JP2004108973A - 電磁流量計 - Google Patents

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Abstract

【課題】同相成分のノイズを除去し、かつ高周波励磁を実現する。
【解決手段】第1の励磁コイル3aは、第1の周波数の磁場を流体に印加し、第2の励磁コイル3bは、第1の周波数の搬送波を第2の周波数の変調波によって振幅変調した磁場を流体に印加する。信号変換部5は、電極2a,2bで検出される起電力から第1の周波数の成分を分離して振幅を求めると共に、起電力から第1の周波数と第2の周波数の和の周波数または差の周波数の成分を分離して振幅を求め、これらの振幅の比率を求める。流量出力部6は、振幅の比率に基づいて流体の流量を算出する。
【選択図】    図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、測定管内を流れる被測定流体の流量を計測する電磁流量計に係り、特に正確な流量計測を実現することができる励磁方式と信号処理方式に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電磁流量計は、測定管内を流れる導電性の被測定流体の流量を電磁誘導現象を利用して電気信号に変換して測定するものである。図11に従来の電磁流量計の構成を示す。この電磁流量計は、被測定流体が流れる測定管11と、被測定流体に印加される磁場および測定管11の軸PAXの双方と直交し、かつ被測定流体と接触するように測定管11に対向配置され、前記磁場と被測定流体の流れとによって生じた起電力を検出する一対の電極12a,12bと、電極12a,12b間を結ぶ電極軸EAXおよび測定管軸PAXの双方と直交する磁場を被測定流体に印加する励磁コイル13と、電極12a,12b間の起電力を検出する信号変換部15と、信号変換部15によって検出された電極間起電力から被測定流体の流量を算出する流量出力部16とを有している。
【0003】
図11の電磁流量計では、測定管軸PAXの方向と直交する、電極12a,12bを含む平面PLNを測定管11の境としたとき、この平面PLNを境とする測定管11の前後で対称な磁場が被測定流体に印加される。また、励磁コイル13の励磁方式には、正弦波励磁方式と矩形波励磁方式とがある(例えば、非特許文献1参照)。
【0004】
【非特許文献1】
社団法人日本計量機器工業連合会編,「計装エンジニアのための流量計測 AtoZ」,工業技術社,1995年,p.143−160
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
励磁コイルの励磁電流に正弦波を用いる正弦波励磁方式には、商用周波数ノイズの影響を受けやすいという欠点があるが、この欠点は励磁電流の周波数を高くした高周波励磁方式によって解決することができる。また、高周波励磁方式には、電気化学ノイズやスパイクノイズといった1/fノイズに強いという利点があり、さらに応答性(流量変化に対し流量信号を素早く追従させる特性)を向上させることができるという利点がある。
【0006】
しかしながら、従来の正弦波励磁方式では、同相成分のノイズの影響を受けやすいという問題点があった。同相成分のノイズとしては、例えば被測定流体に印加する磁場の振幅のシフトがある。従来の電磁流量計では、励磁コイルに供給する励磁電流の振幅が電源電圧のふらつき等の理由により変動(シフト)して、被測定流体に印加する磁場の振幅がシフトすると、電極間起電力の振幅が変化し、シフトの影響による流量計測誤差が発生する。このような同相成分のノイズは高周波励磁方式を用いても除去することができない。
【0007】
これに対して、励磁コイルに供給する励磁電流に矩形波を用いる矩形波励磁方式の場合、同相成分のノイズに強いという利点がある。しかしながら、矩形波励磁方式は、磁場の変化がなくなったところで電極間起電力を検出するという手法をとっているため、励磁電流が高周波になると、検出器に高い性能が要求される。さらに、矩形波励磁方式では、励磁電流が高周波になると、励磁コイルのインピーダンスや、励磁電流の応答性、磁場の応答性、励磁コイルのコアや測定管での過電流損失といった影響を無視できなくなり、矩形波励磁を維持することが難しくなる。結果として、矩形波励磁方式の場合、高周波励磁が難しく、流量変化に対する応答性の向上や1/fノイズの除去を実現できないという問題点があった。
【0008】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、同相成分のノイズを除去して流量計測誤差を補正することができ、かつ高周波励磁を実現することができる電磁流量計を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の電磁流量計は、被測定流体が流れる測定管と、前記測定管に配設され、前記流体に印加される磁場と前記流体の流れとによって生じた起電力を検出する電極と、前記測定管の軸方向と直交する、前記電極を含む平面から離して配設され、第1の周波数の第1の磁場を前記流体に印加する第1の励磁コイルと、前記平面を挟んで前記第1の励磁コイルと異なる側に配設され、前記第1の周波数の搬送波を第2の周波数の変調波によって振幅変調した第2の磁場を前記流体に印加する第2の励磁コイルと、前記第1の励磁コイルと第2の励磁コイルに励磁電流を供給する電源部と、前記電極で検出される起電力から前記第1の周波数の成分を分離して振幅を求めると共に、前記起電力から前記第1の周波数と前記第2の周波数との和の周波数または差の周波数の成分を分離して振幅を求め、これらの振幅の比率を求める信号変換部と、この信号変換部によって求められた振幅の比率に基づいて前記流体の流量を算出する流量出力部とを備えるものである。電源部は、第1の周波数の第1の励磁電流を前記第1の励磁コイルに供給すると共に、前記第1の周波数の搬送波を第2の周波数の変調波によって振幅変調した第2の励磁電流を前記第2の励磁コイルに供給する。
また、本発明の電磁流量計の1構成例において、前記流量出力部は、前記信号変換部によって求められた振幅の比率Ramと、前記第1の磁場と前記第2の磁場の搬送波成分との位相差θ2と、前記第2の磁場の振幅変調指数ma とから、前記流体の流量をα×ω0{−8sin(θ2)+Ramm(16−Ram 1/2}/{8+8cos(θ2)−Ram }(αは係数)により算出するものである。ここで、αは予め定められた係数である。
【0010】
また、本発明の電磁流量計は、被測定流体が流れる測定管と、前記測定管に配設され、前記流体に印加される磁場と前記流体の流れとによって生じた起電力を検出する電極と、前記測定管の軸方向と直交する、前記電極を含む平面から離して配設され、第1の周波数の第1の磁場を前記流体に印加する第1の励磁コイルと、前記平面を挟んで前記第1の励磁コイルと異なる側に配設され、前記第1の周波数の搬送波を第2の周波数の変調波によって振幅変調した第2の磁場を前記流体に印加する第2の励磁コイルと、前記第1の励磁コイルと第2の励磁コイルに励磁電流を供給する電源部と、前記電極で検出される起電力から前記第1の周波数の成分を分離して、前記第1の励磁コイルに供給される第1の励磁電流と前記起電力から分離した第1の周波数の成分との間で第1の位相差を求めると共に、前記第2の励磁コイルに供給される第2の励磁電流から前記第1の周波数と前記第2の周波数との和の周波数または差の周波数の成分を分離し、前記起電力から前記和の周波数または差の周波数の成分を分離して、前記第2の励磁電流から分離した成分と前記起電力から分離した成分との間で同一周波数について第2の位相差を求める信号変換部と、この信号変換部によって求められた第1の位相差と第2の位相差に基づいて前記流体の流量を算出する流量出力部とを備えるものである。
また、本発明の電磁流量計の1構成例において、前記流量出力部は、前記信号変換部によって求められた第1の位相差φorと第2の位相差φamと、前記第1の周波数ω0と、前記第1の磁場と前記第2の磁場の搬送波成分との位相差θ2とから、前記流体の流量をα×ω0tan(π/2+φam−φor−θ2/2)(αは係数)により算出するものである。
【0011】
また、本発明の電磁流量計は、被測定流体が流れる測定管と、前記測定管に配設され、前記流体に印加される磁場と前記流体の流れとによって生じた起電力を検出する電極と、前記測定管の軸方向と直交する、前記電極を含む平面から離して配設され、第1の周波数の搬送波を第2の周波数の変調波によって振幅変調した第1の磁場を前記流体に印加する第1の励磁コイルと、前記平面を挟んで前記第1の励磁コイルと異なる側に配設され、前記第1の周波数の搬送波を前記変調波に対して同一周波数で逆位相の変調波によって振幅変調した第2の磁場を前記流体に印加する第2の励磁コイルと、前記第1の励磁コイルと第2の励磁コイルに励磁電流を供給する電源部と、前記電極で検出される起電力から前記第1の周波数の成分を分離して振幅を求めると共に、前記起電力から前記第1の周波数と前記第2の周波数との和の周波数または差の周波数の成分を分離して振幅を求め、これらの振幅の比率を求める信号変換部と、この信号変換部によって求められた振幅の比率に基づいて前記流体の流量を算出する流量出力部とを備えるものである。電源部は、第1の周波数の搬送波を第2の周波数の変調波によって振幅変調した第1の励磁電流を前記第1の励磁コイルに供給すると共に、前記第1の周波数の搬送波を前記第1の励磁電流の変調波成分と同一周波数で逆位相の変調波によって振幅変調した第2の励磁電流を前記第2の励磁コイルに供給する。
また、本発明の電磁流量計の1構成例において、前記流量出力部は、前記信号変換部によって求められた振幅の比率Ramと、前記第1の磁場の搬送波成分と前記第2の磁場の搬送波成分との位相差θ2と、前記第1の磁場と前記第2の磁場の振幅変調指数ma とから、前記流体の流量をα×{Ram mcos(θ2/2)−2sin(θ2/2)}/{Ram msin(θ2/2)+2cos(θ2/2)}(αは係数)により算出するものである。
【0012】
また、本発明の電磁流量計は、被測定流体が流れる測定管と、前記測定管に配設され、前記流体に印加される磁場と前記流体の流れとによって生じた起電力を検出する電極と、前記測定管の軸方向と直交する、前記電極を含む平面から離して配設され、第1の周波数の第1の磁場を前記流体に印加する第1の励磁コイルと、前記平面を挟んで前記第1の励磁コイルと異なる側に配設され、前記第1の周波数の搬送波を第2の周波数の変調波によって位相変調した第2の磁場を前記流体に印加する第2の励磁コイルと、前記第1の励磁コイルと第2の励磁コイルに励磁電流を供給する電源部と、前記第2の周波数の整数倍の周波数を第3の周波数としたとき、前記電極で検出される起電力から前記第1の周波数の成分を分離して振幅を求めると共に、前記起電力から前記第1の周波数と前記第3の周波数との和の周波数または差の周波数の成分を分離して振幅を求め、これらの振幅の比率を求める信号変換部と、この信号変換部によって求められた振幅の比率に基づいて前記流体の流量を算出する流量出力部とを備えるものである。電源部は、第1の周波数の第1の励磁電流を前記第1の励磁コイルに供給すると共に、前記第1の周波数の搬送波を第2の周波数の変調波によって位相変調した第2の励磁電流を前記第2の励磁コイルに供給する。
