JP3774218B2 - 電磁流量計 - Google Patents

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Description

発明の背景
本発明は、測定管内を流れる被測定流体の流量を計測する電磁流量計に係り、特に正確な流量計測を実現することができる励磁方式と信号処理方式に関するものである。
電磁流量計は、測定管内を流れる導電性の被測定流体の流量を電磁誘導現象を利用して電気信号に変換して測定するものである。図25に従来の電磁流量計の構成を示す。この電磁流量計は、被測定流体が流れる測定管11と、被測定流体に印加される磁場および測定管11の軸PAXの双方と直交し、かつ被測定流体と接触するように測定管11に対向配置され、前記磁場と被測定流体の流れとによって生じた起電力を検出する一対の電極12a,12bと、電極12a,12b間を結ぶ電極軸EAXおよび測定管軸PAXの双方と直交する磁場を被測定流体に印加する励磁コイル13と、電極12a,12b間の起電力を検出する信号変換部15と、信号変換部15によって検出された電極間起電力から被測定流体の流量を算出する流量出力部16とを有している。
図25の電磁流量計では、測定管軸PAXの方向と直交する、電極12a,12bを含む平面PLNを測定管11の境としたとき、この平面PLNを境とする測定管11の前後で対称な磁場が被測定流体に印加される。また、励磁コイル13の励磁方式には、高周波励磁が可能な正弦波励磁方式と、電磁誘導雑音などの影響を受けない矩形波励磁方式がある。
励磁コイルの励磁電流に正弦波を用いる正弦波励磁方式には、商用周波数ノイズの影響を受けやすいという欠点があるが、この欠点は励磁電流の周波数を高くした高周波励磁方式によって解決することができる。また、高周波励磁方式には、電気化学ノイズやスパイクノイズといった1/fノイズに強いという利点があり、さらに応答性(流量変化に対し流量信号を素早く追従させる特性)を向上させることができるという利点がある。
しかしながら、従来の正弦波励磁方式では、同相成分のノイズの影響を受けやすいという問題点があった。同相成分のノイズとしては、例えば被測定流体に印加する磁場の振幅のシフトがある。従来の電磁流量計では、励磁コイルに供給する励磁電流の振幅が電源電圧のふらつき等の理由により変動(シフト)して、被測定流体に印加する磁場の振幅がシフトすると、電極間起電力の振幅が変化し、シフトの影響による流量計測誤差が発生する。このような同相成分のノイズは高周波励磁方式を用いても除去することができない。
これに対して、励磁コイルに供給する励磁電流に矩形波を用いる矩形波励磁方式の場合、同相成分のノイズに強いという利点がある。しかしながら、矩形波励磁方式は、磁場の変化がなくなったところで電極間起電力を検出するという手法をとっているため、励磁電流が高周波になると、検出器に高い性能が要求される。さらに、矩形波励磁方式では、励磁電流が高周波になると、励磁コイルのインピーダンスや、励磁電流の応答性、磁場の応答性、励磁コイルのコアや測定管での過電流損失といった影響を無視できなくなり、矩形波励磁を維持することが難しくなる。結果として、矩形波励磁方式の場合、高周波励磁が難しく、流量変化に対する応答性の向上や1/fノイズの除去を実現できないという問題点があった。
発明の概要
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、同相成分のノイズを除去して流量計測誤差を補正することができ、かつ高周波励磁を実現することができる電磁流量計を提供することを目的とする。
本発明の電磁流量計は、被測定流体が流れる測定管と、前記測定管に配設され、前記流体に印加される磁場と前記流体の流れとによって生じた起電力を検出する電極と、前記測定管の軸方向と直交する、前記電極を含む平面を前記測定管の境としたとき、この平面を境とする前記測定管の前後で非対称な前記磁場を前記流体に印加する非対称励磁部と、前記電極で検出される起電力から前記流体の流量に依存し、流量計測誤差に依存しない非対称励磁特性パラメータを求める信号変換部と、前記非対称励磁特性パラメータに基づいて前記流量計測誤差を補正した流体の流量を算出する流量出力部とを備えるものである。本発明は、電極間を結ぶ電極軸を境とする測定管の前後で非対称な磁場を流体に印加することにより、入力(励磁電流)と出力(起電力)に位相差を発生させ、その位相差のメカニズムに基づき、磁場の状態のシフトなどによる流量計測誤差を補正することを基本的技術思想とする。すなわち、前記平面を境とする測定管の前後で非対称な磁場(周期的に変化するもの)を流体に印加すると、電極には流体の移動、すなわち流速に起因する起電力の他に、流速によらない、磁場(磁束)の変化に起因する起電力が生じることとなり、両者間の位相差には一定の関係が存在する。したがって、励磁電流の位相と電極に生じる起電力との位相差を考慮することにより、同相成分のノイズを除去して、矩形波励磁方式を用いることを不要とし、正弦波励磁方式の使用を可能とする。
また、本発明の電磁流量計の1構成例において、前記非対称励磁部は、前記平面からオフセット距離だけ離れた位置に配設された励磁コイルと、この励磁コイルに励磁電流を供給する電源部とからなるものである。このように、前記平面からオフセット距離だけ離れた位置に励磁コイルを配設することにより、前記平面を境とする測定管の前後で非対称な磁場を被測定流体に印加することができる。
また、本発明の電磁流量計の1構成例において、前記信号変換部は、前記非対称励磁部の励磁コイルに与えられる励磁電流と前記電極で検出される起電力との位相差を前記非対称励磁特性パラメータとして求め、前記流量出力部は、前記信号変換部によって求められた位相差に基づいて前記流体の流量を算出するものである。少なくとも1つの励磁コイルを用いて、前記平面を境とする測定管の前後で非対称となる磁場を被測定流体に印加したとき、励磁電流と電極で検出される起電力との位相差は、被測定流体の流量が変化しない限り一定である。換言するならば、流体の流量が変化すれば、励磁電流と起電力との位相差は変化する。これにより、励磁電流と起電力との位相差から被測定流体の流量を算出することができる。
また、本発明の電磁流量計は、被測定流体が流れる測定管と、前記測定管に配設され、前記流体に印加される磁場と前記流体の流れとによって生じた起電力を検出する電極と、前記測定管の軸方向と直交する、前記電極を含む平面を前記測定管の境としたとき、この平面からオフセット距離だけ離れた位置に配設され、前記平面を境とする前記測定管の前後で非対称な前記磁場を前記流体に印加する励磁コイルと、この励磁コイルに励磁電流を供給する電源部と、前記励磁電流と前記電極で検出される起電力との位相差を求める信号変換部と、この信号変換部によって求められた位相差に基づいて前記流体の流量を算出する流量出力部とを備えるものである。
また、本発明の電磁流量計の1構成例において、前記非対称励磁部は、前記平面からオフセット距離だけ離れた位置に配設された第1の励磁コイルと、この第1の励磁コイルと異なる位置に配設された第2の励磁コイルと、前記第1の励磁コイルと前記第2の励磁コイルに同一位相の励磁電流を供給する電源部とからなり、前記第1の励磁コイルから発生する磁場と前記第2の励磁コイルから発生する磁場とは、前記電極の軸上において、互いに前記電極の軸方向および前記測定管の軸方向の双方と直交する磁場成分の位相が同一で振幅が異なるものである。このように、前記平面からオフセット距離だけ離れた位置に第1の励磁コイルを配設し、第1の励磁コイルと異なる位置に第2の励磁コイルを配設することにより、前記平面を境とする測定管の前後で非対称な磁場を被測定流体に印加することができる。非対称な磁場の作り方としては、前記平面に対して第1の励磁コイルと第2の励磁コイルの配置を非対称にする方法と、第1の励磁コイルと第2の励磁コイルに異なる振幅の励磁電流を供給する方法がある。
また、本発明の電磁流量計は、被測定流体が流れる測定管と、前記測定管に配設され、前記流体に印加される磁場と前記流体の流れとによって生じた起電力を検出する電極と、前記測定管の軸方向と直交する、前記電極を含む平面を前記測定管の境としたとき、この平面からオフセット距離だけ離れた位置に配設された第1の励磁コイルと、この第1の励磁コイルと異なる位置に配設された第2の励磁コイルと、前記第1の励磁コイルと前記第2の励磁コイルに同一位相の励磁電流を供給する電源部と、前記励磁電流と前記電極で検出される起電力との位相差を求める信号変換部と、この信号変換部によって求められた位相差に基づいて前記流体の流量を算出する流量出力部とを備え、前記第1の励磁コイルから発生する磁場と前記第2の励磁コイルから発生する磁場とは、前記電極の軸上において、互いに前記電極の軸方向および前記測定管の軸方向の双方と直交する磁場成分の位相が同一で振幅が異なるものである。2つの励磁コイルを用いて、前記平面を境とする測定管の前後で非対称な磁場を被測定流体に印加したとき、第1の励磁コイルと第2の励磁コイルに同一位相の励磁電流を供給すれば、励磁電流と電極で検出される起電力との位相差は、被測定流体の流量が変化しない限り一定である。換言するならば、流体の流量が変化すれば、励磁電流と起電力との位相差は変化する。これにより、励磁電流と起電力との位相差から被測定流体の流量を算出することができる。
また、本発明の電磁流量計の1構成例において、前記流量出力部は、前記信号変換部によって求められた位相差φとから、前記流体の流量をα1×tan(π/2−φ)(α1は係数)により算出するものである。ここで、α1は予め定められた係数である。
また、本発明の電磁流量計の1構成例において、前記非対称励磁部は、前記平面からオフセット距離だけ離れた位置に配設された第1の励磁コイルと、この第1の励磁コイルと異なる位置に配設された第2の励磁コイルと、前記第1の励磁コイルに供給する励磁電流と前記第2の励磁コイルに供給する励磁電流の位相差を変化させながら、前記第1、第2の励磁コイルに励磁電流を供給する電源部とからなり、前記第1の励磁コイルから発生する磁場と前記第2の励磁コイルから発生する磁場とは、前記電極の軸上において、互いに前記電極の軸方向および前記測定管の軸方向の双方と直交する磁場成分の振幅が同一であり、前記第1の励磁コイルの前記磁場成分と前記第2の励磁コイルの前記磁場成分の位相差が変化するものである。2つの励磁コイルの磁場の位相差が変化するとは、具体的には位相差が異なる少なくとも2つの状態をとることを意味し、換言するならば位相差が少なくとも2値をとるものである。なお、前記磁場成分の位相差は、第1、第2の励磁コイルに供給する励磁電流の位相差から得ることができる。
また、本発明の電磁流量計の1構成例において、前記信号変換部は、前記非対称励磁部の2つの励磁コイルに供給される励磁電流の位相差が異なる少なくとも2つの状態の各々について前記電極で検出される起電力の振幅を求めて、これらの振幅の比率を前記非対称励磁特性パラメータとして求め、前記流量出力部は、前記信号変換部によって求められた振幅の比率に基づいて前記流体の流量を算出するものである。2つの励磁コイルを用いて、前記平面を境とする測定管の前後で非対称な磁場を被測定流体に印加したとき、第1の励磁コイルから発生する前記磁場成分と第2の励磁コイルから発生する前記磁場成分の振幅を同一にすれば、電極で検出される起電力の振幅の比率は、磁場の振幅がシフトしても変化しない。これにより、起電力の振幅の比率から被測定流体の流量を算出することができる。
