JP4550468B2 - 電磁流量計 - Google Patents
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Description
同一周波数で異なる振幅の余弦波P・cos(ω・t)、正弦波Q・sin(ω・t)は、以下のような余弦波に合成される。P,Qは振幅、ωは角周波数である。
P・cos(ω・t)+Q・sin(ω・t)=(P2+Q2)1/2 ・cos(ω・t−ε)
ただし、ε=tan-1(Q/P) ・・・(1)
L・exp(j・ε)=L・cos(ε)+j・L・sin(ε) ・・・(2)
式(2)は複素ベクトルに関する表記であり、jは虚数単位である。Lは複素ベクトルの長さを与え、εは複素ベクトルの方向を与える。したがって、複素座標平面上の幾何学的関係を分析するには、複素ベクトルへの変換を活用すると都合がよい。
以下の説明では、電極間起電力がどのような挙動を示し、従来技術はこの挙動をどのように利用しているかを説明するために、上記のような複素座標平面への写像と、複素ベクトルによる幾何学的分析を採用する。
図33は、特許文献1の電磁流量計の原理を説明するためのブロック図である。この電磁流量計は、被測定流体が流れる測定管1と、被測定流体に印加される磁場および測定管1の軸PAXの双方と直交し、かつ被測定流体と接触するように測定管1に対向配置され、前記磁場と被測定流体の流れとによって生じた起電力を検出する一対の電極2a,2bと、測定管軸PAXの方向と直交する、電極2a,2bを含む平面PLNを測定管1の境としたとき、この平面PLNを境とする測定管1の前後で非対称な、時間変化する磁場を被測定流体に印加する励磁コイル3とを有する。
B1=b1・cos(ω0・t−θ1) ・・・(3)
式(3)において、b1は振幅、ω0は角周波数、θ1はω0・tとの位相差(位相遅れ)である。以下、磁束密度B1を磁場B1とする。
dB1/dt=−ω0・b1・sin(ω0・t−θ1) ・・・(4)
被測定流体の流速が0の場合、発生する渦電流は、磁場の変化に起因する成分のみとなり、磁場Baの変化による渦電流Iは、図34に示すような向きとなる。したがって、電極軸EAXと測定管軸PAXとを含む平面内において、磁場Baの変化によって発生する、流速と無関係な電極間起電力Eは、図34に示すような向きとなる。この向きをマイナス方向とする。
E=k・ω0・b1・sin(ω0・t−θ1) ・・・(5)
そして、式(5)を変形すると次式となる。
E=k・ω0・b1・{sin(−θ1)}・cos(ω0・t)
+k・ω0・b1・{cos(−θ1)}・sin(ω0・t)
=k・ω0・b1・{−sin(θ1)}・cos(ω0・t)
+k・ω0・b1・{cos(θ1)}・sin(ω0・t) ・・・(6)
Ex=k・ω0・b1・{−sin(θ1)}
=k・ω0・b1・{cos(π/2+θ1)} ・・・(7)
Ey=k・ω0・b1・{cos(θ1)}
=k・ω0・b1・{sin(π/2+θ1)} ・・・(8)
Ec=Ex+j・Ey
=k・ω0・b1・{cos(π/2+θ1)}
+j・k・ω0・b1・{sin(π/2+θ1)}
=k・ω0・b1・{cos(π/2+θ1)+j・sin(π/2+θ1)}
=k・ω0・b1・exp{j・(π/2+θ1)} ・・・(9)
k=rk・cos(θ00)+j・rk・sin(θ00)
=rk・exp(j・θ00) ・・・(10)
式(10)において、rkは比例係数、θ00は実軸に対するベクトルkの角度である。
Ec=rk・exp(j・θ00)・ω0・b1・exp{j・(π/2+θ1)}
=rk・ω0・b1・exp{j・(π/2+θ1+θ00)} ・・・(11)
式(11)のrk・ω0・b1・exp{j・(π/2+θ1+θ00)}は、長さがrk・ω0・b1、実軸からの角度がπ/2+θ1+θ00の複素ベクトルである。
Ev=kv・{b1・cos(ω0・t−θ1)} ・・・(12)
式(12)を変形すると次式となる。
Ev=kv・b1・cos(ω0・t)・cos(−θ1)
−kv・b1・sin(ω0・t)・sin(−θ1)
=kv・b1・{cos(θ1)}・cos(ω0・t)
+kv・b1・{sin(θ1)}・sin(ω0・t) ・・・(13)
Evx=kv・b1・{cos(θ1)} ・・・(14)
Evy=kv・b1・{sin(θ1)} ・・・(15)
さらに、式(14)、式(15)に示したEvx,Evyを次式に示す複素ベクトルEvcに変換する。
Evc=Evx+j・Evy
=kv・b1・{cos(θ1)}+j・kv・b1・{sin(θ1)}
=kv・b1・{cos(θ1)+j・sin(θ1)}
=kv・b1・exp(j・θ1) ・・・(16)
kv=rkv・cos(θ01)+j・rkv・sin(θ01)
=rkv・exp(j・θ01) ・・・(17)
式(17)において、rkvは比例係数、θ01は実軸に対するベクトルkvの角度である。ここで、rkvは、前記比例係数rk(式(10)参照)に流速の大きさVと比例係数γをかけたものに相当する。すなわち、次式が成立する。
rkv=γ・rk・V ・・・(18)
Evc=kv・b1・exp(j・θ1)
=rkv・b1・exp{j・(θ1+θ01)} ・・・(19)
式(19)のrkv・b1・exp{j・(θ1+θ01)}は、長さがrkv・b1、実軸からの角度がθ1+θ01の複素ベクトルである。
Eac=Ec+Evc
=rk・ω0・b1・exp{j・(π/2+θ1+θ00)}
+rkv・b1・exp{j・(θ1+θ01)} ・・・(20)
ここで、図36を用いてスパンのシフトについて説明する。被測定流体の流速が変化していないにもかかわらず、電磁流量計によって計測される流速の大きさVが変化したとすると、この出力変動の要因としてスパンのシフトが考えられる。
変化する磁場中を物体が移動する場合、電磁誘導によって2種類の電界、(a) 磁場の時間変化によって発生する電界E(i)=∂A/∂t 、(b) 磁場中を物体が動くことにより発生する電界E(v)=v×B が発生する。v×BはvとBの外積を示し、∂A/∂tはAの時間による偏微分を示す。v、B、Aはそれぞれ下記に対応しており、3次元(x、y、z)に方向をもつベクトルである(v:流速、B:磁束密度、A:ベクトルポテンシャル(磁束密度とはB=rotAの関係がある))。ただし、ここでの3次元ベクトルは複素平面上のベクトルとは意味が異なる。この2種類の電界によって、電位分布が流体中に発生し、この電位は電極によって検出することができる。
特許文献1の電磁流量計では、基本的な理論展開においては実軸に対するベクトルkの角度θ00、実軸に対するベクトルkvの角度θ01を考慮しているが、スパンのシフトの問題を解決できる電磁流量計の制約条件として、θ00=θ01=0を前提においている。すなわち、上記前提が成立するように電磁流量計の条件を整えることが制約条件になる。なお、θ1は初期位相であり、励磁電流と電極間起電力に共通の位相部分である。ゆえに、従来技術および本発明のように、励磁電流と電極間起電力の位相差のみを考える場合は、理解を容易にするためθ1=0とする。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、正確なスパン補正を自動的に行い、高精度の流量計測を行うことができる電磁流量計を提供することを目的とする。
また、本発明の電磁流量計の1構成例(第1〜第10の実施の形態)において、前記信号変換部は、前記電極で検出される合成起電力のうち角周波数ω0±ζ・ω1(ζは正の整数)の成分の中から少なくとも2つの異なる角周波数成分の振幅と位相を求めることにより前記∂A/∂t成分を抽出するものである。
また、本発明の電磁流量計の1構成例(第1〜第5の実施の形態)において、前記励磁部は、角周波数ω0の搬送波を角周波数ω1の変調波によって振幅変調した前記磁場を前記流体に印加し、前記信号変換部は、前記電極で検出される合成起電力のうち角周波数ω0+ω1とω0−ω1の2つの角周波数成分の振幅と位相を求めることにより前記∂A/∂t成分を抽出するものである。
また、本発明の電磁流量計の1構成例(第2の実施の形態)において、前記励磁部は、前記電極を含む、前記測定管の軸方向と垂直な第1の平面からオフセットを設けて離れた位置に配設された励磁コイルと、この励磁コイルに角周波数ω0の搬送波を角周波数ω1の変調波によって振幅変調した励磁電流を供給する電源部とからなり、前記信号変換部は、前記電極で検出される合成起電力のうち角周波数ω0+ω1とω0−ω1の2つの角周波数成分の振幅と位相を求め、これらの振幅と位相に基づいて前記2つの角周波数成分の起電力差を前記∂A/∂t成分として抽出し、前記流量出力部は、前記電極で検出される合成起電力のうち前記2つの角周波数成分の起電力和の中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を前記抽出された∂A/∂t成分に基づいて除去し、この変動要因を除去した結果から前記流体の流量を算出するものである。
また、本発明の電磁流量計の1構成例(第3の実施の形態)において、前記励磁部は、前記電極を含む、前記測定管の軸方向と垂直な第1の平面から第1のオフセットを設けて離れた位置に配設された第1の励磁コイルと、前記第1の平面から第2のオフセットを設けて離れた位置に、前記第1の平面を挟んで前記第1の励磁コイルと対向するように配設された第2の励磁コイルと、角周波数ω0の搬送波を角周波数ω1の変調波によって振幅変調した第1の励磁電流を前記第1の励磁コイルに供給すると同時に、前記角周波数ω0の搬送波を前記第1の励磁電流の変調波に対して同一角周波数で逆位相の変調波によって振幅変調した第2の励磁電流を前記第2の励磁コイルに供給する電源部とからなり、前記信号変換部は、前記電極で検出される合成起電力のうち角周波数ω0+ω1とω0−ω1の2つの角周波数成分の振幅と位相を求め、これらの振幅と位相に基づいて前記2つの角周波数成分の起電力差を前記∂A/∂t成分として抽出し、前記流量出力部は、前記電極で検出される合成起電力のうち角周波数ω0の成分中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を前記抽出された∂A/∂t成分に基づいて除去し、この変動要因を除去した結果から前記流体の流量を算出するものである。
また、本発明の電磁流量計の1構成例(第4の実施の形態)において、前記励磁部は、前記流体に磁場を印加する励磁コイルと、この励磁コイルに角周波数ω0の搬送波を角周波数ω1の変調波によって振幅変調した励磁電流を供給する電源部とからなり、前記電極は、前記励磁コイルの軸を含む、前記測定管の軸方向と垂直な第2の平面から第1のオフセットを設けて離れた位置に配設された第1の電極と、前記第2の平面から第2のオフセットを設けて離れた位置に、前記第2の平面を挟んで前記第1の電極と対向するように配設された第2の電極とからなり、前記信号変換部は、前記第1の電極で検出される第1の合成起電力と前記第2の電極で検出される第2の合成起電力の各々について角周波数ω0+ω1とω0−ω1の2つの角周波数成分の振幅と位相を求め、これらの振幅と位相に基づいて前記第1の合成起電力の角周波数ω0+ω1の成分と前記第2の合成起電力の角周波数ω0+ω1の成分との起電力和、および前記第1の合成起電力の角周波数ω0−ω1の成分と前記第2の合成起電力の角周波数ω0−ω1の成分との起電力和を求め、これら2つの起電力和の差分を前記∂A/∂t成分として抽出し、前記流量出力部は、前記第1の合成起電力の角周波数ω0の成分と前記第2の合成起電力の角周波数ω0の成分との起電力差の中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を前記抽出された∂A/∂t成分に基づいて除去し、この変動要因を除去した結果から前記流体の流量を算出するものである。
また、本発明の電磁流量計の1構成例(第5の実施の形態)において、前記励磁部は、前記流体に磁場を印加する励磁コイルと、この励磁コイルに角周波数ω0の搬送波を角周波数ω1の変調波によって振幅変調した励磁電流を供給する電源部とからなり、前記電極は、前記励磁コイルの軸を含む、前記測定管の軸方向と垂直な第2の平面から第1のオフセットを設けて離れた位置に配設された第1の電極と、前記第2の平面から第2のオフセットを設けて離れた位置に、前記第2の平面を挟んで前記第1の電極と対向するように配設された第2の電極とからなり、前記信号変換部は、前記第1の電極で検出される第1の合成起電力と前記第2の電極で検出される第2の合成起電力の各々について角周波数ω0+ω1とω0−ω1の2つの角周波数成分の振幅と位相を求め、これらの振幅と位相に基づいて前記第1の合成起電力の角周波数ω0+ω1の成分と前記第2の合成起電力の角周波数ω0+ω1の成分との起電力和、および前記第1の合成起電力の角周波数ω0−ω1の成分と前記第2の合成起電力の角周波数ω0−ω1の成分との起電力和を求め、これら2つの起電力和の差分を前記∂A/∂t成分として抽出し、前記流量出力部は、前記第1の合成起電力の角周波数ω0+ω1の成分と前記第2の合成起電力の角周波数ω0+ω1の成分との起電力差の中のv×B成分、又は前記第1の合成起電力の角周波数ω0−ω1の成分と前記第2の合成起電力の角周波数ω0−ω1の成分との起電力差の中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を前記抽出された∂A/∂t成分に基づいて除去し、この変動要因を除去した結果から前記流体の流量を算出するものである。
また、本発明の電磁流量計の1構成例(第6の実施の形態)において、前記励磁部は、前記電極を含む、前記測定管の軸方向と垂直な第1の平面からオフセットを設けて離れた位置に配設された励磁コイルと、この励磁コイルに角周波数ω0の搬送波を角周波数ω1の変調波によって位相変調又は周波数変調した励磁電流を供給する電源部とからなり、前記信号変換部は、前記電極で検出される合成起電力のうち角周波数ω0±ζ・ω1(ζは正の整数)の成分の中から異なる2つの角周波数成分の振幅と位相を求め、これらの振幅と位相に基づいて前記2つの角周波数成分の起電力差を前記∂A/∂t成分として抽出し、前記流量出力部は、前記電極で検出される合成起電力のうち角周波数ω0の成分中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を前記抽出された∂A/∂t成分に基づいて除去し、この変動要因を除去した結果から前記流体の流量を算出するものである。
また、本発明の電磁流量計の1構成例(第8の実施の形態)において、前記励磁部は、前記電極を含む、前記測定管の軸方向と垂直な第1の平面から第1のオフセットを設けて離れた位置に配設された第1の励磁コイルと、前記第1の平面から第2のオフセットを設けて離れた位置に、前記第1の平面を挟んで前記第1の励磁コイルと対向するように配設された第2の励磁コイルと、角周波数ω0の搬送波を角周波数ω1の変調波によって位相変調又は周波数変調した第1の励磁電流を前記第1の励磁コイルに供給すると同時に、前記周波数ω0の搬送波を前記第1の励磁電流の変調波に対して同一角周波数で逆位相の変調波によって位相変調又は周波数変調した第2の励磁電流を前記第2の励磁コイルに供給する電源部とからなり、前記信号変換部は、前記電極で検出される合成起電力のうち角周波数ω0±ζ・ω1(ζは正の整数)の成分の中から異なる2つの角周波数成分の振幅と位相を求め、これらの振幅と位相に基づいて前記2つの角周波数成分の起電力差を前記∂A/∂t成分として抽出し、前記流量出力部は、前記電極で検出される合成起電力のうち角周波数ω0の成分中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を前記抽出された∂A/∂t成分に基づいて除去し、この変動要因を除去した結果から前記流体の流量を算出するものである。
また、本発明の電磁流量計の1構成例(第9の実施の形態)において、前記励磁部は、前記流体に磁場を印加する励磁コイルと、この励磁コイルに角周波数ω0の搬送波を角周波数ω1の変調波によって位相変調又は周波数変調した励磁電流を供給する電源部とからなり、前記電極は、前記励磁コイルの軸を含む、前記測定管の軸方向と垂直な第2の平面から第1のオフセットを設けて離れた位置に配設された第1の電極と、前記第2の平面から第2のオフセットを設けて離れた位置に、前記第2の平面を挟んで前記第1の電極と対向するように配設された第2の電極とからなり、前記信号変換部は、前記第1の電極で検出される第1の合成起電力と前記第2の電極で検出される第2の合成起電力の各々について角周波数ω0±ζ・ω1(ζは正の整数)の成分の中から第1の角周波数成分と第2の角周波数成分の異なる2つの角周波数成分の振幅と位相を求め、これらの振幅と位相に基づいて前記第1の合成起電力の第1の角周波数成分と前記第2の合成起電力の第1の角周波数成分との起電力和、および前記第1の合成起電力の第2の角周波数成分と前記第2の合成起電力の第2の角周波数成分との起電力和を求め、これら2つの起電力和の差分を前記∂A/∂t成分として抽出し、前記流量出力部は、前記第1の合成起電力の角周波数ω0の成分と前記第2の合成起電力の角周波数ω0の成分との起電力差の中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を前記抽出された∂A/∂t成分に基づいて除去し、この変動要因を除去した結果から前記流体の流量を算出するものである。
また、本発明の電磁流量計の1構成例(第10の実施の形態)において、前記励磁部は、前記流体に磁場を印加する励磁コイルと、この励磁コイルに角周波数ω0の搬送波を角周波数ω1の変調波によって位相変調又は周波数変調した励磁電流を供給する電源部とからなり、前記電極は、前記励磁コイルの軸を含む、前記測定管の軸方向と垂直な第2の平面から第1のオフセットを設けて離れた位置に配設された第1の電極と、前記第2の平面から第2のオフセットを設けて離れた位置に、前記第2の平面を挟んで前記第1の電極と対向するように配設された第2の電極とからなり、前記信号変換部は、前記第1の電極で検出される第1の合成起電力と前記第2の電極で検出される第2の合成起電力の各々について角周波数ω0±ζ・ω1(ζは正の整数)の成分の中から第1の角周波数成分と第2の角周波数成分の異なる2つの角周波数成分の振幅と位相を求め、これらの振幅と位相に基づいて前記第1の合成起電力の第1の角周波数成分と前記第2の合成起電力の第1の角周波数成分との起電力和、および前記第1の合成起電力の第2の角周波数成分と前記第2の合成起電力の第2の角周波数成分との起電力和を求め、これら2つの起電力和の差分を前記∂A/∂t成分として抽出し、前記流量出力部は、前記第1の合成起電力の第1の角周波数成分と前記第2の合成起電力の第1の角周波数成分との起電力差の中のv×B成分、又は前記第1の合成起電力の第2の角周波数成分と前記第2の合成起電力の第2の角周波数成分との起電力差の中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を前記抽出された∂A/∂t成分に基づいて除去し、この変動要因を除去した結果から前記流体の流量を算出するものである。
また、本発明の電磁流量計の1構成例(第11、第13の実施の形態)において、前記励磁部は、前記搬送波の位相が異なる複数の磁場を前記流体に印加し、前記信号変換部は、前記電極で検出される合成起電力のうち角周波数ω0の成分の振幅と位相を求めることにより前記∂A/∂t成分を抽出するものである。
また、本発明の電磁流量計の1構成例(第13の実施の形態)において、前記励磁部は、前記電極を含む、前記測定管の軸方向と垂直な第1の平面から第1のオフセットを設けて離れた位置に配設された第1の励磁コイルと、前記第1の平面から第2のオフセットを設けて離れた位置に、前記第1の平面を挟んで前記第1の励磁コイルと対向するように配設された第2の励磁コイルと、角周波数ω0の搬送波を角周波数ω1の変調波によって位相変調又は周波数変調した第1の励磁電流を前記第1の励磁コイルに供給すると同時に、前記第1の励磁電流の搬送波に対して同一角周波数で位相差が略πの搬送波を前記第1の励磁電流の変調波に対して同一角周波数で逆位相の変調波によって位相変調又は周波数変調した第2の励磁電流を前記第2の励磁コイルに供給する電源部とからなり、前記信号変換部は、前記電極で検出される合成起電力のうち角周波数ω0の成分の振幅と位相を求めることにより前記∂A/∂t成分を抽出し、前記流量出力部は、前記電極で検出される合成起電力の角周波数ω0±ζ・ω1(ζは正の整数)の成分のうち異なる2つの角周波数成分の起電力和の中のv×B成分、又は前記角周波数ω0±ζ・ω1の成分のうちいずれか1つの角周波数成分の中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を前記抽出された∂A/∂t成分に基づいて除去し、この変動要因を除去した結果から前記流体の流量を算出するものである。
