一にマイナスに帯電され、レーザー光学系等の像露光系33から照射されるレーザー光等の光で潜像形成(この例では、露光部電位の絶対値は、非露光部電位の絶対値より低電位となる)が行われる。
レーザー光は、半導体レーザーから発せられて、高速で回転する多角柱の多面鏡(ポリゴン)等により、感光体20の表面を、感光体20の回転軸方向に走査する。このようにして形成された潜像が、現像装置40の現像スリーブ41上に供給されたトナー及びキャリアからなる現像剤により現像され、トナー像が形成される。潜像の現像時には、電圧印加機構(不図示)から現像スリーブ41と、感光体20の露光部及び非露光部の間に、所定の直流電圧又はこれに交流電圧を重畳した現像バイアスが印加される。
一方、転写媒体80(例えば、紙)が給紙機構(不図示)から給送され、上下一対のレジストローラ(不図示)で画像先端と同期をとって感光体20と転写装置50との間に給送され、トナー像が転写される。このとき、転写装置50には、転写バイアスとして、トナー帯電の極性と逆極性の電位が印加されることが好ましい。その後、転写媒体80は、感光体20から分離され、転写像が得られる。
また、感光体20上に残存するトナーは、クリーニング部材としてのクリーニングブレード61により、クリーニング装置60内のトナー回収室62へ回収される。
回収されたトナーは、トナーリサイクル手段(不図示)により、現像部及び/又はトナー補給部に搬送され、再使用されてもよい。
画像形成装置は、現像装置40を複数配置し、転写媒体80上へトナー像を順次転写した後、定着機構へ送り、熱等によってトナーを定着する装置であってもよく、一端中間転写媒体上へ複数のトナー像を転写し、これを一括して転写媒体80に転写した後、同様の定着を行う装置であってもよい。
図5に、本発明の画像形成方法で用いられる画像形成装置の他の例を示す。感光体20は、導電性支持体上に少なくとも感光層が設けられており、駆動ローラー24a及び24bにより駆動され、帯電部材32による帯電、像露光系33による像露光、現像装置40による現像、転写装置50による転写、クリーニング前露光光源26によるクリーニング前露光、ブラシ状クリーニング手段64及びクリーニングブレード61によるクリーニング、除電光源70による除電が繰り返し行われる。図5においては、感光体20に支持体側から、クリーニング前露光の光照射が行われる。なお、この場合は支持体が透光性である。
図6に、本発明のプロセスカートリッジの一例を示す。本プロセスカートリッジは、感光体20、近接型のブラシ状の帯電部材32、現像剤を収納する現像装置40及びクリーニングブレード61を一体に支持し、複写機、プリンタ等の画像形成装置本体に着脱自在である。
以下、本発明を実施例及び比較例を挙げて説明する。なお、本発明はここに例示される実施例に限定されるものではない。また、以下において、部は、重量部を表す。
(トナー製造例)
ポリエステル樹脂100部、キナクリドン系マゼンタ顔料3.5部及び含フッ素4級アンモニウム塩3.5部を、ブレンダーを用いて充分に混合した後、2軸式押出し機により溶融混練し、放冷後、カッターミルで粗粉砕した。次に、ジェット気流式微粉砕機で微粉砕し、さらに風力分級機を用いて分級して、重量平均平均粒径6.8μm、真比重1.22g/cmのトナー母粒子を得た。さらに、トナー母粒子100部に対して、疎水性シリカ微粒子R972(日本アエロジル社製)0.8部を加え、ヘンシェルミキサーで混合し、トナーを得た。
(導電性粒子製造例1)
基体粒子として、一次粒子の平均粒径が0.35μmのルチル型二酸化チタン100gを水1Lに分散させて懸濁液を調製した。懸濁液を70℃に加温保持した。別途用意した塩化インジウム(InCl)36.7g及び塩化第二スズ(SnCl・5HO)5.4gを2N塩酸450mLに溶かした溶液と、12重量%アンモニア水とを懸濁液のpHを7〜8に保持するように、約1時間かけて同時に滴下した。滴下終了後、処理懸濁液を濾過、洗浄し、得られた処理顔料のケーキを110℃で乾燥した。次に、得られた乾燥粉末を窒素ガス気流中(1L/分)、500℃で1時間熱処理して、白色の導電性粒子aを得た。
(導電性粒子製造例2)
