JP5391000B2 - 電磁流量計 - Google Patents
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Description
また、本発明の電磁流量計の1構成例において、前記信号線の配設方向は、前記測定管の軸と同じ方向成分を持つことを特徴とするものである。
また、本発明の電磁流量計の1構成例(第1の実施の形態)において、前記電源は、第1の周波数の励磁電流を前記励磁コイルに供給し、前記信号変換部は、前記合成起電力のうち前記第1の周波数の成分と前記励磁電流との位相差を求めることにより、前記∂A/∂t成分を抽出し、前記流量出力部は、前記抽出された∂A/∂t成分に基づいて、前記合成起電力の第1の周波数成分中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を除去し、この変動要因を除去した結果から前記流体の流量を算出することを特徴とするものである。
また、本発明の電磁流量計の1構成例(第2の実施の形態)において、前記電源は、第1の周波数と第2の周波数の異なる2つの励磁周波数を同時または交互に与える励磁電流を前記励磁コイルに供給し、前記信号変換部は、前記合成起電力のうち前記第1の周波数と前記第2の周波数の2つの周波数成分の振幅と位相を求め、これらの振幅と位相に基づいて前記2つの周波数成分の起電力差を前記∂A/∂t成分として抽出し、前記流量出力部は、前記合成起電力のうち前記第1の周波数成分中のv×B成分又は前記第2の周波数成分中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を前記抽出された∂A/∂t成分に基づいて除去し、この変動要因を除去した結果から前記流体の流量を算出することを特徴とするものである。
また、本発明の電磁流量計の1構成例において、前記電極は、前記測定管の軸に直交する軸上に前記測定管の軸を挟んで対向するように1対配設され、前記信号線は、各々の電極に1本ずつ接続された2本の信号線からなり、この2本の信号線のうち少なくとも1本の信号線が前記電極平面と平行な磁場の方向に対して傾きを持ち前記磁場の時間変化によって起電力が生じるように配設されることを特徴とするものである。
また、本発明の電磁流量計の1構成例(第3の実施の形態)において、前記電極は、前記測定管の軸に直交する軸上に前記測定管の軸を挟んで対向するように1対配設され、前記信号線は、各々の電極に1本ずつ接続された2本の信号線からなり、この2本の信号線が前記電極平面から互いに逆方向に向かうように配設され、前記信号変換部は、前記2本の信号線から得られる合成起電力の和を求めることにより、前記∂A/∂t成分を抽出し、前記流量出力部は、前記2本の信号線から得られる合成起電力の差の中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を前記抽出された∂A/∂t成分に基づいて除去し、この変動要因を除去した結果から前記流体の流量を算出することを特徴とするものである。
また、本発明の電磁流量計の1構成例(第4の実施の形態)において、前記信号線は、同じ電極に接続された第1、第2の信号線からなり、この第1、第2の信号線が前記電極平面から互いに逆方向に向かうように配設され、前記信号変換部は、前記第1の信号線から得られる第1の合成起電力と前記第2の信号線から得られる第2の合成起電力の各々について振幅と位相を求め、これらの振幅と位相に基づいて前記第1の合成起電力と前記第2の合成起電力との起電力差を前記∂A/∂t成分として抽出し、前記流量出力部は、前記第1の合成起電力と前記第2の合成起電力との起電力和の中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を前記抽出された∂A/∂t成分に基づいて除去し、この変動要因を除去した結果から前記流体の流量を算出することを特徴とするものである。
また、本発明の電磁流量計の1構成例において、前記電極は、前記測定管の軸に直交する軸上に前記測定管の軸を挟んで対向するように1対配設され、各々の電極に複数本ずつ接続された信号線のうち、少なくとも一方の電極に接続された信号線が前記電極平面と平行な磁場の方向に対して傾きを持ち前記磁場の時間変化によって起電力が生じるように配設されることを特徴とするものである。
また、本発明の電磁流量計の1構成例(第5の実施の形態)は、前記励磁コイルの外側を覆うアウターコアを備え、前記信号線は、前記アウターコアの内側に、前記電極平面と平行な磁場の方向に対して傾きを持ち前記磁場の時間変化によって起電力が生じるように配設されることを特徴とするものである。
まず、従来技術の説明に必要な物理現象について説明しておく。時間変化する磁場中を物体が移動する場合、電磁誘導によって2種類の電界、(a)磁場の時間変化によって発生する起電力E(i)=−∂A/∂t、(b)磁場中を物体が動くことにより発生する起電力E(v)=v×Bが発生する。v×BはvとBの外積を示し、∂A/∂tはAの時間による偏微分を示す。v、B、Aはそれぞれ下記に対応しており、3次元(x、y、z)に方向をもつベクトルである(v:流速、B:磁束密度、A:ベクトルポテンシャル(磁束密度とはB=rotAの関係がある))。ただし、ここでの3次元ベクトルは以降で説明する複素平面上のベクトルとは意味が異なる。