また、本発明の電磁流量計は、被測定流体が流れる測定管と、前記測定管に配設され、前記流体に印加される磁場と前記流体の流れとによって生じた起電力を検出する電極と、前記測定管の軸方向と直交する、前記電極を含む平面を前記測定管の境としたとき、この平面からオフセット距離だけ離れた位置に配設された第1の励磁コイルと、この第1の励磁コイルと異なる位置に配設された第2の励磁コイルと、前記第1の励磁コイルに供給する励磁電流と前記第2の励磁コイルに供給する励磁電流の位相差を変化させながら、前記第1、第2の励磁コイルに励磁電流を供給する電源部と、前記位相差が異なる少なくとも2つの状態の各々について前記電極で検出される起電力の振幅を求め、これらの振幅の比率を求める信号変換部と、この信号変換部によって求められた振幅の比率に基づいて前記流体の流量を算出する流量出力部とを備え、前記第1の励磁コイルから発生する磁場と前記第2の励磁コイルから発生する磁場とは、前記電極の軸上において、互いに前記電極の軸方向および前記測定管の軸方向の双方と直交する磁場成分の振幅が同一であり、前記第1の励磁コイルの前記磁場成分と前記第2の励磁コイルの前記磁場成分の位相差が少なくとも2値をとるものである。
また、本発明の電磁流量計の1構成例において、前記流量出力部は、前記第1の励磁コイルに供給する励磁電流と前記第2の励磁コイルに供給する励磁電流の位相差が2χ、2ψ(χ,ψは異なる実数)の2値をとるとき、前記信号変換部によって求められた振幅の比率Rとから、前記流体の流量をα2×{(Rsinψ−sinχ)/(Rcosψ−cosχ)}(α2は係数)により算出するものである。ここで、α2は予め定められた係数である。
また、本発明の電磁流量計の1構成例において、前記非対称励磁部は、前記平面からオフセット距離だけ離れた位置に配設された第1の励磁コイルと、この第1の励磁コイルと異なる位置に配設された第2の励磁コイルと、前記第1の励磁コイルに供給する励磁電流と前記第2の励磁コイルに供給する励磁電流の位相差を連続的に切り換えながら、前記第1、第2の励磁コイルに励磁電流を供給する電源部とからなり、前記第1の励磁コイルから発生する磁場と前記第2の励磁コイルから発生する磁場とは、前記電極の軸上において、互いに前記電極の軸方向および前記測定管の軸方向の双方と直交する磁場成分の振幅が同一であり、前記第1の励磁コイルの前記磁場成分と前記第2の励磁コイルの前記磁場成分の位相差が連続的に切り換わるものである。
また、本発明の電磁流量計の1構成例において、前記信号変換部は、前記非対称励磁部の2つの励磁コイルに供給される励磁電流の位相差が異なる複数の状態について前記電極で検出される起電力の振幅を求めて、この振幅が所定値となる前記位相差を前記非対称励磁特性パラメータとして求め、前記流量出力部は、前記信号変換部によって求められた位相差に基づいて前記流体の流量を算出するものである。2つの励磁コイルを用いて、前記平面を境とする測定管の前後で非対称な磁場を被測定流体に印加したとき、第1の励磁コイルから発生する前記磁場成分と第2の励磁コイルから発生する前記磁場成分の振幅を同一にすれば、電極で検出される起電力の振幅が所定値となる励磁電流の位相差は磁場の振幅には依存しない。これにより、起電力の振幅が所定値となる励磁電流の位相差から被測定流体の流量を算出することができる。
また、本発明の電磁流量計は、被測定流体が流れる測定管と、前記測定管に配設され、前記流体に印加される磁場と前記流体の流れとによって生じた起電力を検出する電極と、前記測定管の軸方向と直交する、前記電極を含む平面を前記測定管の境としたとき、この平面からオフセット距離だけ離れた位置に配設された第1の励磁コイルと、この第1の励磁コイルと異なる位置に配設された第2の励磁コイルと、前記第1の励磁コイルに供給する励磁電流と前記第2の励磁コイルに供給する励磁電流の位相差を連続的に切り換えながら、前記第1、第2の励磁コイルに励磁電流を供給する電源部と、前記位相差が異なる複数の状態について前記電極で検出される起電力の振幅を求め、この振幅が所定値となる前記位相差を求める信号変換部と、この信号変換部によって求められた位相差に基づいて前記流体の流量を算出する流量出力部とを備え、前記第1の励磁コイルから発生する磁場と前記第2の励磁コイルから発生する磁場とは、前記電極の軸上において、互いに前記電極の軸方向および前記測定管の軸方向の双方と直交する磁場成分の振幅が同一であり、前記第1の励磁コイルの前記磁場成分と前記第2の励磁コイルの前記磁場成分の位相差が連続的に切り換わるものである。
また、本発明の電磁流量計の1構成例において、前記流量出力部は、前記信号変換部によって求められた位相差θ2とから、前記流体の流量をα3×tan(θ2/2)(α3は係数)により算出するものである。ここで、α3は予め定められた係数である。
また、本発明の電磁流量計の1構成例において、前記非対称励磁部は、前記平面からオフセット距離だけ離れた位置に配設された第1の励磁コイルと、この第1の励磁コイルと異なる位置に配設された第2の励磁コイルと、前記第1の励磁コイルに供給する励磁電流と前記第2の励磁コイルに供給する励磁電流を同一の周波数で、位相差が一定とし、前記周波数を変化させながら、前記第1、第2の励磁コイルに励磁電流を供給する電源部とからなり、前記第1の励磁コイルから発生する磁場と前記第2の励磁コイルから発生する磁場とは、前記電極の軸上において、互いに前記電極の軸方向および前記測定管の軸方向の双方と直交する磁場成分が同一の振幅、同一の周波数、かつ一定の位相差を有し、前記磁場成分の周波数が少なくとも2値に切り替わるものである。
また、本発明の電磁流量計の1構成例において、前記信号変換部は、前記非対称励磁部の2つの励磁コイルに供給される励磁電流の周波数が切り替わる少なくとも2つの状態の各々について前記電極で検出される起電力の振幅を求めて、これらの振幅の比率を前記非対称励磁特性パラメータとして求め、前記流量出力部は、前記信号変換部によって求められた振幅の比率に基づいて前記流体の流量を算出するものである。
また、本発明の電磁流量計は、被測定流体が流れる測定管と、前記測定管に配設され、前記流体に印加される磁場と前記流体の流れとによって生じた起電力を検出する電極と、前記測定管の軸方向と直交する、前記電極を含む平面を前記測定管の境としたとき、この平面からオフセット距離だけ離れた位置に配設された第1の励磁コイルと、この第1の励磁コイルと異なる位置に配設された第2の励磁コイルと、前記第1の励磁コイルに供給する励磁電流と前記第2の励磁コイルに供給する励磁電流を同一の周波数で、位相差が一定とし、前記周波数を変化させながら、前記第1、第2の励磁コイルに励磁電流を供給する電源部と、前記周波数が異なる少なくとも2つの状態の各々について前記電極で検出される起電力の振幅を求め、これらの振幅の比率を求める信号変換部と、この信号変換部によって求められた振幅の比率に基づいて前記流体の流量を算出する流量出力部とを備え、前記第1の励磁コイルから発生する磁場と前記第2の励磁コイルから発生する磁場とは、前記電極の軸上において、前記電極の軸方向および前記測定管の軸方向の双方と直交する磁場成分が同一の振幅、同一の周波数、かつ一定の位相差を有し、前記磁場成分の周波数が少なくとも2値に切り替わる、すなわち少なくとも2つの異なる周波数をとるものである。
また、本発明の電磁流量計の1構成例において、前記流量出力部は、前記第1、第2の励磁コイルに供給する励磁電流の周波数がω1,ω2の2値に切り替わるとき、前記信号変換部によって求められた振幅の比率Rorとから、前記流体の流量をα4×{(Rorω2−ω1)sin(θ2/2)}/{(1−Ror)cos(θ2/2)}(α4は係数)により算出するものである。ここで、α4は予め定められた係数である。
また、本発明の電磁流量計の1構成例において、前記流量出力部は、前記第1、第2の励磁コイルに供給する励磁電流の周波数がω1,ω2の2値に切り替わるとき、前記信号変換部によって求められた振幅の実軸成分の比率Rvxとから、前記流体の流量をα4×{(Rvxω2−ω1)sin(θ2)}/[(1−Rvx){1+cos(θ2)}](α4は係数)により算出するものである。
また、本発明の電磁流量計の1構成例において、前記流量出力部は、前記第1、第2の励磁コイルに供給する励磁電流の周波数がω1,ω2の2値に切り替わるとき、前記信号変換部によって求められた振幅の虚軸成分の比率Rvyとから、前記流体の流量をα4×[(Rvyω2−ω1){1−cos(θ2)}]/{(1−Rvy)sin(θ2)}(α4は係数)により算出するものである。
また、本発明の電磁流量計の1構成例において、前記非対称励磁部は、前記平面からオフセット距離だけ離れた位置に配設された第1の励磁コイルと、この第1の励磁コイルと異なる位置に配設された第2の励磁コイルと、前記第1の励磁コイルに供給する励磁電流と前記第2の励磁コイルに供給する励磁電流を同一の周波数で、位相差が一定とし、前記周波数を連続的に切り換えながら、前記第1、第2の励磁コイルに励磁電流を供給する電源部とからなり、前記第1の励磁コイルから発生する磁場と前記第2の励磁コイルから発生する磁場とは、前記電極の軸上において、前記電極の軸方向および前記測定管の軸方向の双方と直交する磁場成分が同一の振幅、同一の周波数、かつ一定の位相差を有し、前記磁場成分の周波数が連続的に切り換わるものである。
また、本発明の電磁流量計の1構成例において、前記信号変換部は、前記非対称励磁部の2つの励磁コイルに供給される励磁電流の周波数が切り替わる複数の状態について前記電極で検出される起電力の振幅を求めて、この振幅が所定値となる前記励磁電流の周波数を前記非対称励磁特性パラメータとして求め、前記流量出力部は、前記信号変換部によって求められた周波数に基づいて前記流体の流量を算出するものである。
また、本発明の電磁流量計は、被測定流体が流れる測定管と、前記測定管に配設され、前記流体に印加される磁場と前記流体の流れとによって生じた起電力を検出する電極と、前記測定管の軸方向と直交する、前記電極を含む平面を前記測定管の境としたとき、この平面からオフセット距離だけ離れた位置に配設された第1の励磁コイルと、この第1の励磁コイルと異なる位置に配設された第2の励磁コイルと、前記第1の励磁コイルに供給する励磁電流と前記第2の励磁コイルに供給する励磁電流を同一の周波数で、位相差が一定とし、前記周波数を連続的に切り換えながら、前記第1、第2の励磁コイルに励磁電流を供給する電源部と、前記周波数が異なる複数の状態について前記電極で検出される起電力の振幅を求め、この振幅が所定値となる前記周波数を求める信号変換部と、この信号変換部によって求められた周波数に基づいて前記流体の流量を算出する流量出力部とを備え、前記第1の励磁コイルから発生する磁場と前記第2の励磁コイルから発生する磁場とは、前記電極の軸上において、前記電極の軸方向および前記測定管の軸方向の双方と直交する磁場成分が同一の振幅、同一の周波数、かつ一定の位相差を有し、前記磁場成分の周波数が連続的に切り換わるものである。