カーボンブラックのケッチェンブラックEC600JD(ライオンアクゾ社製)を、導電性粒子bとした。
(導電性粒子製造例3)
一次粒子の平均粒径が0.35μmのルチル型二酸化チタン100gを水1Lに分散させて懸濁液を調製した。懸濁液を70℃に加温保持した。別途用意した塩化第二スズ(SnCl・5HO)11.6gを2N塩酸100mLに溶かした溶液と、12重量%アンモニア水とを、懸濁液のpHを7〜8に保持するように、約40分かけて同時に添加した。引き続き、別途用意した塩化インジウム(InCl)36.7g及び塩化第二スズ(SnCl・5HO)5.4gを2N塩酸450mLに溶かした溶液と、12重量%アンモニア水とを懸濁液のpHを7〜8に保持するように、約1時間かけて同時に滴下した。滴下終了後、処理懸濁液を濾過、洗浄し、得られた処理顔料のケーキを110℃で乾燥した。次に、得られた乾燥粉末を窒素ガス気流中(1L/分)、500℃で1時間熱処理して、白色の導電性粒子cを得た。
(導電性粒子製造例4)
基体粒子として、一次粒子の平均粒径が0.35μmの酸化アルミニウムを用いたこと以外は、導電性粒子製造例3と同様にして、白色の導電性粒子dを得た。
Figure 2007240615
(実施例1)
固形分20重量%のシリコーン樹脂溶液SR2411(東レ・ダウコーニング社製)80部、固形分50重量%のアクリル樹脂溶液ヒタロイド3001(日立化成社製)10、10部の導電性粒子a、トルエン100部及びブチルセロソルブ100部を、ホモミキサーを用いて、10分間分散させ、結着樹脂層形成液を調製した。結着樹脂層形成液を芯材粒子A(表2参照)の表面に層厚が0.15μmとなるように、スピラコーター(岡田精工社製)を用いて、55℃の雰囲気下で30g/分で塗布し、乾燥した。なお、層厚の調整は、液量によって行った。さらに、150℃の電気炉で1時間焼成し、冷却後に目開き100μmの篩を用いて解砕して、キャリアを得た。
Figure 2007240615
なお、表2中、磁化は、1kOeの磁場を印加したときの磁化を意味する。
(比較例1)
導電性粒子として、導電性粒子bを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、キャリアを得た。
(実施例2)
導電性粒子として、導電性粒子cを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、キャリアを得た。
(実施例3)
導電性粒子として、導電性粒子dを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、キャリアを得た。
(比較例2)
芯材粒子として、芯材粒子Bを用いたこと以外は、実施例3と同様にして、キャリアを得た。
(比較例3)
芯材粒子として、芯材粒子Cを用いたこと以外は、実施例3と同様にして、キャリアを得た。
(比較例4)
芯材粒子として、芯材粒子Dを用いたこと以外は、実施例3と同様にして、キャリアを得た。
(比較例5)
芯材粒子として、芯材粒子Eを用いたこと以外は、実施例3と同様にして、キャリアを得た。
(比較例6)
芯材粒子として、芯材粒子Fを用いたこと以外は、実施例3と同様にして、キャリアを得た。
(実施例4)
導電性粒子aの添加量を20部に増量したこと以外は、実施例1と同様にして、キャリアを得た。
(実施例5)
固形分20重量%のシリコーン樹脂溶液SR2411(東レ・ダウコーニング社製)80部、固形分50重量%のアクリル樹脂溶液ヒタロイド3001(日立化成社製)10部、7部の導電性粒子d、硬質粒子として、一次粒子の平均粒径が0.34μmの酸化亜鉛粒子3部、トルエン100部及びブチルセロソルブ100部を、ホモミキサーを用いて、10分間分散させ、結着樹脂層形成液を調製した。
上記の結着樹脂層形成液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、キャリアを得た。
(実施例6)
硬質粒子として、一次粒子の平均粒径が0.34μmの酸化チタン粒子を用いたこと以外は、実施例5と同様にして、キャリアを得た。
(実施例7)
硬質粒子として、一次粒子の平均粒径が0.34μmの酸化アルミニウム粒子を用いたこと以外は、実施例5と同様にして、キャリアを得た。