また、本発明の電磁流量計の1構成例(第12の実施の形態)において、前記励磁部は、前記電極を含む、前記測定管の軸方向と垂直な第1の平面から第1のオフセットを設けて離れた位置に配設された第1の励磁コイルと、前記第1の平面から第2のオフセットを設けて離れた位置に、前記第1の平面を挟んで前記第1の励磁コイルと対向するように配設された第2の励磁コイルと、角周波数ω0の搬送波を角周波数ω1の変調波によって振幅変調した第1の励磁電流を前記第1の励磁コイルに供給すると同時に、前記角周波数ω0の搬送波を前記第1の励磁電流の変調波に対して同一角周波数で逆位相の変調波によって振幅変調した第2の励磁電流を前記第2の励磁コイルに供給する電源部とからなり、前記信号変換部は、前記電極で検出される合成起電力のうち角周波数ω0+ω1とω0−ω1の2つの角周波数成分の中からいずれか1つの角周波数成分の振幅と位相を求めることにより前記∂A/∂t成分を抽出し、前記流量出力部は、前記電極で検出される合成起電力のうち角周波数ω0の成分中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を前記抽出された∂A/∂t成分に基づいて除去し、この変動要因を除去した結果から前記流体の流量を算出するものである。
また、本発明の電磁流量計の1構成例(第14の実施の形態)において、前記励磁部は、前記電極を含む、前記測定管の軸方向と垂直な第1の平面から第1のオフセットを設けて離れた位置に配設された第1の励磁コイルと、前記第1の平面から第2のオフセットを設けて離れた位置に、前記第1の平面を挟んで前記第1の励磁コイルと対向するように配設された第2の励磁コイルと、角周波数ω0の搬送波を角周波数ω1の変調波によって位相変調又は周波数変調した第1の励磁電流を前記第1の励磁コイルに供給すると同時に、前記角周波数ω0の搬送波を前記第1の励磁電流の変調波に対して同一角周波数で逆位相の変調波によって位相変調又は周波数変調した第2の励磁電流を前記第2の励磁コイルに供給する電源部とからなり、前記信号変換部は、前記電極で検出される合成起電力のうち角周波数ω0±ζ・ω1(ζは正の整数)の成分の中からいずれか1つの角周波数成分の振幅と位相を求めることにより前記∂A/∂t成分を抽出し、前記流量出力部は、前記電極で検出される合成起電力のうち角周波数ω0の成分中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を前記抽出された∂A/∂t成分に基づいて除去し、この変動要因を除去した結果から前記流体の流量を算出するものである。
本発明は、電磁流量計の電極で検出される電極間起電力から、∂A/∂t成分のベクトルVaとv×B成分のベクトルVbとの合成ベクトルVa+Vbを求めたとき、ベクトルVaとVbが直交するか否かに関係なく、ベクトルVaは磁場の時間変化のみに依存し、被測定流体の流速に無関係なベクトルであり、ベクトルVbは被測定流体の流速に比例して大きさが変化するベクトルであることに着目している。
Va=rω・exp(j・θω)・C・ω ・・・(21)
Vb=rv・exp(j・θv)・C・V ・・・(22)
Vb/Va
={rv・exp(j・θv)・C・V}/{rω・exp(j・θω)・C・ω}
=(rv/rω)・exp{j・(θv−θω)}・V/ω ・・・(23)
|Vb/Va|=(rv/rω)・V/ω ・・・(24)
(Va+Vb)/Va
={rω・exp(j・θω)・C・ω+rv・exp(j・θv)・C・V}
/{rω・exp(j・θω)・C・ω}
=1+(rv/rω)・exp{j・(θv−θω)}・V/ω ・・・(25)
|(Va+Vb)/Va−1|=(rv/rω)・V/ω ・・・(26)
第1の抽出方法は、変調した磁場を被測定流体に印加し、電極間起電力のうち側波帯の成分の周波数差を利用してベクトルVaを抽出する方法である。前述のとおり、電極間起電力から直接求めることができる複素ベクトルは合成ベクトルVa+Vbであり、ベクトルVa,Vbが直接的に計測できるわけではない。そこで、∂A/∂t成分のベクトルVaの大きさは励磁周波数に比例し、v×B成分のベクトルVbは励磁周波数に依存しないことに着眼する。具体的には、角周波数ω0の搬送波を角周波数ω1の変調波で変調した励磁電流を励磁コイルに印加し、電極間起電力のうち側波帯における第1の角周波数ω0+ω1の成分と第2の角周波数ω0−ω1の成分の2つの角周波数成分の差を求める。この差は、ベクトルVaの大きさの変化分のみを表すベクトルになるので、これによりベクトルVaを抽出することができる。
V=(rω/rv)・|Vb/Va|・ω ・・・(27)
V=(rω/rv)・{|(Va+Vb)/Va−1|}・ω ・・・(28)
以上の原理により、磁場のシフトなどのスパン変動要素Cとは無関係に、流速の大きさVが計測できることになるので、実質的にスパンの自動補正が実現されることになる。また、本発明における全ての実施の形態では励磁の状態を切換えることなく、単一の励磁状態下での測定のみで、∂A/∂t成分およびv×B成分との合成成分を求めることが可能であり、これにより励磁の状態を切換えて測定を行う場合よりも高速に自動補正を行うことが可能になる。
以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。本実施の形態は、前記基本原理で説明した方法のうち、∂A/∂t成分のベクトルVaを抽出する方法として第1の抽出方法を用い、スパン補正の方法として第2の補正方法を用いるものである。本実施の形態の電磁流量計は1個の励磁コイルと1対の電極とを有するものであり、信号処理系を除く構成は図33に示した従来の電磁流量計と同様であるので、図33の符号を用いて本実施の形態の原理を説明する。
B1=b1・{1+ma・cos(ω1・t)}・cos(ω0・t−θ1)
・・・(29)
式(29)において、b1は磁場B1の振幅、ω0は搬送波の角周波数,ω1は変調波の角周波数、θ1は搬送波とω0・tとの位相差(位相遅れ)、maは振幅変調指数である。以下、磁束密度B1を磁場B1とする。
B1=b1・{1+ma・cos(ω1・t)}・cos(ω0・t−θ1)
=b1・cos(θ1)・cos(ω0・t)
+b1・sin(θ1)・sin(ω0・t)
+(1/2)・ma・b1・cos(θ1)・cos{(ω0+ω1)・t}
+(1/2)・ma・b1・sin(θ1)・sin{(ω0+ω1)・t}
+(1/2)・ma・b1・cos(θ1)・cos{(ω0−ω1)・t}
+(1/2)・ma・b1・sin(θ1)・sin{(ω0−ω1)・t}
・・・(30)
dB1/dt=ω0・b1・{sin(θ1)}・cos(ω0・t)
+ω0・b1・{−cos(θ1)}・sin(ω0・t)
+(1/2)・ma・(ω0+ω1)・b1・{sin(θ1)}
・cos{(ω0+ω1)・t}
+(1/2)・ma・(ω0+ω1)・b1・{−cos(θ1)}
・sin{(ω0+ω1)・t}
+(1/2)・ma・(ω0−ω1)・b1・{sin(θ1)}
・cos{(ω0−ω1)・t}
+(1/2)・ma・(ω0−ω1)・b1・{−cos(θ1)}
・sin{(ω0−ω1)・t} ・・・(31)
このとき、電極間起電力Eは、次式に示すように向きを考えた磁場の時間微分−dB1/dtに、ω0,(ω0−ω1),(ω0+ω1)の各々の角周波数成分における係数k(被測定流体の導電率及び誘電率と電極2a,2bの配置を含む測定管1の構造に関係する複素数)をかけたものとなる。
+k・ω0・b1・{cos(θ1)}・sin(ω0・t)
+(1/2)・ma・k・(ω0+ω1)・b1・{−sin(θ1)}
・cos{(ω0+ω1)・t}
+(1/2)・ma・k・(ω0+ω1)・b1・{cos(θ1)}
・sin{(ω0+ω1)・t}
+(1/2)・ma・k・(ω0−ω1)・b1・{−sin(θ1)}
・cos{(ω0−ω1)・t}
+(1/2)・ma・k・(ω0−ω1)・b1・{cos(θ1)}
・sin{(ω0−ω1)・t} ・・・(32)
このとき、流速に起因する電極間起電力Evは、次式に示すように磁場B1に、ω0,(ω0−ω1),(ω0+ω1)の各々の角周波数成分における係数kv(流速の大きさVと被測定流体の導電率及び誘電率と測定管1の構造に関係する複素数)をかけたものとなる。
+kv・b1・{sin(θ1)}・sin(ω0・t)
+(1/2)・ma・kv・b1・{cos(θ1)}
・cos{(ω0+ω1)・t}
+(1/2)・ma・kv・b1・{sin(θ1)}
・sin{(ω0+ω1)・t}
+(1/2)・ma・kv・b1・{cos(θ1)}
・cos{(ω0−ω1)・t}
+(1/2)・ma・kv・b1・{sin(θ1)}
・sin{(ω0−ω1)・t} ・・・(33)
E10=rk・ω0・b1・exp{j・(π/2+θ1+θ00)}
+rkv・b1・exp{j・(θ1+θ01)} ・・・(34)
E1p=(1/2)・ma・rk・(ω0+ω1)・b1
・exp{j・(π/2+θ1+θ00)}
+(1/2)・ma・rkv・b1・exp{j・(θ1+θ01)}
・・・(35)
E1m=(1/2)・ma・rk・(ω0−ω1)・b1
・exp{j・(π/2+θ1+θ00)}
+(1/2)・ma・rkv・b1・exp{j・(θ1+θ01)} ・・・(36)
E10=rk・ω0・b1・exp{j・(π/2+θ1+θ00)}
+γ・rk・V・b1・exp{j・(θ1+θ00+Δθ01)}
=rk・b1・exp{j・(θ1+θ00)}
・{ω0・exp(j・π/2)+γ・V・exp(j・Δθ01)}
・・・(37)
・exp{j・(π/2+θ1+θ00)}
+(1/2)・ma・γ・rk・V・b1
・exp{j・(θ1+θ00+Δθ01)}
=(1/2)・ma・rk・b1・exp{j・(θ1+θ00)}
・{(ω0+ω1)・exp(j・π/2)+γ・V・exp(j・Δθ01)}
・・・(38)
・exp{j・(π/2+θ1+θ00)}
+(1/2)・ma・γ・rk・V・b1・exp{j・(θ1+θ01)}
=(1/2)・ma・rk・b1・exp{j・(θ1+θ00)}
・{(ω0−ω1)・exp(j・π/2)+γ・V・exp(j・Δθ01)}
・・・(39)
EdA1=(E1p−E1m)・(ω0/ω1)・(1/ma)
=(1/2)・ma・rk・b1・exp{j・(θ1+θ00)}
・{(ω0+ω1)・exp(j・π/2)+γ・V・exp(j・Δθ01)
−(ω0−ω1)・exp(j・π/2)−γ・V・exp(j・Δθ01)}
・(ω0/ω1)・(1/ma)
=rk・b1・exp{j・(θ1+θ00)}・ω0・exp(j・π/2)
・・・(40)
En1=(E10/EdA1)・ω0
=rk・b1・exp{j・(θ1+θ00)}
・{ω0・exp(j・π/2)+γ・V・exp(j・Δθ01)}
/[rk・b1・exp{j・(θ1+θ00)}
・ω0・exp(j・π/2)]・ω0
=ω0+[γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}]・V ・・(41)
V=|(En1−ω0)/[γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}]|
=|(En1−ω0)|/γ ・・・(42)
基本原理と第1の実施の形態の対応関係
┌────────────┬─────────────────────┐
│基本原理の定数および変数│第1の実施の形態の定数および変数 │
├────────────┼─────────────────────┤
│ rω │ 1 │
├────────────┼─────────────────────┤
│ rv │ γ │
├────────────┼─────────────────────┤
│ θω │ π/2 │
├────────────┼─────────────────────┤
│ θv │ Δθ01 │
├────────────┼─────────────────────┤
│ C │ rk・b1・exp{j(θ1+θ00)}│
└────────────┴─────────────────────┘
E10x=r10・cos(φ10) ・・・(43)
E10y=r10・sin(φ10) ・・・(44)
E1px=r1p・cos(φ1p) ・・・(45)
E1py=r1p・sin(φ1p) ・・・(46)
E1mx=r1m・cos(φ1m) ・・・(47)
E1my=r1m・sin(φ1m) ・・・(48)
|EdA1|={(E1px−E1mx)2+(E1py−E1my)2}1/2
・(ω0/ω1)・(1/ma) ・・・(49)
∠EdA1=tan-1{(E1py−E1my)/(E1px−E1mx)}
・・・(50)
以上で、ステップ103の処理が終了する。
|En1|=(r10/|EdA1|)・ω0 ・・・(51)
∠En1=φ10−∠EdA1 ・・・(52)
これで、ステップ104の処理が終了する。
En1x=|En1|cos(∠En1)−ω0 ・・・(53)
En1y=|En1|sin(∠En1) ・・・(54)
V=(En1x2+En1y2)1/2/γ ・・・(55)
これで、ステップ105の処理が終了する。信号変換部5と流量出力部6は、以上のようなステップ101〜105の処理を例えばオペレータによって計測終了が指示されるまで(ステップ106においてYES)、一定周期毎に行う。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態は、第1の実施の形態と同様に、前記基本原理で説明した方法のうち、∂A/∂t成分のベクトルVaを抽出する方法として第1の抽出方法を用い、スパン補正の方法として第2の補正方法を用いるものである。本実施の形態の電磁流量計は1個の励磁コイルと1対の電極とを有するものであり、その構成は図3に示した第1の実施の形態の電磁流量計と同様であるので、図3の符号を用いて本実施の形態の原理を説明する。
和をEs2とすれば、起電力和Es2は次式で表される。
Es2=E1p+E1m
=(1/2)・ma・rk・b1・exp{j・(θ1+θ00)}
・{(ω0+ω1)・exp(j・π/2)+γ・V・exp(j・Δθ01)
+(ω0−ω1)・exp(j・π/2)+γ・V・exp(j・Δθ01)}
=ma・rk・b1・exp{j・(θ1+θ00)}
・{ω0・exp(j・π/2)+γ・V・exp(j・Δθ01)}
・・・(56)
EdA2=(E1p−E1m)・(ω0/ω1)
=(1/2)・ma・rk・b1・exp{j・(θ1+θ00)}
・{(ω0+ω1)・exp(j・π/2)+γ・V・exp(j・Δθ01)
−(ω0−ω1)・exp(j・π/2)−γ・V・exp(j・Δθ01)}
・(ω0/ω1)
=ma・rk・b1・exp{j・(θ1+θ00)}
・ω0・exp(j・π/2) ・・・(57)
En2=(Es2/EdA2)・ω0
=ma・rk・b1・exp{j・(θ1+θ00)}
・{ω0・exp(j・π/2)+γ・V・exp(j・Δθ01)}
/[ma・rk・b1・exp{j・(θ1+θ00)}
・ω0・exp(j・π/2)]・ω0
=ω0+[γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}]・V ・・(58)
V=|(En2−ω0)/[γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}]|
=|(En2−ω0)|/γ ・・・(59)
なお、前記基本原理で用いた定数および変数と、本実施の形態の定数および変数との対応関係は以下の表2のとおりである。本実施の形態は、表2から明らかなように、前記基本原理を具体的に実現する1つの例である。
基本原理と第2の実施の形態の対応関係
┌────────────┬────────────────────────┐
│基本原理の定数および変数│第2の実施の形態の定数および変数 │
├────────────┼────────────────────────┤
│ rω │ 1 │
├────────────┼────────────────────────┤
│ rv │ γ │
├────────────┼────────────────────────┤
│ θω │ π/2 │
├────────────┼────────────────────────┤
│ θv │ Δθ01 │
├────────────┼────────────────────────┤
│ C │ ma・rk・b1・exp{j(θ1+θ00)}│
└────────────┴────────────────────────┘
E2sx=rs2・cos(φs2) ・・・(60)
E2sy=rs2・sin(φs2) ・・・(61)
E2dx=rd2・cos(φd2) ・・・(62)
E2dy=rd2・sin(φd2) ・・・(63)
|EdA2|=(E2dx2+E2dy2)1/2・(ω0/ω1) ・・・(64)
∠EdA2=tan-1(E2dy/E2dx) ・・・(65)
以上で、ステップ203の処理が終了する。
|En2|=(rs2/|EdA2|)・ω0 ・・・(66)
∠En2=φs2−∠EdA2 ・・・(67)
これで、ステップ204の処理が終了する。
En2x=|En2|cos(∠En2)−ω0 ・・・(68)
En2y=|En2|sin(∠En2) ・・・(69)
V=(En2x2+En2y2)1/2/γ ・・・(70)
これで、ステップ205の処理が終了する。信号変換部5と流量出力部6は、以上のようなステップ201〜205の処理を例えばオペレータによって計測終了が指示されるまで(ステップ206においてYES)、一定周期毎に行う。
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。本実施の形態は、第1の実施の形態の電磁流量計に対して励磁コイルを1個追加したものであり、前記基本原理で説明した方法のうち、∂A/∂t成分のベクトルVaを抽出する方法として第1の抽出方法を用い、スパン補正の方法として第2の補正方法を用いるものである。すなわち、本実施の形態の電磁流量計は、2個の励磁コイルと1対の電極とを有する。新たに追加する第2の励磁コイルを既存の第1の励磁コイルと同じ側に追加した場合には、第1の実施の形態の冗長な構成となる。したがって、第2の励磁コイルは、電極を含む平面を挟んで第1の励磁コイルと異なる側に配設する必要がある。
B2=b2・{1+ma・cos(ω1・t)}・cos(ω0・t−θ2)
・・・(71)
B3=b3・{1−ma・cos(ω1・t)}・cos(ω0・t−θ3)
・・・(72)
式(71)、式(72)において、b2,b3は磁場B2,B3の振幅、ω0は搬送波の角周波数、ω1は変調波の角周波数、θ2は磁場B2の搬送波とω0・tとの位相差(位相遅れ)、θ3は磁場B3の搬送波とω0・tとの位相差、maは振幅変調指数である。以下、磁束密度B2を磁場B2とし、磁束密度B3を磁場B3とする。
B2=b2・{1+ma・cos(ω1・t)}・cos(ω0・t−θ2)
=b2・cos(θ2)・cos(ω0・t)
+b2・sin(θ2)・sin(ω0・t)
+(1/2)・ma・b2・cos(θ2)・cos{(ω0+ω1)・t}
+(1/2)・ma・b2・sin(θ2)・sin{(ω0+ω1)・t}
+(1/2)・ma・b2・cos(θ2)・cos{(ω0−ω1)・t}
+(1/2)・ma・b2・sin(θ2)・sin{(ω0−ω1)・t}
・・・(73)
=b3・cos(θ3)・cos(ω0・t)
+b3・sin(θ3)・sin(ω0・t)
+(1/2)・ma・b3・{−cos(θ3)}・cos{(ω0+ω1)・t}