また、本発明の電磁流量計の1構成例において、前記流量出力部は、前記第1の励磁コイルに供給される励磁電流と前記第2の励磁コイルに供給される励磁電流の位相差θ2と前記信号変換部によって求められた周波数ω0とから、前記流体の流量をα5×ω0tan(θ2/2)(α5は係数)により算出するものである。
また、本発明の電磁流量計の1構成例は、正弦波励磁方式を用いるようにしたものである。
また、本発明の電磁流量計の1構成例は、前記電極を1個とするものである。
実施例の詳細な説明
[基本原理]
最初に、本発明の基本原理を説明する前に、一般に知られている数学的基礎知識について説明する。同一周波数で異なる振幅の余弦波Acos(ωt)、正弦波Bsin(ωt)は、以下のような余弦波に合成される。A,Bは振幅、ωは角周波数である。
Acos(ωt)+Bsin(ωt)=(A+B1/2cos(ωt−ε)
ただし、ε=tan−1(B/A) ・・・(1)
式(1)の合成を分析するには、余弦波Acos(ωt)の振幅Aを実軸、正弦波Bsin(ωt)の振幅Bを虚軸にとるように複素座標平面に写像すると都合がよい。すなわち、複素座標平面上において、原点からの距離(A+B1/2が合成波の振幅を与え、実軸との角度ε=tan−1(B/A)が合成波とωtとの位相差を与えることになる。
また、複素座標平面上においては、以下の関係式が成り立つ。
Cexp(jε)=Ccos(ε)+jCsin(ε) ・・・(2)
式(2)は複素ベクトルに関する表記であり、jは虚数単位である。Cは複素ベクトルの長さを与え、εは複素ベクトルの方向を与える。したがって、複素座標平面上の幾何学的関係を分析するには、複素ベクトルへの変換を活用すると都合がよい。
以下の説明では、電極間起電力がどのような挙動を示し、本発明はこの挙動をどのように利用しているかを説明するために、上記のような複素座標平面への写像と、複素ベクトルによる幾何学的分析を採用する。
まず、被測定流体の単位時間あたりの流量(流速)とは無関係な電極間起電力について説明する。図1は、本発明の電磁流量計の基本原理を説明するためのブロック図である。この電磁流量計は、被測定流体が流れる測定管1と、被測定流体に印加される磁場および測定管1の軸PAXの双方と直交し、かつ被測定流体と接触するように測定管1に対向配置され、前記磁場と被測定流体の流れとによって生じた起電力を検出する一対の電極2a,2bと、測定管軸PAXの方向と直交する、電極2a,2bを含む平面PLNを測定管1の境としたとき、この平面PLNを境とする測定管1の前後で非対称な磁場を被測定流体に印加する第1の励磁コイル3a、第2の励磁コイル3bとからなる。この例においては、第1の励磁コイル3aと第2の励磁コイル3bは、平面PLNを挟んで互いに異なる側に配設されている。
ここで、第1の励磁コイル3aから発生する磁場のうち、電極2a,2b間を結ぶ電極軸EAX上において電極軸EAXおよび測定管軸PAXの双方と直交する磁場成分(磁束密度)B1と、第2の励磁コイル3bから発生する磁場のうち、電極軸EAX上において電極軸EAXおよび測定管軸PAXの双方と直交する磁場成分(磁束密度)B2は、以下のように与えられるものとする。
B1=b1cos(ω0t−θ1) ・・・(3)
B2=b2cos(ω0t−θ2) ・・・(4)
式(3)、式(4)において、b1,b2は振幅、ω0は角周波数、θ1,θ2はω0tとの位相差(位相遅れ)である。以下、磁束密度B1を磁場B1とし、磁束密度B2を磁場B2とする。
磁場の変化に起因する起電力は、磁場の時間微分dB/dtによるので、第1の励磁コイル3a、第2の励磁コイル3bから発生する磁場B1,B2を次式のように微分する。
dB1/dt=−b1ω0sin(ω0t−θ1) ・・・(5)
dB2/dt=−b2ω0sin(ω0t−θ2) ・・・(6)
被測定流体の流量が0の場合、磁場B1,B2による渦電流は、磁場の変化に起因する成分のみとなり、磁場B1による渦電流Ia、磁場B2による渦電流Ibは、図2に示すような向きとなる。したがって、電極軸EAXと測定管軸PAXとを含む平面内において、磁場B1の変化によって発生する、流量(流速)と無関係な電極間起電力Eaと、磁場B2の変化によって発生する、流量(流速)と無関係な電極間起電力Ebは、図2に示すように互いに逆向きとなる。
このとき、電極間起電力EaとEbを足したトータルの電極間起電力Eは、次式に示すように、磁場の時間微分dB1/dtとdB2/dtの差をとって係数k(被測定流体の導電率及び誘電率と測定管1の構造に関係する複素数)をかけたものとなる。
Figure 0003774218
そして、式(7)を変形すると次式となる。
Figure 0003774218
ここで、式(8)をω0tを基準として複素座標平面に写像すると、実軸成分Ex、虚軸成分Eyは次式となる。
Figure 0003774218
さらに、式(9)、式(10)に示したEx,Eyを式(11)、式(12)のように変形して式(13)に示す複素ベクトルEcに変換する。
Figure 0003774218
また、前述の係数kを複素ベクトルに変換すると次式となる。
Figure 0003774218
式(14)において、rkは比例係数、θ00は実軸に対するベクトルkの角度である。
式(14)を式(13)に代入することにより、複素座標に変換された電極間起電力Ec(磁場の時間変化のみに起因し、流速とは無関係な電極間起電力)が以下のように得られる。
Figure 0003774218
式(15)のb1ω0rkexp{j(π/2+θ1+θ00)}は、長さがb1ω0rk、実軸からの角度がπ/2+θ1+θ00の複素ベクトルであり、b2ω0rkexp{j(−π/2+θ2+θ00)}は、長さがb2ω0rk、実軸からの角度が−π/2+θ2+θ00の複素ベクトルである。
次に、被測定流体の流量(流速)に起因する電極間起電力について説明する。被測定流体の流速がV(V≠0)の場合、磁場B1,B2による渦電流には、流速0のときの渦電流Ia,Ibに加えて、流速Vに起因する成分V×B1,V×B2が発生するため、磁場B1による渦電流Ia’、磁場B2による渦電流Ib’は、図3に示すような向きとなる。したがって、被測定流体の流速Vと磁場B1によって発生する電極間起電力Ea’、流速Vと磁場B2によって発生する電極間起電力Eb’は、同じ向きとなる。
このとき、流速に起因する電極間起電力Ea’とEb’を足したトータルの電極間起電力Evは、次式に示すように、磁場B1に係数kv(流速Vと被測定流体の導電率及び誘電率と測定管1の構造に関係する複素数)をかけたものと、磁場B2に係数kvをかけたものの和となる。
Figure 0003774218
式(16)のsinの項とcosの項を展開すると次式となる。
Figure 0003774218
ここで、式(17)をω0tを基準として複素座標平面に写像すると、実軸成分Evx、虚軸成分Evyは次式となる。
Figure 0003774218
さらに、式(18)、式(19)を複素ベクトルEvcに変換する。
Figure 0003774218
Figure 0003774218
また、前述の係数kvを複素ベクトルに変換すると次式となる。
Figure 0003774218
式(23)において、rkvは比例係数、θ01は実軸に対するベクトルkvの角度である。ここで、rkvは、前記比例係数rk(式(14)参照)に流速Vと比例係数γをかけたものに相当する。すなわち、次式が成立する。
rkv=rkVγ ・・・(24)
式(23)を式(22)に代入することにより、複素座標に変換された電極間起電力Evcが以下のように得られる。
Figure 0003774218
式(25)のb1rkvexp{j(θ1+θ01)}は、長さがb1rkv、実軸からの角度がθ1+θ01の複素ベクトルであり、b2rkvexp{j(θ2+θ01)}は、長さがb2rkv、実軸からの角度がθ2+θ01の複素ベクトルである。
磁場の時間変化に起因する電極間起電力Ecと流体の流速に起因する電極間起電力Evcとを合わせた全体の電極間起電力Eacは、式(15)、式(25)により次式のようになる。
Figure 0003774218
式(26)から分かるように、電極間起電力Eacは、b1ω0rkexp{j(π/2+θ1+θ00)}とb2ω0rkexp{j(−π/2+θ2+θ00)とb1rkvexp{j(θ1+θ01)}とb2rkvexp{j(θ2+θ01)}の4個の複素ベクトルにより記述される。そして、この4個の複素ベクトルを合成した合成ベクトルの長さが出力(電極間起電力Eac)の振幅を表し、この合成ベクトルの角度φが入力(励磁電流)の位相ω0tに対する電極間起電力Eacの位相差(位相遅れ)を表す。
本発明の説明においては、以後、理解を容易にするためθ1=θ00=θ01=0とする。これにより、式(26)は次式となる。
Figure 0003774218
このとき、電極間起電力Eacを表す4個のベクトルの幾何学的関係は、図4のようになる。前述のように、θ1=0としたので、第1の励磁コイル3aから発生する磁場B1=b1cos(ω0t)、第2の励磁コイル3bから発生する磁場B2=b2cos(ω0t−θ2)となり、磁場B1と磁場B2の位相差はθ2となる。この磁場B1とB2の位相差θ2を変化させると、電極間起電力Eacは、図4に示す複素平面上の座標点(b1rkv,b1ω0rk)を中心として、半径が{(b2ω0rk)+(b2rkv)1/2の円周上の軌道を描く。
ここで、図25で説明した従来の電磁流量計は、上述した基本原理において、b1=b2、θ2=0としたものに相当し、電極間起電力の大きさ(合成ベクトルの長さ)により流量検出を行なうものである。
前述の式(27)において、b1=b2=0.5β(βは所定の物理量)、θ2=0とすると、電極間起電力Eacは以下のようになる。
Figure 0003774218
電源部の電源電圧のふらつき等の理由により、励磁コイル13への励磁電流の振幅がシフトして、式(28)において磁場の振幅に対応するβがβ’にシフトすると、図5A、図5Bに示すように、被測定流体の流量が変化していなくても、合成ベクトルの長さ(電極間起電力Eacの振幅)が変化するので、磁場の振幅のシフトの影響による流量計測誤差が発生することが分かる。
[第1実施例]
以下、本発明の実施例について詳細に説明する。図6は本発明の第1実施例となる電磁流量計の構成を示すブロック図であり、図1と同一の構成には同一の符号を付してある。本実施例の電磁流量計は、被測定流体が流れる測定管1と、被測定流体に印加される磁場および測定管軸PAXの双方と直交し、かつ被測定流体と接触するように測定管1に対向配置され、前記磁場と被測定流体の流れとによって生じた起電力を検出する一対の電極2a,2bと、測定管軸PAXの方向と直交する、電極2a,2bを含む平面PLNを測定管1の境としたとき、この平面PLNを境とする測定管1の前後で非対称な磁場を被測定流体に印加する励磁コイル3と、この励磁コイル3に励磁電流を供給して磁場を発生させる電源部4と、励磁電流と電極2a,2bで検出される電極間起電力との位相差を求める信号変換部5と、信号変換部5によって求められた位相差に基づいて被測定流体の流量を算出する流量出力部6とを有している。