また、本発明の電磁流量計の1構成例において、前記流量出力部は、前記信号変換部によって求められた振幅の比率Rpmと、前記第1の周波数ω0と、前記第1の磁場と前記第2の磁場の搬送波成分との位相差θ2と、前記第2の磁場の位相変調指数mp と、第1種ベッセル関数J(m)(n=0,1)とから、前記流体の流量をα×[ω0{−2J(m)sin(θ2)+{2J(m−J(m+2J(m(mRpm−1+2J(mRpm−J(mRpm1/2}]/{J(m+1+2J(m)cos(θ2)−J(mRpm}(αは係数)により算出するものである。
【0013】
また、本発明の電磁流量計は、被測定流体が流れる測定管と、前記測定管に配設され、前記流体に印加される磁場と前記流体の流れとによって生じた起電力を検出する電極と、前記測定管の軸方向と直交する、前記電極を含む平面から離して配設され、第1の周波数の搬送波を第2の周波数の変調波によって位相変調した第1の磁場を前記流体に印加する第1の励磁コイルと、前記平面を挟んで前記第1の励磁コイルと異なる側に配設され、前記第1の周波数の搬送波を前記変調波に対して同一周波数で逆位相の変調波によって位相変調した第2の磁場を前記流体に印加する第2の励磁コイルと、前記第1の励磁コイルと第2の励磁コイルに励磁電流を供給する電源部と、前記第2の周波数の整数倍の周波数を第3の周波数としたとき、前記電極で検出される起電力から前記第1の周波数の成分を分離して振幅を求めると共に、前記起電力から前記第1の周波数と前記第3の周波数との和の周波数または差の周波数の成分を分離して振幅を求め、これらの振幅の比率を求める信号変換部と、この信号変換部によって求められた振幅の比率に基づいて前記流体の流量を算出する流量出力部とを備えるものである。電源部は、第1の周波数の搬送波を第2の周波数の変調波によって位相変調した第1の励磁電流を前記第1の励磁コイルに供給すると共に、前記第1の周波数の搬送波を前記第1の励磁電流の変調波成分と同一周波数で逆位相の変調波によって位相変調した第2の励磁電流を前記第2の励磁コイルに供給する。
また、本発明の電磁流量計の1構成例において、前記流量出力部は、前記信号変換部によって求められた振幅の比率Rpmと、前記第1の周波数ω0と、前記第1の磁場の搬送波成分と前記第2の磁場の搬送波成分との位相差θ2と、前記第1の磁場と前記第2の磁場の位相変調指数mp と、第1種ベッセル関数J(m)(n=0,1)とから、前記流体の流量をα×ω0[−{J(mcos(θ2)sin(θ2)+J(msin(θ2)cos(θ2)Rpm+J(msin(θ2)Rpm+J(msin(θ2)}+2|J(m)J(m){cos(θ2)+1}Rpm|]/{2J(mcos(θ2)+J(m+J(mcos(θ2)−J(mRpm+J(mcos(θ2)Rpm}(αは係数)により算出するものである。
【0014】
また、本発明の電磁流量計は、被測定流体が流れる測定管と、前記測定管に配設され、前記流体に印加される磁場と前記流体の流れとによって生じた起電力を検出する電極と、前記測定管の軸方向と直交する、前記電極を含む平面から離して配設され、第1の周波数の第1の磁場を前記流体に印加する第1の励磁コイルと、前記平面を挟んで前記第1の励磁コイルと異なる側に配設され、前記第1の周波数の搬送波を第2の周波数の変調波によって周波数変調した第2の磁場を前記流体に印加する第2の励磁コイルと、前記第1の励磁コイルと第2の励磁コイルに励磁電流を供給する電源部と、前記第2の周波数の整数倍の周波数を第3の周波数としたとき、前記電極で検出される起電力から前記第1の周波数の成分を分離して振幅を求めると共に、前記起電力から前記第1の周波数と前記第3の周波数との和の周波数または差の周波数の成分を分離して振幅を求め、これらの振幅の比率を求める信号変換部と、この信号変換部によって求められた振幅の比率に基づいて前記流体の流量を算出する流量出力部とを備えるものである。電源部は、第1の周波数の第1の励磁電流を前記第1の励磁コイルに供給すると共に、前記第1の周波数の搬送波を第2の周波数の変調波によって周波数変調した第2の励磁電流を前記第2の励磁コイルに供給する。
また、本発明の電磁流量計の1構成例において、前記流量出力部は、前記信号変換部によって求められた振幅の比率Rfmと、前記第1の周波数ω0と、前記第1の磁場と前記第2の磁場の搬送波成分との位相差θ2と、前記第2の磁場の周波数変調指数mf と、第1種ベッセル関数J(m)(n=0,1)とから、前記流体の流量をα×[ω0{−2J(m)sin(θ2)+{2J(m−J(m+2J(m(mRfm−1+2J(mRfm−J(mRfm1/2}]/{J(m+1+2J(m)cos(θ2)−J(mRfm}(αは係数)により算出するものである。
【0015】
また、本発明の電磁流量計は、被測定流体が流れる測定管と、前記測定管に配設され、前記流体に印加される磁場と前記流体の流れとによって生じた起電力を検出する電極と、前記測定管の軸方向と直交する、前記電極を含む平面から離して配設され、第1の周波数の搬送波を第2の周波数の変調波によって周波数変調した第1の磁場を前記流体に印加する第1の励磁コイルと、前記平面を挟んで前記第1の励磁コイルと異なる側に配設され、前記第1の周波数の搬送波を前記変調波に対して同一周波数で逆位相の変調波によって周波数変調した第2の磁場を前記流体に印加する第2の励磁コイルと、前記第1の励磁コイルと第2の励磁コイルに励磁電流を供給する電源部と、前記第2の周波数の整数倍の周波数を第3の周波数としたとき、前記電極で検出される起電力から前記第1の周波数の成分を分離して振幅を求めると共に、前記起電力から前記第1の周波数と前記第3の周波数との和の周波数または差の周波数の成分を分離して振幅を求め、これらの振幅の比率を求める信号変換部と、この信号変換部によって求められた振幅の比率に基づいて前記流体の流量を算出する流量出力部とを備えるものである。電源部は、第1の周波数の搬送波を第2の周波数の変調波によって周波数変調した第1の励磁電流を前記第1の励磁コイルに供給すると共に、前記第1の周波数の搬送波を前記第1の励磁電流の変調波成分と同一周波数で逆位相の変調波によって周波数変調した第2の励磁電流を前記第2の励磁コイルに供給する。
また、本発明の電磁流量計の1構成例において、前記流量出力部は、前記信号変換部によって求められた振幅の比率Rfmと、前記第1の周波数ω0と、前記第1の磁場の搬送波成分と前記第2の磁場の搬送波成分との位相差θ2と、前記第1の磁場と前記第2の磁場の周波数変調指数mf と、第1種ベッセル関数J(m)(n=0,1)とから、前記流体の流量をα×ω0[−{J(mcos(θ2)sin(θ2)+J(msin(θ2)cos(θ2)Rfm+J(msin(θ2)Rfm+J(msin(θ2)}+2|J(m)J(m){cos(θ2)+1}Rfm|]/{2J(mcos(θ2)+J(m+J(mcos(θ2)−J(mRfm+J(mcos(θ2)Rfm}(αは係数)により算出するものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
[基本原理]
最初に、本発明の基本原理を説明する前に、一般に知られている数学的基礎知識について説明する。同一周波数で異なる振幅の余弦波Acos(ωt)、正弦波Bsin(ωt)は、以下のような余弦波に合成される。A,Bは振幅、ωは角周波数である。
Acos(ωt)+Bsin(ωt)=(A+B1/2cos(ωt−ε)
ただし、ε=tan−1(B/A)               ・・・(1)
【0017】
式(1)の合成を分析するには、余弦波Acos(ωt)の振幅Aを実軸、正弦波Bsin(ωt)の振幅Bを虚軸にとるように複素座標平面に写像すると都合がよい。すなわち、複素座標平面上において、原点からの距離(A+B1/2 が合成波の振幅を与え、実軸との角度ε=tan−1(B/A)が合成波とωtとの位相差を与えることになる。
【0018】
また、複素座標平面上においては、以下の関係式が成り立つ。
Cexp(jε)=Ccos(ε)+jCsin(ε)    ・・・(2)
式(2)は複素ベクトルに関する表記であり、jは虚数単位である。Cは複素ベクトルの長さを与え、εは複素ベクトルの方向を与える。したがって、複素座標平面上の幾何学的関係を分析するには、複素ベクトルへの変換を活用すると都合がよい。
【0019】
以下の説明では、電極間起電力がどのような挙動を示し、本発明はこの挙動をどのように利用しているかを説明するために、上記のような複素座標平面への写像と、複素ベクトルによる幾何学的分析を採用する。
【0020】
まず、被測定流体の単位時間あたりの流量(流速)とは無関係な電極間起電力について説明する。図1は、本発明の電磁流量計の基本原理を説明するためのブロック図である。この電磁流量計は、被測定流体が流れる測定管1と、被測定流体に印加される磁場および測定管1の軸PAXの双方と直交し、かつ被測定流体と接触するように測定管1に対向配置され、前記磁場と被測定流体の流れとによって生じた起電力を検出する一対の電極2a,2bと、測定管軸PAXの方向と直交する、電極2a,2bを含む平面PLNを測定管1の境としたとき、この平面PLNを境とする測定管1の前後で非対称な磁場を被測定流体に印加する第1の励磁コイル3a、第2の励磁コイル3bとからなる。
【0021】
ここで、第1の励磁コイル3aから発生する磁場のうち、電極2a,2b間を結ぶ電極軸EAX上において電極軸EAXおよび測定管軸PAXの双方と直交する磁場成分(磁束密度)B1と、第2の励磁コイル3bから発生する磁場のうち、電極軸EAX上において電極軸EAXおよび測定管軸PAXの双方と直交する磁場成分(磁束密度)B2は、以下のように与えられるものとする。
B1=b1cos(ω0t−θ1)                         ・・・(3)
B2=b2cos(ω0t−θ2)                         ・・・(4)
式(3)、式(4)において、b1,b2は振幅、ω0は角周波数、θ1,θ2はω0tとの位相差(位相遅れ)である。以下、磁束密度B1を磁場B1とし、磁束密度B2を磁場B2とする。
【0022】
磁場の変化に起因する起電力は、磁場の時間微分dB/dtによるので、第1の励磁コイル3a、第2の励磁コイル3bから発生する磁場B1,B2を次式のように微分する。
dB1/dt=−b1ω0sin(ω0t−θ1)      ・・・(5)
dB2/dt=−b2ω0sin(ω0t−θ2)            ・・・(6)
【0023】