+(1/2)・ma・b3・{−sin(θ3)}・sin{(ω0+ω1)・t}
+(1/2)・ma・b3・{−cos(θ3)}・cos{(ω0−ω1)・t}
+(1/2)・ma・b3・{−sin(θ3)}・sin{(ω0−ω1)・t}
・・・(74)
dB2/dt=ω0・b2・{sin(θ2)}・cos(ω0・t)
+ω0・b2・{−cos(θ2)}・sin(ω0・t)
+(1/2)・ma・(ω0+ω1)・b2・{sin(θ2)}
・cos{(ω0+ω1)・t}
+(1/2)・ma・(ω0+ω1)・b2・{−cos(θ2)}
・sin{(ω0+ω1)・t}
+(1/2)・ma・(ω0−ω1)・b2・{sin(θ2)}
・cos{(ω0−ω1)・t}
+(1/2)・ma・(ω0−ω1)・b2・{−cos(θ2)}
・sin{(ω0−ω1)・t} ・・・(75)
+ω0・b3・{−cos(θ3)}・sin(ω0・t)
+(1/2)・ma・(ω0+ω1)・b3・{−sin(θ3)}
・cos{(ω0+ω1)・t}
+(1/2)・ma・(ω0+ω1)・b3・{cos(θ3)}
・sin{(ω0+ω1)・t}
+(1/2)・ma・(ω0−ω1)・b3・{−sin(θ3)}
・cos{(ω0−ω1)・t}
+(1/2)・ma・(ω0−ω1)・b3・{cos(θ3)}
・sin{(ω0−ω1)・t} ・・・(76)
E=k・ω0・{−b2・sin(θ2)+b3・sin(θ3)}
・cos(ω0・t)
+k・ω0・{b2・cos(θ2)−b3・cos(θ3)}
・sin(ω0・t)
+(1/2)・ma・k・(ω0+ω1)
・{−b2・sin(θ2)−b3・sin(θ3)}
・cos{(ω0+ω1)・t}
+(1/2)・ma・k・(ω0+ω1)
・{b2・cos(θ2)+b3・cos(θ3)}
・sin{(ω0+ω1)・t}
+(1/2)・ma・k・(ω0−ω1)
・{−b2・sin(θ2)−b3・sin(θ3)}
・cos{(ω0−ω1)・t}
+(1/2)・ma・k・(ω0−ω1)
・{b2・cos(θ2)+b3・cos(θ3)}
・sin{(ω0−ω1)・t} ・・・(77)
Ev=kv・{b2・cos(θ2)+b3・cos(θ3)}・cos(ω0・t)
+kv・{b2・sin(θ2)+b3・sin(θ3)}・sin(ω0・t)
+(1/2)・ma・kv・{b2・cos(θ2)−b3・cos(θ3)}
・cos{(ω0+ω2)・t}
+(1/2)・ma・kv・{b2・sin(θ2)−b3・sin(θ3)}
・sin{(ω0+ω2)・t}
+(1/2)・ma・kv・{b2・cos(θ2)−b3・cos(θ3)}
・cos{(ω0−ω2)・t}
+(1/2)・ma・kv・{b2・sin(θ2)−b3・sin(θ3)}
・sin{(ω0−ω2)・t} ・・・(78)
E30=rk・ω0・b2・exp{j・(π/2+θ2+θ00)}
+rkv・b2・exp{j・(θ2+θ01)}
+rk・ω0・b3・exp{j・(−π/2+θ3+θ00)}
+rkv・b3・exp{j・(θ3+θ01)} ・・・(79)
E3p=(1/2)・ma・rk・(ω0+ω1)・b2
・exp{j・(π/2+θ2+θ00)}
+(1/2)・ma・rkv・b2・exp{j・(θ2+θ01)}
+(1/2)・ma・rk・(ω0+ω1)・b3
・exp{j・(π/2+θ3+θ00)}
+(1/2)・ma・rkv・b3・exp{j・(π+θ3+θ01)}
・・・(80)
E3m=(1/2)・ma・rk・(ω0−ω1)・b2
・exp{j・(π/2+θ2+θ00)}
+(1/2)・ma・rkv・b2・exp{j・(θ2+θ01)}
+(1/2)・ma・rk・(ω0−ω1)・b3
・exp{j・(π/2+θ3+θ00)}
+(1/2)・ma・rkv・b2・exp{j・(π+θ3+θ01)}
・・・(81)
E30=rk・ω0・b2・exp{j・(π/2+θ2+θ00)}
+γ・rk・V・b2・exp{j・(θ2+θ00+Δθ01)}
+rk・ω0・b3・exp{j・(−π/2+θ2+Δθ3+θ00)}
+γ・rk・V・b3・exp{j・(θ2+Δθ3+θ00+Δθ01)}
=rk・exp{j・(θ2+θ00)}
・[ω0・exp(j・π/2)・{b2−b3・exp(j・Δθ3)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)・{b2+b3・exp(j・Δθ3)}]
・・・(82)
・exp{j・(π/2+θ2+θ00)}
+(1/2)・ma・γ・rk・V・b2
・exp{j・(θ2+θ00+Δθ01)}
+(1/2)・ma・rk・(ω0+ω1)・b3
・exp{j・(π/2+θ2+Δθ3+θ00)}
+(1/2)・ma・γ・rk・V・b3
・exp{j・(π+θ2+Δθ3+θ00+Δθ01)}
=(1/2)・ma・rk・exp{j・(θ2+θ00)}
・[(ω0+ω1)・exp(j・π/2)
・{b2+b3・exp(j・Δθ3)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)・{b2−b3・exp(j・Δθ3)}]
・・・(83)
・exp{j・(π/2+θ2+θ00)}
+(1/2)・ma・γ・rk・V・b2
・exp{j・(θ2+θ00+Δθ01)}
+(1/2)・ma・rk・(ω0−ω1)・b3
・exp{j・(π/2+θ2+Δθ3+θ00)}
+(1/2)・ma・γ・rk・V・b3
・exp{j・(π+θ2+Δθ3+θ00+Δθ01)}
=(1/2)・ma・rk・exp{j・(θ2+θ00)}
・[(ω0−ω1)・exp(j・π/2)
・{b2+b3・exp(j・Δθ3)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)・{b2−b3・exp(j・Δθ3)}]
・・・(84)
・{2・b2・γ・V・exp(j・Δθ01)} ・・・(85)
E3p≒rk・exp{j・(θ2+θ00)}
・{ma・b2・(ω0+ω1)・exp(j・π/2)} ・・・(86)
E3m≒rk・exp{j・(θ2+θ00)}
・{ma・b2・(ω0−ω1)・exp(j・π/2)} ・・・(87)
EdA3=(E3p−E3m)・(ω0/ω1)・(1/ma)
=(1/2)・ma・rk・exp{j・(θ2+θ00)}
・[(ω0+ω1)・exp(j・π/2)
・{b2+b3・exp(j・Δθ3)}
−(ω0−ω1)・exp(j・π/2)
・{b2+b3・exp(j・Δθ3)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)・{b2−b3・exp(j・Δθ3)}
−γ・V・exp(j・Δθ01)・{b2−b3・exp(j・Δθ3)}]
・(ω0/ω1)・(1/ma)
=rk・exp{j・(θ2+θ00)}
・ω0・exp(j・π/2)・{b2+b3・exp(j・Δθ3)}
・・・(88)
En3=(Ea0/EdA)・ω0
=rk・exp{j・(θ2+θ00)}
・[ω0・exp(j・π/2)・{b2−b3・exp(j・Δθ3)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)・{b2+b3・exp(j・Δθ3)}]
/[rk・exp{j・(θ2+θ00)}
・ω0・exp(j・π/2)・{b2+b3・exp(j・Δθ3)}]・ω0
=ω0・{b2−b3・exp(j・Δθ3)}
/{b2+b3・exp(j・Δθ3)}
+[γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}]・V ・・・(89)
V=|En3/[γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}]|
=|En3|/γ ・・・(90)
基本原理と第3の実施の形態の対応関係
┌────────────┬─────────────────────┐
│基本原理の定数および変数│第3の実施の形態の定数および変数 │
├────────────┼─────────────────────┤
│ rω │ 1 │
├────────────┼─────────────────────┤
│ rv │ γ │
├────────────┼─────────────────────┤
│ θω │ π/2 │
├────────────┼─────────────────────┤
│ θv │ Δθ01 │
├────────────┼─────────────────────┤
│ C │ rk・exp{j(θ2+θ00)} │
│ │ ・{b2+b3・exp(j・Δθ3)}│
└────────────┴─────────────────────┘
電源部4aは、角周波数ω0の正弦波搬送波を角周波数ω1の正弦波変調波によって振幅変調した第1の励磁電流を第1の励磁コイル3aに供給すると同時に、前記角周波数ω0の正弦波搬送波を前記第1の励磁電流の変調波に対して同一角周波数で逆位相の変調波によって振幅変調した第2の励磁電流を第2の励磁コイル3bに供給する。
E30x=r30・cos(φ30) ・・・(91)
E30y=r30・sin(φ30) ・・・(92)
E3px=r3p・cos(φ3p) ・・・(93)
E3py=r3p・sin(φ3p) ・・・(94)
E3mx=r3m・cos(φ3m) ・・・(95)
E3my=r3m・sin(φ3m) ・・・(96)
|EdA3|={(E3px−E3mx)2+(E3py−E3my)2}1/2
・(ω0/ω1)・(1/ma) ・・・(97)
∠EdA3=tan-1{(E3py−E3my)/(E3px−E3mx)}
・・・(98)
以上で、ステップ103の処理が終了する。
|En3|=(r30/|EdA3|)・ω0 ・・・(99)
∠En3=φ30−∠EdA3 ・・・(100)
これで、ステップ104の処理が終了する。
信号変換部5aと流量出力部6aは、以上のようなステップ101〜105の処理を例えばオペレータによって計測終了が指示されるまで(ステップ106においてYES)、一定周期毎に行う。
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。本実施の形態は、第1の実施の形態の電磁流量計に対して電極を1対追加したものであり、前記基本原理で説明した方法のうち、∂A/∂t成分のベクトルVaを抽出する方法として第1の抽出方法を用い、スパン補正の方法として第2の補正方法を用いるものである。すなわち、本実施の形態の電磁流量計は、1個の励磁コイルと2対の電極とを有する。新たに追加する第2の電極を既存の第1の電極と同じ側に追加した場合には、第1の実施の形態の冗長な構成となる。したがって、第2の電極は、励磁コイルを挟んで第1の電極と異なる側に配設する必要がある。
B4=b4・{1+ma・cos(ω1・t)}・cos(ω0・t−θ4)
・・・(101)
B5=b5・{1+ma・cos(ω1・t)}・cos(ω0・t−θ5)
・・・(102)
E41=rk・ω0・b4・exp{j・(π/2+θ4+θ00)}
+rkv・b4・exp{j・(θ4+θ01)} ・・・(103)
E41p=(1/2)・ma・rk・(ω0+ω1)・b4
・exp{j・(π/2+θ4+θ00)}
+(1/2)・ma・rkv・b4・exp{j・(θ4+θ01)}
・・・(104)
E41m=(1/2)・ma・rk・(ω0−ω1)・b4
・exp{j・(π/2+θ4+θ00)}
+(1/2)・ma・rkv・b4・exp{j・(θ4+θ01)}
・・・(105)
E42=rk・ω0・b5・exp{j・(−π/2+θ5+θ00)}
+rkv・b5・exp{j・(θ5+θ01)} ・・・(106)
E42p=(1/2)・ma・rk・(ω0+ω1)・b5
・exp{j・(−π/2+θ5+θ00)}
+(1/2)・ma・rkv・b5・exp{j・(θ5+θ01)}
・・・(107)
E42m=(1/2)・ma・rk・(ω0−ω1)・b5
・exp{j・(−π/2+θ5+θ00)}
+(1/2)・ma・rkv・b5・exp{j・(θ5+θ01)}
・・・(108)
Es40=E41+E42
=rk・ω0・b4・exp{j・(π/2+θ4+θ00)}
+rkv・b4・exp{j・(θ4+θ01)}
+rk・ω0・b5・exp{j・(−π/2+θ5+θ00)}
+rkv・b5・exp{j・(θ5+θ01)} ・・・(109)
Ed4p=E41p−E42p
=(1/2)・ma・rk・(ω0+ω1)・b4
・exp{j・(π/2+θ4+θ00)}
+(1/2)・ma・rkv・b4・exp{j・(θ4+θ01)}
−(1/2)・ma・rk・(ω0+ω1)・b5
・exp{j・(−π/2+θ5+θ00)}
−(1/2)・ma・rkv・b5・exp{j・(θ5+θ01)}
・・・(110)
Ed4m=E41m−E42m
=(1/2)・ma・rk・(ω0−ω1)・b4
・exp{j・(π/2+θ4+θ00)}
+(1/2)・ma・rkv・b4・exp{j・(θ4+θ01)}
−(1/2)・ma・rk・(ω0−ω1)・b5
・exp{j・(−π/2+θ5+θ00)}
−(1/2)・ma・rkv・b5・exp{j・(θ5+θ01)}
・・・(111)
Es40=rk・exp{j・(θ4+θ00)}
・[ω0・exp(j・π/2)・{b4−b5・exp(j・Δθ5)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)
・{b4+b5・exp(j・Δθ5)}] ・・・(112)
・[(ω0+ω1)・exp(j・π/2)
・{b4+b5・exp(j・Δθ5)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)
・{b4−b5・exp(j・Δθ5)}] ・・・(113)
・[(ω0−ω1)・exp(j・π/2)
・{b4+b5・exp(j・Δθ5)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)
・{b4−b5・exp(j・Δθ5)}] ・・・(114)
・{2・b4・γ・V・exp(j・Δθ01)} ・・・(115)
Ed4p≒ma・rk・exp{j・(θ4+θ00)}
・{b4・(ω0+ω1)・exp(j・π/2)} ・・・(116)
Ed4m≒ma・rk・exp{j・(θ4+θ00)}
・{b4・(ω0−ω1)・exp(j・π/2)} ・・・(117)
EdA4=(Eadp−Eadm)・(ω0/ω1)・(1/ma)
=(1/2)・ma・rk・exp{j・(θ4+θ00)}
・[(ω0+ω1)・exp(j・π/2)
・{b4+b5・exp(j・Δθ5)}
−(ω0−ω1)・exp(j・π/2)
・{b4+b5・exp(j・Δθ5)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)・{b4−b5・exp(j・Δθ5)}
−γ・V・exp(j・Δθ01)・{b4−b5・exp(j・Δθ5)}]
・(ω0/ω1)・(1/ma)
=rk・exp{j・(θ4+θ00)}
・ω0・exp(j・π/2)・{b4+b5・exp(j・Δθ5)}
・・・(118)
En4=(Eas0/EdA)・ω0
=rk・exp{j・(θ4+θ00)}
・[ω0・exp(j・π/2)・{b4−b5・exp(j・Δθ5)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)・{b4+b5・exp(j・Δθ5)}]
/[rk・exp{j・(θ4+θ00)}
・ω0・exp(j・π/2)・{b4+b5・exp(j・Δθ5)}]・ω0
=ω0・{b4−b5・exp(j・Δθ5)}
/{b4+b5・exp(j・Δθ5)}
+[γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}]・V ・・・(119)
V=|En4/[γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}]|
=|En4|/γ ・・・(120)
基本原理と第4の実施の形態の対応関係
┌────────────┬─────────────────────┐
│基本原理の定数および変数│第4の実施の形態の定数および変数 │
├────────────┼─────────────────────┤
│rω │ 1 │
├────────────┼─────────────────────┤
│rv │ γ │
├────────────┼─────────────────────┤
│θω │ π/2 │
├────────────┼─────────────────────┤
│θv │ Δθ01 │
├────────────┼─────────────────────┤
│C │ rk・exp{j(θ4+θ00)} │
│ │ ・{b4+b5・exp(j・Δθ5)}│
└────────────┴─────────────────────┘
Es40x=rs40・cos(φs40) ・・・(121)
Es40y=rs40・sin(φs40) ・・・(122)
Ed4px=rd4p・cos(φd4p) ・・・(123)
Ed4py=rd4p・sin(φd4p) ・・・(124)
Ed4mx=rd4m・cos(φd4m) ・・・(125)
Ed4my=rd4m・sin(φd4m) ・・・(126)
|EdA4|={(Ed4px−Ed4mx)2+(Ed4py−Ed4my)2}1/2
・(ω0/ω1)・(1/ma) ・・・(127)
∠EdA4=tan-1{(Ed4py−Ed4my)/(Ed4px−Ed4mx)}
・・・(128)
以上で、ステップ303の処理が終了する。
|En4|=(rs40/|EdA4|)・ω0 ・・・(129)
∠En4=φs40−∠EdA4 ・・・(130)
これで、ステップ304の処理が終了する。
信号変換部5bと流量出力部6bは、以上のようなステップ301〜305の処理を例えばオペレータによって計測終了が指示されるまで(ステップ306においてYES)、一定周期毎に行う。
次に、本発明の第5の実施の形態について説明する。本実施の形態は、前記基本原理で説明した方法のうち、∂A/∂t成分のベクトルVaを抽出する方法として第1の抽出方法を用い、スパン補正の方法として第2の補正方法を用いるものであり、第4の実施の形態とは別の例を示すものである。本実施の形態の電磁流量計の構成は第4の実施の形態の電磁流量計と同様であるので、図12の符号を用いて本実施の形態の原理を説明する。
Es5p=E41p+E42p
=(1/2)・ma・rk・(ω0+ω1)・b4
・exp{j・(π/2+θ4+θ00)}
+(1/2)・ma・rkv・b4・exp{j・(θ4+θ01)}
+(1/2)・ma・rk・(ω0+ω1)・b5
・exp{j・(−π/2+θ5+θ00)}
+(1/2)・ma・rkv・b5・exp{j・(θ5+θ01)}
・・・(131)
Es5m=E41m+E42m
=(1/2)・ma・rk・(ω0−ω1)・b4
・exp{j・(π/2+θ4+θ00)}
+(1/2)・ma・rkv・b4・exp{j・(θ4+θ01)}
+(1/2)・ma・rk・(ω0−ω1)・b5
・exp{j・(−π/2+θ5+θ00)}
+(1/2)・ma・rkv・b5・exp{j・(θ5+θ01)}
・・・(132)
Es5p=(1/2)・ma・rk・exp{j・(θ4+θ00)}
・[(ω0+ω1)・exp(j・π/2)
・{b4−b5・exp(j・Δθ5)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)
・{b4+b5・exp(j・Δθ5)}] ・・・(133)
・[(ω0−ω1)・exp(j・π/2)
・{b4−b5・exp(j・Δθ5)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)
・{b4+b5・exp(j・Δθ5)}] ・・・(134)
Es5p≒ma・rk・exp{j・(θ4+θ00)}
・{b4・γ・V・exp(j・Δθ01)} ・・・(135)