本実施例は、1つの励磁コイル3のみを用いるものであり、これは前述の式(27)において、b2=θ2=0としたものに相当する。励磁コイル3は、平面PLNからオフセット距離d(d>0)だけ離れた位置に配設されている。電源部4から励磁電流が供給されることにより励磁コイル3から発生する磁場のうち、電極2a,2b間を結ぶ電極軸EAX上において電極軸EAXおよび測定管軸PAXの双方と直交する磁場成分B1は、式(3)においてθ1=0となることから次式のように与えられる。
B1=b1cos(ω0t) ・・・(29)
式(27)において、b2=θ2=0とすると、次式が得られる。
Eac=jb1ω0rk+b1rkv ・・・(30)
本実施例における磁場の振幅シフトを補正した流量計測の原理を図7A、図7Bに示す。式(30)の電極間起電力Eacを表す2個のベクトルの幾何学的関係は、図7Aのようになる。図7Aと式(30)より次式が得られる。
Figure 0003774218
ここで、磁場B1の振幅b1がb1’にシフトしたとすると、電極間起電力Eacを表す2個のベクトルの幾何学的関係は図7Aから図7Bのように変わり、式(31)は以下のように書き直される。
Figure 0003774218
式(31)と式(32)の右辺は同一であるから、φ=φ’が成り立つ。すなわち、磁場B1の振幅b1がb1’にシフトすると、これに応じて電極間起電力Eacの振幅(合成ベクトルの長さ)が図7Bのように変化するが、励磁電流(磁場B1)の位相ω0tと電極間起電力Eacとの位相差φは、被測定流体の流量が変化しない限り一定である。したがって、位相差φにより流量検出すれば、前記シフトの影響による流量計測誤差を自動的にキャンセルすることができる。
被測定流体の流量を求めるため、式(31)を以下のように書き換える。
rkv=ω0rktan(π/2−φ) ・・・(33)
そして、式(33)は式(24)より次式のように変形することができる。
V=α1×tan(π/2−φ)
ただし、α1=ω0/γ ・・・(34)
α1(またはγ)は校正等により予め定められた係数である。信号変換部5は、電極2aと電極2b間の起電力Eacを検出して、励磁電流の位相ω0tと電極間起電力Eacとの位相差φを求める。流量出力部6は、信号変換部5によって求められた位相差φを基に式(34)を用いて被測定流体の流速V、すなわち単位時間あたりの流量を算出する。
以上のように、本発明では、平面PLNを境とする測定管1の前後で非対称な磁場を被測定流体に印加することにより、入力(励磁電流)と出力(起電力)に位相差を発生させ、その位相差のメカニズムに基づき、磁場の状態のシフトなどによる流量計測誤差を補正または除去することを基本的技術思想とする。そして、本実施例では、被測定流体の流量に依存し、磁場B1の振幅のシフトに依存しない非対称励磁特性パラメータ(励磁電流と電極間起電力Eacとの位相差φ)を用いて流量を算出することにより、同相成分のノイズ(磁場の振幅のシフト)の影響による流量計測誤差を自動的にキャンセルした流量を算出することができ、正確な流量計測が可能になる。
[第2実施例]
図8は、本発明の第2実施例となる電磁流量計の構成を示すブロック図であり、図1、図6と同一の構成には同一の符号を付してある。本実施例の電磁流量計は、測定管1と、電極2a,2bと、測定管軸PAXの方向と直交する、電極2a,2bを含む平面PLNを測定管1の境としたとき、この平面PLNを境とする測定管1の前後で非対称な磁場を被測定流体に印加する第1、第2の励磁コイル3a,3bと、第1、第2の励磁コイル3a,3bに同一周波数、同一位相の励磁電流を供給して磁場を発生させる電源部4aと、励磁電流と電極2a,2bで検出される電極間起電力との位相差を求める信号変換部5と、信号変換部5によって求められた位相差に基づいて被測定流体の流量を算出する流量出力部6aとを有している。
本実施例は、前述の式(27)において、b1≠b2、θ2=0としたものに相当する。第1の励磁コイル3aは、平面PLNから例えば下流側にオフセット距離d1だけ離れた位置に配設される。第2の励磁コイル3bは、平面PLNから例えば上流側にオフセット距離d2だけ離れた位置に、平面PLNを挟んで第1の励磁コイル3aと対向するように配設される。電源部4aからは同一周波数、同一位相で振幅が異なる励磁電流が供給される。これにより、平面PLNを境とする測定管1の前後で非対称な磁場が形成される。
電源部4aから励磁電流が供給されることにより第1の励磁コイル3aから発生する磁場のうち、電極2a,2b間を結ぶ電極軸EAX上において電極軸EAXおよび測定管軸PAXの双方と直交する磁場成分B1は、式(3)においてθ1=0となることから次式(35)のように与えられ、第2の励磁コイル3bから発生する磁場のうち、電極軸EAX上において電極軸EAXおよび測定管軸PAXの双方と直交する磁場成分B2は、式(4)においてθ2=0となることから次式(36)のように与えられる。
B1=b1cos(ω0t) ・・・(35)
B2=b2cos(ω0t) ・・・(36)
式(27)において、θ2=0とすると、次式が得られる。
Figure 0003774218
本実施例における流量計測の原理を図9A、図9Bに示す。式(37)の電極間起電力Eacを表す4個のベクトルの幾何学的関係は、図9Aのようになる。図9Aと式(37)より次式が得られる。
Figure 0003774218
ここで、電源部4aの電源電圧のふらつき等の理由により、磁場B1の振幅b1がb1’にシフトし、磁場B2の振幅b2がb2’にシフトしたとすると、電極間起電力Eacを表す4個のベクトルの幾何学的関係は図9Aから図9Bのように変わり、式(38)は以下のように書き直される。
Figure 0003774218
ところが、励磁電流を供給する電源部4aは第1の励磁コイル3aと第2の励磁コイル3bで共通なので、振幅b1がb1’にシフトし、振幅b2がb2’にシフトしても、以下の関係が維持される。
b1’/b1=b2’/b2=ρ ・・・(40)
式(40)により、式(39)は以下のように書き換えることができる。
Figure 0003774218
式(38)と式(41)の右辺は同一であるから、φ=φ’が成り立つ。すなわち、磁場B1の振幅b1がb1’にシフトし、磁場B2の振幅b2がb2’にシフトすると、これに応じて電極間起電力Eacの振幅(合成ベクトルの長さ)が図9Bのように変化するが、励磁電流(磁場B1,B2)の位相ω0tと電極間起電力Eacとの位相差φは被測定流体の流量が変化しない限り一定である。したがって、位相差φにより流量検出すれば、前記シフトの影響による流量計測誤差を自動的にキャンセルすることができる。
そこで、被測定流体の流量を求めるため、式(38)を以下のように書き換える。
Figure 0003774218
そして、式(42)は式(24)より次式のように変形することができる。
V=α1×tan(π/2−φ)
ただし、α1={(b1−b2)/(b1+b2)}ω0/γ ・・(43)
α1(またはγ)は校正等により予め定められた係数である。信号変換部5は、第1実施例と同様に、電極2aと電極2b間の電極間起電力Eacを検出して、励磁電流(磁場B1,B2)の位相ω0tと電極間起電力Eacとの位相差φを求める。流量出力部6aは、信号変換部5によって求められた位相差φを基に式(43)を用いて被測定流体の流速Vを算出する。以上の構成により、第1実施例と同様の効果を得ることができる。
[第3実施例]
図10は、本発明の第3実施例となる電磁流量計の構成を示すブロック図であり、図1、図6、図8と同一の構成には同一の符号を付してある。第2実施例では、平面PLNから第1の励磁コイル3aの軸までのオフセット距離d1と、平面PLNから第2の励磁コイル3bの軸までのオフセット距離d2が同一の対称配置としていたが、図10に示すように、オフセット距離d1とd2が異なるように第1、第2の励磁コイル3a,3bを設置してもよい。
本実施例の場合、平面PLNを境とする測定管1の前後で非対称な磁場を第1、第2の励磁コイル3a,3bの非対称な配置で作り出すことができるので、電源部4aから供給する励磁電流を第1、第2の励磁コイル3a,3bで同一としてもよい。その他の構成は、第2実施例と全く同じである。
[第4実施例]
図11は、本発明の第4実施例となる電磁流量計の構成を示すブロック図であり、図1、図6、図8と同一の構成には同一の符号を付してある。第2実施例では、電極軸EAXと第1の励磁コイル3aの軸との角度と、電極軸EAXと第2の励磁コイル3bの軸との角度が同一(共に90°)であったが、図11に示すように、電極軸EAXと第1の励磁コイル3aの軸との角度と、電極軸EAXと第2の励磁コイル3bの軸との角度が異なるように第1、第2の励磁コイル3a,3bを設置してもよい。
これにより、磁場B1,B2の振幅b1,b2が異なる状態を作り出すことができるので、電源部4aから供給する励磁電流を第1、第2の励磁コイル3a,3bで同一としてもよい。その他の構成は、第2実施例と全く同じである。
[第5実施例]
図12は、本発明の第5実施例となる電磁流量計の構成を示すブロック図であり、図1、図6、図8と同一の構成には同一の符号を付してある。本実施例の電磁流量計は、測定管1と、電極2a,2bと、第1、第2の励磁コイル3a,3bと、第1の励磁コイル3aに供給する励磁電流と第2の励磁コイル3bに供給する励磁電流を同一の周波数とし、これらの励磁電流の位相差を変化させながら、第1、第2の励磁コイル3a,3bに励磁電流を供給して磁場を発生させる電源部4bと、励磁電流の位相差が異なる少なくとも2つの状態の各々について電極2a,2bで検出される電極間起電力の振幅を求めて、これらの振幅の比率を求める信号変換部5bと、信号変換部5bによって求められた振幅の比率に基づいて被測定流体の流量を算出する流量出力部6bとを有している。
本実施例は、前述の式(27)において、b1=b2としたものに相当する。以下、説明を容易にするため、磁場B1,B2の振幅b1,b2をb1=b2=bとする。第1、第2の励磁コイル3a,3bの配置は、b1=b2が成立すればよく、第2実施例のような対称配置でもよいし、第3実施例や第4実施例のような非対称配置でもよい。また、電源部4bから供給する励磁電流の振幅は、第1、第2の励磁コイル3a,3bで同一でもよいし、異なっていてもよい。
電源部4bから励磁電流が供給されることにより第1の励磁コイル3aから発生する磁場B1は、式(3)においてb1=b、θ1=0となることから次式(44)のように与えられ、第2の励磁コイル3bから発生する磁場B2は、式(4)においてb2=bとなることから次式(45)のように与えられる。
B1=bcos(ω0t) ・・・(44)
B2=bcos(ω0t−θ2) ・・・(45)
式(27)において、b1=b2=bとすると、次式が得られる。
Figure 0003774218
本実施例における流量計測の原理を図13〜図18に示す。式(46)の電極間起電力Eacを表す4個のベクトルの幾何学的関係は図13に示すような関係となる。図13において、流量が0でない場合の式(46)の各項に対応するベクトルは実線で描かれており、合成ベクトルの軌跡は複素平面上で(brkv,bω0rk)を中心とする円を描く。また、流量が0の場合は、式(46)の第3項および第4項が0となるので、合成ベクトルの軌跡は複素平面上で(0,bω0rk)を中心とする円を描く。