被測定流体の流量が0の場合、磁場B1,B2による渦電流は、磁場の変化に起因する成分のみとなり、磁場B1による渦電流Ia、磁場B2による渦電流Ibは、図2に示すような向きとなる。したがって、電極軸EAXと測定管軸PAXとを含む平面内において、磁場B1の変化によって発生する、流量(流速)と無関係な電極間起電力Eaと、磁場B2の変化によって発生する、流量(流速)と無関係な電極間起電力Ebは、図2に示すように互いに逆向きとなる。
【0024】
このとき、電極間起電力EaとEbを足したトータルの電極間起電力Eは、次式に示すように、磁場の時間微分dB1/dtとdB2/dtの差をとって係数k(被測定流体の導電率及び誘電率と測定管1の構造に関係する複素数)をかけたものとなる。
Figure 2004108973
【0025】
そして、式(7)を変形すると次式となる。
Figure 2004108973
【0026】
ここで、式(8)をω0tを基準として複素座標平面に写像すると、実軸成分Ex、虚軸成分Eyは次式となる。
Ex={−b2sin(−θ2)+b1sin(−θ1)}ω0k・・・(9)
Ey={−b2cos(−θ2)+b1cos(−θ1)}ω0k・・・(10)
【0027】
さらに、式(9)、式(10)に示したEx,Eyを式(11)、式(12)のように変形して式(13)に示す複素ベクトルEcに変換する。
Figure 2004108973
【0028】
Figure 2004108973
【0029】
Figure 2004108973
【0030】
また、前述の係数kを複素ベクトルに変換すると次式となる。
Figure 2004108973
式(14)において、rkは比例係数、θ00は実軸に対するベクトルkの角度である。なお、角度θ00は励磁電流に対する磁場の遅れや流体の導電率の変化等に応じて変化し、この角度θ00の変化は流量計測誤差となる。
【0031】
式(14)を式(13)に代入することにより、複素座標に変換された電極間起電力Ec(磁場の時間変化のみに起因し、流速とは無関係な電極間起電力)が以下のように得られる。
Figure 2004108973
【0032】
式(15)のb1ω0rkexp{j(π/2+θ1+θ00)}は、長さがb1ω0rk、実軸からの角度がπ/2+θ1+θ00の複素ベクトルであり、b2ω0rkexp{j(−π/2+θ2+θ00)}は、長さがb2ω0rk、実軸からの角度が−π/2+θ2+θ00の複素ベクトルである。
【0033】
次に、被測定流体の流量(流速)に起因する電極間起電力について説明する。被測定流体の流速がV(V≠0)の場合、磁場B1,B2による渦電流には、流速0のときの渦電流Ia,Ibに加えて、流速Vに起因する成分V×B1,V×B2が発生するため、磁場B1による渦電流Ia’、磁場B2による渦電流Ib’は、図3に示すような向きとなる。したがって、被測定流体の流速Vと磁場B1によって発生する電極間起電力Ea’、流速Vと磁場B2によって発生する電極間起電力Eb’は、同じ向きとなる。
【0034】
このとき、流速に起因する電極間起電力Ea’とEb’を足したトータルの電極間起電力Evは、次式に示すように、磁場B1に係数kv(流速Vと被測定流体の導電率及び誘電率と測定管1の構造に関係する複素数)をかけたものと、磁場B2に係数kvをかけたものの和となる。
Ev=kv{b1cos(ω0t−θ1)+b2cos(ω0t−θ2)}・・・(16)
【0035】
式(16)のsinの項とcosの項を展開すると次式となる。
Figure 2004108973
【0036】
ここで、式(17)をω0tを基準として複素座標平面に写像すると、実軸成分Evx、虚軸成分Evyは次式となる。
Evx={b1cos(−θ1)+b2cos(−θ2)}kv・・・(18)
Evy={−b1sin(−θ1)−b2sin(−θ2)}kv・・・(19)
【0037】
さらに、式(18)、式(19)を複素ベクトルEvcに変換する。
Figure 2004108973
【0038】
Figure 2004108973
【0039】
また、前述の係数kvを複素ベクトルに変換すると次式となる。
Figure 2004108973
式(23)において、rkvは比例係数、θ01は実軸に対するベクトルkvの角度である。ここで、rkvは、前記比例係数rk(式(14)参照)に流速Vと比例係数γをかけたものに相当し、v=Vγとする。すなわち、次式が成立する。
rkv=rkVγ                    ・・・(24)
【0040】
式(23)を式(22)に代入することにより、複素座標に変換された電極間起電力Evcが以下のように得られる。
Figure 2004108973
【0041】
式(25)のb1rkvexp{j(θ1+θ01)}は、長さがb1rkv、実軸からの角度がθ1+θ01の複素ベクトルであり、b2rkvexp{j(θ2+θ01)}は、長さがb2rkv、実軸からの角度がθ2+θ01の複素ベクトルである。
【0042】
磁場の時間変化に起因する電極間起電力Ecと流体の流速に起因する電極間起電力Evcとを合わせた全体の電極間起電力Eacは、式(15)、式(25)により次式のようになる。
Figure 2004108973
【0043】
式(26)から分かるように、電極間起電力Eacは、b1ω0rkexp{j(π/2+θ1+θ00)}とb2ω0rkexp{j(−π/2+θ2+θ00)とb1rkvexp{j(θ1+θ01)}とb2rkvexp{j(θ2+θ01)}の4個の複素ベクトルにより記述される。そして、この4個の複素ベクトルを合成した合成ベクトルの長さが出力(電極間起電力Eac)の振幅を表し、この合成ベクトルの角度φが入力(励磁電流)の位相ω0tに対する電極間起電力Eacの位相差(位相遅れ)を表す。
【0044】
本発明では、角周波数ω0の搬送波を角周波数ω2の変調波によって振幅変調、位相変調または周波数変調した励磁電流を第1、第2の励磁コイル3a,3bに供給して、平面PLNを境とする測定管1の前後で非対称な磁場を被測定流体に印加することにより、電極間起電力Eacに複数の周波数成分ω0,ω0+ξω2,ω0−ξω2(ξは1以上の整数、振幅変調の場合はξ=1のみ)を発生させ、これらの周波数成分のうち2つの周波数成分から、流体の流量に依存し、励磁電流に対する磁場の遅れ(θ00)の変動や磁場の振幅のシフトに依存しない非対称励磁特性パラメータ(振幅の比率あるいは位相差)を求め、この非対称励磁特性パラメータに基づいて、励磁電流に対する磁場の遅れの変動や磁場の振幅のシフトなどによる流量計測誤差を自動的に補正することを基本的技術思想とする。これにより、同相成分のノイズを除去して、矩形波励磁方式を用いることを不要とし、正弦波励磁方式の使用を可能とする。
【0045】
[第1の実施の形態]
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。図4は、本発明の第1の実施の形態となる電磁流量計の構成を示すブロック図であり、図1と同一の構成には同一の符号を付してある。本実施の形態の電磁流量計は、測定管1と、電極2a,2bと、第1、第2の励磁コイル3a,3bと、第1の励磁コイル3aに第1の励磁電流を供給し、第2の励磁コイル3bに第2の励磁電流を供給する電源部4と、電極2a,2bで検出される起電力から角周波数ω0の成分を分離して振幅を求めると共に、起電力から角周波数ω0と角周波数ω2の和の周波数ω0+ω2または差の周波数ω0−ω2の成分を分離して振幅を求め、これらの振幅の比率を求める信号変換部5と、信号変換部5によって求められた振幅の比率に基づいて被測定流体の流量を算出する流量出力部6とを有している。
【0046】
第1の励磁コイル3aは、平面PLNから例えば下流側にオフセット距離d1だけ離れた位置に配設される。第2の励磁コイル3bは、平面PLNから例えば上流側にオフセット距離d2だけ離れた位置に、平面PLNを挟んで第1の励磁コイル3aと異なる側に配設される。
【0047】
電源部4は、第1の励磁コイル3aに第1の角周波数ω0の第1の正弦波励磁電流を供給する。本実施の形態では、式(3)においてb1=b、θ1=0とする。電源部4から第1の励磁電流が供給されることにより第1の励磁コイル3aから発生する磁場のうち、電極軸EAX上において電極軸EAXおよび測定管軸PAXの双方と直交する磁場成分B1は、次式のように与えられる。
B1=bcos(ω0t)                          ・・・(27)
【0048】
また、電源部4は、第2の励磁コイル3bに、第1の励磁電流の搬送波成分と同一の角周波数ω0で一定の位相差θ2を有する正弦波搬送波を第2の角周波数ω2の正弦波変調波によって振幅変調した第2の励磁電流を供給する。電源部4から第2の励磁電流が供給されることにより第2の励磁コイル3bから発生する磁場のうち、電極軸EAX上において電極軸EAXおよび測定管軸PAXの双方と直交する磁場成分B2の振幅b2は、次式のように与えられる。
b2=b{1+mcos(ω2t)}           ・・・(28)
【0049】
式(28)において、ma は振幅変調指数である。式(4)と式(28)より磁場成分B2は次式のように与えられる。
B2=b{1+mcos(ω2t)}cos(ω0t−θ2) ・・(29)
【0050】
式(26)において、b1=b、θ1=0、θ01=θ00とし、磁場B1,B2を式(27)、式(29)のように与えると、次式が得られる。
Figure 2004108973
【0051】
式(30)に示した右辺第1項のbω0rkexp{j(π/2+θ00)}と右辺第2項のbω0rkexp{j(−π/2+θ2+θ00)}と右辺第3項のbrkvexp{j(θ00)}と右辺第4項のbrkvexp{j(θ2+θ00)}の4個のベクトルは、振幅変調のない場合の基本ベクトルに相当する。
【0052】
ここで、式(30)に示した右辺第5項のmcos(ω2t)bω0rkexp{j(−π/2+θ2+θ00)}のベクトルを時間表現にすると、bω0rkmcos{ω0t−(−π/2+θ2+θ00)}cos(ω2t)のように変形できる。さらに、この時間表現を変形すると次式が得られる。
【0053】
Figure 2004108973
【0054】
式(31)より、式(30)の右辺第5項は、角周波数(ω0+ω2)を基準とする複素平面と角周波数(ω0−ω2)を基準とする複素平面に、それぞれ(1/2)bω0rkmexp{j(−π/2+θ2+θ00)} のベクトルを形成することが分かる。
【0055】
次に、式(30)に示した右辺第6項のma cos(ω2t)brkvexp{j(θ2+θ00)}のベクトルを時間表現にすると、brkvma cos{ω0t−(θ2+θ00)}cos(ω2t)のように変形できる。さらに、この時間表現を変形すると次式が得られる。
【0056】
Figure 2004108973
【0057】
式(32)より、式(30)の右辺第6項は、角周波数(ω0+ω2)を基準とする複素平面と角周波数(ω0−ω2)を基準とする複素平面に、それぞれ(1/2)brkvma exp{j(θ2+θ00)}のベクトルを形成することが分かる。