Es5m≒ma・rk・exp{j・(θ4+θ00)}
・{b4・γ・V・exp(j・Δθ01)} ・・・(136)
EdA5=(Ed4p−Ed4m)・(ω0+ω1)/(2・ω1)
=(1/2)・ma・rk・exp{j・(θ4+θ00)}
・[(ω0+ω1)・exp(j・π/2)
・{b4+b5・exp(j・Δθ5)}
−(ω0−ω1)・exp(j・π/2)
・{b4+b5・exp(j・Δθ5)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)・{b4−b5・exp(j・Δθ5)}
−γ・V・exp(j・Δθ01)・{b4−b5・exp(j・Δθ5)}]
・(ω0+ω1)/(2・ω1)
=(1/2)・ma・rk・exp{j・(θ4+θ00)}
・(ω0+ω1)・exp(j・π/2)・{b4+b5・exp(j・Δθ5)}
・・・(137)
En5=(Es5p/EdA5)・(ω0+ω1)
=(1/2)・ma・rk・exp{j・(θ4+θ00)}
・[(ω0+ω1)・exp(j・π/2)
・{b4−b5・exp(j・Δθ5)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)・{b4+b5・exp(j・Δθ5)}]
/[(1/2)・ma・rk・exp{j・(θ4+θ00)}
・(ω0+ω1)・exp(j・π/2)
・{b4+b5・exp(j・Δθ5)}]・(ω0+ω1)
=(ω0+ω1)・{b4−b5・exp(j・Δθ5)}
/{b4+b5・exp(j・Δθ5)}
+[γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}]・V ・・・(138)
V=|En5/[γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}]|
=|En5|/γ ・・・(139)
なお、前記基本原理で用いた定数および変数と、本実施の形態の定数および変数との対応関係は以下の表5のとおりである。本実施の形態は、表5から明らかなように、前記基本原理を具体的に実現する1つの例である。
基本原理と第5の実施の形態の対応関係
┌────────────┬─────────────────────┐
│基本原理の定数および変数│第5の実施の形態の定数および変数 │
├────────────┼─────────────────────┤
│rω │ 1 │
├────────────┼─────────────────────┤
│rv │ γ │
├────────────┼─────────────────────┤
│θω │ π/2 │
├────────────┼─────────────────────┤
│θv │ Δθ01 │
├────────────┼─────────────────────┤
│C │ (1/2)・ma・rk │
│ │ ・exp{j(θ4+θ00)} │
│ │ ・{b4+b5・exp(j・Δθ5)}│
└────────────┴─────────────────────┘
Es5px=rs5p・cos(φs5p) ・・・(140)
Es5py=rs5p・sin(φs5p) ・・・(141)
|EdA5|={(Ed4px−Ed4mx)2+(Ed4py−Ed4my)2}1/2
・(ω0+ω1)/(2・ω1) ・・・(142)
∠EdA5=tan-1{(Ed4py−Ed4my)/(Ed4px−Ed4mx)}
・・・(143)
以上で、ステップ403の処理が終了する。
|En5|=(rs5p/|EdA5|)・(ω0+ω1) ・・・(144)
∠En5=φs5p−∠EdA5 ・・・(145)
これで、ステップ404の処理が終了する。
信号変換部5bと流量出力部6bは、以上のようなステップ401〜405の処理を例えばオペレータによって計測終了が指示されるまで(ステップ406においてYES)、一定周期毎に行う。
次に、本発明の第6の実施の形態について説明する。本実施の形態は、前記基本原理で説明した方法のうち、∂A/∂t成分のベクトルVaを抽出する方法として第1の抽出方法を用い、スパン補正の方法として第2の補正方法を用いるものである。本実施の形態の電磁流量計は1個の励磁コイルと1対の電極とを有するものであり、その構成は第1の実施の形態の電磁流量計と同様であるので、図3の符号を用いて本実施の形態の原理を説明する。
B6=b6・cos{ω0・t−mp・cos(ω1・t)−θ6} ・・(146)
式(146)において、b6は磁場B6の振幅、ω0は搬送波の角周波数、ω1は変調波の角周波数、θ6は搬送波とω0・tとの位相差(位相遅れ)、mpは位相変調指数である。以下、磁束密度B6を磁場B6とする。
B6=b6・cos{ω0・t−mp・cos(ω1・t)−θ6}
=b6・cos(ω0・t−θ6)・cos{−mp・cos(ω1・t)}
−b6・sin(ω0・t−θ6)・sin{−mp・cos(ω1・t)}
=b6・cos{mp・cos(ω1・t)}
・{cos(ω0・t)・cos(−θ6)
−sin(ω0・t)・sin(−θ6)}
+b6・sin{mp・cos(ω1・t)}
・{sin(ω0・t)・cos(−θ6)
+cos(ω0・t)・sin(−θ6)} ・・・(147)
B6=J0(mp)・b6・{cos(θ6)}・cos(ω0・t)
+J0(mp)・b6・{sin(θ6)}・sin(ω0・t)
+J1(mp)・b6・{−sin(θ6)}・cos{(ω0+ω1)・t}
+J1(mp)・b6・{cos(θ6)}・sin{(ω0+ω1)・t}
+J1(mp)・b6・{−sin(θ6)}・cos{(ω0−ω1)・t}
+J1(mp)・b6・{cos(θ6)}・sin{(ω0−ω1)・t}
・・・(151)
dB6/dt=J0(mp)・ω0・b6・{sin(θ6)}・cos(ω0・t)
+J0(mp)・ω0・b6・{−cos(θ6)}
・sin(ω0・t)
+J1(mp)・(ω0+ω1)・b6・{cos(θ6)}
・cos{(ω0+ω1)・t}
+J1(mp)・(ω0+ω1)・b6・{sin(θ6)}
・sin{(ω0+ω1)・t}
+J1(mp)・(ω0−ω1)・b6・{cos(θ6)}
・cos{(ω0−ω1)・t}
+J1(mp)・(ω0−ω1)・b6・{sin(θ6)}
・sin{(ω0−ω1)・t} ・・・(152)
+J0(mp)・k・ω0・b6・{cos(θ6)}・sin(ω0・t)
+J1(mp)・k・(ω0+ω1)・b6・{−cos(θ6)}
・cos{(ω0+ω1)・t}
+J1(mp)・k・(ω0+ω1)・b6・{−sin(θ6)}
・sin{(ω0+ω1)・t}
+J1(mp)・k・(ω0−ω1)・b6・{−cos(θ6)}
・cos{(ω0−ω1)・t}
+J1(mp)・k・(ω0−ω1)・b6・{−sin(θ6)}
・sin{(ω0−ω1)・t} ・・・(153)
+J0(mp)・kv・b6・{sin(θ6)}・sin(ω0・t)
+J1(mp)・kv・b6・{−sin(θ6)}
・cos{(ω0+ω1)・t}
+J1(mp)・kv・b6・{cos(θ6)}
・sin{(ω0+ω1)・t}
+J1(mp)・kv・b6・{−sin(θ6)}
・cos{(ω0−ω1)・t}
+J1(mp)・kv・b6・{cos(θ6)}
・sin{(ω0−ω1)・t} ・・・(154)
E60=J0(mp)・rk・ω0・b6・exp{j・(π/2+θ6+θ00)}
+J0(mp)・rkv・b6・exp{j・(θ6+θ01)}
・・・(155)
E6p=J1(mp)・rk・(ω0+ω1)・b6
・exp{j・(π+θ6+θ00)}
+J1(mp)・rkv・b6・exp{j・(π/2+θ6+θ01)}
・・・(156)
E6m=J1(mp)・rk・(ω0−ω1)・b6
・exp{j・(π+θ6+θ00)}
+J1(mp)・rkv・b6・exp{j・(π/2+θ6+θ01)}
・・・(157)
E60=J0(mp)・rk・ω0・b6・exp{j・(π/2+θ6+θ00)}
+J0(mp)・γ・rk・V・b6
・exp{j・(θ6+θ00+Δθ01)}
=J0(mp)・rk・b6・exp{j・(θ6+θ00)}
・{ω0・exp(j・π/2)+γ・V・exp(j・Δθ01)}
・・・(158)
・exp{j・(π+θ6+θ00)}
+J1(mp)・γ・rk・V・b6
・exp{j・(π/2+θ6+θ00+Δθ01)}
=J1(mp)・rk・b6・exp{j・(π/2+θ6+θ00)}
・{(ω0+ω1)・exp(j・π/2)
+γ・V・exp(j・Δθ01)} ・・・(159)
・exp{j・(π+θ6+θ00)}
+J1(mp)・γ・rk・V・b6
・exp{j・(π/2+θ6+θ00+Δθ01)}
=J1(mp)・rk・b6・exp{j・(π/2+θ6+θ00)}
・{(ω0−ω1)・exp(j・π/2)
+γ・V・exp(j・Δθ01)} ・・・(160)
EdA6=(E6p−E6m)・(ω0/ω1)・J0(mp)
/{2・J1(mp)}・exp{j・(−π/2)}
=J1(mp)・rk・b6・exp{j・(θ6+θ00)}
・{(ω0+ω1)・exp(j・π/2)+γ・V・exp(j・Δθ01)
−(ω0−ω1)・exp(j・π/2)−γ・V・exp(j・Δθ01)}
・(ω0/ω1)・J0(mp)/{2・J1(mp)}
・exp{j・(−π/2)}
=J0(mp)・rk・b6・exp{j・(θ6+θ00)}
・ω0・exp(j・π/2) ・・・(161)
En6=(E60/EdA6)・ω0
=J0(mp)・rk・b6・exp{j・(θ6+θ00)}
・{ω0・exp(j・π/2)+γ・V・exp(j・Δθ01)}
/[J0(mp)・rk・b6・exp{j・(θ6+θ00)}
・ω0・exp(j・π/2)]・ω0
=ω0+[γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}]・V
・・・(162)
V=|(En6−ω0)/[γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}]|
=|(En6−ω0)|/γ ・・・(163)
基本原理と第6の実施の形態の対応関係
┌────────────┬─────────────────────┐
│基本原理の定数および変数│第6の実施の形態の定数および変数 │
├────────────┼─────────────────────┤
│ rω │ 1 │
├────────────┼─────────────────────┤
│ rv │ γ │
├────────────┼─────────────────────┤
│ θω │ π/2 │
├────────────┼─────────────────────┤
│ θv │ Δθ01 │
├────────────┼─────────────────────┤
│ C │ J0(mp)・rk・b6 │
│ │ ・exp{j(θ6+θ00)} │
└────────────┴─────────────────────┘
まず、信号変換部5は、電極2aと2b間の起電力のうち角周波数ω0の成分の起電力E60の振幅r60を求めると共に、実軸と電極間起電力E60との位相差φ60を図示しない位相検波器により求める。また、信号変換部5は、電極2aと2b間の起電力のうち角周波数(ω0+ω1)の成分の起電力E6pの振幅r6pを求めると共に、実軸と電極間起電力E6pとの位相差φ6pを位相検波器により求める。さらに、信号変換部5は、電極2aと2b間の起電力のうち角周波数(ω0−ω1)の成分の起電力E6mの振幅r6mを求めると共に、実軸と電極間起電力E6mとの位相差φ6mを位相検波器により求める(図4ステップ101)。電極間起電力E60,E6p,E6mは、バンドパスフィルタやコムフィルタによって周波数分離することができる。
E60x=r60・cos(φ60) ・・・(164)
E60y=r60・sin(φ60) ・・・(165)
E6px=r6p・cos(φ6p) ・・・(166)
E6py=r6p・sin(φ6p) ・・・(167)
E6mx=r6m・cos(φ6m) ・・・(168)
E6my=r6m・sin(φ6m) ・・・(169)
|EdA6|={(E6px−E6mx)2+(E6py−E6my)2}1/2
・(ω0/ω1)・J0(mp)/{2・J1(mp)}・・(170)
∠EdA6=tan-1{(E6py−E6my)/(E6px−E6px)}−π/2
・・・(171)
以上で、ステップ103の処理が終了する。
|En6|=(r60/|EdA6|)・ω0 ・・・(172)
∠En6=φ60−∠EdA6 ・・・(173)
これで、ステップ104の処理が終了する。
En6x=|En6|cos(∠En6)−ω0 ・・・(174)
En6y=|En6|sin(∠En6) ・・・(175)
V=(En6x2+En6y2)1/2/γ ・・・(176)
これで、ステップ105の処理が終了する。信号変換部5と流量出力部6は、以上のようなステップ101〜105の処理を例えばオペレータによって計測終了が指示されるまで(ステップ106においてYES)、一定周期毎に行う。
B6=b6・cos{ω0・t−mf・sin(ω1・t)−θ6} ・・(177)
式(177)において、b6は振幅、ω0,ω1は角周波数、θ6はω0・t−mf・sin(ω1・t)との位相差(位相遅れ)、mfは周波数変調指数である。
mf=Δω1/ω1 ・・・(178)
式(178)において、Δω1は角周波数帯域を表し、変調波の最大振幅のときの周波数偏移量をΔFとすると、Δω1=2π・ΔFである。
B6=b6・cos{ω0・t−mf・sin(ω1・t)−θ6}
=b6・cos(ω0・t−θ6)・cos{−mf・sin(ω1・t)}
−b6・sin(ω0・t−θ6)・sin{−mf・sin(ω1・t)}
=b6・cos{mf・sin(ω1・t)}・{cos(ω0・t)
・cos(−θ6)−sin(ω0・t)・sin(−θ6)}
+b6・sin{mf・sin(ω1・t)}・{sin(ω0・t)
・cos(−θ6)+cos(ω0・t)・sin(−θ6)}
・・・(179)
B6=b6・J0(mf)・{cos(ω0・t)・cos(−θ6)
−sin(ω0・t)・sin(−θ6)}
+b6・2・J1(mf)・cos(ω1・t)・{sin(ω0・t)
・cos(−θ6)+cos(ω0・t)・sin(−θ6)}
=J0(mf)・b6・{cos(θ6)}・cos(ω0・t)
+J0(mf)・b6・{sin(θ6)}・sin(ω0・t)
+J1(mf)・b6・{−sin(θ6)}・cos{(ω0+ω1)・t}
+J1(mf)・b6・{cos(θ6)}・sin{(ω0+ω1)・t}
+J1(mf)・b6・{−sin(θ6)}・cos{(ω0−ω1)・t}
+J1(mf)・b6・{cos(θ6)}・sin{(ω0−ω1)・t}
・・・(183)
次に、本発明の第7の実施の形態について説明する。本実施の形態は、第1の実施の形態と同様に、前記基本原理で説明した方法のうち、∂A/∂t成分のベクトルVaを抽出する方法として第1の抽出方法を用い、スパン補正の方法として第2の補正方法を用いるものである。本実施の形態の電磁流量計は1個の励磁コイルと1対の電極とを有するものであり、その構成は第1の実施の形態の電磁流量計と同様であるので、図3の符号を用いて本実施の形態の原理を説明する。
Es7=E6p+E6m
=J1(mp)・rk・b6・exp{j・(π/2+θ6+θ00)}
・{(ω0+ω1)・exp(j・π/2)+γ・V・exp(j・Δθ01)
+(ω0−ω1)・exp(j・π/2)+γ・V・exp(j・Δθ01)}
=2・J1(mp)・rk・b6・exp{j・(π/2+θ6+θ00)}
・{ω0・exp(j・π/2)+γ・V・exp(j・Δθ01)}
・・・(184)
EdA7=(E6p−E6m)・ω0/ω1
=J1(mp)・rk・b6・exp{j・(π/2+θ6+θ00)}
・{(ω0+ω1)・exp(j・π/2)+γ0・V・exp(j・Δθ01)
−(ω0−ω1)・exp(j・π/2)−γ0・V・exp(j・Δθ01)}
・ω0/ω1
=2・J1(mp)・rk・b6・exp{j・(π/2+θ6+θ00)}
・ω0・exp(j・π/2)
・・・(185)
En7=(Es7/EdA7)・ω0
=2・J1(mp)・rk・b6・exp{j・(π/2+θ6+θ00)}
・{ω0・exp(j・π/2)+γ・V・exp(j・Δθ01)}
/[2・J1(mp)・rk・b6・exp{j・(π/2+θ6+θ00)}
・ω0・exp(j・π/2)}]・ω0
=ω0+[γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}]・V ・・・(186)
V=|(En7−ω0)/[γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}]|
=|(En7−ω0)|/γ ・・・(187)
なお、前記基本原理で用いた定数および変数と、本実施の形態の定数および変数との対応関係は以下の表7のとおりである。本実施の形態は、表7から明らかなように、前記基本原理を具体的に実現する1つの例である。
基本原理と第7の実施の形態の対応関係
┌────────────┬────────────────────────┐
│基本原理の定数および変数│第7の実施の形態の定数および変数 │
├────────────┼────────────────────────┤
│ rω │ 1 │
├────────────┼────────────────────────┤
│ rv │ γ │
├────────────┼────────────────────────┤
│ θω │ π/2 │
├────────────┼────────────────────────┤
│ θv │ Δθ01 │
├────────────┼────────────────────────┤
│ C │ 2・J1(mp)・rk・b6 │
│ │ ・exp{j(θ6+θ00)} │
└────────────┴────────────────────────┘
E7sx=rs7・cos(φs7) ・・・(188)
E7sy=rs7・sin(φs7) ・・・(189)
E7dx=rd7・cos(φd7) ・・・(190)
E7dy=rd7・sin(φd7) ・・・(191)
|EdA7|=(E7dx2+E7dy2)1/2・(ω0/ω1) ・・・(192)
∠EdA7=tan-1(E7dy/E7dx) ・・・(193)
以上で、ステップ203の処理が終了する。
|En7|=(rs7/|EdA7|)・ω0 ・・・(194)
∠En7=φs7−∠EdA7 ・・・(195)
これで、ステップ204の処理が終了する。
En7x=|En7|cos(∠En7)−ω0 ・・・(196)
En7y=|En7|sin(∠En7) ・・・(197)
V=(En7x2+En7y2)1/2/γ ・・・(198)
これで、ステップ205の処理が終了する。信号変換部5と流量出力部6は、以上のようなステップ201〜205の処理を例えばオペレータによって計測終了が指示されるまで(ステップ206においてYES)、一定周期毎に行う。
次に、本発明の第8の実施の形態について説明する。本実施の形態は、第1の実施の形態の電磁流量計に対して励磁コイルを1個追加したものであり、前記基本原理で説明した方法のうち、∂A/∂t成分のベクトルVaを抽出する方法として第1の抽出方法を用い、スパン補正の方法として第2の補正方法を用いるものである。本実施の形態の電磁流量計は、2個の励磁コイルと1対の電極とを有するものであり、その構成は第3の実施の形態の電磁流量計と同様であるので、図11の符号を用いて本実施の形態の原理を説明する。
B7=b7・cos{ω0・t−mp・cos(ω1・t)−θ7} ・・(199)
B8=b8・cos{ω0・t+mp・cos(ω1・t)−θ8} ・・(200)
式(199)、式(200)において、b7,b8は磁場B7,B8の振幅、ω0は搬送波の角周波数、ω1は変調波の角周波数、θ7は磁場B7の搬送波とω0・tとの位相差(位相遅れ)、θ8は磁場B8の搬送波とω0・tとの位相差、mpは位相変調指数である。以下、磁束密度B7を磁場B7とし、磁束密度B8を磁場B8とする。