次に、式(46)の4個のベクトルを合成した合成ベクトルの角度φ(位相ω0tと電極間起電力Eacとの位相差)は、図14〜図16のように、第1の励磁コイル3aに供給する励磁電流と第2の励磁コイル3bに供給する励磁電流(磁場B1とB2)の位相差θ2の1/2となる。この関係について以下に解説する。
図14は、式(46)の4個のベクトルの幾何学的関係をθ2<π(180°)の場合について表したものである。被測定流体の流量が0のとき、式(46)は次式となる。
Figure 0003774218
流量が0のときの2個の複素ベクトルjbω0rk、bω0rkexp{j(−π/2+θ2)}とその合成ベクトルによって形成される△ABCは二等辺三角形なので、辺ABと辺BCがなす角∠ABCの大きさは(π−θ2)/2である。したがって、このときの合成ベクトルの角度(位相)はφ1=θ2/2となる。
一方、流量が0でないときに生じる2個のベクトルbrkv,brkvexp(jθ2)によって形成される△CDEは二等辺三角形なので、辺ECと辺CDがなす角∠ECDの大きさはθ2/2である。すなわち、被測定流体の流量が増えたときの合成ベクトルの角度はφ2=θ2/2となる。
図15は、式(46)の4個のベクトルの幾何学的関係をθ2>π(180°)の場合について表したものである。被測定流体の流量が0のときの2個の複素ベクトルjbω0rk,bω0rkexp{j(−π/2+θ2)}とその合成ベクトルによって形成される△ABCは二等辺三角形なので、∠ABCの大きさは(θ2−π)/2である。したがって、このときの合成ベクトルの角度φ1’+π/2はθ2/2となる。
一方、流量が0でないときに生じる2個のベクトルbrkv,brkvexp(jθ2)によって形成される△CDEは二等辺三角形なので、∠ECDの大きさは{π−(θ2−π)}/2=π−θ2/2である。すなわち、被測定流体の流量が増えることにより、合成ベクトルが変化する方向(位相)は、図15のCからDの向きにφ2’+π/2=(π/2−∠ECD)+π/2=θ2/2となる。
図16は、式(46)の4個のベクトルの幾何学的関係をθ2=π(180°)の場合について表したものである。被測定流体の流量が0のときの合成ベクトルは複素ベクトルの虚軸Y上にあり、流量が0でないときに生じる2個のベクトルbrkvとbrkvexp(jθ2)はお互いに同じ大きさで逆向きのベクトルなので、合成ベクトルの終点は変化しない。すなわち、θ2=πのときの合成ベクトルの角度は常にθ2/2=π/2となり、電極間起電力Eacは流量に関わらず一定になる。
以上のように、合成ベクトルの位相φは、第1の励磁コイル3aに供給する励磁電流と第2の励磁コイル3bに供給する励磁電流の位相差θ2の1/2となり、被測定流体の流量の影響を受けない。つまり、流量が変化したときの合成ベクトルの終点は、位相差θ2を維持したまま図17のように移動する。従来技術の特性は、実軸上を移動するケースに相当する。
式(46)においてθ2=0とすると、次式が得られる。
Eac=brkv+brkv ・・・(48)
また、式(46)においてθ2=πとすると、次式が得られる。
Eac=jbω0rk+jbω0rk ・・・(49)
本実施例のシフト補正を伴う流量計測の原理を図18A、図18Bに示す。θ2=0のときの電極間起電力Eacを表す2個のベクトルの幾何学的関係、およびθ2=πのときの電極間起電力Eacを表す2個のベクトルの幾何学的関係は、図18Aのようになる。
図18Aと式(48)、式(49)より、位相差θ2=0のときの電極間起電力Eacの振幅(合成ベクトルの長さ)Aθ2=0と位相差θ2=πのときの電極間起電力Eacの振幅Aθ2=πとの比率Rは以下のように得られる。
Figure 0003774218
ここで、磁場B1,B2の振幅bがb’にシフトしたとすると、電極間起電力Eacを表すベクトルの幾何学的関係は図18Aから図18Bのように変わり、式(50)は以下のように書き直される。
Figure 0003774218
式(50)と式(51)の右辺は同一であるから、R=R’が成り立つ。すなわち、電極間起電力Eacの振幅の比率Rは、磁場B1,B2の振幅bがb’にシフトしても変化しない。したがって、第1の励磁コイル3aに供給する励磁電流と第2の励磁コイル3bに供給する励磁電流の位相差θ2が2値をとるように電源部4bで切り換えながら、それぞれの場合で振幅を求めて、その振幅の比率Rにより流量検出すれば、前記シフトの影響による流量計測誤差を自動的にキャンセルすることができる。
被測定流体の流量を求めるため、式(50)を以下のように書き換える。
rkv=ω0rk(Aθ2=0/Aθ2=π)=ω0rkR ・・・(52)
そして、式(52)は式(24)より次式のように変形することができる。
V=α2×R ただし、α2=ω0/γ ・・・(53)
式(53)は位相差θ2=0の励磁電流とθ2=πの励磁電流を第1、第2の励磁コイル3a,3bに与えた場合の流速Vの算出式であるので、次に式(53)を一般化した算出式を導出する。図14において、式(46)の4個のベクトルを合成した合成ベクトルBEの大きさ|BE|は次式のように求めることができる。
Figure 0003774218
式(54)において、Laは図14における線分BCを2等分した長さ、Lbは図14における線分CEを2等分した長さである。式(54)から次式が得られる。
Figure 0003774218
次に、位相差θ2=2χとなる任意のχ(χは実数)をとると、このときの合成ベクトルBEの大きさ|BE|θ2=2χは式(55)より次式のようになる。
Figure 0003774218
また、位相差θ2=2ψとなる任意のψ(ψは実数)をとると、このときの合成ベクトルBEの大きさ|BE|θ2=2ψは式(55)より次式のようになる。
Figure 0003774218
|BE|θ2=2χは位相差θ2=2χのときの電極間起電力Eacの振幅Aθ2=2χであり、|BE|θ2=2ψは位相差θ2=2ψのときの電極間起電力Eacの振幅Aθ2=2ψであるから、位相差θ2=2χのときの電極間起電力Eacの振幅Aθ2=2χと位相差θ2=2ψのときの電極間起電力Eacの振幅Aθ2=2ψとの比率Rは、式(56)、式(57)より以下のように得られる。
Figure 0003774218
式(58)に示す電極間起電力Eacの振幅の比率Rの式には、磁場B1,B2の振幅bの項が存在しないので、磁場B1,B2の振幅bがシフトしたとしても、比率Rは変化しないことが分かる。したがって、第1の励磁コイル3aに供給する励磁電流と第2の励磁コイル3bに供給する励磁電流の位相差θ2が2χ、2ψの2値をとるように電源部4bで切り換えながら、それぞれの場合で振幅を求めて、その振幅の比率Rにより流量検出すれば、シフトの影響による流量計測誤差を自動的にキャンセルすることができる。
次に、P=ω0rk、Q=rkvとすると、式(58)を次式のように変形することができる。
Figure 0003774218
さらに、式(59)から次式が得られる。
Figure 0003774218
式(60)から次式が得られる。
Figure 0003774218
また、式(61)から次式が得られる。
Figure 0003774218
そして、式(62)から次式が得られる。
Figure 0003774218
ここで、τ=tan−1(Q/P)より次式が得られる。
tanτ=Q/P=rkv/(ω0rk) ・・・(64)
式(64)と式(24)より、式(63)を次式のように変形することができる。
Figure 0003774218
α2(またはγ)は校正等により予め定められた係数である。以上により、位相差θ2=2χの励磁電流とθ2=2ψの励磁電流を第1、第2の励磁コイル3a,3bに与えた場合の流速Vの算出式を求めることができる。式(65)は式(53)を一般化したものであり、式(65)において、θ2=2χ=0、θ2=2ψ=πとすれば、式(53)が得られる。
電源部4bは、位相差θ2=2χの励磁電流とθ2=2ψの励磁電流を第1、第2の励磁コイル3a,3bに供給する。信号変換部5bは、位相差θ2が異なる2つの状態の各々について電極2a,2bで検出される電極間起電力Eacの振幅を求め、これらの振幅の比率Rを求める。流量出力部6bは、信号変換部5bによって求められた振幅の比率Rを基に式(65)を用いて被測定流体の流速Vを算出する。以上の構成により、第1実施例と同様の効果を得ることができる。なお、本実施例は、位相差θ2に複数の予め決められた離散値を用いることが特徴であり、位相差θ2を2値に限るものではない。
[第6実施例]
次に、本発明の第6実施例について説明する。本実施例の電磁流量計の構成は第5実施例と同様であるので、図12を用いて説明する。本実施例の電源部4bは、第1の励磁コイル3aに供給する励磁電流と第2の励磁コイル3bに供給する励磁電流の周波数を同一の周波数とし、これらの励磁電流の位相差を連続的に切り換える。信号変換部5bは、励磁電流の位相差が異なる複数の状態について電極2a,2bで検出される電極間起電力の振幅を求めて、この振幅が所定値となる励磁電流の位相差を求める。流量出力部6bは、信号変換部5bによって求められた位相差に基づいて被測定流体の流量を算出する。
本実施例は、前述の式(27)において、b1=b2としたものに相当する。以下、説明を容易にするため、b1=b2=bとする。第1、第2の励磁コイル3a,3bの配置は、b1=b2が成立すればよく、第2実施例のような対称配置でもよいし、第3実施例や第4実施例のような非対称配置でもよい。また、電源部4bから供給する励磁電流の振幅は、第1、第2の励磁コイル3a,3bで同一でもよいし、異なっていてもよい。
電源部4bから励磁電流が供給されることにより、第1の励磁コイル3aから発生する磁場B1は式(44)によって表され、第2の励磁コイル3bから発生する磁場B2は式(45)によって表される。
式(27)において、b1=b2=bとすれば、電極間起電力Eacは式(46)となる。この電極間起電力Eacを表す4個のベクトルの幾何学的関係は第5実施例で説明した図13のようになる。図14〜図17で説明した第5実施例の原理は本実施例においても成り立つ。
本実施例における流量計測の原理を図19、図20に示す。第1の励磁コイル3aに供給する励磁電流と第2の励磁コイル3bに供給する励磁電流の位相差θ2を連続的に変化させていくと、式(46)の4個のベクトルを合わせた合成ベクトルの長さが0(合成ベクトルの始点と終点が同一)となる位相差θ2が必ず存在する。合成ベクトルの長さが0となる様子を図19に示す。
このときの位相差θ2A=0については次式のような関係式が成り立つ。
θ2A=0=2π−2tan−1{rkv/ω0rk} ・・・(66)
つまり、位相差θ2A=0は、被測定流体の流量(rkv)に応じて変化するが、磁場B1,B2の振幅bには依存せず、図20A、図20Bに示すように、磁場B1,B2の振幅bがb’にシフトしても変化しない。したがって、位相差θ2を連続的に変化させながら合成ベクトルの長さ(電極間起電力Eacの振幅)を求めて、長さが0となる位相差θ2A=0により流量検出すれば、前記シフトの影響による流量計測誤差を自動的にキャンセルすることができる。