【0058】
以上により、式(30)の右辺第5項と第6項は、角周波数(ω0+ω2)を基準とする複素平面と角周波数(ω0−ω2)を基準とする複素平面に、それぞれ次式のような複素ベクトルEamを形成することが分かる。
Figure 2004108973
【0059】
また、式(30)の右辺第1項〜第4項により、角周波数ω0を基準とする複素平面には以下の複素ベクトルEorが形成される。
Figure 2004108973
【0060】
図5に搬送波の角周波数ω0を基準とする複素平面に形成される複素ベクトルEorを示し、図6に側波帯の角周波数(ω0+ω2)または(ω0−ω2)を基準とする複素平面に形成される複素ベクトルEamを示す。
【0061】
複素ベクトルEamは、直交する2つの複素ベクトル(1/2)bω0rkmexp{j(−π/2+θ2+θ00)},(1/2)brkvmexp{j(θ2+θ00)}の合成ベクトルであり、角度θ00の変化により図6の複素座標の原点Aを中心に回転するだけなので、合成ベクトルの大きさは角度θ00の変化には無関係に一定である。そこで、複素ベクトルEamの大きさ|Eam|を求めると以下のようになる。
Figure 2004108973
【0062】
一方、複素ベクトルEorは、図5のように2つの二等辺三角形△ABC,△CDEを形成する4つのベクトルbω0rkexp{j(π/2+θ00)},bω0rkexp{j(−π/2+θ2+θ00)},brkvexp{j(θ00)},brkvexp{j(θ2+θ00)}を組み合わせた合成ベクトルであり、角度θ00の変化により複素座標の原点Bを中心に回転するだけなので、合成ベクトルの大きさは角度θ00の変化には無関係に一定である。そこで、複素ベクトルEorの大きさ|Eor|を求めると、二等辺三角形△ABC,△CDEの底辺の合成により以下のようになる。
【0063】
Figure 2004108973
【0064】
複素ベクトルEorの大きさ|Eor|と複素ベクトルEamの大きさ|Eam|との比率をRamとすると、次式のようになる。
Figure 2004108973
【0065】
角周波数ω0、位相差θ2および振幅変調指数ma は、角度θ00や磁場B1の振幅(磁場B2の搬送波成分の振幅)bとは無関係であり、式(37)に示した比率Ramの式には、角度θ00あるいは振幅bを含む項が存在しない。したがって、角度θ00が変化したり、振幅bがシフトしたりしても、比率Ramは変化しないので、複素ベクトルEorの大きさ|Eor|と複素ベクトルEamの大きさ|Eam|を求めて、その比率Ramにより流量検出すれば、励磁電流に対する磁場の遅れの変動や磁場の振幅のシフトによる流量計測誤差を高速、かつ自動的にキャンセルすることができる。
【0066】
被測定流体の流量を求めるため、式(37)を以下のように書き換える。
Figure 2004108973
そして、式(38)は式(24)より次式のように変形することができる。
Figure 2004108973
【0067】
α(またはγ)は、予め定められた係数である。信号変換部5は、電極2aと2b間の起電力Eacを検出し、検出した電極間起電力Eacをフィルタにより周波数分離して、角周波数(ω0+ω2)または(ω0−ω2)の成分の振幅(複素ベクトルEamの大きさ|Eam|)を求めると共に、角周波数ω0の成分の振幅(複素ベクトルEorの大きさ|Eor|)を求める。そして、信号変換部5は、大きさ|Eor|と|Eam|との比率Ramを算出する。
【0068】
電極間起電力Eacは、バンドパスフィルタによっても周波数分離することができるが、実際にはコムフィルタとよばれる櫛形のデジタルフィルタを使用すれば、3つの周波数ω0,(ω0+ω2),(ω0−ω2)の成分に簡単に分離することができる。
【0069】
流量出力部6は、信号変換部5によって求められた比率Ramを基に式(39)を用いて被測定流体の流速V、すなわち単位時間あたりの流量を算出する。以上により、本実施の形態では、流量計測誤差を高速、かつ自動的にキャンセルした流量を算出することができ、正確な流量計測が可能になる。
【0070】
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態の電磁流量計の構成は第1の実施の形態と同様であるので、図4を用いて説明する。本実施の形態の電源部4の動作は第1の実施の形態と同じである。電源部4から励磁電流が供給されることにより、第1の励磁コイル3aから発生する磁場B1は式(27)によって表され、第2の励磁コイル3bから発生する磁場B2は式(29)によって表される。式(26)において、b1=b、θ1=0、θ01=θ00とすれば、電極間起電力Eacは式(30)となる。
【0071】
電極間起電力Eacの角周波数ω0の成分(複素ベクトルEor)を表す4個のベクトルの幾何学的関係は第1の実施の形態で説明した図5のようになり、角周波数(ω0+ω2)または(ω0−ω2)の成分(複素ベクトルEam)を表す2個のベクトルの幾何学的関係は図6のようになる。
【0072】
第1の励磁コイル3aに供給される第1の励磁電流と複素ベクトルEorとの位相差をφorとすると、この位相差φorは図5より次式となる。
φor=θ2/2+θ00                ・・・(40)
式(40)より角度θ00は次式のようになる。
θ00=φor−θ2/2                ・・・(41)
【0073】
次に、第2の励磁コイル3bに供給される第2の励磁電流においてθ2=0としたときの角周波数(ω0+ω2)の成分と電極間起電力Eacの角周波数(ω0+ω2)の成分との位相差、あるいは第2の励磁電流においてθ2=0としたときの角周波数(ω0−ω2)の成分と電極間起電力Eacの角周波数(ω0−ω2)の成分との位相差をφamとする。また、式(33)の右辺第1項のベクトル(1/2)bω0rkma exp{j(−π/2+θ2+θ00)}と右辺第2項のベクトル(1/2)brkvma exp{j(θ2+θ00)}との角度をφxとする。
【0074】
このとき、位相差φamと角度φxとの間には、図6より次式の関係が成り立つ。ただし、図6の例では、位相差φamが負の値となっている。
Figure 2004108973
【0075】
また、2個の複素ベクトル(1/2)bω0rkma exp{j(−π/2+θ2+θ00)},(1/2)brkvma exp{j(θ2+θ00)}とその合成ベクトルEamによって形成される図6の△ABCが直角三角形であることから次式が成立する。
Figure 2004108973
【0076】
式(43)は次式のように変形することができる。
v=ω0tanφx=ω0tan{π/2+φam−φor−θ2/2}・・・(44)
そして、式(44)は式(24)より次式のように変形することができる。
V=α×ω0tan(π/2+φam−φor−θ2/2)
ただし、α=1/γ                   ・・・(45)
【0077】
式(45)の流速Vの式には、磁場B1の振幅(磁場B2の搬送波成分の振幅)bの項および角度θ00の項が存在しない。したがって、位相差φamとφorにより流量検出すれば、励磁電流に対する磁場の遅れの変動や磁場の振幅のシフトによる流量計測誤差を高速、かつ自動的にキャンセルすることができる。
【0078】
信号変換部5は、第1の実施の形態と同様に電極間起電力Eacをフィルタにより周波数分離して、第1の励磁コイル3aに供給される第1の励磁電流と複素ベクトルEorとの位相差φorを求めると共に、第2の励磁コイル3bに供給される第2の励磁電流をフィルタにより周波数分離して、第2の励磁電流の角周波数(ω0+ω2)または(ω0−ω2)の成分と複素ベクトルEamとの位相差φamを求める。
【0079】
流量出力部6は、信号変換部5によって求められた位相差φamとφorを基に式(45)を用いて被測定流体の流速Vを算出する。以上の構成により、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0080】
なお、位相差φamの基準となる位相として、第2の励磁コイル3bに供給される励磁電流の角周波数(ω0+ω2)または(ω0−ω2)の成分を用いる代わりに、cos(ω2t)が1.0になる時点を基準として位相差φamを検出してもよい。
【0081】
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。本実施の形態の電磁流量計の構成は第1の実施の形態と同様であるので、図4を用いて説明する。本実施の形態の電源部4は、第1の励磁コイル3aに、第1の角周波数ω0の正弦波搬送波を第2の角周波数ω2の正弦波変調波で振幅変調した第1の励磁電流を供給する。電源部4から第1の励磁電流が供給されることにより第1の励磁コイル3aから発生する磁場のうち、電極軸EAX上において電極軸EAXおよび測定管軸PAXの双方と直交する磁場成分B1の振幅b1は、次式のように与えられる。
b1=b{1−mcos(ω2t)}           ・・・(46)
【0082】
本実施の形態では、式(3)においてθ1=0とする。式(3)と式(46)より磁場成分B1は次式のように与えられる。
B1=b{1−mcos(ω2t)}cos(ω0t)     ・・・(47)
【0083】
また、電源部4は、第2の励磁コイル3bに、第1の励磁電流の搬送波成分と同一の角周波数ω0で一定の位相差θ2を有する正弦波搬送波を第1の励磁電流の変調波成分と同一の角周波数ω2で逆位相の正弦波変調波によって振幅変調した第2の励磁電流を供給する。電源部4から第2の励磁電流が供給されることにより第2の励磁コイル3bから発生する磁場のうち、電極軸EAX上において電極軸EAXおよび測定管軸PAXの双方と直交する磁場成分B2の振幅b2は、次式のように与えられる。
b2=b{1+mcos(ω2t)}           ・・・(48)
【0084】
式(4)と式(48)より磁場成分B2は次式のように与えられる。
B2=b{1+mcos(ω2t)}cos(ω0t−θ2) ・・(49)
【0085】
式(26)において、θ1=0、θ01=θ00とし、磁場B1,B2を式(47)、式(49)のように与えると、次式が得られる。
Figure 2004108973
【0086】
式(50)に示した右辺第1項のbω0rkexp{j(π/2+θ00)}と右辺第2項のbω0rkexp{j(−π/2+θ2+θ00)}と右辺第3項のbrkvexp{j(θ00)}と右辺第4項のbrkvexp{j(θ2+θ00)}の4個のベクトルは、振幅変調のない場合の基本ベクトルに相当する。
【0087】
ここで、式(50)に示した右辺第5項のma cos(ω2t)bω0rkexp{j(−π/2+θ00)}のベクトルを時間表現にすると、bω0rkma cos{ω0t−(−π/2+θ00)}cos(ω2t)のように変形できる。さらに、この時間表現を変形すると次式が得られる。