B7=J0(mp)・b7・{cos(θ7)}・cos(ω0・t)
+J0(mp)・b7・{sin(θ7)}・sin(ω0・t)
+J1(mp)・b7・{−sin(θ7)}・cos{(ω0+ω1)・t}
+J1(mp)・b7・{cos(θ7)}・sin{(ω0+ω1)・t}
+J1(mp)・b7・{−sin(θ7)}・cos{(ω0−ω1)・t}
+J1(mp)・b7・{cos(θ7)}・sin{(ω0−ω1)・t}
・・・(201)
+J0(mp)・b8・{sin(θ8)}・sin(ω0・t)
+J1(mp)・b8・{sin(θ8)}・cos{(ω0+ω1)・t}
+J1(mp)・b8・{−cos(θ8)}・sin{(ω0+ω1)・t}
+J1(mp)・b8・{sin(θ8)}・cos{(ω0−ω1)・t}
+J1(mp)・b8・{−cos(θ8)}・sin{(ω0−ω1)・t}
・・・(202)
dB7/dt=J0(mp)・ω0・b7・{sin(θ7)}・cos(ω0・t)
+J0(mp)・ω0・b7・{−cos(θ7)}
・sin(ω0・t)
+J1(mp)・(ω0+ω1)・b7・{cos(θ7)}
・cos{(ω0+ω1)・t}
+J1(mp)・(ω0+ω1)・b7・{sin(θ7)}
・sin{(ω0+ω1)・t}
+J1(mp)・(ω0−ω1)・b7・{cos(θ7)}
・cos{(ω0−ω1)・t}
+J1(mp)・(ω0−ω1)・b7・{sin(θ7)}
・sin{(ω0−ω1)・t} ・・・(203)
+J0(mp)・ω0・b8・{−cos(θ7)}
・sin(ω0・t)
+J1(mp)・(ω0+ω1)・b8・{−cos(θ8)}
・cos{(ω0+ω1)・t}
+J1(mp)・(ω0+ω1)・b8・{−sin(θ8)}
・sin{(ω0+ω1)・t}
+J1(mp)・(ω0−ω1)・b8・{−cos(θ8)}
・cos{(ω0−ω1)・t}
+J1(mp)・(ω0−ω1)・b8・{−sin(θ8)}
・sin{(ω0−ω1)・t} ・・・(204)
・cos(ω0・t)
+J0(mp)・k・ω0・{b7・cos(θ7)−b8・cos(θ8)}
・sin(ω0・t)
+J1(mp)・k・(ω0+ω1)・{−b7・cos(θ7)
−b8・cos(θ8)}・cos{(ω0+ω1)・t}
+J1(mp)・k・(ω0+ω1)・{−b7・sin(θ7)
−b8・sin(θ8)}・sin{(ω0+ω1)・t}
+J1(mp)・k・(ω0−ω1)・{−b7・cos(θ7)
−b8・cos(θ8)}・cos{(ω0−ω1)・t}
+J1(mp)・k・(ω0−ω1)・{−b7・sin(θ7)
−b8・sin(θ8)}・sin{(ω0−ω1)・t} ・・・(205)
・cos(ω0・t)
+J0(mp)・kv・{b7・sin(θ7)+b8・sin(θ8)}
・sin(ω0・t)
+J1(mp)・kv・{−b7・sin(θ7)+b8・sin(θ8)}
・cos{(ω0+ω1)・t}
+J1(mp)・kv・{b7・cos(θ7)−b8・cos(θ8)}
・sin{(ω0+ω1)・t}
+J1(mp)・kv・{−b7・sin(θ7)+b8・sin(θ8)}
・cos{(ω0−ω1)・t}
+J1(mp)・kv・{b7・cos(θ7)−b8・cos(θ8)}
・sin{(ω0−ω1)・t} ・・・(206)
E80=J0(mp)・rk・ω0・b7・exp{j・(π/2+θ7+θ00)}
+J0(mp)・rkv・b7・exp{j・(θ7+θ01)}
+J0(mp)・rk・ω0・b8
・exp{j・(−π/2+θ8+θ00)}
+J0(mp)・rkv・b8・exp{j・(θ8+θ01)}
・・・(207)
E8p=J1(mp)・rk・(ω0+ω1)・b7
・exp{j・(π+θ7+θ00)}
+J1(mp)・rkv・b7・exp{j・(π/2+θ7+θ01)}
+J1(mp)・rk・(ω0+ω1)・b8
・exp{j・(π+θ8+θ00)}
+J1(mp)・rkv・b8・exp{j・(−π/2+θ8+θ01)}
・・・(208)
E8m=J1(mp)・rk・(ω0−ω1)・b7
・exp{j・(π+θ7+θ00)}
+J1(mp)・rkv・b7・exp{j・(π/2+θ7+θ01)}
+J1(mp)・rk・(ω0−ω1)・b8
・exp{j・(π+θ8+θ00)}
+J1(mp)・rkv・b8・exp{j・(−π/2+θ8+θ01)}
・・・(209)
E80=J0(mp)・rk・ω0・b7・exp{j・(π/2+θ7+θ00)}
+J0(mp)・γ・rk・V・b7
・exp{j・(θ7+θ00+Δθ01)}
+J0(mp)・rk・ω0・b8
・exp{j・(−π/2+θ7+Δθ8+θ00)}
+J0(mp)・γ・rk・V・b8
・exp{j・(θ7+Δθ8+θ00+Δθ01)}
=J0(mp)・rk・exp{j・(θ7+θ00)}
・[ω0・exp(j・π/2)・{b7−b8・exp(j・Δθ8)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)・{b7+b8・exp(j・Δθ8)}]
・・・(210)
・exp{j・(π+θ7+θ00)}
+J1(mp)・γ・rk・V・b7
・exp{j・(π/2+θ7+θ00+Δθ01)}
+J1(mp)・rk・(ω0+ω1)・b8
・exp{j・(π+θ7+Δθ8+θ00)}
+J1(mp)・γ・rk・V・b8
・exp{j・(−π/2+θ7+Δθ8+θ00+Δθ01)}
=J1(mp)・rk・exp{j・(π/2+θ7+θ00)}
・[(ω0+ω1)・exp(j・π/2)
・{b7+b8・exp(j・Δθ8)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)・{b7−b8・exp(j・Δθ8)}]
・・・(211)
・exp{j・(π+θ7+θ00)}
+J1(mp)・γ・rk・V・b7
・exp{j・(π/2+θ7+θ00+Δθ01)}
+J1(mp)・rk・(ω0−ω1)・b8
・exp{j・(π+θ7+Δθ8+θ00)}
+J1(mp)・γ・rk・V・b8
・exp{j・(−π/2+θ7+Δθ8+θ00+Δθ01)}
=J1(mp)・rk・exp{j・(π/2+θ7+θ00)}
・[(ω0−ω1)・exp(j・π/2)
・{b7+b8・exp(j・Δθ8)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)・{b7−b8・exp(j・Δθ8)}]
・・・(212)
E80≒J0(mp)・rk・exp{j・(θ7+θ00)}
・{2・b7・γ・V・exp(j・Δθ01)}・・・(213)
E8p≒J1(mp)・rk・exp{j・(π/2+θ7+θ00)}
・{2・b7・(ω0+ω1)・exp(j・π/2)} ・・・(214)
E8m≒J1(mp)・rk・exp{j・(π/2+θ7+θ00)}
・{2・b7・(ω0−ω1)・exp(j・π/2)} ・・・(215)
EdA8=(E8p−E8m)・(ω0/ω1)・J0(mp)
/{2・J1(mp)}・exp{j・(−π/2)}
=J1(mp)・rk・exp{j・(π/2+θ7+θ00)}
・[(ω0+ω1)・exp(j・π/2)
・{b7+b8・exp(j・Δθ8)}
−(ω0−ω1)・exp(j・π/2)・{b7+b8・exp(j・Δθ8)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)・{b7−b8・exp(j・Δθ8)}
−γ・V・exp(j・Δθ01)・{b7−b8・exp(j・Δθ8)}]
・(ω0/ω1)・J0(mp)/{2・J1(mp)}
・exp{j・(−π/2)}
=J0(mp)・rk・exp{j・(θ7+θ00)}
・ω0・exp(j・π/2)・{b7+b8・exp(j・Δθ8)}
・・・(216)
En8=(E80/EdA8)・ω0
=J0(mp)・rk・exp{j・(θ7+θ00)}
・[ω0・exp(j・π/2)・{b7−b8・exp(j・Δθ8)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)・{b7+b8・exp(j・Δθ8)}]
/[J0(mp)・rk・exp{j・(θ7+θ00)}
・ω0・exp(j・π/2)・{b7+b8・exp(j・Δθ8)}]・ω0
=ω0・{b7−b8・exp(j・Δθ8)}
/{b7+b8・exp(j・Δθ8)}
+[γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}]・V ・・・(217)
V=|En8/[γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}]|
=|En8|/γ ・・・(218)
基本原理と第8の実施の形態の対応関係
┌────────────┬────────────────────────┐
│基本原理の定数および変数│第8の実施の形態の定数および変数 │
├────────────┼────────────────────────┤
│ rω │ 1 │
├────────────┼────────────────────────┤
│ rv │ γ │
├────────────┼────────────────────────┤
│ θω │ π/2 │
├────────────┼────────────────────────┤
│ θv │ Δθ01 │
├────────────┼────────────────────────┤
│ C │J0(mp)・rk・exp{j(θ7+θ00)} │
│ │ ・{b7+b8・exp(j・Δθ8)} │
└────────────┴────────────────────────┘
電源部4aは、角周波数ω0の正弦波搬送波を角周波数ω1の正弦波変調波によって位相変調又は周波数変調した第1の励磁電流を第1の励磁コイル3aに供給すると同時に、前記角周波数ω0の正弦波搬送波を第1の励磁電流の変調波に対して同一角周波数で逆位相の正弦波変調波によって位相変調又は周波数変調した第2の励磁電流を第2の励磁コイル3bに供給する。このとき、位相変調指数mp又は周波数変調指数mfは任意の値とする。
まず、信号変換部5aは、電極2aと2b間の起電力のうち角周波数ω0の成分の起電力E80の振幅r80を求めると共に、実軸と電極間起電力E80との位相差φ80を図示しない位相検波器により求める。また、信号変換部5aは、電極2aと2b間の起電力のうち角周波数(ω0+ω1)の成分の起電力E8pの振幅r8pを求めると共に、実軸と電極間起電力E8pとの位相差φ8pを位相検波器により求める。さらに、信号変換部5は、電極2aと2b間の起電力のうち角周波数(ω0−ω1)の成分の起電力E8mの振幅r8mを求めると共に、実軸と電極間起電力E8mとの位相差φ8mを位相検波器により求める(図4ステップ101)。電極間起電力E80,E8p,E8mは、バンドパスフィルタやコムフィルタによって周波数分離することができる。
E80x=r80・cos(φ80) ・・・(219)
E80y=r80・sin(φ80) ・・・(220)
E8px=r8p・cos(φ8p) ・・・(221)
E8py=r8p・sin(φ8p) ・・・(222)
E8mx=r8m・cos(φ8m) ・・・(223)
E8my=r8m・sin(φ8m) ・・・(224)
|EdA8|={(E8px−E8mx)2+(E8py−E8my)2}1/2
・(ω0/ω1)・J0(mp)/{2・J1(mp)}
・・・(225)
∠EdA8=tan-1{(E8py−E8my)/(E8px−E8mx)}−π/2
・・・(226)
以上で、ステップ103の処理が終了する。
|En8|=(r80/|EdA8|)・ω0 ・・・(227)
∠En8=φ80−∠EdA8 ・・・(228)
これで、ステップ104の処理が終了する。
信号変換部5aと流量出力部6aは、以上のようなステップ101〜105の処理を例えばオペレータによって計測終了が指示されるまで(ステップ106においてYES)、一定周期毎に行う。
次に、本発明の第9の実施の形態について説明する。本実施の形態は、第1の実施の形態の電磁流量計に対して電極を1対追加したものであり、前記基本原理で説明した方法のうち、∂A/∂t成分のベクトルVaを抽出する方法として第1の抽出方法を用い、スパン補正の方法として第2の補正方法を用いるものである。すなわち、本実施の形態の電磁流量計は、1個の励磁コイルと2対の電極とを有するものであり、その構成は第4の実施の形態の電磁流量計と同様であるので、図12の符号を用いて本実施の形態の原理を説明する。本実施の形態においても、第2の電極は、励磁コイルを挟んで第1の電極と異なる側に配設する必要がある。
B9=b9・cos{ω0・t−mp・cos(ω1・t)−θ9} ・・(229)
B10=b10・cos{ω0・t−mp・cos(ω1・t)−θ10}
・・・(230)
E91=J0(mp)・rk・ω0・b9・exp{j・(π/2+θ9+θ00)}
+J0(mp)・rkv・b9・exp{j・(θ9+θ01)}
・・・(231)
E91p=J1(mp)・rk・(ω0+ω1)・b9
・exp{j・(π+θ9+θ00)}
+J1(mp)・rkv・b9・exp{j・(π/2+θ9+θ01)}
・・・(232)
E91m=J1(mp)・rk・(ω0−ω1)・b9
・exp{j・(π+θ9+θ00)}
+J1(mp)・rkv・b9・exp{j・(π/2+θ9+θ01)}
・・・(233)
E92=J0(mp)・rk・ω0・b10
・exp{j・(−π/2+θ10+θ00)}
+J0(mp)・rkv・b10・exp{j・(θ10+θ01)}
・・・(234)
E92p=J1(mp)・rk・(ω0+ω1)・b10
・exp{j・(θ10+θ00)}
+J1(mp)・rkv・b10・exp{j・(π/2+θ10+θ01)}
・・・(235)
E92m=J1(mp)・rk・(ω0−ω1)・b10
・exp{j・(θ10+θ00)}
+J1(mp)・rkv・b10・exp{j・(π/2+θ10+θ01)}
・・・(236)
Es90=E91+E92
=J0(mp)・rk・ω0・b9・exp{j・(π/2+θ9+θ00)}
+J0(mp)・rkv・b9・exp{j・(θ9+θ01)}
+J0(mp)・rk・ω0・b10・exp{j・(−π/2+θ10+θ00)}
+J0(mp)・rkv・b10・exp{j・(θ10+θ01)}
・・・(237)
Ed9p=E91p−E92p
=J1(mp)・rk・(ω0+ω1)・b9
・exp{j・(π+θ9+θ00)}
+J1(mp)・rkv・b9・exp{j・(π/2+θ9+θ01)}
−J1(mp)・rk・(ω0+ω1)・b10・exp{j・(θ10+θ00)}
−J1(mp)・rkv・b10・exp{j・(π/2+θ10+θ01)}
・・・(238)
Ed9m=E91m−E92m
=J1(mp)・rk・(ω0−ω1)・b9
・exp{j・(π+θ9+θ00)}
+J1(mp)・rkv・b9・exp{j・(π/2+θ9+θ01)}
−J1(mp)・rk・(ω0−ω1)・b10・exp{j・(θ10+θ00)}
−J1(mp)・rkv・b10・exp{j・(π/2+θ10+θ01)}
・・・(239)
Es90=J0(mp)・rk・exp{j・(θ9+θ00)}
・[ω0・exp(j・π/2)
・{b9−b10・exp(j・Δθ10)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)
・{b9+b10・exp(j・Δθ10)}] ・・・(240)
・[(ω0+ω1)・exp(j・π/2)
・{b9+b10・exp(j・Δθ10)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)
・{b9−b10・exp(j・Δθ10)}] ・・・(241)
・[(ω0−ω1)・exp(j・π/2)
・{b9+b10・exp(j・Δθ10)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)
・{b9−b10・exp(j・Δθ10)}] ・・・(242)
Es90≒J0(mp)・rk・exp{j・(θ9+θ00)}
・{2・b9・γ・V・exp(j・Δθ01)} ・・・(243)
Ed9p≒J1(mp)・rk・exp{j・(π/2+θ9+θ00)}
・{2・b9・(ω0+ω1)・exp(j・π/2)} ・・(244)
Ed9m≒J1(mp)・rk・exp{j・(π/2+θ9+θ00)}
・{2・b9・(ω0−ω1)・exp(j・π/2)} ・・(245)
EdA9=(Ed9p−Ed9m)・(ω0/ω1)・J0(mp)
/{2・J1(mp)}・exp{j・(−π/2)}
=J1(mp)・rk・exp{j・(π/2+θ9+θ00)}
・[(ω0+ω1)・exp(j・π/2)
・{b9+b10・exp(j・Δθ10)}
−(ω0−ω1)・exp(j・π/2)
・{b9+b10・exp(j・Δθ10)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)・{b9−b10・exp(j・Δθ10)}
−γ・V・exp(j・Δθ01)・{b9−b10・exp(j・Δθ10)}]
・(ω0/ω1)・J0(mp)/{2・J1(mp)}
・exp{j・(−π/2)}
=J0(mp)・rk・exp{j・(θ9+θ00)}
・ω0・exp(j・π/2)・{b9+b10・exp(j・Δθ10)}
・・・(246)
En9=(Es90/EdA9)・ω0
=J0(mp)・rk・exp{j・(θ9+θ00)}
・[ω0・exp(j・π/2)・{b9−b10・exp(j・Δθ10)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)
・{b9+b10・exp(j・Δθ10)}]
/[J0(mp)・rk・exp{j・(θ9+θ00)}
・ω0・exp(j・π/2)
・{b9+b10・exp(j・Δθ10)}]・ω0
=ω0・{b9−b10・exp(j・Δθ10)}
/{b9+b10・exp(j・Δθ10)}
+[γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}]・V ・・・(247)
V=|En9/[γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}]|
=|En9|/γ ・・・(248)
基本原理と第9の実施の形態の対応関係
┌────────────┬────────────────────────┐
│基本原理の定数および変数│第9の実施の形態の定数および変数 │
├────────────┼────────────────────────┤
│rω │ 1 │
├────────────┼────────────────────────┤
│rv │ γ │
├────────────┼────────────────────────┤
│θω │ π/2 │
├────────────┼────────────────────────┤
│θv │ Δθ01 │
├────────────┼────────────────────────┤
│C │J0(mp)・rk・exp{j(θ9+θ00)} │
│ │ ・{b9+b10・exp(j・Δθ10)} │
└────────────┴────────────────────────┘
Es90x=rs90・cos(φs90) ・・・(249)
Es90y=rs90・sin(φs90) ・・・(250)
Ed9px=rd9p・cos(φd9p) ・・・(251)
Ed9py=rd9p・sin(φd9p) ・・・(252)
Ed9mx=rd9m・cos(φd9m) ・・・(253)
Ed9my=rd9m・sin(φd9m) ・・・(254)
|EdA9|={(Ed9px−Ed9mx)2+(Ed9py−Ed9my)2}1/2
・(ω0/ω1)・J0(mp)/{2・J1(mp)} ・・(255)