被測定流体の流量を求めるため、式(66)を以下のように書き換える。
Figure 0003774218
そして、式(67)は式(24)より次式のように変形することができる。
V=α3×tan(θ2A=0/2)
ただし、α3=−ω0/γ ・・・(68)
α3は校正等により予め定められた係数である。電源部4bは、第1の励磁コイル3aに供給する励磁電流と第2の励磁コイル3bに供給する励磁電流の位相差θ2を連続的に切り換える。信号変換部5bは、位相差θ2が異なる複数の状態について電極2a,2bで検出される電極間起電力Eacの振幅を求めて、この振幅Eacが所定値0となる位相差θ2A=0を求める。流量出力部6bは、信号変換部5bによって求められた位相差θ2A=0を基に式(68)を用いて被測定流体の流速Vを算出する。以上の構成により、第1実施例と同様の効果を得ることができる。
[第7実施例]
次に、本発明の第7実施例について説明する。本実施例の電磁流量計の構成は第5実施例と同様であるので、図12を用いて説明する。本実施例の電源部4bは、第1の励磁コイル3aに供給する励磁電流と第2の励磁コイル3bに供給する励磁電流を同一の周波数ω0で、位相差θ2が一定とし、周波数ω0を変化させながら、第1、第2の励磁コイル3a,3bに励磁電流を供給する。信号変換部5bは、励磁電流の周波数ω0が異なる少なくとも2つの状態の各々について電極2a,2bで検出される電極間起電力の振幅を求めて、これらの振幅の比率を求める。流量出力部6bは、信号変換部5bによって求められた振幅の比率に基づいて被測定流体の流量を算出する。
本実施例は、前述の式(27)において、b1=b2としたものに相当する。以下、説明を容易にするため、b1=b2=bとする。第1、第2の励磁コイル3a,3bの配置は、b1=b2が成立すればよく、第2実施例のような対称配置でもよいし、第3実施例や第4実施例のような非対称配置でもよい。また、電源部4bから供給する励磁電流の振幅は、第1、第2の励磁コイル3a,3bで同一でもよいし、異なっていてもよい。
電源部4bから励磁電流が供給されることにより、第1の励磁コイル3aから発生する磁場B1は式(44)によって表され、第2の励磁コイル3bから発生する磁場B2は式(45)によって表される。
式(27)において、b1=b2=bとすれば、電極間起電力Eacは式(46)となる。この電極間起電力Eacを表す4個のベクトルの幾何学的関係は第5実施例で説明した図13のようになる。図14〜図17で説明した第5実施例の原理は本実施例においても成り立つ。
本実施例における流量計測の原理を図21A、図21Bに示す。励磁電流の周波数ω0=ω1のときの電極間起電力Eacを表す4個のベクトルの幾何学的関係は図21Aのようになり、周波数ω0=ω2のときの電極間起電力Eacを表す4個のベクトルの幾何学的関係は図21Bのようになる。
図14において、式(46)の4個のベクトルを合成した合成ベクトルBEの大きさ|BE|は式(54)に示したとおりである。式(54)より、周波数ω0=ω1のときの電極間起電力Eacの振幅Aω0=ω1と周波数ω0=ω2のときの電極間起電力Eacの振幅Aω0=ω2との比率Rorは以下のように得られる。
Figure 0003774218
式(69)の比率Rorの式には、磁場B1,B2の振幅bの項が存在しないので、磁場B1,B2の振幅bがシフトしたとしても、比率Rorは変化しないことが分かる。したがって、第1、第2の励磁コイル3a,3bに供給する励磁電流の周波数ω0がω1,ω2の2値をとるように電源部4bで切り換えながら、それぞれの場合で電極間起電力Eacの振幅を求めて、その振幅の比率Rorにより流量検出すれば、前記シフトの影響による流量計測誤差を自動的にキャンセルすることができる。
式(69)は次式のように変形することができる。
Figure 0003774218
そして、式(70)は式(24)より次式のように変形することができる。
Figure 0003774218
α4(またはγ)は校正等により予め定められた係数である。以上により、周波数ω0=ω1の励磁電流と周波数ω0=ω2の励磁電流を第1、第2の励磁コイル3a,3bに与えた場合の流速Vの算出式を求めることができる。電源部4bは、周波数ω0=ω1の励磁電流と周波数ω0=ω2の励磁電流を第1、第2の励磁コイル3a,3bに供給する。信号変換部5bは、励磁電流の周波数ω0が異なる2つの状態の各々について電極2a,2bで検出される電極間起電力Eacの振幅を求め、これらの振幅の比率Rorを求める。流量出力部6bは、信号変換部5bによって求められた振幅の比率Rorを基に式(71)を用いて被測定流体の流速Vを算出する。以上の構成により、第1実施例と同様の効果を得ることができる。
[第8実施例]
次に、本発明の第8実施例について説明する。本実施例の電磁流量計の構成は第7実施例と同様であるので、図12を用いて説明する。第7実施例では、電極間起電力Eacの振幅の比率Rorを用いて被測定流体の流速Vを算出したが、この振幅の実軸成分の比率Rvxを用いて被測定流体の流速Vを算出してもよい。
電極間起電力Eacの振幅の実軸成分の大きさxを求めると以下のようになる。
Figure 0003774218
式(72)より、励磁電流の周波数ω0=ω1のときの電極間起電力Eacの振幅の実軸成分の大きさx1と周波数ω0=ω2のときの電極間起電力Eacの振幅の実軸成分の大きさx2との比率Rvxは以下のように得られる。
Figure 0003774218
式(73)の比率Rvxの式には、磁場B1,B2の振幅bの項が存在しないので、磁場B1,B2の振幅bがシフトしたとしても、比率Rvxは変化しないことが分かる。式(73)は次式のように変形することができる。
Figure 0003774218
そして、式(74)は式(24)より次式のように変形することができる。
Figure 0003774218
電源部4bは、周波数ω0=ω1の励磁電流と周波数ω0=ω2の励磁電流を第1、第2の励磁コイル3a,3bに供給する。信号変換部5bは、励磁電流の周波数ω0が異なる2つの状態の各々について電極2a,2bで検出される電極間起電力Eacの振幅の実軸成分の大きさを求め、これらの実軸成分の比率Rvxを求める。流量出力部6bは、信号変換部5bによって求められた振幅の比率Rvxを基に式(75)を用いて被測定流体の流速Vを算出する。以上の構成により、第1実施例と同様の効果を得ることができる。
[第9実施例]
次に、本発明の第9実施例について説明する。本実施例の電磁流量計の構成は第7実施例と同様であるので、図12を用いて説明する。第7実施例では、電極間起電力Eacの振幅の比率Rorを用いて被測定流体の流速Vを算出したが、この振幅の虚軸成分の比率Rvyを用いて被測定流体の流速Vを算出してもよい。
電極間起電力Eacの振幅の虚軸成分の大きさyを求めると以下のようになる。
Figure 0003774218
式(76)より、励磁電流の周波数ω0=ω1のときの電極間起電力Eacの振幅の虚軸成分の大きさy1と周波数ω0=ω2のときの電極間起電力Eacの振幅の虚軸成分の大きさy2との比率Rvyは以下のように得られる。
Figure 0003774218
式(77)の比率Rvyの式には、磁場B1,B2の振幅bの項が存在しないので、磁場B1,B2の振幅bがシフトしたとしても、比率Rvyは変化しないことが分かる。式(77)は次式のように変形することができる。
Figure 0003774218
そして、式(78)は式(24)より次式のように変形することができる。
Figure 0003774218
電源部4bは、周波数ω0=ω1の励磁電流と周波数ω0=ω2の励磁電流を第1、第2の励磁コイル3a,3bに供給する。信号変換部5bは、励磁電流の周波数ω0が異なる2つの状態の各々について電極2a,2bで検出される電極間起電力Eacの振幅の虚軸成分の大きさを求め、これらの虚軸成分の比率Rvyを求める。流量出力部6bは、信号変換部5bによって求められた振幅の虚軸成分の比率Rvyを基に式(79)を用いて被測定流体の流速Vを算出する。以上の構成により、第1実施例と同様の効果を得ることができる。
なお、第7実施例〜第9実施例は、励磁電流の周波数ω0に複数の予め決められた離散値を用いることが特徴であり、周波数ω0を2値に限るものではない。
[第10実施例]
次に、本発明の第10実施例について説明する。本実施例の電磁流量計の構成は第5実施例と同様であるので、図12を用いて説明する。本実施例の電源部4bは、第1の励磁コイル3aに供給する励磁電流と第2の励磁コイル3bに供給する励磁電流を同一の周波数ω0で、位相差θ2が一定とし、周波数ω0を連続的に切り換えながら、第1、第2の励磁コイル3a,3bに励磁電流を供給する。信号変換部5bは、励磁電流の周波数ω0が異なる複数の状態について電極2a,2bで検出される電極間起電力の振幅を求めて、この振幅が所定値となる周波数ω0を求める。流量出力部6bは、信号変換部5bによって求められた周波数ω0に基づいて被測定流体の流量を算出する。
本実施例は、前述の式(27)において、b1=b2としたものに相当する。以下、説明を容易にするため、b1=b2=bとする。第1、第2の励磁コイル3a,3bの配置は、b1=b2が成立すればよく、第2実施例のような対称配置でもよいし、第3実施例や第4実施例のような非対称配置でもよい。また、電源部4bから供給する励磁電流の振幅は、第1、第2の励磁コイル3a,3bで同一でもよいし、異なっていてもよい。
電源部4bから励磁電流が供給されることにより、第1の励磁コイル3aから発生する磁場B1は式(44)によって表され、第2の励磁コイル3bから発生する磁場B2は式(45)によって表される。
式(27)において、b1=b2=bとすれば、電極間起電力Eacは式(46)となる。この電極間起電力Eacを表す4個のベクトルの幾何学的関係は第5実施例で説明した図13のようになる。図14〜図17で説明した第5実施例の原理は本実施例においても成り立つ。
本実施例における流量計測の原理を図22A、図22Bに示す。位相差θ2が一定の状態で、周波数ω0を連続的に変化させていくと、式(46)の4個のベクトルを合わせた合成ベクトルの長さが0となる周波数ω0が必ず存在する。このときの周波数をω0A=0とすると、周波数ω0A=0については式(66)より次式のような関係式が成り立つ。
ω0A=0=−rkv/{rktan(θ2/2)} ・・・(80)
式(80)の周波数ω0A=0の式には、磁場B1,B2の振幅bの項が存在しないので、磁場B1,B2の振幅bがb’にシフトしたとしても、周波数ω0A=0は変化せず、合成ベクトルの長さは図22A、図22Bに示すように0のままである。したがって、周波数ω0を連続的に変化させながら電極間起電力Eacの振幅を求めて、この振幅が所定値0となる周波数ω0A=0により流量検出すれば、前記シフトの影響による流量計測誤差を自動的にキャンセルすることができる。
被測定流体の流量を求めるため、式(80)を以下のように書き換える。
rkv=−ω0A=0rktan(θ2/2) ・・・(81)
そして、式(81)は式(24)より次式のように変形することができる。