【0088】
Figure 2004108973
【0089】
式(51)より、式(50)の右辺第5項は、角周波数(ω0+ω2)を基準とする複素平面と角周波数(ω0−ω2)を基準とする複素平面に、それぞれ(1/2)bω0rkma exp{j(−π/2+θ00)}のベクトルを形成することが分かる。
【0090】
次に、式(50)に示した右辺第6項のma cos(ω2t)brkvexp{j(π+θ00)}のベクトルを時間表現にすると、brkvma cos{ω0t−(π+θ00)}cos(ω2t)のように変形できる。さらに、この時間表現を変形すると次式が得られる。
【0091】
Figure 2004108973
【0092】
式(52)より、式(50)の右辺第6項は、角周波数(ω0+ω2)を基準とする複素平面と角周波数(ω0−ω2)を基準とする複素平面に、それぞれ(1/2)brkvma exp{j(π+θ00)}のベクトルを形成することが分かる。
【0093】
式(50)の右辺第7項ma cos(ω2t)bω0rkexp{j(−π/2+θ2+θ00)}は、式(30)の右辺第5項と同じである。したがって、式(50)の右辺第7項は、角周波数(ω0+ω2)を基準とする複素平面と角周波数(ω0−ω2)を基準とする複素平面に、それぞれ(1/2)bω0rkma exp{j(−π/2+θ2+θ00)}のベクトルを形成する。
【0094】
式(50)の右辺第8項ma cos(ω2t)brkvexp{j(θ2+θ00)}は、式(30)の右辺第6項と同じである。したがって、式(50)の右辺第8項は、角周波数(ω0+ω2)を基準とする複素平面と角周波数(ω0−ω2)を基準とする複素平面に、それぞれ(1/2)brkvma exp{j(θ2+θ00)}のベクトルを形成する。
【0095】
以上により、式(50)の右辺第5項と第6項と第7項と第8項は、角周波数(ω0+ω2)を基準とする複素平面と角周波数(ω0−ω2)を基準とする複素平面に、それぞれ次式のような複素ベクトルEamを形成することが分かる。
Figure 2004108973
【0096】
また、式(50)の右辺第1項〜第4項により、角周波数ω0を基準とする複素平面には式(34)に示した複素ベクトルEorが形成される。複素ベクトルEorを表す4個のベクトルの幾何学的関係は第1の実施の形態で説明した図5のとおりである。
【0097】
また、複素ベクトルEamを表す4個のベクトル(1/2)bω0rkmexp{j(−π/2+θ00)},(1/2)bω0rkmexp{j(−π/2+θ2+θ00)},(1/2)brkvmexp{j(π+θ00)},(1/2)brkvmexp{j(θ2+θ00)}の幾何学的関係は図7のようになる。
【0098】
複素ベクトルEamは、図7のように2つの二等辺三角形△ABC,△CDEを形成する4つのベクトル(1/2)bω0rkmexp{j(−π/2+θ00)},(1/2)bω0rkmexp{j(−π/2+θ2+θ00)},(1/2)brkvmexp{j(π+θ00)},(1/2)brkvmexp{j(θ2+θ00)}を組み合わせた合成ベクトルであり、θ00の変化により複素座標の原点Bを中心に回転するだけなので、合成ベクトルの大きさはθ00の変化には無関係に一定である。そこで、複素ベクトルEamの大きさ|Eam|を求めると、二等辺三角形△ABC,△CDEの底辺の合成により以下のようになる。
【0099】
Figure 2004108973
【0100】
一方、複素ベクトルEorの大きさ|Eor|は式(36)に示したとおりである。複素ベクトルEorの大きさ|Eor|と式(54)に示した複素ベクトルEamの大きさ|Eam|との比率をRamとすると、次式のようになる。
Figure 2004108973
【0101】
第1の実施の形態と同様に、式(55)に示した比率Ramの式には、角度θ00あるいは振幅bを含む項が存在しない。したがって、角度θ00が変化したり、振幅bがシフトしたりしても、比率Ramは変化しないので、比率Ramにより流量検出すれば、励磁電流に対する磁場の遅れの変動や磁場の振幅のシフトによる流量計測誤差を高速、かつ自動的にキャンセルすることができる。
【0102】
被測定流体の流量を求めるため、式(55)を以下のように書き換える。
Figure 2004108973
【0103】
そして、式(56)は式(24)より次式のように変形することができる。
Figure 2004108973
【0104】
信号変換部5は、第1の実施の形態と同様に電極間起電力Eacをフィルタにより周波数分離して、角周波数(ω0+ω2)または(ω0−ω2)の成分の振幅(複素ベクトルEamの大きさ|Eam|)を求めると共に、角周波数ω0の成分の振幅(複素ベクトルEorの大きさ|Eor|)を求める。そして、信号変換部5は、大きさ|Eor|と|Eam|との比率Ramを算出する。
【0105】
流量出力部6は、信号変換部5によって求められた比率Ramを基に式(57)を用いて被測定流体の流速Vを算出する。以上の構成により、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0106】
[第4の実施の形態]
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。本実施の形態の電磁流量計の構成は第1の実施の形態と同様であるので、図4を用いて説明する。本実施の形態の電源部4は、第1の励磁コイル3aに第1の角周波数ω0の第1の正弦波励磁電流を供給する。本実施の形態では、式(3)においてb1=b、θ1=0とする。電源部4から第1の励磁電流が供給されることにより第1の励磁コイル3aから発生する磁場のうち、電極軸EAX上において電極軸EAXおよび測定管軸PAXの双方と直交する磁場成分B1は、式(27)により与えられる。
【0107】
また、電源部4は、第2の励磁コイル3bに、第1の励磁電流と同一の角周波数ω0で一定の位相差θ2を有する正弦波搬送波を第2の角周波数ω2の正弦波変調波によって位相変調した第2の励磁電流を供給する。このような位相変調により、第2の励磁電流の位相は、ω0t−{θ2+mp cos(ω2t)}となる。mp は位相変調指数であり、変調波の最大振幅のときの位相偏移量である。
【0108】
本実施の形態では、式(4)においてb2=bとする。電源部4から第2の励磁電流が供給されることにより第2の励磁コイル3bから発生する磁場のうち、電極軸EAX上において電極軸EAXおよび測定管軸PAXの双方と直交する磁場成分B2は、次式のように与えられる。
B2=bcos[ω0t−{θ2+mcos(ω2t)}] ・・・(58)
【0109】
式(26)において、b1=b2=b、θ1=0、θ01=θ00とし、磁場B1,B2を式(27)、式(58)のように与えると、次式が得られる。
Figure 2004108973
【0110】
式(59)に示した右辺第2項のbω0rkexp[j{−π/2+mp cos(ω2t)+θ2+θ00}]のベクトルを時間表現にすると、bω0rkcos{ω0t−mp cos(ω2t)−(−π/2+θ2+θ00)}のように変形できる。さらに、この時間表現を変形すると次式が得られる。
Figure 2004108973
【0111】
ここで、式(60)のcos{mp cos(ω2t)}、sin{mp cos(ω2t)}]は次式のように変換できる。
【0112】
【数1】
Figure 2004108973
【0113】
式(61)、式(62)においてJ(m)(n=0,1,2,・・・・)は第1種ベッセル関数として知られており、この第1種ベッセル関数J(m)は次式で与えられる。
【0114】
【数2】
Figure 2004108973
【0115】
なお、式(63)においてk!はkの階乗を意味する。式(61)、(62)においてn=0,1の場合のみ採用すると、式(60)は以下のように変形できる。
Figure 2004108973
【0116】
式(64)より、式(59)の右辺第2項は、角周波数ω0を基準とする複素平面にbω0rkJ(m)exp{j(−π/2+θ2+θ00)}のベクトルを形成し、角周波数(ω0+ω2)を基準とする複素平面と角周波数(ω0−ω2)を基準とする複素平面に、それぞれbω0rkJ(m)exp{j(θ2+θ00)}のベクトルを形成することが分かる。
【0117】
式(59)に示した右辺第4項のbrkvexp[j{mp cos(ω2t)+θ2+θ00}]のベクトルを時間表現にすると、brkvcos{ω0t−mp cos(ω2t)−(θ2+θ00)}のように変形できる。さらに、この時間表現を変形すると次式が得られる。
【0118】
Figure 2004108973
【0119】
式(59)の右辺第2項の場合と同様に、第1種ベッセル関数J(m)を適用すると、式(65)は以下のように変形できる。
Figure 2004108973
【0120】
式(66)より、式(59)の右辺第4項は、角周波数ω0を基準とする複素平面にbrkvJ(m)exp{j(θ2+θ00)}のベクトルを形成し、角周波数(ω0+ω2)を基準とする複素平面と角周波数(ω0−ω2)を基準とする複素平面に、それぞれbrkvJ(m)exp{j(π/2+θ2+θ00)}のベクトルを形成することが分かる。
【0121】
以上により、式(59)の右辺第2項と第4項は、角周波数(ω0+ω2)を基準とする複素平面と角周波数(ω0−ω2)を基準とする複素平面に、それぞれ次式のような複素ベクトルEpmを形成することが分かる。
Figure 2004108973
【0122】
また、式(59)の右辺第1項〜第4項は、角周波数ω0を基準とする複素平面に次式のような複素ベクトルEorを形成することが分かる。
Figure 2004108973
【0123】
式(67)に示した複素ベクトルEpmの大きさ|Epm|を求めると以下のようになる。
|Epm|=brk{J(m(ω0+v)}1/2   ・・・(69)
また、式(68)に示した複素ベクトルEorの大きさ|Eor|を求めると以下のようになる。
Figure 2004108973
【0124】
複素ベクトルEorの大きさ|Eor|と複素ベクトルEpmの大きさ|Epm|との比率をRpmとすると、次式のようになる。
Rpm=|Eor|/|Epm|                           ・・・(71)
【0125】
式(69)に示した大きさ|Epm|と式(70)に示した大きさ|Eor|には、角度θ00を含む項が存在しない。また、大きさ|Eor|と|Epm|にはbrkが含まれるが、式(71)のように比率Rpmを求めると、比率Rpmからbrkが消去される。したがって、角度θ00が変化したり、磁場B1の振幅(磁場B2の搬送波成分の振幅)bがシフトしたりしても、比率Rpmは変化しないので、比率Rpmにより流量検出すれば、励磁電流に対する磁場の遅れの変動や磁場の振幅のシフトによる流量計測誤差を高速、かつ自動的にキャンセルすることができる。