(実施例8)
導電性粒子dの添加量を3部に減量したこと以外は、実施例3と同様にして、キャリアを得た。
(実施例9)
導電性粒子dの添加量を10部、酸化アルミニウム粒子の添加量を65部に変更したこと以外は、実施例7と同様にして、キャリアを得た。
(実施例10)
固形分20重量%のシリコーン樹脂溶液SR2411(東レ・ダウコーニング社製)80部、固形分50重量%のアクリル樹脂溶液ヒタロイド3001(日立化成社製)10部、7部の導電性粒子d、一次粒子の平均粒径が0.34μmの酸化亜鉛粒子3部、化学構造式
N(CHSi(OCH
で表されるアミノシランカップリング剤1.5部、トルエン100部及びブチルセロソルブ100部を、ホモミキサーを用いて、10分間分散させ、結着樹脂層形成液を調製した。
上記の結着樹脂層形成液を用いたこと以外は、実施例7と同様にして、キャリアを得た。
(実施例11)
固形分20重量%のシリコーン樹脂溶液SR2411(東レ・ダウコーニング社製)80部、固形分77重量%のグアナミン樹脂溶液マイコート106(三井サイテック社製)6.5部、7部の導電性粒子d、一次粒子の平均粒径が0.34μmの酸化亜鉛粒子3部、化学構造式
N(CHSi(OCH
で表されるアミノシランカップリング剤1.5部、トルエン100部及びブチルセロソルブ100部を、ホモミキサーを用いて、10分間分散させ、結着樹脂層形成液を調製した。
上記の結着樹脂層形成液を用いたこと以外は、実施例7と同様にして、キャリアを得た。
(実施例12)
固形分20重量%のシリコーン樹脂溶液SR2411(東レ・ダウコーニング社製)80部、揮発分0重量%のメラミン樹脂サイメル303(三井サイデック社製)5部、7部の導電性粒子d、一次粒子の平均粒径が0.34μmの酸化亜鉛粒子3部、化学構造式
N(CHSi(OCH
で表されるアミノシランカップリング剤1.5部、トルエン100部及びブチルセロソルブ100部を、ホモミキサーを用いて、10分間分散させ、結着樹脂層形成液を調製した。
上記の結着樹脂層形成液を用いたこと以外は、実施例7と同様にして、キャリアを得た。
(実施例13)
固形分20重量%のシリコーン樹脂溶液SR2411(東レ・ダウコーニング社製)55部、固形分77重量%のグアナミン樹脂溶液マイコート106(三井サイテック社製)6.5部、固形分50重量%のアクリル樹脂溶液ヒタロイド3001(日立化成社製)5部、7部の導電性粒子d、一次粒子の平均粒径が0.34μmの酸化亜鉛粒子3部、化学構造式
N(CHSi(OCH
で表されるアミノシランカップリング剤1.5部、トルエン100部及びブチルセロソルブ100部を、ホモミキサーを用いて、10分間分散させ、結着樹脂層形成液を調製した。
上記の結着樹脂層形成液を用いたこと以外は、実施例7と同様にして、キャリアを得た。
(実施例14)
芯材粒子として、芯材粒子Gを用いたこと以外は、実施例10と同様にして、キャリアを得た。
(実施例15)
芯材粒子として、芯材粒子Hを用いたこと以外は、実施例10と同様にして、キャリアを得た。
(実施例16)
芯材粒子として、芯材粒子Iを用いたこと以外は、実施例10と同様にして、キャリアを得た。
(実施例17)
芯材粒子として、芯材粒子Jを用いたこと以外は、実施例10と同様にして、キャリアを得た。
(実施例18)
芯材粒子として、芯材粒子Kを用いたこと以外は、実施例10と同様にして、キャリアを得た。
(実施例19)
固形分77重量%のグアナミン樹脂溶液マイコート106(三井サイテック社製)の代わりに、揮発分0重量%のメラミン樹脂サイメル303(三井サイデック社製)を用いたこと以外は、実施例13と同様にして、キャリアを得た。
(実施例20)
硬質粒子として、一次粒子の平均粒径が0.31μmのシリカ粒子を用いたこと以外は、実施例5と同様にして、キャリアを得た。
Figure 2007240615
(現像剤の製造及び評価)
トナー製造例で得たトナー10部と、実施例及び比較例で得られたキャリア100部を、ミキサーを用いて10分攪拌して現像剤を作製した。
得られた現像剤を用いて画像形成を行い、現像トルク、色汚れ、画像品質(地汚れ、粒状度)、キャリア付着、50kラン後地汚れについての試験を行った。