V=α5×ω0A=0tan(θ2/2)
ただし、α5=−1/γ ・・・(82)
α5は校正等により予め定められた係数である。電源部4bは、第1、第2の励磁コイル3a,3bに供給する励磁電流の周波数ω0を連続的に切り換える。信号変換部5bは、周波数ω0が異なる複数の状態について電極2a,2bで検出される電極間起電力Eacの振幅を求めて、この振幅Eacが所定値0となる周波数ω0A=0を求める。流量出力部6bは、信号変換部5bによって求められた周波数ω0A=0を基に式(82)を用いて被測定流体の流速Vを算出する。以上の構成により、第1実施例と同様の効果を得ることができる。
なお、第6実施例と第10実施例では、最も簡単な具体例として前記所定値を0としたが、これに限るものではなく、第6実施例と第10実施例の基本原理は0以外の振幅においても適用可能なものである。
また、第1実施例〜第10実施例においては、同相成分のノイズを除去できることから、矩形波励磁方式を用いる必要がなく、励磁電流に正弦波を用いる正弦波励磁方式を使用できるので、高周波励時が可能となる。高周波励磁を用いることで、1/fノイズを除去することができ、流量変化に対する応答性を高めることができる。
また、第1実施例〜第10実施例で使用する電極2a,2bとしては、図23に示すように、測定管1の内壁から露出して被測定流体に接触する形式の電極でもよいし、図24に示すように、被測定流体と接触しない容量結合式の電極でもよい。容量結合式の場合、電極2a,2bは、測定管1の内壁に形成されるセラミックやテフロン等からなるライニング10によって被覆される。
また、第1実施例〜第10実施例では、2個の電極2a,2bを使用する場合について説明しているが、これに限るものではなく、電極が1個だけの電磁流量計にも本発明を適用することができる。電極が1個だけの場合には、被測定流体の電位を接地電位にするための接地リングが測定管1に設けられており、1個の電極に生じた起電力(接地電位との電位差)を信号変換部5,5bで検出すればよい。電極軸EAXは、2個の電極2a,2bを使用する場合は電極2a,2b間を結ぶ直線である。一方、電極が1個だけの場合、この1個の実電極を含む平面PLN上において、測定管軸PAXを挟んで実電極と対向する位置に仮想の電極を配置したと仮定したとき、実電極と仮想の電極とを結ぶ直線が電極軸EAXとなる。
また、第1実施例の信号変換部5において位相差φを求める手段と流量出力部6、第2実施例〜第4実施例の信号変換部5において位相差φを求める手段と流量出力部6a、第5実施例の信号変換部5bにおいて比率Rを求める手段と流量出力部6b、第6実施例の信号変換部5bにおいて位相差θ2A=0を求める手段と流量出力部6b、第7実施例〜9実施例の信号変換部5bにおいて比率Ror,Rvx,Rvyを求める手段と流量出力部6b、および第10実施例の信号変換部5bにおいて周波数ω0A=0を求める手段と流量出力部6bは、例えばコンピュータにより実現することができる。
産業上の利用可能性
以上のように、本発明は、同相成分のノイズの影響を受けやすい正弦波励磁方式の電磁流量計に適している。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の電磁流量計の基本原理を説明するためのブロック図である。
図2は、被測定流体の流量が0の場合の渦電流及び電極間起電力を示す図である。
図3は、被測定流体の流量が0でない場合の渦電流及び電極間起電力を示す図である。
図4は、図1の電磁流量計における電極間起電力を表す4個の複素ベクトルの幾何学的関係を示す図である。
図5Aおよび図5Bは、従来の電磁流量計の問題点を説明するための説明図である。
図6は、本発明の第1実施例となる電磁流量計の構成を示すブロック図である。
図7Aおよび図7Bは、本発明の第1実施例の電磁流量計のシフト補正を伴う流量計測の原理を示す図である。
図8は、本発明の第2実施例となる電磁流量計の構成を示すブロック図である。
図9Aおよび図9Bは、本発明の第2実施例の電磁流量計のシフト補正を伴う流量計測の原理を示す図である。
図10は、本発明の第3実施例となる電磁流量計の構成を示すブロック図である。
図11は、本発明の第4実施例となる電磁流量計の構成を示すブロック図である。
図12は、本発明の第5実施例となる電磁流量計の構成を示すブロック図である。
図13は、本発明の第5実施例の電磁流量計のシフト補正を伴う流量計測の原理を示す図である。
図14は、本発明の第5実施例の電磁流量計のシフト補正を伴う流量計測の原理を示す図である。
図15は、本発明の第5実施例の電磁流量計のシフト補正を伴う流量計測の原理を示す図である。
図16は、本発明の第5実施例の電磁流量計のシフト補正を伴う流量計測の原理を示す図である。
図17は、本発明の第5実施例の電磁流量計のシフト補正を伴う流量計測の原理を示す図である。
図18Aおよび図18Bは、本発明の第5実施例の電磁流量計のシフト補正を伴う流量計測の原理を示す図である。
図19は、本発明の第6実施例の電磁流量計のシフト補正を伴う流量計測の原理を示す図である。
図20Aおよび図20Bは、本発明の第6実施例の電磁流量計のシフト補正を伴う流量計測の原理を示す図である。
図21Aおよび図21Bは、本発明の第7実施例の電磁流量計のシフト補正を伴う流量計測の原理を示す図である。
図22Aおよび図22Bは、本発明の第10実施例の電磁流量計のシフト補正を伴う流量計測の原理を示す図である。
図23は、本発明の電磁流量計で用いる電極の1例を示す断面図である。
図24は、本発明の電磁流量計で用いる電極の他の例を示す断面図である。
図25は、従来の電磁流量計の構成を示すブロック図である。

Claims (25)

  1. 被測定流体が流れる測定管と、
    前記測定管に配設され、前記流体に印加される時間変化する磁場と前記流体の流れとによって生じた起電力を検出する電極と、
    前記測定管の軸方向と直交する、前記電極を含む平面を前記測定管の境としたとき、この平面を境とする前記測定管の前後で非対称な前記磁場を前記流体に印加する非対称励磁部と、
    前記電極で検出される起電力から前記流体の流量に依存し、流量計測誤差に依存しない非対称励磁特性パラメータを求める信号変換部と、
    前記非対称励磁特性パラメータに基づいて前記流量計測誤差を補正した流体の流量を算出する流量出力部とを備えることを特徴とする電磁流量計。
  2. 請求の範囲第1項記載の電磁流量計において、
    前記非対称励磁部は、
    前記平面からオフセット距離だけ離れた位置に配設された励磁コイルと、
    この励磁コイルに励磁電流を供給する電源部とからなることを特徴とする電磁流量計。
  3. 請求の範囲第1項記載の電磁流量計において、
    前記信号変換部は、前記非対称励磁部の励磁コイルに与えられる励磁電流と前記電極で検出される起電力との位相差を前記非対称励磁特性パラメータとして求め、
    前記流量出力部は、前記信号変換部によって求められた位相差に基づいて前記流体の流量を算出することを特徴とする電磁流量計。
  4. 被測定流体が流れる測定管と、
    前記測定管に配設され、前記流体に印加される磁場と前記流体の流れとによって生じた起電力を検出する電極と、
    前記測定管の軸方向と直交する、前記電極を含む平面を前記測定管の境としたとき、この平面からオフセット距離だけ離れた位置に配設され、前記平面を境とする前記測定管の前後で非対称な前記磁場を前記流体に印加する励磁コイルと、
    この励磁コイルに励磁電流を供給する電源部と、
    前記励磁電流と前記電極で検出される起電力との位相差を求める信号変換部と、
    この信号変換部によって求められた位相差に基づいて前記流体の流量を算出する流量出力部とを備えることを特徴とする電磁流量計。
  5. 請求の範囲第1項記載の電磁流量計において、
    前記非対称励磁部は、
    前記平面からオフセット距離だけ離れた位置に配設された第1の励磁コイルと、
    この第1の励磁コイルと異なる位置に配設された第2の励磁コイルと、
    前記第1の励磁コイルと前記第2の励磁コイルに同一位相の励磁電流を供給する電源部とからなり、
    前記第1の励磁コイルから発生する磁場と前記第2の励磁コイルから発生する磁場は、前記電極の軸上において、前記電極の軸方向および前記測定管の軸方向の双方と直交する磁場成分の位相が同一で振幅が異なることを特徴とする電磁流量計。
  6. 被測定流体が流れる測定管と、
    前記測定管に配設され、前記流体に印加される磁場と前記流体の流れとによって生じた起電力を検出する電極と、
    前記測定管の軸方向と直交する、前記電極を含む平面を前記測定管の境としたとき、この平面からオフセット距離だけ離れた位置に配設された第1の励磁コイルと、
    この第1の励磁コイルと異なる位置に配設された第2の励磁コイルと、
    前記第1の励磁コイルと前記第2の励磁コイルに同一位相の励磁電流を供給する電源部と、
    前記励磁電流と前記電極で検出される起電力との位相差を求める信号変換部と、
    この信号変換部によって求められた位相差に基づいて前記流体の流量を算出する流量出力部とを備え、
    前記第1の励磁コイルから発生する磁場と前記第2の励磁コイルから発生する磁場は、前記電極の軸上において、前記電極の軸方向および前記測定管の軸方向の双方と直交する磁場成分の位相が同一で振幅が異なることを特徴とする電磁流量計。
  7. 請求の範囲第3項、第4項または第6項のいずれかに記載の電磁流量計において、
    前記流量出力部は、前記信号変換部によって求められた位相差φとから、前記流体の流量をα1×tan(π/2−φ)(α1は係数)により算出することを特徴とする電磁流量計。
  8. 請求の範囲第1項記載の電磁流量計において、
    前記非対称励磁部は、
    前記平面からオフセット距離だけ離れた位置に配設された第1の励磁コイルと、
    この第1の励磁コイルと異なる位置に配設された第2の励磁コイルと、
    前記第1の励磁コイルに供給する励磁電流と前記第2の励磁コイルに供給する励磁電流の位相差を変化させながら、前記第1、第2の励磁コイルに励磁電流を供給する電源部とからなり、
    前記第1の励磁コイルから発生する磁場と前記第2の励磁コイルから発生する磁場は、前記電極の軸上において、前記電極の軸方向および前記測定管の軸方向の双方と直交する磁場成分の振幅が同一であり、前記第1の励磁コイルの前記磁場成分と前記第2の励磁コイルの前記磁場成分の位相差が少なくとも2値をとることを特徴とする電磁流量計。
  9. 請求の範囲第1項記載の電磁流量計において、
    前記信号変換部は、前記非対称励磁部の2つの励磁コイルに供給される励磁電流の位相差が異なる少なくとも2つの状態の各々について前記電極で検出される起電力の振幅を求めて、これらの振幅の比率を前記非対称励磁特性パラメータとして求め、
    前記流量出力部は、前記信号変換部によって求められた振幅の比率に基づいて前記流体の流量を算出することを特徴とする電磁流量計。
  10. 被測定流体が流れる測定管と、
    前記測定管に配設され、前記流体に印加される磁場と前記流体の流れとによって生じた起電力を検出する電極と、