P・cos(ω・t)+Q・sin(ω・t)
=(P2+Q2)1/2・cos(ω・t−ε)
ただし、ε=tan-1(Q/P) ・・・(1)
L・exp(j・ε)=L・cos(ε)+j・L・sin(ε) ・・・(2)
式(2)は複素ベクトルに関する表記であり、jは虚数単位である。Lは複素ベクトルの長さを与え、εは複素ベクトルの方向を与える。したがって、複素座標平面上の幾何学的関係を分析するには、複素ベクトルへの変換を活用すると都合がよい。
上記の物理現象と従来技術の構造上の仕組みの関係について説明する。非対称励磁形の電磁流量計は流体中に発生する∂A/∂t成分を検出して流量を補正しているため、コイル平面と電極平面との間にオフセットがあり、一般形の電磁流量計とは検出器が異なる構造になる。また、一般形の電磁流量計に使用される検出器は∂A/∂t成分をできるだけ検出しない構造となっている。すなわち、電極2a,2bを含む、測定管軸の方向と垂直な平面PLNに対して磁場が対称になっているだけでなく、図1に示すように励磁コイル3から発生する磁束と鎖交する面積ができるだけ小さくなるように信号線4a,4bを配置する構造となっている。この構造により、信号線4a,4bに∂A/∂t成分が発生しないようにしている。
本発明は、励磁コイルと電極とが同一平面上に存在する従来の一般形の検出器において、信号線を磁場と鎖交するように配置することにより、信号線または電極に∂A/∂t成分を発生させることができ、この∂A/∂t成分を利用することにより、非対称励磁形の電磁流量計と同様のスパン補正の効果を得ることが可能になることに着目した。
流体中には、先に説明した2種類の起電力E(i)=−∂A/∂t、E(v)=v×Bが発生するが、平面PLNに対して磁場が対称である一般形の場合、電極位置において、磁場の時間変化による起電力E(i)=−∂A/∂tは対称性により0になる。それに対して、信号線が磁束と鎖交するように配置されると、電極および信号線においては、磁場の時間変化によって起電力が発生する。最終的に、信号線を通って信号変換部で検出される起電力は、流体中に発生するv×B成分と電極および信号線に発生する∂A/∂t成分とが合成された起電力となる。
本発明の電磁流量計の第1の構成について説明する。図2は第1の構成の原理を説明するためのブロック図である。図2の電磁流量計は、被測定流体が流れる測定管1と、被測定流体に印加される磁場および測定管1の軸PAXの双方と直交し、かつ被測定流体と接触するように測定管1に対向配置され、前記磁場と被測定流体の流れとによって生じた起電力を検出する一対の電極2a,2bと、測定管軸PAXの方向と直交する、電極2a,2bを含む平面PLNを測定管1の境としたとき、この平面PLNを境とする測定管1の前後で対称な、時間変化する磁場を被測定流体に印加する励磁コイル3と、励磁コイル3によって発生する磁束と鎖交するように配置され、電極2a,2bと信号変換部(不図示)との間を接続する信号線4a,4bとを有する。第1の構成は、電極2a,2bを含む平面PLNに対して信号線4aと信号線4bとを同じ側に配置したものである。
次に、本発明の電磁流量計の第2の構成について説明する。図3は第2の構成の原理を説明するためのブロック図である。第2の構成は、電極2a,2bを含む平面PLNに対して信号線4aと信号線4bとを異なる側に配置し、かつ励磁コイル3の軸を中心軸として信号線4aと信号線4bとを略回転対称に配置したものである。
次に、本発明の電磁流量計の第3の構成について説明する。図4は第3の構成の原理を説明するためのブロック図である。第3の構成は、1つの電極2aに第1の信号線4aと第2の信号線4cとを接続し、電極2a,2bを含む平面PLNに対して第1の信号線4aと第2の信号線4cとを異なる側に配置したものである。電極2bについても同様に、第1の信号線4bと第2の信号線4dとを接続し、電極2a,2bを含む平面PLNに対して第1の信号線4bと第2の信号線4dとを異なる側に配置している。電極2a,2bを含む平面PLNに対して第1の信号線4a,4bと第2の信号線4c,4dとは、略対称に配置される。
B1=b1・cos(ω0・t−θ1) ・・・(3)
式(3)において、b1は磁束密度B1の振幅、ω0は角周波数、θ1は磁束密度B1とω0・tとの位相差(位相遅れ)である。以下、磁束密度B1を磁場B1とする。
まず、第1〜第3の構成に関して、磁場の変化に起因し、被測定流体の流速とは無関係な起電力について説明する。磁場の変化に起因する起電力は、磁場の時間微分dB/dtによるので、励磁コイル3から発生する磁場B1を次式のように微分する。
dB1/dt=−ω0・b1・sin(ω0・t−θ1) ・・・(4)
Eb=kb・ω0・b1・sin(ω0・t−θ1) ・・・(5)
Eb=kb・ω0・b1・{sin(−θ1)}・cos(ω0・t)
+kb・ω0・b1・{cos(−θ1)}・sin(ω0・t)
=kb・ω0・b1・{−sin(θ1)}・cos(ω0・t)
+kb・ω0・b1・{cos(θ1)}・sin(ω0・t) ・・(6)
Ebx=kb・ω0・b1・{−sin(θ1)}
=kb・ω0・b1・{cos(π/2+θ1)} ・・・(7)