なお、画像を形成する際は、デジタルカラー複写機・プリンター複合機イマジオカラー4000(リコー社製)を使用し、現像条件は、以下の通りとした。
現像ギャップ(感光体−現像スリーブ間の最近接距離):0.35mm
ドクターギャップ(現像スリーブ−ドクター間の最近接距離):0.65mm
感光体の線速度:200mm/秒
(現像スリーブの線速度)/(感光体の線速度)=1.80
書込み密度:600dpi
帯電電位(Vd):−600V
画像部(べた原稿)にあたる部分の露光後の電位(V1):−150V
現像バイアス:DC成分:−500V/交流バイアス成分:2kHz、−100V〜−900V、50%duty
表4に評価結果を示す。
Figure 2007240615
評価において採用した試験方法は、以下の通りである。
(1)現像トルク
現像装置に現像剤を700g入れた時の現像部のトルクを測定し、値が非常に大きいものを×とした。
(2)色汚れ
ベタ画像を出力して色差を測定した。具体的には、現像剤をセットした直後の画像をX−Rite 938 D50(アムテック社製)により測定した値Eと、現像ユニット単独で1時間空攪拌した後に出力した画像をX−Riteにより測定した値E’から、次式によりΔEを求め、以下のようにランク付けした。
ΔE=E−E’
E={(L+(a+(b1/2
(Yellow IDが1.4の時の値を読む)
◎:ΔE≦2
○:2<ΔE≦5
×:5<ΔE
このとき、◎、○を合格とし、×を不合格とした。
(3)地汚れ
画像上の地肌部の汚れを目視で評価した。このとき、大変良好であるものを◎、良好であるものを○、使用可能であるものを△、不良(許容不可のレベル)であるものを×とした。
(4)粒状度
下記式で定義された粒状度(明度範囲:50〜80)を転写紙上で測定した。
粒状度=exp(aL+b)∫(WS(f))1/2VTF(f)df
L:平均明度
f:空間周波数(cycle/mm)
WS(f):明度変動のパワースペクトラム
VTF(f):視覚の空間周波数特性
a、b:係数
粒状度が0以上0.1未満であるものを◎(大変良好)、0.1以上0.2未満であるものを○(良好)、0.2以上0.3未満であるものを△(使用可能)、0.3以上であるものを×(不良(許容不可のレベル))とした。
(5)キャリア付着
キャリア付着が発生しても、紙に転写されるのは、一部のキャリアであるため、感光体ドラム上から粘着テープで転写して評価した。
副走査方向に2ドットライン(100lpi/inch)の画像パターンを作成し、直流バイアス成分として、−400Vを印加して現像し、2ドットラインのライン間に付着したキャリアの個数(面積100cm)を目視で観察して、評価を行った。このとき、大変良好であるものを◎、良好であるものを○、使用可能であるものを△、不良(許容不可のレベル)であるものを×とした。
(6)50kラン後地汚れ
初期画像出しに使用したトナーを補給しながら画像面積率6%の文字画像チャートで5万枚のランニング評価を行った。上記現像条件における地肌部の汚れを(3)と同様に評価した。
抵抗測定セルの一例を示す斜視図である。 振動ふるい機の一例を示す斜視図である。 本発明の画像形成方法で用いられる現像装置の一例を示す断面図である。 本発明の画像形成方法で用いられる画像形成装置の一例を示す断面図である。 本発明の画像形成方法で用いられる画像形成装置の他の例を示す断面図である。 本発明のプロセスカートリッジの一例を示す断面図である。
符号の説明
1 振動ふるい機
2 円筒容器
3 スプリング
4 ベース
5 金網
6 共振リング
7 高周波電流ケーブル
8 コンバータ
9 リング状フレーム
11 セル
12a、12b 電極
13 キャリア
20 感光体
21 トナー
23 キャリア
24a、24b 駆動ローラー
26 クリーニング前露光光源
32 帯電部材
33 像露光系
40 現像装置
41 現像スリーブ
42 現像剤収容部材
43 ドクターブレード
44 支持ケース
45 トナーホッパー
46 現像剤収容部
47 現像剤撹拌機構
48 トナーアジテータ
49 トナー補給機構
50 転写装置
60 クリーニング装置
61 クリーニングブレード
62 トナー回収室
64 ブラシ状クリーニング手段
70 除電光源