∠EdA9=tan-1{(Ed9py−Ed9my)/(Ed9px−Ed9mx)} −π/2 ・・・(256)
以上で、ステップ303の処理が終了する。
|En9|=(rs90/|EdA9|)・ω0 ・・・(257)
∠En9=φs90−∠EdA9 ・・・(258)
これで、ステップ304の処理が終了する。
信号変換部5bと流量出力部6bは、以上のようなステップ301〜305の処理を例えばオペレータによって計測終了が指示されるまで(ステップ306においてYES)、一定周期毎に行う。
次に、本発明の第10の実施の形態について説明する。本実施の形態は、前記基本原理で説明した方法のうち、∂A/∂t成分のベクトルVaを抽出する方法として第1の抽出方法を用い、スパン補正の方法として第2の補正方法を用いるものであり、第9の実施の形態とは別の例を示すものである。本実施の形態の電磁流量計の構成は第9の実施の形態の電磁流量計と同様であるので、図12の符号を用いて本実施の形態の原理を説明する。
Es10p=E91p+E92p
=J1(mp)・rk・(ω0+ω1)・b9
・exp{j・(π+θ9+θ00)}
+J1(mp)・rkv・b9・exp{j・(π/2+θ9+θ01)}
+J1(mp)・rk・(ω0+ω1)・b10・exp{j・(θ10+θ00)}
+J1(mp)・rkv・b10・exp{j・(π/2+θ10+θ01)}
・・・(259)
Es10m=E91m+E92m
=J1(mp)・rk・(ω0−ω1)・b9
・exp{j・(π+θ9+θ00)}
+J1(mp)・rkv・b9・exp{j・(π/2+θ9+θ01)}
+J1(mp)・rk・(ω0−ω1)・b10・exp{j・(θ10+θ00)}
+J1(mp)・rkv・b10・exp{j・(π/2+θ10+θ01)}
・・・(260)
Es10p=J1(mp)・rk・exp{j・(π/2+θ9+θ00)}
・[(ω0+ω1)・exp(j・π/2)
・{b9−b10・exp(j・Δθ10)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)
・{b9+b10・exp(j・Δθ10)}] ・・・(261)
・[(ω0−ω1)・exp(j・π/2)
・{b9−b10・exp(j・Δθ10)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)
・{b9+b10・exp(j・Δθ10)}] ・・・(262)
Es10p≒J1(mp)・rk・exp{j・(π/2+θ9+θ00)}
・{2・b9・γ・V・exp(j・Δθ01)} ・・・(263)
Es10m≒J1(mp)・rk・exp{j・(π/2+θ9+θ00)}
・{2・b9・γ・V・exp(j・Δθ01)} ・・・(264)
EdA10=(Ed9p−Ed9m)・(ω0+ω1)/(2・ω1)
=J1(mp)・rk・exp{j・(π/2+θ9+θ00)}
・[(ω0+ω1)・exp(j・π/2)
・{b9+b10・exp(j・Δθ10)}
−(ω0−ω1)・exp(j・π/2)
・{b9+b10・exp(j・Δθ10)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)・{b9−b10・exp(j・Δθ10)}
−γ・V・exp(j・Δθ01)
・{b9−b10・exp(j・Δθ10)}]・(ω0+ω1)/(2・ω1)
=J1(mp)・rk・exp{j・(π/2+θ9+θ00)}
・(ω0+ω1)・exp(j・π/2)
・{b9+b10・exp(j・Δθ10)} ・・・(265)
En10=(Es10p/EdA10)・(ω0+ω1)
=J1(mp)・rk・exp{j・(π/2+θ9+θ00)}
・[(ω0+ω1)・exp(j・π/2)
・{b9−b10・exp(j・Δθ10)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)
・{b9+b10・exp(j・Δθ10)}]
/[(J1(mp)・rk・exp{j・(π/2+θ9+θ00)}
・(ω0+ω1)・exp(j・π/2)
・{b9+b10・exp(j・Δθ10)}]・(ω0+ω1)
=(ω0+ω1)・{b9−b10・exp(j・Δθ10)}
/{b9+b10・exp(j・Δθ10)}
+[γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}]・V ・・・(266)
V=|En10/[γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}]|
=|En10|/γ ・・・(267)
なお、前記基本原理で用いた定数および変数と、本実施の形態の定数および変数との対応関係は以下の表10のとおりである。本実施の形態は、表10から明らかなように、前記基本原理を具体的に実現する1つの例である。
基本原理と第10の実施の形態の対応関係
┌────────────┬───────────────────────┐
│基本原理の定数および変数│第10の実施の形態の定数および変数 │
├────────────┼───────────────────────┤
│rω │ 1 │
├────────────┼───────────────────────┤
│rv │ γ │
├────────────┼───────────────────────┤
│θω │ π/2 │
├────────────┼───────────────────────┤
│θv │ Δθ01 │
├────────────┼───────────────────────┤
│C │ J1(mp)・rk │
│ │ ・exp{j・(π/2+θ9+θ00)} │
│ │ ・{b9+b10・exp(j・Δθ10)}│
└────────────┴───────────────────────┘
Es10px=rs10p・cos(φs10p) ・・・(268)
Es10py=rs10p・sin(φs10p) ・・・(269)
|EdA10|={(Ed9px−Ed9mx)2
+(Ed9py−Ed9my)2}1/2・(ω0+ω1)/(2・ω1) ・・・(270)
∠EdA10=tan-1{(Ed9py−Ed9my)
/(Ed9px−Ed9mx)} ・・・(271)
以上で、ステップ403の処理が終了する。
|En10|=(rs10p/|EdA10|)・(ω0+ω1) ・・・(272)
∠En10=φs10p−∠EdA10 ・・・(273)
これで、ステップ404の処理が終了する。
信号変換部5bと流量出力部6bは、以上のようなステップ401〜405の処理を例えばオペレータによって計測終了が指示されるまで(ステップ406においてYES)、一定周期毎に行う。
次に、本発明の第11の実施の形態について説明する。本実施の形態は、第1の実施の形態の電磁流量計に対して励磁コイルを1個追加したものであり、前記基本原理で説明した方法のうち、∂A/∂t成分のベクトルVaを抽出する方法として第2の抽出方法を用い、スパン補正の方法として第2の補正方法を用いるものである。つまり、本実施の形態の電磁流量計の信号処理系を除く構成は第3の実施の形態と同様であるので、図7の符号を用いて本実施の形態の原理を説明する。本実施の形態においても、第2の励磁コイルは、電極を含む平面を挟んで第1の励磁コイルと異なる側に配設する必要がある。
E11π0=rk・exp{j・(θ2+θ00)}
・[ω0・exp(j・π/2)・{b2+b3・exp(j・Δθ3)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)
・{b2−b3・exp(j・Δθ3)}] ・・・(274)
E11p=(1/2)・ma・rk・exp{j・(θ2+θ00)}
・[(ω0+ω1)・exp(j・π/2)
・{b2−b3・exp(j・Δθ3)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)
・{b2+b3・exp(j・Δθ3)}] ・・・(275)
E11m=(1/2)・ma・rk・exp{j・(θ2+θ00)}
・[(ω0−ω1)・exp(j・π/2)
・{b2−b3・exp(j・Δθ3)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)
・{b2+b3・exp(j・Δθ3)}] ・・・(276)
Es11=(1/2)・ma・rk・exp{j・(θ2+θ00)}
・[(ω0+ω1)・exp(j・π/2)
・{b2−b3・exp(j・Δθ3)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)・{b2+b3・exp(j・Δθ3)}
+(ω0−ω1)・exp(j・π/2)
・{b2−b3・exp(j・Δθ3)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)
・{b2+b3・exp(j・Δθ3)}]
=ma・rk・exp{j・(θ2+θ00)}
・[ω0・exp(j・π/2)・{b2−b3・exp(j・Δθ3)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)
・{b2+b3・exp(j・Δθ3)}] ・・・(277)
|b2+b3・exp(j・Δθ3)|≫|b2−b3・exp(j・Δθ3)|
・・・(278)
式(278)において|b2+b3・exp(j・Δθ3)|は複素ベクトルb2+b3・exp(j・Δθ3)の大きさを表し、|b2−b3・exp(j・Δθ3)|は複素ベクトルb2−b3・exp(j・Δθ3)の大きさを表す。
|ω0・exp(j・π/2)・{b2+b3・exp(j・Δθ3)}|
≫ |γ・V・exp(j・Δθ01)・{b2−b3・exp(j・Δθ3)}|
・・・(279)
EdA11≒E11π0・ma ・・・(280)
EdA11=ma・rk・exp{j・(θ2+θ00)}
・ω0・exp(j・π/2)・{b2+b3・exp(j・Δθ3)}
・・・(281)
En11=(Es11/EdA11)・ω0
=ma・rk・exp{j・(θ2+θ00)}
・[ω0・exp(j・π/2)・{b2−b3・exp(j・Δθ3)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)・{b2+b3・exp(j・Δθ3)}]
/[ma・rk・exp{j・(θ2+θ00)}
・ω0・exp(j・π/2)・{b2+b3・exp(j・Δθ3)}]・ω0
=ω0・{b2−b3・exp(j・Δθ3)}
/{b2+b3・exp(j・Δθ3)}
+[γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}]・V ・・・(282)
V=|En11/[γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}]|
=|En11|/γ ・・・(283)
基本原理と第11の実施の形態の対応関係
┌────────────┬─────────────────────┐
│基本原理の定数および変数│第11の実施の形態の定数および変数 │
├────────────┼─────────────────────┤
│ rω │ 1 │
├────────────┼─────────────────────┤
│ rv │ γ │
├────────────┼─────────────────────┤
│ θω │ π/2 │
├────────────┼─────────────────────┤
│ θv │ Δθ01 │
├────────────┼─────────────────────┤
│ C │ ma・rk・exp{j(θ2+θ00)}│
│ │ ・{b2+b3・exp(j・Δθ3)}│
└────────────┴─────────────────────┘
E11π0x=r11π0・cos(φ11π0) ・・・(284)
E11π0y=r11π0・sin(φ11π0) ・・・(285)
E11px=r11p・cos(φ11p) ・・・(286)
E11py=r11p・sin(φ11p) ・・・(287)
E11mx=r11m・cos(φ11m) ・・・(288)
E11my=r11m・sin(φ11m) ・・・(289)
|Es11|={(E11px+E11mx)2+(E11py+E11my)2}1/2
・・・(290)
∠Es11=tan-1{(E11py+E11my)/(E11px+E11mx)}
・・・(291)
以上で、ステップ503の処理が終了する。
|EdA11|=(E11π0x2+E11π0y2)1/2 ・・・(292)
∠EdA11=tan-1(E11π0y/E11π0x) ・・・(293)
以上で、ステップ504の処理が終了する。
|En11|=(|Es11|/|EdA11|)・ω0 ・・・(294)
∠En11=∠Es11−∠EdA11 ・・・(295)
これで、ステップ505の処理が終了する。
信号変換部5aと流量出力部6aは、以上のようなステップ501〜506の処理を例えばオペレータによって計測終了が指示されるまで(ステップ507においてYES)、一定周期毎に行う。
次に、本発明の第12の実施の形態について説明する。本実施の形態は、前記基本原理で説明した方法のうち、∂A/∂t成分のベクトルVaを抽出する方法として第2の抽出方法を用い、スパン補正の方法として第2の補正方法を用いるものであり、第11の実施の形態とは別の例を示すものである。第11の実施の形態では、搬送波の角周波数成分ω0における位相差を利用して∂A/∂t成分を抽出したが、本実施の形態では、側波帯の角周波数成分(ω0±ω1)における位相差を利用して∂A/∂t成分を抽出する例について説明する。本実施の形態の電磁流量計の信号処理系を除く構成は第3の実施の形態と同様であるので、図7の符号を用いて本実施の形態の原理を説明する。
電極間起電力E3pとE3mとの和をEs12とすると、起電力和Es12は次式で表される。
・[(ω0+ω1)・exp(j・π/2)
・{b2+b3・exp(j・Δθ3)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)
・{b2−b3・exp(j・Δθ3)}
+(ω0−ω1)・exp(j・π/2)
・{b2+b3・exp(j・Δθ3)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)
・{b2−b3・exp(j・Δθ3)}]
=ma・rk・exp{j・(θ2+θ00)}
・[ω0・exp(j・π/2)・{b2+b3・exp(j・Δθ3)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)
・{b2−b3・exp(j・Δθ3)}] ・・・(296)
EdA12≒Es12・(1/ma) ・・・(297)
EdA12=rk・exp{j・(θ2+θ00)}
・ω0・exp(j・π/2)・{b2+b3・exp(j・Δθ3)}
・・・(298)
En12=(E30/EdA12)・ω0
=rk・exp{j・(θ2+θ00)}
・[ω0・exp(j・π/2)・{b2−b3・exp(j・Δθ3)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)・{b2+b3・exp(j・Δθ3)}]
/[rk・exp{j・(θ2+θ00)}
・ω0・exp(j・π/2)・{b2+b3・exp(j・Δθ3)}]・ω0 =ω0・{b2−b3・exp(j・Δθ3)}
/{b2+b3・exp(j・Δθ3)}
+[γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}]・V ・・・(299)
V=|En12/[γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}]|
=|En12|/γ ・・・(300)
基本原理と第12の実施の形態の対応関係
┌────────────┬─────────────────────┐
│基本原理の定数および変数│第12の実施の形態の定数および変数 │
├────────────┼─────────────────────┤
│ rω │ 1 │
├────────────┼─────────────────────┤
│ rv │ γ │
├────────────┼─────────────────────┤
│ θω │ π/2 │
├────────────┼─────────────────────┤
│ θv │ Δθ01 │
├────────────┼─────────────────────┤
│ C │ rk・exp{j(θ2+θ00)} │
│ │ ・{b2+b3・exp(j・Δθ3)}│
└────────────┴─────────────────────┘
E30x=r30・cos(φ30) ・・・(301)
E30y=r30・sin(φ30) ・・・(302)
E3px=r3p・cos(φ3p) ・・・(303)
E3py=r3p・sin(φ3p) ・・・(304)
E3mx=r3m・cos(φ3m) ・・・(305)
E3my=r3m・sin(φ3m) ・・・(306)
|EdA12|={(E3px+E3mx)2+(E3py+E3my)2}1/2
・(1/ma) ・・・(307)
∠EdA12=tan-1{(E3py+E3my)/(E3px+E3mx)}
・・・(308)
以上で、ステップ603の処理が終了する。
|En12|=(r30/|EdA12|)・ω0 ・・・(309)
∠En12=φ30−∠EdA12 ・・・(310)
これで、ステップ604の処理が終了する。
信号変換部5aと流量出力部6aは、以上のようなステップ601〜605の処理を例えばオペレータによって計測終了が指示されるまで(ステップ606においてYES)、一定周期毎に行う。
次に、本発明の第13の実施の形態について説明する。本実施の形態は、第6の実施の形態の電磁流量計に対して励磁コイルを1個追加したものであり、前記基本原理で説明した方法のうち、∂A/∂t成分のベクトルVaを抽出する方法として第2の抽出方法を用い、スパン補正の方法として第2の補正方法を用いるものである。つまり、本実施の形態の電磁流量計の構成は第8の実施の形態の電磁流量計と同様であるので、図11の符号を用いて本実施の形態の原理を説明する。
E13π0=J0(mp)・rk・exp{j・(θ7+θ00)}
・[ω0・exp(j・π/2)・{b7+b8・exp(j・Δθ8)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)
・{b7−b8・exp(j・Δθ8)}] ・・・(311)
E13p=J1(mp)・rk・exp{j・(π/2+θ7+θ00)}
・[(ω0+ω1)・exp(j・π/2)
・{b7−b8・exp(j・Δθ8)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)
・{b7+b8・exp(j・Δθ8)}] ・・・(312)
E13m=J1(mp)・rk・exp{j・(π/2+θ7+θ00)}
・[(ω0−ω1)・exp(j・π/2)
・{b7−b8・exp(j・Δθ8)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)
・{b7+b8・exp(j・Δθ8)}] ・・・(313)
Es13=J1(mp)・rk・exp{j・(π/2+θ7+θ00)}
・[(ω0+ω1)・exp(j・π/2)
・{b7−b8・exp(j・Δθ8)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)・{b7+b8・exp(j・Δθ8)}
+(ω0−ω1)・exp(j・π/2)
・{b7−b8・exp(j・Δθ8)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)
・{b7+b8・exp(j・Δθ8)}]
=2・J1(mp)・rk・exp{j・(π/2+θ7+θ00)}
・[ω0・exp(j・π/2)・{b7−b8・exp(j・Δθ8)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)