Eby=kb・ω0・b1・{cos(θ1)}
=kb・ω0・b1・{sin(π/2+θ1)} ・・・(8)
Ebc=Ebx+j・Eby
=kb・ω0・b1・{cos(π/2+θ1)}
+j・kb・ω0・b1・{sin(π/2+θ1)}
=kb・ω0・b1・{cos(π/2+θ1)+j・sin(π/2+θ1)}
=kb・ω0・b1・exp{j・(π/2+θ1)} ・・・(9)
kb=rkb・cos(θb)+j・rkb・sin(θb)
=rkb・exp(j・θb) ・・・(10)
式(10)において、rkbは比例係数、θbは実軸に対するベクトルkbの角度である。
Ebc=rkb・exp(j・θb)・ω0・b1・exp{j・(π/2+θ1)}
=rkb・ω0・b1・exp{j・(π/2+θ1+θb)}
・・・(11)
ka=rka・exp(j・θa) ・・・(12)
式(12)において、rkaは比例係数、θaは実軸に対するベクトルkaの角度である。
Eac=−rka・ω0・b1・exp{j・(π/2+θ1+θa)}
・・・(13)
Ecd=Ebc−Eac
=rkb・ω0・b1・exp{j・(π/2+θ1+θb)}
+rka・ω0・b1・exp{j・(π/2+θ1+θa)}
={rkb・exp(j・θb)+rka・exp(j・θa)}
・ω0・b1・exp{j・(π/2+θ1)} ・・・(14)
Ecs=Ebc+Eac
=rkb・ω0・b1・exp{j・(π/2+θ1+θb)}
−rka・ω0・b1・exp{j・(π/2+θ1+θa)}
={rkb・exp(j・θb)−rka・exp(j・θa)}
・ω0・b1・exp{j・(π/2+θ1)} ・・・(15)
rkb・exp(j・θb)+rka・exp(j・θa)
=rks・exp(j・θs) ・・・(16)
rkb・exp(j・θb)−rka・exp(j・θa)
=rkd・exp(j・θd) ・・・(17)
Ecd={rkb・exp(j・θb)+rka・exp(j・θa)}
・ω0・b1・exp{j・(π/2+θ1)}
=rks・ω0・b1・exp{j・(π/2+θ1+θs)}
・・・(18)
Ecs={rkb・exp(j・θb)−rka・exp(j・θa)}
・ω0・b1・exp{j・(π/2+θ1)}
=rkd・ω0・b1・exp{j・(π/2+θ1+θd)}
・・・(19)
以上で、第1の構成に関して、磁場B1の変化のみに起因する起電力を求めることができた。
EacR=rka・ω0・b1・exp{j・(π/2+θ1+θa)}
・・・(20)
磁場B1の時間変化のみによって発生する、信号線4bの端部と信号線4aの端部との間の起電力の差をEcdRとすると、起電力差EcdRは式(14)を参考にすれば、次式で表される。
EcdR=Ebc−EacR
=rkb・ω0・b1・exp{j・(π/2+θ1+θb)}
−rka・ω0・b1・exp{j・(π/2+θ1+θa)}
={rkb・exp(j・θb)−rka・exp(j・θa)}
・ω0・b1・exp{j・(π/2+θ1)} ・・・(21)
EcsR=Ebc+EacR
=rkb・ω0・b1・exp{j・(π/2+θ1+θb)}
+rka・ω0・b1・exp{j・(π/2+θ1+θa)}
={rkb・exp(j・θb)+rka・exp(j・θa)}
・ω0・b1・exp{j・(π/2+θ1)} ・・・(22)
EcdR={rkb・exp(j・θb)−rka・exp(j・θa)}
・ω0・b1・exp{j・(π/2+θ1)}
=rkd・ω0・b1・exp{j・(π/2+θ1+θd)}
・・・(23)
EcsR={rkb・exp(j・θb)+rka・exp(j・θa)}
・ω0・b1・exp{j・(π/2+θ1)}
=rks・ω0・b1・exp{j・(π/2+θ1+θs)}
・・・(24)
以上で、第2の構成に関して、磁場B1の変化のみに起因する起電力を求めることができた。
Ecd1=rks1・ω0・b1・exp{j・(π/2+θ1+θs1)}
・・・(25)
Ecd2=−rks2・ω0・b1・exp{j・(π/2+θ1+θs2)}
・・・(26)
以上で、第3の構成に関して、磁場B1の変化のみに起因する起電力を求めることができた。
次に、第1〜第3の構成に関して、被測定流体の流速と磁場B1とに起因する信号線間起電力について説明する。被測定流体の流速の大きさがV(V≠0)の場合、図2に示したような第1の構成においては、流速0のときの起電力に加えて、被測定流体の流速ベクトルvに起因する成分v×B1が発生する。すなわち、被測定流体の流速ベクトルvと磁場B1によって図11に示すような電極間起電力Evが発生する。このEvの方向をプラス方向とする。
Ev=kv・V・{b1・cos(ω0・t−θ1)} ・・・(27)
Ev=kv・V・b1・cos(ω0・t)・cos(−θ1)
−kv・V・b1・sin(ω0・t)・sin(−θ1)
=kv・V・b1・{cos(θ1)}・cos(ω0・t)
+kv・V・b1・{sin(θ1)}・sin(ω0・t) ・・(28)
Evx=kv・V・b1・cos(θ1) ・・・(29)
Evy=kv・V・b1・sin(θ1) ・・・(30)
Evc=Evx+j・Evy
=kv・V・b1・cos(θ1)+j・kv・V・b1・sin(θ1)