【0126】
式(71)に式(69)と式(70)を代入して、vについて解くと次式が得られる。
Figure 2004108973
【0127】
そして、式(72)は式(24)より次式のように変形することができる。
Figure 2004108973
【0128】
信号変換部5は、第1の実施の形態と同様に電極間起電力Eacをフィルタにより周波数分離して、角周波数(ω0+ω2)または(ω0−ω2)の成分の振幅(複素ベクトルEpmの大きさ|Epm|)を求めると共に、角周波数ω0の成分の振幅(複素ベクトルEorの大きさ|Eor|)を求める。そして、信号変換部5は、大きさ|Eor|と|Epm|との比率Rpmを算出する。
【0129】
流量出力部6は、信号変換部5によって求められた比率Rpmを基に式(73)を用いて被測定流体の流速Vを算出する。以上の構成により、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0130】
[第5の実施の形態]
次に、本発明の第5の実施の形態について説明する。本実施の形態の電磁流量計の構成は第1の実施の形態と同様であるので、図4を用いて説明する。本実施の形態の電源部4は、第1の励磁コイル3aに、第1の角周波数ω0の正弦波搬送波を第2の角周波数ω2の正弦波変調波によって位相変調した第1の励磁電流を供給する。本実施の形態では、式(3)においてb1=b、θ1=0とする。このような位相変調により、第1の励磁電流の位相は、ω0t−mp cos(ω2t)+πとなる。
【0131】
電源部4から第1の励磁電流が供給されることにより第1の励磁コイル3aから発生する磁場のうち、電極軸EAX上において電極軸EAXおよび測定管軸PAXの双方と直交する磁場成分B1は、次式のように与えられる。
B1=bcos{ω0t−mcos(ω2t)+π}    ・・・(74)
【0132】
また、電源部4は、第2の励磁コイル3bに、第1の励磁電流の搬送波成分と同一の角周波数ω0で一定の位相差θ2を有する正弦波搬送波を第1の励磁電流の変調波成分と同一の角周波数ω2で逆位相の正弦波変調波によって位相変調した第2の励磁電流を供給する。この位相変調により、第2の励磁電流の位相は、ω0t−{θ2+mcos(ω2t)}となる。
【0133】
本実施の形態では、式(4)においてb2=bとする。電源部4から第2の励磁電流が供給されることにより第2の励磁コイル3bから発生する磁場のうち、電極軸EAX上において電極軸EAXおよび測定管軸PAXの双方と直交する磁場成分B2は、式(58)により与えられる。
【0134】
第4の実施の形態と同様の手順により複素ベクトルEpmの大きさ|Epm|を求めると以下のようになる。
Figure 2004108973
【0135】
また、複素ベクトルEorの大きさ|Eor|を求めると以下のようになる。
Figure 2004108973
【0136】
式(75)に示した大きさ|Epm|と式(76)に示した大きさ|Eor|には、角度θ00を含む項が存在しない。また、大きさ|Eor|と|Epm|にはbrkが含まれるが、式(71)のように比率Rpmを求めると、比率Rpmからbrkが消去される。したがって、比率Rpmにより流量検出すれば、励磁電流に対する磁場の遅れの変動や磁場の振幅のシフトによる流量計測誤差を高速、かつ自動的にキャンセルすることができる。
【0137】
式(71)に式(75)と式(76)を代入して、vについて解くと次式が得られる。
Figure 2004108973
【0138】
そして、式(77)は式(24)より次式のように変形することができる。
Figure 2004108973
【0139】
信号変換部5は、第1の実施の形態と同様に電極間起電力Eacをフィルタにより周波数分離して、角周波数(ω0+ω2)または(ω0−ω2)の成分の振幅(複素ベクトルEpmの大きさ|Epm|)を求めると共に、角周波数ω0の成分の振幅(複素ベクトルEorの大きさ|Eor|)を求める。そして、信号変換部5は、大きさ|Eor|と|Epm|との比率Rpmを算出する。
【0140】
流量出力部6は、信号変換部5によって求められた比率Rpmを基に式(78)を用いて被測定流体の流速Vを算出する。以上の構成により、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0141】
[第6の実施の形態]
次に、本発明の第6の実施の形態について説明する。本実施の形態の電磁流量計の構成は第1の実施の形態と同様であるので、図4を用いて説明する。本実施の形態の電源部4は、第1の励磁コイル3aに第1の角周波数ω0の第1の正弦波励磁電流を供給する。本実施の形態では、式(3)においてb1=b、θ1=0とする。電源部4から第1の励磁電流が供給されることにより第1の励磁コイル3aから発生する磁場のうち、電極軸EAX上において電極軸EAXおよび測定管軸PAXの双方と直交する磁場成分B1は、式(27)により与えられる。
【0142】
また、電源部4は、第2の励磁コイル3bに、第1の励磁電流と同一の角周波数ω0で一定の位相差θ2を有する正弦波搬送波を第2の角周波数ω2の正弦波変調波によって周波数変調した第2の励磁電流を供給する。このような周波数変調により、第2の励磁電流の位相は、ω0t−{θ2+mf sin(ω2t)}となる。mf は周波数変調指数であり、変調波の最大振幅のときの周波数偏移量である。
【0143】
本実施の形態では、式(4)においてb2=bとする。電源部4から第2の励磁電流が供給されることにより第2の励磁コイル3bから発生する磁場のうち、電極軸EAX上において電極軸EAXおよび測定管軸PAXの双方と直交する磁場成分B2は、次式のように与えられる。
B2=bcos[ω0t−{θ2+msin(ω2t)}] ・・・(79)
【0144】
式(26)において、b1=b2=b、θ1=0、θ01=θ00とし、磁場B1,B2を式(27)、式(79)のように与えると、次式が得られる。
Figure 2004108973
【0145】
式(80)に示した右辺第2項のbω0rkexp[j{−π/2+mf sin(ω2t)+θ2+θ00}]のベクトルを時間表現にすると、bω0rkcos{ω0t−mf sin(ω2t)−(−π/2+θ2+θ00)}のように変形できる。さらに、この時間表現を変形すると次式が得られる。
【0146】
Figure 2004108973
【0147】
ここで、式(81)のcos{mf sin(ω2t)}、sin{mf sin(ω2t)}は次式のように変換できる。
【0148】
【数3】
Figure 2004108973
【0149】
式(82)、式(83)において第1種ベッセル関数J(m) (n=0,1,2,・・・・)は次式で与えられる。
【0150】
【数4】
Figure 2004108973
【0151】
式(82)、式(83)においてn=0,1の場合のみ採用すると、式(81)は以下のように変形できる。
Figure 2004108973
【0152】
式(85)より、式(80)の右辺第2項は、角周波数ω0を基準とする複素平面にbω0rkJ(m)exp{j(−π/2+θ2+θ00)}のベクトルを形成し、角周波数(ω0+ω2)を基準とする複素平面にbω0rk{−J(m)}exp{j(−π/2+θ2+θ00)}のベクトルを形成し、角周波数(ω0−ω2)を基準とする複素平面にbω0rkJ(m)exp{j(−π/2+θ2+θ00)}のベクトルを形成することが分かる。
【0153】
次に、式(80)に示した右辺第4項のbrkvexp[j{mf sin(ω2t)+θ2+θ00}]のベクトルを時間表現にすると、brkvcos{ω0t−mf sin(ω2t)−(θ2+θ00)}のように変形できる。さらに、この時間表現を変形すると次式が得られる。
【0154】
Figure 2004108973
【0155】
式(80)の右辺第2項の場合と同様に、第1種ベッセル関数J(m)を適用すると、式(86)は以下のように変形できる。
Figure 2004108973
【0156】
式(87)より、式(80)に示した右辺第4項は、角周波数ω0を基準とする複素平面にbrkvJ(m)exp{j(θ2+θ00)}のベクトルを形成し、角周波数(ω0+ω2)を基準とする複素平面にbrkv{−J(m)}exp{j(θ2+θ00)}のベクトルを形成し、角周波数(ω0−ω2)を基準とする複素平面にbrkvJ(m)exp{j(θ2+θ00)}のベクトルを形成することが分かる。
【0157】
以上により、式(80)の右辺第2項と第4項は、角周波数(ω0+ω2)を基準とする複素平面と角周波数(ω0−ω2)を基準とする複素平面に、それぞれ大きさが同一で向きが逆の複素ベクトルを形成することが分かる。角周波数(ω0−ω2)を基準とする複素平面に形成される複素ベクトルEfmは次式となる。
Figure 2004108973
【0158】
また、式(80)の右辺第1項〜第4項は、角周波数ω0を基準とする複素平面に次式のような複素ベクトルEorを形成することが分かる。
Figure 2004108973
【0159】
複素ベクトルEorの大きさ|Eor|と複素ベクトルEfmの大きさ|Efm|との比率をRfmとすると、次式のようになる。
Rfm=|Eor|/|Efm|                          ・・・(90)
【0160】
式(89)から求めた複素ベクトルEorの大きさ|Eor|と式(88)から求めた複素ベクトルEfmの大きさ|Efm|を式(90)に代入して、vについて解くと次式が得られる。
Figure 2004108973
【0161】
式(91)には、角度θ00や磁場B1の振幅(磁場B2の搬送波成分の振幅)bを含む項が存在しない。したがって、比率Rfmにより流量検出すれば、励磁電流に対する磁場の遅れの変動や磁場の振幅のシフトによる流量計測誤差を高速、かつ自動的にキャンセルすることができる。
【0162】
式(91)は式(24)より次式のように変形することができる。
Figure 2004108973
【0163】
信号変換部5は、第1の実施の形態と同様に電極間起電力Eacをフィルタにより周波数分離して、角周波数(ω0−ω2)の成分の振幅(複素ベクトルEfmの大きさ|Efm|)を求めると共に、角周波数ω0の成分の振幅(複素ベクトルEorの大きさ|Eor|)を求める。そして、信号変換部5は、大きさ|Eor|と|Efm|との比率Rfmを算出する。
【0164】
流量出力部6は、信号変換部5によって求められた比率Rfmを基に式(92)を用いて被測定流体の流速Vを算出する。以上の構成により、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0165】
[第7の実施の形態]