・{b7+b8・exp(j・Δθ8)}] ・・・(314)
|b7+b8・exp(j・Δθ8)|≫|b7−b8・exp(j・Δθ8)|
・・・(315)
式(315)において、|b7+b8・exp(j・Δθ8)|は複素ベクトルb7+b8・exp(j・Δθ8)の大きさを表し、|b7−b8・exp(j・Δθ8)|は複素ベクトルb7−b8・exp(j・Δθ8)の大きさを表す。
|ω0・exp(j・π/2)・{b7+b8・exp(j・Δθ8)}|
≫ |γ・V・exp(j・Δθ01)・{b7−b8・exp(j・Δθ8)}|
・・・(316)
EdA13≒E13π0・2・{J1(mp)/J0(mp)}
・exp(j・π/2) ・・・(317)
EdA13=2・J1(mp)・rk・exp{j・(π/2+θ7+θ00)}
・ω0・exp(j・π/2)・{b7+b8・exp(j・Δθ8)}
・・・(318)
En13=(Es13/EdA13)・ω0
=2・J1(mp)・rk・exp{j・(π/2+θ7+θ00)}
・[ω0・exp(j・π/2)・{b7−b8・exp(j・Δθ8)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)・{b7+b8・exp(j・Δθ8)}]
/[2・J1(mp)・rk・exp{j・(π/2+θ7+θ00)}
・ω0・exp(j・π/2)・{b7+b8・exp(j・Δθ8)}]・ω0
=ω0・{b7−b8・exp(j・Δθ8)}
/{b7+b8・exp(j・Δθ8)}
+[γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}]・V ・・・(319)
V=|En13/[γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}]|
=|En13|/γ ・・・(320)
基本原理と第13の実施の形態の対応関係
┌────────────┬──────────────────────┐
│基本原理の定数および変数│第13の実施の形態の定数および変数 │
├────────────┼──────────────────────┤
│rω │ 1 │
├────────────┼──────────────────────┤
│rv │ γ │
├────────────┼──────────────────────┤
│θω │ π/2 │
├────────────┼──────────────────────┤
│θv │ Δθ01 │
├────────────┼──────────────────────┤
│C │ 2・J1(mp)・rk │
│ │ ・exp{j・(π/2+θ7+θ00)}│
│ │ ・{b7+b8・exp(j・Δθ8)} │
└────────────┴──────────────────────┘
E13π0x=r13π0・cos(φ13π0) ・・・(321)
E13π0y=r13π0・sin(φ13π0) ・・・(322)
E13px=r13p・cos(φ13p) ・・・(323)
E13py=r13p・sin(φ13p) ・・・(324)
E13mx=r13m・cos(φ13m) ・・・(325)
E13my=r13m・sin(φ13m) ・・・(326)
|Es13|={(E13px+E13mx)2+(E13py+E13my)2}1/2
・・・(327)
∠Es13=tan-1{(E13py+E13my)/(E13px+E13mx)}
・・・(328)
以上で、ステップ503の処理が終了する。
|EdA13|={E13π0x2+E13π0y2}1/2
・2・{J1(mp)/J0(mp)} ・・・(329)
∠EdA13=tan-1(E13π0y/E13π0x)+π/2 ・・(330)
以上で、ステップ504の処理が終了する。
|En13|=(|Es13|/|EdA13|)・ω0 ・・・(331)
∠En13=∠Es13−∠EdA13 ・・・(332)
これで、ステップ505の処理が終了する。
信号変換部5aと流量出力部6aは、以上のようなステップ501〜506の処理を例えばオペレータによって計測終了が指示されるまで(ステップ507においてYES)、一定周期毎に行う。
次に、本発明の第14の実施の形態について説明する。本実施の形態は、前記基本原理で説明した方法のうち、∂A/∂t成分のベクトルVaを抽出する方法として第2の抽出方法を用い、スパン補正の方法として第2の補正方法を用いるものであり、第13の実施の形態とは別の例を示すものである。第13の実施の形態では、搬送波の角周波数成分ω0における位相差を利用して∂A/∂t成分を抽出したが、本実施の形態では、側波帯の角周波数成分(ω0±ω1)における位相差を利用して∂A/∂t成分を抽出する例について説明する。本実施の形態の電磁流量計の構成は第8の実施の形態の電磁流量計と同様であるので、図11の符号を用いて本実施の形態の原理を説明する。
電極間起電力E8pとE8mとの和をEs14とすると、起電力和Es14は次式で表される。
・[(ω0+ω1)・exp(j・π/2)
・{b7+b8・exp(j・Δθ8)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)
・{b7−b8・exp(j・Δθ8)}
+(ω0−ω1)・exp(j・π/2)
・{b7+b8・exp(j・Δθ8)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)
・{b7−b8・exp(j・Δθ8)}]
=2・J1(mp)・rk・exp{j・(π/2+θ7+θ00)}
・[ω0・exp(j・π/2)・{b7+b8・exp(j・Δθ8)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)
・{b7−b8・exp(j・Δθ8)}] ・・・(333)
EdA14≒Es14・J0(mp)/{2・J1(mp)}
・exp{j・(−π/2)} ・・・(334)
EdA14=J0(mp)・rk・exp{j・(θ7+θ00)}
・ω0・exp(j・π/2)・{b7+b8・exp(j・Δθ8)}
・・・(335)
En14=(E80/EdA14)・ω0
=J0(mp)・rk・exp{j・(θ7+θ00)}
・[ω0・exp(j・π/2)・{b7−b8・exp(j・Δθ8)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)・{b7+b8・exp(j・Δθ8)}]
/[J0(mp)・rk・exp{j・(θ7+θ00)}
・ω0・exp(j・π/2)・{b7+b8・exp(j・Δθ8)}]・ω0 =ω0・{b7−b8・exp(j・Δθ8)}
/{b7+b8・exp(j・Δθ8)}
+[γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}]・V ・・・(336)
V=|En14/[γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}]|
=|En14|/γ ・・・(337)
基本原理と第14の実施の形態の対応関係
┌────────────┬────────────────────────┐
│基本原理の定数および変数│第14の実施の形態の定数および変数 │
├────────────┼────────────────────────┤
│ rω │ 1 │
├────────────┼────────────────────────┤
│ rv │ γ │
├────────────┼────────────────────────┤
│ θω │ π/2 │
├────────────┼────────────────────────┤
│ θv │ Δθ01 │
├────────────┼────────────────────────┤
│ C │J0(mp)・rk・exp{j(θ7+θ00)} │
│ │ ・{b7+b8・exp(j・Δθ8)} │
└────────────┴────────────────────────┘
|EdA14|={(E8px+E8mx)2+(E8py+E8my)2}1/2
・J0(mp)/{2・J1(mp)} ・・・(338)
∠EdA14=tan-1{(E8py+E8my)/(E8px+E8mx)}
−π/2 ・・・(339)
以上で、ステップ603の処理が終了する。
|En14|=(r80/|EdA14|)・ω0 ・・・(340)
∠En14=φ80−∠EdA14 ・・・(341)
これで、ステップ604の処理が終了する。
信号変換部5aと流量出力部6aは、以上のようなステップ601〜605の処理を例えばオペレータによって計測終了が指示されるまで(ステップ606においてYES)、一定周期毎に行う。
Claims (27)
- 被測定流体が流れる測定管と、
この測定管に配設され、前記流体に印加される磁場と前記流体の流れとによって生じた起電力を検出する電極と、
この電極を含む、前記測定管の軸方向と垂直な第1の平面に対して非対称な磁場で、かつ角周波数ω0の搬送波を角周波数ω1の変調波によって変調した磁場を前記流体に印加する励磁部と、
前記電極で検出される、前記流体の流速とは無関係な∂A/∂t成分の起電力と前記流体の流速に起因するv×B成分の起電力との合成起電力から、前記∂A/∂t成分を抽出する信号変換部と、
前記合成起電力の中のv×B成分の流速の大きさVにかかる係数であるスパンの変動要因を前記抽出された∂A/∂t成分に基づいて除去し、この変動要因を除去した結果から前記流体の流量を算出する流量出力部とを備えることを特徴とする電磁流量計。 - 請求項1記載の電磁流量計において、
前記信号変換部は、前記電極で検出される合成起電力のうち角周波数ω0±ζ・ω1(ζは正の整数)の成分の中から少なくとも2つの異なる角周波数成分の振幅と位相を求めることにより前記∂A/∂t成分を抽出することを特徴とする電磁流量計。 - 請求項1又は2記載の電磁流量計において、
前記励磁部は、角周波数ω0の搬送波を角周波数ω1の変調波によって振幅変調した前記磁場を前記流体に印加し、
前記信号変換部は、前記電極で検出される合成起電力のうち角周波数ω0+ω1とω0−ω1の2つの角周波数成分の振幅と位相を求めることにより前記∂A/∂t成分を抽出することを特徴とする電磁流量計。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電磁流量計において、
前記励磁部は、前記電極を含む、前記測定管の軸方向と垂直な第1の平面からオフセットを設けて離れた位置に配設された励磁コイルと、この励磁コイルに角周波数ω0の搬送波を角周波数ω1の変調波によって振幅変調した励磁電流を供給する電源部とからなり、
前記信号変換部は、前記電極で検出される合成起電力のうち角周波数ω0+ω1とω0−ω1の2つの角周波数成分の振幅と位相を求め、これらの振幅と位相に基づいて前記2つの角周波数成分の起電力差を前記∂A/∂t成分として抽出し、
前記流量出力部は、前記電極で検出される合成起電力のうち角周波数ω0の成分中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を前記抽出された∂A/∂t成分に基づいて除去し、この変動要因を除去した結果から前記流体の流量を算出することを特徴とする電磁流量計。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電磁流量計において、
前記励磁部は、前記電極を含む、前記測定管の軸方向と垂直な第1の平面からオフセットを設けて離れた位置に配設された励磁コイルと、この励磁コイルに角周波数ω0の搬送波を角周波数ω1の変調波によって振幅変調した励磁電流を供給する電源部とからなり、
前記信号変換部は、前記電極で検出される合成起電力のうち角周波数ω0+ω1とω0−ω1の2つの角周波数成分の振幅と位相を求め、これらの振幅と位相に基づいて前記2つの角周波数成分の起電力差を前記∂A/∂t成分として抽出し、
前記流量出力部は、前記電極で検出される合成起電力のうち前記2つの角周波数成分の起電力和の中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を前記抽出された∂A/∂t成分に基づいて除去し、この変動要因を除去した結果から前記流体の流量を算出することを特徴とする電磁流量計。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電磁流量計において、
前記励磁部は、前記電極を含む、前記測定管の軸方向と垂直な第1の平面から第1のオフセットを設けて離れた位置に配設された第1の励磁コイルと、前記第1の平面から第2のオフセットを設けて離れた位置に、前記第1の平面を挟んで前記第1の励磁コイルと対向するように配設された第2の励磁コイルと、角周波数ω0の搬送波を角周波数ω1の変調波によって振幅変調した第1の励磁電流を前記第1の励磁コイルに供給すると同時に、前記角周波数ω0の搬送波を前記第1の励磁電流の変調波に対して同一角周波数で逆位相の変調波によって振幅変調した第2の励磁電流を前記第2の励磁コイルに供給する電源部とからなり、
前記信号変換部は、前記電極で検出される合成起電力のうち角周波数ω0+ω1とω0−ω1の2つの角周波数成分の振幅と位相を求め、これらの振幅と位相に基づいて前記2つの角周波数成分の起電力差を前記∂A/∂t成分として抽出し、
前記流量出力部は、前記電極で検出される合成起電力のうち角周波数ω0の成分中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を前記抽出された∂A/∂t成分に基づいて除去し、この変動要因を除去した結果から前記流体の流量を算出することを特徴とする電磁流量計。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電磁流量計において、
前記励磁部は、前記流体に磁場を印加する励磁コイルと、この励磁コイルに角周波数ω0の搬送波を角周波数ω1の変調波によって振幅変調した励磁電流を供給する電源部とからなり、
前記電極は、前記励磁コイルの軸を含む、前記測定管の軸方向と垂直な第2の平面から第1のオフセットを設けて離れた位置に配設された第1の電極と、前記第2の平面から第2のオフセットを設けて離れた位置に、前記第2の平面を挟んで前記第1の電極と対向するように配設された第2の電極とからなり、
前記信号変換部は、前記第1の電極で検出される第1の合成起電力と前記第2の電極で検出される第2の合成起電力の各々について角周波数ω0+ω1とω0−ω1の2つの角周波数成分の振幅と位相を求め、これらの振幅と位相に基づいて前記第1の合成起電力の角周波数ω0+ω1の成分と前記第2の合成起電力の角周波数ω0+ω1の成分との起電力差、および前記第1の合成起電力の角周波数ω0−ω1の成分と前記第2の合成起電力の角周波数ω0−ω1の成分との起電力差を求め、これら2つの起電力差の差分を前記∂A/∂t成分として抽出し、
前記流量出力部は、前記第1の合成起電力の角周波数ω0の成分と前記第2の合成起電力の角周波数ω0の成分との起電力和の中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を前記抽出された∂A/∂t成分に基づいて除去し、この変動要因を除去した結果から前記流体の流量を算出することを特徴とする電磁流量計。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電磁流量計において、
前記励磁部は、前記流体に磁場を印加する励磁コイルと、この励磁コイルに角周波数ω0の搬送波を角周波数ω1の変調波によって振幅変調した励磁電流を供給する電源部とからなり、
前記電極は、前記励磁コイルの軸を含む、前記測定管の軸方向と垂直な第2の平面から第1のオフセットを設けて離れた位置に配設された第1の電極と、前記第2の平面から第2のオフセットを設けて離れた位置に、前記第2の平面を挟んで前記第1の電極と対向するように配設された第2の電極とからなり、
前記信号変換部は、前記第1の電極で検出される第1の合成起電力と前記第2の電極で検出される第2の合成起電力の各々について角周波数ω0+ω1とω0−ω1の2つの角周波数成分の振幅と位相を求め、これらの振幅と位相に基づいて前記第1の合成起電力の角周波数ω0+ω1の成分と前記第2の合成起電力の角周波数ω0+ω1の成分との起電力和、および前記第1の合成起電力の角周波数ω0−ω1の成分と前記第2の合成起電力の角周波数ω0−ω1の成分との起電力和を求め、これら2つの起電力和の差分を前記∂A/∂t成分として抽出し、
前記流量出力部は、前記第1の合成起電力の角周波数ω0の成分と前記第2の合成起電力の角周波数ω0の成分との起電力差の中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を前記抽出された∂A/∂t成分に基づいて除去し、この変動要因を除去した結果から前記流体の流量を算出することを特徴とする電磁流量計。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電磁流量計において、
前記励磁部は、前記流体に磁場を印加する励磁コイルと、この励磁コイルに角周波数ω0の搬送波を角周波数ω1の変調波によって振幅変調した励磁電流を供給する電源部とからなり、
前記電極は、前記励磁コイルの軸を含む、前記測定管の軸方向と垂直な第2の平面から第1のオフセットを設けて離れた位置に配設された第1の電極と、前記第2の平面から第2のオフセットを設けて離れた位置に、前記第2の平面を挟んで前記第1の電極と対向するように配設された第2の電極とからなり、
前記信号変換部は、前記第1の電極で検出される第1の合成起電力と前記第2の電極で検出される第2の合成起電力の各々について角周波数ω0+ω1とω0−ω1の2つの角周波数成分の振幅と位相を求め、これらの振幅と位相に基づいて前記第1の合成起電力の角周波数ω0+ω1の成分と前記第2の合成起電力の角周波数ω0+ω1の成分との起電力差、および前記第1の合成起電力の角周波数ω0−ω1の成分と前記第2の合成起電力の角周波数ω0−ω1の成分との起電力差を求め、これら2つの起電力差の差分を前記∂A/∂t成分として抽出し、
前記流量出力部は、前記第1の合成起電力の角周波数ω0+ω1の成分と前記第2の合成起電力の角周波数ω0+ω1の成分との起電力和の中のv×B成分、又は前記第1の合成起電力の角周波数ω0−ω1の成分と前記第2の合成起電力の角周波数ω0−ω1の成分との起電力和の中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を前記抽出された∂A/∂t成分に基づいて除去し、この変動要因を除去した結果から前記流体の流量を算出することを特徴とする電磁流量計。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電磁流量計において、
前記励磁部は、前記流体に磁場を印加する励磁コイルと、この励磁コイルに角周波数ω0の搬送波を角周波数ω1の変調波によって振幅変調した励磁電流を供給する電源部とからなり、
前記電極は、前記励磁コイルの軸を含む、前記測定管の軸方向と垂直な第2の平面から第1のオフセットを設けて離れた位置に配設された第1の電極と、前記第2の平面から第2のオフセットを設けて離れた位置に、前記第2の平面を挟んで前記第1の電極と対向するように配設された第2の電極とからなり、
前記信号変換部は、前記第1の電極で検出される第1の合成起電力と前記第2の電極で検出される第2の合成起電力の各々について角周波数ω0+ω1とω0−ω1の2つの角周波数成分の振幅と位相を求め、これらの振幅と位相に基づいて前記第1の合成起電力の角周波数ω0+ω1の成分と前記第2の合成起電力の角周波数ω0+ω1の成分との起電力和、および前記第1の合成起電力の角周波数ω0−ω1の成分と前記第2の合成起電力の角周波数ω0−ω1の成分との起電力和を求め、これら2つの起電力和の差分を前記∂A/∂t成分として抽出し、