=kv・V・b1・{cos(θ1)+j・sin(θ1)}
=kv・V・b1・exp(j・θ1) ・・・(31)
kv=rkv・cos(θv)+j・rkv・sin(θv)
=rkv・exp(j・θv) ・・・(32)
式(32)において、rkvは比例係数、θvは実軸に対するベクトルkvの角度である。
Evc=kv・V・b1・exp(j・θ1)
=rkv・V・b1・exp{j・(θ1+θv)} ・・・(33)
Ed=Ecd+Evc
=rks・ω0・b1・exp{j・(π/2+θ1+θs)}
+rkv・V・b1・exp{j・(θ1+θv)} ・・・(34)
EdR=EcdR+Evc
=rkd・ω0・b1・exp{j・(π/2+θ1+θd)}
+rkv・V・b1・exp{j・(θ1+θv)} ・・・(35)
E1d=Ecd1+Evc
=rks1・ω0・b1・exp{j・(π/2+θ1+θs1)}
+rkv・V・b1・exp{j・(θ1+θv)} ・・・(36)
E2d=Ecd2+Evc
=−rks2・ω0・b1・exp{j・(π/2+θ1+θs2)}
+rkv・V・b1・exp{j・(θ1+θv)} ・・・(37)
以上で、第3の構成に関して、信号線間起電力を求めることができた。
次に、スパンを実際に補正するための基本原理について説明する。
[∂A/∂t成分とv×B成分の概念]
図2〜図4に示したように、電極2a,2bを含む平面PLNを境とする測定管1の前後で対称な磁場を被測定流体に印加したとき、この対称励磁により検出される起電力の振幅と位相差に基づき、複素平面に写像されるベクトルは、以下の∂A/∂t成分のベクトルVaとv×B成分のベクトルVbの合成ベクトルVa+Vbに相当する。
Va=rα・exp(j・θα)・C・ω ・・・(38)
Vb=rβ・exp(j・θβ)・C・V ・・・(39)
シフトなどのスパン変化の要因は、スパン変動要素Cの変化である。したがって、スパン変動要素Cを消去した信号変換式により被測定流体の流速の大きさVを求めれば、実質的にスパンの自動補正が実現できる。スパン補正の具体的な方法としては、以下の2つの方法がある。
Vb/Va
={rβ・exp(j・θβ)・C・V}/{rα・exp(j・θα)・C・ω}
=(rβ/rα)・exp{j・(θβ−θα)}・V/ω ・・・(40)
∴|Vb/Va|=(rβ/rα)・V/ω ・・・(41)
(Va+Vb)/Va
={rα・exp(j・θα)・C・ω+rβ・exp(j・θβ) ・C・V}
/{rα・exp(j・θα)・C・ω}
=1+(rβ/rα)・exp{j・(θβ−θα)}・V/ω ・・・(42)
∴|(Va+Vb)/Va−1|=(rβ/rα)・V/ω ・・・(43)
∂A/∂t成分のベクトルVaを抽出する方法としては、以下の3つの方法がある。第1の抽出方法は、検出信号の位相差を基にベクトルVaを抽出する方法である。信号線間起電力から直接求めることができる複素ベクトルはベクトルVa,Vbの合成ベクトルであり、ベクトルVa,Vbが直接的に計測できるわけではない。そこで、印加する磁場を基準としたとき、基準からの∂A/∂t成分の位相差とv×B成分の位相差はほぼ一定値であることに着眼する。具体的には、励磁電流の位相を計測し、この励磁電流の位相を基準としたとき、ベクトルVaは既知の位相差を持つので、合成ベクトルVa+Vbからその位相差を持つ成分を取り出すことにより、ベクトルVaを抽出することができる。
v×B成分のベクトルVbを∂A/∂t成分のベクトルVaにより正規化する前述の第1の補正方法によって正規化した結果を用いると、被測定流体の流速の大きさVを以下のように算出できる。
V=(rα/rβ)|Vb/Va|・ω ・・・(44)
V=(rα/rβ){|(Va+Vb)/Va−1|}・ω ・・・(45)
以上の原理により、磁場のシフトなどのスパン変動要素Cとは無関係に、流速の大きさVが計測できることになるので、実質的にスパンの自動補正が実現されることになる。
A・exp(j・a)+B・exp(j・b)
=A・cos(a)+j・A・sin(a)+B・cos(b)
+j・B・sin(b)
={A・cos(a)+B・cos(b)}+j・{A・sin(a)
+B・sin(b)} ・・・(46)
Cs=sqrt[{A・cos(a)+B・cos(b)}2
+{A・sin(a)+B・sin(b)}2]
=sqrt[A2・cos2(a)+B2・cos2(b)
+2・A・B・cos(a)・cos(b)+A2・sin2(a)
+B2・sin2(b)+2・A・B・sin(a)・sin(b)]
=sqrt[A2+B2+2・A・B・{cos(a)・cos(b)
+sin(a)・sin(b)}]
=sqrt{A2+B2+A・B・cos(a−b)} ・・・(47)
cs=tan-1[{A・sin(a)+B・sin(b)}
/{A・cos(a)+B・cos(b)}] ・・・(48)
B・exp(j・b)−A・exp(j・a)
=B・cos(b)+j・B・sin(b)−A・cos(a)
−j・A・sin(a)
={B・cos(b)−A・cos(a)}+j・{B・sin(b)
−A・sin(a)} ・・・(49)
Cd=sqrt[{B・cos(b)−A・cos(A)}2
+{B・sin(b)−A・sin(a)}2]