次に、本発明の第7の実施の形態について説明する。本実施の形態の電磁流量計の構成は第1の実施の形態と同様であるので、図4を用いて説明する。本実施の形態の電源部4は、第1の励磁コイル3aに、第1の角周波数ω0の正弦波搬送波を第2の角周波数ω2の正弦波変調波によって周波数変調した第1の励磁電流を供給する。本実施の形態では、式(3)においてb1=b、θ1=0とする。このような周波数変調により、第1の励磁電流の位相は、ω0t−mf sin(ω2t+π)となる。
【0166】
電源部4から第1の励磁電流が供給されることにより第1の励磁コイル3aから発生する磁場のうち、電極軸EAX上において電極軸EAXおよび測定管軸PAXの双方と直交する磁場成分B1は、次式のように与えられる。
B1=bcos{ω0t−msin(ω2t+π)}    ・・・(93)
【0167】
また、電源部4は、第2の励磁コイル3bに、第1の励磁電流の搬送波成分と同一の角周波数ω0で一定の位相差θ2を有する正弦波搬送波を第1の励磁電流の変調波成分と同一の角周波数ω2で逆位相の正弦波変調波によって周波数変調した第2の励磁電流を供給する。この周波数変調により、第2の励磁電流の位相は、ω0t−θ2+mf sin(ω2t)となる。
【0168】
本実施の形態では、式(4)においてb2=bとする。電源部4から第2の励磁電流が供給されることにより第2の励磁コイル3bから発生する磁場のうち、電極軸EAX上において電極軸EAXおよび測定管軸PAXの双方と直交する磁場成分B2は、式(79)により与えられる。
【0169】
第6の実施の形態と同様の手順により複素ベクトルEorの大きさ|Eor|と複素ベクトルEfmの大きさ|Efm|を求め、この大きさ|Eor|と|Efm|を式(90)に代入して、vについて解くと次式が得られる。
Figure 2004108973
【0170】
式(94)には、角度θ00や磁場B1,B2の搬送波成分の振幅bを含む項が存在しない。したがって、比率Rfmにより流量検出すれば、励磁電流に対する磁場の遅れの変動や磁場の振幅のシフトによる流量計測誤差を高速、かつ自動的にキャンセルすることができる。
【0171】
式(94)は式(24)より次式のように変形することができる。
Figure 2004108973
【0172】
信号変換部5は、第1の実施の形態と同様に電極間起電力Eacをフィルタにより周波数分離して、角周波数(ω0−ω2)の成分の振幅(複素ベクトルEfmの大きさ|Efm|)を求めると共に、角周波数ω0の成分の振幅(複素ベクトルEorの大きさ|Eor|)を求める。そして、信号変換部5は、大きさ|Eor|と|Efm|との比率Rfmを算出する。
【0173】
流量出力部6は、信号変換部5によって求められた比率Rfmを基に式(95)を用いて被測定流体の流速Vを算出する。以上の構成により、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0174】
第4の実施の形態〜第7の実施の形態では、第1次ベッセル関数の展開においてn=0,1の場合のみを適用したが、電極間起電力Eacから第1の角周波数ω0と第3の角周波数(第2の角周波数ω2のξ倍の角周波数)ξω2との和の周波数ω0+ξω2または差の周波数ω0−ξω2の成分を分離して振幅の比率Rpm,Rfmを求め、この振幅の比率Rpm,Rfmから被測定流体の流速Vを算出する際に、ξが2以上の整数の場合でも、第1次ベッセル関数の展開においてn=2以降を適用すれば、第4の実施の形態〜第7の実施の形態と同様に流速Vの算出が可能になることは言うまでもない。
【0175】
第1の実施の形態〜第7の実施の形態では、同相成分のノイズを除去できることから、矩形波励磁方式を用いる必要がなく、励磁電流に正弦波を用いる正弦波励磁方式を使用できるので、高周波励時が可能となる。高周波励磁を用いることで、1/fノイズを除去することができ、流量変化に対する応答性を高めることができる。
【0176】
なお、被測定流体に印加される磁場B1,B2は、各実施の形態で説明した条件を満たせばよい。したがって、平面PLNから第1の励磁コイル3aの軸までのオフセット距離d1と、平面PLNから第2の励磁コイル3bの軸までのオフセット距離d2とが同一の対称配置でもよいし、オフセット距離d1とd2が異なる非対称配置でもよい。
【0177】
また、電極軸EAXと第1の励磁コイル3aの軸との角度と、電極軸EAXと第2の励磁コイル3bの軸との角度が同一(例えば90°)の配置でもよいし、図8に示すように、電極軸EAXと第1の励磁コイル3aの軸との角度と、電極軸EAXと第2の励磁コイル3bの軸との角度が異なる配置でもよい。また、第1の実施の形態〜第7の実施の形態において、位相差θ2を0にしてもよい。
【0178】
また、第1の実施の形態〜第7の実施の形態で使用する電極2a,2bとしては、図9に示すように、測定管1の内壁から露出して被測定流体に接触する形式の電極でもよいし、図10に示すように、被測定流体と接触しない容量結合式の電極でもよい。容量結合式の場合、電極2a,2bは、測定管1の内壁に形成されるセラミックやテフロン(登録商標)等からなるライニング10によって被覆される。
【0179】
また、第1の実施の形態〜第7の実施の形態では、2個の電極2a,2bを使用する場合について説明しているが、これに限るものではなく、電極が1個だけの電磁流量計にも本発明を適用することができる。電極が1個だけの場合には、被測定流体の電位を接地電位にするための接地リングが測定管1に設けられており、1個の電極に生じた起電力(接地電位との電位差)を信号変換部5で検出すればよい。電極軸EAXは、2個の電極2a,2bを使用する場合は電極2a,2b間を結ぶ直線である。一方、電極が1個だけの場合、この1個の実電極を含む平面PLN上において、測定管軸PAXを挟んで実電極と対向する位置に仮想の電極を配置したと仮定したとき、実電極と仮想の電極とを結ぶ直線が電極軸EAXとなる。
【0180】
また、第1の実施の形態の信号変換部5において比率Ramを算出する手段と流量出力部6、第2の実施の形態の信号変換部5において位相差φor,φamを求める手段と流量出力部6、第3の実施の形態の信号変換部5において比率Ramを算出する手段と流量出力部6、第4、第5の実施の形態の信号変換部5において比率Rpmを算出する手段と流量出力部6、および第6、第7の実施の形態の信号変換部5において比率Rfmを算出する手段と流量出力部6は、例えばコンピュータにより実現することができる。
【0181】
【発明の効果】
本発明によれば、第1の周波数の第1の磁場を流体に印加すると同時に、第1の周波数の搬送波を第2の周波数の変調波によって振幅変調、位相変調もしくは周波数変調した第2の磁場を流体に印加することにより、あるいは第1の周波数の搬送波を第2の周波数の変調波によって振幅変調、位相変調もしくは周波数変調した第1の磁場を流体に印加すると同時に、第1の周波数の搬送波を第1の磁場の変調波に対して同一周波数で逆位相の変調波によって振幅変調、位相変調または周波数変調した第2の磁場を流体に印加することにより、第1の周波数と第3の周波数(第2の周波数の整数倍の周波数)との和の周波数および差の周波数と、第1の周波数とからなる複数の周波数成分を電極間起電力に発生させ、これら複数の周波数成分のうち2つの周波数成分から、流体の流量に依存し、励磁電流に対する磁場の遅れの変動や磁場の振幅のシフトに依存しない非対称励磁特性パラメータ(振幅の比率あるいは位相差)を求めることができる。そして、この非対称励磁特性パラメータを用いることで、励磁電流に対する磁場の遅れの変動や磁場の振幅のシフトによる流量計測誤差を高速、かつ自動的にキャンセルした流量を算出することができる。また、同相成分のノイズを除去できることから、矩形波励磁方式を用いる必要がなく、正弦波励磁方式を使用できるので、高周波励時が可能となる。その結果、正確な流量計測が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電磁流量計の基本原理を説明するためのブロック図である。
【図2】被測定流体の流量が0の場合の渦電流及び電極間起電力を示す図である。
【図3】被測定流体の流量が0でない場合の渦電流及び電極間起電力を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態となる電磁流量計の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態において電極間起電力の搬送波の周波数成分の複素ベクトルを示す図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態において電極間起電力の側波帯の周波数成分の複素ベクトルを示す図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態において電極間起電力の側波帯の周波数成分の複素ベクトルを示す図である。
【図8】本発明の電磁流量計における励磁コイルの他の配置例を示す図である。
【図9】本発明の電磁流量計で用いる電極の1例を示す断面図である。
【図10】本発明の電磁流量計で用いる電極の他の例を示す断面図である。
【図11】従来の電磁流量計の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…測定管、2a、2b…電極、3a、3b…励磁コイル、4…電源部、5…信号変換部、6…流量出力部。

Claims (14)

  1. 被測定流体が流れる測定管と、
    前記測定管に配設され、前記流体に印加される磁場と前記流体の流れとによって生じた起電力を検出する電極と、
    前記測定管の軸方向と直交する、前記電極を含む平面から離して配設され、第1の周波数の第1の磁場を前記流体に印加する第1の励磁コイルと、
    前記平面を挟んで前記第1の励磁コイルと異なる側に配設され、前記第1の周波数の搬送波を第2の周波数の変調波によって振幅変調した第2の磁場を前記流体に印加する第2の励磁コイルと、
    前記第1の励磁コイルと第2の励磁コイルに励磁電流を供給する電源部と、
    前記電極で検出される起電力から前記第1の周波数の成分を分離して振幅を求めると共に、前記起電力から前記第1の周波数と前記第2の周波数との和の周波数または差の周波数の成分を分離して振幅を求め、これらの振幅の比率を求める信号変換部と、
    この信号変換部によって求められた振幅の比率に基づいて前記流体の流量を算出する流量出力部とを備えることを特徴とする電磁流量計。
  2. 請求項1記載の電磁流量計において、
    前記流量出力部は、前記信号変換部によって求められた振幅の比率Ramと、前記第1の磁場と前記第2の磁場の搬送波成分との位相差θ2と、前記第2の磁場の振幅変調指数ma とから、前記流体の流量をα×ω0{−8sin(θ2)+Ramm(16−Ram 1/2}/{8+8cos(θ2)−Ram }(αは係数)により算出することを特徴とする電磁流量計。