    前記測定管の軸方向と直交する、前記電極を含む平面を前記測定管の境としたとき、この平面からオフセット距離だけ離れた位置に配設された第1の励磁コイルと、
    この第1の励磁コイルと異なる位置に配設された第2の励磁コイルと、
    前記第1の励磁コイルに供給する励磁電流と前記第2の励磁コイルに供給する励磁電流の位相差を変化させながら、前記第1、第2の励磁コイルに励磁電流を供給する電源部と、
    前記位相差が異なる少なくとも2つの状態の各々について前記電極で検出される起電力の振幅を求め、これらの振幅の比率を求める信号変換部と、
    この信号変換部によって求められた振幅の比率に基づいて前記流体の流量を算出する流量出力部とを備え、
    前記第1の励磁コイルから発生する磁場と前記第2の励磁コイルから発生する磁場は、前記電極の軸上において、前記電極の軸方向および前記測定管の軸方向の双方と直交する磁場成分の振幅が同一であり、前記第1の励磁コイルの前記磁場成分と前記第2の励磁コイルの前記磁場成分の位相差が少なくとも2値をとることを特徴とする電磁流量計。
  11. 請求の範囲第9項または第10項記載の電磁流量計において、
    前記流量出力部は、前記第1の励磁コイルに供給する励磁電流と前記第2の励磁コイルに供給する励磁電流の位相差が2χ、2ψ(χ,ψは異なる実数)の2値をとるとき、前記信号変換部によって求められた振幅の比率Rとから、前記流体の流量をα2×{(Rsinψ−sinχ)/(Rcosψ−cosχ)}(α2は係数)により算出することを特徴とする電磁流量計。
  12. 請求の範囲第1項記載の電磁流量計において、
    前記非対称励磁部は、
    前記平面からオフセット距離だけ離れた位置に配設された第1の励磁コイルと、
    この第1の励磁コイルと異なる位置に配設された第2の励磁コイルと、
    前記第1の励磁コイルに供給する励磁電流と前記第2の励磁コイルに供給する励磁電流の位相差を連続的に切り換えながら、前記第1、第2の励磁コイルに励磁電流を供給する電源部とからなり、
    前記第1の励磁コイルから発生する磁場と前記第2の励磁コイルから発生する磁場は、前記電極の軸上において、前記電極の軸方向および前記測定管の軸方向の双方と直交する磁場成分の振幅が同一であり、前記第1の励磁コイルの前記磁場成分と前記第2の励磁コイルの前記磁場成分の位相差が連続的に切り換わることを特徴とする電磁流量計。
  13. 請求の範囲第1項記載の電磁流量計において、
    前記信号変換部は、前記非対称励磁部の2つの励磁コイルに供給される励磁電流の位相差が異なる複数の状態について前記電極で検出される起電力の振幅を求めて、この振幅が所定値となる前記位相差を前記非対称励磁特性パラメータとして求め、
    前記流量出力部は、前記信号変換部によって求められた位相差に基づいて前記流体の流量を算出することを特徴とする電磁流量計。
  14. 被測定流体が流れる測定管と、
    前記測定管に配設され、前記流体に印加される磁場と前記流体の流れとによって生じた起電力を検出する電極と、
    前記測定管の軸方向と直交する、前記電極を含む平面を前記測定管の境としたとき、この平面からオフセット距離だけ離れた位置に配設された第1の励磁コイルと、
    この第1の励磁コイルと異なる位置に配設された第2の励磁コイルと、
    前記第1の励磁コイルに供給する励磁電流と前記第2の励磁コイルに供給する励磁電流の位相差を連続的に切り換えながら、前記第1、第2の励磁コイルに励磁電流を供給する電源部と、
    前記位相差が異なる複数の状態について前記電極で検出される起電力の振幅を求め、この振幅が所定値となる前記位相差を求める信号変換部と、
    この信号変換部によって求められた位相差に基づいて前記流体の流量を算出する流量出力部とを備え、
    前記第1の励磁コイルから発生する磁場と前記第2の励磁コイルから発生する磁場は、前記電極の軸上において、前記電極の軸方向および前記測定管の軸方向の双方と直交する磁場成分の振幅が同一であり、前記第1の励磁コイルの前記磁場成分と前記第2の励磁コイルの前記磁場成分の位相差が連続的に切り換わることを特徴とする電磁流量計。
  15. 請求の範囲第13項または第14項記載の電磁流量計において、
    前記流量出力部は、前記信号変換部によって求められた位相差θ2とから、前記流体の流量をα3×tan(θ2/2)(α3は係数)により算出することを特徴とする電磁流量計。
  16. 請求の範囲第1項記載の電磁流量計において、
    前記非対称励磁部は、
    前記平面からオフセット距離だけ離れた位置に配設された第1の励磁コイルと、
    この第1の励磁コイルと異なる位置に配設された第2の励磁コイルと、
    前記第1の励磁コイルに供給する励磁電流と前記第2の励磁コイルに供給する励磁電流を同一の周波数で、位相差が一定とし、前記周波数を変化させながら、前記第1、第2の励磁コイルに励磁電流を供給する電源部とからなり、
    前記第1の励磁コイルから発生する磁場と前記第2の励磁コイルから発生する磁場は、前記電極の軸上において、前記電極の軸方向および前記測定管の軸方向の双方と直交する磁場成分が同一の振幅、同一の周波数、かつ一定の位相差を有し、前記磁場成分の周波数が少なくとも2値に切り替わることを特徴とする電磁流量計。
  17. 請求の範囲第1項記載の電磁流量計において、
    前記信号変換部は、前記非対称励磁部の2つの励磁コイルに供給される励磁電流の周波数が切り替わる少なくとも2つの状態の各々について前記電極で検出される起電力の振幅を求めて、これらの振幅の比率を前記非対称励磁特性パラメータとして求め、
    前記流量出力部は、前記信号変換部によって求められた振幅の比率に基づいて前記流体の流量を算出することを特徴とする電磁流量計。
  18. 被測定流体が流れる測定管と、
    前記測定管に配設され、前記流体に印加される磁場と前記流体の流れとによって生じた起電力を検出する電極と、
    前記測定管の軸方向と直交する、前記電極を含む平面を前記測定管の境としたとき、この平面からオフセット距離だけ離れた位置に配設された第1の励磁コイルと、
    この第1の励磁コイルと異なる位置に配設された第2の励磁コイルと、
    前記第1の励磁コイルに供給する励磁電流と前記第2の励磁コイルに供給する励磁電流を同一の周波数で、位相差が一定とし、前記周波数を変化させながら、前記第1、第2の励磁コイルに励磁電流を供給する電源部と、
    前記周波数が異なる少なくとも2つの状態の各々について前記電極で検出される起電力の振幅を求め、これらの振幅の比率を求める信号変換部と、
    この信号変換部によって求められた振幅の比率に基づいて前記流体の流量を算出する流量出力部とを備え、
    前記第1の励磁コイルから発生する磁場と前記第2の励磁コイルから発生する磁場は、前記電極の軸上において、前記電極の軸方向および前記測定管の軸方向の双方と直交する磁場成分が同一の振幅、同一の周波数、かつ一定の位相差を有し、前記磁場成分の周波数が少なくとも2値に切り替わることを特徴とする電磁流量計。
  19. 請求の範囲第17項または第18項記載の電磁流量計において、 前記流量出力部は、前記第1、第2の励磁コイルに供給する励磁電流の周波数がω1,ω2の2値に切り替わるとき、前記信号変換部によって求められた振幅の比率Rorとから、前記流体の流量をα4×{(Rorω2−ω1)sin(θ2/2)}/{(1−Ror)cos(θ2/2)}(α4は係数)により算出することを特徴とする電磁流量計。
  20. 請求の範囲第1項記載の電磁流量計において、
    前記非対称励磁部は、
    前記平面からオフセット距離だけ離れた位置に配設された第1の励磁コイルと、
    この第1の励磁コイルと異なる位置に配設された第2の励磁コイルと、
    前記第1の励磁コイルに供給する励磁電流と前記第2の励磁コイルに供給する励磁電流を同一の周波数で、位相差が一定とし、前記周波数を連続的に切り換えながら、前記第1、第2の励磁コイルに励磁電流を供給する電源部とからなり、
    前記第1の励磁コイルから発生する磁場と前記第2の励磁コイルから発生する磁場は、前記電極の軸上において、前記電極の軸方向および前記測定管の軸方向の双方と直交する磁場成分が同一の振幅、同一の周波数、かつ一定の位相差を有し、前記磁場成分の周波数が連続的に切り換わることを特徴とする電磁流量計。
  21. 請求の範囲第1項記載の電磁流量計において、
    前記信号変換部は、前記非対称励磁部の2つの励磁コイルに供給される励磁電流の周波数が切り替わる複数の状態について前記電極で検出される起電力の振幅を求めて、この振幅が所定値となる前記励磁電流の周波数を前記非対称励磁特性パラメータとして求め、
    前記流量出力部は、前記信号変換部によって求められた周波数に基づいて前記流体の流量を算出することを特徴とする電磁流量計。
  22. 被測定流体が流れる測定管と、
    前記測定管に配設され、前記流体に印加される磁場と前記流体の流れとによって生じた起電力を検出する電極と、
    前記測定管の軸方向と直交する、前記電極を含む平面を前記測定管の境としたとき、この平面からオフセット距離だけ離れた位置に配設された第1の励磁コイルと、
    この第1の励磁コイルと異なる位置に配設された第2の励磁コイルと、
    前記第1の励磁コイルに供給する励磁電流と前記第2の励磁コイルに供給する励磁電流を同一の周波数で、位相差が一定とし、前記周波数を連続的に切り換えながら、前記第1、第2の励磁コイルに励磁電流を供給する電源部と、
    前記周波数が異なる複数の状態について前記電極で検出される起電力の振幅を求め、この振幅が所定値となる前記周波数を求める信号変換部と、
    この信号変換部によって求められた周波数に基づいて前記流体の流量を算出する流量出力部とを備え、
    前記第1の励磁コイルから発生する磁場と前記第2の励磁コイルから発生する磁場は、前記電極の軸上において、前記電極の軸方向および前記測定管の軸方向の双方と直交する磁場成分が同一の振幅、同一の周波数、かつ一定の位相差を有し、前記磁場成分の周波数が連続的に切り換わることを特徴とする電磁流量計。
  23. 請求の範囲第21項または第22項記載の電磁流量計において、 前記流量出力部は、前記第1の励磁コイルに供給される励磁電流と前記第2の励磁コイルに供給される励磁電流の位相差θ2と前記信号変換部によって求められた周波数ω0とから、前記流体の流量をα5×ω0tan(θ2/2)(α5は係数)により算出することを特徴とする電磁流量計。
  24. 請求の範囲第1項、第4項、第6項、第10項、第14項、第18項または第22項のいずれかに記載の電磁流量計において、
    正弦波励磁方式を用いることを特徴とする電磁流量計。
  25. 請求の範囲第1項、第4項、第6項、第10項、第14項、第18項または第22項のいずれかに記載の電磁流量計において、
    前記電極を1個とすることを特徴とする電磁流量計。
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