=sqrt[B2・cos2(b)+A2・cos2(a)
−2・B・A・cos(b)・cos(a)+B2・sin2(b)
+A2・sin2(a)−2・B・A・sin(b)・sin(a)]
=sqrt[B2+A2−2・B・A・{cos(b)・cos(a)
+sin(b)・sin(a)}]
=sqrt{B2+A2−B・A・cos(b−a)} ・・・(50)
cs=tan-1[{B・sin(b)−A・sin(a)}
/{B・cos(b)−A・cos(a)}] ・・・(51)
以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。本実施の形態は、上記の原理で説明した第1の構成を用い、∂A/∂t成分のベクトルVaを抽出する方法として第1の抽出方法を用い、スパン補正の方法として第2の補正方法を用いるものである。
B1=b1・cos(ω0・t−θ1) ・・・(52)
I1=i1・cos(ω0・t−θi1) ・・・(53)
B=ki・I ・・・(54)
ki=rki・cos(θi)+j・rki・sin(θi)
=rki・exp(j・θi) ・・・(55)
式(55)において、rkiは比例係数、θiは実軸に対するベクトルkiの角度である。
B1c=rki・i1・exp{j・(θi+θi1)} ・・・(56)
b1=rki・i1 ・・・(57)
θ1=θi+θi1 ・・・(58)
Ei0=rks・ω0・rki・i1
・exp{j・(π/2+θi+θi1+θs)}
+γv・rks・V・rki・i1・exp{j・(θi+θi1+θv)}
・・・(59)
EiA=rks・ω0・rki・i1
・exp{j・(π/2+θi+θi1+θs)} ・・・(60)
Ein=(Ei0/EiA)・ω0
=[rks・ω0・rki・i1
・exp{j・(π/2+θi+θi1+θs)}
+γv・rks・V・rki・i1
・exp{j・(θi+θi1+θv)}]
/[rks・ω0・rki・i1
・exp{j・(π/2+θi+θi1+θs)}]・ω0
=ω0+[γv・exp{j・(−π/2−θs+θv)}]・V
・・・(61)
V=|(Ein−ω0)/[γv・exp{j・(−π/2−θs+θv)}]|
=|(Ein−ω0)|/γv ・・・(62)
図15は信号変換部5aと流量出力部6aの動作を示すフローチャートである。まず、信号変換部5aは、励磁電流I1の角周波数ω0の成分の振幅i1を求めると共に、実軸と励磁電流I1の角周波数ω0の成分との位相差θi1を図示しない位相検波器により求める(図15ステップS101)。
∠EiA=π/2+θi+θi1+θs ・・・(63)
|EiA|=r0・sin(φ0−θi−θi1−θv)
/sin(π/2−θs+θv) ・・・(64)
これで、ステップS103の処理が終了する。
|Ein|=(r0/|EiA|)・ω0 ・・・(65)
∠Ein=φ0−∠EiA ・・・(66)
これで、ステップS104の処理が終了する。
A=|Ein|cos(∠Ein)−ω0 ・・・(67)
B=|Ein|sin(∠Ein) ・・・(68)
V=(A2+B2)1/2/γv ・・・(69)
これで、ステップS105の処理が終了する。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態は、上記の原理で説明した第1の構成を用い、∂A/∂t成分のベクトルVaを抽出する方法として第2の抽出方法を用い、スパン補正の方法として第2の補正方法を用いるものである。本実施の形態においても、電磁流量計の構成は第1の実施の形態と同様であるので、図14の符号を用いて説明する。
B1=b1・cos(ω0・t−θ1)+b1・cos(ω1・t−θ1)
・・・(70)
第1の実施の形態と同様に、信号線間起電力差は、信号線4bの信号変換部側の端部で検出される起電力と信号線4aの信号変換部側の端部で検出される起電力との差である。磁場B1の時間変化に起因する信号線間起電力差を複素ベクトルに変換した起電力差と、被測定流体の流速Vと磁場B1とに起因する信号線間起電力差を複素ベクトルに変換した起電力差とを合わせた全体の信号線間起電力差のうち、角周波数ω0の成分の信号線間起電力差をEd0とすると、信号線間起電力差Ed0は式(34)に対応して式(71)で表される。
Ed0=rks・ω0・b1・exp{j・(π/2+θ1+θs)}
+rkv・V・b1・exp{j・(θ1+θv)} ・・・(71)
Ed1=rks・ω1・b1・exp{j・(π/2+θ1+θs)}
+rkv・V・b1・exp{j・(θ1+θv)} ・・・(72)
Ed0=rks・ω0・b1・exp{j・(π/2+θ1+θs)}
+γv・rks・V・b1・exp{j・(θ1+θs+Δθv)}
=rks・b1・exp{j・(θ1+θs)}
・{ω0・exp(j・π/2)+γv・V・exp(j・Δθv)}
・・・(73)
+γv・rks・V・b1・exp{j・(θ1+θs+Δθv)}
=rks・b1・exp{j・(θ1+θs)}
・{ω1・exp(j・π/2)+γv・V・exp(j・Δθv)}
・・・(74)
EdA=(Ed0−Ed1)・ω0/(ω0−ω1)
=rks・b1・exp{j・(θ1+θs)}
・{ω0・exp(j・π/2)+γv・V・exp(j・Δθv)