  3. 被測定流体が流れる測定管と、
    前記測定管に配設され、前記流体に印加される磁場と前記流体の流れとによって生じた起電力を検出する電極と、
    前記測定管の軸方向と直交する、前記電極を含む平面から離して配設され、第1の周波数の第1の磁場を前記流体に印加する第1の励磁コイルと、
    前記平面を挟んで前記第1の励磁コイルと異なる側に配設され、前記第1の周波数の搬送波を第2の周波数の変調波によって振幅変調した第2の磁場を前記流体に印加する第2の励磁コイルと、
    前記第1の励磁コイルと第2の励磁コイルに励磁電流を供給する電源部と、
    前記電極で検出される起電力から前記第1の周波数の成分を分離して、前記第1の励磁コイルに供給される第1の励磁電流と前記起電力から分離した第1の周波数の成分との間で第1の位相差を求めると共に、前記第2の励磁コイルに供給される第2の励磁電流から前記第1の周波数と前記第2の周波数との和の周波数または差の周波数の成分を分離し、前記起電力から前記和の周波数または差の周波数の成分を分離して、前記第2の励磁電流から分離した成分と前記起電力から分離した成分との間で同一周波数について第2の位相差を求める信号変換部と、この信号変換部によって求められた第1の位相差と第2の位相差に基づいて前記流体の流量を算出する流量出力部とを備えることを特徴とする電磁流量計。
  4. 請求項3記載の電磁流量計において、
    前記流量出力部は、前記信号変換部によって求められた第1の位相差φorと第2の位相差φamと、前記第1の周波数ω0と、前記第1の磁場と前記第2の磁場の搬送波成分との位相差θ2とから、前記流体の流量をα×ω0tan(π/2+φam−φor−θ2/2)(αは係数)により算出することを特徴とする電磁流量計。
  5. 被測定流体が流れる測定管と、
    前記測定管に配設され、前記流体に印加される磁場と前記流体の流れとによって生じた起電力を検出する電極と、
    前記測定管の軸方向と直交する、前記電極を含む平面から離して配設され、第1の周波数の搬送波を第2の周波数の変調波によって振幅変調した第1の磁場を前記流体に印加する第1の励磁コイルと、
    前記平面を挟んで前記第1の励磁コイルと異なる側に配設され、前記第1の周波数の搬送波を前記変調波に対して同一周波数で逆位相の変調波によって振幅変調した第2の磁場を前記流体に印加する第2の励磁コイルと、
    前記第1の励磁コイルと第2の励磁コイルに励磁電流を供給する電源部と、
    前記電極で検出される起電力から前記第1の周波数の成分を分離して振幅を求めると共に、前記起電力から前記第1の周波数と前記第2の周波数との和の周波数または差の周波数の成分を分離して振幅を求め、これらの振幅の比率を求める信号変換部と、
    この信号変換部によって求められた振幅の比率に基づいて前記流体の流量を算出する流量出力部とを備えることを特徴とする電磁流量計。
  6. 請求項5記載の電磁流量計において、
    前記流量出力部は、前記信号変換部によって求められた振幅の比率Ramと、前記第1の磁場の搬送波成分と前記第2の磁場の搬送波成分との位相差θ2と、前記第1の磁場と前記第2の磁場の振幅変調指数ma とから、前記流体の流量をα×{Ram mcos(θ2/2)−2sin(θ2/2)}/{Ram msin(θ2/2)+2cos(θ2/2)}(αは係数)により算出することを特徴とする電磁流量計。
  7. 被測定流体が流れる測定管と、
    前記測定管に配設され、前記流体に印加される磁場と前記流体の流れとによって生じた起電力を検出する電極と、
    前記測定管の軸方向と直交する、前記電極を含む平面から離して配設され、第1の周波数の第1の磁場を前記流体に印加する第1の励磁コイルと、
    前記平面を挟んで前記第1の励磁コイルと異なる側に配設され、前記第1の周波数の搬送波を第2の周波数の変調波によって位相変調した第2の磁場を前記流体に印加する第2の励磁コイルと、
    前記第1の励磁コイルと第2の励磁コイルに励磁電流を供給する電源部と、
    前記第2の周波数の整数倍の周波数を第3の周波数としたとき、前記電極で検出される起電力から前記第1の周波数の成分を分離して振幅を求めると共に、前記起電力から前記第1の周波数と前記第3の周波数との和の周波数または差の周波数の成分を分離して振幅を求め、これらの振幅の比率を求める信号変換部と、この信号変換部によって求められた振幅の比率に基づいて前記流体の流量を算出する流量出力部とを備えることを特徴とする電磁流量計。
  8. 請求項7記載の電磁流量計において、
    前記流量出力部は、前記信号変換部によって求められた振幅の比率Rpmと、前記第1の周波数ω0と、前記第1の磁場と前記第2の磁場の搬送波成分との位相差θ2と、前記第2の磁場の位相変調指数mp と、第1種ベッセル関数J(m)(n=0,1)とから、前記流体の流量をα×[ω0{−2J(m)sin(θ2)+{2J(m−J(m+2J(m(mRpm−1+2J(mRpm−J(mRpm1/2}]/{J(m+1+2J(m)cos(θ2)−J(mRpm}(αは係数)により算出することを特徴とする電磁流量計。
  9. 被測定流体が流れる測定管と、
    前記測定管に配設され、前記流体に印加される磁場と前記流体の流れとによって生じた起電力を検出する電極と、
    前記測定管の軸方向と直交する、前記電極を含む平面から離して配設され、第1の周波数の搬送波を第2の周波数の変調波によって位相変調した第1の磁場を前記流体に印加する第1の励磁コイルと、
    前記平面を挟んで前記第1の励磁コイルと異なる側に配設され、前記第1の周波数の搬送波を前記変調波に対して同一周波数で逆位相の変調波によって位相変調した第2の磁場を前記流体に印加する第2の励磁コイルと、
    前記第1の励磁コイルと第2の励磁コイルに励磁電流を供給する電源部と、
    前記第2の周波数の整数倍の周波数を第3の周波数としたとき、前記電極で検出される起電力から前記第1の周波数の成分を分離して振幅を求めると共に、前記起電力から前記第1の周波数と前記第3の周波数との和の周波数または差の周波数の成分を分離して振幅を求め、これらの振幅の比率を求める信号変換部と、この信号変換部によって求められた振幅の比率に基づいて前記流体の流量を算出する流量出力部とを備えることを特徴とする電磁流量計。
  10. 請求項9記載の電磁流量計において、
    前記流量出力部は、前記信号変換部によって求められた振幅の比率Rpmと、前記第1の周波数ω0と、前記第1の磁場の搬送波成分と前記第2の磁場の搬送波成分との位相差θ2と、前記第1の磁場と前記第2の磁場の位相変調指数mp と、第1種ベッセル関数J(m)(n=0,1)とから、前記流体の流量をα×ω0[−{J(mcos(θ2)sin(θ2)+J(msin(θ2)cos(θ2)Rpm+J(msin(θ2)Rpm+J(msin(θ2)}+2|J(m)J(m){cos(θ2)+1}Rpm|]/{2J(mcos(θ2)+J(m+J(mcos(θ2)−J(mRpm+J(mcos(θ2)Rpm}(αは係数)により算出することを特徴とする電磁流量計。
  11. 被測定流体が流れる測定管と、
    前記測定管に配設され、前記流体に印加される磁場と前記流体の流れとによって生じた起電力を検出する電極と、
    前記測定管の軸方向と直交する、前記電極を含む平面から離して配設され、第1の周波数の第1の磁場を前記流体に印加する第1の励磁コイルと、
    前記平面を挟んで前記第1の励磁コイルと異なる側に配設され、前記第1の周波数の搬送波を第2の周波数の変調波によって周波数変調した第2の磁場を前記流体に印加する第2の励磁コイルと、
    前記第1の励磁コイルと第2の励磁コイルに励磁電流を供給する電源部と、
    前記第2の周波数の整数倍の周波数を第3の周波数としたとき、前記電極で検出される起電力から前記第1の周波数の成分を分離して振幅を求めると共に、前記起電力から前記第1の周波数と前記第3の周波数との和の周波数または差の周波数の成分を分離して振幅を求め、これらの振幅の比率を求める信号変換部と、この信号変換部によって求められた振幅の比率に基づいて前記流体の流量を算出する流量出力部とを備えることを特徴とする電磁流量計。
  12. 請求項11記載の電磁流量計において、
    前記流量出力部は、前記信号変換部によって求められた振幅の比率Rfmと、前記第1の周波数ω0と、前記第1の磁場と前記第2の磁場の搬送波成分との位相差θ2と、前記第2の磁場の周波数変調指数mf と、第1種ベッセル関数J(m)(n=0,1)とから、前記流体の流量をα×[ω0{−2J(m)sin(θ2)+{2J(m−J(m+2J(m(mRfm−1+2J(mRfm−J(mRfm1/2}]/{J(m+1+2J(m)cos(θ2)−J(mRfm}(αは係数)により算出することを特徴とする電磁流量計。
  13. 被測定流体が流れる測定管と、
    前記測定管に配設され、前記流体に印加される磁場と前記流体の流れとによって生じた起電力を検出する電極と、
    前記測定管の軸方向と直交する、前記電極を含む平面から離して配設され、第1の周波数の搬送波を第2の周波数の変調波によって周波数変調した第1の磁場を前記流体に印加する第1の励磁コイルと、
    前記平面を挟んで前記第1の励磁コイルと異なる側に配設され、前記第1の周波数の搬送波を前記変調波に対して同一周波数で逆位相の変調波によって周波数変調した第2の磁場を前記流体に印加する第2の励磁コイルと、
    前記第1の励磁コイルと第2の励磁コイルに励磁電流を供給する電源部と、
    前記第2の周波数の整数倍の周波数を第3の周波数としたとき、前記電極で検出される起電力から前記第1の周波数の成分を分離して振幅を求めると共に、前記起電力から前記第1の周波数と前記第3の周波数との和の周波数または差の周波数の成分を分離して振幅を求め、これらの振幅の比率を求める信号変換部と、この信号変換部によって求められた振幅の比率に基づいて前記流体の流量を算出する流量出力部とを備えることを特徴とする電磁流量計。
  14. 請求項13記載の電磁流量計において、
    前記流量出力部は、前記信号変換部によって求められた振幅の比率Rfmと、前記第1の周波数ω0と、前記第1の磁場の搬送波成分と前記第2の磁場の搬送波成分との位相差θ2と、前記第1の磁場と前記第2の磁場の周波数変調指数mf と、第1種ベッセル関数J(m)(n=0,1)とから、前記流体の流量をα×ω0[−{J(mcos(θ2)sin(θ2)+J(msin(θ2)cos(θ2)Rfm+J(msin(θ2)Rfm+J(msin(θ2)}+2|J(m)J(m){cos(θ2)+1}Rfm|]/{2J(mcos(θ2)+J(m+J(mcos(θ2)−J(mRfm+J(mcos(θ2)Rfm}(αは係数)により算出することを特徴とする電磁流量計。
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