80 転写媒体

Claims (18)

  1. 磁性を有する芯材粒子及び該芯材粒子を被覆する結着樹脂層を有するキャリアにおいて、
    該芯材粒子は、重量平均粒径Dwが22μm以上32μm以下であると共に、個数平均粒径Dpに対する重量平均粒径Dwの比Dw/Dpが1.00以上1.20以下であり、
    該芯材粒子は、粒径が20μm以下である粒子を0重量%以上7重量%以下含有すると共に、粒径が36μm以下である粒子を90重量%以上100重量%以下含有し、
    該芯材粒子のBET比表面積は、300cm/g以上900cm/g以下であり、
    該結着樹脂層は、基体粒子に二酸化スズ及び酸化インジウムからなる導電性被覆層が形成されている白色導電性粒子を含有することを特徴とするキャリア。
  2. 前記白色導電性粒子は、前記基体粒子に、二酸化スズからなる層及び前記導電性被覆層が順次積層されていることを特徴とする請求項1に記載のキャリア。
  3. 前記基体粒子は、酸化アルミニウムであることを特徴とする請求項1又は2に記載のキャリア。
  4. 体積抵抗率が1×1011Ω・cm以上1×1016Ω・cm以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のキャリア。
  5. 前記結着樹脂層は、硬質粒子をさらに含有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のキャリア。
  6. 前記結着樹脂層の重量に対する前記硬質粒子及び前記白色導電性粒子の総重量の比は、5%以上70%以下であることを特徴とする請求項5に記載のキャリア。
  7. 前記硬質粒子は、Si、Ti及びAlの酸化物の少なくとも一つであることを特徴とする請求項5又は6に記載のキャリア。
  8. 前記硬質粒子及び前記基体粒子は、同一の金属酸化物を含有することを特徴とする請求項5乃至7のいずれか一項に記載のキャリア。
  9. 前記結着樹脂層は、アミノシランカップリング剤を含有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載のキャリア。
  10. 前記結着樹脂層は、熱可塑性樹脂とグアナミン樹脂の架橋物及び熱可塑性樹脂とメラミン樹脂の架橋物の少なくとも一方を含有することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載のキャリア。
  11. 前記熱可塑性樹脂は、アクリル樹脂であることを特徴とする請求項10に記載のキャリア。
  12. 前記芯材粒子は、1kOeの磁界を印加したときの磁化が50emu/g以上150emu/g以下であることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載のキャリア。
  13. 前記芯材粒子は、Mn−Mg−Sr系フェライト、Mn系フェライト又はマグネタイトであることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか一項に記載のキャリア。
  14. 前記芯材粒子の嵩密度は、2.1g/cm以上2.6g/cm以下であることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか一項に記載のキャリア。
  15. 請求項1乃至14のいずれか一項に記載のキャリア及びトナーからなることを特徴とする現像剤。
  16. 請求項15に記載の現像剤を用いて画像を形成することを特徴とする画像形成方法。
  17. 前記現像剤を担持する現像スリーブを感光体に対向すると共に該感光体との距離が0.4mm以下となるように設け、
    該現像スリーブに、現像バイアスとして、直流電圧及び交流電圧の少なくとも一方を印加することを特徴とする請求項16に記載の画像形成方法。
  18. 請求項15に記載の現像剤を用いて現像する現像手段及び感光体を少なくとも一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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