−ω1・exp(j・π/2)−γv・V・exp(j・Δθv)}
・ω0/(ω0−ω1)
=rks・ω0・b1・exp{j・(π/2+θ1+θs)}
・・・(75)
Ean=(Ed0/EdA)・ω0
=rks・b1・exp{j・(θ1+θs)}
・{ω0・exp(j・π/2)+γv・V・exp(j・Δθv)}
/[rks・ω0・b1・exp{j・(π/2+θ1+θs)}]・ω0
=ω0+[γv・exp{j・(−π/2+Δθv)}]・V ・・(76)
V=|(Ean−ω0)/[γv・exp{j・(−π/2+Δθv)}]|
=|(Ean−ω0)|/γv ・・・(77)
Ed0x=r0・cos(φ0) ・・・(78)
Ed0y=r0・sin(φ0) ・・・(79)
Ed1x=r1・cos(φ1) ・・・(80)
Ed1y=r1・sin(φ1) ・・・(81)
|EdA|={(Ed0x−Ed1x)2+(Ed0y−Ed1y)2}1/2
・ω0/(ω0−ω1) ・・・(82)
∠EdA=tan-1{(Ed0y−Ed1y)/(Ed0x−Ed1x)}
・・・(83)
これで、ステップS204の処理が終了する。
|Ean|=(r0/|EdA|)・ω0 ・・・(84)
∠Ean=φ0−∠EdA ・・・(85)
これで、ステップS205の処理が終了する。
A=|Ean|cos(∠Ean)−ω0 ・・・(86)
B=|Ean|sin(∠Ean) ・・・(87)
V=(A2+B2)1/2/γv ・・・(88)
これで、ステップS206の処理が終了する。
また、本実施の形態では、角周波数ω0の成分の信号線間起電力差Ed0を正規化する例について示したが、角周波数ω1の成分の信号線間起電力差Ed1を正規化するようにしてもよい。
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。本実施の形態は、上記の原理で説明した第2の構成を用い、∂A/∂t成分のベクトルVaを抽出する方法として第3の抽出方法を用い、スパン補正の方法として第2の補正方法を用いるものである。
B1=b1・cos(ω0・t−θ1) ・・・(89)
第1の実施の形態と同様に、信号線間起電力差は、信号線4bの信号変換部側の端部で検出される起電力と信号線4aの信号変換部側の端部で検出される起電力との差であり、信号線間起電力和は、信号線4bの信号変換部側の端部で検出される起電力と信号線4aの信号変換部側の端部で検出される起電力との和である。
EdR0=rkd・ω0・b1・exp{j・(π/2+θ1+θd)}
+rkv・V・b1・exp{j・(θ1+θv)} ・・・(90)
EsR0=rks・ω0・b1・exp{j・(π/2+θ1+θs)}
・・・(91)
EdR0=rkd・ω0・b1・exp{j・(π/2+θ1+θd)}
+γv・rks・V・b1・exp{j・(θ1+θs+Δθv)}
・・・(92)
Ean2=(EdR0/EsR0)・ω0
=[rkd・ω0・b1・exp{j・(π/2+θ1+θd)}
+γv・rks・V・b1・exp{j・(θ1+θs+Δθv)}]
/[rks・ω0・b1・exp{j・(π/2+θ1+θs)}]・ω0
=rkd/rks・exp{j・(θd−θs)}・ω0
+[γv・exp{j・(−π/2+Δθv)}]・V ・・・(93)
V=|Ean2/[γv・exp{j・(−π/2+Δθv)}]|
=|Ean2|/γv ・・・(94)
|Ean2|=(rd/rs)・ω0 ・・・(95)
∠Ean2=φd−φs ・・・(96)
これで、ステップS303の処理が終了する。
信号変換部5bと流量出力部6bとは、以上のようなステップS301〜S304の処理を例えばオペレータによって計測終了が指示されるまで(ステップS305においてYES)、一定周期毎に行う。
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。本実施の形態は、上記の原理で説明した第3の構成を用い、∂A/∂t成分のベクトルVaを抽出する方法として第3の抽出方法を用い、スパン補正の方法として第2の補正方法を用いるものである。
B1=b1・cos(ω0・t−θ1) ・・・(97)
ここで、信号線4a,4bを電極2a,2bに接続された第1の信号線とし、信号線4c,4dを電極2a,2bに接続された第2の信号線とする。第1の信号線4bの信号変換部側の端部で検出される起電力と第1の信号線4aの信号変換部側の端部で検出される起電力との差を第1の信号線間起電力差とし、第2の信号線4dの信号変換部側の端部で検出される起電力と第2の信号線4cの信号変換部側の端部で検出される起電力との差を第2の信号線間起電力差とする。
E1d0=rks1・ω0・b1・exp{j・(π/2+θ1+θs1)}
+rkv・V・b1・exp{j・(θ1+θv)} ・・・(98)
E2d0=−rks2・ω0・b1・exp{j・(π/2+θ1+θs2)}
+rkv・V・b1・exp{j・(θ1+θv)} ・・・(99)
Esd=E1d0+E2d0
=rks1・ω0・b1・exp{j・(π/2+θ1+θs1)}
+rkv・V・b1・exp{j・(θ1+θv)}
−rks2・ω0・b1・exp{j・(π/2+θ1+θs2)}
+rkv・V・b1・exp{j・(θ1+θv)}