前記流量出力部は、前記第1の合成起電力の角周波数ω0+ω1の成分と前記第2の合成起電力の角周波数ω0+ω1の成分との起電力差の中のv×B成分、又は前記第1の合成起電力の角周波数ω0−ω1の成分と前記第2の合成起電力の角周波数ω0−ω1の成分との起電力差の中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を前記抽出された∂A/∂t成分に基づいて除去し、この変動要因を除去した結果から前記流体の流量を算出することを特徴とする電磁流量計。 - 請求項1又は2記載の電磁流量計において、
前記励磁部は、角周波数ω0の搬送波を角周波数ω1の変調波によって位相変調又は周波数変調した前記磁場を前記流体に印加することを特徴とする電磁流量計。 - 請求項1、2又は11のいずれか1項に記載の電磁流量計において、
前記励磁部は、前記電極を含む、前記測定管の軸方向と垂直な第1の平面からオフセットを設けて離れた位置に配設された励磁コイルと、この励磁コイルに角周波数ω0の搬送波を角周波数ω1の変調波によって位相変調又は周波数変調した励磁電流を供給する電源部とからなり、
前記信号変換部は、前記電極で検出される合成起電力のうち角周波数ω0±ζ・ω1(ζは正の整数)の成分の中から異なる2つの角周波数成分の振幅と位相を求め、これらの振幅と位相に基づいて前記2つの角周波数成分の起電力差を前記∂A/∂t成分として抽出し、
前記流量出力部は、前記電極で検出される合成起電力のうち角周波数ω0の成分中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を前記抽出された∂A/∂t成分に基づいて除去し、この変動要因を除去した結果から前記流体の流量を算出することを特徴とする電磁流量計。 - 請求項1、2又は11のいずれか1項に記載の電磁流量計において、
前記励磁部は、前記電極を含む、前記測定管の軸方向と垂直な第1の平面からオフセットを設けて離れた位置に配設された励磁コイルと、この励磁コイルに角周波数ω0の搬送波を角周波数ω1の変調波によって位相変調又は周波数変調した励磁電流を供給する電源部とからなり、
前記信号変換部は、前記電極で検出される合成起電力のうち角周波数ω0±ζ・ω1(ζは正の整数)の成分の中から異なる2つの角周波数成分の振幅と位相を求め、これらの振幅と位相に基づいて前記2つの角周波数成分の起電力差を前記∂A/∂t成分として抽出し、
前記流量出力部は、前記電極で検出される合成起電力の角周波数ω0±ζ・ω1の成分のうち異なる2つの角周波数成分の起電力和の中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を前記抽出された∂A/∂t成分に基づいて除去し、この変動要因を除去した結果から前記流体の流量を算出することを特徴とする電磁流量計。 - 請求項1、2又は11のいずれか1項に記載の電磁流量計において、
前記励磁部は、前記電極を含む、前記測定管の軸方向と垂直な第1の平面から第1のオフセットを設けて離れた位置に配設された第1の励磁コイルと、前記第1の平面から第2のオフセットを設けて離れた位置に、前記第1の平面を挟んで前記第1の励磁コイルと対向するように配設された第2の励磁コイルと、角周波数ω0の搬送波を角周波数ω1の変調波によって位相変調又は周波数変調した第1の励磁電流を前記第1の励磁コイルに供給すると同時に、前記角周波数ω0の搬送波を前記第1の励磁電流の変調波に対して同一角周波数で逆位相の変調波によって位相変調又は周波数変調した第2の励磁電流を前記第2の励磁コイルに供給する電源部とからなり、
前記信号変換部は、前記電極で検出される合成起電力のうち角周波数ω0±ζ・ω1(ζは正の整数)の成分の中から異なる2つの角周波数成分の振幅と位相を求め、これらの振幅と位相に基づいて前記2つの角周波数成分の起電力差を前記∂A/∂t成分として抽出し、
前記流量出力部は、前記電極で検出される合成起電力のうち角周波数ω0の成分中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を前記抽出された∂A/∂t成分に基づいて除去し、この変動要因を除去した結果から前記流体の流量を算出することを特徴とする電磁流量計。 - 請求項1、2又は11のいずれか1項に記載の電磁流量計において、
前記励磁部は、前記流体に磁場を印加する励磁コイルと、この励磁コイルに角周波数ω0の搬送波を角周波数ω1の変調波によって位相変調又は周波数変調した励磁電流を供給する電源部とからなり、
前記電極は、前記励磁コイルの軸を含む、前記測定管の軸方向と垂直な第2の平面から第1のオフセットを設けて離れた位置に配設された第1の電極と、前記第2の平面から第2のオフセットを設けて離れた位置に、前記第2の平面を挟んで前記第1の電極と対向するように配設された第2の電極とからなり、
前記信号変換部は、前記第1の電極で検出される第1の合成起電力と前記第2の電極で検出される第2の合成起電力の各々について角周波数ω0±ζ・ω1(ζは正の整数)の成分の中から第1の角周波数成分と第2の角周波数成分の異なる2つの角周波数成分の振幅と位相を求め、これらの振幅と位相に基づいて前記第1の合成起電力の第1の角周波数成分と前記第2の合成起電力の第1の角周波数成分との起電力差、および前記第1の合成起電力の第2の角周波数成分と前記第2の合成起電力の第2の角周波数成分との起電力差を求め、これら2つの起電力差の差分を前記∂A/∂t成分として抽出し、
前記流量出力部は、前記第1の合成起電力の角周波数ω0の成分と前記第2の合成起電力の角周波数ω0の成分との起電力和の中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を前記抽出された∂A/∂t成分に基づいて除去し、この変動要因を除去した結果から前記流体の流量を算出することを特徴とする電磁流量計。 - 請求項1、2又は11のいずれか1項に記載の電磁流量計において、
前記励磁部は、前記流体に磁場を印加する励磁コイルと、この励磁コイルに角周波数ω0の搬送波を角周波数ω1の変調波によって位相変調又は周波数変調した励磁電流を供給する電源部とからなり、
前記電極は、前記励磁コイルの軸を含む、前記測定管の軸方向と垂直な第2の平面から第1のオフセットを設けて離れた位置に配設された第1の電極と、前記第2の平面から第2のオフセットを設けて離れた位置に、前記第2の平面を挟んで前記第1の電極と対向するように配設された第2の電極とからなり、
前記信号変換部は、前記第1の電極で検出される第1の合成起電力と前記第2の電極で検出される第2の合成起電力の各々について角周波数ω0±ζ・ω1(ζは正の整数)の成分の中から第1の角周波数成分と第2の角周波数成分の異なる2つの角周波数成分の振幅と位相を求め、これらの振幅と位相に基づいて前記第1の合成起電力の第1の角周波数成分と前記第2の合成起電力の第1の角周波数成分との起電力和、および前記第1の合成起電力の第2の角周波数成分と前記第2の合成起電力の第2の角周波数成分との起電力和を求め、これら2つの起電力和の差分を前記∂A/∂t成分として抽出し、
前記流量出力部は、前記第1の合成起電力の角周波数ω0の成分と前記第2の合成起電力の角周波数ω0の成分との起電力差の中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を前記抽出された∂A/∂t成分に基づいて除去し、この変動要因を除去した結果から前記流体の流量を算出することを特徴とする電磁流量計。 - 請求項1、2又は11のいずれか1項に記載の電磁流量計において、
前記励磁部は、前記流体に磁場を印加する励磁コイルと、この励磁コイルに角周波数ω0の搬送波を角周波数ω1の変調波によって位相変調又は周波数変調した励磁電流を供給する電源部とからなり、
前記電極は、前記励磁コイルの軸を含む、前記測定管の軸方向と垂直な第2の平面から第1のオフセットを設けて離れた位置に配設された第1の電極と、前記第2の平面から第2のオフセットを設けて離れた位置に、前記第2の平面を挟んで前記第1の電極と対向するように配設された第2の電極とからなり、
前記信号変換部は、前記第1の電極で検出される第1の合成起電力と前記第2の電極で検出される第2の合成起電力の各々について角周波数ω0±ζ・ω1(ζは正の整数)の成分の中から第1の角周波数成分と第2の角周波数成分の異なる2つの角周波数成分の振幅と位相を求め、これらの振幅と位相に基づいて前記第1の合成起電力の第1の角周波数成分と前記第2の合成起電力の第1の角周波数成分との起電力差、および前記第1の合成起電力の第2の角周波数成分と前記第2の合成起電力の第2の角周波数成分との起電力差を求め、これら2つの起電力差の差分を前記∂A/∂t成分として抽出し、
前記流量出力部は、前記第1の合成起電力の第1の角周波数成分と前記第2の合成起電力の第1の角周波数成分との起電力和の中のv×B成分、又は前記第1の合成起電力の第2の角周波数成分と前記第2の合成起電力の第2の角周波数成分との起電力和の中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を前記抽出された∂A/∂t成分に基づいて除去し、この変動要因を除去した結果から前記流体の流量を算出することを特徴とする電磁流量計。 - 請求項1、2又は11のいずれか1項に記載の電磁流量計において、
前記励磁部は、前記流体に磁場を印加する励磁コイルと、この励磁コイルに角周波数ω0の搬送波を角周波数ω1の変調波によって位相変調又は周波数変調した励磁電流を供給する電源部とからなり、
前記電極は、前記励磁コイルの軸を含む、前記測定管の軸方向と垂直な第2の平面から第1のオフセットを設けて離れた位置に配設された第1の電極と、前記第2の平面から第2のオフセットを設けて離れた位置に、前記第2の平面を挟んで前記第1の電極と対向するように配設された第2の電極とからなり、
前記信号変換部は、前記第1の電極で検出される第1の合成起電力と前記第2の電極で検出される第2の合成起電力の各々について角周波数ω0±ζ・ω1(ζは正の整数)の成分の中から第1の角周波数成分と第2の角周波数成分の異なる2つの角周波数成分の振幅と位相を求め、これらの振幅と位相に基づいて前記第1の合成起電力の第1の角周波数成分と前記第2の合成起電力の第1の角周波数成分との起電力和、および前記第1の合成起電力の第2の角周波数成分と前記第2の合成起電力の第2の角周波数成分との起電力和を求め、これら2つの起電力和の差分を前記∂A/∂t成分として抽出し、
前記流量出力部は、前記第1の合成起電力の第1の角周波数成分と前記第2の合成起電力の第1の角周波数成分との起電力差の中のv×B成分、又は前記第1の合成起電力の第2の角周波数成分と前記第2の合成起電力の第2の角周波数成分との起電力差の中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を前記抽出された∂A/∂t成分に基づいて除去し、この変動要因を除去した結果から前記流体の流量を算出することを特徴とする電磁流量計。 - 請求項1記載の電磁流量計において、
前記励磁部は、前記搬送波又は前記変調波の位相が異なる複数の磁場を前記流体に印加し、
前記信号変換部は、前記電極で検出される合成起電力のうち角周波数ω0又はω0±ζ・ω1(ζは正の整数)の成分の中から少なくとも1つの角周波数成分の振幅と位相を求めることにより前記∂A/∂t成分を抽出することを特徴とする電磁流量計。 - 請求項1又は19記載の電磁流量計において、
前記励磁部は、前記搬送波の位相が異なる複数の磁場を前記流体に印加し、
前記信号変換部は、前記電極で検出される合成起電力のうち角周波数ω0の成分の振幅と位相を求めることにより前記∂A/∂t成分を抽出することを特徴とする電磁流量計。 - 請求項1、19又は20のいずれか1項に記載の電磁流量計において、
前記励磁部は、前記電極を含む、前記測定管の軸方向と垂直な第1の平面から第1のオフセットを設けて離れた位置に配設された第1の励磁コイルと、前記第1の平面から第2のオフセットを設けて離れた位置に、前記第1の平面を挟んで前記第1の励磁コイルと対向するように配設された第2の励磁コイルと、角周波数ω0の搬送波を角周波数ω1の変調波によって振幅変調した第1の励磁電流を前記第1の励磁コイルに供給すると同時に、前記第1の励磁電流の搬送波に対して同一角周波数で位相差が略πの搬送波を前記第1の励磁電流の変調波に対して同一角周波数で逆位相の変調波によって振幅変調した第2の励磁電流を前記第2の励磁コイルに供給する電源部とからなり、
前記信号変換部は、前記電極で検出される合成起電力のうち角周波数ω0の成分の振幅と位相を求めることにより前記∂A/∂t成分を抽出し、
前記流量出力部は、前記電極で検出される合成起電力の角周波数ω0+ω1とω0−ω1の2つの角周波数成分の起電力和の中のv×B成分、又は前記角周波数ω0+ω1とω0−ω1の2つの角周波数成分のうちいずれか1つの角周波数成分の中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を前記抽出された∂A/∂t成分に基づいて除去し、この変動要因を除去した結果から前記流体の流量を算出することを特徴とする電磁流量計。 - 請求項1、19又は20のいずれか1項に記載の電磁流量計において、
前記励磁部は、前記電極を含む、前記測定管の軸方向と垂直な第1の平面から第1のオフセットを設けて離れた位置に配設された第1の励磁コイルと、前記第1の平面から第2のオフセットを設けて離れた位置に、前記第1の平面を挟んで前記第1の励磁コイルと対向するように配設された第2の励磁コイルと、角周波数ω0の搬送波を角周波数ω1の変調波によって位相変調又は周波数変調した第1の励磁電流を前記第1の励磁コイルに供給すると同時に、前記第1の励磁電流の搬送波に対して同一角周波数で位相差が略πの搬送波を前記第1の励磁電流の変調波に対して同一角周波数で逆位相の変調波によって位相変調又は周波数変調した第2の励磁電流を前記第2の励磁コイルに供給する電源部とからなり、
前記信号変換部は、前記電極で検出される合成起電力のうち角周波数ω0の成分の振幅と位相を求めることにより前記∂A/∂t成分を抽出し、
前記流量出力部は、前記電極で検出される合成起電力の角周波数ω0±ζ・ω1(ζは正の整数)の成分のうち異なる2つの角周波数成分の起電力和の中のv×B成分、又は前記角周波数ω0±ζ・ω1の成分のうちいずれか1つの角周波数成分の中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を前記抽出された∂A/∂t成分に基づいて除去し、この変動要因を除去した結果から前記流体の流量を算出することを特徴とする電磁流量計。 - 請求項1又は19記載の電磁流量計において、
前記励磁部は、前記変調波の位相が異なる複数の磁場を前記流体に印加し、
前記信号変換部は、前記電極で検出される合成起電力のうち角周波数ω0±ζ・ω1(ζは正の整数)の成分の中から少なくとも1つの角周波数成分の振幅と位相を求めることにより前記∂A/∂t成分を抽出することを特徴とする電磁流量計。 - 請求項1、19又は23のいずれか1項に記載の電磁流量計において、
前記励磁部は、前記電極を含む、前記測定管の軸方向と垂直な第1の平面から第1のオフセットを設けて離れた位置に配設された第1の励磁コイルと、前記第1の平面から第2のオフセットを設けて離れた位置に、前記第1の平面を挟んで前記第1の励磁コイルと対向するように配設された第2の励磁コイルと、角周波数ω0の搬送波を角周波数ω1の変調波によって振幅変調した第1の励磁電流を前記第1の励磁コイルに供給すると同時に、前記角周波数ω0の搬送波を前記第1の励磁電流の変調波に対して同一角周波数で逆位相の変調波によって振幅変調した第2の励磁電流を前記第2の励磁コイルに供給する電源部とからなり、
前記信号変換部は、前記電極で検出される合成起電力のうち角周波数ω0+ω1とω0−ω1の2つの角周波数成分の振幅と位相を求め、これらの振幅と位相に基づいて前記2つの角周波数成分の起電力和を前記∂A/∂t成分として抽出し、
前記流量出力部は、前記電極で検出される合成起電力のうち角周波数ω0の成分中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を前記抽出された∂A/∂t成分に基づいて除去し、この変動要因を除去した結果から前記流体の流量を算出することを特徴とする電磁流量計。 - 請求項1、19又は23のいずれか1項に記載の電磁流量計において、
前記励磁部は、前記電極を含む、前記測定管の軸方向と垂直な第1の平面から第1のオフセットを設けて離れた位置に配設された第1の励磁コイルと、前記第1の平面から第2のオフセットを設けて離れた位置に、前記第1の平面を挟んで前記第1の励磁コイルと対向するように配設された第2の励磁コイルと、角周波数ω0の搬送波を角周波数ω1の変調波によって振幅変調した第1の励磁電流を前記第1の励磁コイルに供給すると同時に、前記角周波数ω0の搬送波を前記第1の励磁電流の変調波に対して同一角周波数で逆位相の変調波によって振幅変調した第2の励磁電流を前記第2の励磁コイルに供給する電源部とからなり、
前記信号変換部は、前記電極で検出される合成起電力のうち角周波数ω0+ω1とω0−ω1の2つの角周波数成分の中からいずれか1つの角周波数成分の振幅と位相を求めることにより前記∂A/∂t成分を抽出し、
前記流量出力部は、前記電極で検出される合成起電力のうち角周波数ω0の成分中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を前記抽出された∂A/∂t成分に基づいて除去し、この変動要因を除去した結果から前記流体の流量を算出することを特徴とする電磁流量計。 - 請求項1、19又は23のいずれか1項に記載の電磁流量計において、
前記励磁部は、前記電極を含む、前記測定管の軸方向と垂直な第1の平面から第1のオフセットを設けて離れた位置に配設された第1の励磁コイルと、前記第1の平面から第2のオフセットを設けて離れた位置に、前記第1の平面を挟んで前記第1の励磁コイルと対向するように配設された第2の励磁コイルと、角周波数ω0の搬送波を角周波数ω1の変調波によって位相変調又は周波数変調した第1の励磁電流を前記第1の励磁コイルに供給すると同時に、前記角周波数ω0の搬送波を前記第1の励磁電流の変調波に対して同一角周波数で逆位相の変調波によって位相変調又は周波数変調した第2の励磁電流を前記第2の励磁コイルに供給する電源部とからなり、
前記信号変換部は、前記電極で検出される合成起電力のうち角周波数ω0±ζ・ω1(ζは正の整数)の成分の中から異なる2つの角周波数成分の振幅と位相を求め、これらの振幅と位相に基づいて前記2つの角周波数成分の起電力和を前記∂A/∂t成分として抽出し、
前記流量出力部は、前記電極で検出される合成起電力のうち角周波数ω0の成分中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を前記抽出された∂A/∂t成分に基づいて除去し、この変動要因を除去した結果から前記流体の流量を算出することを特徴とする電磁流量計。 - 請求項1、19又は23のいずれか1項に記載の電磁流量計において、
前記励磁部は、前記電極を含む、前記測定管の軸方向と垂直な第1の平面から第1のオフセットを設けて離れた位置に配設された第1の励磁コイルと、前記第1の平面から第2のオフセットを設けて離れた位置に、前記第1の平面を挟んで前記第1の励磁コイルと対向するように配設された第2の励磁コイルと、角周波数ω0の搬送波を角周波数ω1の変調波によって位相変調又は周波数変調した第1の励磁電流を前記第1の励磁コイルに供給すると同時に、前記角周波数ω0の搬送波を前記第1の励磁電流の変調波に対して同一角周波数で逆位相の変調波によって位相変調又は周波数変調した第2の励磁電流を前記第2の励磁コイルに供給する電源部とからなり、
前記信号変換部は、前記電極で検出される合成起電力のうち角周波数ω0±ζ・ω1(ζは正の整数)の成分の中からいずれか1つの角周波数成分の振幅と位相を求めることにより前記∂A/∂t成分を抽出し、
前記流量出力部は、前記電極で検出される合成起電力のうち角周波数ω0の成分中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を前記抽出された∂A/∂t成分に基づいて除去し、この変動要因を除去した結果から前記流体の流量を算出することを特徴とする電磁流量計。
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