={rks1・exp(j・θs1)−rks2・exp(j・θs2)}
・ω0・b1・exp{j・(π/2+θ1)}
+2・rkv・V・b1・exp{j・(θ1+θv)} ・・(100)
Edd=E1d0−E2d0
=rks1・ω0・b1・exp{j・(π/2+θ1+θs1)}
+rkv・V・b1・exp{j・(θ1+θv)}
+rks2・ω0・b1・exp{j・(π/2+θ1+θs2)}
−rkv・V・b1・exp{j・(θ1+θv)}
={rks1・exp(j・θs1)+rks2・exp(j・θs2)}
・ω0・b1・exp{j・(π/2+θ1)} ・・・(101)
rks1・exp(j・θs1)+rks2・exp(j・θs2)
=rkss・exp(j・θss) ・・・(102)
rks1・exp(j・θs1)−rks2・exp(j・θs2)
=rksd・exp(j・θsd) ・・・(103)
Esd=rksd・exp(j・θsd)・ω0・b1
・exp{j・(π/2+θ1)}
+2・rkv・V・b1・exp{j・(θ1+θv)} ・・(104)
Edd=rkss・exp(j・θss)・ω0・b1
・exp{j・(π/2+θ1)} ・・・(105)
Esd=rksd・exp(j・θsd)・ω0・b1
・exp{j・(π/2+θ1)}
+γv・rkss・V・b1・exp{j・(θ1+θss+Δθv)}
・・・(106)
Ean3=(Esd/Edd)・ω0
=[rksd・exp(j・θsd)・ω0・b1
・exp{j・(π/2+θ1)}
+γv・rkss・V・b1・exp{j・(θ1+θss+Δθv)}]
/[rkss・exp(j・θss)・ω0・b1
・exp{j・(π/2+θ1)}・ω0
=[{rksd・exp(j・θsd)}
/{rkss・exp(j・θss)}]・ω0
+[γv・exp{j・(−π/2+Δθv)}]・V ・・(107)
V=|Ean3/[γv・exp{j・(−π/2+Δθv)}]|
=|Ean3|/γv ・・・(108)
|Ean3|=(rsd/rdd)・ω0 ・・・(109)
∠Ean3=φsd−φdd ・・・(110)
これで、ステップS403の処理が終了する。
信号変換部5cと流量出力部6cとは、以上のようなステップS401〜S404の処理を例えばオペレータによって計測終了が指示されるまで(ステップS405においてYES)、一定周期毎に行う。
次に、本発明の第5の実施の形態について説明する。一般の電磁流量計においては励磁コイルから発生する磁気を効率的に励磁コイルに戻すために、アウターコアと呼ばれる磁性体で電磁流量計を覆うことが多い。第1の実施の形態〜第4の実施の形態において、信号線4a,4b,4c,4dをアウターコアの内側に配置しておくと、∂A/∂t成分を効率よく検出することができる。このような構成は、全ての実施の形態に対して有効であるが、一例として図21に第1、第2の実施の形態に適用した場合の例を示しておく。図21の例では、信号線4a,4bがアウターコア8の内側に配置されている。
Claims (14)
- 被測定流体が流れる測定管と、
この測定管に配設され、前記流体に印加される磁場と前記流体の流れとによって生じた起電力を検出する電極と、
この電極を含む、前記測定管の軸方向と垂直な電極平面に対して対称かつ時間変化する磁場を前記流体に印加する励磁部と、
一端が前記電極と接続されると共に、前記電極平面と平行な磁場の方向に対して傾きを持ち前記磁場の時間変化によって起電力が生じるように配設された信号線と、
前記信号線の他端と接続され、前記電極および信号線で検出される、前記流体の流速とは無関係で前記磁場の時間変化に起因する∂A/∂t成分の起電力と前記流体の流速に起因するv×B成分の起電力との合成起電力から、前記∂A/∂t成分を抽出する信号変換部と、
前記抽出された∂A/∂t成分に基づいて、前記合成起電力の中のv×B成分の流速の大きさVにかかる係数であるスパンの変動要因を除去し、この変動要因を除去した結果から前記流体の流量を算出する流量出力部とを備えることを特徴とする電磁流量計。 - 請求項1記載の電磁流量計において、
前記信号線の配設方向は、前記測定管の軸と同じ方向成分を持つことを特徴とする電磁流量計。 - 請求項1または2記載の電磁流量計において、
前記励磁部は、コイル軸が前記電極平面に含まれるように配設された励磁コイルと、この励磁コイルに励磁電流を供給する電源とからなり、
前記信号変換部は、前記合成起電力と前記励磁電流との位相差あるいは時間差を求めることにより、前記∂A/∂t成分を抽出することを特徴とする電磁流量計。 - 請求項3記載の電磁流量計において、
前記電源は、第1の周波数の励磁電流を前記励磁コイルに供給し、
前記信号変換部は、前記合成起電力のうち前記第1の周波数の成分と前記励磁電流との位相差を求めることにより、前記∂A/∂t成分を抽出し、
前記流量出力部は、前記抽出された∂A/∂t成分に基づいて、前記合成起電力の第1の周波数成分中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を除去し、この変動要因を除去した結果から前記流体の流量を算出することを特徴とする電磁流量計。 - 請求項1または2記載の電磁流量計において、
前記励磁部は、コイル軸が前記電極平面に含まれるように配設された励磁コイルと、複数の励磁周波数を同時または交互に与える励磁電流を前記励磁コイルに供給する電源とからなり、
前記信号変換部は、前記合成起電力のうち同時または交互に得られる少なくとも2つの異なる周波数成分の振幅と位相を求めることにより、前記∂A/∂t成分を抽出することを特徴とする電磁流量計。 - 請求項5記載の電磁流量計において、
前記電源は、第1の周波数と第2の周波数の異なる2つの励磁周波数を同時または交互に与える励磁電流を前記励磁コイルに供給し、
前記信号変換部は、前記合成起電力のうち前記第1の周波数と前記第2の周波数の2つの周波数成分の振幅と位相を求め、これらの振幅と位相に基づいて前記2つの周波数成分の起電力差を前記∂A/∂t成分として抽出し、
前記流量出力部は、前記合成起電力のうち前記第1の周波数成分中のv×B成分又は前記第2の周波数成分中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を前記抽出された∂A/∂t成分に基づいて除去し、この変動要因を除去した結果から前記流体の流量を算出することを特徴とする電磁流量計。 - 請求項3乃至6のいずれか1項に記載の電磁流量計において、
前記電極は、前記測定管の軸に直交する軸上に前記測定管の軸を挟んで対向するように1対配設され、
前記信号線は、各々の電極に1本ずつ接続された2本の信号線からなり、この2本の信号線のうち少なくとも1本の信号線が前記電極平面と平行な磁場の方向に対して傾きを持ち前記磁場の時間変化によって起電力が生じるように配設されることを特徴とする電磁流量計。 - 請求項1または2記載の電磁流量計において、
前記励磁部は、コイル軸が前記電極平面に含まれるように配設された励磁コイルと、この励磁コイルに励磁電流を供給する電源とからなり、
前記信号線は、互いに異なる経路に配設された複数の信号線からなり、
前記信号変換部は、前記複数の信号線から得られる合成起電力の和または差を求めることにより、前記∂A/∂t成分を抽出することを特徴とする電磁流量計。 - 請求項8記載の電磁流量計において、
前記電極は、前記測定管の軸に直交する軸上に前記測定管の軸を挟んで対向するように1対配設され、
前記信号線は、各々の電極に1本ずつ接続された2本の信号線からなり、この2本の信号線が前記電極平面から互いに逆方向に向かうように配設され、
前記信号変換部は、前記2本の信号線から得られる合成起電力の和を求めることにより、前記∂A/∂t成分を抽出し、
前記流量出力部は、前記2本の信号線から得られる合成起電力の差の中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を前記抽出された∂A/∂t成分に基づいて除去し、この変動要因を除去した結果から前記流体の流量を算出することを特徴とする電磁流量計。 - 請求項8記載の電磁流量計において、
前記信号線は、同じ電極に接続された複数の信号線からなり、
前記信号変換部は、前記複数の信号線から得られる合成起電力のうち少なくとも2本の信号線から得られる合成起電力の振幅と位相を求めることにより、前記∂A/∂t成分を抽出することを特徴とする電磁流量計。 - 請求項10記載の電磁流量計において、
前記信号線は、同じ電極に接続された第1、第2の信号線からなり、この第1、第2の信号線が前記電極平面から互いに逆方向に向かうように配設され、
前記信号変換部は、前記第1の信号線から得られる第1の合成起電力と前記第2の信号線から得られる第2の合成起電力の各々について振幅と位相を求め、これらの振幅と位相に基づいて前記第1の合成起電力と前記第2の合成起電力との起電力差を前記∂A/∂t成分として抽出し、
前記流量出力部は、前記第1の合成起電力と前記第2の合成起電力との起電力和の中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を前記抽出された∂A/∂t成分に基づいて除去し、この変動要因を除去した結果から前記流体の流量を算出することを特徴とする電磁流量計。 - 請求項10または11記載の電磁流量計において、
前記電極は、前記測定管の軸に直交する軸上に前記測定管の軸を挟んで対向するように1対配設され、
各々の電極に複数本ずつ接続された信号線のうち、少なくとも一方の電極に接続された信号線が前記電極平面と平行な磁場の方向に対して傾きを持ち前記磁場の時間変化によって起電力が生じるように配設されることを特徴とする電磁流量計。 - 請求項1乃至12のいずれか1項に記載の電磁流量計において、
前記励磁部の外側を覆うアウターコアを備え、
前記信号線は、前記アウターコアの内側に、前記電極平面と平行な磁場の方向に対して傾きを持ち前記磁場の時間変化によって起電力が生じるように配設されることを特徴とする電磁流量計。 - 請求項3乃至12のいずれか1項に記載の電磁流量計において、
前記励磁コイルの外側を覆うアウターコアを備え、
前記信号線は、前記アウターコアの内側に、前記電極平面と平行な磁場の方向に対して傾きを持ち前記磁場の時間変化によって起電力が生じるように配設されることを特徴とする電磁流量計。
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